JP2010012235A - ミシンの針上下動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】針棒ストロークの調節を容易に行う。
【解決手段】ミシンモータから動力を得て支軸39回りで回動を行う第一のベルクランク31と、第一のベルクランクに連結された第一の伝達リンク32と、第一の伝達リンク32と針棒側との間に介在する第二の伝達リンク33と、第一又は第二の伝達リンクに連結されて連結点38を移動可能な第二のベルクランク54と、第二のベルクランクの他端側に連結され、初期位置と前進位置に移動可能で、連結点を第一ベルクランク31の支軸39に重なる位置と前進位置への移動により重なる位置より離間した離間位置とに移動させるアクチュエータ52とを備え、第二のベルクランク又はアクチュエータ52に当接する第1ストッパ56を進退可能に連結し、アクチュエータの前進位置を調節する調節モータ53を有し、これにより連結点38の離間位置を調節して、針棒ストロークを調節する。
【選択図】図3

Description

本発明は、針棒ストロークを調節可能なミシンの針上下動機構に関する。
従来のミシンの針上下動機構100を図7及び図8に示す。この針上下動機構100は、ミシンモータにより全回転を行う主軸101と、主軸101に固定装備された偏心カム102と、一端部に偏心カム102を擁する偏心ロッド103と、第一の回動腕部104aを偏心ロッド103に連結された第一のベルクランク104と、第一のベルクランク104の第二の回動腕部104bと一端部が連結された第一の伝達リンク106と、第一の伝達リンク106の他端部と一端部が連結された第二の伝達リンク107と、第二の伝達リンク107の他端部と連結された従動アーム108と、従動アーム108を固定支持する往復回動軸109と、回動軸109に固定支持された主動アーム113と、主動アーム113の回動端部と針棒130とを連結して横方向の位置変位を許容する小リンク114と、第一の回動腕部110aが電磁ソレノイド120に連結された第二のベルクランク110と、第二のベルクランク110の第二の回動腕部110bと前述した第一の伝達リンク106と第二の伝達リンク107との連結点111とを連結する連結リンク112とを備えている。
通常の縫製時には、図7に示すように、主軸101が全回転を行うと、ベルクランク104が揺動を行い、ベルクランク104の第二の回動腕部104bの上下方向の変位は、ほぼそのまま従動アーム108に伝達され、往復回動軸109、主動アーム113,小リンク114を介して針棒130の上下動が行われることとなる。
一方、針棒の上下動を停止させる必要がある場合には、図8に示すように、電磁ソレノイド120が縮退方向に作動して、第二のベルクランク110を図示反時計方向に回動させ、連結リンク112を介して、第一の伝達リンク106と第二の伝達リンク107との連結点111を第一のベルクランク104の揺動支軸105と同心となる位置に移動させる。これにより、主軸101の全回転により第一のベルクランク104が揺動を行っても、第一の伝達リンク106は、連結点111を中心に揺動を行うのとなり、第二の伝達リンク107は全く動作しない状態となる。
このように、従来のミシンの針上下動機構100は、通常の針上下動状態と針停止状態とを切り換えることが可能となっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−326055号公報
しかしながら、上記従来の針上下動機構100は、針棒の駆動と停止とを切り換えることは可能であったが、針棒ストロークの調節は、部品の交換等を行わないとできないという問題があった。このため、通常はストロークを一定としたままで縫製が行われ、縫製物の滑り安さや厚さ或いは上糸の糸番などの諸条件により、縫い針の上昇転換時に形成される上糸のループの大きさが大小変化を生じた場合でも、これを適正に調整することができず、釜の剣先がループを捕捉できずに縫い不良を生じ得るという問題があった。
特に、上記縫いの諸条件の変化に対して、容易なストローク調整ができないため、針棒ストロークの異なるミシンを準備する必要があった。
本発明は、縫い針の上下ストローク調節を容易に行うことを、その目的とする。
以下の記載では、発明の各構成に対して、「発明を実施するための最良の形態」の対応する各構成の符号を付して例示することとする。なお、当然のことながら、発明の各構成は、実施の形態の各構成に限定されるものではない。 請求項1記載の発明は、ミシンモータにより回転する主軸(1)と、前記主軸に固定装備された偏心カム(21)と、支軸(39)に回動自在に支持されると共に、一端側が前記偏心カム側に連結された第一のベルクランク(31)と、一端側が前記第一のベルクランク(31)に連結された第一の伝達リンク(32)と、一端側が前記第一の伝達リンク(32)に、他端側が針棒側に連結される第二の伝達リンク(33)と、支軸(59)を中心に回動自在に支持されると共に、一端側が前記第一の伝達リンク(32)または第二の伝達リンク(33)に連結され、前記第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点(38)を移動可能な第二のベルクランク(54)と、前記第二のベルクランク(54)の他端側に連結され、初期位置と前進位置に移動可能で、前記連結点を、前記第一ベルクランク(31)の支軸(39)に重なる位置と、前記前進位置への移動により前記重なる位置より離間した離間位置とに移動させるアクチュエータ(52)と、を備え、
前記ミシンモータにより回転する前記主軸(1)から前記偏心カム(21)を介して周回動作を取り出すと共に往復動作に変換して針棒に伝達するミシンの針上下動機構(10)において、前記第二のベルクランク(54)または前記アクチュエータ(52)に当接する第1ストッパ(56)を進退可能に連結し、前記アクチュエータ(52)の前進位置を調節する調節モータ(53)を有し、前記調節モータ(53)により前記連結点(38)の離間位置を調節して、針棒ストロークを調節することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、ミシンモータにより回転する主軸(1)と、前記主軸に固定装備された偏心カム(21)と、支軸に回動自在に支持されると共に、一端側が前記偏心カム側に連結された第一のベルクランク(31)と、一端側が前記第一のベルクランクに連結された第一の伝達リンク(32)と、一端側が前記第一の伝達リンクに、他端側が針棒側に連結される第二の伝達リンク(33)と、支軸を中心に回動自在に支持されると共に、一端側が前記第一の伝達リンクまたは第二の伝達リンクに連結され、前記第一のベルクランクの支軸に重なる位置を含む移動範囲内で前記第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点を移動可能とする調節リンク(81)と、を備え、前記ミシンモータにより回転する前記主軸から前記偏心カムを介して周回動作を取り出すと共に往復動作に変換して針棒に伝達するミシンの針上下動機構(10)において、
前記調節リンクを回動させる調節モータ(80)を設け、前記調節モータの駆動により、前記連結点を前記第一のベルクランク(31)の支軸(39)に重なる位置及び当該位置より離間した離間位置とに移動させて、針棒ストロークを調節することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記第一の伝達リンク(32)と第二の伝達リンク(33)の連結点(38)の移動量又は連結点(38)の移動に伴ういずれか部材の角度変化量を検出する検出手段(60)と、前記検出手段(60)の出力に従って目標となる針棒ストロークになるように前記調節モータ(53)を制御する制御手段(70)とを備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明は、偏心カムから第一のベルクランクを経て変換された往復動作を針棒に伝達する端部同士が連結された二つのリンク体の連結点の位置を、アクチュエータにより、第一ベルクランクの支軸に重なる位置とそれより離間した離間位置と位置切り換え可能とする。その際、連結点の位置が第一ベルクランクの支軸に重なる位置となるときには、針棒側に往復動作が伝達されない状態となり、連結点の位置が離間位置となるときにはその離間距離に応じたストロークで針棒側に往復動作が伝達されることとなる。
そして、上記離間距離は、調節モータにより第1ストッパを進退移動させることで調整可能であることから、結果的に、調節モータにより針棒ストロークを調節することが可能となることから、針棒ストロークの調節の際には部品交換の必要がなく、針棒の動作中であっても容易にストローク調節を行うことが可能である。
さらに、縫製物の滑り安さや厚さ或いは上糸の糸番などの諸条件が変化した場合にも、速やかにこれに対応して針棒ストロークを変えることができ、特に、縫いの最中で布地の厚さ変化を生じた場合でもこれに対応し得るため、釜のループ捕捉ミスによる縫い不良を効果的に回避し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
請求項2記載の発明は、偏心カムから第一のベルクランクを経て変換された往復動作を針棒に伝達する端部同士が連結された二つのリンク体の連結点の位置の移動範囲が、第一ベルクランクの支軸に重なる位置を含む範囲で移動調節可能であるため、連結点の位置が第一ベルクランクの支軸に重なる位置となるときには、針棒側に往復動作が伝達されない状態となり、連結点の位置がそこから離間した位置となるときにはその離間距離に応じたストロークで針棒側に往復動作が伝達されることとなる。
そして、調節モータの駆動により二つのリンク体の連結点の位置を調整することが可能なので、針棒ストロークの調節の際には部品交換の必要がなく、針棒の動作中であっても容易にストローク調節を行うことが可能である。
さらに、縫製物の滑り安さや厚さ或いは上糸の糸番などの諸条件が変化した場合にも、速やかにこれに対応して針棒ストロークを変えることができ、特に、縫いの最中で布地の厚さ変化を生じた場合でもこれに対応し得るため、釜のループ捕捉ミスによる縫い不良を効果的に回避し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
請求項3記載の発明は、第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点の移動量又は第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点の移動に伴って角度変化を生じるいずれかの部材の角度変化量を検出手段で検出し、これを監視しつつ移動調節機構の駆動源の動作制御を行うことから、目標動作量と実動作量とを一致させることができ、より正確に目標針棒ストロークに調節することが可能となる。
なお、「いずれかの部材」とは、二つのリンク体のいずれかでも良いし、これらと連動する他の部材でも良い。
本発明の第1実施形態であるミシンの針上下動機構の要部の斜視図である。 本発明の第1実施形態であるミシンの針上下動機構の要部の断面図である。 針上下動機構の全体構成を示した針棒停止状態の動作説明図である。 針上下動機構の全体構成を示した針棒作動状態の動作説明図である。 ミシンの制御系を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における、針上下動機構の全体構成を示した針棒作動状態の動作説明図である。 従来の針上下動機構の全体構成を示した針棒作動状態の動作説明図である。 従来の針上下動機構の全体構成を示した針棒停止状態の動作説明図である。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1実施形態であるミシンの針上下動機構10の要部の斜視図、図2は同要部の断面図、図3及び図4は全体構成を示した動作説明図、図5はミシンの制御系を示すブロック図である。
図示のように、ミシンの針上下動機構10は、ミシンモータ3により全回転を行う主軸1と、主軸1の回転動作を変換して往復動作を取り出す変換機構20と、変換機構20から針棒3に往復動作を伝達する伝達機構30と、伝達機構30が伝える往復ストロークを調節する移動調節機構としてのストローク調節機構50とを備えている。
なお、ミシンは二本針ミシンであり、針棒2は二本搭載されているので、上記針上下動機構10は、変換機構20、伝達機構30、ストローク調節機構50をそれぞれ二つずつ備えているが、これらはいずれも同一構造なので、一方のみを説明することとする。
(変換機構)
主軸1は、ミシンフレーム内に水平方向を向いた状態で回転可能に支持されており、ミシンモータ3に直結して、或いは歯車列やベルト機構を介してミシンモータ3から回転駆動力を付与されて全回転を行う。
変換機構20は、主軸1に固定装備された偏心カム21と、一端部に偏心カム21を擁する偏心ロッド22とを備えている。偏心カム21は正円形であり、偏心ロッド22はその一端部の環状部で偏心カム21を回転可能に保持して、他端部で偏心カム22の周回運動の所定方向の成分を往復動作として出力する。
(伝達機構)
伝達機構30は、偏心ロッド22の他端部が第一の回動腕部31aに連結され、機枠に固定された支軸39に支持された第一のベルクランク31と、第一のベルクランク31の第二の回動腕部31bが一端部に連結された第一の伝達リンク32と、第一の伝達リンク32の他端部が一端部に連結された第二の伝達リンク33と、第二の伝達リンク33の他端部が回動端部に連結された従動アーム34と、従動アーム34を固定支持して自らが回動を行う往復回動軸35と、往復回動軸35に固定支持された主動アーム36と、主動アーム36の回動端部と針棒2とを連結して横方向の位置変位を許容する小リンク37とを備えている。
上記第一の伝達リンク32と第二の伝達リンク33は、これらがほぼ一直線に並んだ状態或いは幾分屈曲した状態で第一のベルクランク31から付与される円弧に沿った往復動作を従動アーム34に伝達する機能を持つ。
そして、第一の伝達リンク32と第二の伝達リンク33の連結点38が第一のベルクランク31の回動支軸(支軸)39に近づく位置にあるほど、第一のベルクランク31から従動アーム34に伝達する往復動作量が小さくなり、一致すると伝達量が0となる傾向にある。
(ストローク調節機構)
ストローク調節機構50は、ミシンのアーム部内に固定装備された支持枠51と、第一の伝達リンク32と第二の伝達リンク33の連結点38の位置を移動させるためのアクチュエータである電磁ソレノイド52と、連結点38の目標位置を調節する駆動源である調節モータ53と、第一の回動腕部54aが電磁ソレノイド52に連結された第二のベルクランク54と、第二のベルクランク54の第二の回動腕部54bと前述した第一と第二の伝達リンク32,33の連結点38とを連結する連結リンク55と、調節モータ53の回転駆動により進退移動を行う第1ストッパとしての移動体56と、連結点38が第一のベルクランク31の回動支軸39に一致する角度で第二のベルクランク54の回動を制止する第2ストッパ57と、第二のベルクランク54を移動体56に当接する回動方向に付勢する付勢手段としての押圧バネ58と、第二のベルクランク54の支軸59と、支軸59を介して第二のベルクランク54の角度変化量を検出する検出手段としてのエンコーダ60と、調節モータ53の動作制御を行う制御部70とを備えている。
なお、ストローク調節機構50は二本の針棒2に対応して二基設けられていると前述したが、支持枠51及び制御部70については一つしか設けられておらず、二つのストローク調節機構50で共用して用いられている。
また、アクチュエータとしての電磁ソレノイド52の前進位置への移動は、第一の伝達リンク32と第二の伝達リンク33の連結点38を、第一ベルクランク31の支軸39に重なる位置とそれより離間した離間位置とに移動させる。
第二のベルクランク54は、支持枠51に水平に設けられた支軸59に固定支持されており、支軸59は支持枠51に対して回転可能に支持されている。
そして、第二のベルクランク54は、支軸59を中心として第一と第二の回動腕部54a,54bがそれぞれ異なる方向に延出されている。
第二の回動腕部54bはおおむね鉛直方向に延出され、その端部が連結リンク55の一端部に連結されて、伝達リンク体32,33の連結点38を略水平方向に移動させる。
第一の回動腕部54aはおおむね水平方向に延出され、その端部がアクチュエータとしての電磁ソレノイド52のプランジャに連結されている。そして、かかる第一の回動腕部54aは、上方に位置する第1ストッパーとしての移動体56と下方に位置する第2ストッパ57とにより上限位置(前進位置相当)と下限位置(初期位置相当)とが制限されており、これらの間で回動を可能としている。そして、電磁ソレノイド52は、駆動により初期位置から前進位置に移動する。この移動に伴い、連結点38は、第一のベルクランクの支軸39に重なる位置と、それより離間した離間位置(図4に示す)に移動する。
また、第二のベルクランク54はその支軸59を介してバネ支持腕61と供回り可能に連結されており、このバネ支持腕61はその回動端部で前述した押圧バネ58により第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aが移動体56に圧接する方向に押圧されている。つまり、第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aは、常時上方(移動体56)側に付勢されている。一方、電磁ソレノイド52は、かかる押圧バネ58の押圧力に抗して第一の回動腕部54aを下方(ストッパ57)側に引き寄せる方向に作動を行う。
移動体56は、その下端部に第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aとの対向面56aを有するネジ軸であり、支持枠51により鉛直方向に沿った状態で支持されている。また、支持枠51は、ネジ穴により移動体56を支持していることから、移動体56を回転させることで、対向面56aを上下に移動させることを可能としている。
そして、第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aは、前述したように、常時押圧バネ58により移動体56側に押圧されていることから、電磁ソレノイド52引っ張り力を生じていないときには常に、第一の回動腕部54aが移動体56の対向面に圧接した状態となる。従って、移動体56の回転調節により、伝達リンク体32,33の連結点38を任意の位置に合わせることが可能となっている。
移動体56は、その上端部がカップリング53aを介して調節モータ53の出力軸に直結されており、当該調節モータ53の駆動により対向面56aの高さ調節及び伝達リンク体32,33の連結点38の位置調節を可能とし、ひいては、伝達機構30による針棒ストロークの調節を可能としている。
(ミシンの制御系)
調節モータ53を制御する制御部70は、ミシン全体の制御も担っている。ここで、ミシンの制御系について図5に基づいて説明する。
制御部70は、図示しないインターフェイス及びドライバを介して、ミシンモータ3、各針上下動機構10の調節モータ53、53、電磁ソレノイド52が接続されており、これらの動作制御を行うことができる。
また、制御部70は、図示しないインターフェイスを介してミシンモータ3の回転角度及び回転数をカウントするタコジェネレータ4、各種設定の入力を行う操作パネル72、各針上下動機構10のエンコーダ60、60が接続されており、これらの検出信号や設定情報に基づいて、上記各制御対象の制御を行う。
針上下動機構10のエンコーダ60は、支軸59を介して第二のベルクランク54の回動角度を検出することができる。この第二のベルクランク54の回動角度を変数とする所定の関数から針棒2に付与される往復の針棒ストロークを算出することができる。制御部70は、かかる関数演算に替えて、エンコーダ60による第二のベルクランク54の検出回動角度と針棒ストロークとの対応関係を示すテーブルを備えている。一方、操作パネル72は、オペレータが所望する針棒ストロークの値を設定する設定ボタンを供えており、制御部70は、針棒ストロークの設定入力が行われると、前述したテーブルを参照して、適正な第二のベルクランク54の角度を求め、エンコーダ6の出力が算出角度と一致するまで調節モータ53の駆動を行う。これにより、針棒ストロークを所望の値に制御することが可能となる。
また、予め既知の縫いパターンの縫製を行う際には、制御部70は、ミシンモータ3に併設されたタコジェネレータ4により針数を監視し、事前に設定した針数で針棒ストロークを変更調節する動作制御を実行する。
また、操作パネル72に、針棒ストロークの増減キーを設け、いずれかのキーが一回操作されるたびに、所定の微小角度だけ第二のベルクランク54が回動するように制御して、針棒ストロークを現在の値から微小単位で増減調節可能としても良い。
(針上下動機構の動作)
針上下動機構10の動作説明を行う。前述したように、操作パネル72から針棒ストロークの設定値の入力が行われ、制御部70により調節モータ53が駆動を行うと、移動体56が上昇又は下降を行い、押圧バネ58により加圧された第二のベルクランク54は移動体56の昇降に合わせて回動を行う。これにより、連結リンク55を介して伝達リンク体32,33の連結点38の移動が行われる。一方、主軸1はミシンモータ3により全回転を行っており、変換機構20はこれを往復回動動作に変換して第一のベルクランク31に付与する。第一のベルクランク31は、伝達リンク体32,33を介して従動アーム34に往復回動動作を伝達するところ、伝達リンク体32,33の連結点38が移動するので、その往復回動角度が変化することとなる。従って、従動アーム34,往復回動軸35,主動アーム36,小リンク37を介して針棒2に付与される針棒ストロークも変化し、所望の値に調整される。
また、操作パネル72には、各針棒2ごとに針棒停止スイッチが設けられており、縫製中に当該針棒停止スイッチが押されると、制御部70は、停止を指示された方の針棒2に対応する電磁弁71を制御し、電磁ソレノイド52を作動させ、第二のベルクランク54をストッパ57に当接するまで引き寄せる。これにより、伝達リンク体32,33の連結点38は、第一のベルクランク31の支軸39と同心となる位置に移動し、第一の伝達リンク32は連結点38(支軸39)を中心に回動すると共に第二の伝達リンク33は微動もしなくなるので、第一のベルクランク31よりも針棒側への動力が伝わらなくなり、選択された針棒2についてのみ上下動が停止した状態となる。
(針上下動機構の効果)
以上のように、針上下動機構10は、変換された往復動作を針棒2に伝達する端部同士が連結された二つの伝達リンク体32,33の連結点38の位置を移動調節する調節モータ53によって針棒ストロークを調節することから、部品交換の必要がなく、ミシンモータ3の動作中であっても容易にストローク調節を行うことが可能である。
さらに、縫製物の滑り安さや厚さ或いは上糸の糸番などの諸条件が変化した場合にも、速やかにこれに対応して針棒ストロークを変えることができ、特に、縫いの最中で布地の厚さ変化を生じた場合でもこれに対応し得るため、釜のループ捕捉ミスによる縫い不良を効果的に回避し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
また、針上下動機構10、二つの伝達リンク体32,33の連結点38の移動に伴って角度変化を生じる第二のベルクランク54の回動角度を検出するエンコーダ60により、第二のベルクランク54の回動角度を監視しつつ調節モータ53の動作制御を行うことから、目標動作量と実動作量とを一致させることができ、より正確に目標針棒ストロークに調節することが可能となる。
また、押圧バネ58は、第二のベルクランク54を移動体56に当接する方向に付勢している。このため、電磁ソレノイド52の前進位置への駆動により第二のベルクランク54が移動体54に当接すると、押圧バネ58がその状態を維持するので、針棒ストローク調節後に電磁ソレノイドの電源を遮断することができ、省エネ効果がある。
(第2の実施形態)
本発明の第2実施形態を図6に基づき説明する。
図6は、針上下動機構の全体構成を示し、針棒作動状態の説明図である。
上記第1実施形態では、針棒ストロークの調整に各針棒130ごとに電磁ソレノイド52と調整モータ53を設けた。これに代えて、第2実施形態では各針棒130ごとに一個の調節モータ80が針棒のストローク調整を行う。第2実施形態の説明では、第1実施形態と同一構成は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の針上下動機構10Aでは、前述した第二のベルクランク54に替えて調節リンク81を備えている。
図6に示す調節リンク81は、一端側81bが連結リンク55に連結され、他端側が支軸59に固定支持されている。支軸59は支持枠51(図1参照)に対して回動可能に支持されている。調節モータ80は、本体部がミシンフレームに支持され、そのモータ軸が不図示のカップリングを介して、支軸59に連結される。この調節モータ80は、ステッピングモータや、エンコーダ付きステッピングモータや、サーボモータ等から構成される。また、調節モータ80は、第1実施形態で説明した制御部70により制御される。即ち、検出手段としてのエンコーダが第一と第二の伝達リンクの連結点38の移動に伴う調節リンク81の角度変化を検出し、当該検出角度が目標となる針棒ストロークとなるように調節モータ81の制御が制御部70により行われる。このため、調節モータ80が回動すると、支軸59の軸芯を中心に調節リンク81が回動して、二つの伝達リンク体32,33の連結点38を第一のベルクランク31の支軸39に重なる位置と当該位置より離間した離間位置との間を移動させることができる。そして、調節モータ80が連結点38の離間位置を維持することにより、針棒ストロークを調節することができる。特に、その調節範囲は、連結点38が支軸39と同心となる位置を含む範囲に設定されており、針棒ストロークを0とすることも可能となっている。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、第1実施形態に比べてより簡単な構成で針棒ストロークを調整することができる。また、調節モータ80に、エンコーダ付きステッピングモータやサーボモータを採用すると、針棒ストロークを所望の位置により正確に制御することができる。このエンコーダが、二つの伝達リンク体32,33の連結点38の移動量を検出する検出手段となる。また、第2実施形態では、調節モータ80が調節リンク81、連結リンク55を介して連結点38を所定位置に保持するので、第1実施形態で説明した移動体56や押圧バネ58等を省略することができる。
(その他)
本願発明は、上記各実施形態に限定されることなく、種々変更可能である。
例えば、上記針上下動機構10では、押圧バネ58により第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aを移動体56側に付勢し、電磁ソレノイド52により第一の回動腕部54aをストッパ57側に移動する。これに代えて、押圧バネ58を引っ張りバネに交換するか、押圧バネの押圧方向を替えることで、バネにより、第二のベルクランク54の第一の回動腕部54aをストッパ57側に付勢し、電磁ソレノイド52により移動体56側に移動するよう構成しても良い。また、アクチュエータとして電磁ソレノイド52を用いてたが、これに代えて、エアシリンダも用いてもよい。また、調節モータ53に装着された移動体56は、第二のベルクランク54に当接しているが、これに代えて、シリンダ52の駆動ロッドに当接することも容易に考えられる。
また、エンコーダ60により第二のベルクランク54の回動角度を検出しているが、伝達リンク体32,33の連結点の移動動作に伴って移動や回転動作を行う他の部材の移動量や回転量をエンコーダその他の直線的な位置変位の検出手段を用いて検出しても、上記構成と同様の効果を得ることが可能である。
1 主軸
2 針棒
3 ミシンモータ
10 針上下動機構
20 変換機構
21 偏心カム
30 伝達機構
31 第一のベルクランク
32 第一の伝達リンク体
33 第二の伝達リンク体
38 連結点
39 支軸
50 ストローク調節機構(移動調節機構)
52 電磁ソレノイド(アクチュエータ)
53,80 調節モータ
54 第二のベルクランク
56 移動体(第1ストッパ)
57 第2ストッパ
60 エンコーダ(検出手段)
70 制御部(制御手段)
81 調節リンク

Claims (3)

  1. ミシンモータにより回転する主軸と、
    前記主軸に固定装備された偏心カムと、
    支軸に回動自在に支持されると共に、一端側が前記偏心カム側に連結された第一のベルクランクと、
    一端側が前記第一のベルクランクに連結された第一の伝達リンクと、
    一端側が前記第一の伝達リンクに、他端側が針棒側に連結される第二の伝達リンクと、 支軸を中心に回動自在に支持されると共に、一端側が前記第一の伝達リンクまたは第二の伝達リンクに連結され、前記第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点を移動可能な第二のベルクランクと、
    前記第二のベルクランクの他端側に連結され、初期位置と前進位置に移動可能で、前記連結点を、前記第一ベルクランクの支軸に重なる位置と、前記前進位置への移動により前記重なる位置より離間した離間位置とに移動させるアクチュエータと、を備え、
    前記ミシンモータにより回転する前記主軸から前記偏心カムを介して周回動作を取り出すと共に往復動作に変換して針棒に伝達するミシンの針上下動機構において、
    前記第二のベルクランクまたは前記アクチュエータに当接する第1ストッパを進退可能に連結し、前記アクチュエータの前進位置を調節する調節モータを有し、前記調節モータにより前記連結点の離間位置を調節して、針棒ストロークを調節することを特徴とするミシンの針上下動機構。
  2. ミシンモータにより回転する主軸と、
    前記主軸に固定装備された偏心カムと、
    支軸に回動自在に支持されると共に、一端側が前記偏心カム側に連結された第一のベルクランクと、
    一端側が前記第一のベルクランクに連結された第一の伝達リンクと、
    一端側が前記第一の伝達リンクに、他端側が針棒側に連結される第二の伝達リンクと、 支軸を中心に回動自在に支持されると共に、一端側が前記第一の伝達リンクまたは第二の伝達リンクに連結され、前記第一のベルクランクの支軸に重なる位置を含む移動範囲内で前記第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点を移動可能とする調節リンクと、を備え、
    前記ミシンモータにより回転する前記主軸から前記偏心カムを介して周回動作を取り出すと共に往復動作に変換して針棒に伝達するミシンの針上下動機構において、
    前記調節リンクを回動させる調節モータを設け、前記調節モータの駆動により、前記連結点を前記第一のベルクランクの支軸に重なる位置及び当該位置より離間した離間位置とに移動させて、針棒ストロークを調節することを特徴とするミシンの針上下動機構。
  3. 前記第一の伝達リンクと第二の伝達リンクの連結点の移動量又は連結点の移動に伴ういずれか部材の角度変化量を検出する検出手段と、
    前記検出手段の出力に従って目標となる針棒ストロークになるように前記調節モータを制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの針上下動機構。
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