JP2009275650A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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正和 山岡
Takayuki Okamoto
貴之 岡本
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Abstract

【課題】圧縮ガスの圧力が低い状態で吐出孔の開度を大きくして圧縮損失を低減させ、これによって高効率の密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】ストッパ68の保持部68aがスプリングリード67のスプリング固定部67a及び吐出リードバルブ66のバルブ固定部66aを固定的に保持し、かつ支持部68bがスプリングリード67のスプリング可動部67bを支持するようにバルブプレート61の凹陥部63の内側壁に嵌装された状態で、ストッパ68の支持部68bに、スプリングリード67のスプリング可動部67bが入り込むことを許容する大きさで、かつ入り込み量を所定値に規制する深さを有する凹部75が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷蔵庫、ショーケースなどの冷蔵、冷凍装置や空気調和装置に用いられる密閉型圧縮機に関する。
冷蔵庫のような冷却システムに使用される一般的な密閉型圧縮機は、電動要素の回転子の回転により、圧縮要素のクランクシャフトが回転され、このクランクシャフトの偏心運動がコンロッドにより水平運動に変換され、ピストンがシリンダ内部で往復運動する。この際、ピストンが後退する動作により、冷媒ガスが冷却システムから吸入弁装置を介してシリンダ内部に吸入され、このように吸入された冷媒ガスはピストンの前進運動により圧縮され、吐出弁装置を介して冷却システムに供給される。
従来の密閉型圧縮機において、シリンダの開口端を封止するように吐出弁装置が装着されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような密閉型圧縮機において、シリンダの開口端を封止するように装着される吐出弁装置は効率向上に大きな影響を及ぼす。以下、図面を参照しながら、従来の吐出弁装置について説明する。
図11は、特許文献1に記載された密閉型圧縮機の吐出弁装置の断面図、(a)は吸入行程の状態図、(b)は圧縮行程の状態図である。具体的には、(a)はピストンの吸入行程における吐出リードバルブの状態を示す図であり、(b)はピストンの圧縮行程における吐出リードバルブの状態を示す図である。
図11において、バルブプレート91は、図示を省略したシリンダの開口端を封止するように装着されるもので、シリンダから冷媒ガスを吐出させるための吐出孔92と、吐出孔92が凹部の略中央に位置するように反シリンダ側に形成された凹陥部93と、吐出孔92の周縁部に形成された弁座部94及び吐出孔92から離隔して形成された台座部95とを備えている。
凹陥部93の内部には、吐出リードバルブ96とスプリングリード97とが順に装入され、これらの一端部をストッパ98が固定的に保持し、他端部をストッパ98が移動可能に支持している。このうち、吐出リードバルブ96は一端にバルブ固定部96aを、他端に自由端となるバルブ可動部96bを有し、バルブ固定部96aが台座部95に隣接して配置され、バルブ可動部96bが弁座部94に載置されている。
スプリングリード97は一端にスプリング固定部97aを、他端にスプリング可動部97bを有し、スプリング固定部97aは吐出リードバルブ96のバルブ固定部に重ねられ、スプリング可動部97bはバルブ可動部96bの延長上に配置されている。ストッパ98は、その一端98aによって吐出リードバルブ96のバルブ固定部96a及びスプリングリード97のスプリング固定部97aを圧接して保持し、その他端98bによってスプリングリード97のスプリング可動部97bを支持している。
この構成により、ピストンの吸入行程においては、(a)に示すように、吐出リードバルブ96のバルブ可動部96bが弁座部94上で吐出孔92を閉鎖して、冷媒ガスがシリンダに流入することを阻止する。ピストンの圧縮行程においては、(b)に示すように、圧縮ガスの圧力が吐出孔92を通してバルブ可動部96bに加わるため、バルブ可動部96bが押し上げられて冷媒ガスの吐出が行われる。このとき、スプリングリード97はバルブ可動部96bの開閉動作を適切に制御するバネ定数を有し、さらに、スプリングリード97の変形量を規制する機能も備えている。
特開平9−105383号公報
しかしながら、上記従来の吐出弁装置の構成では、スプリングリード97のスプリング固定部97aが固定的に保持され、そのスプリング可動部97bがストッパ98の他端98bに接触しているため、吐出孔92を開放する特性は、両端支持状態のスプリングリード97の中央部に力を作用させたときのバネ定数に従うことになる。したがって、圧縮ガスの圧力が低い状態での開度が小さく抑えられるため、冷媒ガスの吐出に遅れを生じて圧縮損失が大きくなって効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、圧縮ガスの圧力が低い状態で吐出孔の開度を大きくして圧縮損失を低減させ、これによって高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、吐出孔が内部に位置するように反シリンダ側に形成された凹陥部を有するバルブプレートと、吐出孔を開閉可能な吐出リードバルブと、吐出リードバルブに重ねられて配置されたスプリングリードと、スプリングリードを支持するように重ねられたストッパとを備え、ストッパに、スプリングリードの可動部が入り込むことを許容する大きさで、かつ入り込み量を所定値に規制する深さを有する凹部が形成されていることを特徴とするもので、この構成により、スプリングリードに作用する力が小さいときの吐出孔の開度を大きくすることができるため、圧縮損失が低減され、これによって高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
本発明の密閉型圧縮機は、ストッパの保持部がスプリングリードのスプリング固定部及び吐出リードバルブのバルブ固定部を固定的に保持し、かつ支持部がスプリングリードのスプリング可動部を支持するようにバルブプレートの凹陥部の内側壁に嵌装された状態で、ストッパの支持部に、スプリングリードのスプリング可動部が所定寸法だけ入り込むことを許容する凹部が形成されているので、スプリングリードに作用する力が小さいときの吐出孔の開度を大きくすることができるため、圧縮損失が低減され、これによって高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とを収容し、前記圧縮要素のシリンダの開口端を封止するように装着され、前記シリンダから冷媒ガスを吐出させるための吐出孔と、前記吐出孔が内部に位置するように反シリンダ側に形成された凹陥部と、前記凹陥部の下面で前記吐出孔の周縁を囲むように形成された弁座部と、前記凹陥部の下面で前記吐出孔から離隔して形成された台座部とを有するバルブプレートと、一端にバルブ固定部を、他端にバルブ可動部を有し、前記バルブ可動部が前記吐出孔を開閉可能に前記弁座部に載置された吐出リードバルブと、一端にスプリング固定部を、他端にスプリング可動部を有し、前記スプリング固定部が前記吐出リードバルブの前記バルブ固定部に重ねられ、前記スプリング可動部が前記バルブ可動部の延長上に位置するように配置されたスプリングリードと、一端に保持部を、他端に支持部を有し、前記保持部が前記スプリングリードのスプリング固定部及び前記吐出リードバルブのバルブ固定部を固定的に保持するように前記台座部に圧接され、前記支持部が前記スプリングリードのスプリング可動部を支持するように重ねられ、かつ、前記保持部及び前記支持部が前記凹陥部の内側壁に嵌装されたストッパとを備えた密閉型圧縮機において、前記ストッパの前記支持部に、前記スプリングリードのスプリング可動部が入り込むことを許容する大きさで、かつ入り込み量を所定値に規制する深さを有する凹部が形成されたもので、スプリングリードに作用する力が小さいときの吐出孔の開度を大きくすることができるため、圧縮損失が低減され、これによって高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ストッパの支持部及び保持部がそれぞれフォーク状に形成されるとともに、側方から内側に弾性変形可能に形成された一対の弾性支持片を有し、前記弾性支持片の弾発力を凹陥部の内側壁に作用させて前記ストッパが前記凹陥部に嵌装され、前記弾性支持片の前記凹部より外側に隣接する部位が当接するように、前記バルブプレートの前記凹陥部の下面から突起して形成された第2の台座部を備えたもので、この構成により、バネ性を利用して吐出リードバルブ及びスプリングリードの一端を固定的に保持することができ、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、生産性の向上が図られる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ストッパの全長が略43.5mmで、その板厚が略1.6mmであり、スプリングリードの全長が略39mmで、その板厚が略0.2mmであり、吐出リードバルブの全長が略29mmで、その板厚が略0.15mmであるとき、凹部の深さを略0.2〜0.6mmに形成したもので、この構成により、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、冷凍能力及び効率を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、ストッパが、保持部と支持部との間の中央部分に、スプリングリードの変形を許容するとともに、変形量を規制するように凹状に折れ曲がったストッパ部を有し、前記ストッパ部と弁座部との間隔が略1〜2mmであるもので、この構成により、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、効率の向上が図られ、かつ騒音を低下させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、ストッパが、板体を成形して形成され、一対の弾性支持片の隙間が前記ストッパ自体の板厚よりも狭く形成されてたもので、この構成により、バレル研磨に際してストッパどうしが絡み合うことを防止することができ、これによって請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、生産性の向上が図られる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の上面図であり、図2は図1に示した密閉型圧縮機の縦断面図である。
図1及び図2において、密閉容器1はその側壁部に貫設された吸入配管11及び吐出配管12を有し、この密封容器1内には、電動要素2と、電動要素2によって駆動される圧縮要素3と、この圧縮要素3の冷媒ガス吸入経路に設けられる吸入マフラ4とが収納され、さらに、密閉容器1内の底部に潤滑油5が貯留されている。
電動要素2は、固定子21と、回転子22とを備え、その軸心を略鉛直にして、4個のバネ23を介して、密封容器1の底部に装着されている。圧縮要素3は、吐出弁装置を含むバルブ機構6と、吐出チャンバー7と、シリンダ31及び軸受部32を有し、固定子21の上部に固定されたシリンダブロック33と、シリンダ31に往復動可能に挿設されたピストン34と、電動要素2の回転子22の軸心部に嵌挿されるとともに、軸受部32によって軸支される主軸部35及びこの主軸部35と一体運動するようにその一端に形成された偏心軸部36を有するシャフト37と、偏心軸部36及びピストン34を連結するコンロッド38とを備えている。
これらの構成要素のうち、バルブ機構6はシリンダヘッド39とともにシリンダ31の開放端に配置され、ボルトによってシリンダブロック33に装着され、吐出チャンバー7は偏心軸部36及びピストン34の側方のシリンダブロック33の上面部に形成されている。また、シャフト37の下端部には、給油機構8が形成されている。
上記のように構成された密閉型圧縮機について、初めに一般的な動作について説明し、その後でバルブ機構6に含まれる吐出弁装置の詳細な構成及び動作について説明する。
電動要素の回転子22はシャフト37を回転させ、偏心軸部36の回転運動が、コンロッド38を介して、ピストン34に伝えられる。これによって、ピストン34はシリンダ31内を往復運動する。
ピストン34の往復運動により、図示省略の冷却システムから、吸入配管11、吸入マフラ4及びバルブ機構6を通って、冷媒ガスがシリンダ31内へ吸入され、圧縮された後、バルブ機構6及び吐出チャンバー7を通して再び冷却システムに吐き出される。
シャフト37の下端部に形成された給油機構8によって潤滑油5がスパイラル溝81を通って、上方に汲み上げられ、軸受部32と主軸部35との摺動面などに供給されるとともに、偏心軸部36の端部に形成された吐出孔(図示せず)から密閉容器1内の全周方向へ水平に飛散してピストン34にも供給されて、それぞれ潤滑を行う。
バルブ機構6は吸入弁装置及び吐出弁装置60を含み、これらが一つの要素を共有する構成になっているが、吸入弁装置については本発明に直接的に関係しないので、吐出弁装置60について以下に説明する。
図3は、吐出弁装置60の分解斜視図であり、図1に示した密閉型圧縮機のバルブ機構6に含まれる吐出弁装置60の構成を示す分解斜視図である。ここに示した吐出弁装置60は、バルブプレート61と、吐出リードバルブ66と、スプリングリード67と、ストッパ68とで構成されている。
このうち、バルブプレート61はシリンダの開口端を封止するように装着されるもので、シリンダから冷媒ガスを吐出させるための吐出孔62と、この吐出孔62が凹部75の略中央に位置するように反シリンダ側に形成された凹陥部63と、凹陥部63の内部で、その下面から突出するように吐出孔62の周縁部に形成された弁座部64、吐出孔62から離隔して形成された台座部65及び第2の台座部69とを備えている。
吐出リードバルブ66は、一端にバルブ固定部66aを、他端に自由端となるバルブ可動部66bを有し、バルブ固定部66aが台座部65に隣接して凹陥部63の下面に接触した状態で、バルブ可動部66bが吐出孔62を開閉可能に弁座部64に載置される。
スプリングリード67は、一端にスプリング固定部67aを、他端にスプリング可動部67bを有し、スプリング固定部67aが吐出リードバルブ66のバルブ固定部66aに重ねられ、スプリング可動部67bがバルブ可動部66bの延長上に位置するように配置される。
この場合、スプリング固定部67aは、側方にそれぞれ突出して図面の下方に折り曲げられた折曲片を有し、これらの折曲片がバルブ固定部66aを圧接する。ストッパ68は、一端に保持部68aを、他端に支持部68bを有し、保持部68aが台座部65に当接したとき、保持部68aはスプリングリード67のスプリング固定部67a及び吐出リードバルブ66のバルブ固定部66aを固定的に保持する一方、支持部68bがスプリングリード67のスプリング可動部67bを支持するように重ねられる。
なお、第2の台座部69はストッパ68を凹陥部63に嵌装する場合に支持部68aおよび支持部68bを当接させる台座である。
図4は、吐出弁装置60のストッパ68の詳細図であり、図3に示した吐出弁装置60のストッパ68の詳細な構成を示す斜視図であり、図3に示したストッパ68を裏側から視た図である。
このストッパ68の保持部68aは、幅方向の中央部に溝71を設けてフォーク状に形成することにより、その側方から中央方向への弾性変形を可能にする一対の弾性支持片72になっており、支持部68bもまた、幅方向の中央部に溝73を設けてフォーク状に形成することにより、側方から中央方向への弾性変形を可能にする一対の弾性支持片74になっている。
すなわち、一対の弾性支持片72,74のそれぞれの隙間が中央の溝71,73となっている。
そして、保持部68aは弾性支持片72の弾発力を凹陥部63の内側壁に作用させ、支持部68bは弾性支持片74の弾発力を凹陥部63の内側壁に作用させた状態でストッパ68は凹陥部63に嵌装される。また、ストッパ68は、保持部68aと支持部68bとの間の中央部分にスプリングリード67の変形を許容するとともに、変形量を規制するように、凹状に折れ曲がったストッパ部68cが形成されている。
さらに、ストッパ68の支持部68bには、スプリングリード67のスプリング可動部67bが入り込むことを許容するように、幅がWで、かつ入り込み量を所定値、例えば略0.2mm〜0.6mmに規制する深さを有する凹部75が形成されている。
上記のように構成された吐出弁装置60の動作について、図5を参照して以下に説明する。
図5は、吐出弁装置60の組立体の断面図であり、(a)は吸入行程の状態図、(b)は圧縮行程の状態図、(c)は圧縮行程の終期の状態図であり、具体的には(a)はピストンの吸入行程における吐出リードバルブの状態を示す図、(b)はピストンの圧縮行程の初期における吐出リードバルブの状態を示す図、(c)はピストンの圧縮行程の終期における吐出リードバルブの状態を示す図である。
図中、図3又は図4と同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。そして、吐出リードバルブ66及びスプリングリード67の長さに対する吐出孔62の相対位置(図面の左右方向)は、説明の都合上、実際のものとは変えて作図している。
図5において、ストッパ68は保持部68aが台座部65に当接する状態で凹陥部63に嵌装され、これによって吐出リードバルブ66のバルブ固定部66a及びスプリングリード67のスプリング固定部67aはストッパ68の保持部68aによって圧接された状態で固定的に保持される。
そして、ピストンの吸入行程では、(a)に示すように、吐出リードバルブ66のバルブ可動部66bは弁座部64上で吐出孔62を閉鎖して、冷媒ガスがシリンダに流入することを阻止する。このとき、スプリングリード67のスプリング可動部67bはストッパ68の支持部68bに形成された凹部75の下部にて待機状態にある。
ピストンの圧縮行程の初期においては、(b)に示すように、圧縮ガスの圧力が吐出孔62を通して吐出リードバルブ66のバルブ可動部66bに加わるため、バルブ可動部66bが押し上げられて冷媒ガスの吐出が行われる。
このとき、密接状態にあるスプリングリード67の中間部がわずかに押しあげられてそのスプリング可動部67bがストッパ68の支持部68bに形成された凹部75に入り込む。その後、両端支持状態のスプリングリード67の中間部を吐出リードバルブ66のバルブ可動部66bが押し上げてスプリングリード67の曲がりを大きくする。
ピストンの圧縮行程の終期においては、(c)に示すように、ストッパ68のストッパ部68cがスプリングリード67の変形量を規制する。このとき、吐出孔62の開度は最大になり、やがてスプリングリード67の復帰力によって(a)に示す状態に復帰する。
図6は、スプリングリード67の復帰力の特性図であり、ピストンの圧縮行程において、バルブ可動部66bによって加えられるスプリングリード67の中央部の力と吐出孔62の開度との関係を示した線図であり、破線Pが従来装置の関係を、実線Qが本実施の形態の関係を示している。
従来装置においては、当初から両端支持状態のスプリングリードの中央部を押しつけるので、ほぼ一定のバネ定数で変形し、開度は破線Pに示すように直線的に変化する。
これに対して本実施の形態においては、初めにスプリングリード67のスプリング可動部67bがストッパ68の凹部75に入り込んで、その上底に突き当たるまで、スプリングリード67はバネ定数の小さい状態で変形し、その後は両端支持状態のバネ定数で変形するため、実線Qに示すような折れ線に従って変化する。すなわち、スプリングリード67に作用する力が小さいときの開度を大きくすることができる。
図7は、吐出弁装置60の寸法計測部の例示図であり、スプリングリード67のスプリング可動部67bに凹部75を設けたことの効果を測定するために、吐出リードバルブ66、スプリングリード67及びストッパ68の寸法計測部位を例示したもので、矢印A方向の全長とその板厚を測定した。図8はその計測結果を示した図である。
そして、凹部75の深さ(図5(a)のhに相当)が順次異なるスプリングリード67を組み込んだ吐出弁装置60を使用して密閉型圧縮機の効率及び冷凍能力を調べる実験を行った。
図9は、凹部75の深さによる特性図であり、上述の実験によって得られた凹部75の深さと効率との関係、凹部75の深さと冷凍能力との関係をそれぞれ示す線図である。
図9から明らかなように、凹部75の深さを約0.15mmから約0.9mmまで複数の種類に変えた場合、凹部75の深さが0.15mmでの効率は従来装置と略同等な値であったが、その深さを大きくすると効率は次第に高くなり、略0.4mmで最大になり、さらに、凹部75の深さを大きくすると効率は次第に低下する傾向にある。冷凍能力も効率と同様な傾向を示している。
この実験結果から、凹部75の深さを略0.2mm〜略0.6mmの範囲に定めることによって圧縮損失が低減され、効率が高められることが分かる。
発明者らは、上記の実験に関連して、台座部65からストッパ68までの間隔(図5(b)のHに相当)を種々に変えたストッパ68を組み込んだ吐出弁装置60を使用して、密閉型圧縮機の効率及び騒音を調べる実験を行った。
図10は、台座部65からストッパ68までの間隔による特性図であり、上述の実験によって得られた間隔と効率との関係、間隔と騒音との関係をそれぞれ示した線図である。
図10から明らかなように、台座部からストッパまでの間隔を約0.5mmから約2.7mmまで変えた場合、その間隔が0.5mmでの効率は従来装置と略同等な値であったが、その間隔を大きくすると効率は次第に高くなり、略1.5mmで最大になり、さらに、その間隔を大きくすると効率は次第に低下する傾向にある。
騒音は効率と反対の傾向を示し、効率が最大のときに騒音が最小になる。この実験結果から、台座部65からストッパ68までの間隔を略1〜2mmの範囲に定めることによって効率が高められるとともに、騒音が低下することが分かる。
ところで、ストッパ68の製造工程では薄板の打ち抜き、その曲げ成形、溝加工などが行われ、これらの工程でバリの発生が避けられない。そこで、バリを除去する具体的な方法としてバレル研磨があるが、このバレル研磨に際して、一つのストッパ68の溝71や溝73に他のストッパ68が入り込んでこれらが絡み合うことがある。
ストッパ68どうしが絡み合うと研磨が不十分となり同様な作業を繰り返す必要があるため生産性が低下する。そこで、図4に示した溝71や溝73の幅Sに比べて板厚tの厚い材料を用いる。これによって、ストッパ68どうしの絡みを確実に防止することができ、これによって生産性の向上が図られる。
本発明によれば、ストッパの保持部がスプリングリードのスプリング固定部及び吐出リードバルブのバルブ固定部を固定的に保持し、かつストッパの支持部がスプリングリードのスプリング可動部を支持するようにバルブプレートの凹陥部の内側壁に嵌装された状態で、ストッパの支持部に、スプリングリードのスプリング可動部が所定寸法だけ入り込むことを許容する凹部が形成されているので、スプリングリードに作用する力が小さいときの吐出孔の開度を大きくすることができるため、高効率の密閉型圧縮機を実現するのに有用である。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の上面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解斜視図 同実施の形態における密閉型圧縮機のストッパの詳細図 (a)同実施の形態における吐出弁装置の組立体の断面を示す吸入行程の状態図(b)同実施の形態における吐出弁装置の組立体の断面を示す圧縮行程の状態図(c)同実施の形態における吐出弁装置の組立体の断面を示す圧縮行程の終期の状態図 同実施の形態におけるスプリングリードの復帰力の特性図 同実施の形態における吐出弁装置の寸法計測部の例示図 図7に示した寸法計測部位の計測結果を示した図 凹部の深さによる特性図 台座部からストッパまでの間隔による特性図 (a)従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の断面を示す吸入行程の状態図(b)従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の断面を示す圧縮行程の状態図
符号の説明
1 密閉容器
2 電動要素
3 圧縮要素
31 シリンダ
61 バルブプレート
62 吐出孔
63 凹陥部
64 弁座部
65 台座部
66 吐出リードバルブ
66a バルブ固定部
66b バルブ可動部
67 スプリングリード
67a スプリング固定部
67b スプリング可動部
68 ストッパ
68a 保持部
68b 支持部
68c ストッパ部
69 第2の台座部
71,73 溝
72,74 弾性支持片
75 凹部

Claims (5)

  1. 密閉容器内に電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とを収容し、前記圧縮要素のシリンダの開口端を封止するように装着され、前記シリンダから冷媒ガスを吐出させるための吐出孔と、前記吐出孔が内部に位置するように反シリンダ側に形成された凹陥部と、前記凹陥部の下面で前記吐出孔の周縁を囲むように形成された弁座部と、前記凹陥部の下面で前記吐出孔から離隔して形成された台座部とを有するバルブプレートと、一端にバルブ固定部を、他端にバルブ可動部を有し、前記バルブ可動部が前記吐出孔を開閉可能に前記弁座部に載置された吐出リードバルブと、一端にスプリング固定部を、他端にスプリング可動部を有し、前記スプリング固定部が前記吐出リードバルブの前記バルブ固定部に重ねられ、前記スプリング可動部が前記バルブ可動部の延長上に位置するように配置されたスプリングリードと、一端に保持部を、他端に支持部を有し、前記保持部が前記スプリングリードのスプリング固定部及び前記吐出リードバルブのバルブ固定部を固定的に保持するように前記台座部に圧接され、前記支持部が前記スプリングリードのスプリング可動部を支持するように重ねられ、かつ、前記保持部及び前記支持部が前記凹陥部の内側壁に嵌装されたストッパとを備えた密閉型圧縮機において、前記ストッパの前記支持部に、前記スプリングリードのスプリング可動部が入り込むことを許容する大きさで、かつ入り込み量を所定値に規制する深さを有する凹部が形成されていることを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. ストッパの支持部及び保持部がそれぞれフォーク状に形成されるとともに、側方から内側に弾性変形可能に形成された一対の弾性支持片を有し、前記弾性支持片の弾発力を凹陥部の内側壁に作用させて前記ストッパが前記凹陥部に嵌装され、前記弾性支持片の前記凹部より外側に隣接する部位が当接するように、前記バルブプレートの前記凹陥部の下面から突起して形成された第2の台座部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. ストッパの全長が略43.5mmで、その板厚が略1.6mmであり、スプリングリードの全長が略39mmで、その板厚が略0.2mmであり、吐出リードバルブの全長が略29mmで、その板厚が略0.15mmであるとき、凹部の深さを略0.2〜0.6mmに形成したことを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  4. ストッパが、保持部と支持部との間の中央部分に、スプリングリードの変形を許容するとともに、変形量を規制するように凹状に折れ曲がったストッパ部を有し、前記ストッパ部と弁座部との間隔が略1〜2mmである請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. ストッパが、板体を成形して形成され、一対の弾性支持片の隙間が前記ストッパ自体の板厚よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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