JP2009230092A - 光アイソレータモジュールおよびそれを用いた光素子モジュール - Google Patents

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嘉一郎 中島
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Abstract

【課題】偏光子の発熱によって生じる偏光子やファラデー回転子の位置ずれ等を低減する光アイソレータモジュールならびに光素子モジュールを提供する。
【解決手段】光アイソレータモジュールは、平板状のファラデー回転子12と、光が入射または出射されるファラデー回転子12の各主面に、光入出射面がそれぞれ接着剤を介して接着された第1偏光子11aおよび第2偏光子11bと、を有する光アイソレータ素子10と、光が伝送する貫通孔を塞ぐように、第2偏光子11bが一端面に接着された筒状の保持部材32と、ファラデー回転子12の外周と接触した状態で、ファラデー回転子12を覆う保護材25とを備え、保護材25は、樹脂を含んでなり、かつ第1偏光子11aに比し、熱伝導率が高い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信用送信器のような光素子モジュールに内蔵され、LD(レーザダイオード)等の発光素子への反射戻り光を抑止する光アイソレータを有する光アイソレータモジュールおよび、それを搭載した光素子モジュールに関するものである。
長距離系で使用される光通信用半導体レーザモジュールは、高速広帯域化、小型化とともに高出力化が強く要求されている。また、このような半導体レーザモジュールには、光源に光が戻るのを抑制すべく、光アイソレータが用いられている。
図6は、光アイソレータが光ファイバ末端に取り付けられた、従来の光アイソレータモジュールを示す縦断面図である。光アイソレータモジュール400は、光アイソレータ素子100と磁石210からなる光アイソレータ部200と、透光性部材150と、光ファイバ310と筒状体320と、を備えている。
光アイソレータ素子100は、光入射側と光出射側の偏光子110a、110b、その間に介在するファラデー回転子120とからなり、偏光子110bの外側面にはガラス材からなる透光性部材150が配置され、透光性部材150の他方の面は、光ファイバ310の端面を覆うように筒状体320の先端面320aに配置されている。
円筒形状からなる磁石210は、ファラデー回転子120に磁界を印加するため、光アイソレータ素子100を覆うように光ファイバ固定部300の筒状体320の外周部に配置されている。また、磁石210の内周面と光アイソレータ素子100および透光性部材150の外周面とは、低融点ガラスまたは半田からなる接合剤250により接合されている。
特開2006−309190号公報
光アイソレータモジュール400では、光アイソレータ素子100および透光性部材150を低融点ガラスまたは半田からなる接合剤250で磁石210に接合しているため、その接合時に、200〜350℃程度の作業温度まで過熱される。そのため、従来の光アイソレータモジュール400において、光アイソレータ素子100を構成する偏光子110a、110bおよびファラデー回転子120を接合する接着剤に、低耐熱性の樹脂などの有機接着剤を使用できず、光入射側と光出射側の偏光子110a、110bの偏波方向を調整して最適位置に固定するのが困難であった。
また、偏光子の偏波光透過方向と直交する偏波面を有する高出力のLD光が偏光子に入射されると、透過されない光が吸収されることによって偏光子が発熱しやすかった。この発熱作用によって発生した熱は、偏光子とファラデー回転子とを接合する有機接着剤の接着強度を劣化させ、偏光子やファラデー回転子が位置ずれする場合があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、光アイソレータ素子の組立てを容易にするとともに、偏光子の発熱によって生じる劣化を低減する光アイソレータモジュールならびに光素子モジュールを提供することにある。
本発明の光アイソレータモジュールは、平板状のファラデー回転子と、光が入射または出射される前記ファラデー回転子の各主面に、光入出射面がそれぞれ接着剤を介して接着された第1偏光子および第2偏光子と、を有する光アイソレータ素子と、光が伝送される貫通孔を塞ぐように、前記第2偏光子が一端面に接着された筒状の保持部材と、前記ファラデー回転子の外周と接触した状態で、前記ファラデー回転子を覆う保護材と、を備え、前記保護材は、樹脂を含んでなり、かつ前記第1偏光子に比し、熱伝導率が高いことを特徴とする。
また、本発明の光アイソレータモジュールにおいて、前記保護材は、金属粉を含有したシリコーン樹脂から成ることが好ましい。
また、本発明の光アイソレータモジュールにおいて、前記保護材は、前記ファラデー回転子と前記保持部材との間に配置されていることが好ましい。
また、本発明の光アイソレータモジュールにおいて、前記保護材は、前記第1偏光子および前記第2偏光子の外周と接触した状態で、前記第1偏光子および前記第2偏光子を覆うことが好ましい。
また、本発明の光素子モジュールでは、孔部内に前記光アイソレータ素子を内包するように配された筒状の磁石をさらに備え、前記保護材が前記磁石の内周面と接触した状態で配置されていることが好ましい。
本発明の光素子モジュールは、本発明の光アイソレータモジュールと、前記保持部材の一端部が挿入固定された筒状の第1のホルダと、前記第1のホルダが挿入された第2のホルダと、前記光アイソレータ素子を介して前記保持部材の貫通孔に向けて光を伝送する発光素子と、該発光素子を収納するとともに、前記第2のホルダと接合されたケースと、を備えたことを特徴とする。
本発明の光アイソレータモジュールでは、第1偏光子に比べて熱伝導率が高いファラデー回転子の外周を、第1偏光子よりも熱伝導率が高い保護材で覆っているため、ファラデー回転子を介して保護材から外部に熱が放出されやすくなり、光アイソレータ素子の放熱性を高めることができる。その結果、本発明の光アイソレータモジュールでは、偏光子の透過軸と異なるレーザ光の吸収によって第1偏光子に熱が発生しても、第1偏光子とファラデー回転子との間にある接着剤の熱劣化を低減することができるため、信頼性を向上させることができる。
また、本発明の光素子モジュールは、本発明の光アイソレータモジュールを備えているため、第1偏光子の放熱性を高め、信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の光アイソレータモジュールの実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る光アイソレータモジュール40の中心軸を含む縦断面図である。光アイソレータモジュール40は、光アイソレータ素子10および磁石21からなる光アイソレータ部20と、保護材25と、光ファイバ固定部30と、を備えている。
光アイソレータ20は、光アイソレータ素子10と、該光アイソレータ素子10のファラデー回転子12に磁界を印加するための円筒状の磁石21とから構成されている。光アイソレータ素子10は、第1偏光子(以下、偏光子11aとする)と第2偏光子(以下、偏光子11bとする)と、その間に介在するファラデー回転子12とからなる。そして、光アイソレータ素子10は、偏光子11aとファラデー回転子12との間、およびファラデー回転子12と偏光子11bとの間に、透光性を有する有機接着剤(たとえばエポキシ系やアクリル系樹脂からなる接着剤)により、各素子が張り合わされている。
ファラデー回転子12は、所定の磁界が印加されることにより、入射される光の偏波方向を所定角度回転させる機能(ファラデー効果)を担う部材であり、例えばビスマス置換ガーネット結晶により構成される。ファラデー回転子12の厚さは、例えば入射される光の偏波方向が45°回転するように設定される。また、ファラデー回転子12は、少なくとも2つの光の入出射面を有する形状であれば足り、たとえば外形が多角形、円形の平板状、等が挙げられる。また、ファラデー回転子12は、たとえばTb、Gd、Hoを添加したビスマス置換ガーネットやYIGガーネットにより構成される。また、このような材料で構成されたファラデー回転子の熱伝導率は、4.0〜5.0W/m・K程度である。
偏光子11a、11bは、所定角度の偏波光を選択的に透過させるための部材であり、光入射側の偏光子11aの透光偏波角と光出射側の偏光子11bの透光偏波角とはファラデー回転子12によって光の偏波方向が回転される回転角度と同等の角度分ずらすように配されている。すなわち、ファラデー回転子12に入射される光の偏波方向が45°回転するように設定されていれば、光入射側の偏光子11aの透光偏波方向と光出射側の偏光子11bの透光偏波方向とは45°回転させるようにずらして配される。
偏光子11a、11bには、たとえばソーダガラスやホウケイ酸ガラス等からなる偏光ガラスが用いられる。偏光ガラスは、ガラス中において長く延伸された金属粒子を一方向に配列させることにより偏光特性を持たせた部材であり、金属粒子の延伸方向に垂直な偏波方向を有する光を透過し、該延伸方向に平行な偏波方向を有する光を吸収する。偏光子11a、11bを形成するガラスとしては、たとえばホウ珪酸ガラス内に金属が内在したものを利用することができる。また、偏光子11a、11bの形状としては、たとえば平板状、円板状、楔形状等、種々の形状が挙げられる。また、偏光子11a、11bの熱伝導率は、上述したホウケイ酸ガラスで構成される場合、0.94〜1.05W/m・Kであり、ファラデー回転子12の熱伝導率よりも小さい。
光アイソレータ素子10の光入出射面は、入射する光のビームスポット径よりも充分大きく、かつ光ファイバ31との光軸ズレも考慮した大きさとすればよい。
磁石21は、光アイソレータ素子10を覆うように光ファイバ端末30の保持部材32の外周部に挿入して接着固定されている。なお、本実施の形態では、磁石21が保持部材32に接着固定されているが、高温高湿環境下における信頼性向上という観点から、圧入で固定してもよい。また、磁石21の材質としては、たとえばSm−Co等を用いることができる。また、磁石21の熱伝導率は、上記材質であれば、11〜12W/m・Kであり、偏光子11aおよびファラデー回転子12よりも極めて高い。
光ファイバ端末30は、光ファイバ31と、筒状の保持部材32と、第1のホルダ33と、を備えている。
光ファイバ31は、光を伝送するための部材であり、たとえばシングルモードファイバ、マルチモードファイバのような光ファイバを用いることができ、用途に応じて適宜変更可能なものである。
保持部材32は、貫通孔32bを有し、該貫通孔32b内で光ファイバ31の被覆31aが除去された一端部を、接着剤を介して保持するための部材である。保持部材32の材質としては、たとえば酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素および窒化アルミニウムなどの単体もしくはこれらを主成分として含むセラミックス、結晶化ガラスなどのガラスセラミックスなどが挙げられ、中でも耐候性や靭性に優れたジルコニア系セラミックス(ジルコニアを主成分とするセラミックス)が好適である。光アイソレータ素子10は、光出射側の偏光子11bの光出射面が保持部材32の先端面32aに、たとえばエポキシ系の接着剤を介して固定される。
第1のホルダ33は、ザグリ部33aで保持部材32を保持するとともに、ザグリ部33aに連通する第2貫通孔33bで光ファイバ31の被覆部31aを固定するための部材であり、筒状を成している。保持部材32は、ザグリ部33a内に圧入されている。第1のホルダ33は、たとえばステンレスやNi−Fe等の金属部材で形成することができる。
保護材25は樹脂から構成されている。このような樹脂としては、たとえばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが利用でき、熱伝導率が高いという観点から、シリコーン樹脂が好適である。さらに、保護材25は、放熱特性を容易に向上させるという観点から、金属粉が含有されていてもよい。このような金属粉としては、たとえば金、銀、銅、酸化アルミや酸化亜鉛等が用いられる。特に、保護材25は、60〜90重量%の酸化アルミフィラーを含有させたシリコーン樹脂であれば、熱伝導率を2.0W/m・K以上まで高めることができるため、好適である。
また、保護材25において、樹脂と金属粉の混合比は、全体量に対して、金属粉が60〜90重量%であれば、高い熱伝導性を得るとともに、保護材25の成形性を維持することができるという観点から好適である。このような保護材25の熱伝導率は、たとえばレーザフラッシュ法で測定できる。このレーザフラッシュ法では、レーザ発振器からレーザ光を発射し被測定物の表面に直接当て、被測定物の裏面から出てくる、熱量とその時間を測定し、比熱と熱拡散率を導き出すことによって、熱伝導率を算出している。
一方で、保護材25は、図1に示すように、光アイソレータ素子10の側面と磁石21の内周面とを連接するように配されていれば、光アイソレータ素子10に滞留する熱が保護材25を介して、熱伝導率が比較的高い磁石21に伝わるため、光アイソレータ素子10の放熱性をより高めることができる。また、保護材25は、光アイソレータ素子10において、最も熱伝導率の高いファラデー回転子12の外周面と接触するように配置されていればよいが、偏光子11aおよび偏光子11bの外周も同様に覆うようにすれば、光アイソレータ素子10の放熱性をさらに高めることができる。また、保護材25は、保持部材32にも接触させるように配置するのがよい。
保護材25の作製方法としては、たとえば硬化前の樹脂を注射器に注入し、該注射器でもって、光アイソレータ素子10の外周面と磁石21の内周面との間に充填した後、熱硬化させることによって作製できる。保護材25を構成する樹脂は、磁石21の内周面と光アイソレータ素子10の外周面との狭い隙間に充填するため、硬化前の粘度が、細径な注射針による注出でも可能となるよう、100Pa・s以下であることが好ましい。この保護材25の前駆体である樹脂は、少なくともファラデー回転子12が覆われるまで充填する。また、必要に応じて、偏光子11a、11bの外周面と磁石21との間にも樹脂を充填してもよい。
その後、ヒーターまたは恒温槽などの加熱手段により、樹脂を加熱硬化させて保護材25が形成される。また、上記樹脂としては、光アイソレータ素子10および該光アイソレータ素子10と保持部材32の張り合わせに使用する接着剤、および光ファイバ31および被覆31aに加熱や機械的応力による影響が小さい120℃以下で硬化し、かつ硬化後、ゴム弾性体またはゲル状物となるシリコーン樹脂が望ましい。
本発明の光アイソレータモジュールでは、半田や低融点ガラスではなく、ファラデー回転子の外周を覆う樹脂で光アイソレータ素子を固定することができるため、組み立て時に、光アイソレータ素子の偏光子とファラデー回転子との間にある接着剤の熱による劣化を低減することができる。
なお、保護材25は光アイソレータ10または磁石21と熱的に接続されていればよく、必ずしも接着剤によって機械的に接合させる必要はない。例えば、筒状等の予め所定形状に成形した樹脂に光アイソレータ10を挿入し、これを磁石21の内側に挿入してもよい。
図2は、本発明の光アイソレータモジュール40の光アイソレータ部20を斜視して示す模式図である。半導体レーザなどの光源から出射された光は、光軸上を通って光アイソレータ素子10に達するが、光源の電源を入れた後、一般にLDの動作が安定するまでの数十秒間は不安定な出力光を発振する場合がある。最近、この一時的に不安定となる出力光を排除する方法として、光アイソレータ素子10の光入射側の偏光子11aの偏波方向と光源の偏波方向を図のように直交させることで、入射側の偏光子11aに光を吸収させ、半導体レーザ光の光ファイバ31への入力を一旦遮断するという手段を用いるものがある。このとき、遮断された光が熱エネルギーに変換され、光アイソレータ素子10に熱が発生しやすくなる。本発明の光アイソレータモジュール10において、発生した熱は、ファラデー回転子12から保護材25に伝搬され、保護材25から外部へ放熱されるとともに、磁石21からも放熱される。
ここで、保護材25の熱抵抗Rは、
R=t/(λ・A)
(tは光アイソレータ素子の外周部と磁石の内壁部との距離、λは熱伝導率、Aは表面積)で示される。偏光子11aの発熱を効率よく外部へ放熱するためには、保護材25の熱抵抗を偏光子11aの熱抵抗より小さくする必要がある。そのため、ファラデー回転子12を介して保護材25から放熱する場合、保護材25の熱伝導率は、偏光子11aの熱伝導率より大きいものを選択する必要がある。
偏光子11aの熱伝導率は、上述したように、0.94〜1.05W/m・Kであるため、保護材25の熱伝導率は、偏光子11aの熱伝導率の2倍以上の2.0W/m・K以上であることが望ましい。
次に、図3は、本発明の光アイソレータモジュール50の他の実施形態の例を示す縦断面図である。図3において、光アイソレータモジュール50は、光アイソレータ素子10と、光ファイバ固定部30と、光アイソレータ素子10と光ファイバ固定部30とを繋ぐ保護材25とを備えている。光ファイバ固定部30は、保持部材32と保持部材32が嵌入された第1のホルダ33とから構成され、それらの内側を貫通する貫通孔33b,32bに光ファイバ31が通されている。
そして、光アイソレータ素子10の外周側面から保持部材32の端面32aおよび第1ホルダ33の端面にかけて保護材25が取り付けられている。これによって、光アイソレータ素子10で発生する熱は、保護材25を介して保持部材32および第1ホルダ33に放熱される。なお、図3に示すように、保護材25は、光アイソレータ素子10から第1ホルダ33への熱流路の断面積を確保するために、外側に向けて凸の曲面を形成するように設けるのが好ましい。また、熱は、保持部材32に接着された偏光子11bを介しても保持部材32に放熱される。さらに、偏光子11aの表面10aおよび保護材25の表面は、外気に曝される構造であるため、これら表面からも熱が放射される。
図3の実施の形態において、光アイソレータ素子10のファラデー回転子12には、磁性ガーネットが用いられている。従って、図3の実施の形態において、図1の実施の形態における磁石21は省略可能とされている。なお、その他の構成は図1の実施の形態の例と同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明の光アイソレータモジュールの第3の実施形態について図4を参照しつつ説明する。図4は、本発明の第3の実施形態に係る光アイソレータモジュール60を示す縦断面図である。
光アイソレータモジュール60は、偏光子およびファラデー回転子の数が多くなっている点で光アイソレータモジュール40と相違する。具体的に、光アイソレータモジュール60おいて、光アイソレータ素子10Aは、3枚の偏光子11a、11b、11cと2枚のファラデー回転子12a、12bとで構成され、各々、交互に配置されている。光入射側の偏光子11aの透光偏波方向と中間に挟まれる偏光子11bの透光偏波方向とは45°ずらして配され、光出射側の偏光子11cはさらに45°ずらして配され、入射された偏光方向は90°回転して出射されることになる。このような光アイソレータ素子10Aのアイソレーション特性は、光アイソレータ素子10のような3枚の光学素子から成るタイプに比し、約1.5倍良好になり、特に長距離系の半導体レーザモジュールなどへの使用が好適である。
図5は、本発明の光素子モジュール70の一実施形態を示す縦断面図である。本発明の一実施形態に係る光素子モジュール70は、LDなどの発光素子61、レンズ62、ステム63、電子冷却素子64からなる光学ユニット65と、光学ユニット65を収容するケース71と、光アイソレータモジュール40と、光アイソレータモジュール40を保持する第2のホルダ72と、を備えている。なお、ケース71に内蔵されるモニタ用PD(フォトダイオード)および配線用リード線等は省略する。
光学ユニット65は、発光素子61を半田によりステム63上に搭載固定し、発光素子61の出射光を集光するレンズ62をステム63上に半田またはYAGレーザにより搭載し、ステム63を電子冷却素子64上に半田により搭載固定することによって形成される。この光学ユニット60は、ケース71内に収容して半田等により固定する。また、光アイソレータモジュール40は、第2のホルダ72に挿通して、第2のホルダ72のフランジ部72aをケース71に具備されたステンレスまたはFe−Ni材からなるパイプ部材71aに面合わせをする。最後に、光学ユニット65から出射された光の光軸に対し、光アイソレータモジュール40をXYZ方向に調整した後、第2のホルダ72のフランジ部72aをパイプ部材71aに、光アイソレータモジュール40の第1のホルダ33を第2のホルダ72にYAGレーザにより溶接して光素子モジュール70が完成する。このように、光素子モジュール70では、本発明の光アイソレータモジュール40を備えているため、光アイソレータ素子10に発生する熱を効率よく放熱することができ、コストアップも抑えることができる。
なお、本実施形態では、光ファイバ31を有する光アイソレータモジュール40、50、60および光素子モジュール70の例を示したが、本発明ではこのような形態に限定されることなく、たとえば光ファイバ31の代わりに保持部材32の貫通孔32aに透光性部材を充填したもの、または単に貫通孔を介して光を伝送させるような形態であってもよい。また、光ファイバ固定部30は、光レセプタクルであってもよい。
以下、本発明の実施例として図1に示す光アイソレータモジュール40を作製した。
図1において、中央部に貫通孔32aを有するジルコニアセラミックスからなる保持部材32をステンレス材からなる第1のホルダ33のザグリ部33aに圧入固定した。次に、第1のホルダ33の第2貫通孔33bに光ファイバ31を挿入し、被覆31aが除去された光ファイバ31の先端部を保持部材32の貫通孔32b内に接着剤で固定し、第1のホルダ33の第2貫通孔33bに光ファイバ31の被覆部31aを接着剤で固定した。保持部材32の先端面32aは、貫通孔32bと直交する面に対し4°傾斜するように設定した。これにより、光ファイバ固定部30を作製した。
次に、2枚の偏光子11a、11bの透過偏波面の角度が互いに45°となるよう回転調芯した後、偏光子11a、11bの間に透光性の接着剤を用いてファラデー回転子12を張り合わせて固定した。偏光子11a、11bの光入出射面は、縦約0.4mm×横約0.4mm=約0.16mmの大きさとした。また、光アイソレータ素子10の底面10aを形成するための光軸方向の角度は、保持部材32の先端面32aの角度と同じ4°に裁断して形成した。2枚の偏光子11a、11bおよびファラデー回転子12は、いずれも厚さが約0.5mmである。
光アイソレータ素子10の偏光子11bの光出射面を保持部材32の先端面32aに光ファイバ31とほぼ同等の屈折率約1.5を有する透光性のエポキシ系接着剤により固定した。
次に、光アイソレータ素子10を覆うように保持部材32の外周部に外径φ1.8mm、内径φ1.05mm、長さ2.15mmの円筒状の磁石21を挿入して接着固定した。光アイソレータ素子10のファラデー回転子12および偏光子11bの外周面と磁石21の内周面との隙間に、粘度が60Pa・s程度である、酸化アルミを含有したシリコーン樹脂を充填した後、120℃で加熱硬化(ゲル状化)して光アイソレータモジュール40を作製した。なお、保護材25となるシリコーン樹脂は、光出射側偏光子11bとファラデー回転子12の側面を全て保護する位置、具体的には深さ方向で約1〜1.3mmまで充填した。
そして、本発明の実施例である光アイソレータモジュールと保護材25のない光アイソレータモジュールにおいて、光スポットサイズがφ150μmで偏光子11aの光吸収パワーが100mWとなる光入射を1分間行ない、光ファイバ出力の低下量を比較した。
この結果によれば、保護材25のない光アイソレータモジュールでは光アイソレータ素子10の偏光子11aとファラデー回転子12の接合部が250℃以上の過熱状態となるため、接着剤が劣化して光ファイバ出力が0.5dB低下した。これに対し、本発明の実施例である光アイソレータモジュールでは、光アイソレータ素子10の偏光子11aとファラデー回転子12の接合部が70℃程度であり、上記した比較例に比べて、発熱を抑えることができるため、光ファイバの出力低下を低減でき、良好な結果を得ることができた。また、本発明の実施例である光アイソレータモジュールは、保護材25がゲル状物であるため、温度サイクル(−40〜85℃、500サイクル)投入前後も光ファイバの出力劣化が小さく、機械的応力による影響も少ないことも確認できた。
本発明の第1の実施形態に係る光アイソレータモジュールを示す縦断面図である。 光アイソレータ素子に入射される光の様子を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る光アイソレータモジュールを示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光アイソレータモジュールを示す縦断面図である。 本発明の光素子モジュールの一実施形態示す縦断面図である。 従来の光アイソレータモジュールを示す縦断面図である。
符号の説明
10、10’…光アイソレータ素子
10a…光アイソレータ素子の底面
11a、11b、11c…偏光子
12、12’…ファラデー回転子
20…光アイソレータ部
21…磁石
25…保護材
30…光ファイバ端末
31…光ファイバ
31a…光ファイバの被腹部
32…筒状体(保持部材)
32a…筒状体の先端面
32b…貫通孔
33…第1のホルダ
33a…ザグリ部
33b…第2貫通孔
40、50…光アイソレータモジュール
60…光学ユニット
61…発光素子
62…レンズ
63…ステム
64…電子冷却素子
70…光素子モジュール
71…ケース
71a…ケースのパイプ
72…第2のホルダ
72a…保持部材のフランジ

Claims (6)

  1. 平板状のファラデー回転子と、光が入射または出射される前記ファラデー回転子の各主面に、光入出射面がそれぞれ接着剤を介して接着された第1偏光子および第2偏光子と、を有する光アイソレータ素子と、
    光が伝送される貫通孔を塞ぐように、前記第2偏光子が一端面に接着された筒状の保持部材と、
    前記ファラデー回転子の外周と接触した状態で、前記ファラデー回転子を覆う保護材と、を備え、
    前記保護材は、樹脂を含んでなり、かつ前記第1偏光子に比し、熱伝導率が高いことを特徴とする光アイソレータモジュール。
  2. 前記保護材は、金属粉を含有したシリコーン樹脂から成ることを特徴とする請求項1に記載の光アイソレータモジュール。
  3. 前記保護材は、前記ファラデー回転子の外周面と前記保持部材との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の光アイソレータモジュール。
  4. 前記保護材は、前記第1偏光子および前記第2偏光子の外周と接触した状態で、前記第1偏光子および前記第2偏光子を覆うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光アイソレータモジュール。
  5. 孔部内に前記光アイソレータ素子を内包するように配された筒状の磁石をさらに備え、
    前記保護材が前記磁石の内周面と接触した状態で配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光アイソレータモジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光アイソレータモジュールと、
    前記保持部材の一端部が挿入固定された筒状の第1のホルダと、
    前記第1のホルダが挿入された第2のホルダと、
    前記光アイソレータ素子を介して前記保持部材の貫通孔に向けて光を伝送する発光素子と、
    該発光素子を収納するとともに、前記第2のホルダと接合されたケースと、を備えた光素子モジュール。
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