JP2009228186A - パルプの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パルプ繊維を容易に解繊または異物を剥離することができ、嵩高で強度が高い紙を、低エネルギー、低コストで製造するための、パルプの処理方法を提供する。
【解決手段】 酸化剤によるパルプの酸化処理の後に、液体噴流によって生ずるキャビテーション気泡が崩壊する際の衝撃力をパルプ繊維に与えてパルプを処理し、得られたパルプを用いることによって、嵩高で強度が高く、異物の少ない紙を低エネルギー、低コストで製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パルプの処理方法、並びにその処理方法によって得られたパルプ及びシート状物質に関する。更に詳しくは、酸化剤によるパルプの酸化処理の後に、液体噴流によって生ずるキャビテーション気泡が崩壊する際の衝撃力をパルプ繊維に与える処理を行うことを特徴とするパルプの処理方法、並びに当該パルプの処理方法によって得られたパルプ、及び当該パルプの処理方法によって得られたパルプを用いたシート状物質に関する。
近年、省資源や紙の高付加価値化という観点から、従来よりも嵩高な紙や異物の少ない紙などが求められるようになっている。この解決方法の一つとして、パルプ繊維の改質による紙品質の向上が盛んに研究されるようになっている。パルプ繊維を改質する方法としては、例えば、パルプをキャビテーション処理する方法、酸化処理する方法などが提案されている。
特開2006−249648号公報(特許文献1)には、パルプ懸濁液中にキャビテーションを発生させ、それに伴って生じる微細気泡の崩壊時の衝撃波を利用して、嵩高なパルプを製造する方法について記載されている。WO2005/012632(特許文献2)には、キャビテーションによって発生する気泡をパルプ懸濁液に導入することで、パルプ繊維に付着している汚染物質を剥離する再生パルプの製造方法について記載されている。しかしながら、上記キャビテーションによる方法では、高圧ポンプを用いた液体噴流によってキャビテーションを発生させるため、消費電力が高いことが課題となっていた。
一方、特開2001−115389号公報(特許文献3)には、ニトロキシラジカルによる酸化反応によってパルプ繊維を酸化して特定量のアルデヒド基を導入し、該アルデヒド変性パルプを使用することにより湿潤強度が良好な紙が得られることが開示されている。また、特開2001−336084号公報(特許文献4)には、パルプ繊維をN−オキシル化合物及び酸化剤を用いて酸化処理してパルプ繊維にカルボキシル基を導入し、該改質パルプを含む紙、及び紙容器は耐水性、発水性を付与する内添剤の歩留りが向上することが開示されている。特開2006−241601号公報(特許文献5)には、叩解したパルプをニトロキシラジカルによる酸化反応によってアルデヒド基を導入し、該パルプ繊維を繊維間結合物質により架橋して抄紙することを特徴とする高湿潤紙力紙の製造方法が記載されている。しかしながら、上記の酸化処理によるパルプ繊維の改質方法では、湿潤紙力以外の強度特性が向上しない欠点があった。
特開2006−249648号公報 WO2005/012632 特開2001−115389号公報 特開2001−336084号公報 特開2006−241601号公報
以上のように、嵩高で強度が高く、かつ、異物の少ない紙を低エネルギー、低コストで得る方法はなかった。
本発明は、これらの課題を解決するために、パルプ繊維を容易に解繊または異物を剥離することができ、嵩高で強度が高い紙を得るための、パルプの処理方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、酸化剤によるパルプの酸化処理の後に、液体噴流によって生ずるキャビテーション気泡が崩壊する際の衝撃力をパルプ繊維に与えてパルプを処理し、これによって得られたパルプを用いることによって、嵩高で強度が高く、かつ異物の少ない紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、パルプを酸化処理することにより対象とする繊維の膨潤と解繊が促進され、その後のキャビテーション処理においてキャビテーション気泡の崩壊の際に生じる衝撃波によってパルプの解繊や異物の剥離が容易に起こり、嵩高で強度が高く、かつ、異物の少ない紙をより低エネルギー、低コストで得ることが出来る。
本発明は、パルプを酸化処理した後に、キャビテーション処理を行うことを特徴とする。
本発明で対象とするパルプは、原料として、針葉樹または広葉樹、非木材繊維などを原料とする。より具体的には、クラフトパルプ等の化学パルプ、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ、あるいは古紙や繊維素からなるシート状の物質から製造された再生パルプ等が挙げられる。古紙としては、例えば、新聞紙、チラシ、更系雑誌、コート系雑誌、感熱記録紙、感圧記録紙、模造紙、色上質紙、コピー用紙、コンピューターアウトプット用紙、あるいはこれらの混合古紙に適用できる。
パルプの酸化処理を行う場所としては、上記の完成パルプを貯蔵する場所、または、その製造工程であってもよく、これらの原料が混合された後でもよい。キャビテーション処理をする場所についても、酸化処理の後であれば、連続的に行っても良いし、その他の処理を挟んだ後に行っても良い。
本発明のパルプの酸化処理は、N−オキシル化合物を含む物質による触媒酸化反応によって行うことができる。これにより、パルプ繊維の表面にあるヒドロキシル基が酸化され、アルデヒド基またはカルボキシル基が導入される。本酸化反応は、前記N−オキシル化合物と酸化剤の他、臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物の共存下で行うのが有利である。
酸化処理を行う際のパルプ固形分濃度は10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは0.1〜4重量%の範囲で処理することが酸化反応効率の点から好ましい。
本発明で使用されるN−オキシル化合物は、下記一般式で示される物質である。
Figure 2009228186
(式中R1〜R4は同一又は異なる炭素数1〜4程度のアルキル基を示す。)
このうち、2,2,6,6,−テトラメチル−1−ピペリジン−オキシラジカル(以下TEMPOと称する)、4−ヒドロキシTEMPOが好ましく、または、下記式2〜4のいずれかで表されるN−オキシル化合物、すなわち、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基をアルコールでエーテル化、またはカルボン酸或いはスルホン酸でエステル化し、疎水性を付与した4−ヒドロキシTEMPO誘導体が安価かつ均一なパルプが得られるため、とりわけ好ましい。
Figure 2009228186
Figure 2009228186
Figure 2009228186
(ただし、Rは炭素数4以下の直鎖或いは分岐状炭素鎖である。)
N−オキシル化合物の使用量は、酸化反応に対して活性が発現する触媒量である限り特に制限されないが、パルプ絶乾重量100部に対し0.01〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。0.01部より少ない場合、必要な酸化処理を行ったパルプを得るための時間が長くなり、非常に大きな貯蔵施設が必要となるため不適である。10重量部より多い場合、コストが高くなるとともに反応の副産物に起因すると思われる加熱時のパルプの黄変が発生し易くなるため不適である。
本発明で用いられる酸化剤としては、目的の酸化反応を促進し得る物質なら何でも良い。例えば、ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン含有酸素酸またはその塩[次亜ハロゲン酸またはその塩(次亜塩素酸またはその塩、次亜臭素酸またはその塩、次亜ヨウ素酸またはその塩など)、亜ハロゲン酸またはその塩(亜塩素酸またはその塩、亜臭素酸またはその塩、亜ヨウ素酸またはその塩など)、過ハロゲン酸またはその塩(過塩素酸またはその塩、過臭素酸またはその塩、過ヨウ素酸塩など)など]、ハロゲン酸化物(例えばClO,ClO,Cl,BrO,Brなどのハロゲン化酸素)、窒素酸化物(例えば、NO,NO,Nなど)、過酸化物(過酸化水素、過酢酸など)などが含まれる。このうち、ハロゲン含有酸素酸またはその塩、特に次亜ハロゲン酸塩が好ましく、中でも現在工業プロセスにおいて最も汎用されている安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが、とりわけ好ましい。これらの酸化剤は単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
酸化剤の使用量は、パルプ繊維に対するアルデヒド基またはカルボキシル基の導入量に応じて選択できる。例えば、絶乾パルプ1gあたり0.2〜500mmol添加することが好ましく、0.2〜50mmol添加することがさらに好ましい。この範囲とすることで、アルデヒド基又はカルボキシル基の導入効率を改善することができる。
臭化物やヨウ化物としては、水溶性であり、水中で解離して、イオン化可能な化合物(特に無機塩や金属ハロゲン化物)が使用できる。例えば、アンモニウム塩、臭化またはヨウ化アルカリ金属、臭化又はヨウ化アルカリ土類金属などがあげられ、臭化アルカリ金属またはヨウ化アルカリ金属が好ましい。これらの臭化物やヨウ化物は単独でまたは二種以上組み合わせて使用することもできる。
臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択でき、例えば、パルプ絶乾重量100部に対し0.1〜100重量部が好ましく、さらに好ましくは1〜60重量部である。0.1部未満である場合は、酸化反応が効率良く進まず本発明で期待する効果が得られない。100重量部を超える場合は、コストが高くなるとともに残存する集荷物及び/またはヨウ化物による繊維の着色が発生するため不適である。
本発明の酸化反応は、パルプ繊維の表面にあるヒドロキシル基を選択的に酸化して、アルデヒド基またはカルボキシル基を導入するものである。酸化反応は、通常、水を媒介とする反応系で行われ、パルプ繊維が懸濁した不均一反応系で行う場合が多く、必要に応じて攪拌しながら行うことができる。
本発明の酸化反応条件は特に限定されず、セルロースの性状、使用する設備によって最適化されるべきであるが、臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物との共存下で酸化反応を行うと、温和な条件化でも酸化反応を円滑に進行させることができ、アルデヒド基又はカルボキシル基の導入効率を改善することができる。
酸化反応の進行に伴ってセルロースにアルデヒド基またはカルボキシル基が生成し、反応液のpH低下が認められる。そのため、酸化反応を効率よく進行させるためには、反応液中のpHは、9〜12の間に保つことが好ましく、約10〜11に保持することがより好ましい。
本発明の酸化反応温度は、温和な条件でも酸化反応を円滑に進行させることができ、反応温度は適当な範囲から適宜選択することができるが、0〜50℃で行うのが好ましく、室温(10〜30℃)で行うことがより好ましい。
酸化反応を長時間に渡って行うと、カルボキシル基が過剰に導入されて、繊維の強度が低下する場合があるため、繊維を水溶化させることなく終了するのが好ましい。例えば、30分〜4時間行うことが好ましく、2時間程度であることがより好ましい。
本発明のパルプ繊維に対するアルデヒド基またはカルボキシル基の導入量は、パルプ絶乾重量1gあたり0.07〜1mmolが好ましく、0.1〜0.5mmolがより好ましい。すなわち、アルデヒド基またはカルボキシル基の導入量が0.07mmolより少ない場合は、本発明の効果が得られにくく、1mmolを超える場合には、強度が低下し、用途によっては問題が生じる場合がある。
本発明のキャビテーション処理では、噴射液体を圧縮し高速でノズル先端より噴射することで、ノズル近傍での極めて高いせん断力と急激な減圧による懸濁液を構成する液体自体の膨張と同時に発生するキャビテーション気泡の崩壊エネルギーによって繊維塊を解繊し、繊維の表面に付着している薬品等の異物を弾き飛ばす。また、繊維に対して刃物等の物理的な接触がないことから、繊維の短小化等を引き起こすことが無く、ろ水度の低下による抄紙機での脱水性の低下や、繊維の短小化によるシート化した際の強度の低下が起こらない。
本発明における液体噴流によるキャビテーションの発生方法では、パルプ懸濁液に対して、噴射液体として、水道水、製紙工程で回収される再用水、パルプ搾水、白水、および、パルプ懸濁液自体を噴射することができるが、これらに限定するものではない。好ましくは、パルプ懸濁液自体を噴射することで、噴流周りに発生するキャビテーションによる作用効果に加え、高圧でノズルまたはオリフィス管から噴射する際の流体力学的せん断力が得られるため、より大きな作用効果を発揮する。また、液体噴流が噴流をなす流体は、流動状態であれば液体、気体、粉体やパルプ等の固体の何れでもよく、またそれらの混合物であってもよい。更に必要であれば上記の流体に、新たな流体として、別の流体を加えることができる。上記流体と新たな流体は、均一に混合して噴射してもよいが、別個に噴射してもよい。
本発明におけるキャビテーションの発生手段としては、液体噴流による方法を用いる。液体噴流を用いる方法が、キャビテーション気泡の発生効率が高く、より強力な崩壊衝撃力を持つキャビテーション気泡雲を形成するためパルプ繊維に対する作用効果が大きい。上記の方法によって発生するキャビテーションは、従来の流体機械に自然発生的に生じる制御不能の害悪をもたらすキャビテーションと明らかに異なる。
液体噴流とは、液体または液体の中に固体粒子や気体が分散あるいは混在する流体の噴流であり、パルプや無機物粒子のスラリーや気泡を含む液体噴流のことをいう。ここで云う気体は、キャビテーションによる気泡を含んでいてもよい。
キャビテーションは液体が加速され、局所的な圧力がその液体の蒸気圧より低くなったときに発生するため、流速及び圧力が特に重要となる。このことから、キャビテーション状態を表わす基本的な無次元数、キャビテーション数(Cavitation Number)σは次の数式1のように定義される(加藤洋治編著、新版キャビテーション基礎と最近の進歩、槇書店、1999)。
Figure 2009228186
ここで、キャビテーション数が大きいということは、その流れ場がキャビテーションを発生し難い状態にあるということを示す。特にキャビテーション噴流のようなノズルあるいはオリフィス管を通してキャビテーションを発生させる場合は、ノズル上流側圧力p1、ノズル下流側圧力p2、、試料水の飽和蒸気圧pvから、キャビテーション数σは下記式(2)のように書きかえることができ、キャビテーション噴流では、p1、p2、pv間の圧力差が大きく、p1≫p2≫pvとなることから、キャビテーション数σはさらに以下の数式2のように近似することができる(H. Soyama, J. Soc. Mat. Sci. Japan, 47(4), 381 1998)。
Figure 2009228186
本発明におけるキャビテーションの条件は、上述したキャビテーション数σが0.001以上0.5以下であることが望ましく、0.003以上0.2以下であることが好ましく、0.01以上0.1以下であることが特に好ましい。キャビテーション数σが0.001未満である場合、キャビテーション気泡が崩壊する時の周囲との圧力差が低いため効果が小さくなり、0.5より大である場合は、流れの圧力差が低くキャビテーションが発生し難くなる。
また、ノズルまたはオリフィス管を通じて噴射液を噴射してキャビテーションを発生させる際には、噴射液の圧力(上流側圧力)は0.01MPa以上30MPa以下であることが望ましく、0.7MPa以上15MPa以下であることが好ましく、2MPa以上10MPa以下であることが特に好ましい。上流側圧力が0.01MPa未満では下流側圧力との間で圧力差を生じ難く作用効果は小さい。また、30MPaより高い場合、特殊なポンプ及び圧力容器を必要とし、消費エネルギーが大きくなることからコスト的に不利である。一方、容器内の圧力(下流側圧力)は静圧で0.05MPa以上0.3MPa以下が好ましい。また、容器内の圧力と噴射液の圧力との圧力比は0.001〜0.5の範囲が好ましい。
噴射液の噴流の速度は1m/秒以上200m/秒以下の範囲であることが望ましく、20m/秒以上100m/秒以下の範囲であることが好ましい。噴流の速度が1m/秒未満である場合、圧力低下が低く、キャビテーションが発生し難いため、その効果は弱い。一方、200m/秒より大きい場合、高圧を要し特別な装置が必要であり、コスト的に不利である。
本発明におけるキャビテーション発生場所としてはタンクなど任意の容器内もしくは配管内を選ぶことができるが、これらに限定するものではない。また、ワンパスで処理することも可能であるが、必要回数だけ循環することによって更に効果を増大できる。さらに複数の発生手段を用いて並列で、あるいは順列で処理することができる。
キャビテーションを発生させるための液体の噴射は、パルパーの様な大気開放の容器の中でなされても良いが、キャビテーションをコントロールするために圧力容器の中でなされるのが好ましい。
液体噴射によってキャビテーションを発生させる際の処理対象のパルプ懸濁液の固形分濃度は5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは4重量%以下、さらに好ましくは0.1〜3重量%の範囲で処理することが気泡の発生効率の点から好ましい。被噴射液の固形分濃度が5重量%以上20重量%以下である場合は、噴射液濃度を4重量%以下にすることによって作用効果を得ることができる。
また、パルプ懸濁液のpHは、好ましくはpH1〜13、より好ましくはpH3〜12、更に好ましくはpH4〜11である。pHが1未満であると装置の腐食などが問題となり、材質及び保守等の観点から不利である。一方、pHは13を超えると、パルプ繊維のアルカリ焼けが生じ、白色度が低下するので好ましくない。pHはアルカリ性条件である方がパルプ繊維の膨潤性がよく、OH活性ラジカルの生成量が増加することから望ましい。
本発明では、液体の噴射圧力を高めることで、噴射液の流速が増大し、これに伴って圧力が低下し、より強力なキャビテーションが発生する。更に被噴射液を収める容器を加圧することで、キャビテーション気泡が崩壊する領域の圧力が高くなり、気泡と周囲の圧力差が大きくなるため気泡は激しく崩壊し衝撃力も大となる。キャビテーションは液体中の気体の量に影響され、気体が多過ぎる場合は気泡同士の衝突と合一が起こるため崩壊衝撃力が他の気泡に吸収されるクッション効果を生じるため衝撃力が弱まる。従って、溶存気体と蒸気圧の影響を受けるため、その処理温度は0℃以上70℃以下であることが好ましく、特に10℃以上60℃以下であることが好ましい。一般には、融点と沸点の中間点で衝撃力が最大となると考えられることから、水溶液の場合、50℃前後が好適であるが、それ以下の温度であっても、蒸気圧の影響を受けないため、上記の範囲であれば高い効果が得られる。
本発明においては、界面活性剤を添加することでキャビテーションを発生させるために必要なエネルギーを低減することができる。使用する界面活性剤としては、公知または新規の界面活性剤、例えば、脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸などのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらの単一成分からなるものでも、2種以上の成分の混合物でも良い。添加量は噴射液及び/または被噴射液の表面張力を低下させるために必要な量であればよい。
上記処理により得られたパルプを用いることによって、嵩高で強度が高く、かつ、異物の少ない紙を製造することができる。
本発明によって得られたパルプを使用して紙を製造する際には、填料、内添サイズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、着色剤、染料、蛍光染料などの従来から使用されている内添薬品、更に紙を嵩高化(低密度化)するための紙用嵩高剤などを添加して原料とすることができる。
本発明によって得られたパルプを使用して紙を製造する際に適用できる抄紙機には特に限定は無く、長網型、オントップツインワイヤー型、ギャップフォーマー型、円網型、多層型などが挙げられる。表面強度の向上や吸水抵抗性を付与する目的で、表面処理剤を塗布しても良い。表面処理剤を塗布する場合、表面処理剤の成分には特に限定はなく、またサイズプレスの型式も限定はなく、2ロールサイズプレスや、ゲートロールサイズプレス、シムサイザーのような液膜転写方式サイズプレスなどを適宜用いることができる。また、紙の表面を平滑にする目的で、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー、高温ソフトニップカレンダーなどの公知のカレンダー装置を用いて処理を行っても良い。
本発明によって得られる紙は、種類、坪量には限定はなく、更に各種の原紙や板紙を含む。また、紙中灰分の限定もない。また、1層の紙の他、2層以上の多層紙であっても良い。
[作用]
本発明において、嵩高で強度が高く、かつ、異物の少ない紙を低エネルギー、低コストで得られる理由としては、次のような理由が考えられる。キャビテーション処理の前にパルプを酸化処理することにより、対象とするパルプ繊維の膨潤と解繊が促進される。そのため、酸化処理後にキャビテーション処理を行う際、キャビテーションにより生じる微細な気泡が崩壊するときの衝撃力による繊維の解繊が起こり易くなり、また、繊維に付着した異物が剥離し易くなるため、嵩高が強度の高く、かつ、異物の少ない紙を得ることができるものと考えられる。さらに、必要とするエネルギーが少なくて済むものと考えられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3]
<酸化処理>
原料パルプとして、新聞古紙を脱墨した脱墨パルプ(DIP)完成原料10gを、TEMPO0.025gと臭化ナトリウム0.25gを含むイオン交換水750mlに懸濁し、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10.5に調整した。これに、10.5重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いてpH10.5に維持しながら、20℃で2時間、酸化反応を行った。その後、エタノールを添加して反応を停止し、パルプを濾過によって回収し、イオン交換水で洗浄した。これにより、カルボキシル基を0.45mmol/gを含むパルプ繊維を得た。
<キャビテーション処理>
酸化処理後のDIPについて、特願2005−321231記載に記載のキャビテーション噴流装置を用いて、パルプ濃度1.0%、上流圧9MPa、下流圧0.4MPaにてキャビテーション処理を1〜5パス行った。
<ダートの測定>
Tappi標準法に基づいて60g/mの手抄きシートを5枚作製した。手抄きシート上のダートについて画像解析装置(スペックスキャン2000:アポジーテクノロジー社)を用いて計測し、異なる5枚の手抄きシート上の目視できる(100μm以上)の夾雑物の平均値をダート個数とした。また、下記式によりダート低減率を算出した。結果を表1に示した。
ダート低減率(%)=100−(処理後のダート個数/処理前のダート個数)×100
[比較例1〜3]
TEMPOを用いた酸化処理を行わずにパルプのろ過、洗浄を行い、キャビテーション処理を行った以外は、実施例1〜3と同様の処理を行い、ダートの評価を行った。結果を表1に示した。
Figure 2009228186
[実施例4〜6]
広葉樹クラフトパルプ(LBKP−A、カナダ標準濾水度CSF=637ml)について、実施例1と同様の酸化処理を行いLBKP−B(CSF=617ml)を得た。LBKP−Bについて、実施例1と同様のキャビテーション処理(1〜5パス)を行った。このとき消費電力と濾水度低下幅から、パルプの濾水度をCSF100ml低下させるために必要な電力(叩解比電力)を算出した。結果を表2に示した。
カナダ標準ろ水度の測定:JIS P 8121:1995に従った。
叩解比電力の算出:キャビテーション処理電力×100ml/濾水度低下幅ml
[比較例4〜6]
酸化処理を行わず、キャビテーション処理のみを行った以外は、実施例4〜6と同様に評価を行った。結果を表2に示した。
Figure 2009228186
[実施例7]
<紙質>
実施例3で得られたパルプについてJIS P 8209に基づいて手抄きシート5枚を作製した。手抄きシートの厚さ、坪量を下記の方法で測定し、これを基に密度を算出した。さらに、裂断長、引張りこわさ、曲げ剛度を下記の方法で測定した。結果を表3に示した。
厚さ:JIS P 8118:1998に従った。
坪量:JIS P 8124:1998(ISO 536:1995)に従った。
密度:手抄きシートの厚さ、坪量の測定値より算出した。
裂断長および引張りこわさ:JIS P 8113:1998に従った。
曲げ剛度:ローレンツェンスティフネステスターを用いて測定した。
[比較例7]
酸化処理、キャビテーション処理ともに行わなかった以外は、実施例7と同様に評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例8]
酸化処理を行わず、キャビテーション処理のみを行った以外は、実施例7と同様に評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例9]
キャビテーション処理を行わなかった以外は、実施例7と同様に評価を行った。結果を表3に示した。
[比較例10]
酸化処理の後、キャビテーション処理の代わりにPFIミルを用いて、濃度10%、クリアランス0.2mmで、3000カウントまで処理を行った以外は、実施例7と同様に評価を行った。結果を表3に示した。
Figure 2009228186
表1に示されるように、キャビテーション処理回数が同じ場合を比較すると、実施例は比較例と比べてダート個数が少なく、ダートの低減率が高くなっていることがわかる。
表2に示されるように、キャビテーション処理回数が同じ場合を比較すると、実施例は比較例と比べて叩解比電力が低くなっていることがわかる。
表3に示されるように、酸化処理とキャビテーション処理を行った実施例7は、未処理(比較例7)、キャビテーション処理のみ(比較例8)、酸化処理のみ(比較例9)と比べて強度、引張りこわさ、曲げ剛度が高くなっていた。また、実施例7は、酸化処理と機械処理であるPFIミル処理を行った場合(比較例10)と比べて密度が低くなっていた。
したがって、本発明は嵩高で強度が高く、異物の少ない紙を低エネルギー、低コストで製造する方法であるといえる。

Claims (7)

  1. 酸化剤によるパルプの酸化処理の後に、液体噴流によって生ずるキャビテーション気泡が崩壊する際の衝撃力をパルプ繊維に与えることを特徴とするパルプの処理方法。
  2. 前記酸化処理が、セルロース繊維表面のヒドロキシル基をアルデヒド基またはカルボキシル基に変換する酸化処理であることを特徴とする請求項1記載のパルプの処理方法。
  3. 前記酸化処理が、N−オキシル化合物を含む物質による触媒酸化処理であることを特徴とする請求項2記載のパルプの処理方法。
  4. 前記N−オキシル化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−オキシラジカル(TEMPO)であることを特徴とする請求項3記載のパルプの処理方法。
  5. 前記酸化処理が、N−オキシル化合物と、並びに臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、酸化剤を用い水中にてパルプと反応させることにより行う触媒酸化処理であることを特徴とする請求項3または4記載のパルプの処理方法。
  6. 請求項1から5いずれか記載の処理方法によって得られたパルプ。
  7. 請求項6記載のパルプを用いて得られたシート状物質。
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