JP2009228746A - 変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルパンに戻されるオイルがバルブボディ上に滞留することを抑制して、駆動効率の向上が図られた変速機を提供する。
【解決手段】変速機は、ドラム691等を収容する変速歯車収容部101が規定された主ケース670と、変速歯車収容部101の下方に位置する主ケース670の底部に配置され、ドラム691等の各部に供給されたオイルが戻されて貯留されるオイルパン673と、オイルパン673および主ケース670によって規定されたバルブボディ収容室210内に配置されたバルブボディ260とを備え、バルブボディ260には、該バルブボディ260の上面から下面に達するように貫通し、バルブボディ260上のオイルをオイルパンの底部に戻す油路が形成される。
【選択図】図5
【解決手段】変速機は、ドラム691等を収容する変速歯車収容部101が規定された主ケース670と、変速歯車収容部101の下方に位置する主ケース670の底部に配置され、ドラム691等の各部に供給されたオイルが戻されて貯留されるオイルパン673と、オイルパン673および主ケース670によって規定されたバルブボディ収容室210内に配置されたバルブボディ260とを備え、バルブボディ260には、該バルブボディ260の上面から下面に達するように貫通し、バルブボディ260上のオイルをオイルパンの底部に戻す油路が形成される。
【選択図】図5
Description
本発明は、変速機に関する。
従来から変速機等に関して、エア溜まりの抑制等が図られた変速機等が各種提案されている。
たとえば、特開2006−177389号公報に記載された自動変速機の油圧制御装置は、摩擦係合要素にコントロール弁出力圧を供給するコントロール弁を備える。そして、油圧制御装置は、コントロール弁の出力油路から分岐し、バルブボディの下面の終端開口部にわたって下側バルブボディに形成されるドレン油路と、ドレン油路からコントロール弁側に連通され、コントロール弁出力圧をフィードバックするフィードバック油路と、フィードバック油路の上流側又は下流側に配設されて、コントロール弁出力圧にて閉動作し、フィードバック油路側からの油流を阻止する一方向弁とを備える。
特開2003−254373号公報に記載された油圧緩衝器は、継手部をシリンダチューブから側方に張出した筒部と、タンクケースから張出した筒状ソケットと、筒状ソケットを筒部側に締着させるとともに内部に減衰バルブを内蔵した中空ボルトとによって構成されている。そして、筒状ソケットの外部から筒部内に中空ボルトを螺合させ、筒部と中空ボルトとで筒状ソケットを挟持させている。
特開2001−140805号公報に記載された油路構成ブロックは、重ね合わせ面に通路溝やポートを形成した複数の油路プレートを備え、これらの油路プレートを重ね合わせて積層ブロックを構成している。そして、積層ブロックの最外層を構成する一対の最外層油路プレートに、ボルト挿入孔を複数形成し、これらのボルト挿入孔間に連続したリブが形成されている。
特開2001−140804号公報に記載された油路構成ブロックは、複数の油路プレートを重ね合わせて積層ブロックを形成し、積層ブロックの最外層を形成する最外層油路プレートに、外部配管用の継ぎ手を取り付けるために内周にネジを形成した取付穴が形成されている。そして、取付穴とポートとの間を、取付穴からポートに向かって先細りの傾斜面で連続させている。
特開2006−177389号公報
特開2003−254373号公報
特開2001−140805号公報
特開2001−140804号公報
従来から自動変速機は、複数のプラネタリギヤなどを備えた変速機本体と、変速機本体を収容する収容ケースと、収容ケースの底面側に配置されたオイルパンと、オイルパン内に配置されたバルブボディとを備えている。
このような自動変速機においては、変速機本体に供給されたオイルがオイルパンに戻される際に、バルブボディの上面にオイルが滞留し易く、バルブボディの上面からオイルパンの底部側に戻り難くなっていた。このため、変速機本体がオイルにつかり易く、変速機本体におけるオイルの攪拌抵抗が大きくなり、駆動効率が落ちるという問題があった。
その一方で、上記特開2006−177389号公報などにおいては、上記のような課題について何ら触れたれておらず、さらに、当該課題を解決するための具体的な手段が記載されていない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、オイルパンに戻されるオイルがバルブボディ上に滞留することを抑制して、駆動効率の向上が図られた変速機を提供することである。
本発明に係る変速機は、回転体を収容する収容室が規定された筐体と、収容室の下方に位置する筐体の底部に配置され、回転体の各部に供給されたオイルが戻されて貯留されるオイルパンと、オイルパンおよび筐体によって規定されたバルブボディ収容室内に配置されたバルブボディとを備える。そして、上記バルブボディには、該バルブボディの上面から下面に達するように貫通し、バルブボディ上のオイルをオイルパンの底部に戻す油路が形成される。好ましくは、上記バルブボディは、下バブルボディ、該下バルブボディ上に配置された上バルブボディ、および下バルブボディと上バブルボディとを連結固定する固定部材を含む。そして、上記固定部材は、バルブボディの上面から下面まで達する挿入孔に挿入され、油路は、固定部材に形成され、該固定部材の上端から下端に達する貫通孔とされる。好ましくは、上記固定部材の上端部に位置する貫通孔の開口部の開口面積は、貫通孔のうち開口部に対して固定部材の下端部側に位置する部分におけるオイルの流路面積より大きい。好ましくは、上記筐体には、収容室とオイルパンとを連通する連通孔が形成され、固定部材は、バルブボディの上面うち、連通孔の下方に位置する部分に設けられる。好ましくは、上記オイルを冷却する冷却部、冷却部と筐体とに接続され、オイルを冷却部に供給する供給管、および冷却部によって冷却されたオイルを筐体に戻す戻り管を含む冷却回路をさらに備える。そして、上記戻り管は、バルブボディ収容室内に開口するように、筐体に接続され、固定部材は、バルブボディの上面のうち、バルブボディ収容室に開口する戻り管の開口部の周囲に設けられる。
本発明に係る変速機によれば、オイルパン上にオイルが滞留することを抑制して、回転体の攪拌抵抗を低減することで、駆動効率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る動力伝達装置について、図1から図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。本実施の形態における動力伝達装置は、自動車の自動変速機である。本実施の形態における自動車は、エンジンが車体の前側に配置され、前輪が駆動輪となるFF方式の自動車である。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。本実施の形態における動力伝達装置は、自動車の自動変速機である。本実施の形態における自動車は、エンジンが車体の前側に配置され、前輪が駆動輪となるFF方式の自動車である。
図1は、本発明の実施の形態における自動変速機の概略断面図である。図1は、後述する図3におけるI−I線に沿って自動変速機を切断したときの概略断面図である。自動変速機は、回転力が入力されるインプットシャフト652を備える。インプットシャフト652に入力された回転力は、矢印695に示すように、それぞれの歯車に伝達され、ドライブシャフト666,667から出力される。
自動変速機は、インプットシャフト652の軸上に配置されたリヤプラネタリーギヤ659、フロントプラネタリーギヤ658およびカウンタードライブギヤ654を備える。
フロントプラネタリギヤ658は、インプットシャフト652を中心に回転可能に設けられたサンギヤ710と、このサンギヤ710の外周に形成された歯部と噛み合い、サンギヤ710の外周に沿って回転する複数のピニオンギヤ730と、このピニオンギヤ730の外周側に設けられ、各ピニオンギヤ730と噛合するリングギヤ720とを備えている。
リヤプラネタリギヤ659も、インプットシャフト652に回転可能に設けられたサンギヤ711と、このサンギヤ711の外周に設けられ、サンギヤ711と噛合する複数のピニオンギヤ731と、このピニオンギヤ731の外周側に設けられ、各ピニオンギヤ731と噛合する環状のリングギヤ721とを備えている。
自動変速機は、リヤプラネタリギヤ659とフロントプラネタリギヤ658とを構成する各ギヤ同士の接続を切り替えて、変速させるクラッチ400と、ギヤの回転を止めるブレーキ401およびブレーキ402とを備えている。
自動変速機は、クラッチ400に連設され、インプットシャフト652に接続されたドラム691を備えている。このドラム691は、インプットシャフト652の回転中心軸Oを中心に回転し、クラッチ400の外周に設けられ、有底円筒状に形成されている。
自動変速機は、カウンタードライブギヤ654に噛み合うように配置されているカウンタードリブンギヤ656を備える。カウンタードリブンギヤ656が配置されている軸上には、ディファレンシャルドライブピニオン661が配置されている。ディファレンシャルドライブピニオン661は、カウンタードリブンギヤ656に隣り合って配置されている。
自動変速機は、ディファレンシャル(差動装置)662を備える。ディファレンシャル662は、第2歯車としてのリンクギヤ663を含む。リンクギヤ663は、ディファレンシャルドライブピニオン661に噛み合うように配置されている。ディファレンシャル662は、リンクギヤ663と一体的に回転するピニオンギヤ668を含む。ディファレンシャル662は、ピニオンギヤ668に噛み合うように配置されているサイドギヤ669を含む。サイドギヤ669が回転することにより、ドライブシャフト666,667に回転力が伝達される。
自動変速機は、インプットシャフト652の軸上に配置された第1のオイルポンプとしてのオイルポンプ665を有する。オイルポンプ665は、後述する主ケース670のオイルパン673に貯留するオイルを吸い上げることができるように形成されている。
自動変速機は、インプットシャフト652の軸上にトルクコンバータ664を有する。トルクコンバータ664は、エンジンの回転力をインプットシャフト652に伝達できるように形成されている。
図2に、本発明の実施の形態における変速機の筐体の概略分解斜視図を示す。図1および図2を参照して、本実施の形態における変速機は、主ケース670を備える。主ケース670の内部には、フロントプラネタリーギヤ658およびリヤプラネタリーギヤ659などのプラネタリーギヤ、カウンタードリブンギヤ656およびディファレンシャル662などの歯車が配置されている。
主ケース670のエンジン側の端部には、トルクコンバータハウジング671が配置されている。トルクコンバータハウジング671の内部には、トルクコンバータ664が配置されている。主ケース670のエンジン側と反対側の端部には、リヤカバー672が配置されている。主ケース670の下側の底部には、オイルを貯留するためのオイルパン673が配置されている。
本実施の形態におけるオイルは、ATF(Automatic Transmission Fluid)と呼ばれる自動変速機用のオイルである。本実施の形態におけるオイルは、変速のために歯車を駆動したり、トルクコンバータにおいてエンジンの回転力を伝達したり、それぞれの歯車などの機械要素の焼き付きを防止するために潤滑を行なったりする機能を有する。
図3は、図2におけるIII矢印方向から見た正面図である。図2および図3において、主ケース670内には、変速歯車収容部101と、差動歯車収容部102とが規定されている。
変速歯車収容部101は、ドラム691、フロントプラネタリギヤ658およびリヤプラネタリギヤ659等を収容する収容部である。なお、変速歯車収容部101内に収容されたドラム691、フロントプラネタリギヤ658およびリヤプラネタリギヤ659のうち、ドラム691が最も径が大きい。
変速歯車収容部101は、底部にオイルパン673を含む。オイルパン673は、上面が開口した箱型に形成されている。変速歯車収容部101は、底部にオイルを溜めることができるように形成されている。
差動歯車収容部102は、たとえば、ディファレンシャル662のリンクギヤ663等を収容する収容部である。
差動歯車収容部102の底部は、ディファレンシャル662の歯車のうち、リンクギヤ663の形状に沿って形成されている。差動歯車収容部102は、底部にオイルを溜めることができるように形成されている。
変速歯車収容部101には、インプットシャフト652の軸である主軸681が挿通している。差動歯車収容部102には、ディファレンシャル662に接続されたドライブシャフト666,667の軸に対応するデフ軸682が挿通している。デフ軸682の上方には、カウンタードリブンギヤ656およびディファレンシャルドライブピニオン661の軸であるカウンタ軸683が挿通している。
自動変速機は、ストレーナ674を備える。ストレーナ674は、吸い上げたオイルに含まれる異物を除去する。ストレーナ674は、オイルの吸込み口674aを有する。吸込み口674aは、オイルパン673の底部に配置されている。自動変速機は、ストレーナ674の上側に配置されたバルブボディ260を備える。バルブボディ260は、油圧を用いて、各ギヤの係合状態を切り替えて、変速段の切替をコントロールする。
この自動変速機は、オイルを冷却するオイル冷却回路200を備えている。オイル冷却回路200は、空冷式の熱交換機201と、この熱交換機201内にオイルを自動変速機内のオイルを供給する供給管202と、熱交換機201によって冷却されたオイルを自動変速機に戻すための戻り管203とを備えている。
図4は、バルブボディ260の上面の一部を示す平面図であり、図5は、図4に示す矢印V方向からみたときの変速機の正面図であって、一部を断面視した正面図である。
これら図4および図5に示すように、オイルパン673は、サンギヤ710,711、リングギヤ720,721、ピニオンギヤ730,731およびドラム691などが収容された変速歯車収容部101の下方に配置されている。
なお、主ケース670のうち、変速歯車収容部101を規定する収容室規定壁部208は、収容するギヤトレインの形状に沿って円弧状に湾曲している。オイルパン673は、主ケース670の下端部にボルト等によって連結されており、主ケース670とオイルパン673とによって、ストレーナ674とバルブボディ260とを収容するバルブボディ収容室210が規定されている。
収容室規定壁部208の底部には、変速歯車収容部101とバルブボディ収容室210とを連通し、変速歯車収容部101内のオイルをバルブボディ収容室210に排出するための開口部207が形成されている。
そして、サンギヤ710,711、リングギヤ720,721、ピニオンギヤ730,731等の潤滑および冷却等に用いられたオイルが、開口部207からバルブボディ収容室210内に入り、バルブボディ260の上面上に流下する。
バルブボディ260の下面側には、ストレーナ674が配置されており、ストレーナ674は、オイルパン673の底部に貯留するオイルを吸い込み、オイル内に含まれる異物を除去した後、バルブボディ260に供給している。
バルブボディ260は、ロアバルブボディ262と、このロアバルブボディ262の上面上に固定されたアッパバルブボディ261と、アッパバルブボディ261とロアバルブボディ262とを連結固定する複数の穴付きボルト(第1固定部材)250とを備えている。
バルブボディ260の上面上には、バルブボディ260内に配置された油路の開口部が位置している。そして、図4において、バルブボディ260の上面上には、主ケース670から下方に向けて垂下する油路壁部265が接続されている。油路壁部265内には、複数の油路206が形成されており、バルブボディ260の上面に開口する油路の開口部と接続されている。
油路壁部265は、バルブボディ260の上面の外周縁部近傍に接続されている。穴付きボルト250は、油路壁部265に対して、バルブボディ260の上面の外周縁部と反対側に位置している。穴付きボルト250は、バルブボディ260の上面から下面に達すし、図5に示す貫通孔266内に挿入されている。
図6は、穴付きボルト250の断面図である。この図6に示すように、穴付きボルト250は、ネジ部が外表面に形成された軸部251と、この軸部251の上端部に形成されたヘッド部252とを備えている。穴付きボルト250には、ヘッド部252の上端面から軸部251の下端部にまでに達する貫通孔255が形成されている。
ヘッド部252には、ヘッド部252の上端面に向かうにしたがって、内径が大きくなるように形成されたヘッド穴部253と、ヘッド穴部253の下端部に連設され、ヘッド部252内に形成された軸穴部254とを備えている。
ヘッド部252の開口面積Sは、軸穴部254におけるオイルの流通面積Tよりも大きくなるように形成されている。開口面積Sは、貫通孔255の他の部分の流通面積よりも大きくなるように形成されている。
そして、図5に示すように、バルブボディ260の上面上に、ヘッド部252が位置するように穴付きボルト250がバルブボディ260に装着されている。このため、穴付きボルト250に形成されたヘッド穴部253の開口部が、バルブボディ260の上面上に開口している。
そして、バルブボディ260の上面上に流下してきたオイルは、ヘッド穴部253内に入り込み、軸穴部254内を通りオイルパン673の底部に流下する。
このように、バルブボディ260の上方にオイルが滞留することを抑制することができるので、バルブボディ260の上方に滞留したオイルと、変速歯車収容部101内に収容されたサンギヤ710,711、リングギヤ720,721、ピニオンギヤ730,731およびドラム691等とが接触することを抑制することができる。
これにより、サンギヤ710,711、リングギヤ720,721、ピニオンギヤ730,731およびドラム691のオイルの攪拌抵抗を低減することができ、駆動効率の向上を図ることができる。
特に、穴付きボルト250は、バルブボディ260の上面のうち、開口部207の下方に位置する領域R1に設けられている。このため、開口部207から流下してきたオイルは、直ちに、開口部207の下方に位置する穴付きボルト250の貫通孔255内に入り込み、オイルパン673の底部に向けて案内される。開口部207下に位置する穴付きボルト250の下端部は、ストレナー674の上面の上方に位置している。このため、穴付きボルト250の貫通孔255内を流下したオイルは、ストレナー674の上面上を伝って、オイルパン673の底部に案内される。
バルブボディ260上のオイルをオイルパン673に順次流下させることで、バルブボディ収容室210のうちバルブボディ260の上方に位置する部分および変速歯車収容部101内の圧力の上昇を抑制することができる。これにより、この変速機に設けられたブリザー回路において、ブリザー吹きの低減を図ることができる。
主ケース670の側面には、バルブボディ収容室210内に開口する排出口211が形成されており、排出口211に戻り管203が接続されている。そして、熱交換機201によって冷却されたオイルが排出口211を通って、バルブボディ収容室210内に供給されている。
オイルパン673は、主ケース670に対して着脱可能に設けられているため、一般に、戻り管203は、オイルパン673には接続されておらず、主ケース670に接続されている。
このため、排出口211は、バルブボディ260より上方に位置しており、排出口211からバルブボディ収容室210内に供給されたオイルは、バルブボディ260の上面に向けて吐出される。
ここで、バルブボディ260の上面のうち、排出口211の周囲に位置する領域R2には、穴付きボルト250が配置されている。このため、排出口211から吐出されたオイルは、直ちに、穴付きボルト250の貫通孔255を通り、オイルパン673の底部に流下する。これにより、バルブボディ260の上方にオイルが滞留することを抑制することができる。
ここで、バルブボディ260は、バルブボディ収容室210側から差動歯車収容部102側に向かうにしたがって、下方に向かうように傾斜している。このため、開口部207からバルブボディ収容室210内に流下したオイルは、バルブボディ260の上面のうち、開口部207下に位置する領域R1から、差動歯車収容部102側に位置する領域R3に向けて流れる。
このため、バルブボディ260の上面であって、開口部207下に位置する領域にオイルが滞留することを抑制することができ、サンギヤ710,711、リングギヤ720,721、ピニオンギヤ730,731およびドラム691等と、オイルとが接触することを抑制することができ、駆動効率の向上を図ることができる。
そして、穴付きボルト250は、バルブボディ260の上面のうち、差動歯車収容部102側に位置する領域R3において、バルブボディ260に装着されている。このため、バルブボディ260の上面上を流れてきたオイルを効果的に、オイルパン673の底部に案内することができる。
穴付きボルト250の上端部に形成された貫通孔255の開口部は、貫通孔255の他の部分よりも大きくなるように形成されており、オイルを良好に受け入れることができる。さらに、開口面積が大きいので、ヘッド穴部253内に受け入れられたオイルの液面の面積も大きくなる。これにより、たとえば、サンギヤ710,711やドラム691等が回転することで生じる風圧によって、オイルがオイルパン673の底部に向けて押圧される押圧力を高めることができる。そして、ヘッド穴部253に入り込んだオイルが、良好に軸穴部254内を通り、オイルパン673の底部に向けて流下する。
なお、ヘッド部252に形成された貫通孔255の開口部の直径は、たとえば、2mm以上3mm以下程度とされている。
そして、ヘッド穴部253におけるオイルの流通面積の大きさを、軸部251に向かうにしたがって小さくすると共に、軸穴部254のオイルの流通面積を、ヘッド穴部253の開口面積よりも小さくすることで、穴付きボルト250の剛性を確保し、アッパバルブボディ261とロアバルブボディ262との間の締付力を確保することができる。
アッパバルブボディ261とロアバルブボディ262とを締結する固定部材としては、穴付きボルト250のほかに、通常の中実状のボルト240も採用されている。このようなボルト240は、バルブボディ260の上面のうち、上記領域R1,R2,R3以外の部分に用いられている。このボルト240の径は、穴付きボルト250の径よりも小さく、バルブボディ260のコンパクト化を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、アッパバルブボディ261とロアバルブボディ262とを締結するボルトに貫通孔を形成することで、バルブボディ260上のオイルをオイルパン673の底部に案内するようにしているが、これに限られない。たとえば、バルブボディ260の上面から下面に達するような貫通孔を形成するようにしてもよい。
なお、本実施の形態に係る変速機のように、穴付きボルト250を採用することで、上記のような貫通孔を新たに設ける場合と比較して、バルブボディ260のコンパクト化を図ることができる。
なお、本実施の形態は、自動変速機について適用した例について説明したが、無段変速機等にも適用することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
本発明は、変速機に好適である。
210 バルブボディ収容室、250 穴付きボルト、251 軸部、252 ヘッド部、253 ヘッド穴部、254 軸穴部、255 貫通孔、260 バルブボディ、261 アッパバルブボディ、262 ロアバルブボディ、265 油路壁部。
Claims (5)
- 回転体を収容する収容室が規定された筐体と、
前記収容室の下方に位置する前記筐体の底部に配置され、前記回転体の各部に供給されたオイルが戻されて貯留されるオイルパンと、
前記オイルパンおよび前記筐体によって規定されたバルブボディ収容室内に配置されたバルブボディと、
を備え、
前記バルブボディには、該バルブボディの上面から下面に達するように貫通し、前記バルブボディ上の前記オイルを前記オイルパンの底部に戻す油路が形成された、変速機。 - 前記バルブボディは、下バブルボディ、該下バルブボディ上に配置された上バルブボディ、および前記下バルブボディと前記上バブルボディとを連結固定する固定部材を含み、
前記固定部材は、前記バルブボディの上面から下面まで達する挿入孔に挿入され、前記油路は、前記固定部材に形成され、該固定部材の上端から下端に達する貫通孔とされた、請求項1に記載の変速機。 - 前記固定部材の上端部に位置する前記貫通孔の開口部の開口面積は、前記貫通孔のうち前記開口部に対して前記固定部材の下端部側に位置する部分における前記オイルの流路面積より大きい、請求項2に記載の変速機。
- 前記筐体には、前記収容室と前記オイルパンとを連通する連通孔が形成され、
前記固定部材は、前記バルブボディの上面うち、前記連通孔の下方に位置する部分に設けられた、請求項2または請求項3に記載の変速機。 - 前記オイルを冷却する冷却部、前記冷却部と前記筐体とに接続され、前記オイルを前記冷却部に供給する供給管、および前記冷却部によって冷却された前記オイルを前記筐体に戻す戻り管を含む冷却回路をさらに備え、
前記戻り管は、前記バルブボディ収容室内に開口するように、前記筐体に接続され、
前記固定部材は、前記バルブボディの上面のうち、前記バルブボディ収容室に開口する前記戻り管の開口部の周囲に設けられた、請求項2から請求項4のいずれかに記載の変速機。
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ID=41244384
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008073623A Withdrawn JP2009228746A (ja) | 2008-03-21 | 2008-03-21 | 変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009228746A (ja) |
-
2008
- 2008-03-21 JP JP2008073623A patent/JP2009228746A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110607 |