JP2009292656A - シリコン塊の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低い温度で粉末状シリコン材料から高純度のシリコン塊を製造することができるシリコン塊の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のシリコン塊の製造方法は、粉末状シリコン材料を溶融補助剤の存在下で溶融させて溶湯を形成する工程と、前記溶湯を固化させてシリコン塊を形成する工程と、前記溶湯を固化させる前に不純物を除去する工程とを備える
【選択図】図1

Description

本発明は、粉末状シリコン材料からシリコン塊を得るためのシリコン塊の製造方法に関する。
ICチップや太陽電池用として広く用いられるシリコン単結晶又は多結晶からなる薄板(以下、「シリコンウエハ」と呼ぶ。)の製造工程において、原料シリコンの約60%が切断、面取り又は研磨等により廃液中に廃棄されており、製品に対するコスト負荷ならびに廃棄処分(この廃液は濃縮処理や一部材料の回収の後、埋め立て処分されるのが一般的である)に伴う環境への負荷が大きな問題となっている。
また、特に近年、太陽電池の生産量は増加の一途をたどっており、原料シリコンの需要も急激な伸びが見られる。このため太陽電池用シリコンの不足が顕在化している。
そこで従来、上記の切断又は研磨といったシリコンウエハの製造時に発生する廃液からシリコンを回収する方法が提案されてきた。
例えば特許文献1においては、砥粒をクーラントに分散させたスラリーを用いてシリコン単結晶又は多結晶のインゴットを切断又は研磨する処理から排出される廃スラリーから固形分を回収し、回収した固形分に対して、クーラント等を除去するための有機溶剤洗浄、有機溶剤を洗い流すための水洗浄、廃スラリーに含まれていた金属(鉄、銅など)を酸水溶液(フッ酸水溶液など)に溶解させて除去するための酸洗浄、酸水溶液を洗い流すための水洗浄等が行われている。
また、特許文献2においては、シリコンを加工する際に発生するシリコン粉を回収、シリコン原料として再利用する方法について述べられている。
また、特許文献3においては、シリコンを最大粒径1〜5mmに粉砕した後、弗酸と硝酸等の酸で洗浄することにより、不純物を除去し、シリコン原料として再利用する方法について述べられている。
また粉末状シリコンを再利用する際の問題点として、粉末状シリコンを溶融シリコンに追加投入しながら溶融を進めると、シリコンは融液よりも固体の密度が小さいので、追加投入したシリコンが溶融シリコン表面に浮遊して溶融しにくいということが知られている(たとえば特許文献4)。
特開2001−278612号公報 特開2002−176016号広報 特開平10−324514号広報 特開2001−48697号広報
本発明者らは、廃スラリーから回収した固形分から得られるような細かい平均粒径を持つ粉末状シリコンにおいて、シリコンの融点(1412℃)よりも有意に高い温度にならなければ完全には溶融しない場合があるという問題を見出した。たとえば平均粒径1μmの粉末状シリコンを速やかに溶融するためには、1800℃以上の温度に加熱する必要があった。
このような高い温度にまでシリコン材料を加熱すると、溶融のための電力消費量が大きくなるという問題や、溶融したシリコンの蒸発が加速されるので歩留まりが低下するという問題が生じる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、比較的低い温度で粉末状シリコン材料から高純度のシリコン塊を製造することができるシリコン塊の製造方法を提供するものである。
また本発明は、粉末状シリコン材料を溶融シリコンに追加投入しながら溶融を進める際において、従来以上に良好な溶融スピードを得ることができるシリコン塊の製造方法を提供するものである。
本発明は、粉末状シリコン材料を溶融補助剤の存在下で溶融させて溶湯を形成する工程と、前記溶湯を固化させてシリコン塊を形成する工程と、前記溶湯を固化させる前に不純物を除去する工程とを備えるシリコン塊の製造方法である。
前記溶融補助剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は酸化物の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなってもよい。
前記溶融補助剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は酸化物の水和物を含んでもよい。
前記溶融補助剤は、炭酸塩の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなってもよい。
前記粉末状シリコン材料に対する前記溶融補助剤の混合比率は、20wt%以上30wt%以下であってもよい。
前記粉末状シリコン材料を溶融させる温度は、1410℃以上1600℃以下であってもよい。
前記除去は、前記溶湯から前記不純物を物理的に除去すること、前記溶湯を収容している坩堝を傾けて前記溶湯中の溶融シリコンを出湯すること、及び前記坩堝の側面または下面に設置された開閉可能な穴を開くことにより前記溶湯中の溶融シリコンを出湯することの1つ以上によって行ってもよい。
前記粉末状シリコン材料は、金属シリコン塊の粉砕物から得てもよい。
前記粉末状シリコン材料は、シリコン加工時に発生するシリコン粉を含む廃液から得てもよい。
前記粉末状シリコン材料は、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離して得てもよい。
前記粉末状シリコン材料は、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン粉を含有するシリコン回収用固形分を取得する固液分離工程と、有機溶媒を用いて前記シリコン回収用固形分を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程からの前記シリコン回収用固形分に対して分級を行って分級前よりも砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高める分級工程とを備える方法によって得てもよい。
前記粉末状シリコン材料の平均粒径は、0.1μm以上1mm以下であってもよい。
ここで例示した種々の実施形態は、互いに組み合わせることができる。
本発明によれば、粉末状のシリコン材料であっても、比較的低い温度で溶融することができる。さらに本発明においては、使用した溶融補助剤と粉末状シリコン材料の表面に形成された酸化シリコンとの反応によって生成されるガラス状の不純物を除去することにより、原料である粉末状シリコン材料よりも高純度なシリコン塊を得ることができる。
本発明のシリコン塊の製造方法は、粉末状シリコン材料を溶融補助剤の存在下で溶融させて溶湯を形成する工程と、前記溶湯を固化させてシリコン塊を形成する工程と、前記溶湯を固化させる前に不純物を除去する工程とを備える。
まず、本発明者らが見出した、シリコンの粒径と溶融状態の関係について説明する。
シリコンを大気中などの酸素を含む雰囲気下に置いておくと、その表面が酸化して皮膜状の酸化シリコンを生じる。
酸化シリコンは軟化点(900℃〜1000℃)以上になると流動性が出るが、シリコンの融点以上の温度になっても、粘度が高いことが知られている。しかしながら、シリコンウエハの製造に通常使用されるサイズのシリコン材料(たとえば粒径5〜20cmの塊)においては、このような(皮膜状)酸化シリコンがシリコン材料の溶融に与える影響は無視でき、これらはシリコンの融点付近で良好に溶融できる。
ところが、本発明者らの検討によれば、シリコン材料の粒径が小さくなると酸化シリコンの影響が無視できないレベルとなり、実用的な溶融速度を得るためにはシリコン融点よりも有意に高い温度が必要であることがわかった。
たとえば、シリコン材料を微粉砕し、表1の通りに粒径をふるいわけした後、真空炉内で1800℃まで加熱、溶融し、溶湯上部に酸化シリコンからなる粘性流体が生成するか否かの確認を行った。表1の通り、1mm以下に微粉砕したシリコン材料を溶融すると、酸化シリコンからなる粘性流体が確認され、酸化シリコンの影響が無視できないことがわかった。
Figure 2009292656
そして、本発明者らはこの知見に基づき、粉末状シリコン材料を溶融補助剤の存在下で溶融させて溶湯を形成することで、比較的低い温度で粉末状シリコン材料が溶融できるので、比較的低い温度で粉末状シリコン材料からシリコン塊を製造できることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
1.シリコン塊の製造方法
図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態のシリコン塊の製造方法について説明する。図1は、本実施形態のシリコン塊の製造方法の実施に利用可能な装置の概念図である。図2は、本実施形態のシリコン塊の製造方法において、粉末状シリコン材料からシリコン塊を得るまでの過程を示す概念図である。
本実施形態のシリコン塊の製造方法は、粉末状シリコン材料3を溶融補助剤4の存在下で溶融させて溶湯2を形成する工程と、溶湯2を固化させてシリコン塊10を形成する工程と、溶湯2を固化させる前に不純物11を除去する工程とを備える。
本実施形態では、溶湯2は、坩堝1内において形成される。
以下、各構成要素について説明する。
1−1.坩堝
坩堝1は、大気開放炉、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気内の炉、真空雰囲気の炉のいずれかに設置されるが、追装、連続溶融が容易であることから、大気開放炉が望ましい。
坩堝1の材質は、カーボン、ムライト、アルミナ、マグネシア等が適用可能であるが、大気開放炉を使用する場合、カーボンでは、酸化が著しいため、ムライト、アルミナが望ましい。
1−2.粉末状シリコン材料
粉末状シリコン材料3は、シリコンを含有する(好ましくは、主成分とする)粉末状の材料であり、一例では、図2(a)に示すように、シリコン粒5と、シリコン粒5を覆う酸化シリコン膜6と、不純物7とを含むものである。粉末状シリコン材料3中のシリコン含有量は、例えば、80〜99.99wt%であり、具体的には例えば80,85,90,95,99,99.9,99.99wt%である。シリコン含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
粉末状シリコン材料3の平均粒径は、例えば、0.1μm〜1mm程度であり、体積に比べて表面積の割合が大きく、表面酸化膜の影響が無視できない程大きい。本発明において、「平均粒径」とは、コールターカウンター式の粒度分布計を用い、水、アルコール中に粉末状シリコン材料3を分散させ、また必要に応じてヘキサメタリン酸ナトリウム等の分散媒を用いて分散させて測定された粒度のD50(粒径分布の大きいまたは小さい方から50%が存在する粒径)を意味する。この定義に従うと、例えば、直径0.1μmの多数の粒子が凝集し見た目が10mmの塊となっている粉末状シリコン材料の場合、その平均粒径は約0.1μmになる。
粉末状シリコン材料3の平均粒径は、具体的には例えば、0.1μm,0.5μm,1μm,5μm,10μm,50μm,100μm,500μm,1mmである。この平均粒径は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
粉末状シリコン材料3を得る方法は、特に限定されないが、粉末状シリコン材料3は、例えば、以下の方法で得ることができる
(1)金属シリコン塊の粉砕物から粉末状シリコン材料を得る場合
粉末状シリコン材料3は、金属シリコン塊の粉砕物から得ることができる。金属シリコン塊とは、珪石や珪砂等の酸化珪素原料を還元して得られる精製前のシリコン塊を意味する。金属シリコン塊中のシリコン含有量は、特に限定されないが、一般に、98〜99wt%程度である。金属シリコン塊を粉砕する方法は、特に限定されないが、一例では、金属シリコン塊の粉砕物は、金属シリコン塊をジョークラッシャーで粗粉砕した後、ハンマーミル、ジェットミル等で微粉砕することにより得られる。金属シリコン塊の粉砕物をそのまま粉末状シリコン材料3としてもよく、金属シリコン塊の粉砕物に別の処理(例:酸又はアルカリ等での洗浄)を施したものを粉末状シリコン材料3としてもよい。
(2)シリコン加工時に発生する廃液から粉末状シリコン材料を得る場合
粉末状シリコン材料3は、シリコン加工(例:シリコンの円筒研削、シリコン切断、裏面研磨、ウエハスライス、つまり、シリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨)時に発生するシリコン粉を含む廃液から得ることができる。廃液は、シリコン粉と潤滑剤を含み、砥粒をさらに含む場合がある。潤滑剤は、例えば、水又は水溶性油である。従って、廃液から潤滑剤を除去し、さらに必要に応じて砥粒を除去することによって粉末状シリコン材料3が得られる。
潤滑剤が水からなる場合、シリコン粉と水を含む廃液を回収し、フィルタープレスをかけることによりシリコン粉を多く含むケーキを回収し、これを更に乾燥機で加熱して水分を除去することにより潤滑剤を除去することができる。
潤滑剤が水溶性油、例えばプロピレングリコールと水を主成分とする水溶性油からなる場合、シリコン粉と水溶性油を含む廃液を回収し、これをプロピレングリコールの沸点(187℃)以上の温度で真空蒸留する。真空度は10Torr以下が望ましい。真空蒸留することにより、液体分と固体分の分離を行い、固体分を回収する。固体分にはシリコンを多く含むが、油分が数%程度残留しており、これを除去するために、例えば、特開2007−246366のようにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのような有機溶剤で洗浄を行う。これによって、水溶性油からなる潤滑剤が除去される。
また、廃液が砥粒を含む場合は、分級により、シリコン粉と砥粒の粒度の違いを利用して砥粒を分離して砥粒を除去する。分級には例えば、ホソカワミクロン(株)製ミクロンセパレーターが使用可能である。
また、廃液は、例えば、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分であり、廃スラリー又はその濃縮分から粉末状シリコン材料3を得る方法については、後で詳細に説明する。
1−3.溶融補助剤
溶融補助剤4は、酸化シリコンの軟化点を低下させる機能を有するものであり、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は酸化物の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなる。溶融補助剤4の存在下でシリコン材料3の溶融を行うことによって比較的低い温度でシリコン材料3からシリコン塊10を製造することができる。
アルカリ金属は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムである。アルカリ土類金属は、例えば、マグネシウム、カルシウムである。塩は、例えば、炭酸塩である。水和物は、例えば、一水和物である。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物は、例えば、酸化ナトリウム、酸化マグネシウムであり、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムである。
溶融補助剤4は、価格、不純物量及び入手容易性を考慮すると、炭酸塩(好ましくは、炭酸ナトリウム)の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなることが好ましい。
溶融補助剤4は、無水物のみからなっても、水和物のみからなっても、無水物と水和物の混合物からなってもよい。水和物は、後述するように溶融補助剤4とシリコン材料3との反応によって生成されるガラス状不純物8の粘度を低下させることによって不純物を効率的に除去し且つシリコンの回収率を向上させるという機能を有する。従って、粉末状シリコン材料3の粒径が小さい場合や粉末状シリコン材料3中の不純物の混入比率が高い場合には、水和物のみからなるか、水和物を含む溶融補助剤4を用いることが好ましい。なお、無水物は比較的安価であるという利点を有する。一例では、炭酸ナトリウム一水和物の一般的な価格は、炭酸ナトリウムの5倍程度である(炭酸ナトリウムは50〜100円/kg、炭酸ナトリウム一水和物は300〜400円/kg)。
シリコン材料3に対する溶融補助剤4の混合比率((溶融補助剤4の重量)/シリコン材料の重量)は、特に限定されないが、20wt%以上30wt%以下が好ましい。溶融補助剤4の混合比率が大きい方がシリコン材料3の融解を促進させるという利点がある一方、後述するガラス状不純物(例:ナトリウムガラス)の発生量が大きくなるという問題点もあるからである。この混合比率は、具体的には例えば20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30wt%である。この混合比率は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1−4.粉末状シリコンの溶融方法
粉末状シリコン材料3の溶融方法としては、坩堝1内に粉末状シリコン材料3と溶融補助剤4を投入し、その後、加熱することによって溶湯2を作製する方法(方法A)を挙げることができる。
また、坩堝1内部に初期の溶湯2を作っておき、この初期の溶湯2内に粉末状シリコン材料3と溶融補助剤4を追加投入して坩堝1を満杯にする溶融方法(方法B)が好ましい。この場合、溶湯からの伝熱により、シリコン材料3と溶融補助剤4を速やかに加熱することができるからである。
初期の溶湯2の作製方法は特に限定されないが、一例では、坩堝1内部にシリコンを投入した後、常温から加熱を行うことにより作製する。加熱速度は坩堝1への熱衝撃を防ぐため低い速度、例えば、300℃/時間〜450℃/時間が望ましい。坩堝1内のシリコンの温度が1410℃に到達すれば、1410℃以上1600℃以下、好ましくは1550℃以上1600℃以下となるように制御を行う。初期の溶湯2ができた後に、坩堝1内に粉末状シリコン材料3と溶融補助剤4を追装して坩堝1が満杯になるようにする。
溶湯2の温度は、具体的には例えば、1410,1420,1430,1440,1450,1460,1470,1480,1490,1500,1510,1520,1530,1540,1550,1560,1570,1580,1590,1600℃である。溶湯2の温度は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
上記方法Aおよび方法Bにおいて、シリコン材料3と溶融補助剤4は、あらかじめ混合した後に坩堝1内に投入してもよく、両者をそれぞれ独立に、かつ同時に投入してもよい。また、どちらか一方を先に投入し、あとから他方を投入することを1回以上繰り返してもよい。
1−5.比較的低い温度で純度の高いシリコン塊が得られるメカニズムの説明
図2(a)〜(d)を用いて溶融補助剤4の存在下でシリコン材料3を加熱することによって比較的低い温度で純度の高いシリコン塊10が得られるメカニズムについて説明する。
以下、溶融補助剤4が炭酸ナトリウム又は炭酸ナトリウム一水和物からなる場合を例にとって説明を進めるが、溶融補助剤4がこれ以外の組成を有する場合も基本的に同様である。
粉末状シリコン材料3中のシリコン粒5を覆う酸化シリコン膜6(図2(a)を参照)は、溶融補助剤4と反応してガラス状不純物8を生成する(図2(b)を参照)。ガラス状不純物8の主成分は、溶融補助剤4が炭酸ナトリウムの場合は、ナトリウムガラスである。
ナトリウムガラスの生成は、以下の反応式で表される。
SiO2+Na2CO3→ Na2SiO3+CO2
これにより、酸化シリコン膜6の軟化点が低下する。軟化点は粉末状シリコン材料3と溶融補助剤4との投入比などにより異なるが、場合によっては1000℃付近まで低下する。
この際、ガラス状不純物8は酸化シリコンに比べて粘度が低いため、ガラス状不純物同士で固着、浮上してくる。粉末状シリコン材料3の内部5はSiO2等を含まない高純度のシリコンであり、シリコンの融点以上の温度に加熱されれば、液体状になり、溶融シリコン9が得られる。(図2(c)を参照)。
図2(a)〜図2(c)における各構成要素の性状は、表2に示す通りである。
Figure 2009292656
ここで、溶融シリコン9の粘度は0.6mPa・sであるが、ガラス状不純物8の粘度
は例えば104〜106mPa・s程度と酸化シリコンの粘度より低いが、溶融シリコン9に比べて非常に大きい。また、ガラス状不純物8の密度は液体のシリコンに比べて小さいため、時間の経過とともに浮上してくる。
この時点において、粉体のシリコン材料3中に最初から含まれている不純物(例:ダイヤモンド、二酸化珪素、酸化アルミニウム、シリコンカーバイト、シリコンナイトライド、または、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Y、Zr、Nb、Mo、Ru,Rh、Pd、In、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt)7は、一般に、固形物または粘度の高い液体であるため、ガラス状不純物8に取り込まれる状態となる。
さらに、ここで示した不純物7は、例えば、砥粒として使用していたもの(シリコンカーバイト、シリコンナイトライド、アルミナ、ジルコニア、ダイヤモンド等)、ワイヤーや切断刃に含まれていたもの(FeやNi等の金属不純物)、金属シリコンに含まれていたもの(FeやNi等の金属不純物)を含んでいる
このように、酸化シリコン膜6と溶融補助剤4の反応によって生成したガラス状不純物8が、各種の不純物7を取り込み、かつ、溶融シリコン9との密度差により溶融シリコン9上に浮上するので、溶融シリコン9は粉末状シリコン材料3に比べて精製されたことになる。
具体的な精製方法としては、不純物7とガラス状不純物8とからなる不純物11を除去すればよい。不純物11の除去は、溶湯2を固化させる前に不純物11を除去することによって行う。不純物11と溶融シリコン9との除去は、(1)浮上してきた不純物11を物理的に除去する(例:カーボン棒など耐熱性の高い材料でできた棒を用いて不純物11をかき出す)ことによって行ってもよく、(2)坩堝2を傾けて溶湯2中の溶融シリコン9を例えば鋳型に出湯することによって行ってもよく、(3)坩堝2の側面または下面に開閉可能な穴を設けておき、その穴を開くことにより溶湯2中の溶融シリコン9を例えば鋳型に出湯することによって行ってもよい。これらの2つ以上を組み合わせた方法によって行ってもよい。不純物11と溶融シリコン9とを分離した後、溶融シリコン9を固化させることによってシリコン塊10を得ることができる(図2(d)を参照))。
また、溶融補助剤4として炭酸ナトリウムの代わりに炭酸ナトリウム一水和物を用いると、ガラス状不純物8の粘度をさらに低下させることができ、これによって、ガラス状不純物8中にシリコンが取り込まれることを防ぐことができ、これによってシリコンの回収率を向上させることができる。ガラス状不純物8の粘度が低下する作用は、必ずしも明らかではないが、水和物中の水が蒸発して水蒸気が発生することに起因していると推測される。
なお、この「1−5」の項における説明は、上記方法Aについてのものであるが、上記方法Bにおいても、初期の溶湯2表面において同様の反応および溶融が進むことは明らかである。
また、上記方法Bでは溶融シリコン上に粉末状シリコン材料を投入した際に粉末状シリコン材料が溶融シリコンに浮かぶために融けにくいという問題が存在しているが、本発明によれば、粉末状シリコン材料が速やかに溶融されるので、このような問題の発生が抑制される。
2.廃スラリー又はその濃縮分から粉末状シリコン材料を得る方法
ここで、廃スラリー又はその濃縮分から粉末状シリコン材料3を得る方法(以下、「シリコン材料取得方法」と呼ぶ。)について詳細に説明する。
このシリコン材料取得方法は、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン粉を含有するシリコン回収用固形分を取得する固液分離工程と、有機溶媒を用いて前記シリコン回収用固形分を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程からの前記シリコン回収用固形分に対して分級を行って分級前よりも砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高める分級工程とを備える。
また、このシリコン材料取得方法は、図3に示すように、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン粉を含有するシリコン回収用固形分を取得する固液分離部12と、有機溶媒を用いて前記シリコン回収用固形分を洗浄する洗浄部13と、洗浄部13からの前記シリコン回収用固形分に対して分級を行って分級前よりも砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高める分級部14とを備えるシリコン材料取得装置を用いて実施することができる。
このシリコン材料取得装置は、乾燥及び粉砕部15、金属屑除去部17及び成形部18のうちの1つ以上を必要に応じて備える。
以下、各構成要素について説明する。
2−1.固液分離部
固液分離部12は、廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン回収用固形分を取得する。
(1)廃スラリー、廃スラリーの濃縮分
まず、廃スラリーについて説明する。
廃スラリーとは、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入されたものである。廃スラリーの濃縮分とは、廃スラリーを濃縮したものである。
シリコン材料取得装置は、廃スラリーに混入されたシリコン粉を回収し、シリコン材料3とするためのものである。シリコン塊は、シリコンの塊であり、例えば、シリコンインゴットである。シリコン塊の形状は、特に限定されないが、一例では、円柱状や四角柱状である。
シリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨は、切断装置又は研磨装置を用いて行われ、この切断装置又は研磨装置から排出される使用済みのスラリーが廃スラリーである。
切断装置の一例は、シリコンインゴットの切断装置として広く用いられているマルチワイヤソー装置(以下、「MWS」と呼ぶ。)である。MWSとは一般に、複数のローラ間にワイヤを架け渡して巻き付け、砥粒とクーラントを含むスラリーをワイヤに供給しつつ走行させ、このワイヤに被切断物を押し付けて切断する切断装置のことである。このようなMWSを用いてシリコンインゴットを切断すると、スラリー中にシリコンの切断屑、破砕された砥粒及び破砕されなかった砥粒、さらにはワイヤの摩耗片である金属屑などが混入することになる。
MWSでは、スラリーは、通常、繰り返し使用されるが、使用につれてスラリーに含まれるシリコンなどの比率が高くなる。これらの比率が高くなると(例えばスラリー中のシリコン比率が5wt%以上になると)、シリコンウエハに厚みムラ(TTVと表記されることが多い)や反りなどの不良が起こったり、ワイヤの断線が発生したりするなど、種々の問題が起きることが知られている。このため、適宜、スラリーの一部又は全部が廃スラリーとしてMWSの外に排出され、新しいスラリーがMWSに供給される。このMWSの外に排出された廃スラリーが、シリコン材料取得装置によって処理される。
ここでスラリーの構成及び組成について説明する。スラリーは,砥粒とそれを分散するクーラントとからなる。砥粒は,その種類は限定されず,例えば,SiC,ダイヤモンド,CBN,アルミナなどからなる。クーラントは、その種類は限定されず、例えば、油性クーラント(鉱油をベースとしたオイル)や、水性クーラント(水をベースとしてグリコール系溶媒(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール)、界面活性剤、有機酸などが添加されたもの)であってもよい。クーラントは、エチレングリコール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどの有機溶媒(水溶性有機溶媒)を主成分とし、ここに有機酸、ベントナイトなどの添加物を10wt%以下(好ましくは3wt%以下)添加したものであってもよい。なお、ここでいう「有機溶媒を主成分とする」とは、例えばクーラント中に20wt%以下(好ましくは15wt%以下)の水分が含まれていても良いことを意味している。
(2)固液分離部の構成と、固液分離部による固液分離方法
次に、固液分離部12の構成と、固液分離部12による固液分離方法について説明する。
固液分離部12の構成は、廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン回収用固形分を取得することが可能な構成であれば特に限定されず、固液分離部12は、例えば、遠心分離機、濾過装置又は蒸留装置などの固液分離装置を単独で又はこれらを2つ以上直列に組み合わせて構成される。組合せの具体例としては、(1)遠心分離機と蒸留装置、(2)遠心分離機と濾過装置又は(3)濾過装置と蒸留装置などである。(1)〜(3)において、遠心分離機、濾過装置又は蒸留装置は、それぞれ2つ以上含まれていてもよい。各固液分離部は、分離後の液分と固形分の何れを次の固液分離装置に送ってもよく、液分の一部と固形分の混合物又は固形分の一部と液分の混合物を次の固液分離装置に送ってもよい。
ここで、図4及び図5を用いて、固液分離部12の構成例について説明する。図4及び図5は、それぞれ、固液分離部12の構成を示すブロック図である。
(a)第1構成例
図3を用いて固液分離部12の第1構成例について説明する。本構成例の固液分離部12は、一次遠心分離機19と、二次遠心分離機21と、蒸留装置23とを備えている。
一次遠心分離機19は、一次遠心分離により廃スラリー又はその濃縮分を一次液分と一次固形分に分離する。一次遠心分離は、比較的低速で行われ、例えば100G以上1000G以下で行われる。一次固形分は、砥粒が主成分となるので、洗浄、乾燥などの後、再生砥粒としてMWS等にて再利用できる。一次液分は、二次遠心分離機21に送られる。なお、一次液分は、二次遠心分離機21に送る代わりに、蒸留装置23に直接送ってもよい。この場合、二次遠心分離機21は、省略可能である。
二次遠心分離機21は、二次遠心分離により一次液分を二次液分と二次固形分に分離する。二次遠心分離は、比較的高速で行われ、例えば2000G以上5000G以下で行われる。二次固形分には、主にシリコンが含まれ、一次遠心分離で分離できなかった砥粒も含まれている。二次固形分は、廃棄してもよく、後述する第2構成例のように一部又は全部をシリコン再生のために使用してもよい。二次液分中には、シリコンが多く含まれているので、二次液分を蒸留することによりシリコンを多く含むシリコン回収用固形分を得ることができる。二次液分は、蒸留装置23に送られる。なお、二次液分の代わりに二次固形分を蒸留装置23に送ってもよい。また、二次液分の一部と二次固形分を混合したものや、二次固形分の一部と二次液分とを混合したものを蒸留装置23に送ってもよい。
蒸留装置23は、蒸留により二次液分を蒸留液分と蒸留固形分とに分離する。蒸留は、減圧下(例えば、5Torr以上20Torr以下)で行うことが好ましい。減圧により液体の沸点が下がるため、比較的低温及び/又は高速での蒸留が可能になるからである。なお、蒸留液分は、そのまま(蒸留クーラント)又は別途再生処理を施して再生クーラントとしてMWS等にて再利用できる。蒸留固形分は、シリコン回収用固形分として、洗浄部13に送られる。
(b)第2構成例
図5を用いて固液分離部12の第2構成例について説明する。本構成例の固液分離部12は、一次遠心分離機19と、二次遠心分離機21と、第1蒸留装置23aと、第2蒸留装置23bとを備えている。
一次遠心分離機19については、第1構成例での説明がそのまま当てはまる。
二次遠心分離機21についても、第1構成例と類似しているが、本構成例では、二次固形分の一部又は全部が、後述する第1蒸留装置23aからの蒸留固形分と共に、第2蒸留装置23bに送られる点が異なっている。
第1蒸留装置23aは、第1構成例の蒸留装置23と類似しているが、第1蒸留装置23aからの蒸留固形分は、シリコン回収用固形分として取り出される代わりに、第2蒸留装置23bに送られる。二次固形分の一部又は全部と第1蒸留装置23aからの蒸留固形分は、混合された後に第2蒸留装置23bに送られるか、第2蒸留装置23b内において混合される。
第2蒸留装置23bは、蒸留の対象が異なる点を除いては、第1構成例の蒸留装置23と同じである。なお、ここでは、2つの蒸留装置を用いて2度の蒸留を行う例を示したが、1つの蒸留装置を用いて2度の蒸留を行ってもよい。この場合、第2蒸留装置23bは、省略され、二次固形分の一部又は全部と第1蒸留装置23aからの蒸留固形分は、再度、第1蒸留装置23aに送られて再度蒸留される。
2−2.洗浄部
次に、洗浄部13について説明する。洗浄部13は、有機溶媒を用いてシリコン回収用固形分を洗浄する。シリコン回収用固形分には、通常、グリコール系溶媒や添加物などの、クーラント由来の残留有機物(以下、「残留クーラント」と呼ぶ。)が5wt%〜20wt%程度含まれており、そのままではシリコン材料3の純度を下げる原因となる。また、残留有機物は、シリコン材料3が溶融される際にSiCを形成し、溶融シリコンが固化されて形成されるシリコンインゴット中に不要なSiCを発生させる原因になる。そこで、残留クーラント濃度を低下させるために、シリコン回収用固形分の洗浄が行われる。
使用する有機溶媒は、クーラントに対し相溶性を有するものが好ましい。この場合、残留クーラントが有機溶媒中に抽出されやすいからである。有機溶媒は、例えば,炭素数が1〜6(好ましくは,1,2,3,4,5及び6の何れか2つの間の範囲)のアルコール又は炭素数が1〜3(好ましくは,3,4,5及び6の何れか2つの間の範囲)のケトンである。このようなアルコールの具体例としては,メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどが挙げられる。このようなケトンの具体例としては,アセトンやメチルエチルケトンが挙げられる。有機溶媒は,複数種類の有機溶媒の混合物であってもよい。また、有機溶媒は、クーラントよりも沸点が低いものが好ましい。具体的には、有機溶媒は,クーラントよりも,沸点が50℃以上(好ましくは,60℃,70℃,80℃,90℃又は100℃以上)低いものが好ましい。有機溶媒は、通常、後工程で蒸発させて除去するが、沸点が低いものであれば、蒸発され易いからである。
洗浄部13に用いる装置は、シリコン回収用固形分中の残留クーラントを有機溶媒に抽出して除去できるものであれば、その構成は限定されず、例えば、シリコン回収用固形分と有機溶媒とを混合し、振動、回転又は攪拌などによりシリコン回収用固形分中の残留有機物の少なくとも一部を有機溶媒中に抽出し、この有機溶媒を除去する機能を有する装置が採用可能である。有機溶媒の除去は、例えば遠心分離や濾過によって行うことができる。従って、洗浄部13は、例えば、容器中に投入したシリコン回収用固形分と有機溶媒との混合物を攪拌する攪拌羽根などを有する攪拌装置と、攪拌された混合物から有機溶媒を除去する遠心分離機又は濾過装置とで構成される。
2−3.乾燥及び粉砕部
次に、乾燥及び粉砕部15について説明する。乾燥及び粉砕部15は、洗浄後のシリコン回収用固形分に残留している有機溶媒を除去すると共に、シリコン回収用固形分を粉砕する機能を有する。乾燥と粉砕は、同時に行ってもよく、乾燥を行ってから粉砕を行ってもよく、その逆であってもよい。シリコン回収用固形分の乾燥は、例えば、シリコン回収用固形分を加熱するか、シリコン回収用固形分の周囲雰囲気を減圧することによって行うことができる。シリコン回収用固形分の粉砕は、粉砕羽根を用いた粉砕装置、ボールミル、ジェットミル、振動真空乾燥機などの公知の装置を用いて行うことができる。
シリコン回収用固形分は、自然乾燥させてもよく、また、後述する分級装置による分級の際に乾燥させてもよいので、シリコン回収用固形分の乾燥は、省略することができる。また、シリコン回収用固形分は、例えばサイクロン装置のような分級装置による分級の際に粉砕してもよいので、シリコン回収用固形分の粉砕は、省略することができる。従って、乾燥及び粉砕部15は、乾燥部であってもよく、粉砕部であってもよく、省略することもできる。
2−4.分級部
次に、分級部14について説明する。分級部14は、洗浄後のシリコン回収用固形分に対して分級を行う。分級の目的の1つは、分級前のよりも、砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高めることである。分級とは、粒径や密度などの粒子パラメータに基づいて粒子を分別する方法である。分級部14は、篩、慣性分級装置又は遠心分級装置などで構成することができる。
シリコン回収用固形分に対して分級を行うと、シリコン、砥粒及び金属の含有率は、それぞれ、粒子パラメータの値に依存して変化する。
例えば、粒子パラメータが粒径である場合、シリコン含有率は、粒径に依存して変化する(一例では、粒径5μmまでは粒径が大きくなるに伴ってシリコン含有率も大きくなり、粒径5μmでシリコン含有率が最大になって、それ以降は、粒径が大きくなるにつれてシリコン含有率が小さくなる。)。粒径がある所定範囲(例えば、1μm以上10μm未満)である粒子のグループのシリコン含有率は、粒径がこれ以外(例えば、1μm未満又は10μm以上)である粒子のグループよりも高くなり、また、分級前のシリコン回収用固形分よりも高くなる。この場合、前者のグループでは、通常、砥粒の含有率は、後者のグループよりも低くなり、また、分級前のシリコン回収用固形分よりも低くなる。従って、前者のグループを分級部14から取り出すことによって、分級前よりも砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高めることができる。
また、粒径がある所定範囲(例えば、1μm未満、又は0.1μm以上1μm未満)である粒子のグループの金属の含有率は、粒径がこれ以外(例えば、1μm以上)である粒子のグループよりも高くなり、また、分級前のシリコン回収用固形分よりも高くなる。従って、金属の含有率が高いグループを取り除くことによって、シリコン回収用固形分の金属の含有率を分級前よりも低くすることができる。
なお、分級に関する説明において、「粒径」とは、JIS R1629に準拠した方法で測定したものを意味する。「粒径Xμm未満の粉体」とは、その粉体中の98%の粒子の粒径がXμm未満であるような粉体を意味する。「粒径Yμm以上Zμm未満の粉体」とは、「粒径Zμm未満の粉体」の中から「粒径Yμm未満の粉体」を除いて残った粉体を意味する。
粒子パラメータが粒径以外のものであっても上記説明は同様に当てはまり、分級によって、分級前よりも砥粒の含有率を低減させかつシリコンの含有率を高めることができる。
分級後のシリコン回収用固形分は、そのまま粉末状シリコン材料3として回収してもよく、成形部18に送って造粒させてもよい。
ここで、分級の具体例について説明する。
(1)2種類の粉体に分離
この例では、シリコン回収用固形分を第1粒径範囲を有しシリコンを主成分とする第1粉体と第2粒径範囲を有し第1粉体よりも砥粒の含有率が高い第2粉体とに分離する。
例えば、砥粒として粒径10μm以上30μm以下のSiCを用いた場合、分級により得られる0.1μm以上10μm未満の粒径範囲をもつ第1粉体はシリコンを主成分とし、10μm以上30μm以下の粒径範囲をもつ第2粉体は、第1粉体よりも砥粒の含有率が高くなることが分かる。第2粉体は、砥粒の再生に利用することができる。
(2)3種類の粉体に分離
この例では、シリコン回収用固形分を第3粒径範囲を有しシリコンを主成分とする第3粉体と、第4の粒径範囲を有し第3粉体よりも砥粒の含有率が高い第4粉体と、第5の粒径範囲を持ち第3粉体よりも金属の含有率が高い第5粉体とに分離する。
ワイヤに由来する金属屑(鉄を主成分として含む)の多くは、1μmより小さな粒径を持つ。よって分級によって得られる、例えば1μm以上10μm未満の粒径範囲をもつ第3粉体はシリコンを主成分とし、10μm以上30μm未満の粒径範囲をもつ第4粉体は、第3粉体よりも砥粒の含有率が高くなり、0.1μm以上1μm未満の粒径を持つ第5粉体は、第3粉体よりも金属の含有率が高くなることが分かる。第4粉体は、砥粒の再生に利用することができる。
このように3種類以上の粉体への分級を行い、金属の含有率が多い粉体(上記例では第5粉体)を取り除くことにより、従来のように硫酸、硝酸などの酸水溶液を用いて金属を除去することなく、ワイヤ由来の金属の混入を抑制したシリコン材料3を得ることができる。
2−5.金属屑除去部
次に、金属屑除去部17について説明する。金属屑除去部17は、磁場を用いて、シリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨時に廃スラリーに混入する(例えば、シリコン切断用ワイヤに由来する)強磁性体の金属(例えば、鉄)屑を除去する機能を有する。金属屑は、シリコン又はSiCが付着した状態で除去されることもある。金属屑除去部17は、例えば、磁石により構成される。
金属屑の除去は、洗浄用の有機溶媒中に分散された状態のシリコン回収用固形分、又は粉末状態のシリコン回収用固形分(例えば洗浄部による洗浄後のシリコン回収用固形分、これを粉砕したシリコン回収用固形分)、分級時に気流によって搬送されている粉体、分級後のシリコン回収用固形分の何れか1つ又は2つ以上に対して行うことができる。従って、金属屑除去部17は、例えば、洗浄部13、乾燥及び粉砕部15及び分級部14のうちの何れか1つ以上に設けることができる。シリコン回収用固形分から金属屑を除去することによって、シリコン材料3中の金属濃度を低下させることができる。また、MWSに用いられるワイヤにはリンが含まれることが多く、この場合、廃スラリーに混入する金属屑にもリンが含まれることになる。リンは、P型太陽電池作製には不要な成分であるために溶融前に取り除くことが好ましいが、金属屑除去部17を設けることによって、金属屑の除去と共にリンも除去することができる。
2−6.成形部
次に、成形部18について説明する。成形部18は、シリコン回収用固形分を加圧して板状、ブロック状、ペレット状などに造粒する機能を有する装置であれば、その構成は、特に限定されない。成形部18には、例えば、プレス加圧型の造粒装置、ローラー加圧式の造粒装置が使用可能である。成型条件は、例えば、室温で、加圧圧力3〜60ton/cm2で行うことができる。また、加圧時に加熱を行っても良い。シリコン回収用固形分は、造粒によって、その取り扱いが容易になり、かつ熱伝導がスムーズになって溶融されやすくなる。
成形部18によって造粒されたシリコン回収用固形分は、粉末状シリコン材料3として回収することができる。
ここまでは、シリコン材料取得装置を例にとって説明を進めたが、シリコン材料取得装置についての説明は、基本的に、シリコン材料取得方法についても当てはまる。
3.効果検証試験
以下の方法に従って本発明の効果検証実験を行った。
3−1.実施例1
実施例1では、以下の方法に従って、初期溶湯作製、材料投入、不純物除去、傾動出湯を行った。
3−1−1.初期溶湯作製工程
以下の方法により坩堝内に初期の溶湯を作製した。
まず、傾動可能な大気開放型の誘導加熱炉の炉体内部にアルミナ製の坩堝をセッティングした。坩堝には、直径500mm、高さ700mm、肉厚40mmのものを用いた。その内部に純度7Nの粒状の金属シリコンを50kg投入した。
粒状の金属シリコンは、例えば、金属シリコンをジョークラッシャーで粗粉砕した後、カッターミルで粉砕し、平均粒径を2mmとしたものを用いた。前記のように粒径を2mm程度とすることにより、溶融が早くなる。
次に、導電率が高いカーボン棒を坩堝中心に挿入しカーボン棒を加熱してカーボン棒からの熱を伝えることにより、金属シリコンを溶融した(なお、カーボン棒を挿入したのは、金属シリコンは固体状態では導電率が低いため誘導加熱による加熱の影響を受けないからである)。
誘導加熱の出力は、加熱初期は20kWとし、その後1kW/分ずつ上昇させていき、140kWで保持した。このように、出力をゆっくりと上昇させることによってアルミナ坩堝に対して過剰な熱衝撃が加わらないようにした。誘導加熱の周波数は1kHzとした。
金属シリコンの溶融が始まったところでカーボン棒を取り出し、溶湯温度が1450℃となるように誘導加熱の出力を60〜90kWの範囲で制御し、金属シリコンを完全に溶融させて初期の溶湯を作製した。なお、カーボン棒を取り出したのは、シリコン溶湯は導電率が高く誘導加熱による加熱の影響を著しく受けるので、カーボン棒がもはや不要であるからである。
3−1−2.材料投入工程
次に、「2.廃スラリー又はその濃縮分から粉末状シリコン材料を得る方法」の項で説明した方法で得られた粉末状シリコン材料と、炭酸ナトリウム一水和物からなる溶融補助剤を溶湯内に投入した。1回の投入で10kgの粉末状シリコン材料と2.5kgの溶融補助剤を混合して投入した(この場合、粉末状シリコン材料に対する溶融補助剤の混合比率は25wt%である)。投入は10〜20分で行った。
投入完了後、10〜30分保持し、粉末状シリコン材料の溶融を確認した後で、粉末状シリコン材料と溶融補助剤を同様の混合比率で追装し、溶融させた。
誘導加熱の出力は、溶湯温度が1600℃になるように調節した。
3−1−3.不純物除去工程
3〜5回上記の追装を行えば、上部に酸化シリコンを多く含むスラグが浮上してきた。坩堝を適切な角度(50〜70度)で傾動させた後、カーボン製のヘラ形状のものを用いてスラグを排出することによって溶湯中の不純物を除去した。スラグは溶融シリコンに比べて粘度が大きく、触感で判別可能であった。
3−1−4.傾動出湯工程
その後、粉末状シリコン材料及び溶融補助剤投入の投入と不純物の除去を繰り返し、坩堝内の8分目以上にまで溶湯が溜まった後で、溶融シリコンの傾動出湯を行い、この溶融シリコンを固化させてシリコン塊を得た。傾動出湯の角度は70〜80度程度とし、溶湯を30〜50kg程度坩堝内に残した。
この後は、必要量のシリコン塊が得られるまで、上記の「3−1−2.材料投入工程」〜「3−1−4.傾動出湯工程」までを繰り返した。
なお、生産計画上最後の傾動出湯工程となる場合、坩堝内に著しいスラグの堆積が見られた場合、又は坩堝にクラックなどが発生し継続が困難な場合には、傾動角度を90度以上とし、坩堝内に存在する溶湯シリコンを全て出湯した後、誘導加熱への出力を停止した。
3−2.実施例2
実施例2では、1回の投入で10kgの粉末状シリコン材料と5kgの溶融補助剤を混合して投入した。この場合、粉末状シリコン材料に対する溶融補助剤の混合比率は50wt%である)。これ以外の点については、実施例1と同じ条件にした。
3−3.比較例1
比較例1では、1回の投入で10kgの粉末状シリコン材料のみを投入した。これ以外の点については、実施例1と同じ条件にした。
以上の条件で実施例1と同様の工程を実施したところ、比較例1では、投入した材料の溶融速度が遅く、粉末状シリコン材料の粘度が著しく高く、スラグ排出作業が困難であり、ついには、坩堝内が未溶融の粉末状シリコンに覆われた。
3−4.比較例2
比較例2では、溶湯温度が1650℃になるように誘導加熱の出力を調節した。これ以外の点については、比較例1と同じ条件にした。
以上の条件で実施例1と同様の工程を実施したところ、投入した材料の溶融中に坩堝のひび割れが確認されたため、途中で溶融を中止した。
3−5.まとめ
表3に、実施例1,実施例2,比較例1及び比較例2の粉末状シリコン材料の投入量、溶融補助剤の投入量、傾動出湯によるシリコン回収量、スラグ排出量、全ての工程を終了した後に坩堝内に残留していたシリコン及びスラグなどの量、回収率(=傾動出湯によるシリコン回収量÷粉末状シリコン材料の投入量)を示す。回収率は高いほどよい。投入量に対し、回収量と排出量と残留量の和が小さいが、両者の差は、蒸発や飛散など計測困難な量に起因していると考えられる。
Figure 2009292656
表3を参照すると、実施例では、比較例よりも回収率がはるかに大きく、溶融補助剤を添加することによってシリコン回収率が向上することが実証され、本発明の効果が実証された。なお、実施例1においてシリコン回収率が100%でなく48%であったのは、大気開放型の溶融炉を使用したことによってシリコンと空気とが接触してシリコンが酸化されたことと、シリコンと溶融補助剤(炭酸ナトリウム一水和物)とが接触してシリコンが酸化されたことが主な原因であると考えられる。
実施例2の回収率が実施例1よりも小さいのは、実施例では溶融補助剤の混合比率が大きくシリコンと溶融補助剤との反応によるシリコンの酸化が著しかったためであると考えられる。この結果は、溶融補助剤の混合比率が高すぎるとシリコン回収率が却って低下することを示している。また、溶融補助剤の混合比率が低すぎると酸化シリコンの粘度が十分に低下せずシリコン回収率が低下することは比較例1の結果からも明らかである。従って、溶融補助剤の混合比率は、20〜30wt%程度が好ましいことが分かる。
また、実施例1において、坩堝内に投入する粉末状シリコン材料の不純物含有率は5.0wt%であった。一方、坩堝から出湯した溶融シリコンから作製したシリコン塊の不純物含有率は1.0wt%以下であった。従って、本発明によれば、不純物含有率を大幅に
低下させることができることが実証された。
本発明の一実施形態のシリコン塊の製造方法の実施に利用可能な装置の概念図である。 図2(a)〜(d)は、本発明の一実施形態のシリコン塊の製造方法において、粉末状シリコン材料からシリコン塊を得るまでの過程を示す概念図である。 本発明のシリコン塊の製造方法に用いる粉末状シリコン材料を取得可能なシリコン材料取得装置の構成を示すブロック図である。 図3の固液分離部の第1構成例を示すブロック図である。 図3の固液分離部の第2構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1:坩堝 2:溶湯 3:粉末状シリコン材料 4:溶融補助剤 5:シリコン粒 6:酸化シリコン膜 7:不純物 8:ガラス状不純物 9:溶融シリコン 10:シリコン塊 11:不純物
12:固液分離部 13:洗浄部 14:分級部 15:乾燥及び粉砕部 17:金属屑除去部 18:成形部 19:一次遠心分離機 21:二次遠心分離機 23:蒸留装置 23a:第1蒸留装置 23b:第2蒸留装置

Claims (12)

  1. 粉末状シリコン材料を溶融補助剤の存在下で溶融させて溶湯を形成する工程と、前記溶湯を固化させてシリコン塊を形成する工程と、前記溶湯を固化させる前に不純物を除去する工程とを備えるシリコン塊の製造方法。
  2. 前記溶融補助剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は酸化物の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなる請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶融補助剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩又は酸化物の水和物を含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記溶融補助剤は、炭酸塩の無水物若しくは水和物又はこれらの混合物からなる請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記粉末状シリコン材料に対する前記溶融補助剤の混合比率は、20wt%以上30wt%以下である請求項1〜4の何れか1つに記載の方法。
  6. 前記粉末状シリコン材料を溶融させる温度は、1410℃以上1600℃以下である請求項1〜5の何れか1つに記載の方法。
  7. 前記除去は、前記溶湯から前記不純物を物理的に除去すること、前記溶湯を収容している坩堝を傾けて前記溶湯中の溶融シリコンを出湯すること、及び前記坩堝の側面または下面に設置された開閉可能な穴を開くことにより前記溶湯中の溶融シリコンを出湯することの1つ以上によって行われる請求項1〜6の何れか1つに記載の方法。
  8. 前記粉末状シリコン材料は、金属シリコン塊の粉砕物から得られる請求項1〜7の何れか1つに記載の方法。
  9. 前記粉末状シリコン材料は、シリコン加工時に発生するシリコン粉を含む廃液から得られる請求項1〜7の何れか1つに記載の方法。
  10. 前記粉末状シリコン材料は、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離して取得した粉末状シリコン材料である請求項1〜7の何れか1つに記載の方法。
  11. 前記粉末状シリコン材料は、砥粒とクーラントを含むスラリーを用いたシリコン塊又はシリコンウエハの切断又は研磨によって前記スラリーにシリコン粉が混入された廃スラリー又はその濃縮分を固液分離してシリコン粉を含有するシリコン回収用固形分を取得する固液分離工程と、有機溶媒を用いて前記シリコン回収用固形分を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程からの前記シリコン回収用固形分に対して分級を行って分級前よりも砥粒の含有率を低減させ且つシリコンの含有率を高める分級工程とを備える方法によって得られる請求項1〜7の何れか1つに記載の方法。
  12. 前記粉末状シリコン材料の平均粒径は、0.1μm以上1mm以下である請求項1〜11の何れか1つに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011207753A (ja) * 2010-03-11 2011-10-20 Mitsubishi Chemicals Corp シリコンの回収方法およびシリコンの製造方法
JP2013144623A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Panasonic Corp シリコン精製方法

Cited By (2)

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JP2011207753A (ja) * 2010-03-11 2011-10-20 Mitsubishi Chemicals Corp シリコンの回収方法およびシリコンの製造方法
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