JP2009249621A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】生物起源物質から誘導され得る部分を多く含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好であり、剛性および難燃性が良好で、且つ優れた成形加工性を有する工業材料として有用な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるカーボネート構成単位を含むポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、金属水酸化物(B成分)20〜200重量部を含有してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
【化1】
Figure 2009249621

【選択図】なし

Description

本発明は、新規な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは生物起源物質である糖質から誘導され得る部分を含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好で、かつ剛性および難燃性を有する、ポリカーボネート樹脂と特定の難燃剤からなる樹脂組成物であり、各種成形材料やポリマーアロイ材料の素材として有用な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、芳香族もしくは脂肪族ジオキシ化合物を炭酸エステルにより連結させたポリマーであり、その中でも2,2ービス(4ーヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)より得られるポリカーボネート樹脂(以下「PCーA」と称することがある)は、透明性、耐熱性に優れ、また耐衝撃性等の機械特性に優れた性質を有することから多くの分野に用いられている。
一般的にポリカーボネート樹脂は石油資源から得られる原料を用いて製造されるが、石油資源の枯渇が懸念されており、植物などの生物起源物質から得られる原料を用いたポリカーボネート樹脂の製造が求められている。
生物起源物質を原料として使用されたバイオマス材料の代表例がポリ乳酸であり、バイオマスプラスチックの中でも比較的高い耐熱性、機械特性を有するため、食器、包装材料、雑貨などに用途展開が広がりつつあるが、更に、工業材料としての可能性も検討されるようになってきた。しかしながら、ポリ乳酸は、工業材料として使用するに当たっては、その耐熱性が不足し、また生産性の高い射出成形によって成形品を得ようとすると、結晶性ポリマーとしてはその結晶性が低いため成形性が劣るという問題がある。こういった意味からもバイオマス材料の工業材料への展開を考えた場合、ポリカーボネート樹脂のような非晶性を有するバイオマス材料が求められている。
生物起源物質を原料として使用されたポリカーボネート樹脂としては、ポリ乳酸樹脂の他に、糖質から製造可能なエーテルジオール残基から得られる原料を用いたポリカーボネート樹脂が検討されている。
例えば、下記式(a)
Figure 2009249621
に示したエーテルジオールは、たとえば糖類およびでんぷんなどから容易に作られ、3種の立体異性体が知られているが、具体的には下記式(b)
Figure 2009249621
に示す、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール(本明細書では以下「イソソルビド」と呼称する)、下記式(c)
Figure 2009249621
に示す、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール(本明細書では以下「イソマンニド」と呼称する)、下記式(d)
Figure 2009249621
に示す、1,4:3,6−ジアンヒドロ−L−イジトール(本明細書では以下「イソイディッド」と呼称する)である。
イソソルビド、イソマンニド、イソイディッドはそれぞれD−グルコース、D−マンノース、L−イドースから得られる。たとえばイソソルビドの場合、D−グルコースを水添した後、酸触媒を用いて脱水することにより得ることができる。
これまで上記のエーテルジオールの中でも、特に、モノマーとしてイソソルビドを中心に用いてポリカーボネートに組み込むことが検討されてきた。この中で、特にイソソルビドのホモポリカーボネートについては特許文献1,2、非特許文献1,2に記載されている。
このうち特許文献1では、溶融エステル交換法を用いて203℃の融点を持つホモポリカーボネート樹脂を報告している。しかしながらこのポリマーは不充分な機械的性質しか有していない。非特許文献1では、酢酸亜鉛を触媒として用いた溶融エステル交換法において、ガラス転移温度が166℃のホモポリカーボネート樹脂を得ているが、熱分解温度(5%重量減少温度)が283℃と熱安定性は充分でない。非特許文献2においては、イソソルビドのビスクロロフォーメートを用いた界面重合を用いてホモポリカーボネート樹脂を得ているが、ガラス転移温度が144℃と耐熱性が充分でない。一方、耐熱性が高い例として、特許文献2では昇温速度10℃/分での示差熱量測定によるガラス転移温度が170℃以上であるポリカーボネートを報告しているが、還元粘度が高く成形材料として考えた場合の溶融粘度が高すぎるといった問題がある。また、このポリカーボネートはスズ触媒の存在下で製造されており、熱分解温度(5%重量減少温度)が300℃前後であり、熱安定性に改良の余地がある。一方、特許文献3では、イソソルビドと直鎖脂肪族ジオールとの共重合ポリカーボネートについて記載されている。
これらのイソソルビドからなるポリカーボネートの工業用途への展開を考えた場合、用途に応じて求められる特性は変わってくるが、難燃性は、工業材料、特には電気/電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品において特に求められる物性の1つである。しかしながらこれらいずれの文献にも、難燃性について一切述べられていない。
イソソルビドからなるホモポリカーボネート樹脂について、厚み1.6mmの成形品におけるUL−94規格の難燃レベルはnot−Vである。このイソソルビドからなるポリカーボネート樹脂の難燃化を考えた場合、公知のビスフェノールAタイプの芳香族ポリカーボネート樹脂で提唱されている分子内転移、異性化して炭化皮膜を形成するというような燃焼機構とは異なる。またポリカーボネート樹脂と難燃剤との相溶性の違いという観点からも従来公知のビスフェノールAタイプのポリカーボネート樹脂に用いられている難燃剤の全てがそのまま使える訳ではなく、別途検討が必要になってくる。また安全面や環境調和性の観点から、難燃剤についても非ハロゲン系、非リン系難燃剤への代替化が進行しつつある。
英国特許出願公開第1079686号明細書 国際公開第2007/013463号パンフレット 国際公開第2004/111106号パンフレット "Journal of Applied Polymer Science",2002年, 第86巻, p.872〜880 "Macromolecules",1996年,第29巻,p.8077〜8082
本発明は上記問題点を解決し、生物起源物質から誘導され得る部分を多く含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好であり、剛性および難燃性が良好で、且つ優れた成形加工性を有する工業材料として有用な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく、鋭意検討を行った結果、下記式(1)
Figure 2009249621
で表されるカーボネート構成単位を含むポリカーボネート樹脂に、特定の金属水酸化物を含有してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が、上記目的を達成することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、
1.下記式(1)で表されるカーボネート構成単位を含むポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、金属水酸化物(B成分)20〜200重量部を含有してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
Figure 2009249621
2.ポリカーボネート樹脂(A成分)は、ガラス転移温度(Tg)が145℃〜165℃であり、かつ5%重量減少温度(Td)が320℃〜400℃である前項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
3.上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6ージアンヒドローDーソルビトール)由来のカーボネート構成単位である前項1または2記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
4.金属水酸化物(B成分)が水酸化マグネシウム、および水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である前項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
5.ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、さらにフェノール系炭化剤(C成分)5〜30重量部を含有する前項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
6.ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、金属水酸化物(B成分)20〜150重量部を含有する前項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、
7.厚み1.6mmの成形品において、UL−94規格の難燃レベルがV−2を達成する前項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、および
8.前項1〜7のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物から形成された成形品、
が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、前記式(1)で表されるカーボネート構成単位を含むポリカーボネート樹脂であり、全カーボネート構成単位中、前記式(1)で表わされる構成単位は60モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましく、90モル%以上が特に好ましい。最も好適には、前記式(1)のカーボネート構成単位のみからなるホモポリカーボネート樹脂である。
該ポリカーボネート樹脂(A成分)は、250℃におけるキャピラリーレオメータで測定した溶融粘度が、シェアレート600sec-1の条件下で0.1×10〜2.4×10Pa・sの範囲にあることが好ましく、0.2×10〜2.0×10Pa・sの範囲にあることがより好ましく、0.2×10〜1.5×10Pa・sの範囲がさらに好ましい。溶融粘度がこの範囲であると機械的強度に優れ、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形する際に成形時のシルバーの発生等が無く良好である。また、該ポリカーボネート樹脂(A成分)は、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度の下限は0.14以上が好ましく、より好ましくは0.20以上である。また上限は0.45以下が好ましく、より好ましくは0.37以下であり、さらに好ましくは0.34以下である。比粘度が0.14より低くなると本発明のポリカーボネート樹脂組成物より得られた成形品に充分な機械強度を持たせることが困難となる。また比粘度が0.45より高くなると溶融流動性が高くなりすぎて、成形に必要な流動性を有する溶融温度が分解温度より高くなってしまう。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、そのガラス転移温度(Tg)の下限は145℃以上が好ましく、より好ましくは148℃以上であり、また上限は165℃以下が好ましい。Tgが145℃未満だと耐熱性(殊に吸湿による耐熱性)に劣り、165℃を超えると本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形する際の溶融流動性に劣る。TgはTA Instruments社製 DSC (型式 DSC2910)により測定される。
また、本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、その5%重量減少温度の下限は320℃以上が好ましく、より好ましくは330℃以上であり、また上限は400℃以下が好ましく、より好ましくは390℃以下であり、さらに好ましくは380℃以下である。5%重量減少温度が上記範囲内であると、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形する際の樹脂の分解がほとんど無く好ましい。5%重量減少温度はTA Instruments社製 TGA (型式 TGA2950)により測定される。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、下記式(a)
Figure 2009249621
で表されるエーテルジオールおよび炭酸ジエステルとから溶融重合法により製造することができる。エーテルジオールとしては、具体的には下記式(b)、(c)および(d)
Figure 2009249621
Figure 2009249621
Figure 2009249621
で表されるイソソルビド、イソマンニド、イソイディッドなどが挙げられる。
これら糖質由来のエーテルジオールは、自然界のバイオマスからも得られる物質で、再生可能資源と呼ばれるものの1つである。イソソルビドは、でんぷんから得られるD−グルコースに水添した後、脱水を受けさせることにより得られる。その他のエーテルジオールについても、出発物質を除いて同様の反応により得られる。
特に、カーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位を含んでなるポリカーボネート樹脂が好ましい。イソソルビドはでんぷんなどから簡単に作ることができるエーテルジオールであり資源として豊富に入手することができる上、イソマンニドやイソイディッドと比べても製造の容易さ、性質、用途の幅広さの全てにおいて優れている。
また本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、その特性を損なわない範囲で脂肪族ジオール類または芳香族ビスフェノール類との共重合としても良い。かかる脂肪族ジオールとしては、下記式(2)で表される脂肪族ジオールが好ましく用いられる。
Figure 2009249621
(式中、mは1〜10の整数)
具体的にはエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの直鎖状ジオール類や、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式アルキレン類などが挙げられ、中でも1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、およびシクロヘキサンジメタノールが好ましい。
芳香族ビスフェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称“ビスフェノールA”)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン等が挙げられる。
また、上記式(1)で表されるエーテルジオール、上記式(2)で表される脂肪族ジオールおよび芳香族ビスフェノールに加えて他のジオール残基を含むこともできる。その他のジオールとしてはジメタノールベンゼン、ジエタノールベンゼンなどの芳香族ジオールなどを挙げることができる。
また本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、その特性を損なわない範囲で末端基を導入することもできる。かかる末端基は、対応するヒドロキシ化合物を重合時に添加することにより導入することができる。ヒドロキシ化合物としては下記式(3)または(4)
Figure 2009249621
Figure 2009249621
で表されるヒドロキシ化合物が好ましく用いられる。
上記式(3),(4)中、Rは炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または下記式(5)
Figure 2009249621
であり、好ましくは炭素原子数4〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のパーフルオロアルキル基、または上記式(5)であり、特に炭素原子数8〜20のアルキル基、または上記式(5)が好ましい。Yは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合およびアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも一種の結合が好ましいが、より好ましくは単結合、エーテル結合およびエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも一種の結合であり、なかでも単結合、エステル結合が好ましい。aは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、特に1が好ましい。
また、上記式(5)中、R,R,R,RおよびRは、夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であり、好ましくは夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基および炭素原子数6〜10のアリール基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であり、特に夫々独立してメチル基及びフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基が好ましい。bは0〜3の整数であり、1〜3の整数が好ましく、特に2〜3の整数が好ましい。cは4〜100の整数であり、4〜50の整数が好ましく、特に8〜50の整数が好ましい。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、植物などの再生可能資源から得られる原料を用いたカーボネート構成単位を主鎖構造に持つことから、これらのヒドロキシ化合物もまた植物などの再生可能資源から得られる原料であることが好ましい。植物から得られるヒドロキシ化合物としては、植物油から得られる炭素数14以上の長鎖アルキルアルコール類(セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)などが挙げられる。
また、本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)は、前記式(a)で表されるエーテルジオールを含むビスヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを混合し、エステル交換反応によって生成するアルコールまたはフェノールを高温減圧下にて留出させる溶融重合を行うことによって得ることができる。
反応温度は、エーテルジオールの分解を抑え、着色が少なく高粘度の樹脂を得るために、できるだけ低温の条件を用いることが好ましいが、重合反応を適切に進める為には重合温度は180℃〜280℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは180℃〜270℃の範囲である。
また、反応初期にはエーテルジオールと炭酸ジエステルとを常圧で加熱し、予備反応させた後、徐々に減圧にして反応後期には系を1.3×10−3〜1.3×10−5MPa程度に減圧して生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさせる方法が好ましい。反応時間は通常1〜4時間程度である。
また、重合速度を速めるために重合触媒を用いることができる。該重合触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、二価フェノールのナトリウム塩またはカリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物、などが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。なかでも、含窒素塩基性化合物とアルカリ金属化合物とを併用して使用することが好ましい。
これらの重合触媒の使用量は、それぞれ炭酸ジエステル成分1モルに対し、好ましくは1×10−9〜1×10−3当量、より好ましくは1×10−8〜5×10−4当量の範囲で選ばれる。反応系は窒素などの原料、反応混合物、反応生成物に対し不活性なガスの雰囲気に保つことが好ましい。窒素以外の不活性ガスとしては、アルゴンなどを挙げることができる。更に、必要に応じて酸化防止剤等の添加剤を加えてもよい。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)の製造に用いる炭酸ジエステルとしては、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜18のアルキル基などのエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(p−ブチルフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
炭酸ジエステルは全エーテルジオール化合物に対してモル比で1.02〜0.98となるように混合することが好ましく、より好ましくは1.01〜0.98であり、さらに好ましくは1.01〜0.99である。炭酸ジエステルのモル比が1.02より多くなると、炭酸エステル残基が末端封止として働いてしまい充分な重合度が得られなくなってしまい好ましくない。また炭酸ジエステルのモル比が0.98より少ない場合でも、充分な重合度が得られず好ましくない。
上記製造法により得られたポリカーボネート樹脂(A成分)に触媒失活剤を添加する事もできる。触媒失活剤としては、公知の触媒失活剤が有効に使用されるが、この中でもスルホン酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましく、更にドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等のドデシルベンゼンスルホン酸の上記塩類やパラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩等のパラトルエンスルホン酸の上記塩類が好ましい。またスルホン酸のエステルとしてベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸ブチル、ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスルホン酸フェニル、パラトルエンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸エチル、パラトルエンスルホン酸ブチル、パラトルエンスルホン酸オクチル、パラトルエンスルホン酸フェニル等が好ましく用いられ、その中でもドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩が最も好ましく使用される。これらの触媒失活剤の使用量はアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物より選ばれた前記重合触媒1モル当たり0.5〜50モルの割合で、好ましくは0.5〜10モルの割合で、更に好ましくは0.8〜5モルの割合で使用する事ができる。
本発明に用いる金属水酸化物(B成分)としては難燃性を付与しえるものであれば、特に限定なく用いることができるが、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する化合物を単独もしくは2 種以上組み合わせたものを挙げることができる。 これらの金属水和物の中でも、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。また、金属水酸化物(B成分)の表面は、シランカップリング剤、チタン酸あるいは脂肪酸による処理が施されていることが望ましい。表面処理を施された金属水酸化物の表面には、シランカップリング剤、チタン酸あるいは脂肪酸に由来する被膜が形成される。このような表面処理により、本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A成分)の分解を抑制できるだけでなく、金属水酸化物の分散性が向上し、ポリカーボネート樹脂や該樹脂から形成された成形品の難燃性をさらに向上させることができる。
本発明で使用される金属水酸化物(B成分)の量はポリカーボネート樹脂100重量部に対して20〜200重量部であり、好ましくは50〜200重量部であり、より好ましくは70〜200重量部、さらに好ましくは90〜200重量部である。金属水酸化物(B成分)の量が20重量部より少ない場合には難燃性の発現が不十分になりやすく、200重量部より多い場合には熱安定性や耐熱性が低下する。
本発明において、ポリカーボネート樹脂(A成分)に、さらにフェノール系炭化剤(C成分)を配合することが好ましい。フェノール系炭化剤を配合することにより、上記金属水酸化物(B成分)の配合割合を少なくしても難燃性を発現することができるという利点がある。
フェノール系炭化剤としては、芳香族部分を多く含む樹脂が好ましく用いられる。具体的には、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンエーテルなどが挙げられ、特にフェノール樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンエーテルが好ましく用いられる。また本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、生物起源物質から誘導され得る部分を多く含有するという観点から、フェノール系炭化剤としてテルペンフェノール樹脂なども好ましく用いることができる。
フェノール系炭化剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して好ましくは5〜30重量部であり、より好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは10〜25重量部である。また、フェノール系炭化剤を使用した場合の金属水酸化物(B成分)の配合量は、好ましくは20〜150重量部であり、より好ましくは50〜150重量部、さらに好ましくは70〜150重量部である。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物では必要に応じて離型剤を添加することができる。かかる離型剤は、アルコールと脂肪酸とのエステルである。その中でも一価アルコールと脂肪酸とのエステルまたは多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルが好ましく、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルおよび/または全エステルがより好ましく、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルがさらに好ましい。なお、ここで云う部分エステルとは、多価アルコールの水酸基の一部が脂肪酸とエステル反応せずに残存しているものを意味する。さらに、炭素原子数1〜20の一価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸とのエステル及び炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の離型剤が好ましく、特に炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが使用される。
具体的に一価アルコールと飽和脂肪酸とのエステルとしては、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート等が挙げられる。
具体的に多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタンモノステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサステアレート等のジペンタエリスルトールの全エステルまたは部分エステル等が挙げられる。
これらのエステルのなかでも、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノステアレート等の部分エステルが好ましく、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレートがより好ましく、特に、ステアリン酸モノグリセリドが好ましい。かかる離型剤は、1種または2種以上の混合物であってもよい。
離型剤の量はポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.01〜0.5重量部が好ましく、0.03〜0.5重量部がより好ましく、0.03〜0.3重量部がさらに好ましく、特に0.03〜0.2重量部が好ましい。離型剤がこの範囲内にあると、ヤケを抑制しつつ離型性の向上を達成することができる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には、さらにヒンダードフェノール系熱安定剤および/またはリン系熱安定剤を加えても良い。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、例えばオクタデシルー3ー(3,5ージーtertーブチルー4ーヒドロキシフェニル)プロピオネート、ベンゼンプロパン酸3,5ービス(1,1ージメチルエチル)ー4ーヒドロキシアルキルエステル(アルキルは炭素数7〜9で側鎖を有する)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3ー(5ーtertーブチルー4ーヒドロキシーmートリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3ー(3,5ージーtertーブチルー4ーヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3ー(3,5ージーtertーブチルー4ーヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9ービス[2ー[3ー(3ーtertーブチルー4ーヒドロキシー5ーメチルフェニル)プロピオニロキシ]ー1,1ージメチルエチル]ー2,4,8,10ーテトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−イソプロピリデンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−tert−ペンチル−6−(3−tert−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルメタクリレート、2−tert−ペンチル−6−(3−tert−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ブチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ブチルフェニルメタクリレート、および2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルメタクリレートなどが挙げられる。上記ヒンダードフェノール系安定剤は、1種のみならず2種以上を混合して用いることができる。
ヒンダードフェノール系安定剤の配合量はポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.0005〜0.1重量部が好ましく、0.001〜0.1重量部がより好ましく、0.005〜0.1重量部がさらに好ましく、0.01〜0.1重量部が特に好ましい。ヒンダードフェノール系熱安定剤がこの範囲内にあると、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際の分子量低下や色相悪化などを抑える事ができる。
リン系熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステルなどが例示される。具体的にはホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−iso−プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6ージーtertーブチルー4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6ージーtertーブチルー4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
更に他のホスファイト化合物としては二価フェノール類と反応し環状構造を有するものも使用できる。例えば、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイトなどを挙げることができる。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどを挙げることができ、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−3,3’―ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト等が挙げられ、テトラキス(ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましく、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。上記リン系安定剤は、1種のみならず2種以上を混合して用いることができる。
リン系安定剤の配合量はポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.001〜0.5重量部が好ましく、0.005〜0.5重量部がより好ましく、0.005〜0.3重量部がさらに好ましく、0.01〜0.3重量部が特に好ましい。リン系安定剤がこの範囲内にあると、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際の分子量低下や色相悪化などを抑える事ができる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、そのISO178に従って測定された曲げ弾性率が4,000〜20,000MPaの範囲が好ましく、6,000〜20,000MPaの範囲がより好ましく、6,000〜18,000MPaの範囲がさらに好ましい。本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、剛性(曲げ弾性率)に優れた成形品を得ることができる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、そのISO75に従って測定された0.45MPa荷重下における荷重たわみ温度が80〜160℃の範囲が好ましく、90〜150℃の範囲がより好ましく、100〜150℃の範囲がさらに好ましく、110〜150℃の範囲が特に好ましい。荷重たわみ温度が上記範囲にあると耐熱性と溶融流動性のバランスが良いという点で好ましい。
また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、1.6mm(1/16インチ)のテストピースにおける米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に従って評価した難燃レベルがV−2を達成する。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の製造に当たっては、その製造法は特に限定されるものではない。しかしながら本発明の樹脂組成物の好ましい製造方法は押出機を用いて各成分を溶融混練する方法である。
押出機としては特に二軸押出機が好適であり、原料中の水分や溶融混練樹脂から発生する揮発ガスを脱気できるベントを有するものが好ましく使用できる。ベントからは発生水分や揮発ガスを効率よく押出機外部へ排出するための真空ポンプが好ましく設置される。
また、押出原料中に混入した異物などを除去するためのスクリーンを押出機ダイス部前のゾーンに設置し、異物を樹脂組成物から取り除くことも可能である。かかるスクリーンとしては金網、スクリーンチェンジャー、焼結金属プレート(ディスクフィルターなど) などを挙げることができる。
さらにB成分およびその他添加剤(以下の例示において単に“添加剤”と称する)の押出機への供給方法は特に限定されないが、以下の方法が代表的に例示される。
(i)添加剤をA成分の樹脂とは独立して押出機中に供給する方法。
(ii)添加剤とA成分の樹脂粉末とをスーパーミキサーなどの混合機を用いて予備混合した後、押出機に供給する方法。
(iii)添加剤とA成分の樹脂とを予め溶融混練してマスターペレット化する方法。
(iv)他の予備混合の方法として、樹脂と添加剤を溶媒中に均一分散させた溶液とした後、該溶媒を除去する方法。
押出機より押出された樹脂組成物は、直接切断してペレット化するか、またはストランドを形成した後かかるストランドをペレタイザーで切断してペレット化される。更に外部の埃などの影響を低減する必要がある場合には、押出機周囲の雰囲気を清浄化することが好ましい。更にかかるペレットの製造においては、光学ディスク用ポリカーボネート樹脂や光学用環状ポリオレフィン樹脂において既に提案されている様々な方法を用いて、ペレットの形状分布の狭小化、ミスカット物の低減、運送または輸送時に発生する微小粉の低減、並びにストランドやペレット内部に発生する気泡(真空気泡)の低減を適宜行うことができる。これらの処方により成形のハイサイクル化、およびシルバーの如き不良発生割合の低減を行うことができる。またペレットの形状は、円柱、角柱、および球状など一般的な形状を取り得るが、より好適には円柱である。かかる円柱の直径は好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.5〜4mm、さらに好ましくは2〜3.3mmである。一方、円柱の長さは好ましくは1〜30mm、より好ましくは2〜5mm、さらに好ましくは2.5〜3.5mmである。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、通常前記の如く製造されたペレットを射出成形して各種製品を製造することができる。更にペレットを経由することなく、押出機で溶融混練された樹脂を直接シート、フィルム、異型押出成形品、ダイレクトブロー成形品、および射出成形品にすることも可能である。
射出成形においては、通常の成形方法だけでなく、適宜目的に応じて、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、および超高速射出成形などの射出成形法を用いて成形品を得ることができる。これら各種成形法の利点は既に広く知られるところである。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、押出成形により各種異形押出成形品、シート、およびフィルムなどの形で利用することもできる。またシート、フィルムの成形にはインフレーション法や、カレンダー法、キャスティング法なども使用可能である。さらに特定の延伸操作をかけることにより熱収縮チューブとして成形することも可能である。また本発明の樹脂組成物を回転成形やブロー成形などにより成形品とすることも可能である。
また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には、用途に応じて各種の機能付与剤を添加してもよく、例えば可塑剤、光安定剤、重金属不活性化剤、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などである。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には耐衝撃性を上げる目的でゴム質重合体を添加しても良い。かかるゴム質重合体とは、ガラス転移温度が10℃以下、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−30℃以下であるゴム成分からなる重合体、並びに該ゴム成分からなる重合体に他のポリマー鎖が結合してなる共重合体をいう。更にそのゴム成分がゴム質重合体100重量%中少なくとも35重量%、より好ましくは45重量%含有する重合体をいう。ゴム成分の含有量の上限は実用上90重量%程度が適切である。
ゴム質重合体としてより具体的には、SB(スチレン−ブタジエン)共重合体、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、MBS(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン)共重合体、MABS(メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)共重合体、MB(メチルメタクリレート−ブタジエン)共重合体、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム)共重合体、AES(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン)共重合体、MA(メチルメタクリレート−アクリルゴム)共重合体、MAS(メチルメタクリレート−アクリルゴム−スチレン)共重合体、メチルメタクリレート・アクリル−ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体、および天然ゴムなどを挙げることができる。その中でもSB共重合体、ABS共重合体、MBS共重合体、メチルメタクリレート・アクリル−ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)共重合体、および天然ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム質重合体が好ましい。
本発明で使用されるゴム質重合体の量はポリカーボネート樹脂100重量部に対して好ましくは1〜30重量部であり、より好ましくは1〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1〜7重量部である。ゴム質重合体の量が1重量部より少ない場合には衝撃強度の発現が不十分になりやすく、30重量部より多い場合には耐熱性、又は剛性が低下し、更には難燃性が発現しなくなってしまう。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には用途に応じて各種の有機および無機のフィラー、繊維などを複合化して用いることもできる。フィラーとしては例えばカーボン、タルク、マイカ、ワラストナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイトなどを上げることができる。また、繊維としては例えばケナフなどの天然繊維のほか、各種の合成繊維、ガラス繊維、石英繊維、炭素繊維などが挙げられる。このうち天然繊維については、麻、黄麻、ケナフ、バガス、ジュート、とうもろこし繊維、竹繊維、羊毛などが挙げられる。また、天然物由来の繊維として、レーヨン、ビスコース、アセテート等が挙げられる。
本発明で使用されるフィラーおよび/または繊維はポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜50重量部であり、さらに好ましくは1〜30重量部である。
また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には、例えばポリ乳酸、脂肪族ポリエステルの他、芳香族ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアクリル、ABS、ポリウレタンなど、各種の生物起源物質からなるポリマーならびに合成樹脂、ゴムなどと混合しアロイ化して用いることもできる。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は生物起源物質から誘導される部分を含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好で、成形性に優れ、得られた成形品は剛性(曲げ弾性率)および透明性に優れ、且つ難燃性が良好であることから、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、各種機械部品、建築材料、自動車部品、各種の樹脂トレー、食器類をはじめとする様々な用途に幅広く用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。但し、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではない。また、実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。なお、評価は下記の方法によった。
(1)比粘度 ηsp
ペレットを塩化メチレンに溶解、濃度を約0.7g/dLとして、温度20℃にて、オストワルド粘度計(装置名:RIGO AUTO VISCOSIMETER TYPE VMRー0525・PC)を使用して測定した。なお、比粘度ηspは下記式から求めた。
ηsp=t/t−1
t :試料溶液のフロータイム
:溶媒のみのフロータイム
(2)ガラス転移温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 DSC (型式 DSC2910)により測定した。
(3)5%重量減少温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 TGA (型式 TGA2950)により測定した。
(4)溶融粘度
(株)東洋精機製キャピラリーレオメータ(キャピログラフ 型式1D)を用い、キャピラリー長10.0mm、キャピラリー径1.0mm、測定温度250℃にて測定速度を任意に変更し測定した結果得られたShear Rate/Viscosityカーブより600sec-1での溶融粘度を読み取った。
(5)燃焼性
1.6mm(1/16インチ)のテストピースを成形し、これを用いて難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に従って評価を行った。
(6)曲げ弾性率
ペレットを120℃で12時間乾燥した後、日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いてシリンダ温度250℃、金型温度90℃にて曲げ試験片を成形した。曲げ試験をISO178に従って行った。
(7)荷重たわみ温度(0.45MPa)
上記(6)にて作成した曲げ試験片を用いてISO75で規定される低荷重下(0.45MPa)の荷重たわみ温度を測定した。
(8)成形性
日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いて成形を行い、厚み2mmの見本板の形状を目視にて評価した(金型温度:80〜110℃、シリンダ温度:230〜260℃)。なお判断基準は以下の通りである。
○;濁り、割れ、ヒケ、および分解によるシルバーが見られない。
X;濁り、割れ、ヒケ、または分解によるシルバーが見られる。
参考例1 ポリカーボネート樹脂A−1の製造
イソソルビド7307重量部(50モル)とジフェニルカーボネート10709重量部(50モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.48重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して1×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを5.0×10−4重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して0.25×10−6モル)仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.00×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、220℃に昇温し、30分間、240℃に昇温し30分間反応させた。
次いで、徐々に減圧し、2.67×10−3MPaで10分間、1.33×10−3MPaで10分間反応を続行し、さらに減圧し、4.00×10−5MPaに到達したら、徐々に250℃まで昇温し、最終的に250℃、6.66×10−5MPaで1時間反応せしめた。反応後のポリマーをペレット化し、比粘度が0.35のペレットを得た。このペレットのガラス転移温度は165℃、5%重量減少温度は358℃、溶融粘度は1.79×10Pa・sであった。
参考例2 ポリカーボネート樹脂A−2の製造
最終的に250℃、6.66×10−5MPaで40分間反応せしめた以外は実施例1と同様にして反応を行い、反応後のポリマーをペレット化し、比粘度0.29のペレットを得た。このペレットのガラス転移温度は162℃、5%重量減少温度は352℃、溶融粘度は1.15×10Pa・sであった。
実施例1〜6、比較例1
表1に記載の樹脂組成物を以下の要領で作成した。表1の割合の各成分を計量して、均一に混合し、かかる混合物を押出機に投入して樹脂組成物の作成を行った。押出機としては径15mmφのベント式二軸押出機((株)テクノベル社製KZW15−25MG)を使用した。押出条件は吐出量14kg/h、スクリュー回転数250rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第1供給口からダイス部分まで250℃とし、ペレットを得た。得られたペレットを100℃で12時間乾燥した後、各物性評価を行った。
また、表1に記載の使用した原材料等は以下の通りである。
(A成分)
A−1:参考例1にて製造したポリカーボネート樹脂ペレット
A−2:参考例2にて製造したポリカーボネート樹脂ペレット
(B成分)
B−1:水酸化マグネシウム「キスマ5A」(協和化学工業(株)社製)
B−2:水酸化アルミニウム「B1403」(日本軽金属(株)社製)
(C成分)
C−1:フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製PR−53195)
(その他の成分)
L−1:ステアリン酸モノグリセリド(理研ビタミン(株)リケマールS−100A)
P−1:ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト((株)アデカ製 アデカスタブPEP−36)
Figure 2009249621

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表されるカーボネート構成単位を含むポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、金属水酸化物(B成分)20〜200重量部を含有してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 2009249621
  2. ポリカーボネート樹脂(A成分)は、ガラス転移温度(Tg)が145℃〜165℃であり、かつ5%重量減少温度(Td)が320℃〜400℃である請求項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6ージアンヒドローDーソルビトール)由来のカーボネート構成単位である請求項1または2記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 金属水酸化物(B成分)が水酸化マグネシウム、および水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、さらにフェノール系炭化剤(C成分)5〜30重量部を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、金属水酸化物(B成分)20〜150重量部を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 厚み1.6mmの成形品において、UL−94規格の難燃レベルがV−2を達成する請求項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物から形成された成形品。
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