JP2009287843A - 室外機及びヒートポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】除霜運転時に電装品の温度が上昇するのを抑制する。
【解決手段】このヒートポンプ暖房給湯装置では、除霜運転が開始されると、室外熱交換器に付設されるファンを停止する(ステップS51)。そして、制御部に実装される電装品の温度を検知するためのサーミスタの温度がA℃以上になった場合には(ステップS52:Yes)、ファンの運転を再開する(ステップS53)。その後、サーミスタの温度が(A−B)℃以下になった場合には(ステップS54:Yes)、ファンを停止させる(ステップS55)。
【選択図】図4
【解決手段】このヒートポンプ暖房給湯装置では、除霜運転が開始されると、室外熱交換器に付設されるファンを停止する(ステップS51)。そして、制御部に実装される電装品の温度を検知するためのサーミスタの温度がA℃以上になった場合には(ステップS52:Yes)、ファンの運転を再開する(ステップS53)。その後、サーミスタの温度が(A−B)℃以下になった場合には(ステップS54:Yes)、ファンを停止させる(ステップS55)。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱交換器の除霜運転を行う室外機及びヒートポンプ装置に関する。
室外機において、暖房運転時に蒸発器となる室外熱交換器に空気中の水分が霜となり付着する現象(着霜現象)が発生する。そして、暖房運転中において室外熱交換器に付着する着霜量が増加すると、室外熱交換器の通風抵抗が増大し、所定の暖房能力を維持することが困難になる。そこで、室外熱交換器における着霜量が所定量まで増加すると、室外熱交換器に付着した霜を取り除く除霜運転が行われる。この除霜運転では、通常ファンを停止させる制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−292390号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される暖房装置では、除霜運転中にファンを停止させることにより、制御基板などに実装される電装品の放熱量が低下し、当該電装品の温度が上昇してしまうという問題がある。
そこで、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、除霜運転時に電装品の温度が上昇するのを抑制することが可能な室外機及びヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
第1の発明にかかる室外機は、冷媒が内部を流通する熱交換器と、熱交換器に付設される送風機と、送風機の運転を制御し、電装品を有する制御部と、電装品の温度を検知するための電装品温度検知手段とを備え、制御部は、熱交換器の除霜運転時において、電装品温度検知手段により検知された電装品の温度に基づいて、送風機の運転を制御する。
この室外機では、除霜運転中において電装品の温度が上昇した場合に送風機を運転することにより、除霜運転であっても電装品を冷却することが可能となり当該電装品の温度が上昇するのを抑制することが可能となる。
第2の発明にかかる室外機は、第1の発明にかかる室外機において、制御部は、熱交換器の除霜運転時において、送風機の運転を停止した後、電装品温度検知手段により検知された電装品の温度が第1温度以上になった場合に送風機の運転を開始すると共に、電装品温度検知手段により検知された電装品の温度が第1温度より低い第2温度以下になった場合に送風機の運転を停止する。
この室外機では、除霜運転時に送風機の運転が停止されるため電装品の温度が上昇し易い状況下であるが、電装品の温度が第1温度以上になった場合に送風機の運転を開始すると共に、電装品の温度が第2温度以下になった場合に送風機の運転を停止することにより、第1温度以上に上昇した電装品を第2温度以下まで冷却することができる。
第3の発明にかかる室外機は、第1又は第2の発明にかかる室外機において、冷媒にCO2を用いる。
CO2冷媒を用いる室外機では、冷媒の温度が高温となるので、電装品が高温になる恐れがある。このため、本発明のように除霜運転時に送風機を運転することにより、電装品の温度が上昇するのを抑制することは非常に有効である。
第4の発明にかかるヒートポンプ装置は、上記したいずれかの室外機と、室外機によって加熱された循環液を貯湯するための貯湯タンクと、貯湯タンク内に貯留された循環液を室外機と貯湯タンクとの間で循環させる循環回路とを備える。
このヒートポンプ装置では、上記したいずれかの室外機を用いることにより、電装品の温度が上昇するのを抑制することが可能なヒートポンプ装置を得ることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、除霜運転中において電装品の温度が上昇した場合に送風機を運転することにより、除霜運転であっても電装品を冷却することが可能となり当該電装品の温度が上昇するのを抑制することが可能となる。
また、第2の発明では、除霜運転時に送風機の運転が停止されるため電装品の温度が上昇し易い状況下であるが、電装品の温度が第1温度以上になった場合に送風機の運転を開始すると共に、電装品の温度が第2温度以下になった場合に送風機の運転を停止することにより、第1温度以上に上昇した電装品を第2温度以下まで冷却することができる。
また、第3の発明では、CO2冷媒を用いることにより冷媒の温度が高温となる恐れがあるが、除霜運転時に送風機を運転することにより、電装品の温度が上昇するのを抑制することができる。
また、第4の発明では、上記したいずれかの室外機を用いることにより、電装品の温度が上昇するのを抑制することが可能なヒートポンプ装置を得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明に係るヒートポンプ暖房給湯装置の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ暖房給湯装置の構成を示す模式図である。図2は、図1に示したヒートポンプ暖房給湯装置の貯湯タンク及び給湯用熱交換器の詳細を示した断面図である。以下、図1及び図2を参照して、ヒートポンプ暖房給湯装置100の構成について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ暖房給湯装置の構成を示す模式図である。図2は、図1に示したヒートポンプ暖房給湯装置の貯湯タンク及び給湯用熱交換器の詳細を示した断面図である。以下、図1及び図2を参照して、ヒートポンプ暖房給湯装置100の構成について詳細に説明する。
本実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100は、図1に示すように、主として、室外機であるヒートポンプユニット1と、貯湯タンク2と、給湯用熱交換器3と、暖房用循環回路4と、沸上用循環回路5とを備えている。本実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100では、貯湯タンク2に貯留された循環液が暖房用循環回路4を介してラジエータAに供給されると共に、給湯用熱交換器3の内部を流れた水がキッチンや浴室などの給湯端末Bに供給される。
ヒートポンプユニット1は、貯湯タンク2に付設され、貯湯タンク2内の下部領域の循環液を加熱して貯湯タンク2内の上部領域へと返流する。このヒートポンプユニット1は、室外熱交換器(蒸発器)11、圧縮機12、水熱交換器(凝縮器)13、過冷却熱交換器14及び電動膨張弁15を有する冷媒回路16を有している。この冷媒回路16には、CO2冷媒が循環している。また、室外熱交換器11には、この室外熱交換器11の能力を調整するファン17が付設されている。また、本実施形態のヒートポンプユニット1には、上記した圧縮機12、電動膨張弁15、ファン17などの動作を制御する制御部18が設けられている。この制御部18には、種々の電装品18aが実装されており、図示しない電装品ボックスに収納されている。また、制御部18には、上記した電装品18aの温度を検知するためのサーミスタ18bが設けられている。
この制御部18は、後述する貯湯タンク2に設けられる温度センサ22により検出される温度に係る信号等に基づいて、貯湯タンク2の下部領域の循環液を加熱して当該貯湯タンク2の頂部側へと返流する沸き上げ運転を行う。この沸き上げ運転時には、上記したCO2冷媒は、室外熱交換器11の内部を流通することにより、ファン17の運転によって送られた空気中の熱を吸収してガス化し、圧縮機12にて臨界圧以上になるまで圧縮されて高温となった後、水熱交換器13に到達して、上記した貯湯タンク2から取り出された循環液と熱交換する。これにより、このCO2冷媒は、水熱交換器13に入る前に比べて低温となって、過冷却熱交換器14へ向かう。そして、このCO2冷媒は、過冷却熱交換器14でさらに冷却された後、電動膨張弁15を経て、室外熱交換器11に戻る。
また、この制御部18は、室外熱交換器11における着霜に起因して熱交換が阻害されるのを抑制するため、室外熱交換器11の温度が所定温度以下になった場合に、当該室外熱交換器11に付着した霜を取り除く除霜運転を行う。具体的には、制御部18は、除霜運転が開始されると、ファン17の運転を停止させて、室外熱交換器11が除霜運転終了温度以上になった場合、又は、除霜運転開始から所定時間が経過した場合に、除霜運転を終了させる。なお、このヒートポンプユニット1では、除霜運転中の冷媒の流れの方向を沸き上げ運転時と同じにする正サイクル除霜運転が行われる。
ここで、本実施形態では、制御部18は、除霜運転時において、ファン17の運転を停止した後、サーミスタ18bにより検知された電装品18aの温度がA℃以上になった場合にファン17の運転を開始すると共に、サーミスタ18bにより検知された電装品18aの温度が(A−B)℃以下になった場合にファン17の運転を停止する。つまり、本実施形態のヒートポンプユニット1では、除霜運転中であっても、電装品18aの温度がA℃以上になった場合には、ファン17の停止を解除することによってファン17を積極的に運転している。これにより、室外熱交換器11が除霜運転終了温度に到達するまでの時間は、除霜運転中にファン17を常に停止させる場合に比べて長くなるが、電装品18aの温度がA℃以上になるのを抑制することが可能となる。
貯湯タンク2には、沸上用循環回路5を介して上記したヒートポンプユニット1が接続されると共に暖房用循環回路4を介してラジエータAが接続されており、その内部には、ヒートポンプユニット1で加熱された循環液が貯留される。
この貯湯タンク2内の上下方向の略中央部には、図2に示すように、貯湯タンク2内の循環液を直接加熱するヒータ20が設けられている。これにより、ヒートポンプユニット1の故障時にも、当該ヒータ20を用いて、貯湯タンク2内の循環液を加熱することができると共に、ヒートポンプユニット1が循環液に与える熱量が不足している時にも、その不足分の熱量を当該ヒータ20で補うことができる。また、このヒータ20は、貯湯タンク2内の上下方向の略中央部に配置されているので、主として、ヒータ20よりも上方にある循環液を加熱することになるが、貯湯タンク2内の上部領域の循環液は、貯湯タンク2内の下部領域の循環液に比べて高温であるから、短時間で循環液を高温にすることができる。特に、暖房負荷が瞬間的に増大した場合に効果的である。
また、貯湯タンク2には、一方端部21aが貯湯タンク2外に位置し、且つ、他方端部21bが貯湯タンク2内であってヒータ20の近傍且つ上方に位置する配管21が設けられている。この配管21の一方端部21aには、暖房用循環回路4の上流側他方端部4bが接続されており、ヒータ20で加熱された直後の循環液を暖房用循環回路4に送り出すことが可能となっている。
また、貯湯タンク2には、貯湯タンク2内の各高さ位置における循環液の温度を検出するための温度センサ22(図1参照)が複数設けられている。この温度センサ22によって検知された温度に係る信号は、上記した沸き上げ運転の開始又は停止に用いられる。
貯湯タンク2の下部側には、利用側戻り接続口23と、熱源側往き接続口24と、凍結防止用戻り接続口25とが設けられている。この利用側戻り接続口23には、暖房用循環回路4の下流側端部4cが接続されている。これにより、ラジエータAにて放熱して低温となった循環液が、貯湯タンク2内の下部領域に導入される。その結果、貯湯タンク2内の上部領域の比較的高温の循環液と、ラジエータAにて比較的低温になった循環液とが混合して低温になるのを抑制することができる。また、熱源側往き接続口24には、沸上用循環回路5の上流側端部5aが接続されている。これにより、貯湯タンク2内の下部領域に存在する比較的低温の循環液を、沸上用循環回路5に送り出すことが可能となる。その結果、貯湯タンク2内の下部領域にある比較的低温の循環液がヒートポンプユニット1の水熱交換器13に供給されることになるので、ヒートポンプユニット1のCOPが向上する。また、凍結防止用戻り接続口25には、沸上用循環回路5の下流側一方端部5bが接続されている。これにより、凍結防止運転中において十分に加熱されない循環液を貯湯タンク2内の下部領域に導入することが可能となる。なお、上記した凍結防止運転は、沸き上げ運転の停止中に行われる。
また、貯湯タンク2の頂部には、往き・戻り接続口26が設けられている。この往き・戻り接続口26には、暖房用循環回路4の上流側一方端部4a及び沸上用循環回路5の下流側他方端部5cが接続されている。これにより、ヒートポンプユニット1によって沸き上げられた比較的高温の循環液を、貯湯タンク2内の上部領域に導入することが可能となると共に、貯湯タンク2内の上部領域に存在する比較的高温の循環液を、暖房用循環回路4に送り出すことが可能となる。なお、暖房用循環回路4の上流側一方端部4aと、沸上用循環回路5の下流側他方端部5cとは、共通の流路となっている。
給湯用熱交換器3は、図2に示すように、コイル状のパイプからなり、貯湯タンク2内の下部領域から上部領域に渡って配置されている。これにより、給水源C(図1参照)から供給されそのパイプを流通する水が、その周囲に貯留される循環液により加熱される。具体的には、給水源Cから供給される水は、給水流路31を介して、貯湯タンク2内の下部領域に配置される下部コイル部3aに導入される。そして、この下部コイル部3aを上方に向かって流れた水は、貯湯タンク2内の上部領域に配置される上部コイル部3bに導入される。そして、この上部コイル部3bを上方に向かって流れた水は、出湯流路32を介して、各給湯端末Bに供給される。このように、給湯用熱交換器3が、貯湯タンク2内の下部領域から上部領域に渡って配置されていて、給水源Cからの水が貯湯タンク2内の下部領域から上部領域に向かうので、当該水は給湯用熱交換器3の内部を流れる間に貯湯タンク2内の循環液により十分に加熱される。したがって、給湯用熱交換器3から高温の温湯が出湯可能となる。なお、下部コイル部3aと上部コイル部3bとは、上記したヒータ20を跨ぐように配置されている。
また、図1に示すように、給水流路31と出湯流路32との間には、混合弁33が設けられている。この混合弁33は、出湯流路32を通過する温湯の温度を調整するために設けられている。具体的には、当該混合弁33を開くことによって、出湯流路32を通過する温湯と給水流路31を通過する水とを混合して、給湯端末Bにおいて供給される温湯の温度を調整している。
暖房用循環回路4は、貯湯タンク2内に貯留された循環液を当該貯湯タンク2とラジエータAとの間で循環させるものである。この暖房用循環回路4の上流側一方端部4aは、貯湯タンク2の頂部に設けられる往き・戻り接続口26に接続され、下流側端部4cは、利用側戻り接続口23に接続されている。また、上流側他方端部4bは、貯湯タンク2に設けられる配管21(図2参照)の一方端部21aに接続されている。そして、暖房用循環回路4上には、バイパス配管41、混合弁42、三方弁43、温度センサ44及び45、循環ポンプ46、複数のラジエータAが設けられている。
バイパス配管41は、ラジエータAを経由して貯湯タンク2に戻る循環液の一部を混合弁42へ案内するために設けられている。
混合弁42は、貯湯タンク2から送り出された循環液が流入する入口と、上記したバイパス配管41によって案内された循環液が流入する入口と、それらの入口から流入する循環液を混合して流出される出口とを有している。
三方弁43は、暖房用循環回路4の上流側一方端部4aが接続される往き・戻り接続口26から送り出された循環液が流入する入口(以下、第1入口とする)と、暖房用循環回路4の上流側他方端部4bが接続される配管21の他方端部21bから送り出された循環液が流入する入口(以下、第2入口とする)と、その各入口から流入した循環液を送り出す出口とを有している。そして、この三方弁43は、貯湯タンク2内の循環液の高温領域が配管21の他方端部21b近傍に存在していない場合には、第1入口を開いて、往き・戻り接続口26から循環液を取り出し、貯湯タンク2内の循環液の高温領域が配管21の他方端部21b近傍に存在している場合には、第2入口を開いて、配管21の他方端部21bから循環液を取り出す。
温度センサ44は、貯湯タンク2からラジエータAへ向かう循環液の温度(往き循環液温度)を検出するために設けられており、温度センサ45は、ラジエータAから貯湯タンク2へ向かう循環液の温度(戻り循環液温度)を検出するために設けられている。
循環ポンプ46は、貯湯タンク2内の循環液を暖房用循環回路4内において循環させるために設けられている。
各ラジエータAは、暖房用循環回路4内を循環する循環液の熱を直接取り出し、当該ラジエータAが設置される室内に放熱する。これにより、暖房用循環回路4内を循環する循環液の熱をラジエータAに効率良く供給できるので、北欧等の暖房負荷の高い地域でも十分な暖房を行うことができる。
沸上用循環回路5は、貯湯タンク2内に貯留された循環液を当該貯湯タンク2とヒートポンプユニット1との間で循環させるものである。この沸上用循環回路5の上流側端部5aは、貯湯タンク2の下部側に設けられる熱源側往き接続口24に接続され、下流側一方端部5bは、貯湯タンク2の下部側に設けられる凍結防止用戻り接続口25に接続され、下流側他方端部5cは、貯湯タンク2の頂部に設けられる往き・戻り接続口26に接続されている。そして、沸上用循環回路5上には、循環ポンプ51、上記したヒートポンプユニット1の水熱交換器13、三方弁52、及び、温度センサ53が設けられている。
循環ポンプ51は、貯湯タンク2内の循環液を沸上用循環回路5において循環させるために設けられている。
水熱交換器13では、CO2冷媒と循環液とが熱交換されて、その循環液が加熱される。
三方弁52は、上記した水熱交換器13にて加熱された循環液が流入する入口と、往き・戻り接続口26に向かって循環液を送り出す出口(以下、第1出口とする)と、凍結防止用戻り接続口25に向かって循環液を送り出す出口(以下、第2出口とする)とを有している。そして、この三方弁52は、水熱交換器13を通過した循環液が十分に高温となっている場合には、第1出口を開いて、往き・戻り接続口26を介して貯湯タンク2内の上部領域に循環液を返流し、水熱交換器13を通過した循環液が十分に高温となっていない場合には、第2出口を開いて、凍結防止用戻り接続口25を介して貯湯タンク2内の下部領域に循環液を返流する。従って、ヒートポンプユニット1の起動時や凍結防止運転時に、十分に高温とならない循環液が貯湯タンク2内の上部領域に返流されるのを防止することができる。これにより、十分に高温になっていない循環液が貯湯タンク2内の上部領域に返流されることに起因して、貯湯タンク2内の温度分布が乱れるのを防止することができる。このようにして、貯湯タンク2内では、上部領域に比較的高温の循環液が位置し、下部領域に比較的低温の循環液温水が位置するように液層(温度分布)が形成される。
温度センサ53は、水熱交換器13から三方弁52に向かう循環液の温度(ヒートポンプユニット1によって沸き上げられた循環液の温度)を検出するために設けられている。
図3は、図1に示したヒートポンプ暖房給湯装置のヒートポンプユニットの動作フローを示したフローチャートであり、図4は、図3に示した除霜運転の詳細を示したフローチャートである。次に、図3及び図4を参照して、ヒートポンプユニット1の動作について詳細に説明する。
まず、制御部18は、貯湯タンク2に設けられる温度センサ22により検出される温度に係る信号等に基づいて、沸き上げ運転を開始するか否かを判断する(ステップS1)。そして、沸き上げ運転を開始する場合には(ステップS1:Yes)、制御部18は、ファン17を運転させた後(ステップS2)、圧縮機12を運転させる(ステップS3)。一方、沸き上げ運転を開始しない場合には(ステップS1:No)、当該ステップS1の判断を繰り返す。
次に、制御部18は、後述する除霜運転(ステップS5)の開始条件として、室外熱交換器11の温度がT1℃以下になったか否かを判断して(ステップS4)、当該温度がT1℃以下になった場合には(ステップS4:Yes)、除霜運転を開始し(ステップS5)、当該温度がT1℃より高い場合には(ステップS4:No)、ステップS7の処理に移る。つまり、ここでは、室外熱交換器11の温度によって、室外熱交換器11の着霜状態を推定して、除霜運転(ステップS5)を開始するか否かを判断している。
そして、除霜運転(ステップS5)が終了すると、制御部18は、除霜運転において停止されたファン17の運転を再開させる(ステップS6)。その後、制御部18は、貯湯タンク2に設けられる温度センサ22により検出される温度に係る信号等に基づいて、沸き上げ運転を終了するか否かを判断する(ステップS7)。そして、沸き上げ運転を終了する場合には(ステップS7:Yes)、制御部18は、圧縮機12を停止させると共に(ステップS8)、ファン17を停止させて(ステップS9)、ヒートポンプユニット1の運転を終了する。一方、沸き上げ運転を終了しない場合には(ステップS7:No)、再びステップS4に戻り、室外熱交換器11の温度がT1℃以下になったか否かを判断する。
次に、上記したステップS5における除霜運転の詳細について説明する。
まず、除霜運転が開始されると、制御部18は、ファン17を停止させる(ステップS51)。そして、制御部18は、その電装品18aの温度を検知するためのサーミスタ18bの温度がA℃以上になったか否かを判断する(ステップS52)。そして、本実施形態では、サーミスタ18bの温度がA℃以上になった場合には(ステップS52:Yes)、ファン17の運転を再開する(ステップS53)。一方、サーミスタ18bの温度がA℃以上にならない場合には(ステップS52:No)、後述するステップS56の処理に移る。
そして、制御部18は、サーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になったか否かを判断して(ステップS54)、そのサーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になった場合には(ステップS54:Yes)、ファン17を停止させる(ステップS55)。一方、そのサーミスタ18bの温度が(A−B)℃より高い場合には(ステップS54:No)、サーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になるまで、ファン17の運転を継続する(ステップS53)。
そして、制御部18は、除霜運転の終了条件(ステップS56、S57)を満たすか否かを判断して、当該条件を満たす場合には、除霜運転を終了する。具体的には、制御部18は、室外熱交換器11の温度がT2℃以上になったか否かを判断して(ステップS56)、当該温度がT2℃(>T1℃)以上になった場合には(ステップS56:Yes)、除霜運転を終了する。また、室外熱交換器11の温度がT2℃より低い場合には(ステップS56:No)、制御部18は、除霜運転開始から一定時間が経過した否かを判断して(ステップS57)、除霜運転開始から一定時間が経過している場合には(ステップS57:Yes)、除霜運転を終了する。これに対して、室外熱交換器11の温度がT2℃より低く(ステップS56:No)、且つ、除霜運転開始から一定時間が経過していない場合には(ステップS57:No)、再びステップS52に戻り、サーミスタ18bの温度がA℃以上になったか否かを判断する。以上のようにして、除霜運転が終了する。
[第1実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100の特徴]
第1実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100には、以下のような特徴がある。
第1実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100には、以下のような特徴がある。
本実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100では、除霜運転時において、ファン17の運転を停止した後(ステップS51)、制御部18に実装される電装品18aの温度を検知するためのサーミスタ18bの温度がA℃以上になった場合に(ステップS52:Yes)、ファン17の運転を再開する(ステップS53)ことによって、当該除霜運転中に電装品18aを冷却することができ、当該電装品18aの温度が上昇するのを抑制することができる。
また、本実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置100では、CO2冷媒が臨界圧以上になるまで圧縮されることにより冷媒の温度が高温となるので、電装品18aが高温になる恐れがあるが、上記したように除霜運転時にファン17を運転することにより、電装品18aの温度が上昇するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプユニットの除霜運転の詳細を示したフローチャートである。この第2実施形態では、除霜運転が開始されたときにファンを停止させる第1実施形態のヒートポンプユニットとは異なり、除霜運転が開始されたときにファンの回転数を下げる制御を行うヒートポンプユニットの除霜運転について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプユニットの除霜運転の詳細を示したフローチャートである。この第2実施形態では、除霜運転が開始されたときにファンを停止させる第1実施形態のヒートポンプユニットとは異なり、除霜運転が開始されたときにファンの回転数を下げる制御を行うヒートポンプユニットの除霜運転について説明する。
まず、除霜運転が開始されると、制御部18は、インバータ制御によりファン17の回転数を下げる(ステップS151)。そして、制御部18は、その電装品18aの温度を検知するためのサーミスタ18bの温度がA℃以上になったか否かを判断する(ステップS152)。そして、本実施形態では、サーミスタ18bの温度がA℃以上になった場合には(ステップS152:Yes)、ファン17の回転数を上げる(ステップS153)。一方、サーミスタ18bの温度がA℃以上にならない場合には(ステップS152:No)、後述するステップS156の処理に移る。
そして、制御部18は、サーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になったか否かを判断して(ステップS154)、そのサーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になった場合には(ステップS154:Yes)、ファン17の回転数を下げる(ステップS155)。一方、そのサーミスタ18bの温度が(A−B)℃より高い場合には(ステップS154:No)、サーミスタ18bの温度が(A−B)℃以下になるまで、当該回転数のファン17の運転が継続される。
そして、制御部18は、除霜運転の終了条件(ステップS156、S157)を満たすか否かを判断して、当該条件を満たす場合には、除霜運転を終了する。具体的には、制御部18は、室外熱交換器11の温度がT2℃(>T1℃)以上になったか否かを判断して(ステップS156)、当該温度がT2℃以上になった場合には(ステップS156:Yes)、除霜運転を終了する。また、室外熱交換器11の温度がT2℃より低い場合には(ステップS156:No)、制御部18は、除霜運転開始から一定時間が経過した否かを判断して(ステップS157)、除霜運転開始から一定時間が経過している場合には(ステップS157:Yes)、除霜運転を終了する。これに対して、室外熱交換器11の温度がT2℃より低く(ステップS156:No)、且つ、除霜運転開始から一定時間が経過していない場合には(ステップS157:No)、再びステップS152に戻り、サーミスタ18bの温度がA℃以上になったか否かを判断する。以上のようにして、除霜運転が終了する。
[第2実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置の特徴]
第2実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置には、以下のような特徴がある。
第2実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置には、以下のような特徴がある。
本実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置では、除霜運転時において、インバータ制御によりファン17の回転数を下げた後(ステップS151)、制御部18に実装される電装品18aの温度を検知するためのサーミスタ18bの温度がA℃以上になった場合に(ステップS152:Yes)、ファン17の回転数を上げる(ステップS153)ことによって、ファン17の回転数が制限される除霜運転中に電装品18aをより冷却することができ、当該電装品18aの温度が上昇するのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、ヒートポンプユニット1においてCO2冷媒を使用する例について説明したが、本発明はこれに限らず、NH3冷媒やR22冷媒などを使用してもよい。
また、上記実施形態では、暖房機能及び給湯機能を備えたヒートポンプ暖房給湯装置に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、暖房機能及び給湯機能のいずれかを備えたヒートポンプ装置にも適用可能である。つまり、上記第1実施形態のヒートポンプ暖房給湯装置における給湯用熱交換器3等を省略したヒートポンプ暖房装置に本発明を適用することも可能であるし、暖房用循環回路4等を省略したヒートポンプ給湯装置に本発明を適用することも可能である。
また、上記実施形態では、貯湯タンク2に貯留される循環液を沸き上げるヒートポンプ装置に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、空気調和機(いわゆるエアコン)の室外機にも適用可能である。
また、上記実施形態では、除霜運転中の冷媒の流れの方向を沸き上げ運転時と同じにする正サイクル除霜運転について説明したが、本発明はこれに限らず、除霜運転中の冷媒の流れの方向を沸き上げ運転時とは逆にする逆サイクル除霜運転にも適用可能である。
また、上記実施形態では、過冷却熱交換器14を有するヒートポンプユニット1を用いる例について説明したが、本発明はこれに限らず、過冷却熱交換器14を有さないヒートポンプユニットを用いてもよい。
本発明を利用すれば、除霜運転時に電装品の温度が上昇するのを抑制することができる。
100 ヒートポンプ暖房給湯装置(ヒートポンプ装置)
1 ヒートポンプユニット(室外機)
2 貯湯タンク
5 沸上用循環回路(循環回路)
11 室外熱交換
17 ファン(送風機)
18 制御部
18a 電装品
18b サーミスタ
1 ヒートポンプユニット(室外機)
2 貯湯タンク
5 沸上用循環回路(循環回路)
11 室外熱交換
17 ファン(送風機)
18 制御部
18a 電装品
18b サーミスタ
Claims (4)
- 冷媒が内部を流通する熱交換器と、
前記熱交換器に付設される送風機と、
前記送風機の運転を制御し、電装品を有する制御部と、
前記電装品の温度を検知するための電装品温度検知手段とを備え、
前記制御部は、前記熱交換器の除霜運転時において、前記電装品温度検知手段により検知された前記電装品の温度に基づいて、前記送風機の運転を制御することを特徴とする、室外機。 - 前記制御部は、前記熱交換器の除霜運転時において、前記送風機の運転を停止した後、前記電装品温度検知手段により検知された前記電装品の温度が第1温度以上になった場合に前記送風機の運転を開始すると共に、前記電装品温度検知手段により検知された前記電装品の温度が前記第1温度より低い第2温度以下になった場合に前記送風機の運転を停止することを特徴とする、請求項1に記載の室外機。
- 前記冷媒にCO2を用いたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の室外機。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の室外機と、
前記室外機によって加熱された循環液を貯湯するための貯湯タンクと、
貯湯タンク内に貯留された循環液を前記室外機と前記貯湯タンクとの間で循環させる循環回路とを備えることを特徴とする、ヒートポンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141038A JP2009287843A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 室外機及びヒートポンプ装置 |
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-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008141038A patent/JP2009287843A/ja active Pending
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