JP2009289944A - コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、コンデンサのコストアップ、大型化することなく、コンデンサ素子の放熱特性を向上させることができるコンデンサを提供することにある。
【解決手段】本発明は、単数又は複数のコンデンサ素子12と、コンデンサ素子12を収容し、冷却器16に取着される収容体10と、コンデンサ素子12からの熱を冷却器側へ放出する放熱部材14と、を有するコンデンサ1であって、放熱部材14はコンデンサ素子12に設置されるとともに、放熱部材14の一部が冷却器16を流れる冷媒と接するように冷却器16内へ挿通され、放熱部材14のうち、少なくとも冷却器16内へ挿通される箇所(d)には、アルマイト処理が施されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、単数又は複数のコンデンサ素子12と、コンデンサ素子12を収容し、冷却器16に取着される収容体10と、コンデンサ素子12からの熱を冷却器側へ放出する放熱部材14と、を有するコンデンサ1であって、放熱部材14はコンデンサ素子12に設置されるとともに、放熱部材14の一部が冷却器16を流れる冷媒と接するように冷却器16内へ挿通され、放熱部材14のうち、少なくとも冷却器16内へ挿通される箇所(d)には、アルマイト処理が施されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンデンサの構造に関する。
コンデンサは小型、大型のものを含めて、様々な産業機器に使われている基本的電気部品である。一般的なコンデンサは、誘電体層の両側に電極が配置され、それらを倦回したコンデンサ素子と、コンデンサ素子が収容される収容体とを備える。
通常、コンデンサ素子に電流を通電させると、コンデンサ素子は発熱する。そして、コンデンサ素子の放熱特性が悪いと、コンデンサ素子の温度は上昇し、コンデンサ自体の特性劣化又は寿命低下といった不具合を引き起こす虞がある。このような不具合を改善するため、コンデンサ素子の放熱特性を向上させる必要がある。
図8は、従来のコンデンサの構成を示す模式断面図である。例えば、特許文献1には、図8に示すように、コンデンサ素子32と、ヒートパイプ34と、コンデンサ素子32を収容する収容体36と、を備えるコンデンサ6が冷却器38に設置されている。冷却器38には、冷媒の通路となる冷却部40と、不図示の冷媒入口及び出口が形成されている。ヒートパイプ34は、コンデンサ素子32の熱を冷却器38側へ放出する機能を有するものであり、コンデンサ素子32の巻芯部42に設置され、ヒートパイプ34の一部が冷却器38内へ挿通されている。なお、図8に示す収容体36は、ボルト等の締結具44により冷却器38に固定されている。また、冷却器38を流れる冷媒が外部に流出しないように、収容体36と冷却器38との間にOリング46が設けられている。上記構成によって、コンデンサ素子32に電流を通電した際に発生する熱は、ヒートパイプ34を経由して、冷却部40を流れる冷媒に伝わり、冷媒から外部に熱が放出されるため、コンデンサ素子32の放熱特性を向上させることができる。
しかし、特許文献1のコンデンサでは、電気絶縁対策がなされておらず、ヒートパイプと冷却器、特に冷却部を流れる冷媒とが導通し、コンデンサのショート、漏れ電流等が発生する虞がある。単純に電気絶縁対策を行おうとすると、絶縁シート等の絶縁部材を複雑に配置しなければならなくなり、コンデンサのコストアップ、大型化が問題となる。
そこで、本発明の目的は、コンデンサのコストアップ、大型化することなく、コンデンサ素子の放熱特性を向上させることができるコンデンサを提供することにある。
本発明は、単数又は複数のコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を収容し、冷却器に取着される収容体と、コンデンサ素子からの熱を冷却器側へ放出する放熱部材と、を有するコンデンサであって、前記放熱部材は前記コンデンサ素子に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通され、前記放熱部材のうち、少なくとも前記冷却器内へ挿通される箇所には、アルマイト処理が施されている。
また、前記コンデンサにおいて、前記コンデンサ素子は、倦回型であることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記放熱部材は、前記コンデンサ素子の端面に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器内を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記放熱部材は、隣り合うコンデンサ素子間に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器内を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記放熱部材は、前記コンデンサの巻芯部に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器内を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記冷却器内へ挿通される放熱部材の箇所に、ねじ切り部が設けられていることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記ねじ切り部に、アルマイト処理が施されていることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記ねじ切り部に、シール材が設けられていることが好ましい。
また、前記コンデンサにおいて、前記冷却器内へ挿通される放熱部材の箇所に、放熱フィンが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、コンデンサのコストアップ、大型化することなく、コンデンサ素子の放熱特性を向上させることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るコンデンサの構成の一例を示す模式断面図である。図1に示すように、コンデンサ1は、収容体10と、コンデンサ素子12と、放熱部材14と、を備えている。不図示であるが、コンデンサ素子にはリードが設けられており、リードは収容体に設けられる端子(不図示)と接続されている。
収容体10は、単数又は複数のコンデンサ素子12を収容するものである。また、収容体10は、冷却器16に取着されている。具体的には、図1に示すように、収容体10は、ボルト等の締結具18により、冷却器16に締結されている。また、収容体10と冷却器16との間には、冷却器16を流れる冷却水が外部へ流出しないように、Oリング20が設けられている。収容体10の材質は、例えば、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂材料等が挙げられる。
収容体10が取着される冷却器16について説明する。図1に示すように、冷却器16は、冷却入口(不図示)と、冷却出口(不図示)と、冷媒が流れる通路となる冷却部22と、を備える。冷却器16では、冷却入口から導入された冷媒が、冷却部22を流れ(例えば、図1に示す矢印方向)、冷却出口から冷媒が排出される。本実施形態における冷却器16の具体例としては、コンデンサを冷却するための冷却用ブスパ、コンデンサが用いられるインバータ回路等の電子機器用の冷却器等である。コスト、機器の大型化等を抑えることができる点で、インバータ回路等の電子機器用の冷却器を用いることが好ましい。
図1に示すように、放熱部材14は、コンデンサ素子12に設置されるとともに、放熱部材14の一部が冷却器16の冷却部22を流れる冷媒と接するように、冷却器16の冷却部22内へ挿通されている。放熱部材14を冷却器16の冷却部22内へ挿通させるために、収容体10及び冷却器16の隔壁(10a,16a)には、放熱部材14が貫通する貫通孔が形成されている。収容体10の隔壁10aに形成される貫通孔は、冷却器16を通る冷媒が収容体10内に流出しないように、放熱部材14の径と同等の径を有するものであることが好ましく、また、貫通孔が形成された隔壁10aと放熱部材14との間にはOリング(不図示)が設けられることが好ましい。冷却器16の隔壁16aに形成される貫通孔は、放熱部材14の径と同等の径を有するものであってもよいが、図1に示すように放熱部材14の径より大きい径を有するものであることが好ましい。これにより、冷媒を収容体10に接触させることができるため、収容体10内のコンデンサ素子12の放熱特性を向上させることができる。
放熱部材14には、アルマイト処理が施されている。アルマイト処理は、放熱部材14全体に施されるものであってもよいが、少なくとも冷却器16の冷却部22へ露出する放熱部材14の箇所(図1に示すd)にアルマイト処理が施されていればよい。放熱部材14は、アルマイト処理を施すことができるようなアルミニウム材又は銅等の金属の芯材の表面にアルミニウム層を形成したもの等である。また、放熱部材14は、必ずしもヒートパイプ構造を有するものである必要はない。アルミニウム材又は金属の芯材の表面にアルミニウム層を形成したものでも、コンデンサ素子12の熱を冷却器16側へ放出することができるためである。放熱部材14へのアルマイト処理は、例えば、アルミニウム材を硫酸、リン酸又はシュウ酸水溶液等に浸漬させ、電気分解(例えば、電流密度10mA/cm2)する処理方法である。アルミニウム材にアルマイト処理をすることにより、アルミニウム材上にAl2O3等のアルマイト被膜が形成されるため、アルマイト処理した箇所は電気的絶縁性が向上する。
コンデンサ素子12に電流を通電させると、コンデンサ素子12は発熱する。本実施形態では、コンデンサ素子12に設置された放熱部材14の一部は、冷却器16内(実質的には冷却部22)を流れる冷媒と接している。そのため、コンデンサ素子12に電流を通電した際に発生する熱は、放熱部材14を経由して、冷却部22を流れる冷媒に伝わり、冷媒から外部に熱が放出される。これにより、コンデンサ素子12の放熱特性を向上させることができる。また、本実施形態では、放熱部材14のうち、少なくとも冷却器16内へ挿通された箇所(具体的には、冷媒と接する箇所)にアルマイト処理が施されているため、放熱部材14と冷却器16、特に冷却部22を流れる冷媒との絶縁性が確保される。その結果、コンデンサのショート、漏れ電流の発生を抑制することができる。また、放熱部材14と冷却器16及び冷却部22を流れる冷媒との絶縁性を確保するために、絶縁シート等の絶縁材を複雑に配置する必要がないため、コンデンサのコストアップ、大型化を抑制することができる。
コンデンサ素子12は、誘電体層の両側に電極(陽極と陰極)が配置され、それらを積層又は倦回した構造である。コンデンサ素子12は、製造が容易である点、コンデンサ素子12の熱を放熱部材14に伝達し易い構造である点等で、誘電体層の両側に電極(陽極と陰極)が配置され、それらを倦回した倦回型であることが好ましい。
コンデンサ素子12における放熱部材14の設置箇所は、特に制限されるものではないが、図1に示すように、コンデンサ素子12の端面であることが好ましい。積層、倦回されたコンデンサ素子12の端面に放熱部材14を設置することにより、コンデンサ素子12の熱を効率的に放熱部材14へ伝達させることができる。また、コンデンサ素子12の端面にメタリコン等の金属層(集電層)が形成される場合には、コンデンサ素子12の端面に形成される金属層上に放熱部材14を設置することが好ましい。
図2は、本発明の実施形態に係るコンデンサの構成の他の一例を示す模式断面図である。図2に示すコンデンサにおいて、図1に示すコンデンサ1と同様の構成については同一の符合を付している。図2に示すように、コンデンサ2は、複数のコンデンサ素子12a,12bが収容体10内に収容されている。そして、隣り合うコンデンサ素子12a,12b間に放熱部材14が設置されるとともに、放熱部材14の一部が冷却器16内を流れる冷媒に接するように冷却器16内へ挿通されている。放熱部材14は、隣り合うコンデンサ素子12a,12bのうち少なくともいずれか一方に接していればよい。コンデンサ素子が収容体内に複数収容されると、コンデンサ素子間の熱干渉が起こり、コンデンサ素子の劣化を引き起こす場合がある。本実施形態では、上記構成によって、放熱部材14を介してコンデンサ素子の熱を冷却器16側放出することができるため、隣り合うコンデンサ素子12a,12b間の熱干渉を抑制することができる。
図3は、インバータ回路の一例を示す図である。図3に示すインバータ回路8では、バッテリ13から各出力ラインを介してMG(モータジェネレータ)に接続されている。図3に示すインバータ回路8において、Qはパワートランジスタ、Dはダイオード、Lはリアクトルを示す。コンデンサ素子12aは、フィルタコンデンサ素子であり、コンデンサ素子12bは、平滑コンデンサ素子である。図3に示すインバータ回路8の動作についての説明は省略するが、インバータ回路8の動作時において、フィルタコンデンサ素子12aのP1側電位と平滑コンデンサ素子12bのP2側電位との値は、それぞれ異なる。通常、このような場合、絶縁距離を確保するために、所定の間隔をあけて、フィルタコンデンサ素子12aと平滑コンデンサ素子12bとを配置させる必要があり、機器が大型化してしまう。本実施形態では、フィルタコンデンサ素子12aと平滑コンデンサ素子12bのように電位の異なるコンデンサ素子間に放熱部材14を配置する場合、放熱部材14のアルマイト処理は、冷媒に接する放熱部材14の箇所だけでなく、放熱部材14全体にアルマイト処理をすることが好ましい。これにより、電位の異なるコンデンサ素子間の絶縁性を確保することができるため、コンデンサ素子間の距離の短縮化を図ることも可能であり(図2に示すように、放熱部材を介して両コンデンサ素子を当接させてもよい)、機器の小型化も可能となる。
図4は、本発明の実施形態に係るコンデンサの構成の他の一例を示す模式断面図である。図4に示すコンデンサ3において、図1に示すコンデンサ1と同様の構成については、同一の符合を付している。図4に示すように、放熱部材14は、収容体10に収容されているコンデンサ素子12の巻芯部24に設置されるとともに、放熱部材14の一部が冷却器16の冷却部22を流れる冷媒と接するように、冷却器16内へ挿通されている。また、上記説明したように、放熱部材14のうち、少なくとも冷却器16内へ挿通された箇所に、アルマイト処理が施されている。コンデンサ素子12の巻芯部24に放熱部材14を設置する一例として、例えば、誘電体フィルムの両側に電極箔(陽極箔と陰極箔)を配置したものを放熱部材14に巻き付ける方法が挙げられる。すなわち、放熱部材14を巻芯として用いることにより、コンデンサ素子12の巻芯部24に放熱部材14を配置させることができる。
コンデンサ素子12に電流を通電させると、コンデンサ素子12は発熱し、コンデンサ素子12の温度は高くなる。特に、コンデンサ素子12の巻芯部24に向かうほど、熱を外部へ放熱することが難しくなるため、発熱により上昇するコンデンサ素子12の温度は、コンデンサ素子12の巻芯部24に向かうほど高くなる。本実施形態では、放熱部材14がコンデンサ素子12の巻芯部24に設けられているため、放熱部材14を介してコンデンサ素子12の熱を冷媒へ放出させることができる。特に、温度が高くなるコンデンサ素子12の巻芯部24の熱を効率的に冷媒へ放出させることができる。その結果、コンデンサ素子12の放熱特性を向上させることができる。また、放熱部材14は、アルマイト処理が施されているため、放熱部材14と冷却器16、特に冷却部22を流れる冷媒との絶縁性が確保される。その結果、コンデンサのショート、漏れ電流の発生を抑制することができる。
コンデンサ素子12を収容体10及び冷却器16に固定する場合には、通常、コンデンサ素子12の巻芯部24にはナットが挿入され、収容体10及び冷却器16の隔壁(10a,16a)にねじ切り部が形成される。そして、ボルト等の締結具を収容体10及び冷却器16の隔壁(10a,16a)のねじ切り部及び巻芯部24のナットに挿通させることにより、ねじ固定される。このような構成では、ねじ固定の際に、コンデンサ素子12に機械的な力が作用し、コンデンサ素子12が損傷する虞がある。図5は、本発明の実施形態に係るコンデンサの構成の他の一例を示す模式断面図である。図6は、図5に示す冷却器内へ挿通される放熱部材の箇所を示す模式図である。本実施形態のコンデンサ4は、図4に示すコンデンサ3の構成に加え、図6に示すように、冷却器16内へ挿通される放熱部材14の箇所には、ねじ切り部26が設けられており、冷却器16の隔壁16aに設けられたねじ切り部28とねじ固定される。隔壁16aに設けられたねじ切り部28は、放熱部材14を冷却器16の冷却部22内へ挿通させるために設けられた冷却器16の隔壁16aの貫通孔に形成されている。放熱部材に形成されたねじ切り部26と隔壁16aに設けられたねじ切り部28とをねじ固定するために、冷却器16の隔壁16aに形成される貫通孔は、放熱部材14の径と同等の径を有するものである。上記構成によって、ねじ固定の際に、コンデンサ素子12自体に機械的な力が作用することを抑制することができるため、コンデンサ素子12の損傷を防ぐことができる。
また、本実施形態では、上記ねじ切り部(26,28)によって、放熱部材14と冷却器16とが締結されるとともに、収容体10と冷却器16との間も締結される。したがって、図4に示すボルト等の締結具18を用いて、収容体10を冷却器16に締結する必要はない。但し、収容体10と冷却器16との間の強固な締結力を確保する場合には、図4に示すボルト等の締結具18を用いて、収容体10を冷却器16に締結させてもよい。
また、本実施形態では、放熱部材14と冷却器16及び冷媒との絶縁性を確保するために、放熱部材14に形成したねじ切り部26にもアルマイト処理が施されることが好ましい。
また、本実施形態では、放熱部材14に形成したねじ切り部26にシール材を設けることが好ましい。上記構成により、放熱部材14と冷却器16(冷却器16の貫通孔)との間の気密性を確保することができるため、冷却器16の冷媒が外部へ流出することを抑制することができる。シール材は、放熱部材14と冷却器16(冷却器16の貫通孔)との間の気密性を高めるためにある程度の弾性を有するものであり、例えば、シールテープ(接着テープ)、ガスケット等が挙げられる。例えば、シールテープ(接着テープ)を放熱部材14に形成したねじ切り部26に巻き付けることによって、容易に放熱部材14と冷却器16(冷却器16の貫通孔)との間の気密性を高めることが可能である。
図7は、本発明の実施形態に係るコンデンサの構成の他の一例を示す模式断面図である。図7に示すコンデンサ5において、図4に示すコンデンサ3と同様の構成については同一の符合を付している。図7に示すように、冷却器16内へ挿通する放熱部材14の箇所には、放熱フィン30が設けられている。放熱フィン30を設けることによって、コンデンサ素子12から放熱部材14に伝達された熱を効率よく冷媒に放出させることができ、コンデンサ素子12の放熱特性を向上させることができる。
図7に示す放熱フィン30は、複数のピンフィンが互いに所定の間隔をあけて、冷媒の流れ方向に対して垂直に配置されている。複数のフィンの方向は、上記に制限されるものではなく、例えば、冷媒の流れに沿って配置されるものであってもよい。また、放熱フィン30のフィン形状は、ピンフィンに制限されるものではなく、ストレートフィン、ウェーブフィン等特に制限されるものではない。しかし、複数のピンフィンが互いに所定の間隔をあけて、冷媒の流れ方向に対して垂直に配置されている放熱フィン30を放熱部材14に設けることによって、冷却部22を流れる冷媒が、放熱フィン30に衝突する際に、乱流が形成され、冷媒と放熱フィン30との間の熱交換が促進される。その結果、コンデンサ素子12の放熱特性を向上させることができる。また、冷却器、特に冷媒との絶縁性を確保するために、放熱フィン30にもアルマイト処理が施されることが好ましい。
コンデンサ素子12は、例えば、プラスチックフィルムコンデンサ用、セラミックコンデンサ用、アルミ電解コンデンサ用、電気二重層用コンデンサ用等のコンデンサ素子等が用いられるが、コンデンサ素子12としての機能を有するものであれば特に制限されるものではない。プラスチックフィルムコンデンサ用、セラミックコンデンサ用のコンデンサ素子は、例えば、陽極箔と陰極箔との間に誘電体フィルムを介在させ、それらを積層又は倦回することにより形成される。プラスチックフィルムコンデンサ用のコンデンサ素子の誘電体フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等の樹脂材料から構成される。セラミックコンデンサ用のコンデンサ素子の誘電体フィルムは、チタン酸バリウム等のセラミック材料から構成される。アルミ電解コンデンサ用のコンデンサ素子は、例えば、陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間に電解紙(セパレータ)を介在させ、それらを積層又は倦回することにより形成される。電気二重層コンデンサ用のコンデンサ素子は、例えば、陽極用カーボン電極と陰極用カーボン電極との間にセパレータを介在させ、それらを積層又は倦回することにより形成される。そして、アルミ電解コンデンサ用、電気二重層コンデンサ用のコンデンサ素子には、電解液が含浸されている。
以上のように、本実施形態では、コンデンサ素子からの熱を冷却器側へ放出する放熱部材をコンデンサ素子に設置し、当該放熱部材の一部を冷媒と接するように冷却器内へ挿通させ、さらに、少なくとも冷却部へ露出する放熱部材の箇所にアルマイト処理を施すことにより、放熱部材と冷却器、特に冷媒との絶縁性の確保及びコンデンサ素子の放熱特性を向上させることができる。その結果、コンデンサのショート、漏れ電流を抑制することができる。また、絶縁性確保のために、絶縁シート等の絶縁材を複雑に配置する必要がないため、コンデンサのコストアップ、大型化を抑制することも可能である。
1〜6 コンデンサ、8 インバータ回路、10,36 収容体、10a,16a 隔壁、12,32 コンデンサ素子、12a フィルタコンデンサ素子、12b 平滑コンデンサ素子、14 放熱部材、16,38 冷却器、18,44 締結具、20,46 Oリング、22,40 冷却部、24,42 巻芯部、26,28 ねじ切り部、30 放熱フィン、34 ヒートパイプ。
Claims (9)
- 単数又は複数のコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を収容し、冷却器に取着される収容体と、コンデンサ素子からの熱を冷却器側へ放出する放熱部材と、を有するコンデンサであって、
前記放熱部材は前記コンデンサ素子に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器内を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通され、
前記放熱部材のうち、少なくとも前記冷却器内へ挿通される箇所には、アルマイト処理が施されていることを特徴とするコンデンサ。 - 請求項1に記載のコンデンサであって、前記コンデンサ素子は、倦回型であることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項1又は2に記載のコンデンサであって、前記放熱部材は、前記コンデンサ素子の端面に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器内を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項1又は2に記載のコンデンサであって、前記放熱部材は、隣り合うコンデンサ素子間に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項2に記載のコンデンサであって、前記放熱部材は、前記コンデンサの巻芯部に設置されるとともに、前記放熱部材の一部が前記冷却器を流れる冷媒と接するように前記冷却器内へ挿通されることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項5に記載のコンデンサであって、前記冷却器内へ挿通される放熱部材の箇所にねじ切り部が設けられていることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項6に記載のコンデンサであって、前記ねじ切り部に、アルマイト処理が施されていることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項6又は7に記載のコンデンサであって、前記ねじ切り部に、シール材が設けられていることを特徴とするコンデンサ。
- 請求項5に記載のコンデンサであって、前記冷却器内へ挿通される放熱部材の箇所に、放熱フィンが設けられていることを特徴とするコンデンサ。
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