JP2009227898A - 分岐型オレフィン系重合体およびその製造方法 - Google Patents

分岐型オレフィン系重合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自在に材料設計が可能で、機械的物性などに悪影響を及ぼすことなく、化学的安定性に優れたオレフィン系重合体およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】オレフィン連鎖(A)とオレフィン連鎖(B)とからなり、(B)が(A)の両末端以外の部位に、(A)1本あたり1本以上、炭素−炭素結合を介して結合された分岐型オレフィン系重合体であって、固体粘弾性測定による50℃の貯蔵弾性率と100℃の貯蔵弾性率の比が1.0以上3.0未満の範囲である分岐型オレフィン系重合体。該重合体は、ハロゲン原子(X)を含有するオレフィン連鎖からなる基(PO−X)と、金属原子(M)を末端部位に含むオレフィン連鎖からなる基(PO’−M)とを反応させて製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、分岐型オレフィン系重合体およびその製造方法に関する。
ポリオレフィンは、優れた加工性、耐薬品性、電気的性質、機械的性質などを有しているため、押出成形品、射出成形品、中空成形品、フィルム、シートなどに加工され、各種用途に用いられている。
近年、ポリオレフィンに対する物性の要求が多様化・複合化している。例えば、特許文献1では、異なった性質のセグメントを併せ持ったオレフィン系ポリマー材料の開発が進められている。また例えば、特許文献2で述べられているように、耐熱性に優れた結晶性ポリオレフィンと柔軟な感触を有する耐衝撃性に優れた非晶性ポリオレフィンとをブレンドするなど性状の異なるポリオレフィンをブレンドして使用することも必要となっている。このように性状の異なるポリオレフィンをブレンドした場合は、通常は、マトリックス相に分散相が分散した海島構造となり、一般に分散相の径を小さくすればするほど性状の異なるポリオレフィンのそれぞれの長所が両立するとされている。しかしながら、性状の異なるポリオレフィンのブレンドにおいては、相溶性が悪いという問題から分散相を微細にすることは困難であり、ブレンドによって期待される性能を発揮させることは困難であった。このため、エラストマーなどの相溶化剤とともに性状の異なるポリオレフィンをブレンドすることよって分散相の径を小さくすることが試みられてきたが、その方法はリビング重合等限られた方法であり、分散相の径を1μm以下の微細なものにすることは困難であった。
また、特異構造の長鎖分岐型ポリマーは、例えば特許文献3で成形性と機械的強度との両面で優れる構造のポリマーであることが一般に開示されているが、限られた構造のポリマー材料しか知られていない。
こうした問題を解決するため、例えば特許文献4において、特定構造のブロック型オレフィン系重合体が開発されているが、化学的に可逆反応性の結合部位を有しており、結合部位の化学的安定性に問題を有している。したがって、より化学的に安定な材料開発ができれば、工業的に価値がある。
化学的安定性の点においては、ケイ素−炭素結合あるいはケイ素−酸素結合のような、比較的安定性の高い架橋構造を有するブロック型オレフィン重合体が、例えば特許文献5等で報告されているが、重合体がゲル化した構造となりやすく、構造の制御が困難であり、また、重合体の加工性にも問題があった。
そこで、材料設計・製造を自在に行うことができ、かつ化学的安定性に優れたブロック型オレフィン系重合体の開発が望まれていた。
特開2004−131620号公報 特開2004−204058号公報 特開2002−308933号公報 WO2002/022713号公報 特開平9−59317号公報
本発明は、かかる問題を解決しようとするものであって、自在に材料設計が可能で、しかも機械的物性などに悪影響を及ぼすことなく、化学的安定性に優れたオレフィン系重合体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の固有弾性率挙動を示す炭素−炭素結合を介してなる分岐型オレフィン系重合体を見出した。また本発明者らは、ハロゲン原子(X)を含有するオレフィン連鎖からなる基(PO−X)と、末端部位に金属原子(M)を含んでなるオレフィン連鎖からなる基(PO’−M)とを反応させる分岐型オレフィン系重合体の製造方法を見出した。
すなわち、本発明の分岐型オレフィン系重合体は、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖(A)と炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖(B)とからなり、上記オレフィン連鎖(B)は上記オレフィン連鎖(A)の両末端以外の部位に炭素−炭素結合を介して結合され、上記オレフィン連鎖(B)は上記オレフィン連鎖(A)1本あたり1本以上存在する分岐型オレフィン系重合体であって、固体粘弾性測定による、50℃の貯蔵弾性率(G’50℃)と100℃の貯蔵弾性率(G’100℃)の比(G’50℃./G’100℃)が、1.0以上3.0未満の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の分岐型オレフィン系重合体は、メルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値が、0.01〜100g/10分の範囲にあり、ゲル分率が20重量%以下であることが好ましい。
更に、本発明の分岐型オレフィン系重合体は、オレフィン連鎖(A)およびオレフィン連鎖(B)の少なくともどちらか一方の、示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、融点(Tm)に起因する吸熱ピークが60℃以上であることが好ましい。
本発明の分岐型オレフィン系重合体の製造方法は、ハロゲン原子(X)を含有する、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基(PO−X)と、金属原子(M)を末端部位に含んでなる、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基(PO’−M)とを反応させて製造することを特徴とする。
また、本発明の分岐型オレフィン系重合体の製造方法は、金属原子(M)が、周期律表第12族〜第14族から選ばれる1種類以上の金属種であることが好ましい。
本発明の分岐型オレフィン系重合体は、自在に材料設計が可能で、しかも機械的物性などに悪影響を及ぼすことなく、化学的安定性に優れたオレフィン系重合体であり、その製造方法は、ハロゲン原子(X)を含有するオレフィン連鎖からなる基(PO−X)と、末端部位に金属原子(M)を含んでなるオレフィン連鎖からなる基(PO’−M)とを反応させる効率の良い方法であり、本発明は工業的に極めて有用である。
分岐型オレフィン系重合体
以下、本発明の分岐型オレフィン系重合体ついて詳説する。
〔オレフィン連鎖(A)〕
本発明におけるオレフィン連鎖(A)は、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖である。
炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状α−オレフィン、環状オレフィン、共役ジエン、非共役ポリエンなどが挙げられる。
直鎖状α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20の直鎖状α−オレフィンが挙げられる。これらの中でも、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素原子数2〜10の直鎖状α−オレフィンが好ましい。
分岐状α−オレフィンとしては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、4−エチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10の分岐状α−オレフィンが挙げられる。
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15の環状オレフィンが挙げられる。
共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、クロロプレンなどの炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10の共役ジエンが挙げられる。
非共役ポリエンとしては、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン(DMDT)、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20の非共役ポリエンが挙げられる。これらの中でも、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜10の非共役ポリエンが好ましい。
本発明におけるオレフィン連鎖(A)は、オレフィン連鎖を構成するモノマーとして、芳香族ビニル化合物、官能化ビニル化合物を少量含有していてもよい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、およびα−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレンなどのアルキルスチレンなどが挙げられる。
官能化ビニル化合物としては、水酸基含有オレフィン、ハロゲン化オレフィン、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、不飽和アミン、不飽和エポキシ化合物などが挙げられる。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸などが挙げられる。
上記不飽和カルボン酸無水物としては、(2,7−オクタジエニル)コハク酸無水物、マレイン酸無水物、および上記不飽和カルボン酸の無水物などが挙げられる。
上記不飽和カルボン酸ハライドとしては、上記不飽和カルボン酸のカルボキシル基をカルボキシハライド基に置き換えた化合物が挙げられる。
上記不飽和アミンとしては、アリルアミン、5−ヘキセンアミン、6−ヘプテンアミンなどが挙げられる。
上記不飽和エポキシ化合物としては、3,4−エポキシ−1−ブテン、4,5−エポキシ−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、6,7−エポキシ−1−ヘプテン、7,8−エポキシ−1−オクテン、8,9−エポキシ−1−ノネン、9,10−エポキシ−1−デセン、10,11−エポキシ−1−ウンデセンなどが挙げられる。
上記水酸基含有オレフィンとしては、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限は無いが、例えば末端水酸化オレフィン化合物が挙げられる。
末端水酸化オレフィン化合物としては、末端水酸化直鎖状α−オレフィン、末端水酸化分岐状α−オレフィンが挙げられる。
末端水酸化直鎖状α−オレフィンとしては、アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、11−ドデセン−1−オール、13−テトラデセン−1−オール、15−ヘキサデセン−1−オール、17−オクタデセン−1−オール、19−エイコセン−1−オールなどの炭素原子数2〜20の末端水酸化直鎖状α−オレフィンが挙げられる。これら化合物の中でも、アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オールなどの炭素原子数2〜10の末端水酸化直鎖状α−オレフィンが好ましい。
末端水酸化分岐状α−オレフィンとしては、2−メチル−3−ブテン−2−オール、2−メチル−4−ペンテン−2−オール、3−メチル−4−ペンテン−1−オール、3−エチル−4−ペンテン−1−オール、2,4−ジメチル−4−ペンテン−2−オール、2−メチル−5−ヘキセン−2−オール、2,2−ジメチル−5−ヘキセン−3−オール、3−エチル−5−ヘキセン−3−オールなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10の末端水酸化分岐状α−オレフィンが挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィンとしては、塩素、臭素、よう素等周期律表第17族原子を有するハロゲン化直鎖状α−オレフィン、ハロゲン化分岐状α−オレフィンなどが挙げられる。
上記ハロゲン化直鎖状α−オレフィンとしては、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセン、ハロゲン化−1−ドデセン、ハロゲン化−1−テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20のハロゲン化直鎖状α−オレフィンが挙げられる。これら化合物の中でも、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化−1−ブテン、ハロゲン化−1−ペンテン、ハロゲン化−1−ヘキセン、ハロゲン化−1−オクテン、ハロゲン化−1−デセンなどの炭素原子数2〜10のハロゲン化直鎖状α−オレフィンが好ましい。
上記ハロゲン化分岐状α−オレフィンとしては、ハロゲン化−3−メチル−1−ブテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−メチル−1−ペンテン、ハロゲン化−3−エチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、ハロゲン化−4−メチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−4−エチル−1−ヘキセン、ハロゲン化−3−エチル−1−ヘキセンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のハロゲン化分岐状α−オレフィンが挙げられる。
オレフィン連鎖(A)中の芳香族ビニル化合物、官能化ビニル化合物の含量は、総量で30重量%以下であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。
オレフィン連鎖(A)は、機械物性などの強度の観点からは、エチレン重合により得られる連鎖、プロピレン重合により得られる連鎖、エチレンと炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンとの共重合により得られる連鎖、およびプロピレンと炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンとの共重合により得られる連鎖であることが好ましい。
オレフィン連鎖(A)の分子量は、分子量が小さいと所望の物性の発現に不利であり、分子量が大きすぎると該オレフィン系重合体の製造時に粘度が高くなり好ましくない。上記オレフィン連鎖(A)の分子量としては、デカリン中、135℃で測定した極限粘度([η])測定において、0.05〜15dl/gの範囲にあり、好ましくは0.1〜12dl/gの範囲にあり、より好ましくは0.15〜10dl/gの範囲にある。
〔オレフィン連鎖(B)〕
本発明におけるオレフィン連鎖(B)は、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖である。炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、前述したオレフィン連鎖(A)に使用するオレフィンが挙げられる。
オレフィン連鎖(B)は、機械物性などの強度の観点からは、エチレン重合により得られる連鎖、プロピレン重合により得られる連鎖、エチレンと炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンとの共重合により得られる連鎖、およびプロピレンと炭素原子数4〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンとの共重合により得られる連鎖であることが好ましい。
オレフィン連鎖(B)の分子量は、分子量が小さいと所望の物性の発現に不利であり、分子量が大きすぎると該オレフィン系重合体の製造時に粘度が高くなり好ましくない。上記オレフィン連鎖(B)の分子量としては、デカリン中、135℃で測定した極限粘度([η])測定において、0.05〜15dl/gの範囲にあり、好ましくは0.1〜12dl/gの範囲にあり、より好ましくは0.15〜10dl/gの範囲にある。
〔分岐型オレフィン系重合体〕
本発明の分岐型オレフィン系重合体は、オレフィン連鎖(B)がオレフィン連鎖(A)の両末端以外の部位に炭素−炭素結合を介して結合され、オレフィン連鎖(B)はオレフィン連鎖(A)1本あたり1本以上存在する分岐型オレフィン系重合体である。
本発明の分岐型オレフィン系重合体の固体粘弾性測定による、50℃の貯蔵弾性率(G’50℃)と100℃の貯蔵弾性率(G’100℃)の比(G’50℃./G’100℃)は、1.0以上3.0未満の範囲である。一般にオレフィン系重合体は、温度の上昇に伴い貯蔵弾性率が低下する傾向があるが、室温と100℃における貯蔵弾性率の比が大きいと、重合体の機械物性の温度依存性が大きくなり、工業的に好ましくない。
本発明の分岐型オレフィン系重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、0.01〜100g/10分の範囲である。メルトフローレートの値が小さすぎると該重合体の製造時に粘度が高くなり好ましくなく、大きすぎると材料としての所望の物性の発現に不利である。メルトフローレートの値は、より好ましくは0.03〜80g/10分の範囲である。更に好ましくは、0.05〜50g/10分の範囲である。
本発明の分岐型オレフィン系重合体のゲル分率は20重量%以下である。本発明におけるゲル分率は、325メッシュのSUS製フィルターを用い、分岐型オレフィン系重合体を沸騰キシレンで30時間抽出した後の残留物の割合から算出される値である。ゲル分率が多いと、該重合体を成型加工に用いる際、外観不良の原因となり好ましくない。ゲル分率は、好ましくは15重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、更に好ましくは5重量%以下であり、最も好ましくは2重量%以下である。
本発明に係るオレフィン連鎖(A)およびオレフィン連鎖(B)の少なくともどちらか一方の、示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg)は0℃以下であり、融点(Tm)に起因する吸熱ピークは60℃以上である。示差走査熱量測定は、重合体を一度溶融した後、10℃/分で常温まで降温し、その後10℃/分で昇温して行われる。本発明の分岐型オレフィン系重合体の耐衝撃性を高めるために、オレフィン連鎖(A)およびオレフィン連鎖(B)の少なくともどちらか一方のガラス転移温度(Tg)は0℃以下であることが好ましい。また本発明の分岐型オレフィン系重合体は、強度等の機械物性を発現するために耐熱性を有することが好ましい。本発明の分岐型オレフィン系重合体の構成要素であるところのオレフィン連鎖(A)および/またはオレフィン連鎖(B)の熱特性は、該重合体の前述した貯蔵弾性率の物性に影響を与え、該重合体の所望の物性を発現するにあたって、オレフィン連鎖(A)および/またはオレフィン連鎖(B)が耐熱性を有することが重要である。オレフィン連鎖(A)およびオレフィン連鎖(B)の少なくともどちらか一方の融点は、好ましくは80℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、更に好ましくは130℃以上である。
分岐型オレフィン系重合体の製造方法
次に、本発明の分岐型オレフィン系重合体の製造方法ついて詳説する。
〔PO−XおよびPO−Xの製造方法〕
本発明におけるPO−Xは、ハロゲン原子(X)を含有する、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基であって、本発明における分岐型オレフィン重合体のオレフィン連鎖(A)に、ハロゲン原子(X)を含有した基である。
PO−X中のハロゲン原子(X)の含有量は、0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.005〜15重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%、最も好ましくは0.05〜5重量%である。ハロゲン原子(X)の含有量が少ないと該オレフィン系重合体製造に不利であり、多すぎると該オレフィン系重合体の機械物性を低下させてしまう。
次に、本発明に係るPO−Xの製造方法について説明する。PO−Xは、前述したオレフィンを遷移金属化合物を含むオレフィン重合用触媒を用いて重合することによりオレフィン連鎖を製造した後、ハロゲン化処理を行うことで製造することが出来る。また、PO−Xは、ハロゲン化オレフィンを含んだ上記オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位としたオレフィン連鎖として製造することが出来る。
まず、上記オレフィン連鎖の製造に用いられる遷移金属化合物を含むオレフィン重合用触媒について説明する。本発明において用いられるオレフィン重合用触媒は、従来公知のいずれの触媒であってもよい。従来公知の触媒としては、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒などが挙げられ、例えば国際公開特許WO01/053369号、WO01/027124号、WO01/055231号、WO05/090427号、欧州特許EP0530648号、EP0537686号、および特開平07−286005号の各公報中に記載の触媒が好適に用いられる。
例えば、固体状チタン触媒成分(a)またはその予備重合触媒、有機金属化合物触媒成分(b)、および電子供与体(ED)を構成成分として含むマグネシウム担持型チタン触媒系を用いる場合は、その固体状チタン触媒成分(a)またはその予備重合触媒を、重合容積1リットル当りチタン原子に換算して、通常は約0.0001〜50ミリモル、好ましくは約0.001〜10ミリモルの量で用い、有機金属化合物触媒成分(b)を、該触媒成分(b)中の金属原子が、重合系中の固体状チタン触媒成分(a)中のチタン原子1モルに対し、通常1〜2000モル、好ましくは2〜1000モルの量で用い、電子供与体(ED)を、有機金属化合物触媒成分(b)の金属原子1モルに対し、通常0.001モル〜10モル、好ましくは0.01モル〜5モルの量で用いる。
上記マグネシウム担持型チタン触媒系を用いた重合の場合には、水素濃度はモノマー1モルに対して通常は0〜0.01モル、好ましくは0〜0.005モル、より好ましくは0〜0.001モルの量である。
上記マグネシウム担持型チタン触媒系を用いた重合の場合には、重合温度は、通常は70℃以上、好ましくは80〜150℃、より好ましくは85〜140℃、特に好ましくは90〜130℃の範囲であり、重合圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜5MPaに設定される。
例えば、メタロセン化合物(c)および有機アルミニウムオキシ化合物(d)を構成成分として含むメタロセン系触媒を用いる場合には、そのメタロセン化合物(c)の濃度を、重合容積1リットル当り、通常は0.00005〜0.1ミリモル、好ましくは0.0001〜0.05ミリモルの量で用い、有機アルミニウムオキシ化合物(d)を、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子1モルに対するアルミニウム原子のモル比は、通常は5〜1000モル、好ましくは10〜400モルとなるような量で用いる。また、さらに有機アルミニウム化合物(e)が用いられる場合には、メタロセン化合物(c)中の遷移金属原子1モルに対して、通常約1〜300モル、好ましくは約2〜200モルとなるような量で用いられる。
上記メタロセン系触媒は、触媒が可溶な溶媒中で溶液状態として用いてもよく、無機化合物、樹脂組成物などに担持して、担持触媒として用いてもよい。
上記メタロセン系触媒を用いた場合には、重合温度は、通常は−20〜150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃の範囲であり、重合圧力は0を超えて8MPa、好ましくは0を超えて5MPaの範囲である。
なお、オレフィン連鎖は、溶液重合、懸濁重合などの液相重合、または気相重合のいずれの方法によっても製造できる。また、オレフィン連鎖は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方式によっても製造できる。
さらに上記重合を、2段以上に分けて行うこともできる。2段以上に分けて行う場合は、反応条件は同じであっても異なっていてもよい。上記重合においては、前述したオレフィンの単独重合によってオレフィン連鎖を製造してもよく、前述したオレフィン類から選ばれる2種類以上のオレフィンを用いてランダム共重合、ブロック共重合によってオレフィン連鎖を製造してもよい。
前述したオレフィン連鎖をハロゲン化処理することによってPO−Xを製造する場合、公知のハロゲン化方法を特に例外なく用いることが出来る。具体的には、臭素、N−ブロモスクシイミド等の臭素化剤を用いた臭素化方法、ヨウ素を用いたヨウ素化方法、塩素を用いた塩素化方法が挙げられる。これらの方法は適当な溶剤を用いて、溶液状態、懸濁状態で実施することができ、無溶剤で直接ハロゲン化することも出来る。適当な溶剤としては、ヘキサン、デカン等の飽和炭化水素系溶剤や、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族系溶剤等を好適に用いることが出来る。また、水酸基含有オレフィン連鎖を製造した後、例えば、ブロモ−ブチリル酸ブロミド等のハロゲン化アルキル酸ハロゲン化物と処理することで、PO−Xを製造することが出来る。上記処理方法は、公知の有機合成手法を採用することで実施することが出来る。
PO−Xのハロゲン原子(X)は、いかなる種類であっても良いが、環境負荷の観点から、臭素が好適に用いられる。
〔PO’−MおよびPO’−Mの製造方法〕
本発明におけるPO’−Mは、末端部位に金属原子(M)を含んでなる、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基であって、本発明における分岐型オレフィン重合体のオレフィン連鎖(B)の末端部位に、金属原子(M)を含有した基である。
金属原子(M)としては、オレフィン連鎖の末端部位に導入されるものであれば特に制限なく用いられるが、好ましくは、周期律表第12族〜第14族から選ばれる1種類以上の金属種であり、より好ましくは、ホウ素、アルミニウム、亜鉛、ケイ素、カドミウム、鉛が好適に用いられる。
PO’−Mは、末端部位に金属原子(M)を含んでなる、前述のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基であり、PO’−M中の金属原子(M)の含有量は、0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.005〜15重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%、最も好ましくは0.05〜5重量%である。金属原子(M)の含有量が少ないと該オレフィン系重合体製造に不利であり、多すぎると該オレフィン系重合体の機械物性を低下させてしまう。
次に、本発明に係るPO’−Mの製造方法について説明する。PO’−Mは、前述したオレフィンを、PO−X製造と同様の方法で重合して末端不飽和基含有オレフィン連鎖を製造した後、末端不飽和部位に金属原子(M)を導入する処理を行うことで製造することが出来る。また、PO’−Mは、オレフィンの重合反応時における、連鎖移動剤による連鎖移動反応によって製造することが出来る。
本発明における金属原子導入処理に用いられる化合物、およびオレフィンの重合反応時における連鎖移動反応に用いられる連鎖移動剤としては、公知の化合物を特に例外なく用いることが出来るが、具体的には、周期律表第12族〜第14族から選ばれる1種類以上の金属種を含んでなる化合物である。好適には有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機ケイ素化合物、有機カドミウム化合物、有機鉛化合物が挙げられる。具体的には例えば下記のようなものが用いられる。
一般式 R B(OR
(式中、RおよびRは、互いに同一でも異なっていてもよく、複数有る場合は1種でも2種以上でも良く、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜6の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、好ましくは0<m≦2、nは0≦n<3、好ましくは0≦n<2、pは0≦p<3、好ましくは1≦p<3、qは0≦q<3、好ましくは0≦q<2の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機ホウ素化合物。
一般式 R Si(OR
(式中、RおよびRは、互いに同一でも異なっていてもよく、複数有る場合は1種でも2種以上でもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜6の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦4、好ましくは0<m≦3、nは0≦n<4、好ましくは0≦n<3、pは0≦p<4、好ましくはpは1≦p<4、qは0≦q<4、好ましくは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=4である。)で表される有機ケイ素化合物。
一般式 R Pb(OR
(式中、RおよびRは、互いに同一でも異なっていてもよく、複数有る場合は1種でも2種以上でも良く、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜6の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦4、nは0≦n<4、pは0≦p<4、qは0≦q<4の数であり、かつm+n+p+q=4である。)で表される有機鉛化合物。
一般式 R
(式中、RおよびRは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、MはZnまたはCdである。)で表される有機亜鉛またはカドミウム化合物。
上記の化合物としてより具体的には、ボラン、ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルスルフィド錯体、ボランジメチルアミン錯体、ボラントリメチルアミン錯体、ボラントリメチルホスフィン錯体、テキシルボラン、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、トリエチルボラン、トリメチルボラン、モノアルキルシラン、ジアルキルシラン、トリアルキルシラン、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、ジエチルカドミウム、ジメチルカドミウム、テトラフェニル鉛が挙げられる。
また重合系内で上記化合物が形成されるような前駆化合物を使用することもできる。
上記化合物のなかでは、有機亜船化合物、有機ホウ素化合物、有機ケイ素化合物が好ましく、有機亜鉛化合物が特に好ましい。これらの連鎖移動剤は、従来技術において用いられてきた有機アルミニウム化合物に比べ連鎖移動剤としての効率が良いため工業的に利用価値がある。また、重合時の連鎖移動によって得られる連鎖移動剤に由来する部位を含有したオレフィン連鎖は、後述するPO−Xとの処理時に効率良く反応するため有利である。
上記のような連鎖移動剤は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。これらの連鎖移動剤と、遷移金属化合物とのモル比は通常0.1〜10000、好ましくは1〜5000となるような量で用いられる。本発明に係るオレフィン連鎖の製造では、重合反応に際して該連鎖移動剤が効率よく作用し、生成したオレフィン連鎖に連鎖移動剤の部位が効率よく導入される。
金属原子(M)を導入する処理方法は、適当な溶剤を用いて、溶液状態、懸濁状態で実施することができ、無溶剤で金属原子(M)を導入することも出来る。適当な溶剤としては、水、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、デカン等の飽和炭化水素系溶剤や、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤等を好適に用いることが出来る。
処理温度は、通常は−20〜150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃の範囲であり、処理圧力は0を超えて8MPa、好ましくは0を超えて5MPaの範囲である。
〔分岐型オレフィン系重合体の製造〕
次に本発明の分岐型オレフィン系重合体の製造方法について説明する。
本発明の分岐型オレフィン系重合体は、上記PO−X基と、PO’−M基とを反応させることにより製造できる。
その製造方法としては、溶液法、懸濁法、溶融混錬法、その他公知の方法が挙げられる。上記方法の中で、製造する重合体の構造を制御するという観点からは、溶液法、懸濁法が好適である。
溶剤としては特に制限無く用いることができるが、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤等が好適に用いられる。上記製造は、通常は0℃〜400℃の温度範囲で行なわれ、好ましくは20℃〜250℃、より好ましくは50℃〜220℃の温度範囲で行なわれる。
PO−X基と、PO’−M基との反応処理時間は、通常は1分〜40時間、好ましくは5分〜20時間である。また、反応を促進させるために、公知の触媒を用いてもよい。
上記溶融混錬法を用いる場合は、ラボプラストミル、一軸混錬機もしくはニ軸以上の多軸混錬機、混錬押出し機、攪拌機等を用いて行われる。混錬温度は、特に制限はなく常温であってもよいが、通常は50℃〜400℃程度の範囲、好ましくは100℃〜350℃程度の範囲である。混錬時間は、通常は0.1秒〜5時間程度の範囲、好ましくは1秒〜1時間程度の範囲である。溶融混錬時には、反応を促進させるために、公知の触媒を添加してもよい。また、溶融混錬時、粘度調製や反応効率向上のために、例えばトルエン、キシレン等の有機溶剤を添加してもよい。
製造された分岐型オレフィン系重合体の性質および構造は、通常一般に既知の解析方法で分析できる。例えば、核磁気共鳴分析、赤外分光分析、紫外・可視分光分析、X線散乱、ラマン分光等により特定部位の同定ができ、昇温溶出分別、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー、および極限粘度などの測定により分子量の測定ができ、熱分析により、熱特性が確認できる。また、透過型電子顕微鏡観察や走査電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等による形態観察により、モルフォロジーの確認もできる。
本発明の分岐型オレフィン系重合体は、上述の方法により好適に製造できるが、これら方法により製造した場合、製造条件によっては、未反応のPO−X基、PO’−M基を含んだ混合物として得られる場合もある。これら重合体の混合物は、カラム等により、各々の重合体に分離することもできるが、本発明では、その用途に応じ、得られたオレフィン系重合体を混合物のまま使用してもよい。
〔実施例〕
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
物性評価
実施例では、以下の条件で物性測定を行った。
〔イオンクロマトグラフィ分析による臭素含量測定〕
測定装置(イオンクロマトグラフ):DX-500(Dionex製)
(カラム) :IonPacAS14(Dionex製)
資料処理:試料を酸素フラスコ燃焼法にて分解処理し、イオンクロマトグラフ法により臭素含量を定量した。
〔極限粘度;[η]〕
デカリン中、135℃で測定を行った。
〔DSCによる融点測定〕
重合体の融点(Tm)は、示差走査熱量測定(DSC)によって、200℃で5分間保持した重合体サンプルを、20℃まで冷却して5分間保持した後に、10℃/分で昇温させたときの結晶溶融ピークから算出した。
〔ゲル分率〕
325メッシュのSUS製フィルターを用い、沸騰キシレンで30時間抽出した後の残留物から算出した。
PO−Xの製造例
〔製造例1〕
三井化学社製エチレン/ブテン共重合体(エチレン含量80%、[η]=1.61dl/g)150gをクロロベンゼン1800ml中に110℃で溶解し、N−ブチルスクシンイミド3重量部を加えて、110℃で2時間攪拌処理した。これをアセトン3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、アセトン3Lで洗浄して、減圧下120℃で10時間乾燥させた。151gの重合体(PO−X(1))を得た。
イオンクロマトグラフィ分析から、得られたPO−X(1)中の臭素含量は0.43重量%であることが確認された。極限粘度([η])は1.51dl/gであり、メルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、2.70g/10分であった。ゲル分は検出されなかった。
〔製造例2〕
三井化学社製エチレン/ブテン共重合体(エチレン含量80%、[η]=2.13dl/g)150gを用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、臭素含量が0.34重量%、極限粘度([η])が2.00dl/gの重合体(PO−X(2))を150g得た。メルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、0.88g/10分であった。ゲル分は検出されなかった。
PO’−Mの製造例
〔製造例3〕
(末端官能化オレフィン系重合体の製造1)
充分に窒素置換した攪拌機付の内容積500mlのガラス製反応器内に、キシレン250mlを加え70℃に昇温した後、プロピレンガスをキシレン中に100NL/時の割合で吹き込み、器内のキシレンをプロピレン飽和状態にした。次に、ジエチル亜鉛(0.1mmol)、メチルアルミノキサントルエン溶液(2mmol[Al])とジメチルシランジイルビス(4−フェニル−2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(0.002mmol)の混合トルエン液(10ml)を加え、プロピレン供給下、70℃で20分間重合を行った。器内へのプロピレン供給を停止し、窒素ガスをキシレン中に50Nl/時の割合で30分間吹き込んだ。得られたPO’−M(1)のキシレン溶液のうち、分析用に反応液を10ml抜き出し、1N塩酸5mlを含んだメタノール(100mL)中に注ぎ込んだ。室温で30分攪拌した後、濾過により固体状成分を回収した。減圧下、80℃にて10時間乾燥し、0.5gの白色ポリマーを得た。Tm=149℃、Tg=−6℃であった。
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)による分子量測定から、得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は26500であった。
〔製造例4〕
(末端官能化オレフィン系重合体の製造2)
充分に窒素置換した攪拌機付の内容積500mlのガラス製反応器内に、キシレン250mlを加え70℃に昇温した後、プロピレンガスをキシレン中に100NL/時の割合で吹き込み、器内のキシレンをプロピレン飽和状態にした。次に、ジエチル亜鉛(0.5mmol)、メチルアルミノキサントルエン溶液(2mmol[Al])とジメチルシランジイルビス(4−フェニル−2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド(0.002mmol)の混合トルエン液(10ml)を加え、プロピレン供給下、70℃で20分間重合を行った。器内へのプロピレン供給を停止し、窒素ガスをキシレン中に50Nl/時の割合で30分間吹き込んだ。得られたPO’−M(2)のキシレン溶液のうち、分析用に反応液を10ml抜き出し、1N塩酸5mlを含んだメタノール(100mL)中に注ぎ込んだ。室温で30分攪拌した後、濾過により固体状成分を回収した。減圧下、80℃にて10時間乾燥し、0.6gの白色ポリマーを得た。Tm=148℃、Tg=−6℃であった。
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)による分子量測定から、得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は11300であった。
分岐型オレフィン系重合体の実施例および比較例
製造例1で得られたPO−X(1)30gと、製造例3で得られたPO’−M(1)のキシレン溶液250ml(固形分換算で12g)を130℃のキシレン1000ml中に加え、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、41gのオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、2.1g/10分であり、ゲル分率は1.8重量%であった。DSC測定から、融点は149℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
製造例1で得られたPO−X(1)30gと、製造例4で得られたPO’−M(2)のキシレン溶液250ml(固形分換算で15g)を130℃のキシレン1000ml中に加え、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、44gのオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、2.4g/10分であり、ゲル分率は1.2重量%であった。DSC測定から、融点は148℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
製造例2で得られたPO−X(2)30gと、製造例3で得られたPO’−M(1)のキシレン溶液250ml(固形分換算で12g)を130℃のキシレン1000ml中に加え、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、42gのオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、0.22g/10分であり、ゲル分率は1.4重量%であった。DSC測定から、融点は149℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
製造例2で得られたPO−X(2)30gと、製造例4で得られたPO’−M(2)のキシレン溶液250ml(固形分換算で15g)を130℃のキシレン1000ml中に加え、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、43gのオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、0.44g/10分であり、ゲル分率は1.6重量%であった。DSC測定から、融点は148℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
〔比較例1〕
特開2005−047986号公報の実施例を参考にして調製した無水マレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体([η]=2.05dl/g、無水マレイン酸基含量:0.5重量%)70重量部と、特開2002−145944号公報を参考にして調製した水酸基含有ポリプロピレン30重量部、およびp−トルエンスルホン酸0.1重量部をキシレン1500重量部中に溶解し、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3000重量部中に加え、得られた重合体をメタノール3000重量部で3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、99重量部のオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、0.95g/10分であり、ゲル分率は22重量%であった。DSC測定から、融点は163.5℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
〔比較例2〕
三井化学社製エチレン/ブテン共重合体(エチレン含量80%、[η]=2.13dl/g)70gとポリプロピレン(J106、プライムポリマー社製)30gをキシレン1500ml中に溶解し、130℃で4時間攪拌処理した。これをメタノール3L中に加え、得られた重合体をメタノール3Lで3回洗浄した後、減圧下120℃で10時間乾燥し、100gのオレフィン系重合体を得た。
得られた重合体のメルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値は、4.8g/10分であり、ゲル分率は0重量%であった。DSC測定から、融点は161℃に観測された。粘弾性測定の結果を表1に示す。
Figure 2009227898

本発明の分岐型オレフィン系重合体は、例えば(1)フィルムまたはシート、(2)本発明の分岐型オレフィン系重合体からなる層を少なくとも1層含む積層体、(3)建材・土木用材料、(4)自動車内外装材およびガソリンタンク、(5)電気・電子部品等電気絶縁材料、(6)塗料ベース表面硬化材料、(7)医療・衛生用材料、(8)マイクロカプセル。PTP包装材、ドラッグデリバリーシステム用材料、(9)雑貨類等、様々な産業分野で有用である。

Claims (5)

  1. 炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖(A)と炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖(B)とからなり、上記オレフィン連鎖(B)は上記オレフィン連鎖(A)の両末端以外の部位に炭素−炭素結合を介して結合され、上記オレフィン連鎖(B)は上記オレフィン連鎖(A)1本あたり1本以上存在するオレフィン系重合体であって、固体粘弾性測定による、50℃の貯蔵弾性率(G’50℃)と100℃の貯蔵弾性率(G’100℃)の比(G’50℃./G’100℃)が、1.0以上3.0未満の範囲であることを特徴とする分岐型オレフィン系重合体。
  2. メルトフローレート(ASTM D1238;230℃、2.16kg荷重)の値が、0.01〜100g/10分の範囲にあり、ゲル分率が20重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の分岐型オレフィン系重合体。
  3. オレフィン連鎖(A)およびオレフィン連鎖(B)の少なくともどちらか一方の、示差走査型熱量計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg)が0℃以下であり、融点(Tm)に起因する吸熱ピークが60℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の分岐型オレフィン系重合体。
  4. ハロゲン原子(X)を含有する、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基(PO−X)と、金属原子(M)を末端部位に含んでなる、炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンに由来する繰り返し単位を主たる構成単位とするオレフィン連鎖からなる基(PO’−M)とを反応させて、請求項1〜3のいずれかに記載の分岐型オレフィン系重合体を製造することを特徴とする分岐型オレフィン系重合体の製造方法。
  5. 金属原子(M)が、周期律表第12族〜第14族から選ばれる1種類以上の金属種であることを特徴とする請求項4に記載の分岐型オレフィン系重合体の製造方法。
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