JP2010005919A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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知宏 習田
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Abstract

【課題】記録ヘッドの駆動波形を記憶するメモリ領域を削減し、また記録の際に必要な全データをメモリに書き込む際の書き込み時間を削減してシステム負荷の増大を防いだインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】圧電素子を備えてなるインクジェットヘッドに、ヘッド駆動信号を印加し、ヘッドに貯留したインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、ヘッド駆動信号を構成する各種の駆動波形の値を所定のビット数で表した第1のデータ群と、駆動波形を繰り返す各種の繰り返し回数を所定のビット数で表した第2のデータ群とを格納した駆動データ群格納手段と、画像の記録を制御する画像記録制御手段とを備え、ヘッド駆動信号を印加する際には、画像記録制御手段が、駆動データ群格納手段から第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかのデータを一つずつ選択して、ヘッドに印加して駆動する構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、記録ヘッドの駆動波形(信号)を記憶するメモリ領域を削減し、また記録の際に必要な全データをメモリに書き込む際の書き込み時間を削減してシステム(CPU)負荷の増大を防いだインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、例えば複数色の液体インクの微小なインク滴を複数のノズルから吐出し、その微粒子(インクドット)を記録媒体上に形成することにより、所定の文字や画像を描画する。そして、該記録装置は、一般に安価で且つ高品質のカラー記録物(印刷物)が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このインクジェット記録装置は、一般に、インクカートリッジと記録ヘッド(インクジェットヘッド)とが一体的に備えられたキャリッジが記録媒体上を、その搬送方向と交差する方向に往復する。この往復の間に記録ヘッドのノズルからインク滴を吐出し、記録媒体上に微小なインクドットを形成することで、記録媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の記録物を作成する。そして、このキャリッジに、例えば4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色の記録ヘッドとを備えることで、モノクロ記録のみならず、各色を組み合わせたフルカラー記録も容易に行える。
かかるインクジェット記録装置では、所定の「駆動波形を持つ駆動信号」(以下、「駆動波形(信号)」と記す)によってアクチュエータを駆動して圧力室内の圧力を変化せしめ、その圧力変化で圧力室内のインクを圧力室に連通するノズルからインク滴として吐出する。アクチュエータにも幾つかの種類があり、例えばピエゾ方式のインクジェット記録装置では、アクチュエータであるピエゾ(圧電)素子に駆動波形(信号)を印加すると圧力室に接する振動板が変位し、これにより圧力室内の圧力が変化してインク滴が吐出される。
近年、インクジェット記録装置の高性能化(高画質化や高記録速度など)が求められるようになってきており、高性能化のためには、微細加工によって複数のノズルを高密度に形成することにより対処している。ノズルの高密度化は、圧力室やインク流路を構成する部品、アクチュエータなどに製造バラツキが生じ、個々の圧力室の圧力変化にバラツキが生じる。この圧力室の圧力変化のバラツキは、記録ヘッドのノズル間のインク滴吐出特性のバラツキになり、インク滴が記録媒体に吐出されて形成されるインクドットの大きさや形成位置の変動となり、濃度ムラなどの記録物の画質低下につながる。
また、前記ノズルの高密度化は、記録ヘッドの製造バラツキの影響を強く受けることになり、ノズル列毎に駆動信号を調整してもノズル列内のノズル間のインク滴吐出特性のバラツキを補正することができず、結果的に記録物の画質低下につながる。更には、所定の吐出特性が得られない記録ヘッドが増加する恐れがあり、製造歩留まりが悪化する恐れもある。
かかる問題点を解決するべく、例えば特許文献1が提案されている。この特許文献1には、ヘッド個別の特性差による画像劣化を防ぐ、もしくは記憶領域の増加を防止する目的で、二種類の駆動波形を、選択信号の組み合わせにより多数の駆動波形信号に変換する方法が開示されている。特許文献1の提案は、「余分な記憶領域を削減する」という点で、本願発明に似ている。
また、特許文献2には、インクジェット記録装置の高密度化に伴う問題点(駆動回路全体の回路規模の拡大、時間内に連続吐出したインク滴を飛翔中に合体させることの困難など)を解決する提案がされている。この提案は、3個の異なる駆動波形P1,P2,P3からなる駆動波形群を生成して、インクジェットヘッドHの共通電極Comに出力する波形生成回路101と、駆動波形群のうちの1以上の駆動波形を選択してインクジェットヘッドHの圧電素子PZTに印加させるチャンネル選択回路104とを備えて、前記問題点を解決しようとしている。
特開2007−090631号公報 特開平10−138475号公報
ところで、インクジェット記録装置の前記高密度化を図ると、ノズル数が増加し、各ノズルを駆動する駆動波形(信号)の数も増える。そして、この駆動波形(信号)は、外付けRAM(NVRAM等)に記憶されていて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)内部のSRAM領域にヘッドランク情報(工場出荷時のヘッド特性情報)や環境条件(温湿度など)に合わせて展開され、印字タイミングに合わせて記録ヘッドへ、記録データ(印字データ)、マスクデータ(駆動波形の選択信号など)と同時に送信され、記録ヘッドのノズルからインクを吐出されるという制御方法が、既に一般的に知られている。
しかし、今までの駆動波形(信号)の記憶部は、全ての駆動波形(信号)を記憶する為のメモリ領域が必要であるので、場合によってはASIC費用の増大につながる。また、全データ(駆動波形(信号)を生成する基本データ、記録データ、ヘッドランク情報など)をメモリに書き込む必要があるので、書き込み時間が余分にかかり、その間のシステム(CPU)負荷が増大してしまう等の問題があった。
本発明は上記の問題を解決すべくなされたものであり、記録ヘッドの駆動波形(信号)を記憶するメモリ領域を削減し、また記録の際に必要な全データをメモリに書き込む際の書き込み時間を削減してシステム(CPU)負荷の増大を防いだインクジェット記録装置の提供を目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の発明は、圧電素子を備えてなるインクジェットヘッドに、該ヘッドを駆動するヘッド駆動信号を印加し、該ヘッドに貯留したインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記ヘッド駆動信号を構成する各種の駆動波形の値を所定のビット数で表した第1のデータ群(図3の設定値)と、該駆動波形を繰り返す各種の繰り返し回数を所定のビット数で表した第2のデータ群(ループ回数)とを格納した駆動データ群格納手段(図1の印字制御部15のSRAM領域、図3参照)と、
前記画像の記録を制御する画像記録制御手段(印字制御部15)とを備え、
前記インクジェットヘッドにヘッド駆動信号を印加する際には、前記画像記録制御手段が、前記駆動データ群格納手段から前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかのデータを一つずつ選択して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動データ群格納手段に基本となる駆動波形および繰り返し回数を格納しておき、当該インクジェット記録装置へ加えられる条件に応じて前記基本となる駆動波形を補正して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記条件は、前記画像を記録する時の環境条件であることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項2または3記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動波形のパターンは、スルーアップ波形に続く前半駆動波形と、スルーダウン波形の直前の後半駆動波形(図2参照)からなり、前記前半駆動波形と後半駆動波形の何れか一方を前記駆動データ群格納手段に格納した前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかを選択して使用すると共に、前記選択されなかった他方の駆動波形は、前記基本となる駆動波形を補正し、補正後の駆動波形を前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動データ群格納手段のデータ格納部の格納領域の内、前記第1のデータ群および第2のデータ群の格納に使用しなかった領域を、他の用途のデータの格納に使用することを特徴とする(図9参照)。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のインクジェット記録装置において、
前記他の用途のデータは、工場出荷時のヘッド特性情報であるヘッドランク情報、当該インクジェット記録装置の環境情報、当該インクジェット記録装置の消耗品情報の少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、圧電素子を備えてなるインクジェットヘッドに、該ヘッドを駆動するヘッド駆動信号を印加し、該ヘッドに貯留したインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、前記ヘッド駆動信号を構成する各種の駆動波形の値を所定のビット数で表した第1のデータ群と、該駆動波形を繰り返す各種の繰り返し回数を所定のビット数で表した第2のデータ群とを格納した駆動データ群格納手段と、前記画像の記録を制御する画像記録制御手段とを備え、前記インクジェットヘッドにヘッド駆動信号を印加する際には、前記画像記録制御手段が、前記駆動データ群格納手段から前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかのデータを一つずつ選択して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動するので、メモリ(駆動データ群格納手段)の領域を削減することが可能となり、メモリ領域への書き込み時におけるシステム(CPU)負荷を低減することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のインクジェット記録装置において、前記駆動データ群格納手段に基本となる駆動波形および繰り返し回数を格納しておき、当該インクジェット記録装置へ加えられる条件に応じて前記基本となる駆動波形を補正して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動するので、例えばヘッドランク情報や環境情報に応じた最適な駆動波形でヘッドを駆動することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記条件は、前記画像を記録する時の環境条件であるので、そのインクジェット記録装置が設置された環境条件(温湿度など)を反映した記録・印字を行うことが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2または3記載のインクジェット記録装置において、前記駆動波形のパターンは、スルーアップ波形に続く前半駆動波形と、スルーダウン波形の直前の後半駆動波形からなり、前記前半駆動波形と後半駆動波形の何れか一方を前記駆動データ群格納手段に格納した前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかを選択して使用すると共に、前記選択されなかった他方の駆動波形は、前記基本となる駆動波形を補正し、補正後の駆動波形を前記インクジェットヘッドに印加して駆動するので、例えば高解像度の印字を行う場合、駆動波形の種類を複数種用意し、滴サイズや重なり順序の組み合わせによって高解像度や高画質性を実現している。本発明によれば、前半/後半の駆動波形に複数波形を使用することで、前半を長い駆動波形で大滴、後半を短い駆動波形とし小滴を生成すること等の制御が可能となり、同じ駆動波形を使用する時よりもヘッド移動速度を高速化できる、つまり高速印字ができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記載のインクジェット記録装置において、
前記駆動データ群格納手段のデータ格納部の格納領域の内、前記第1のデータ群および第2のデータ群の格納に使用しなかった領域を、他の用途のデータの格納に使用するので、例えばヘッドランク情報、環境情報、色ごとのインク滴吐出量を前記「使用しなかった領域」に格納でき、その結果、早い読み書きが可能となり、CPUの負荷を低減することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載のインクジェット記録装置において、前記他の用途のデータは、工場出荷時のヘッド特性情報であるヘッドランク情報、当該インクジェット記録装置の環境情報、当該インクジェット記録装置の消耗品情報の少なくとも何れか一つを含むので、早い読み書きが可能となり、CPUの負荷を低減することができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基いて説明する。
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御部の全体ブロック図である。
この制御部CTは、プリンタコントローラ10と、主走査モータ21aおよび副走査モータ21bを駆動するためのモータドライバ21と、給紙ローラに副走査の回転を伝達するための給紙クラッチ22aを駆動するためのドライバ22と、記録ヘッド(インクジェットヘッド)23aを駆動するためのヘッドドライバ(ヘッド駆動回路、ドライバICで構成)23等を備えている。
プリンタコントローラ10は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等を、ケーブルあるいはネットを介して受信するインターフェース(以下、I/Fという)11aと、CPU等からなる主制御部12と、各種データの記録等を行うRAM13と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM14と、記録ヘッドへの駆動波形を発生させる印字制御部15と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された記録データ及び駆動波形等をヘッドドライバに送信するためのI/F(11b)と、モータ駆動データをモータドライバに送信するI/F(11c)と、クラッチオン信号をドライバに送信するためのI/F(11d)等を備えている。
RAM13は、各種バッファおよびワークメモリ等として用いる。
ROM14は、主制御部12によって実行する各種制御ルーチンと、フォントデータ及びグラフィック関数、駆動波形データ、各種手続き等を記憶している。
主制御部12は、用紙検出センサ33からの検知信号に基づいて給紙制御を行う。また、エンコーダ34の出力信号に基づいてヘッド23aを搭載したキャリッジ(不図示)の主走査方向の位置を検出して、キャリッジの停止位置制御を行い、用紙センサ33の検知信号に基づいて用紙の先端位置検知および搬送ベルト上での用紙の有無の検出を行う。
この主制御部12はI/Fに含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、この解析結果(中間コードデータ)をRAM13の所定のエリアに記憶し、記憶した解析結果からROM14に格納したフォントデータを用いて画像出力するためのドットパターンデータを生成し、RAM13の異なる所定のエリアに再び記憶する。なお、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの記録装置に転送する場合には、単にRAM13に受信したビットマップの画像データを格納する。
ヘッド23aには、NVRAM等からなる記憶部にヘッド特性を示すランク情報(工場出荷時のヘッド特性情報)が記憶されている。ヘッドランク情報と、温湿度センサからの環境情報と、駆動波形基本データ(駆動波形(信号)を生成するための基本データ)から1ラインの吐出に必要な駆動波形を生成し、印字制御部15内の記憶領域に記憶させる。駆動波形の設定タイミングは、「1ページの第一スキャン前」と「ヘッドクリーニング後の次スキャン前」である。
そして、主制御部12は、記録ヘッド23aの1行分に相当するドットパターンデータが得られると、この1行分のドットパターンデータを、印字制御部15からのクロック信号と駆動波形(信号)に同期してI/F(11b)を介してヘッドドライバ23にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ23に送出し、ヘッド23aを介してインクを吐出する。
図2は、本実施形態に使用する
図1で説明したように、駆動波形(信号)は、ドットパターンデータとマスク信号と呼ばれる駆動波形を選択する駆動波形選択信号と共にヘッドドライバ23へ送信され、ヘッド内で負圧形成を行い、吐出したい滴サイズのインクを形成する。ヘッドドライバ23へ送信される際、駆動波形はデジタル→アナログ変換されることで電圧に変換される。
印字前区間はスルーアップ波形で0Vから吐出レベルまで電圧レベルを上げ、吐出する際には印字波形A、Bのような印字専用駆動波形を出力し、印字後区間は最終吐出レベルから0Vまでスルーダウンすることで1スキャンを終了する。
なお、高解像度モードにおいては、前記駆動波形を2種類以上、使用することもある。
図3は、本実施形態おける駆動波形記憶部の構成例を示す図である。
駆動波形記憶部は固定容量の記憶部であり、の印字制御部15(一般的にはASIC内のSRAM領域)に格納されている。図3では、駆動波形のデジタル設定値(以下、「設定値」と記す)を1byte(8bit)で表現しており、駆動波形の繰り返し回数(以下、「ループ回数」と記す)も同様に1byte(8bit)で表現している。
なお、前記設定値およびループ回数は、インクジェット記録装置が有する機能によるので、それぞれのサイズは前記具体例(1byte(8bit))に固定しなくともよい。
駆動波形の利用方法はで説明したとおりであるが、設定値を、ループ回数分を「(1)〜n回」まで駆動波形の送信クロックと同期してI/F部に送信する仕組みとなっている。この設定値は図2に説明したとおり、デジタル→アナログ変換によって図2の駆動波形パターンとなる。駆動波形送信クロックの周期は、前記制御部CT(図1参照)のシステムによる。
例えば、駆動波形送信クロック周期が4MHz、設定値(1)=198、ループ回数=2、設定値(2)=120、ループ回数=5・・・であった場合、4MHzのクロックごとに198,198,120,120,120,120,120・・・といった具合に印字制御部15からI/F(11b)へ送信される。
<第1の実施例>
図4は、本実施形態の第1の実施例である基本フローチャートを示す図である。
なお、基本的な印字動作は図1で説明済であるので、印字制御に関する内容はここでは詳細を記さない。
図4に示すように、第1の実施例の基本処理は以下の各ステップ(S1〜S7)を行う。
S1…ヘッド23aからヘッドランク情報(工場出荷時のヘッド特性)を取得し、温湿度センサ31から温湿度情報(環境情報)を取得する。温湿度センサ31からの結果は、通常AD変換デバイスを通過することで、デジタル値としてその後の処理で使用される。
S2…S1の取得結果に適合した、駆動波形情報をROM14などの記憶領域から取得する。駆動波形情報は、一般的にヘッドランク情報と環境定数(温湿度情報)によって選択される。例えば低温では、駆動波形の振幅はより大きくなる。
S3…選択決定された駆動波形をASIC等にあるSRAM領域(印字制御部15)に記憶させる。
S4…印字開始となると、印字開始位置まで駆動波形はWait状態となる。印字開始位置は一般的にヘッド23aを搭載したキャリッジが主走査方向に移動し、その印字開始位置をエンコーダシート(不図示、キャリッジの位置決め用のシート)から読み取ることにより判別する構成となっている。
S5…印字開始位置にキャリッジ(ヘッド)が移動すると、印字制御部15はSRAM領域から駆動波形を読み出す。
S6…印字を行う位置で、ドットパターンデータ、マスク信号(駆動波形選択信号)と共に駆動波形をヘッド23aに出力する。
S7…印字が終了する位置まで、S5〜S6を繰り返し行う。
<第2の実施例>
図5に示すように、第2の実施例の処理は、以下の各ステップ(S11〜S18)を行う。
S11…基本駆動波形をSRAM領域に記憶する。
S12…ヘッドランク情報、環境情報を取り込む。
S13…S12の結果に合わせて、下記の式(1)で求めた演算係数をASICレジスタに設定する。なお、レジスタではなくとも空いたSRAM領域でもよく、また外部デバイスでもよいが、高速性を求めた場合、ASIC内部に記憶しておくことが望ましい。
演算係数=ヘッドランク倍率×温度倍率・・・式(1)
ここに、ヘッドランク倍率=ヘッドランク情報、温度倍率=環境情報である。
S14…印字開始位置までwait状態にする。
S15…印字開始位置となると、SRAMから読み出す。
S16…ASIC内部で式(1)の演算係数と基本駆動波形を利用して自動補正演算を行う。下記の補正演算式(2)はASIC内部に予め実装しておく。
補正演算式:駆動波形=(波形データ×式(1))÷100÷100・・・式(2)
S17…補正後の駆動波形を出力する。
S18…印字終了位置まで、S15〜S17を繰り返し行う。
<第3の実施例>
図6に示すように、第3の実施例の処理は、以下の各ステップ(S21〜S29)を行う。
本実施例は、印字前に演算処理を行っておくことにより、第2の実施例より高速な制御が可能となる。
S21〜S23は、第2の実施例のS11〜S13に同じである。
S24…S3で設定した係数を用いて補正演算を行う。補正演算に用いる式は、前記式(2)である。
S25…演算結果をSRAMに記憶する。
S26以降は、第1の実施例のS4以降と同じである。
<第4の実施例>
図7(A)は、本実施例の係数設定フローチャート、図7(B)は本実施例の環境テーブルの具体例を示す図である。
図7(A)は、前記第1の実施例〜第3の実施例における「係数設定」に関するものである。
図7(A)に示した処理(フローチャート)を実施することにより、ソフトウェア設定によるCPU負荷を削減することができる。
S31…ヘッドランク情報を取り込み、および変化する可能性のある環境情報を常時取り込む。ヘッドランク情報と環境情報とを取り込んだ結果、値が閾値以上変化している場合は、ハードウェアェア(ASIC等)に記憶されたデータを更新記憶する。閾値は、例えば温度±5℃以上、湿度±5%以上といった固定値を実装しておくものとする。
S32…ASIC等に設定された、もしくは予め実装された環境テーブルと、S31の結果を比較し、係数を決定する。例えば、図7(B)に示した「環境テーブル」の場合、温度+湿度の値を前記の式(1)の温度倍率に代入することで実現する。
なお、温度情報のみで湿度情報が要らないという場合もあるが、これはインク特性、ヘッド特性などにも関連し、本発明の内容と外れるので記さない。
S33…S32の結果により更新された係数を記憶する。もしくは、係数は記憶せずに基本波形に対する補正演算を行い、更新結果をSRAMに記憶する、という制御を行う。SRAM領域を極力小さくする為には、係数を記憶する方法が望ましい。反対にSRAM領域が記憶すべき容量に対して大きい場合は、基本波形領域とは別の空き領域に演算した駆動波形を記憶しておけば、駆動波形出力時の演算時間をなくすことが可能であり、より高速な制御方法が可能となる。
<第5の実施例>
図8に示すように、第5の実施例の処理は、以下の各ステップ(S41〜S48)を行う。
本実施例は、本発明を高解像度に適応させる場合である。
高解像度の印字を行う場合、駆動波形の種類を複数種用意する場合がある。例えば滴サイズや重なり順序の組み合わせによって高解像度や高画質性を実現しているが、滴サイズの組み合わせにおいて数種類の駆動波形を使用している。
例えば前半/後半の駆動波形(図2参照)に複数波形を使用することで、前半を長い駆動波形で大滴、後半を短い駆動波形とし小滴を生成すること等の制御が可能となり、同じ駆動波形を使用する時よりもヘッド移動速度を高速化できる、つまり高速印字ができるという効果がある。
前記第1〜4の実施例では、ヘッドランク情報、環境情報結果に基づく係数設定により、演算を行っていた。これに対し、本実施例は、インクの吐出位置に応じた係数設定、演算を行う。
S41…基本波形をSRAMに記憶する。
S42…解像度を設定し、解像度が設定されると駆動波形を複数種、使用することになる。
なお、本フローチャートでは、前半/後半の2種類で説明する。以下、図2の印字波形Aを前半と記し、印字波形Bを後半と記す。
S43…印字開始までwait状態である。
S44:YES…印字開始位置が駆動波形の前半である場合は、S45〜S46で駆動波形をSRAMから読み出し、ヘッドへ出力する。
S44:NO…印字開始位置が駆動波形の後半である場合は、S47で係数設定+演算を行い、S45〜S46で駆動波形をSRAMから読み出し、ヘッドへ出力する。S47の係数設定および演算方法は、前記第1〜4の実施例の何れのフローチャートを適用してもよい。
或いは、前記第1〜4の実施例の全てのフローチャートを組み合わせた実施フローチャートであってよい。この場合は、ヘッドランク情報、環境情報、高解像度全てを係数設定や自動演算し、駆動波形を生成するものである。
<第6の実施例>
本実施例は、前記図3に示した第1の駆動波形記憶部とは異なる構成の、第2の駆動波形記憶部である。図9は、本実施例の駆動波形記憶部の構成を示す。
図1に示した印字制御部15の記憶部(一般的にはASIC内のSRAM領域)は、既に説明したとおり固定容量である。
駆動波形を前述の設定値とループ回数で表現した場合(図3参照)は、設定内容によっては、記憶領域に空きが生じる可能性がある。
この空き領域を有効利用するには、図9に示すように、例えばヘッドランク情報、環境情報(温湿度結果)、色ごとのインク滴吐出量(カウント数)の記憶テンポラリ領域として使用することができる。
いずれも情報を別の場所、例えばCPU内部のSRAMやASIC外部のデバイスに記憶することもある。しかし、CPUのSRAM領域を別の演算、プログラムで優先的に使用したい場合や、外付けRAMに記憶するよりも早く読み書きがしたい場合があり、これらの場合における2次記憶領域として、前記空き領域を有効利用することができる。
またヘッドランク情報、環境状態(温湿度結果)の最新情報と履歴結果を記憶することによって、駆動波形をソフトウェア処理によらず、ハードウェアで自動演算させることも可能となり、結果としてはCPU負荷を低減することが可能になる。
なお、前記の各実施例の処理は、ハードウェアで実現してもよいが、プログラムで実現することも可能である。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の制御部の全体ブロック図である。 同インクジェット記録装置に使用する 同実施形態おける駆動波形記憶部の構成例の図である。 同実施形態の第1の実施例のフローチャートである。 同第2の実施例のフローチャートである。 同第3の実施例のフローチャートである。 (A)は同第4の実施例の係数設定フローチャート、(B)は同第4の実施例の環境テーブルの具体例の図である。 同第5の実施例のフローチャートである。 同第6の実施例の駆動波形記憶部の構成例の図である。
符号の説明
CT…制御部
10…プリンタコントローラ
12…主制御部
13…RAM
14…ROM
15…印字制御部
23…ヘッドドライバ
23a…記録ヘッド
31…温湿度センサ

Claims (6)

  1. 圧電素子を備えてなるインクジェットヘッドに、該ヘッドを駆動するヘッド駆動信号を印加し、該ヘッドに貯留したインクを吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    前記ヘッド駆動信号を構成する各種の駆動波形の値を所定のビット数で表した第1のデータ群と、該駆動波形を繰り返す各種の繰り返し回数を所定のビット数で表した第2のデータ群とを格納した駆動データ群格納手段と、
    前記画像の記録を制御する画像記録制御手段とを備え、
    前記インクジェットヘッドにヘッド駆動信号を印加する際には、前記画像記録制御手段が、前記駆動データ群格納手段から前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかのデータを一つずつ選択して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
    前記駆動データ群格納手段に基本となる駆動波形および繰り返し回数を格納しておき、当該インクジェット記録装置へ加えられる条件に応じて前記基本となる駆動波形を補正して、前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項2記載のインクジェット記録装置において、
    前記条件は、前記画像を記録する時の環境条件であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項2または3記載のインクジェット記録装置において、
    前記駆動波形のパターンは、スルーアップ波形に続く前半駆動波形と、スルーダウン波形の直前の後半駆動波形からなり、前記前半駆動波形と後半駆動波形の何れか一方を前記駆動データ群格納手段に格納した前記第1のデータ群および第2のデータ群のそれぞれの何れかを選択して使用すると共に、前記選択されなかった他方の駆動波形は、前記基本となる駆動波形を補正し、補正後の駆動波形を前記インクジェットヘッドに印加して駆動することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1〜4記載のインクジェット記録装置において、
    前記駆動データ群格納手段のデータ格納部の格納領域の内、前記第1のデータ群および第2のデータ群の格納に使用しなかった領域を、他の用途のデータの格納に使用することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項5記載のインクジェット記録装置において、
    前記他の用途のデータは、工場出荷時のヘッド特性情報であるヘッドランク情報、当該インクジェット記録装置の環境情報、当該インクジェット記録装置の消耗品情報の少なくとも何れか一つを含むことを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013043330A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Toshiba Tec Corp インクジェット記録装置及びそのヘッドコントローラ
US9340012B2 (en) 2013-02-06 2016-05-17 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and method of driving liquid ejecting head

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