JP2009297079A - 電気ポット - Google Patents
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Abstract
【課題】電気ポットにおいて、ヒータの熱を可及的有効に内容器に伝達することができるようにするとともに、ヒータ温度の過度の上昇を抑制して、ヒータの寿命を長くする。
【解決手段】有底筒状の外装ケースと、該外装ケース内に設けられた有底筒状の内容器3と、該内容器の底部中央側所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部の上記ヒータ収納部内に収納され、上記加熱部を介して上記内容器内に入れられた水を加熱する面状ヒータ4Aと、該面状ヒータを伝熱プレート25および裏面プレート26を介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板29とを備えており、上記裏面プレートの外周縁部26aを上記内容器の加熱部よりも外側の底部外周側下面まで延設し、該延設部を当該内容器の底部外周側下面に接触させた。
【選択図】図2
【解決手段】有底筒状の外装ケースと、該外装ケース内に設けられた有底筒状の内容器3と、該内容器の底部中央側所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部の上記ヒータ収納部内に収納され、上記加熱部を介して上記内容器内に入れられた水を加熱する面状ヒータ4Aと、該面状ヒータを伝熱プレート25および裏面プレート26を介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板29とを備えており、上記裏面プレートの外周縁部26aを上記内容器の加熱部よりも外側の底部外周側下面まで延設し、該延設部を当該内容器の底部外周側下面に接触させた。
【選択図】図2
Description
本願発明は、ヒータによる内容器の加熱効率を向上させた電気ポットの構造に関するものである。
最近の電気ポットは、有底筒状の外装ケースと、該外装ケース内に設けられた有底筒状の内容器と、該内容器の底部中央所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部のヒータ収納部内に収納設置され、上記内容器内に入れられた水を加熱する面状のヒータと、該面状のヒータを伝熱プレートおよびヒータ裏面プレート(裏面側カバープレート)を介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板とを備えて構成されている(例えば特許文献1を参照)。
今、そのような電気ポットの内容器底部の具体的な構成の一例を図11に示す。
図11中、符号3は湯沸し又は保温用の水が入れられる内容器であり、該内容器3は、図示のように有底形状の金属製の筒体3aよりなっている。そして、その底部は、外周側所定幅部分3bを除いて所定の高さ上方に突出して断面ハット形の加熱部3cを形成している。また、この加熱部3cの中央部は、さらに所定の直径範囲部分3dが上方に少し膨出され、その下方側には温度センサ24を収納した所定の直径の温度センサ筒24が上下方向に延びて設けられている。
そして、上記加熱部3cの裏面側には、同温度センサ筒24を囲む形で円形の凹溝部よりなるヒータ収納部が形成されている。そして、該ヒータ収納部内に、伝熱性の高い金属材料よりなる、絶縁材23でカバーされた面状の湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4Bが、上記温度センサ筒24に遊嵌される形で上下に積層して収納されている。
一方、これら湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4Bの下部には、順次伝熱性の高い金属材料よりなる伝熱プレート25、同じく伝熱性の高い金属材料よりなるヒータ裏面プレート26、バネ部材28がそれぞれその中央部側25b,26b,28bを上記温度センサ筒24の外周に遊嵌される形で設けられ、湯沸しヒータ4A、保温ヒータ4Bは、これら伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26、バネ部材28を介して遮熱板29により下方から押圧されて支持されている。遮熱板29は、その外周縁部29aが、上記内容器3の底部外周側3b下方まで延びていて、図示しない内容器底部外周側3bの裏面側に設けられている取付ステー部材にビス等で締結して固定されている。
すなわち、上記湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4B(以下、単にヒータ4A,4Bと言う)は、上記加熱部3cの上面部全体に対応した適切な形状と大きさを有し、上記加熱部3c内側のヒータ収納部の最上部側に位置して収納され、その下部側を上記伝熱性の高い金属材料(アルミ等)よりなる伝熱プレート25により支持されている。この伝熱プレート25は、所望の厚さを有し、その中央部25b側を温度センサ筒24の外周側に遊嵌状態で嵌合されているとともに、その外周縁部25aを下方側に筒状に折り曲げて(絞り加工して)形成されており、そのフラットな上面側を、上記バネ部材28の外周縁部28aの上方側へのバネ圧を利用して上記ヒータ4A,4Bの裏面側全面に伝熱性良く接触させているとともに、同筒状に折り曲げたテーパー面状の外周縁部25aを上述した断面ハット形の加熱部3cのテーパー面状の側面に対して伝熱性良く接触せしめられている。
そして、それにより上記ヒータ4A,4Bの熱を上記加熱部3cの上面側および側面側に効率良く伝達する役割を果たしている。なお、符号6aは、内容器3の底部外周側3b部分に開口した電動給湯ポンプ6への湯導入口である。
上述のように、従来の構成では、伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26、バネ部材28を介してヒータ4A,4Bの中央部側を遮熱板29により下方から加熱部3cの裏面に対して圧着支持しているだけであり、ヒータ4A,4Bの熱が直接内容器3の底部外周側3b部分にまで伝わるようになっていない。また、伝熱プレート25はもちろん、ヒータ裏面プレート26も内容器3の底部外周側3bとは直接接触していない。
したがって、伝熱プレート25を介してヒータ4A,4Bからヒータ裏面プレート26に伝わった熱は、その中央部で遮熱板29側に逃げるか、外周部側で内容器3の底部下方の空間部に放射されるだけであり、殆ど無駄になっていた。
そのため、内容器3内の水は、主として底部中央側の加熱部3c部分で加熱されるだけで、外周側3b部分を含めて底部全体で均一に加熱されるわけではないので、加熱効率が悪かった。また、その結果、ヒータ4A,4B部分の熱が必ずしも有効に活用されていないため、内容器3底部の加熱部3c壁と伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26との間に挟まれたヒータ4A,4B部分の温度が過度に上昇する傾向にあり、ヒータ4A,4Bの寿命が短かくなる問題があった。
この出願の発明は、このような問題を解決するためになされたもので、伝熱プレートを介してヒータを支持しているヒータ裏面プレートの外周縁部を半径方向外方に所定幅広く延設し、同延設された外周縁部を内容器の底部外周側下面に接触させることにより、伝熱プレートを介してヒータ裏面プレート側に伝わったヒータからの熱が、その外周縁部を介して内容器の底部外周側面に効率良く伝達されるようにして、同内容器3の底部外周側の加熱効率を向上させ、内容器の底部全体が均一に加熱されるようにするとともに、ヒータ部の熱を内容器側に有効に逃がすことによりヒータ部の過度の温度上昇を回避するようにした電気ポットを提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の従来の問題を確実に解決し、その目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明は、有底筒状の容器本体と、該容器本体内に設けられた有底筒状の内容器と、該内容器の底部中央側所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部の上記ヒータ収納部内に収納され、上記加熱部を介して上記内容器内に入れられた水を加熱する面状ヒータと、該面状ヒータを伝熱プレートおよび裏面プレートを介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板とを備えてなる電気ポットであって、上記裏面プレートの外周縁部が上記内容器の加熱部よりも外側の底部外周側下面まで延設され、該延設部を当該内容器の底部外周側下面に接触させたことを特徴としている。
この発明は、有底筒状の容器本体と、該容器本体内に設けられた有底筒状の内容器と、該内容器の底部中央側所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部の上記ヒータ収納部内に収納され、上記加熱部を介して上記内容器内に入れられた水を加熱する面状ヒータと、該面状ヒータを伝熱プレートおよび裏面プレートを介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板とを備えてなる電気ポットであって、上記裏面プレートの外周縁部が上記内容器の加熱部よりも外側の底部外周側下面まで延設され、該延設部を当該内容器の底部外周側下面に接触させたことを特徴としている。
このような構成によると、伝熱プレートを介して裏面プレート側に伝わったヒータからの熱が、その外周縁部を介して内容器の底部外周側に効率良く伝達されるようになり、同内容器の底部外周側部分の加熱効率が向上する。その結果、内容器の底部中央側のヒータと直接対応する加熱部だけでなく、部全体が均一に加熱されるようになり、内容器内の水の加熱効率が大きく向上する。
また、その結果、ヒータ部の熱が有効に分散され、従来のようにヒータ部の温度が過度に上昇するようなこともなくなるので、ヒータ4A,4Bの寿命も長くなる。
(2) 請求項2の発明
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、裏面プレート延設部の途中には、延設部先端側に内容器底部を押圧する方向の弾性を生じさせる断面U状の曲成部が設けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、裏面プレート延設部の途中には、延設部先端側に内容器底部を押圧する方向の弾性を生じさせる断面U状の曲成部が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、裏面プレート外周縁部の内容器の底部外周側への接触時において、同曲成部により外周縁部に対して下方から上方に押圧する押圧弾性を付与させることができ、上記延設された請求項1の発明のヒータ裏面プレート外周縁部の内容器の底部外周側への接触圧(密着度)を向上させることができる。
その結果、同裏面プレートを介した内容器底部外周側へのヒータ熱の伝熱性能が向上する。
(3) 請求項3の発明
この発明は、上記請求項2の発明の構成において、遮熱板は、断面U状の曲成部を下方から上方に押圧する状態で取り付けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項2の発明の構成において、遮熱板は、断面U状の曲成部を下方から上方に押圧する状態で取り付けられていることを特徴としている。
このような構成によると、遮熱板によるヒータの固定時において、遮熱板により同曲成部を下方から上方に強く押圧して一層強い押圧弾性を付加させることができ、上記延設された請求項1の発明のヒータ裏面プレート外周縁部の内容器の底部外周側への接触圧(密着度)をさらに向上させることができる。
その結果、さらに裏面プレートを介した内容器底部外周側へのヒータ熱の伝熱性能が大きく向上する。
また、外周側でも支持されるため、ヒータの固定状態も良くなる。
(4) 請求項4の発明
この発明は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、遮熱板には、温度ヒューズが取り付けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、遮熱板には、温度ヒューズが取り付けられていることを特徴としている。
このように、ヒータを伝熱プレートおよび裏面プレートを介して内容器底部裏面のヒータ収納部内に収納固定する遮熱板に対して、温度ヒューズを取り付けるようにすると、伝熱プレート、裏面プレート各々の重合部を介して遮熱板側に伝わってくるヒータ温度の上昇度に応じて速やかに温度ヒューズを溶断させることができ、ヒータ部が暴走して過度に温度が上昇した時にも応答性良く、ヒータへの電源をOFFにすることができる。
この場合において、特に請求項3の発明の場合のように、裏面プレート延設部の途中に、延設部先端側に内容器底部を押圧する方向の弾性を生じさせる断面U状の曲成部が設けられていて、遮熱板が、同断面U状の曲成部を下方から上方に押圧する状態で取り付けられていると、同断面U状の曲成部側からも遮熱板側にヒータ熱が伝わるようになるので、さらに温度ヒューズの溶断応答性が向上する。
以上の結果、本願発明によると、低コストかつコンパクトな構成で、ヒータの熱を可及的有効に内容器に伝達することができ、加熱効率を向上させることができるとともにヒータ温度の過度の上昇を抑制して、ヒータの寿命を長くすることができる。
以下、添付の図面を参照して、本願発明の電気ポットの最良の実施の形態について説明する。
先ず図1ないし図8には、本願発明の最良の実施の形態にかかる電気ポットおよびそのヒータ部の構成が示されている。
(電気ポット本体部の構成)
この実施の形態の電気ポットは、先ず図1に示すように、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aおよび上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯するための給湯通路5と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に送り出す図示しない電動給湯ポンプ6とを備えて構成されている。
この実施の形態の電気ポットは、先ず図1に示すように、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aおよび上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯するための給湯通路5と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に送り出す図示しない電動給湯ポンプ6とを備えて構成されている。
上記湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bは、それぞれ伝熱性の高い金属材料よりなり、絶縁材23でカバーされた面状のヒータよりなっている。
内容器3は、例えば1枚板構造のステンレス製の有底円筒形状の筒体3aからなっており、その底部は、外周側所定幅部分3bを除いて所定の高さ上方に突出して断面ハット形の加熱部3cを形成している。また、この加熱部3cの中央部は、さらに所定の直径範囲部分3dが上方に断面台形状に少し膨出され、その下方側には温度センサ24を収納した所定の直径の温度センサ筒24が上下方向に延びて設けられている。
そして、同加熱部3cの裏面側には、同温度センサ筒24を囲む形で円形の凹溝部よりなるヒータ収納部が形成されており、同ヒータ収納部内に、それぞれ上記温度センサ筒24を囲む形で、上記湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bが、伝熱プレート25、バネ部材28を介して遮熱板29により下方から支持される形で設けられている。また、該内容器3の上端側開口部は、給水口3eに形成されている。
容器本体1は、底壁部1bを備えた合成樹脂製の円筒状ケース1aよりなり、その上端1c側周囲に設けられた合成樹脂製の環状の肩部材4を介して、内容器3を支持一体化している。
(蓋体の構成)
蓋体2は、合成樹脂製の上板2aと該上板2aに対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板2bとからなっており、上記肩部材4の後部に設けられたヒンジ受け50に対してヒンジピン6を介して、その後端2c側が上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
蓋体2は、合成樹脂製の上板2aと該上板2aに対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板2bとからなっており、上記肩部材4の後部に設けられたヒンジ受け50に対してヒンジピン6を介して、その後端2c側が上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
上記上板2aおよび下板2b間の空間は、必要に応じて断熱材2eを充填した断熱構造体に形成されているとともに、下板2bの一部には、下方から上方に向けて凹んだ蒸気パイプ21の収納部が設けられている。そして、同収納部内に収納設置された蒸気パイプ21には、下方から上方側蒸気排出口23に向けて相互にジグザグ構造に連通した蒸気排出通路21a〜21cが形成されている。そして、同蒸気排出通路21a〜21c下部の蒸気導入口部には、転倒止水弁22が設置されている。
また、上記蓋体2における下板2bの下面には、金属製の内カバー部材2dが固定されており、該内カバー部材2dの外周縁には、上記蓋体2の閉蓋時において上記内容器3の給水口3eの開口部上端面に圧接される耐熱ラバー製のシールパッキン24が設けられている。
また、符号8は、上記上板2aの前端部に設けられた蓋開閉レバー部分を示している。
上記給湯通路5の最上流端側である上記内容器3の底部3b位置には、内容器3側湯導入口6a、給湯ポンプ側湯吸入口を介して例えば直流型の電動給湯ポンプ6が配設されており、給湯通路5の上流端においては上記湯導入口6aを介して吸入された湯が当該電動給湯ポンプ6のポンピング作用により、その吐出口6bから吐出され、同給湯通路5を経て、後述する給湯バルブ10の転倒止水弁側連結パイプ(筒状の嵌合部)11aに到り、同連結パイプ11aから転倒止水弁部、連通口部、傾斜止水弁部、吐出パイプ部等を経て外部への湯注出口11bに導かれる。
さらに、符号7は、容器本体1の上端部側において前方に突出して設けられたノーズ部であり、その上面には、各種スイッチ類の操作面や液晶表示部の表示面を備えた操作パネルが設けられている。
(ヒータおよびヒータ裏面プレート部の構成)
すでに述べたように、図10に示す従来の構成では、伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26、バネ部材28を介してヒータ4A,4Bの中央部側を遮熱板29により下方から加熱部3cの裏面に対して圧着支持しているだけであり、ヒータ4A,4Bの熱が直接内容器3の底部外周側3b部分にまで伝わるようになっていない。また、伝熱プレート25はもちろん、ヒータ裏面プレート26も内容器3の底部外周側3b面とは直接接触していない。
すでに述べたように、図10に示す従来の構成では、伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26、バネ部材28を介してヒータ4A,4Bの中央部側を遮熱板29により下方から加熱部3cの裏面に対して圧着支持しているだけであり、ヒータ4A,4Bの熱が直接内容器3の底部外周側3b部分にまで伝わるようになっていない。また、伝熱プレート25はもちろん、ヒータ裏面プレート26も内容器3の底部外周側3b面とは直接接触していない。
したがって、伝熱プレート25を介してヒータ4A,4Bから伝熱プレート25を介してヒータ裏面プレート26に伝わった熱は、その中央部で遮熱板29側に逃げるか、外周部側で内容器3の底部下方の空間部に放射されるだけであり、殆ど無駄になっていた。
そのため、内容器3内の水は、主として底部中央側の加熱部3c部分で加熱されるだけで、外周側3b部分をも含めた底面部全体で均一に加熱されるわけではないので、加熱効率が悪かった。また、その結果、内容器3底部の加熱部3c壁と伝熱プレート25、ヒータ裏面プレート26との間に挟まれたヒータ4A,4Bの熱が内容器3側に移動しにくく、同部分の温度が過度に上昇する傾向にあり、ヒータ4A,4Bの寿命が短かくなる問題があった。
そこで、この実施の形態では、例えば図2、図5に示すように、上記伝熱プレート25を介してヒータ4A,4Bを支持しているヒータ裏面プレート26の外周縁部26aを押圧弾性形成用の断面U字状の曲成部30を介して半径方向外方に所定幅広く延設し(径を拡大し)、同延設された外周縁部26aを内容器3の外周側底部3bに対して下方から上方に所定の押圧力を伴って有効に面接触させ、その上で下方側からバネ部材28外周側の放射状に延びる複数本のバネ片28a,28a・・・を介して中央部を遮熱板29で上下方向に挟み込むことにより弾圧支持するようにしている。
遮熱板29は、半径方向中間位置の一部31を下方に切り欠いて温度ヒューズ32を取り付けているとともに、その外周縁部29aが、上記内容器3の底部外周側3b下方まで延びていて、同延設された外周縁部29aに設けられた取付孔33b,33b・・・と上記内容器3の底部外周側3b裏面側に設けられている取付ステー部材33a,33a・・・の取付孔33c,33c・・・同士を(図3および図4参照)ビス等で螺合締結して固定されるようになっている。
すなわち、この実施の形態の場合にも、従来の場合と同様に上記湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bは、上記加熱部3cの上面部全体に対応した適切な形状と大きさを有し、上記加熱部3c内側のヒータ収納部の最上部側に位置して収納され、その下部側を上記伝熱性の高いアルミ等金属材料よりなる伝熱プレート25により支持されている。そして、この伝熱プレート25は、所望の厚さを有し、その中央部25b側を温度センサ筒24の外周側に遊嵌状態で嵌合されているとともに、その外周縁部25aを下方側に筒状に折り曲げて(絞り加工して)形成されており、そのフラットな上面側を、上記バネ部材28の外周側複数本のバネ片28a,28a・・・の上方側へのバネ圧を利用して上記ヒータ4A,4Bの裏面側全面に伝熱性良く接触させているとともに、同筒状に折り曲げたテーパー面状の外周縁25aを上述した断面ハット形の加熱部3cのテーパー面状の側面に対して伝熱性良く接触せしめられている。
そして、それにより上記ヒータ4A,4Bの熱を上記加熱部3cの上面側および側面に効率良く伝達する。一方、この実施の形態では、従来と異なり、同伝熱プレート25を介してヒータ4A,4Bを支持している上記ヒータ裏面プレート26の外周縁部26aを半径方向外方に所定幅広く延設し、同延設された外周縁部26aを内容器3の底部外周側3bの下面に面接触させている。
このような構成によると、伝熱プレート25を介してヒータ裏面プレート26に伝わったヒータ4A,4Bからの熱が、その外周縁部26aを介して内容器3の底部外周側3b面に効率良く伝達されるようになり、同内容器3の底部外周部側3b面の加熱効率が向上する。その結果、例えば図6のドット表示に示すように、図7中にドット表示して示す加熱部3c面に加えて、図8中にドット表示で示す外周部3b面をも有効に加熱面として作用させることができるようになり、内容器3の底部3b,3c全体が均一に加熱されるようになり、内容器3内の水の加熱効率が向上する。
また、その結果、ヒータ4A,4B部分の熱が有効に内容器3側に分散され、従来のようにヒータ4A,4B部分の温度のみが過度に上昇するようなことがなくなり、ヒータ4A,4Bの寿命も長くなる。
また、同構成では、上記ヒータ裏面プレート26の外周縁部26aの延設部の途中には、同延設部の先端側部分に内容器3の底部外周側3b面を押圧する方向のバネ弾性を生じさせる断面字U状の曲成部30が設けられている。
このような構成によると、ヒータ裏面プレート26外周縁部26aの内容器3の底部外周側3b面への接触時において、同曲成部30により外周縁部26aに対して下方から上方に押圧する十分な押圧弾性を付与させることができ、上記延設されたヒータ裏面プレート26の外周縁部26aの内容器3の底部外周側3b面への接触圧(密着度)を、より大きく向上させることができる。
その結果、同ヒータ裏面プレート26を介した内容器底部外周側3b面へのヒータ熱の伝熱性能が向上する。
また、以上の構成の場合、上記バネ部材28の外周縁は、例えば図5に示すように、周方向に所定の角度で放射状に分割されて外周側上方に曲成されて延びる複数本のバネ片28a,28a・・・を形成しており、これら複数のバネ片28a,28a・・・により、上記ヒータ裏面プレート26の中央部側を広い半径域で周方向の各位置で均等に押圧支持することにより、伝熱プレート25、ヒータ4A,4Bを加熱部3cの下面に押圧するようになっている。
したがって、例えば湯沸し時と保温時で、温度差による部品の寸法差が発生したとしても同バネ片28a,28a・・・の作用により、加熱部3cの下面と接触圧(密着度)が安定して確保される。
なお、図5中の4a〜4cは、ヒータ4A,4Bの電源端子である。
<変形例1>
次に図9は、上記本願発明の最良の実施の形態の構成におけるヒータ裏面プレート26の外周縁部26aの断面U字形状の曲成部30の深さを、さらに下方側に深くすることによって、同曲成部30の長さをさらに下方に長くし、上述した遮熱板29によるヒータ4A,4Bの固定時において、上記遮熱板29の外周により同曲成部30部分を下方から上方に強く押し上げて、より大きな押圧弾性を付加させることにより、ヒータ4A,4Bの外周側をも一層深く押圧支持してヒータ4A,4Bの加熱部3c面との接触状態(支持状態)をさらに良好にするとともに、上述したヒータ裏面プレート26外周縁部26aの内容器底部外周側3b面との接触圧(密着度)を一層大きくし、さらにヒータ裏面プレート26と遮熱板29とを外周側でも直接接触させることにより、遮熱板29外周側への熱の伝達度合をも高くする。
次に図9は、上記本願発明の最良の実施の形態の構成におけるヒータ裏面プレート26の外周縁部26aの断面U字形状の曲成部30の深さを、さらに下方側に深くすることによって、同曲成部30の長さをさらに下方に長くし、上述した遮熱板29によるヒータ4A,4Bの固定時において、上記遮熱板29の外周により同曲成部30部分を下方から上方に強く押し上げて、より大きな押圧弾性を付加させることにより、ヒータ4A,4Bの外周側をも一層深く押圧支持してヒータ4A,4Bの加熱部3c面との接触状態(支持状態)をさらに良好にするとともに、上述したヒータ裏面プレート26外周縁部26aの内容器底部外周側3b面との接触圧(密着度)を一層大きくし、さらにヒータ裏面プレート26と遮熱板29とを外周側でも直接接触させることにより、遮熱板29外周側への熱の伝達度合をも高くする。
そして、それによって、ヒータ4A,4Bの内容器加熱効率をより向上させるとともに、上述のように遮熱板29の半径方向中間位置に設けられている温度ヒューズ32へのヒータ4A,4Bからの熱の伝達速度を速くして、ヒータ4A,4B暴走時の温度ヒューズ32の溶断応答性を高くしている。
このようにすると、同外周側断面U字状の曲成部30側からも遮熱板29側にヒータ熱が伝わるようになるので、より温度ヒューズ32の溶断応答性が向上する。
<変形例2>
次に図10は、上記延設された図5のヒータ裏面プレート26の外周縁部26aに対して、周方向の所定角位置で複数のスリットS1〜Snを入れたことを特徴とするものである。その他の部分は、全て上記実施の形態のものと同様である。
次に図10は、上記延設された図5のヒータ裏面プレート26の外周縁部26aに対して、周方向の所定角位置で複数のスリットS1〜Snを入れたことを特徴とするものである。その他の部分は、全て上記実施の形態のものと同様である。
このような構成にすると、延設部26aのバネ性が高くなり、押圧時の密着性が向上する。
1は容器本体、1aは円筒状ケース、2は蓋体、3は内容器、4Aは湯沸しヒータ、4Bは保温ヒータ、5は給湯通路、6は給湯ポンプ、24は温度センサ筒、24aは温度センサ、25は伝熱プレート、26はヒータ裏面プレート、26aは外周縁部、28はバネ部材、29は遮熱板、32は温度ヒューズ、S1〜Snはスリットである。
Claims (4)
- 有底筒状の容器本体と、該容器本体内に設けられた有底筒状の内容器と、該内容器の底部中央側所定直径部分を上方に凹ませて内側にヒータ収納部を形成した加熱部と、該加熱部の上記ヒータ収納部内に収納され、上記加熱部を介して上記内容器内に入れられた水を加熱する面状ヒータと、該面状ヒータを伝熱プレートおよび裏面プレートを介して上記ヒータ収納部内に収納固定する遮熱板とを備えてなる電気ポットであって、上記裏面プレートの外周縁部が上記内容器の加熱部よりも外側の底部外周側下面まで延設され、該延設部を当該内容器の底部外周側下面に接触させたことを特徴とする電気ポット。
- 裏面プレート延設部の途中には、延設部先端側に内容器底部を押圧する方向の弾性を生じさせる断面U状の曲成部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気ポット。
- 遮熱板は、断面U状の曲成部を下方から上方に押圧する状態で取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の電気ポット。
- 遮熱板には、温度ヒューズが取り付けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の電気ポット。
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2008
- 2008-06-10 JP JP2008151897A patent/JP2009297079A/ja active Pending
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