JP2009248720A - 駆動車輪用軸受装置およびアクスルモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】加工工数、組立工数を削減しつつ、補修時の部品交換費用も抑えた低コストの駆動車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】駆動車輪用軸受装置は、車両のナックルの孔と所定のはめあいで嵌合させる外方部材25と、車輪を固定するためのフランジ21をもったハブ輪1及びそのハブ輪1と嵌合させた内輪24とからなる内方部材と、外方部材25と内方部材1,24との間に転動自在に介在させた複列の転動体30と、ハブ輪1と圧入により形成された凹凸嵌合構造Mを介して一体化させた等速自在継手の外側継手部材5とを有し、外方部材25の外周面25aとナックルの孔の内周面にそれぞれ環状溝を形成し、双方の環状溝に係合させた止め輪130によって、ナックルから外方部材25の抜け止めをするとともに、止め輪130の変形または破断のみによって外方部材25をナックルから分離可能とした。
【選択図】図1
【解決手段】駆動車輪用軸受装置は、車両のナックルの孔と所定のはめあいで嵌合させる外方部材25と、車輪を固定するためのフランジ21をもったハブ輪1及びそのハブ輪1と嵌合させた内輪24とからなる内方部材と、外方部材25と内方部材1,24との間に転動自在に介在させた複列の転動体30と、ハブ輪1と圧入により形成された凹凸嵌合構造Mを介して一体化させた等速自在継手の外側継手部材5とを有し、外方部材25の外周面25aとナックルの孔の内周面にそれぞれ環状溝を形成し、双方の環状溝に係合させた止め輪130によって、ナックルから外方部材25の抜け止めをするとともに、止め輪130の変形または破断のみによって外方部材25をナックルから分離可能とした。
【選択図】図1
Description
この発明は自動車等の車両の駆動車輪を車体に対して回転自在に支持するための駆動車輪用軸受装置およびアクスルモジュールに関する。
自動車の動力伝達装置は、エンジンから車輪へ動力を伝達するとともに、サスペンションの上下動や旋回時に生じる車輪の半径方向および軸方向の変位ならびにモーメント変位を許容する必要がある。このため、エンジンと駆動車輪との間に介在させるドライブシャフトのインボード側端部をしゅう動式等速自在継手を介してディファレンシャルに連結し、アウトボード側端部を固定式等速自在継手を介して駆動車輪に連結している。なお、以下ではドライブシャフトというときはシャフトとその両端の等速自在継手を含めた全体をドライブシャフトと呼ぶこととする。ここで、車両に組み付けた状態で車両の中央寄り側をインボード側と呼び、外側寄りとなる側をアウトボード側と呼ぶ。
駆動車輪用軸受装置は、駆動車輪を取り付けるためのフランジをもったハブ輪と、ハブ輪とトルク伝達可能に結合したアウトボード側等速自在継手の外側継手部材と、これらを回転自在に支持する転がり軸受とをユニット化させたものである。そして、ドライブシャフトと駆動車輪用軸受装置の組み合わせをアクスルモジュールと呼ぶ。ドライブシャフトと駆動車輪用軸受装置とは、アウトボード側等速自在継手の外側継手部材を共通の構成要素としている。
車輪用軸受装置には、第1世代と称される複列の転がり軸受を単独に使用する構造から、外方部材に車体取付けフランジを一体に有する第2世代に進化し、さらに、車輪取付けフランジを一体に有するハブ輪の外周に、複列の転がり軸受の一方の内側軌道(インナレース)を形成した第3世代、さらには、ハブ輪と等速自在継手とを一体化し、この等速自在継手を構成する外側継手部材の外周に、複列の転がり軸受の他方の内側軌道(インナレース)を形成した第4世代のものまで開発されている。
特許文献1には第3世代の車輪用軸受装置が記載されている。この車輪用軸受装置は、図16に示すように、外径方向に延びるフランジ151を有するハブ輪152と、ハブ輪152に外側継手部材153を固定した等速自在継手154と、ハブ輪152の外周側に配置した外方部材155とを備える。
等速自在継手154は、前記外側継手部材153と、外側継手部材153の椀形部157内に収納した内側継手部材158と、外側継手部材153と内側継手部材158との間に介在させたボール159と、ボール159を保持する保持器160とを備える。内側継手部材158の中心孔にスプライン(またはセレーション。以下同じ)161が形成してあり、図示省略のシャフトのスプライン軸とスプライン結合するようになっている。
ハブ輪152は前記フランジ151と筒部163とを有し、フランジ151の外端面(反継手側の端面)164には、図示省略のホイールおよびブレーキロータを装着するための短筒状のパイロット部165が形成してある。パイロット部165は、大径のブレーキパイロット165aと小径のホイールパイロット165bとからなり、ブレーキパイロット165aにブレーキロータを嵌合させ、ホイールパイロット165bにホイールを嵌合させる。
筒部163の椀形部157側端部に小径部166が設けてあり、この小径部166に内
輪167が嵌合させてある。ハブ輪152の筒部163の外周面のフランジ近傍には第1内側軌道(インナレース)168が形成してあり、内輪167の外周面に第2内側軌道(インナレース)169が形成してある。ハブ輪152のフランジ151はボルト装着孔162を有し、このボルト装着孔162に植え込んだハブボルト(図示省略)によってホイールおよびブレーキロータをフランジ151に固定する。
輪167が嵌合させてある。ハブ輪152の筒部163の外周面のフランジ近傍には第1内側軌道(インナレース)168が形成してあり、内輪167の外周面に第2内側軌道(インナレース)169が形成してある。ハブ輪152のフランジ151はボルト装着孔162を有し、このボルト装着孔162に植え込んだハブボルト(図示省略)によってホイールおよびブレーキロータをフランジ151に固定する。
外方部材155は、内周に2列の外側軌道(アウタレース)170、171が形成してあり、外周にフランジ(車体取付けフランジ)182が形成してある。ハブ輪152の第1内側軌道168と外方部材155の第1外側軌道170とが対向し、内輪167の第2内側軌道169と外方部材155の第2外側軌道171とが対向し、これらの間に2列の転動体172が介在させてある。
ハブ輪152の筒部163の内周面にはスプライン部176が形成してある。また、軸部173は、先端にねじ部174が形成してあり、そのねじ部174と椀形部157との間にスプライン部175が形成してある。そして、外側継手部材153の軸部173をハブ輪152の筒部163に挿入し、軸部173のスプライン部175とハブ輪152のスプライン部176とをかみ合わせることで、ハブ輪152と外側継手部材153をトルク伝達可能に結合することができる。
筒部163から突出した軸部173のねじ部174にナット177を取り付けて締め付けると、ナット177の座面178と筒部163の外端面179とが密着し、椀形部157の軸部側の端面180と内輪167の外端面181とが密着する。すなわち、ナット177を締め付けることによって、ハブ輪152が内輪167を介してナット177と椀形部157とで挟持される。
特開2004−340311号公報
従来は、上に述べたように、軸部173のスプライン部175とハブ輪152のスプライン部176とをかみ合わせてトルク伝達可能な結合構造を得ていた。このため、軸部173およびハブ輪152の双方にスプライン加工を施す必要があって、コスト高となるばかりでなく、圧入に際して軸部173のスプライン部175とハブ輪152のスプライン部176との凹凸を合わせる必要がある。さらに、歯面を合わせることによって、圧入すれば、凹凸歯が損傷する(むしれる)おそれがある。また、歯面を合わせることなく、凹凸歯の大径合わせにて圧入すれば、円周方向のガタが生じやすい。円周方向のガタがあると、回転トルクの伝達性に劣るとともに、異音が発生するおそれもあった。このように、スプライン嵌合による場合、凹凸歯の損傷および円周方向のガタの両者を同時に除去することは困難であった。
また、筒部163から突出した軸部173のねじ部174にナット177を取り付けて締め付ける構造であるため、外側継手部材153の軸部173の先端にねじを切る加工が必要であることに加えて、組立時にはナット177を取り付けて締め付けるという作業が不可欠である。したがって、作業性に劣るとともに、部品点数も多く、部品管理性も劣ることになっていた。
そこで、本出願人は先に、円周方向のガタを抑制でき、しかも、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材との分離・再組立が可能で、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材との組立作業が容易な車輪用軸受装置を提案した(特願2007−274065)。
しかしながら、軸受外輪に相当する外方部材を車両のナックルの孔に挿入して鋼製の止め輪で抜け止めをするという簡素化した構造であるため、次のような問題がある。すなわち
、補修等に際して、ナックルから外方部材を取り外すことが容易でなく、大きな引き抜き荷重を負荷して分解せざるをえない。その結果、ナックルの止め輪溝が破壊されてしまうので、ナックルをも交換する必要が生じ、補修コストが嵩む。
しかしながら、軸受外輪に相当する外方部材を車両のナックルの孔に挿入して鋼製の止め輪で抜け止めをするという簡素化した構造であるため、次のような問題がある。すなわち
、補修等に際して、ナックルから外方部材を取り外すことが容易でなく、大きな引き抜き荷重を負荷して分解せざるをえない。その結果、ナックルの止め輪溝が破壊されてしまうので、ナックルをも交換する必要が生じ、補修コストが嵩む。
この発明は、上記問題点を除去して、加工工数、組立工数を削減しつつ、補修時の部品交換費用も抑えた低コストの駆動車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
この発明の駆動車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道を形成した外方部材と、車輪を固定するためのフランジを有し外周に複列の内側軌道のうちの一方を形成したハブ輪と、前記ハブ輪と嵌合し外周に複列の内側軌道のもう一方を形成した内輪とからなる内方部材と、外方部材の外側軌道と内方部材の内側軌道との間に転動自在に介在させた複列の転動体と、前記ハブ輪と圧入により一体化させた等速自在継手の外側継手部材とを有する駆動車輪用軸受装置であって、前記ハブ輪と前記外側継手部材は凹凸嵌合構造を形成しており、前記凹凸嵌合構造は、前記外側継手部材の軸部の外径面と前記ハブ輪の孔部の内径面のどちらか一方に軸方向に延びる凸部を設けて、前記ハブ輪の孔部に前記外側継手部材の軸部を圧入させることにより、他方に前記凸部と密着嵌合する凹部を前記凸部によって形成させた、凸部と凹部との嵌合接触部位全域が密着した凹凸嵌合構造であり、前記外方部材を車両のナックルの孔と所定のはめあいで嵌合させるとともに、前記外方部材の外周面と前記ナックルの孔の内周面にそれぞれ環状溝を形成し、双方の環状溝に係合させた止め輪によって、前記ナックルから前記外方部材の抜け止めをするとともに、前記止め輪の変形はたは破断のみによって前記外方部材を前記ナックルから分離可能としたことを特徴とするものである。
ハブ輪の孔部の内周面と外側継手部材の軸部の外周面とのどちらか一方に設けた軸方向に延びる凸部を、軸方向に沿って他方に圧入し、他方に凸部にて凸部に密着嵌合する凹部を形成して、凸部と凹部との嵌合接触部位全域が密着した凹凸嵌合構造となすことができる。
等速自在継手の外側継手部材の軸部に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度をハブ輪の孔部内径部よりも高くして、前記軸部をハブ輪の孔部に凸部の軸方向端部側から圧入することによって、この凸部にてハブ輪の孔部内径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成してもよい(請求項2)。この際、凸部が相手側の凹部形成面(ハブ輪の孔部内径面)に食い込んでいくことによって、孔部がわずかに拡径した状態となって、凸部の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部が元の径に戻ろうとして縮径することになる。これによって、凸部の凹部嵌合部位の全体がその対応する凹部に対して密着する。
また、ハブ輪の孔部の内径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設けるとともに、少なくともこの凸部の軸方向端部の硬度を等速自在継手の外側継手部材の軸部の外径部よりも高くして、前記ハブ輪側の凸部をその軸方向端部側から外側継手部材の軸部に圧入することによって、この凸部にて外側継手部材の軸部の外径面に凸部に密着嵌合する凹部を形成して、前記凹凸嵌合構造を構成してもよい(請求項3)。凸部が軸部の外径面に食い込んでいくことによって、孔部がわずかに拡径した状態となって、凸部の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、孔部が元の径に戻ろうとして縮径することになる。これによって、凸部とその凹部に嵌合する相手部材の凹部(シャフトの外径面)との嵌合接触部位全域が密着する。
軸受の構成を例示するならば、軸受形式が複列アンギュラ玉軸受の場合、2列のアウタレースをもった外方部材と、2列のインナレースをもった内方部材と、アウタレースとイ
ンナレースとの間に介在させた転動体(この場合は玉)とで構成される。軸受内輪に相当する内方部材は、それぞれ1列のインナレースをもったハブ輪と内輪とを含み、ハブ輪に内輪を嵌合させてハブ輪の端部をかしめることによって固定することができる。種々のかしめ加工が知られているが、一例として揺動かしめを挙げることができる。ハブ輪の端部をかしめることによって、2列のインナレース間の間隔が狭まり、軸受予圧が付与される。軸受外輪に相当する外方部材はナックルの孔とはめあいの関係にある。
ンナレースとの間に介在させた転動体(この場合は玉)とで構成される。軸受内輪に相当する内方部材は、それぞれ1列のインナレースをもったハブ輪と内輪とを含み、ハブ輪に内輪を嵌合させてハブ輪の端部をかしめることによって固定することができる。種々のかしめ加工が知られているが、一例として揺動かしめを挙げることができる。ハブ輪の端部をかしめることによって、2列のインナレース間の間隔が狭まり、軸受予圧が付与される。軸受外輪に相当する外方部材はナックルの孔とはめあいの関係にある。
外側継手部材は、前記軸部と、内部に内側継手部材やトルク伝達要素を収容するマウス部とからなり、外側継手部材の開口端部にはブーツが装着してある。一般に、このブーツを外側から締め付けるブーツバンドの最大外径がドライブシャフトの最大外径となる。したがって、外方部材の外径を当該最大外径よりも大きく設定しておくことにより、ドライブシャフト全体をナックルの孔からアウトボード側に取り出すことができる。
ここで、ドライブシャフトは、アウトボード側等速自在継手と、シャフトと、インボード側等速自在継手とで構成され、エンジンからのトルクをホイールに伝達する働きをする。インボード側等速自在継手はトランスミッションの出力軸とトルク伝達可能に、かつ、スライドスプラインにより軸方向移動可能に結合している。アウトボード側等速自在継手はハブ輪を介してホイールにトルクを伝達する。
外方部材はナックルに対して取り付け、取り外しが可能である。外方部材とナックルの孔とのはめあいを締まりばめ(タイトフィット)とすることにより、軸方向の抜け止めはある程度可能である。しかし、過大な締め代にはできないことから、確実な抜け止めをしてフェールセーフおよび想定外の高荷重が負荷されたときの対策を図るため、止め輪を併用する。外方部材の外周面とナックルの孔の内周面にそれぞれ止め輪溝を形成し、外方部材の外周面に止め輪を装着して弾性変形により縮径させた状態でナックルの孔に挿入し、軸方向に移動させると、止め輪がナックルの孔の止め輪溝の位置に到達し次第、弾性により拡径してナックルの孔内に拡がり、双方の止め輪溝に係合するに至る。図16に示した従来例のように外方部材のフランジをボルトでナックルに締結するのに比べて、取り付け、取り外しが容易である。
ナックルから外方部材を取り外すに当たっては、止め輪を積極的に変形させる。ここで、変形というときは破壊も含む。そして、ナックルおよび外方部材を破壊することがないように、ナックルおよび外方部材よりもせん断応力が小さい材料の止め輪を使用する(請求項4)。具体的には、止め輪のせん断応力は5〜150MPaの範囲とするのが好ましい(請求項5)。そのような止め輪の材料の一例として熱可塑性合成樹脂を挙げることができる(請求項6)。
外方部材をナックルの孔に圧入する作業を容易にするため、止め輪の外径側稜線部を面取りしてもよい(請求項7)。これは止め輪の断面形状が矩形の場合であるが、断面形状が円形の止め輪を採用しても同様の効果がある(請求項8)。つまり、円形断面の線材を素材とした止め輪を採用することにより、ナックルの孔への圧入作業が容易となる。
ナックルの孔のアウトボード側の端縁を面取りしてもよい(請求項9)。ナックルの孔のアウトボード側は、車両に取り付けた状態で車両の外側になる側であって、外方部材を圧入する際の入口部となるため、開口端縁の面取りが止め輪を徐々に縮径させて外方部材の止め輪溝内に沈み込みやすくする役割を果たし、外方部材をナックルの孔にスムーズに挿入することができる。
この発明のアクスルモジュールは、請求項1から9のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置と、前記外側継手部材を含むアウトボード側等速自在継手と、シャフトと、インボード側
等速自在継手とを有し、前記アウトボード側等速自在継手およびインボード側等速自在継手の最大外径が前記外方部材の外径よりも小さいことを特徴とするものである。
等速自在継手とを有し、前記アウトボード側等速自在継手およびインボード側等速自在継手の最大外径が前記外方部材の外径よりも小さいことを特徴とするものである。
この発明によれば、凹凸嵌合構造において、半径方向および円周方向におけるガタの原因となるすきまが形成されないので、嵌合部位のすべてがトルク伝達に寄与し、安定したトルク伝達が可能であり、しかも、異音の発生もない。さらには、すきまなく密着しているので、トルク伝達部位の強度が向上する。このため、車輪用軸受装置を軽量、コンパクトにすることができる。
また、外側継手部材の軸部の外周面とハブ輪の孔部の内周面とのどちらか一方に設けた凸部を、軸方向に沿って他方に圧入することによって、この凸部に密着嵌合する凹部を形成することができる。このため、凹凸嵌合構造を確実に形成することができる。しかも、凹部が形成される側の部材にはスプライン等を形成しておく必要がなく(加工工数の削減)、かつ、組立に際してスプライン同士の位相合わせをする必要がなく(組立工数の削減)、しかも、圧入時の歯面の損傷を回避することができて、安定した嵌合状態を維持できる。
さらに、ナックルや外方部材よりも止め輪のせん断応力が小さいため、補修等に際してナックルから外方部材を取り外すときナックルに損傷を与える心配がない。したがって、補修時等の部品交換も必要最小限に抑えられ、総じて低コストな駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1にアクスルモジュールの例を示す。このアクスルモジュールは、車輪用軸受装置部分と、ドライブシャフト部分に大別することができる。車輪用軸受装置は、アウトボード側等速自在継手T1の外側継手部材と、ハブ輪1と、転がり軸受2とをユニット化したものである。ドライブシャフトは、シャフト10と、その両端に取り付けたアウトボード側の等速自在継手T1とインボード側の等速自在継手T2とを含む。このように、車輪用軸受装置とドライブシャフトはアウトボード側等速自在継手T1(の外側継手部材)を共通の構成要素としている。
アウトボード側の等速自在継手T1は、ここではツェッパ型の例を示してあるが、ボール溝の溝底に直線部分を有するアンダーカットフリー型等、他の固定式等速自在継手を採用することもできる。等速自在継手T1は、外側継手部材としての継手外輪5と、内側継手部材としての継手内輪6と、トルク伝達要素としての複数のボール7と、ボール7を保持するケージ8とを主要な部材として含む。
継手外輪5はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼でつくられ、マウス部11とステム部12とからなり、図5に示すように、両者の境界部分にバックフェイス11aが形成してある。マウス部11は一端にて開口した椀状で、その球面状の内周面(内球面)13に、軸方向に延びた複数のボール溝14が円周方向に等間隔に形成してある。継手外輪5の軸部12は、クロスハッチングで示すように、バックフェイス11aから軸部にかけて表面硬さ58〜64HRC(ロックウエル硬さCスケール)の範囲の所定の硬化層Hが形成してある。なお、軸部12の先端は表面硬化処理を施さず生のままとしてある。
継手内輪6はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼でつくられ、
軸心部のスプライン孔6aにてシャフト10の端部のスプライン軸10aとスプライン嵌合させることにより、シャフト10とトルク伝達可能に結合してある。シャフト10の端部10aに装着した止め輪9によって継手内輪6からのシャフト10の抜け止めをしてある。継手内輪6は球面状の外周面(外球面)15を有し、軸方向に延びた複数のボール溝16が円周方向に等間隔に形成してある。
軸心部のスプライン孔6aにてシャフト10の端部のスプライン軸10aとスプライン嵌合させることにより、シャフト10とトルク伝達可能に結合してある。シャフト10の端部10aに装着した止め輪9によって継手内輪6からのシャフト10の抜け止めをしてある。継手内輪6は球面状の外周面(外球面)15を有し、軸方向に延びた複数のボール溝16が円周方向に等間隔に形成してある。
継手外輪5のボール溝14と継手内輪6のボール溝16とは対をなし、各対のボール溝14,16で形成されるボールトラックに1個ずつ、ボール7が転動可能に組み込んである。ボール7は継手外輪5のボール溝14と継手内輪6のボール溝16との間に介在してトルクを伝達する。すべてのボール7はケージ8によって同一平面内に保持される。ケージ8は継手外輪5と継手内輪6との間に球面接触状態で介在し、球面状の外周面にて継手外輪5の内球面13と接し、球面状の内周面にて継手内輪6の外球面15と接する。
内部に充填した潤滑剤の漏洩を防止するとともに、外部から異物が侵入するのを防止するため、マウス部11の開口部はブーツ60で塞いである。ブーツ60は、大径部60aと、小径部60bと、大径部60aと小径部60bとを連結する蛇腹部60cとからなる。大径部60aはマウス部11の開口部に取り付けてブーツバンド61で締め付けてある。小径部60bはシャフト10のブーツ装着部10bに取り付けてブーツバンド62で締め付けてある。
インボード側の等速自在継手T2は、ここではトリポード型の例を示してあるが、ダブルオフセット型等、他のしゅう動式等速自在継手を採用することもできる。等速自在継手T2は、外側継手部材としての継手外輪131と、内側継手部材としてのトリポード132と、トルク伝達要素としてのローラ133とを主要な構成要素としている。
継手外輪131はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼でつくられ、マウス部131aとステム部131bとからなり、ステム部131bにてデイファレンシャルの出力軸とトルク伝達可能に連結するようになっている。マウス部131aは一端にて開口したカップ状で、内周の円周方向三等分位置に軸方向に延びるトラック溝136が形成してある。このためマウス部131aの横断面形状は花冠状を呈する。トラック溝136とステム部131bの外周には高周波焼入れによって表面硬さ58〜64HRCの範囲の所定の硬化層が形成してある。
トリポード132はボス138と脚軸139とからなり、ボス138のスプライン孔138aにてシャフト10の端部スプライン10cとトルク伝達可能に結合している。脚軸139はボス138の円周方向三等分位置から半径方向に突出している。各脚軸139にはローラ133を回転自在に支持させてある。
ここでも、ブーツ140を取り付けて継手外輪131の開口部を塞いである。これにより、内部に充填した潤滑剤の漏洩を防止するとともに、外部から異物が侵入するのを防止する。ブーツ140は、大径部140aと、小径部140bと、大径部140aと小径部140bとの間の蛇腹部140cとからなり、大径部140aをマウス部131aの開口端部に取り付けてブーツバンド141で締め付け、小径部140bをシャフト10のブーツ装着部10dに取り付けてブーツバンド141で締め付けてある。
次に、ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼でつくられ、図2、図5から分かるように、筒部20と、筒部20の反継手側の端部に設けたフランジ21とを有する。ハブ輪1のフランジ21にはボルト装着孔32が設けてあり、このボルト装着孔32に植え込んだハブボルト33によってホイールおよびブレーキロータをこのフランジ21に固定する。筒部20の継手側の端部に小径部23を形成し、そこに内
輪24を嵌合させてある。そして、小径部23の端部を半径方向外側にかしめて、かしめ部31を内輪24の端面に当てることにより、内輪24をハブ輪1に固定すると同時に軸受に予圧を付与する。
輪24を嵌合させてある。そして、小径部23の端部を半径方向外側にかしめて、かしめ部31を内輪24の端面に当てることにより、内輪24をハブ輪1に固定すると同時に軸受に予圧を付与する。
筒部20は軸心部を貫通した孔22(図5)を有する。孔22は、軸方向中間部の嵌合部22aを中心として、その反継手側に位置するテーパ部22bと、継手側の大径部22cとを含む。嵌合部22aにおいて、後述する凹凸嵌合構造Mを介して等速自在継手T1の継手外輪5の軸部12とハブ輪1とが結合される。また、嵌合部22aと大径部22cとはテーパ孔22dで接続してある。このテーパ孔22dは、ハブ輪1と継手外輪5の軸部12を結合する際の圧入方向に向かって縮径している。テーパ孔22dの角度θ1(図5)は、例えば15°〜75°とする。
ハブ輪1は、図5にクロスハッチングで示すように、内側軌道28をはじめ、アウトボード側のシールS1のシールリップが摺接するシールランド部から小径部23の一部にかけて高周波焼入れによって表面硬さ58〜64HRCの範囲の所定の硬化層H1を形成してある。これにより、シールランド部の耐摩耗性が向上するだけでなく、モーメント荷重等に対するハブ輪1自体の強度が増大して耐久性が向上する。また、塑性変形させてかしめ部31とすべき部分は、鍛造後の素材表面硬さの未焼入れ部とするのが好ましい。
転がり軸受2は、軸受外輪に相当する外方部材25と、軸受内輪に相当する内方部材(1、24)と、転動体としての玉30を主要な構成要素としている。外方部材25はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼でつくられ、外周面が円筒形状で、内周に2列の外側軌道(アウタレース)26、27を有する。内方部材はここではハブ輪1と内輪24とで構成される。すなわち、ハブ輪1の筒部20のフランジ21寄りに第1内側軌道(インナレース)28が形成してあり、ハブ輪1の小径部23に嵌合させた内輪24の外周に第2内側軌道(インナレース)29が形成してある。軌道28には高周波焼入れによって表面硬さが58〜64HRCの範囲の硬化層が形成されている。内輪24はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼でつくられ、軌道29にはズブ焼入れによって表面硬さが58〜64HRCの範囲の硬化層が形成されている。そして、第1外側軌道26と第1内側軌道28とが対向し、第2外側軌道27と第2内側軌道29とが対向し、これらの間に玉30が介在させてある。各列の玉30は保持器で所定間隔に保持される。
内部に充填した潤滑剤の漏洩を防止するとともに外部からの異物の侵入を防止するため、外方部材25の両端開口部にシール部材S1,S2が装着してある。なお、後述するように、外方部材25は車体の懸架装置から延びるナックル34(図9参照)の孔34aに嵌合させるようになっている。
ハブ輪1と等速自在継手T1の継手外輪5の軸部12とは、凹凸嵌合構造Mを介して結合させる。凹凸嵌合構造Mは、図3に示すように、例えば、軸部12の端部に設けた軸方向に延びる凸部35と、ハブ輪1の孔22の内径面(この場合、軸部嵌合部22aの内径面37)に形成される凹部36とからなり、凸部35とその凸部35に嵌合する凹部36との嵌合接触部位38全域が密着している。すなわち、軸部12の反マウス部側の外周面に、複数の凸部35が円周方向に所定ピッチで配設され、ハブ輪1の孔22の嵌合部22aの内径面37に凸部35が嵌合する複数の凹部36が円周方向に沿って形成されている。つまり、円周方向全周にわたって、凸部35とこれに嵌合する凹部36とがタイトフィットしている。
この場合、各凸部35は、その断面が凸円弧状の頂点を有する三角形状(山形状)であり、各凸部35の凹部嵌合部位とは、図3(b)に示す範囲Aであり、断面における山形の中腹部から山頂にいたる範囲である。また、円周方向の隣り合う凸部35間において、
ハブ輪1の内径面37よりも内径側にすきま40が形成されている。
ハブ輪1の内径面37よりも内径側にすきま40が形成されている。
前述のとおりハブ輪1の継手側の端部をかしめてかしめ部31を内輪24の端面に当てることで軸受予圧を付与するものであることから、継手外輪5のマウス部11のバックフェイス11aを内輪24に当てる必要がなく、ハブ輪1の端部(この場合、かしめ部31)に対してマウス部11を接触させない非接触構造とすることができる。このため、図2に示すように、ハブ輪1のかしめ部31とマウス部11のバックフェイス11aとの間にすきま98が存在している。なお、異音の問題がないならば、マウス部11とかしめ部31を接触させた構造とすることも可能である。
凹凸嵌合構造Mよりも継手側(インボード側、つまり車両に取り付けた状態で車両の内側となる方)および凹凸嵌合構造Mよりも反継手側(アウトボード側、つまり車両に取り付けた状態で車両の外側となる方)にそれぞれ、凹凸嵌合構造Mへの異物侵入防止手段Wが設けてある。すなわち、図6に拡大して示すように、ハブ輪1のかしめ部31とマウス部11のバックフェイス11aとの間のすきま98に配置したシール部材99によってインボード側の異物侵入防止手段W1(図2)を形成させる。この場合、すきま98は、ハブ輪1のかしめ部31とマウス部11のバックフェイス11aとの間の半径方向部分と、大径部22cと軸部12との間の軸方向部分とを含む。そして、シール部材99は、すきま98の半径方向部分と軸方向部分とが会合するコーナ付近に配置してある。なお、シール部材99としては、図6(a)に示すようなOリング等のようなものであっても、図6(b)に示すようなガスケット等のようなものであってもよい。
アウトボード側の異物侵入防止手段W2は、図2および図4に示すように、係合部であるテーパ状係止片65と、テーパ部22bの内径面との間に介在させたシール材(図示省略)の形態をとることができる。この場合、テーパ状係止片65にシール材が塗布されることになる。すなわち、塗布後に硬化してテーパ状係止片65とテーパ部22bの内径面との間において密封性を発揮できる種々の樹脂からなるシール材(シール剤)を塗布すればよい。なお、このシール材としては、この車輪用軸受装置が使用される雰囲気において劣化しないものが選択される。
継手外輪5の軸部12の端部とハブ輪1の内径面37との間に軸部抜け止め構造M1が設けてある。この軸部抜け止め構造M1は、継手外輪5の軸部12の端部から反継手側に延びてテーパ部22bに係止する前記テーパ状係止片65からなる。すなわち、テーパ状係止片65は、継手側から反継手側に向かって拡径するリング状体からなり、その外周面65aの少なくとも一部がテーパ部22bに圧接乃至接触している。
車輪用軸受装置を組み立てる場合、後述するように、ハブ輪1に対して継手外輪5の軸部12を圧入し、凸部35によって凹部36を形成させるようにしている。このとき、圧入の進行に伴い、凸部35によって形成される凹部36から材料がはみ出してはみ出し部45(図4参照)が形成される。はみ出し部45は、凸部35の凹部嵌合部位が嵌入(嵌合)する凹部36の容量の材料分であって、形成される凹部36から押し出されたもの、もしくは、凹部36を形成するために切削されたもの、または、押し出されたものと切削されたものの両者等から構成される。このため、はみ出し部45を収納するポケット部(収納部)50を軸部12に設けてある。
ここでは軸部12のスプライン41の軸端縁に円周方向溝51を設けることによって、ポケット部(収納部)50を形成させてある。円周方向溝51よりも反スプライン側には、上述の軸部抜け止め構造M1を構成するテーパ状係止片65が位置している。
次に、凹凸嵌合構造Mのつくり方を説明する。この場合、図5に示すように、軸部12
の外径部には表面硬化処理を施し、この硬化層Hに軸方向に延びた凸部41aと凹部41bとからなるスプライン41を形成する。このため、スプライン41の凸部41aが硬化処理されて、この凸部41aが凹凸嵌合構造Mの凸部35となる。なお、ここでの硬化層Hの範囲は、クロスハッチングで示すように、スプライン41の外端縁から継手外輪5のバックフェイス11aの一部までである。表面硬化処理としては、高周波焼入れや浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。高周波焼入れとは、高周波電流の流れているコイル中に焼入れに必要な部分を入れ、電磁誘導作用によりジュール熱を発生させて伝導性物体を加熱する原理を応用した焼入れ方法である。浸炭焼入れとは、低炭素材料の表面から炭素を浸入/拡散させ、その後に焼入れを行う方法である。
の外径部には表面硬化処理を施し、この硬化層Hに軸方向に延びた凸部41aと凹部41bとからなるスプライン41を形成する。このため、スプライン41の凸部41aが硬化処理されて、この凸部41aが凹凸嵌合構造Mの凸部35となる。なお、ここでの硬化層Hの範囲は、クロスハッチングで示すように、スプライン41の外端縁から継手外輪5のバックフェイス11aの一部までである。表面硬化処理としては、高周波焼入れや浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。高周波焼入れとは、高周波電流の流れているコイル中に焼入れに必要な部分を入れ、電磁誘導作用によりジュール熱を発生させて伝導性物体を加熱する原理を応用した焼入れ方法である。浸炭焼入れとは、低炭素材料の表面から炭素を浸入/拡散させ、その後に焼入れを行う方法である。
また、ハブ輪1の外径側に高周波焼入れによる硬化層H1を形成するとともに、ハブ輪の内径側を未焼き状態としたものである。ここでの硬化層H1の範囲は、クロスハッチングで示すように、フランジ21の付け根部から内輪24が嵌合する小径部23のかしめ部近傍までである。高周波焼入れを行えば、表面は硬く、内部は素材の硬さそのままとすることができ、このため、ハブ輪1の内径側を未焼き状態に維持できる。継手外輪5の軸部12の硬化層Hとハブ輪1の未硬化部との硬度差は、HRCで20ポイント以上とする。具体例を挙げるならば、硬化層Hの硬度を50HRCから65HRC程度とし、未硬化部の硬度を10HRCから30HRC程度とする。
この際、凸部35の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面(この場合、ハブ輪1の孔22の内径面37)の位置に対応する。すなわち、図5に示すように、孔22の内径面37の内径寸法Dを、凸部35の最大外径、つまりスプライン41の凸部41aである凸部35の頂点を結ぶ円の最大直径寸法(外接円直径)D1よりも小さく、凸部間の軸部外径面の外径寸法、つまりスプライン41の凹部41bの底を結ぶ円の最大直径寸法D2よりも大きく設定する。すなわち、D2<D<D1で表わされる寸法関係とする。
スプラインは、その構成も加工方法も周知である(JIS B 0006:1993参照)。すなわち、転造加工、切削加工、プレス加工、引き抜き加工等の種々の加工方法によって、形成することがきる。また、表面硬化処理としては、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。
軸部12の端面の外周縁部からテーパ状係止片65(図2、図4)を形成させるための短円筒部66を軸方向に突出させてある。短円筒部66の外径D4は孔22の嵌合部22aの内径寸法Dよりも小さく設定してある。これにより、この短円筒部66は、後述するように軸部12をハブ輪1の孔22に圧入するとき調心作用をする。
そして、図5に示すように、ハブ輪1の軸心と継手外輪5の軸心とを合わせた状態で、ハブ輪1に対して継手外輪5の軸部12を挿入(圧入)していく。なお、継手外輪5の軸部12の付け根部(マウス部側)にあらかじめシール部材99(図2参照)をはめておく。このとき、ハブ輪1の孔22に圧入方向に向かって縮径するテーパ部22dが形成してあるので、このテーパ部22dが圧入開始時のガイド作用を発揮する。また、孔22の内径面37の径寸法Dと、凸部35の最大外径寸法D1と、スプライン41の凹部の最大外径寸法D2とが前記のような関係であり、しかも、凸部35の硬度が孔22の内径面37の硬度よりも20ポイント以上大きいので、軸部12をハブ輪1の孔22に圧入していけば、この凸部35が嵌合部22aの内径面37に食い込んでいき、凸部35が、この凸部35と嵌合する凹部36を軸方向に沿って形成していくことになる。
図4に示すように、圧入の進行に伴って形成されるはみ出し部45はカールしつつポケット部50内に収納されていく。すなわち、嵌合部22aの内径面から削り取られたり、押し出されたりした材料の一部がポケット部50内に入り込んでいく。
圧入によって、図3に示すように、軸部12の端部の凸部35と、これと嵌合する凹部36との嵌合接触部位38の全体が密着している。すなわち、相手側の凹部形成面(この場合、嵌合部22aの内径面37)に凸部35の形状が転写される。凸部35が嵌合部22aの内径面37に食い込んでいくことによって、嵌合部22aがわずかに拡径した状態となって凸部35の軸方向の移動を許容し、軸方向の移動が停止すれば、嵌合部22aが元の径に戻ろうとして縮径することになる。言い換えれば、凸部35の圧入時にハブ輪1が半径方向に弾性変形し、この弾性変形分の予圧が凸部35の歯面(凹部嵌合部位の表面)に付与される。このため、凸部35の凹部嵌合部位の全体がその対応する凹部36に対して密着する凹凸嵌合構造Mを確実に形成することができる。
また、継手外輪5の軸部12の付け根部(マウス部側)にシール部材99が装着してあるので、圧入完了状態で、ハブ輪1のかしめ部31とマウス部11のバックフェイス11aとの間のすきま98がこのシール部材99によって塞がれて密閉されることになる。
継手外輪5の軸部12をハブ輪1の孔22に圧入する際には、継手外輪5のマウス部11の外径面に、図2等に示すように段差面Gを設け、この段差面Gに圧入用治具Kを係合させ、この圧入用治具Kから段差面Gに圧入荷重(軸方向荷重)を負荷すればよい。なお、段差面Gは円周方向に全周にわたって設けても、円周方向に所定ピッチで設けてもよい。このため、使用する圧入用治具Kとしても、これらの段差面Gに対応して軸方向荷重を負荷できればよい。
このようにして凹凸嵌合構造Mが形成されるが、この凹凸嵌合構造Mの軸方向位置は、転がり軸受2の軌道26、27、28、29の直下位置を避けた位置とするのが望ましい。
凹凸嵌合構造Mを介して継手外輪5の軸部12とハブ輪1とが一体化された状態では、図5から了解されるように、短円筒部66が嵌合部22aからテーパ部22b側に突出している。そこで、図2に想像線で示すように、治具67を使用してこの短円筒部66を拡径すなわち半径方向外側に塑性変形させる。治具67は、円柱状の本体部68と、本体部68の先端に連設される円錐台部69とを備える。円錐台部69は、その傾斜面69aの傾斜角度がテーパ部22bの傾斜角度と略同一で、かつ、その先端の外径が短円筒部66の内径と同一か、それよりもわずかに小さい寸法に設定してある。
そして、治具67に矢印α方向の荷重を負荷して治具67の円錐台部69を短円筒部66に嵌入させることにより、この短円筒部66を拡径させようとする矢印β方向の力を付与する。その結果、治具67の円錐台部69によって、短円筒部66の少なくとも一部はテーパ部22bの内径面側に押圧され、テーパ部22bの内径面に、異物侵入防止手段W2を構成するシール材を介して圧接ないし接触した状態となり、軸部抜け止め構造M1を構成することができる。なお、治具67に矢印α方向の荷重を負荷する際には、この車輪用軸受装置が矢印α方向へ移動しないように固定する必要があるが、ハブ輪1や等速自在継手T1等の一部を固定部材で受ければよい。短円筒部66は、内径面を軸端側に拡径するテーパ形状にしておけば鍛造で内径面を成形することも可能であり、コスト低減に繋がる。
治具67の矢印α方向の荷重を低減させるため、円筒部66に切り欠きを入れてもよく、また、治具67の円錐台69の円錐面を円周方向の全体ではなく部分的に配置してもよい。円筒部66に切り欠きを入れた場合、円筒部66を拡径させやすくなる。また、治具67の円錐台69の円錐面を円周方向に部分的に配置した場合、円筒部66を拡径させる部位が円周上の一部になるため、治具67の押し込み荷重を低減させることができる。
図1に示すように組み立てられたアクスルモジュールは、図9に示すように、転がり軸受2の外方部材25をナックル34の孔に嵌合させることによって車両への組付けが完了する。このために、外方部材25の円筒形の外周面25aとナックル34の孔の円筒形の内周面34aを所定のはめあいに設定してある。そして、外方部材25の外周面25aとナックル34の孔の内周面34aとの間に止め輪130を介在させる。止め輪130を使用することにより、ナックル34に対する外方部材25の抜け止め効果が高まる。すなわち、外方部材25の外周面25aに環状溝129(図2)を形成するとともに、ナックル34の孔の内周面34aにも環状溝(図示省略)を形成する。そして、止め輪130を外方部材25の環状溝129とナックル34の環状溝の双方に係合させる。つまり、止め輪130の内径側は外方部材25の環状溝129と係合させ、止め輪130の外径側はナックル34の環状溝と係合させる。
図1に示すように、外方部材25の外径D11を等速自在継手T1の最大外径寸法D12よりも大径とする。ここで、等速自在継手T1の最大外径寸法D12は、ブーツ60およびブーツバンド61等の付属品も含めた状態でのこの等速自在継手T1の最大外径寸法を意味する。また、インボード側等速自在継手T2の最大外径寸法D13を外方部材25の外径D11よりも小径に設定する。インボード側等速自在継手T2の最大外径寸法D13は、アウトボード側等速自在継手T1の場合と同様に、ブーツ140およびブーツバンド141等の付属品も含めた状態でのインボード側等速自在継手T2の最大外径寸法を意味する。
アクスルモジュールの車両への組み付けは、図7と図8に示すように、ナックル34にこのアクスルモジュールをインボード側の等速自在継手T2側から通し、続いてアウトボード側の等速自在継手T1を通過させ、最後に、駆動車輪用軸受装置の外方部材25をナックル34の孔の内周面34aに圧入することになる。これによって、図9に示すように、外方部材25がナックル34に圧入された状態で、止め輪130が外方部材25の外周面25aの環状溝129とナックル34の内周面34aの環状溝とに係合する。
このように、アクスルモジュールは、図1に示すように組み立てた状態で車両への組み付けが可能である。これにより、組付け作業現場での作業工数を減じることができ、作業性が高まる。しかも、分解・組立等における部品の損傷を防止して品質を安定させることができる。
図10および図11に止め輪130を示す。図10は矩形断面の止め輪の例、図11は円形断面の止め輪の例である。矩形断面の止め輪130の場合、図10(b)に示すように、外径側稜線部を面取りしてある。このように、外径側稜線部を面取りした矩形断面の止め輪、あるいは、円形断面の止め輪を採用することにより、ナックル34の孔に外方部材25を圧入するとき、止め輪130をスムーズに縮径させて外方部材25の環状溝129内に沈み込みやすくすることができる。同様の目的で、ナックル34の孔のアウトボード側端部も面取りするのが好ましい。ナックル34の孔のアウトボード側端部は、外方部材25を圧入するときの入口部となることから、圧入をスムーズに開始するためである。
止め輪130の材料は、外方部材25、ナックル34の材料よりもせん断応力が小さいものを採用する。ナックル34の材料には種々のものがあるが、一般に、鋳鉄、アルミニウム合金ダイカスト、アルミニウム合金鋳物等である。また、許容せん断応力は、材料、形状、肉厚等々によっても異なるが、一応の目安として例示するならば、アルミニウム合金ダイカストの場合200MPa以下である。
一方、1500ccクラスの車両の場合、5.7kN(580kgf)程度の耐力が必
要である。耐力5.7kNとは、スラスト荷重として5.7kNが止め輪に負荷されても止め輪が変形または破損しないことを意味する。この場合のせん断応力は、止め輪130の寸法にもよるが、10MPa程度(5〜15MPa)になる。したがって、止め輪130の材料が備えるべきせん断応力としては、5MPa以上150MPa以下の範囲が好ましい。
要である。耐力5.7kNとは、スラスト荷重として5.7kNが止め輪に負荷されても止め輪が変形または破損しないことを意味する。この場合のせん断応力は、止め輪130の寸法にもよるが、10MPa程度(5〜15MPa)になる。したがって、止め輪130の材料が備えるべきせん断応力としては、5MPa以上150MPa以下の範囲が好ましい。
そのような材料の一例としては熱可塑性合成樹脂も挙げられる。具体例を挙げるならば、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ABS樹脂(アクリルニトリルブタジェンスチレン樹脂)等である。樹脂製の止め輪は射出成型により比較的安価に量産することができる。したがって、分解時には止め輪130のせん断応力を越える引き抜き力を付与してナックル34から外方部材25を引き抜くことができる。このとき、止め輪130が変形または破損して分解を許容するので、外方部材25やナックル34の破損が防止される。再組付けに当たっては、変形または破損した止め輪は新品と交換する。
ハブ輪1はパイロット部を設けてないため、冷間鍛造が容易な形状であり、したがって生産性の向上に寄与する。この場合、ハブ輪1とは別体の、パイロット部をもった部材をハブ輪1に取り付けるようにしてもよい。図12は、そのような部材がブレーキロータ142である場合の例である。すなわち、ブレーキロータ142にパイロット部144を設けるとともに、ハブ輪1のフランジ21の外周面21aをブレーキパイロットとしてある。この場合、ホイールパイロット部を設けないことでハブ輪1が簡略形状となり、鍛造が容易となる。したがって、ハブ輪1を冷間鍛造により低コストで製造することができる。
もちろん、図16に関連して既に述べた従来例のようにハブ輪にパイロット部を設けることも可能である。たとえば図13に示すように、ハブ輪1のフランジ21の反継手側の端面にブレーキパイロット148aとホイールパイロット148bからなるパイロット部146を設ける。
ここに述べ、かつ、図示した実施例の効果について述べる。
車輪用軸受装置において、凹凸嵌合構造Mは、凸部35と凹部36との嵌合接触部位38の全体が密着しているので、この嵌合構造Mにおいて、半径方向および円周方向においてガタが生じるすきまが形成されない。このため、嵌合部位のすべてが回転トルク伝達に寄与し、安定したトルク伝達が可能であり、しかも、異音の発生も生じさせない。
車輪用軸受装置において、凹凸嵌合構造Mは、凸部35と凹部36との嵌合接触部位38の全体が密着しているので、この嵌合構造Mにおいて、半径方向および円周方向においてガタが生じるすきまが形成されない。このため、嵌合部位のすべてが回転トルク伝達に寄与し、安定したトルク伝達が可能であり、しかも、異音の発生も生じさせない。
凹部36が形成される部材(この場合、ハブ輪1)には、スプライン部等を形成しておく必要がないため生産性に優れ、かつ、スプライン同士の位相合わせを必要としないため組立性が向上するばかりでなく圧入時の歯面の損傷も回避することができ、安定した嵌合状態を維持できる。
テーパ部22dが圧入開始時のガイドを構成することができるので、ハブ輪1の孔22に対して継手外輪5の軸部12を、ズレを生じさせることなく圧入させることができ、安定したトルク伝達が可能となる。さらに、短円筒部66は、円筒部66の外径D4は孔22の嵌合孔22aの内径寸法Dよりも小さく設定しているので、調心作用を発揮し、芯ずれを防止しつつ軸部をハブ輪に圧入することができ、より安定した圧入が可能となる。
凹凸嵌合構造Mを転がり軸受2の軌道面の直下を避けて配置することによって、軸受軌道面におけるフープ応力の発生を抑える。これにより、転がり疲労寿命の低下、クラック発生、および応力腐食割れ等の軸受の不具合発生を防止することができ、高品質な軸受を提供することができる。
軸部抜け止め構造M1によって、継手外輪5の軸部12がハブ輪1の孔22からの抜け
(特にシャフト側への軸方向の抜け)を有効に防止できる。これによって、安定した連結状態を維持でき、車輪用軸受装置の高品質化を図ることができる。また、軸部抜け止め構造M1がテーパ状係止片65であるので、従来のようなねじ締結を省略できる。このため、軸部12にハブ輪1の孔22から突出するねじ部を形成する必要がなくなって、軽量化を図ることができるとともに、ねじ締結作業を省略でき、組立作業性の向上を図ることができる。しかも、テーパ状係止片65では、継手外輪5の軸部12の一部を拡径させればよく、軸部抜け止め構造M1の形成を容易に行うことができる。なお、継手外輪5の軸部12の反継手方向への移動は、軸部12をさらに圧入する方向への押圧力が必要であり、継手外輪5の軸部12の反継手方向への位置ズレは極めて生じにくく、かつ、たとえこの方向に位置ズレしたとしても、継手外輪5のマウス部11の底部がハブ輪1のかしめ部31に当接して、ハブ輪1から外輪5の軸部12が抜けることがない。
(特にシャフト側への軸方向の抜け)を有効に防止できる。これによって、安定した連結状態を維持でき、車輪用軸受装置の高品質化を図ることができる。また、軸部抜け止め構造M1がテーパ状係止片65であるので、従来のようなねじ締結を省略できる。このため、軸部12にハブ輪1の孔22から突出するねじ部を形成する必要がなくなって、軽量化を図ることができるとともに、ねじ締結作業を省略でき、組立作業性の向上を図ることができる。しかも、テーパ状係止片65では、継手外輪5の軸部12の一部を拡径させればよく、軸部抜け止め構造M1の形成を容易に行うことができる。なお、継手外輪5の軸部12の反継手方向への移動は、軸部12をさらに圧入する方向への押圧力が必要であり、継手外輪5の軸部12の反継手方向への位置ズレは極めて生じにくく、かつ、たとえこの方向に位置ズレしたとしても、継手外輪5のマウス部11の底部がハブ輪1のかしめ部31に当接して、ハブ輪1から外輪5の軸部12が抜けることがない。
等速自在継手T1の継手外輪5の軸部12の凸部の軸方向端部の硬度をハブ輪1の孔部内径面よりも高くして、軸部12をハブ輪1の孔22に凸部35の軸方向端部側から圧入するので、ハブ輪1の孔部内径面への凹部形成が容易となる。また、軸部側の硬度を高くでき、軸部12の捩り強度を向上させることができる。
また、ハブ輪1の端部をかしめて転がり軸受2の内輪24に当てることで軸受予圧が付与されるので、継手外輪5のマウス部11を内輪24に当てることで軸受予圧を付与する必要がなくなる。このため、内輪24との接触を考慮することなく、継手外輪5の軸部12を圧入することができ、ハブ輪1と継手外輪5との連結性(組み付け性)の向上を図ることができる。マウス部11がハブ輪1と非接触状であるので、マウス部11とハブ輪1との接触による異音の発生を防止できる。
なお、凸部35をこの種のシャフトに通常形成されるスプラインをもって構成することもでき、その場合、低コストにて簡単にこの凸部35を形成することができる。
また、軸部12をハブ輪1に圧入していくことによって、凹部36を形成していくと、この凹部36側に加工硬化が生じる。ここで、加工硬化とは、物体に塑性変形(塑性加工)を与えると,変形の度合が増すにつれて変形に対する抵抗が増大し,変形を受けていない材料よりも硬くなることをいう。このため、圧入時に塑性変形することによって、凹部36側のハブ輪1の内径面37が硬化して、回転トルク伝達性の向上を図ることができる。
ハブ輪1の内径側は比較的軟らかい。このため、継手外輪5の軸部12の外径面の凸部35をハブ輪1の孔部内径面の凹部36に嵌合させる際の嵌合性(密着性)の向上を図ることができ、半径方向および円周方向においてガタが生じるのを精度よく抑えることができる。
異物侵入防止手段Wを設けることにより凹凸嵌合構造Mへの異物の侵入を防止できる。すなわち、異物侵入防止手段Wによって雨水や異物の侵入が防止され、凹凸嵌合構造Mへの雨水や異物等の侵入による密着性の劣化を回避することができる。
ハブ輪1の端部とマウス部11の底部との間にシール部材99を配置したものでは、シール部材99によりハブ輪1の端部とマウス部11の底部との間のすきま98を塞ぐことで、このすきま98からの凹凸嵌合構造Mへの雨水や異物の侵入が防止される。シール部材99としては、ハブ輪1の端部とマウス部11の底部との間に介在できるものであればよいので、例えば、既存(市販)のOリング等を使用することができ、低コストの異物侵入防止手段を構成でき、しかも、市販のOリング等は、種々の材料、種々の大きさのものがあり、別途特別なものを製造することなく、確実にシール機能を発揮する異物侵入防止
手段を構成することができる。
手段を構成することができる。
凹凸嵌合構造Mよりも反継手側において、ハブ輪1の内径面(この場合、テーパ孔22bの内径面)にシール材(異物侵入防止手段W2を構成するシール部材)を介して係合する係合部(テーパ状係止片65)を設けることにより、凹凸嵌合構造Mよりも反継手側からの異物の侵入を防止することができる。すなわち、アウトボード側からの異物侵入を回避することができる。
このように、凹凸嵌合構造Mよりも継手側および凹凸嵌合構造Mよりも反継手側に異物侵入防止手段W1、W2を設けた場合、凹凸嵌合構造Mの軸方向両端側からの異物の侵入が防止される。このため、密着性の劣化をより安定して長期にわたって回避することができる。
圧入による凹部形成によって生じるはみ出し部45を収納するポケット部50を設けることによって、はみ出し部45をこのポケット部50内に保持(維持)することができ、はみ出し部45が装置外の車両内等へ入り込んだりすることがない。すなわち、はみ出し部45をポケット部50に収納したままにしておくことができ、はみ出し部45の除去処理を行う必要がなく、組み立て作業工数の減少を図ることができて、組み立て作業性の向上およびコスト低減を図ることができる。
図3に示すスプライン41では、凸部41aのピッチと凹部41bのピッチとを同一に設定してある。このため、図3(b)に示すように、凸部35の突出方向中間部位の円周方向厚さLと、円周方向に隣り合う凸部35間における中間部位に対応する位置での円周方向寸法L0とがほぼ同一となっている。
これに対して、図14(a)に示すように、凸部35の突出方向中間部位の円周方向厚さL2を、円周方向に隣り合う凸部43間における中間部位に対応する位置での円周方向寸法L1よりも小さいものであってもよい。すなわち、軸部12に形成されるスプライン41において、凸部35の突出方向中間部位の円周方向厚さ(歯厚)L2を、凸部35間に嵌合するハブ輪1側の凸部35の突出方向中間部位の円周方向厚さ(歯厚)L1よりも小さくしてもよい。
たとえば、軸部12側の全周における凸部35の歯厚の総和Σ(B1+B2+B3+・・・)を、ハブ輪1側の凸部43(凸歯)の歯厚の総和Σ(A1+A2+A3+・・・)よりも小さく設定する。これによって、ハブ輪1側の凸部43のせん断面積を大きくすることができ、ねじり強度を確保することができる。しかも、凸部35の歯厚が小であるので、圧入荷重を小さくでき、圧入性の向上を図ることができる。凸部35の円周方向厚さの総和を、相手側の凸部43における円周方向厚さの総和よりも小さくする場合、全凸部35の円周方向厚さL2を、円周方向に隣り合う凸部35間における円周方向の寸法L1よりも小さくする必要がない。すなわち、複数の凸部35のうち、任意の凸部35の円周方向厚さが円周方向に隣り合う凸部間における円周方向の寸法と同一であっても、この円周方向の寸法よりも大きくても、総和で小さければよい。
図14(a)における凸部35は断面台形(富士山形状)の例であるが、図14(b)に示すようにインボリュート歯形状であってもよい。
ところで、軸部12側に凸部35を構成するスプライン41を形成するとともに、この軸部12のスプライン41に対して硬化処理を施し、ハブ輪1の内径面を未硬化(生材)とするのに対して、図15に示すように、ハブ輪1の孔22の内径面に硬化処理を施されたスプライン61(凸条61aおよび凹条61bとからなる)を形成するとともに、軸部
12には硬化処理を施さないものであってもよい。なお、このスプライン61も周知のようにブローチ加工、切削加工、プレス加工、引き抜き加工等の種々の加工方法によって形成することがきる。また、熱硬化処理としても、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。
12には硬化処理を施さないものであってもよい。なお、このスプライン61も周知のようにブローチ加工、切削加工、プレス加工、引き抜き加工等の種々の加工方法によって形成することがきる。また、熱硬化処理としても、高周波焼入れ、浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。
この場合、凸部35の突出方向中間部位が、凹部形成前の凹部形成面(軸部12の外径面)の位置に対応する。すなわち、スプライン61の凸部61aである凸部35の頂点を結ぶ円の径寸法(凸部35の最小径寸法)D8を、軸部12の外径寸法D10よりも小さく、スプライン61の凹部61bの底を結ぶ円の径寸法(凸部間の嵌合用孔内径面の内径寸法)D9を軸部12の外径寸法D10よりも大きく設定する。すなわち、D8<D10<D9とされる。
軸部12をハブ輪1の孔22に圧入すれば、ハブ輪1側の凸部35によって、軸部12の外周面にこの凸部35が嵌合する凹部36を形成することができる。これによって、凸部35とこれに嵌合する凹部との嵌合接触部位38の全体が密着している。
ここで、嵌合接触部位38とは、図15(b)に示す範囲Bであり、凸部35の断面における山形の中腹部から山頂にいたる範囲である。また、円周方向の隣合う凸部35間において、軸部12の外周面よりも外径側にすきま62が形成される。
この場合も、圧入によってはみ出し部45が形成されるので、このはみ出し部45を収納する収納部を設けるのが好ましい。はみ出し部45は軸部12のマウス側に形成されることになるので、収納部をハブ輪1側に設けることになる。
このように、ハブ輪1の孔22の内径面に凹凸嵌合構造Mの凸部35を設けて圧入するものでは、軸部側の硬化処理(熱処理)を行う必要がないので、継手外輪5の生産性に優れる利点がある。
ここでも、アウトボード側の車輪用軸受装置の軸受2の外方部材25の外径D11を等速自在継手T1の最大外径寸法D12およびインボード側等速自在継手T2の最大外径寸法D13よりも大径とすることによって、車両へのこのアクスルモジュールの組み付けの作業性が向上する。しかも、分解・組立等における部品の損傷を防止して品質を安定させることができる。
以上、この発明の実施の形態につき説明したが、この発明は上に述べた実施の形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、凹凸嵌合構造Mの凸部35の形状として、図3に示した例では断面三角形状であり、図14(a)に示した例では断面台形(富士山形状)であるが、これら以外の半円形、半楕円形、矩形等々を採用してもよく、凸部35の面積、数、円周方向ピッチ等も任意に変更できる。すなわち、スプライン41、61を形成し、このスプライン41、61の凸部(凸歯)41a、61aをもって凹凸嵌合構造Mの凸部35とする必要はなく、キーのようなものであってもよく、曲線状の波型の合わせ面を形成するものであってもよい。要は、軸方向に沿って配設される凸部35を相手側に圧入し、この凸部35にて凸部35に密着嵌合する凹部36を相手側に形成することができて、凸部35とこれに嵌合する凹部との嵌合接触部位38の全体が密着し、しかも、ハブ輪1と等速自在継手T1との間でトルクの伝達ができればよい。
また、ハブ輪1の孔22としては円孔以外の多角形孔等の異形孔であってよく、この孔22に挿入する軸部12の端部の断面形状も円形以外の多角形その他の異形であってもよい。さらに、ハブ輪1に軸部12を圧入する際に凸部35の圧入始端部のみが、凹部36が形成される部位より硬度が高ければよいので、凸部35の全体の硬度を高くする必要が
ない。図3等ではすきま40が形成されるが、凸部35間の凹部まで、ハブ輪1の内径面37に食い込むようなものであってもよい。なお、凸部35側と、凸部35にて形成される凹部形成面側との硬度差としては、前述のようにHRCで20ポイント以上とするのが好ましいが、凸部35が圧入可能であれば20ポイント未満であってもよい。
ない。図3等ではすきま40が形成されるが、凸部35間の凹部まで、ハブ輪1の内径面37に食い込むようなものであってもよい。なお、凸部35側と、凸部35にて形成される凹部形成面側との硬度差としては、前述のようにHRCで20ポイント以上とするのが好ましいが、凸部35が圧入可能であれば20ポイント未満であってもよい。
凸部35の端面(圧入始端)は軸線に対して直交する面のほか、軸線に対して所定角度で傾斜したものであってもよい。この場合、内径側から外径側に向かって反凸部側に傾斜しても凸部側に傾斜してもよい。
また、ポケット部50の形状としては、生じるはみ出し部45を収納(収容)できるものであればよく、そのため、ポケット部50の容量として、生じるはみ出し部45に対応できるものであればよい。
また、ハブ輪1の孔22の内径面37に、円周方向に所定ピッチで小凹部を設けてもよい。小凹部としては、凹部36の容積よりも小さくする必要がある。このように小凹部を設けることによって、凸部35の圧入性の向上を図ることができる。すなわち、小凹部を設けることによって、凸部35の圧入時に形成されるはみ出し部45の容量を減少させることができ、圧入抵抗の低減を図ることができる。また、はみ出し部45を少なくできるので、ポケット部50の容積を小さくでき、ポケット部50の加工性および軸部12の強度の向上を図ることができる。なお、小凹部の形状は、三角形、半楕円形、矩形等々の種々のものを採用でき、数も任意に設定できる。
また、軸受2の転動体30として玉(ボール)の場合を例示したが、ころ(ローラ)を使用したものであってもよい。さらに、以上の説明は第3世代の車輪用軸受装置の場合を例にとったが、第1世代や第2世代さらには第4世代であってもよい。
なお、凸部35を圧入する場合、凹部36が形成される側を固定して、凸部35を形成している側を移動させても、逆に、凸部35を形成している側を固定して、凹部36が形成される側を移動させても、両者を移動させてもよい。
なお、等速自在継手T1において、継手内輪6とシャフト10とを前記凹凸嵌合構造Mを介して一体化してもよい。
なお、凸部35を圧入する場合、凹部36が形成される側を固定して、凸部35を形成している側を移動させても、逆に、凸部35を形成している側を固定して、凹部36が形成される側を移動させても、両者を移動させてもよい。
なお、等速自在継手T1において、継手内輪6とシャフト10とを前記凹凸嵌合構造Mを介して一体化してもよい。
1 ハブ輪(内方部材)
2 転がり軸受
5 継手外輪(外側継手部材)
10 シャフト
11 マウス部(椀形部)
12 ステム部(軸部)
22 孔
24 内輪(内方部材)
25 外方部材
31 かしめ部
35 凸部
36 凹部
98 すきま
99 シール部材
129 環状溝
130 止め輪
142 ブレーキロータ
144 ホイールパイロット
146 パイロット部
148a ブレーキパイロット
148b ホイールパイロット
M 凹凸嵌合構造
T1 アウトボード側等速自在継手
T2 インボード側等速自在継手
2 転がり軸受
5 継手外輪(外側継手部材)
10 シャフト
11 マウス部(椀形部)
12 ステム部(軸部)
22 孔
24 内輪(内方部材)
25 外方部材
31 かしめ部
35 凸部
36 凹部
98 すきま
99 シール部材
129 環状溝
130 止め輪
142 ブレーキロータ
144 ホイールパイロット
146 パイロット部
148a ブレーキパイロット
148b ホイールパイロット
M 凹凸嵌合構造
T1 アウトボード側等速自在継手
T2 インボード側等速自在継手
Claims (10)
- 内周に複列の外側軌道を形成した外方部材と、
車輪を固定するためのフランジを有し外周に複列の内側軌道のうちの一方を形成したハブ輪と、前記ハブ輪と嵌合し外周に複列の内側軌道のもう一方を形成した内輪とからなる内方部材と、
外方部材の外側軌道と内方部材の内側軌道との間に転動自在に介在させた複列の転動体と、
前記ハブ輪と圧入により一体化させた等速自在継手の外側継手部材と
を有する駆動車輪用軸受装置であって、
前記ハブ輪と前記外側継手部材は凹凸嵌合構造を形成しており、前記凹凸嵌合構造は、前記外側継手部材の軸部の外径面と前記ハブ輪の孔部の内径面のどちらか一方に軸方向に延びる凸部を設けて、前記ハブ輪の孔部に前記外側継手部材の軸部を圧入させることにより、他方に前記凸部と密着嵌合する凹部を前記凸部によって形成させた、凸部と凹部との嵌合接触部位全域が密着した凹凸嵌合構造であり、
前記外方部材を車両のナックルの孔と所定のはめあいで嵌合させるとともに、前記外方部材の外周面と前記ナックルの孔の内周面にそれぞれ環状溝を形成し、双方の環状溝に係合させた止め輪によって、前記ナックルから前記外方部材の抜け止めをするとともに、前記止め輪の変形または破断のみによって前記外方部材を前記ナックルから分離可能とした駆動車輪用軸受装置。 - 前記外側継手部材の軸部の外径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設け、前記軸部を前記ハブ輪の孔部に圧入することにより、前記凸部によって当該凸部と密着嵌合する凹部を前記ハブ輪の孔部内径面に形成して、前記凹凸嵌合構造を形成した請求項1の駆動車輪用軸受装置。
- 前記ハブ輪の孔部の内径面に前記凹凸嵌合構造の凸部を設け、前記軸部を前記ハブ輪の孔部に圧入することにより、前記凸部によって当該凸部と密着嵌合する凹部を前記軸部外径面に形成して、前記凹凸嵌合構造を形成した請求項1の駆動車輪用軸受装置。
- 前記止め輪の材料のせん断応力が前記ナックルの材料のせん断応力よりも小さい請求項1、2または3の駆動車輪用軸受装置。
- 前記止め輪のせん断応力が5〜150MPaの範囲内である請求項4の駆動車輪用軸受装置。
- 前記止め輪の材料が熱可塑性合成樹脂である請求項1から5のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
- 前記止め輪の外径側稜線部を面取りした請求項1から6のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
- 前記止め輪の断面形状が円形である請求項1から6のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
- 前記ナックルの孔のアウトボード側端縁を面取りした請求項1から8のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置。
- 請求項1から9のいずれか1項の駆動車輪用軸受装置と、前記外側継手部材を含むアウトボード側等速自在継手と、中間軸と、インボード側等速自在継手とを有し、前記アウトボ
ード側等速自在継手およびインボード側等速自在継手の最大外径が前記外方部材の外径よりも小さい、アクスルモジュール。
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