JP2009524636A - 新規なトマイマイシン誘導体を含む細胞障害剤及びこれらの治療的使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規な式(I)のトマイマイシン誘導体、これらの調製方法及びこれらの治療的使用に関する。

Description

本発明は、新規な細胞障害剤及びこれらの治療的使用に関する。更に特に、本発明は、トマイマイシン誘導体を含む新規な細胞障害剤及びこれらの治療的使用に関する。これらの新規な細胞障害剤は、トマイマイシン誘導体を細胞結合剤に化学的に結合することによって、標的化方式で特定の細胞集団にトマイマイシン誘導体を配布する結果として、治療的用途を有する。
多くの報告が、モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍細胞の意図された特異標的化で出現している(Sela et al,in Immuno−conjugates,189−216(C.Vogel,ed.1987);Ghose et al,in Targeted Drugs 1−22(E.Goldberg,ed.1983);Diener et al,in Antibody mediated delivery systems,1−23(J.Rodwell,ed.1988);Pietersz et al,in Antibody mediated delivery systems,25−53(J.Rodwell,ed.1988);Bumol et al,in Antibody mediated delivery systems,55−79(J.Rodwell,ed.1988);G.A.Pietersz & K.Krauer,2,J.Drug Targeting,183−215(1994);R.V.J.Chari,31 Adv.Drug Delivery Revs.,89−104(1998);W.A.Blattler & R.V.J.Chari,in Anticancer Agents,Frontiers in Cancer Chemotherapy,317−338,ACS Symposium Series 796,及びI.Ojima et al eds,American Chemical Society 2001)。本発明に引用された全ての文献及び特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
細胞障害薬物、例えば、メトトレキセート、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、メルファラン、マイトマイシンC、及びクロラムブシルは、種々のマウスモノクローナル抗体にコンジュゲートされた。幾つかの場合に、この薬物分子は、中間の担体分子、例えば、血清アルブミン(Garnett et al,46,Cancer Res.2407−2412(1986);Ohkawa et al 23,Cancer Immunol.Immunother.81−86(1986);Endo et al,47 Cancer Res.1076−1080(1980))、デキストラン(Hurwitz et al,2 Appl.Biochem.25−35(1980);Manabi et al,34 Biochem.Pharmacol.289−291(1985); Dillman et al,46 Cancer Res.,4886−4891(1986);Shoval et al,85,Proc.Natl.Acad.Sci.,8276−8280(1988))、又はポリグルタミン酸(Tsukada et al,73,J.Natl.Canc.Inst.,721−729(1984);Kato et al 27 J.Med.Chem.,1602−1607(1984);Tsukada et al,52,Br.J.Cancer,111−116(1985))により抗体分子に結合された。
広範囲の多数のリンカー技術が、このようなイムノコンジュゲートの調製のために使用され、開裂性及び非開裂性リンカーの両方が研究されてきた。しかしながら、ほとんどの場合に、標的部位で変性されない形でコンジュゲートから薬物分子が放出され得る場合、薬物の全細胞障害能力が観察できるのみである。
抗体−薬物コンジュゲートの調製のために使用された開裂性リンカーの1種は、異なった細胞内コンパートメント、例えば、受容体媒介エンドサイトーシスの間に遭遇されるエンドソーム及びリソソームの酸性環境を利用するシス−アコニット酸をベースにする酸不安定(acid−labile)リンカーである。Shen及びRyserは、ダウノルビシンと巨大分子担体とのコンジュゲートの調製のために、この方法を導入した(102 Biochem.Biophys.Res.Commun.,1048−1054(1981))。Yang及びReisfeldは、ダウノルビシンを抗メラノーマ抗体にコンジュゲートするために、同じ技術を使用した(80 J.Natl.Canc.Inst.1154−1159(1988))。Dillman et al.は、また、ダウノルビシンと抗T細胞抗体とのコンジュゲートを調製するために、同様の方式で酸不安定リンカーを使用した(48 Cancer Res.6097−6102(1988))。
Trouet et alによって探求された代替アプローチには、ダウノルビシンをペプチドスペーサーアームを介して抗体に結合することが含まれた(79 Proc.Natl.Acad.Sci.626−629(1982))。これは、遊離の薬物が、このようなコンジュゲートから、リソソームペプチダーゼの作用によって放出され得るという前提の下でなされた。
しかしながら、インビトロ細胞障害試験に於いて、抗体−薬物コンジュゲートが、遊離のコンジュゲートしていない薬物と同じ細胞障害効能をまれに達成したことが明らかになった。これは、薬物分子が抗体から放出される機構が、非常に非能率であり得ることを示唆した。イムノトキシンの領域に於いて、モノクローナル抗体と触媒的に活性のタンパク質トキシンとの間のジスルフィド架橋を介して形成されたコンジュゲートが、他のリンカーを含有するコンジュゲートよりも、一層細胞障害性であることが示された。Lambert et al,260 J.Biol.Chem.12035−12041(1985);Lambert et al,in Immunotoxins 175−209(A.Frankel,ed.1988);Ghetie et al,48,Cancer Res.2610−2617(1988)参照。これは、抗体分子とトキシンとの間のジスルフィド結合の有効な開裂に寄与するグルタチオンの高い細胞内濃度に帰せられた。これにもかかわらず、薬物と巨大分子との間のコンジュゲートの調製のために、ジスルフィド架橋を使用することのごく僅かな報告された例が存在する。Shen et al(260,J.Biol.Chem.10905−10908(1985))は、メルカプトエチルアミン誘導体へのメトトレキセートの転換、続くジスルフィド結合によるポリ−D−リジンとのコンジュゲーションを記載した。他の報告は、抗体とのトリスルフィド含有毒性薬物カリケアマイシンのコンジュゲートの調製を記載した(Hinman et al.,53 Cancer Res.3336−3342(1993))。
ジスルフィド結合抗体−薬物コンジュゲートの欠落についての一つの理由は、ジスルフィド架橋を介して薬物を抗体に結合させるために容易に使用できる、硫黄原子含有部分を有する細胞障害薬物を入手できないことである。更に、現存する薬物の化学的変性は、これらの細胞障害能力を減少させること無しでは困難である。
現存する抗体−薬物コンジュゲートでの他の主な欠点は、標的にされた抗原の限定された数並びにメトトレキセート、ダウノルビシン及びビンクリスチンのような制癌性(cancerostatic)薬物の比較的穏和な細胞毒性のために、標的部位に薬物の十分な濃度を配布することのこれらの無能力である。顕著な細胞毒性を達成するために、抗体への直接的な又はポリマー性担体分子を介した多数の薬物分子の結合が必要になる。しかしながら、このような大幅に変性した抗体は、しばしば、標的抗原への減少した結合及び血流からの速いインビボクリアランスを示す。
上記の困難性にもかかわらず、細胞結合部分を含む有用な細胞障害剤及びメイタンシノイドとして知られている細胞障害薬物のグループが報告された(USP5,208,020、USP5,416,064、及びR.V.J.Chari,31 Advanced Drug Delivery Reviews 89−104(1998))。同様に、細胞結合部分を含む有用な細胞障害剤並びに強力な抗腫瘍抗生物質性(antibotic)CC−1065の類似体及び誘導体も報告された(USP5,475,092、USP5,585,499及びUSP6,756,397)。
トマイマイシン誘導体は、DNAの副溝内でグアニンのN2に共有結合することによって、これらの生物学的特性を発揮する化合物の公知のクラスであるピロロ[1,4]ベンゾジアゼピン(PBD)である。PBDには、多数の副溝バインダー、例えば、アントラマイシン、ネオトラマイシン(neothramycin)及びDC−81が含まれる。しかしながら、トマイマイシン抗腫瘍活性は、その正常細胞に向けた非特異的毒性のために制限される。従って、トマイマイシン化合物の、治療的活性を増加させ、及び非特異毒性効果を減少させるための要求が存在する。本発明者らは、この要求を、トマイマイシン化合物を細胞結合剤に結合することによるトマイマイシン化合物の標的化配布によってかなえることができることを示した。更に、水溶液中で可溶性であり、及び安定であるトマイマイシン誘導体を開発するための要求が存在する。更に、トマイマイシンは、細胞結合剤のコンジュゲート中で使用するためには、あまり強力ではない。
最近、僅かな新規なPBD誘導体及び前臨床モデルに於けるこれらの抗腫瘍活性が開示された(WO00/12508及びWO2005/085260)。しかしながら、ヒトに於ける初期臨床試行は、このクラスの化合物が、ヒトに投薬できる非常に低い用量に基づいて、非常に毒性であることを示している(I.Puzanov,Proc.AACR−NCI−EORTC International Conference,Philadelphia,USA 2005,Abstract #B117)。従って、一層強力であり及び/又は細胞結合剤に結合させることができる代替誘導体を提供することが望まれている。
従って、これらの細胞毒性を弱めることなくこれらの副作用が減少しているトマイマイシン誘導体による疾患の治療方法が、非常に求められている。
第一の実施形態に於いて開示されるように、本発明の一つの目的は、非常に毒性であり、更に多くの疾患の治療に於いて有効に使用することができるトマイマイシン誘導体を提供することである。
本発明の他の目的は、場合により細胞結合剤に結合可能である又は結合された新規なトマイマイシン誘導体を提供することである。
第二の実施形態に於いて、本発明は、
(A)場合により細胞結合剤に結合可能である又は結合された1種以上のトマイマイシン誘導体の有効量、及び
(B)医薬的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤
を含む治療組成物を提供する。
第三の実施形態に於いて、本発明は、標的細胞又は標的細胞を含有する組織を、場合により細胞結合剤に結合可能である又は結合された、1種以上のトマイマイシン誘導体を含む細胞障害剤の細胞障害量と接触させることを含む、選択された細胞集団を殺す方法を提供する。
本発明は、高い細胞毒性を保有し、及び細胞結合剤に有効に結合することができる新規なトマイマイシン誘導体の合成に基づいている。以前に、高度に細胞障害性の薬物の、開裂性結合、例えば、ジスルフィド結合を使用する抗体への結合が、細胞の内側での完全に活性の薬物の放出を確実にし、及びこのようなコンジュゲートが抗原特異方式で細胞障害性であることが示されている(USP6,340,701、USP6,372,738及びUSP6,436,931)。しかしながら、当分野は、現存する薬物を、これらの細胞障害潜在能力を低下させることなく変性することが、極めて困難であることを明らかにしている。開示された本発明は、開示されたトマイマイシン誘導体を化学部分によって変性することによって、この問題点を克服する。その結果、開示された新規なトマイマイシン誘導体は、トマイマイシン誘導体の細胞障害能力を保持し、及び或る場合には増強さえできる。細胞結合剤−トマイマイシン誘導体錯体は、望まない細胞のみに対して標的化方式で適用されるべきトマイマイシン誘導体の細胞障害作用の全尺度を許容し、従って、非標的化健康細胞への損傷に起因する副作用を回避する。従って、本発明は、殺されるべき又は溶解されるべき病気に罹っている又は異常な細胞、例えば、腫瘍細胞(特に固体腫瘍細胞)の除去のための有用な試薬を提供する。
本発明に従った細胞障害剤は、結合基を介して細胞結合剤に場合により結合可能である又は結合された、1種以上のトマイマイシン誘導体を含む。この結合基は、一般的な方法によってトマイマイシン誘導体に共有結合されている化学部分の一部である。好ましい実施形態に於いて、この化学部分は、ジスルフィド結合によってトマイマイシン誘導体に共有結合させることができる。
本発明に於いて有用なトマイマイシン誘導体は、下記に示す式(I):
Figure 2009524636
[式中、
−−−−は、任意の単結合を表し、
・・・・は、単結合又は二重結合のいずれかを表し、
但し、・・・・が単結合を表すとき、同じである又は異なったU及びU’は、Hを表し、同じである又は異なったW及びW’は、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から独立して選択され、好ましくはW及びW’は、同じであるか又は異なっており、及びOH、OMe、OEt、NHCONH、SMeであり、及び・・・・が二重結合を表すとき、U及びU’は存在せず、W及びW’はHを表し、
R1、R2、R1’、R2’は、同じであるか又は異なっており、ハライド若しくは1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルキルから独立して選択され又はR1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、好ましくは、R1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、
B及びB’は、同じであるか又は異なっており、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルケニルから独立して選択され又はB及びB’は、酸素原子を表し、好ましくは、B=B’であり、更に好ましくは、B=B’==CH又は=CH−CHであり、
X、X’は、同じであるか又は異なっており、1個以上の−O−、−NR−、−(C=O)−、−S(O)−から独立して選択され、好ましくは、X=X’であり、更に好ましくは、X=X’=Oであり、
A、A’は、同じであるか又は異なっており、酸素、窒素又は硫黄原子を場合により含有し、それぞれが、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R、アリール、Het、アルキル、アルケニルによって場合により置換されているアルキル又はアルケニルから独立して選択され、好ましくは、A=A’であり、更に好ましくは、A=A’=線状の置換されていないアルキルであり、
Y、Y’は、同じであるか又は異なっており、及びH、ORから独立して選択され、好ましくは、Y=Y’であり、更に好ましくは、Y=Y’=Oアルキル、更に好ましくはOメチルであり、
Tは、−NR−、−O−、−S(O)−若しくは4から10員のアリール、シクロアルキル、複素環式若しくはヘテロアリール(それぞれは、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、及び/若しくはリンカーによって場合により置換されている)又は1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R及び/若しくはリンカーによって場合により置換された分枝鎖アルキル、又は1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R及び/若しくはリンカーによって置換された直鎖アルキルであり、好ましくは、Tは、1個以上のリンカーによって場合により置換された、4から10員のアリール又はヘテロアリール、更に好ましくはフェニル又はピリジルである]
を有する。
該リンカーには結合基が含まれている。適切な結合基は、当分野で周知であり、チオール、スルフィド、ジスルフィド基、チオエーテル基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基及びエステラーゼ不安定基を含む。ジスルフィド基及びチオエーテル基が好ましい。
結合基がチオール−、スルフィド(若しくは、所謂チオエーテル−S−)−又はジスルフィド(−S−S−)−含有基であるとき、チオール、スルフィド又はジスルフィド基を有する側鎖は、直鎖、又は分枝鎖、芳香族又は複素環式であってよい。当業者は、適切な側鎖を容易に同定することができる。
好ましくは、該リンカーは、式:
−G−D−(Z)p−S−Z’
[式中、
Gは、単若しくは二重結合、−O−、−S−又は−NR−であり、
Dは、単結合又は−E−、−E−NR−、−E−NR−F−、−E−O−、−E−O−F−、−E−NR−CO−、−E−NR−CO−F−、−E−CO−、−CO−E−、−E−CO−F−、−E−S−、−E−S−F−、−E−NR−C−S−、−E−NR−CS−F−であり、
式中、E及びFは、同じであるか又は異なっており、直鎖又は分枝鎖の−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−アルキル−、−(OCHCH−、−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−(OCHCH複素環式(OCHCH−、−(OCHCHアリール(OCHCH−、−(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH複素環式(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−シクロアルキル−アルキル−、−アルキル−シクロアルキル−、−複素環式−アルキル−、−アルキル−複素環式−、−アルキル−アリール−、−アリール−アルキル−、−アルキル−ヘテロアリール−、−ヘテロアリール−アルキル−(式中、同じである又は異なったi及びjは、整数であり、及び0、1から2000から独立して選択される)から独立して選択され、
Zは、直鎖又は分枝鎖−アルキル−であり、
pは0又は1であり、
Z’は、H、チオール保護基、例えば、COR、R20又はSR20(式中、R20は、H、メチル、アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又は複素環式を表す)を表す]
のものである。但し、Z’がHであるとき、該化合物は、PBD部分の1個のイミン結合−NH=へのチオール基−SHの付加から得られる分子内環化によって形成される対応する化合物と平衡状態にある。
等しい又は異なるn、n’は0又は1であり、
qは0、1又は2であり、
R、R’は、等しいか又は異なっており、及びH、アルキル、アリール(それぞれは、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、アリール、Hetによって場合により置換されている)から独立して選択される;
又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー。
本発明は、下記の好ましい実施形態又はこれらの何れかの任意の組合せを指す。
−Gは、単結合又は−O−若しくは−NR−である。
−Gは、−O−である。
−Dは、単結合又は−E−、−E−NR−CO−、−ECO−、−CO−E−である。
−Dは、−E−、−E−NR−CO−である。
−Dは、−E−NR−CO−である。
−Eは、直鎖又は分枝鎖の−アルキル−、−(OCHCH−又は−アルキル−複素環式である。
−Eは、直鎖又は分枝鎖の−アルキル−である。
−Zは、−(CH−C(CH−である。
−pは0又は1である。
−Z’は、H又はSR20(式中、R20は、アルキル、アリール、複素環式又はヘテロアリールを表す)である。
−Z’は、H又はSR20(式中、R20はアルキルを表す)である。
チオール−、スルフィド−又はジスルフィド−含有リンカーの特別の例には、下記のものが含まれる。
−(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(OCO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CONR19)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314−フェニル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−フリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−オキサゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−チアゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−チエニル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−イミダゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−モルホリノ−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314ピペラジノ−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−N−メチル−ピペラジン−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−フェニル−QSZ’、
−(CR1314−フリル−QSZ’、
−(CR1314−オキサゾリル−QSZ’、
−(CR1314−チアゾリル−QSZ’、
−(CR1314−チエニル−QSZ’、
−(CR1314−イミダゾリル−QSZ’、
−(CR1314−モルホリノ−QSZ’、
−(CR1314−ピペラジノ−QSZ’、
−(CR1314−N−メチルピペラジノ−QSZ’−、又は
−O(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−O(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−O−フェニル−QSZ’、−O−フリル−QSZ’、−O−オキサゾリル−QSZ’、−O−チアゾリル−QSZ’、−O−チエニル−QSZ’、−O−イミダゾリル−QSZ’、−O−モルホリノ−QSZ’、−O−ピペラジノ−QSZ’、−O−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
−OCO(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCO−フェニル−QSZ’、−OCO−フリル−QSZ’、−OCO−オキサゾリル−QSZ’、−OCO−チアゾリル−QSZ’、−OCO−チエニル−QSZ’、−OCO−イミダゾリル−QSZ’、−OCO−モルホリノ−QSZ’、−OCO−ピペラジノ−QSZ’、−OCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’−、又は
−CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−CO−フェニル−QSZ’、−CO−フリル−QSZ’、−CO−オキサゾリル−QSZ’、−CO−チアゾリル−QSZ’、−CO−チエニル−QSZ’、−CO−イミダゾリル−QSZ’、−CO−モルホリノ−QSZ’、−CO−ピペラジノ−QSZ’、−CO−ピペリジノ−QSZ’、−CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
−NR19(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CONR12(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO−フェニル−QSZ’、−NR19CO−フリル−QSZ’、−NR19CO−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−チエニル−QSZ’、−NR19CO−イミダゾリル−QSZ’、−NR19CO−モルホリノ−QSZ’、−NR19CO−ピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−ピペリジノ−QSZ’、−NR19CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19−フェニル−QSZ’、−NR19−フリル−QSZ’、−NR19−オキサゾリル−QSZ’、−NR19−チアゾリル−QSZ’、−NR19−チエニル−QSZ’、−NR19−イミダゾリル−QSZ’、−NR19−モルホリノ−QSZ’、−NR19−ピペラジノ−QSZ’、−NR19−ピペリジノ−QSZ’、−NR19−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−NR12−フェニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チエニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−ピペリジノ−QSZ’、
−S(O)(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−S(O)(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−SCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−SCO−モルホリノ−QSZ’、−SCO−ピペラジノ−QSZ’、−SCO−ピペリジノ−QSZ’−、及び−SCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’[式中、
Z’は、H、チオール保護基、例えば、COR、R20’又はSR20’(式中、R20’は、H、アルキル、アリール、複素環式又はヘテロアリールを表す)であり、
Qは、直接結合又は1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル若しくは分枝鎖アルキル又は2から20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり、
19及びR12は、同じであるか又は異なっており、及び1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル、分枝鎖アルキル若しくは環式アルキル、又は単純な若しくは置換されたアリール若しくは複素環式であり、及びR12は、更にHであってよく、
13、R14、R15及びR16は、同じであるか又は異なっており、及びH又は1から4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖アルキルであり、
17及びR18は、H又はアルキルであり、
uは、1から10の整数であり、及び0であってもよく、
tは、1から10の整数であり、及び0であってもよく、
yは、1から20の整数であり、及び0であってもよい]。
式(I)の化合物が、イオンの形(例えば、スルホナート)であるとき、対イオン(例えば、Na又はK)が存在してもよい。
好ましい態様に従って、本発明の化合物は、式中、T=1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、及び/又はリンカーによって場合により置換されたアリールであり、及びA、A’、X、X’、U、U’、W、W’、m、m’、n、n’、−−−−、・・・・が、前記の通り定義される、式(I)のものである。
他の好ましい態様に従って、本発明の化合物は、下記の群から選択される。
8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−メトキシ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[1,4−ブタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[3−メチル−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[2,6−ピリジンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピルオキシ)−2,6−ピリジンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(3−アミノプロピルオキシ)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−{5−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)プロピルオキシ]−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)}−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−アセチルチオメチル−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
ビス−{2−[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−5−オキソ−1,3,,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル、
8,8’−[3−(2−アセチルチオエチル)−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−(4−メルカプト−4−メチル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
並びに対応するメルカプト誘導体、又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー。
好ましい化合物は、式:
Figure 2009524636
又は
Figure 2009524636
(式中、X、X’、A、A’、Y、Y’、T、n、n’は、前記の通り定義される)
のものである。
前又は後で使用されるとき、
Alkは、アルキル、アルケン又はアルキンを表す。
「アルキル」は、鎖中に1から20個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖又は3から10個の炭素原子を有する環式であってよい、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に1から12個の炭素原子を有する。「分枝鎖」は、1個以上の低級アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピルが、線状アルキル鎖に結合されていることを意味する。代表的アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが含まれる。
「アルケン」は、炭素−炭素二重結合を含有し、及び鎖中に2から15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖であってよい、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖中に2から12個の炭素原子を有し、及び更に好ましくは、鎖中に約2から4個の炭素原子を有する。代表的アルケニル基には、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、i−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニルが含まれる。
「アルキン」は、炭素−炭素三重結合を含有し、及び鎖中に2から15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖であってよい、脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に2から12個の炭素原子を有し、及び更に好ましくは、鎖中に約2から4個の炭素原子を有する。代表的アルキニル基には、エチニル、プロピニル、n−ブチニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニル、ヘプチニル、オクチニル及びデシニルが含まれる。
「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を指し、好ましくは、フッ素及び塩素原子を指す。
「アリール」は、6から14個の炭素原子、好ましくは6から10個の炭素原子の芳香族単環式又は多環式炭化水素環系を意味する。代表的アリール基には、フェニル又はナフチルが含まれる。
「Het」は、複素環又はヘテロアリールを意味する。
本明細書中に使用されるとき、用語「複素環」又は「複素環式」は、飽和、部分的不飽和又は不飽和の、非芳香族の安定な3から14員、好ましくは5から10員のモノ、ビ又は多環式環(環の少なくとも1個の員は、ヘテロ原子である)を指す。典型的に、ヘテロ原子には、これらに限定されないが、酸素、窒素、硫黄、セレン、及びリン原子が含まれる。好ましいヘテロ原子は、酸素、窒素及び硫黄である。
適切な複素環は、The Handbook of Chemistry and Physics、76th Edition,CRC Press,Inc.,1995−1996、第2−25から2−26頁(この開示は、ここに参照して組み込まれる)に開示されている。
好ましい非芳香族複素環式には、これらに限定されないが、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピラニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピラゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオピラニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ジヒドロ−ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリニジニル、ジヒドロチオピラニル、アゼパニル、並びにフェニル基との縮合から得られる縮合系が含まれる。
本明細書中に使用されるとき、用語「ヘテロアリール」又は芳香族複素環は、5から14員、好ましくは5から10員の芳香族ヘテロ、モノ−、ビ−又は多環式環を指す。例には、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、チエニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリル、インドリル、キノリニル、プリニル、イミダゾリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、ピラゾリル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキサゾリル、ピリジル−N−オキシド、並びにフェニル基との縮合から得られる縮合系が含まれる。
「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環」などはまた、2個の水素原子の除去によって形成される対応する「アルキレン」、「シクロアルキレン」、「アルケニレン」、「アルキニレン」、「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、「ヘテロシクレン」などを指す。
本明細書中に使用されるとき、表現「細胞結合剤に結合可能」は、トマイマイシン誘導体を細胞結合剤に結合するために適している少なくとも1個の結合基を含むトマイマイシン誘導体、又はその前駆体を指し、好ましい結合基は、チオール、スルフィド若しくはジスルフィド結合、又はこれらの前駆体である。
本明細書中に使用されるとき、表現「細胞結合剤に結合された」は、適切な結合基、又はその前駆体を介して細胞結合剤に結合された少なくとも1種のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子を指し、好ましい結合基は、チオール若しくはジスルフィド結合又はその前駆体である。
本明細書中に使用されるとき、所与の基の「前駆体」は、任意の脱保護、化学的変性、又は結合反応によってその基に至ることができる任意の基を指す。
本明細書中に使用されるとき、用語「患者」は、本明細書中に記載された1種以上の疾患及び状態によって苦しめられている又は苦しめられる可能性を有する動物、例えば、増殖、親交(company)若しくは保護目的のために価値のある動物、又は好ましくは人若しくは人の子供を指す。
本明細書中に使用されるとき、「治療的に有効量」は、本明細書中に記載された疾患及び状態の症状を防止する、減少する、除く、治療する又は制御する際に有効である本発明の化合物の量を指す。用語「制御する」は、本明細書中に記載された疾患及び状態の進行の遅延、遮断、抑制、又は停止が存在し得る全てのプロセスを指すように意図されるが、必ずしも、全ての疾患及び状態症状の全排除を示さず、及び予防処置を含むように意図される。
本明細書中に使用されるとき、用語「医薬的に許容される」は、適切な医学判定の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は他の厄介な問題無しに人間及び動物の組織と接触させるために適しており、妥当な利益/危険比に相応するこれらの化合物、材料、賦形剤、組成物又は剤形を指す。
本明細書中に使用されるとき、「医薬的に許容される塩」は、開示された化合物の誘導体を指し、ここで親化合物は、これらの酸塩又は塩基塩を作ることによって変性される。医薬的に許容される塩には、例えば、非毒性の無機酸又は有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性塩又は第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、このような従来の非毒性塩には、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導されるもの、並びに有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルコロン酸(glucoronic)、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸などから調製される塩が含まれる。更なる付加塩には、アンモニウム塩、例えば、トロメタミン、メグルミン、エポラミンなど、金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛又はマグネシウムが含まれる。
本発明の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法により塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基形を化学量論的量の適切な塩基又は酸と、水中若しくは有機溶媒中、又はこの2種の混合物中で反応させることによって調製することができる。一般的に、非水性媒体、例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルが好ましい。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences、17th ed.、Mack Publishing Company、ペンシルベニア州Easton、1985、第1418頁(この開示は、参照してここに組み込まれる)に見出される。
幾何異性体及び立体異性体を有する一般式(I)の化合物も、本発明の一部である。
式(I)のトマイマイシン誘導体のN−10、C−11二重結合は、可逆方式で、水、アルコール、チオール、第一級又は第二級アミン、尿素及び他の求核剤の存在下で対応するイミン付加物に容易に転換性であることが知られている。このプロセスは、可逆的であり、及び脱水剤の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で、真空中又は高温度で対応するトマイマイシン誘導体を容易に再生することができる(Z.Tozuka,36,J.Antibiotics,276(1983))。
従って、本発明は、また、一般式(II):
Figure 2009524636
[式中、A、X、Y、n、T、A’、X’、Y’、n’、R1、R2、R1’、R2’は、式(I)の通りに定義され、及びW、W’は、同じであるか又は異なっており、及びOH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、−COOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、−NRCONRR’、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から選択される]
のトマイマイシン誘導体の可逆性誘導体を提供する。好ましくはW及びW’は、同じであるか又は異なっており、及びOH、OMe、OEt、NHCONH、SMeである。
従って、式(II)の化合物は、溶媒が水であるとき、水を含む溶媒和物と考えることができ、これらの溶媒和物は特に有用である。
更に別の目的に従って、本発明はまた、式(I)の化合物の製造方法に関する。
本発明の化合物及び方法は、当業者に周知の多数の手段で調製することができる。この化合物は、例えば、当業者によって認識されるような下記の方法、又はこれらへの変形の適用又は適合によって合成することができる。適切な変性及び置換は、当業者にとって、容易に明らかであり、周知であるか若しくは科学文献から容易に得ることができる。
特に、このような方法は、R.C.Larock,Comprehensive Organic Transformations,Wiley−VCH Publishers,1999に見出される。
本発明の化合物は、1個以上の非対称的に置換されている炭素原子を含有してよく、及び光学活性形又はラセミ形で単離することができ、従って、特別の立体化学又は異性体形が特に示されていない限り、全てのキラル、ジアステレオマー、ラセミ形及び構造の全ての幾何学的異性形が意図される。このような光学的に活性の形を調製し単離する方法は、当分野で周知である。例えば、立体異性体の混合物を、これらに限定されないが、ラセミ形の分割、通常、逆相、及びキラルクロマトグラフィー、優先的塩形成、再結晶などを含む標準的技術により又はキラル出発物質からのキラル合成により若しくは目標キラル中心の意図的合成により分離することができる。
本発明の化合物は、種々の合成経路により調製することができる。試薬及び出発物質は、市販されているか、又は当業者により周知の技術により容易に合成することができる。他の方法で示されない限り、全ての置換基は、前に定義されている通りである。
以下に記載する反応に於いて、最終生成物に於いて、反応に於けるこれらの望まない関与を回避することが望まれる場合、反応性官能基、例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基を保護することが必要であり得る。従来の保護基を、標準的実施に従って使用することができる。例えば、T.W.Greene及びP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Chemistry、3rd ed.、John Wiley and Sons,1999;J.F.W.McOmie,Protective Groups in Organic Chemistry,Plenum Press,1973参照。
幾つかの反応は、塩基の存在下で実施することができる。この反応で使用すべき塩基の性質への特別の制限は存在せず、及びこの形式の反応に於いて従来使用される何れの塩基も、それが、分子の他の部分への悪影響を有しない限り、ここで等しく使用することができる。適切な塩基の例には、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、アルカリ金属水素化物、例えば、水素化ナトリウム及び水素化カリウム;アルキルリチウム化合物、例えば、メチルリチウム及びブチルリチウム、並びにアルカリ金属アルコキシド、例えば、ナトリウムメトキシド及びナトリウムエトキシドが含まれる。
通常、反応は、適切な溶媒中で実施される。それが、この反応又は含有される試薬への悪影響を有しない限り、種々の溶媒を使用することができる。適切な溶媒の例には、芳香族、脂肪族又は脂環式炭化水素であってよい炭化水素、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン及びキシレン;アミド、例えば、ジメチルホルムアミド;アルコール、例えば、エタノール及びメタノール並びにエーテル、例えば、ジエチルエーテル及びテトラヒドロフランが含まれる。
この反応は、温度の広い範囲に亘って行うことができる。一般的に、本発明者らは、−20℃から150℃(更に好ましくは、ほとんど室温から100℃まで)の温度で、この反応を実施することが便利であることを見出す。この反応のために必要な時間もまた、多くの要因、特に、反応温度及び試薬の性質に依存して、広範囲に変化させることができる。しかしながら、反応を、前記略述した好ましい条件下で達成できる限り、3時間から20時間の期間が、通常十分である。
このようにして調製された化合物は、従来の手段によって反応混合物から回収することができる。例えば、この化合物は、反応混合物から溶媒を留去することにより、又は必要な場合に、反応混合物から溶媒を留去した後、残渣を水の中に注ぎ、続いて水非混和性有機溶媒によって抽出し、及び抽出液から溶媒を留去することにより回収することができる。更に、所望により、生成物を、種々の周知の技術、例えば、再結晶、再沈殿又は種々のクロマトグラフィー技術、特に、カラムクロマトグラフィー若しくは分取薄層クロマトグラフィーによって更に精製することができる。
本発明の式(I)の化合物の調製方法は、本発明の別の目的である。
第一態様に従って、式(I)の化合物の調製方法は、式(III):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、W、W’、U、U’、−−−−、R1、R2、R1’、R2’、・・・・は、式(I)に於ける通りに定義され、及びT’は、官能基が保護されているTに対応する)
の対応する化合物を脱保護する段階を含む。
好ましくは、SH官能基は保護され、及び好ましくは、この保護基は、アセチル、ベンゾイル、メタンスルホニル、メチルチオ、ピリジルチオ、ニトロピリジルチオ、トリイソプロピルシリル(TIPS)である。一般的に、脱保護段階は、古典的条件、例えば、アセチル、ベンゾイル及びメタンスルホニル保護基を除去するための塩基、メチルチオ保護基を開裂するための還元剤、例えば、ジチオトレイトール若しくはトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)を使用して又はこの化合物をTIPSを除去するためにフッ化アンモニウムと反応させることにより実施される。
式(II)の化合物は、式(IV)、(IV’)及び(V):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、A、A’、n、n’、T’、W、W’、U、U’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’は、式(III)に於ける通りに定義され、及びLgは、脱離基、例えば、ハロゲン、OMs、OTs又はOPPh (ミツノブ反応に於いて形成される中間体)である)
の対応する化合物を結合することから得ることができる。
式(IV)及び(IV’)の化合物は、例えば、特許出願WO00/12508、WW00/12507、WO2005/040170、WO2005/085260に開示されているように一般的に公知であり、又は市販されており、及び/又は全合成(M.Mori et al、42 Tetrahedron,3793−3806,1986)により入手可能であり又は特に、下記のフランス特許Fr.1,516,743手順に従ってStreptomyces種によって産生され又は実施例に示した例示手順の適用若しくは適合によって調製することができる。
式(V)の化合物は、式(VI):
HO−An−T’−A’n’−OH (VI)
(式中、A、A’、n、n’、T’は、式(III)に於ける通りに定義される)
の対応する化合物から得ることができる。
この反応は、一般的に、PPh及びCHalの存在下で又は塩基、例えば、トリエチルアミン又は水酸化カリウム、好ましくはトリエチルアミンの存在下でクロロスルホナートとの反応によって実施される。
式(VI)の化合物は、式(VII):
HO−An−T”−A’n’−OH (VII)
(式中、A、A’、n、n’は、式(III)に於ける通りに定義され、T”は、Tの前駆体基である)
の対応する化合物から得ることができる。Tの前駆体基は、任意の脱保護、化学的変性、又は結合によってTに至り得る任意の基を指す。好ましくは、Tは、T’を、相補的部分と結合させることによって得られ、ここで、T’及び相補的部分は、お互いに対して反応性である官能基を含み、例えば、T’はアミン官能基を含み、及び相補的部分は酸官能基を含む。
この反応の代表例は、
Figure 2009524636
である。
一般的に、この反応は、N−ヒドロキシスクシンイミド及びHOBTの存在下で実施される。
式(VII)の化合物は、市販されているか又は公知の方法の適合若しくは適用により若しくは実施例に従って製造することができる。
本発明の方法のこの実施形態のための代表的非限定のスキームを、下記に示す。
Figure 2009524636
第二態様に従って、式(I)の化合物を、式(III’):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、W、W’、U、U’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’は、式(I)に於ける通りに定義され、及びT”は、Tの場合により保護された前駆体基である)
の対応する化合物から得ることができる。
Tの前駆体基は、化学的変性、又は結合によってTに至り得る任意の基を指す。好ましくは、Tは、T’を対応する相補的部分と結合させることによって得られ、ここで、T’及び相補的部分は、お互いに対して反応性である官能基を含み、例えば、T’はアミン官能基を含み、及び相補的部分は酸官能基を含む。
一般的に、この反応は、N−ヒドロキシスクシンイミド及びHOBTの存在下で実施される。
式(III’)の化合物は、式(IV)、(IV’)及び(V’):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、A、A’、n、n’、W、W’、U、U’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’は、式(III’)に於ける通りに定義され、T”は、Tの場合により保護された前駆体基であり、及びLgは、脱離基、例えば、ハロゲン又はOMs、OTs若しくはPPh (ミツノブ反応に於いて形成される中間体)である)
の対応する化合物を結合することから得ることができる。
式(IV)及び(IV’)の化合物は、一般的に公知であり、及び全合成(M.Mori et al,42 Tetrahedron,3793−3806,1986)により入手可能であり又は特に、下記のフランス特許Fr.1,516,743手順に従って、Streptomyces種によって製造することができる。
式(V’)の化合物は、式(VII):
HO−An−T”−A’n’−OH (VII)
(式中、A、A’、n、n’は、式(I)に於ける通りに定義され、T”は、T’の場合により保護された前駆体基である)
の対応する化合物から得ることができる。
この反応は、一般的に、PPh及びCHalの存在下で実施される。
式(VII)の化合物は、市販されているか又は公知の方法の適合若しくは適用により若しくは実施例に従って製造することができる。
第三態様に従って、式(I)の化合物の調製方法は、式(VIII):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、R1、R2、R1’、R2’、Tは、式(I)に於ける通りに定義される)
の対応する化合物を環化する段階を含む。一般的に、この反応は、ヒドロ亜硫酸ナトリウム(Na)のような試薬の存在下で、適切な溶媒、例えば、THFと水との混合物中で実施し、続いてメタノール及びAcClを添加する。
式(VIII)の化合物は、式(IX):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、A、A’、n、n’、R1、R2、R1’、R2’、Tは、式(I)に於ける通りに定義される)
の対応する化合物から得ることができる。一般的に、この反応は、DIBAL−Hのような試薬の存在下で適切な溶媒、例えば、トルエン中で実施される。
式(IX)の化合物は、式(X)及び(XI):
Figure 2009524636
(式中、Y、Y’、A、A’、n、n’、R1、R2、R1’、R2’、Tは、式(I)に於ける通りに定義される)
の対応する化合物を結合することから得ることができる。
一般的に、この反応は、(X)に、塩化オキサリルのような試薬を、適切な溶媒、例えば、DMF中で添加し、続いて、適切な溶媒、例えば、THF中で(XI)を添加することによって行われる。
代表的なスキームを下記に示す。
Figure 2009524636
上記の反応は、以下の実施例に示す方法を適用又は適合させることによって当業者により実施することができる。
更に、本発明の方法はまた式(I)及び(II)の化合物を単離する追加の段階を含んでいてよい。これは、公知の従来の手段、例えば、前記の回収方法の何れかによって当業者により行うことができる。
出発物質は、市販されているか又は任意の公知の方法又は実施例中に記載されているものを適用又は適合させることによって得ることができる。
この合成は、多成分反応としてワンポットで実施することもできる。
別の目的に従って、本発明は、結合基によって細胞結合剤に共有結合された少なくとも1種のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート分子に関する。該コンジュゲートは、結合基、例えば、−S−又は−S−S−を含むリンカーを提示する本発明に従った1種以上のトマイマイシン誘導体を含む。該結合基は、細胞結合剤を、トマイマイシン誘導体のリンカーと共有結合させる。好ましい態様に従って、該トマイマイシン誘導体は、式(I’):
Figure 2009524636
[式中、
−−−−は、任意の単結合を表し、
・・・・は、単結合又は二重結合のいずれかを表し、
但し、・・・・が単結合を表すとき、同じである又は異なったU及びU’は、独立してHを表し、及び同じである又は異なったW及びW’は、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から独立して選択され、好ましくはW及びW’は、同じであるか又は異なっており、及びOH、OMe、OEt、NHCONH、SMeであり、及び・・・・が二重結合を表すとき、U及びU’は存在せず、及びW及びW’はHを表し、
R1、R2、R1’、R2’は、同じであるか又は異なっており、及びハライド若しくは1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルキルから独立して選択され、又はR1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、好ましくは、R1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、
B及びB’は、同じであるか又は異なっており、及び1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルケニルから独立して選択され又はB及びB’は、酸素原子を表し、好ましくは、B=B’であり、更に好ましくは、B=B’==CH又は=CH−CHであり、
X、X’は、同じであるか又は異なっており、及び1個以上の−O−、−NR−、−(C=O)−、−S(O)−から独立して選択され、好ましくは、X=X’であり、更に好ましくは、X=X’=Oであり、
A、A’は、同じであるか又は異なっており、及びそれぞれ、酸素、窒素又は硫黄原子を場合により含有し、及び1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R、アリール、Het、アルキル、アルケニルによって場合により置換されているアルキル又はアルケニルから独立して選択され、好ましくは、A=A’であり、更に好ましくは、A=A’=線状の置換されていないアルキルであり、
Y、Y’は、同じであるか又は異なっており、及びH、ORから独立して選択され、好ましくは、Y=Y’であり、更に好ましくは、Y=Y’=Oアルキル、更に好ましくはOメチルであり、
Tは、−アルキル−、−NR−、−O−、−S(O)−若しくは4から10員のアリール、シクロアルキル、複素環式若しくはヘテロアリールであり、それぞれは、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)Rによって場合により置換されており、及び1個以上のリンカーによって置換されており、好ましくは、Tは、1個以上のリンカーによって置換された、4から10員のアリール又はヘテロアリール、更に好ましくはフェニル又はピリジルである]
のものである。
該リンカーには結合基が含まれている。適切な結合基は、当分野で周知であり、及びチオール、スルフィド、ジスルフィド基、チオエーテル基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基及びエステラーゼ不安定基を含む。ジスルフィド基及びチオエーテル基が好ましい。
結合基がチオール−、スルフィド−又はジスルフィド−含有基であるとき、チオール又はジスルフィド基を有する側鎖は、直鎖、又は分枝鎖、芳香族又は複素環式であってよい。当業者は、適切な側鎖を容易に同定することができる。好ましくは、該リンカーは、式:
−G−D−(Z)p−S−Z’
[式中、
Gは、単若しくは二重結合、−O−、−S−又は−NR−であり、
Dは、単結合又は−E−、−E−NR−、−E−NR−F−、−E−O−、−E−O−F−、−E−NR−CO−、−E−NR−CO−F−、−E−CO−、−CO−E−、−E−CO−F−、−E−S−、−E−S−F−、−E−NR−C−S−、−E−NR−CS−F−であり、
式中、E及びFは、同じであるか又は異なっており、直鎖又は分枝鎖の−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−アルキル−、−(OCHCH−、−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−(OCHCH複素環式(OCHCH−、−(OCHCHアリール(OCHCH−、−(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH複素環式(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−シクロアルキル−アルキル−、−アルキル−シクロアルキル−、−複素環式−アルキル−、−アルキル−複素環式−、−アルキル−アリール−、−アリール−アルキル−、−アルキル−ヘテロアリール−、−ヘテロアリール−アルキル−(式中、同じである又は異なったi及びjは、整数であり、及び0、1から2000から独立して選択される)から独立して選択され、
Zは、直鎖又は分枝鎖−アルキル−であり、
pは0又は1であり、
Z’は、H、チオール保護基、例えば、COR、R20又はSR20(式中、R20は、H、メチル、アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又は複素環式を表す)を表す]
のものである。但し、Z’がHであるとき、該化合物は、PBD部分の1個のイミン結合−NH=へのチオール基−SHの付加から得られる分子内環化によって形成される対応する化合物と平衡状態にある。
等しい又は異なるn、n’は0又は1であり、m=m’及びn=n’であり、
qは0、1又は2であり、
R、R’は、等しいか又は異なっており、及びH、アルキル、アリール(それぞれは、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、アリール、Hetによって場合により置換されている)から独立して選択される;
又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマーで、
該誘導体は、該リンカーを介して細胞結合剤に共有結合されている。
好ましくは、リンカーは、チオール、スルフィド又はジスルフィド結合に対して反応性である官能基を介して細胞結合剤に結合されている。
本発明は、下記の好ましい実施形態又はこれらの何れかの任意の組合せを指す。
Gは、単結合又は−O−若しくは−NR−である。
Gは、−O−である。
Dは、単結合又は−E−、−E−NR−、−E−NR−CO−、−E−CO−、−CO−E−である。
Dは、−E−、−E−NR−CO−、−CO−E−、−E−CO−である。
Dは、−E−NR−CO−である。
Eは、直鎖又は分枝鎖の−アルキル−、−(OCHCH−又は−アルキル−複素環式である。
Eは、直鎖又は分枝鎖の−アルキル−である。
Zは、−(CH−C(CH−である。
pは0又は1である。
Z’は、H又はSR20(式中、R20は、アルキル、アリール、複素環式又はヘテロアリールを表す)である。
Z’は、H又はSR20(式中、R20はアルキルを表す)である。
チオール−、スルフィド−又はジスルフィド−含有リンカーの特別の例には、下記のものが含まれる。
−(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(OCO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314(CONR19)(CR1516(OCHCHSZ’、
−(CR1314−フェニル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−フリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−オキサゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−チアゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−チエニル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−イミダゾリル−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−モルホリノ−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−ピペラジノ−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−N−メチルピペラジノ−CO(CR1516SZ’、
−(CR1314−フェニル−QSZ’、
−(CR1314−フリル−QSZ’、
−(CR1314−オキサゾリル−QSZ’、
−(CR1314−チアゾリル−QSZ’、
−(CR1314−チエニル−QSZ’、
−(CR1314−イミダゾリル−QSZ’、
−(CR1314−モルホリノ−QSZ’、
−(CR1314−ピペラジノ−QSZ’、
−(CR1314−N−メチルピペラジノ−QSZ’−,又は
−O(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−O(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−O−フェニル−QSZ’、−O−フリル−QSZ’、−O−オキサゾリル−QSZ’、−O−チアゾリル−QSZ’、−O−チエニル−QSZ’、−O−イミダゾリル−QSZ’、−O−モルホリノ−QSZ’、−O−ピペラジノ−QSZ’、−O−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
−OCO(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−OCO−フェニル−QSZ’、−OCO−フリル−QSZ’、−OCO−オキサゾリル−QSZ’、−OCO−チアゾリル−QSZ’、−OCO−チエニル−QSZ’、−OCO−イミダゾリル−QSZ’、−OCO−モルホリノ−QSZ’、−OCO−ピペラジノ−QSZ’、−OCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’−,又は
−CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−CO−フェニル−QSZ’、−CO−フリル−QSZ’、−CO−オキサゾリル−QSZ’、−CO−チアゾリル−QSZ’、−CO−チエニル−QSZ’、−CO−イミダゾリル−QSZ’、−CO−モルホリノ−QSZ’、−CO−ピペラジノ−QSZ’、−CO−ピペリジノ−QSZ’、−CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
−NR19(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CONR12(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−NR19CO−フェニル−QSZ’、−NR19CO−フリル−QSZ’、−NR19CO−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−チエニル−QSZ’、−NR19CO−イミダゾリル−QSZ’、−NR19CO−モルホリノ−QSZ’、−NR19CO−ピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−ピペリジノ−QSZ’、−NR19CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19−フェニル−QSZ’、−NR19−フリル−QSZ’、−NR19−オキサゾリル−QSZ’、−NR19−チアゾリル−QSZ’、−NR19−チエニル−QSZ’、−NR19−イミダゾリル−QSZ’、−NR19−モルホリノ−QSZ’、−NR19−ピペラジノ−QSZ’、−NR19−ピペリジノ−QSZ’、−NR19−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−NR12−フェニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チエニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−ピペリジノ−QSZ’、
−S(O)(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−S(O)(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
−SCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
−SCO−モルホリノ−QSZ’、−SCO−ピペラジノ−QSZ’、−SCO−ピペリジノ−QSZ’−、及び−SCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’−、[式中、
Z’は、H、チオール保護基、例えば、COR、R20’又はSR20’(式中、R20’は、アルキル、アリール、複素環式、又はヘテロアリールを表す)であり、
Qは、直接結合又は1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル若しくは分枝鎖アルキル又は2から20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり、
19及びR12は、同じであるか又は異なっており、及び1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル、分枝鎖アルキル若しくは環式アルキル、又は単純な若しくは置換されたアリール若しくは複素環式であり、及びR12は、更にHであってよく、
13、R14、R15及びR16は、同じであるか又は異なっており、及びH又は1から4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖アルキルであり、
17及びR18は、H又はアルキルであり、
uは、1から10の整数であり、及び0であってもよく、
tは、1から10の整数であり、及び0であってもよく、
yは、1から20の整数であり、及び0であってもよい]。
この目的に従って、式(I’)の代表的化合物は、下記のものである。
8,8’−{5−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)プロピルオキシ]−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)}−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−アセチルチオメチル−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[3−(2−アセチルチオエチル)−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−(4−メルカプト−4−メチル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(4−(3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
8,8’−[(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
並びに対応するメルカプト誘導体、又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー。
細胞結合剤は、どのような種類のものであってもよく、及びペプチド及び非ペプチドを含む。一般的に、これらは、抗体(特に、モノクローナル抗体)若しくは少なくとも1個の結合部位を含有する抗体のフラグメント、リンホカイン、ホルモン、成長因子、栄養輸送分子(例えば、トランスフェリン)、又は全ての他の細胞結合分子若しくは物質であってよい。使用することができる細胞結合剤の更に特別の例には、モノクローナル抗体;キメラ抗体;ヒト化抗体;完全ヒト抗体;一本鎖抗体;抗体のフラグメント、例えば、Fab、Fab’、F(ab’−)及びF{Parham,131 J.Immunol.2895−2902(1983);Spring et al,113 J.Immunol.470−478(1974);Nisonoff et al,89 Arch.Biochem.Biophys.230−244(1960)};インターフェロン;ペプチド;リンホカイン、例えば、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6;ホルモン、例えば、インスリン、TRH(チロトロピン放出ホルモン)、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)、ステロイドホルモン、例えば、アンドロゲン及びエストロゲン;成長因子及びコロニー刺激因子、例えば、EGF、TGFα、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−II)、G−CSF、M−CSF及びGM−CSF{Burgess,5 Immunology Today 155−158(1984)};ビタミン、例えば、ホレート及びトランスフェリン{O’Keefe et al,260 J.Biol.Chem.932−937(1985)}が含まれる。
本明細書に含まれる表現「細胞結合剤」には、また、変性された細胞結合剤が含まれる。ここで、該細胞結合剤は、該細胞結合剤の、トマイマイシン誘導体のリンカーの結合基の方への反応性を改良するために、変性剤によって変性されている。該変性剤には、後で検討するような、N−スルホスクシンイミジル−4−(5−ニトロ−2−ピリジルジチオ)ブタノアート(SSNPB)、スクシンイミジル 4−[N−マレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシラート(SMCC)、4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDB)などが含まれる。
モノクローナル抗体技術によって、特異モノクローナル抗体の形での極めて選択的な細胞結合剤の製造が可能になる。特に、マウス、ラット、ハムスター又は任意の他のほ乳動物に、関心の抗原、例えば、健全な標的細胞、標的細胞から単離された抗原、全ウイルス、弱毒全ウイルス、及びウイルスタンパク質、例えば、ウイルスコートタンパク質によって免疫性を与えることによって製造されるモノクローナル抗体を作るための技術は、当分野で周知である。
適切な細胞結合剤の選択は、標的化されるべき特別の細胞集団に依存する選択の問題であるが、一般的に、適切なものが入手できる場合には、モノクローナル抗体が好ましい。
例えば、モノクローナル抗体MY9は、特異的にCD33抗原に結合するマウスIgG抗体であり{J.D.Griffin et al 8 Leukemia Res.,521(1984)}、及び急性骨髄性白血病(AML)の疾患に於けるように、標的細胞がCD33を発現する場合に、使用することができる。同様に、モノクローナル抗体抗B4は、B細胞上のCD19抗原に結合するマウスIgGであり{Nadler et al,131 J.Immunol.244−250(1983)}、及び標的細胞がB細胞又はこの抗原を発現する罹病細胞である場合、例えば、非ホジキンリンパ腫又は慢性リンパ芽球性白血病に於いて使用することができる。前記のように、MY9及び抗B4抗体は、マウス、キメラ、ヒト化又は完全ヒトであってよい。
更に、骨髄性細胞に結合するGM−CSFは、急性骨髄性白血病からの罹病細胞のための細胞結合剤として使用することができる。活性化T細胞に結合するIL−2は、移植片拒絶の予防のために、移植片対宿主病の治療及び予防のために、並びに急性T細胞白血病の治療のために使用することができる。メラノサイトに結合するMSHは、メラノーマの治療のために使用することができる。
本発明のコンジュゲート分子は、任意の技術を使用して形成することができる。本発明のトマイマイシン誘導体は、酸不安定リンカーを経て、又は光不安定リンカーにより抗体又は他の細胞結合剤に結合することができる。この誘導体を、適切な配列を有するペプチドと縮合させ、及び続いて細胞結合剤に結合させてペプチダーゼ不安定リンカーを製造することができる。このコンジュゲートは、第一級ヒドロキシル基を含有するように製造することができ、このヒドロキシル基はスクシニル化し、及び細胞結合剤に結合して細胞内エステラーゼによって開裂させて遊離誘導体を遊離することができるコンジュゲートを製造することができる。好ましくは、この誘導体は、遊離の又は保護されたチオール基を含有するように合成し、及び次いで、1個以上のジスルフィド又はチオール含有誘導体を、それぞれ、ジスルフィド結合又はチオエーテル結合を介して細胞結合剤に共有結合させる。
コンジュゲーションの多数の方法が、USP5,416,064及びUSP5,475,092に教示されている。トマイマイシン誘導体を変性して遊離アミノ基を得、及び次いで、酸不安定リンカー又は光不安定リンカーを介して抗体又は他の細胞結合剤に結合することができる。遊離アミノ基又はカルボキシル基を有するトマイマイシン誘導体をペプチドと縮合させ、及び続いて細胞結合剤に結合してペプチダーゼ不安定リンカーを製造することができる。リンカー上に遊離ヒドロキシル基を有するトマイマイシン誘導体をスクシニル化し、及び細胞結合剤に結合して細胞内エステラーゼによって開裂させて遊離薬物を遊離することができるコンジュゲートを製造することができる。最も好ましくは、このトマイマイシン誘導体は、遊離の又は保護されたチオール基を作るように処理し、及び次いで、ジスルフィド又はチオール含有トマイマイシンダイマーをジスルフィド結合を介して細胞結合剤に結合させる。
本発明の代表的コンジュゲートは、抗体−トマイマイシン誘導体、抗体フラグメント−トマイマイシン誘導体、表皮成長因子(EGF)−トマイマイシン誘導体、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)−トマイマイシン誘導体、甲状腺刺激ホルモン(TSH)−トマイマイシン誘導体、エストロゲン−トマイマイシン誘導体、エストロゲン類似体−トマイマイシン誘導体、アンドロゲン−トマイマイシン誘導体、アンドロゲン類似体−トマイマイシン誘導体、及びホレート−トマイマイシン誘導体である。
抗体、抗体フラグメント、タンパク質又はペプチドホルモン、タンパク質又はペプチド成長因子及び他のタンパク質のトマイマイシン誘導体コンジュゲートは、公知の方法によって同じ手段で製造される。例えば、ペプチド及び抗体を、公知の方法により、架橋試薬、例えば、N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノアート(SPP)、4−スクシンイミジル−オキシカルボニル−α−メチル−α−(2−ピリジルジチオ)トルエン(SMPT)、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)ブチラート(SDPB)、スクシンイミジルピリジルジチオプロピオナート(SPDP)、4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸N−ヒドロスクシンイミドエステル(SPDB)、スクシンイミジル 4−[N−マレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシラート(SMCC)、N−スルホスクシンイミジル−3−(2−(5−ニトロ−2−ピリジルジチオ)ブチラート(SSNPB)、2−イミノチオラン、又はS−アセチルコハク酸無水物で変性することができる。Carlsson et al,173 Biochem.J.723−737(1978);Blattler et al,24 Biochem.1517−1524(1985);Lambert et al,22 Biochem.3913−3920(1983);Klotz et al.,96 Arch.Biochem.Biophys.605(1962);及びLiu et al,18 Biochem.690(1979)、Blakey及びThorpe,1 Antibody,Immunoconjugates & Radio−pharmaceuticals,1−16(1988),Worrell et al.1 Anti−Cancer Drug Design 179−184(1986)参照。次いで、このようにして誘導された遊離の又は保護されたチオール含有細胞結合剤を、ジスルフィド−又はチオール含有トマイマイシン誘導体と反応させてコンジュゲートを製造する。このコンジュゲートは、HPLCにより又はゲル濾過により精製することができる。
好ましくは、モノクローナル抗体−又は細胞結合剤−トマイマイシン誘導体コンジュゲートは、前記のようにジスルフィド結合を介して結合され、トマイマイシン誘導体を配布することができるものである。このような細胞結合コンジュゲートは、公知の方法により、例えば、モノクローナル抗体をスクシンイミジルピリジル−ジチオプロピオナート(SPDP)で変性することによって調製される(Carlsson et al,173 Biochem.J.723−737(1978))。次いで、得られるチオピリジル基を、チオール含有トマイマイシン誘導体での処理によって置換してジスルフィド結合コンジュゲートを製造する。その代わりに、アリールジチオ−トマイマイシン誘導体の場合に、細胞結合コンジュゲートの形成は、前もって抗体分子の中に導入したスルフヒドリル基によるトマイマイシン誘導体のアリールチオールの直接置換により実施される。ジスルフィド架橋を介して結合された1から10個のトマイマイシン誘導体薬物を含有するコンジュゲートが、何れかの方法によっても容易に調製される。
更に特に、2mM EDTAを含有するpH7.5で、0.05Mリン酸カリウム緩衝液中の2.5mg/mLの濃度の、ジチオ−ニトロピリジル変性抗体の溶液を、チオール含有トマイマイシン誘導体(1.3モル等量/ジチオピリジル基)で処理する。変性抗体からのチオ−ニトロピリジンの放出は、325nmで分光光度法的にモニターされ、及び約16時間内に完結する。この抗体−トマイマイシン誘導体コンジュゲートを精製し、及び未反応の薬物及び他の低分子量物質を、セファデックス(Sephadex)G−25又はセファクリル(Sephacryl)S300のカラムに通すゲル濾過によって除去する。抗体分子当たりに結合したトマイマイシン誘導体部分の数は、230nmでの吸収と275nmでの吸収の比を測定することによって決定できる。平均1から10個のトマイマイシン誘導体分子/抗体分子を、この方法によってジスルフィド結合を介して結合させることができる。
抗原発現細胞への結合アフィニティへのコンジュゲーションの影響は、Liu et al.,93 Proc.Natl.Acad.Sci.8618−8623(1996)によって以前に記載された方法を使用して決定することができる。トマイマイシン誘導体及びこれらの抗体コンジュゲートの細胞系に対する細胞毒性は、Goldmacher et al,135 J.Immunol.3648−3651(1985)に記載されているような細胞増殖曲線の逆外挿法によって測定することができる。これらの化合物の付着細胞系に対する細胞毒性は、Goldmacher et al,102 J.Cell Biol.1312−1319(1986)に記載されているような、クローン産生性アッセイによって決定することができる。
本発明の代表的なコンジュゲートは、抗体、抗体フラグメント、表皮成長因子(EGF)、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、エストロゲン、エストロゲン類似体、アンドロゲン、及びアンドロゲン類似体とのトマイマイシン誘導体のコンジュゲートである。
誘導体及び細胞結合剤の種々のコンジュゲートの調製の代表的な実施例を、以下に記載する。
ジスルフィドリンカー:例えば、モノクローナル抗体MY9は、特異的にCD33抗原に結合するマウスIgG抗体であり{J.D.Griffin et al 8 Leukemia Res.,521(1984)}、及び急性骨髄性白血病(AML)の疾患に於けるように標的細胞がCD33を発現する場合に使用することができる。同様に、モノクローナル抗体抗B4は、B細胞上のCD19抗原に結合するマウスIgGであり{Nadler et al,131 J.Immunol.244−250(1983)}、及び標的細胞が、B細胞又はこの抗原を発現する罹病細胞である場合、例えば、非ホジキンリンパ腫又は慢性リンパ芽球性白血病に於いて使用することができる。
更に、骨髄性細胞に結合するGM−CSFは、急性骨髄性白血病からの罹病細胞のための細胞結合剤として使用することができる。活性化T細胞に結合するIL−2は、移植片拒絶の予防のために、移植片対宿主病の治療及び予防のために、並びに急性T細胞白血病の治療のために使用することができる。メラノサイトに結合するMSHは、メラノーマの治療のために使用することができる。
抗体又は他の細胞結合剤は、前記のように、N−スクシンイミジル−3−ピリジルジチオプロピオナートで変性して{J.Carlsson,H.Drevin & R.Axen,Biochem.J.,173−723(1978)}、抗体分子当たり平均で4個のピリジルジチオ基を導入する。この変性された抗体は、チオール含有誘導体と反応してジスルフィド結合したコンジュゲートを製造する。
その代わりに、このコンジュゲートは、WO2004/103272(その教示は、参照して本明細書に取り込まれる)に開示されている方法の適用及び/又は適合によって調製することができる。
チオエーテルリンカー:本発明のチオール含有誘導体は、以前記載されたように、チオエーテル結合を介して抗体及び他の細胞結合剤に結合することができる(USP5,208,020)。この抗体又は他の細胞結合剤は、市販の化合物、例えば、N−スクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシラート(SMCC)、N−スクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシ−(6−アミドカプロアート)(これは、SMCCの「長鎖」類似体(LC−SMCC)である)で変性することができる。これらの架橋試薬は、マレイミド系部分から誘導される非開裂性リンカーを形成する。
ハロアセチル系部分を含む架橋試薬には、N−スクシンイミジル−4−(ヨードアセチル)−アミノベンゾアート(SIAB)、N−スクシンイミジルヨードアセタート(SIA)、N−スクシンイミジルブロモアセタート(SBA)及びN−スクシンイミジル3−(ブロモアセトアミノ)プロピオナート(SBAP)が含まれる。これらの架橋試薬は、ハロアセチル系部分から誘導される非開裂性リンカーを形成する。
酸−不安定リンカー:本発明のアミノ基含有誘導体は、以前記載されたように、酸不安定リンカーを介して抗体及び他の細胞結合剤に結合することができる{W.A.Blattler et al,Biochemistry 24,1517−1524(1985);USP4,542,225、USP4,569,789、USP4,618,492、USP4,764,368}。
同様に、本発明のヒドラジド基含有誘導体は、酸不安定ヒドラゾンリンカーを介して抗体及び他の細胞結合剤の炭水化物部分に結合することができる{ヒドラゾンリンカーの例について、B.C.Laguzza et al,J.Med.Chem.,32,548−555(1989);R.S.Greenfield et al,Cancer Res.,50、6600−6607(1990)参照}。
光−不安定リンカー:本発明のアミン基含有誘導体は、以前記載されたように、光不安定リンカーを介して抗体及び他の細胞結合剤に結合することができる{P.Senter et al,Photochemistry及びPhotobiology,42,231−237(1985);USP4,625,014}。
ペプチダーゼ−不安定リンカー:本発明のアミン基含有誘導体は、また、ペプチドスペーサーを介して細胞結合剤に結合することができる。薬物と巨大分子タンパク質担体との間の短いペプチドスペーサーは、血清中で安定であるが分子内ペプチダーゼにより容易に加水分解されることが、以前示された{A.Trouet et al,Proc.Natl.Acad.Sci.,79,626−629(1982)}。アミノ基含有誘導体は、縮合剤、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド−HCl(EDC−HCl)を使用してペプチドと縮合させて細胞結合剤に結合させることができるペプチド誘導体を得ることができる。
エステラーゼ−不安定リンカー:ヒドロキシアルキル基を有する本発明の誘導体を、コハク酸無水物によってスクシニル化し、及び次いで、細胞結合剤に結合して細胞内エステラーゼによって開裂して遊離薬物を遊離することができるコンジュゲートを製造することができる{例えば、E.Aboud−Pirak et al,Biochem Pharmacol.,38,641−648(1989)参照}。
上記の方法によって製造されたコンジュゲートは、標準的クロマトグラフィー技術、例えば、これらに限定されないが、イオン交換、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、セラミックヒドロキシアパタイト若しくはポラパック(Porapak)上でのクロマトグラフィーを含むサイズ排除吸着クロマトグラフィー又はHPLCにより精製することができる。透析又は膜分離による精製を使用することもできる。
好ましくは、モノクローナル抗体又は細胞結合剤と本発明の誘導体との間のコンジュゲートは、前記のように、ジスルフィド結合を介して連結されているものである。このような細胞結合コンジュゲートは、公知の方法、例えば、モノクローナル抗体をスクシンイミジルピリジル−ジチオプロピオナート(SPDP)で変性することにより調製される{Carlsson et al,173 Biochem.J.723−737(1978)}。次いで、得られるチオピリジル基を、チオール含有誘導体による処理によって置換してジスルフィド結合コンジュゲートを製造する。ジスルフィド架橋を介して結合された1から10個の誘導体を含有するコンジュゲートが、この方法によって容易に調製される。この方法によるコンジュゲーションは、USP5,585,499(参照して取り込まれる)に完全に記載されている。
好ましい態様に従って、細胞結合剤は、抗体、特にモノクローナル抗体である。
他の好ましい態様に従って、細胞結合剤は、抗原特異性抗体フラグメント、例えば、sFV、Fab、Fab’、又はF(ab’)である。
別の目的に従って、本発明は、また、医薬的に許容される担体と一緒に、本発明のコンジュゲート分子又は前記定義された通りの式(I)の化合物を含む、医薬組成物に関する。
別の目的に従って、本発明は、また、細胞、好ましくは、選択された細胞集団を殺す又は細胞の成長を阻害する方法であって、標的細胞又は標的細胞を含有する組織を、本発明に従った医薬組成物の有効量と接触させることを含む方法に関する。
選択された細胞集団は、癌性及び/又は増殖性細胞である。
別の目的に従って、本発明は、また、本発明に従った医薬組成物の有効量を、その必要性がある患者に投薬することを含む、癌の治療、好ましくは選択的治療のための方法に関する。
本発明に従って、「癌の選択的治療」は、正常な及び/又は非増殖性の細胞を実質的に殺すことなく、癌性及び/又は増殖性細胞を殺すことを指す。
別の目的に従って、本発明は、また、癌を治療するための医薬の調製のための、本発明のコンジュゲート分子又は前記定義された通りの式(I)の化合物の使用に関する。
選択された細胞集団の成長を阻害するための方法は、インビトロ、インビボ、又はエクスビボで実施することができる。
インビトロ使用の例には、標的抗原を発現しない所望の変種を除く全ての細胞を殺すための、又は望ましくない抗原を発現する変種を殺すための、細胞培養の処理が含まれる。
非臨床的インビトロ使用の条件は、当業者により容易に決定される。
エクスビボ使用の例には、罹病細胞又は悪性細胞を殺すための同じ患者の中へのこれらの移植の前の自己骨髄の治療、コンピテントT細胞を殺し、及び移植片対宿主病(GVHD)を予防するためのこれらの移植の前の骨髄の治療が含まれる。
癌治療若しくは自己免疫疾患の治療に於ける自己移植の前の骨髄から腫瘍細胞若しくはリンパ球様細胞を除去するための、又はGVHDを予防するために移植の前に同種異系骨髄若しくは組織からT細胞及び他のリンパ球様細胞を除去するための、臨床的エクスビボ治療は、下記のようにして実施することができる。骨髄を、患者又は他の個体から採取し、及び次いで、本発明の細胞障害剤を約10μMから1pMの濃度範囲で添加した血清を含有する媒体中で、約30分から約48時間、約37℃で温置する。濃度及び温置の時間(=ドーズ(dose))の正確な条件は、当業者により容易に決定される。温置の後、骨髄細胞を、血清を含有する媒体で洗浄し、及び公知の方法に従って、静脈内注入によってこの患者に戻す。患者が、他の治療、例えば、骨髄の採取と処理した細胞の再注入の間の除去(ablative)化学療法又は全身照射の過程を受ける状況に於いて、処理した骨髄細胞を、標準医学装置を使用して液体窒素中で凍結保存する。
臨床的インビボ使用のために、本発明の細胞障害剤は、無菌性及びエンドトキシンレベルについて試験する溶液として又は注射のために滅菌水中に再溶解することができる凍結乾燥した固体として供給される。コンジュゲート投薬の適切なプロトコルの例は、下記の通りである。コンジュゲートは、週に一度6週間、静脈内濃縮塊(bolus)として与えられる。濃縮塊用量は、ヒト血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミンの濃厚溶液0.5から1mL、100mg/mL)を添加することができる規定食塩水50から400mL中で与えられる。用量は、1週当たり約50μgから10mg/体重kg、静脈内(1回注射当たり10μgから100mg/kgの範囲)である。治療して6週後に、この患者は治療の第二コースを受ける。投薬の経路、賦形剤、希釈剤、用量、時間などに関する特別の臨床プロトコルは、臨床状況保証として当業者により決定することができる。
選択された細胞集団を殺すインビボ又はエクスビボ方法に従って治療することができる医学状態の例には、例えば、肺、***、結腸、前立腺、腎臓、膵臓、卵巣及びリンパ器官の癌;メラノーマ;自己免疫疾患、例えば、全身性ループス、関節リウマチ、及び多発性硬化症;移植片拒絶、例えば、腎蔵移植拒絶、肝蔵移植拒絶、肺移植拒絶、心臓移植拒絶、及び骨髄移植拒絶;移植片対宿主病;ウイルス感染、例えば、CMV感染、HIV感染、AIDSなど;細菌感染;並びに寄生虫感染、例えば、ジアルジア症、アメーバ症、住血吸虫症、並びに当業者により決定されるような他のものを含む、任意の種類の悪性度が含まれる。
本明細書に記載した疾患及び状態の治療が必要であるこれらの被検者の同定は、十分に、当業者の能力及び知識内である。当分野で熟練して獣医又は医師は、臨床試験、物理的試験、医学的/家族履歴又は生物学的及び診断的試験の使用により、このような治療が必要である被検者を容易に同定することができる。
治療的有効量は、主治医診断医により、当業者として、従来の技術の使用により、及び類似の状況下で得られる結果を観察することにより、容易に決定することができる。治療的有効量を決定する際に、これらに限定されないが、被検者の種;そのサイズ、年齢、及び一般的健康;含まれる特別の疾患;疾患の含有又は酷度の程度;個々の被検者の反応;投薬される特定の化合物;投薬の様式;投薬される製剤のバイオアベイラビリティ特性;選択される用量処方;併用薬の使用;並びに他の関連状況を含む多数の要因が、主治医診断医によって考慮される。
所望の生物学的効果を達成するために必要である、式(I)の化合物又はコンジュゲートの量は、使用する化合物の化学的特性(例えば、疎水性)、化合物の効能、疾患の種類、患者が属する種、患者の罹病状態、投薬の経路、選択された経路による化合物のバイオアベイラビリティ、投薬すべき必要な用量、配布及び処方を指定する全ての要因を含む多数の要因に依存して変化する。
「医薬的に」又は「医薬的に許容される」は、動物、又はヒトに適切に投薬したとき、逆の、アレルギー性の又は他の不利な反応をもたらさない分子実体及び組成物を指す。
本明細書中に使用されるとき、「医薬的に許容される賦形剤」には、任意の担体、希釈剤、添加剤、又はビヒクル、例えば、保存剤又は酸化防止剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、溶媒、分散媒体、被覆剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などが含まれる。医薬活性物質用のこのような媒体及び試薬の使用は、当分野で公知である。任意の従来の媒体又は試薬が、活性成分と非相溶性である範囲を除いて、治療組成物中のその使用が意図される。補助的活性成分も、適切な治療的組合せとして組成物中に含有させることができる。
本発明の関連で、本明細書中に使用されるとき、用語「治療する」又は「治療」は、この用語が適用される異常症若しくは状態、又はこのような異常症若しくは状態の1種以上の症状の進行を逆にする、緩和する、阻害する、又はこのような状態等を予防することを意味する。
「治療的に有効量」は、本明細書中に参照した病理学的状態を予防又は治療する際に有効な本発明に従った化合物/医薬の量を意味する。
本発明に従って、用語「患者」又は「それが必要である患者」は、本明細書中に参照した病理学的状態により影響を受けている又は影響を受けていると思われる動物又はヒトについて意図される。好ましくは、患者はヒトである。
一般的項目で、本発明の化合物は、非経口投薬のために、0.1から10%w/vの化合物を含有する生理学的緩衝水溶液中で提供される。典型的な用量範囲は、1日当たり1μg/体重kgから0.1g/体重kgであり、好ましい用量範囲は、1日当たり0.01mg/体重kgから10mg/体重kg又はヒトの子供で等価用量である。投薬すべき薬物の好ましい用量は、疾患又は異常症の種類及び進行の程度、特別の患者の全体健康状態、選択された化合物の相対生物学的効能、化合物の配合、投薬の経路(静脈内、筋肉内、又はその他)、選択された配布経路による化合物の薬物動力学的特徴、並びに投薬の速度(濃縮塊又は連続注入)及びスケジュール(所与の時間内の繰り返しの数)のような変数に依存すると思われる。
本発明の化合物は、また、単位剤形で投薬することができる。ここで、用語「単位剤形」は、患者に投薬することができ、以下に記載するように、活性化合物自体を含む物理的に及び化学的に安定な単位用量として、又は医薬的に許容される組成物として留まるように、容易に取扱い、及び包装できる1回用量を意味する。そのようなものとして、典型的な合計1日用量範囲は、0.01から100mg/体重kgである。一般的なガイダンスとして、ヒトのための単位用量は、1mgから3000mg/日の範囲である。好ましくは、単位用量範囲は、1日1から6回投薬で1から500mgであり、及びなお更に好ましくは、1日1回で10mgから500mgである。ここで提供される化合物は、1種以上の医薬的に許容される賦形剤と混合することによって医薬組成物に配合することができる。このような単位用量組成物は、経口投薬により、特に、錠剤、単純カプセル若しくは軟質ゲルカプセルの形で、又は鼻腔内に、特に、散剤、点鼻剤、若しくはエーロゾルの形で;又は皮膚的に、例えば、軟膏、クリーム、ローション、ゲル若しくはスプレーで局所的に又は経皮パッチにより使用するために調製することができる。
この組成物は、単位剤形で便利に投薬することができ、及び医薬分野に於いて周知の方法、例えば、Remington:The Science 及び Practice of Pharmacy,第20版;Gennaro,A.R.,編;Lippincott Williams & Wilkins:ペンシルベニア州フィラデルフィア、2000に記載されているような方法の何れかによって製剤することができる。
好ましい配合物には、本発明の化合物が、経口又は非経口投薬のために配合される医薬組成物が含まれる。
経口投薬のために、錠剤、丸剤、散剤、カプセル剤、トローチ剤などには、下記の成分、又は同様の性質の化合物;バインダー、例えば、微結晶性セルロース、又はトラガカントゴム;希釈剤、例えば、デンプン又はラクトース;崩壊剤、例えば、デンプン及びセルロース誘導体;滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム;グリダント(glidant)、例えば、コロイド状二酸化ケイ素;甘味剤、例えば、スクロース又はサッカリン;又は香味剤、例えば、ペパーミント若しくはサリチル酸メチルの何れか1種以上を含有していてよい。カプセル剤は、硬質カプセル剤又は軟質カプセル剤(これらは一般的に、場合により可塑剤とブレンドされたゼラチンブレンドから製造される)、及びデンプンカプセルの形であってよい。更に、用量単位剤形には、用量単位の物理的形態を修正する種々の他の材料、例えば、砂糖、シェラック又は腸溶剤の皮膜が含有されていてよい。他の経口用量剤形、シロップ剤又はエリキシル剤には、甘味剤、保存剤、染料、着色剤、及び香味剤が含有されていてよい。更に、この活性化合物は、速溶解性、修正放出性又は徐放出性製剤及び配合物の中に含有させることができ、及びこのような徐放出性配合物は、好ましくは二峰性である。好ましい錠剤には、ラクトース、コーンスターチ、ケイ酸マグネシウム、クロスカルメロス・ナトリウム(croscarmellose sodium)、ポビドン(povidone)、ステアリン酸マグネシウム、又はタルクが、任意の組合せで含有されている。
非経口投薬のための液体製剤には、滅菌水性又は非水性の溶液、懸濁液、及びエマルジョンが含まれる。液体組成物には、また、バインダー、緩衝剤、保存剤、キレート化剤、甘味剤、香味剤及び着色剤などが含まされていてよい。非水性溶媒には、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えば、オリーブ油、及び有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが含まれる。水性担体には、アルコールと水との混合物、緩衝された媒体、及び食塩水が含まれる。特に、生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーが、活性化合物の放出を制御するための有用な賦形剤である。静脈内ビヒクルには、流体及び栄養補給剤、電解質補給剤、例えば、リンゲルデキストロースをベースにするものなどが含まれてよい。これらの活性化合物のための他の潜在的に有用な非経口配布システムには、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植性注入システム、及びリポソームが含まれる。
投薬の代替方式には、乾燥粉末、エーロゾル、又は滴剤のような手段を含む吸入のための配合物が含まれる。これらは、例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココーラート及びデオキシコーラートを含有する水溶液、又は点鼻剤の形での投薬のための油性溶液、又は鼻腔内に適用するゲルとしてであってよい。頬側投薬のための配合物には、例えば、ロゼンジ剤又はトローチ剤が含まれ、及びまた、芳香ベース、例えば、スクロース又はアラビアゴム、及び他の賦形剤、例えば、グリココーラートが含有されていてよい。直腸投薬のために適している配合物は、好ましくは、固体系担体、例えば、ココアバターを含有する単位用量坐剤として提示され、及びサリチラートを含有していてよい。皮膚への局所適用のための配合物は、好ましくは、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エーロゾル、又は油の形態を取る。使用できる担体には、石油ジェリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、又はこれらの組合せが含まれる。経皮投薬のために適した配合物は、別個のパッチとして提示することができ、及びポリマー又は接着剤中に溶解及び/又は分散された親油性エマルジョン又は緩衝された水溶液であってよい。
本発明を更に示すが、下記の実施例に於ける説明によって制限されない。
実験部
方法A1:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、及び分析は、0.8mL/分の流量で、(A)アセトニトリル及び(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶離(勾配:5%A:95%B 5分間かけて95%A:5%Bまで上げる、0.5分間95%A:5%B、95%A:5%B 1分間かけて5%A:95%Bまで下げる、0.5分間5%A:95%B)を使用する、THERMO Hypersil Gold C18 3μmカラム(50×3mm)を取り付けたAgilent1100シリーズHPLC;Electrospray(ポジティブ及びネガティブイオン化)を取り付けたWaters−Micromass Platform I、Platform II又はZQ分光計;インラインDiode Array(190から490nm);補助検出器Sedere(フランス)モデルSEDEX65蒸発光散乱(ELS)検出器で実施する。
方法A2:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、及び分析は、1.1mL/分の流量で、(A)メタノール及び(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶離(勾配:5%A:95%B 10分間かけて95%A:5%Bまで上げる、95%A:5%B 1分間かけて5%A:95%Bまで下げる、2分間5%A:95%B)を使用する、WATERS XBridge C18 3.5μmカラム(100×3mm)を取り付けたWaters Alliance HPLC;Electrospray(ポジティブ及びネガティブイオン化)を取り付けたWaters−Micromass Platform II分光計;インラインDiode Array(190から500nm);補助検出器Sedere(フランス)モデルSEDEX85蒸発光散乱(ELS)検出器で実施する。
方法A3:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、及び分析は、1.1mL/分の流量で、(A)アセトニトリル及び(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶離(勾配:5%A:95%B 5分間かけて100%Aまで上げる、0.5分間100%A、100%A 1分間かけて5%A:95%Bまで下げる、0.5分間5%A:95%B)を使用する、XBridge C18 2.5μmカラム(50×3mm)を取り付けたAgilent1100シリーズHPLC;Electrosprayを取り付けたWaters−Micromass ZQ分光計;インラインDiode Array(210−254nm)で実施する。
方法B:高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)精製
HPLC精製を、15mL/分の流量(方法B1)又は20mL/分(方法B2)で、(A)アセトニトリル及び(B)水の混合物で溶離する(勾配:5分間5%A:95%B、5%A:95%B 20分間かけて100%Aまで上げる、8分間100%A、100%A 1分間かけて5%A:95%Bに、11分間5%A:95%B)、Macherey Nagel Nucleodur C18 Gravity 5μMカラム(21×100mm、カタログ番号762101)で実施した。
方法C:電子イオン化(EI)質量スペクトル
EI質量スペクトルは、Finnigan SSQ 7000質量分析計(EIモード:70eV、源温度=150℃、ダイレクトイントロダクション)を使用して記録した。
方法D:化学イオン化(CI)質量スペクトル
CI質量スペクトルは、Finnigan SSQ 7000質量分析計(アンモニア)を使用して記録した。
方法E:H 核磁気共鳴(NMR)スペクトル
H NMRスペクトルは、Bruker Avance Drx−500、Bruker Avance Drx−400又はBruker Avance DRX−300分光計で記録した。
方法F:高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)精製
HPLC精製を、70mL/分の流量で、(A)アセトニトリル及び(B)水/HCOONH 0.01M/NHOH pH9−10の混合物で溶離する(勾配:3分間10%A:90%B、10%A:90%B 37分間かけて95%A:5%Bまで上げる、8分間95%A:5%B、95%A:5%B 1分間かけて10%A:90%Bに、1分間10%A:90%B)、Macherey Nagel VP 250/40mm NUCLEODUR GRAVITY 100−10C18(カタログ番号762250)で実施した。
方法G1:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、及び分析は、1.1mL/分の流量で、(A)アセトニトリル及び(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶離(勾配:5%A:95%B 4.7分間かけて95%A:5%Bまで上げる、95%A:5%B 0.5分間かけて5%A:95%Bまで下げる、0.8分間5%A:95%B)を使用する、Acquity UPLC BEH C18 1.7μmカラム(2.1×100mm)を取り付けたAcquity UPLC;Electrosprayを取り付けたQuattro Premier分光計;インラインDiode Array(210から400nm)で実施する。
方法G2:高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)
Micromass MassLynxソフトウエアを使用し、及び分析は、0.6mL/分の流量で、(A)アセトニトリル及び(B)水/0.1%ギ酸の混合物による勾配溶離(勾配:5%A:95%B 10分間かけて95%A:5%Bまで上げる、95%A:5%B 1分間かけて5%A:95%Bまで下げる、2分間5%A:95%B)を使用する、Acquity UPLC BEH C18 1.7μmカラム(2.1×100mm)を取り付けたAcquity UPLC;Electrosprayを取り付けたQuattro Premier分光計;インラインDiode Array(210から400nm)で実施する。
方法H:高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)精製方法
HPLC精製を、20mL/分の流量で、(A)水及び(B)アセトニトリルの混合物で溶離する、Kromasil 16μm C18 カラム(250×21.2mm、PN A0490−250×212、ロット番号DT0259、SN9772196)を使用するVarian HPLCで実施した。収集サイズは80秒であった。化合物の質量スペクトルは、Bruker Esquire3000計器で得た。NMRスペクトルは、400MHzで操作するBruker Avance分光計で記録した。
カラムを溶離するための勾配
1.8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の精製
8分間55%A:45%B、55%A:45%B 14分間かけて50%A:50%Bに、50%A:50%B 4分間かけて10%A:90%Bに、5分間10%A:90%B、10%A:90%B 1分間かけて55%A:45%Bに、3分間55%A:45%B。
2.8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の精製
4分間60%A:40%B、60%A:40%B 5分間かけて55%A:45%Bに、4分間55%A:45%B、55%A:45%B 13分間かけて50%A:50%Bに、50%A:50%B 10秒間かけて10%A:90%Bに、5分間10%A:90%B、10%A:90%B 10秒間かけて60%A:40%Bに、3分間60%A:40%B。
3.8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の精製
8分間60%A:40%B、60%A:40%B 16分間かけて45%A:55%Bに、45%A:55%B 2分間かけて10%A:90%Bに、5分間10%A:90%B、10%A:90%B 1分間かけて60%A:40%Bに、3分間60%A:40%B。
4.8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の精製
65%A:35%B 8分間かけて60%A:40%Bに、60%A:40%B 19分間かけて50%A:50%Bに、50%A:50%B 10秒間かけて10%A:90%Bに、5分間10%A:90%B、10%A:90%B 10秒間かけて65%A:35%Bに、3分間65%A:35%B。
(実施例1)
8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
炭酸カリウム(22.8mg)、α,α’−ジブロモ−m−キシレン(7.3mg)及びヨウ化カリウム(9.1mg)を、ジメチルホルムアミド(0.5mL)中のプレ−トマイマイシン(15mg)の攪拌した溶液に添加した。この反応物を、30℃で20時間撹拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミド(0.2mL)で2回洗浄し、次いで廃棄した。水(0.4mL)を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加し、得られた溶液を、方法B1に従って、HPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって濃縮して、8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]を、白色粉末(3.33mg)として得た。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=647MH
保持時間=3.53分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,75(d,J=7,0 Hz,6H);2,96(m,4H);3,89(m,2H);3,96(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,17(d,J=12,5 Hz,2H);5,23(d,J=12,5 Hz,2H);5,60(m,2H);6,85(s,2H)7,36から7,43(m,3H);7,51(s ブロード,1H);7,53(s,2H);7,63(d,J=4,5 Hz,2H)。
(実施例2)
8,8’−[5−メトキシ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[5−メトキシ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1,3−ビス−ブロモメチル−5−メトキシ−ベンゼンで出発して、8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例1)の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=677 MH
保持時間=4.17分
H N.M.R.(300 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,75(d,J=7,0 Hz,6H);2,96(m,4H);3,81(s,3H);3,89(m,2H);3,96(s,6H);4,26(s ブロード,4H);5,14(d,J=12,5 Hz,2H);5,21(d,J=12,5 Hz,2H);5,60(m,2H);6,82(s,2H);6,95(s ブロード,2H);7,07(s ブロード,1H);7,53(s,2H);7,63(d,J=4,5 Hz,2H)。
1,3−ビス−ブロモメチル−5−メトキシ−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
四臭化炭素(663mg)を、無水ジクロロメタン(10mL)中の1−ブロモメチル−3−ヒドロキシメチル−5−メトキシ−ベンゼン(420mg)の攪拌した溶液に、アルゴン下で添加した。得られた溶液を0℃で冷却した後、無水ジクロロメタン(10mL)中のトリフェニルホスフィン(500mg)の溶液を、滴下により添加した。この反応混合物を室温で20時間攪拌し、次いで真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm、ジクロロメタン/ヘプタン、40:60で溶離した)によって精製して、1,3−ビス−ブロモメチル−5−メトキシ−ベンゼン(170mg)を得た。
EI(方法C):m/z=292 M+.
m/z=213[M−Br]+.
m/z=134[213−Br]+.
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):3,77(s,3H);4,65(s,4H);6,98(s ブロード,2H);7,10(s ブロード,1H)
1−ブロモメチル−3−ヒドロキシメチル−5−メトキシ−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
四臭化炭素(3.47g)を、無水ジクロロメタン(16mL)中の1,3−ジヒドロキシメチル−5−メトキシ−ベンゼン(800mg)の攪拌した溶液に、アルゴン下で添加した。得られた溶液を0℃で冷却した後、無水ジクロロメタン(16mL)中のトリフェニルホスフィン(2.68g)の溶液を、滴下により添加した。この反応混合物を室温で20時間攪拌し、次いで真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 90gカラム、Si60 15−40μm、メタノール/ジクロロメタン、4:96で溶離した)によって精製して、1−ブロモメチル−3−ヒドロキシメチル−5−メトキシ−ベンゼン(420mg)を得た。
EI(方法C):m/z=230 M+.
m/z=151[M−Br]+.
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):3,75(s,3H);4,46(d ブロード,J=5,5 Hz,2H);4,65(s,2H);5,22(t ブロード,J=5,5 Hz,1H);6,83(s ブロード,1H);
6.88(s ブロード,1H);6,97(s ブロード,1H)
(実施例3)
8,8’−[1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
炭酸カリウム(22.8mg)及び1,5−ヨードペンタン(8.2μL)を、ジメチルホルムアミド(0.5mL)中のプレ−トマイマイシン(15mg)の攪拌した溶液に添加した。この反応物を、室温で20時間撹拌し、炭酸カリウムの追加の部分(8mg)を添加した。この反応物を、室温で更に20時間攪拌した。
固体を濾別し、ジメチルホルムアミド溶液を、方法B2に従って、HPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって濃縮して、8,8’−[1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]を、白色粉末(4mg)として得た。
LC/MS(方法A2):ES:m/z=613 MH
保持時間=9.04分
1H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,66(m部分的にマスクされた,2H);1,75(d ブロード,J=7,0 Hz,6H);1,96(m,4H);2,97(d ブロード,J=7,0 Hz,4H);
3.89(m,2H);3,94(s,6H);4,06(m,2H);4,13(m,2H);4,26(s ブロード,4H);5,60(m,2H);6,80(s,2H);7,50(s,2H);7,66(d,J=4,5 Hz,2H)
(実施例4)
8,8’−[1,4−ブタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[1,4−ブタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1,4−ジヨードブタンで出発して、8,8’−[1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例3)の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=599 MH
m/z=318.5(M+H+K)2+/2
保持時間=3.23分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−CH,δ in ppm):1,75(d ブロード,J=7,0 Hz,6H);2,10(m,4H);2,98(d ブロード,J=7,0 Hz,4H);3,90(m,2H);3,93(s,6H);4,11(m,2H);4,20(m,2H);4,27(s ブロード,4H);5,60(m,2H);6,82(s,2H);7,50(s,2H);7,66(d,J=4,5 Hz,2H)
(実施例5)
8,8’−[3−メチル−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[3−メチル−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1,5−ジブロモ−3−メチルペンタンで出発して、8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例1)の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=627 MH
保持時間=3.92分
(実施例6)
8,8’−[2,6−ピリジンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[2,6−ピリジンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、2,6−ビス−ブロモメチル−ピリジンで出発して、8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例1)の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A1、ZQ):ES:m/z=648 MH
保持時間=3.21分
H N.M.R.(400 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,75(d ブロード,J=6,5 Hz,6H);2,94から2,99(m,4H);3,90(m,2H);3,99(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,32(s,4H);5,60(m,2H);6,86(s,2H);7,48(d,J=8,0 Hz,2H);7,56(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H);7,74(t,J=8,0 Hz,1H)。
(実施例7)
8,8’−[4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピルオキシ)−2,6−ピリジンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジメチルホルムアミド(0.5mL)中のプレ−トマイマイシン(30mg)の攪拌した溶液に、炭酸カリウム(45.7mg)、ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(トシルオキシメチル)−ピリジン(41mg)の溶液及びヨウ化カリウム(18.3mg)を添加した。この反応物を、30℃で20時間攪拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミド(0.2mL)で洗浄した。水(0.5mL)を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加し、ギ酸を、沈殿が完全に溶解するまで添加した。得られた溶液を、方法B1に従って、HPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって濃縮して、8,8’−[4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピルオキシ)−2,6−ピリジンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](8.3mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform I):
ES:m/z=857 MH+2H
m/z=839 MH+H
m/z=821 MH
m/z=721 [M−C]+H
保持時間=3.67分
H N.M.R.(500 MHz,CD3CO2D−d4,δ in ppm):1,41(s,9H);1,71(d,J=6,5 Hz,6H);2,08(m,2H);2,95(m,4H);3,34(m,2H);3,90(s,6H);4,06(m,2H);4,18(m,2H);4,24から4,36(m,4H);4,43(t,J=6,0 Hz,2H);5,50(s ブロード,4H);5,61(m,2H);6,80から7,70(m非常にブロード,2H);6,95(s ブロード,2H);7,48から7,58(m,4H).
4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(トシルオキシメチル)−ピリジンは、下記のようにして調製できる
Figure 2009524636
ジクロロメタン(0.7mL)中の4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(76mg)の予備冷却した(0℃)溶液に、水(0.3mL)中の水酸化カリウム(30mg)の溶液を添加した。トシルクロリド(93.7mg)を添加し、得られた不均一混合物を、1時間激しく振盪し、次いで、ジクロロメタン及び水を使用して、分液漏斗の中に洗浄した。層を分離し、水性層をジクロロメタンで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して、残渣を得た。この残渣を、ヘプタン(A)及び酢酸エチル(B)の混合物による勾配溶離(勾配:90%A:10%B、50%A:50%Bまで上げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 10gカラム、SiOH 15−35μm)によって精製して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(トシルオキシメチル)−ピリジン(56mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform I):ES:m/z=621 MH
保持時間=4.90分
4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水エタノール(5mL)中の4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステル(150mg)の溶液に、ホウ水素化ナトリウム(43mg)及び塩化カルシウム(128mg)を添加した。4時間攪拌した後、水素発生が終わり、この反応物を水でクエンチした。溶媒を、減圧下で蒸発させた。次いで、残渣を、ジクロロメタン及び水を使用して、分液漏斗の中に洗浄した。層を分離し、水性層をジクロロメタンで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)ピリジン(80mg)を得た。
LC/MS(方法A1、ZQ):ES:m/z=313 MH
保持時間=1.90分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,37(s,9H);1,84(m,2H);3,08(q,J=6,5 Hz,2H);4,05(t,J=6,5 Hz,2H);4,45(d,J=6,0 Hz,4H);5,32(t,J=6,0 Hz,2H);6,84(s,2H);6,90(t ブロード,J=6,5 Hz,1H)。
4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ケリダミン酸(chelidamic acid)のジエチルエステル(Scrimin,P.;Tecilla,P.;Tonellato,U.;Vendrame,T.J.Org.Chem.1989,54,5988)(150mg)を、乾燥ジメチルホルムアミド(2mL)中に溶解させた。3−(tert−ブトキシ−アミノ)−プロピルブロミド(164mg)及び炭酸カリウム(130mg)を添加した。得られた混合物を70℃で15時間攪拌した。この反応物を、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、次いで、酢酸エチルを使用して分液漏斗の中に洗浄した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、ヘプタン(A)及び酢酸エチル(B)の混合物による勾配溶離(勾配:60%A:40%B、50%A:50%Bまで上げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステル(150mg)を得た。
Cl (方法D):m/z=397 MH
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,34(t,J=7,0 Hz,6H);1,36(s,9H);1,86(m,2H);3,10(q,J=6,5 Hz,2H);4,21(t,J=6,5 Hz,2H);4,37(q,J=7,0 Hz,4H);6,89(m ブロード,1H);7,71(s,2H)
(実施例8)
8,8’−[5−(3−アミノプロピルオキシ)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジメチルホルムアミド(0.7mL)中のプレ−トマイマイシン(21mg)の攪拌した溶液に、炭酸カリウム(32mg)、1−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ブロモメチル)−ベンゼン(16.2mg)及びヨウ化カリウム(12.8mg)を添加した。この反応物を、30℃で20時間攪拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミド(0.2mL)で2回洗浄し、次いで廃棄した。水(0.5mL)を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加し、得られた沈殿を濾別し、水で洗浄し、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって乾燥した。
ジメチルホルムアミド(0.8mL)中に溶解させた、この粗製化合物(27mg)に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2mg)、トリフェニルホスフィン(0.9mg)及びピロリジン(5.6μL)を添加した。30℃で15時間攪拌した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2mg)、トリフェニルホスフィン(1mg)及びピロリジン(2.8μL)を添加し、この反応混合物を、室温で更に15時間攪拌した。水(0.4mL)を、このジメチルホルムアミド溶液に添加し、ギ酸を、沈殿が完全に溶解するまで添加した。得られた溶液を、方法B1に従って、HPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって濃縮して、8,8’−[5−(3−アミノプロピルオキシ)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](0.2mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=800 MH
保持時間=2.84分
1−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ブロモメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(3mL)中の1−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(70mg)の懸濁液に、四臭化炭素(248mg)及びジクロロメタン(2mL)中のトリフェニルホスフィン(199mg)の溶液を添加した。3時間環流させた後、反応混合物を、ジクロロメタンで溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 25gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、1−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ブロモメチル)−ベンゼン(52mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES m/z=420 MH
保持時間=4.50分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,85(m,2H);3,15(q,J=6,5 Hz,2H);3,99(t,J=6,5 Hz,2H);4,46(d ブロード,J=5,5 Hz,2H);4,65(s,4H);5,16(d ブロード,J=11,0 Hz,1H);5,26(d ブロード,J=17,5 Hz,1H);5,90(m,1H);6,96(d,J=1,5 Hz,2H);7,09(t,J=1,5 Hz,1H);7,29(t ブロード,J=6,5 Hz,1H).
1−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
5−(3−フタルイミド−プロピルオキシ)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(1.45g)を、ジクロロメタン及びエタノールの混合物(25mL、25:75)中に溶解させた。ヒドラジン一水和物(0.62mL)を添加し、この反応混合物を1時間還流させた。溶媒を真空中で除去し、残渣をジクロロメタン中に溶解させた。不溶性残渣を濾別し、メタノール/ジクロロメタン、20:80、次いで水酸化アンモニウム/メタノール/ジクロロメタン、0.5:25:75で溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 70gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、更なる変換のために適している、1−(3−アミノ−プロピルオキシ)−3.5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(1g)を得た。
1−(3−アミノ−プロピルオキシ)−3.5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンのサンプル(100mg)を、メタノール(5mL)中に溶解させた。この冷却した(0℃)溶液に、水(5mL)中の炭酸ナトリウム(120mg)の溶液及びクロロギ酸アリル(42μL)を添加した。0℃で30分間撹拌した後、この反応混合物を室温で更に15時間攪拌した。溶媒を真空中で除去した。次いで、残渣を、酢酸エチル及び水を使用して、分液漏斗の中に洗浄した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮して、5−(3−アリルオキシカルボニルアミノ−プロピルオキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(75mg)を得た。
El (方法C):m/z=295 M+.
m/z=142(M−C
m/z=41 C
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,85(m,2H);3,14(q,J=6,5 Hz,2H);3,96(t,J=6,5 Hz,2H);4,41から4,48(m,6H);5,11(部分的にマスクされたt,J=5,5 Hz,2H);5,16 (qd,J=1,5 および 10,5 Hz,1H);5,26 (qd,J=1,5 および 17,0 Hz,1H);5,90(m,1H);6,72(s ブロード,2H);6,83(s ブロード,1H);7,26 (t ブロード,J=6,5 Hz,1H)
5−(3−フタルイミド−プロピルオキシ)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
3,5−ビス−ヒドロキシメチルフェノール(Felder,D.;Gutierrez Nava,M.;del Pilar Carreon,M.;Eckert,J.F.;Luccisano,M.;Schall,C.;Masson,P.;Gallani,J.L.;Heinrich,B.;Guillon,D.;Nierengarten,J.F.、Helv.Chimica Acta 2002,85,288)(2.35g)、N−(3−ブロモ−プロピル)−フタルイミド(4.49g)及び炭酸カリウム(10.53g)を、アセトニトリル(25mL)中で混合し、12時間還流させた。この反応混合物を室温にまで冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、ジクロロメタン中に再溶解し、不溶性残渣を濾別した。濾液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール/ジクロロメタン、4:96で溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 90gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、5−(3−フタルイミド−プロピルオキシ)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)ベンゼン(1.45g)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES m/z=342 MH
m/z=324(NH−HO)
保持時間=2.90分
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):2,05(m,2H);3,76(t,J=6,5 Hz,2H);3,99(t,J=6,5 Hz,2H);4,40(d,J=5,5 Hz,4H);5,09(t,J=5,5 Hz,2H);6,59(s ブロード,2H);6,82(s ブロード,1H);7,80から7,90(m,4H)
(実施例9)
8,8’−[5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(2mL)中の、5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(50mg)及びトリエチルアミン(113μL)の冷却した(0℃)溶液に、メタンスルホニルクロリド(26μL)を添加した。30分間後に、この反応混合物を、水で2回洗浄し、得られたジクロロメタン溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で粘稠な油(50.3mg)にまで濃縮した。
ジメチルホルムアミド(0.5mL)中のプレ−トマイマイシン(15mg)の溶液を、この粗製化合物(13mg)、炭酸カリウム(23mg)及びヨウ化カリウム(9mg)の混合物に添加した。この反応混合物を、30℃で20時間攪拌した。上記粗製化合物の他のサンプル(6mg)を添加し、この反応混合物を、30℃で更に20時間攪拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミド(0.2mL)で洗浄し、次いで廃棄した。水(0.4mL)、ギ酸1滴及び他の水(1.5mL)を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加した。
得られた懸濁液のサンプル(2mL)を濾過し、得られた固体を真空下で乾燥して、8,8’−[5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピルオキシ)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](3.1mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES:m/z=818 MH
保持時間=4.11分
5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
テトラヒドロフラン(2mL)中の5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(100mg)の冷却した(−5℃)溶液に、ジエチルエーテル中の水素化アルミニウムリチウムの1M溶液(0.55mL)をゆっくり添加した。添加が終わって10分間後に、硫酸ナトリウム10水和物を、ガス発生が終了するまで添加した。固体を濾別し、酢酸エチルで2回洗浄し、一緒にした有機溶液を真空中で濃縮して、5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(66.8mg)を粘稠な油として得た。
CI(方法D): m/z=327 MNH
m/z=310 MH
m/z=271(MNH −C
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,37(s ブロード,9H);1,75(m,2H);2.45から2.54(マスクされたm 2H);2,77(s,3H);3,18(t,J=7,0 Hz,2H);4,45(d,J=5,5 Hz,4H);5,08(t,J=5,5 Hz,2H);7,00(s ブロード,2H);7,08(s ブロード,1H)
5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
メタノール(10mL)中の5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(890mg)の溶液に、炭素上パラジウム10%(89mg)を添加し、この溶液を、室温で水素雰囲気(1バール)下で18時間攪拌した。固体を濾別し、溶媒を真空中で除去して、5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(767mg)を黄色油として得た。
El (方法C):m/z=365 M+.
m/z=309(M−C+.
m/z=265(m/z=309−CO+.
m/z=44 C
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,32(s ブロード,9H);1,79(m,2H);2,70(t,J=7,0 Hz,2H);2,76(s,3H);3,16(m,2H);3,87(s,6H);8,06(d,J=2,0 Hz,2H);8,32(t,J=2,0 Hz,1H)
5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
5−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−イソフタル酸ジメチルエステル(Bodwell,G.J.;Fleming,J.J.;Mannion,M.R.;Miller,D.O.J.Org.Chem.2000,65(17),5360)(1g)を、アセトニトリル2mL中に溶解した。N−メチル−N−tert−ブトキシカルボニルプロパルギルアミン(Bradbury,B.J.;Baumgold,J.;Jacobsen,K.A.J.Med.Chem.1990,33(2),741)(643mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(205mg)、ヨウ化銅(56mg)及びトリエチルアミン(591mg)を添加した。得られた混合物を、室温で15時間攪拌した。溶媒を、減圧下での蒸発によって除去し、次いで、残渣を、酢酸エチル及び水を使用して、分液漏斗の中に洗浄した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで1回抽出した。一緒にした有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(Biotage FLASH 40+M 100g カラム、SiOH 32−63μm、酢酸エチル/ヘプタン、20:80で溶離)によって精製して、5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(896mg)を得た。
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,43(s,9H);2,90(s,3H);3,90(s,6H);4,30(s,2H);8,16(d,J=1,5 Hz,2H);8,42(t,J=1,5 Hz,1H)
(実施例10)
8,8’−{5−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)プロピルオキシ]−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)}−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(1.5mL)中の、1−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−プロピルオキシ]−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(45mg)及びトリエチルアミン(49μL)の冷却した(0℃)溶液に、メタンスルホニルクロリド(19μL)を添加した。30分間後に、この反応混合物を水で2回洗浄し、得られたジクロロメタン溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で粘稠な油(39mg)にまで濃縮した。ジメチルホルムアミド(0.9mL)中のプレ−トマイマイシン(26mg)の溶液に、炭酸カリウム(40mg)、ヨウ化カリウム(16mg)及びこの粗製化合物のサンプル(31mg)を添加した。この反応混合物を、30℃で20時間攪拌した。上記粗製化合物の他のサンプル(6mg)を添加し、この反応混合物を、30℃で更に20時間攪拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミド(0.3mL)で洗浄し、次いで廃棄した。水(1.6mL)を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加し、得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥して、残渣を得た。この残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 2g カラム、SiOH 15−35μm、ジクロロメタン/メタノール、95:5で溶離)次いでシリカゲルクロマトグラフィー(Chromabond OH 2g カラム、45μm、ジクロロメタンで溶離)による他の精製によって精製して、8,8’−{5−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)プロピルオキシ]−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)}−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](0.2mg)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform I):ES:m/z=896 MH
保持時間=4.09分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,29(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,92から2,03(m,4H);2,28(m,2H);2,39(s,3H);2,97(m,4H);3,45(q,J=6,0 Hz,2H);3,89(q,J=5,5 Hz,2H);3,96(s,6H);4,04(t,J=5,0 Hz,2H);4,27(s ブロード,4H);5,14(d,J=12,5 Hz,2H);5,20(d,J=12,5 Hz,2H);5,60(m,2H);5,84 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H);6,83(s,2H);6,94(s,2H);7,09(s,1H);7,53(s,2H);7,64(d,J=5,0 Hz,2H)。
1−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−プロピルオキシ]−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
ジメチルホルムアミド(1mL)中の1−(3−アミノ−プロピルオキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(50mg)の溶液に、4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタン酸(44mg)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(35mL)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(5.8mg)を添加した。室温で15時間後に、この反応混合物に水を添加し、この水溶液を酢酸エチルで2回抽出した。一緒にした有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液によって洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール/ジクロロメタン、5:95で溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 5g カラム、SiOH 15−35μm)によって精製して、1−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−プロピルオキシ]−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(48mg)を得た。
LC/MS(方法A1、ZQ):ES m/z=388 MH
保持時間=3.03分
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):1,24(s,6H);1,76から1,87(m,4H);2,16(m,2H);2,40(s,3H);3,19(q,J=6,5 Hz,2H);3,95(t,J=6,5 Hz,2H);4,44(d ブロード,J=5,5 Hz,4H);5,12(d,J=5,5 Hz,2H);6,73(s ブロード,2H);6,83(s ブロード,1H);7,92(t ブロード,J=5,5 Hz,1H)
(実施例11)
出発生成物及び/又は中間体の調製
Figure 2009524636
無水ジクロロメタン(80mL)及びTHF(5mL)中の4−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(4.8g、16ミリモル)の溶液に、塩化オキサリル(2.8mL、32ミリモル)及びDMF(30μL、0.38ミリモル)を、室温で添加した。DMFを添加した後、大量の泡が生成した。この混合物を一晩撹拌し、次いで、溶媒を、真空中での回転蒸発によって除去した。残渣を、無水ジクロロメタンの添加によって、2回以上共蒸発させて、塩化アセチルを黄色固体として得た。
無水THF(80mL)中の、4−メチレン−L−プロリンメチルエステル、化合物A(3.95g、15.5ミリモル)の溶液に、トリエチルアミン(6.7mL、48ミリモル)を0℃で添加した。2分間後に、無水THF(80mL)中の上記の塩化アセチルを、同じ温度で、カニューレを経て10分以内に迅速に添加した。得られた黄色の濁った溶液を、0から5℃で30分間、次いで、室温で4時間撹拌した。この反応溶液を、酢酸エチル及び水で希釈した。水性層を酢酸エチルで2回抽出し、一緒にした有機層を、2% HCl溶液及び食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濾過し、溶媒を除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:1、1:1.5)によって精製して、(2S)−4−(メチレン)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)−ベンゾイル]−2−ピロリジンカルボン酸メチルエステルを、黄色固体(5.6g、y=85%)として得た。
H NMR (400 Hz,CDCl):この化合物は、一対の別個のロトマー(rotomer)として出現する。 δ 7.76(s,0.7H),7.73(s,0.3H),7.43−7.29(m,5H),6.83(s,0.7H),6.80(s,0.3H),5.17(s,1.4H),5.16(s,0.6H),5.10−4.89(m,2.7H),4.57(d,J=16 Hz,0.3H),4.19−4.12(m,0.7H),3.95−3.77(m,6.3H),3.57(s,1H),3.06−2.96(m,1H),2.73−2.62(m,1H); 13C NMR (400 Hz,CDCl):171.8,171.7,166.5,166.2,154.9,154.4,148.25,148.18,141.7,141.3,137.19,137.13,135.3,135.2,128.7,128.43,128.41,127.5,127.3,109.5,109.1,109.0,108.9,71.3,60.6,58.1,56.7,56.5,52.39,52.37,52.0,50.2,37.1,35.5; MS (ESI):m/z 449.3(m+Na)
Figure 2009524636
無水ジクロロメタン(9mL)及びトルエン(27mL)中の上記のエステル(3.15g、7.39ミリモル)の溶液に、dibal−H(15mL、トルエン中1.0M)を、注射器ポンプを経て、30分間以内に−78℃で滴下により添加した。この混合物を、−78℃で2時間撹拌を続け、TLC(ヘキサン/AcOEt、1:1.5)は、全ての出発材料が消費されたことを示した。この反応物を、メタノール(0.3mL、7.4ミリモル)で−78℃でクエンチし、5% HCl(20mL)を添加し、続いてAcOEt(50mL)を添加した。ドライアイス/アセトン浴を取り除き、この混合物を0℃まで加温し、15分間撹拌した。水性層をAcOEtで2回抽出し、一緒にした有機層を冷5%HCl及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これをセライトに通して濾過し、溶媒を除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:1、1:1.5、1:2、1:3、1:5、100%AcOEt)によって精製して、(2S)−4−(メチレン)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)ベンゾイル]−2−ピロリジンカルボキサルデヒドをふわふわした黄色固体(2.69g、y=92%)として得た。
H NMR (400 Hz,CDCl):この化合物は、一対の別個のロトマーとして出現する。 δ 9.75(s,0.7H),9.32(s,0.3H),7.76(s,0.7H),7.69(s,0.3H),7.45−7.31(m,5H),6.85(s,0.7H),6.80(s,0.3H),5.19−4.82(m,4.7H),4.56(d,J=16 Hz,0.3H),4.14− 3.79(m,5H),2.99−2.68(m,2H); 13C NMR (400 Hz,CDCl):198.3,197.1,167.1,155.0,154.6,148.4,141.3,140.4,137.2,135.2,128.7,128.5,128.4,127.5,126.9,126.6,109.8,109.4,109.3,109.2,109.1.71.3,66.6,64.3,56.7,56.6,52.2,50.6,33.2,31.9; MS (ESI):m/z 419.2(m+Na)
Figure 2009524636
手順1:THF/HO(v/v、1.7:1、0.03M)中の、(2S)−4−(メチレン)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)ベンゾイル]−2−ピロリジンカルボキサルデヒド(1.0当量)の溶液に、ヒドロ亜硫酸ナトリウム(5から8当量)を、室温で少しずつ2分以内に添加した。この混合物を6から20時間更に撹拌し、TLC(ヘキサン/AcOEt 1:2及びCHCl/MeOH 5:1)によってモニターした。アルデヒドが殆ど消費された後、反応物を、メタノール(使用したTHFと殆ど同じ体積)でクエンチした。溶媒を真空中で回転蒸発により(温度<40℃)除去し、残留固体を高真空に置き、それを完全に乾燥した。この固体を、無水メタノール(0.03M)中に懸濁させ、AcCl(8から10当量)を、室温で滴下により添加した。15分間攪拌した後、濁った溶液を濾過し、固体を無水メタノールで洗浄した。透明な黄色濾液を、室温で1から2時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウムでクエンチした。回転蒸発によって、メタノールの大部分が除去された後、残留物をジクロロメタン及び水で希釈した。水性層をAcOEtで抽出した。一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。溶媒を除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:3、1:5)によって精製して、(11aS)−7−メトキシ−2−メチレン−8−(フェニルメトキシ)−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オンを、70%から85%収率で得た。NMRスペクトルは、報告された文献と一致する。MS (ESI):m/z 371.2(M+Na).MS (ESI, CHOHで):m/z 403.3(M+CHOH+Na).MS (ESI,水で):m/z 389.2(M+HO+Na)
手順2:MeOH/HO(v/v、3.2:1、0.03M)中の、(2S)−4−(メチレン)−1−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−(フェニルメトキシ)ベンゾイル]−2−ピロリジンカルボキサルデヒド(1.0当量)の溶液に、ヒドロ亜硫酸ナトリウム(6から8当量)を、室温で少しずつ2分以内に添加し、続いてヒドロ硫酸ナトリウム(sodium hydrosulfate)(0.5から1.0当量)を添加した。この混合物を12から20時間更に撹拌し、TLC(ヘキサン/AcOEt 1:2及びCHCl/MeOH 5:1)によってモニターした。中間体[MS(ESI):459.0(M−H)]が殆ど消費された後、反応物を、飽和重炭酸ナトリウムでpH5から6にクエンチした。溶媒を真空中で回転蒸発により(温度<40℃)除去し、残留固体を高真空に置き、それを完全に乾燥した。この固体を、無水メタノール(0.03M)中に懸濁させ、AcCl(8から10当量)を、室温で滴下により添加した。15分間攪拌した後、濁った溶液を濾過し、固体を無水メタノールで洗浄した。透明な黄色濾液を、室温で1から2時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウムでクエンチした。回転蒸発によって、メタノールの大部分が除去された後、残留物をジクロロメタン及び水で希釈した。水性層をAcOEtで抽出した。一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。溶媒を除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、1:3、1:5)によって精製して、(11aS)−7−メトキシ−2−メチレン−8−(フェニルメトキシ)−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オンを、65%から80%収率で得た。
Figure 2009524636
無水ジクロロメタン(2mL)中のこの出発材料(98mg、0.28ミリモル)の溶液に、無水ジクロロメタン(4mL)中のメタンスルホン酸(2mL)の新しく混合した溶液を室温で添加した。この混合物を室温で1.5時間攪拌し、氷(約30g)の上に注ぎ、飽和NaHCOでクエンチし、ジクロロメタンで希釈した。水性層をジクロロメタンで1度抽出し、一緒にした有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、15:1)によって精製して、生成物を黄色固体(29mg)として得た。上記の水性層を室温で一晩撹拌し、ジクロロメタン及び続いてAcOEtで抽出した。一緒にしたジクロロメタン及びAcOEtを無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去して、(11aS)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(25mg)を得た。合計収率は74%である。H NMR (400 Hz,CDCl):δ 7.65(d,J=4.8 Hz,1H),7.48(s,1H),6.87(s,1H),6.35(bs,1H),5.17(t,J=1.6 Hz,1H),5.14(7,J=1.6Hz,1H),4.26(s,2H),3.93(s,3H),3.87−3.83(m,1H),3.12−3.05(m,1H),2.91(d,J=16 Hz,1H); MS (ESI):m/z 281.0(M+Na).MS (ESI,水で):m/z 258.9(M+H)+,m/z 299.1(M+HO+Na)
(実施例12)
8,8’−[5−アセチルチオメチル−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
無水THF(5mL)中のトリフェニルホスフィン(577mg、2.2ミリモル)の溶液に、アゾジカルボン酸ジエチル(トルエン中2.2M、791μL、1.7ミリモル)を、0℃で滴下により添加した。0℃で50分間撹拌した後、乾燥THF(4mL)中の、1,3,5−トリ(ヒドロキシメチル)ベンゼン(269mg、1.6ミリモル、THF中で、水素化アルミニウムリチウムによる、トリメチル 1,3,5−ベンゼントリカルボキシラートの還元により調製した、使用の前の結合時間(couple hours)の間、乾燥ベンゼンと共に共蒸発させ、高真空で乾燥した)及びチオ酢酸(108μL、1.45ミリモル)の溶液を、滴下により添加した。1時間後に、氷/水浴を取り除き、反応物を室温で15時間攪拌した。溶媒を、真空中で回転蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、5−アセチルチオメチル−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを無色固体(110mg)として得た。
H NMR (400 Hz,CDCl):δ 7.13−6.99(m,3H),4.45(apt,J=20.4 Hz,4H),3.98(apt,J=20.4 Hz,4H),3.73(bs,2H),2.24(apt,J=20.4 Hz,3H); MS(ESI):m/z 249.0(M+Na)
Figure 2009524636
無水THF(0.3mL)中のトリフェニルホスフィン(28mg、0.1ミリモル)の溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(19μL、0.09ミリモル)を、0℃で滴下により添加した。0℃で35分間撹拌した後、乾燥THF(0.2mL)中の、(11aS)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン、化合物5、(18mg、0.07ミリモル、使用の前の結合時間の間、乾燥ベンゼンと共に共蒸発させ、高真空で乾燥した)を添加した。この混合物を、10分間撹拌し続け、その後、乾燥THF(0.2mL)中の、5−アセチルチオメチル−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼン、化合物6、(6.6mg、0.03ミリモル、使用の前の結合時間の間、乾燥ベンゼンと共に共蒸発させ、高真空で乾燥した)を添加した。この反応混合物を、0℃で35分間撹拌した。氷/水浴を取り除き、溶液を室温で21時間攪拌した。溶媒を、真空中で回転蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、粗製生成物を得、これを、分取HPLC(C18カラム、CHCN/HO)によって更に精製して、8,8’−[5−アセチルチオメチル−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、化合物7、0.7mgを得た。MS (ESI,水で):m/z 765.3(m+2HO+Na),747.3(M+HO+Na),729.2(M+Na),707.3(M+H),663.2(M−Ac)
(実施例13)
ビス−{2−[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−5−オキソ−1,3,,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
スキーム1
Figure 2009524636
化合物1:塩化チオニル(5.6mL、76.3ミリモル)を、乾燥メタノール(76mL)に−20℃で滴下により添加し、続いて、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン(5.0g、38.1ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温にまで加温し、20時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を高真空下で更に乾燥して、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル1を、白色固体として得た。
HNMR (300 MHz1 DMSO−d6) δ 2.18−2.23(m,2H),3.06(m,1H),3.32−3.36(m,2H),3.76(s,3H),4.42(br.s,1H),4.48(dd,J=5.4,8.1Hz,1H),5.56(br.s,1H); EIMS m/z 146([M]+1).
化合物2:無水DMF(42mL)中の、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル1(4.48g、30.9ミリモル)及び重炭酸ナトリウム(1.56g、18.5ミリモル)の溶液に、DMF(20mL)中の(BOC)Oの溶液を、0℃でアルゴン下に添加した。室温で一晩撹拌した後、反応物を、0℃でHO100mLの添加によってクエンチし、EtOAc(4×80mL)で抽出した。一緒にした有機層を、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、ロタベーパー(rotavapor)で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1 ヘキサン/EtOAc)によって精製して、N−BOC保護したトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル2を、無色油として得た。
HNMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.38 および 1.43 (2 x s,9H),2.04−2.07(m,1H),2.23−2.27(m,2H),3.54−3.63(m,2H),3.70(s,3H),4.34−4.38(m,1H),4.46 (br.s,1H).
化合物3:(Franco Manfre,Jean−Marc Kern及びJean−Francois Biellmann、J.Org.Chem.1992,57,2060−2065)。N−BOC保護したトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル、化合物2(3.24g、13.2ミリモル)を、CHCl(132mL)中に溶解し、0℃に冷却した。ピリジン及びDess−Martinペルヨージナンを添加し、TLCが、SMが残っていないことを示すまで、撹拌を続けた。この反応混合物をCHClで希釈し、10%Na水溶液(3×50mL)、1N HCl水溶液(50mL)、飽和NaHCO水溶液(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、7:3 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、N−BOC保護した4−オキソ−L−プロリンメチルエステル3を、明黄色油として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.44(s,9H),2.53−2.57(m,1H),2.85−2.96(m,1H),3.72 および 3.74 (2 x s,3H),3.85−3.87(m,2H),4.67−4.77(m,1H).
化合物4:(Kuei−Ying Lin,Mark Matteucci、US5,414,077) 無水THF(40mL)中のカリウム−t−ブトキシド(2.51g、22.3ミリモル)の溶液を、THF(40mL)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(7.99g、22.3ミリモル)の懸濁液に、0℃で添加した。得られた黄色イリド(ylide)懸濁液を、0℃で2時間攪拌し、その後、THF(32mL)中のN−BOC保護した4−オキソ−L−プロリンメチルエステル3(2.72g、11.2ミリモル)の溶液を添加した。室温で1時間撹拌した後、この反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、HO(80mL)、食塩水(80mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、9:1 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、N−BOC保護した4−メチレン−L−プロリンメチルエステル、化合物4を、無色油として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.40 および 1.45 (2 x s,9H),2.58−2.62(m,1H),2.88−2.98(m,1H),3.69 および 3.70 (2 x s,3H),4.03−4.06(m,2H),4.36−4.49(m,1H),4.97−4.99(m,2H); EIMS m/z 264 ([M]+Na).
化合物5:N−BOC保護した4−メチレン−L−プロリンメチルエステル、化合物4、(0.8g、3.31ミリモル)を、CHCl(6.5mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。CHCl(6.5mL)中のトリフルオロ酢酸の溶液を、滴下により添加し、得られた混合物を、室温で1.5時間撹拌した。ロタベーパーで揮発性溶媒を除去した後、褐色残渣をHO 10mL中に溶解し、EtO(3×5mL)で洗浄した。水溶液を濃縮し、これを高真空下で更に乾燥して、4−メチレン−L−プロリンメチルエステル5を、TFA塩として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 2.83−2.87(m,1H),3.05−3.11(m,1H),3.80 および 3.81 (2 x s,3H),4.00−4.10(m,2H),4.55 (dd,J=5.7,5.7 Hz,1H),5.17−5.21(m,2H); 13CNMR (534.0,49.1,53.8,59.3,111.7,137.6,169.8; EIMS m/z 142 ([M]+1).
化合物6:(Kamal,A.;et al、J.Med.Chem.、2002,45,4679−4688) ジエタノールアミン(3.57g、34ミリモル)を、メタノール(20mL)中に溶解し、EtN(4.7mL、34ミリモル)及びトリフルオロ酢酸エチル(4.90g、34ミリモル)で、室温で20時間処理し、続いてCFCOOEt更に1mLを添加した。更に20時間後に、高真空下での揮発性溶媒の除去によって、N−トリフルオロアセチルジエタノールアミン、化合物6を、明黄色油として得、これを更に精製することなく使用した。
化合物7:アゾジカルボン酸ジエチル(7.66g、44ミリモル)を、無水THF(57mL)中の、バニリン酸メチル(7.30g、40.1ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(15.67g、59.7ミリモル)の攪拌した溶液に、0℃で滴下により添加し、得られた混合物をこの温度で1時間攪拌し、続いて、無水THF(20mL)中のN−トリフルオロアセチル−ジエタノールアミン6(7.30g、40.1ミリモル)の溶液を添加した。室温で一晩撹拌した後、反応物を、HO(100mL)でクエンチし、EtO(3×80mL)で抽出した。一緒にしたEtO層を、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、8:2−7:3 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、N−トリフルオロセチル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−フェノキシ)エチル]アミン、化合物7を、白色固体として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ3.81(s,3H),3.84(s,3H),3.87(s,3H),3.88(s,3H),4.04−4.08(m,4H),4.28−4.32(m,4H),6.84 および 6.85 (2 x d,J=6.3 Hz,2H),7.50 および 7.51 (2 x d,J=1.5 Hz,2H),7.61 (dd,J=1.5,6.3 Hz,2H).
化合物8:固体Cu(NO・xHO(2.33g、12.41ミリモル)を、無水酢酸(50mL)中のN−トリフルオロセチル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシフェノキシ)エチル]アミン7(2.62g、4.96ミリモル)の攪拌した溶液に、0℃で添加した。この反応混合物を0℃で1時間、室温で2時間撹拌し、次いで、氷水200mLの中に注いだ。撹拌を更に1時間続けた。得られた黄色沈殿を、濾過によって集めた。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、6:4 ヘキサン/EtOAc)による更なる精製によって、N−トリフルオロセチル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン、化合物8を、明黄色固体として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ3.86(s,3H),3.88(s,3H),3.886(s,3H),3.890(s,3H),4.04−4.09(m,4H),4.30−4.35(m,4H),6.98 および 6.99 (2 x s,2H),7.37 および 7.40 (2 x s,2H).
化合物9:THF−MeOH(1:2、48mL)中のN−トリフルオロセチル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン8(2.58g、4.16ミリモル)の溶液を、10%KCO水溶液(16mL)で、室温で12時間処理した。ロタベーパーによって揮発物質を除去した後、残渣をHO 100mLで希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。一緒にしたEtOAc層を、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮して、N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン、化合物9を、黄色固体として得、これを更に精製することなく使用した。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ 3.17(t,J=3.9 Hz,4H),3.89(s,6H),3.93(s,6H),4.19(t,J=3.9 Hz,4H),7.05(s,2H),7.47(s,2H).
化合物10:N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロフェニルオキシ)エチル]アミン、化合物9、(粗製、4.16ミリモル)及びNaHCO(210mg、2.50ミリモル)を、THF中に懸濁させ、(BOC)O(999mg、4.58ミリモル)で0℃で処理し、撹拌を室温で3時間続けた。THFを除去した後、残渣を、HOとEtOAc(100/100mL)との間に分配させた。水性層を、EtOAc(2×50mL)で更に抽出した。一緒にしたEtOAc層を、食塩水(80mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、6:4 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、N−tert−ブトキシカルボニル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン、化合物10を、明黄色固体として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ 1.44(s,9H),3.77(m,4H),3.83,3.86 および 3.87(3 x s,12H),4.20 および 4.26 (2 x t,J=3.9 Hz,4H),6.97 および 6.99 (2 x s,2H),7.36 および 7.40 (2 x s,2H); EIMS m/z 646 ([M]+Na).
化合物11:N−tert−ブトキシカルボニル−N,N−ジ[2−(4−メトキシカルボニル−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン、化合物10(2.11g、3.39ミリモル)を、THF−MeOH−HO(3:1:1、65mL)中に懸濁させ、1M LiOH水溶液(14mL)で、室温で3時間処理した。揮発性溶媒を除去した後、残渣をHO(25mL)で希釈した。得られた水溶液を、濃HClによってpH約1にまで酸性にした。沈殿したN−tert−ブトキシカルボニル−N,N−ジ[2−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン、化合物11を、濾過によって集め、HOで洗浄し、高真空下で更に乾燥した。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.39(s,9H),3.70(m,4H),3.88 および 3.89(2 x s,6H),4.29(m,4H),7.29 および 7.31 (2 x s,2H),7.63(s,2H),13.60 (br.s,2H); 13CNMR δ27.8,46.2 および 46.6,56.3 および 56.4,67.2,79.2,107.9 および 108.0,111.3,141.4
および 141.5,149.1,151.7,154.5,165.9; HRMS m/zC252914Naについての計算値618.1547,実測値618.1552 ([M]+Na).
化合物12:DMFの触媒量(2滴)を、無水THF(6.5mL)中の、N−tert−ブトキシカルボニル−N,N−ジ[2−(4−カルボキシ−2−メトキシ−5−ニトロ−フェニルオキシ)エチル]アミン11(194mg、0.33ミリモル)及び塩化オキサリル(72.7μL、0.81ミリモル)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。過剰のTHF及び塩化オキサリルを、ロタベーパーによって除去した。塩化アクチル(actyl chloride)を、新しいTHF(4mL)中に再懸濁させ、THF(1mL)中の、4−メチレン−L−プロリンメチルエステル5(206.7mg、0.81ミリモル)、EtN(0.19mL、1.39ミリモル)及びHO(0.4mL)の溶液に、0℃でアルゴン雰囲気下で滴下により添加した。この反応混合物を、室温にまで加温し、撹拌を2時間続けた。THFを除去した後、残渣を、HOとEtOAc(10/10mL)との間に分配させた。水性層を、EtOAc(2×8mL)で更に抽出した。一緒にした有機層を、食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、2:8 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、ビス{2−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−[(S)−4−メチレン−2−メトキシカルボニル−1−ピロリジニルカルボニル]−フェニルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル12を、明黄色油(回転異性体)として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.46(s,9H),2.68−2.75(m,2H),2.99−3.10(m,2H),3.60−4.28(m,24H),4.56−5.12(m,6H),6.78−6.83(m,2H),7.63−7.71(m,2H); EIMS m/z 864([M]+Na).
化合物13:無水トルエン(2.4mL)中のビス{2−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−[(S)−4−メチレン−2−メトキシカルボニル−1−ピロリジニルカルボニル]フェニルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル12(100mg、0.12ミリモル)の激しく撹拌した溶液に、DIBAL−Hの溶液(トルエン中の1M溶液480μL)を−78℃でアルゴン雰囲気下で、滴下により添加した。この混合物を更に45分間撹拌した後、メタノール5滴、続いて5%HCl(4mL)の添加によって、過剰の試薬を分解させた。得られた混合物を、0℃まで加温した。層を分離し、水性層をCHCl(3×3mL)で更に抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、95:5 CHCl/MeOH)による残渣の精製によって、ビス{2−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−[(S)−4−メチレン−2−ホルミル−1−ピロリジニルカルボニル]フェニルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル13を、明黄色油(84mg、91%)として得た。
化合物14:ビス{2−[5−メトキシ−2−ニトロ−4−[(S)−4−メチレン−2−ホルミル−1−ピロリジニルカルボニル]フェニルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル13(180mg、0.23ミリモル)、Na(1.84ミリモル、8当量)、THF3.5mL及びHO2.2mLの混合物を、室温で20時間攪拌した。溶媒を高真空下で除去した。残渣を、MeOH(30mL)中に再懸濁させ、AcClを、pH約2まで滴下により添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。この反応物を、MeOHの大部分を除去することによって仕上げ、次いでEtOAc(25mL)で希釈した。EtOAc溶液を、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3 CHCl/MeOH)による残渣の精製によって、ビス−{2−[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−5−オキソ−1,3,,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル14を、白色固体(86mg、50%)として得た。
(実施例14)
(11aS)−7−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン
スキーム2
Figure 2009524636
化合物15:アセトン(200mL)中のバニリン酸メチル(9.109g、50ミリモル)の溶液に、KCO(27.64g、200ミリモル)及び1,5−ジブロモペンタン(20.4mL、150ミリモル)を添加した。得られた混合物を還流まで加熱した。6時間後に、TLCによって、出発材料が残留しなかったことが示された。この混合物を室温にまで冷却し、固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、8:2 ヘキサン/EtOAc)による精製によって、4−(5−ブロモペンチルオキシ)−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル15を、白色固体(13.65g、82%)として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ 1.60−1.66(m,2H),1.85−1.97(m,4H),3.42(t,J=5.0 Hz,2H),3.87(s,3H),3.89(s,3H),4.06(t,J=5.0 Hz,2H),6.85(d,J=6.3 Hz,1H),7.52(d,J=1.5 Hz,1H),7.63 (dd,J=6.3,1.5 Hz,1H); EIMS m/z 353 および 355 ([M]+Na).
化合物16:固体Cu(NO・xHO(3.64g、19.42ミリモル)を、無水酢酸(81mL)中の4−(5−ブロモペンチルオキシ)−3−メトキシ−安息香酸メチルエステル15(5.36g、16.18ミリモル)の攪拌した溶液に、0℃で添加した。この反応混合物を、0℃で1時間、室温で2時間撹拌し、次いで、氷−水200mLの中に注いだ。撹拌を更に1時間続けた。得られた黄色沈殿を、濾過によって集め、水で洗浄した。高真空下で更に乾燥して、4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸メチルエステル、化合物16を、明黄色固体(5.98g)として得、これを次の段階に直接使用した。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ 1.59−1.70(m,2H),1.85−1.98(m,4H), 3.43(t,J=5.1 Hz,2H),3.89(s,3H),3.94(s,3H),4.08(t,J=4.8 Hz,2H),7.05(s,1H),7.42(s,1H).EIMS m/z 398 および 400 ([M]+Na).
化合物17:4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸メチルエステル16(5.98g、15.9ミリモル)を、THF−MeOH−HO(3:1:1、157mL)中に懸濁させ、1M LiOH水溶液(31mL)で、室温で5時間処理した。揮発性溶媒を除去した後、残渣をHO(70mL)で希釈した。得られた水溶液を、濃HClによってpH約2にまで酸性にした。沈殿した4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸17を、濾過によって集め、HOで洗浄し、高真空下で更に乾燥した(5.47g)。
H NMR (300 MHz,CDCl) δ1.64−1.68(m,2H),1.87−1.98(m,4H),3.43(t,J
=4.8 Hz,2H),4.08(s,3H),4.10(t,J=5.1 Hz,2H),7.21(s,1H),7.35(s,1H),13.60 (br.s,1H); EIMS m/z 384 および 386([M]Na).
化合物18:DMFの触媒量(2滴)を、無水THF(7.5mL)中の、4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−安息香酸17(270mg、0.74ミリモル)及び塩化オキサリル(80μL、0.89ミリモル)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。過剰のTHF及び塩化オキサリルを、ロタベーパーによって除去した。塩化アセチルを、新しいTHF(6mL)中に再懸濁させ、THF(1.5mL)中の、4−メチレン−L−プロリンメチルエステル5(228mg、0.89ミリモル)、EtN(0.32mL、2.31ミリモル)及びHO(0.15mL)の溶液に、0℃でアルゴン雰囲気下で滴下により添加した。この反応混合物を、室温にまで加温し、撹拌を4時間続けた。THFを除去した後、残渣を、HOとEtOAc(20/20mL)との間に分配させた。水性層を、EtOAc(3×10mL)で更に抽出した。一緒にした有機層を、食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、6:4 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、1−[4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−ベンゾイル]−4−メチレン−L−プロリンメチルエステル18を、明黄色油(回転異性体)として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl,回転異性体) δ 1.62−1.68(m,2H),1.86−1.98(m,4H),2.64−2.75(m,1H),2.99−3.08(m,1H),3.43(t,J=5.1 Hz,2H),3.59−3.96(m,7H),4.05−4.21(m,3H),4.57−4.61 および 4.90−5.12(m,3H),6.80 および 6.83 (2 s,1H),7.64 および 7.67 (2 s,1H); EIMS m/z 507 および 509 ([M]+Na).
化合物19:無水トルエン−CHCl(3:1、2.5mL)中の1−[4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−ベンゾイル]−4−メチレン−L−プロリンメチルエステル18(61mg、0.12ミリモル)の激しく撹拌した溶液に、DIBAL−Hの溶液(トルエン中の1M溶液188μL)を−78℃でアルゴン雰囲気下で、滴下により添加した。この混合物を更に45分間撹拌した後、メタノール3滴、続いて5%HCl(2mL)の添加によって、過剰の試薬を分解させた。得られた混合物を、0℃まで加温した。層を分離し、水性層をCHCl(3×2mL)で更に抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1 ヘキサン/EtOAc)による残渣の精製によって、(S)−1−[4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−ベンゾイル]−4−メチレン−2−ピロリジンカルボキサルデヒド19を、明黄色油(44mg、80%)として得た。
化合物20:(S)−1−[4−(5−ブロモペンチルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ−ベンゾイル]−4−メチレン−2−ピロリジンカルボキサルデヒド19(43.7mg、0.096ミリモル)、Na(0.58ミリモル、6当量)、THF1.5mL及びHO 0.9mLの混合物を、室温で18時間攪拌した。溶媒を高真空下で除去した。残渣を、MeOH(6mL)中に再懸濁させ、AcClを、pH約2まで滴下により添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。この反応物を、MeOHの大部分を除去することによって仕上げ、次いでEtOAc(20mL)で希釈した。EtOAc溶液を、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、98:2 CHCl/MeOH)による残渣の精製によって、(11aS)−7−(5−ブロモペンチルオキシ)−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン20を、明黄色油(31mg、74%)として得た。
H NMR (300 MHz,CDCl) /δ1.58−1.66(m,2H),1.84−1.99(m,4H),2.91−2.95(m,1H),3.08−3.14(m,1H),3.42(t,J=5.1 Hz,2H),3.93(s,3H),3.87−4.27(m,5H),5.15 (br s,1H),5.18 (br s,1H),6.84(s,1H),7.49(s,1H),7.71(d,J=4.0 Hz,1H); EIMS m/z 429 および 431 ([M]+Na).
次いで、化合物20を、実施例11に於けるようにして調製されたPBD単位と結合させて、本発明の化合物を形成することができる。
(実施例15)
8,8’−[3−(2−アセチルチオエチル)−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
無水THF(15mL)中のトリフェニルホスフィン(1.77g、6.8ミリモル)の溶液に、アゾジカルボン酸ジエチル(トルエン中2.2M、2.4mL、5.4ミリモル)を、0℃で滴下により添加した。0℃で55分間撹拌した後、乾燥THF(7mL)中の、3−(2−ヒドロキシエチル)ペンタン−1,5−ジオール(740mg、5ミリモル)及びチオ酢酸(335μL、4.5ミリモル)の溶液を滴下により添加した。1時間後に、氷/水浴を取り去り、反応物を室温で16時間攪拌した。溶媒を回転蒸発によって真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、20:1、15:1、10:1、4:1)によって精製して、3−(2−アセチルチオエチル)ペンタン−1,5−ジオールを白色固体(350mg)として得、出発材料トリオール(406mg)を回収した。
H NMR (400 Hz,CDCl):δ 3.65−3.63(m,4H),3.45 (bs,2H),2.84−2.80(m,2H),2.28(s,3H),1.73−1.67(m,1H),1.55−1.49(m,6H).MS (ESI):m/z 229.0(M+Na)
Figure 2009524636
無水THF(0.4mL)中のトリフェニルホスフィン(53mg、0.2ミリモル)の溶液に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(36μL、0.17ミリモル)を、0℃で滴下により添加した。0℃で25分間撹拌した後、乾燥THF(0.2mL)中の、(11aS)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン、PBDモノマー、(38mg、0.14ミリモル、使用の前の結合時間の間、乾燥ベンゼンと共に共蒸発させ、高真空で乾燥した)を添加した。この混合物を、10分間撹拌し続け、その後、乾燥THF(0.2mL)中の、チオ酢酸エステル化合物(12mg、0.058ミリモル、使用の前の結合時間の間、乾燥ベンゼンと共に共蒸発させ、高真空で乾燥した)を添加した。この反応混合物を、0℃で35分間撹拌した。氷/水浴を取り除き、溶液を室温で12時間攪拌した。溶媒を、真空中で回転蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、100:1、50:1、25:1、20:1)によって精製して、8,8’−[3−(2−アセチルチオエチル)−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](19mg、y=47%)を得た。
H NMR (400 Hz,CDCl):δ 7.66(d,J=4.4 Hz,2H),7.46(s,2H),6.78(s,2H),5.17(s,2H),5.14(s,2H),4.26(s,4H),4.17−4.09(m,4H),3.88(s,
6H),3.87−3.83(m,2H),3.13−3.06(m,2H),2.94−2.90(m,4H),2.29(s,3H), 1.95 (bs,3H),1.68 (bs,4H).MS (ESI,with HO):m/z 745.3(m+2HO+Na),727.3(M+HO+Na),709.2(M+Na)
(実施例16)
8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
水(0.3mL)中のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP、52mg、0.18ミリモル)の懸濁液に、飽和重炭酸ナトリウム(約0.6mL)を滴下により添加して、pHを6から7に調節した。次いで、これに、リン酸塩緩衝液(pH7.0、10mM、NaHPO/HPO、0.5mL)を添加した。この得られたTCEP溶液を、メタノール(2.2mL)中の8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](29mg、0.036ミリモル)の混合物に添加し、室温で3時間攪拌した。この反応物をリン酸緩衝液(pH6.5)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、白色固体を得た。この固体を、ジクロロメタン/MeOH(2:1)中に溶解し、再び蒸発させた。ジクロロメタンを添加し、蒸発させた。残渣を高真空にし、逆相C18カラム{CHCN/HO、固体をCHCN/HO(3:1、2mL)中に溶解し、30分間攪拌し、その後、カラムに担持}によって精製して、8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](11mg)を、白色固体として得た(方法H)。
MS (ESI):m/z=786.3 MNa
m/z=804.2 MNa+H
8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水DMF(2mL)中に溶解した5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼン(89mg、0.18ミリモル)の溶液に、8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(93mg、0.36ミリモル)、炭酸カリウム粉末(100mg、0.72ミリモル)、ヨウ化カリウム粉末(15mg、0.09ミリモル)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(13mg、0.036ミリモル)を、室温で添加した。この混合物を1時間攪拌した後、8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オンの第二部分(22mg、0.085ミリモル)を添加した。この溶液を、室温で更に3時間、撹拌し続けた。次いで、この反応物を水でクエンチし、ジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これを濾過し、濾液を減圧下で、続いて高真空で蒸発させて、残留DMFを除去した。次いで、残渣を、逆相C18カラム(CHCN/HO)によって精製して、8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](29mg)を白色固体として得た(方法H)。
MS (ESI):m/z=832.2 MNa
m/z=850.2 MNa+H
H NMR (400 Hz,CDCl−d1, in δ ppm):7.67 (bs,2H),7.58−7.26(m,5H),6.82(s,2H),5.21−5.14(m,8H),4.30(s,4H), 4.02−3.88(m,9H),3.16−3.10(m,2H),2.97−2.93(m,2H),2.45−2.40(m,5H),2.09−2.03(m,2H),1.34(s,6H)
5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水ジクロロメタン(7mL)中の5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(329mg、1.0ミリモル)の懸濁液に、トリエチルアミン(348μL、2.5ミリモル)、続いてメタンスルホニルクロリド(193μL、2.5ミリモル)を、−2℃で10分間かけて滴下により添加した。この溶液を、0℃で更に30分間攪拌し、次いで氷と水との混合物でクエンチした。この混合物を冷ジクロロメタンで抽出し、一緒にしたジクロロメタン層を、冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これを濾過し、濾液を真空中で回転蒸発によって蒸発させた。残渣を、短いシリカゲルカラム(ジクロロメタン/ヘキサン/酢酸エチル、1:2:4)によって迅速に精製して、5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼンを、無色油(410mg)として得た。
MS (ESI):m/z=508.0 MNa
m/z=483.9 M−H
m/z=519.9 M−H+2H
5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
メタノール(50mL)中の5−ニトロ−m−キシレン−α,α’−ジオール(890mg、5.4ミリモル)の溶液に、Pd/C(10%、287mg)を添加した。水素雰囲気を導入し、この混合物を、加圧(H、5から8psi)下で、室温で5時間水素化した。この溶液を、セライトに通して濾過し、濾液を真空中で回転蒸発によって蒸発させて、5−アミノ−m−キシレン−α,α’−ジオールを得、次いで、これをTHF(10mL)/DMF(15mL)中に溶解させた。THF(5mL)中に溶解させた4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタン酸(1.05g、5.4ミリモル)を、室温で添加し、続いて1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.1g、10.8ミリモル)及び4−ジメチルアミノピリジン(66mg、0.54ミリモル)を添加した。得られた混合物を、室温で一晩撹拌し、次いで10%塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出し、洗浄し、乾燥した。これを濾過し、溶媒を真空中で回転蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、15:1、10:1、7:1)によって精製して、5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを白色固体(729mg)として得た。
MS (ESI):m/z=352.1 MNa
H NMR (400 Hz,CDCl−d1,in δ ppm):7.47(s,2H),7.10(s,1H),4.58(s,4H),2.52−2.47(m,2H),2.42(s,3H),2.02−1.98(m,2H),1.34(s,6H).
(実施例17)
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
水(0.05mL)中のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP、64mg、0.22ミリモル)の懸濁液に、飽和重炭酸ナトリウム(約0.7mL)を滴下により添加して、pHを6から7に調節した。次いで、これに、リン酸塩緩衝液(pH7.0、10mM、NaHPO/HPO、0.8mL)を添加した。この得られたTCEP溶液を、メタノール(5mL)中の8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](35mg、0.045ミリモル)の混合物に添加し、室温で4.5時間攪拌した。この反応物をリン酸緩衝液(pH6.5)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、白色固体を得た。この固体を、ジクロロメタン/MeOH(2:1)中に溶解し、再び蒸発させた。ジクロロメタンを添加し、蒸発させた。残渣を高真空にし、逆相C18カラム{CHCN/HO、固体をCHCN/HO(3:1、2mL)中に溶解し、30分間攪拌し、その後、カラムに担持}によって精製して、8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](10.5mg、y=32%)を、白色固体として得た(方法H)。
MS (ESI):m/z=758.2 MNa
m/z=776.2 MNa+H
m/z=794.3 MNa+2H
8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水DMF(2.5mL)中に溶解した5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼン(105mg、0.23ミリモル)の溶液に、8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(119mg、0.46ミリモル)、炭酸カリウム粉末(127mg、0.92ミリモル)、ヨウ化カリウム粉末(20mg、0.12ミリモル)及びテトラブチルアンモニウムヨージド(17mg、0.046ミリモル)を、室温で添加した。この混合物を1.5時間攪拌した後、8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オンの第二部分(23mg、0.089ミリモル)を添加した。この溶液を、室温で更に4.5時間、撹拌し続けた。次いで、この反応物を水でクエンチし、ジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、次いで高真空に付して、残留DMFを除去した。残渣をCHCN/HO(10:1)中に懸濁させ、濾過した。濾液を蒸発させ、粗製生成物を、逆相C18カラム(CHCN/HO)によって精製して、8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](39mg)を白色固体として得た(方法H)。
MS (ESI):m/z=804.2 MNa
m/z=822.2 MNa+H
m/z=840.2 MNa+2H
H NMR (400 Hz,CDCl−d1,in δ ppm):7.64 (bs,2H),7.50(s,2H),6.83−6.76(m,5H),5.18−5.10(m,8H),4.27(s,4H),3.95(s,6H),3.90−3.84(m,3H),3.51(s,2H),3.13−3.07(m,2H),3.01(s,3H),2.94−2.90(m,2H), 2.41(s,3H),1.30(s,6H)
5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水ジクロロメタン(3mL)中の5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(135mg、0.45ミリモル)の溶液に、トリエチルアミン(153μL、1.1ミリモル)、続いてメタンスルホニルクロリド(87μL、1.1ミリモル)を、−2℃で10分間かけて滴下により添加した。この溶液を、0℃で更に30分間攪拌し、次いで氷/水でクエンチした。この混合物を冷ジクロロメタンで抽出し、一緒にしたジクロロメタン層を、冷水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いでこれを濾過し、濾液を真空中で回転蒸発によって蒸発させた。残渣を、分取TLCプレート(ヘキサン/酢酸エチル、1:1.5)によって精製して、5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(メシルオキシメチル)−ベンゼンを、無色油(105mg)として得た。
MS(ESI):m/z=480.0 MNa
5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
DMF(4mL)中の5−(N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(226mg、0.78ミリモル)の溶液に、ヨードメタン(149μL、2.4ミリモル)、続いて炭酸カリウム粉末(108mg、0.78ミリモル)を添加した。室温で4日間撹拌した後、この混合物を、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、次いでジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水性層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、1:2)によって精製して、5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンを白色フォーム(152mg)として得た。
MS(ESI):m/z=324.1 MNa
H NMR (400 Hz,CDCl−d1,in δ ppm):6.70(s,2H),6.66(s,1H),4.06(s,4H),3.54(s,2H),3.04(s,3H),2.46(s,3H),1.37(s,6H)
5−(N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
無水エタノール(25mL)中の5−アミノ−1,3−ビス−ヒドロキシメチル−ベンゼン(765mg、5ミリモル)の溶液に、2−(メチルジチオ)−イソブチルアルデヒド(751mg、5ミリモル)を添加した。室温で4時間攪拌した後、この溶液を氷/水浴で0℃まで冷却し、ホウ水素化ナトリウム(220mg、5.8ミリモル)を添加した。この混合物を0℃で1時間撹拌し続け、次いで、冷5%塩酸でクエンチし、ジクロロメタンで希釈した。飽和重炭酸ナトリウムを添加して、溶液を僅かに塩基性にした。有機層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH、15:1、10:1)によって精製して、5−(N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを、無色油(832mg)として得た。
MS(ESI):m/z=310.0 MNa
(実施例18)
8,8’−[(4−(2−(4−メルカプト−4−メチル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
メタノール(1.6mL)中の8,8’−[(4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](60mg)の溶液に、DMF(0.2mL)及び水0.2mL中のトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(48mg)の溶液を添加した。この反応混合物を室温で18時間攪拌し、溶媒を真空中で除去して残渣を得、この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン/アセトニトリル(B)の混合物による勾配溶離(勾配:100%Bから10%A:90%Bまで下げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 10gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、8,8’−[(4−(2−(4−メルカプト−4−メチル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](17mg)を得た。
LC/MS(方法A1、ZQ):ES m/z=855 MH+H
m/z=837 MH
保持時間=3.70分
8,8’−[(4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(4mL)中の4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(360mg)及びトリエチルアミン(810μL)の冷却した(0℃)溶液に、ジクロロメタン(4mL)中のメタンスルホニルクロリド(298μL)を添加した。2時間後に、水を添加した。層を分離し、水性層をジクロロメタンで2回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物による勾配溶離(勾配:100%Bから3%A:97%Bまで下げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 20g カラム、SiOH 15−35μm)によって精製して、メシラート化合物280mgを得た。ジメチルホルムアミド(4mL)中のプレ−トマイマイシン(120mg)の溶液に、炭酸カリウム(244mg)、ヨウ化カリウム(147mg)及びこのメシラート化合物のサンプル(137mg)を添加した。この反応混合物を、30℃で20時間攪拌した。水(20mL)を添加し、得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥して、残渣を得た。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物による勾配溶離(勾配:100%Bから6%A:94%Bまで下げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 20g カラム、SiOH 15−35μm)によって精製して粗製化合物を得、これを水/アセトニトリル1:1中に溶解し、次いで真空中で濃縮して、8,8’−[(4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](120mg)を得た。
LC/MS (方法A1、ZQ):ES:m/z=919 MH+2 H
m/z=901 MH+H
m/z=883 MH
保持時間=3.82分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,28(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,94(m,2H);2,29(m,2H);2,39(s,3H);2,97(m,4H);3,50から4,20(m,6H);4,00(s,6H);4,27(s,4H);5,27(m,4H);5,61(m,2H);5,87 (t ブロード,J=5,5 Hz,1H);6,83(s,2H);6,97(s,2H);7,55(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジオキサン(3.5mL)中の4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(656mg)の溶液に、ジオキサン(5.5mL)中の塩酸4Nの溶液を添加した。室温で20時間後に、この反応混合物を真空中で残渣(603mg)にまで濃縮した。
ジメチルホルムアミド(3.5mL)中の上記の残渣(150mg)のサンプルの溶液に、トリエチルアミン(267μL)、4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタン酸(149mg)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(119μL)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(49mg)を添加した。室温で15時間後に、この反応混合物に水を添加し、この水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液によって洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物による勾配溶離(勾配:100%Bから10%A:90%Bまで下げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Interchrom Puriflash 20g カラム、SiOH 15−35μm)によって精製して、4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(81mg)を得た。
LC/MS (方法A3):ES m/z=375 MH
m/z=156 C10NO
保持時間=2.2分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,22(s,6H);1,79(m,2H);2,19(m,2H);2,39(s,3H);3,43(q,J=5,5 Hz,2H);4,06(t,J=5,5 Hz,2H);4,45 (d ブロード,J=6,0 Hz,4H);5,33(d,J=6,0 Hz,2H);6,84(s,2H);8,13 (t ブロード,J=5,5 Hz,1H)。
4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=299 MH
m/z=156 C10NO
保持時間=1.7分
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,39(s,9H);3,32 (部分的にマスクされたm,2H);4,03(t,J=6,0 Hz,2H);4,46(d,J=6,0 Hz,4H);5,30(t,J=6,0 Hz,2H);6,83(s,2H);7,00 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H)。
4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルブロミドを使用して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=383 MH
m/z=240 C11I4NO
保持時間=3.6分
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,23(t,J=7,0 Hz,6H);1,37(s,9H);3,33 (部分的にマスクされたm,2H);4,22(t,J=5,5 Hz,2H);4,38(q,J=7,0 Hz,4H);7,01 (t ブロード,J=5,5 Hz,1H);7,71(s,2H)。
(実施例19)
8,8’−[(1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、8,8’−[(4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform I):ES:m/z=882 MH
保持時間=4.13分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):1,30(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,96(m,2H);2,31(m,2H);2,40(s,3H);2,97(m,4H);3,66(m,2H);3,89(m,2H);3,97(s,6H);4,04(t,J=5,5 Hz,2H);4,27(s ブロード,4H);5,14(d,J=12,5 Hz,2H);5,19(d,J=12,5 Hz,2H);5,61(m,2H);5,93(t,J=6,0 Hz,1H);6,82(s,2H);6,94(s ブロード,2H);7,09(s ブロード,1H);7,53(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを使用して、4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
H N.M.R.(400 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,22(s,6H);1,80(m,2H);2,20(m,2H);2,39(s,3H);3,40(q,J=6,0 Hz,2H);3,95(t,J=6,0 Hz,2H);4,44(d,J=6,0 Hz,4H);5,11 (t ブロード,J=6,0 Hz,2H);6,73(s ブロード,2H);6,84(s ブロード,1H);8,09 (t ブロード,1H)。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エチルブロミドを使用して、5−(3−フタルイミド−プロポキシ)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=298 MH
m/z=242(M+2H−tBu)
m/z=224(m/z=242−HO)
m/z=206(m/z=224−HO)
m/z=162(m/z=206−CO
保持時間=2.7分
H N.M.R.(500 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,39(s,9H);3,28(q,J=6,0 Hz,2H);3,91(t,J=6,0 Hz,2H);4,44(d,J=6,0 Hz,4H);5,14(t,J=6,0 Hz,2H);6,72 (ε ブロード,2H);6,83(s ブロード,1H);7,01 (t ブロード,J=7,0 Hz,1H)。
(実施例20)
8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(2mL)中の、4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(55mg)及びトリエチルアミン(99μL)の冷却した(0℃)溶液に、メタンスルホニルクロリド(36μL)を添加した。30分間後に、水を添加した。層を分離し、水性層をジクロロメタンで2回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣(95mg)にまで濃縮した。
ジメチルホルムアミド(0.75mL)中のプレ−トマイマイシン(50mg)の撹拌した溶液に、炭酸カリウム(114mg)、ジメチルホルムアミド(1mL)中の上記の残渣(55mg)及びヨウ化カリウム(46mg)を添加した。この反応物を、30℃で20時間攪拌した。固体を濾別し、ジメチルホルムアミドで洗浄した。水を、一緒にしたジメチルホルムアミド溶液に添加し、ギ酸を、沈殿が完全に溶解するまで添加した。得られた溶液を、方法Bに従ったHPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、Jouan Model RC10.10.装置上で遠心蒸発によって濃縮して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](13.5mg)を得た。
LC/MS (方法A3):ES m/z=897 MH
m/z=664(M−C1020NOS+2H)
m/z=234 C1020NOS
保持時間=3.7分
H N.M.R.(500 MHz,CD3COOD−d4,δ in ppm):δ=1,25(s,6H);1,60から2,20 (部分的にマスクされたm,10H);2,35(m,5H);2,80から4,44(m,14H);3,91(s,6H);5,40(s,4H);5,62(m,2H);6,83から7,95(m,8H)。
4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる:
LC/MS (方法A3):ES m/z=389 MH
m/z=234(M−CNO
m/z=156 C10NO
保持時間=2.3分
実施例20の化合物から誘導されるチオール(SH)誘導体は、式:
Figure 2009524636
の化合物と平衡状態にある。
(実施例21)
8,8’−[(4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1,Platform II):ES:m/z=947 MH+2 H
m/z=929 MH+H
m/z=911 MH
保持時間=3.74分
H N.M.R.(500 MHz,CD3COOD−d4,δ in ppm):δ=1,26(s,6H);1,59から1,76(m,8H);1,81から1,94(m,4H);2,35(m,5H);2,80から4,40(m,14H);3,92(s,6H);5,39(m,4H);5,50(m,2H);6,72から7,95(m,8H)。
4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=403 MH
m/z=248(M−CNO
m/z=156 C10NO
保持時間=2.3分
4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=411 MH
m/z=355(M+2H−tBu)
m/z=240 C1114NO
保持時間=3.9分
4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、メタンスルホン酸4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ブチルエステル(Cazenave Gassiot, A.; Charton,J.;Girault−Mizzi,S.;Gilleron,P.;Debreu−Fontaine,M−A.;Sergheraert,C.;Melnyk,P.、Bioorg.Med.Cem.Lett.2005,15(21),4828)を使用して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=327 MH
m/z=271(M+2H−tBu)
m/z=156 C10NO
保持時間=2.0分
(実施例22)
8,8’−[(4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform II):ES:m/z=950 MH
保持時間=3.32分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl,δ in ppm):δ=1,32(s,6H);1,76(d,J=6,5 Hz,6H);1,80(m,2H);1,94(m,2H);2,27から2,46(m,11H);2,67(m,2H);2,97(m,4H);3,40から3,70(m,4H);3,90(m,2H);4,00(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,29(s ブロード,4H);5,60 (q ブロード,J=6,5 Hz,2H);6,86(s,2H);7,30(s,2H);7,56(s,2H);7,65(d,J=4,5 Hz,2H)。
4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジオキサン(10mL)中の4−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(610mg)の溶液に、ジオキサン(2.5mL)中の塩酸4Nの溶液を添加した。室温で4時間後に、この反応混合物を真空中で残渣(560mg)にまで濃縮した。
ジメチルホルムアミド(2.5mL)中の上記の残渣(160mg)のサンプルの溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(181μL)、4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタン酸(158mg)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(88μL)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(15mg)を添加した。室温で15時間後に、固体を濾別し、ジメチルホルムアミド溶液を、方法Fに従ったHPLC精製のために注入した。適切なフラクションを一緒にし、凍結乾燥によって濃縮して、4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン(105mg)を得た。
LC/MS (方法A3):ES m/z=442 MH
m/z=266(M+2H−C13OS
保持時間=2.3分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,27(s,6H);1,70から1,83(m,4H);2,25から2,39(m,8H);2,40(s,3H);2,63(m,2H);3,43(m,4H);4,49(s,4H);5,28(m ブロード,2H);7,18(s,2H)。
4−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)ピリジンの製造のための手順に従って製造できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=366 MH
m/z=310(M+2H−tBu)
m/z=266(M+2H−COtBu)
保持時間=0.5分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,39(s,9H);1,73(m,2H);2,29(m,6H);2,61(m,2H);3,30 (部分的にマスクされたm,4H);4,49(d,J=6,0 Hz,4H);5,30 (t ブロード,J=6,0 Hz,2H);7,18(s,2H)。
4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの製造のための手順に従って製造できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=450 MH
m/z=394(M+2H−tBu)
m/z=350(M+2H−COtBu)
保持時間=2.4分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−dδ,δ in ppm):δ=1,35(t,J=7,0 Hz,6H);1,39(s,9H);1,79(m,2H);2,27(m,6H);2,80(m,2H);3,29(m,4H);4,39(q,J=7,0 Hz,4H);8,12(s,2H)。
4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル及びtert−ブチル−4−プロパルギル−ピペラジン−1−カルボキシラート(Zheng,H.;Weiner,L.M.;Bar−Am,O.;Epsztejn,S.;Cabantchik,Z.I.;Warshawsky,A.;Youdim,M.B.H.;及びFridkin,M.Bioorg.Med.Chem.2005,3,773)で出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って製造できる。
El (方法C) m/z=445 M+.
m/z=388(M−C
m/z=344(m/z=388−CO
m/z=57 C
H N.M.R.(400 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,46(t,J=7,0 Hz,6H);1,48(s,9H);2,60(m ブロード,4H);3,52(m ブロード,4H);3,62(s ブロード,2H);4,49(q,J=7,0 Hz,4H);8,23(s,2H)。
4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして製造できる。
Figure 2009524636
ピリジン(35mL)中のケリダミン酸ジエチルエステル(Chaubet,F.;Nguyen van duong,M.;Gref,A.;Courtieu,J.;Crumbliss,A.L.;Gaudemer,A.Tetrahedron Lett.1990,31(40),5729−5732)(3.5g)の冷却した(0℃)溶液に、トリフルオロメタンスルホニルクロリド(2.6mL)を滴下により添加した。次いで、この反応物を室温で3時間攪拌した。水及び酢酸エチルを添加した。層を分離し、水性層を酢酸エチルで2回抽出した。一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、ジクロロメタンで溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 90gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(4.2g)を得た。
LC/MS(方法A1、Platform):ES m/z=372 MH
保持時間=4.38分
(実施例23)
8,8’−[(1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=949 MH
m/z=475,3(M+2H)2+/2
保持時間=3.3分
1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、1−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=441 MH
保持時間=2.4分
H N.M.R.(400 MHz, DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,26(s,6H);1,71(m,2H);1,79(m,2H);2,22から2,40(m,8H);2,39(s,3H);2,58(m,2H);3,44(m,4H);4,45(d,J=6,0 Hz,4H);5,09(t,J=6,0 Hz,2H);7,00(s ブロード,2H);7,08(s ブロード,1H)。
1−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−イソフタル酸ジメチルエステルで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピル)−1,3−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=365 MH
m/z=309(M+2H−tBu)
保持時間=2.0分
H N.M.R.(300 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,39(s,9H);1,71(m,2H);2,28(m,6H);2,57(m,2H);3,29 (部分的にマスクされたm,4H);4,44(d,J=6,0 Hz,4H);5,08(t,J=6,0 Hz,2H);7,00(s ブロード,2H);7,08(s ブロード,1H)。
5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−イソフタル酸ジメチルエステル
Figure 2009524636
5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−イソフタル酸ジメチルエステルは、5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−イソフタル酸ジメチルエステルで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=421 MH
m/z=365(M+2H−tBu)
m/z=321(M+2H−COtBu)
保持時間=2.7分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,39(s,9H);1,74(m,2H);2,28(m,6H);2,75(m,2H);3,30 (部分的にマスクされたm,4H);3,89(s,6H);8,08(d,J=2,0 Hz,2H);8,32(t,J=2,0 Hz,1H)。
5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−イソフタル酸ジメチルエステル
Figure 2009524636
5−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−プロプ−1−イニル]−イソフタル酸ジメチルエステルは、tert−ブチル−4−プロパルギル−ピペラジン−1−カルボキシラートで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=417 MH
m/z=361(M+2H−tBu)
m/z=317(M+2H−C0tBu)
保持時間=3.1分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,40(s,9H);2,50 (マスクされたm,4H);3,35(m,4H);3,61(s,2H);3,90(s,6H);8,14(s ブロード,2H);8,40(s ブロード,1H)。
(実施例24)
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=971 MH
m/z=486,3(M+2H)2+/2
保持時間=3.60分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,28(s,6H);1,76(d,J=6,5 Hz,6H);1,94(m,2H);2,26(m,2H);2,40(s,3H);2,98(m,4H);3,36から3,95(m,12H);4,00(s,6H);4,18(m,2H);4,28(s ブロード,4H);5,27(m,4H);5,61(m,2H);5,97(m ブロード,1H);6,84(s,2H);7,01(s ブロード,2H);7,56(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H).
4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンで出発して、4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=463 MH
保持時間=2.3分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,22(s,6H);1,79(m,2H);2,15(m,2H);2,39(s,3H);3,18(q,J=6,0 Hz,2H);3,40(t,J=6,0 Hz,2H);3,52(m,2H);3,60(m,2H);3,76(m,2H);4,18(m,2H);4,45(s,4H);5,32(m ブロード,2H);6,85(s,2H);7,90 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H)。
4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES m/z=387 MH
m/z=331(M+2H−tBu)
保持時間=2.0分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,37(s,9H);3,07(q,J=6,0 Hz,2H);3,39(t,J=6,0 Hz,2H);3,51(m,2H);3,59(m,2H);3,73(m,2H);4,18(m,2H);4,45(d,J=6,0 Hz,4H);5,31(t,J=6,0 Hz,2H);6,73 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H);6,85(s,2H)。
4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
酢酸エチル(18mL)中の4−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(Roy,B.C.;Santos,M.;Mallik,S.;D.Campiglia,A.D.J.Org.Chem.2003,68(10),3999)(900mg)の溶液に、ジ−tert−ブチル−ジカルボナート(545mg)及び炭素上パラジウム10%(73mg)を添加した。この溶液を、室温で水素雰囲気(2バール)下で18時間攪拌した。固体を濾別し、溶媒を真空中で残渣にまで除去した。残渣を、ジクロロメタン(A)及びメタノール(B)の混合物による勾配溶離(勾配:100%Aから97.5%A:2.5%Bまで下げる)を使用する、シリカゲルクロマトグラフィー(Analogix Super Flash SiO SF25−34g)によって精製して、4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(760mg)を得た。
LC/MS (方法A3):ES m/z=471 MH
m/z=415(M+2H−tBu)
m/z=371(M+2H−COtBu)保持時間=3.6分
H N.M.R.(300 MHz1 DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,32(t,J=7,0 Hz,6H);1,36(s,9H);3,04(q,J=6,0 Hz,2H);3,38(t,J=6,0 Hz,2H);3,51(m,2H);3,59(m,2H);3,79(m,2H);4,25 (マスクされたm,2H);4,29(q,J=7,0 Hz,4H);6,70 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H);7,73(s,2H)。
(実施例25)
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform II):ES:m/z=1102 MH
保持時間=4.49分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl3−d1,δ in ppm):δ=1,30(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,95(m,2H);2,28(m,2H);2,41(s,3H);2,97(m,4H);3,33から3,96(m,24H);3,96(s,6H);4,12(m,2H);4,27(s ブロード,4H);5,07から5,24(m,4H);5,60(m,2H);6,21(m ブロード,1H);6,81(s,2H);6,96(s,2H);7,07(s,1H);7,51(s,2H);7,65(d,J=4,5 Hz,2H)。
1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、1−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法G1):ES m/z=594 MH
保持時間=1.9分
1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
THF(5.5mL)中の1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(540mg)の溶液に、トリフェニルホスフィン(320mg)及び水(22μL)を添加した。この溶液を室温で18時間撹拌し、溶媒を真空中で残渣にまで除去した。この残渣を、ジクロロメタン/メタノール95:5、次いでジクロロメタン/メタノール/NHOH 75:25:2.5で溶離する、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(430mg)を得た。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=418 MH
保持時間=1.3及び1.7分
1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジクロロメタン(40mL)中の、2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エタノール(1.6g)及びトリエチルアミン(1.45mL)の冷却した(0℃)溶液に、メタンスルホニルクロリド(617μL)を添加した。1時間後に、水を添加した。層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣(1.83g)にまで濃縮した。
残渣のサンプル(1.4g)、3,5−ビス−ヒドロキシメチルフェノール(510mg)及び炭酸カリウム(686mg)を、ジメチルホルムアミド(8mL)中で混合し、70℃で15時間加熱した。この反応混合物を室温にまで冷却し、水を添加し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物で溶離する(勾配:2%A:98%B→10%A:90%B)、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 70gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(540mg)を得た。
CI(方法D):m/z=461 MNH
2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エタノールは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジメチルホルムアミド(30mL)中の2−[2−(2−{2−[2−(2−トシルオキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エタノール(Loiseau,F.A.;Hii,K.K.;Hill,A.M.J.Org.Chem.2004,69,639)(4.5g)の溶液に、アジ化ナトリウム(0.89g)を添加した。この溶液を70℃で18時間攪拌し、次いで溶媒を真空中で残渣にまで除去した。ジクロロメタンを添加し、得られた沈殿を濾別した。有機層を真空中で濃縮して、2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エタノール(3.1g)を得た。
CI(方法D):m/z=325 MNH
(実施例26)
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform II):ES:m/z=970 MH
保持時間=3.89分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl3−d1,δ in ppm):δ=1,27(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,94(m,2H);2,26(m,2H);2,40(s,3H);2,98(m,4H);3,35から3,92(m,12H);3,96(s,6H);4,15(m,2H);4,28(s ブロード,4H);5,10から5,23(m,4H);5,60 (q ブロード,J=6,5 Hz,2H);6,05 (t ブロード,J=6,0 Hz,1H);6,81(s,2H);6,98(s,2H);7,09(s,1H);7,53(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、1−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、1−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=462 MH
m/z=444(M+H−HO)
保持時間=3.0分
1−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、1−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=286 MH
m/z=268(M+H−HO)
保持時間=0.8分
1−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン
Figure 2009524636
1−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エタノール(Roy,B.C;Santos,M.;Mallik,S.;D.Campiglia,A.D.J.Org.Chem.2003,68(10),3999)で出発して、1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−アジド−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
CI(方法D)m/z=329 MNH
(実施例27)
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A3):ES:m/z=1103 MH
m/z=552(M+2H)2+/2
保持時間=3.7分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,29(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);1,94(m,2H);2,28(m,2H);2,40(s,3H);2,97(m,4H);3,33から3,95(m,24H);3,99(s,6H);4,18(m,2H);4,28(s ブロード,4H);5,27(m,4H);
5,60(m,2H);6,19(m ブロード,1H);6,82(s,2H);7,00(s ブロード,2H);7,55(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンで出発して、4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=596 MH
保持時間=2.4分
4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=519 MH
保持時間=2.2分
4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、4−(2−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES m/z=603 MH
m/z=271(M+2H−COtBu)
保持時間=3.6分
4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ジメチルホルムアミド(10mL)中のケリダミン酸ジエチルエステル(1.03g)の溶液に、メタンスルホン酸2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エチルエステル(1.82g)及び炭酸カリウム(893mg)を添加した。得られた混合物を70℃で15時間加熱し、次いで、室温にまで冷却した。水を添加し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物で溶離する(勾配:3%A:97%B→5%A:95%B)、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioPrep 70gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、4−{2−[2−(2−{2−[2−(2−アジド−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル(2.19g)を得た。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=529 MH
保持時間=3.4分
(実施例28)
8,8’−[(1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform I):ES:m/z=872 MH+H
m/z=854 MH
保持時間=3.40分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,31(s,6H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);2,39(s,3H);2,45(s,3H);2,62(s,2H);2,92(t,J=6,5 Hz,2H);2,97(m,4H);3,89(m,2H);3,96(s,6H);4,06(t,J=6,5 Hz,2H);4,26(s ブロード,4H);5,12(d,J=12,5 Hz,2H);5,19(d,J=12,5 Hz,2H);5,60 (q ブロード,J=6,5 Hz,2H);6,82(s,2H);6,95(s ブロード,2H);7,06(s ブロード,1H);7,52(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
ホルムアルデヒド(228μL)中の1−(2−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(280mg)の冷却した(5℃)懸濁液に、ギ酸(319μL)を添加した。得られた混合物を、100℃で1時間15分間加熱し、次いで、室温にまで冷却した。水及び氷を添加し、続いて水酸化ナトリウムの水溶液をpH=12まで添加した。得られた水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、一緒にした有機溶液を、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で残渣にまで濃縮した。この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物で溶離する(勾配:2%A:98%B→5%A:95%B)、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 25gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(210mg)を得た。
LC/MS (方法A3):ES:m/z=346 MH
m/z=212(M+2H−C11
m/z=135 C11
保持時間=2.1分
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,27(s,6H);2,39(s,3H);2,40(s,3H);2,60(s,2H);2,85(t,J=6,0 Hz,2H);4,02(t,J=6,0 Hz,2H);4,44(d,J=6,0 Hz,4H);5,10(t,J=6,0 Hz,2H);6,72(s ブロード,2H);6,82(s ブロード,1H)。
1−(2−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンは、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
テトラヒドロフラン(4.5mL)中の1−(2−アミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン塩酸塩(900mg)の懸濁液に、トリエチルアミン(1.07mL)を添加した。15分間撹拌した後、2−(メチルジチオ)イソブチルアルデヒド(530μL)及びチタンイソプロポキシド(1.42mg)を添加し、得られた混合物を室温で2時間攪拌した。エタノール(9mL)及びシアノホウ水素化ナトリウム(242mg)を添加し、この新しい混合物を室温で18時間攪拌した。固体を濾別し、濾液を真空中で残渣にまで濃縮した。次いで、この残渣を酢酸エチル中に希釈し、得られた固体を濾別した。次いで、有機溶液を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、マグネシウムで乾燥し、真空中で新しい残渣にまで濃縮し、この残渣を、メタノール(A)/ジクロロメタン(B)の混合物で溶離する(勾配:4%A:96%B→10%A:90%B)、シリカゲルクロマトグラフィー(Merck SuperVarioFlash 30gカラム、Si60 15−40μm)によって精製して、1−(2−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼン(290mg)を得た。
H N.M.R.(400 MHz,DMSO−d6,δ in ppm):δ=1,27(s,6H);1,82(m ブロード,1H);2,39(s,3H);2,67(s,2H);2,91(t,J=6,0 Hz,2H);4,00(t,J=6,0 Hz,2H);4,43(d,J=6,0 Hz,4H);5,10(t,J=6,0 Hz,2H);6,73(s ブロード,2H);6,83(s ブロード,1H).
(実施例29)
8,8’−[(4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,32(s,6H);1,75(d,J=6,5Hz,6H);1,94(m,4H);2,20から4,30(m,18H);4,00(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,21から5,68(m,6H);6,80から7,70(m,8H)。
4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A3):ES: m/z=387 MH
保持時間=2.5分
4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステルを使用して、4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロポキシ)−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンの調製のための手順に従って調製できる。
CI(方法D):m/z=311 MH
4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−(3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピル)−ピリジン−2,6−ビス−ジカルボン酸ジエチルエステルは、4−[3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法G2):ES: m/z=395 MH
m/z=339(M+2H−tBu)
保持時間=7.5分
4−[3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステル
Figure 2009524636
4−[3−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロプ−1−イニル]−ピリジン−2,6−ジカルボン酸ジエチルエステルは、tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−プロパルギルアミンで出発して、5−(3−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル−アミノ−プロピン−1−イル)−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステルの調製のための手順に従って調製できる。
CI(方法D):m/z=391 MH
(実施例30)
8,8’−[(4−(3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
Figure 2009524636
8,8’−[(4−(3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、4−{3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル}−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
H N.M.R.(500 MHz,CDCl3−d1,δ in ppm):δ=1,28(s,6H);1,65 (部分的にマスクされたm 2H);1,75(d,J=6,5 Hz,6H);2,29(s,3H);2,38(s,3H);2,46(m,4H);2,65(m,2H);2,97(m,4H);3,89(m,2H);4,00(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,29(s,4H);5,60 (q ブロード,J=6,5 Hz,2H);6,86(s,2H);7,30(s,2H);7,55(s,2H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)。
4−{3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル}−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジン
Figure 2009524636
P−34409−034−3
4−{3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル}−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンは、4−{3−[メチル−アミノ]−プロピル}−2,6−ビス−(ヒドロキシメチル)−ピリジンを使用して、1−(2−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ−エトキシ)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンの調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS(方法A1、Platform II):ES m/z=345 MH
保持時間=1.15分
(実施例31)
8,8’−[(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、下記のようにして調製できる。
Figure 2009524636
8,8’−[(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−ベンゼン−3,5−ジメチル]−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]は、(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−3,5−ビス−(ヒドロキシメチル)−ベンゼンで出発して、 8,8’−[(4−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]の調製のための手順に従って調製できる。
LC/MS (方法A1、Platform I):ES:m/z=838 MH
保持時間=4.11分
H N.M.R.(500 MHz,CDCl−d1,δ in ppm):δ=1,33(s,6H);1,76(d,J=6,5 Hz,6H);2,03(m,2H);2,43(s,3H);2,46(m,2H);2,97(m,4H);3,89(m,2H);3,95(s,6H);4,27(s ブロード,4H);5,14(d,J=12,5 Hz,2H);5,19(d,J=12,5 Hz,2H);5,60(q,J=6,5 Hz,2H);6,81(s,2H);7,20から7,60(m,6H);7,64(d,J=4,5 Hz,2H)
実施例19−31の化合物の対応するメルカプト化合物は、実施例18に記載した手順の応用によって調製することができる。
(実施例A)
コンジュゲート調製のための一般的手順
ヒトリンパ腫細胞の表面上に優先的に発現するCD19抗原に結合する抗B4抗体が、トマイマイシン誘導体のコンジュゲーションのために選択される。
第一段階に於いて、抗体を、変性剤であるN−スルホスクシンイミジル 5−ニトロ−2−ピリジルジチオブタノアート(SSNPB)と反応させてニトロピリジルジチオ基を導入する。0.05Mリン酸カリウム、0.05M塩化ナトリウム及び2mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液、pH6.5(65.6mL)中の、8mg/mLの濃度のhuC242抗体の溶液を、ジメチルアセトアミド(DMA)中のSSNPBの溶液の8倍モル過剰で処理する。この反応混合物を、室温で90分間撹拌し、次いで、0.05Mリン酸カリウム、0.05M塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH7.5の中に予め平衡化させた、セファデックスG25ゲル濾過カラム(50mm×35.5mm、カラム)に載せる。変性抗体含有フラクションを集め、及びプールして生成物を得る。この変性抗体の小さいアリコートを、ジチオトレイトールで処理してニトロ−ピリジルジスルフィドを開裂し、及び放出されたニトロ−ピリジン−2−チオンを、分光光度法的に分析する(ε323nm=4,299M−1cm−1、化合物についてε280nm=565M−1cm−1及び抗体についてε280nm=217,560M−1cm−1)。平均で4から6個のニトロ−ピリジルジスルフィド分子が、典型的に抗体の1分子当たりに結合している。
変性抗体を、上記の緩衝液中でpH7.5で2.5mg/mLにまで希釈し、次いで、DMA中のトマイマイシン誘導体の溶液で処理して、緩衝液中のDMAの最終濃度が20%であるようにする。このコンジュゲーション混合物を、室温で16時間攪拌する。この反応混合物を、セファクリルS300ゲル濾過カラム(pH6.5でリン酸塩緩衝食塩水(PBS)緩衝液中で予め平衡化させた50mm×42cmのカラム)に通過させることによって精製する。モノマー性抗体−トマイマイシン誘導体コンジュゲートを含有するフラクションをプールし、及びPBS緩衝液の中に透析する。最終コンジュゲートを、それぞれのトマイマイシン誘導体について別々に決定される消衰係数を使用して分光光度法的に分析する。
本発明の化合物のSPDB−PBD及びSMCC−PBDコンジュゲート
huB4−SPDB−実施例16の化合物
(実施例A1)
ヒトリンパ腫細胞の表面上で優先的に発現するCD19抗原に結合する抗B4抗体が、トマイマイシン誘導体のコンジュゲーションのために選択される。
抗体を、最初に、4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDB)で変性して、ピリジルジチオ基を導入した。ジメチルアセトアミド(DMA)(50μL)中のSPDB 4.5倍モル過剰(0.25μモル、81.1μg)を、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液、pH6.5(0.95mL)中の、huB4(8mg、0.055μモル)の溶液に添加した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中5%DMAで8mg/mLであった。この変性を、室温で90分間回転させ、次いで、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH7.5中で平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。この変性抗体の小さいアリコートを、ジチオトレイトール(DTT)で処理してピリジルジスルフィド基を開裂した。変性された抗体及び放出されたピリジンチオールを、分光光度法的に分析した(放出されたピリジンチオールについてε343=8,080M−1cm−1、変性されたピリジルジチオ基についてε280=5100M−1cm−1及び抗体についてε280=222,960M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で3.36個のピリジルジスルフィド分子が結合していた。
変性抗体(2.29mg、0.016μモル)を、上記のpH7.5の緩衝液(732.8μL)及びDMA(9.16μL、10%v/v)中に希釈し、次いで、DMA(91.6μL、10%v/v)中の8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例16の化合物)(0.157μモル、0.12mg)の溶液で処理した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中20%DMAで2.5mg/mLであった。このコンジュゲーションを、室温で一晩回転させ、次いで、沈降(13,200RPM、4分間)によって清澄にした。次いで、上澄み液を、pH6.5でリン酸塩緩衝食塩水(PBS)緩衝液中で平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。精製したコンジュゲートを、4種の緩衝液交換物を有するPBS pH6.5緩衝液(約1:650希釈)の中に透析した。このコンジュゲートを、0.22μm注射器フィルターに通して清澄にし、及び分光光度法的に分析した(ε280=7743M−1cm−1、PBDについてε318=9137M−1cm−1、及び抗体についてε280=222,960M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で1.76個のPBD分子(実施例16の化合物)が結合していた。
huB4−SMCC−実施例16の化合物
(実施例A2)
ヒトリンパ腫細胞の表面上で優先的に発現するCD19抗原に結合する抗B4抗体が、トマイマイシン誘導体のコンジュゲーションのために選択される。
第一段階で、抗体を、変性剤スクシンイミジル 4−[N−マレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシラート(SMCC)と反応させてマレイミド基を導入する。0.05Mリン酸カリウム、0.05M塩化ナトリウム及び2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液、pH6.7(1mL)中の、6mg/mLの濃度のhuB4抗体の溶液を、ジメチルアセトアミド(DMA)中のSMCCの溶液の6.5倍モル過剰で処理する。この反応混合物を室温で90分間攪拌し、次いで、0.10M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)を含有する水性緩衝液、pH8.0の中に予め平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラム(NAP10)に載せる。変性抗体含有フラクションを集め、及びプールして生成物を得る。この変性抗体の小さいアリコートを、β−メルカプトエタノールで10分間処理し、続いて5,5’−ジチオビス−2−ニトロ安息香酸(DTNB)を添加し、残留するチオールを分析する(5−チオ−2−ニトロ安息香酸(TNB)についてε412nm=14,150M−1cm−1、及び抗体についてε280nm=222,960M−1cm−1)。(抗体無しの対照と比較した)抗体上でマレイミドとの反応で消費されたチオールの量は、抗体に結合したマレイミドのモル数に等しい(減法式エルマンアッセイ)。抗体当たり、約3.2個の反応性マレイミド基が結合した。
変性抗体(3mg、0.021μモル)を、pH8.0のHEPES緩衝液中で3.0mg/mLにまで希釈し、次いで、DMA中の実施例16の化合物の溶液(5mM)で処理して、緩衝液中のDMAの最終濃度が15%であるようにする。8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例16の化合物)3モル当量を、リンカー(抗体当たり9.6当量、0.202μモル、149μg)当たり添加した。このコンジュゲーション混合物を、室温で20時間攪拌する。この反応混合物を、0.05リン酸カリウム(KPi)、0.05M NaCl、0.002M EDTA緩衝液中でpH6.7で予め平衡化させたG25カラム(NAP5)に通過させることによって精製する。huB4−実施例16の化合物コンジュゲートを含有するフラクションをプールし、及び3種の交換物についてKPi緩衝液の中に透析する(24時間)。最終コンジュゲート(2.2mg、2.3mg/mL)を、実施例16の化合物(ε318nm=9,137M−1cm−1、ε280nm=7,743M−1cm−1)及びB4抗体(ε280nm=222,960M−1cm−1)について決定される消衰係数を使用して分光光度法的に分析する。抗体の1分子当たり、平均で2.8個のPBD分子(実施例16の化合物)が結合していた。
huB4−SPDB−実施例17の化合物
(実施例A3)
ヒトリンパ腫細胞の表面上で優先的に発現するCD19抗原に結合する抗B4抗体が、トマイマイシン誘導体のコンジュゲーションのために選択される。
抗体を、最初に、4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDB)で変性してピリジルジチオ基を導入した。DMA(25μL)中のSPDB 4.5倍モル過剰(0.124μモル、40.6μg)を、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH6.5(0.475mL)中のhuB4(4mg、0.028μモル)の溶液に添加した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中5%DMAで8mg/mLであった。この変性を、室温で90分間回転させ、次いで、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH7.5中で平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。この変性抗体の小さいアリコートを、DTTで処理してピリジルジスルフィド基を開裂した。変性された抗体及び放出されたピリジンチオールを分光光度法的に分析した(放出されたピリジンチオールについてε343=8,080M−1cm−1、変性されたピリジルジチオ基についてε280=5100M−1cm−1及び抗体についてε280nm=222,960M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で3.31個のピリジルジスルフィド分子が結合していた。
変性抗体(3.06mg、0.021μモル)を、上記のpH7.5の緩衝液(0.976mL)及びDMA(122μL、10%v/v)中に希釈し、次いで、DMA(122μL、10%v/v)中の8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ))−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例17の化合物)(0.209μモル、0.154mg)の溶液で処理した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中20%DMAで2.5mg/mLであった。このコンジュゲーションを、室温で一晩回転させ、次いで、沈降(13,200RPM、4分間)によって清澄にした。次いで、上澄み液を、pH6.5でPBS緩衝液中で平衡化させた、セファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。精製したコンジュゲートを、3種の緩衝液交換物を有するPBS pH6.5緩衝液(約1:1200希釈)の中に透析した。このコンジュゲートを、0.22μm注射器フィルターに通して清澄にし、及び分光光度法的に分析した(ε280=10736M−1cm−1、PBDについてε318=12053M−1cm−1、及び抗体についてε280=222,960M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で3.05個のPBD分子(実施例17の化合物)が結合していた。
huB4−SMCC−実施例17の化合物
(実施例A4)
ヒトリンパ腫細胞の表面上で優先的に発現するCD19抗原に結合する抗B4抗体が、トマイマイシン誘導体のコンジュゲーションのために選択される。
第一段階で、抗体を、変性剤スクシンイミジル4−[N−マレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシラート(SMCC)と反応させてマレイミド基を導入する。0.05Mリン酸カリウム、0.05M塩化ナトリウム及び2mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する水性緩衝液、pH6.7(1mL)中の6mg/mLの濃度のhuB4抗体の溶液を、ジメチルアセトアミド(DMA)中のSMCCの溶液の7倍モル過剰で処理する。この反応混合物を室温で90分間攪拌し、次いで、0.10M N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)を含有する水性緩衝液、pH8.0の中に予め平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラム(NAP10)に載せる。変性抗体含有フラクションを集めプールして、生成物を得る。この変性抗体の小さいアリコートを、β−メルカプトエタノールで10分間処理し、続いて5,5’−ジチオビス−2−ニトロ安息香酸(DTNB)を添加し残留するチオールを分析する(5−チオ−2−ニトロ安息香酸(TNB)についてε412nm=14,150M−1cm−1、及び抗体についてε280nm=222,960M−1cm−1)。(抗体無しの対照と比較した)抗体上でマレイミドとの反応で消費されたチオールの量は、抗体に結合したマレイミドのモル数に等しい(減法式エルマンアッセイ)。抗体当たり、約3.7個の反応性マレイミド基が結合した。
変性抗体(4.4mg、0.03μモル)を、pH8.0のHEPES緩衝液中で8.7mg/mLにまで希釈し、次いで、DMA中の実施例17の化合物の溶液(5.4mM)で処理して、緩衝液中のDMAの最終濃度が20%であるようにする。8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ))−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例17の化合物)2モル当量を、リンカー(抗体当たり7.4当量、0.222μモル、164μg)当たり添加した。このコンジュゲーション混合物を、室温で20時間攪拌する。この反応混合物を、0.05リン酸カリウム(KPi)、0.05M NaCl、0.002M EDTA緩衝液中でpH6.7で予め平衡化させたG25カラム(NAP5)に通過させることによって精製する。huB4−実施例17の化合物コンジュゲートを含有するフラクションをプールし、及び3種の交換物についてKPi緩衝液の中に透析する(24時間)。最終コンジュゲート(2.25mg、2.25mg/mL)を、実施例17の化合物(ε318nm=12,053M−1cm−1、ε280nm=10,736M−1cm−1)及びB4抗体(ε280nm=222,960M−1cm−1)について決定される消衰係数を使用して分光光度法的に分析する。抗体の1分子当たり、平均で2.8個のPBD分子(実施例17の化合物)が結合していた。
huMy9−6−SPDB−実施例16の化合物
(実施例A5)
抗体を、最初に、4−(2−ピリジルジチオ)ブタン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDB)で変性してピリジルジチオ基を導入した。DMA(50μL)中のSPDB 4.5倍モル過剰(0.246μモル、80.1μg)を、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH6.5(0.950mL)中のhuMy9−6(8mg、0.055μモル)の溶液に添加した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中5%DMAで8mg/mLであった。この変性を、室温で90分間回転させ、次いで、50mMリン酸カリウム、50mM塩化ナトリウム及び2mM EDTAを含有する水性緩衝液、pH8.5中で平衡化させたセファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。この変性抗体の小さいアリコートをDTTで処理してピリジルジスルフィド基を開裂した。変性された抗体及び放出されたピリジンチオールを分光光度法的に分析した(放出されたピリジンチオールについてε343=8,080M−1cm−1、変性されたピリジルジチオ基についてε280=5100M−1cm−1及び抗体についてε280=206,460M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で3.32個のピリジルジスルフィド分子が結合していた。
変性抗体(3.05mg、0.0208μモル)を、上記のpH8.5の緩衝液(976μL)及びDMA(122μL、10%v/v)中に希釈し、次いで、DMA(122μL、10%v/v)中の8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン](実施例16の化合物)(0.207μモル、0.158mg)の溶液で処理した。最終タンパク質濃度は、緩衝液中20%DMAで2.5mg/mLであった。このコンジュゲーションを、室温で一晩回転させ、次いで、沈降(13,200RPM、4分間)によって清澄にした。次いで、上澄み液を、pH6.5でPBS緩衝液中で平衡化させた、セファデックスG25ゲル濾過カラムで精製した。精製したコンジュゲートを、3種の緩衝液交換物を有するPBS pH6.5緩衝液(約1:600希釈)の中に透析した。このコンジュゲートを、0.22μm注射器フィルターに通して清澄にし、及び分光光度法的に分析した(ε280=7743M−1cm−1、PBDについてε318=9137M−1cm−1、及び抗体についてε280=206,460M−1cm−1)。抗体の1分子当たり、平均で2.58個のPBD分子(実施例16の化合物)が結合していた。
(実施例B)
結合アッセイ
抗原発現Ramos細胞上の抗B4抗体とそのトマイマイシンコンジュゲートとの相対結合アフィニティを、蛍光ベースアッセイを使用して決定する。抗体−トマイマイシンコンジュゲート及び裸の抗体を、1 a 10−7Mの出発濃度で、96ウエル丸底プレートに添加し、及びそれぞれの濃度で複製が存在するようにして3回逐次希釈を使用して滴定する。Ramos細胞は、ウエル当たり50,000個の細胞で、抗体又はコンジュゲートの種々の濃度を含有するそれぞれウエル、及び対照ウエルに添加する。プレートを、氷上で3時間温置する。温置時間の後、プレート内の細胞を洗浄し、及び抗B4のようなヒト化IgGに結合している蛍光標識二次抗体を添加し、及びプレートを氷上で1時間温置する。温置時間の後、再びプレートを洗浄し、及び細胞を1%ホルムアルデヒド/PBS溶液で固定する。プレートのそれぞれのウエル内の蛍光を、Becton Dickinson FACSCalibur蛍光アナライザーを使用して読み取る。データを、抗体又はコンジュゲートの最高濃度で得られる最大蛍光のパーセントとしてプロットする。
(実施例C)
トマイマイシン誘導体又はトマイマイシン誘導体コンジュゲートのインビトロ効能及び特異性。使用すべき一般的プロトコル
遊離トマイマイシン誘導体又はトマイマイシン誘導体コンジュゲートのサンプルを、96ウエル平底組織培養プレートに添加し、及び1×10−12Mから3×10−7Mの範囲内の逐次希釈を使用して滴定する。抗原ポジティブ腫瘍細胞又は抗原ネガティブ腫瘍細胞を、それぞれの細胞系のためにそれぞれの薬物濃度についての三重サンプルが存在するような方法で、ウエルに添加する。このプレートを5%COの雰囲気内で37℃で4日間温置する。
温置期間の終わりに、テトラゾリウム試薬WST−8(2−(2−メトキシ−ニトロフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2−テトラゾリウム一ナトリウム塩)の20μLを、それぞれのウエルに添加し、及びこのプレートを2時間インキュベーターに戻す。次いで、プレートのそれぞれのウエル内の吸光度を、モレキュラー・デバイスズ(Molecular Devices)プレートリーダーを使用して450nmで測定する。トマイマイシン誘導体又はコンジュゲートのそれぞれの濃度で細胞の生存分率をプロットする。
Figure 2009524636
MOLT−4及びBJAB又はHL60/GC及びRamos細胞系に対する本発明の化合物対コンジュゲートの特異細胞毒性を試験した。結果を図1a−c、2a−c及び3a−bに示す。
図1aは、抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関するhuB4−SPDB−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。
図1bは、抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関するhuB4−SMCC−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。
図1cは、BJAB及びMOLT−4細胞に関する実施例16の遊離化合物のインビトロ効能を表す。
図2aは、抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関するhuB4−SPDB−実施例17の化合物のインビトロ効能を表す。
図2bは、抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関するhuB4−SMCC−実施例17の化合物のインビトロ効能を表す。
図2cは、BJAB及びMOLT−4細胞に関する実施例17の遊離化合物のインビトロ効能を表す。
図3aは、抗原ポジティブHL60/GC細胞及び抗原ネガティブRamos細胞に関するhuMy9−6−SPDB−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。
図3bは、HL60/GC及びRamos細胞に関する実施例16の遊離化合物のインビトロ効能を表す。
(実施例D)
トマイマイシン誘導体又はトマイマイシン誘導体コンジュゲートのインビボ効能
この試験は、WO2004/103272に記載されているプロトコルの適用及び/又は適合によって、抗体としてhuB4及び適切な抗原ポジティブ細胞系、例えば、Ramos及びRajii Burkitt’s リンパ腫細胞系で実施することができる。
抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関する、huB4−SPDB−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。 抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関する、huB4−SMCC−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。 BJAB及びMOLT−4細胞に関する、実施例16の遊離化合物のインビトロ効能を表す。 抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関する、huB4−SPDB−実施例17の化合物のインビトロ効能を表す。 抗原ポジティブBJAB細胞及び抗原ネガティブMOLT−4細胞に関する、huB4−SMCC−実施例17の化合物のインビトロ効能を表す。 BJAB及びMOLT−4細胞に関する、実施例17の遊離化合物のインビトロ効能を表す。 抗原ポジティブHL60/GC細胞及び抗原ネガティブRamos細胞に関する、huMy9−6−SPDB−実施例16の化合物のインビトロ効能を表す。 HL60/GC及びRamos細胞に関する、実施例16の遊離化合物のインビトロ効能を表す。

Claims (41)

  1. 式(I):
    Figure 2009524636
    [式中、
    −−−−は、任意の単結合を表し、
    ・・・・は、単結合又は二重結合のいずれかを表し、
    但し、・・・・が単結合を表すとき、同じである又は異なったU及びU’は、独立してHを表し、同じである又は異なったW及びW’は、独立して、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から選択され、及び・・・・が二重結合を表すとき、U及びU’は存在せず、W及びW’はHを表し、
    R1、R2、R1’、R2’は、同じであるか又は異なっており、ハライド若しくは1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルキルから独立して選択され、又はR1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、
    B及びB’は、同じであるか又は異なっており、1個以上のHal、CN、R、、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルケニルから独立して選択され又はB及びB’は、酸素原子を表し、
    X、X’は、同じであるか又は異なっており、1個以上の−O−、−NR−、−(C=O)−、−S(O)−から独立して選択され、
    A、A’は、同じであるか又は異なっており、酸素、窒素又は硫黄原子を場合により含有し、それぞれが、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R、アリール、Het、アルキル、アルケニルによって場合により置換されている、アルキル又はアルケニルから独立して選択され、
    Y、Y’は、同じであるか又は異なっており、H、ORから独立して選択され、
    Tは、−NR−、−O−、−S(O)−若しくは4から10員のアリール、シクロアルキル、複素環式若しくはヘテロアリール(それぞれは、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R、及び/若しくはリンカーによって場合により置換されている)又は1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R及び/若しくはリンカーによって場合により置換された分枝鎖アルキル、又は1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R及び/若しくはリンカーによって場合により置換された直鎖アルキルであり、
    等しい又は異なるn、n’は0又は1であり、
    qは0、1又は2であり、
    R、R’は、等しいか又は異なっており、H、アルキル、アリール(それぞれは、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、アリール、Hetによって場合により置換されている)から独立して選択される]
    の化合物又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー。
  2. 下記の式(II):
    Figure 2009524636
    [Y、Y’、X、X’、n、n’、R1、R2、R1’、R2’、R、R’、Tは、請求項1に記載の通りであり、同じであるか又は異なったW、W’は、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、−COOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、−NRCONRR’、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から独立して選択される]
    を有する、請求項1に記載の誘導体。
  3. 式:
    Figure 2009524636
    (式中、X、X’、A、A’、Y、Y’、T、n、n’は、請求項1のように定義される)
    の請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 式:
    Figure 2009524636
    (式中、X、X’、A、A’、Y、Y’、T、n、n’は、請求項1のように定義される)
    の請求項1又は2に記載の化合物。
  5. X=X’である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. X=X’=Oである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. A=A’である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. A=A’=直鎖の置換されていないアルキルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. Y=Y’である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. Y=Y’=Oアルキルである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. Tが、それぞれが、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、アルキル、及び/又はリンカーによって場合により置換されている、4から10員のアリール、シクロアルキル、複素環式若しくはヘテロアリールである、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. Tが、それぞれが、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R及び/又はリンカーによって場合により置換されている、フェニル又はピリジルである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 前記リンカーが、ジスルフィド基、チオエーテル基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基及びエステラーゼ不安定基を含有するものから選択される、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 前記リンカーが、チオール−、スルフィド−又はジスルフィド含有置換基を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 前記リンカーが、式:
    −G−D−(Z)p−S−Z’
    [式中、
    Gは、単若しくは二重結合、−O−、−S−又は−NR−であり、
    Dは、単結合又は−E−、−E−NR−、−E−NR−F−、−E−O−、−E−O−F−、−E−NR−CO−、−E−NR−CO−F−、−E−CO−、−CO−E−、−E−CO−F−、−E−S−、−E−S−F−、−E−NR−C−S−、−E−NR−CS−F−であり、
    式中、E及びFは、同じであるか又は異なっており、直鎖又は分枝鎖の−(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−アルキル−、−(OCHCH−、−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−(OCHCH複素環式(OCHCH−、−(OCHCHアリール(OCHCH−、−(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHシクロアルキル(OCHCH−、−アルキル(OCHCH複素環式(OCHCH−、−アルキル−(OCHCHアリール(OCHCH−、−アルキル(OCHCHヘテロアリール(OCHCH−、−シクロアルキル−アルキル−、−アルキル−シクロアルキル−、−複素環式−アルキル−、−アルキル−複素環式−、−アルキル−アリール−、−アリール−アルキル−、−アルキル−ヘテロアリール−、−ヘテロアリール−アルキル−(式中、同じである又は異なったi及びjは、整数であり、0、1から2000から独立して選択される)から独立して選択され、
    Zは、直鎖又は分枝鎖−アルキル−であり、
    pは0又は1であり、
    Z’は、H、チオール保護基、例えば、COR、R20又はSR20(式中、R20は、H、メチル、アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール又は複素環式を表す)を表し、但し、Z’がHであるとき、前記化合物は、PBD部分の1個のイミン結合−NH=へのチオール基−SHの付加から得られる分子内環化によって形成される対応する化合物と平衡状態にある]
    のものである、請求項14に記載の化合物。
  16. Gが、単結合又は−O−若しくは−NR−である、請求項15に記載の化合物。
  17. Gが−O−である、請求項15又は16に記載の化合物。
  18. Dが、単結合又は−E−、−E−NR−、−E−CO−、−CO−E−、−E−NR−CO−である、請求項15、16又は17に記載の化合物。
  19. Dが、−E−NR−CO−である、請求項15から18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. Eが、直鎖又は分枝鎖の−アルキル−、−(OCHCH−又は−アルキル−複素環式である、請求項15から19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. Zが、−(CH−C(CH−である、請求項15から20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. pが1である、請求項15から21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. Z’が、H又はSR20(式中、R20は、アルキル、アリール、複素環式又はヘテロアリールを表す)である、請求項15から22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 前記リンカーが、
    −(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314(OCO)(R1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314(CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314(CONR19)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −(CR1314−フェニル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−フリル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−オキサゾリル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−チアゾリル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−チエニル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−イミダゾリル−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−モルホリノ−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−ピペラジノ−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−N−メチルピペラジノ−CO(CR1516SZ’、
    −(CR1314−フェニル−QSZ’、
    −(CR1314−フリル−QSZ’、
    −(CR1314−オキサゾリル−QSZ’、
    −(CR1314−チアゾリル−QSZ’、
    −(CR1314−チエニル−QSZ’、
    −(CR1314−イミダゾリル−QSZ’、
    −(CR1314−モルホリノ−QSZ’、
    −(CR1314−ピペラジノ−QSZ’、
    −(CR1314−N−メチルピペラジノ−QSZ’又は
    −O(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −O(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −O(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −O−フェニル−QSZ’、−O−フリル−QSZ’、−O−オキサゾリル−QSZ’、−O−チアゾリル−QSZ’、−O−チエニル−QSZ’、−O−イミダゾリル−QSZ’、−O−モルホリノ−QSZ’、−O−ピペラジノ−QSZ’、−O−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
    −OCO(CR1314(NR19CO)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −OCO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −OCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −OCO−フェニル−QSZ’、−OCO−フリル−QSZ’、−OCO−オキサゾリル−QSZ’、−OCO−チアゾリル−QSZ’、−OCO−チエニル−QSZ’、−OCO−イミダゾリル−QSZ’、−OCO−モルホリノ−QSZ’、−OCO−ピペラジノ−QSZ’、−OCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’又は
    −CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −CO−(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −CO−フェニル−QSZ’、−CO−フリル−QSZ’、−CO−オキサゾリル−QSZ’、−CO−チアゾリル−QSZ’、−CO−チエニル−QSZ’、−CO−イミダゾリル−QSZ’、−CO−モルホリノ−QSZ’、−CO−ピペラジノ−QSZ’、−CO−ピペリジノ−QSZ’、−CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、
    −NR19(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19CO(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19CO(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19CONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19CONR12(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −NR19CO−フェニル−QSZ’、−NR19CO−フリル−QSZ’、−NR19CO−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−チエニル−QSZ’、−NR19CO−イミダゾリル−QSZ’、−NR19CO−モルホリノ−QSZ’、−NR19CO−ピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−ピペリジノ−QSZ’、−NR19CO−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19−フェニル−QSZ’、−NR19−フリル−QSZ’、−NR19−オキサゾリル−QSZ’、−NR19−チアゾリル−QSZ’、−NR19−チエニル−QSZ’、−NR19−イミダゾリル−QSZ’、−NR19−モルホリノ−QSZ’、−NR19−ピペラジノ−QSZ’、−NR19−ピペリジノ−QSZ’、−NR19−N−メチルピペラジノ−QSZ’、−NR19CO−NR12−フェニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−オキサゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チアゾリル−QSZ’、−NR19CO−NR12−チエニル−QSZ’、−NR19CO−NR12−ピペリジノ−QSZ’、
    −S(O)(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −S(O)(CR1314(CR17=CR18)(CR1516(OCHCHSZ’、
    −SCONR12(CR1314(CR1516(OCHCHSZ’、
    −SCO−モルホリノ−QSZ’、−SCO−ピペラジノ−QSZ’、−SCO−ピペリジノ−QSZ’及び−SCO−N−メチルピペラジノ−QSZ’[式中、
    Z’は、H、チオール保護基、R20’又はSR20’(式中、R20’は、アルキル、アリール、複素環式又はヘテロアリールを表す)であり、
    Qは、直接結合又は1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル若しくは分枝鎖アルキル又は2から20個の繰り返しエチレンオキシ単位を有するポリエチレングリコールスペーサーであり、
    19及びR12は、同じであるか又は異なっており、1から10個の炭素原子を有する直鎖アルキル、分枝鎖アルキル若しくは環式アルキル又は単純な若しくは置換されたアリール若しくは複素環式であり、R12は、更にHであってよく、
    13、R14、R15及びR16は、同じであるか又は異なっており、H又は1から4個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖アルキルであり、
    17及びR18は、H又はアルキルであり、
    uは、1から10の整数であり、0であってもよく、
    tは、1から10の整数であり、0であってもよく、
    yは、1から20の整数であり、0であってもよい]
    から選択される、請求項14又は15に記載の化合物。
  25. 8,8’−[1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−メトキシ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[1,4−ブタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[3−メチル−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[2,6−ピリジンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピルオキシ)−2,6−ピリジンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(3−アミノプロピルオキシ)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(N−メチル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−{5−[3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)プロピルオキシ]−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)}−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−アセチルチオメチル−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    ビス−{2−[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−5−オキソ−1,3,,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−8−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル、
    8,8’−[3−(2−アセチルチオエチル)−1,5−ペンタンジイルビス(オキシ)]−ビス[(S)−2−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(N−4−メルカプト−4,4−ジメチルブタノイル)アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(N−4−メチルジチオ−4,4−ジメチルブタノイル)−アミノ−1,3−ベンゼンジイルビス(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メルカプト−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[5−(N−メチル−N−(2−メチルジチオ−2,2−ジメチルエチル)アミノ−1,3−ベンゼンジイル(メチレンオキシ)]−ビス[7−メトキシ−2−メチレン−1,2,3,11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(2−(4−メルカプト−4−メチル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(3−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−プロポキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド−ブトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(3−[4−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(2−{2−[2−(2−{2−[2−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイルアミノ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(2−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−エトキシ)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(3−[メチル−(4−メチル−4−メチルジスルファニル−ペンタノイル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(4−(3−[メチル−(2−メチル−2−メチルジスルファニル−プロピル)−アミノ]−プロピル)−ピリジン−2,6−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]、
    8,8’−[(1−(4−メチル−4−メチルジスルファニル)−ペンタンアミド)−ベンゼン−3,5−ジメチル)−ジオキシ]−ビス[(S)−2−エタ−(E)−イリデン−7−ジメトキシ−1,2,3,11a−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン]
    並びに対応するメルカプト誘導体又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマーから選択される、請求項1から24のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 結合基を含むリンカーを介して細胞結合剤に化学的に結合されている1種以上のトマイマイシン誘導体を含むコンジュゲート。
  27. トマイマイシン誘導体が、式(I’):
    Figure 2009524636
    [式中、
    −−−−は、任意の単結合を表し、
    ・・・・は、単結合又は二重結合を表し、
    但し、・・・・が単結合を表すとき、同じである又は異なったU及びU’は、独立してHを表し、同じである又は異なったW及びW’は、OH、エーテル、例えば−OR、エステル(例えば、アセタート)、例えば−OCOR、カルボナート、例えば−OCOOR、カルバマート、例えば−OCONRR’、N10及びC11が環の一部であるような環式カルバマート、尿素、例えば、−NRCONRR’、チオカルバマート、例えば−OCSNHR、N10及びC11が環の一部であるような環式チオカルバマート、−SH、スルフィド、例えば−SR、スルホキシド、例えば−SOR、スルホン、例えば−SOOR、スルホナート、例えば−SO 、スルホンアミド、例えば−NRSOOR、アミン、例えば−NRR’、N10及びC11が環の一部であるような場合により環式のアミン、ヒドロキシルアミン誘導体、例えば−NROR’、アミド、例えば−NRCOR、アジド、例えば−N、シアノ、ハロ、トリアルキル又はトリアリールホスホニウム、アミノ酸誘導基からなる群から独立して選択され、及び・・・・が二重結合を表すとき、U及びU’は存在せず、W及びW’はHを表し、
    R1、R2、R1’、R2’は、同じであるか又は異なっており、ハライド若しくは1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルキルから独立して選択され、又はR1とR2及びR1’とR2’とは、一緒に、それぞれ基=B及び=B’を含有する二重結合を形成し、
    B及びB’は、同じであるか又は異なっており、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、アリール、Het、S(O)Rによって場合により置換されたアルケニルから独立して選択され、又はB及びB’は、酸素原子を表し、
    X、X’は、同じであるか又は異なっており、1個以上の−O−、−NR−、−(C=O)−、−S(O)−から独立して選択され、
    A、A’は、同じであるか又は異なっており、酸素、窒素又は硫黄原子を場合により含有し、及びそれぞれが、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、OR、S(O)R、アリール、Het、アルキル、アルケニルによって場合により置換されている、アルキル又はアルケニルから独立して選択され、
    Y、Y’は、同じであるか又は異なっており、H、ORから独立して選択され、
    Tは、−アルキル−、−NR−、−O−、−S(O)−若しくは4から10員のアリール、シクロアルキル、複素環式若しくはヘテロアリールであり、それぞれは、1個以上のHal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)Rによって場合により置換されており、及び1個以上の前記リンカーによって置換されており、
    等しい又は異なるn、n’は0又は1であり、
    qは0、1又は2であり、
    R、R’は、等しいか又は異なっており、H、アルキル、アリール(それぞれは、Hal、CN、NRR’、CF、R、OR、S(O)R、アリール、Hetによって場合により置換されている)から独立して選択される]
    のもの又はこれらの医薬的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶性構造物又はこれらの光学異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー若しくはエナンチオマーであり、
    前記誘導体が、前記結合基を含む前記リンカーを介して細胞結合剤に共有結合されている、請求項26に記載のコンジュゲート。
  28. 前記細胞結合剤が、抗体若しくは少なくとも1個の結合部位を含有する抗体のフラグメント、リンホカイン、ホルモン、成長因子、栄養輸送分子又は全ての他の細胞結合分子若しくは物質から選択される、請求項26又は27に記載のコンジュゲート。
  29. 前記細胞結合剤が、モノクローナル抗体;キメラ抗体;ヒト化抗体;完全ヒト抗体;一本鎖抗体;抗体のフラグメント、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)及びF;インターフェロン;ペプチド;リンホカイン、例えば、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6;ホルモン、例えば、インスリン、TRH(チロトロピン放出ホルモン)、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)、ステロイドホルモン、例えば、アンドロゲン及びエストロゲン;成長因子及びコロニー刺激因子、例えば、EGF、TGFα、インスリン様成長因子(IGF−I、IGF−II)、G−CSF、M−CSF及びGM−CSF;ビタミン、例えば、ホレート及びトランスフェリンから選択される、請求項26、27又は28に記載のコンジュゲート。
  30. U、U’、W、W’、R1、R2、R1’、R2’、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、−−−−、・・・・、T及び前記リンカーが、請求項2から25のいずれか一項に於けるように定義される、請求項26から29のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  31. 前記結合基が、チオール、スルフィド又はジスルフィド含有基である、請求項26から30のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  32. 式(III):
    Figure 2009524636
    (式中、Y、Y’、X、X’、A、A’、X’、U、U’、W、W’、−−−−、・・・・、R1、R1’、R2、R2’、n、n’は、式(I)に於ける通りに定義され、T’は、官能基が保護されているTに対応する)
    の対応する化合物を脱保護し、及び式(I)の所望の化合物を場合により単離する段階を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  33. 式(III)の化合物が、式(IV)、(IV’)及び(V):
    Figure 2009524636
    (式中、U、U’、W、W’、Y、Y’、A、A’、n、n’、T’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’は、式(III)に於ける通りに定義され、及びLgは、脱離基である)
    の対応する化合物を結合することから得られる、請求項32に記載の方法。
  34. 式(III’):
    Figure 2009524636
    (式中、Y、Y’、X、X’、A、A’、X’、U、U’、W、W’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’、n、n’は、式(I)に於ける通りに定義され、T”は、Tの場合により保護された前駆体基である)
    の対応する化合物から、式(I)の所望の化合物を場合により単離する、請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  35. 式(III’)の化合物を、式(IV)、(IV’)及び(V’):
    Figure 2009524636
    (式中、U、Q、W、W’、Y、Y’、A、A’、n、n’、−−−−、・・・・、R1、R2、R1’、R2’は、式(I)に於ける通りに定義され、T”は、Tの場合により保護された前駆体基であり、及びLgは、脱離基である)
    の対応する化合物を結合することから得ることができる、請求項34に記載の方法。
  36. 式(VIII):
    Figure 2009524636
    (式中、Y、Y’、X、A、A’、X’、n、n’、T、R1、R2、R1’、R2’は、式(I)に於ける通りに定義される)
    の対応する化合物を環化する段階を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物の調製方法。
  37. 式(VIII)の化合物を、式(IX):
    Figure 2009524636
    (式中、Y、Y’、A、A’、n、n’、R1、R2、R1’、R2’、Tは、式(I)の通りに定義される)
    の対応する化合物から得ることができる、請求項36に記載の方法。
  38. Tが、スルフィド、ジスルフィド若しくはチオール基、又はこれらの前駆体を含む、請求項1に於いて定義された通りの式(I)の化合物を、ジスルフィド又はチオールに対して反応性である官能基を含む細胞結合剤と反応させて、前記化合物と前記細胞結合剤とが、スルフィド又はジスルフィド結合によって一緒に結合されるようにする段階を含む、請求項27から31のいずれか一項に記載のコンジュゲートの調製方法。
  39. 医薬的に許容される担体と一緒に、請求項26から31のいずれか一項に定義されたコンジュゲート分子、又は請求項1から25のいずれか一項に定義された式(I)の化合物を含む医薬組成物。
  40. 標的細胞又は標的細胞を含有する組織を接触させることを含む、細胞を殺す又は細胞の成長を阻害するための医薬の調製のための、請求項26から31のいずれか一項に於いて定義されたコンジュゲート分子又は請求項1から25のいずれか一項に於いて定義された式(I)の化合物の有効量の使用。
  41. 癌の治療のための医薬の調製のための、請求項26から31のいずれか一項に定義されたコンジュゲート分子又は請求項1から25のいずれか一項に定義された式(I)の化合物の有効量の使用。
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