JP2009275514A - 車両用パワーユニット - Google Patents

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Isato Maehara
勇人 前原
Kazuhito Hotta
万仁 堀田
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Abstract

【課題】複数気筒を有するエンジン本体のシリンダヘッドおよびヘッドカバー間に、機関弁の作動態様を変更可能とした動弁装置が収容され、動弁装置の作動を制御する動弁制御装置がエンジン本体に取付けられる車両用パワーユニットにおいて、シリンダ軸線方向でのエンジン本体の小型化を可能とし、シリンダヘッドおよびヘッドカバー間に配置される部品の配置上の自由度を高める。
【解決手段】エンジン本体19のシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー26Rよりも下方に配置される動弁制御装置91が、複数気筒に個別に対応してシリンダヘッド25Rの側面に複数ずつ設けられる吸気ポート31Rおよび排気ポート32Rのうち少なくとも一方のポート間でシリンダヘッド25Rの側面に取付けられる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、クランクケースで回転自在に支承されるクランクシャフトの軸線方向に並ぶ複数気筒を有するエンジン本体のシリンダヘッドおよびヘッドカバー間に、機関弁の作動態様を変更可能とした動弁装置が収容され、前記動弁装置の作動を制御する動弁制御装置が前記エンジン本体に取付けられる車両用パワーユニットに関する。
動弁装置の作動態様を変更させるための動弁制御装置が、エンジン本体におけるヘッドカバーに設けられるものが、特許文献1で知られている。
特開2003−003811号公報
ところが、上記特許文献1で開示されるもののように、ヘッドカバーに動弁制御装置が設けられる構成では、シリンダ軸線に沿う方向でエンジン本体が大型化してしまう。特に、特許文献1で開示されるもののように、動弁制御装置が備える電動モータの軸線がシリンダ軸線に沿う方向に設定されていると、シリンダ軸線方向でエンジン本体がより大型化してしまい、エンジン本体の上方に燃料タンクが配置される場合には、燃料タンクの上下位置も上昇して自動二輪車が上下方向で大型化してしまう。またヘッドカバーには、点火プラグを挿入するための挿入孔が設けられることがあり、点火プラグの整備性を確保するためには、動弁制御装置および挿入孔が重ならないように配慮する必要があり、動弁制御装置の配置に制約がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シリンダ軸線方向でのエンジン本体の小型化を可能とし、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの周りに配置される部品の配置上の自由度を高めた車両用パワーユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クランクケースで回転自在に支承されるクランクシャフトの軸線方向に並ぶ複数気筒を有するエンジン本体のシリンダヘッドおよびヘッドカバー間に、機関弁の作動態様を変更可能とした動弁装置が収容され、前記動弁装置の作動を制御する動弁制御装置が前記エンジン本体に取付けられる車両用パワーユニットにおいて、前記エンジン本体のシリンダ軸線に沿う方向で前記ヘッドカバーよりも下方に配置される前記動弁制御装置が、前記複数気筒に個別に対応して前記シリンダヘッドの側面に複数ずつ設けられる吸気ポートおよび排気ポートのうち少なくとも一方のポート間で前記シリンダヘッドの側面に取付けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記動弁制御装置が備える駆動手段の長手方向が前記シリンダ軸線に沿う方向に設定されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記吸気ポートに通じる吸気通路を形成する吸気通路形成部材に吸気通路の開口面積を制御するスロットル弁が回動自在に軸支され、前記スロットル弁を回動駆動する動力を発揮する電動モータが前記吸気通路形成部材の一側に配置される減速機構を介して前記スロットル弁に連結され、前記動弁制御装置が、前記吸気通路形成部材を前記減速機構との間に挟むようにして前記吸気通路形成部材の他側に配置されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記電動モータが、前記吸気通路の吸気流通方向で前記動弁制御装置とはずれた位置で、前記減速機構から前記動弁制御装置側に突出するように配置されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、複数の前記動弁制御装置が、前記シリンダ軸線に関して相互に反対側に臨む前記シリンダヘッドの側面に分かれて取付けられることを特徴とする。
さらに請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成に加えて、複数の前記動弁制御装置が、前記シリンダ軸線を挟むようにして前記クランクシャフトの軸線に沿う方向で同一位置に配置されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、動弁制御装置が、複数気筒に個別に対応してシリンダヘッドの側面に複数ずつ設けられる吸気ポートおよび排気ポートの少なくとも一方のポート間に配置されるとともに、シリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバーよりも下方に配置されるようにしてシリンダヘッドの側面に取付けられるので、前記ポート間のスペースを有効に利用して動弁制御装置を配置して動弁制御装置がヘッドカバーから突出するのを防止し、シリンダ軸線に沿う方向でエンジン本体の小型化を図ることができ、しかもシリンダヘッドおよびヘッドカバーの周りに配置される他部品の配置上の自由度を高めることができる。
また請求項2記載の発明によれば、動弁制御装置が備える駆動手段の長手方向がシリンダ軸線に沿う方向に設定されるので、駆動手段の長手方向がシリンダ軸線と直交する方向に設定された場合に比べると、動弁制御装置の配置のためにポート間の間隔が広くなってしまうことを抑止し、クランクシャフトの軸線に沿う方向でエンジン本体が大型化するのを回避することができる。
請求項3記載の発明によれば、吸気通路の開口面積を制御するようにして吸気通路形成部材に回動自在に軸支されるスロットル弁に、電動モータが吸気通路形成部材の一側に配置される減速機構を介して連結され、動弁制御装置が、吸気通路形成部材を減速機構との間に挟むようにしては減速機構の反対側で吸気通路形成部材の他側に配置されるので、吸気通路の流通方向で減速機構および動弁制御装置を近づけて配置することが可能であり、スロットル弁を動弁制御装置側すなわちシリンダヘッドに近づけて配置するようにして、吸気通路を含む吸気路全体が長くなることを防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、電動モータが吸気通路の吸気流通方向で動弁制御装置とはずれた位置で減速機構から動弁制御装置側に突出するようにして、動弁制御装置および電動モータの重なりを避け、エンジンの大型化を抑止することができる。
請求項5記載の発明によれば、複数の動弁制御装置がシリンダ軸線に関して相互に反対側に臨むシリンダヘッドの側面に分かれて取付けられるので、同一側の側面に設けられる場合に比べると、クランクシャフトの軸線に沿う方向でのエンジン本体の大型化を回避することができる。
さらに請求項6記載の発明によれば、複数の動弁制御装置がシリンダ軸線を挟むようにしてクランクシャフトの軸線に沿う方向で同一位置に配置されるので、動弁制御装置が配置されていないポート間の間隔を小さく設定してクランクシャフトの軸線に沿う方向でのエンジン本体の小型化に寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図7は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の左側面図、図2は図1の2−2線に沿う断面図、図3はエンジン本体の要部縦断側面図、図4は吸気側弁作動態様変更機構の縦断面図、図5は後部バンクのシリンダヘッドを図3の5−5線矢視方向から見た側面図、図6は後部バンク側のスロットルボディの横断面図、図7は図5の7−7線拡大断面図である。
先ず図1において、車両である自動二輪車の車体フレームFが前端に備えるヘッドパイプ11には、前輪WFを軸支するフロントフォーク12が操向可能に支承されており、該フロントフォーク12の上部に操向ハンドル13が連結される。また車体フレームFには、後輪WRを軸支するスイングアーム14が上下に揺動可能に支承されており、このスイングアーム14は懸架手段15を介して車体フレームFに懸架される。
前記前輪WFおよび後輪WR間で前記車体フレームFには、たとえば4気筒のV型であるエンジンEAおよび図示しない変速機を含むパワーユニットPAが搭載されており、このパワーユニットPAの出力軸16は、チェーン伝動機構17を介して後輪WRに連動、連結される。
図2において、車体フレームFは、前記ヘッドパイプから左右に分かれて後下がりに延びる一対のメインフレーム18,18を有しており、それらのメインフレーム18…は左右方向外側に膨らむように彎曲される。前記エンジンEAのエンジン本体19は両メインフレーム18…間に配置され、また車体フレームFの後部には、前記エンジン本体19の後上方に配置されるようにして乗車用シート20が設けられる。
図3を併せて参照して、エンジンEAのエンジン本体19は略V字形をなす前部バンクBFおよび後部バンクBRを有してV型に構成されるものであり、前部および後部バンクBF,BRは、車体フレームFの左右方向に並ぶ2気筒をそれぞれ有する。前部バンクBFおよび後部バンクBRの下部は、自動二輪車の進行方向と直交する水平軸線を有するクランクシャフト21を回転自在に支承するクランクケース22に共通に結合される。
前部バンクBFは、前上がりに傾斜したシリンダ軸線CFを有する一対のシリンダボア23F…を有するシリンダブロック24Fと、そのシリンダブロック24Fに結合されるシリンダヘッド25Fと、シリンダヘッド25Fに結合されるヘッドカバー26Fとを備え、後部バンクBRは、後ろ上がりに傾斜したシリンダ軸線CRを有する一対のシリンダボア23R…を有するシリンダブロック24Rと、そのシリンダブロック24Rに結合されるシリンダヘッド25Rと、シリンダヘッド25Rに結合されるヘッドカバー26Rとを備える。また前部および後部バンクBF,BRの各シリンダボア23F…,23R…にそれぞれ摺動可能に嵌合されるピストン27…は、コネクティングロッド28…を介して前記クランクシャフト21に共通に連接される。
前部および後部バンクBF,BRにおけるシリンダブロック24F,24Rおよびシリンダヘッド25F,25R間には、前記各ピストン27…の頂部を臨ませる燃焼室29…が各気筒毎に形成される。前部バンクBFのシリンダヘッド25Fには前記燃焼室29…に通じ得る吸気ポート31F…および排気ポート32F…が設けられ、前記吸気ポート31F…は前部バンクBFおよび後部バンクBR間に形成されるV字状空間に臨むようにして前記シリンダヘッド25Fの後部側面に開口され、前記排気ポート32F…は前記シリンダヘッド25Fの前部側面に開口される。また後部バンクBRのシリンダヘッド25Rには、前記燃焼室29…に通じ得る吸気ポート31R…および排気ポート32R…が設けられ、前記吸気ポート31R…は前記V字状空間に臨むようにして前記シリンダヘッド25の前部側面に開口され、排気ポート32R…は前記シリンダヘッド25Rの後部側面に開口される。
前部バンクBFのシリンダヘッド25Fおよびヘッドカバー26間には、各気筒毎にシリンダヘッド25Fに開閉作動可能に配設される吸気弁33F…および排気弁34F…を開閉駆動する動弁装置35Fが収容され、後部バンクBRのシリンダヘッド25Rおよびヘッドカバー26R間には、各気筒毎にシリンダヘッド25Rに開閉作動可能に配設される機関弁としての吸気弁33R…および排気弁34R…を開閉駆動する動弁装置35Rが収容される。
而して前部バンクBFの動弁装置35Fは、クランクシャフト21から図示しない調時伝動装置を介して1/2の減速比で回転動力が伝達されるカムシャフト36と、該カムシャフト36に設けられる吸気側動弁カム37…および吸気弁33F…間に介装されてシリンダヘッド25Fに摺動可能に嵌合される吸気側バルブリフタ38F…と、前記カムシャフト36に設けられる排気側動弁カム39…に従動して揺動するようにして排気側動弁カム39…および排気弁34F…間に介装されるロッカアーム40…とを備える。また後部バンクBRの動弁装置35Rは、クランクシャフト21から図示しない調時伝動装置を介して1/2の減速比で回転動力が伝達されるカムシャフト36と、該カムシャフト36に設けられる吸気側動弁カム37…および吸気弁33F…,33R…間に介装されてシリンダヘッド25Rに摺動可能に嵌合される吸気側バルブリフタ38R…と、前記カムシャフト36に設けられる排気側動弁カム39…に従動して揺動するロッカアーム40…と、ロッカアーム40…および排気弁34R…間に介装されてシリンダヘッド25Rに摺動可能に嵌合される排気側バルブリフタ41…とをそれぞれ備える。
ところで前部バンクBF側の動弁装置35Fおよび後部バンクBR側の動弁装置35Rの一方は、全ての気筒が機関の運転中は常時作動せしめるように構成されるのに対し、他方のバンクの動弁装置は全ての気筒を気筒休止状態とし得るように構成されるものであり、この実施例では後部バンクBR側の動弁装置35Rが後部バンクBRの全ての気筒を気筒休止状態とし得るように構成されている。
後部バンクBRの動弁装置35Rは、吸気側バルブリフタ38R…および排気側バルブリフタ41…にそれぞれ内蔵される吸気側および排気側弁作動態様変更機構42…,43…を有するものであり、吸気側バルブリフタ38R…に内蔵される吸気側弁作動態様変更機構42について図4を参照しながら説明する。
この吸気側弁作動態様変更機構42は、吸気側バルブリフタ38Rに摺動可能に嵌合されるピンホルダ44と、吸気側バルブリフタ38Rの内面との間に油圧室45を形成してピンホルダ44に摺動可能に嵌合されるスライドピン46と、油圧室45の容積を縮少する方向にスライドピン46を付勢するばね力を発揮してスライドピン46およびピンホルダ44間に設けられる戻しばね47と、スライドピン46の軸線まわりの回転を阻止するようにスライドピン46に係合してピンホルダ44に挿通されるストッパピン48とを備える。
ピンホルダ44の外周には環状溝49が設けられており、吸気側バルブリフタ38Rの軸線と直交する軸線を有して一端を前記環状溝49に開口せしめるとともに他端を閉塞した有底の摺動孔50がピンホルダ44に設けられる。またピンホルダ44には、弁ばね54で閉弁方向に付勢された吸気弁33Rにおけるステム51の先端部を挿通せしめる挿通孔52と、該挿通孔52との間に摺動孔50を挟む延長孔53とが、吸気弁33Rにおけるステム51の先端部を収容可能として同軸に設けられる。吸気側バルブリフタ38Rの閉塞端側で延長孔53の端部を塞ぐ円盤状のシム55がピンホルダ44に嵌合され、このシム55に当接する突部56が吸気側バルブリフタ38Rの閉塞端内面中央部に一体に設けられる。
ピンホルダ44の摺動孔50にはスライドピン46が摺動自在に嵌合される。このスライドピン46の一端と吸気側バルブリフタ38Rの内面との間には、環状溝49に通じる油圧室45が形成され、スライドピン46の他端と摺動孔50の閉塞端との間に形成されるばね室57内には戻しばね47が収納される。
スライドピン46の軸方向中間部には、前記挿通孔52および延長孔53に同軸に連なり得る収容孔58が前記ステム51の先端部を収容可能として設けられ、該収容孔58の挿通孔52側の端部は、挿通孔52に対向してスライドピン46の下部外側面に形成される平坦な当接面59に開口される。而して当接面59はスライドピン46の軸線方向に沿って比較的長く形成されるものであり、収容孔58は、当接面59の油圧室45側の部分に開口される。
このようなスライドピン46は、油圧室45の油圧により該スライドピン46の一端側に作用する油圧力と、戻しばね47によりスライドピン46の他端側に作用するばね力とが均衡するようにして軸方向に摺動するものであり、油圧室45の油圧が低圧であるときの非作動時には、収容孔58を挿通孔52および延長孔53の軸線からずらせて前記ステム51の先端を当接面59に当接させるようにストッパピン48に当接するまで図4の右側に移動し、油圧室45の油圧が高圧になった作動状態では、挿通孔52に挿通されている前記ステム51の先端部を収容孔58および延長孔53に収容せしめるように図4の左側に移動する。
而してスライドピン46がその収容孔58を挿通孔52および延長孔53に同軸に連ならせる位置に移動したときには、吸気側動弁カム37から作用する押圧力によって吸気側バルブリフタ38Rが摺動するのに応じてピンホルダ44およびスライドピン46も吸気側バルブリフタ38Rとともに吸気弁33R側に移動するが、前記ステム51の先端部が収容孔58および延長孔52に収容されるだけで吸気側バルブリフタ38Rおよびピンホルダ44から吸気弁33Rに開弁方向の押圧力が作用することはなく、吸気弁33Rは休止したままとなる。またスライドピン46がその当接面59に前記ステム51の先端部を当接させる位置に移動したときには、吸気側動弁カム37から作用する押圧力によって吸気側バルブリフタ38Rが摺動するのに応じたピンホルダ44およびスライドピン46の吸気弁33R側への移動に伴い吸気弁33Rに開弁方向の押圧力が作用するので、吸気側動弁カム37の回転に応じて吸気弁33Rが開閉作動する。
後部シリンダヘッド25Rには吸気側バルブリフタ38…を摺動自在に支承すべく該吸気側バルブリフタ38…を嵌合せしめる支持孔66…が設けられており、この支持孔66…の内面には、環状凹部67…が吸気側バルブリフタ38…を囲繞するようにして設けられ、吸気側バルブリフタ38…には、該吸気側バルブリフタ38…の支持孔66…内での摺動にかかわらず前記環状凹部67…を前記環状溝49…に連通させる連通孔68…が複数ずつ設けられる。また吸気側バルブリフタ38…およびシリンダヘッド25R間には、吸気側バルブリフタ38…を吸気側動弁カム37…に当接させる方向に付勢するばね62…が設けられる。
排気側バルブリフタ41…に内蔵される排気側弁作動態様変更機構43も、上述の吸気側弁作動態様変更機構42と同様に構成され、高圧の油圧が作用したときに排気弁34R…を閉弁休止させる状態と、作用する油圧が低下したときに排気弁34R…を開閉作動せしめる状態とを切換可能である。
すなわち後部バンク側動弁装置35Rは、吸気側弁作動態様変更機構42…および排気側弁作動態様変更機構43…の作動制御によって、後部バンクBRにおける2つの気筒の吸気弁33R…および排気弁34R…を開閉作動せしめる状態と、後部バンクBRにおける2つの気筒の吸気弁33R…および排気弁34R…を閉弁休止して気筒休止とする状態とを切換えることが可能である。
再び図3に注目して、前部バンクBFのシリンダヘッド25Fにおける各吸気ポート31F…には、吸気通路形成部材であるスロットルボディ71F…がそれぞれ接続され、後部バンクBRのシリンダヘッド25Rにおける吸気ポート31R…には、スロットルボディ71R…がそれぞれ接続され、各スロットルボディ71F…,71R…には各吸気ポート31F…,31R…に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁72,72…がそれぞれ取付けられる。しかも前部バンクBF側のスロットルボディ71F…ならびに後部バンクBR側のスロットルボディ71Rは、それらのスロットルボディ71F…,71R…の上方に配置されるエアクリーナ73に共通に接続される。
ところで後部バンクBRのシリンダヘッド25Rにおける吸気ポート31R…は、図5で示すように、車体フレームFの幅方向中心を通って前後方向に延びる車体中心線LCの両側に配置されるものであり、それらの吸気ポート31R…に個別に接続されるスロットルボディ71R,71Rも前記車体中心線LCの両側に配置される。
図6において、後部バンクBR側の両スロットルボディ71R,71Rには、各気筒毎の吸気ポート31R…に通じてスロットルボディ71R…内に形成される吸気通路70…の開口面積を制御するスロットル弁74…が回動自在に軸支され、前記スロットル弁74…が固定された弁軸75…を回動駆動して吸気量を制御するために電気式アクチュエータAR,ARが両スロットルボディ71R,71Rに個別に付設されている。
電気式アクチュエータARは、スロットル弁74が固定された弁軸75と平行な回転軸線を有する電動モータ76と、該電動モータ76および前記弁軸75間に設けられる減速機構77とから成るものであり、減速機構77は、前記スロットルボディ71Rにおいて車体中心線LCとは反対側の側面側に配置され、電動モータ76は、前記減速機構77から前記車体中心線LC側に突出するように配置される。
而して減速機構77は、前記電動モータ76の出力軸78に設けられる駆動ピニオン79と、該駆動ピニオン79に噛合する大径中間ギヤ80と、大径中間ギヤ80と一体に回転する小径中間ギヤ81と、前記弁軸75に固定されるとともに前記小径中間ギヤ81に噛合する被動セクタギヤ82とから成るものであり、この電気式アクチュエータARを収容するハウジング83は、前記スロットルボディ71Fと一体のハウジング形成部84と、該ハウジング形成部84に結合される合成樹脂製の蓋部材85とから成る。
しかもハウジング83内でスロットルボディ71Fおよび被動セクタギヤ82間にはスロットル弁74…を全閉位置に戻す側のばね力を発揮する戻しばね86が設けられ、蓋部材85には、前記弁軸75の回動位置すなわちスロットル弁74の開度を検出するセンサ87が前記弁軸75の端面に対向するようにして取付けられる。
前部バンクBF側の両スロットルボディ71F,71Fは、図2で示すように連動手段88を介して連動、連結されており、両スロットルボディ71Fの一方に、電動モータ76および減速機構77から成る電気式アクチュエータAFが付設される。
後部バンクBRにおける前記動弁装置35Rの吸気側弁作動態様変更機構42および排気側弁作動態様変更機構43の作動を制御して吸気弁33R…および排気弁34R…の開閉作動態様を変化させる動弁制御装置91,91が、後部バンクBRが備える2気筒の各気筒に個別に対応するようにして後部バンクBRのシリンダ軸線CRすなわちシリンダブロック24Rにおけるシリンダボア23R…の軸線に沿う方向でヘッドカバー26Rより下方に配置されるようにしてエンジン本体19のシリンダヘッド25Rに取付けられる。
図5および図7において、前記後部バンクBRの2気筒のうち一方の気筒に対応した動弁制御装置91は、後部バンクBRのシリンダヘッド25Rにおける一対の吸気ポート31R…間に配置されるようにしてシリンダヘッド25Rの前側面に取付けられるものであり、後部バンクBRにおけるシリンダヘッド25Rの前側面には両吸気ポート31R間に配置されるようにして平坦な取付け面93が設けられており、動弁制御装置91は、前記取付け面93に取付けられるスプール弁94と、該スプール弁94に取付けられる駆動手段としての電磁開閉弁95とで構成され、電磁開閉弁95は側方に突出するカプラ部113を一体的に備える。
スプール弁94は、入口ポート98および出口ポート99を有して前記取付け面93に締結される弁ハウジング96と、該弁ハウジング96に摺動可能に嵌合されるスプール弁体97とを備える。
弁ハウジング96には、一端を閉じるとともに他端を開放した有底の摺動孔100が穿設されており、該摺動孔100の他端開口部を閉じるキャップ101が弁ハウジング96に嵌合される。またスプール弁体97は、前記摺動孔100に摺動可能に嵌合されており、スプール弁体97と、前記摺動孔100の一端閉塞部との間にはばね室102が形成され、スプール弁体97の他端およびキャップ101間にはパイロット室103が形成される。ばね室102には、パイロット室103の容積を縮少する側にスプール弁体97を付勢するばね104が収納される。
前記入口ポート98および出口ポート99は、摺動孔100の軸線に沿う一端から他端側に向けて順に間隔をあけた位置で摺動孔100の内面に開口するようにして弁ハウジング96に設けられており、スプール弁体97には、入口ポート98および出口ポート99間を連通可能な環状凹部105が設けられる。而して図7で示すようにスプール弁体97が、パイロット室103の容積を最小とする位置に移動しているときには、スプール弁体97は入口ポート98および出口ポート99間を遮断する状態にある。
入口ポート98にはオイルフィルタ106が装着され、弁ハウジング96には、入口ポート98および出口ポート99間を連通するオリフィス孔107が穿設される。したがってスプール弁体97が図7で示すように入口ポート98および出口ポート99間を遮断する位置にあっても、入口ポート98および出口ポート99間はオリフィス孔107を介して連通されており、入口ポート98に供給された作動油がオリフィス孔107で絞られて出口ポート99側に流れることになる。
また弁ハウジング96には、入口ポート98および出口ポート99間を遮断する位置にスプール弁体97が在るときのみ環状凹部105を介して出口ポート99に通じる解放ポート108が穿設され、この解放ポート108は、シリンダヘッド25Rおよびヘッドカバー26R間の空間に開放する。
弁ハウジング96には、入口ポート98に常時連通する通路109が設けられ、この通路109は、パイロット室103に通じて弁ハウジング96に穿設される接続孔110に、電磁開閉弁95を介して接続される。したがって電磁開閉弁95が開弁作動したときにパイロット室103に油圧が供給され、このパイロット室103内に導入された油圧の油圧力によりスプール弁体97がパイロット室103の容積を増大する側に駆動されることにより、入口ポート98および出口ポート99間がスプール弁体97の環状凹部105を介して連通されるとともに出口ポート99および解放ポート108間を遮断する。
ところで、クランクケース22内には、クランクシャフト21に連動して作動するオイルポンプ140が収納されており、ストレーナ141を介してオイルポンプ140に吸入されたオイルは、クランクケース22、シリンダブロック24Rおよびシリンダヘッド25Rに設けられた油路111を介して動弁制御装置91における入口ポート98に供給される。
また吸気側弁作動態様変更機構42…における環状凹部67…に一端を通じさせた油路112(図4参照)は、動弁制御装置91の出口ポート99に他端を通じさせるようにしてシリンダヘッド25Rに設けられる。
而して動弁制御装置91の電磁開閉弁95が開弁作動すると、入口ポート98および出口ポート99間が連通することで吸気側弁作動態様変更機構42および排気側弁作動態様変更機構43の油圧室45…に高圧の油圧が作用して、吸気側弁作動態様変更機構42および排気側弁作動態様変更機構43が吸気弁33R…および排気弁34R…を閉弁休止するように作動し、動弁制御装置91の電磁開閉弁95が閉弁した状態では、入口ポート98および出口ポート99間が遮断するとともに出口ポート99が解放ポート97に連通することで前記油圧室45…の油圧が解放され、吸気側弁作動態様変更機構42および排気側弁作動態様変更機構43のスライドピ46…は、吸気弁33R…および排気弁34R…を開閉作動せしめる位置に移動することになる。
また後部バンクBRにおける2気筒のうちの残余の気筒に対応した動弁制御装置91は、後部バンクBRのシリンダヘッド25Rにおける一対の排気ポート32R…間に配置されるようにしてシリンダヘッド25Rの後側面に配設される。
前記動弁制御装置91,91が備える駆動手段である電磁開閉弁95…の長手方向は、シリンダ軸線CRすなわちシリンダボア23R…の軸線に沿う方向に設定され、スプール弁94…の長手方向もシリンダ軸線CRすなわちシリンダボア23R…の軸線に沿う方向に設定される。
しかも後部バンクBRにおける一方の気筒の動弁制御装置91は、吸気ポート31R…に接続されて車体中心線LCの両側に配置されるスロットルボディ71R,71R間の中央部に配置されることになり、前記スロットルボディ71R…において車体中心線LCとは反対側の側面側には減速機構77…が配置されるので、動弁制御装置91は、減速機構77…とは反対側で前記スロットルボディ71R…の他側に配置されることになるのであり、電動モータ76…は、減速機構77…から前記車体中心線LC側すなわち動弁制御装置91側に突出するように配置されるのであるが、電動モータ76…は、図3で示すように、スロットルボディ71R…の吸気通路70…での吸気流通方向で動弁制御装置91とはずれた位置に配置される。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、後部バンクBRの2つの気筒の吸気弁33R…および排気弁34R…の作動態様を変更可能とした動弁装置35Rの作動を制御する動弁制御装置91,91が、各気筒に個別に対応して後部バンクBRのシリンダヘッド25Rの側面に複数ずつ設けられる吸気ポート31R…および排気ポート32R…の少なくとも一方のポート間、この第1実施例では一対の吸気ポート31R…間および一対の排気ポート32R…間に配置されるとともに、エンジン本体19の後部バンクBR側のシリンダボア23R…の軸線に沿う方向でヘッドカバー26Rよりも下方に配置されるようにしてエンジン本体19のシリンダヘッド25Rに取付けられるので、一対の吸気ポート31R…間および一対の排気ポート32R…間のスペースを有効に利用して動弁制御装置91,91を配置して動弁制御装置91…がシリンダ軸線CRに沿う方向でヘッドカバー26Rから突出するのを防止し、シリンダ軸線CRに沿う方向でエンジン本体19の小型化を図ることができ、しかもシリンダヘッド25Rおよびヘッドカバー26Rの周りに配置される他部品の配置上の自由度を高めることができる。
また動弁制御装置91…が備える駆動手段である電磁開閉弁95…の長手方向が後部バンクBR側のシリンダボア23R…の軸線に沿う方向に設定されるので、電磁開閉弁95…の長手方向がシリンダボア23R…の軸線と直交する方向に設定された場合に比べると、動弁制御装置91…の配置のために一対の吸気ポート31R…間および一対の排気ポート32R…間の間隔が広くなってしまうことを抑止し、クランクシャフト21の軸線に沿う方向でエンジン本体19が大型化するのを回避することができる。
ところで後部バンクBRの一対の吸気ポート31R…に通じる吸気通路70…を形成するスロットルボディ71R…に吸気通路70…の開口面積を制御するスロットル弁74…が回動自在に軸支され、スロットル弁74…を回動駆動する動力を発揮する電動モータ76…が前記スロットルボディ71R…の一側に配置される減速機構77…を介して前記スロットル弁74…に連結されており、後部バンクBRにおける2気筒のうちの一方の気筒の吸気弁33R…および排気弁34R…の開閉作動態様を変化させるための動弁制御装置91が、前記スロットルボディ71R…を減速機構77…との間に挟むようにしてスロットルボディ71R…の他側に配置されるので、吸気通路70…の流通方向で減速機構77…および動弁制御装置91を近づけて配置することが可能であり、スロットル弁74を動弁制御装置91側すなわちシリンダヘッド25Rに近づけて配置するようにして、吸気通路70…を含む吸気路全体が長くなることを防止することができ、この実施例ではスロットルボディ71R…の吸気流通方向に沿う長さが長くなることを防止することができる。
また電動モータ76…が、吸気通路70…の吸気流通方向で動弁制御装置91とはずれた位置で、減速機構77…から動弁制御装置91側に突出するように配置されるので、
動弁制御装置91および電動モータ76…の重なりを避け、エンジンEAの大型化を抑止することができる。
さらに後部バンクBRの動弁装置35Rは吸気側弁作動態様変更機構42…および排気側弁作動態様変更機構43…を備えており、2気筒のうち一方の気筒における吸気側弁作動態様変更機構42…および排気側弁作動態様変更機構43…の作動を制御する動弁制御装置91と、他方の気筒における吸気側弁作動態様変更機構42…および排気側弁作動態様変更機構43…の作動を制御する動弁制御装置91とが、エンジン本体19のシリンダヘッド25Rにおいて、シリンダボア23R…の軸線CRに関して相互に反対側に臨む側面に分かれて取付けられるので、同一側の側面に設けられる場合に比べると、クランクシャフト21の軸線に沿う方向でのエンジン本体19の大型化を回避することができる。
図8〜図10は本発明の第2実施例を示すものであり、図8はエンジン本体の要部縦断側面図、図9はシリンダヘッドを図8の9矢視方向から見た側面図、図10は図8の10矢視図である。
自動二輪車の車体フレーム(図示せず)には、たとえば4気筒の直列多気筒であるエンジンEBおよび図示しない変速機を含むパワーユニットPBが搭載されており、エンジンEBのエンジン本体115は、クランクケース116と、該クランクケース116に結合されるシリンダブロック117と、該シリンダブロック117に結合されるシリンダヘッド118と、該シリンダヘッド118に結合されるヘッドカバー119とを備え、並列に並ぶ第1〜第4気筒CA〜CDが設けられるシリンダブロック117は各気筒CA〜CDのシリンダ軸線を前上がりに傾斜させてクランクケース116に結合される。
シリンダブロック117およびシリンダヘッド118間には、シリンダブロック117に摺動自在に嵌合されるピストン121…の頂部を臨ませる燃焼室122…が第1〜第4気筒CA〜CDに個別に対応して形成される。またシリンダヘッド118には前記燃焼室122…に通じ得る吸気ポート123…および排気ポート124…が各気筒CA〜CD毎に設けられ、前記吸気ポート123…は前記シリンダヘッド118の後部側面に開口され、前記排気ポート124…は前記シリンダヘッド118の前部側面に開口される。
シリンダヘッド118およびヘッドカバー119間には、各気筒CA〜CD毎にシリンダヘッド118に開閉作動可能に配設される機関弁としての吸気弁125…および排気弁126…を開閉駆動する動弁装置127が収容され、該動弁装置127は、クランクケース116で回転自在に支承されたクランクシャフト128から図示しない調時伝動装置を介して1/2の減速比で回転動力が伝達される吸気側カムシャフト129および排気側カムシャフト130と、吸気側カムシャフト129に設けられる吸気側動弁カム131…および吸気弁125…間に介装されてシリンダヘッド118に摺動可能に嵌合される吸気側バルブリフタ133…と、前記排気側カムシャフト130に設けられる排気側カム132…および排気弁126…間に介装されてシリンダヘッド118に摺動可能に嵌合される排気側バルブリフタ134…とを備える。
しかも前記動弁装置127が備える吸気側バルブリフタ133…および排気側バルブリフタ134…のうち、気筒配列方向に沿う両端の気筒すなわち第1および第4気筒CA,CDに対応する部分の吸気側バルブリフタ133…および排気側バルブリフタ134…には、第1実施例で説明した吸気側弁作動態様変更機構42および排気側弁作動態様変更機構43と同様の吸気側および排気側弁作動態様変更機構が内蔵されており、気筒配列方向に沿う両端の気筒CA,CDは、吸気弁125…および排気弁126…を閉弁休止することによる気筒休止状態となり得る。
シリンダヘッド118における各吸気ポート123…には各気筒CA〜CDに個別に対応したスロットルボディ71A〜71Dがそれぞれ接続され、各スロットルボディ71A〜71Dには各吸気ポート123…に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁72がそれぞれ取付けられる。しかも各スロットルボディ71A〜71Dは、それらのスロットルボディ71A〜71Dの上方に配置されるエアクリーナ135に共通に接続される。また気筒配列方向に沿う両端の気筒すなわち第1および第4気筒CA,CDに対応する部分のスロットルボディ711A,71Dには、第1実施例の電気アクチュエータARと同様に構成された電気アクチュエータA…がそれぞれ付設されるのに対し、第2および第3気筒CB,CCに対応する部分のスロットルボディ71B,71Cには、両スロットルボディ71B,71Cに共通な単一の電動モータ76と、該電動モータ76の回転動力を減速するようにして両スロットルボディ71B,71Cに共通な単一の減速機構77を有する電気アクチュエータA′が付設され、この電気アクチュエータA′の減速機構77は両スロットルボディ71B,71C間に配置され、該電気アクチュエータA′の電動モータ76は前記減速機構77から第4気筒CD側に突出される。
しかも動弁装置127のうち第1および第4気筒CA,CDに対応する吸気弁125…および排気弁126…の作動態様を開閉作動状態および閉弁休止状態に切り換えるように制御する動弁制御装置91,91は、第1および第2気筒CA,CBに対応した一対の吸気ポート123…間ならびに第3および第4気筒CC,CDに対応した一対の吸気ポート123…間に配置されるとともに、エンジン本体115の各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、エンジン本体115のシリンダヘッド118に取付けられる。また動弁制御装置91…が備える電磁開閉弁95…の長手方向は各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向に設定される。
ところでクランクケース116内には、クランクシャフト128に連動して作動するオイルポンプ142が収納されており、ストレーナ143を介してオイルポンプ142に吸入されたオイルは、クランクケース116、シリンダブロック117およびシリンダヘッド118に設けられた油路144を介して動弁制御装置91…に供給される。また動弁制御装置91…と、第1および第4気筒CA,CDに対応する部分の吸気側バルブリフタ133…および排気側バルブリフタ134…に内臓された吸気側および排気側弁作動態様変更機構とを結ぶ油路145がシリンダヘッド118に設けられる。
また第1気筒CAに対応した動弁制御装置91は、第1および第2気筒CA,CBの吸気ポート123…に接続されるスロットルボディ71A,71B間の中央部に配置され、第1気筒CAに対応したスロットルボディ71Aに付設された電気アクチュエータAの減速機構77とは反対側で前記スロットルボディ71Aの他側に配置されることになり、減速機構77…から動弁制御装置91側に突出するように配置される電動モータ76…は、スロットルボディ71A,71Bでの吸気流通方向で動弁制御装置91とはずれた位置に配置される。
また第4気筒CDに対応した動弁制御装置91は、第3および第4気筒CC,CDの吸気ポート123…に接続されるスロットルボディ71C,71D間の中央部に配置され、第4気筒CDに対応したスロットルボディ71Dに付設された電気アクチュエータAの減速機構77とは反対側かつ第2および第3気筒CB,CCに対応したスロットルボディ71B,71Cに付設された電気アクチュエータA′の減速機構77とは反対側で前記スロットルボディ71D,71Cの他側に配置されることになり、減速機構77…から動弁制御装置91側に突出するように配置される電動モータ76…は、スロットルボディ71C,71Dでの吸気流通方向で動弁制御装置91とはずれた位置に配置される。
この第2実施例によれば、第1および第4気筒C1,C4での吸気弁125…および排気弁126…の作動態様を変更可能とした動弁装置127の作動を制御する動弁制御装置91,91が、一対の吸気ポート123…間に配置されるとともに、エンジン本体115における各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、エンジン本体115のシリンダヘッド118に取付けられるので、一対の吸気ポート123…間のスペースを有効に利用して動弁制御装置91,91を配置して動弁制御装置91…がシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー129から突出するのを防止し、シリンダ軸線に沿う方向でエンジン本体115の小型化を図ることができ、しかもシリンダヘッド118およびヘッドカバー119の周りに配置される他部品の配置上の自由度を高めることができる。
しかも動弁制御装置91…が備える電磁開閉弁95…の長手方向が気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向に設定されているので、電磁開閉弁95…の長手方向がシリンダ軸線と直交する方向に設定された場合に比べると、動弁制御装置91…の配置のために一対の吸気ポート123…間の間隔が広くなってしまうことを抑止し、クランクシャフト128の軸線に沿う方向でエンジン本体115が大型化するのを回避することができる。
また動弁制御装置91…が、前記スロットルボディ71A;71C,71Dを減速機構77,77との間に挟むようにしてスロットルボディ71A;71C,71Dの他側に配置されるので、減速機構77…および動弁制御装置91…を近づけて配置することが可能であり、スロットルボディ71A〜71Dの吸気流通方向に沿う長さが長くなることを防止することができる。
また電動モータ76…が動弁制御装置91とはずれた位置で、減速機構77…から動弁制御装置91…側に突出するように配置されるので、動弁制御装置91…および電動モータ76…の重なりを避け、エンジンEBの大型化を抑止することができる。
図11および図12は本発明の第3実施例を示すものであり、図11は第2実施例の図10に対応した平面図、図12は自動二輪車を前方から見た図である。
自動二輪車の車体フレーム(図示せず)には、たとえば4気筒の直列多気筒であるエンジンECおよび図示しない変速機を含むパワーユニットPCが搭載されており、エンジンECのエンジン本体115は、並列に並ぶ第1〜第4気筒CA〜CDを有して直列4気筒に構成される。
しかも気筒配列方向に沿う両端の第1および第4気筒CA,CDが気筒休止状態となり得るものであるとともに、第2および第3気筒CB,CCのいずれか一方も気筒休止状態となり得るものであり、第1および第4気筒CA,CDに対応した動弁制御装置91,91が、上記第2実施例と同様にして、第1および第2気筒CA,CBに対応した一対の吸気ポート123…間ならびに第3および第4気筒CC,CDに対応した一対の吸気ポート123…間に配置されるとともに、エンジン本体115の各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、エンジン本体115のシリンダヘッド118の後面に取付けられる。
また第2および第3気筒CB,CCのいずれか一方を気筒休止状態とするための動弁制御装置91は、第2および第3気筒CB,CCに対応した排気ポート124,124間に配置されるとともに、エンジン本体115の各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、車体中心線LC上に位置するようにしてエンジン本体115のシリンダヘッド118の前面に取付けられる。
この第3実施例によれば、上記第2実施例と同様の効果を奏することができるだけでなく、3つの動弁制御装置91…が、シリンダ軸線に関して相互に反対側に臨むエンジン本体115の外面であるシリンダヘッド118の後側面および前側面に2つと1つに分かれて取付けられるので、同一側の側面に設けられる場合に比べると、クランクシャフト128(第2実施例参照)の軸線に沿う方向でのエンジン本体115の大型化を回避することができる。
図13および図14は本発明の第4実施例を示すものであり、図13は第2実施例の図10に対応した平面図、図14は自動二輪車を前方から見た図である。
自動二輪車の車体フレーム(図示せず)には、たとえば4気筒の直列多気筒であるエンジンEDおよび図示しない変速機を含むパワーユニットPDが搭載されており、エンジンEDのエンジン本体115は、並列に並ぶ第1〜第4気筒CA〜CDを有して直列4気筒に構成される。
しかも気筒配列方向に沿う両端の第1および第4気筒CA,CDが気筒休止状態となり得るものであるとともに、第2および第3気筒CB,CCも気筒休止状態となり得るものであり、第1および第4気筒CA,CDに対応した動弁制御装置91,91が、上記第2および第3実施例と同様にして、第1および第2気筒CA,CBに対応した一対の吸気ポート123…間ならびに第3および第4気筒CC,CDに対応した一対の吸気ポート123…間に配置されるとともに、エンジン本体115の各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、エンジン本体115におけるシリンダヘッド118の後側面に取付けられる。
また第2および第3気筒CB,CCを気筒休止状態とするための2つの動弁制御装置91,91は、第1および第2気筒CA,CBに対応した排気ポート124,124間と、第3および第4気筒CC,CDに対応した排気ポート124,124間とに配置されるとともに、エンジン本体115の各気筒CA〜CDのシリンダ軸線に沿う方向でヘッドカバー119よりも下方に配置されるようにして、エンジン本体115のシリンダヘッド118の前側面に取付けられる。すなわち第1気筒CAを休止気筒とするための動弁制御装置91と、第2気筒CBを休止気筒とするための動弁制御装置91とが、シリンダ軸線を挟むようにしてクランクシャフト128(第2実施例参照)の軸線に沿う方向で同一位置に配置され、第4気筒CDを休止気筒とするための動弁制御装置91と、第3気筒CCを休止気筒とするための動弁制御装置91とが、シリンダ軸線を挟むようにしてクランクシャフト128の軸線に沿う方向で同一位置に配置される。
この第4実施例によれば、上記第3実施例と同様の効果を奏することができるだけでなく、2つずつの動弁制御装置91…が、シリンダ軸線を挟むようにしてクランクシャフト128の軸線に沿う方向で同一位置に配置されるので、動弁制御装置91…が配置されていないポート間の間隔を小さく設定してクランクシャフト128の軸線に沿う方向でのエンジン本体115の小型化に寄与することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施礼では自動二輪車用パワーユニットについて説明したが、本発明は自動二輪車以外の自動三輪車等の車両に搭載されるパワーユニットに関連して広く実施することができる。
第1実施例の自動二輪車の左側面図である。 図1の2−2線に沿う断面図である。 エンジン本体の要部縦断側面図である。 吸気側弁作動態様変更機構の縦断面図である。 後部バンクのシリンダヘッドを図3の5−5線矢視方向から見た側面図である。 後部バンク側のスロットルボディの横断面図である。 図5の7−7線拡大断面図である。 第2実施例のエンジン本体の要部縦断側面図である。 シリンダヘッドを図8の9矢視方向から見た側面図である。 図8の10矢視図である。 第3実施例の図10に対応した平面図である。 自動二輪車を前方から見た図である。 第4実施例の図10に対応した平面図である。 自動二輪車を前方から見た図である。
符号の説明
19,115・・・エンジン本体
21,128・・・クランクシャフト
22,116・・・クランクケース
25R,118・・・シリンダヘッド
26R,119・・・ヘッドカバー
31R,123・・・吸気ポート
32R,124・・・排気ポート
33R,125・・・機関弁としての吸気弁
34R,126・・・機関弁としての排気弁
35R,127・・・動弁装置
70・・・吸気通路
71R,71A,71C,71D・・・吸気通路形成部材であるスロットルボディ
74・・・スロットル弁
76・・・電動モータ
77・・・減速機構
91・・・動弁制御装置
95・・・駆動手段である電磁開閉弁
PA,PB,PC,PD・・・パワーユニット

Claims (6)

  1. クランクケース(22,116)で回転自在に支承されるクランクシャフト(21,128)の軸線方向に並ぶ複数気筒を有するエンジン本体(19,115)のシリンダヘッド(25R,118)およびヘッドカバー(26R,119)間に、機関弁(33R,34R;125,126)の作動態様を変更可能とした動弁装置(35R,127)が収容され、前記動弁装置(35R,127)の作動を制御する動弁制御装置(91)が前記エンジン本体(19,115)に取付けられる車両用パワーユニットにおいて、前記エンジン本体(19,115)のシリンダ軸線に沿う方向で前記ヘッドカバー(26R,119)よりも下方に配置される前記動弁制御装置(91)が、前記複数気筒に個別に対応して前記シリンダヘッド(25R,115)の側面に複数ずつ設けられる吸気ポート(31R,123)および排気ポート(32R,124)のうち少なくとも一方のポート間で前記シリンダヘッド(25R,115)の側面に取付けられることを特徴とする車両用パワーユニット。
  2. 前記動弁制御装置(91)が備える駆動手段(95)の長手方向が前記シリンダ軸線に沿う方向に設定されることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニット。
  3. 前記吸気ポート(31R,123)に通じる吸気通路(70)を形成する吸気通路形成部材(71R,71A,71C,71D)に吸気通路(70)の開口面積を制御するスロットル弁(74)が回動自在に軸支され、前記スロットル弁(74)を回動駆動する動力を発揮する電動モータ(76)が前記吸気通路形成部材(71R,71A,71C,71D)の一側に配置される減速機構(77)を介して前記スロットル弁(74)に連結され、前記動弁制御装置(91)が、前記吸気通路形成部材(71R,71A,71C,71D)を前記減速機構(77)との間に挟むようにして前記吸気通路形成部材(71R,71A,71C,71D)の他側に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の車両用パワーユニット。
  4. 前記電動モータ(76)が、前記吸気通路(70)の吸気流通方向で前記動弁制御装置(91)とはずれた位置で、前記減速機構(77)から前記動弁制御装置(91)側に突出するように配置されることを特徴とする請求項3記載の車両用パワーユニット。
  5. 複数の前記動弁制御装置(91)が、前記シリンダ軸線に関して相互に反対側に臨む前記シリンダヘッド(25R,115)の側面に分かれて取付けられることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニット。
  6. 複数の前記動弁制御装置(91)が、前記シリンダ軸線を挟むようにして前記クランクシャフト(128)の軸線に沿う方向で同一位置に配置されることを特徴とする請求項5記載の車両用パワーユニット。
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