JP2009527890A - 燃料電池用電極触媒として使用されるプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ - Google Patents

燃料電池用電極触媒として使用されるプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ Download PDF

Info

Publication number
JP2009527890A
JP2009527890A JP2008556475A JP2008556475A JP2009527890A JP 2009527890 A JP2009527890 A JP 2009527890A JP 2008556475 A JP2008556475 A JP 2008556475A JP 2008556475 A JP2008556475 A JP 2008556475A JP 2009527890 A JP2009527890 A JP 2009527890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platinum
nanotubes
catalyst
ptnt
catalysts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008556475A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009527890A5 (ja
JP5580990B2 (ja
Inventor
ヤン、ユシャン
チェン、ツォンウェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of California
Original Assignee
University of California
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of California filed Critical University of California
Publication of JP2009527890A publication Critical patent/JP2009527890A/ja
Publication of JP2009527890A5 publication Critical patent/JP2009527890A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5580990B2 publication Critical patent/JP5580990B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
    • H01M4/92Metals of platinum group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C5/00Alloys based on noble metals
    • C22C5/04Alloys based on a platinum group metal
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/88Processes of manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/88Processes of manufacture
    • H01M4/8803Supports for the deposition of the catalytic active composition
    • H01M4/8814Temporary supports, e.g. decal
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
    • H01M4/92Metals of platinum group
    • H01M4/921Alloys or mixtures with metallic elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
    • H01M4/92Metals of platinum group
    • H01M4/928Unsupported catalytic particles; loose particulate catalytic materials, e.g. in fluidised state
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M2008/1095Fuel cells with polymeric electrolytes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

近年、電極触媒の耐久性はプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)の商業化に際してとりまれるべき最重要課題の一つとされている。本発明は、非担持のプラチナナノチューブ(PtNT)やプラチナ・パラジウムナノチューブ(PtPdNT)などのプラチナ合金ナノチューブを基材とする、耐久性と触媒活性にすぐれた新規なカソード極触媒に関する。多様な長さスケールでの寸法の独特な組み合わせにより、本発明のプラチナナノチューブはそのナノメートルサイズの肉厚により広いプラチナ表面積を提供でき、市販の炭素担持プラチナ触媒(Pt/C)や非担持の白金黒(PtB)のマイクロメートルサイズの長さによって生じる分解経路の大部分を除去または緩和する能力を有する。本発明のプラチナナノチューブ触媒は、耐久性試験におけるプラチナ表面積損失が、市販のPtBおよびPt/C触媒の場合はそれぞれ初期表面積のうち約51パーセントおよび90パーセントであるのに対し、最大でも約20パーセントに漸近する。さらに、本発明のPtNTおよびPtPdNT触媒は、市販のPt/Cおよび PtB触媒よりも高い質量活性と、大幅に高い比活性とを示す。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2006年2月24日に出願された米国仮出願第60/776,301号の有効性を主張するものであり、当該仮出願の内容は参照により本明細書に組み込まれている。
本発明は、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)と直接メタノール燃料電池(DMFC)に用いられる膜電極接合体(MEA)の電極の改善に関し、より詳細にはプラチナ(Pt)や例えばプラチナ・パラジウム(PtPb)などのプラチナ合金からナノチューブを製造する方法に関する。本発明は、白金ナノチューブ(PtNTs)とパラジウム白金ナノチューブ(PtPdNTs)で構成されたカソード触媒の改善を含むが、それに限られない。
燃料電池は、燃料と酸化剤との化学エネルギーを燃焼させずに直接電気に変換する装置である。燃料電池の主要なコンポーネントには燃料用に触媒的に活性化した電極(アノード極)、酸化剤(カソード極)、および前記二つの電極の間でイオンを伝導するための電解質が含まれ、それらによって発電する。燃料は一般に水素あるいはメタノールで、酸化剤は一般に酸素あるいは空気である。
燃料電池は化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電気化学装置である。内燃機関に比べ、燃料電池はカルノー・サイクルに限定されず、原理上は高い効率性を有しうる。純粋な水素を燃料とする燃料電池は、非常に環境親和的である。高効率、環境への低影響、そして高電力密度の組み合わせは、輸送機関や住宅発電、携帯用電子機器といった広範囲にわたる分野での応用を狙った活発な研究活動の原動力となっており、今後も同じ状況が予想される。携帯用電子機器応用にとって重要な機能としては、高電力密度(すなわち、長いバッテリ寿命)およびコンパクト性などが挙げられる。
シリコン・ベースの微細加工技術は、コンパクトなマイクロ燃料電池を製造するうえで有望なアプローチの一つである。しかしながら、現在の燃料電池の電極の製造方法は、一般に炭素粉末上に担持された(付着された)プラチナのスプレーまたはブラッシングを含むために微細加工技術にはなじまない。したがって、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)や直接メタノール燃料電池(DMFC)に用いる電極の改善、およびかかる電極の製造方法が求められている。
直接メタノール燃料電池(DMFC)は携帯用電子機器用途(例えばノートパソコンや携帯電話)における有望な電源として大きな注目を集めている。燃料電池の単純なシステム設計、高エネルギー密度、さらにメタノールの運搬と保存が水素に比べて比較的容易であること、といった理由が、DMFCの商品化への関心を引き起こす要因の一部となっている。最先端のDMFCでは、炭素基質上に担持されたプラチナは、酸素還元反応(ORR)を活性化する触媒としてカソード極に構成される。白金−ルテニウム合金は通常はアノード電極触媒として用いられ、炭素基質上に担持される。電解質としてはたいていパーフルオロスルホン酸エステル膜が使用され、これについては、NAFION(デュポン社から入手可能)が市販されている製品として広く利用されている。DMFCの抱える主要な問題の1つは、アノード極からカソード極へのメタノールのクロスオーバーである。メタノールの透過はカソード極白金触媒の「被毒」の原因となり、酸素還元と白金触媒のメタノール酸化とが同時に起こることによる脱分極損失を引き起こす。
ここで、後述する本発明の試験に使用される周知の回転円盤電極(図28)について述べる。当業者が理解するように、回転円盤電極(RDE)は制御された角速度で回転する絶縁シャフトの先端に取り付けられた円盤から成る。流れの供給は円盤全体にわたる層流で、この流れを数学的に表すと驚くほど単純であり、溶液が円盤に向かう速度は表面からの距離の関数であるが、ラジアル位置とは無関係である。回転円盤電極は、電気化学的電子移動プロセスが拡散プロセスでなく制限的段階である場合、本発明の試験のような条件下での電気化学的動力学を調査するのに利用される。
高分子電解質ベースの低温燃料電池としてプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)と直接メタノール燃料電池(DMFC)は最も知られており、これらは自動車用、家庭用、携帯用の電子機器の電源として有望視されている。しかしながら、これらの商用化の成功は、これらの電極触媒の活性や耐久性に依存するところが非常に大きい。現在のところ、商用化の前段階にある低温燃料電池は全て、担持Ptや担持Pt合金を電極触媒としている。電極触媒担体を選択する際に考慮される重要な特性としては、担体の電気伝導率、表面積、マクロ形態、ミクロ構造、耐食性、コストなどが挙げられる。例えば、バルカンXC−72などのカーボンブラック(CB)は電気伝導率、表面積、コストのバランスが適度に取れていることから、電極触媒担体として最も広く使用されている。近年、黒鉛構造を有する多数のナノ構造炭素材料、例えばナノチューブ(CNT)、ナノファイバー(CNF)、ナノコイル、ナノアレイ、ナノ多孔性中空球などの研究が進められている。これらのうち、CNTはその独特な電気特性、ミクロおよびマクロ構造上の特徴から、特に関心を集めている。また、CNTは燃料電池のシミュレーション作動条件下においてCBより耐食性に優れることも示されている。
上記二種の低温燃料電池のうち、DMFCはエネルギー密度が高く、液体燃料の取り扱いが容易であり、作動温度が低いことから、ノートパソコン、携帯電話、携帯情報端末などの小型デバイスの電源用として大きな注目を集めている。しかしながら、アノード極反応(メタノール酸化反応)の界面動電が遅いことが、DMFCの商品化において依然として重要な問題である。通常、適度な燃料電池性能(例えば、セル温度90℃、2気圧のO2圧力状態で80mW/cm2)を得るために、高価な貴金属合金、通常はPt−Ruが高い電極金属ローディング量(例えば、2.0mg/cm2以上)で使用される。電極金属ローディング量の軽減、それによるDMFCのコスト削減の実現のために、高性能なアノード極触媒の開発が長年にわたり望まれてきた。
初期の一部の調査において、従来のインク・ペースト型の電極製造法で単にCBをCNTと置換することにより、より優れたDMFC性能が得られることが判明している。例えば、DMFCの単一セルにカップ積層型CNTに担持されたPt−Ruアノード極触媒を使用すると、CB(バルカン XC−72)担持Pt−Ruアノード極触媒を使用したDMFCに比べて3倍近い最大電力密度を示し、より優れた電荷と物質移動とがCNTによって得られることが示唆された。
低温燃料電池用の電極触媒担体として使用することができるカーボンナノチューブとしては、例えば、シングル・ウォール・カーボン・ナノチューブ(SWNT)、マルチウォール・カーボン・ナノチューブ(MWNT)、ダブル・ウォール・カーボン・ナノチューブ(DWNT)などいくつかのタイプが挙げられる。SWNTは直径が小さい(例:1nm)ために大きな表面積が得られ(例えば、500〜1000m2/g)、これは触媒担体として好ましい特性である。しかしながら、SWNTは通常、電子伝導性に乏しい半導体チューブを多量に含有する(例えば、3分の2)ため、電極触媒担体には適さないと見られる。MWNTは伝導性が高いが、直径が大きい(例えば、40nm)ために表面積の大きさが限られる(例えば、100〜200m2/g)。DWNTは、その多くが導体チューブである一方で、表面積が大きい(例えば、500〜1000m2/g)ことが近年明らかにされている。したがって、電極触媒担体としてDWNTを選択することは、自然かつ合理的であるといえる。
高分子電解質膜燃料電池(PEMFC)における酸素還元反応(ORR)速度の遅さは、自動車への用途を制限している主要因である。Pt3Ni(111)のORRに対する活性は、対応するPt(111)表面のそれより10倍も高く、また現段階の最新技術であるPEMFC用Pt/C触媒より90倍も高いことが示されている。Pt3Ni(111)の表面は特異な電子構造(dバンドの中心位置)と、表面付近域の表面原子配列を持つ。燃料電池に関連する作動条件下において、その表面付近の層は、最も外側の層と三番目の層とがPtを多く含有し、二番目の原子層はNiを多く含有するという、高度に構造化された成分振幅を示す。Pt表面原子と非反応性の含酸素種との相互作用が弱いため、O2を吸着する活性点の数が多くなる。
自動車などの要求の厳しい用途にPEM燃料電池を利用するためには、酸化還元反応(ORR)に対する動学的制約を克服しなければならないことから、以下の3つの根本的問題がある。第一に、酸化還元反応に対する著しい過電位は、実用的な作動電流密度では、熱力学的限度をはるかに下回る水準にまで熱効率を低減させ、通常はORRに対する可逆電位(1.23V)での理論熱効率が83%であるに対し、0.7Vで約43%にもなる。次に、自動車のような大規模な用途のコスト上の要求を満たすため、現在の燃料電池スタックにおけるPtの量(プラチナローディング)を約5分の1にまで減量する必要がある。最後に、カソード極でのPt表面積の溶解および/または損失が大幅に低減されなければならない。
これらの制約は、最新式のPt/C触媒に対する比活性を大幅に増大させた安定性のあるカソード極触媒が開発されれば取り除くことができると考えられる。異なる金属を組み合わせることにより、純粋な金属に比べて触媒活性や安定性が改善されるであろうとの期待のもとに、多数の二金属(または多金属)合金に関するORRの研究が行われてきた。これらの研究によって触媒性能は大幅に改善されるに至ったが、活性の大幅な増大はいまだ実現されていない。
Pt3Ni(111)スキンの表面が、これまで検出された中では最も高い触媒活性を示すという点を考慮すると、解決すべき課題は、Pt3Ni(111)の表面に類する電子的および形態論的特性を持つナノ触媒を作り出すことにあろう。したがって、将来的には、最大電力密度(W/cm2)を維持しつつ、セル電圧を損なわずに燃料電池の現在の特定の電力密度(0.7gPt/kW)を低減させる方法が、Pt3Ni(111)スキン類似のナノ触媒の工学技術となるであろう。
燃料電池は、燃料の化学エネルギーを電気化学反応により電気に直接変換する装置として、水素をベースとした経済への移行を可能にする重要な技術のうちのひとつに数えられている。現在開発中の種々の燃料電池の中でも、高分子電解質膜燃料電池(PEMFC)は、ゼロ・エミッション車両向けの将来の動力源として可能性があると見られている。しかしながら、PEFCが商業的に利用可能となるには、燃料電池の電極に専らプラチナやプラチナベースの触媒が使用されることによる、高額な触媒コストという障壁が克服されなければならない。そこで我々は、高い酸素還元活性と優れた性能耐久性とを併せ持つことのできる、新規な低コストのPEFCカソード極向け(非貴金属)/(ヘテロ原子高分子)ナノ複合材料触媒を明示する。
図1および図2は、燃料電池の作動原理の略図である。PEFCは、燃料(水素)と酸化剤(空気または酸素)を分離する高分子電解質膜により作動する。主にプラチナ(Pt)が炭素上に担持された貴金属触媒は、通常は80〜100℃の温度範囲で燃料の酸化と酸素の還元との両方に使用される。触媒やその他の燃料電池システム構成要素(高分子電解質膜、バイポーラ板、他の電力系統など)の高コスト問題の他には、主にカソード極触媒の酸化、触媒の移動、電極の活性表面積の損失、炭素担体の腐食に起因する不十分な性能耐久性がPEFCの難点となっている。直接メタノール燃料電池(DMFC)の場合は、Ptカソードは、電池のアノード側からの膜を通じたメタノール拡散に対する耐性の不足に起因する性能損失という問題も抱える。したがって、水素またはメタノールのどちらを燃料として使用するかに関わらず、PtおよびPt基の材料に代わるものとして、効率的かつ耐久性のある、さらに最も重要な点として廉価である触媒が、PEFCに求められている。Pt触媒が燃料電池の両方の電極において代替されるのが理想的ではあるが、カソード触媒におけるPtを非貴金属材で代替することによってPEFCに必要なPtが大幅に低減される結果になると思われる。これは、カソード極での遅い酸化還元反応(ORR)が、アノード極での非常に速い水素酸化に比べ、はるかに多量のPt触媒を必要とするからである。
希少(地球の地殻に37p.p.b.しか存在しない)かつ高価な(25年間の最高価格はグラムあたり45USドル)Ptを代替するため、現在2通りのアプローチが主流となりつつある。一方のアプローチでは非Pt触媒を使用するが、それでもなお存在量および/または世界的分布が限られた貴金属を含有する。これらの触媒は、一般に、パラジウム(Pd)かルテニウム(Ru)をベースとしている。これによりPtの使用は回避されるものの、結果としてある貴金属を全体としてPtより活性の低い別の貴金属によって代替することになる。もう一方のアプローチは、高需要の状況下でも物価高の影響を受けにくい、存在量の多い非貴金属材料によってPtを代替するものである。これまで、全く新規の(非貴金属)/(複素環高分子)複合材料を原料とし、熱分解を必要としないプロセスを介して合成された、新しい非貴金属複合触媒が紹介されている。Co−PPY−C複合材料と併せて示されているように、これらの触媒は、長時間の燃料電池作動でも目立った性能損失を伴わずに、高いORR活性をもたらすことが期待されている。従って、PEFCのカソード用触媒として、この種の複合材料から他にも様々な非貴金属複合材料が作り出される可能性を開くものである。
燃料電池は、輸送分野での用途において特に重要な、クリーンエネルギーの主要な供給源となることが期待されている。近年の大幅な進歩にも関わらず、既存の燃料電池技術は、例えばカソード極でのORRに対するプラチナ電極触媒の不安定性などのような短所をいまだ有している。近年の研究によれは、電気自動車のノロノロ運転の間に、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)におけるPt表面積が時とともに大幅に損失することが記録された。この減耗は、一定の電位を長時間にわたり保持した状態で観察されたPtの溶解速度をも上回るものであった。この研究報告は、この障害の解決や、改善されたORRのPt基金属の合成、ならびに酸化条件下でのPtおよびその他のPt基金属の安定化に向けた可能性を示唆するものである。
上記のように、これまでは存在していない、耐久性が高められコストが抑制されたプラチナやプラチナベース合金材からなる電極触媒が組み込まれた、改善された膜電極接合体が求められている。本発明はこれらおよびその他の必要性を満たすものである。
本発明は、プロトン交換膜燃料電池(PEMFC−図1)および直接メタノール燃料電池(DMFC−図2)での使用に適する触媒、電極および膜電極接合体に関する。燃料電池は、高効率でクリーンな電気エネルギー生成の展望をもたらす。比較的低温(一般に−20〜140℃)で水素(プロトン交換膜燃料電池、PEMFC)や液体メタノール(直接メタノール燃料電池、DMFC)を使用して作動する高分子電解質燃料電池は、携帯用電源、バックアップ電源、動力源、定置型発電用として特に有望視されている。かなりの技術的課題が依然として残されている。これらの課題のうち最も重要なのは、アノード触媒およびカソード触媒における低い活性、芳しくない利用度および耐久性である。現在最も知られている触媒は、炭素材料(メソ多孔性カーボン、カーボン・ナノチューブ、黒鉛状カーボン・ナノファイバー)上に担持されたプラチナ(Pt)およびプラチナベース合金のナノ粒子である。
本発明は、ナノ構造を有する構成要素、特に電極を備えたプロトン交換膜燃料電池を提供する。ナノ構造を有する燃料電池は、電極における貴金属利用率が高く、電力密度(容積当たりkW、および質量当たりkW)が高く、低コストである。ナノ構造を有する燃料電池は定置型や移動型の用途のみならず、ノートパソコン、携帯電話、その他の電子器具など、超小型電子機器用の小型電源としての用途にとっても魅力である。本発明の一つの実施例では、整列(配向)したプラチナおよびプラチナ合金製のナノチューブが電極触媒の形成に用いられる。
近年、電極触媒の耐久性はプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)の商品化に際して対処が求められる最重要課題の一つとされている。プロトン交換膜燃料電池に使用される一般的な触媒は、カーボンブラックを担持構造体として組み入れている(図3)。しかし、カーボンブラックはガス、プロトン、電子の同時アクセスを十分に提供しない。加えて、カーボンブラックを使用する膜電極接合体(MEA)ではプラチナ利用率が低く(20〜30%)、触媒層の密度が高く、触媒活性が低く、また物質移行が困難である。
本発明は、卓越した耐久性と高い触媒活性とを有する、非担持のプラチナ・ナノチューブ(PtNT)やプラチナ・パラジウム・ナノチューブ(PtPdNT)などのプラチナ合金ナノチューブを基材とする新たなカソード触媒に関する。多様な長さの寸法の独特な組み合わせにより、本発明のプラチナ・ナノチューブはナノメートル・サイズの肉厚により高プラチナの表面積を提供でき、また市販の炭素担持プラチナ触媒(Pt/C)や非担持の白金黒(PtB)のマイクロメートル・サイズの長さの結果である分解経路の大部分を除去または緩和する潜在能力を有する。本発明のプラチナ・ナノチューブ触媒は、市販のPtBおよびPt/C触媒がそれぞれ初期表面積のうち約51パーセントおよび90パーセントを失うのに対し、耐久性試験におけるプラチナ表面積損失が最大でも約20パーセントに漸近的に近付く。さらに、本発明のPtNTおよびPtPdNT触媒は、市販のPt/Cおよび PtB触媒よりも高い質量活性と、かなりの程度高い比活性とを示す。
本発明は、従来型の触媒と比べて下記の利点を有する、PEMFCおよびDMFC用触媒としてのプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ(直径5〜100nm、長さ0.1〜100μm、肉厚1〜10nm)の生産を含む。
(1)PtおよびPt基合金ナノチューブは担体がなくても直接、燃料電池用触媒として使用可能であるため、高電位、作動・停止時、燃料欠乏時における担体酸化の問題がない。
(2)膜電極接合体(MEA)の触媒層がかなり薄い(例えば、500nm未満)ため、高電流密度時における物質移動の過電位がごく少ない。
(3)マクロサイズのチューブ長による、高電圧、作動・停止時などにおけるPtの溶解/凝集に対するより高い安定性。
(4)より高い質量活性。
(5)より高い電極での利用率(例:100%)−あらゆる電流密度位において。
(6)広い電気化学的表面積。
(7)PtおよびPt基合金ナノチューブの管状形態による、電極での電荷および物質移動の強化。
プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、銀ナノワイヤを使用することにより実現できる。本発明のプロセスは、プラチナ前駆体を含有する溶液が銀ナノワイヤと接触する際に生じるガルバニック置換反応を含む。プラチナ元素は主としてテンプレート表面付近に閉じ込められることとなる。プラチナ原子の濃度が臨界値に達すると、核となって小クラスタへと成長し、最終的にテンプレート(銀ナノワイヤ)を取り巻くシェル状の構造体となる。この反応は、表面エネルギーが最も高い面で開始し、次いでエネルギーがより低い面へ進むと考えられている。結果として、初期段階で形成される薄いシェルは不完全であるため、テンプレートが完全に消費されるまで、Pt(II)とAg(I)イオンがこの層全体に拡散することが可能である。注意点として、プラチナの析出(deposition)が進むにつれ銀が酸化され、プラチナは2:1の比率で生成され、これによりプラチナチューブと収縮する銀ワイヤとの間に空隙が生じる。従って、チューブ側からの物質移動も起こり得る。最終的に、プラチナシェルの壁の開口が閉じられることにより、継ぎ目のないプラチナシェルが形成される。
同様に、プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、セレンナノワイヤを使用して実現可能である。本発明のプロセスは、プラチナによるセレンテンプレートの絶縁保護被覆を含み、また2種類の異なる還元反応を介して起こり得る:(i)Pt−Se界面でのセレンテンプレートによるPt(II)塩の初期還元、および(ii)アルコール溶媒によるPt(II)塩の還元。
プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、本発明の界面活性剤方式でも実現可能である。このメカニズムでは、水媒体中のC12EO9分子の棒状ミセルが、それよりもかなりサイズの大きいソルビタンベースの非イオン界面活性剤分子と結合することにより、混合界面活性剤の円筒状ミセルの水溶液が形成される。混合ミセル溶液を冷却することにより、六角形のLCに変換することができる。最終段階では、分子集合体の水性域に閉じ込められたプラチナ種がプラチナ原子へ還元されて、ナノチューブを形成する。
本発明の他の特徴および利点は、下記の詳細な説明を、本発明の特徴を例示する添付図面と併せて解釈することにより明白となる。
近年、電極触媒の耐久性はプロトン交換膜燃料電池(PEMFC)を商品化するに際して対処されなければならない最重要課題の一つとされている。耐久性の問題は、酸化還元反応(ORR)が起こるカソード極において特に重大である。現在、最も広く使用されているカソード極触媒システムは、2〜5ナノメートル(nm)の小さいナノ粒子の形態のプラチナ(Pt)を、無定形炭素粒子凝集体上に担持させたもの(Pt/C)である。Pt/C触媒の乏しい耐久性は、燃料電池作動中における経時的な、プラチナの電気化学的表面積(ECSA)の急速かつ著しい損失に表れている。カソード極でのプラチナのECSAの損失のメカニズムについてはすでに述べた通りであるが、次のように要約することができる:(i)炭素担体の腐食に起因する電気接触によるプラチナナノ粒子の損失、(ii)プラチナの溶解および再析出、あるいはプラチナナノ粒子のオストワルド熟成、(iii)表面エネルギーの最小化により推進されるプラチナナノ粒子の凝集、(iv)Ptナノ粒子の凝集に続く、高分子電解質内での溶解性Pt2+種の移動、および最終的なクロスオーバー水素による化学的還元。
炭素腐食の問題は、より耐食性の高い触媒担体、例えば黒鉛化炭素やカーボンナノチューブを用いることにより軽減することができる。しかしながら、他の三つのメカニズムに対処するための効果的な解決策はない。本発明は、非担持のプラチナ・ナノチューブ(PtNT)やプラチナ・パラジウム・ナノチューブ(PtNT)その他のプラチナ合金ナノチューブをカソード電極として開発することにより、耐久性のある電極触媒を提供する。多様な長さの寸法の独特な組み合わせにより、PtNTやPtPdNTは、表面積の広い担体(カーボンブラックなど)を要することなく、そのナノメートルサイズの肉厚(図5および図6参照)によって、広いプラチナ表面積を得ることができる。加えて、PtNTやPtPdNTは、マイクロメートルサイズの長さの結果として生じる上記した四つの分解経路を全て除去または大幅に低減する可能性を持ち得る。第一に、PtNTは担体を必要としないため、担体腐食の問題は除かれる。第二に、PtNT(1−Dナノ構造)のマイクロメートルサイズ(μm)の長さのために、PtNTは燃料電池作動中の溶解、オストワルド熟成、凝集に対しPtナノ粒子(0−Dナノ構造)ほど脆弱でなくなる。さらに、PtNTやPtPdNTは、カーボン・ナノチューブ(CNT)同様、異方性の形態を持つことで、物質移動や触媒利用を改善し得る。また、触媒層内で適切に接合されれば(例えば、ナフィオン膜上における垂直な立方体または六角形の最密充填配列)、薄い触媒層(例えば、肉厚2ナノメートルおよびプラチナローディング量0.2mg/cm2のPtNTにおいて0.5μm)(図7)も実現可能となり、触媒層内での物質移動特性がさらに改善される。
本発明は、直径約50ナノメートル、長さ約5〜20μm、肉厚約5〜8ナノメートルの合成されたプラチナナノチューブ(PtNT)およびプラチナ・パラジウム合金ナノチューブ(PtPdNT)を含む。合成ナノチューブは、PEMFCにおけるORRに対する触媒としての適切性について試験を行った。PtNTは、既知の方法で開発された銀(Ag)ナノワイヤ(AgNW)のガルバニック置換反応によって合成された。AgNWはポリオール法を用いて合成され、次いでPt(CH3COO)2と共に水溶液中で還流された。酸および熱処理の後、プラチナナノチューブ生成物は遠心分離により回収された。
ここで図面(同じ参照番号はその図の類似または相当する要素を表す)、特に図1では、PEMFC 100はアノード極110、カソード極120、およびプロトン交換膜(PEM)140で構成される。これら三つの構成要素の集合体が一般的に膜電極接合体(MEA)と呼ばれる。水素(H2)152が燃料として使用される場合、水素はアノード極で酸化され、酸素(O2)156がカソード極で還元される。アノード極で生産されるプロトン158と電子154は、それぞれプロトン交換膜と負荷(load)150を持つ外部伝導回路を通じて、カソード極へと運ばれる。プロトンと酸素とが結合した結果、水(H2O)がカソード極で生産される。反応ガスが触媒に接触できるようにするため、炭素粒子とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から成る疎水性拡散層が通常、触媒層周囲の含水量の管理に使用される。
図2に示すように、本発明における直接メタノール燃料電池200はアノード極210、カソード極220、およびアノード極とカソード極の間に位置する高分子電解質膜(PEM)240を含む。水(H2O)溶液中のメタノール(CH3OH)はアノード極に取り込まれ、これがアノード極に含有されるプラチナ(または別の物質)によるメタノール酸化触媒作用の間に二酸化炭素(CO2)を放出する。空気または酸素(O2)はカソード極に取り込まれ、プロトン(H+)が膜を横断する際の酸化還元(プラチナまたは別の物質による触媒作用)の間に水が生成される。アノード極とカソード極とにまたがって接続される負荷250は、メタノール酸化の間に放出される電子(e-)によって形成される電気回路を完成する。
図3に示すように、燃料電池分極曲線(I−V)310の最上部には、一定の効率性の損失を伴う理論上の水平曲線310がある。例えば、著しいカソード極速度損失320や、多少小さいアノード極速度損失350がある。加えて、内部抵抗損失330や物質移動損失340もある。DMFCが著しいアノード極過電位損失を示す一方、PEMFCも著しいカソード極過電位損失を示す。
図4に示すように、最も一般的に使用される電極触媒400は、プラチナ420、425を炭素繊維410上に担持させたものである。PEMFCやDMFCの商用化における課題の一つが、触媒として使用される貴金属(プラチナやその合金など)の高コストである。プラチナの利用効率の向上を通じて、燃料電池の電極に使用されるプラチナやその合金の量を減らすことは、ここ十年間の主要な懸案事項の一つであった。プラチナ触媒を効果的に利用するには、プラチナがガス、電子伝導媒体、プロトン伝導媒体に同時にアクセスできなければならない。インクプロセスにより調製される、プラチナベースの従来型燃料電池の触媒層では、電子伝導媒体およびプロトン伝導媒体によるプラチナ粒子420の同時アクセスは、プラチナを担持するカーボンブラック粒子430と可溶化パーフルオロスルホン酸イオノマー(NAFIONなど)450とをうまく混合することで実現される。炭素粒子は電子を伝導し、パーフルオロスルホン酸イオノマー(NAFIONなど)はプロトンを伝導する。
最新式の従来型電極をもってしても、プラチナ425のかなりの部分が外部回路および/またはプロトン交換膜(PEM)440から分離されたており、結果としてプラチナ利用率は低い。例えば、研究所の装置では比較的高い利用率を実現しているが、現在市販されている試作品の燃料電池でのプラチナ利用率は依然として非常に低い(20〜30%)。プラチナ触媒の利用効率改善を目指す取り組みでは、プラチナローディング量を最小限に抑え、ガスのアクセス、プロトンのアクセス、電子的連続性の要件を満たしつつ、最適な材料構成を見出すことに焦点を当てている。従来のインクプロセスにおける共通の問題は、プロトンの移動に必要な可溶化パーフルオロスルホン酸イオノマー(イオン・パワー社製のNAFIONなど)が触媒層の炭素粒子を分離してしまう結果、電子伝達がうまくいかないという点である。
独特の構造的、機械的、電気的特性を持つことから、カーボンナノチューブはPEMFCにおける従来の炭素粉末の代替に利用でき、このことは従来のインクプロセスを通じてカーボンナノチューブ粉末を使用して膜電極接合体(MEA)を作製することで実証されている。カーボンナノチューブの使用と、その結果として確保される電子経路により、前述のプロトン伝導媒体(NAFIONなど)が電極層の炭素粒子を分離してしまうという従来のPEMFCの方針に伴う問題は解消される。電極層を担持する炭素粒子の分離を除去することにより、プラチナの利用率が改善される。
図8に示すように、プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、銀ナノワイヤを使用して実現できる。実施例において詳述されるように、本発明のプロセスは、プラチナ前駆体を含有する溶液が銀ナノワイヤと接触する際に生じるガルバニック置換反応を含む。プラチナ元素は主としてテンプレート表面付近に閉じ込められる。プラチナ原子の濃度が臨界値に達すると、それらは核となり小クラスタへ成長し、最終的にテンプレート(銀ナノワイヤ)の周囲を取り巻くシェル状の構造体となる。この反応は、表面エネルギーが最も高い面で始まり、次いでエネルギーがより低い面へ進むと考えられている。その結果、初期段階で形成される薄いシェルは不完全であるため、テンプレートが完全に消費されるまで、Pt(II)とAg(I)イオンとがこの層全体に拡散することが可能である。ここで、プラチナの析出が進むにつれ銀が酸化し、プラチナの生産は2:1の比率となり、これによりプラチナチューブと収縮する銀ワイヤとの間に空隙が生じる。したがって、チューブ側からの物質移動も起こり得る。最終的に、プラチナシェルの壁の開口が閉じられて、継ぎ目のないプラチナシェルが形成される。
図9に示すように、プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、セレンナノワイヤを使用して実現可能である。実施例において詳述されるように、本発明のプロセスはプラチナによるセレンテンプレートの等角の絶縁保護被覆を含み、以下の2種の異なった還元反応を介して起こり得る:(i)Pt−Se界面でのセレンテンプレートによるPt(II)塩の初期還元、および(ii)アルコール溶媒によるPt(II)塩の還元。
図10に示すように、プラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブの合成は、本発明の界面活性剤方式でも実現できる。このメカニズムでは、実施例において詳述されるように、水媒体中のC12EO9分子の棒状ミセルが、それよりもかなりサイズの大きいソルビタンベースの非イオン界面活性剤分子と結合することにより、混合界面活性剤の円筒ミセルの水溶液が形成される。混合ミセル溶液を冷却することにより、六角形のLCに変換される場合がある。最終段階で、分子集合体の水性域に閉じ込められたプラチナ種は、プラチナ原子に還元されてナノチューブを形成する。
図11に示すように、プラチナまたはプラチナベース合金ナノチューブは基材上に垂直に配列可能であることは、当業者にとって周知である。AgNWの直径(図12、図13)および長さ(図14)はそれぞれ約40ナノメートルおよび10μmである。電子回折パターン(図13の挿入図)は、AgNWが複合双晶構造を持つことを示す。PtNTの直径、肉厚(図15および16)、長さ(図17)は、それぞれ約40ナノメートル、6ナノメートル、10μmである。PtNTの電子回折パターン(図16の挿入図)は、チューブの壁がPtナノ微結晶でできていることを意味する。X線回折パターン(XRD)(図18)は、PtNTとPtPdNTが上手く形成されていることを示す。Pt/C、PtB、PtNT、PtPdNTの面心立方(fcc)格子定数はそれぞれ0.3927、0.3926、0.3924、0.3897である。セレンナノワイヤの長さと直径を示すSEMとTEMは、それぞれ図19と図20に示されている。セレンナノワイヤから形成されたプラチナナノチューブの直径を示すTEMは、図21に示されている。
電極触媒の分解は、酸溶液中での電位の下限と上限が適正な、サイクリック・ボルタンメトリー(CV)サイクルの繰り返しにより評価できる。耐久性試験は、60℃のN2浄化された0.5Mの H2SO4溶液中で、50mV/sの走査速度にて、RHEに対し0〜1.3Vの範囲で電極電位を循環させることにより実施された。Pt/C(ETEK社製バルカン XC−72、プラチナ重量20%)、白金黒(ETEK社製PtB)およびPtNTのサイクリック・ボルタンメトリー(図22)は、サイクル数の増加に伴い、PtのECSAがPt/Cでは著しく減少しており、PtNTではほとんど減少していないことを示す。Pt/CおよびPtNTについて取得されたCVサイクル数の関数としての正規化ECSAは、図23に要約されている。PtNTのPtのECSAは1000サイクル後でも約20%しか減少しない一方、PtBおよびPt/C触媒はそれぞれPtのECSAの約51%および90%を失っている。
Pt/C、PtBおよびPtNT触媒は、CV循環後のTEMにより検証された。Pt/C触媒のプラチナナノ粒子サイズは2〜5nmからCV循環後に10〜20nmに増加し(約5倍増)(図24のAおよびB)、Pt/CのプラチナのECSA損失の主な原因がプラチナナノ粒子の熟成、また場合によっては炭素腐食による凝集であることが証明された。同時に、PtBの粒子サイズは5〜10ナノメートルからCV循環後には10〜25ナノメートルへと増加し(図24のCおよびD)、これはプラチナナノ粒子の成長が表面エネルギーの最小化とオストワルド熟成により推進されることを示している。一方、CV循環後のPtNTでは目立った形態の変化は認められない(図24のEおよびF)。プラチナのECSAにおける若干の減少は、他の三つのメカニズム、すなわちオストワルド熟成、凝縮および炭素腐食がマイクロメートルサイズの長さと炭素担体の不存在とにより除かれていると思われることから、プラチナナノ粒子の緩やかな溶解に起因すると考えられる。
図25は、回転円盤電極(RDE)を1600rpmで使用し、O2で飽和した常温の0.5MのH2SO4中で取得されたPt/CおよびPtNTの典型的なORR分極曲線を示している。PtNT、PtB、Pt/Cの半波長電位はそれぞれ837、817、828mVで、PtNTの活性が市販のPtBおよびPt/C触媒の活性より高いことを示している。図25の挿入図はそれらの質量活性と比活性とを示し、これらは電極触媒の品質に関するより優れた指標である。PtNTは0.85Vの状態でのPt/Cに比べ、質量活性がわずかに高く、比活性は大幅に高い(3.8倍)。また、PtNTの質量活性および比活性ともにPtBのそれよりも高い(それぞれ1.4倍および1.8倍)。PtNTの活性の改善は、PtNTの一定の結晶面の選択的露出によるものと考えられる。PtNTの質量活性は、PtNTの肉厚の低減およびPt合金ナノチューブの使用により、さらに改善することができる。
より高い質量活性を実現し、また文献に示されるような特定のPt合金により得られるより高い活性を活用するために、PtPdNTを合成した。SEMおよびTEM画像(図26および27)は、PtPdNTの均一な直径(45nm)、肉厚(7nm)および長さ(10μm)を示す。図27の挿入図はPtPdNTの電子回折パターンを示す。ORR曲線(図27)は、PtPdNTの半波長電位が851mVで、これはPtNT、PtB、Pt/Cの値よりも高い。PtPdNTの質量活性はPt/CおよびPtBの値よりもそれぞれ1.4倍および2.1倍高く、さらにはPtPdNTの比活性は0.85Vの状態でPt/CおよびPtB電極触媒の値よりもそれぞれ5.8倍および2.7倍高い。PtNTに比べ改善されたPtPdNTのORR動態は、XRDの結果によりfcc格子定数変化で示された結合距離の変化に起因するものと考えられ、この点はまた、文献においても示唆されている。
近年のナノテクノロジーの進歩を活用することで、PtNTやPtPdNTを基材とする次世代の非担持電極触媒が示されている。特に、それらは独特な寸法の組み合わせによって、広い表面積、高い利用率、高い活性および高い耐久性を兼ね備える、といった可能性を有している。
実験手順
1.1 銀ナノワイヤの前処理手順
銀(Ag)ナノワイヤは、Pt種およびポリ(ビニルピロリドン)(アルドリッチ社製、Mw 約40,000)PVPの存在下でAgNO3(アルドリッチ社製、99%以上)をエチレングリコール(EG)(無水、99.8%、フィッシャー社製)を使用して還元することにより合成した。定法により、50mlのエチレングリコール(EG)を三つ口丸底フラスコ(凝縮装置、温度制御装置、磁気攪拌棒を装備)内で165℃にて1時間還流させた後、5mLのH2PtCl6溶液(アルドリッチ社製、99.9%)(EG中で2×10-4M)を加えた。5分後、25mLのAgNO3溶液(EG中で0.12M)と50mLのPVP溶液(EG中で0.36M)を、6分間かけて高温溶液に(同時に)滴下した。硝酸銀およびPVP EG溶液の最初の数滴が加えられると、混合物はただちに黄色に変色した。注入を続けると、溶液は徐々に不透明になった。注入後、溶液は約15分間で灰色に混濁してAgナノワイヤの出現を示し、この反応は165℃で50分間続いた。プロセス全体にわたり勢いよく攪拌が続けられた。生成物は遠心分離によって精製可能であった。この場合、反応混合物をアセトンで希釈し、3000rpmで15分間遠心分離した。銀粒子を含有する上澄みはピペットで容易に除去できた。この遠心分離手順は、上澄みが無色になるまで数回繰り返すことができた。
1.2 Ptナノチューブ(PtNT)の前処理手順
通常のPtNT合成において、合成された銀ナノワイヤのアリコート5mLを100mLの水で希釈した後、三つ口丸底フラスコ内で沸騰温度にて10分間還流させた。1mMのPt(CH3COOH)2(98%、シティ・ケミカルLLC社製)水溶液50mLを、15分間かけて還流している溶液へゆっくり滴下した。この混合物を、色が安定するまで引き続き還流させた。合成全体にわたり勢いよく攪拌が続けられた。PtNTが触媒として使用される前は、酸処理とアニール処理が必要であった。酸処理は0.5MのHNO3溶液中で攪拌しながら2時間にわたり行われた。PtNTは、蒸留脱イオン水洗浄およびエタノールとともに遠心分離機によって分離された。熱処理は、アルゴン流の下、250℃のオーブンの中で1時間にわたり行われた。
1.3 PtPdナノチューブ(PtPdNT)の前処理手順
通常の置換反応において、合成された銀ナノ粒子または銀ナノワイヤのアリコート5mLを100mLの水で希釈した後、三つ口丸底フラスコ内で沸騰温度にて10分間還流させた。1mMのPt(CH3COO)2水溶液40mLと、1mMのPd(NO32(99.9%、アルドリッチ社製)10mLを、15分間かけて還流している溶液へゆっくり滴下し(Pt:Pd=4:1)、色が安定するまで還流を継続させた。PtPdNTは、蒸留脱イオン水洗浄とともに遠心分離機によって分離された。
PtPdNTが触媒として使用される前に、酸処理とアニール処理が必要であった。酸処理は0.5MのHNO3溶液中で攪拌させながら2時間にわたり行われた。PtPdNTは、蒸留脱イオン水洗浄およびエタノールとともに遠心分離機によって分離された。熱処理は、アルゴン流の下、250℃のオーブンの中で1時間にわたり行われた。
1.4 電極の前処理手順
自動調温型の標準的な電気化学セル内で、多チャンネル定電位電解装置(VMP、プリンストン・アプライド・リサーチ社製)および回転制御装置(MSR、パイン・インストゥルメンツ社製)を備えたガラス状炭素(GC)回線円盤電極(RDE)設備を使用して、電気化学的計測を実施した。電位は、閉鎖電解質ブリッジにより作用電極コンパートメントから分離させた飽和Ag/AgCl電極を使用して判定された。ただし、本研究における電位は全て、可逆水素電極(RHE)の電位を指す。図28は、作用電極の作製方法を示す。手短に言うと、2mgcatalystml-1の水性懸濁液は約15分間にわたる超音波混合によって得られた。担持触媒の基材の役割を果たすGC円盤電極(直径5mm、0.198cm2、AFE3T050GC、パイン・リサーチ・インストゥルメンテーション社製)は、鏡面仕上げとなるよう研磨された(No.40−7218、ミクロクロス、ビューラー社製)。触媒懸濁液のアリコート20mLをピペットで炭素基材上へ移したところ、Pt/C、PtB、PtNT、PtPdNTに対し40μgmetalcm-2の金属ローディングが得られた。大気中で水分を蒸発させた後、触媒粒子をガラス状炭素RDEに付着させるために0.05重量パーセントのNAFION溶液(イオン・パワー社製の5重量パーセントのNAFIONを希釈したもの)10μlを電極表面にピペットで移したところ、厚さ約0.1μmのNAFIONフィルムが得られた。最後に、GC上のNafionで被覆された触媒層を、120℃で1時間加熱した。
1.5 電気化学的計測
加速耐久性試験のためのサイクリック・ボルタンメトリー(CV)試験は、Ar浄化された0.5MのH2SO4溶液中で、60℃でRHEに対し0V〜1.3Vの範囲で電圧を循環させることにより、作用電極上で実施する。用いられた走査速度は50mV/sであった。電気化学的表面積は、CVサイクルのH2放出ピークから算出された。合計1000サイクルのCVが、各ケースについて実施される。
サイクリック・ボルタモグラムの曲線における水素原子の吸着または放出を示す領域は、触媒の表面積の推定に頻繁に用いられる。カソード極のピークとアノード極のピークは、酸性媒体中の水素吸着および水素放出に由来するRHEに対し0〜0.35Vの範囲で現れる。水素放出のために渡される電荷QHを用いることにより、プラチナの電気化学的活性表面積(ECSA)を以下のように推定できる:

式中、QHは水素放出のための電荷(mC/cm2)を表し、mは電極内のPtローディング量(mg/cm2)を表し、cはPt上の水素の単分子層を酸化するのに必要とされる電荷(0.21mC/cm2)を表す。
酸素還元実験のため、電解質は酸素で飽和された。クリーンな電極表面を形成するため、電極電位は0〜1.3Vの範囲で数回循環された。電流密度は、ガラス状炭素基材の幾何学的面積(0.198cm2)またはPt表面積のいずれかに対し正規化される。用いた走査速度は5 mV/sであった。
計測された電流密度jは、以下の関係式で表わされる:
式中、jkおよびjdは、それぞれ速度論的限界電流密度および拡散限界電流密度を表す。
次いで、速度論的電流は以下の式(3)をもとに算出された:
1.6 物理的特性評価
透過型電子顕微鏡検査(TEM)は、フィリップス社製CM300を用いて300kVで実施した。走査型電子顕微鏡検査(SEM)は、フィリップス社製XL−30−FEGを用いて10kVで実施した。X線回折(XRD)パターンは、CuKα放射線を用いて、ブルカー社製D8Advance Diffractometer(ブルカー社製AXS)上で取得された。
2.その他の方法
2.1 銀ナノワイヤ方式
銀ナノワイヤは、Pt(またはAg)種およびPVPの存在下で、AgNO3をエチレングリコール(EG)を使用して還元することにより合成した。定法により、5mLのH2PtCl6溶液(EG中で2×10-4M)を、丸底フラスコ(凝縮装置、温度制御装置、磁気攪拌棒を装備)内で165℃に加熱した50mlのEGに加えた。5分後、25mLのAgNO溶液(EG中で0.12M)と50mLのPVP溶液(EG中で0.36M)とを、6分間かけて高温溶液に(同時に)滴下した。反応混合物は30分〜60分の間、継続して165℃に加熱された。プロセス全体にわたり勢いよく攪拌を継続した。生成物は、遠心分離によって精製可能であった。一例を挙げると、反応混合物はアセトンで希釈され、3000rpmで15分間遠心分離された。銀粒子を含有する上澄みは、ピペットで容易に除去できた。この遠心分離手順は、上澄みが無色になるまで数回繰り返すことができた。
通常の置換反応において、合成された銀ナノ粒子または銀ナノワイヤのアリコート2.5mLを50mLの水で希釈した後、沸騰温度にて10分間還流させた。1mMのPtCl2(99.9%、アルドリッチ社製)水溶液のアリコートを、還流溶液に滴下した。この混合物は色が安定するまで還流が続けられた。全ての合成全体を通じて、勢いよく攪拌が続けられた。同様の手順は、Au3+、Pt2+、Pd2+、Ir3+、Ru3+、Rh3+およびその他の金属塩溶液を前駆体として使用したプラチナベース合金ナノチューブの形成にも応用可能である。
PtおよびPtベース合金ナノチューブを触媒として使用される前は、アニール処理および酸処理を行うことが望ましい。熱処理は、アルゴン流の下、350℃のオーブン内で一定時間(例:1時間から10時間)かけて行われる。酸処理は、2〜6MのHNO3溶液中で、一晩攪拌しながら行われる。ナノチューブは蒸留脱イオン水洗浄とともに遠心分離機によって分離可能である。
2.2 セレンナノワイヤ方式
固体セレンは、100mLの亜セレン酸(0.05M)を異なる温度(例:80℃、90℃または100℃)にて、過剰量のヒドラジン(例えば、0.6Mのものを10mL)を丸底フラスコ内で15分間還流させ、その場で球状コロイドとして形成した。赤れんが色がただちに溶液中に現れ、300nmほどのサイズの球状コロイドの形体で存在するアモルファスSeまたはa−Seが形成されたことを示した。次いで、溶液を300mlの蒸留脱イオン水で希釈した。溶液は室温で30分間冷却された。この溶液が室温で冷却される際に、溶液中に溶解した少量のセレンまたはt−Seがナノ微結晶として析出した。このコロイド分散液は、次に暗所で室温にて7日〜10日間エージングされた。得られた生成物に対し、3000rpmで15分間の遠心分離が数回実施された。
セレンナノワイヤ(約1mmol)を10mLのエタノールとともに20mLのシンチレーション・バイアルに入れ、振動により分散させた。塩化プラチナ(II)(2〜10mmol)を加えた。バイアルに蓋をし、磁気攪拌しながら所望の厚さのPt被覆が得られるまで40℃〜70℃の範囲で加熱した。Se−Ptナノ構造体をトラックエッチングされたポリカーボネート膜で濾過することにより分離し、5mLの希塩酸で2回、そして5mLの熱水(90℃)で2回、洗浄した。Se−Ptナノ構造体をヒドラジンに3時間〜5時間浸漬し、TEFLON(ポリテトラフルオロエチレン、PTFE)フィルター上に回収した後、5mLのエタノールで2回洗浄することにより、純粋なPtナノチューブを得た。また、乾燥させた試料を200℃〜250℃のホットプレート上で1分〜5分間加熱することにより、Seコアを除去することも可能であった。同様の手順は、Au3+、Pt2+、Pd2+、Ir3+、Ru3+、Rh3+およびその他の金属塩溶液を前駆体として使用したプラチナベース合金ナノチューブの形成にも応用可能である。
2.3 界面活性剤方式
通常の製造プロセスにより、ヘキサクロロ白金酸(H2PtC16)、ノナエチレングリコールモノデシルエーテル(C12EO9)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TWEEN60)およびH2Oを、1:1:1:60のモル比で混合したものを60℃で振動させ、次いで15℃〜25℃の範囲で冷却し、その温度で30分間放置した。冷却されたペースト状の物質(25℃)に過剰な量のヒドラジンを加えた後、その温度で24時間放置した。得られた固体を分離し、水で洗浄した後、空気中で乾燥させる前にエタノールで繰り返し洗浄した。同様のプラチナベース合金ナノチューブの合成は、Au3+、Pt2+、Pd2+、Ir3+、Ru3+、Rh3+およびその他の金属塩溶液を使用した形成によっても可能である。
触媒の電気化学的特性評価は、ソーラートロン社製の電気化学的インターフェース(SI1287)を使用し、自動調温型(25℃)の3コンパートメント式ガラスセル内で実施された。電極電位は、作用電極付近に配置されたAg/AgCl電極に対し、ルギン細管を介して計測・報告された。プラチナ・ワイヤを対極として使用した。作用電極(回転円盤電極)は、触媒インクをガラス状炭素円盤(パイン・インストゥルメント社製、直径5mm)に塗布して作製した。触媒インクは、4.0mgの触媒を1mLのエタノール中で30分間超音波分散させることで作製した。各実験の前には、ガラス状炭素円盤を0.05μmのシリカ懸濁液で鏡面仕上げになるまで研磨し、続いてアセトンおよび脱イオン化水中で超音波処理した。触媒懸濁液のアリコート10μLをピペットで円盤上に移したところ、40μg/cm2のプラチナローディングが得られた。懸濁液を80℃で乾燥させた後、触媒粒子をガラス状炭素基材に付着させるために、0.05重量パーセントのNAFION溶液(イオン・パワー社製の5重量パーセントのNAFIONを希釈したもの)を10μl、ピペットで電極表面に移した。
以上、本発明の特定の形態を例示・説明したが、発明の概念を逸脱することなく、さまざまな修正が可能であることも当業者にとって明らかになるであろう。本発明の膜電極接合体および燃料電池の使用に関する言及はほんの一例にすぎず、また記載の実施形態は、あらゆる点において例示にすぎず、限定的なものではない。本発明は、その主旨または本質的特性を逸脱することなく、他の具体的な形態での実現も可能である。よって、添付の請求項による場合を除き、本発明が限定されることを意図するものではない。
プロトン交換膜燃料電池用膜電極接合体の略図である。 直接メタノール燃料電池用膜電極接合体の略図である。 典型的な燃料電池(H2)の分極曲線である。 カーボンブラック上にプラチナを析出させた触媒およびNAFION高分子電解質の略図である。 プラチナナノチューブの略図である。 理論上のプラチナナノチューブの表面積とプラチナナノチューブの肉厚の対比グラフを示す図である。 最密充填プラチナナノチューブを想定した、理論上の触媒層の厚さとプラチナナノチューブの外径の対比グラフを示す図である。 本発明の銀ナノワイヤからプラチナナノチューブを形成する方法の略図である。 本発明のセレンナノワイヤからプラチナナノチューブを形成する方法の略図である。 本発明の界面活性剤方式を用いてプラチナナノチューブを形成する方法の略図である。 基材上に垂直に配列されたプラチナまたはプラチナベース合金材の移動系統の略図である。 銀ナノワイヤの直径を示すSEM画像である。 銀ナノワイヤ(AgNW)の直径を示すTEM画像および電子回折パターン(挿入図)である。 銀ナノワイヤの長さを示すSEM画像である。 本発明により銀ナノワイヤから作られたプラチナナノチューブの直径を示すSEM画像である。 本発明により銀ナノワイヤから作られたプラチナナノチューブの直径を示すTEM画像および電子回折パターン(挿入図)である。 本発明により銀ナノワイヤから作られたプラチナナノチューブの長さを示すSEM画像である。 Pt/C、PtB、PtNTおよびPtPdNTのX線回折(XRD)パターンのグラフ表示である。 セレンナノワイヤの長さを示すSEM画像である。 セレンナノワイヤの直径を示すTEM画像である 本発明によりセレンナノワイヤから作られたプラチナナノチューブの直径を示すSEM画像である。 サイクリック・ボルタンメトリー(CV)に対する(A)Pt/C、(B)PtBおよび(C)PtNTのサイクル数のグラフ表示である。 炭素担持プラチナ(Pt/C)、市販の白金黒および本発明によるプラチナナノチューブ(PtNT)について取得されたサイクリック・ボルタンメトリー(CV)サイクル数の関数としての、正規化された電気化学的表面積(ECSA)の略図である。 (A)加速CV試験前のPt/C、(B)加速CV試験後のPt/C、並びに(C) 加速CV試験前のPtB、(D)加速CV試験後のPtB、並びに(E) 加速CV試験前のPtNT、(F)加速CV試験後のPtNT、それぞれのTEM画像である。 炭素担持プラチナ(Pt/C)、市販の白金黒および本発明によるプラチナナノチューブ(PtNT)とプラチナ・パラジウムナノチューブ(PtPdNT)に関する酸化還元反応(ORR)の分極曲線を示す図である。 本発明により銀ナノワイヤから作られたプラチナ・パラジウムナノチューブ(PtPdNT)のSEM画像である。 本発明により銀ナノワイヤから作られたプラチナ・パラジウムナノチューブ(PtPdNT)のTEM画像および電子回折パターン(挿入図)である。 触媒分散GC円盤電極の作製手順のフローチャートである。

Claims (11)

  1. プラチナナノチューブを含む電極触媒。
  2. プラチナベース合金ナノチューブを含む電極触媒。
  3. プラチナ・パラジウムナノチューブを含む電極触媒。
  4. 銀ナノワイヤ上にプラチナを析出させることによってプラチナナノチューブおよびプラチナベース合金ナノチューブを作製する方法。
  5. セレンナノワイヤ上にプラチナを析出させることによってプラチナナノチューブおよびプラチナベース合金ナノチューブを作製する方法。
  6. 界面活性剤方式を用いて、プラチナナノチューブおよびプラチナベース合金ナノチューブを作製する方法。
  7. プラチナナノチューブを作製して触媒を形成することと、前記プラチナナノチューブ触媒を基材上に配置することと、前記プラチナナノチューブ触媒および前記基材を膜の上に転写することと、を含む電極の製造方法。
  8. 前記プラチナナノチューブの材料が、プラチナナノチューブ、プラチナ・パラジウムナノチューブ、および他のプラチナベース合金から形成されるナノチューブから成る群から選択される、請求項10に記載の方法。
  9. 請求項1〜8に記載の方法により形成される、燃料電池用膜電極接合体。
  10. 本明細書および図面において説明および開示されるように、プラチナナノチューブまたはプラチナベース合金ナノチューブを使用して膜電極接合体を形成するためのシステム、装置および方法。
  11. 本明細書および図面において説明および開示されるように、プラチナナノチューブまたはプラチナベース合金ナノチューブから形成される電極を有する燃料電池を形成するためのシステム、装置および方法。
JP2008556475A 2006-02-24 2007-02-24 燃料電池用電極触媒として使用されるプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ Expired - Fee Related JP5580990B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US77630106P 2006-02-24 2006-02-24
US60/776,301 2006-02-24
PCT/US2007/005053 WO2007100811A2 (en) 2006-02-24 2007-02-24 Platinum and platinum based alloy nanotubes as electrocatalysts for fuel cells

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009527890A true JP2009527890A (ja) 2009-07-30
JP2009527890A5 JP2009527890A5 (ja) 2013-05-09
JP5580990B2 JP5580990B2 (ja) 2014-08-27

Family

ID=38459632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008556475A Expired - Fee Related JP5580990B2 (ja) 2006-02-24 2007-02-24 燃料電池用電極触媒として使用されるプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9214680B2 (ja)
EP (1) EP2008322B1 (ja)
JP (1) JP5580990B2 (ja)
KR (1) KR101001122B1 (ja)
CN (1) CN101432907A (ja)
WO (1) WO2007100811A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014531305A (ja) * 2011-09-13 2014-11-27 エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー ナノ吸着剤及びそれらの使用方法
JP2018160367A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社東芝 膜電極接合体、電気化学セル、スタック、燃料電池及び車両。
CN113270601A (zh) * 2021-05-06 2021-08-17 燕山大学 双元素Pt/PdPt/Pt夹层管壁多孔纳米管的制备方法及多孔纳米管

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101432907A (zh) 2006-02-24 2009-05-13 加利福尼亚大学董事会 作为用于燃料电池的电催化剂的铂和铂基合金纳米管
JP4905182B2 (ja) 2007-03-01 2012-03-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
US20120015211A1 (en) * 2009-03-16 2012-01-19 Zhiyong Gu Methods for the fabrication of nanostructures
US8460751B2 (en) 2009-08-28 2013-06-11 Max-Planck-Gesellschaft Zur Foerderung Der Wissenschaften E.V. Method for the synthesis of metallic nanotubes and nanotubes synthesized by the method
EP2290137B1 (en) * 2009-08-28 2013-12-25 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Method for the synthesis of metallic nanotubes
KR101554246B1 (ko) * 2010-01-25 2015-09-21 라모트 앳 텔-아비브 유니버시티 리미티드 에너지 저장 및 발생 시스템
US8317910B2 (en) 2010-03-22 2012-11-27 Unity Semiconductor Corporation Immersion platinum plating solution
US10003081B2 (en) * 2010-10-26 2018-06-19 Ford Global Technologies, Llc Catalyst assembly and method of making the same
EP2638589A2 (en) * 2010-11-08 2013-09-18 The Regents of the University of California Extended two dimensional metal nanotubes and nanowires useful as fuel cell catalysts and fuel cells containing the same
CN102101175B (zh) * 2010-12-21 2012-09-05 江南大学 一种金纳米管材料的制备方法及应用
KR101319427B1 (ko) * 2011-09-01 2013-10-17 광주과학기술원 금속 나노컵 또는 나노링을 포함하는 전극 및 그 제조방법
WO2013103420A2 (en) * 2011-10-10 2013-07-11 Yushan Yan Membranes and catalysts for fuel cells, gas separation cells, electrolyzers and solar hydrogen applications
US20130252406A1 (en) * 2012-03-23 2013-09-26 Evident Technologies, Inc. Techniques for drying and annealing thermoelectric powders
EP2690693A1 (de) * 2012-07-25 2014-01-29 Paul Scherrer Institut Hochoberflächiger trägerloser Katalysator für elektrochemische Prozesse und Verfahren zu seiner Herstellung
CN104259451A (zh) * 2014-09-16 2015-01-07 南京航空航天大学 管状结构的金纳米材料及其制备方法
US10790514B2 (en) * 2014-11-04 2020-09-29 Alliance For Sustainable Energy, Llc Platinum nickel nanowires as oxygen reducing electrocatalysts and methods of making the same
CN104690293B (zh) * 2015-03-18 2017-05-03 重庆文理学院 一种不同长径比银纳米线的制备方法
DE102015105831A1 (de) 2015-04-16 2016-10-20 Rent-A-Scientist Gmbh Metallnanopartikelhaltige, disperse Formulierung
KR101795146B1 (ko) 2015-09-16 2017-11-07 현대자동차주식회사 나노튜브 형태의 리튬공기전지 양극용 금속간 화합물 촉매 및 이의 제조방법
US10454114B2 (en) 2016-12-22 2019-10-22 The Research Foundation For The State University Of New York Method of producing stable, active and mass-producible Pt3Ni catalysts through preferential co etching
CN107919481B (zh) * 2017-11-13 2020-06-30 燕山大学 1nm超薄管壁两端开口超细单晶铂纳米管的制备方法
CN109004242B (zh) 2018-03-22 2019-07-05 苏州天际创新纳米技术有限公司 一种铂基合金催化剂的制备方法
KR102135030B1 (ko) * 2018-09-19 2020-07-20 울산과학기술원 백금계 금속간화합물 나노선 촉매 및 이의 제조방법
EP3946727A4 (en) * 2019-04-01 2023-10-04 The Regents of The University of California ELECTROCHEMICAL CONVERSION
CN110767913B (zh) * 2019-11-07 2022-06-21 安徽师范大学 单一银钯合金纳米线电极及其制备方法和应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004034228A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Japan Science & Technology Corp 貴金属ナノチューブ及びその製造方法
JP2005203332A (ja) * 2003-12-18 2005-07-28 Toyota Motor Corp 膜電極接合体及びその製造方法、並びに燃料電池
JP2005302305A (ja) * 2004-04-06 2005-10-27 Toyota Motor Corp 膜電極接合体及び燃料電池
WO2005124916A2 (en) * 2004-06-10 2005-12-29 California Institute Of Technology Processing techniques for the fabrication of solid acid fuel cell membrane electrode assemblies
JP2007173109A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Canon Inc 燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および燃料電池
JP2008523565A (ja) * 2004-12-09 2008-07-03 ナノシス・インク. 燃料電池用のナノワイヤベースの膜電極接合体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6790426B1 (en) * 1999-07-13 2004-09-14 Nikkiso Co., Ltd. Carbonaceous nanotube, nanotube aggregate, method for manufacturing a carbonaceous nanotube
WO2004109837A2 (en) * 2002-10-31 2004-12-16 Carbon Nanotechnologies, Inc. Fuel cell electrode comprising carbon nanotubes
US7749935B2 (en) * 2004-01-27 2010-07-06 Showa Denko K.K. Catalyst carrier and fuel cell using the same
CN101432907A (zh) 2006-02-24 2009-05-13 加利福尼亚大学董事会 作为用于燃料电池的电催化剂的铂和铂基合金纳米管

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004034228A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Japan Science & Technology Corp 貴金属ナノチューブ及びその製造方法
JP2005203332A (ja) * 2003-12-18 2005-07-28 Toyota Motor Corp 膜電極接合体及びその製造方法、並びに燃料電池
JP2005302305A (ja) * 2004-04-06 2005-10-27 Toyota Motor Corp 膜電極接合体及び燃料電池
WO2005124916A2 (en) * 2004-06-10 2005-12-29 California Institute Of Technology Processing techniques for the fabrication of solid acid fuel cell membrane electrode assemblies
JP2008523565A (ja) * 2004-12-09 2008-07-03 ナノシス・インク. 燃料電池用のナノワイヤベースの膜電極接合体
JP2007173109A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Canon Inc 燃料電池用膜電極接合体、その製造方法および燃料電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014531305A (ja) * 2011-09-13 2014-11-27 エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー ナノ吸着剤及びそれらの使用方法
JP2018160367A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社東芝 膜電極接合体、電気化学セル、スタック、燃料電池及び車両。
CN113270601A (zh) * 2021-05-06 2021-08-17 燕山大学 双元素Pt/PdPt/Pt夹层管壁多孔纳米管的制备方法及多孔纳米管

Also Published As

Publication number Publication date
EP2008322A2 (en) 2008-12-31
WO2007100811A3 (en) 2008-08-21
US9214680B2 (en) 2015-12-15
KR101001122B1 (ko) 2010-12-14
US20090220835A1 (en) 2009-09-03
KR20080102234A (ko) 2008-11-24
JP5580990B2 (ja) 2014-08-27
WO2007100811A2 (en) 2007-09-07
CN101432907A (zh) 2009-05-13
EP2008322A4 (en) 2012-04-25
EP2008322B1 (en) 2017-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5580990B2 (ja) 燃料電池用電極触媒として使用されるプラチナおよびプラチナベース合金ナノチューブ
Mansor et al. Recent progress of anode catalysts and their support materials for methanol electrooxidation reaction
US8409659B2 (en) Nanowire supported catalysts for fuel cell electrodes
KR101679809B1 (ko) 질소(N)가 도핑된 탄소에 담지된 백금(Pt)촉매의 제조방법 및 이의 이용하여 제조된 질소(N)가 도핑된 탄소에 담지된 백금(Pt)촉매
KR101197172B1 (ko) 나노 구조 모양을 가지는 연료 전지용 촉매의 한 반응기 제조 방법
US9331341B2 (en) Durable platinum/multi-walled carbon nanotube catalysts
Jaleh et al. The role of carbon-based materials for fuel cells performance
KR20120130184A (ko) 연료 전지용 촉매 및 전극
US8236724B2 (en) Catalyst-supporting particle, composite electrolyte, catalyst electrode for fuel cell, and fuel cell using the same, and methods for fabricating these
Xue et al. Pd nanoparticles supported on PDDA-functionalized carbon black with enhanced ORR activity in alkaline medium
Yang et al. Pt nanoparticles deposited on dihydroxy-polybenzimidazole wrapped carbon nanotubes shows a remarkable durability in methanol electro-oxidation
Zeng et al. PtFe alloy nanoparticles confined on carbon nanotube networks as air cathodes for flexible and wearable energy devices
Shu et al. Controllable unzipping of carbon nanotubes as advanced Pt catalyst supports for oxygen reduction
Beydaghi et al. Preparation and Characterization of Electrocatalyst Nanoparticles for Direct Methanol Fuel Cell Applications Using β-D-glucose as Protection Agent
Pham et al. One-pot production of a sea urchin-like alloy electrocatalyst for the oxygen electro-reduction reaction
Abd Lah Halim et al. Performance of direct formic acid fuel cell using transition metal‐nitrogen‐doped carbon nanotubes as cathode catalysts
Zhang et al. Electro-oxidation of methanol based on electrospun PdO–Co3O4 nanofiber modified electrode
JP2008041498A (ja) 固体高分子形燃料電池用触媒担持体の製造方法および固体高分子形燃料電池
Zhu et al. Bimetallic ZIF-Based PtCuCo/NC Electrocatalyst Pt Supported with an N-Doped Porous Carbon for Oxygen Reduction Reaction in PEM Fuel Cells
JPWO2011136186A1 (ja) 電極材料
Karuppanan et al. Nanoscale, catalyst support materials for proton-exchange membrane fuel cells
TWI771849B (zh) 燃料電池之觸媒、其製備方法以及包括其之膜電極組合
You et al. Insight of holey-graphene in the enhancing of electrocatalytic activity as supporting material
JP4037814B2 (ja) 燃料電池用膜−電極接合体及び燃料電池
Dong et al. Synthesis of Cu-decorated PtTe nanotubes with high electrocatalytic activity for oxygen reduction

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130116

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130123

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130218

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130225

A524 Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140617

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5580990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees