JP2010007761A - 動力伝達装置の潤滑装置 - Google Patents
動力伝達装置の潤滑装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010007761A JP2010007761A JP2008167689A JP2008167689A JP2010007761A JP 2010007761 A JP2010007761 A JP 2010007761A JP 2008167689 A JP2008167689 A JP 2008167689A JP 2008167689 A JP2008167689 A JP 2008167689A JP 2010007761 A JP2010007761 A JP 2010007761A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- catch tank
- rotating body
- hole
- power transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
【課題】動力伝達装置のケーシング内において回転体により撹拌されるオイルの撹拌抵抗の増大を抑制することのできる動力伝達装置の潤滑装置を提供する。
【解決手段】キャッチタンク60は、動力伝達装置のケーシング40に収容されて回転により動力を伝達する回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留する。このキャッチタンク60は、キャッチタンク60の下部に形成されて回転体の回転時にオイルが流入するとともに、回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル孔61と、同キャッチタンク60の上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔62と、回転体の回転時にキャッチタンク60内のオイル量が規定量となるときに空気孔62の開口面積を小さくするとともに、回転体の停止時に同空気孔62を開放する浮遊体63とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】キャッチタンク60は、動力伝達装置のケーシング40に収容されて回転により動力を伝達する回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留する。このキャッチタンク60は、キャッチタンク60の下部に形成されて回転体の回転時にオイルが流入するとともに、回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル孔61と、同キャッチタンク60の上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔62と、回転体の回転時にキャッチタンク60内のオイル量が規定量となるときに空気孔62の開口面積を小さくするとともに、回転体の停止時に同空気孔62を開放する浮遊体63とを備える。
【選択図】図4
Description
この発明は動力伝達装置の潤滑装置に関する。
車両に搭載される動力伝達装置では、この動力伝達装置のケーシングに収容されるギヤや摩擦部材等の複数の回転体の回転によって動力が伝達される。こうした動力伝達装置のケーシング内には、動力の伝達に寄与するこれら回転体の潤滑等を図るべく、オイルが貯留されている。
ここで、回転体によってオイルが撹拌されると、オイルの温度が上昇してその体積が増加する。こうして体積が増加すると、回転体によるオイルの撹拌抵抗が増大して動力損失が増大するため、従来、回転体によって掻き上げられたオイルを一時的に貯留するキャッチタンクを設けることにより、撹拌されるオイルの量を調整するようにした構成が種々提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1に記載の構成では、ギヤによって掻き上げられたオイルを貯留するキャッチタンクが同ギヤの径方向外方に設置されている。また、特許文献2に記載の構成では、ギヤによって掻き上げられたオイルをケーシングの上部に導くオイルガイドと、こうして導かれたオイルを貯留するキャッチタンクとが設けられている。これら特許文献1,2に記載されているキャッチタンクは、いずれも上方から流入するオイルを貯留するために、上方に向かって開口するとともにその底部には孔が形成されている。そして、ギヤによって掻き上げられたオイルがキャッチタンクにおいて一時的に貯留されるとともに、このキャッチタンクの底部に形成された孔を通じてケーシング内底部にオイルが戻される。これにより、ギヤによって撹拌ないし掻き上げられるオイルの量を減少させて撹拌抵抗を低下させるとともに、孔を通じてケーシング内底部にオイルを戻すことにより、停止時にケーシング内底部に貯留されるオイルの量を適切に保持するようにしている。
特開2006−292086号公報
実開平5−10856号公報
ところで近年、車両の動力伝達装置には、小型化が求められている。このように動力伝達装置を小型化するためには、上述したキャッチタンクについても設置箇所等が制限される。そこで、オイルが流出入する孔が下部に形成されるとともに上部に空気孔が形成された密閉状態に近いキャッチタンクを、回転体の外周付近に設置するようにした動力伝達装置が実用化されている。こうしたキャッチタンクでは、上記特許文献1、2に記載されるキャッチタンクのように上方に向かって大きく開放することを要しないため、例えば、動力伝達装置のケーシングの壁部内に形成して、小型化を図ることも可能になる。
具体的には、このキャッチタンクでは、回転体の回転に伴い発生するオイルの流動またはケーシング内のオイルの液面の上昇によってキャッチタンクの下部に形成された孔を通じてオイルが同タンクに流入するとともに、この回転体の停止時には重力の作用によりこの孔を通じてオイルが流出する。ここで、キャッチタンクの上部には空気孔が形成されてこの空気孔を通じて空気が流出入するため、前記孔を通じてオイルが円滑に流出入できるようになる。
しかし、こうしたキャッチタンク内にオイルが充満されることに伴って空気孔を通じたオイルの流出が生じると、この流出したオイルが他の回転体に衝突して、オイルの撹拌抵抗が増大するおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、動力伝達装置のケーシング内において回転体により撹拌されるオイルの撹拌抵抗の増大を抑制することのできる動力伝達装置の潤滑装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、動力伝達装置のケーシングに収容されるとともに回転により動力を伝達する回転体と、同ケーシング内部において前記回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクとを有する動力伝達装置の潤滑装置であって、前記キャッチタンクは、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の回転時にオイルが流入するオイル流入孔と、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル流出孔と、同キャッチタンクの上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔と、前記回転体の回転時に同キャッチタンク内のオイル量が前記規定量となるときに前記空気孔の開口面積を小さくするとともに、前記回転体の停止時に同空気孔を開放する空気孔調節手段とを備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明は、動力伝達装置のケーシングに収容されるとともに回転により動力を伝達する回転体と、同ケーシング内部において前記回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクとを有する動力伝達装置の潤滑装置であって、前記キャッチタンクは、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の回転時にオイルが流入するオイル流入孔と、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル流出孔と、同キャッチタンクの上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔と、前記回転体の回転時に同キャッチタンク内のオイル量が前記規定量となるときに前記空気孔の開口面積を小さくするとともに、前記回転体の停止時に同空気孔を開放する空気孔調節手段とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、ケーシング内部において回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクを備えるため、回転体の回転時に体積が増加したオイルを一時的に貯留することができ、オイルの撹拌抵抗を低減することができる。また、キャッチタンクは、回転体の回転時に同キャッチタンク内のオイル量が前記規定量となるときに空気孔の開口面積を小さくするとともに、回転体の停止時に空気孔を開放する空気孔調節手段を備えるため、回転体の回転時にオイル量が規定量となるときにこの空気孔を通じてオイルが流出する量を減少させることができる。
したがって、回転体の回転時において、空気孔を通じて流出したオイルが他の回転体に衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。
一方、回転体の停止時には空気孔を開放するため、オイル流出孔を通じたオイルの流出を抑制することがない。したがって、この回転体の停止時には、ケーシングの内底部にオイルを円滑に戻すことができるため、再び回転体の回転が開始されるときに、こうしてケーシング内底部に戻されたオイルによって回転体を十分に潤滑することができるようになる。
一方、回転体の停止時には空気孔を開放するため、オイル流出孔を通じたオイルの流出を抑制することがない。したがって、この回転体の停止時には、ケーシングの内底部にオイルを円滑に戻すことができるため、再び回転体の回転が開始されるときに、こうしてケーシング内底部に戻されたオイルによって回転体を十分に潤滑することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、動力伝達装置のケーシングに収容されるとともに回転により動力を伝達する回転体と、同ケーシング内部において前記回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクとを有する動力伝達装置の潤滑装置であって、前記キャッチタンクは、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の回転時にオイルが流入するオイル流入孔と、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル流出孔と、同キャッチタンクの上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔と、同空気孔から流出入する流体の速度を同キャッチタンク内のオイル量が増加するときに低下させる一方、同キャッチタンク内のオイル量が減少するときに上昇させる空気孔調節手段とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、空気孔から流出入する流体の速度を同キャッチタンク内のオイル量が増加するときに低下させる一方、同キャッチタンク内のオイル量が減少するときに上昇させる空気孔調節手段を備えるため、回転体の回転時に空気孔から流出するオイルの速度を低下させることができる一方、回転体の停止時には空気孔から流入する空気の速度を上昇させることができる。このため、回転体の回転時にこの空気孔を通じて流出したオイルが他の回転体に衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制するとともに、回転体の停止時にはオイル流出孔を通じてオイルを円滑に流出させることができる。なお、空気孔から流出入する流体としては、空気およびオイルを含むものとする。
具体的には、請求項3に記載されるように、キャッチタンクには、回転体の回転に伴い発生するオイルの流動またはケーシング内のオイルの液面の上昇によってオイル流入孔を通じてオイルが流入するものとすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、前記空気孔調節手段は、オイルより比重の小さい浮遊体であって、前記空気孔の開口形状とは異なる断面形状を有する部分において同空気孔の開口部分と当接することにより同空気孔の開口面積を小さくして同空気孔の開口部分と同浮遊体の当接部分との間に隙間を形成するものであることを要旨とする。
上記構成によれば、空気孔調節手段は、オイルより比重の小さい浮遊体であって、空気孔の開口形状とは異なる断面形状を有する部分において同空気孔の開口部分と当接することにより同空気孔の開口面積を小さくして同空気孔の開口部分と同浮遊体の当接部分との間に隙間を形成するものであるため、複雑な制御を要することなく、低コスト且つ簡便な構成によって空気孔調節手段を設けることができる。
ここで、回転体の回転時に浮遊体が空気孔を完全に閉塞すると、回転体が停止した後に浮遊体が空気孔から離間せず、空気孔から空気が流入しない状態になるおそれがある。この点、上記構成によれば、空気孔の開口部分と浮遊体の当接部分との間に隙間が形成されるため、回転体の停止時には、この隙間を通じて空気がキャッチタンク内に流入して浮遊体が空気孔から離間する。したがって、オイル流出孔を通じて重力の作用によりオイルを円滑に流出させることができる。
具体的には、請求項5に記載されるように、空気孔の開口形状は円状であって、浮遊体は、その表面に凹凸を有する球体であるといった構成を採用することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、前記ケーシングは、第1回転体を収容する第1回転体収容部と、第2回転体を収容する第2回転体収容部とを区画するとともに、前記キャッチタンクは、前記第1回転体収容部の壁部内に形成され、前記オイル流入孔及び前記オイル流出孔は前記第1回転体収容部と前記キャッチタンクとを連通し、前記空気孔は同キャッチタンクと前記第2回転体収容部とを連通することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、前記ケーシングは、第1回転体を収容する第1回転体収容部と、第2回転体を収容する第2回転体収容部とを区画するとともに、前記キャッチタンクは、前記第1回転体収容部の壁部内に形成され、前記オイル流入孔及び前記オイル流出孔は前記第1回転体収容部と前記キャッチタンクとを連通し、前記空気孔は同キャッチタンクと前記第2回転体収容部とを連通することを要旨とする。
上記構成のように、キャッチタンクが第1回転体収容部の壁部内に形成されることにより、キャッチタンクの設置箇所を確保することが容易になる。
また、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の構成が同構成に適用されることにより、空気孔を通じてオイルが第2回転体収容部に流出することを抑制することができ、この第2回転体収容部に収容されている回転体に流出したオイルが衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。
また、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の構成が同構成に適用されることにより、空気孔を通じてオイルが第2回転体収容部に流出することを抑制することができ、この第2回転体収容部に収容されている回転体に流出したオイルが衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。
具体的には、請求項7に記載されるように、第2回転体収容部に収容される回転体は、ディファレンシャルギヤ及びカウンタギヤの少なくとも一方であるようにすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、前記オイル流入孔と前記オイル流出孔は、同一の孔であることを要旨とする。
ここで、キャッチタンクに貯留されるオイル量は、オイル流入孔を通じて流入するオイル量とオイル流出孔を通じて流出するオイル量との均衡によって調整される。また、オイルの撹拌抵抗の抑制とオイルによる回転体の効果的な潤滑とをともに実現するべく、キャッチタンクの容量及び同タンクに貯留されるオイル量を適切に設計する必要がある。
この点、上記構成によれば、オイル流入孔とオイル流出孔は、同一の孔であるため、キャッチタンクに貯留されるオイル量を適切に調整するべくこれらの孔を設計することが容易になる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置が適用された動力伝達装置1の全体構成を模式的に示した図である。この動力伝達装置1が搭載される車両は、動力を出力する内燃機関(図示略)が同車両の前側に配置されるとともに前輪(図示略)が駆動輪となる前輪駆動式の車両である。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置が適用された動力伝達装置1の全体構成を模式的に示した図である。この動力伝達装置1が搭載される車両は、動力を出力する内燃機関(図示略)が同車両の前側に配置されるとともに前輪(図示略)が駆動輪となる前輪駆動式の車両である。
動力伝達装置1は、内燃機関から入力された動力(回転力)をその回転速度を変速して伝達する有段式の自動変速機2と、この自動変速機2により伝達された動力を左右のドライブシャフト6に伝達するディファレンシャル5とを含んで構成されている。この動力伝達装置1のケーシング40には、動力の伝達や同ケーシング40内の回転体の潤滑等を行うオイルが貯留されている。
自動変速機2は、下記に詳述する変速部4と、内燃機関から入力された動力をこの変速部4のインプットシャフト7にオイルによって伝達するトルクコンバータ3とを備えている。図2に併せて示すように、変速部4は、トルクコンバータ3に近い側に設けられた第1ギヤ部10と、同トルクコンバータ3から遠い側に設けられた第2ギヤ部20と、これら第1ギヤ部10及び第2ギヤ部20の周囲に設けられた複数のブレーキB1〜B3と、クラッチC1,C2と、ワンウェイクラッチF1とを備えている。
第1ギヤ部10は、シングルピニオン型の遊星歯車機構であって、インプットシャフト7に連結しているサンギヤ11と、同サンギヤ11に噛み合う複数のピニオンギヤ12と、同ピニオンギヤ12と噛み合う第1リングギヤ13とを備えている。この複数のピニオンギヤ12は、第1プラネタリキャリア14によって回転自在に支持されている。また、第1プラネタリキャリア14は、ブレーキB1によりケーシング40に固定されるとともに、第1リングギヤ13は、ブレーキB3によりケーシング40に固定される。
第2ギヤ部20は、ラビニオ型の遊星歯車機構であって、上記第1プラネタリキャリア14に連結されているフロントサンギヤ21と、同フロントサンギヤ21と噛み合うショートピニオンギヤ22と、同ショートピニオンギヤ22と噛み合うロングピニオンギヤ23と、同ロングピニオンギヤ23と噛み合う第2リングギヤ24及びリヤサンギヤ25とを備えている。これらショートピニオンギヤ22及びロングピニオンギヤ23は、第2プラネタリキャリア26によって回転自在に支持されている。
また、第2リングギヤ24は、ブレーキB2によりケーシング40に固定されるとともに、ワンウェイクラッチF1によってケーシング40に対して一方向にのみ回転することが許容される。さらに、インプットシャフト7は、クラッチC1によりリヤサンギヤ25と連結されるとともに、クラッチC2により第2リングギヤ24と連結される。
第2プラネタリキャリア26は、変速部4の出力ギヤであるカウンタドライブギヤ30に連結されるとともに、このカウンタドライブギヤ30は、カウンタドリブンギヤ31と噛み合い、このカウンタドリブンギヤ31は、カウンタシャフト32を介してディファレンシャルドライブピニオン33と連結されている。そして、このディファレンシャルドライブピニオン33は、ディファレンシャル5のディファレンシャルリングギヤ34と噛み合っている。そして、このディファレンシャル5によって分配された動力が伝達されるドライブシャフト6には、駆動輪である前輪(図示略)が接続されている。
このように、動力伝達装置1のケーシング40に収容される各種ギヤ、クラッチ等の摩擦部材が、回転により動力を伝達する回転体に相当する。
図3に示すように、動力伝達装置1のケーシング40は、内燃機関に取り付けられてトルクコンバータ3を収容するトランスアクスルハウジング41と、このトランスアクスルハウジング41に取り付けられて変速部4及びディファレンシャル5を収容するトランスアクスルケース42と、このトランスアクスルケース42に取り付けられて開口端を閉塞するリヤカバー43と、トランスアクスルケース42の下方に配置されて動力伝達装置1のオイルを貯留するオイルパン44とによって構成されている。
図3に示すように、動力伝達装置1のケーシング40は、内燃機関に取り付けられてトルクコンバータ3を収容するトランスアクスルハウジング41と、このトランスアクスルハウジング41に取り付けられて変速部4及びディファレンシャル5を収容するトランスアクスルケース42と、このトランスアクスルケース42に取り付けられて開口端を閉塞するリヤカバー43と、トランスアクスルケース42の下方に配置されて動力伝達装置1のオイルを貯留するオイルパン44とによって構成されている。
そして、図4に併せて示すように、ケーシング40は、リヤカバー43側に形成されて上記第2ギヤ部20を収容する主変速室50と、トランスアクスルハウジング41側に形成されて第1ギヤ部10、カウンタドライブギヤ30、カウンタドリブンギヤ31及びディファレンシャルリングギヤ34等を収容するカウンタ室51とを区画する。主変速室50が第1回転体収容部に相当し、カウンタ室51が第2回転体収容部に相当する。これら主変速室50及びカウンタ室51の内底部にはオイルLがそれぞれ貯留されるとともに、収容されている回転体の回転によってこのオイルが撹拌ないし掻き上げられることによって、各ギヤの噛み合い部分の潤滑や、その他クラッチ等の摩擦部材の潤滑が行われる。なお、上記オイルパン44は、主変速室50の底部を構成するともに、主変速室50とカウンタ室51は、図示しないオイル流路によって連通している。また、この自動変速機2には、このオイルパン44に貯留されるオイルを吸引するための図示しないオイルポンプが設けられて、同オイルポンプによって供給されるオイルによって自動変速機2の上記ブレーキB1〜B3やクラッチC1,C2等の制御が実行される。なお、このオイルポンプによってカウンタ室51にオイルが供給されるようにしてもよい。
主変速室50の壁部内には、この主変速室50に収容されている回転体により撹拌されるオイルを貯留する略円弧状のキャッチタンク60が設けられている。
図5に併せて示すように、キャッチタンク60は、その上部において同タンク60とカウンタ室51とを連通する略円形の空気孔62が形成された上部タンク60aと、キャッチタンク60の下部において同タンク60と主変速室50とを連通する略円形のオイル孔61が形成された下部タンク60bと、これら上部タンク60aと下部タンク60bとを連結する中部タンク60cとを有している。具体的には、上部タンク60aと下部タンク60bは、主変速室50の側方において、インプットシャフト7が伸びる方向に沿って主変速室50のほぼ全長にわたって形成されるとともに、中部タンク60cは、同方向に沿って主変速室50の一部にわたって形成されている。そして、図4(a)に示す上部タンク60aと下部タンク60bの開口部分は、リヤカバー43によって閉鎖される。また、図5に示すように、中部タンク60cは、インプットシャフト7が伸びる方向と直交する断面において上部タンク60aと下部タンク60bとを接続する部分の幅Wが、上部タンク60a及び下部タンク60bよりも狭く形成されている。このように、このキャッチタンク60は、主変速室50を形成するトランスアクスルケース42に一体形成されるとともに、密閉に近い状態で規定量までオイルを貯留する。なお、この規定量は、キャッチタンク60にオイルが貯留されることによって、主変速室50において回転体によってオイルが撹拌されて生じる撹拌抵抗を低減させることのできる量であって、キャッチタンク60が貯留する量として設定されている。
図5に併せて示すように、キャッチタンク60は、その上部において同タンク60とカウンタ室51とを連通する略円形の空気孔62が形成された上部タンク60aと、キャッチタンク60の下部において同タンク60と主変速室50とを連通する略円形のオイル孔61が形成された下部タンク60bと、これら上部タンク60aと下部タンク60bとを連結する中部タンク60cとを有している。具体的には、上部タンク60aと下部タンク60bは、主変速室50の側方において、インプットシャフト7が伸びる方向に沿って主変速室50のほぼ全長にわたって形成されるとともに、中部タンク60cは、同方向に沿って主変速室50の一部にわたって形成されている。そして、図4(a)に示す上部タンク60aと下部タンク60bの開口部分は、リヤカバー43によって閉鎖される。また、図5に示すように、中部タンク60cは、インプットシャフト7が伸びる方向と直交する断面において上部タンク60aと下部タンク60bとを接続する部分の幅Wが、上部タンク60a及び下部タンク60bよりも狭く形成されている。このように、このキャッチタンク60は、主変速室50を形成するトランスアクスルケース42に一体形成されるとともに、密閉に近い状態で規定量までオイルを貯留する。なお、この規定量は、キャッチタンク60にオイルが貯留されることによって、主変速室50において回転体によってオイルが撹拌されて生じる撹拌抵抗を低減させることのできる量であって、キャッチタンク60が貯留する量として設定されている。
オイル孔61は、オイル流入孔及びオイル流出孔を兼ねた単一の孔としてキャッチタンク60の底部に形成され、同オイル孔61を通じて、主変速室50に収容された回転体の回転時にオイルが流入するとともにこれら回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出する。具体的には、図4(a)の矢印Aに示す方向に回転する回転体の回転に伴い発生するオイルの流動、またはケーシング40内のオイルの液面の上昇によって、オイル孔61を通じてオイルがキャッチタンク60に流入する。
空気孔62は、空気を流出入させるべく形成されており、上記オイル孔61を通じてキャッチタンク60にオイルが流入する際にこの空気孔62を通じて同タンク60内の空気が排出される一方、上記オイル孔61を通じてキャッチタンク60からオイルが流出する際に、この空気孔62を通じて同タンク60内へ空気が流入する。なお、空気孔62は、この空気孔62の開口部分62aの下端にまでオイル面が上昇すると上記規定量に達するようにその形成位置が設定されている。より詳細には、この空気孔62は、キャッチタンク60の上壁近傍に形成されることにより、キャッチタンク60の容量と規定量が大きく乖離することがないように形成される。また、空気孔62のカウンタ室51での開口位置は、同図4(b)に示されるように、カウンタドライブギヤ30及びカウンタドリブンギヤ31等の近傍に配置される。この空気孔62の開口面積は、オイル孔61を通じたオイルの流出入が円滑に行われるように空気を流出入させることのできる最小限の大きさであって、実験や理論的な算出等によって予め設定されている。
さらに、キャッチタンク60の上部タンク60aには、オイルより比重の小さい部材によって形成された浮遊体63が収容されている。なお、上述した中部タンク60cの幅Wは、この浮遊体63の外径よりも小さく設定されている。
図6に併せて示すように、この浮遊体63は、その外径が空気孔62の開口径よりも大きく形成された球体であって、その表面には複数の凹部64が形成されている。こうした複数の凹部64により浮遊体63の表面には凹凸が形成される。
図7は、図6に示す矢印の方向からみた概念図であって、一点鎖線は浮遊体63の外周面の形状を示し、実線は空気孔62の開口部分62aの形状を示し、点線は浮遊体63が開口部分62aに当接した状態において開口部分62aを含む平面で浮遊体63を切断したときの断面形状を示している。同図に示すように、浮遊体63は、空気孔62の開口部分62aの開口形状(略円形状)とは異なる断面形状(凹凸形状)を有する部分63aにおいて、空気孔62の開口部分62aと当接する。これにより、これら空気孔62の開口部分62aと浮遊体63の当接部分63aとの間には、凹部64が形成されている浮遊体63の表面部分において、複数の隙間65が形成される。なお、隙間65の開口面積は、回転体の回転時に、これら複数の隙間65を通じてキャッチタンク60から流出するオイルの総量を、空気孔62の開口部分62a全体から流出する量と比較して十分減少させることができるともに、回転体の停止時には、この隙間65を通じてキャッチタンク60に空気が流入することによって浮遊体63が空気孔62の開口部分62aから離間することのできる程度に、実験や理論的な算出等によって設定されている。そして、こうした隙間65を形成するべく、浮遊体63の表面に形成される凹部64の個数や形状を含めた浮遊体63の設計値が決定される。
以下、上記のように構成された動力伝達装置の冷却装置の作用について説明する。
車両を走行させるべく内燃機関により出力された動力が入力されると、上記変速部4は、第1ギヤ部10および第2ギヤ部20を構成する上記各ギヤのいずれかの連結状態の組合せに応じて第1変速段(1速)〜第6変速段(6速)の6つの前進変速段を形成するとともに、1つの後進変速段を形成し、これにより、内燃機関から入力された回転を変速、又は逆回転にした上で、動力をカウンタドライブギヤ30に伝達する。こうしてカウンタドライブギヤ30に伝達された動力は、各ギヤを介して図1の矢印に示すようにディファレンシャル5に伝達されて、このディファレンシャル5から左右のドライブシャフト6に動力が伝達される。これにより、このドライブシャフト6に連結された図示しない駆動輪が回転する。
車両を走行させるべく内燃機関により出力された動力が入力されると、上記変速部4は、第1ギヤ部10および第2ギヤ部20を構成する上記各ギヤのいずれかの連結状態の組合せに応じて第1変速段(1速)〜第6変速段(6速)の6つの前進変速段を形成するとともに、1つの後進変速段を形成し、これにより、内燃機関から入力された回転を変速、又は逆回転にした上で、動力をカウンタドライブギヤ30に伝達する。こうしてカウンタドライブギヤ30に伝達された動力は、各ギヤを介して図1の矢印に示すようにディファレンシャル5に伝達されて、このディファレンシャル5から左右のドライブシャフト6に動力が伝達される。これにより、このドライブシャフト6に連結された図示しない駆動輪が回転する。
ところで、内燃機関により出力された動力を伝達するべくケーシング40に収容されている回転体が回転すると、同ケーシング40内部のオイルの温度が上昇するとともにその体積が増加する。図4(a)に示すように、こうして体積が増加したオイルは、主変速室50に収容された回転体の矢印A方向への回転に伴い発生するオイルの流動、またはケーシング40内のオイルの液面の上昇によって、オイル孔61を通じてキャッチタンク60内に流入する。そして、流入したオイルがキャッチタンク60において貯留されることにより、回転体が撹拌するオイルの量が調整される。
こうしてオイルが貯留されてキャッチタンク60内のオイルの量が増加すると、同タンク60内の液面が上昇する。そして、オイルが上部タンク60aにまで達すると、この上部タンク60aに収容されている浮遊体63がオイルの液面の上昇に伴い上昇する。
ここで、上述したように、空気孔62は、カウンタ室51に収容されているカウンタギヤ(カウンタドライブギヤ30及びカウンタドリブンギヤ31)の近傍に開口している。したがって、オイル孔61を通じたオイルの流入に伴う空気孔62を通じた空気の流出に加えて、これらカウンタギヤ30,31の回転に伴い発生する負圧によって、空気孔62を通じてキャッチタンク60の内部から外部に向かう空気の流れが発生する。そこで、キャッチタンク60のオイルの液面が空気孔62の開口部分62aの下端付近にまで上昇すると、こうした空気の流れによって、浮遊体63が空気孔62の開口部分62aに当接して同空気孔62の開口面積を小さくし、空気孔62を通じたオイルの流出を抑制する。このように、回転体の回転時にキャッチタンク60内のオイル量が増加するときには、浮遊体63が空気孔62に当接することによって、この空気孔62から流出する流体の速度は低下する。なお、キャッチタンク60に貯留されるオイルの量が規定量よりも少ない段階において、空気孔62を通じて流出する空気の流れによって浮遊体63が空気孔62に当接した場合には、当接前よりも遅い速度で隙間65を通じて空気が流出されるとともに、規定量に達するまで同タンク60内のオイル量が増加する。すなわち、浮遊体63が空気孔62に当接する前よりも、当接した後の方が、空気孔62から流出するオイル又は空気の速度が低下する。
一方、動力伝達装置1に入力される動力が停止、すなわち内燃機関が停止して回転体が停止すると、オイル孔61を通じたキャッチタンク60へのオイルの流入が停止するとともに、隙間65を通じて空気がキャッチタンク60に流入し、これによって浮遊体63が空気孔62から離間する。このように浮遊体63が空気孔62から離間して同空気孔62を開放すると、空気孔62の開口部分62a全体を通じて空気が流入することができるため、重力の作用によりオイル孔61を通じて円滑にオイルが流出する。このように流出したオイルは、ケーシング40の底部を構成するオイルパン44に戻されて貯留される。そして、再び内燃機関が始動して回転体の回転が開始されるときには、オイルパン44に貯留されているオイルによって回転体が潤滑される。このように、回転体の停止時にキャッチタンク60内のオイル量が減少するときには、浮遊体63が空気孔62から離間することによって、この空気孔62から流入する流体の速度が上昇する。すなわち、こうして浮遊体63が空気孔62から離間する前よりも、離間した後の方が、空気孔62から流入する空気の速度が上昇する。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)回転体の回転に伴い、ケーシング40内部のオイルの温度は上昇するとともにその体積が増加する。一方、動力伝達装置1に入力される動力が停止することにより回転体が停止すると、オイルの温度が低下してその体積が減少する。この点、動力伝達装置1は、回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンク60を備えるため、体積が増加したオイルを一時的に貯留することができ、オイルの撹拌抵抗を低減することができる。また、このキャッチタンク60は、回転体の回転時に同キャッチタンク60内のオイル量が規定量となるときに空気孔62の開口面積を小さくするとともに、回転体の停止時に空気孔62を開放する浮遊体63を備えるため、回転体の回転時にオイル量が規定量となるときにこの空気孔62を通じてオイルが流出する量を減少させることができる。したがって、この回転体の回転時において、この空気孔62を通じて流出したオイルが他の回転体に衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。一方、回転体の停止時には空気孔62を開放するため、オイル孔61を通じたオイルの流出を抑制することがない。したがって、この回転体の停止時には、ケーシング40の内底部、すなわちオイルパン44にオイル孔61を通じてオイルを円滑に戻すことができるため、再び回転体の回転が開始されるときに、こうしてオイルパン44に戻されたオイルによって回転体を十分に潤滑することができるようになる。
(1)回転体の回転に伴い、ケーシング40内部のオイルの温度は上昇するとともにその体積が増加する。一方、動力伝達装置1に入力される動力が停止することにより回転体が停止すると、オイルの温度が低下してその体積が減少する。この点、動力伝達装置1は、回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンク60を備えるため、体積が増加したオイルを一時的に貯留することができ、オイルの撹拌抵抗を低減することができる。また、このキャッチタンク60は、回転体の回転時に同キャッチタンク60内のオイル量が規定量となるときに空気孔62の開口面積を小さくするとともに、回転体の停止時に空気孔62を開放する浮遊体63を備えるため、回転体の回転時にオイル量が規定量となるときにこの空気孔62を通じてオイルが流出する量を減少させることができる。したがって、この回転体の回転時において、この空気孔62を通じて流出したオイルが他の回転体に衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。一方、回転体の停止時には空気孔62を開放するため、オイル孔61を通じたオイルの流出を抑制することがない。したがって、この回転体の停止時には、ケーシング40の内底部、すなわちオイルパン44にオイル孔61を通じてオイルを円滑に戻すことができるため、再び回転体の回転が開始されるときに、こうしてオイルパン44に戻されたオイルによって回転体を十分に潤滑することができるようになる。
(2)浮遊体63が空気孔62に当接することによって回転体の回転時に空気孔62から流出するオイルの速度を低下させることができる一方、回転体の停止時には浮遊体63が空気孔62から離間して空気孔62から流入する空気の速度を上昇させることができる。このため、回転体の回転時にこの空気孔62を通じて流出したオイルが他の回転体に衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制するとともに、回転体の停止時にはオイル孔61を通じてオイルを円滑に流出させることができる。そして、再び回転体の回転が開始されるときに、こうしてオイルパン44に戻されたオイルによって回転体を十分に潤滑することができるようになる。
(3)浮遊体63は、オイルより比重の小さい部材で形成されるため、キャッチタンク60内のオイルの液面の上昇に伴って上昇するとともに、空気孔62から流出する空気の流れによって空気孔62に当接する。そして、空気孔62の開口形状とは異なる断面形状を有する部分63aにおいて同空気孔62の開口部分62aと当接することにより同空気孔62の開口面積を小さくして、同空気孔62の開口部分62aと同浮遊体63の当接部分63aとの間に隙間65を形成するものであるため、複雑な制御を要することなく、低コスト且つ簡便な構成によって空気孔62の開口面積を調節することができる。また、回転体の停止時には、この隙間65を通じて空気がキャッチタンク60内に流入して浮遊体63が空気孔62から離間して同空気孔62を開放する。したがって、オイル孔61を通じて重力の作用によりオイルを円滑に流出させることができる。
(4)キャッチタンク60は、主変速室50の壁部内、すなわちトランスアクスルケース42の内部に一体的に形成されているため、このキャッチタンク60の設置箇所を確保することが容易になる。
(5)回転体の回転時にキャッチタンク60のオイル量が規定量となるときには、空気孔62を通じてオイルが流出する量を浮遊体63によって減少させることができるため、空気孔62を通じてオイルがカウンタ室51に流出することを抑制することができ、このカウンタ室51に収容されている回転体(例えばカウンタドライブギヤ30やカウンタドリブンギヤ31)に流出したオイルが衝突してオイルの撹拌抵抗が増大することを抑制することができる。なお、上述したように、空気孔62の開口部分62aと浮遊体63の当接部分63aとの間には隙間65が形成されているものの、この隙間65を通じて流出するオイルは少量であるため、流出したオイルによって他の回転体によるオイルの撹拌抵抗が増大することが抑制される。
(6)キャッチタンク60に貯留されるオイルの量は、オイル孔61を通じて流入するオイルの量と流出するオイルの量との均衡によって調整される。また、オイルの撹拌抵抗の抑制とオイルによる回転体の効果的な潤滑とをともに実現するべく、キャッチタンク60の容量及び同タンク60に貯留されるオイルの量(規定量)を適切に設計する必要がある。この点、同実施形態によれば、オイル孔61は、オイルの流出入をさせるべくオイル流入孔とオイル流出孔を兼ねた孔であるため、キャッチタンク60に貯留されるオイルの量を適切に調整するべく孔の開口面積や形成位置等の設計をすることが容易になる。これによって、キャッチタンク60の設計をすることが容易になる。
(7)オイルの撹拌抵抗が増大すると、オイルが過熱されるおそれがある。この点、同実施形他によれば、オイルの撹拌抵抗の増大を抑制することができるため、オイルの過熱を抑制することができる。
(8)オイルの撹拌抵抗が増加してオイルが過熱されると、オイルの体積がより増加する。この点、同実施形態によれば、オイルの撹拌抵抗を低減させることを通じてオイルの過熱を抑制するため、オイルの体積の増加を抑制することができる。
(9)自動変速機2には、自動変速機2の内部の空気を外部へ排出するためのエアブリーザが形成される。ここで、オイルの撹拌抵抗が増大することによってオイルの体積が増加すると、こうしたエアブリーザからオイルが排出されるおそれがある。この点、同実施形態によれば、オイルの撹拌抵抗を低減させることを通じてオイルの体積の増加を抑制することができるため、エアブリーザからのオイルの排出を抑制することができるようになる。
(10)回転体の停止時には、浮遊体63が空気孔62を開放することによって、オイル孔61を通じてオイルが円滑にオイルパン44に戻されるため、再び回転体が回転するときには、こうして戻された十分な量のオイルを利用することができる。すなわち、再び回転体が回転する内燃機関の始動時には、十分な量のオイルによって各回転体を潤滑することができる。さらに、オイルパン44に十分な量のオイルが貯留されるため、オイルポンプによってオイルパン44からオイルを吸引する際に、円滑にオイルを吸引することができ、空気の吸引等によって機関運転状態が悪化することを抑制することができる。
(11)浮遊体63は、キャッチタンク60の上部タンク60aに収容されているため、オイル孔61を通じてキャッチタンク60内にオイルが流入する際に抵抗となることを抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第2の実施形態について図8を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことにより説明を省略する。
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第2の実施形態について図8を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことにより説明を省略する。
上記第1の実施形態では、浮遊体63の表面に複数の凹部64が形成されていたが、同実施形態では、浮遊体73の表面に複数の凸部74が形成されている。こうした複数の凸部74により浮遊体73の表面には凹凸が形成される。これにより、浮遊体73は、空気孔62の開口部分62aの開口形状(略円形状)とは異なる断面形状(凹凸形状)を有する部分において、空気孔62の開口部分62aと当接し、これら空気孔62の開口部分62aと浮遊体73の当接部分との間には、複数の隙間75が形成される。
以上説明した第2の実施形態によれば、上記(1)〜(11)と同様の効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第3の実施形態について、図9を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
(第3の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第3の実施形態について、図9を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
上記第1の実施形態では、キャッチタンク60が上部タンク60a、下部タンク60b及び中部タンク60cによって区画されて構成されている例を示したが、同実施形態では、キャッチタンク80は、このように3つのタンク60a〜60cに内部が区画されずに形成されている。具体的には、このキャッチタンク80は、主変速室50の側方において、インプットシャフト7が伸びる方向に沿って主変速室50のほぼ全長にわたって形成されて、その開口部分は、リヤカバー43によって閉鎖される。
キャッチタンク80の上部には、空気孔82が形成されるとともに、同タンク80の下部にはオイル孔81が2箇所に形成されている。
オイル孔81として、キャッチタンク80の底部に第1オイル孔81aが形成されるとともに、この第1オイル孔81aよりも上方の側壁部に第2オイル孔81bが形成されている。回転体の回転時にはこれらオイル孔81a,81bがオイル流入孔として機能し、これらオイル孔81a,81bを通じてオイルが流入する。また、回転体の停止時にはこれらオイル孔81a,81bを通じてオイルが流出する。なお、側壁部に形成された第2オイル孔81bよりも下方にまでオイルの液面が下降すると、第1オイル孔81aのみがオイル流出孔として機能し、この第1オイル孔81aを通じてオイルが流出する。
オイル孔81として、キャッチタンク80の底部に第1オイル孔81aが形成されるとともに、この第1オイル孔81aよりも上方の側壁部に第2オイル孔81bが形成されている。回転体の回転時にはこれらオイル孔81a,81bがオイル流入孔として機能し、これらオイル孔81a,81bを通じてオイルが流入する。また、回転体の停止時にはこれらオイル孔81a,81bを通じてオイルが流出する。なお、側壁部に形成された第2オイル孔81bよりも下方にまでオイルの液面が下降すると、第1オイル孔81aのみがオイル流出孔として機能し、この第1オイル孔81aを通じてオイルが流出する。
また、このキャッチタンク80には、上記第1の実施形態と同様の構造を有する浮遊体83が収容されている。この浮遊体83は、キャッチタンク80内のオイルの液面の高さの変動に伴って、同タンク80の底部から空気孔82の開口部分82aと当接する位置にまで移動する。
以上、説明した第3の実施形態によれば、上記(1)〜(5)、及び(7)〜(10)と同様の効果を奏することができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第4の実施形態について、図10を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
(第4の実施形態)
以下、本発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置を具体化した第4の実施形態について、図10を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
上記第1の実施形態では、キャッチタンク60が主変速室50の壁部内に形成されていたが、同実施形態では、カウンタ室51の壁部内に略円弧状のキャッチタンク90が形成されている。このキャッチタンク90は、上記第3の実施形態におけるキャッチタンク80と同様に、内部が区画されずに形成されている。また、このキャッチタンク90の開口部分は、図示しないトランスアクスルハウジング41によって閉鎖される。
このキャッチタンク90の下部には、同タンク90とカウンタ室51とを連通してオイルを流出入させるためのオイル孔91が形成されている。このオイル孔91を通じて、カウンタ室51に収容されている回転体、特にディファレンシャルリングギヤ34の矢印Bに示す方向の回転によって掻き上げられたオイルLがキャッチタンク90に流入する。また、回転体の停止時には、同オイル孔91を通じてオイルが流出し、カウンタ室51の内底部に戻される。
キャッチタンク90の上部には、空気を流出入させるための空気孔92が形成されている。すなわち、同実施形態では、オイル孔91及び空気孔92のいずれも、キャッチタンク90とカウンタ室51とを連通するように形成されている。また、キャッチタンク90の内部には、上記第1の実施形態の浮遊体63と同様の構造を有する浮遊体93が収容されている。
以上説明した第3の実施形態によれば、上記(1)〜(3)及び(5)〜(10)と同様の効果を奏することができるとともに、下記に示す効果を奏することができる。
(12)キャッチタンク90は、カウンタ室51の壁部内、すなわちトランスアクスルケース42の内部に一体的に形成されているため、このキャッチタンク90の設置箇所を確保することが容易になる。
(12)キャッチタンク90は、カウンタ室51の壁部内、すなわちトランスアクスルケース42の内部に一体的に形成されているため、このキャッチタンク90の設置箇所を確保することが容易になる。
(その他の実施形態)
なお、この発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
なお、この発明にかかる動力伝達装置の潤滑装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・キャッチタンクは、上記各実施形態に示した形状に限られず、回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留することのできる形状であれば、他の形状であってもよい。
・上記各実施形態では、オイルパン44が主変速室50の底部を構成するように配置される例を示したが、オイルパン44の形状としてはこの例に限られず、動力伝達装置のケーシングの底部全体を構成するように配置されていてもよい。要するに、ケーシングが、その内底部にオイルが貯留できるように構成されていればよい。
・上記各実施形態では、動力伝達装置1は、変速段を6段階に変更することのできる自動変速機2を有する例を示したが、自動変速機は4段階又は5段階の変速段を有する他の自動変速機(AT)であってよく、内燃機関から入力された回転数を連続的に変速して出力することのできる無段変速機(CVT)であってもよい。また、自動変速機2の変速部4は、第1ギヤ部10と第2ギヤ部20とを有する例を示したが、変速部のギヤについてもこの例に限られない。上記各実施形態の自動変速機2とは異なるように構成された変速機を有する動力伝達装置であっても、この動力伝達装置のケーシングには複数の回転体を備えるため、本発明を適用することによって、上記と同様の効果を奏することができる。
・空気孔及び浮遊体の形状は、上記各実施形態に示した形状に限られない。すなわち、空気孔の開口部分の形状(開口形状)と、浮遊体の当接部分の形状とを異なるように形成することによって、空気孔の開口部分と浮遊体の当接部分との間に隙間を形成するようにすればよい。例えば、図11に示すように、空気孔102の開口形状を略正方形に形成するとともに、浮遊体103はその表面に凹凸が形成されていない球体とする。図12は、上記第1の実施形態における空気孔62と浮遊体63の形状を示した図7に相当する図であって、図11に示す空気孔102と浮遊体103の形状を示している。すなわち、一点鎖線は浮遊体103の外周面の形状を示し、実線は空気孔102の開口部分102aの形状を示し、点線は浮遊体103が開口部分102aに当接した状態において開口部分102aを含む平面で浮遊体103を切断したときの断面形状を示している。この場合であっても、図12に示すように、空気孔102の開口部分102aに浮遊体103が当接すると、空気孔102の開口部分102aと浮遊体103の当接部分103aとの間には、隙間105が形成される。
・また、上記各実施形態では、浮遊体をオイルより比重の小さい部材で形成する例を示したが、同様の形状を有する物体とこの物体をオイルの液面に浮かべるための浮きとによって空気孔調節手段としての浮遊体を構成してもよい。
・上記各実施形態では、キャッチタンクの内部に浮遊体を収容するともに、この浮遊体をオイルの液面の上昇と空気孔を通じる空気の流れによって空気孔に当接させる例を示したが、さらに、キャッチタンク内部に、オイルの液面の上昇に伴って浮遊体を空気孔の近傍に導くガイドを設けてもよい。
・上記各実施形態では、空気孔調節手段として浮遊体を用いる例を示したが、他の構成によって空気孔調節手段を設けてもよい。例えば、図13に示されるように、キャッチタンク110の上部に空気孔調節機構120を設ける態様も採用することもできる。具体的には、この空気孔調節機構120は、カウンタ室51に延設されるとともに吐出口121aを有する筐体121と、この筐体121の内壁に沿って摺動する弁体123と、この弁体123を吐出口121a側に押圧するスプリング122とを備えて構成されている。このスプリング122は、形状記憶合金又は形状記憶樹脂等によって形成されて、周囲の温度が所定温度より高い場合には伸長状態となることによって同図の一点鎖線に示すように弁体123が吐出口121aを閉鎖することができるようにその剛性及び長さ等が設定されている。ここで、キャッチタンク110には、同タンク110と筐体121の内部とを連通する連通孔112が形成されるとともに、弁体123には、筐体121の内部とカウンタ室51とを連通する連通孔113が形成されている。そして、図示しないオイル流入孔を通じてキャッチタンク110にオイルが流入する際には、これら連通孔112,113及び吐出口121aを通じて空気が流出する。この吐出口121aが空気孔に相当する。そして、回転体の回転時にキャッチタンク110のオイル量が増加して連通孔112を通じてオイルが筐体121内に流入すると、このオイルの熱によって周囲の温度が上昇して所定温度を超えるため、スプリング122が伸長状態となって吐出口121aを閉鎖する。これによって、空気孔(吐出口121a)の開口面積が小さくされるとともに、この空気孔から流出する流体の速度が低下される。一方、回転体の停止時にオイルの温度が低下したり上記連通孔112を通じてオイルが戻されたりすることによって周囲の温度が低下すると、スプリング122が収縮状態となって弁体123が吐出口121aから離間する。これによって、空気孔(吐出口121a)が開放されるとともに、この空気孔から流入する流体の速度が増加する。
・上記各実施形態では、動力伝達装置1が前輪駆動式の車両に搭載される例を示したが、他の方式の車両に搭載されていてもよい。例えば、後輪駆動式の車両に搭載される動力伝達装置であってもよい。要するに、回転によって動力を伝達する回転体が複数収容される動力伝達装置であれば、本発明を適用することが可能であって、上述した効果を奏することができる。
1…動力伝達装置、2…自動変速機、3…トルクコンバータ、4…変速部、5…ディファレンシャル、6…ドライブシャフト、7…インプットシャフト、10…第1ギヤ部、11…サンギヤ、12…ピニオンギヤ、13…第1リングギヤ、14…第1プラネタリキャリア、20…第2ギヤ部、21…フロントサンギヤ、22…ショートピニオンギヤ、23…ロングピニオンギヤ、24…第2リングギヤ、25…リヤサンギヤ、26…第2プラネタリキャリア、30…カウンタドライブギヤ、31…カウンタドリブンギヤ、32…カウンタシャフト、33…ディファレンシャルドライブピニオン、34…ディファレンシャルリングギヤ、40…ケーシング、41…トランスアクスルハウジング、42…トランスアクスルケース、43…リヤカバー、44…オイルパン、50…主変速室(第1回転体収容部)、51…カウンタ室(第2回転体収容部)、60,80,90,110…キャッチタンク、61,81,81a,81b,91…オイル孔、62,82,92,102…空気孔、62a,82a,102a…開口部分、63,73,83,93,103…浮遊体、63a,103a…当接部分、64…凹部、65,75,105…隙間、74…凸部、112,113…連通孔、120…空気孔調節機構、121…筐体、121a…吐出口、122…スプリング、123…弁体。
Claims (8)
- 動力伝達装置のケーシングに収容されるとともに回転により動力を伝達する回転体と、同ケーシング内部において前記回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクとを有する動力伝達装置の潤滑装置であって、
前記キャッチタンクは、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の回転時にオイルが流入するオイル流入孔と、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル流出孔と、同キャッチタンクの上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔と、前記回転体の回転時に同キャッチタンク内のオイル量が前記規定量となるときに前記空気孔の開口面積を小さくするとともに、前記回転体の停止時に同空気孔を開放する空気孔調節手段とを備える
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 動力伝達装置のケーシングに収容されるとともに回転により動力を伝達する回転体と、同ケーシング内部において前記回転体により撹拌されるオイルを密閉に近い状態で規定量貯留するキャッチタンクとを有する動力伝達装置の潤滑装置であって、
前記キャッチタンクは、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の回転時にオイルが流入するオイル流入孔と、同キャッチタンクの下部に形成されて前記回転体の停止時に重力の作用によりオイルが流出するオイル流出孔と、同キャッチタンクの上部に形成されて空気を流出入させるための空気孔と、同空気孔から流出入する流体の速度を同キャッチタンク内のオイル量が増加するときに低下させる一方、同キャッチタンク内のオイル量が減少するときに上昇させる空気孔調節手段とを備える
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項1又は2に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記キャッチタンクには、前記回転体の回転に伴い発生するオイルの流動またはケーシング内のオイルの液面の上昇によって前記オイル流入孔を通じてオイルが流入する
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記空気孔調節手段は、オイルより比重の小さい浮遊体であって、前記空気孔の開口形状とは異なる断面形状を有する部分において同空気孔の開口部分と当接することにより同空気孔の開口面積を小さくして同空気孔の開口部分と同浮遊体の当接部分との間に隙間を形成するものである
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項4に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記空気孔の開口形状は円状であって、前記浮遊体は、その表面に凹凸を有する球体である
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記ケーシングは、第1回転体を収容する第1回転体収容部と、第2回転体を収容する第2回転体収容部とを区画するとともに、前記キャッチタンクは、前記第1回転体収容部の壁部内に形成され、
前記オイル流入孔及び前記オイル流出孔は前記第1回転体収容部と前記キャッチタンクとを連通し、前記空気孔は同キャッチタンクと前記第2回転体収容部とを連通する
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項6に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記第2回転体収容部に収容される回転体は、ディファレンシャルギヤ及びカウンタギヤの少なくとも一方である
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑装置において、
前記オイル流入孔と前記オイル流出孔は、同一の孔である
ことを特徴とする動力伝達装置の潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008167689A JP2010007761A (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 動力伝達装置の潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008167689A JP2010007761A (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 動力伝達装置の潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010007761A true JP2010007761A (ja) | 2010-01-14 |
Family
ID=41588501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008167689A Pending JP2010007761A (ja) | 2008-06-26 | 2008-06-26 | 動力伝達装置の潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010007761A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101782748B1 (ko) | 2016-10-04 | 2017-09-27 | 국방기술품질원 | 동력 인출 장치 |
KR20180013201A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
KR20180013200A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
JP2019086140A (ja) * | 2017-11-10 | 2019-06-06 | いすゞ自動車株式会社 | 潤滑油の流路構造 |
-
2008
- 2008-06-26 JP JP2008167689A patent/JP2010007761A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180013201A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
KR20180013200A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
KR101867680B1 (ko) | 2016-07-29 | 2018-06-14 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
KR101869600B1 (ko) * | 2016-07-29 | 2018-06-20 | 현대위아 주식회사 | 감속기 |
KR101782748B1 (ko) | 2016-10-04 | 2017-09-27 | 국방기술품질원 | 동력 인출 장치 |
JP2019086140A (ja) * | 2017-11-10 | 2019-06-06 | いすゞ自動車株式会社 | 潤滑油の流路構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103415727B (zh) | 动力传递装置 | |
JP4831078B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
US8366577B2 (en) | Power transmission device | |
JP5408218B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
JP4670806B2 (ja) | 車両用変速機 | |
US8328668B2 (en) | Vehicle power transmission device | |
US8366579B2 (en) | Transmission for vehicle | |
JP2006275164A (ja) | 車両用デファレンシャル装置 | |
JP5920235B2 (ja) | 車両用駆動装置 | |
JP2010090979A (ja) | 車両用動力伝達装置 | |
CN109519519B (zh) | 车辆用通气器装置 | |
JP2009108977A (ja) | オイル吸入装置 | |
JP2010007761A (ja) | 動力伝達装置の潤滑装置 | |
US8104374B2 (en) | Belt continuously-variable transmission | |
JP2004036633A (ja) | 車両用変速機のハウジング | |
US20190107191A1 (en) | Vehicle transmission device | |
JP3206286B2 (ja) | 自動変速機の変速機ケース | |
JP6869153B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
US10914369B2 (en) | Lubrication structure of power transmission device | |
JP2015143559A (ja) | 動力伝達装置 | |
JP6639291B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
JP6179272B2 (ja) | 車両用変速機 | |
JP5974874B2 (ja) | 車両用駆動装置 | |
JP4631290B2 (ja) | 自動変速機の油圧制御装置 | |
JP4836604B2 (ja) | 変速機の潤滑油供給装置 |