JP2009275160A - 接着方法 - Google Patents

接着方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009275160A
JP2009275160A JP2008129126A JP2008129126A JP2009275160A JP 2009275160 A JP2009275160 A JP 2009275160A JP 2008129126 A JP2008129126 A JP 2008129126A JP 2008129126 A JP2008129126 A JP 2008129126A JP 2009275160 A JP2009275160 A JP 2009275160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
acrylic
curing agent
bonding method
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008129126A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuji Kageishi
一二 影石
Chiemi Kasuya
千絵美 粕谷
Ariyoshi Ando
有美 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Toray Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP2008129126A priority Critical patent/JP2009275160A/ja
Publication of JP2009275160A publication Critical patent/JP2009275160A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】
本発明は、二液反応型接着剤を被着体に塗布する以前に、主剤と硬化剤の混合を省略できる接着方法を提案するものであり、さらに、本発明の接着方法は、詳細には、被着体を接着するにあたり、2液型接着剤で従来行われていた主剤、硬化剤の混合工程を行わず、接着作業の簡略化、省力化をはかる接着方法である。
【解決手段】
2液型接着剤の主剤および硬化剤を、主剤と硬化剤を混合しない状態で、被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した後、被着体の接着剤塗布面を貼合する接着方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主剤と硬化剤からなる2液型接着剤の接着方法に関するものである。
2液型接着剤は、接着強度が高く、また接着剤そのものも柔軟なものから高強度のものまで種々設計が可能であることから、シール材、汎用接着剤、構造接着剤等として種々用途に用いられている。
2液型接着剤としては、イソシアネートプレポリマーを主剤とし、ポリエーテルポリオールを硬化剤とするポリウレタン接着剤、エポキシ樹脂を主剤とし、ポリアミン化合物、ジシアン化合物、イミダゾール等を硬化剤とするエポキシ樹脂接着剤、アクリルモノマー、オリゴマー等を含むラジカル硬化型接着剤等が知られている。
ポリウレタン接着剤は、イソシアネートプレポリマーを含む主剤とポリエーテルポリオールまたはポリアミン類を含む硬化剤を混合した後、被着体に塗布し、室温または加熱して接着が行われる(非特許文献1参照)。
エポキシ樹脂接着剤は、ヒドラジド、ジシアンジアミドなどの潜在性硬化剤を用いた1液型もあるが、通常は、主剤のエポキシ樹脂と硬化剤のポリアミン、変性ポリアミン、ポリアミド等を混合して使用される(非特許文献2参照)。
ラジカル硬化型接着剤は、第二世代アクリル系接着剤とも言われ、通常はSGAと称されている。SGAは、硬化剤を含む主剤と、硬化促進剤を溶剤などに溶解または分散したプライマーからなる塗り分けタイプ(プライマー型ともいわれる)と、一方に硬化剤を含み、他方に硬化促進剤を含む二液混合タイプ(二主剤型ともいわれる)に分かれている(非特許文献3参照)。
プライマー型は、塗り分けタイプであるが、硬化不良の予防や被着体界面での剥離を予防するために主剤を厚く塗布し、プライマーを薄く塗布するのが一般的である。プライマーが必要以上に高膜厚であると硬化不良を起こし、また、接着不良を起こす。逆に、主剤の膜厚が厚くなりすぎるとプライマーから硬化促進剤が主剤に十分浸透、拡散しにくくなり、硬化不良となって接着力が発揮されない。このため、複雑な形状の被着体の接着や、接着剤厚みが異なる箇所を同一被着体に有するものの接着が困難である。また、プライマー型は、プライマーには、接着力を発揮するバインダーが含まれていないため、プライマー塗布側で界面剥離を起こしやすい欠点を有している。
ラジカル硬化型接着剤は、アクリル樹脂系接着剤、SGA(第2世代接着剤)とも言われている(非特許文献4参照)。非特許文献4では、ラジカル硬化型接着剤は、主剤、硬化剤の2液が接触することにより室温で速硬化すること、主剤、硬化剤が接触さえすれば、厳密な混合を行わなくても硬化することが記載されている。しかしながら、主剤と硬化剤の混合が不十分な場合には、硬化は接触部分にとどまることが多く、特に、接着剤膜厚が薄い場合には全体的には半硬化状態となって接着強度の低下や被着体界面での界面剥離となっていた。非特許文献4に記載されているとおり、厳密な混合を行わなくとも接着剤の硬化は開始されるが、十分な接着強度が発揮されないため、接着を行う現場では、主剤と硬化剤を混合した後に被着体に塗布するのが常であった。
二液混合タイプ(ラジカル硬化型接着剤)の塗布作業性を改善する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特許文献1が示すとおり、通常ラジカル硬化型接着剤は、接着剤を接触させることで硬化が開始されるものの、接着剤の深部、すなわち被着体との界面まで接着力が発揮されるに必要十分な硬化は進行せず、被着体との界面近傍は、硬化不良を起こし界面剥離を起こしやすかった。特許文献1記載の接着剤は、被着体界面近傍での硬化不良、接着不良が起こるため、実際の接着現場では、実施できない。
ラジカル重合開始剤が添加された主剤と、特定の重合促進剤、すなわち2−メルカプトベンズイミダゾールと2価の銅化合物が添加された硬化剤とからなる常温速硬化性2液型アクリル組成物に関する技術が提案されている(特許文献2参照)。提案されている技術は、実施例に見られるとおり、主剤と硬化剤を接着剤塗布前に混合することを前提としており、また提案されている技術は硬化速度が異常に速いため主剤と硬化剤の接触だけでは接着剤深部までの硬化が十分に進行しないことは容易に推察される。
三刀基郷著、「トコトンやさしい接着の本」、日刊工業新聞社発行、2003年、p.132−133 三刀基郷著、「トコトンやさしい接着の本」、日刊工業新聞社発行、2003年、p.116−117 三刀基郷著、「トコトンやさしい接着の本」、日刊工業新聞社発行、2003年、p.128−129 「15308の化学商品」、化学工業日報社発行、2008年、p.p1462 特開2005−179548号公報 特開2003−2915号公報
本発明の接着方法では、2液型接着剤を被着体に塗布する以前に、主剤と硬化剤の混合を省略できる接着方法を提案するものである。
本発明の接着方法は、2液型接着剤の主剤および硬化剤を、主剤と硬化剤を混合しない状態で、被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した後、被着体の接着剤塗布面を貼合する接着方法である。
本発明の接着方法では詳細には、被着体を接着するにあたり、2液型接着剤で従来行われていた主剤、硬化剤の混合工程を行わず、接着作業の簡略化、省力化をはかる接着方法である。
2液型接着剤では、接着剤の主剤と硬化剤を混合した時点で硬化反応が開始され、接着剤粘度が塗布作業に不適切な粘度に比較的短時間で上昇するポットライフのために、接着作業、接着工程が制限を受けていたが、本発明の接着方法では、接着工程で実質上ポットライフを考慮する必要がなく、したがって、接着工程、接着作業手順等を任意に設定することができる。
2液型接着剤の主剤、硬化剤を被着体に塗布する前に混合しないため、混合の工程が省略される。および、混合により接着剤には空気が含泡され接着力低下の原因となるため通常は脱泡工程が必要であるが、本発明の接着方法では被着体に2液型接着剤を塗布する以前に主剤、硬化剤を混合しないため含泡が起こらず、脱泡工程が不要である。二工程の省略は大きい合理化、省力化、ひいてはトータルコストダウンにつながる。
また、2液型接着剤の主剤、硬化剤、特にラジカル硬化型の二液混合タイプでは、混合した時点から、ポットライフの点で作業時間が制限される。本発明の接着方法では主剤、硬化剤を接着剤塗布前に混合することがないのでポットライフという厄介な問題から解放される。さらにまた、主剤、硬化剤をそれぞれ別々に塗布した被着体を、別々に生産し、これを保管し、必要なときに双方の被着体を貼合して接着を行うことが可能となり、生産計画を立てる上でメリットが大きい。
本発明の接着方法で接着される製品は、主剤と硬化剤をあらかじめ混合した後被着体に塗布する従来の接着方法と比較しても性能上何らの遜色もない。主剤、硬化剤を混合した直後に接着したものと、ポットライフぎりぎりで接着したものとで接着力にばらつきが見られた従来の接着方法に比し、本発明の接着方法ではバラツキは見られず、どのタイミングでもベストパフォーマンスを発揮する。
本発明の接着方法は、2液型接着剤の主剤および硬化剤を、主剤と硬化剤を混合しない状態で、被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した後、被着体の接着剤塗布面を貼合する。
被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した状態を、模式的に示せば、例えば、図1のようになる。
また、本発明の接着方法では、被着体への接着剤の塗布方法は、図2〜図3の方法でも可能である。
本発明の接着方法では、いずれかの方法を単独で行っても、これらの2種類以上の方法を組み合わせてもよい。
本発明の接着方法では、2液型接着剤としては、例えば、イソシアネートプレポリマーなどを主剤に含み、ポリエーテルポリオールなどを硬化剤に含むポリウレタン系接着剤、ビスフェノールA型エポキシ樹脂などを主成分として主剤に含み、ジプロピレングリコールジアミノプロピルエーテル、メタキシレンジアミンなどを硬化剤として含むエポキシ樹脂接着剤、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルモノマーなどを含むラジカル硬化型接着剤(SGA)等が例示される。
本発明の接着方法では、被着体は、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタンなどの金属および合金類、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性プラスチック類およびアロイや繊維強化グレード、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性プラスチック類、ガラス、セメント、モルタル、煉瓦、石、タイルなどの無機物類などが例示される。本発明の接着方法では、これらの被着体は、例えば、アルミニウム合金とアルミニウム合金のように単一素材の接着であっても、アルミニウム合金と炭素繊維強化エポキシ樹脂のように異種素材の接着であってもよい。
本発明の接着方法では、接着剤の被着体への塗布方法は、例えば、刷毛やヘラで塗布する、ポンプやフローコーターを使用してストライプ状に塗布する、塗布ロボットを使ってスポット状に塗布する、シーラントで使われるチューブ状の押し出し機を使うなどの方法を使ってもよい。
本発明の接着方法では、被着体の接着は、被着体の接着剤が塗布された面を貼合することにより行われる。本発明の接着方法では、貼合は被着体の接着剤塗布面を重ね合わせるだけでもよいが、被着体の形状、材質、接着面積を考慮し、好ましくは、圧着することが推奨される。
本発明の接着方法では、接着剤を塗布する膜厚は、好ましくは、50μm〜10mm、より好ましくは、100μm〜8mm、さらに好ましくは、100μm〜6mmであることが望ましい。本発明の接着方法では、接着剤膜厚が50μm〜10mmのとき、接着剤のタレやはみ出しが抑制される傾向が見られ、接着剤の硬化性もよく、強い接着力が発現される傾向が見られる。
本発明の接着方法では、接着剤が塗布された被着体を貼合したとき、接着剤の硬化が開始される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤と硬化剤の混合、拡散を良化し、接着剤の硬化反応をスムースに進行させ、強い接着力を発揮するために、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度が、好ましくは、500mPa・s〜60Pa・s、より好ましくは、1Pa・s〜50Pa・s、さらに好ましくは、2Pa・s〜30Pa・sである。
さらに、本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤が、剪断速度1s−1〜1000s−1(25℃)において好ましくはチキソトロピー性を示すことが望ましい。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の粘度は、「VAR型 ビスコアナライザー」(REOLOGICA製の粘弾性測定装置)を使用し、25℃で測定した。測定条件は、測定温度25℃で、パラレルプレートP30ETCを使用し、ギャップ0.100mm、剪断速度0.1s−1〜1000s−1とした。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度が、好ましくは、500mPa・s〜60Pa・s、剪断速度1s−1〜1000s−1(25℃)において、好ましくは、チキソトロピー性を示すことで、2液型接着剤の主剤と硬化剤とが貼合され接触したとき、接着剤の拡散、混合がスムースに進行し、硬化が接着剤深部まで進行して、強い接着力が発現される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度Aと、剪断速度50±5s−1(25℃)で測定される粘度Bの比が、好ましくは1.002〜10、より好ましくは、1.005〜8.0、さらに好ましくは、1.01〜8.0であることが望ましい。本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度Aと、剪断速度50±5s−1(25℃)で測定される粘度Bの比が、好ましくは、1.002〜10のとき、接着剤の自己構造化の寄与と相まって、接着剤が相互にそれ自身で拡散、混合する作用が働く傾向が見られ、接着剤の硬化反応が促進され、被着体界面での接着剤の硬化が推進され、被着体に対して強い接着力を発揮する。すなわち、使用する接着剤のベストパフォーマンスが発揮される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤が分子中に下記構造式で示される
Figure 2009275160
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、炭素原子数1〜8個のアルキル基を表す。)
ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの枝ポリマーを有するアクリル−アクリルグラフト共重合体を含むことが望ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの枝ポリマーは、アクリル共重合体製造時に、好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーを使用することにより製造できる。本発明の接着方法では、アクリル共重合体製造時に好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマーとしては、好ましくは、ポリアクリル酸n−ブチルマクロモノマー、ポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、ポリメタクリル酸n−ブチルマクロモノマーなどが例示される。本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマーは、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。また、本発明の接着方法では、接着剤の物性改善や相溶化のために、ポリ(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー以外にも、ポリスチレンマクロモノマー、ポリアクリロニトリルマクロモノマー等を併用することも可能である。
本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマーとして上市されているものは、「アロンマクロマーAA−6」、「アロンマクロマーAB−6」(以上、東亞合成の製品)等が例示される。接着剤の物性改善や相溶化のために使用できるポリスチレンマクロモノマーとしては「アロンマクロマーAS−6」、ポリアクリロニトリルマクロモノマーとしては「アロンマクロマーAN−6」(以上、東亞合成の製品)等が例示される。
本発明の接着方法では、本発明で使用される2液型接着剤が、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーを使用したアクリル−アクリルグラフト共重合体を含むとき、2液型接着剤の主剤と硬化剤が、接触と同時に拡散、混合され、接着剤の硬化が均一でスムースに深部まで進行する傾向が見られる。この結果、被着体界面で接着剤が十分に硬化し、強力な接着力が発現される傾向が見られる。
本発明の接着方法で好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの重量平均分子量は、好ましくは、2000〜5万、より好ましくは、3000〜5万、さらに好ましくは、3000〜3万であることが望ましい。本発明の接着方法では、重量平均分子量が、好ましくは、2000〜5万のとき、被着体貼合時において、主剤と硬化剤の混合、拡散が促進される傾向が見られる。また、同時に、本発明の接着方法では、接着剤の種々被着体へのヌレ性が向上し、接着力が向上する。
特に、被着体が、ポリプロピレンアロイ、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ナイロン樹脂等の有機高分子材料であるとき、および、これら有機高分子材料とアルミニウム合金、鉄、ステンレスなどの金属との異種材料接着を行うとき、好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの重量平均分子量が2000〜5万であると、性能向上が顕著となる傾向が見られる。なお、本発明の接着方法では、分子量測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)「HLC−8220 GPCシステム」(東ソーの測定装置)を使用して測定した。
本発明の接着方法では、2液型接着剤が、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーを使用したアクリル−アクリルグラフト共重合体を含むとき、アクリル共重合体製造時に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーは、好ましくは、0.2〜30重量%、より好ましくは、0.5〜25重量%、さらに好ましくは、1〜20重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着方法では、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの使用量が、0.2〜30重量%のとき、接着剤の拡散、混合がスムースに起こり、接着剤の硬化が促進されて強い接着強度が発揮される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度Aと、剪断速度50±5s−1(25℃)で測定される粘度Bの比(A/B)が,1.002〜10.0とするためには、2液型接着剤に、好ましくは、アクリル−アクリルグラフト共重合体が含まれることによるものであることが推奨される本発明の接着方法では、2液型接着剤に、好ましくはアクリル−アクリルグラフト共重合体が含まれることにより、アクリル−アクリルグラフト共重合体の自己構造化挙動、ミクロ相分離構造の形成により、自ずとチキソトロピー性が発現される。本発明の接着方法では、このとき、2液型接着剤の主剤と硬化剤が接触した際、主剤と硬化剤の拡散、混合作用が促進され、接着剤が均一でスムースな硬化が起こり、接着力が向上する
本発明の接着方法では、2液型接着剤が分子中に下記構造式で示される化学構造
Figure 2009275160
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R4は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R5は、水素原子または炭素原子数1〜8個のアルキル基、nは、0または1〜10個の整数を表す。)
を有するアクリル樹脂を含むことが推奨される。
本発明の接着方法では、分子中に下記構造式で示される化学構造
Figure 2009275160
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R4は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R5は、水素原子または炭素原子数1〜3個のアルキル基、nは、1〜10個の整数を表す。)
を有するアクリル樹脂は、アクリル樹脂製造時に、好ましくは、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エトキシエチル、アクリル酸2−エトキシエトキシエチル、アクリル酸3−メトキシプロピル、アクリル酸4−メトキシブチル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノアクリレート、メトキシポリブチレングリコールモノアクリレート、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエトキシエチル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸4−メトキシブチル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリブチレングリコールモノメタクリレートなどのアルコキシ基含有アクリル単量体、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどの水酸基含有アクリル単量体を使用することにより製造できる。本発明の接着方法では、これらのアクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着方法では、前記アクリル樹脂製造時に使用されるアクリル単量体として、アルコキシ基含有アクリル単量体または水酸基含有アクリル単量体が好ましい。アクリル単量体の合計量を100重量%として、好ましく使用されるアルコキシ基含有アクリル単量体または水酸基含有アクリル単量体は、、好ましくは、0.5〜30重量%、より好ましくは、3〜30重量%、さらに好ましくは、5〜25重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着方法では、2液型接着剤が、前記アクリル樹脂を含むとき、好ましく使用されるアルコキシ基含有アクリル単量体または水酸基含有アクリル単量体の使用量が、0.5〜30重量%のとき、接着剤の凝集力が向上し、強い接着力が発現される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤が、分子中に、好ましくは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009275160
(ここで、R6は、水素原子またはメチル基、R7は、炭素原子数1〜6個のアルキル基、R8は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R9は、水素原子またはメチル基を表す。)
を有するアクリル樹脂を含むことが推奨される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤に、好ましく使用されるアクリル樹脂の分子中に好ましく含まれる下記構造式で示される化学構造は、
Figure 2009275160
(ここで、R6は、水素原子またはメチル基、R7は、炭素原子数1〜6個のアルキル基、R8は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R9は、水素原子またはメチル基を表す。)
好ましくは分子側鎖に水酸基を有するアクリル樹脂と、好ましくは下記構造式で示されるイソシアネート基含有アクリル単量体
Figure 2009275160
(ここで、R12は、水素原子またはメチル基、R13は、炭素原子数2〜4個のアルキル基を表す。)
との付加反応により製造されるのが望ましい。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の製造に、好ましく使用されるイソシアネート基含有アクリル単量体としては、2−イソシアネートエチルアクリレート、2−イソシアネートエチルメタクリレート、3−イソシアネートプロピルアクリレート、3−イソシアネートプロピルメタクリレート、4−イソシアネートブチルアクリレート、4−イソシアネートブチルメタクリレートなどが例示される。本発明の接着方法では、好ましく使用されるこれらのイソシアネート基含有アクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着方法では、本発明の接着方法では、2液型接着剤が、分子中に、好ましくは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009275160
(ここで、R6は、水素原子またはメチル基、R7は、炭素原子数1〜6個のアルキル基、R8は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R9は、水素原子またはメチル基を表す。)
を有するイソシアネート基含有アクリル樹脂を含むことにより、2液型接着剤がラジカル硬化性を示すようになり、硬化後は強靱な網目構造を形成し、強い接着力、耐薬品性、耐熱性などを発揮する傾向が見られる。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の製造に、好ましく使用されるイソシアネート基含有アクリル単量体は、アクリル樹脂分子側鎖の水酸基に対し、好ましくは5〜100モル%、より好ましくは8〜90モル%、さらに好ましくは10〜85モル%使用されるのが望ましい。また、このとき、好ましく使用されるアクリル樹脂は、水酸基価が好ましくは5〜80mgKOH、より好ましくは8〜60mgKOH、さらに好ましくは10〜45mgKOHであることが望ましい。なお、本発明の接着方法では、アクリル樹脂の水酸基価は、アクリル樹脂に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量%として、水酸基含有アクリル単量体の使用量が(OH)重量%のとき、アクリル樹脂の水酸基価(mgKOH)=(OH)÷(水酸基含有アクリル単量体の分子量)×561で算出した。
本発明の接着方法では、アクリル樹脂の水酸基価が5〜80mgKOHで、イソシアネート基含有アクリル単量体の使用量が5〜100モル%のとき、2液型接着剤がもっとも良好な硬化性と接着力を発揮する。
本発明の接着方法では、2液型接着剤が、分子中に、好ましくは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009275160
(ここで、R10は水素原子またはメチル基、R11水素原子またはメチル基を表す。)
を有するアクリル樹脂を含むことが推奨される。
本発明の接着方法では、2液型接着剤に、好ましく使用されるアクリル樹脂の分子中に、好ましく含まれる下記構造式で示される化学構造は、
Figure 2009275160
(ここで、R10は、水素原子またはメチル基、R11は、水素原子またはメチル基を表す。)
好ましくは、分子側鎖にカルボキシル基を有するアクリル樹脂と、好ましくは、下記構造式で示されるエポキシ基含有アクリル単量体
Figure 2009275160
(ここで、R14は水素原子またはメチル基を表す。)
との付加反応により製造されるのが望ましい。
本発明の接着方法では、エポキシ基含有アクリル単量体としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートが例示される。本発明の接着方法では、これらのエポキシ基含有アクリル単量体は単独で使用しても、2種類同時に使用してもよい。
本発明の接着方法では、2液型接着剤が、分子中に、好ましくは、下記構造式で示される化学構造を
Figure 2009275160
(ここで、R10は、水素原子またはメチル基、R11は、水素原子またはメチル基を表す。)
含むことにより、2液型接着剤がラジカル硬化性を示すようになり、硬化後は強靱な網目構造を形成し、強い接着力、耐薬品性、耐熱性などを発揮する。
本発明の接着方法では、2液型接着剤に、好ましく含有される分子側鎖にカルボキシル基を有するアクリル樹脂は、酸価が、好ましくは、3〜80mgKOH、より好ましくは、5〜65mgKOH、さらに好ましくは、5〜50mgKOHであることが望ましい。
なお、本発明の接着方法では、アクリル樹脂の酸価は、JIS K 6407:1997にしたがって測定した。
本発明の接着方法では、2液型接着剤の製造に、好ましく使用されるエポキシ基含有アクリル単量体は、アクリル樹脂側鎖のカルボキシル基の、好ましくは、5〜100モル%、より好ましくは、8〜85モル%、さらに好ましくは、10〜80モル%使用されるのが望ましい。本発明の接着方法では、アクリル樹脂の酸価が3〜80mgKOHで、エポキシ基含有アクリル単量体の使用量が5〜100モル%のとき、2液型接着剤の硬化性が向上し、強い接着力が発揮される。
本発明の接着方法では、本発明で2液型接着剤に好ましく使用されるアクリル樹脂は、重量平均分子量が、好ましくは、2万〜20万、より好ましくは、3万〜16万、さらに好ましくは、3.5万〜12万であることが推奨される。さらに望ましくは、重量平均分子量と数平均分子量との比(以下、分子量分布とも言う)が、好ましくは、1.2〜4.5、より好ましくは、1.5〜4.0、さらに好ましくは、2.5〜3.5であることが推奨される。本発明の接着方法では、本発明で使用される2液型接着剤に好ましく使用されるアクリル樹脂の重量平均分子量が、2万〜20万、分子量分布が、1.2〜4.5のとき、2液型接着剤の主剤と硬化剤が貼合されたときの拡散、混合性が良好となり、接着剤の硬化性が改善されて接着力が向上する。
本発明の接着方法では、本発明で使用される2液型接着剤に好ましく使用されるアクリル−アクリルグラフト共重合体、アクリル樹脂は、好ましくは下記構造式のα−メチルスチレンダイマー、すなわち、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
Figure 2009275160
の存在下に塊状ラジカル共重合で製造されるのが望ましい。ここで、本発明の接着方法では、塊状ラジカル重合は、例えば、成書(例えば、「ラジカル重合ハンドブック」(エヌ・ティー・エス発行)、1999、p6,491,499,505,566)などに記載されている方法である。すなわち、本発明の接着方法では、塊状ラジカル共重合とは、アクリル単量体やスチレンモノマー等のビニル基を有するモノマーのラジカル共重合を行う際に用いられる方法の一つである。溶媒を使用しないで、アクリル単量体やスチレンモノマー等のビニル基を有するモノマーだけをそのまま、あるいはアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等の重合開始剤を加えて、加熱して重合を行う方法である。
本発明の接着方法では、α−メチルスチレンダイマー、すなわち、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンとしては、例えば、五井化成(株)、本州化学工業(株)、旭化成ファインケム(株)などで製造され、上市されているものを任意に選択し、使用することができる。
本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるアクリル−アクリルグラフト共重合体、アクリル樹脂の製造にあたり、α−メチルスチレンダイマー1.0モルに対し、重合開始剤が好ましくは0.02〜1.0モル使用されるのが望ましい。
本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるアクリル−アクリルグラフト共重合体、アクリル樹脂の製造では、重合開始剤として、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等の有機アゾ系重合開始剤等が例示できる。本発明の接着方法では、これらの重合開始剤は、単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用しても良い。
本発明の接着方法では、これらの重合開始剤のなかでは、好ましくは、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等の有機アゾ系重合開始剤が好ましく推奨さる。
本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるアクリル−アクリルグラフト共重合体、アクリル樹脂の製造では、α−メチルスチレンダイマーの1モルに対して、重合開始剤は、好ましくは0.02〜1.0モル、より好ましくは、0.1〜1.0モル、さらに好ましくは、0.2〜0.95モル使用されるのが望ましい。本発明の接着方法では、本発明で好ましく使用されるアクリル樹脂の製造では、重合開始剤の使用量が0.02モル未満の場合には、重合率が上がりにくくなって工業的な観点から現実的な手法ではない。重合開始剤の使用量が1.0モルを超える場合には、アクリル−アクリルグラフト共重合体、アクリル樹脂製造時の発熱が大きく暴走反応が起こりやすいので安全上問題となる場合がある。
次に、本発明の具体的な態様を例示する。
1.アクリル樹脂の製造例
還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えたフラスコに、窒素ガス/空気の混合ガス(酸素濃度3vol%)(酸素濃度はデジタル酸素濃度計XO−326ALB(新コスモス電機(株)の測定装置)を使用して測定した。)を吹き込み、フラスコ内酸素濃度が3vol%になるよう調節した。
アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸/「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製ポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、重量平均分子量6000)(=80.5/10/5/1.5/3重量%)のアクリル単量体混合液1000gを作製し、このうち300gをフラスコ内に仕込んだ。フラスコに、さらにα−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量の7%)を仕込み、30分間で92℃に昇温した。
残りのアクリル単量体混合液700gにα,α−アゾビスイソブチロニトリル24.3g(α−メチルスチレンダイマーの1/2モル)を溶解し、フラスコ内に3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに2時間、92℃で重合を行った後、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行い、アクリル樹脂側鎖に水酸基、カルボキシル基、メトキシ基、ポリメタクリル酸メチルの枝ポリマーを有するアクリル−アクリルグラフト共重合体を製造した。
重合系の温度を80℃に下げ、窒素ガス/空気の混合気(酸素濃度8vol%)を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度を8vol%に調節した。
フラスコに、p−メトキシフェノール(重合禁止剤)1.03g、ジブチルチンジラウレート(付加反応触媒)2.06gを仕込み、溶解した。メタクリル酸2−イソシアネートエチル20.9g(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの35モル%)を30分間で滴下し、以後、随時サンプリングを行いながらフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)でNCO基に基づく2300cm−1近傍の吸収がなくなるまで付加反応を行い、分子側鎖にアクリル性不飽和結合を有するアクリル樹脂を製造した。アクリル樹脂の重量平均分子量は5.8万、分子量分布は3.2、酸価は9.5であった。
2.ラジカル硬化型接着剤の製造例
アクリル樹脂25g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート46.2g、「NKエステルBPE−200」(新中村化学工業製EO変性ビスフェノールAジアクリレート)20g、メタクリル酸0.8g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル8.0g、p−メトキシフェノール(重合禁止剤)0.02g、「ディスパロン308」(楠本化成製チキソトロピー付与剤)0.5g、「LUVAX−1266」(日本精蝋製のワックス)を混合し、さらに「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)で攪拌、混合した。
作製した混合物を2分割し、一方に「パークミル H−80」(日本油脂製の重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド)を2.5g添加して2液型接着剤の主剤を製造し、もう一方にエチレンチオ尿素1gを添加して2液型接着剤の硬化剤を製造した。
3.ラジカル硬化型接着を用いた接着方法
被着体として、接着面をサンドペーパーで研磨したアルミニウム合金(JIS A−2017P:1999)の試験片を用意し、一方に、主剤を、接着剤の膜厚が200〜300μmになるよう塗布し、もう一方に、硬化剤を、接着剤膜厚が200〜300μmになるよう塗布した。被着体の接着剤塗布面を貼り合わせ、30℃で1時間放置し、接着を完了した。
4.エポキシ樹脂接着剤の製造例
「jER828」(ジャパンエポキシレジン社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)70g、「jER152」20g(ジャパンエポキシレジン社製ノボラック型エポキシ樹脂)、アクリル樹脂10gを均一に混合し、2液型接着剤の主剤を製造した。
2−エチル−4−メチルイミダゾール16g、トリ(2,4,6−ジメチルアミノメチル)フェノール4g、アクリル樹脂5gを均一に混合し、2液型接着剤の硬化剤を製造した。
5.エポキシ樹脂接着剤を用いた接着方法
被着体として、接着面をサンドペーパーで研磨したアルミニウム合金(JIS A−2017P:1999)の試験片を用意し、一方に、主剤を、接着剤の膜厚が200〜300μmになるよう塗布し、もう一方に、硬化剤を、接着剤膜厚が50〜100μmになるよう塗布した。被着体の接着剤塗布面を貼り合わせ、80℃で30分間予備硬化を行った後、さらに100℃で1時間硬化を行い、接着を完了した。
以下に本発明の一例を実施例で説明する。実施例中、特にことわりがない限り組成比は重量比とした。
なお、実施例中、試験、評価方法等は以下にしたがい実施した。
1)酸素濃度(vol%)
デジタル酸素濃度計XO−326ALB(新コスモス電機(株)の測定装置)を使用して測定した。
2)重量平均分子量(Mwとも言う)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)HLC−8220GPC(東ソー(株)の試験装置)を使用して測定した。
3)加熱残分(%)
JIS K 5407:1997にしたがって測定した。ただし、測定温度は140℃、測定時間は30分とした。
4)酸価(mgKOH)
JIS K 5407:1997にしたがって測定した。
5)接着剤の粘度測定
接着剤の粘度は、「VAR型ビスコアナライザー」(ジャスコインターナショナル社の測定装置)を使用し、25℃で測定した。
6)引張剪断強度(MPa)
JIS K 6850:1999にしたがい23℃で測定した。
被着体としてアルミニウム合金(JIS A−2017P:1999)を使用した。
1.アクリル−アクリルグラフト共重合体(1)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸n−ブチル775g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル80g、メタクリル酸15g、「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製のポリメタクリル酸メチルマクロマー)30g(=77.5/10/8/1.5/3)のアクリル単量体混合溶液1000gのうち300gとα−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき7重量部)をフラスコ内に仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.4g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.50モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間重合を行って、分子側鎖に水酸基、メトキシエチル基、カルボキシル基とポリメタクリル酸メチル枝ポリマーを有するアクリル−アクリルグラフト共重合体(1)を製造した。
アクリル−アクリルグラフト共重合体(1)は、重量平均分子量5.6万、分子量分布は3.2、水酸基価は34.5mgKOH、酸価9.8mgKOHであった。
2.アクリル樹脂(1)の製造例
1.と同様にしてアクリル−アクリルグラフト共重合体(1)を製造した。
フラスコ内温を80℃にし、酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール1.03g、ジブチルチンジラウレート2.07gを仕込んだ。メタクリル酸2−イソシアネートエチル33g(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの35モル%)を30分間で滴下し、この後、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)で反応をトレースしながらで2300cm−1近辺の吸収がなくなるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にイソシアネート基含有アクリル単量体由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(1)を製造した。アクリル樹脂(1)は重量平均分子量6.2万、水酸基価22.4mgKOH、酸価9.8mgKOH、加熱残分99.8%であった。
3.アクリル樹脂(2)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸n−ブチル820g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル50g、メタクリル酸30g、「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製のポリメタクリル酸メチルマクロマー)30g(=82/10/8/3/3)のアクリル単量体混合溶液1000gのうち300gとα−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき7重量部)をフラスコ内に仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.4g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.50モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間重合を行って、分子側鎖に水酸基、メトキシエチル基、カルボキシル基とポリメタクリル酸メチル枝ポリマーを有するアクリル−アクリルグラフト共重合体(2)を製造した。
アクリル−アクリルグラフト共重合体(2)は、重量平均分子量5.6万、分子量分布は3.1、水酸基価は21.5mgKOH、酸価19.6mgKOHであった。
フラスコ内温を95℃にし、酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール1.03g、N,N−ジメチルベンジルアミン2.05gを仕込んだ。メタクリル酸グリシジル25g(メタクリル酸の50モル%)を30分間で滴下し、この後、酸価が10mgKOH以下になるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にメタクリル酸グリシジル由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(2)を製造した。アクリル樹脂(2)は、重量平均分子量6.5万、水酸基価20.5mgKOH、酸価9.8mgKOH、加熱残分99.8%であった。
1.エポキシ樹脂接着剤(1)の製造例
(1)jER828(ジャパンエポキシレジン社のビスフェノールA型エポキシ樹脂)/jER157(ジャパンエポキシレジン社のノボラック型エポキシ樹脂)/アクリル−アクリルグラフト共重合体(1)(=70/20/10)の混合液100gを「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、エポキシ樹脂接着剤の主剤を製造した。(エポキシ主剤−1)エポキシ主剤−1の剪断速度4.7s−1での粘度Aは23Pa・s、剪断速度54s−1での粘度Bは22.5Pa・sであった。粘度A/粘度B=1.02であった。
(2)メタキシレンジアミン/2−エチル−4−メチル−イミダゾール/トリ(2,4,6−ジメチルアミノメチル)フェノール/アクリル−アクリルグラフト共重合体(1)(=60/27/3/10)の混合液100gを「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、エポキシ樹脂接着剤の硬化剤を製造した。(エポキシ硬化剤−1)
以上の通り、エポキシ主剤−1、エポキシ硬化剤−1(配合比は主剤/硬化剤=70/30)からなるアクリルグラフト共重合体(1)でチキソトロピー性が付与されたエポキシ樹脂接着剤(1)を製造した。
2.エポキシ樹脂接着剤(2)の製造例
(1)jER828(ジャパンエポキシレジン社のビスフェノールA型エポキシ樹脂)/jER157(ジャパンエポキシレジン社のノボラック型エポキシ樹脂)/アクリル樹脂(1)/ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(=70/20/8/2)の混合液100gに、パークミルH−80(日本油脂社の有機過酸化物、クメンハイドロパーオキサイド)0.4g(アクリル樹脂(1)とジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートの合計量に対して4%)を加え、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、エポキシ樹脂接着剤の主剤を製造した。(エポキシ主剤−2)エポキシ主剤−2の剪断速度4.7s−1での粘度Aは25Pa・s、剪断速度54s−1での粘度Bは21.3Pa・sであった。粘度A/粘度B=1.17であった。
(2)メタキシレンジアミン/2−エチル−4−メチル−イミダゾール/トリ(2,4,6−ジメチルアミノメチル)フェノール/アクリル樹脂(1)/ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(=60/27/3/8/2)の混合液100gに、エチレンチオ尿素0.2g(アクリル樹脂(1)とジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートの合計量に対して2%)を加え、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、エポキシ樹脂接着剤の硬化剤を製造した。(エポキシ硬化剤−2)
以上の通り、エポキシ主剤−2、エポキシ硬化剤−2(配合比は主剤/硬化剤=70/30)からなるアクリル樹脂(1)でチキソトロピー性が付与されたエポキシ樹脂接着剤(2)を製造した。
実施例1,2、および、比較例1,2
エポキシ樹脂接着剤1および2を使用し、接着性の試験を行った。試験結果を表1に示した。
表1中、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2とは主剤と硬化剤とを塗分けた場合(実施例1、2)と主剤と硬化剤をあらかじめ混合した場合(比較例1、2)の比較を示している。
表1中、使用方法で、主剤・硬化剤塗分けとは、エポキシ主剤をアルミニウム試験片の一方に接着剤膜厚が約380μmとなるよう塗布し、硬化剤をアルミニウム試験片の他方に接着剤膜厚が約120μmとなるよう(主剤/硬化剤比=69/31)塗布した後、接着に際し接着剤塗布面を貼合する方法を指す。主剤・硬化剤混合とは、エポキシ主剤とエポキシ硬化剤を配合比69/31で混合した後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、アルミニウム試験片の双方に接着剤膜厚が約250μmとなるよう塗布した後、接着に際し接着剤塗布面を貼合する方法を指す。ポットライフは、接着剤粘度が2倍以上となり、接着剤塗布作業が困難と判断される時間を示した。引張剪断強度は、表1中に示す所定時間毎に被着体の接着剤塗布面を貼合した後、硬化温度80℃で30分間プレキュアし、さらに100℃で30分間ポストキュアを行った。これを12時間養生した後の試験結果を示した。
実施例1、実施例2に見られるとおり、本発明が提案する主剤と硬化剤を塗り分ける方法では、接着剤にポットライフは見られず、接着作業が時間的にフリーとなる。一方、比較例1、2に見られるとおり、主剤と硬化剤をあらかじめ混合した場合には、短時間でポットライフが現れ、接着作業が実質的に不可能となる。また、接着剤の硬化が開始されているため、一定時間(表1では120分)が過ぎた後に接着を試みても、もはや接着することはできない。
接着剤塗布直後のデータを比較すれば明らかであるが、主剤、硬化剤を塗り分けても(実施例1および2)、主剤、硬化剤を混合した後接着(比較例1および2)しても、引張剪断強度(接着力)には有意差が見られず、接着剤を塗り分ける接着方法が接着作業性や接着剤のハンドリングで優れていることがわかる。
Figure 2009275160
1.アクリル接着剤(1)の製造例
アクリル−アクリルグラフト共重合体(1)20g、「ファンクリルFA−512M」(日立化成工業製のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート)51g、「NKエステルBPE−200」(新中村化学工業製のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート)20g、メタクリル酸1g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル8g「LUVAX−1266」(日本精蝋製のワックス)0.1gを混合後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行ってアクリル接着剤を製造した。
アクリル接着剤を2分割し、一方には「パークミルH−80」(日本油脂製の重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド)2.5gを添加しアクリル主剤−1とした。アクリル主剤−1の剪断速度4.7s−1での粘度Aは3.2Pa・s、剪断速度54s−1での粘度Bは2.8Pa・sであった。粘度A/粘度B=1.14であった。もう一方にはエチレンチオ尿素1gを添加しアクリル硬化剤−1を製造した。
2.アクリル接着剤(2)の製造例
アクリル樹脂(1)40g、「ファンクリルFA−512M」(日立化成工業製のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート)31g、「NKエステルBPE−200」(新中村化学工業製のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート)20g、メタクリル酸1g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル8g、「LUVAX−1266」(日本精蝋製のワックス)0.1gを混合後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行って、アクリル接着剤を製造した。
アクリル接着剤を2分割し、一方には「パークミルH−80」(日本油脂製の重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド)2.5gを添加しアクリル主剤−2とした。アクリル主剤−2の剪断速度4.7s−1での粘度Aは12.3Pa・s、剪断速度54s−1での粘度Bは11.7Pa・sであった。粘度A/粘度B=1.05であった。もう一方にはエチレンチオ尿素1gを添加しアクリル硬化剤−2を製造した。
3.アクリル接着剤(3)の製造例
アクリル樹脂(2)40g、「ファンクリルFA−511A」(日立化成工業製のジシクロペンテニルアクリレート)31g、「NKエステルBPE−200」(新中村化学工業製のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート)20g、メタクリル酸1g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル8g、「LUVAX−1266」(日本精蝋製のワックス)0.1gを混合後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行って、アクリル接着剤を製造した。
アクリル接着剤を2分割し、一方には「パークミルH−80」(日本油脂製の重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド)2.5gを添加しアクリル主剤−3とした。アクリル主剤−3の剪断速度4.7s−1での粘度Aは10.5Pa・s、剪断速度54s−1での粘度Bは9.9Pa・sであった。粘度A/粘度B=1.06であった。もう一方にはエチレンチオ尿素1gを添加しアクリル硬化剤−3を製造した。
実施例3、4、5、および、比較例3、4、5
アクリル接着剤1〜3を使用して、接着性の試験を行った。試験結果を表2に示した。表2中、使用方法で、主剤・硬化剤塗分けとは、アクリル主剤をアルミニウム試験片の一方に接着剤膜厚250μm塗布し、アクリル硬化剤をアルミニウム試験片の他方に接着剤膜厚250μm(主剤/硬化剤比=50/50)塗布した後、接着に際し接着剤塗布面を貼合する方法を指す。主剤・硬化剤混合とは、アクリル主剤とアクリル硬化剤を配合比50/50で混合した後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)を使用して、攪拌、混合、脱泡を行い、アルミニウム試験片の双方に接着剤膜厚250μm塗布した後、接着に際し接着剤塗布面を貼合する方法を指す。ポットライフは、接着剤粘度が2倍以上となり、接着剤塗布作業が困難と判断される時間を示した。
引張剪断強度は、表1中に示す所定時間毎に被着体の接着剤塗布面を貼合し、硬化温度30℃で30間硬化後、12時間養生した後の結果を示した。引張剪断強度は、表2中に示す所定時間毎に被着体の接着剤塗布面を貼合し、硬化温度30で30分間硬化後、12時間養生した後の試験結果を示した。
実施例3、実施例4、実施例5に見られるとおり、本発明が提案する主剤と硬化剤を塗り分ける方法では、接着剤にポットライフは見られず、接着作業が時間的にフリーとなる。一方、比較例3、4、5に見られるとおり、アクリル接着剤はポットライフが短いため、主剤、硬化剤混合後30分でもはや接着性を示すことはなくなった。
接着剤塗布直後のデータを比較すれば明らかであるが、主剤、硬化剤を塗り分けても(実施例3、4および5)、主剤、硬化剤を混合した後接着(比較例3、4および5)しても、引張剪断強度(接着力)には有意差が見られず、接着剤を塗り分ける接着方法が接着作業性や接着剤のハンドリングで優れていることがわかる。
Figure 2009275160
被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した状態の模式図。 被着体に主剤を塗布した状態の別の形態を示す模式図。 被着体に硬化剤を塗布した状態の別の形態を示す模式図。

Claims (7)

  1. 2液型接着剤の主剤および硬化剤を、主剤と硬化剤を混合しない状態で、被着体の一方に主剤を、被着体の他方に硬化剤を塗布した後、被着体の接着剤塗布面を貼合する接着方法。
  2. 2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度が、500mPa・s〜60Pa・sであり、2液型接着剤の主剤および/または硬化剤が剪断速度1s−1〜1000s−1(25℃)においてチキソトロピー性を示す請求項1に記載の接着方法。
  3. 2液型接着剤の主剤および/または硬化剤の剪断速度5±1s−1(25℃)で測定される粘度Aと、剪断速度50±5s−1(25℃)で測定される粘度Bの比(A/B)が,1.002〜10.0である請求項1または2に記載の接着方法。
  4. 2液型接着剤が、分子中に下記構造式で示される
    Figure 2009275160
    (ここで、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素原子数1〜8個のアルキル基を表す。)
    ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの枝ポリマーを有するアクリル−アクリルグラフト共重合体を含む請求項1〜3のいずれかに記載の接着方法。
  5. 2液型接着剤が、分子中に下記構造式で示される化学構造
    Figure 2009275160
    (ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R4は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R5は、水素原子または炭素原子数1〜3個のアルキル基、nは、1〜10個の整数を表す。)
    を有するアクリル樹脂を含む請求項1〜4のいずれかに記載の接着方法。
  6. 2液型接着剤が、分子中に下記構造式で示される化学構造
    Figure 2009275160
    (ここで、R6は、水素原子またはメチル基、R7は、炭素原子数1〜6個のアルキル基、R8は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R9は、水素原子またはメチル基を表す。)
    を有するアクリル樹脂を含む請求項1〜5のいずれかに記載の接着方法。
  7. 2液型接着剤が分子中に下記構造式で示される化学構造
    Figure 2009275160
    (ここで、R10は、水素原子またはメチル基、R11は、水素原子またはメチル基を表す。)
    を有するアクリル樹脂を含む請求項1〜5のいずれかに記載の接着方法。
JP2008129126A 2008-05-16 2008-05-16 接着方法 Pending JP2009275160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008129126A JP2009275160A (ja) 2008-05-16 2008-05-16 接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008129126A JP2009275160A (ja) 2008-05-16 2008-05-16 接着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009275160A true JP2009275160A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41440876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008129126A Pending JP2009275160A (ja) 2008-05-16 2008-05-16 接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009275160A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012052098A (ja) * 2010-08-02 2012-03-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びその硬化物
WO2012099171A1 (ja) * 2011-01-18 2012-07-26 シャープ株式会社 平面板付き表示パネル、平面板付き表示パネルの製造方法、及び、樹脂組成物
CN106926553A (zh) * 2016-05-10 2017-07-07 诺德美克股份公司 用于制备多层膜片的方法
JP2018003444A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 大日本塗料株式会社 コンクリート剥落防止工法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0211685A (ja) * 1988-06-29 1990-01-16 Toagosei Chem Ind Co Ltd 感圧性接着剤用無溶剤型組成物
JPH05105862A (ja) * 1991-10-14 1993-04-27 Three Bond Co Ltd 二液型接着剤
JP2004186429A (ja) * 2002-12-03 2004-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 粘接着テープ
JP2006122915A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Cemedine Co Ltd 鋳型模型製作用2液アクリル系接着剤、および該接着剤を用いた接着工法
JP2006124414A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Cemedine Co Ltd 鋳型模型製作用2液アクリル系接着剤、および該接着剤を用いた接着工法
JP2007146104A (ja) * 2005-10-25 2007-06-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 耐熱性表面保護テープおよび半導体ウェハの加工方法
JP2008106189A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Toray Fine Chemicals Co Ltd 接着剤組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0211685A (ja) * 1988-06-29 1990-01-16 Toagosei Chem Ind Co Ltd 感圧性接着剤用無溶剤型組成物
JPH05105862A (ja) * 1991-10-14 1993-04-27 Three Bond Co Ltd 二液型接着剤
JP2004186429A (ja) * 2002-12-03 2004-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 粘接着テープ
JP2006122915A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Cemedine Co Ltd 鋳型模型製作用2液アクリル系接着剤、および該接着剤を用いた接着工法
JP2006124414A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Cemedine Co Ltd 鋳型模型製作用2液アクリル系接着剤、および該接着剤を用いた接着工法
JP2007146104A (ja) * 2005-10-25 2007-06-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 耐熱性表面保護テープおよび半導体ウェハの加工方法
JP2008106189A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Toray Fine Chemicals Co Ltd 接着剤組成物

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012052098A (ja) * 2010-08-02 2012-03-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びその硬化物
WO2012099171A1 (ja) * 2011-01-18 2012-07-26 シャープ株式会社 平面板付き表示パネル、平面板付き表示パネルの製造方法、及び、樹脂組成物
CN103314402A (zh) * 2011-01-18 2013-09-18 夏普株式会社 带平面板的显示面板、带平面板的显示面板的制造方法以及树脂组合物
US8936839B2 (en) 2011-01-18 2015-01-20 Sharp Kabushiki Kaisha Display panel with flat plate, method for manufacturing display panel with flat plate, and resin composition
JP5685270B2 (ja) * 2011-01-18 2015-03-18 シャープ株式会社 平面板付き表示パネル、及び、平面板付き表示パネルの製造方法
CN103314402B (zh) * 2011-01-18 2016-01-06 夏普株式会社 带平面板的显示面板、带平面板的显示面板的制造方法
CN106926553A (zh) * 2016-05-10 2017-07-07 诺德美克股份公司 用于制备多层膜片的方法
ITUA20163315A1 (it) * 2016-05-10 2017-11-10 Nordmeccanica Spa Metodo per la produzione di un film multistrato
WO2017195012A1 (en) * 2016-05-10 2017-11-16 Nordmeccanica S.P.A. Method for producing a multilayer film
RU2728191C2 (ru) * 2016-05-10 2020-07-28 Нордмекканика С.П.А. Способ получения многослойной пленки
US11498323B2 (en) 2016-05-10 2022-11-15 Nordmeccanica S.P.A. Method for producing a multilayer film
JP2018003444A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 大日本塗料株式会社 コンクリート剥落防止工法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2453329C (en) Improved adhesives for bonding composites
JP6202133B2 (ja) アクリル系粘着テープ及びその製造方法
TWI564362B (zh) Double - sided adhesive tape and manufacturing method thereof
AU2002361547A1 (en) Adhesives for bonding composites
CA2440352A1 (en) Easy to manufacture meth(acrylic) adhesive compositions
JPH1036808A (ja) 粘着剤組成物および粘着シート類
JP2009275160A (ja) 接着方法
JP5347115B2 (ja) 粘着剤の製造方法
JP2002308919A (ja) 粘着性の柔軟なアクリル系樹脂
JP5510701B2 (ja) 接着剤組成物
JPH05331447A (ja) 室温硬化型二液性組成物
WO2021106994A1 (ja) ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物を含有する組成物セット
JPH08165459A (ja) フィルム状接着剤
CN110088185B (zh) 由多个压敏胶粘剂层制成的胶粘剂体系
JP6684800B2 (ja) 組成物
IE922394A1 (en) Structural adhesive based on an acrylic reactant
JP6579613B2 (ja) 組成物
JPH09183950A (ja) 二液型アクリル系接着剤組成物
WO2020208197A1 (en) Anaerobically curable compositions
JP6579610B2 (ja) 組成物
JP2777788B2 (ja) 2成分型アクリル系接着剤。
JP6579611B2 (ja) 組成物
JP6579612B2 (ja) 組成物
JP2023041542A (ja) 接着剤用バインダー樹脂及びこれを含む接着剤組成物
CN117384572A (zh) 一种耐低温丙烯酸酯压敏胶、压敏胶带及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20100303

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101213

A977 Report on retrieval

Effective date: 20121018

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A02 Decision of refusal

Effective date: 20130312

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02