JP2009245696A - 圧着端子 - Google Patents

圧着端子 Download PDF

Info

Publication number
JP2009245696A
JP2009245696A JP2008089797A JP2008089797A JP2009245696A JP 2009245696 A JP2009245696 A JP 2009245696A JP 2008089797 A JP2008089797 A JP 2008089797A JP 2008089797 A JP2008089797 A JP 2008089797A JP 2009245696 A JP2009245696 A JP 2009245696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crimping
barrel
piece
width
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008089797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5065124B2 (ja
Inventor
Yukihiro Kawamura
幸大 川村
Katsunori Ogata
勝則 岳田
Hisataro Abe
久太郎 阿部
Yuji Kanzaki
裕次 神崎
Yukihiro Shimono
幸寛 下野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Automotive Systems Inc filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2008089797A priority Critical patent/JP5065124B2/ja
Publication of JP2009245696A publication Critical patent/JP2009245696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5065124B2 publication Critical patent/JP5065124B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Abstract

【課題】この発明は、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を提供することを目的とする。
【解決手段】被覆電線100の芯線102を圧着するワイヤーバレル部10を、芯線102を載置するバレル底部11と、バレル底部11の幅方向Yのから延出するワイヤーバレル片12とで構成し、ワイヤーバレル片12を、前記幅方向両側のうち一方の短い延出長さL1の短バレル片12aと、他方の長い延出長さL2の長バレル片12bとで構成するとともに、バレル底部11の底面幅Wを、長バレル片12bの圧着状態におけるカール幅wに応じた幅で構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、被覆電線の導体部分に圧着して、被覆電線の先端に装着する圧着端子に関する。
従来から、被覆電線の先端に装着する端子金具として、被覆をはがした導体部分を圧着する圧着部を備えた圧着端子が多く用いられている。
詳しくは、圧着端子は、先端側に配置した端子接続部と、被覆電線の導体部分を圧着する基端側に配置した圧着部とで構成するとともに、該圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側から延出するワイヤーバレルと呼ばれる圧着片とで構成し、前記圧着底面に、セレーションと呼ばれる幅方向の溝形状である係止溝を、前後方向に所定間隔を隔てて複数備えている。
上記構成で構成された圧着端子によって、圧着底面に載置した導体部分を圧着片で圧着し、端子接続部と導体部分とを電気的かつ機械的に接続することができる。
しかし、このような圧着端子と導体部分との接続において、圧着片による圧着が弱いと導体部分との電気的接続における電気抵抗が増大し、逆に、圧着片による圧着が強いとセレーションに食い込むことによる変形負荷が増大して、導体部分の強度が低下し、使用上必要な強度以下の荷重で破断する惧れがあった。
そこで、圧着部と導体部分との間に別部材である圧着部材を介在させて圧着することによって導体部分が破断するような強い圧着を行わずとも、接触面積を拡大させ、電気抵抗を小さくすることのできる圧着方法が提案されており(特許文献1参照)、この圧着方法を用いることによって、良好な電気的接続及び機械的接続を両立することはできる。
しかし、近年の電子機器の軽量化、小型化に応じた電線の極細化が図られており、極細化された導体部分を圧着端子に圧着する際、別部材で構成する圧着部材を介在させることは困難であった。
特開2005−302475号公報
この発明は、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を提供することを目的とする。
この発明は、被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側からそれぞれ延出する圧着片とで構成し、該圧着片を、前記幅方向両側のうち一方側から延出する延出長さの短い短圧着片と、前記幅方向両側のうち他方側から延出する延出長さの長い長圧着片とで構成したことを特徴とする。
この発明の態様として、前記圧着底面を、前記長圧着片の圧着状態におけるカール幅に応じた底面幅で構成することができる。
また、この発明の態様として、前記圧着底面の底面幅Wを、前記短圧着片の厚みtと、前記長圧着片を下限曲率でカールさせたカール幅wに基づき、次式 w+t≦W<2w (1)を満足するよう設定することができる。
また、この発明の態様として、前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、該係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成することができる。
上記圧着端子は、上記圧着部と、雌型コネクタBOX、雄型コネクタBOX、あるいはねじ挿通孔等の端子接続部とを備えた接続端子や、圧着部のみで構成する接続端子であることを含む。
上記被覆電線は、複数の素線が純銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金のいずれかで構成された導体部分を絶縁性被覆体で被覆する被覆電線であり、例えば、軟銅線の素線で構成された導体部分を有する極細被覆電線であることを含む。
上記圧着部は、圧着前の状態で後方視略U型であるオープンバレル形式のワイヤーバレルであることを含む。
上記幅方向両側のうち一方側から延出する延出長さの短い短圧着片と、前記幅方向両側のうち他方側から延出する延出長さの長い長圧着片は、それぞれが幅方向片側ずつに配置された短圧着片及び長圧着片や、幅方向一方側の前半と後半とに短圧着片及び長圧着片を備え、一方側の圧着片に応じて互い違いになるように配置された他方側の短圧着片及び長圧着片であることを含む。
上記圧着片の圧着状態におけるカール幅は、たとえば圧着アプリケータのクリンパとアンビルとで挟み込んで圧着片を圧着した状態において、下限曲率でカールした圧着片の幅であることを含む。なお、下限曲率は、板厚や材質等に応じて定まるカール半径であり、座屈や割れを生じることなく圧着片をカールさせることのできる曲率をいう。
上記係止溝は、長手方向に対して略直角方向の幅方向に配された断面溝形状のセレーションであること含む。
上記傾斜側面は、係止溝の幅方向端部に備えたテーパー面で形成した側面であることを含む。
このように、被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側からそれぞれ延出する圧着片とで構成し、該圧着片を、前記幅方向両側のうち一方側から延出する延出長さの短い短圧着片と、前記幅方向両側のうち他方側から延出する延出長さの長い長圧着片とで構成したことによって、さまざまな態様の圧着状態で導体部分を圧着することができる。
詳しくは、たとえば、長圧着片のみをカールさせて長圧着片で径の細い導体部分のすべてを抱え込むように圧着したり、長圧着片のカールに加えて短圧着片を少しカールさせ、カール状の長圧着片と短圧着片とで導体部分の外周を略囲繞する圧着状態を構成したりして、圧着する導体部分の径に応じた圧着状態を構成することができる。したがって、導体部分と圧着端子とを確実に接続することができる。
また、前記圧着底面を、前記長圧着片の圧着状態におけるカール幅に応じた底面幅で構成したことによって、適切な底面幅で形成された圧着底面を構成することができる。
前記長圧着片の圧着状態におけるカール幅はカールさせて圧着した状態において、長圧着片の材質及び厚みによって定まる下限曲率に応じたカール幅であるため、前記圧着底面を、前記長圧着片の圧着状態におけるカール幅に応じた底面幅で構成することによって、長圧着片で隙間のない確実な圧着状態で導体部分を圧着することができる。したがって、接触面積が確保できるとともに圧着状態が安定するため、電気接続性及び機械接続性を向上することができる。
詳しくは、圧着底面の底面幅が長圧着片のカール幅に比べて幅が広い場合、圧着状態にある導体部分と長圧着片との間に隙間が生じるとともに、接触面積が低減し、電気接続性及び機械接続性が低下することとなる。
逆に、圧着底面の底面幅が長圧着片のカール幅に比べて幅が狭い場合、長圧着片と圧着底面とで圧着する導体部分の全てを挟み込んで圧着できなかったり、底面幅が狭いことによって導体部分に作用する圧着応力が増大したりして、確実な電気的接続及び機械的接続を実現することが困難となる。
これに対し、上述したように、圧着底面の底面幅を長圧着片の圧着状態におけるカール幅に応じた底面幅で構成したことにより、余分な圧着負荷を与えず、接触面積を確保することのできる安定した接続状態を実現できる。
さらにまた、長圧着片の圧着状態のカール幅に応じた圧着底面の底面幅の構成に加えて、2つの圧着片のうち他方の圧着片を短圧着片で構成しているため、より細い導体部分で構成された被覆電線であっても、上述するような良好な接続状態を実現することができる。
また、前記圧着底面の底面幅Wを、前記短圧着片の厚みtと、前記長圧着片を下限曲率でカールさせたカール幅wに基づき、上記式(1)を満足するよう設定したことによって、画一的に電気接続性及び機械接続性の高い接続を実現することができる。
詳しくは、圧着底面の底面幅Wを、短圧着片の厚みtと下限曲率でカールさせた長圧着片のカール幅wに応じて設定するため、圧着部の圧着状態において、圧着される導体部分と、圧着する圧着底面や圧着片との間に、電気抵抗が増大するような不要な隙間が生じることを防止できる。このように、不要な隙間の生じない圧着状態を構成することができるため、画一的に安定した電気接続性及び機械接続性を実現することができる。
したがって、上述したように、電子機器の小型化に応じて細線化された電線の導体部分であっても、安定した圧着状態を構成することができる。
また、前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、該係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成したことによって、導体部分を圧着部で圧着した際に、係止溝に沿った変形、即ち係止溝に食い込む変形が導体部分に生じ、圧着部で圧着された導体部分の引抜き抵抗を向上させ、機械接続性を向上することができる。
また、圧着された導体部分の一部が係止溝に応じて変形する際に、係止溝のエッジ部が導体部分に対して局所的に強い圧力を付与し、導体部分の表面に生じている酸化物等の抵抗物質を除去することができ、電気接続性を向上することができる。
さらには、幅方向側面を傾斜側面で形成したことによって、上記圧着部による圧着によって生じる係止溝への食込み変形において、係止溝の幅方向端部付近における導体部分の変形による負担を低減することができる。
詳しくは、該係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成したことによって、係止溝の幅方向端部付近における導体部分の変形は、溝形状を構成する先端側溝側面及び基端側溝側面による長手方向の変形に加えて幅方向側面による幅方向の変形も加わるが、幅方向側面を傾斜側面で形成したことによって、幅方向側面による幅方向の変形が緩やかになり、係止溝の幅方向端部における変形による負荷を低減することができる。
したがって、機械接続性を向上することができる。
この発明によれば、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を得ることができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1は斜視図による圧着端子1の説明図を示し,図2は平面図等による圧着端子1の説明図を示し、図3はワイヤーバレル部10の圧着方法を説明する説明図を示し、図4はワイヤーバレル部10の幅方向断面図による説明図を示している。
圧着端子1において、被覆電線100の芯線102を圧着するワイヤーバレル部10は、芯線102を載置するバレル底部11と、該バレル底部11部の幅方向Yの両側から延出するワイヤーバレル片12とで構成している。
また、ワイヤーバレル片12は、幅方向両側のうち一方側から延出する延出長さの短い短バレル片12aと、幅方向両側のうち他方側から延出する延出長さの長い長バレル片12bとで構成している。
また、バレル底部11を、前記長バレル片12bの圧着状態におけるカール幅wに応じた底面幅Wで構成するとともに、バレル底部11に、幅方向Yのセレーション20を備え、前記セレーション20における幅方向Yの端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成している。
上述した圧着端子1の構成について詳述すると、圧着端子1は、長手方向Xの前方から後方に向かって、図示省略する雄型コネクタの挿入を許容するコネクタボックス2と、コネクタボックス2の後方で、所定の長さの第1トランジション18を介して配置されたワイヤーバレル部10と、ワイヤーバレル部10の後方で所定の長さの第2トランジション19を介して配置されたインシュレーションバレル部15とを一体に構成している。
なお、ワイヤーバレル部10は、被覆電線100の芯線102をワイヤーバレル片12でかしめて圧着し、インシュレーションバレル部15は被覆電線100の絶縁被覆101をインシュレーションバレル片16でかしめて固定している。
なお、被覆電線100は、電子機器の近年の小型化、軽量化に伴い、従来のより線と比べて細い極細素線を束ねて芯線102を構成している。
圧着端子1は、図2(a)に示すような組立前の板状態から折り曲げ加工によって立体構成している。コネクタボックス2は、倒位の中空四角柱体で構成され、内部に、長手方向Xの後方に折り曲げ、挿入される雄型コネクタに接触する接触片2aを備えている。
圧着前のワイヤーバレル部10は、図1(b)に示すように、バレル底部11と、その幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するワイヤーバレル片12(12a,12b)とで構成し、後方視略U型に形成している。
同様に、圧着前のインシュレーションバレル部15も、バレル底部17と、その幅方向両側から斜め外側上方に延出するインシュレーションバレル片16(16a,16b)とで構成し、後方視略U型に形成している。
上述したように、幅方向両側から斜め外側上方に延出する2つのワイヤーバレル片12のうち後方視右側を延出長さの短い(L1)短バレル片12aとし、他方側である後方視左側を延出長さの長い(L2)長バレル片12bとしている。
なお、延出長さLは、圧着端子1の幅方向中心CLを基準とする幅方向Yの長さに設定している。
同様に、幅方向両側から斜め外側上方に延出する2つのインシュレーションバレル片16のうち後方視右側を延出長さの短い短バレル片16aとし、他方側である後方視左側を延出長さの長い長バレル片16bとしている。
なお、短バレル片12aの延出長さL1及び長バレル片12bの延出長さL2は、ワイヤーバレル部10で圧着する芯線102の径D(図1(b)参照)に応じて設定されている。
また、ワイヤーバレル部10のバレル底部11は、図4(b)に示すように、長バレル片12bがカールして芯線102を圧着するカール幅wに応じた底面幅Wに設定されている。さらに詳しくは、バレル底部11の底面幅Wは、上記式(1)を満足し、長バレル片12bのカール幅wと、短バレル片12aの曲げ幅cと合わせた幅に設定されている。
さらに、バレル底部11には、図1のa部拡大図に示すように、長手方向Xに所定間隔を隔てて配置し、バレル底部11の幅方向Yの長さと同程度の長さで形成された3本のセレーション20を備え、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成している。
上記セレーション20は、いずれもバレル底部11に直交する前方側面21及び後方側面22、並びに前方側面21及び後方側面22の下端を結ぶセレーション底面23とで構成された凹状の縦断方向の断面が四角形である溝形状で形成されている。なお、前方側面21及び後方側面22の下端を結ぶセレーション底面23はバレル底部11に平行な面で形成されている。
このように構成された圧着端子1の圧着前の状態において、図1(b)に示すようにワイヤーバレル部10と被覆電線100とを配置し、図3に示す圧着アプリケータ200で圧着することで図1(c)に示すように、ワイヤーバレル部10で芯線102を圧着して、圧着端子1を被覆電線100に装着することができる。
詳しくは、被覆電線100の芯線102がワイヤーバレル部10の内側となり、絶縁被覆101の前端付近がインシュレーションバレル部15の内側となるように、被覆電線100を圧着端子1の上方から載置し(図1(b)参照)、図3に示す圧着アプリケータ200のアンビル201にセットする(図3(a)参照)。
そして、図3(b)に示すように、ワイヤーバレル部10の上からクリンパ202を降ろして、アンビル201とクリンパ202とでワイヤーバレル部10を挟み込んで、図3(c)に示すように、ワイヤーバレル片12をカールさせる。
なお、クリンパ202の形状は、所望する圧着形状に応じて決められ、左右対称の場合もあれば非対称の場合もある。
また、上述のワイヤーバレル部10の圧着と同時に、インシュレーションバレル部15の上から図示省略するインシュレーションバレル用のクリンパを降ろして、インシュレーションバレル用のアンビルとインシュレーションバレル用のクリンパとでインシュレーションバレル部15を挟み込んで、インシュレーションバレル片16をカールさせる。
このとき、図4(b)に示すように、長バレル片12bは芯線102をバレル底部11に押しつけるように、さらに抱え込むようにカールして圧着し、短バレル片12aは長バレル片12bのカールで抱え込めなかった部分の芯線102を押さえつけるように圧着する。
あるいは、図4右下の図4(c)に示すように、長バレル片12bは芯線102外周を巻きつけるようにカールして圧着し、短バレル片12aは芯線102を巻きつけるような長バレル片12bに沿うように圧着する。
なお、短バレル片12aの曲げ幅cは、短バレル片12aの厚みtより大きく、長バレル片12bのカール幅wより小さい。
このように、芯線102はワイヤーバレル片12及びバレル底部11の内面と密着した状態で圧着されており、この状態において、芯線102とワイヤーバレル部10との接触面積を確保することができる。
したがって、図4中左下に示す図4(d)に示すようなバレル底部11の底面幅Wを長バレル片12bのカール幅wとは独立して設定された通常の圧着端子のワイヤーバレル部10’場合と比較して、確実で安定した接続を実現できる。
詳しくは、同じ長さの2つのワイヤーバレル片12’を備えたワイヤーバレル部10’において、バレル底部11’の底面幅W’がワイヤーバレル片12’のカール幅w’の2倍程度に構成されているため、極細の素線で構成する芯線102を圧着する場合、ワイヤーバレル片12’とバレル底部11’とで囲繞する圧着空間10A’において芯線102の周囲に隙間が生じる。
この状態で、さらにワイヤーバレル部10’を圧縮しても、ワイヤーバレル片12’の先端がバレル底部11’に着いてしまうので、それ以上圧縮することはできず、芯線102が十分に圧縮できずに隙間が生じる。
この芯線102の周囲に生じた隙間によって、バレル底部11’やワイヤーバレル片12’の内面と芯線102との接触面積が低減する。また、図4(d)に示すような圧着状態において、芯線102の周囲に隙間が生じているため、芯線102の圧着状態は安定しない。
このように、極細の素線で構成された芯線102を圧着する際、同じ長さのワイヤーバレル片12’を備えたワイヤーバレル部10’の場合、ワイヤーバレル片12’のカール幅w’でバレル底部11の底面幅W’が定まるため、芯線102周囲の隙間を埋めることはできず、安定した接続状態を確保することは困難であった。
しかし、本実施例の圧着端子1のワイヤーバレル部10のように、長さの異なる2つの短バレル片12a及び長バレル片12bを備え、バレル底部11の底面幅Wを、長バレル片12bの下限曲率のカール幅w、及び短バレル片12aの曲げ幅cに応じて、上記式(1)を満足するよう定めているため、図4(b)や図4(c)に示すように、芯線102の外周がバレル底部11及びワイヤーバレル片12の内面と密着した状態で圧着することができる。したがって、バレル底部11及びワイヤーバレル片12の内面と芯線102との接触面積を確保することができる。
さらには、ワイヤーバレル片12とバレル底部11とで囲繞する圧着空間が芯線102で充填された状態、即ち芯線102の外周に隙間のない状態で圧着されているため、遊びのない安定した接続状態を確保することができる。したがって、機械接続性及び電気接続性をともに向上することができる。
また、短バレル片12aや長バレル片12bの延出長さL(L1,L2)を圧着する芯線102の径Dに応じて設定するとともに、バレル底部11の底面幅Wを、長バレル片12bの圧着状態におけるカール幅wに応じた幅で設定することによって、いずれの径の芯線102であっても上述するような接触面積を安定して確保することのできる安定した接続状態を実現することができる。
また、このようなワイヤーバレル部10における芯線102の圧着状態において、図4(b)や図4(c)に示すように、複数本の極細素線で構成する芯線102の外周部分がセレーション20に沿って変形する。
このように、セレーション20に沿った変形、すなわちセレーション20に食い込んだ食込み変形部103は、セレーション20の四角形断面溝形状に対応する四角形断面形状で変形し、芯線102の径外方向に突出することとなる。
また、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成しているため、図4(b)に示すように、食込み変形部103の端部103cはテーパー形状で形成されることとなる。
こうして、ワイヤーバレル片12によるバレル底部11への芯線102の圧着により、セレーション20の形状に沿って変形する際、芯線102がセレーション20における後方側面22とバレル底部11とで構成するエッジ部22aが芯線102に対して局所的に強い圧力を付与し、芯線102の表面に生じている酸化物等の抵抗物質を除去することができ、電気接続性を向上することができる。
また、セレーション20に食い込んだ食込み変形部103が形成されることにより、バレル底部11と芯線102との接触面積が増加されるため、さらにワイヤーバレル部10と芯線102との電気接続性を向上することができる。
また、セレーション20へ食い込んだ食込み変形部103により、芯線102のワイヤーバレル部10に対する引抜き方向の抵抗を増加することができ、機械接続性を向上することができる。
さらに、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成しているため、図4(b)に示すように、セレーション20の幅方向側面24による芯線102の変形負荷を低減している。
詳しくは、幅方向側面24をバレル底部11に対して直交する端面で構成した場合、セレーション20の幅方向側面24付近における芯線102の変形は、前方側面21及び後方側面22による長手方向の変形に加えて、バレル底部11に対して直交する端面による幅方向の変形も加わるため、他の長手方向の変形のみが生じる箇所に比べて変形による負荷が増大し、例えば引抜き方向の引抜き力が付与された際に破断する惧れがある。
しかし、幅方向側面24をテーパー側面で形成したことによって、幅方向側面24による端部103cの変形が緩やかになり、セレーション20の幅方向側面24における変形による負荷を低減することができる。したがって、より確実で安定した機械的接続を実現することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の導体部分は、芯線102に対応し、
以下同様に、
圧着部は、ワイヤーバレル部10に対応し、
圧着底面は、バレル底部11に対応し、
圧着片は、ワイヤーバレル片12に対応し、
短圧着片は、短バレル片12aに対応し、
長圧着片は、長バレル片12bに対応し、
係止溝は、セレーション20に対応し、
傾斜側面は、テーパー側面に対応し、
短い延出長さは、L1に対応し、
長い延出長さは、L2に対応し、
導体部分の径は、Dに対応し、
底面幅は、Wに対応し、
カール幅は、wに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
圧着端子の斜視図による説明図。 圧着端子の説明図。 ワイヤーバレル部の圧着方法を説明する説明図。 ワイヤーバレル部の幅方向断面図による説明図。
符号の説明
1…圧着端子
2…コネクタボックス
10…ワイヤーバレル部
11…バレル底部
12…ワイヤーバレル片
12a…短バレル片
12b…長バレル片
20…セレーション
24…幅方向側面
100…被覆電線
102…芯線
L1…短い延出長さ
L2…長い延出長さ
D…導体部分の径
W…底面幅
w…カール幅
Y…幅方向

Claims (4)

  1. 被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、
    前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側からそれぞれ延出する圧着片とで構成し、
    該圧着片を、
    前記幅方向両側のうち一方側から延出する延出長さの短い短圧着片と、
    前記幅方向両側のうち他方側から延出する延出長さの長い長圧着片とで構成した
    圧着端子。
  2. 前記圧着底面を、
    前記長圧着片の圧着状態におけるカール幅に応じた底面幅で構成した
    請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記圧着底面の底面幅Wを、
    前記短圧着片の厚みtと、前記長圧着片を下限曲率でカールさせたカール幅wに基づき、次式 w+t≦W<2w を満足するよう設定した
    請求項2に記載の圧着端子。
  4. 前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、
    該係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成した
    請求項1、2または3に記載の圧着端子。
JP2008089797A 2008-03-31 2008-03-31 圧着端子 Active JP5065124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089797A JP5065124B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 圧着端子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089797A JP5065124B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 圧着端子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009245696A true JP2009245696A (ja) 2009-10-22
JP5065124B2 JP5065124B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=41307369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008089797A Active JP5065124B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 圧着端子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5065124B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013122881A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 端子及び端子付き電線
CN103928776A (zh) * 2013-01-11 2014-07-16 泰科电子公司 压接触头以及包括该压接触头的电缆组件
WO2015068907A1 (en) * 2013-11-11 2015-05-14 Korea Electric Terminal Co., Ltd. Connecter
JP2017017036A (ja) * 2016-09-14 2017-01-19 古河電気工業株式会社 接続構造体
KR101858138B1 (ko) * 2017-02-20 2018-05-15 (주)우주일렉트로닉스 접촉 신뢰성이 향상된 커넥터 장치
EP3706247A3 (en) * 2019-03-06 2020-11-25 Tyco Electronics (Shanghai) Co., Ltd. Connection terminal
JP7402419B2 (ja) 2020-09-16 2023-12-21 住友電装株式会社 端子付き電線

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06260258A (ja) * 1993-03-08 1994-09-16 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子圧着方法及びその方法に用いる圧着端子並びに圧着装置
JPH08213142A (ja) * 1995-02-02 1996-08-20 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子圧着方法および圧着端子
JP2003173854A (ja) * 2001-12-05 2003-06-20 Yazaki Corp 端子圧着型およびそれを有する端子圧着機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06260258A (ja) * 1993-03-08 1994-09-16 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子圧着方法及びその方法に用いる圧着端子並びに圧着装置
JPH08213142A (ja) * 1995-02-02 1996-08-20 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子圧着方法および圧着端子
JP2003173854A (ja) * 2001-12-05 2003-06-20 Yazaki Corp 端子圧着型およびそれを有する端子圧着機

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013122881A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 端子及び端子付き電線
CN103928776A (zh) * 2013-01-11 2014-07-16 泰科电子公司 压接触头以及包括该压接触头的电缆组件
WO2015068907A1 (en) * 2013-11-11 2015-05-14 Korea Electric Terminal Co., Ltd. Connecter
JP2017017036A (ja) * 2016-09-14 2017-01-19 古河電気工業株式会社 接続構造体
KR101858138B1 (ko) * 2017-02-20 2018-05-15 (주)우주일렉트로닉스 접촉 신뢰성이 향상된 커넥터 장치
EP3706247A3 (en) * 2019-03-06 2020-11-25 Tyco Electronics (Shanghai) Co., Ltd. Connection terminal
JP7402419B2 (ja) 2020-09-16 2023-12-21 住友電装株式会社 端子付き電線

Also Published As

Publication number Publication date
JP5065124B2 (ja) 2012-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5074984B2 (ja) 圧着端子
JP5024948B2 (ja) アルミ電線と端子との圧着構造
JP5078567B2 (ja) アルミ電線用圧着端子
JP5065124B2 (ja) 圧着端子
WO2011052549A1 (ja) 圧着端子
WO2009101965A1 (ja) 端子金具及びワイヤーハーネス
WO2009154108A1 (ja) 端子金具及び端子付き電線
JP5065125B2 (ja) 圧着端子
JP5634787B2 (ja) 圧着端子
JP2009123622A (ja) アルミ電線用圧着端子
JP5078566B2 (ja) アルミ電線用圧着端子
JP5225794B2 (ja) 圧着端子の圧着構造
US9698496B2 (en) Crimp terminal
JP6376030B2 (ja) 端子および端子付き電線
JP2009245700A (ja) 圧着端子
JP2007059304A (ja) 端子付き電線とその製造方法
JP2009245697A (ja) 圧着端子
JP5127045B2 (ja) 電線と端子との圧着構造
JP5041537B2 (ja) 圧着端子の被覆電線への接続構造
WO2015053182A1 (ja) 圧着端子
JP4672195B2 (ja) 圧着端子の接続構造
KR20160119689A (ko) 코일단말의 접속구조
JP2017168400A (ja) 端子付電線及びその製造方法
JP5006240B2 (ja) 圧着端子
JP2010044913A (ja) 圧着接続端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120501

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120809

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5065124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350