臨床施設において、患者は臨床技師にその紙片を提供し、臨床技師は要求された検査を行う。検査装置の多くは電子記録を生成するものであるが、医師のオフィスが電子記録を受け取ることができなければ、検査結果は臨床施設から医師のオフィスにファックス送信されなければならない。他方、そのデータが電子的に戻されても、患者がそれを読んで見かえすことは困難な場合がある。
この開示は、医師の装置や要求に応じた受け取り可能な形態で臨床検査結果を受け側の医師のオフィスに配信できる方法およびシステムを提供する。また、そのシステムおよび方法は、患者が持ってきた紙に基づいて検査を自動的に読み取って準備を行う。その紙はまた、検査結果を医師の装置に戻すための最良の方法に関する情報を含む。
より特別には、ここでの実施の形態は、1以上の文書処理装置、たとえば、多機能プリンタ(MFP)または多機能装置(MFD)を備え、これは臨床検査についての要求および臨床装置からの結果を読み取り、報告書を調製して医師のオフィスに返信する。MFPコントローラは要求を処理し適当な方法を決定し、これによって要求に回答する。回答は、受信者の医師のオフィスの装置に依存して、一般的または個人的(ローカルまたはワイドエリア)ネットワーク(たとえば、インターネット)のいずれかを介して、またはファックスでなされる。
したがって、ここでの実施の形態を用いて、臨床検査結果を最適なフォームで医師のオフィスに送信する。臨床結果を提供する適当フォームは、1)MFPで情報を入力するか、2)MFPかまたはMFPに接続されたデータベースから情報を検索するか、または3)フォームから情報を読み取ることによって決定されてもよい。ここで開示される装置はMFPを含むことができ、これはフォーム上に機械読取可能なデータ(たとえば、絵文字)を暗号化することができ、このデータは臨床センターで読み取ることができる。このようなMFPはフォーム上に情報を暗号化することができ、情報は要求された検査のタイプを示しており、臨床センターでフォームをスキャンすれば、臨床センターの装置は自動的に検査のセットアップを行うことができるようにする。ここでの装置の実施の形態はまた、ファックスで暗号化された2進データを受信し2進情報を処理することができる。
ここでのある特定の方法の実施の形態は、第1の文書処理装置で印刷された文書を(第1の文書処理装置とは別の第2の文書処理装置を用いて)スキャンすることによって開始する。文書には、その上に機械読取可能なマーキングだけでなく(このマーキングは機械によってのみ読み取ることができ人間が読み取ることはできない)、必要なら人間読取可能なマーキング(文字および図形)が印刷される。機械読取可能なマーキングは、患者情報、行われる少なくとも1つの臨床検査の情報、および臨床検査結果を返信するためのフォーマット情報を含む。ここでの実施の形態を用いて、第2の文書処理装置は、機械読取可能なマーキングに基づいて患者に行われる臨床検査を識別する。
ここでのいくつかの実施の形態は、第2の文書処理装置を用いて、臨床技師に患者の識別および行われる臨床検査の識別を出力することができる。たとえば、紙に基づくユーザインターフェイスは、識別子用に患者の人口統計的なデータと、機械読取可能なフォーマットで返信されるデータのための好ましいフォーマットの指標を有することができる。このインターフェイスは、医師が必要な臨床を示すためのチェックボックスを有する。臨床技師は適当な臨床検査を患者に対して各種臨床検査装置を用いて行い、この装置は第2の文書処理装置に操作可能に接続され又は第2の文書処理装置と通信する。このようなシステムは、第1の文書装置に対して適当に返信するために、この電子データを第2の文書処理装置に出力することができる。この臨床検査を患者に行った後、第2の文書処理装置は臨床検査結果を、機械読取可能なマーキング内に含まれるフォーマット情報に基づいて、第1の文書処理装置の要求に適合するようにフォーマットする。
これらのフォーマットされた臨床検査結果を次に、第2の文書処理装置から第1の文書処理装置に出力する。これらを、臨床検査結果を第2の文書処理装置から第1の文書処理装置へのファクシミリ送受信として送受信することによって出力することができる。場合によっては、第2の文書処理装置は臨床検査結果をともすれば第1の文書装置を介して直接電子医療レコード(EMR)へと出力することができる。第1の装置は入力データの流れを処理して臨床結果をEMRに適したフォーマットに変換する。たとえば、第2の文書処理装置がファックス返信したものを、第1の文書処理装置によって電子データとして変換しEMRへと挿入する。このような状況では、文書を印刷する前に、この方法は患者をEMRシステムを用いて識別し、行われる臨床検査をEMRシステムを用いて選択することができる。
多くの装置の実施の形態を本開示で示す。ここで示されるスタンドアロン型装置の1つは文書処理装置を備え、これは接続されたコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶される指示を実行して、ここで記載される各種操作を行うプロセッサを有する。さらには、この装置は、患者または医療提供者からの情報を受信することができるユーザインターフェイス、文書を印刷することができ(プロセッサに操作可能に接続される)印刷機、および文書をスキャンし(プロセッサに操作可能に接続される)スキャナを備える。プロセッサは、機械読取可能なマーキングに基づいて、スキャン画像を処理して患者に行われる臨床検査を識別する。
さらに、この装置はプロセッサに操作可能に接続される1または複数の通信ポートを備える。通信ポートは、患者に臨床検査を行うために使用される臨床検査装置にも操作可能に接続され、このような臨床検査装置からの臨床検査結果を受信することができる。たとえば、MFPは典型的に2つの通信ポート、すなわち印刷可能なファイルを配信するためのインターネットポートとファックスを送受信するための電話ポートとを用いてセットアップされる。これらのポートのいずれかを用いて、臨床結果を受信するオフィスの要求に依存して、臨床結果を配信することができる。プロセッサは機械読取可能なマーキングからのフォーマット情報に基づいて臨床検査結果をフォーマットし、通信ポートはフォーマットされた臨床検査結果を出力する。ここで再度、通信ポートは、臨床検査結果をファクシミリとして、または電子医療レコード(EMR)へと記録することができるデータとして出力することができる。
システムの実施の形態をもここでは開示する。あるシステムの実施の形態は、第1の文書処理装置および第1の文書処理装置と通信する第2の文書処理装置を備える。これらの各装置はそれぞれ、第1および第2のコンピュータ読取可能な記憶媒体に操作可能に接続される第1および第2のプロセッサを備える。繰り返すが、プロセッサは第1および第2のコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶される指示を実行する。また、このような装置はそれぞれ、第1および第2の印刷機、第1および第2のスキャナ、および第1および第2の通信ポート、および第1および第2のユーザインターフェイスを備え、これらはそれぞれその各プロセッサに操作可能に接続される。
この例示のシステムの実施の形態の記載では、「第1の」文書処理装置は臨床検査の指示を出す医療提供者のオフィスに配置され、「第2の」文書処理装置は臨床検査施設に配置される。第1の文書処理装置および第2の文書処理装置は互いに通信することができれば同じ装置でも異なる装置でもよい。これにより、第1の印刷機は、患者情報、行われる臨床検査の情報、およびフォーマット情報を含む機械読取可能なマーキングを印刷する。
次に患者は、一般的に、印刷された文書を臨床検査施設に持って行き、印刷された文書を臨床技師に提出し、技師は次にこの文書を第2の文書処理装置を用いてスキャンする。これにより、第2のスキャナはスキャン画像を作成し、第2のプロセッサは、機械読取可能なマーキングに基づいて、スキャン画像を処理して患者に行われる臨床検査を識別する。次に第2の文書処理装置は、臨床技師用に、患者の識別および行われる臨床検査の識別を(第2の印刷機または第2のユーザインターフェイスを用いて)印刷または表示することができる。
ここでの実施の形態の1つの特徴は、第2の通信ポートが患者に臨床検査を行うのに使用される臨床検査装置に操作可能に接続され、臨床検査装置から臨床検査結果を電子的に受信することである。ここでの実施の形態の別の特徴は、第2のプロセッサが機械読取可能なマーキングからのフォーマット情報に基づいて臨床検査結果をフォーマットし、臨床検査結果を第1の文書処理装置が使用することができるフォーマットに変換することである。
そして、臨床検査結果を第1の文書処理装置用に適宜フォーマットした後、第2の通信ポートはフォーマットされた臨床検査結果を第1の通信ポートに出力する。ここで再度、通信ポートは臨床検査結果をファクシミリとして、または医療レコードに入れるために調製された電子データとして出力することができる。次に第1の文書処理装置は、データを、第1の文書処理装置に操作可能に接続されるEMRシステムに出力することができる。このような状況では、臨床報告書を印刷する必要があれば、この方法はEMRシステムを用いて患者を識別し、EMRシステムを用いて印刷されるべき臨床検査を選択することができる。
これらのおよび他の特徴を以下の詳細な記載に記載し、またはこの記載から明らかにする。
本システムおよび方法の各種例示的実施の形態を、添付の図面を参照して以下に詳細に記載する。
医師のオフィス(要求するオフィス)は繰り返し臨床センターに臨床検査を要求する。次に、これらの検査結果を一般的に同じおよび/または異なる医師のオフィス(受信オフィス)に郵便、連絡員、e−メールまたはファクシミリによって配信する。要求するオフィスは典型的に、患者に、行われる検査を示す印刷された臨床検査指示フォームを与える。次に、患者は臨床検査指示フォームを臨床センターに持って行く。サンプルが取られてもサンプルを用いて臨床検査が行われてもよい。これらの検査はしばしば電子的に結果を配信することができる装置で行われる。検査装置からの結果を受信オフィスに電子的に又はファックスを通じて配信する。配信方法は受信オフィスでの装置の能力に依存する。
要するに、このような臨床報告書の作業の流れは次の通りである。要求するオフィスは臨床検査指示フォームを患者に行われる検査に合わせて作成し、患者は臨床検査指示フォームを臨床センターに持って行き、臨床センターは臨床検査指示フォームを読み、次いで臨床検査指示フォームで特定されるようにサンプルを取り検査を行う。次に、検査結果を機械から(しばしば電子的に、場合によっては人的に)読み取り、検査結果を電子フォームでフォーマットする。これらの結果を受信オフィスに電子的に又はファックスによって返信する。受信オフィスはデータを受信し、健康管理の専門家がこのデータを検討し患者と選択肢を議論する。
ここで考案するのは、臨床検査結果を受信オフィスに対して受信オフィスにとって最適なフォーマットで配信することである。これは、患者が受信オフィスから持ってきた紙の臨床検査指示フォームを処理し、検査を行う機械からデータを回収し、かつデータを受信オフィスに最適フォーマットで返信することを包含する。
本開示は各種装置および方法を記載する。最初の説明は、要求するオフィスによる臨床検査指示フォームの作成に焦点を当てたものであり、第2の説明は情報を臨床センターに配信することに焦点を当て、第3の説明は臨床検査の結果を受信オフィスに返信することに焦点を当てたものである。
臨床検査指示フォームの作成に関して、第1の装置は要求する医師のオフィスにある。この装置は、行われる検査を記載した機械読取可能でかつ人間読取可能な情報と、これらの検査が行われる患者についての情報を含む臨床検査指示フォームを作成する。たとえば、この装置はMFDを備え、MFDのコントローラは以下の処理を組織的に行う。患者の識別子と行われる検査をMFDに入力する。この情報はいくつかの方法で入力されてもよい。たとえば、患者IDを装置のユーザインターフェイスで入力することができ、検査を紙のユーザインターフェイス(UI)フォームによって入力することができ、患者IDおよび要求された検査をMFPのユーザインターフェイスに入力することができ、患者IDおよび要求された検査を、MFDで稼動するウェブアプリケーションを稼動させるブラウザに入力することができ、患者IDおよび要求された検査をMFDでモニタされたアプリケーションに入力することができ、患者IDおよび要求された検査を紙のUI等を用いて入力することができる。紙のUIは、絵文字を用いて紙のフォーム上に意味のあるマークを示すシステムのことである。
次にMFDは自動的に、臨床検査指示フォームを完成させるのに必要な何らかの追加の情報を得る。必要な情報は多く異なる方法で収集されてもよい。たとえば、人間がデータを装置UIを通じて又はウェブUIを通じて入力してもよく、装置が装置局所に保持されたデータベースからデータを検索してもよく、および/または装置が遠隔データベースと接触し、資格証明を給付し、データを検索してもよい。
この後、MFDは、臨床検査指示フォーム上に関連情報を暗号化した画像を作成することができる。このような画像はたとえば、バーコード、絵文字等でありうる。MFDは単一の画像内に情報を組み入れ、機械読取可能な情報と人間読取可能な情報が同じ臨床検査指示フォーム上で入手できるようにする。MFDは得られた画像を1枚の紙の上に印刷する。
別の実施の形態は、紙片上の機械読取可能なフォーム内の全ての情報を暗号化する必要はない。逆に、このような実施の形態は、電子送受信によって受取側で利用可能なデータを作成することができる。次にこのような実施の形態は、紙片上の参照識別子のみを暗号化し、患者が紙を持って検査臨床センターに到着したときに、この参照識別子を電子的に入手し、臨床センターは次に電子フォームで所望の情報を検索することができる。
第2の同様のまたは同じ装置が臨床センターにある。この第2の装置は行われる検査、検査が行われる患者および受信オフィスが要求するフォーマットについての情報を自動的に取得する。第2の装置はこの情報を、検査を行うのに最も便利となるフォーマットに構成する。たとえば、第2の装置は自動的に臨床センターのネットワークを通じて検査装置のパラメータをセットアップしてもよい。第2の装置はまた、行われる検査に基づいて試料用ラベルを自動的に印刷してもよい。また、第2の装置は受信局に検査結果を配信する最適な方法を決定してもよい。
第2の装置は、装置UIで入力可能な、装置で稼動するウェブアプリケーションを通じて入力可能な、または第1の装置によって作成されたような臨床検査指示フォームから抽出可能な情報を回収する。これにより、第2のMFDは臨床検査指示フォームの文書をスキャンし電子画像を作成する。この電子画像を分析して臨床検査指示フォーム上の機械読取可能な情報(絵文字またはバーコード)をさらに処理しやすいフォーマット、たとえば、伸長可能(extensible)なマークアップ言語(XML)文書に変換する。
第2の装置は、最適フォーマットについてのフォーマット情報を回収し、この最適フォーマットで臨床結果を受信局に返信する。このフォームで入力された情報は、単純な場合、たとえば、ファックス返信の場合には臨床検査結果を配信するのに十分であるかもしれないが、複雑なデータ入力/フォーマット化には十分な変換が求められうる。臨床検査指示フォームが暗号化された情報、MFD内部のデータベースからの情報(MFDが配信指示を記憶することができる場合)、または外部データベースからの情報(配信指示を、MFDがアクセスすることができる外部データベースに記憶することができる)を有する場合には、このフォーマット情報は臨床検査指示フォームから得ることができる。
また、第2の装置は自動的に検査装置から臨床検査結果を回収する。これは多くの方法で行われてもよい。たとえば、ネットワーク接続を有さない旧式装置では、データを検査装置からコンピュータへとコピーし、または装置からプリントアウトしたデータをスキャンすることができる。新型装置では、データを直接検査装置から有線または無線接続を通じて取得することができる。
第2の装置は検査装置からの検査結果を受信オフィスに配信するためにフォーマットする。これは検査結果を受信オフィスにとって最適の配信フォーマットを用いて出力する。たとえば、臨床検査指示フォームに含まれるフォーマット情報はデータ処理を要求してもよく、特定のEMR用の特定の様式(schema)に合わせるようにする。次に第2の装置は、データを受信オフィスに電話またはインターネットを通じて送信する。情報をファックス返信する場合には、データをファックス流れにおいて暗号化することができる。情報をインターネットを介して配信する場合には、そのために臨床検査結果を処理する。電子送受信法には、直接EMRデータベース内にe−メールによって、貯蔵庫に文書として、またはXML文書として送受信する方法がある。さらに、臨床検査結果をある期間データベースに保存することもでき、要求時にはこのデータベースから受信オフィスまたは他局が結果を検索することができる。
ここで説明される装置は、今日利用可能であること以外に何らかの基盤を必要としない。要求するオフィスが、現在一般的であるように、紙の臨床検査指示フォームを送信すれば、臨床検査指示フォームをスキャンし、画像を記憶し、装置UI、紙のIUまたはウェブUIを通じて入力された情報と関連付けることができる。第2の装置が臨床検査結果を受信オフィスに送信するときには、装置はまた、通常のファックス機による通常のファックスとして処理されたデータを送信するであろうが、暗号化された2進データを検索可能な装置が即座に利用するために、パッケージされた暗号化画像または直接2進データとして処理されたデータを送信するであろう。
上述のように、臨床検査結果を異なる医師のオフィスに送信することができ、および/または、当初の医師のオフィスに返信することができる。便宜上、この状況での装置をここでは「第3の」装置と呼ぶ(が、これは上述した第1の装置でもよい)。第3の装置は、第2の装置からの情報を受信することができる。第2の装置のフォーマットを調整する必要がある場合には、第3の装置も、データを適当なフォームに変換することができる。第3の装置は、臨床結果をEMRに適合するフォームに変換してもよく、または文書を内部に記憶してもよい。
第3の装置は、文書を機械読取可能なフォームか人間読取可能なフォームのいずれかに変換する能力を有する。第3の装置は、入力臨床情報をオフィスに適合したフォーマットに変換し、次いでこのデータを適当な装置に出力するプロセッサを有する。たとえば、オフィスがEMRを使用している場合には、装置は情報をEMRに適合したデータフォーマットに変換し、このデータをEMRに適当なインターフェイスを通じて送出する。他方で、オフィスが紙の医療記録を使用している場合には、単純に情報を印刷してもよい。この変換を行うために、第3の装置は(もしかするとファックス送受信から)入手した臨床検査結果を内部メモリに記憶する。第3の装置は、2進データを含み2進データを指示に従って処理するファックス要素を備える。これらの指示は機械の内部か外部データベースのいずれかに記憶されてもよい。処理は臨床検査結果を受信するのに適したものである。処理は外部データベースからさらに臨床データを検索することを要してもよい。また、臨床検査結果をプリントアウトすることもできる。
ここで図面を参照すると、図1は例示的方法の実施の形態をフローチャートの形態で示している。以下の記載では、便宜上「第1の」文書処理装置は、臨床検査指示を発し臨床検査結果の返信を受信する医療提供者のオフィス(たとえば、医師のオフィス)に配置されるものとし、「第2の」文書処理装置は臨床検査施設に配置されるものとする。第1の文書処理装置および第2の文書処理装置は、互いに通信することができれば、同じ装置でも異なる装置でもよい。さらに、当業者に理解されるように、多くのより類似した文書処理装置は互いに通信することができ、所定の患者に関する各種臨床検査結果の交換を容易にする。
より特別には、アイテム100で、第1の文書処理装置は自動的に機械読取可能なマーキング(および潜在的に人間読取可能なマーキング)を印刷し、文書を作成する。図2は血液検査についてのある例の文書を示している。この文書200は、その上に(機械によってのみ読み取ることができ通常は人間読取不能な)1以上の機械読取可能なマーキング202とさらに必要なら人間読取可能なマーキング(文字および図形)204、206が印刷されてなる。機械読取可能なマーキング202は、患者を識別する情報、識別された患者に行われる少なくとも1つの臨床検査の情報、および臨床検査結果にとって望ましいフォーマットで第1の文書処理装置に適したフォーマット情報を含む。
印刷後、患者はこの印刷文書200を臨床検査施設に持って行くことができる(および/または文書を臨床検査施設の第2の文書処理装置で印刷することができる)。そして、アイテム102で、この方法は第2の文書処理装置を用いて文書をスキャンし、アイテム104で、第2の文書処理装置は機械読取可能なマーキングに基づいて患者に行われる臨床検査を識別することができる。
アイテム106に示されるように、ここでのいくつかの実施の形態は、第2の文書処理装置を用いて、自動的に臨床技師に患者の識別と行われる臨床検査の識別を出力することができる。臨床技師は、臨床検査装置を用いて適当な臨床検査を患者に行い、この装置は第2の文書処理装置に操作可能に接続されまたは第2の文書処理装置と通信する。これらの臨床検査を患者に行った後、アイテム108で、第2の文書処理装置は、機械読取可能なマーキングに含まれるフォーマット情報に基づいて、臨床検査を第1の文書処理装置の要求に応じて自動的にフォーマットする。
これらのフォーマットされた臨床検査結果を次に、アイテム110で、自動的に第2の文書処理装置から第1の文書処理装置に出力する。これらを、臨床検査結果をファクシミリ送受信として第2の文書処理装置から第1の文書処理装置に送受信することによって出力することができる。ステップ112で、これらの臨床結果を、電子的に受信オフィスに(ともすれば要求するオフィスにも)配信する。配信したら、第1の文書処理装置はデータを処理する最適方法を決定する。データをEMRに挿入する場合には(113)、配信された電子記録をフォーマットしてEMRシステムの要求に合わせる(114)。データを紙の医療記録に挿入する場合には(113)、これを印刷する(116)。場合によっては、第2の文書処理装置は、帰路の際に第1の文書処理装置をバイパスしてデータを直接受信オフィスのEMRシステムに挿入することができてもよい。
多くの装置の実施の形態を本開示で示す。スタンドアロン型装置の1つを図3にアイテム300として示す。この実施例では、アイテム300はプロセッサ302(センタ処理ユニット)を有する文書処理装置からなり、プロセッサ302は接続されたコンピュータ読取可能な記憶媒体304に記憶される指示を実行して、ここで記載する各種操作を行う。さらに、この装置300は、患者または医療提供者から情報を受信することができるユーザインターフェイス306、(プロセッサ302に操作可能に接続され)文書200を印刷することができる印刷機314、および(プロセッサ302に操作可能に接続され)文書200をスキャンすることができるスキャナ316を備える。プロセッサ302は、機械読取可能なマーキングに基づいて、自動的にスキャン画像を処理して、患者に行われる臨床検査を識別する。
さらに、この装置は、プロセッサ302に操作可能に接続された通信ポート308を備える。通信ポート308はまた、(ローカルまたはワイドエリアネットワーク312の何らかの形態を通じて)患者に臨床検査を行うために用いられる臨床検査装置310にも操作可能に接続され、自動的にこのような臨床検査装置から臨床検査結果を受信することができる。プロセッサ302は自動的に機械読取可能なマーキングからのフォーマット情報に基づいて臨床検査結果をフォーマットし、通信ポート308は自動的にフォーマットされた臨床検査結果を出力する。ここで再度、通信ポート308は、臨床検査結果をファクシミリとして出力することもまたは電子医療レコード(EMR)として出力することもできる。
システムの実施の形態をもここで開示する。あるシステムの実施の形態400を図4に示すが、これは、第1のオフィス(たとえば、ジョーンズ医師のオフィス410)に配置された第1の文書処理装置412、および第1の文書処理装置412と通信し臨床検査施設(たとえば、北側臨床検査施設420)に配置された第2の文書処理装置422を備える。さらに、追加の文書処理装置432、442を他の医師のオフィス430や他の臨床検査施設440に同様に配置することができる。
これらの各装置412、422はそれぞれ第1および第2のコンピュータ読取可能な記憶媒体に操作可能に接続された第1および第2のプロセッサを備え、このことは図3に関して上記で詳細に説明している。再度、プロセッサは自動的に第1および第2のコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶される指示を実行する。また、このような装置は、上述したように、それぞれ第1および第2の印刷機、第1および第2のスキャナ、および第1および第2の通信ポート、および第1および第2のユーザインターフェイスを備え、それぞれはその各プロセッサに操作可能に接続される。
これにより、第1の文書処理装置412は先に記載した文書を印刷する。そして、第1の印刷機は患者情報、行われる臨床検査の情報、およびフォーマット情報を含む機械読取可能なマーキングを印刷する。次に、患者は一般的に印刷された文書を臨床検査施設420に持って行き、印刷された文書を臨床技師に提出し、次に臨床技師は第2の文書処理装置422を用いて文書をスキャンする。それから、第2のスキャナはスキャン画像を作成し、機械読取可能なマーキングに基づいて、第2のプロセッサは自動的にスキャン画像を処理して患者に行われる臨床検査を識別する。次に、第2の文書処理装置422は、臨床技師のために、患者の識別および行われる臨床検査の識別を(第2の印刷機または第2のユーザインターフェイスを用いて)自動的に印刷または表示する。
ここでの実施の形態のある特徴は、第2の文書処理装置422の第2の通信ポートが患者に臨床検査を行うのに使用される臨床検査装置310に操作可能に接続され、したがって臨床検査装置310から臨床検査結果を自動的に電子的に受信することである。ここでの実施の形態の別の特徴は、第2のプロセッサが機械読取可能なマーキングからのフォーマット情報に基づいて臨床検査結果を自動的にフォーマットし、臨床検査結果を第1の文書処理装置412が使用することができるフォーマットに自動的に変換することである。
そして、臨床検査結果を第1の文書処理装置412用に適宜フォーマットした後、第2の文書処理装置422はフォーマットされた臨床検査結果を第1の文書処理装置412に自動的に出力する。ここで再度、通信ポートは臨床検査結果をファクシミリとして、または電子医療記録(EMR)に出力することができる。
たとえば、臨床検査施設420、440内の文書処理装置422、442の1つが、臨床検査結果を、EMRシステム434を使用するスミス医師のオフィス430に出力した場合には、検査結果を電子医療記録として、直接EMRシステム434へ、または第3の文書処理装置432を通じて間接的にEMRシステムへ出力することができる。さらに、異なる受信者が異なるフォーマットで臨床検査結果を必要とする場合には、機械読取可能なマーキングは臨床検査結果の様々な受信者を識別し様々な異なるフォーマットを識別することができる。ここでのシステムの実施の形態のソフィスティケーション(sophistication)は医療提供者または臨床施設が現在利用しているいずれのシステムのソフィスティケーションにも容易に合わせることができ、単純なファックス送信から電子医療記録システムへの非常に複雑で制御されたフォーマットの臨床検査結果の送信まで網羅することができる。さらに、ここでの実施の形態をEMRシステムと共に使用する場合には、文書を印刷する前、臨床検査指示を作成する際に、装置432はEMRシステムを用いて患者を識別し、EMRシステムを用いて行われる臨床検査を選択することができる。
「自動的」または「自動的に」という用語をここで使用する場合には、これらは、システムまたは方法がさらなるユーザ入力を必要とせずに作業を行い、その結果いくつかの作業が完了し又は何らかの状態に達することとなることを意味する。
上記で開示した特徴および機能や他の特徴および機能またはその変更を、多くの他の異なるシステムまたは用途に好ましく組み入れてもよい。現時点では予知または予期しえないここでの各種変更、改良、変化または改善を後に当業者が行う場合があるが、このことも以下の請求の範囲は含むことを意図する。請求の範囲は、ハードウエア、ソフトウェアおよび/またはその組み合わせで実施の形態を含むことができる。特定の請求の範囲でそれ自身を特に規定しない限り、本発明のステップまたは構成要素は、いずれの上記実施の形態からいずれの特定の順序、番号、位置、大きさ、形状、角度、色または材質についての限定もされるべきではない。