JP2009284313A - 無線通信システム、通信装置、無線通信方法、及び無線通信プログラム - Google Patents

無線通信システム、通信装置、無線通信方法、及び無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】誤り訂正符号を施して送信したデータを復号することができるように、サブキャリアを割り当てることができること。
【解決手段】他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置において、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出部と、前記等化データ信頼性検出部が検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部と、前記サブキャリア割当決定部が決定したサブキャリアの割り当てを示す情報を通知するサブキャリア割当通知部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信システム、通信装置、無線通信方法、及び無線通信プログラムに関する。
1993年にターボ符号およびターボ復号が発見され、通信の理論的限界であるシャノン限界に近づく誤り訂正符号として、注目を集めている。ターボ符号では、2つの同じ結線を有する2つのRSC(Recursive Systematic Convolutional)符号部を装備し、情報ビットを2つの符号部に入力するがこのときに一方のRSC符号部に入力する前にインターリーバを挿入し、情報ビットを並び替えて一方の符号部に入力することで2つの独立な拘束条件で畳み込まれた符号ビットが生成される。したがって、復号部では2つの最大事後確率(MAP:Maximum A Posteriori probability)推定部により復号を行い、それぞれの復号により得られる信頼性を相互に交換することで送信ビットを高精度に検出できる。
このような2つの独立な拘束条件を与えれば繰り返しを行うことで特性を徐々に改善できるという観点に立ち、無線伝搬路のインパルス応答により時間的に以前の時刻の信号が干渉となるシンボル間干渉(ISI:Inter−Symbol Interference)の影響を受けやすいシングルキャリア方式に基づいた伝送方式の場合について考えてみる。この場合、誤り訂正を目的とした情報ビットの畳み込みを外符号、伝搬路のインパルス応答による畳み込みを内符号として2つの独立な符号部が直列に接続しているものとみなし、受信側で無線伝搬路による歪みを補償する等化部と、復号部のそれぞれから得られる信頼性を互いの送信ビットの検出のための事前情報として活用することで反復処理により徐々に信号検出することを可能とするターボ等化技術が提案されている。
従来、複数のユーザを周波数領域で多重する場合、互いに使用するサブキャリアが重ならないよう制御されていたが、非特許文献1には、上述したターボ等化技術を利用して、一部のサブキャリアの重複使用を可能にするSORM(Spectrum Overlapped Resource Management:スペクトル重複リソースマネジメント)方式が提案されている。この方式は受信アンテナ数が送信アンテナ数より少ない場合でも(以降、このような状態をRank落ちと称する)、スペクトルを分離可能にする方式であり、ユーザを周波数領域で完全に分離する方式より、通信効率等の性能が良くなることが示されている。
一方で、複数のユーザが、同じ周波数を使用し、空間分割で通信する方式であるMIMO(Multiple InputMultiple Output:多入力多出力)は、受信アンテナ本数が送信アンテナ本数と等しい、あるいは多い場合を想定する技術であり、SORMとは異なる方式である。
横枕一成、他著「ダイナミックスペクトル制御を用いたスペクトル重複リソースマネジメント」2008年電子情報通信学会総合大会講演論文集437頁、電子情報通信学会2008年3月5日発行
しかしながら、これまでの技術では、無線通信に用いるサブキャリアを決定する際に、誤り訂正符号を施されたデータを復号できるか否かが考慮されておらず、該決定されたサブキャリアによっては、誤り訂正符号を施して送信したデータを復号できないことがあるという欠点がある。
例えば、これまでの技術では、1つのデータに関する情報を数本のサブキャリアに分割して送信する通信方式では、使用するサブキャリアの平均のSINR(Signal to Interference plus Noise Ratio:信号対干渉雑音比)やSNR(Signal to Noise power Ratio:信号対雑音比)により使用するサブキャリアを決定しており、該決定されたサブキャリアによっては、伝搬路の影響や干渉の影響で誤り訂正符号を施したデータを復号できないことがある。
また、例えば、これまでの技術では、特に、複数の端末が同一の周波数帯域からサブキャリアを選択して通信するシステムにおいて、該選択されたサブキャリアによっては、ある端末との通信では、誤り訂正符号を施したデータをすぐに復号できるが、他の端末では、誤り訂正符号を施して送信したデータを復号できないことがある。
また、例えば、これまでの技術では、ターボ等化技術のように繰り返し処理が行われる受信機を想定し、繰り返し処理が適切に行われることを考慮して使用するサブキャリアを選択するといった方法がなく、該選択されたサブキャリアによっては、ターボ符号を施して送信したデータを復号できないことがある。
また、例えば、これまでの技術では、SORM方式のシステムのように、複数の送信装置でサブキャリアを重複使用し、送信アンテナ数より少ない受信アンテナ数で通信を行うRank落ちに対応できるようなシステムにおいて、ターボ等化技術のように繰り返し処理が行われる受信機を想定し、繰り返し処理が適切に行われる方法がなく、重複使用するサブキャリアによっては、ターボ符号を施して送信したデータを復号できないことがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、誤り訂正符号を施して送信したデータを受信した装置が復号することができるように、サブキャリアを割り当てることができる無線通信システム、通信装置、無線通信方法、及び無線通信プログラムを提供することにある。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その一態様は、誤り訂正符号を施したデータを送信する第1の通信装置と、該第1の通信装置から送信されたデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する第2の通信装置と、を備える無線通信システムにおいて、前記第2の通信装置は、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出部と、前記等化データ信頼性検出部が検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記第1の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部と、前記サブキャリア割当決定部が決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知するサブキャリア割当通知部と、を備え、前記第1の通信装置は、前記第2の通信装置との通信に用いるサブキャリアを、前記第2の通信装置のサブキャリア割当通知部から通知された情報のサブキャリアとするサブキャリア割当部を備える。
上記構成によると、無線通信システムは、誤り訂正符号を施して送信したデータを復号できるか否かを判断できる情報である前記等化データ信頼性情報を用いて、前記第1の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するので、誤り訂正符号を施して送信したデータを受信した装置が復号することができるように、サブキャリアを割り当てることができる。
(2)また、本発明の一態様は、前記無線通信システムは、複数の前記第1の通信装置を備え、前記等化データ信頼性検出部は、サブキャリアの割り当てに応じた前記等化データ信頼性情報を検出し、前記サブキャリア割当決定部は、複数の前記第1の通信装置から送信されたデータ各々の前記等化データ信頼性情報が表わす信頼性が、所定の信頼性より高くなるサブキャリアを選択して割り当てを決定する。
(3)また、本発明の一態様は、前記無線通信システムは、少なくとも一部のサブキャリアを共有してデータを送信する複数の前記第1の通信装置を備え、等化データ信頼性検出部は、サブキャリアの割り当てに応じた前記等化データ信頼性情報を検出し、前記サブキャリア割当決定部は、複数の前記第1の通信装置から送信されたデータ各々の前記等化データ信頼性情報が表わす信頼性が、所定の信頼性より高くなるサブキャリアを選択して割り当てを決定する。
上記構成によると、前記無線通信システムは、複数の前記第1の通信装置がサブキャリアを共有してデータを送信するので、通信効率を高めることができる。
(4)また、本発明の一態様は、前記所定の信頼性は、前記復号処理に係る相互情報量の入出力特性に基づく信頼性である。
(5)また、本発明の一態様は、前記等化データ信頼性情報は、等化後の等価振幅利得から算出される相互情報量である。
(6)また、本発明の一態様は、前記等化データ信頼性情報は、使用するサブキャリアの周波数応答と、前記第2の通信装置における熱雑音の分散値に基づく信頼性情報である。
(7)また、本発明の一態様は、前記第2の通信装置は、前記等化処理と前記復号処理を繰り返し行い、前記等化データ信頼性検出部は、前記繰り返しのうち少なくとも2つ以上の前記等化処理の前記等化データ信頼性情報を検出する。
上記構成によると、前記無線通信システムは、前記等化データ信頼性情報の計算量を少なくすることができ、負荷を軽減することができる。
(8)また、本発明の一態様は、前記少なくとも2以上の等化データ信頼性情報は、最初の等化処理についての等化データ信頼性情報と、伝送経路の歪みが完全に補償された場合の等化処理についての等化データ信頼性情報とである。
(9)また、本発明の一態様は、前記等化処理は、周波数領域における最小二乗誤差法に基づいた処理である。
(10)また、本発明の一態様は、前記無線通信システムは、少なくとも一部のサブキャリアを共有してデータを送信する複数の前記第1の通信装置を備え、前記等化データ信頼性情報は、伝搬路の周波数領域での振幅変動を示す情報である。
(11)また、本発明の一態様は、前記サブキャリア割当決定部は、前記等化データ信頼性情報が表す値が近似する複数の前記第1の通信装置ごとに、サブキャリアの割り当てを決定する。
(12)また、本発明の一態様は、前記サブキャリア割当決定部が決定するサブキャリアの割り当ては、前記共有するサブキャリアの数である。
(13)また、本発明の一態様は、他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置において、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出部と、前記等化データ信頼性検出部が検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部と、前記サブキャリア割当決定部が決定したサブキャリアの割り当てを示す情報を通知するサブキャリア割当通知部と、を備える。
(14)また、本発明の一態様は、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する他の通信装置に対し、誤り訂正符号を施したデータの信号を送信する通信装置において、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアを、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を用いて決定されたサブキャリアとするサブキャリア割当部を備える。
(15)また、本発明の一態様は、他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置における通信方法であって、前記通信装置が、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する第1の過程と、前記通信装置が、前記第1の過程にて検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定する第2の過程と、前記通信装置が、前記第2の過程にて決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知する第3の過程と、を有する。
(16)また、本発明の一態様は、他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置のコンピュータに、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出手段、前記等化データ信頼性検出過程にて検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定手段、前記サブキャリア割当決定過程にて決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知するサブキャリア割当通知手段、として機能させる。
本発明によれば、無線通信システムは、誤り訂正符号を施して送信したデータを復号できるか否かを判断できる情報である前記等化データ信頼性情報を用いて、通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するので、誤り訂正符号を施して送信したデータを受信した装置が復号することができるように、サブキャリアを割り当てることができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの概念図である。
この図において、基地局装置A(第2の通信装置、通信装置)と移動局装置1〜3(移動局装置X、第1の通信装置、他の通信装置)とは、無線通信を行う。後述するように、基地局装置Aは、移動局装置1〜3が通信に用いる上りリンクのサブキャリアの割り当てを決定し、移動局装置1〜3に通知する。また、移動局装置1〜3は、基地局装置Aに対し、伝搬路推定に用いるパイロット信号を送信している。
基地局装置Aは、等化方式として、シングルキャリア方式に周波数領域SC/MMSE(Soft Canceller followed by Minimum Mean Square Error)ターボ等化技術を用いる。しかし、本発明はこれに限らず、基地局装置Aは、例えば、移動局装置Xでサイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix)を付加し、受信装置でターボ等化技術を使用できるシステムであればDFT−S−OFDM(Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式、MC−CDMA方式、OFDM方式を用い、いずれの通信方式に等化技術を用いてもよい。
また、等化技術についても、基地局装置Aは、周波数領域SC/MMSEに限らず、例えば、時間領域SC/MMSEや最大事後確率(MAP:Maximum A Posteriori probability)等化などを用いてもよい。また、基地局装置Aは、繰り返し等化処理を行う技術を採用しているが、繰り返し等化処理を行わない技術についても、繰り返し回数を1回と考えることで採用することができる。
以下、各移動局装置Xと基地局装置Aが通信に用いる帯域の中から互いに周波数軸上で直交する関係にあるサブキャリアを選択する通信方式であって、該サブキャリアを移動局装置X各々について重複しないように選択して通信をする通信方式を、DSC−FDM(Dynamic Spectrum Control−Frequency Division Multiplexing)方式といい、また、重複するように選択をしてもよい通信方式を、SORM(Spectrum Overlapped Resource Management)方式という。
本実施形態では、通信方式をDSC−FDMとする。
まず、移動局装置X(移動局装置1〜3)について説明をする。
図2は、本実施形態に係る移動局装置Xの構成を示す概略的ブロック図である。移動局装置Xは、アンテナx101、x113、受信部x102、制御部x103、符号化部x104、S/P(Serial/Parallel:シリアル/パラレル)変換部x105、DFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)部x106、サブキャリア割当部x107、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform:逆離散フーリエ変換)部x108、CP(Cyclic Prefix:サイクリックプレフィックス)挿入部x109、P/S(Parallel/Serial:パラレル/シリアル)変換部x110、D/A(Digital/Analog:ディジタル/アナログ)変換部x111、及びRF(Radio Frequency:無線周波数)部x112を備えている。
受信部x102は、アンテナx101を介して受信した受信信号を無線周波数の信号からベースバンドの信号にダウンコンバートし、次いでアナログ/ディジタル変換によりディジタル信号に変換したデータを、制御部x103に出力する。例えば、受信部x102は、後述する基地局装置A1が通知したサブキャリアの割り当てを表わす情報(割り当て情報)を制御部x103に出力する。
制御部x103は、受信部x102から入力されたデータから、サブキャリアの割り当てを表わす情報を抽出し、サブキャリア割当部x107に対し、該サブキャリアの割り当て情報のサブキャリアに信号を割り当てさせる制御情報を出力する。
符号化部x104は、入力された送信データに対して、誤り訂正などの符号化を行い、さらに、BPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相変調)やQPSK(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)などの変調を行って時間軸信号を生成し、S/P変換部x105に出力する。
S/P変換部x105は、符号化部x104から入力された時間軸信号をシリアル/パラレル変換し、DFT部x106に出力する。
DFT部x106は、S/P変換部x105から入力された時間軸信号に離散フーリエ変換を行い、周波数信号を生成してサブキャリア割当部x107に出力する。
サブキャリア割当部x107は、DFT部x106から入力された周波数信号を、制御部x103から入力された制御情報に従って、サブキャリアに割り当て、IDFT部x108に出力する。すなわち、基地局装置A1との通信に用いるサブキャリアを、基地局装置A1から通知されたサブキャリアとする。
IDFT部x108は、サブキャリア割当部x107から入力されたサブキャリアに割り当てられた周波数信号に逆離散フーリエ変換を行って時間信号を得て、これをCP挿入部x109に出力する。
CP挿入部x109は、IDFT部x108から入力された信号に、所定のサイクリックプレフィックス(CP)を挿入し、P/S変換部x110に出力する。
P/S変換部x110は、CP挿入部x109から入力された信号に対して、パラレル/シリアル変換を行い、D/A変換部x111に出力する。
D/A変換部x111は、P/S変換部x110から入力されたディジタル信号をアナログ信号に変換し、RF部x112に出力する。
RF部x112は、D/A変換部x111から入力されたアナログ信号を、無線周波数の信号にアップコンバートし、アンテナx113を介し、基地局装置A1に送信する。
次に、本実施形態に係る基地局装置A(図1)である基地局装置A1について説明をする。
図3は、本実施形態に係る基地局装置A1の構成を示す概略的ブロック図である。
なお、本実施形態に係る基地局装置A1は、2つの移動局装置X(例えば、移動局装置1、2)からの送信信号を同時に復号するとした場合(以下、2ユーザ多重という)の基地局装置である。
基地局装置A1は、アンテナa101、a112、受信部a102、パイロット分離部a103、伝搬路特性・分散推定部a104、CP(Cyclic Prefix:サイクリックプレフィックス)除去部a105、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部a106、等化・復号化部a107、サブキャリア割当決定部a108、等化データ信頼性検出部a109、サブキャリア割当通知部a110、送信部a111から構成される。
受信部a102は、アンテナa101を介して、移動局装置Xから受信した受信信号を無線周波数の信号からベースバンドの信号にダウンコンバートし、パイロット分離部a103に出力する。
パイロット分離部a103は、受信部a102から入力された受信信号を、パイロット信号と受信データ信号とに分離する。パイロット分離部a103は、該分離したパイロット信号を伝搬路特性・分散推定部a104に出力する。また、パイロット分離部a103は、該分離した受信データ信号をCP除去部a105に出力する。
伝搬路特性・分散推定部a104は、受信部a102から入力されたパイロット信号を用いて、移動局装置Xの伝搬路の周波数応答(以下、伝搬路特性ξ(k)いう。kは、k番目の離散周波数)と基地局装置A1における熱雑音の分散σ(または、全帯域の平均受信信号雑音比)を推定する。伝搬路特性・分散推定部a104は、該推定した伝搬路特性ξ(k)と熱雑音の分散σの情報を、移動局装置Xの情報ごとに、等化・復号化部a107とサブキャリア割当決定部a108とに出力する。
なお、伝搬路特性・分散推定部a104は、連続して通信を行っている場合、前回の通信で推定した伝搬路特性ξ(k)を用いてもよい。
CP除去部a105は、パイロット分離部a103から入力された受信データ信号のサイクリックプレフィックスを除去し、該サイクリックプレフィックスを除去した信号をFFT部a106に出力する。
FFT部a106は、CP除去部a105から入力された時間信号である受信データ信号を、高速フーリエ変換によって周波数信号に変換し、該変換した信号を、後述するサブキャリアの割り当てを表わす情報に基づき、移動局装置Xの信号ごとに等化・復号化部a107に出力する。
等化・復号化部a107は、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号して復号ビットを出力する。等化・復号化部a107の処理の詳細は、後述する。
サブキャリア割当決定部a108は、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された伝搬路特性ξ(k)に基づき、移動局装置Xとの通信に用いるサブキャリアを選択する。サブキャリア割当決定部a108は、該選択したサブキャリアの伝搬路特性ξ(k)と、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された熱雑音の分散σとを等化データ信頼性検出部a109に出力する。
サブキャリア割当決定部a108は、後述する等化データ信頼性検出部a109が算出した等化器出力相互情報量Iを用いて、移動局装置Xとの通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定する。サブキャリア割当決定部a108が行うサブキャリアの割り当て決定方法は、後述する。
サブキャリア割当決定部a108は、決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報をサブキャリア割当通知部a110に出力する。
等化データ信頼性検出部a109は、サブキャリアの割当決定部a108から入力された伝搬路特性ξ(k)と熱雑音の分散の情報σから、後述する等化部12−1(12−2)の移動局装置Xについての出力の出力相互情報量(等化データ信頼性情報)を算出する。すなわち、基地局装置A1における等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する。以下、等化部12−1(12−2)の移動局装置Xについての出力の出力相互情報量を等化器出力相互情報量Iという。
なお、出力相互情報量、及び等化データ信頼性検出部a109が行う等化器出力相互情報量Iの検出方法の詳細は、後述する。
等化データ信頼性検出部a109は、算出した等化器出力相互情報量Iをサブキャリア割当決定部a108に出力する。
サブキャリア割当通知部a110は、サブキャリア割当決定部a108から入力されたサブキャリアの割り当てを表わす情報を、送信部a111及びアンテナa112を介して、各移動局装置Xに通知する。
送信部a111は、移動局装置Xに送信するデータ信号を、ディジタル/アナログ変換によりアナログ信号に変換して送信信号として、無線周波数の信号にアップコンバートし、アンテナa112を介し、移動局装置Xに送信する。
以下、等化・復号化部a107について説明をする。図4は、等化・復号化部a107の構成を示す概略的ブロック図である。なお、本実施形態では、2ユーザ多重の場合であるため、処理構成が2系統としている。しかし、本発明はこれに限られず、2系統よりも多い系統を処理する基地局装置A1にも適用することができる。
等化・復号化部a107は、等化処理を行う等化器c11−1、c11−2、復号処理を行う復号器c12、デインターリーバ14−1、14−2、及びインターリーバ16−1、16−2を含んで構成される。
等化器c11−1は、ソフトキャンセル部11−1、等化部12−1、復調部13−1、ソフトレプリカ生成部17−1、及び伝搬路特性乗算部18−1を含んで構成される。また、等化器c11−2は、ソフトキャンセル部11−2、等化部12−2、復調部13−2、ソフトレプリカ生成部17−2、及び伝搬路特性乗算部18−2を含んで構成される。また、復号器c12は、復号部15を含んで構成される。
ソフトキャンセル部11−1は、FFT部a106から入力された移動局装置Xの受信データ信号から、伝搬路特性乗算部18−1によって得られた信頼性に比例した振幅を有する受信信号レプリカ(伝搬路における干渉成分の信号)をキャンセルし、該キャンセル処理を施した受信データ信号を等化部12−1に出力する。
なお、1回目の処理では、ソフトレプリカ生成部17−1によるソフトレプリカが生成されていないため、受信信号レプリカも生成されていない。そのため、ソフトキャンセル部11−1はキャンセル処理を行わない。
等化部12−1は、伝搬路特性・分散推定部a104が推定した移動局装置Xの伝搬路特性ξ(k)と、ソフトレプリカ生成部17−1が生成したソフトレプリカSsoftと、ソフトキャンセル部11−1がキャンセル処理を行った受信データ信号とが入力される。等化部12−1は、伝搬路特性ξ(k)、ソフトレプリカSsoftを用いてソフトキャンセルされた受信データ信号に対して、伝搬路における信号の歪みを補償する処理(等化処理)を施し、該等化処理後の受信データ信号を復調部13−1に出力する。
復調部13−1は、等化部12−1から入力された受信データ信号を復調し、該復調した各受信データ信号の各ビットの対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)を算出し、該算出した対数尤度比LLRをデインターリーバ14−1に出力する。
デインターリーバ14−1は、受信データ信号のビット列の時間順を、図示しない移動局装置Xのインターリーバで並び換えられた前の並びに戻す。
復号部15は、デインターリーバ14−1が並びを元に戻した各受信データ信号の対数尤度比LLRに対して誤り訂正処理を施し、該誤り訂正処理を施して信頼性の高まった各受信データ信号の対数尤度比LLRを算出し、インターリーバ16−1に出力する。
インターリーバ16−1は、復号部15から入力された受信データ信号の時間順を、再び移動局装置Xのインターリーバでのように並び換える。
ソフトレプリカ生成部17−1は、インターリーバ16−1が再び並び換えた対数尤度比LLRより、信頼性に比例した振幅を有するソフトレプリカSsoftを生成する。ソフトレプリカ生成部17−1は、例えば、式(1)によってソフトレプリカSsoftを算出することができる。
Figure 2009284313
ここで、式(1)は、変調方式を4相位相変調(QPSK:Quadrature Phase Shift Keying)とした場合のソフトレプリカSsoftである。また、lは、QPSK信号を構成する1ビット目の対数尤度比LLRであり、lは、2ビット目の対数尤度比LLRである。
ソフトレプリカ生成部17−1は、式(1)により算出して生成したソフトレプリカSsoftを等化部12−1に出力する。また、ソフトレプリカ生成部17−1は、式(1)により生成したソフトレプリカSsoftを、高速フーリエ変換によって周波数信号に変換し、該変換した信号を伝搬路特性乗算部18−1に出力する。
伝搬路特性乗算部18−1は、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された伝搬路特性ξ(k)を、ソフトレプリカ生成部17−1から入力されたソフトレプリカの周波数信号に乗算し、受信信号レプリカを生成する。伝搬路特性乗算部18−1は、該生成した受信信号レプリカを、ソフトキャンセル部11−1に出力する。
ソフトキャンセル部11−1は、上述のように、再び受信データ信号から、伝搬路特性乗算部18−1から入力された受信信号レプリカをキャンセルする。等化・復号化部a107は、以上の処理を予め決められた回数繰り返し、最後に復号部15で得られた対数尤度比LLRを判定することで復号ビットを得る。
なお、ソフトキャンセル部11−2、等化部12−2、復調部13−2、デインターリーバ14−2、インターリーバ16−2、ソフトレプリカ生成部17−2、及び伝搬路特性乗算部18−2が備える機能は、それぞれ、ソフトキャンセル部11−1、等化部12−1、復調部13−1、デインターリーバ14−1、インターリーバ16−1、ソフトレプリカ生成部17−1、及び伝搬路特性乗算部18−1が備える機能と同じである。
また、例えば、後述する等化器c11−1と等化器c11−2には、それぞれ、移動局装置1と移動局装置2の受信データ信号が入力される。
以下、サブキャリア割当決定部a108が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。
まず、ターボ等化技術の理論的な仕組みについて説明し、次に、本実施形態に係る等化データ信頼性検出部a109が行う等化器出力相互情報量Iの検出方法について説明して、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a108が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。
まず、ターボ等化技術の理論的な仕組みについて説明する。
図5は、ターボ等化技術を実現するための機能構成を示す概略ブロック図である。図6〜図10は、ターボ等化技術の繰り返し処理を視覚的に表す外部情報交換(EXIT:EXtrinsic Information Transfer)チャートである。
図5に示されるように、一般的なターボ等化技術は、伝搬路の畳み込みから信頼性を得る等化器c1と、誤り訂正処理により信頼性を得る復号器c2を用いて実現される。
等化器c1及び復号器c2は、相互にデータ信号に関する信頼性の値を交換し、この信頼性の値を互いの信号検出における事前情報として活用する。そのため、等化部出力対数尤度比LLRが復号部入力対数尤度比LLRとなる。また、復号部出力対数尤度比LLRが等化部入力対数尤度比LLRとなる。
なお、等化器c1は、図4の点線で囲った等化器c11−1に相当する。また、復号器c2は、図4の点線で囲った復号器c12に相当する。なお、原則として等化器c1と復号器c2との間に、デインターリーバ14−1と、インターリーバ16−1とが設けられる。
図6は、ターボ等化技術を説明するための説明図である。この図は、図5の等化器c1及び復号器c2における処理を数値化し、視覚的に表したEXITチャートである。
この図において、EXITチャートの横軸は、等化器外部入力相互情報量(等化器入力相互情報量)及び復号器外部出力相互情報量(復号器出力相互情報量)を示す。また、この図においてEXITチャートの縦軸は、等化器外部出力相互情報量(等化器出力相互情報量)及び復号器外部入力相互情報量(復号器入力相互情報量)を示す。
ここで、相互情報量とは、送信信号Yを送信し、受信信号Zが得られたときに、受信信号Zから送信信号Yに関してどれほどの情報量を得られたかを定量的に表したものである。
また、外部相互情報量とは、出力対数尤度比LLRから入力対数尤度比LLRを除算した対数尤度比LLR、即ち直前の処理のみによって改善した相互情報量を表す。つまり、外部相互情報量とは、等化器c1または復号器c2の直前の処理のみで改善した相互情報量を表しており、入力された時点で把握していた信頼性による相互情報量は減算されている(外部相互情報量を、単に相互情報量という)。この場合、対数尤度比LLRを得たときのデータ信号についての相互情報量は「0」から「1」の間の値に拘束される。
また、相互情報量が「0」であるということは、データ信号に関する情報が得られていないことを意味する。また、相互情報量が「1」であるということは、データ信号に関する情報を完全に得ている、即ち完全にデータ信号を再生できることを意味している。
この図は、等化器c1の相互情報量の入出力関係を曲線L21、復号器c2の相互情報量の入出力関係を曲線L22として示す。繰り返し処理は、矢印(これを「EXIT軌跡」と言う。)によって、視覚的に表すことができる。まず、1回目の繰り返し処理では、事前情報は一切得られていないため、等化器c1の入力相互情報量は「0」である。そして、等化器c1は、矢印A21−1に従って、等化器出力相互情報量「0.65」を得る。
次に、等化器c1の出力相互情報量は復号器c2の入力相互情報量となるため、復号器c2にはこの等化器出力相互情報量が入力される。復号器c2は、矢印A22−1に従って、出力相互情報量「0.95」を得る。ここで、等化器c1及び復号器c2の処理がそれぞれ一度完了したため、1回目の繰り返し処理が完了する。
次に、等化器c1は、復号器c2の出力相互情報量を入力相互情報量として用い、矢印A21−2に従って、出力相互情報量「0.8」を得る。復号器c2は、等化器c1の出力相互情報量を入力相互情報量として用い、矢印A22−2に従って、出力相互情報量「1」を得る。このとき、得られた復号器出力相互情報量が「1」に到達したため、この段階で復調を行うことによって誤りなく信号を検出することができる。
この図の場合、復号器c2が2回動作すれば、復号器c2からの復号器出力相互情報量は、「1」となり、誤りなく送信信号を復号することが可能になることを意味する。
図7は、ターボ等化技術を説明するための別の説明図である。この図は、図5の等化器c1及び復号器c2における処理を数値化し、視覚的に表したEXITチャートである。図7において、EXITチャートの横軸は、等化器入力相互情報量及び復号器出力相互情報量を示し、EXITチャートの縦軸は、等化器出力相互情報量及び復号器入力相互情報量を示す。
この図は、等化器c1の相互情報量の入出力関係を曲線L31、復号器c2の相互情報量の入出力関係を曲線L32として示す。また、この図では、等化器c1の相互情報量の入出力関係は、図6の等化器c1の相互情報量の入出力関係に比べ、等化器c1の入力相互情報量に対する出力相互情報量が低くなっている。これは、この図で示される場合が、図6で示される場合に比べ、信号電力に対してノイズ電力や干渉電力が多くなっていることを意味する。なお、この図の曲線L32は、図6中の曲線L22と同じ曲線を示す。
図7のEXIT軌跡について説明をする。
まず、1回目の繰り返し処理では、事前情報は一切得られていないため、等化器c1の入力相互情報量は「0」である。そして、等化器c1は、矢印A31−1に従って、等化器出力相互情報量「0.4」を得る。
次に、等化器c1の出力相互情報量は復号器c2の入力相互情報量となるため、復号器c2にはこの等化器出力相互情報量が入力される。復号器c2は、矢印A32−1に従って、出力相互情報量「0.2」を得る。ここで、等化器c1及び復号器c2の処理がそれぞれ一度完了したため、1回目の繰り返し処理が完了する。同様の処理を繰り返すと、EXIT軌跡が、この図のP1より先に進めなくなる。これは、何度繰り返し処理を行っても、復号器c2の出力相互情報量が「0.26」を超えることができないことを示し、そのパケットについて、送信ビットを誤りなく信号を検出することができず、誤りとなってしまう。このような状態をスタック状態という。
このように、等化器c1及び復号器c2による繰り返し処理は、等化器c1と復号器c2の相互情報量の入出力特性が交わらない場合(図6の場合)に、復号器出力相互情報量として「1」を取得することができ、送信ビットを誤りなく検出できる。
一方、入出力特性が途中で交わる場合(図7の場合)は、交差した点で繰り返し処理が止まってしまい、それ以上は特性が向上せず、送信ビットを誤りなく検出することができない(スタック状態)。
なお、等化器c1の相互情報量の入出力特性(以下、「等化器c1の入出力特性」又は「等化器入出力特性」という。)は、伝搬路特性と受信信号雑音比(SNR:Signal to Noise power Ratio)に基づいて決まるため、伝送機会毎に等化器c1における相互情報量の入出力関係は変化する。そのため、適応的に制御するためには伝送機会毎に入出力特性を算出する必要がある。これに対し、復号器c2の相互情報量の入出力特性(以下、「復号器c2の入出力特性」又は「復号器入出力特性」という。)は、どのデータ信号も送信装置によって同一の誤り訂正符号化が施されることから、一意に決まる。
図8は、2ユーザ多重の場合のターボ等化技術を説明するための図(EXITチャート)である。この場合の構成は、等化器c1及び復号器c2を2つ並列に備えた構成であり、例えば、図4に示したように、等化器c11−1及び復号器c12、並びに、等化器c11−2及び復号器c12を並列に備えた構成である。
この図において、EXITチャートの横軸は、等化器入力相互情報量及び復号器出力相互情報量を示し、EXITチャートの縦軸は、等化器出力相互情報量及び復号器入力相互情報量を示す。
なお、この図は、2つの移動局装置Xが1つのシステムバンドにおけるサブキャリアを直交する関係(サブキャリアの重複使用を許さない関係)で使用した場合のEXITチャートである。また、この図は、等化器出力相互情報量(等化データ信頼性情報)を用いないで、任意に、サブキャリアを割り当てた場合のEXITチャートの一例である。
この図は、この場合において、等化器c11−1の入出力特性を曲線L41−1、等化器c11−2の入出力特性を曲線L41−2として示す。また、この図は、復号器c12の入出力特性を曲線L42として示す。以下、曲線L41−1は、移動局装置1の信号に関する曲線であり、曲線L41−2は、移動局装置2の信号に関する曲線であるとする。
EXITチャートにおける等化部の入力相互情報量が「0」のとき(以下、始点という)の出力値を始点等化器出力相互情報量I という。この図において、曲線L41−1と曲線L42−1の始点等化器出力相互情報量I は、それぞれ、始点BP41−1、始点BP42−1における等化器出力相互情報量I、Iである。
また、EXITチャートにおける等化部の入力相互情報量が「1」のとき(以下、終点という)の出力値を終点等化器出力相互情報量I という。この図において、曲線L41−1と曲線L42−1の終点等化器出力相互情報量I は、それぞれ、終点EP41−1、終点EP41−2における等化器出力相互情報量I、Iである。
この図において、曲線L41−1と曲線L41−2を比較すると、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I は、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I と比べ低い値となっている。このような状況は、伝搬路特性に関して、移動局装置2からの信号の受信電力が、移動局装置1からの信号の受信電力に対して低い場合に観測される特性である。この場合、曲線L41−2とL42は交差し、つまり、スタック状態が発生する。このような状況で通信を行うと、移動局装置2の信号の復号処理では、上述のようにスタック状態が生じ、移動局装置2のデータ信号について、復号データに誤りが生じる。
次に、本実施形態に係る等化データ信頼性検出部a109が行う等化器出力相互情報量Iの検出方法について説明する。
まず、移動局装置Xの受信信号雑音比SNRを検出する式を示し、次に、該受信信号雑音比SNRから等化器相互情報量Iを算出する式を示す。ここで、本実施形態に係る等化データ信頼性検出部a109は、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I を検出する。すなわち、等化データ信頼性検出部a109は、最初の等化処理についての等化データ信頼性情報と、伝送経路の歪みが完全に補償された場合の等化処理についての等化データ信頼性情報を検出する。
本実施形態に係る基地局装置A1は、後述するように、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I により直線近似した等化器出力相互情報量Iを用いることで、計算量を少なくすることができ、基地局装置A1の負荷を軽減することができる。始点の受信信号雑音比SNR(SNR )と、終点の受信信号雑音比SNR(SNR )は、たとえば、等化後の等価振幅利得μの始点における値μ 、終点における値μ を用いて、式(2)、(3)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
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μはSC/MMSE等化(MMSE:最小二乗誤差)により算出される等価振幅利得であり、入力されるソフトレプリカの信頼度により決まる値である。すなわち、等化・復号部a107での等化処理は、周波数領域における最小二乗誤差法に基づいた処理である。式(4)において、δは始点では「0」、終点では「1」であり、始点におけるγ(γ )と終点におけるγ(γ )は、それぞれ、式(5)、(6)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
式(5)、(6)において、ξ(k)は、移動局装置Xについてk番目の離散周波数における伝搬路特性であり、σは基地局装置A1における熱雑音の分散値、Kは各移動局装置Xが使用するサブキャリア総数であり、Nは使用するシステム帯域におけるサブキャリア総数である。kは通信に使用するサブキャリアの番号(kは1からNの自然数)であり、使用しない場合、ξ(k)は「0」として扱う。
以上の式により計算したSNR (式(2))とSNR (式(3))とを用いて、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I は、それぞれ、式(7)、(8)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
ここで、H、H、HはそれぞれH=0.3073、H=0.8935、H=1.1064である。式(7)、式(8)において、4×SNR 、4×SNR の4という定数倍は変調方式固有の値であり、QPSKやBPSKの場合が4である。なお、他の変調方式でも同様の定数が存在するため、この値を変更すれば他の変調方式にも対応できる。
等化データ信頼性検出部a109は、式(7)、式(8)を用いて始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I を移動局装置X(例えば、移動局装置1、2)毎に算出する。すなわち、データの信頼性を表わす情報は、等化後の等価振幅利得μから算出される等化器出力相互情報量Iである。また、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I は、使用するサブキャリアkの周波数応答ξ(k)と、基地局装置A1における熱雑音の分散値σに基づく信頼性情報である。
なお、通常、始点等化器出力相互情報量I に対して終点等化器出力相互情報量I の方が大きな値をとるが、これは終点等化器出力相互情報量I が、伝搬路により生じる符号間干渉を完全に除去した状態を前提しているのに対し、始点等化器出力相互情報量I は符号間干渉がある状態を示しているからである。
次に、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a108が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。上述のように、繰り返し処理を用いる基地局装置A1において、誤りなくデータを復号するには、スタック状態とならないことが必要であり、スタック状態とならないようにするためには、等化器の相互情報量の入出力特性と、復号器の相互情報量の入出力特性が交わらないことが条件となる。
本実施形態では、サブキャリア割当決定部a108は、等化データ信頼性検出部a109が検出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とを用いて、等化器c11−1(c11−2)の入出力特性を直線で近似し、EXITチャートにて、復号器c12の入出力特性が交わらないようにサブキャリアの割り当てを決定する。
本来、EXITチャートにおける等化部の入出力特性は、取得した伝搬路情報に対し、等化部に入力する相互情報量を変数として算出するが、例えば「0.1」間隔で算出するとしても、計算量の負荷が大きい。本実施形態によれば、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とを用いて近似することで、該計算量の負荷を軽減することができる。
なお、本実施形態は、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I の2点の値を用いてサブキャリアの割り当てを決定しているが、本実施形態はこれに限らず、例えば、2以上の等化器出力相互情報量Iを用いてサブキャリアの割り当てを決定してもよく、その際には、始点、終点、その他の等化器入力情報量Iの数点に対応する等化器出力相互情報量Iの諸点の間を順次結ぶ直線によって等化器の入出力特性を近似してもよい。すなわち、等化データ信頼性検出部a109は、繰り返しのうち少なくとも2つ以上の等化器出力相互情報量Iを検出するとしてもよい。
また、本実施形態では、復号器c12の入出力特性を予め測定し、該入出力特性と交わらない直線の始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I を算出しておき、該算出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I をそれぞれの閾値I、Iとして、サブキャリア割当決定部a108の記憶部(図示せず)に記憶させる。
サブキャリア割当決定部a108は、等化データ信頼性検出部a109が検出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とが、それぞれ、予めサブキャリア割当決定部a108の記憶部に記憶する閾値I、Iを上回るようにサブキャリアの配置を決定する。このとき、同じ値の等化器入力相互情報量と復号器出力相互情報量について、該等化器入力相互情報量に対応する等化器出力相互情報量が、該復号器出力相互情報量に対応する復号器入力相互情報量より高くなり、EXITチャートの等化器c11−1の入出力関係を示す曲線が、復号器c12の入出力関係を示す曲線を上回る。すなわち、複数の移動局装置Xから送信されたデータ各々の等化器出力相互情報量Iが、復号器の入力相互情報量(復号処理に係る相互情報量の入出力特性に基づく所定の信頼性)より高くなるサブキャリアを選択して割り当てを決定する。
図9と図10は、始点等化器出力相互情報量と終点等化器出力相互情報量の閾値の算出方法を説明するための図(EXITチャート)である。この図は、例えば、図5の等化器c1及び復号器c2における処理を数値化し、視覚的に表したEXITチャートである。
図9と図10において、EXITチャートの横軸は、等化器入力相互情報量及び復号器出力相互情報量を示し、EXITチャートの縦軸は、等化器出力相互情報量及び復号器入力相互情報量を示す。
図9と図10とは、それぞれ、互いに異なる復号器c2、c2’についての相互情報量の入出力関係を示している。
図9は、復号器c2の入出力特性が曲線L42であることを示す。図示するように、等化器c1の入出力特性が曲線L42を上回るためには、終点等化器出力相互情報量I は少なくとも、「0.8」(図中の三角印)であることが必要となる。また、終点等化器出力相互情報量I を「0.8」として、等化器c1の入出力特性を近似する直線が、曲線L42と交わらないためには、始点等化器出力相互情報量I は、直線近似(L51)を用いて、約「0.35」(図中の丸印)であることが必要となる。
サブキャリア割当決定部a108は、復号器c2の入出力特性が曲線L42である場合、閾値IをI=0.35、閾値IをI=0.8として記憶し、等化データ信頼性検出部a109が検出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とが、それぞれ、閾値I=0.35、閾値I=0.8より高くなるように、サブキャリアの割り当てを決定する。
一方、図10は、復号器c2’の相互情報量の入出力関係が曲線L62であることを示す。図示するように、等化器c1の入出力特性が曲線L62を上回るためには、終点等化器出力相互情報量I は少なくとも、「0.8」(図中の三角印)であることが必要となる。しかし、終点等化器出力相互情報量I を「0.8」として、等化器c1の入出力特性を近似する直線が、曲線L62と交わらないためには、始点等化器出力相互情報量I は、直線近似(L61)を用いて、約「0.6」(図中の丸印)であることが必要となる。
サブキャリア割当決定部a108は、復号器c12の入出力特性が曲線L62である場合、閾値IをI=0.6、閾値IをI=0.8として記憶し、等化データ信頼性検出部a109が検出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とが、それぞれ、閾値I=0.6、閾値I=0.8より高くなるように、サブキャリアの割り当てを決定する。
このように復号器の特性により、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I で必要となる相互情報量は異なる値になる。
以下、等化データ信頼性検出部a109とサブキャリア割当決定部a108が行うサブキャリアの割り当てを決定する方法について、図11を用いて説明する。
本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する方法は、後述するように、サブキャリアを割り当てる各移動局装置Xについて、該移動局装置Xからの信号にスタック状態が発生しない状態になるまで、優先して1つずつサブキャリアを選択する。そして、信号にスタック状態が発生しない状態となった移動局装置Xについては、全ての他の移動局装置Xについてスタック状態が発生しない状態となってから、残りのサブキャリアを選択する。サブキャリア割当決定部a108は、このようにして選択したサブキャリアを、各移動局装置Xが信号を割り当てるサブキャリアとして決定する。
このように、本実施形態に係る無線通信システムは、スタック状態が発生しうる移動局装置Xに対し、優先してサブキャリアを割り当てることにより、より多くの移動局装置Xについて、スタック状態を発生させず通信をすることができる。
なお、一度スタックが起こらないことを確定した端末は、全ての移動局装置Xの割当が終了した後、残りのあいているサブキャリアに対して、割当を行うように示しているが、この最後の割り当ては行わないで送信することも可能である。これは図11においてステップS110を行わないことを意味する。
図11は、本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の一例を示すフロー図である。
まず、サブキャリア割当決定部a108と等化データ信頼性検出部a109は、パラメータの初期設定をする。具体的に、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nをn=1とし、等化データ信頼性検出部a109は、各移動局装置Xに対するξ(k)を全てのサブキャリア番号kに対して0にする(S101)。
次に、等化データ信頼性検出部a109は、伝搬路特性・分散推定部a104から、各移動局装置Xの伝搬路特性ξ(k)(以下、ξ’(k)とする)と基地局装置A1における熱雑音の分散σを取得する(S102)。
等化データ信頼性検出部a109とサブキャリア割当決定部a108は、一の移動局装置Xに対し、以下のステップS104〜S106の処理を行い、続いて、他の移動局装置Xに対し、ステップS104〜S106の処理を行う。等化データ信頼性検出部a109とサブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアを割り当てる全ての移動局装置Xについて、ステップS104〜S106の処理を行い(S103、S107のループ)、その処理が完了すると、ステップS108の処理をする。
等化データ信頼性検出部a109は、ステップS102にて取得した伝搬路特性ξ(k)とσとを用いて、(7)と式(8)より、始点等化器出力相互情報量I 、終点等化器出力相互情報量I を算出する(S104)。なお、ここでは熱雑音の分散を推定しているが、全帯域にわたる平均受信SNRを算出し、その逆数で置き換えてもよい。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS103にて算出された始点等化器出力相互情報量I が予め記憶する閾値I(本実施形態では、I=0.35とする)未満、あるいは、終点等化器出力相互情報量I が予め記憶する閾値I(本実施形態では、I=0.8とする)未満か否かを判定する(S105)。ここで、この判定基準を満たさないと、この端末はEXITチャートにおいてスタックせず、通信が成功する確率が十分に高い条件を満たすことになる。
ステップS105の判定にて、始点等化器出力相互情報量I が「0.35」未満、あるいは、終点等化器出力相互情報量I が「0.8」未満と判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、選択されてないサブキャリアから、通信性能のよいサブキャリアを1つ選択し、該サブキャリアを移動局装置Xに割り当てる。具体的に、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに対し、伝搬路特性ξ’(k)の絶対値|ξ’(k)|が大きい、つまり、より等化器出力相互情報量Iを増加させるサブキャリアを1つ選択する。
サブキャリア割当決定部a108は、該選択したサブキャリアについて、伝搬路特性ξ’(k)を伝搬路特性ξ(k)に代入する(S106)。
一方、ステップS105の判定にて、始点等化器出力相互情報量I が「0.35」未満、あるいは、終点等化器出力相互情報量I が「0.8」未満と判定されない場合、サブキャリア割当決定部a108は、他の移動局装置XについてステップS104の処理をする。
ステップS103〜S107の処理により、各移動局装置Xに対し、1のサブキャリアが割り当てられる。次に、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nを1増加させる(S108)。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに割り当てたサブキャリアの数nが、各移動局装置Xが使用するサブキャリアの総数Kより大きいか否かを判定する(S109)。ステップS109にて、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nが、各移動局装置が使用するサブキャリアの総数Kより大きいと判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS110の処理をする。
一方、ステップS109にて、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nが、各移動局装置Xが使用するサブキャリアの総数K以下と判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS103〜S107の処理をする。
ステップS109までの処理にて、ステップS105の判定により、サブキャリアが未選択(選択したサブキャリアがK以下)の移動局装置Xが存在する場合がある。しかしながら、それらの移動局装置Xは、十分な相互情報量Iを得ることができ、誤りなく通信が行える移動局装置Xである。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアが未選択の移動局装置Xに対し、未使用のサブキャリアから適宜サブキャリアを選択する(S110)。この選択については、当然、できるだけ品質の良いサブキャリアを選択する方がより通信が誤りなく行われる可能性が高くなるが、ランダムに選択しても大きな問題は生じない。また、先にも示したが、このフローを省略することも可能である。
なお、このフローでは、サブキャリアを1つずつ選択し、nを1ずつ増加させているが、サブキャリアを2つまたはそれ以上ずつ選択し、該選択した数ずつ増加させることも可能である。
サブキャリア割当決定部a108は、以上の動作により選択したサブキャリアを、各移動局装置Xが信号を割り当てるサブキャリアとして決定する。
以下、図11で示した動作について、具体的な数値を用いて説明する。ただし、説明を簡単にするために、同時に帯域を共有する移動局装置Xの数を「2」(移動局装置1、2)とし、サブキャリア総数Nを「8」、各移動局装置Xが使用するサブキャリア数Kを「4」とする。また、ノイズの分散であるσを「0.316」の場合を示す。
表1は移動局装置1(TX1)、2(TX2)と、基地局装置A1の間のサブキャリア番号k(k=1〜8)ごとに、該サブキャリア番号kのサブキャリア(以下、サブキャリアkという)における伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|を示す。
Figure 2009284313
図11のフローにおいて、まず、n=1のとき、移動局装置1についての等化器出力相互情報量は、I =I =0である。この場合、サブキャリア割当決定部a108は、図11中におけるステップS106の処理にて、移動局装置1対して、伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|が最大となるサブキャリア1を選択する。次に、サブキャリア割当決定部a108は、同様にして、移動局装置2に対して、サブキャリア5を選択する。
このように選択されるサブキャリアとI 、I の関係をまとめると表2のようになる。
表2は、図11中におけるステップS109での判定が真(n=K=4)になるまでの関係であって、移動局装置1(TX1)、2(TX2)のそれぞれについて、サブキャリア割当決定部a108が割り当てるサブキャリアkと、S104で算出される始点等化器出力相互情報量I と、終点等化器出力相互情報量I との関係を示す。
Figure 2009284313
この表は、図11中でn=4の場合におけるステップS105の判定で、移動局装置1の始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とは、それぞれ、閾値I、I以上であるので、ステップS106の処理は行わず、ステップS107に進むことを示す。つまり、移動局装置1では、通信(復号)に必要な相互情報量が得られるため、サブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアの選択は行わない。なお、この場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS111にて、未選択のサブキャリア8を移動局装置1に対し選択する。
表2のように割り当てられたサブキャリアに加えて、ステップS111にて選択したサブキャリアについて最終的な等化器出力相互情報量Iを計算すると、I =0.79、I =0.91、I =0.82、I =0.84となる。つまり、本実施形態に係るサブキャリアの割り当て方法によると、何れの移動局装置も通信に必要な相互情報量を得ることができていることを示す。
仮に、サブキャリアの割り当てを、単純に移動局装置1と移動局装置2とを交互に行ったとすると、移動局装置1にはサブキャリア1、2、3、7が割り当てられ、移動局装置2にはサブキャリア4、5、6、8が割り当てられる。この場合、移動局装置2の終点等化器出力相互情報量I =0.79となり、十分な相互情報量(I ≧I=0.8)を得ることができない。つまり、移動局装置2からの信号は、スタックが発生し、復号することできない。
このように、本実施形態に係るサブキャリアの割り当て方法では、スタック状態が発生しうる移動局装置2に対し、信号にスタック状態が発生しない状態になった移動局装置1より、優先してサブキャリアを割り当てるので、基地局装置A1は、より多くの移動局装置Xの信号にスタック状態が発生しないように、サブキャリアを割り当てることができる。
図12は、本実施形態に係るサブキャリアの割り当ての効果を説明する説明図(EXITチャート)である。
図12は、本実施形態に係る、等化器出力相互情報量Iを用いてサブキャリアを割り当てた場合の等化器c11−1の入出力特性(実線:曲線L71−1)及び等化器c11−2の入出力特性(実線:曲線L71−2)と、等化器出力相互情報量Iを用いない場合の等化部の入出力特性(点線:曲線L41−1、曲線L41−2)を示す。また、図12は、復号器c12の入出力特性を曲線L42として示す。
なお、この図において、曲線L41−1、曲線L41−2、曲線L42は、図8の曲線と同じ曲線である。
この図は、本実施形態では、等化器出力相互情報量I(始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I )を用いて、サブキャリアを割り当てることで、多重される移動局装置Xの特性がスタックすることを避けることができることを示す。
つまり、本実施形態によるサブキャリアの割り当て方法は、元来特性に余裕のあった移動局装置1のサブキャリアの選択の自由度を下げたり、移動局装置2のサブキャリアの選択の自由度を上げたりすることができ、多重される移動局装置Xの特性がスタックすることを避ける(曲線L71−1、曲線L71−2)ことができる。
以下、サブキャリアの割り当て方法の別の一例について説明する。
図13は、本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の別の一例を示すフロー図である。
図11で示したサブキャリアの割り当て方法は、多重される移動局装置Xを任意に選択してサブキャリアを割り当てる方法であった。図13にサブキャリアの割り当て方法は、移動局装置Xに優先度を設定し、該優先度に従った順序で、サブキャリアの割当を行う例である。この優先度は、サービス品質クラスQoS(Quality of Service)や、セルにおける移動局装置Xの位置等によって設定され、例えば、セルエッジに存する移動局装置Xは優先度が高い(先にサブキャリアを割り当てる)、又は、セル中央に存する移動局装置Xは優先度が高いとして、例えば、サブキャリア割当決定部a108により、設定される。
まず、サブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアの割り当てについて、移動局装置Xの優先度を決定する。また、等化データ信頼性検出部a109は、各移動局装置Xに対するξ(k)を、全てのサブキャリア番号kに対して0にする(S201)。例えば、サブキャリア割当決定部a108は、各移動局装置Xからの信号の受信電力によって、各移動局装置Xの位置を推定し、優先度を決定する。なお、この場合、優先度の決定は、S202の後であってもよい。
次に、等化データ信頼性検出部a109は、伝搬路特性・分散推定部a104から、各移動局装置Xの伝搬路特性ξ’(k)と基地局装置A1における熱雑音の分散σを取得する(S202)。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアを割り当てていない移動局装置Xのうち、S201にて決定した優先度が一番高い移動局装置Xを選択する(S203)。サブキャリア割当決定部a108は、該選択した移動局装置Xについて、S204〜S210の処理を行う。また、サブキャリア割当決定部a108は、選択した移動局装置Xに割り当てたサブキャリアの数nをn=0とする(S204)。
サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに対し、未選択のサブキャリアから、通信性能のよい、つまり、伝搬路特性ξ’(k)の絶対値|ξ’(k)|が大きいサブキャリアを1つ選択する(S205)。サブキャリア割当決定部a108は、選択したサブキャリアについて、伝搬路特性ξ’(k)を伝搬路特性ξ(k)に代入する(S106)。
次に、等化データ信頼性検出部a109は、伝搬路特性ξ(k)とσとを用いて、(7)と式(8)より、始点等化器出力相互情報量I 、終点等化器出力相互情報量I を算出する(S206)。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS206にて算出された始点等化器出力相互情報量I が予め記憶する閾値I(「0.35」)未満、あるいは、終点等化器出力相互情報量I が予め記憶する閾値I(「0.8」)未満か否かを判定する(S207)。ここで、この判定基準を満たさなくなると、その移動局装置XはEXITチャートにおいてスタックせず、通信が成功する確率が十分に高い条件を満たすことになる。
ステップS207の判定にて、等化器出力相互情報量I が「0.35」未満、あるいは、等化器出力相互情報量I が「0.8」未満と判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nを1増加させる(S208)。
一方、ステップS207の判定にて、等化器出力相互情報量I が「0.35」未満、あるいは、等化器出力相互情報量I が「0.8」未満と判定されない場合、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nをKとする(S209)。つまり、該移動局装置Xの信号は、EXITチャートにおいてスタックせず、通信が成功する確率が十分に高い条件を満たすので、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nをKとすることで、ステップS210の判定により、該移動局装置Xのサブキャリアの割当を一旦終了させる。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nが、移動局装置Xが使用するサブキャリアの総数Kと等しいか否かを判定する(S210)。
ステップS109にて、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nが、移動局装置Xが使用するサブキャリアの総数Kと等しいと判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS211の判定をする。
一方、ステップS109にて、移動局装置Xに選択したサブキャリアの数nが、移動局装置Xが使用するサブキャリアの総数Kと等しくないと判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS205の処理をする。
次に、サブキャリア割当決定部a108は、サブキャリアの選択処理を行っていない移動局装置Xがないか否かを判定する(S211)。
ステップS211にて、サブキャリアの選択処理を行っていない移動局装置Xがあると判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS203の処理をする。
一方、ステップS211にて、サブキャリアの選択処理を行っていない移動局装置Xがないと判定された場合、サブキャリア割当決定部a108は、ステップS212の処理をする。
ステップS211までの処理にて、ステップS207の判定により、サブキャリアが未選択(選択したサブキャリアがK以下)の移動局装置Xが存在する場合がある。しかしながら、それらの移動局装置Xは、十分な相互情報量Iを得ることができ、誤りなく通信が行える移動局装置である。
次に、サブキャリアが未選択の移動局装置Xに対し、未使用のサブキャリアから適宜サブキャリアを選択する(S212)。この選択については、当然、できるだけ品質の良いサブキャリアを割り当てる方がより通信が誤りなく行われる可能性が高くなるが、ランダムに選択しても大きな問題は生じない。
サブキャリア割当決定部a108は、以上の動作により選択したサブキャリアを、各移動局装置Xが信号を割り当てるサブキャリアとして決定する。
図14は、本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すフロー図である。
まず、基地局装置A1は、各移動局装置Xからのパイロット信号を受信する(S301)。
基地局装置A1は、各移動局装置Xの伝搬路特性ξ’(k)と基地局装置A1における熱雑音の分散σを検出して等化器出力相互情報量(始点等化器出力相互情報量I 、終点等化器出力相互情報量I )を算出する(S302)。
基地局装置A1は、各移動局装置Xに対し、各移動装置Xの信号についてスタックが発生しないように、サブキャリアの割り当てを決定する(S303)。
基地局装置A1は、ステップS303にて割り当てを決定したサブキャリアの情報を、各移動装置x10に対して通知する(S304)。
各移動装置Xは、ステップS304にて通知された情報のサブキャリアに、信号を割り当て、基地局装置A1と通信をする(S305)。
基地局装置A1は、ステップS305にて送信された信号を受信し、復号する(S306)。
このように、本実施形態によれば、基地局装置A1は、サブキャリアの割り当てに応じた等化器出力相互情報量Iを検出し、該検出した等化器出力相互情報量Iが復号器出力相互情報量より大きい値となるように、つまり、スタック状態が発生しないように、サブキャリアの割り当てを決定する。これにより、基地局装置A1は、移動局装置Xからの誤り訂正符号を施して送信したデータを復号することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2実施形態について説明する。
第1の実施形態では、無線通信システムは、複数のユーザを周波数領域で多重する場合、互いに使用するサブキャリアが重ならないよう制御されていた。本実施形態では、無線通信システムは、ターボ等化技術を利用して、他ユーザが一部のサブキャリアの重複使用を可能にするSORM方式の無線通信システムである。すなわち、無線通信システムは、少なくとも一部のサブキャリアを共有してデータを送信する複数の移動局装置Xを備える。
なお、本実施形態に係る無線通信システムの概念図は、図1と同じである。また、本実施形態に係る移動局装置Xは、第1の実施形態と同じである。
まず、本実施形態に係る基地局装置A(図1)である基地局装置A2について説明をする。
図15は、この発明の第2の実施形態に係る基地局装置A2の構成を示す概略的ブロック図である。
本実施形態による基地局装置A2(図15)と、第1の実施形態による基地局装置A1(図3)を比較すると、等化・復号化部a207、サブキャリア割当決定部a208、及び等化データ信頼性検出部a209が異なる。しかし、他の構成要素(アンテナa101、a112、受信部a102、パイロット分離部a103、伝搬路特性・分散推定部a104、CP除去部a105、FFT部a106、サブキャリア割当通知部a110、送信部a111)が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
等化・復号化部a207は、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号して出力する。等化・復号化部a207の処理の詳細は、後述する。
サブキャリア割当決定部a208は、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された伝搬路特性ξ(k)に基づき、移動局装置Xとの通信に用いるサブキャリアを選択する。サブキャリア割当決定部a208は、該選択した伝搬路特性ξ(k)と、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された熱雑音の分散σとを等化データ信頼性検出部a209に出力する。サブキャリア割当決定部a208は、後述する等化データ信頼性検出部a209が算出した等化器出力相互情報量Iを用いて、移動局装置Xとの通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定する。サブキャリア割当決定部a208が行うサブキャリアの割り当て決定方法は、後述する。サブキャリア割当決定部a208は、決定したサブキャリアの割り当て情報をサブキャリア割当通知部a110に出力する。
等化データ信頼性検出部a209は、サブキャリア割当決定部a208から入力された伝搬路特性ξ(k)と熱雑音の分散の情報σから、等化部12−1(12−2)が出力する出力相互情報量Iを算出する。等化データ信頼性検出部a209は、算出した等化器出力相互情報量Iをサブキャリア割当決定部a208に出力する。なお、等化データ信頼性検出部a209が行う等化器出力相互情報量Iの検出方法は、後述する。
以下、等化・復号化部a207について説明をする。図16は、本実施形態に係る等化・復号化部a207の構成を示す概略的ブロック図である。なお、本実施形態では、2ユーザ多重を前提にしているため、処理構成を2系統としている。しかし、本発明はこれに限られず、例えば、2よりも多い系統を処理する基地局装置A2に適用することができる。
本実施形態による等化・復号化部a207(図16)と、第1の実施形態による等化・復号化部a107(図4)を比較すると、ソフトキャンセル部21−1、21−2、伝搬路特性乗算部28−1、28−2が異なる。しかし、他の構成要素(等化部12−1、12−2、復調部13−1、13−2、デインターリーバ14−1、14−2、復号部15、インターリーバ16−1、16−2、ソフトレプリカ生成部17−1、17−2)が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
また、等化器c21−1は、ソフトキャンセル部21−1、等化部等化部12−1、復調部13−1、ソフトレプリカ生成部17−1、及び伝搬路特性乗算部28−1を含んで構成される。また、等化器c21−2は、ソフトキャンセル部21−2、等化部等化部12−2、復調部13−2、ソフトレプリカ生成部17−2、及び伝搬路特性乗算部28−1を含んで構成される。また、復号器c12は、復号部15を含んで構成される。
ソフトキャンセル部21−1は、FFT部a106から入力されたデータ信号から、伝搬路特性乗算部28−1、28−2によって得られた信頼性に比例した振幅を有する受信信号レプリカ(伝搬路における干渉成分の信号)をキャンセルし、該キャンセル処理を施したデータ信号を等化部12−1に出力する。
なお、1回目の処理では、ソフトレプリカ生成部17−1によるソフトレプリカが生成されていないため、受信信号レプリカも生成されていない。そのため、ソフトキャンセル部11−1)はキャンセル処理を行わない。
伝搬路特性乗算部28−1は、伝搬路特性・分散推定部a104から入力された伝搬路特性ξ(k)を、ソフトレプリカ生成部17−1から入力されたソフトレプリカの周波数信号に乗算し、受信信号レプリカを生成する。伝搬路特性乗算部28−1は、該生成した受信信号レプリカを、ソフトキャンセル部21−1に出力する。
また、本実施形態に係るSORM方式の基地局装置A2では、サブキャリアを重複使用することを前提としているため、伝搬路特性乗算部28−1は、生成した受信信号レプリカを、ソフトキャンセル部21−2に出力する。
なお、ソフトキャンセル部21−2、及び伝搬路特性乗算部28−2が備える機能は、それぞれ、ソフトキャンセル部21−1、及び伝搬路特性乗算部28−1が備える機能と同じである。
以下、まず、SORM方式の等化器の入出力特性について説明し、次に、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a208が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。
図17と図18は、SORM方式の等化器の入出力特性を説明するための図(EXITチャート)である。これらの図において、EXITチャートの横軸は、等化器入力相互情報量及び復号器出力相互情報量を示し、EXITチャートの縦軸は、等化器出力相互情報量及び復号器入力相互情報量を示す。
図17は、SORM方式を適用した場合としない場合について説明するための図(EXITチャート)である。
この図は、曲線L41−1は、多重しない場合について、等化器c1の入出力特性を示す曲線(例えば、移動局装置1)である。また、曲線L81−1は、移動局装置Xについて、他の移動局装置Xの同一の帯域に多重し、かつ、他の移動局装置Xと一部のサブキャリアの重複使用をした場合、つまり、SORMによるユーザ多重を行った場合について、等化器c1の入出力特性を示す曲線である。また、この図は、復号器の入出力特性を、曲線L42として示す。
なお、この図において、曲線L41−1、曲線L42は、図8の曲線と同じ曲線である。
この図において、曲線L41−1と曲線L81−1とを比較すると、SORMによるユーザ多重を行った曲線L81−1の始点BP81−1が、曲線L41−1の始点BP41−1より下がっている。これは、ターボ等化の繰り返しの初段では、重複使用をしたサブキャリアについて互いの信号が干渉となるためである。
なお、曲線L41−1と曲線L81−1の終点EP41−1は、ほぼ一致する。これは多重した場合でも、移動局装置Xの信号は、重複使用するサブキャリアにおける他の移動局装置Xの信号からの干渉を完全にキャンセルできている状態を示す。つまり、図8に示す等化器の入出力特性(曲線L41−1)である場合、SORMによるユーザ多重を行っても、等化器の入出力特性は、曲線L81−1に示す入出力特性となり、最終的には多重しない場合と同じ特性を得ることが可能であることを意味する。ただし、この復号器の入出力特性を算出する際、移動局装置Xの信号を復号処理する復号器の出力相互情報量が、サブキャリアを重複使用する他の移動局装置Xの信号を復号処理する復号器の出力相互情報量と一致する場合ある。
図18は、2ユーザ多重の場合にSORM方式を適用した場合としない場合について説明するための図(EXITチャート)である。
2ユーザ多重の場合にSORM方式を適用した場合の構成は、例えば、図16に示したように、等化器c21−1及び復号器c12、等化器c21−2及び復号器c12を備えた構成である。
この図では、曲線L91−1と曲線L91−2は、SORM方式を適用しない場合の曲線である。また、曲線L91−1は、移動局装置1の受信データ信号に関する曲線であり、曲線L91−2は、移動局装置2の受信データ信号に関する曲線であるとする。曲線L91−1、曲線L91−2は、始点が異なり、終点が同一の場合の等化器c1の入出力特性を示す曲線である。
等化器の入出力特性は、該等化器を含む基地局装置A2でのノイズ電力との比により、上下にシフトする。移動局装置1と移動局装置2とが重複してサブキャリアを使用すると、つまり、SORM方式を適用すると、重複使用したサブキャリアの影響でそれぞれ始点等化器出力相互情報量I 、I が下がる。
この図のBP1は、移動局装置1に対し、SORM方式を適用した場合の始点を示し、この図のBP2は、移動局装置2に対し、SORM方式を適用した場合の始点を示す。
図18の場合では、図17の場合とは異なり、重複使用した移動局装置Xの信号の復号処理をする復号器各々から得られる相互情報量は一致するという前提は妥当ではなくなってしまう。従って、SORMによるユーザ多重を行った場合、EXITチャートを2次元で表現することは困難となる。
信号電力に対するノイズ電力が変動すると、等化器の入出力特性を示す曲線は、上下に平行に移動する。従って、受信電力が下がると、始点等化器出力相互情報量I の低い移動局装置Xの信号に先にスタックが発生することは明白で、スタックを起こしてしまうと、サブキャリアを重複使用する始点等化器出力相互情報量I が大きい他の移動局装置Xにも影響を及ぼしてしまう。
次に、本実施形態に係る等化データ信頼性検出部a209が行う等化器出力相互情報量Iの検出方法について説明する。
まず、移動局装置Xの受信信号雑音比SNRを検出する式を示し、次に、該受信信号雑音比SNRから等化器相互情報量Iを算出する式を示す。等化データ信頼性検出部a209は、移動局装置Xについて、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I を検出する。
移動局装置Xについて、始点の受信信号雑音比SNR と、終点の受信信号雑音比SNR は、たとえば、等化後の等価振幅利得μの始点における値μ 、終点における値μ を用いて、式(9)、(10)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
Figure 2009284313
μはSC/MMSE等化(MMSE:最小二乗誤差)により算出される等価振幅利得であり、入力されるソフトレプリカの信頼度により決まる値である。ここで、Kは各移動局装置Xが使用するサブキャリア総数であり、Nは使用するシステム帯域におけるサブキャリア総数である。また、kは通信に使用するサブキャリアの番号(kは1からNの自然数)である。
また、ξ(k)は移動局装置Xにおけるk番目の離散周波数における伝搬路特性であり、式(9)において、分母のΣの項は、移動局装置Xで使用されるサブキャリアのみについて演算される。また、式(9)、式(10)では多重される信号も、始点のレプリカ信号電力を0、終点ではレプリカ信号電力を1として演算している。式(11)において、δは始点では0、終点では1であり、始点におけるγ(γ )と終点におけるγ(γ )は、それぞれ、式(12)、(13)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
式(5)、(6)において、σは基地局装置A2における熱雑音の分散値である。
以上の式により計算したSNR (式(9))とSNR (式(10))とを用いて、始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I は、それぞれ、式(14)、(15)で表される。
Figure 2009284313
Figure 2009284313
ここで、H、H、HはそれぞれH=0.3073、H=0.8935、H=1.1064である。式(14)、式(15)において、4×SNR 、4×SNR の4という定数倍は変調方式固有の値であり、QPSKやBPSKの場合が4である。なお、他の変調方式でも同様の定数が存在するため、この値を変更すれば他の変調方式にも対応できる。
等化データ信頼性検出部a209は、式(14)、式(15)を用いて、各移動局装置X(移動局装置1〜3)の始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I を算出する。
なお、式(10)は、サブキャリアを重複使用する移動局装置Xの干渉が完全に除去されたあとの等化器相互情報量Iを示すので、式(3)と完全に一致している。式(9)は式(2)に比べると複雑である。これを簡単に処理するために、等化データ信頼性検出部a209は、式(9)の変わりに式(2)を使用し、重複使用しているサブキャリアについては、式(2)の演算に考慮しないとしてもよい。
次に、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a208が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。上述のように、繰り返し処理を用いる基地局装置A2において、誤りなくデータを復号するには、スタック状態が発生しないことが必要であり、スタック状態を発生させないようにするためには、等化器の相互情報量の入出力特性と、復号器の相互情報量の入出力特性が交わらないことが条件となる。
また、本実施形態に係る復号器c12の入出力特性は、第1の実施形態と同じく、図17(図8)中の曲線L42であり、サブキャリア割当決定部a208は、該曲線L42に対して直線近似により求めた閾値IをI=0.35、閾値IをI=0.8を記憶する。
サブキャリア割当決定部a208は、等化データ信頼性検出部a209が検出した始点等化器出力相互情報量I と終点等化器出力相互情報量I とが、それぞれ、閾値「0.35」、閾値「0.8」を上回るように、サブキャリアの割り当てを決定する。
ここで、本実施形態に係るSORMの基地局装置A2は、それぞれの移動局装置Xが使用するサブキャリアを自由に選択することに対し、この自由度を制限することで、それぞれの移動局装置Xの始点が閾値「0.35」以上、終点が閾値「0.8」以上になるように制御する。ただし、SORMの基地局装置A2では、完全に自由にサブキャリアを選択しているので、それ以上終点等化器出力相互情報量I を改善することはできない。つまり、サブキャリア割当決定部a208は、始点等化器出力相互情報量I に着目して制御を行うことになる。
図19は、本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の一例を示すフロー図である。
まず、サブキャリア割当決定部a208と等化データ信頼性検出部a209は、パラメータの初期設定をする。具体的に、サブキャリア割当決定部a208は、後述する重複選択を解除するサブキャリアの数nをn=1とする(S401)。
次に、等化データ信頼性検出部a209は、伝搬路特性・分散推定部a104から、各移動局装置Xの伝搬路特性ξ’(k)と基地局装置A2における熱雑音の分散σを取得する(S402)。
次に、サブキャリア割当決定部a208は、各移動局装置Xに対し、各移動局装置Xの伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|が大きい、つまり、より等化器出力相互情報量Iを増加させるサブキャリアを、K個選択する(S403)。このとき、一部のサブキャリアは、2以上の移動局装置Xに対し重複して選択(重複選択という)されることがある。
次に、等化データ信頼性検出部a209は、ステップS402にて取得した伝搬路特性ξ(k)とσとを用いて、(14)と式(15)より、始点等化器出力相互情報量I 、終点等化器出力相互情報量I を算出する(S404)。
次に、サブキャリア割当決定部a208は、全ての移動局装置Xについて、終点等化器出力相互情報量I が閾値「0.8」以上であるか否かを判定する(S405)。ステップS405の判定にて、全ての移動局装置Xについて、終点等化器出力相互情報量I が「0.8」以上であると判定された場合、サブキャリア割当決定部a208は、ステップS406の判定を行う。
一方、ステップS405の判定にて、全ての移動局装置Xについて、終点等化器出力相互情報量I が「0.8」以上でないと判定された場合、フローを終了する。なぜなら、このフローは、始点等化器出力相互情報量I を改善するためのものであるので、終点等化器出力相互情報量I の相互情報量が閾値「0.8」以下になると基地局装置A2で誤りが発生するので、これ以上、終点等化器出力相互情報量I を悪化させないためである。
次に、サブキャリア割当決定部a208は、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」未満になる移動局装置Xがあるか否かを判定する(S406)。ステップS405の判定にて、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」未満になる移動局装置Xがあると判定された場合、サブキャリア割当決定部a208は、ステップS407の処理を行う。
一方、ステップS405の判定にて、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」未満になる移動局装置Xがないと判定された場合、サブキャリア割当決定部a208は、選択して該始点等化器出力相互情報量I となったサブキャリアで割り当てを決定し、フローを終了する。
ステップS407では、サブキャリア割当決定部a208は、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」未満になる移動局装置X(以下、移動局装置2とする)と、サブキャリアを重複使用している始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」以上になる移動局装置X(以下、移動局装置1とする)を特定する。サブキャリア割当決定部a208は、移動局装置1と移動局装置2とが重複使用するサブキャリアkのうち、移動局装置1の伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|が一番小さいサブキャリアkについて、移動局装置1に対する選択を解除する。そして、サブキャリア割当決定部a208は、移動局装置1に対して、未選択のサブキャリアのうち、|ξ’(k)|が一番大きいサブキャリアを選択する(S407)。
つまり、サブキャリア割当決定部a208は、重複使用するとして選択されたサブキャリアについて、移動局装置1に対する選択を解除することにより、移動局装置2の始点等化器出力相互情報量I を増加させ、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」以上となるようにサブキャリアの選択を変更する。
次に、サブキャリア割当決定部a208は、nを1増加する(S408)。
サブキャリア割当決定部a208は、nがステップS403にて重複して選択されたサブキャリア数以下か否かを判定する(S409)。ステップS409の判定にて、nが重複して選択されたサブキャリア数以下と判定される場合、サブキャリア割当決定部a208は、ステップS404の処理をする。
一方、ステップS409の判定にて、nが重複して選択されたサブキャリア数より大きいと判定される場合、サブキャリア割当決定部a208は、処理を終了する。
なお、上記フローでは、nを1ずつ増加させているが、2以上ずつ増加させてもよい。この場合、ステップS407では、2以上の重複選択されたサブキャリアの選択を解除する。また、フローの繰り返し回数を制限してもよい。
このように、図19で示したサブキャリア割り当て決定方法によれば、重複使用するサブキャリア数を制限することで、始点等化器出力相互情報量I を高くすることができ、スタック現象が起こることによるパケットの誤りを、防ぐことができる。
以下、図19のフローを具体的な数値を用いて説明する。ただし、説明を簡単にするために、同時に帯域を共有する移動局装置Xの数を「2」とし、サブキャリア総数Sを「8」、使用するサブキャリア数Kを「4」とする。また、ノイズの分散であるσを「0.316」の場合を示す。
表3は移動局装置1(TX1)、2(TX2)と、基地局装置A2の間のサブキャリア番号k(k=1〜8)ごとに、該サブキャリア番号kのサブキャリア(以下、サブキャリアkという)における伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|を示す。
Figure 2009284313
サブキャリア割当決定部a208は、図19のステップS403の処理にて、各移動局装置Xに伝搬路特性の絶対値|ξ’(k)|が大きいサブキャリアを選択する。具体的に、サブキャリア割当決定部a208は、移動局装置1に対してサブキャリア2、3、4、5を選択し、移動局装置2に対してサブキャリア1、2、3、4を選択する。この場合、等化データ信頼性検出部a209は、図19のステップS404の処理にて、移動局装置1、2の等化器出力相互情報量を、それぞれ、I =0.59、I =0.94、及び、I =0.34、I =0.86と算出する。
サブキャリア割当決定部a208は、図19のステップS405の処理にて、全ての移動局装置Xについて、終点等化器出力相互情報量I が閾値「0.8」以上であると判定し、次に、ステップS406の処理にて、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」未満になる移動局装置X(移動局装置2)があると判定する。
サブキャリア割当決定部a208は、この段階ではn=1であるため、図19のステップS407の処理にて、移動局装置1のサブキャリアの選択を変更する。サブキャリア割当決定部a208は、移動局装置1と移動局装置2の双方に重複選択され、移動局装置1に対する|ξ’(k)|の値が一番小さいサブキャリア2であるため、移動局装置1のセブキャリアの選択について、サブキャリア2の選択を解除し、未選択のサブキャリアのうち|ξ’(k)|が一番大きいサブキャリア6を選択する。
図19のステップS407の処理後、等化データ信頼性検出部a209は、図19のステップS404の処理にて、移動局装置1、2の等化器出力相互情報量を、それぞれ、I =0.72、I =0.93のI =0.39、I =0.86と算出する。
つまり、本実施形態に係るサブキャリア割り当て方法により、移動局装置1の終点等化器出力相互情報量I は、若干小さくなるものの、始点等化器出力相互情報量I 、I は、閾値I(「0.35」)以上を満たすことができ、また、終点等化器出力相互情報量I 、I は、I(「0.8」)以上を満たすことができる。つまり、移動局装置1、2の信号について、スタックを発生させないことが可能となる。
なお、図19で示したサブキャリア割り当て決定方法では、全ての移動局装置Xに対する始点等化器出力相互情報量I を閾値「0.35」以上にできない場合、その状態で通信を行うことになる。この場合、いずれかの移動局装置Xに対する始点等化器出力相互情報量I を閾値「0.35」以上にできないと判定した時点で、多重する移動局装置Xの組み合わせを変更する等の処理、例えば、始点等化器出力相互情報量I が閾値「0.35」以上にならない移動局装置Xを多重する移動局装置から外し、他の移動局装置Xと多重する処理により、全ての移動局装置Xに対する始点等化器出力相互情報量I を閾値「0.35」以上にすることができる。
また、図19で示したサブキャリア割り当て決定方法では、まず、サブキャリア割当決定部a208は、各移動局装置Xに、独立にサブキャリアを選択(S403)することにより、つまり、サブキャリアの重複使用を完全に許すことにより、終点等化器出力相互情報量I の値が大きな値となるようにサブキャリアを選択する。次に、サブキャリア割当決定部a208は、重複使用するサブキャリアの選択を解除することにより、始点等化器出力相互情報量I の値を大きくし(S407)、閾値I以上となるようにサブキャリアの割り当てを決定している。このことは、セルラシステム等の場合、基地局装置A2が自セルにおいて、サブキャリアの重複使用により、使用しないサブキャリアを多くした方が、他のセルへの影響を小さくすることができるからである。
しかし、本発明はこれに限らず、例えば、他セルへの影響を考慮しない場合、サブキャリア割当決定部a208は、まず、重複使用を全く許さないようにサブキャリアを選択して、始点等化器出力相互情報量I の値を大きな値とする。次に、サブキャリア割当決定部a208は、閾値I以上を満たす限り、|ξ’(k)|が大きいサブキャリアを重複使用するように選択することにより、終点等化器出力相互情報量I の値を大きくし、閾値I以上となるようにサブキャリアの割り当てを決定してもよい。
本実施形態に係る移動局装置Xの構成は、第1の実施形態(図2)と同じであり、また、本実施形態に係る無線通信システムの動作は、第1の実施形態(図14)と同じであるので、説明は省略する。
このように、本実施形態によれば、基地局装置A2は、サブキャリアの割り当てに応じた等化器出力相互情報量Iを検出し、該検出した等化器出力相互情報量Iが復号器出力相互情報量より大きい値となるように、つまり、スタックが発生しないように、サブキャリアの割り当てを決定する。これにより、SORM方式を適用した基地局装置A2でも、移動局装置Xからの誤り訂正符号を施して送信したデータを復号することができる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。
第2の実施形態では、SORM方式の無線通信システムは、重複使用するサブキャリアを、システム帯域から任意に選択してサブキャリアの割り当てを決定していた。本実施形態では、無線通信システムは、予め重複使用するサブキャリアが決められているSORM方式の無線通信システムである。
なお、本実施形態に係る無線通信システムの概念図は、図1と同じである。また、本実施形態に係る移動局装置Xは、第2の実施形態と同じである。
図20は、この発明の第3の実施形態に係る重複使用するサブキャリアについて説明をする説明図である。
この図において、横軸は周波数であり、縦方向の矢印がサブキャリアである。また、破線の矢印は、重複使用するサブキャリアを示す。また、この図において、S1〜10各々で示される範囲をサブチャネルといい、無線通信システムは、1のサブチャネルを1の移動局装置Xに割り当てる。
この図は、サブチャネルのサブキャリア数は8であり、各移動局装置Xに割り当てるサブキャリア数は、8であることを示す。また、図20(a)〜(c)は、システム帯域中の使用可能なサブキャリア総数は、それぞれ、64であることを示す。
図20(a)は、サブキャリアを重複使用しない無線通信システム(例えば、第1の実施形態)のサブキャリアの割り当てを示す。この場合、システム帯域中のサブキャリアを割り当てることができる移動局装置Xの数は、最大8台(トータル8サブチャネル)である。
図20(b)は、各サブチャネルについて、隣接するサブチャネルと1のサブキャリアを重複使用する無線通信システムのサブキャリアの割り当てを示す。この場合、システム帯域中のサブキャリアを割り当てることができる移動局装置Xの数は、最大9台(トータル9サブチャネル)である。
図20(c)は、各サブチャネルについて、隣接するサブチャネルと2のサブキャリアを重複使用する無線通信システムのサブキャリアの割り当てを示す。この場合、システム帯域中のサブキャリアを割り当てることができる移動局装置Xの数は、最大10台(トータル10サブチャネル)である。
このように、図20(a)〜(c)を比較すると、サブキャリアの重複使用する無線通信システム(図20(c)、(b))は、重複使用しない無線通信システム(図20(a))に比べ、基地局装置Aに対し、同時にアクセスできる移動局装置Xの数を多くすることできる。
まず、本実施形態に係る基地局装置A(図1)である基地局装置A3について説明をする。
図21は、本実施形態に係る基地局装置A3の構成を示す概略的ブロック図である。
本実施形態による基地局装置A3(図21)と、第2の実施形態による基地局装置A1(図15)を比較すると、伝搬路特性・分散推定部a304、サブキャリア割当決定部a308、等化データ信頼性検出部a309が異なる。しかし、他の構成要素(アンテナa101、a112、受信部a102、パイロット分離部a103、CP除去部a105、FFT部a106、等化・復号化部a207、サブキャリア割当通知部a110、送信部a111)が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第2の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
伝搬路特性・分散推定部a304は、受信部a102から入力されたパイロット信号を用いて、移動局装置Xの伝搬路特性ξ(k)と基地局装置A3における熱雑音の分散σ(または、全帯域の平均受信信号雑音比)を推定する。伝搬路特性・分散推定部a304は、該推定した伝搬路特性ξ(k)と熱雑音の分散σの情報を、移動局装置Xの情報ごとに、等化・復号化部a207と等化データ信頼性検出部a309とに出力する。
等化データ信頼性検出部a309は、伝搬路特性・分散推定部a304から入力された伝搬路特性ξ(k)と熱雑音の分散の情報σから、サブチャネルにおける受信信号雑音比SNRと、伝搬路の周波数応答ξ(k)の振幅のダイナミックレンジ(等化データ信頼性情報、以下、ダイナミックレンジADRという)とを検出する。すなわち、等化データ信頼性情報は、伝搬路の周波数領域での振幅変動を示す情報である。
等化データ信頼性検出部a309は、算出した受信信号雑音比SNRとダイナミックレンジADRとをサブキャリア割当決定部a308に出力する。
サブキャリア割当決定部a308は、等化データ信頼性検出部a309から入力されたダイナミックレンジADRと受信信号雑音比SNRとを用いて、各移動局装置Xとの通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定する。サブキャリア割当決定部a308が行うサブキャリアの割り当て決定方法は、後述する。サブキャリア割当決定部a308は、決定したサブキャリアの割り当て情報を、サブキャリア割当通知部a110に出力する。
以下、まず、予め重複使用するサブキャリアが決められているSORM方式の等化器の入出力特性について説明し、次に、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a308が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。
図22は、予め重複使用するサブキャリアが決められているSORM方式の等化器の入出力特性を説明するための図(EXITチャート)である。この図において、EXITチャートの横軸は、等化器入力相互情報量及び復号器出力相互情報量を示し、EXITチャートの縦軸は、等化器出力相互情報量及び復号器入力相互情報量を示す。
この図において、曲線101−1と曲線101−2とは、それぞれ、ダイナミックレンジADRが異なる場合の等化器c1の入出力特性を示す曲線である。曲線101−2は、曲線101−1で示される場合に比べ、ダイナミックレンジADRが大きい場合の等化器c1の入出力特性を示す曲線である。
なお、予め重複使用するサブキャリアが決められているSORM方式の無線通信システムでは、移動局装置Xが選択できるサブキャリアの自由度がなくなると、ダイナミックレンジADRの影響を受けるため、サブキャリアを自由に選択する無線通信システム(第1の実施形態、第2の実施形態)に比べ、遅延分散の影響を受けやすくなる。
この図において、曲線L101−1と曲線L101−2とを比較すると、ダイナミックレンジADRが大きい場合の曲線L101−2の始点BP101−2が、曲線L101−1の始点BP101−1より下がっている。つまり、ダイナミックレンジADRが大きい場合、始点等化器出力相互情報量I は小さい値となる。これは、ダイナミックレンジADRが大きい場合、シンボル間干渉の影響が大きくなるからである。なお、終点EP101については、基地局装置A3における受信信号雑音比SNRに依存する。
次に、本実施形態に係るサブキャリア割当決定部a308が行うサブキャリアの割り当て決定方法について説明をする。
本実施形態では、予め重複使用するサブキャリアが決められており(図20(b)、(c))、各移動局装置Xに割り当てるサブキャリアと、重複使用するサブキャリアが限定されている。よって、上記第1の実施形態、第2の実施形態で示したようなサブキャリアの選択により、始点等化器出力相互情報量I や終点等化器出力相互情報量I の制御を行うことができず、特性を改善するには統計的な処理が必要になる。
図22で示したように、受信電力が同じになる伝搬路を想定した場合、ダイナミックレンジADRの大きい伝搬路の方が、始点等化器出力相互情報量I が小さい値となる。
サブキャリア割当決定部a308は、ダイナミックレンジADRの大きい移動局装置Xから、受信信号雑音比SNRが大きいサブチャネルを選択していくことで、サブキャリアの割り当てを決定する。なお、ダイナミックレンジADRの大きい移動局装置Xとは、サブチャネルごとのダイナミックレンジADRについて、すべてのサブチャネルについての平均値が大きい移動局装置Xである。ただし、本発明はこれに限らず、例えば、システム帯域についてのダイナミックレンジADRであってもよい。
これにより、ダイナミックレンジADRの大きい移動局装置Xについての始点等化器出力相互情報量I の値が小さくなることでスタック状態が発生することを回避することができる。
一方、始点を揃えるために、ダイナミックレンジADRの値が近似する移動局装置Xをグルーピングし、該グループに含まれる移動局装置Xについてサブキャリアを重複させてもよい。すなわち、サブキャリア割当決定部a308は、ダイナミックレンジADR(伝搬路の周波数領域での振幅変動の値)が近似する複数の移動局装置Xごとに、サブキャリアの割り当てを決定する。
このように制御すると、サブキャリアを重複使用するいずれかの移動局装置Xのみにスタック状態が発生し、他の移動局装置Xと重複するサブキャリアの信号に誤りが発生することで、他の移動局装置Xにも連鎖的に誤りが発生することを防止することができる。この場合、該グループに、誤りが発生するような受信電力では、該グループに属する全ての移動局装置Xが誤りとなるが、グループに誤りが発生する確率を低くすることができる。
また、ダイナミックレンジADRによって、重複使用するサブキャリア数を変更してもよい。例えば、サブキャリア割当決定部a308は、ダイナミックレンジADRが比較的小さい移動局装置Xのグループに対しては、重複使用するサブキャリア数が多いサブキャリアの割り当て(例えば、図20(c))に決定し、ダイナミックレンジADRが比較的大きい移動局装置Xのグループに対しては、重複使用するサブキャリア数が少ないサブキャリアの割り当て(例えば、図20(b))に決定してもよい。すなわち、サブキャリア割当決定部a308は、ダイナミックレンジADRの値が近似する複数の移動局装置Xごとに、重複使用(共有)するサブキャリアの数を決定する。
更に、ダイナミックレンジADRが大きいグループや使用するサブキャリアを重ねると明らかに通信が不可能なグループのために図20(a)のようなサブキャリアが重複しない構成をフレームに挿入してもよい。
なお、本実施形態では、グループに対し重複使用するサブキャリア数を決定しているが、本発明はこれに限らず、例えば、ダイナミックレンジADRの閾値を予め決めておき、移動局装置XのダイナミックレンジADRの平均値が、該閾値以下の場合には、重複使用するサブキャリア数が多いサブキャリアの割り当て(例えば、図20(c))に決定し、該閾値より小さい場合には、重複使用するサブキャリア数が少ないサブキャリアの割り当て(例えば、図20(b))に決定してもよい。
なお、本実施形態に係る無線通信システムの動作は、第2の実施形態(図14)と同じであるので説明は省略する。
このように、本実施形態によれば、基地局装置A3は、ダイナミックレンジADRと受信信号雑音比SNRとを検出し、該検出したダイナミックレンジADRと受信信号雑音比SNRに基づき、等化器出力相互情報量Iが復号器出力相互情報量より大きい値となるように、つまり、スタックが発生しないように、サブキャリアの割り当てを決定する。これにより、基地局装置A3は、移動局装置Xからの誤り訂正符号を施して送信したデータを復号することができる。
なお、上述した実施形態における基地局装置A1〜A3、移動局装置Xの一部、等化データ信頼性検出部a109、a209、サブキャリア割当決定部a108、a208、サブキャリア割当通知部a110、サブキャリア割当部x107をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを基地局装置、移動局装置に内蔵させたコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、移動局装置または基地局装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
この発明の第1の実施形態に係る通信システムの概念図である。 本実施形態に係る移動局装置の構成を示す概略的ブロック図である。 本実施形態に係る基地局装置の構成を示す概略的ブロック図である。 本実施形態に係る等化・復号化部の構成を示す概略的ブロック図である。 ターボ等化技術を実現するための機能構成を示す概略ブロック図である。 ターボ等化技術を説明するための説明図である。 ターボ等化技術を説明するための別の説明図である。 2ユーザ多重の場合のターボ等化技術を説明するための図である。 始点等化器出力相互情報量と終点等化器出力相互情報量の閾値の算出方法を説明するための図である。 始点等化器出力相互情報量と終点等化器出力相互情報量の閾値の算出方法を説明するための別の図である。 本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の一例を示すフロー図である。 本実施形態に係るサブキャリアの割り当ての効果を説明する説明図である。 本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の別の一例を示すフロー図である。 本実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示すフロー図である。 この発明の第2の実施形態に係る基地局装置の構成を示す概略的ブロック図である。 本実施形態に係る等化・復号化部の構成を示す概略的ブロック図である。 SORM方式の等化器の入出力特性を説明するための図である。 SORM方式の等化器の入出力特性を説明するための別の図である。 本実施形態に係るサブキャリアの割り当てを決定する動作の一例を示すフロー図である。 この発明の第3の実施形態に係る重複使用するサブキャリアについて説明をする説明図である。 本実施形態に係る基地局装置の構成を示す概略的ブロック図である。 予め重複使用するサブキャリアが決められているSORM方式の等化器の入出力特性を説明するための図である。
符号の説明
A,A1,A2,A3・・・基地局装置
a101,a112・・・アンテナ、a102・・・受信部、a103・・・パイロット分離部、a104・・・伝搬路特性・分散推定部、a105・・・CP除去部、a106・・・FFT部、a107,a207・・・等化・復号化部、a108,a208・・・等化データ信頼性検出部、a109,a209・・・サブキャリア割当決定部、a110・・・サブキャリア割当通知部、a111・・・送信部
11−1,11−2,21−1,21−2・・・ソフトキャンセル部、12−1,12−2・・・等化部、13−1,13−2・・・復調部、14−1,14−2・・・デインターリーバ、15・・・復号部、16−1,16−2・・・インターリーバ、17−1,17−2・・・ソフトレプリカ生成部、18−1,18−2,28−1,28−2・・・伝搬路特性乗算部
c11−1,c11−2,c21−1,c21−2,c1・・・等化器、c12,c2・・・復号器
X(1,2,3)・・・移動局装置
x101,x113・・・アンテナ、x102・・・受信部、x103・・・制御部、x104・・・符号化部、x105・・・S/P変換部、x106・・・DFT部、x107・・・サブキャリア割当部、x108・・・IDFT部、x109・・・CP挿入部
x110・・・P/S変換部、x111・・・D/A変換部、x112・・・RF部

Claims (16)

  1. 誤り訂正符号を施したデータを送信する第1の通信装置と、該第1の通信装置から送信されたデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する第2の通信装置と、を備える無線通信システムにおいて、
    前記第2の通信装置は、
    前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出部と、
    前記等化データ信頼性検出部が検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記第1の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部と、
    前記サブキャリア割当決定部が決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知するサブキャリア割当通知部と、
    を備え、
    前記第1の通信装置は、
    前記第2の通信装置との通信に用いるサブキャリアを、前記第2の通信装置のサブキャリア割当通知部から通知された情報のサブキャリアとするサブキャリア割当部を備える
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線通信システムは、複数の前記第1の通信装置を備え、
    前記等化データ信頼性検出部は、サブキャリアの割り当てに応じた前記等化データ信頼性情報を検出し、
    前記サブキャリア割当決定部は、複数の前記第1の通信装置から送信されたデータ各々の前記等化データ信頼性情報が表わす信頼性が、所定の信頼性より高くなるサブキャリアを選択して割り当てを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記無線通信システムは、少なくとも一部のサブキャリアを共有してデータを送信する複数の前記第1の通信装置を備え、
    等化データ信頼性検出部は、サブキャリアの割り当てに応じた前記等化データ信頼性情報を検出し、
    前記サブキャリア割当決定部は、複数の前記第1の通信装置から送信されたデータ各々の前記等化データ信頼性情報が表わす信頼性が、所定の信頼性より高くなるサブキャリアを選択して割り当てを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記所定の信頼性は、前記復号処理に係る相互情報量の入出力特性に基づく信頼性である
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記等化データ信頼性情報は、等化後の等価振幅利得から算出される相互情報量である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記等化データ信頼性情報は、使用するサブキャリアの周波数応答と、前記第2の通信装置における熱雑音の分散値に基づく信頼性情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 前記第2の通信装置は、前記等化処理と前記復号処理を繰り返し行い、
    前記等化データ信頼性検出部は、前記繰り返しのうち少なくとも2つ以上の前記等化処理の等化データ信頼性情報を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  8. 前記繰り返しのうち少なくとも2つ以上の前記等化処理の等化データ信頼性情報は、最初の前記等化処理についての等化データ信頼性情報と、伝送経路の歪みが完全に補償される場合の前記等化処理についての等化データ信頼性情報とである
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信システム。
  9. 前記等化処理は、周波数領域における最小二乗誤差法に基づいた処理である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  10. 前記無線通信システムは、少なくとも一部のサブキャリアを共有してデータを送信する複数の前記第1の通信装置を備え、
    前記等化データ信頼性情報は、伝搬路の周波数領域での振幅変動を示す情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  11. 前記サブキャリア割当決定部は、前記等化データ信頼性情報が表す値が近似する複数の前記第1の通信装置ごとに、サブキャリアの割り当てを決定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  12. 前記サブキャリア割当決定部が決定するサブキャリアの割り当ては、前記共有するサブキャリアの数である
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の無線通信システム。
  13. 他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置において、
    前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出部と、
    前記等化データ信頼性検出部が検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部と、
    前記サブキャリア割当決定部が決定したサブキャリアの割り当てを示す情報を通知するサブキャリア割当通知部と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  14. 伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する他の通信装置に対し、誤り訂正符号を施したデータの信号を送信する通信装置において、
    前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアを、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を用いて決定されたサブキャリアとするサブキャリア割当部を備える
    ことを特徴とする通信装置。
  15. 他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置における通信方法であって、
    前記通信装置が、前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する第1の過程と、
    前記通信装置が、前記第1の過程にて検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定する第2の過程と、
    前記通信装置が、前記第2の過程にて決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知する第3の過程と、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  16. 他の通信装置から送信された誤り訂正符号を施したデータの信号に対し、伝送経路の歪みを補償する等化処理、及び、誤り訂正符号による復号処理を施して、誤り訂正符号を施す前のデータを復号する通信装置のコンピュータに、
    前記等化処理後のデータの信頼性を表わす等化データ信頼性情報を検出する等化データ信頼性検出手段、
    前記等化データ信頼性検出過程にて検出した等化データ信頼性情報を用いて、前記他の通信装置との通信に用いるサブキャリアの割り当てを決定するサブキャリア割当決定手段、
    前記サブキャリア割当決定過程にて決定したサブキャリアの割り当てを表わす情報を通知するサブキャリア割当通知手段、
    として機能させる無線通信プログラム。
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