JP2009237825A - 筆跡情報生成装置および筆跡情報管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】筆跡情報生成装置にて生成された筆跡情報を外部装置に対して安定的に送信する。
【解決手段】ペン本体部60Aに符号画像が印刷された媒体にユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成するペンチップ64と、ペンチップ64により筆跡が形成された媒体上の位置の符号画像を読み取り、符号画像に基づきユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する制御/処理部61とを設け、ペン本体部60Aに着脱自在に装着され、ペンチップ64を保護するキャップ部60Bに、制御/処理部61にて生成された筆跡情報を端末装置に無線送信する通信部66の全部または一部を配置する。
【選択図】図6
【解決手段】ペン本体部60Aに符号画像が印刷された媒体にユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成するペンチップ64と、ペンチップ64により筆跡が形成された媒体上の位置の符号画像を読み取り、符号画像に基づきユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する制御/処理部61とを設け、ペン本体部60Aに着脱自在に装着され、ペンチップ64を保護するキャップ部60Bに、制御/処理部61にて生成された筆跡情報を端末装置に無線送信する通信部66の全部または一部を配置する。
【選択図】図6
Description
本発明は、筆跡情報生成装置および筆跡情報管理システムに関する。
近年、用紙等の媒体上に筆記された文字や図形等が電子データに変換され、それがパソコンや携帯電話等に転送されて、筆記内容が記憶等される技術が注目されている。
例えば特許文献1に記載された技術では、微細なドットによる様々なパターンの符号画像が印刷された媒体と、例えば撮像素子が内蔵されたペンデバイスとを用いて、ペンデバイスにより筆記された文字や図形等の位置の符号画像を撮像素子に読み込む。それにより、文字や図形等の位置座標を特定して、筆記された文字や図形等からなる電子文書の生成や、所定の電子文書への文字や図形等の付加等を行う。
また、例えば特許文献2に記載された技術では、ペンデバイスにより媒体上の所定の領域に印刷された符号画像を読み取ることで、例えば、コンピュータにウェブブラウザプログラムを開くように指示するコマンドを作成し、所定のウェブアドレス等にリンクさせる。
例えば特許文献1に記載された技術では、微細なドットによる様々なパターンの符号画像が印刷された媒体と、例えば撮像素子が内蔵されたペンデバイスとを用いて、ペンデバイスにより筆記された文字や図形等の位置の符号画像を撮像素子に読み込む。それにより、文字や図形等の位置座標を特定して、筆記された文字や図形等からなる電子文書の生成や、所定の電子文書への文字や図形等の付加等を行う。
また、例えば特許文献2に記載された技術では、ペンデバイスにより媒体上の所定の領域に印刷された符号画像を読み取ることで、例えば、コンピュータにウェブブラウザプログラムを開くように指示するコマンドを作成し、所定のウェブアドレス等にリンクさせる。
ここで一般に、媒体上に形成された筆跡を読み取って筆跡情報を生成するペン型の筆跡情報生成装置では、筆記用のペン軸を保護するための保護キャップが備えられる。そして、筆記操作時には、保護キャップは筆跡情報生成装置本体のペン軸側から取り外され、通常は、ペン軸側とは反対の端部側に装着されて保管される。ところが、ペン軸側とは反対の端部側の筆跡情報生成装置本体には、生成した筆跡情報を外部装置に対して送信するための通信機能部が設けられており、保護キャップが装着されることで外部装置との通信を不安定にする場合があった。
本発明は、筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置にて生成された筆跡情報を外部装置に対して安定的に送信することを目的とする。
本発明は、筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置にて生成された筆跡情報を外部装置に対して安定的に送信することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、符号画像が印刷された媒体にユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成する筆記部と、前記筆記部により前記筆跡が形成された前記媒体上の位置の前記符号画像を読み取り、当該符号画像に基づき前記ユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、前記筆記部と前記筆跡情報生成手段とが配置された装置本体部と、前記装置本体部に着脱自在に装着され、前記筆記部を保護する保護カバー部とを備え、前記保護カバー部は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を外部装置に無線送信する無線送信手段の全部または一部が配置されたことを特徴とする筆跡情報生成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記装置本体部は、前記保護カバー部が当該装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記無線送信手段に出力する第1の出力端子と、当該保護カバー部が当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で当該筆跡情報を当該無線送信手段に出力する第2の出力端子とが配置され、前記保護カバー部は、当該保護カバー部が前記装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記第1の出力端子と接続され、かつ、当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で前記第2の出力端子と接続される入力端子が配置されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項2記載の筆跡情報生成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項2記載の筆跡情報生成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記筆跡情報出力制御手段は、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されており、かつ、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されている状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を当該無線送信手段に出力することを特徴とする請求項3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記装置本体部は、通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記保護カバー部は、前記無線送信手段の一部を構成する、前記外部装置に信号を無線で送信するアンテナ部が配置されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されており、かつ、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されている状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を当該無線送信手段に出力することを特徴とする請求項3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記装置本体部は、通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記保護カバー部は、前記無線送信手段の一部を構成する、前記外部装置に信号を無線で送信するアンテナ部が配置されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項8に記載の発明は、電子文書に基づく文書画像と符号画像とが印刷された媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置と、前記筆跡情報生成装置にて生成された前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記媒体または当該媒体に印刷された前記電子文書に関連付けて管理する筆跡情報管理装置と、前記筆跡情報生成装置から前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記筆跡情報管理装置に送信する情報送信装置とを備え、前記筆跡情報生成装置は、前記媒体に前記ユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成する筆記部と、前記筆記部により前記筆跡が形成された前記媒体上の位置の前記符号画像を読み取り、当該符号画像に基づき前記筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、前記筆記部と前記筆跡情報生成手段とが配置された装置本体部と、前記装置本体部に着脱自在に装着され、前記筆記部を保護する保護カバー部とを備え、前記保護カバー部は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記情報送信装置に無線送信する無線送信手段の全部または一部が配置されたことを特徴とする筆跡情報管理システムである。
請求項9に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置の前記装置本体部は、前記保護カバー部が当該装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記無線送信手段に出力する第1の出力端子と、当該保護カバー部が当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で当該筆跡情報を当該無線送信手段に出力する第2の出力端子とが配置され、前記筆跡情報生成装置の前記保護カバー部は、当該保護カバー部が前記装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記第1の出力端子と接続され、かつ、当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で前記第2の出力端子と接続される入力端子が配置されたことを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項9記載の筆跡情報管理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置の前記筆跡情報出力制御手段は、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項10記載の筆跡情報管理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項9記載の筆跡情報管理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置の前記筆跡情報出力制御手段は、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項10記載の筆跡情報管理システムである。
請求項12に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置の前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されており、かつ、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されている状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を当該無線送信手段に出力することを特徴とする請求項10記載の筆跡情報管理システムである。
請求項13に記載の発明は、前記情報送信装置は、前記筆跡情報生成装置の前記保護カバー部に配置された前記無線送信手段に当該無線送信手段を動作させるためのソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システムである。
請求項14に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置は、前記装置本体部が通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システムである。
請求項13に記載の発明は、前記情報送信装置は、前記筆跡情報生成装置の前記保護カバー部に配置された前記無線送信手段に当該無線送信手段を動作させるためのソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システムである。
請求項14に記載の発明は、前記筆跡情報生成装置は、前記装置本体部が通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システムである。
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筆跡情報生成装置にて生成された筆跡情報を外部装置に対して安定的に送信することができる。
本発明の請求項2によれば、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れに装着された場合にも、筆跡情報を無線送信手段から外部装置に送信することができる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れにも装着されていない状態で筆跡情報が生成された場合にも、生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べて、外部装置との通信が確立されていない状態で生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項2によれば、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れに装着された場合にも、筆跡情報を無線送信手段から外部装置に送信することができる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れにも装着されていない状態で筆跡情報が生成された場合にも、生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べて、外部装置との通信が確立されていない状態で生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項5によれば、無線送信手段から外部装置に筆跡情報の無線送信が可能な状態となった場合に筆跡情報が無線送信手段に出力されるので、本発明を採用しない場合に比べて、筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項6によれば、筆跡情報生成装置において外部装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を選択することができる。
本発明の請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて無線送信手段と外部装置との通信の安定化を図ることができる。
本発明の請求項6によれば、筆跡情報生成装置において外部装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を選択することができる。
本発明の請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて無線送信手段と外部装置との通信の安定化を図ることができる。
本発明の請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、筆跡情報生成装置にて生成された筆跡情報を情報送信装置に対して安定的に送信することができる。
本発明の請求項9によれば、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れに装着された場合にも、筆跡情報を無線送信手段から情報送信装置に送信することができる。
本発明の請求項10によれば、本発明を採用しない場合に比べて、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れにも装着されていない状態で筆跡情報が生成された場合にも、生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項11によれば、本発明を採用しない場合に比べて、情報送信装置との通信が確立されていない状態で生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項9によれば、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れに装着された場合にも、筆跡情報を無線送信手段から情報送信装置に送信することができる。
本発明の請求項10によれば、本発明を採用しない場合に比べて、保護カバー部が装置本体部の筆記部が配置された側の端部およびそれとは反対側の端部の何れにも装着されていない状態で筆跡情報が生成された場合にも、生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項11によれば、本発明を採用しない場合に比べて、情報送信装置との通信が確立されていない状態で生成された筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項12によれば、無線送信手段から情報送信装置に筆跡情報の無線送信が可能な状態となった場合に筆跡情報が無線送信手段に出力されるので、本発明を採用しない場合に比べて、筆跡情報の消失を抑制することができる。
本発明の請求項13によれば、筆跡情報生成装置において情報送信装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を設定することができる。
本発明の請求項14によれば、筆跡情報生成装置において情報送信装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を選択することができる。
本発明の請求項13によれば、筆跡情報生成装置において情報送信装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を設定することができる。
本発明の請求項14によれば、筆跡情報生成装置において情報送信装置の備える通信方式に対応した無線送信手段を選択することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
まず、本実施の形態における筆跡情報管理システムの全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態の筆跡情報管理システムの構成の一例を示した図である。図1に示したように、この筆跡情報管理システムは、端末装置10と、筆跡情報管理装置の一例としての文書サーバ20と、筆跡情報管理装置の一例としての識別情報サーバ30と、画像形成装置40と、情報送信装置の一例としての端末装置50とがネットワーク80に接続されることにより構成されている。また、端末装置50には、筆跡情報生成装置の一例としてのデジタルペン60が通信可能に接続されている。
まず、本実施の形態における筆跡情報管理システムの全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態の筆跡情報管理システムの構成の一例を示した図である。図1に示したように、この筆跡情報管理システムは、端末装置10と、筆跡情報管理装置の一例としての文書サーバ20と、筆跡情報管理装置の一例としての識別情報サーバ30と、画像形成装置40と、情報送信装置の一例としての端末装置50とがネットワーク80に接続されることにより構成されている。また、端末装置50には、筆跡情報生成装置の一例としてのデジタルペン60が通信可能に接続されている。
本実施の形態の筆跡情報管理システムでは、端末装置10から電子文書の印刷要求が行われると、文書サーバ20は端末装置10からの印刷要求を受け取り、画像形成装置40に対して印刷要求の対象となった電子文書の印刷指示を行う。それにより、画像形成装置40は、この電子文書の文書画像を紙等の媒体に印刷するが、その際に、画像形成装置40は文書画像に加えて符号画像を媒体上に印刷する。
ここでの符号画像とは、識別情報および位置情報を符号化して得られる識別符号および位置符号を画像化したものである。識別情報とは、媒体を一意に特定するための情報であり、本実施の形態では識別情報サーバ30が発行する。また、位置情報は、媒体上の座標位置を特定するための情報であり、本実施の形態では文書サーバ20が生成する。
そして、文書画像と符号画像とが印刷された媒体に対し、ユーザがデジタルペン60を用いて筆記(手書き)すると、デジタルペン60は符号画像に含まれる位置情報に基づいて手書き情報(筆跡情報)を生成する。またそれと同時に、デジタルペン60は符号画像に含まれる識別情報を認識する。そして、認識された識別情報と筆跡情報とは、端末装置50を介して文書サーバ20に送られる。識別情報と筆跡情報とを受け取った文書サーバ20は、識別情報に基づいて媒体に印刷された電子文書を特定し、この特定された電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する。
また、デジタルペン60には、筆跡情報を生成する代わりに、符号画像に含まれる位置情報と識別情報とを所定情報にリンクするための参照情報とする機能が設定されている。例えば、端末装置50に対して所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成させるための情報として位置情報および識別情報を用いる。その場合には、端末装置50は、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
ここでの符号画像とは、識別情報および位置情報を符号化して得られる識別符号および位置符号を画像化したものである。識別情報とは、媒体を一意に特定するための情報であり、本実施の形態では識別情報サーバ30が発行する。また、位置情報は、媒体上の座標位置を特定するための情報であり、本実施の形態では文書サーバ20が生成する。
そして、文書画像と符号画像とが印刷された媒体に対し、ユーザがデジタルペン60を用いて筆記(手書き)すると、デジタルペン60は符号画像に含まれる位置情報に基づいて手書き情報(筆跡情報)を生成する。またそれと同時に、デジタルペン60は符号画像に含まれる識別情報を認識する。そして、認識された識別情報と筆跡情報とは、端末装置50を介して文書サーバ20に送られる。識別情報と筆跡情報とを受け取った文書サーバ20は、識別情報に基づいて媒体に印刷された電子文書を特定し、この特定された電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する。
また、デジタルペン60には、筆跡情報を生成する代わりに、符号画像に含まれる位置情報と識別情報とを所定情報にリンクするための参照情報とする機能が設定されている。例えば、端末装置50に対して所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成させるための情報として位置情報および識別情報を用いる。その場合には、端末装置50は、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
なお、本明細書では、媒体に記録する画像の元となる電子データを「電子文書」と表記するが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、データベース管理ソフトウェアや表計算ソフトウェアで記録されるデータ、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
また、本明細書において、「媒体」は、画像を印刷可能な媒体であれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシート等といったプラスチックシートや金属板等であっても構わない。
さらに、本明細書では、電子文書、媒体、さらにはデジタルペン60やユーザについて、それぞれを一意に識別するための識別情報を用いて処理を行うが、単に「識別情報」という場合には、媒体に関する識別情報を意味するものとする。すなわち、本実施の形態では、媒体に固有に付与される媒体識別情報の一例として、この識別情報を用いる。
また、本明細書において、「媒体」は、画像を印刷可能な媒体であれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシート等といったプラスチックシートや金属板等であっても構わない。
さらに、本明細書では、電子文書、媒体、さらにはデジタルペン60やユーザについて、それぞれを一意に識別するための識別情報を用いて処理を行うが、単に「識別情報」という場合には、媒体に関する識別情報を意味するものとする。すなわち、本実施の形態では、媒体に固有に付与される媒体識別情報の一例として、この識別情報を用いる。
続いて、本実施の形態の筆跡情報管理システムを構成する各構成要素について詳細に説明する。
端末装置10は、文書サーバ20に対して電子文書の印刷を要求するコンピュータ装置である。ここで、端末装置10としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
文書サーバ20は、筆跡情報管理装置の一例であって、電子文書を記憶し管理するコンピュータ装置である。また、端末装置10から電子文書の印刷要求があると、電子文書の画像と、識別情報および位置情報を表す符号画像とを生成し、これらを合成した合成画像を媒体に印刷する印刷命令を画像形成装置40に対して出力する。ここで、文書サーバ20としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
端末装置10は、文書サーバ20に対して電子文書の印刷を要求するコンピュータ装置である。ここで、端末装置10としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
文書サーバ20は、筆跡情報管理装置の一例であって、電子文書を記憶し管理するコンピュータ装置である。また、端末装置10から電子文書の印刷要求があると、電子文書の画像と、識別情報および位置情報を表す符号画像とを生成し、これらを合成した合成画像を媒体に印刷する印刷命令を画像形成装置40に対して出力する。ここで、文書サーバ20としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
識別情報サーバ30は、筆跡情報管理装置の一例であって、媒体に付与する識別情報を発行するコンピュータ装置である。そして、発行した識別情報を、その識別情報が付与される媒体に印刷される電子文書と関連付けて記憶する。ここで、識別情報サーバ30としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
画像形成装置40は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置40は、単体のプリンタや印刷機であってもよいし、他にスキャナや通信の機能を備えた所謂「複合機」であってもよい。ここで、画像形成装置40における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。
画像形成装置40は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置40は、単体のプリンタや印刷機であってもよいし、他にスキャナや通信の機能を備えた所謂「複合機」であってもよい。ここで、画像形成装置40における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。
端末装置50は、情報送信装置(外部装置)の一例であって、印刷文書に対する筆記を電子化した情報(以下、「筆跡情報」という)を、印刷文書に記録された画像の元となる電子文書に反映させるために識別情報サーバ30に送信するコンピュータ装置である。また、筆跡情報を反映する対象の電子文書をディスプレイ(不図示)に表示し、その上に筆跡情報を重ねて表示するようにしてもよい。ここで、端末装置50としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
また、端末装置50は、デジタルペン60から送られた位置情報と識別情報とに基づいて所定情報にリンクするコンピュータ装置でもある。端末装置50は、例えば、位置情報および識別情報から所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成する。そして、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
端末装置50は、デジタルペン60と例えばBluetooth(登録商標)、Zigbee、UWB(Ultra Wide Band)、赤外線通信機能等の無線方式で接続され、デジタルペン60との間で通信を行う。そして、デジタルペン60から識別情報、および筆跡情報または位置情報を取得する。ここで、デジタルペン60と端末装置50との間の通信の方式としては、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の有線方式を用いてもよい。
また、端末装置50は、デジタルペン60から送られた位置情報と識別情報とに基づいて所定情報にリンクするコンピュータ装置でもある。端末装置50は、例えば、位置情報および識別情報から所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成する。そして、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
端末装置50は、デジタルペン60と例えばBluetooth(登録商標)、Zigbee、UWB(Ultra Wide Band)、赤外線通信機能等の無線方式で接続され、デジタルペン60との間で通信を行う。そして、デジタルペン60から識別情報、および筆跡情報または位置情報を取得する。ここで、デジタルペン60と端末装置50との間の通信の方式としては、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の有線方式を用いてもよい。
デジタルペン60は、筆跡情報生成装置の一例であり、印刷文書上に文字または図形を筆記するために用いられるペンデバイスである。また、媒体に印刷された符号画像を読み取る撮像素子を備える。そして、撮像素子で読み取った符号画像から取得される情報の一例である位置情報を検出する。さらには、位置情報から筆記した文字または図形をイメージデータ化した筆跡情報をこの位置情報に基づいて生成し記憶する。また、撮像素子で読み取った符号画像から取得される情報の一例である識別情報を検出し記憶する。
引き続いて、筆跡情報管理システムを構成する各構成要素の詳細を説明する。
まず、文書サーバ20の構成について説明する。
図2は、文書サーバ20の機能構成の一例を示したブロック図である。図2に示したように、文書サーバ20は、受信部21と、識別情報取得部22と、電子文書管理部23と、筆跡情報管理部24と、文書/筆跡情報記憶部25とを備える。また、識別符号生成部27aと、位置符号生成部27bと、符号配置部27cと、パターン画像記憶部27dと、符号画像生成部27eとを備える。さらに、文書画像生成部26と、画像合成部28と、送信部29とを備える。
まず、文書サーバ20の構成について説明する。
図2は、文書サーバ20の機能構成の一例を示したブロック図である。図2に示したように、文書サーバ20は、受信部21と、識別情報取得部22と、電子文書管理部23と、筆跡情報管理部24と、文書/筆跡情報記憶部25とを備える。また、識別符号生成部27aと、位置符号生成部27bと、符号配置部27cと、パターン画像記憶部27dと、符号画像生成部27eとを備える。さらに、文書画像生成部26と、画像合成部28と、送信部29とを備える。
受信部21は、端末装置10から印刷要求を受信する。ここで、印刷要求には、電子文書に加えて、印刷対象となる電子文書の識別情報(以下、「文書ID」という)と、印刷される媒体上での電子文書のレイアウトを定めるための各種設定(以下、「印刷設定」という)とが含まれる。文書IDは、端末装置10にて電子文書毎に付与されるが、文書サーバ20にて付与してもよい。また、受信部21は、印刷文書が印刷される媒体に固有に付与される識別情報を識別情報サーバ30から受信する。さらに、印刷文書に対する筆記が行われた際には、識別情報サーバ30から、印刷文書に埋め込まれた識別情報と、印刷文書に対する筆記の内容(筆記画像)を電子化した筆跡情報とを受信する。
識別情報取得部22は、受信部21から文書IDおよび印刷設定を取得し、これを送信部29に渡して識別情報の発行要求の送信を指示し、これを文書画像生成部26に渡して文書画像の生成を指示する。また、受信部21から媒体の識別情報を取得し、これを識別符号生成部27aに渡して識別符号の生成を指示する。
識別情報取得部22は、受信部21から文書IDおよび印刷設定を取得し、これを送信部29に渡して識別情報の発行要求の送信を指示し、これを文書画像生成部26に渡して文書画像の生成を指示する。また、受信部21から媒体の識別情報を取得し、これを識別符号生成部27aに渡して識別符号の生成を指示する。
電子文書管理部23は、受信部21が受信した識別情報と電子文書とを取得し、文書IDに基づき両者を対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する。また、文書/筆跡情報記憶部25に記憶された電子文書についての、印刷設定に従って媒体上に印刷された状態を反映した新たな電子文書(第2の電子文書)を生成し、生成された第2の電子文書を文書/筆跡情報記憶部25に記憶する。さらに、電子文書の表示や印刷が指示された際には、対応する識別情報と電子文書とを、文書/筆跡情報記憶部25から取り出す。
筆跡情報管理部24は、受信部21が受信した識別情報と筆跡情報とを取得し、識別情報に基づき筆跡情報を電子文書に対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する。また、筆跡情報の表示が指示された際には、対応する識別情報と筆跡情報とを、文書/筆跡情報記憶部25から取り出す。
文書/筆跡情報記憶部25は、電子文書管理部23によって管理される電子文書と、筆跡情報管理部24によって管理される筆跡情報とを記憶する。ここで、本実施の形態では、識別情報と電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する記憶手段の一例として、文書/筆跡情報記憶部25を設けている。
文書/筆跡情報記憶部25は、電子文書管理部23によって管理される電子文書と、筆跡情報管理部24によって管理される筆跡情報とを記憶する。ここで、本実施の形態では、識別情報と電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する記憶手段の一例として、文書/筆跡情報記憶部25を設けている。
識別符号生成部27aは、媒体を特定する識別情報を符号化して識別符号を生成する。
位置符号生成部27bは、媒体上の座標位置を示す位置情報を符号化して位置符号を生成する。
符号配置部27cは、識別符号生成部27aにて生成された識別符号や、位置符号生成部27bにて生成された位置符号等を所定のレイアウト(後段の図3参照)に従って2次元平面に配置し2次元の符号配列を生成する。
パターン画像記憶部27dは、符号配列に格納される各符号の符号値に対応するパターン画像を記憶する。
符号画像生成部27eは、符号配置部27cが生成した2次元の符号配列を参照し、各符号値に対応したパターン画像を選択して符号画像を生成する。
位置符号生成部27bは、媒体上の座標位置を示す位置情報を符号化して位置符号を生成する。
符号配置部27cは、識別符号生成部27aにて生成された識別符号や、位置符号生成部27bにて生成された位置符号等を所定のレイアウト(後段の図3参照)に従って2次元平面に配置し2次元の符号配列を生成する。
パターン画像記憶部27dは、符号配列に格納される各符号の符号値に対応するパターン画像を記憶する。
符号画像生成部27eは、符号配置部27cが生成した2次元の符号配列を参照し、各符号値に対応したパターン画像を選択して符号画像を生成する。
文書画像生成部26は、識別情報取得部22から文書IDおよび印刷設定を取得し、この文書IDで特定される電子文書を文書/筆跡情報記憶部25から読み出す。そして、印刷設定に従ってその電子文書の文書画像を生成する。
画像合成部28は、符号画像生成部27eが生成した符号画像と、文書画像生成部26が生成した文書画像とを合成し、合成画像を生成する。
送信部29は、識別情報サーバ30に対して識別情報の発行要求を送信する。また、画像形成装置40に対して媒体に対する画像の印刷命令を送信する。さらに、筆跡情報の表示が指示された際には、識別情報サーバ30に対して識別情報と筆跡情報とを送信する。
画像合成部28は、符号画像生成部27eが生成した符号画像と、文書画像生成部26が生成した文書画像とを合成し、合成画像を生成する。
送信部29は、識別情報サーバ30に対して識別情報の発行要求を送信する。また、画像形成装置40に対して媒体に対する画像の印刷命令を送信する。さらに、筆跡情報の表示が指示された際には、識別情報サーバ30に対して識別情報と筆跡情報とを送信する。
ここで、本実施の形態の文書サーバ20で生成される符号画像について説明する。
図3は、符号画像を構成する画像等の一例を示した図である。まず、符号画像を構成する単位パターンについて説明する。図3(a)は、単位パターンの一例を示したものである。
単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図3(a)では、黒塗りの領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒塗りの領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。すなわち、図3(a)は、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所(黒塗りの領域)にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示したものである。ここで、9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=9C2)通りなので、単位パターンは、36種類存在する。このうち、4種類の単位パターンは、同期パターンとして使用される。同期パターンとは、画像の回転を検出したり、識別符号および位置符号の相対的な位置を特定したりするためのパターンである。特に、画像の回転を検出する必要があることから、4種類の同期パターンとしては、そのうちの1つの同期パターンを90度回転するとそのうちの別の同期パターンになるようなものが選ばれる。また、この4種類の単位パターンを除く32種類の単位パターンは、識別符号および位置符号を表現する情報パターンとして使用され、5ビットの情報が表現される。
図3は、符号画像を構成する画像等の一例を示した図である。まず、符号画像を構成する単位パターンについて説明する。図3(a)は、単位パターンの一例を示したものである。
単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図3(a)では、黒塗りの領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒塗りの領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。すなわち、図3(a)は、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所(黒塗りの領域)にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示したものである。ここで、9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=9C2)通りなので、単位パターンは、36種類存在する。このうち、4種類の単位パターンは、同期パターンとして使用される。同期パターンとは、画像の回転を検出したり、識別符号および位置符号の相対的な位置を特定したりするためのパターンである。特に、画像の回転を検出する必要があることから、4種類の同期パターンとしては、そのうちの1つの同期パターンを90度回転するとそのうちの別の同期パターンになるようなものが選ばれる。また、この4種類の単位パターンを除く32種類の単位パターンは、識別符号および位置符号を表現する情報パターンとして使用され、5ビットの情報が表現される。
ところで、図3(a)に示したドットは、あくまで情報表現のためのドットであり、画像を構成する最小の点を意味するドットとは必ずしも一致しない。本実施の形態において、情報表現のためのドット(図3(a)の最小の四角)は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、情報表現のためのドット(図3(a)の最小の四角)の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。情報表現のためのドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、情報表現のためのドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。ただし、上記の値84.6μmは、あくまで計算上の数値であり、実際に印刷されたトナー像では100μm程度になる。なお、本明細書で「ドット」というときは、特に明示しない限り、画像を構成する最小の点を意味するドットではなく、情報表現のためのドットを指すものとする。
次に、このような単位パターンから構成される符号ブロックについて説明する。図3(b)に、符号ブロックのレイアウトの一例を示す。なお、ここでは、画像ではなく、パターン画像によって置き換えられる直前の符号配列で示している。すなわち、図3(b)の最小の四角(以下、「単位ブロック」という)に、図3(a)のような単位パターン(36通りの単位パターンのいずれか)が配置され、その画像が媒体に形成されることになる。
図3(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックにX位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY位置符号が配置されている。さらに、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックに識別符号が配置されている。
図3(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックにX位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY位置符号が配置されている。さらに、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックに識別符号が配置されている。
ここで、識別情報の符号化について述べる。
識別情報を符号化する場合、識別情報を構成するビット列は、RS符号化を行うために複数のブロックに分割される。符号化には、いくつかの方法があるが、本実施の形態では、RS符号化が適している。RS符号は多値の符号法であり、この場合、単位ブロックで表現される値がRS符号の多値に対応するからである。例えば、1つの単位ブロックで5ビットの情報を表現する場合、60ビットの識別情報は、ブロック長が5ビットの12個のブロックに分割される。そして、2ブロックの誤りを訂正可能なRS符号を採用したとすると、符号長は16ブロックとなり、図3(b)の符号ブロックにおける識別符号が配置される単位ブロックに収まることになる。なお、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用してもよい。
識別情報を符号化する場合、識別情報を構成するビット列は、RS符号化を行うために複数のブロックに分割される。符号化には、いくつかの方法があるが、本実施の形態では、RS符号化が適している。RS符号は多値の符号法であり、この場合、単位ブロックで表現される値がRS符号の多値に対応するからである。例えば、1つの単位ブロックで5ビットの情報を表現する場合、60ビットの識別情報は、ブロック長が5ビットの12個のブロックに分割される。そして、2ブロックの誤りを訂正可能なRS符号を採用したとすると、符号長は16ブロックとなり、図3(b)の符号ブロックにおける識別符号が配置される単位ブロックに収まることになる。なお、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用してもよい。
引き続いて、位置情報の符号化について述べる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、ある長さのシフトレジスタとフィードバックによって生成される符号系列とのうち、その周期が最長になる系列をいう。Kをシフトレジスタの段数とすると、M系列の系列長は2K−1となる。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。すなわち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。この場合、位置符号も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、ある長さのシフトレジスタとフィードバックによって生成される符号系列とのうち、その周期が最長になる系列をいう。Kをシフトレジスタの段数とすると、M系列の系列長は2K−1となる。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。すなわち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。この場合、位置符号も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。
なお、本明細書では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いている。しかしながら、広範な位置情報を用意しておき、媒体ごとに異なる範囲から位置情報を切り出して埋め込み、位置情報の違いによって媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法においては、媒体を識別する機能が位置情報に備わっているものと見て、位置情報を識別情報としても考えるものとする。
次に、識別情報サーバ30の構成について説明する。
図4は、識別情報サーバ30の機能構成の一例を示したブロック図である。図4に示したように、識別情報サーバ30は、受信部31と、識別情報管理部32と、識別情報記憶部33と、表示情報生成部34と、送信部39とを備える。
受信部31は、文書サーバ20から識別情報の発行要求を受信する。また、受信部31は、印刷文書に対する筆記が行われた際には、媒体の識別情報と筆跡情報とを端末装置50から受信する。ここで、本実施の形態では、端末装置50から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信し、さらに筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信する受信手段の一例として、受信部31を設けている。
図4は、識別情報サーバ30の機能構成の一例を示したブロック図である。図4に示したように、識別情報サーバ30は、受信部31と、識別情報管理部32と、識別情報記憶部33と、表示情報生成部34と、送信部39とを備える。
受信部31は、文書サーバ20から識別情報の発行要求を受信する。また、受信部31は、印刷文書に対する筆記が行われた際には、媒体の識別情報と筆跡情報とを端末装置50から受信する。ここで、本実施の形態では、端末装置50から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信し、さらに筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信する受信手段の一例として、受信部31を設けている。
識別情報管理部32は、識別情報の発行要求があると、識別情報を重複することなく発行し、その際に指定された文書IDおよび印刷設定を識別情報に関連付けて記憶する。また、識別情報の指定を受けて、その識別情報に対応する文書IDおよび印刷設定を取り出す。
識別情報記憶部33は、識別情報を、その使用/未使用の状態、それが付与された媒体に印刷された電子文書の文書ID、それが付与された媒体に電子文書が印刷された際の印刷設定を関連付けて記憶するデータベースである。
表示情報生成部34は、筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から取得した情報に基づいて、筆跡情報を表示するための表示情報を生成する。この表示情報としては、例えば、端末装置50で表示するイメージを生成する元となるデータを生成する。
識別情報記憶部33は、識別情報を、その使用/未使用の状態、それが付与された媒体に印刷された電子文書の文書ID、それが付与された媒体に電子文書が印刷された際の印刷設定を関連付けて記憶するデータベースである。
表示情報生成部34は、筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から取得した情報に基づいて、筆跡情報を表示するための表示情報を生成する。この表示情報としては、例えば、端末装置50で表示するイメージを生成する元となるデータを生成する。
送信部39は、文書サーバ20からの要求に応じて発行した識別情報を文書サーバ20に送信する。また、印刷文書に対する筆記が行われた際には、媒体の識別情報と筆跡情報とを文書サーバ20に送信する。さらに、筆跡情報の表示が指示された際には、端末装置50に対して表示情報を送信する。
次に、デジタルペン60について説明する。
本実施の形態のデジタルペン60は、筆記操作に適したペン型で構成され、装置本体部の一例であるペン本体部60Aと、ペンチップ64(後段参照)を保護する保護カバー部の一例であるキャップ部60Bとの2つの構成部で構成されている。まず図5は、デジタルペン60の全体構成図であって、(a)はキャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着された状態のデジタルペン60の外観斜視図、(b)はデジタルペン60のキャップ部60Bの外観斜視図、(c)はキャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された状態のデジタルペン60の外観斜視図である。図5に示したように、本実施の形態のデジタルペン60は、ペン本体部60Aに対してキャップ部60Bが先端部と後端部とに着脱自在に構成されている。
そして、デジタルペン60が使用されない状態またはキャップ部60Bを装着した状態で「参照モード」(後段参照)が使用される場合には、図5(a)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着される。また、「筆記モード」(後段参照) や「参照モード」によるデジタルペン60の使用時には、キャップ部60Bの紛失や破損を防ぐ等の観点から、図5(c)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着される。
本実施の形態のデジタルペン60は、筆記操作に適したペン型で構成され、装置本体部の一例であるペン本体部60Aと、ペンチップ64(後段参照)を保護する保護カバー部の一例であるキャップ部60Bとの2つの構成部で構成されている。まず図5は、デジタルペン60の全体構成図であって、(a)はキャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着された状態のデジタルペン60の外観斜視図、(b)はデジタルペン60のキャップ部60Bの外観斜視図、(c)はキャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された状態のデジタルペン60の外観斜視図である。図5に示したように、本実施の形態のデジタルペン60は、ペン本体部60Aに対してキャップ部60Bが先端部と後端部とに着脱自在に構成されている。
そして、デジタルペン60が使用されない状態またはキャップ部60Bを装着した状態で「参照モード」(後段参照)が使用される場合には、図5(a)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着される。また、「筆記モード」(後段参照) や「参照モード」によるデジタルペン60の使用時には、キャップ部60Bの紛失や破損を防ぐ等の観点から、図5(c)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着される。
次の図6は、デジタルペン60の内部構成を説明する概略図である。図6に示したように、デジタルペン60のペン本体部60Aには、媒体に筆記を行う筆記部の一例であるペンチップ64、ペン全体の動作制御および信号処理を行う制御/処理部61、媒体上に赤外光を照射する赤外LED62、媒体からの反射光を検知することによって符号画像を読み取る赤外CMOS63、識別情報や筆跡情報や位置情報を記憶する記憶手段の一例である情報メモリ65を備えている。さらには、デジタルペン60の各部を駆動するための電力を供給する充電可能なバッテリ67を備えている。
また、デジタルペン60のペン本体部60Aには、ユーザが行う各種操作に対応したオン/オフ信号を出力するスイッチング部材として、デジタルペン60にペンチップ64を保護するためのキャップ部60Bが装着されているか否かを検知するキャップスイッチSW1、デジタルペン60による筆記動作等をペンチップ64に加わる圧力(筆圧)によって検知する筆圧検知スイッチSW2、ユーザ操作によるオン/オフの入力を受け付けるユーザスイッチSW3を備えている。キャップスイッチSW1およびユーザスイッチSW3は本体筐体68の側面部にそれぞれ設けられ、筆圧検知スイッチSW2は本体筐体68内部に設けられている。
さらに、本体筐体68の側面部には、制御/処理部61にて生成されたデータ信号を出力する出力端子CNT2および出力端子CNT3が設けられている。出力端子CNT2は、第1の出力端子の一例であってペン本体部60Aの先端部側(ペンチップ64が配置された側)に配置される。また、出力端子CNT3は、第2の出力端子の一例であってペン本体部60Aの後端部側(ペンチップ64が配置された側とは反対側)に配置される。
そして、赤外LED62、赤外CMOS63、および情報メモリ65、さらにはキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、ユーザスイッチSW3、出力端子CNT2、および出力端子CNT3は、制御/処理部61との間で信号の送受信を行うように接続されている。
さらに、本体筐体68の側面部には、制御/処理部61にて生成されたデータ信号を出力する出力端子CNT2および出力端子CNT3が設けられている。出力端子CNT2は、第1の出力端子の一例であってペン本体部60Aの先端部側(ペンチップ64が配置された側)に配置される。また、出力端子CNT3は、第2の出力端子の一例であってペン本体部60Aの後端部側(ペンチップ64が配置された側とは反対側)に配置される。
そして、赤外LED62、赤外CMOS63、および情報メモリ65、さらにはキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、ユーザスイッチSW3、出力端子CNT2、および出力端子CNT3は、制御/処理部61との間で信号の送受信を行うように接続されている。
一方、デジタルペン60のキャップ部60Bには、情報送信装置(外部装置)の一例である端末装置50にデータ信号を無線で送信する無線送信手段の一例としての通信部66と、制御/処理部61から通信部66に送られるデータ信号を入力する入力端子の一例である入力端子CNT1とを備えている。通信部66と入力端子CNT1とは、キャップ部60Bの壁面内部または壁面内周面に配置された信号線(不図示)で接続されている。そして、通信部66は、端末装置50との間で無線通信を行い、制御/処理部61にて生成されたデータ信号の一例である識別情報と、筆跡情報または位置情報とを端末装置50に送信する。
ここで、キャップ部60Bに設けられた通信部66とペン本体部60Aの制御/処理部61との接続について述べる。
通信部66は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着された状態(図5(a)参照)では、図6に示したように、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2とが接続され、制御/処理部61と通信部66とはデータ信号の送受信が可能な状態に設定される。すなわち、ペン本体部60A側の出力端子CNT2は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部側の所定位置に装着された際に、キャップ部60B側の入力端子CNT1と接続する位置に配置されている。それにより、図6に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部側の所定位置に装着されることで、入力端子CNT1と出力端子CNT2とが接続された状態に設定される。そして、制御/処理部61は、入力端子CNT1と出力端子CNT2とが接続されたことを検知して、通信部66に対してデータ信号を送信する。
通信部66は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着された状態(図5(a)参照)では、図6に示したように、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2とが接続され、制御/処理部61と通信部66とはデータ信号の送受信が可能な状態に設定される。すなわち、ペン本体部60A側の出力端子CNT2は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部側の所定位置に装着された際に、キャップ部60B側の入力端子CNT1と接続する位置に配置されている。それにより、図6に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部側の所定位置に装着されることで、入力端子CNT1と出力端子CNT2とが接続された状態に設定される。そして、制御/処理部61は、入力端子CNT1と出力端子CNT2とが接続されたことを検知して、通信部66に対してデータ信号を送信する。
また、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された状態(図5(c)参照)では、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT3とが接続され、制御/処理部61と通信部66とはデータ信号の送受信が可能な状態に設定される。すなわち、ペン本体部60A側の出力端子CNT3は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部側の所定位置に装着された際に、キャップ部60B側の入力端子CNT1と接続する位置に配置される。ここで、図7は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着され、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT3とが接続された状態を示した図である。図7に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部側の所定位置に装着されることで、入力端子CNT1と出力端子CNT3とが接続された状態に設定される。そして、制御/処理部61は、入力端子CNT1と出力端子CNT3とが接続されたことを検知して、通信部66に対してデータ信号を送信する。
キャップ部60B側に設けられる入力端子CNT1は、例えば、キャップ部60Bの壁面内周面に円環状に設けられる。それにより、キャップ部60Bとペン本体部60Aとの周方向に関する相対位置に関係なく、入力端子CNT1と、出力端子CNT2または出力端子CNT3とは接続される。この場合には、ペン本体部60A側の出力端子CNT2や出力端子CNT3は、本体筐体68の外周面に円環状に設けてもよいし、同一円周上に1個または複数個設けてもよい。
また、キャップ部60Bの壁面内周面の同一周上に1個または複数個の入力端子CNT1を設け、ペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3も本体筐体68の外周面の同一周上に1個または複数個設けるように構成してもよい。この構成では、キャップ部60Bとペン本体部60Aとが周方向に関する所定の位置関係で装着された場合に、入力端子CNT1と、出力端子CNT2または出力端子CNT3とは接続される。それにより、キャップ部60Bを周方向に関して所定位置に装着するか否かによる、通信部66から端末装置50にデータ信号(識別情報や筆跡情報や位置情報)を送信するか否かのスイッチ機能を有することとなる。
また、キャップ部60Bの壁面内周面の同一周上に1個または複数個の入力端子CNT1を設け、ペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3も本体筐体68の外周面の同一周上に1個または複数個設けるように構成してもよい。この構成では、キャップ部60Bとペン本体部60Aとが周方向に関する所定の位置関係で装着された場合に、入力端子CNT1と、出力端子CNT2または出力端子CNT3とは接続される。それにより、キャップ部60Bを周方向に関して所定位置に装着するか否かによる、通信部66から端末装置50にデータ信号(識別情報や筆跡情報や位置情報)を送信するか否かのスイッチ機能を有することとなる。
さらには、入力端子CNT1を突出自在に構成し、出力端子CNT2または出力端子CNT3をユーザが直接触り難い凹部に設ける構成を用いてもよい。図8は、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着される際の突出自在な入力端子CNT1と凹部に設けられた出力端子CNT3との接続を説明する図である。図8(a)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着される直前までは、入力端子CNT1は、入力端子CNT1をキャップ部60B内側に付勢する弾性支持体CNT1aからの弾性力を受けて、キャップ部60B内側に突出して位置する。続いて、図8(b)に示したように、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部への装着を開始すると、弾性支持体CNT1aは本体筐体68に押圧されて圧縮され、入力端子CNT1は本体筐体68表面に接触した状態でスライド移動する。そして、図8(c)に示したように、入力端子CNT1が出力端子CNT3の位置に到達すると、出力端子CNT3が配置された凹部CNT3bにより弾性支持体CNT1aが解放されて、再び入力端子CNT1はキャップ部60B内側に突出して位置する。それにより、入力端子CNT1と出力端子CNT3とは接続される。また、入力端子CNT1が凹部CNT3bに到達した時点で、ユーザにはクリック感が伝わり、キャップ部60Bが所定位置に装着されたことが認識される。
出力端子CNT2も同様な凹部に設けることで、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着される際にも、突出自在な入力端子CNT1と凹部に設けられた出力端子CNT2とは、図8に示した状態と同様に接続される。
出力端子CNT2も同様な凹部に設けることで、キャップ部60Bがペン本体部60Aの先端部に装着される際にも、突出自在な入力端子CNT1と凹部に設けられた出力端子CNT2とは、図8に示した状態と同様に接続される。
この場合に、出力端子CNT2や出力端子CNT3をプッシュスイッチで構成し、入力端子CNT1が出力端子CNT2や出力端子CNT3を押圧することで、出力端子CNT2や出力端子CNT3と制御/処理部61との接続がオンされるように構成してもよい。それにより、入力端子CNT1が出力端子CNT2や出力端子CNT3の配置位置に設定されることで、制御/処理部61は、入力端子CNT1と出力端子CNT2または出力端子CNT3との接続を検知し、制御/処理部61からデータ信号の出力が開始される。
また、キャップ部60Bの入力端子CNT1を開閉自在な蓋部に一体的に固定配置し、キャップ部60Bがペン本体部60Aに装着されるまでは、蓋部を開けて入力端子CNT1を退避させておく。そして、キャップ部60Bがペン本体部60Aの所定位置に装着された時点で蓋部を閉めることにより、入力端子CNT1と出力端子CNT2や出力端子CNT3とを接続させるように構成してもよい。
また、キャップ部60Bの入力端子CNT1を開閉自在な蓋部に一体的に固定配置し、キャップ部60Bがペン本体部60Aに装着されるまでは、蓋部を開けて入力端子CNT1を退避させておく。そして、キャップ部60Bがペン本体部60Aの所定位置に装着された時点で蓋部を閉めることにより、入力端子CNT1と出力端子CNT2や出力端子CNT3とを接続させるように構成してもよい。
なお、本実施の形態のデジタルペン60では、上記のようにして出力端子CNT2または出力端子CNT3から入力端子CNT1を介して通信部66に制御/処理部61からのデータ信号(識別情報や筆跡情報や位置情報)が出力される。加えて、図6や図7には図示していないが、入力端子CNT1と出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続されることで、バッテリ67から通信部66に対して電力供給も同様に行われるように構成してもよい。また、出力端子CNT2や出力端子CNT3への信号ラインとは異なる電力ラインを別途配置し、この電力ラインを用いてバッテリ67から通信部66に電力供給が行われるように構成してもよい。
次に、デジタルペン60のペン本体部60Aに備えられた各機能部について述べる。
まず、赤外LED62は、700〜1000μmの波長の赤外光を出射する1または複数のLED(Light Emitting Diode)で構成されている。そして、後述する制御/処理部61内の照明駆動部614から送信される駆動信号に基づいてパルス点灯する。
赤外CMOS63は、赤外領域に感度があるCMOSセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であって、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式を用いている。そして、赤外CMOS63は、50fps〜100fps(frame per second)程度の周期(フレームレート)で送信される画像取込信号に同期して、媒体に印刷された符号画像を撮像する。画像取込信号は、後述する制御/処理部61内の画像取込信号生成部615にて生成され、赤外CMOS63に送信される。
まず、赤外LED62は、700〜1000μmの波長の赤外光を出射する1または複数のLED(Light Emitting Diode)で構成されている。そして、後述する制御/処理部61内の照明駆動部614から送信される駆動信号に基づいてパルス点灯する。
赤外CMOS63は、赤外領域に感度があるCMOSセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であって、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式を用いている。そして、赤外CMOS63は、50fps〜100fps(frame per second)程度の周期(フレームレート)で送信される画像取込信号に同期して、媒体に印刷された符号画像を撮像する。画像取込信号は、後述する制御/処理部61内の画像取込信号生成部615にて生成され、赤外CMOS63に送信される。
続いて、制御/処理部61について説明する。図9は、制御/処理部61の機能構成の一例を示したブロック図である。図9に示したように、制御/処理部61は、赤外CMOS63にて読み取った符号画像を処理する画像処理部611、画像処理部611での処理結果から識別情報および位置情報を取得し、さらには筆跡情報を生成するデータ処理部612、データ処理部612にて取得・生成された識別情報と筆跡情報または位置情報とを情報メモリ65または通信部66に出力する出力部613、赤外LED62を駆動する照明駆動部614、赤外CMOS63に送信する所定周期の画像取込信号を生成する画像取込信号生成部615、各部の動作を制御する動作制御部616、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ617を備えている。
ここで、画像処理部611およびデータ処理部612は、媒体に印刷された符号画像に基づき筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段として機能する。
ここで、画像処理部611およびデータ処理部612は、媒体に印刷された符号画像に基づき筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段として機能する。
画像処理部611には、画像取得部611aと、ドット配列生成部611bとが備えられる。
画像取得部611aは、赤外CMOS63により印刷文書から読み取られた符号画像を取得する。また、必要に応じて、符号画像に含まれるノイズを除去する。
ドット配列生成部611bは、符号画像におけるドットの位置を参照して、ドット配列を生成する。すなわち、2次元の配列上で、例えば、ドットがある位置に「1」を、ドットがない位置に「0」を記憶することにより、画像として検出したドットをデジタルデータに置き換える。そして、この2次元の配列をドット配列として出力する。
画像取得部611aは、赤外CMOS63により印刷文書から読み取られた符号画像を取得する。また、必要に応じて、符号画像に含まれるノイズを除去する。
ドット配列生成部611bは、符号画像におけるドットの位置を参照して、ドット配列を生成する。すなわち、2次元の配列上で、例えば、ドットがある位置に「1」を、ドットがない位置に「0」を記憶することにより、画像として検出したドットをデジタルデータに置き換える。そして、この2次元の配列をドット配列として出力する。
データ処理部612には、符号配列生成部612aと、識別情報取得部612bと、位置情報取得部612cと、筆跡情報生成部612dとが備えられる。
符号配列生成部612aは、ドット配列上で、符号ブロック内の単位パターンに対応するブロックを検出する。具体的には、単位パターンが配置されるブロックと同じ形状および大きさの枠をドット配列上で動かし、枠内のドット数が均等になる位置で枠を固定する。例えば、図3(a)の単位パターンを用いる場合であれば、3ドット×3ドットに対応する大きさの枠を動かし、枠内に含まれるドット数が2となる位置で枠を固定する。そして、その枠で区切られた各ブロック内のドット位置から定まる符号値を格納した符号配列を生成する。また、この符号配列が生成されると、予め定められた同期符号の符号値を検索することによって、同期符号の位置が特定される。
符号配列生成部612aは、ドット配列上で、符号ブロック内の単位パターンに対応するブロックを検出する。具体的には、単位パターンが配置されるブロックと同じ形状および大きさの枠をドット配列上で動かし、枠内のドット数が均等になる位置で枠を固定する。例えば、図3(a)の単位パターンを用いる場合であれば、3ドット×3ドットに対応する大きさの枠を動かし、枠内に含まれるドット数が2となる位置で枠を固定する。そして、その枠で区切られた各ブロック内のドット位置から定まる符号値を格納した符号配列を生成する。また、この符号配列が生成されると、予め定められた同期符号の符号値を検索することによって、同期符号の位置が特定される。
識別情報取得部612bは、符号配列から同期符号の位置を基準にして識別符号を検出する。そして、画像生成時にRS符号化処理で用いたパラメータを用いて識別符号を復号し、識別情報を取得する。
位置情報取得部612cは、符号配列から同期符号の位置を基準にして位置符号を検出する。そして、位置符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成時に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を同期符号によるオフセットで補正した値を位置情報として取得する。なお、オフセットで補正するのは、位置符号の間に同期符号が配置されているためである。
筆跡情報生成部612dは、位置情報取得部612cが取得した位置情報を連結した筆跡情報を生成する。ここでの筆跡情報とは、ペンチップ64(図6や図7参照)による筆記(手書き)が行われた際のペンチップ64先端の軌跡を連結して電子化したデータである。
位置情報取得部612cは、符号配列から同期符号の位置を基準にして位置符号を検出する。そして、位置符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成時に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を同期符号によるオフセットで補正した値を位置情報として取得する。なお、オフセットで補正するのは、位置符号の間に同期符号が配置されているためである。
筆跡情報生成部612dは、位置情報取得部612cが取得した位置情報を連結した筆跡情報を生成する。ここでの筆跡情報とは、ペンチップ64(図6や図7参照)による筆記(手書き)が行われた際のペンチップ64先端の軌跡を連結して電子化したデータである。
ところで、デジタルペン60には、異なる複数の動作モードを使い分けて使用できる機能が設定されている。例えば、本実施の形態のデジタルペン60では、ペンチップ64により媒体上に描かれた筆記画像を筆跡情報として端末装置50に送信する動作モードである「筆記モード」と、媒体から得られた識別情報および位置情報の一方または双方を特定の情報にリンクするための参照情報として用いる動作モードとしての「参照モード」とが設定される。「参照モード」での動作例としては、端末装置50に対して例えば所定のウェブブラウザプログラムを開いて特定情報が保存・記述されたウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成させるための参照情報として、位置情報取得部612cにて取得した位置情報および識別情報取得部612bにて取得された識別情報を用いる。なお、「参照モード」において、位置情報および識別情報のいずれか一方だけを用いるように構成してもよい。
デジタルペン60における「筆記モード」や「参照モード」等の動作モードは、ユーザの操作に対応したオン/オフ信号を出力するキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づき、動作制御部616が設定する。そして、動作制御部616は、データ処理部612に対して、「筆記モード」または「参照モード」の設定を指示する制御信号を送る。
そして、筆跡情報生成部612dは、動作制御部616からの「筆記モード」の設定を指示する制御信号により動作する。それにより、「筆記モード」では、識別情報取得部612bにて取得された識別情報と、筆跡情報生成部612dにて生成された筆跡情報とが出力部613に送られる。
それに対して、動作制御部616からの制御信号にて「参照モード」が設定されている場合には、筆跡情報生成部612dは機能を停止する。それにより、「参照モード」では、識別情報取得部612bにて取得された識別情報と、位置情報取得部612cが取得した位置情報とが出力部613に出力される。
なお、「筆記モード」および「参照モード」の双方において筆跡情報生成部612dを動作させ、位置情報から筆跡情報を生成してもよい。その際には、「筆記モード」が設定されている場合には筆跡情報はペンチップ64先端の軌跡を連結した筆跡情報としてそのまま使用される。また、「参照モード」が設定されている場合には筆跡情報は参照情報として使用される。
それに対して、動作制御部616からの制御信号にて「参照モード」が設定されている場合には、筆跡情報生成部612dは機能を停止する。それにより、「参照モード」では、識別情報取得部612bにて取得された識別情報と、位置情報取得部612cが取得した位置情報とが出力部613に出力される。
なお、「筆記モード」および「参照モード」の双方において筆跡情報生成部612dを動作させ、位置情報から筆跡情報を生成してもよい。その際には、「筆記モード」が設定されている場合には筆跡情報はペンチップ64先端の軌跡を連結した筆跡情報としてそのまま使用される。また、「参照モード」が設定されている場合には筆跡情報は参照情報として使用される。
出力部613は、識別情報と、筆跡情報または位置情報とを情報メモリ65または通信部66に出力する。すなわち、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続され、かつ、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されている場合には、出力部613は識別情報と、筆跡情報または位置情報とを通信部66に出力する。
一方、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3とが接続されていない場合、または、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続されてはいるが、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない場合には、出力部613は識別情報と、筆跡情報または位置情報とを情報メモリ65に出力する。情報メモリ65では、取得した識別情報と、筆跡情報または位置情報とを記憶する。
また出力部613は、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続され、かつ、通信部66と端末装置50との間の通信が確立された際に、情報メモリ65から識別情報および筆跡情報を読み出し、通信部66に出力する。
なお、出力部613は、識別情報と、筆跡情報または位置情報とのいずれか一方を情報メモリ65または通信部66に出力するように構成してもよい。
一方、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3とが接続されていない場合、または、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続されてはいるが、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない場合には、出力部613は識別情報と、筆跡情報または位置情報とを情報メモリ65に出力する。情報メモリ65では、取得した識別情報と、筆跡情報または位置情報とを記憶する。
また出力部613は、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続され、かつ、通信部66と端末装置50との間の通信が確立された際に、情報メモリ65から識別情報および筆跡情報を読み出し、通信部66に出力する。
なお、出力部613は、識別情報と、筆跡情報または位置情報とのいずれか一方を情報メモリ65または通信部66に出力するように構成してもよい。
画像取込信号生成部615は、例えば50fps〜100fpsの周期(フレームレート)の画像取込信号を生成して、赤外CMOS63に送信する。赤外CMOS63では、送信される画像取込信号により設定されるフレームレートで媒体に印刷された符号画像を順次撮像する。さらに、画像取込信号生成部615は、生成した画像取込信号を照明駆動部614に送信する。
照明駆動部614は、赤外LED62を駆動するための駆動信号を生成し、赤外LED62をパルス点灯させる。その際には、赤外CMOS63でのフレームレートに対応させるため、画像取込信号生成部615にて生成される画像取込信号に同期させて駆動信号を出力する。それにより、赤外LED62における消費電力の低減を図っている。
照明駆動部614は、赤外LED62を駆動するための駆動信号を生成し、赤外LED62をパルス点灯させる。その際には、赤外CMOS63でのフレームレートに対応させるため、画像取込信号生成部615にて生成される画像取込信号に同期させて駆動信号を出力する。それにより、赤外LED62における消費電力の低減を図っている。
デジタルペン60では、まず、照明駆動部614にて駆動される赤外LED62が媒体に対して赤外光を照射すると、画像取込信号生成部615からの画像取込信号に同期して赤外CMOS63がその反射光を受光し、媒体に印刷された符号画像を読み取る。そして、赤外CMOS63にて読み取られた符号画像は、制御/処理部61内の画像処理部611に送られる。
画像処理部611では、画像取得部611aがこの読み取った符号画像を取得する。その際に、符号画像にノイズが含まれていれば、これを除去する。引き続いて、ドット配列生成部611bが、符号画像に含まれるドット位置をデジタルデータ化し、ドット配列を生成する。そして、生成されたドット配列はデータ処理部612に送られる。
画像処理部611では、画像取得部611aがこの読み取った符号画像を取得する。その際に、符号画像にノイズが含まれていれば、これを除去する。引き続いて、ドット配列生成部611bが、符号画像に含まれるドット位置をデジタルデータ化し、ドット配列を生成する。そして、生成されたドット配列はデータ処理部612に送られる。
次のデータ処理部612では、符号配列生成部612aが、ドット配列からブロックを検出し、ブロックごとの符号値を格納した符号配列を生成する。そして、符号配列において、同期符号の位置を特定する。その後、識別情報取得部612bが、同期符号の位置に基づいて識別符号を検出し、これを復号して識別情報を取得する。識別情報取得部612bにて取得された識別情報は、出力部613に送られる。
また、位置情報取得部612cが、同期符号の位置に基づいて位置符号を検出し、これを復号して位置情報を取得する。そして、「筆記モード」が設定されている場合には、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、筆跡情報生成部612dに送られ、筆跡情報生成部612dが、位置情報を連結して筆跡情報を生成する。筆跡情報生成部612dにて生成された筆跡情報は、出力部613に送られる。一方、「参照モード」が設定されている場合には、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、そのまま出力部613に送られる。
また、位置情報取得部612cが、同期符号の位置に基づいて位置符号を検出し、これを復号して位置情報を取得する。そして、「筆記モード」が設定されている場合には、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、筆跡情報生成部612dに送られ、筆跡情報生成部612dが、位置情報を連結して筆跡情報を生成する。筆跡情報生成部612dにて生成された筆跡情報は、出力部613に送られる。一方、「参照モード」が設定されている場合には、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、そのまま出力部613に送られる。
出力部613は、上記したように、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続され、かつ、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されている場合には、出力部613は識別情報と、筆跡情報または位置情報とを通信部66に出力する。一方、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3とが接続されていない場合、または、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3とが接続されてはいるが、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない場合には、出力部613は識別情報と、筆跡情報または位置情報とを情報メモリ65に出力する。情報メモリ65は、出力部613から送られた識別情報と、筆跡情報または位置情報とを記憶する。それにより、キャップ部60B側の入力端子CNT1とペン本体部60A側の出力端子CNT2および出力端子CNT3とが接続されていない場合や、通信が不調な状態にある場合でも、識別情報、および筆跡情報または位置情報は失われない。
続いて、制御/処理部61にて生成された識別情報および筆跡情報等の通信部66を介した端末装置50への送信について説明する。
図10は、制御/処理部61の動作制御部616が行う識別情報および筆跡情報等の送信制御の手順の一例を示したフローチャートである。図10に示したように、まず、動作制御部616は、ペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3がキャップ部60B側の入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する(ステップ11)。例えば、動作制御部616は、所定の信号を出力端子CNT2および出力端子CNT3に出力し、通信部66から所定の信号が返送されるか否かにより、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。また、出力端子CNT2および出力端子CNT3がプッシュスイッチで構成されている場合には、出力端子CNT2および出力端子CNT3から所定の信号が送信されたか否かにより、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。
図10は、制御/処理部61の動作制御部616が行う識別情報および筆跡情報等の送信制御の手順の一例を示したフローチャートである。図10に示したように、まず、動作制御部616は、ペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3がキャップ部60B側の入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する(ステップ11)。例えば、動作制御部616は、所定の信号を出力端子CNT2および出力端子CNT3に出力し、通信部66から所定の信号が返送されるか否かにより、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。また、出力端子CNT2および出力端子CNT3がプッシュスイッチで構成されている場合には、出力端子CNT2および出力端子CNT3から所定の信号が送信されたか否かにより、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。
次に、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていると判定した場合には(ステップ12)、動作制御部616は、通信部66に電力供給を開始した後、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みる(ステップ13)。すなわち、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されるまでは通信部66への通電が停止れた状態が設定され、電力の消費を抑えている。
そして、通信部66と端末装置50との間の通信が確立した場合には(ステップ14)、動作制御部616は、デジタルペン60全体の消費電力を抑える省電力モードを設定する(ステップ15)。その後、動作制御部616は、出力部613にデータ処理部612から識別情報と、筆跡情報または位置情報とが送信されるのを監視する(ステップ16)。
そして、通信部66と端末装置50との間の通信が確立した場合には(ステップ14)、動作制御部616は、デジタルペン60全体の消費電力を抑える省電力モードを設定する(ステップ15)。その後、動作制御部616は、出力部613にデータ処理部612から識別情報と、筆跡情報または位置情報とが送信されるのを監視する(ステップ16)。
そして、出力部613にデータ処理部612から識別情報と、筆跡情報または位置情報とが送信されると(ステップ17)、省電力モードを解除する(ステップ18)。省電力モードを解除した後、動作制御部616は、出力部613に送信された識別情報および筆跡情報等を通信部66に送る(ステップ19)。それにより、通信部66は、端末装置50に識別情報および筆跡情報等を送信する(ステップ20)。ここでの動作制御部616は、筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段として機能する。
一方、出力端子CNT2および出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていないと判定された場合(ステップ12)には、動作制御部616は、出力部613にデータ処理部612から識別情報および筆跡情報等が送信されるのを監視する(ステップ21)。そして、出力部613にデータ処理部612から識別情報および筆跡情報等が送信されると(ステップ22)、筆跡情報出力制御手段として機能する動作制御部616は、出力部613に送信された識別情報および筆跡情報等を情報メモリ65に送る(ステップ25)。情報メモリ65は、送信された識別情報および筆跡情報等を記憶する(ステップ26)。それにより、出力端子CNT2および出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていない状態で生成された識別情報および筆跡情報等の消失を抑制する。
また、動作制御部616は、識別情報および筆跡情報等が送信されない間は(ステップ22)、ステップ11に戻り、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。そして、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていると判定した場合には(ステップ12)、動作制御部616は、ステップ13以降の処理を行う。
また、動作制御部616は、識別情報および筆跡情報等が送信されない間は(ステップ22)、ステップ11に戻り、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されているか否かを判定する。そして、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていると判定した場合には(ステップ12)、動作制御部616は、ステップ13以降の処理を行う。
同様に、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない場合にも(ステップ14)、動作制御部616は、出力部613にデータ処理部612から識別情報および筆跡情報等が送信されるのを監視する(ステップ23)。そして、出力部613にデータ処理部612から識別情報および筆跡情報等が送信されると(ステップ24)、動作制御部616は、出力部613に送信された識別情報および筆跡情報等を情報メモリ65に送る(ステップ25)。情報メモリ65は、送信された識別情報および筆跡情報等を記憶する(ステップ26)。それにより、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない状態で生成された識別情報および筆跡情報等の消失を抑制する。
また、動作制御部616は、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない間は(ステップ24)、ステップ13に戻り、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みる。それにより、通信部66と端末装置50との間の通信が確立した場合には(ステップ14)、動作制御部616は、ステップ15以降の処理を行う。
また、動作制御部616は、通信部66と端末装置50との間の通信が確立されていない間は(ステップ24)、ステップ13に戻り、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みる。それにより、通信部66と端末装置50との間の通信が確立した場合には(ステップ14)、動作制御部616は、ステップ15以降の処理を行う。
上記したように、本実施の形態のデジタルペン60では、キャップ部60Bに端末装置50に対して識別情報や筆跡情報や位置情報を送信する通信部66を設けている。それにより、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された状態で「筆記モード」や「参照モード」での使用がされた場合においても、通信部66を遮蔽する部材は存在しない。これに対して、通信部66がペン本体部60A内部に設けられた構成では、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された場合には、通信部66がキャップ部60Bにより遮蔽された状態となる。そのため、通信部66がキャップ部60Bに設けられた本実施の形態のデジタルペン60は、通信部66がペン本体部60A内部に設けられた構成と比較して、端末装置50との通信の安定化が図られる。
また、本実施の形態のデジタルペン60では、ペン本体部60Aに通信部66を配置されないため、ペン本体部60Aの小型化が図られる。
また、本実施の形態のデジタルペン60では、ペン本体部60Aに通信部66を配置されないため、ペン本体部60Aの小型化が図られる。
さらには、キャップ部60Bに通信部66を設ける構成を採用することで、通信方式の異なる通信部66をそれぞれ備えた複数のキャップ部60Bを用意し、端末装置50に備えられた通信方式に対応させたキャップ部60Bをユーザが選択するようにしてもよい。
その場合には、図10の処理フローのステップ13において、動作制御部616が通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるに際して、動作制御部616は、通信部66の通信方式を検出して、検出された通信方式に対応した通信の確立を試みることとなる。
その場合には、図10の処理フローのステップ13において、動作制御部616が通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるに際して、動作制御部616は、通信部66の通信方式を検出して、検出された通信方式に対応した通信の確立を試みることとなる。
また、キャップ部60Bに異なる複数の通信方式により通信可能な通信部66を備えるとともに、ペン本体部60Aに通信方式を切り換える切換スイッチを設け、切換スイッチにより通信方式を選択して使用するように構成してもよい。
さらには、通信部66に、例えば端末装置50にて使用される通信方式を通信部66にて実現するソフトウェアがダウンロードされる構成としてもよい。その場合には、通信部66に対してソフトウェアをダウンロードするための例えばUSBケーブルを接続するコネクタがキャップ部60Bに配置され、端末装置50からUSBケーブルを介して所定のソフトウェアがダウンロードされる。それにより、キャップ部60Bに設けられた通信部66は、端末装置50にて使用される通信方式により端末装置50との通信を行う。
さらには、通信部66に、例えば端末装置50にて使用される通信方式を通信部66にて実現するソフトウェアがダウンロードされる構成としてもよい。その場合には、通信部66に対してソフトウェアをダウンロードするための例えばUSBケーブルを接続するコネクタがキャップ部60Bに配置され、端末装置50からUSBケーブルを介して所定のソフトウェアがダウンロードされる。それにより、キャップ部60Bに設けられた通信部66は、端末装置50にて使用される通信方式により端末装置50との通信を行う。
また、上記した図10の処理フローでは、動作制御部616は、ステップ11においてペン本体部60A側の出力端子CNT2または出力端子CNT3がキャップ部60B側の入力端子CNT1と接続されているか否かを判定し、出力端子CNT2または出力端子CNT3が入力端子CNT1と接続されていると判定した場合に、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるように制御した。このような制御処理の他に、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着されることでオン状態となるメカニカルなスイッチ(キャップ装着スイッチ)をペン本体部60A側またはキャップ部60B側に配置し、動作制御部616がキャップ装着スイッチからのオン信号を受信することで、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるように制御してもよい。
加えて、図10の処理フローにおいて、ステップ11での判定に加えて、例えば「参照モード」での使用が行われる場合には、ユーザスイッチSW3からのオン信号を受信することで、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるように制御してもよい。さらに、ユーザスイッチSW3および筆圧検知スイッチSW2からのオン信号を受信することで、通信の確立を試みるように制御してもよい。さらには、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるための通信開始スイッチを設け、通信開始スイッチからのオン信号を受信することで、通信の確立を試みるように制御してもよい。
加えて、図10の処理フローにおいて、ステップ11での判定に加えて、例えば「参照モード」での使用が行われる場合には、ユーザスイッチSW3からのオン信号を受信することで、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるように制御してもよい。さらに、ユーザスイッチSW3および筆圧検知スイッチSW2からのオン信号を受信することで、通信の確立を試みるように制御してもよい。さらには、通信部66と端末装置50との間の通信の確立を試みるための通信開始スイッチを設け、通信開始スイッチからのオン信号を受信することで、通信の確立を試みるように制御してもよい。
また、キャップ部60Bに通信部66を設ける構成に加えて、ペン本体部60Aにも同様な通信部を設けるように構成してもよい。そして、動作制御部616は、キャップ部60Bに設けた通信部66と端末装置50との間の通信状態と、ペン本体部60Aに設けた通信部と端末装置50との間の通信状態とを比較し、通信状態がより良好な方を選択するように構成してもよい。
また、キャップ部60Bに設けられた通信部66と、ペン本体部60Aに設けられた通信部との間に使用優先順位を設定してもよい。例えば優先順位の高いキャップ部60Bに設けられた通信部66では通信が不安定となる場合に、ペン本体部60Aに設けられた通信部を用いるように設定してもよい。
また、キャップ部60Bに設けられた通信部66と、ペン本体部60Aに設けられた通信部との間に使用優先順位を設定してもよい。例えば優先順位の高いキャップ部60Bに設けられた通信部66では通信が不安定となる場合に、ペン本体部60Aに設けられた通信部を用いるように設定してもよい。
さらに、キャップ部60Bに通信部66を設ける構成において、通信部66において端末装置50に信号を無線で送信するアンテナ部のみをキャップ部60Bに配置し、通信制御を行う機能部をペン本体部60Aに配置するように構成してもよい。このような構成でも、キャップ部60Bに通信部66のアンテナ部が配置されることで、キャップ部60Bがペン本体部60Aの後端部に装着された場合でも、アンテナ部を遮蔽する部材は存在しない。そのため、通信部66と端末装置50との通信の安定化が図られる。
次に、図11は、デジタルペン60の制御/処理部61のハードウェア構成を示した図である。
図11に示したように、制御/処理部61は、デジタルペン60の動作制御および信号処理を行うに際して予め定められたプログラム(ファームウェア)に従ってデジタル演算処理を実行するCPU101、CPU101により実行される処理プログラム等が格納されるRAM102、CPU101により実行される処理プログラム等にて用いられる設定値等のデータが格納されるROM103、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できるEEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ104、制御/処理部61に接続される各部との信号の入出力を制御するインターフェース部105を備えている。
また、外部記憶装置106には、制御/処理部61により実行されるプログラムが格納されており、制御/処理部61がこのプログラムを読み込むことによって、デジタルペン60での動作制御および信号処理が実行される。
図11に示したように、制御/処理部61は、デジタルペン60の動作制御および信号処理を行うに際して予め定められたプログラム(ファームウェア)に従ってデジタル演算処理を実行するCPU101、CPU101により実行される処理プログラム等が格納されるRAM102、CPU101により実行される処理プログラム等にて用いられる設定値等のデータが格納されるROM103、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できるEEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ104、制御/処理部61に接続される各部との信号の入出力を制御するインターフェース部105を備えている。
また、外部記憶装置106には、制御/処理部61により実行されるプログラムが格納されており、制御/処理部61がこのプログラムを読み込むことによって、デジタルペン60での動作制御および信号処理が実行される。
すなわち、上記した画像処理部611、データ処理部612、出力部613、動作制御部616の各機能を実現するプログラムを外部記憶装置106から制御/処理部61内のRAM102に読み込む。そして、RAM102に読み込まれたプログラムに基づいて、CPU101が各種処理を行う。このプログラムは、デジタルペン60と通信する例えば端末装置50に備えられたハードディスクやDVD−ROM等がデジタルペン60の外部記憶装置106として機能して、端末装置50から通信回線を介してRAM102にロードされて提供される。また、その他の提供形態として、予めROM103にインストールされた状態にて提供される形態がある。さらに、デジタルペン60がアッセンブリされた後に、プログラムが不揮発性メモリ104にインストールされ、不揮発性メモリ104からRAM102にロードされる形態がある。また、インターネット等のネットワークを介してデジタルペン60にプログラムが伝送され、RAM102にインストールされる形態がある。
次に、本実施の形態の筆跡情報管理システムにて電子文書に関して行われる各種処理について説明しておく。
[印刷文書の生成処理]
図12は、筆跡情報管理システムにて印刷文書が生成される際の動作の一例を示したシーケンス図である。
まず、ユーザは端末装置10から電子文書の印刷指示を文書サーバ20に送信する(ステップ101)。その際には、端末装置10は、印刷対象となる電子文書と、電子文書の識別情報(文書ID)と、ユーザが指定した印刷設定とを送信する。ここで、印刷設定は、印刷の対象とするページ、印刷部数、媒体である用紙のサイズ、拡大縮小率、Nアップ (電子文書のNページを媒体の1ページに割り付ける印刷)、余白領域の大きさ等の設定を含む。
[印刷文書の生成処理]
図12は、筆跡情報管理システムにて印刷文書が生成される際の動作の一例を示したシーケンス図である。
まず、ユーザは端末装置10から電子文書の印刷指示を文書サーバ20に送信する(ステップ101)。その際には、端末装置10は、印刷対象となる電子文書と、電子文書の識別情報(文書ID)と、ユーザが指定した印刷設定とを送信する。ここで、印刷設定は、印刷の対象とするページ、印刷部数、媒体である用紙のサイズ、拡大縮小率、Nアップ (電子文書のNページを媒体の1ページに割り付ける印刷)、余白領域の大きさ等の設定を含む。
文書サーバ20は、端末装置10から電子文書の印刷指示を受信する(ステップ201)。印刷指示に含まれる印刷対象となる電子文書は、電子文書管理部23に送られ、電子文書管理部23が、電子文書を文書IDと関連付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する(ステップ202)。
また、文書サーバ20は、印刷を指示された電子文書の文書IDと印刷設定とを識別情報サーバ30に送信する(ステップ203)。ここで、文書IDとしては、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を用いるとよいが、電子文書を一意に特定することができるものであれば他の情報を用いてもよい。
それにより、識別情報サーバ30は、文書IDと印刷設定とを受信する(ステップ301)。そして、媒体識別情報を管理する識別情報管理部32が識別情報記憶部33から未使用の媒体識別情報を取得する(ステップ302)。ここで、取り出す媒体識別情報の数は、印刷設定に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数の媒体識別情報が取り出される。ただし、印刷設定情報の中に、Nアップ印刷の指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、10ページの電子文書を2アップ印刷で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個の媒体識別情報が取り出される。
次に、識別情報サーバ30は、識別情報と文書IDと印刷設定とを関連付けて識別情報記憶部33に登録する(ステップ303)。そして、識別情報サーバ30は、文書サーバ20に対し、識別情報を送信する(ステップ304)。
また、文書サーバ20は、印刷を指示された電子文書の文書IDと印刷設定とを識別情報サーバ30に送信する(ステップ203)。ここで、文書IDとしては、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を用いるとよいが、電子文書を一意に特定することができるものであれば他の情報を用いてもよい。
それにより、識別情報サーバ30は、文書IDと印刷設定とを受信する(ステップ301)。そして、媒体識別情報を管理する識別情報管理部32が識別情報記憶部33から未使用の媒体識別情報を取得する(ステップ302)。ここで、取り出す媒体識別情報の数は、印刷設定に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数の媒体識別情報が取り出される。ただし、印刷設定情報の中に、Nアップ印刷の指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、10ページの電子文書を2アップ印刷で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個の媒体識別情報が取り出される。
次に、識別情報サーバ30は、識別情報と文書IDと印刷設定とを関連付けて識別情報記憶部33に登録する(ステップ303)。そして、識別情報サーバ30は、文書サーバ20に対し、識別情報を送信する(ステップ304)。
それにより、文書サーバ20は、識別情報を受信する(ステップ204)。そして、識別情報および位置情報を表す符号画像を生成する(ステップ205)。
すなわち、文書サーバ20では、受信部21が媒体識別情報を受信する。そして、受信部21は、受信した媒体識別情報を識別情報取得部22に受け渡す。すると、まず識別情報取得部22が、取得した媒体識別情報を識別符号生成部27aに渡し、識別符号生成部27aが、上記した方法を用いて媒体の識別情報を符号化し、識別符号を生成する。
また、位置符号生成部27bは、受信部21から印刷設定を受け取り、印刷設定に応じた範囲の位置情報を上記した方法を用いて符号化し、位置符号を生成する。
そして、符号配置部27cが、媒体識別符号と位置符号とを所定のレイアウトに従って配置し、これを符号画像生成部27eが、パターン画像記憶部27dに記憶されたパターン画像を用いて画像化することで符号画像を生成する。
すなわち、文書サーバ20では、受信部21が媒体識別情報を受信する。そして、受信部21は、受信した媒体識別情報を識別情報取得部22に受け渡す。すると、まず識別情報取得部22が、取得した媒体識別情報を識別符号生成部27aに渡し、識別符号生成部27aが、上記した方法を用いて媒体の識別情報を符号化し、識別符号を生成する。
また、位置符号生成部27bは、受信部21から印刷設定を受け取り、印刷設定に応じた範囲の位置情報を上記した方法を用いて符号化し、位置符号を生成する。
そして、符号配置部27cが、媒体識別符号と位置符号とを所定のレイアウトに従って配置し、これを符号画像生成部27eが、パターン画像記憶部27dに記憶されたパターン画像を用いて画像化することで符号画像を生成する。
その後、文書サーバ20では、文書画像生成部26が、電子文書の文書画像を生成する(ステップ206)。その際に、文書画像生成部26は、ステップ201で識別情報取得部22が取得した文書IDを受け取り、文書IDに基づいて印刷対象となる電子文書を文書/筆跡情報記憶部25から読み出す。また、ステップ201で識別情報取得部22が取得した印刷設定を受け取り、これに基づいて文書画像を生成する。
そして、画像合成部28は、ステップ205で生成された符号画像と、ステップ206で生成された文書画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ207)。
その後、合成画像は送信部29に渡され、送信部29が、合成画像の印刷命令を画像形成装置40に送信する(ステップ208)。ここで、合成画像の印刷命令は、例えば、文書画像の印刷命令の列からなるPDL(Page Description Language)ファイルに対し、符号画像として印刷する内容をPDLコマンドとして設定したPDLの形式で送信される。
そして、画像合成部28は、ステップ205で生成された符号画像と、ステップ206で生成された文書画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ207)。
その後、合成画像は送信部29に渡され、送信部29が、合成画像の印刷命令を画像形成装置40に送信する(ステップ208)。ここで、合成画像の印刷命令は、例えば、文書画像の印刷命令の列からなるPDL(Page Description Language)ファイルに対し、符号画像として印刷する内容をPDLコマンドとして設定したPDLの形式で送信される。
画像形成装置40は、文書サーバ20から合成画像(電子文書の文書画像および符号画像)を受信する(ステップ401)。そして、画像形成装置40は、文書画像をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン) により画像に展開する(ステップ402)。次に、文書画像はC、M、Yのトナーを用いて、符号画像はK(カーボンを含む黒)のトナーを用いて、それぞれ画像形成を行う(ステップ403)。
ところで、上述した例では、識別情報サーバ30は識別情報を発行するだけで、文書サーバ20が、識別情報を含む符号画像を生成し、画像形成装置40に画像形成を指示する構成とした。しかしながら、識別情報サーバ30が、符号画像を生成し、画像形成装置40に画像形成を指示する構成としてもよい。
また、符号画像を画像形成装置40で生成する構成を採用してもよい。その場合には、文書サーバ20または識別情報サーバ30が、電子文書から生成したPDLに識別情報を付加して画像形成装置40へ送信し、画像形成装置40が識別情報を含む符号画像を生成することになる。
また、符号画像を画像形成装置40で生成する構成を採用してもよい。その場合には、文書サーバ20または識別情報サーバ30が、電子文書から生成したPDLに識別情報を付加して画像形成装置40へ送信し、画像形成装置40が識別情報を含む符号画像を生成することになる。
また、上記の例では、識別情報と文書IDと印刷設定とが関連付けられて構成されたデータベース(識別情報記憶部33)を識別情報サーバ30に置く構成について説明した。これは、かかるデータベースを共有可能な装置(識別情報サーバ30)に置くことで、複数ユーザへの対応や、サーバのアクセス制御技術を利用した電子文書のセキュリティ確保が可能となるからである。しかしながら、必ずしもこのような構成を採用する必要はなく、端末装置10や文書サーバ20に上記のデータベースを置く構成を採用してもよい。
また、上記した画像形成装置40では、符号画像をK(カーボンを含む黒) のトナーを用いて形成するようにした。これは、Kのトナーが、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーよりも赤外光の吸収量が多く、デジタルペン60での符号画像の読み取りが容易となるからである。しかしながら、符号画像は、特殊トナーを用いて形成することも可能である。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」および「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷文書における画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが人間の目で認識し難いものも、「不可視」に含める。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」および「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷文書における画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが人間の目で認識し難いものも、「不可視」に含める。
なお、ここでは、電子文書の画像に符号画像を合成して印刷することとしたが、白紙(ノートや付箋等)に符号画像を印刷する構成としてもよい。その場合は、ステップ201で受信する印刷要求に文書IDを含めないようにし、ステップ303で識別情報と文書IDおよび印刷設定との関連付けを行わないようにし、ステップ206における文書画像の生成は実行しないようにすればよい。
[筆跡情報の登録処理]
次に、デジタルペン60が筆跡情報を生成して文書サーバ20に登録する際の動作について説明する。
上記したように、デジタルペン60では、識別情報取得部612bが識別情報を取得する。また、位置情報取得部612cが位置情報を取得する。さらに、筆跡情報生成部612dが位置情報を相互に連結して筆跡情報を生成する。そして、通信部66が、識別情報および筆跡情報を端末装置50を介して識別情報サーバ30へ送信する。そして、識別情報サーバ30が筆跡情報を文書サーバ20に登録する。
図13は、筆跡情報を登録する際の識別情報サーバ30および文書サーバ20の動作の一例を示したシーケンス図である。
識別情報サーバ30では、まず、受信部31が、デジタルペン60からの識別情報および筆跡情報を受信する(ステップ311)。次に、識別情報および筆跡情報は識別情報管理部32に渡され、識別情報管理部32は、渡された識別情報に関連付けられた文書IDを識別情報記憶部33から取り出す。そして、ステップ311で受信した識別情報および筆跡情報の送信先となる文書サーバ20(文書IDで特定される電子文書が存在する文書サーバ20)を決定する(ステップ312)。なお、識別情報記憶部33において識別情報に文書IDが関連付けられていなければ、その識別情報は白紙(ノートや付箋)に割り当てられたものであると考えられる。その場合は、白紙に対する筆跡情報を管理する文書サーバ20を送信先として決定すればよい。
その後、識別情報および筆跡情報は送信部39に渡され、送信部39が、ステップ312で送信先として決定した文書サーバ20に対し、識別情報および筆跡情報を送信する(ステップ313)。
次に、デジタルペン60が筆跡情報を生成して文書サーバ20に登録する際の動作について説明する。
上記したように、デジタルペン60では、識別情報取得部612bが識別情報を取得する。また、位置情報取得部612cが位置情報を取得する。さらに、筆跡情報生成部612dが位置情報を相互に連結して筆跡情報を生成する。そして、通信部66が、識別情報および筆跡情報を端末装置50を介して識別情報サーバ30へ送信する。そして、識別情報サーバ30が筆跡情報を文書サーバ20に登録する。
図13は、筆跡情報を登録する際の識別情報サーバ30および文書サーバ20の動作の一例を示したシーケンス図である。
識別情報サーバ30では、まず、受信部31が、デジタルペン60からの識別情報および筆跡情報を受信する(ステップ311)。次に、識別情報および筆跡情報は識別情報管理部32に渡され、識別情報管理部32は、渡された識別情報に関連付けられた文書IDを識別情報記憶部33から取り出す。そして、ステップ311で受信した識別情報および筆跡情報の送信先となる文書サーバ20(文書IDで特定される電子文書が存在する文書サーバ20)を決定する(ステップ312)。なお、識別情報記憶部33において識別情報に文書IDが関連付けられていなければ、その識別情報は白紙(ノートや付箋)に割り当てられたものであると考えられる。その場合は、白紙に対する筆跡情報を管理する文書サーバ20を送信先として決定すればよい。
その後、識別情報および筆跡情報は送信部39に渡され、送信部39が、ステップ312で送信先として決定した文書サーバ20に対し、識別情報および筆跡情報を送信する(ステップ313)。
これにより、文書サーバ20では、受信部21が、識別情報および筆跡情報を受信する(ステップ211)。そして、受信部21は、受信した識別情報を筆跡情報管理部24に渡す。すると、筆跡情報管理部24は、識別情報と筆跡情報とを対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に記憶する(ステップ212)。
以上説明したように、本実施の形態の筆跡情報管理システムに用いるデジタルペン60では、キャップ部60Bに端末装置50に対して識別情報や筆跡情報や位置情報を送信する通信部66を設けている。それにより、通信部66がペン本体部60A内部に設けられた構成と比較して、端末装置50との通信の安定化が図られる。また、ペン本体部60Aに通信部66を配置されないため、ペン本体部60A内部での実装スペースが少なくなり、デジタルペン60の小型化が図られる。
10…端末装置、20…文書サーバ、25…文書/筆跡情報記憶部、30…識別情報サーバ、40…画像形成装置、50…端末装置、60…デジタルペン、60A…ペン本体部、60B…キャップ部、61…制御/処理部、65…情報メモリ、66…通信部、611…画像処理部、612…データ処理部、613…出力部、616…動作制御部、SW1…キャップスイッチ、SW2…筆圧検知スイッチ、SW3…ユーザスイッチ、CNT1…入力端子、CNT2,CNT3…出力端子
Claims (14)
- 符号画像が印刷された媒体にユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成する筆記部と、
前記筆記部により前記筆跡が形成された前記媒体上の位置の前記符号画像を読み取り、当該符号画像に基づき前記ユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、
前記筆記部と前記筆跡情報生成手段とが配置された装置本体部と、
前記装置本体部に着脱自在に装着され、前記筆記部を保護する保護カバー部とを備え、
前記保護カバー部は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を外部装置に無線送信する無線送信手段の全部または一部が配置されたことを特徴とする筆跡情報生成装置。 - 前記装置本体部は、前記保護カバー部が当該装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記無線送信手段に出力する第1の出力端子と、当該保護カバー部が当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で当該筆跡情報を当該無線送信手段に出力する第2の出力端子とが配置され、
前記保護カバー部は、当該保護カバー部が前記装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記第1の出力端子と接続され、かつ、当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で前記第2の出力端子と接続される入力端子が配置されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。 - 前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、
前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項2記載の筆跡情報生成装置。 - 前記筆跡情報出力制御手段は、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項3記載の筆跡情報生成装置。
- 前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されており、かつ、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されている状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を当該無線送信手段に出力することを特徴とする請求項3記載の筆跡情報生成装置。
- 前記装置本体部は、通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。
- 前記保護カバー部は、前記無線送信手段の一部を構成する、前記外部装置に信号を無線で送信するアンテナ部が配置されたことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。
- 電子文書に基づく文書画像と符号画像とが印刷された媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置と、
前記筆跡情報生成装置にて生成された前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記媒体または当該媒体に印刷された前記電子文書に関連付けて管理する筆跡情報管理装置と、
前記筆跡情報生成装置から前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記筆跡情報管理装置に送信する情報送信装置とを備え、
前記筆跡情報生成装置は、
前記媒体に前記ユーザの筆記操作に対応した筆跡を形成する筆記部と、
前記筆記部により前記筆跡が形成された前記媒体上の位置の前記符号画像を読み取り、当該符号画像に基づき前記筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、
前記筆記部と前記筆跡情報生成手段とが配置された装置本体部と、
前記装置本体部に着脱自在に装着され、前記筆記部を保護する保護カバー部とを備え、
前記保護カバー部は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記情報送信装置に無線送信する無線送信手段の全部または一部が配置されたことを特徴とする筆跡情報管理システム。 - 前記筆跡情報生成装置の前記装置本体部は、前記保護カバー部が当該装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記無線送信手段に出力する第1の出力端子と、当該保護カバー部が当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で当該筆跡情報を当該無線送信手段に出力する第2の出力端子とが配置され、
前記筆跡情報生成装置の前記保護カバー部は、当該保護カバー部が前記装置本体部の前記筆記部が配置された側の端部に装着された状態で前記第1の出力端子と接続され、かつ、当該装置本体部の当該筆記部が配置された側とは反対側の端部に装着された状態で前記第2の出力端子と接続される入力端子が配置されたことを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システム。 - 前記筆跡情報生成装置は、前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報の出力先を制御する筆跡情報出力制御手段と、当該筆跡情報生成手段にて生成された当該筆跡情報を記憶する記憶手段とをさらに備え、
前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項9記載の筆跡情報管理システム。 - 前記筆跡情報生成装置の前記筆跡情報出力制御手段は、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されていない状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を前記記憶手段に出力することを特徴とする請求項10記載の筆跡情報管理システム。
- 前記筆跡情報生成装置の前記筆跡情報出力制御手段は、前記保護カバー部に配置された前記入力端子と、前記装置本体部に配置された前記第1の出力端子または前記第2の出力端子とが接続されており、かつ、前記無線送信手段と前記外部装置との通信が確立されている状態で前記筆跡情報生成手段にて生成された前記筆跡情報を当該無線送信手段に出力することを特徴とする請求項10記載の筆跡情報管理システム。
- 前記情報送信装置は、前記筆跡情報生成装置の前記保護カバー部に配置された前記無線送信手段に当該無線送信手段を動作させるためのソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システム。
- 前記筆跡情報生成装置は、前記装置本体部が通信方式の異なる前記無線送信手段の全部または一部が配置された複数の前記保護カバー部が装着可能に構成されたことを特徴とする請求項8記載の筆跡情報管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008081988A JP2009237825A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 筆跡情報生成装置および筆跡情報管理システム |
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JP2013003961A (ja) * | 2011-06-20 | 2013-01-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 空間手書きシステム及び電子ペン |
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2008
- 2008-03-26 JP JP2008081988A patent/JP2009237825A/ja active Pending
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