JP2009225569A - アーク放電用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧を防止することが可能であるアーク放電用電源装置を提供する。
【解決手段】制御回路10は、電圧正帰還制御回路20、及び加算器15をさらに有し、電圧正帰還制御回路20は、アーク放電負荷に印加されるアーク電圧を検出し、アーク電圧検出値23を出力するアーク電圧検出部16と、アーク電圧検出値23のノイズ成分及び直流成分を除去するフィルタ17と、ノイズ成分及び直流成分を除去されたアーク電圧検出値23を増幅し、アーク電圧制御量24として加算器15に出力する調節器18とを有し、加算器15は、アーク電流制御量22にアーク電圧制御量24を加算して制御量19とし、直流交流変換器手段は、制御量19が増加すると、前記直流交流変換器手段が有する半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作する。
【選択図】図2

Description

本発明はアーク放電用電源装置に関するものである。
図7は、従来のアーク放電用電源装置101のブロック図である。アーク放電用電源装置101では、交流電源102から出力される交流電圧を、整流器103により整流して直流電圧を得る。整流器103から出力された直流電流は、直流交流変換器104に入力される。直流交流変換器104は半導体スイッチを有し、該半導体スイッチがスイッチングを行うことにより、直流電圧を交流電圧に変換する。
直流交流変換器104により変換された交流電圧は、変圧器105の一次側に入力され、二次側より降圧された交流電圧が出力される。変圧器105の二次側から出力された交流電圧は、整流回路及び平滑回路106に入力され、整流及び平滑化が行われて直流電圧となる。整流回路及び平滑回路106から出力された直流電圧が、アーク放電負荷107に印加されることにより、アーク放電負荷107に電力が供給され、アーク放電が行われる。
このようなアーク放電用電源装置101では、アーク電流、即ちアーク放電負荷107に流れる電流を検出して目標とするアーク電流値との差分を取り、アーク電流偏差を得る。このアーク電流偏差を調節器に入力することにより増幅し、アーク電流を制御する際の制御量とするフィードバック制御が用いられる。従来技術では上記フィードバック制御によりアーク放電を安定化させ、消弧を防止するためには、アーク電流の検出値から補正量を得る制御を行う系を制御系に組み込むこと等が行われてきた。
特許文献1では、負荷電流を検出して目標値と加算するフィードバック制御により制御量を得て、その制御量により負荷電流を微分して増幅した補正量を加算する。加算して得られた値を調節器によりさらに増幅することで制御出力を得ている。
特許文献2では、検出した負荷電圧と目標値とを加算するフィードバック制御により制御量を得て、その制御量に負荷電流を微分して増幅した補正量を加算し、得られた値を調節器によりさらに増幅することで、制御出力を得ている。
特開平8−243743号公報(平成8年9月24日公開) 日本国特許第3231649号(平成13年9月14日登録)
上記従来技術では、アーク放電の安定化にはアーク電流の検出値から得られた補正量を用いている。アーク電流が十分に大きい、即ちアーク電流が40A(100%)程度である場合にはアーク放電を安定化させることは可能であるが、低電流、即ちアーク電流が30A(75%)以下まで低下した状態でアーク放電を行う場合には、アーク放電を安定化させることは出来ず、アーク放電の消弧が発生してしまう。そのため、アーク電流が小さい状態で行うアーク放電を安定化させるためには、より高速に応答することが出来る制御が必要となる。
また、上記従来技術における制御系の構成では、アーク電流による補正量を、フィードバック制御により得られた制御量に加算した後に、さらに増幅を行って制御出力を得ている。このため、最終段の調節器の影響が、負荷電流から得られた補正量にも及ぶといった問題が生じる。
さらに、最終段の調節器に定常偏差を無くすための積分器が含まれていた場合、微分器でアーク電流の変化分だけを検出し、この変化分から補正量を得る際に行った微分の作用が相殺されてしまうといった問題が想定される。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧を防止することが可能であるアーク放電用電源装置を提供することにある。
本発明のアーク放電用電源装置は、上記課題を解決するために、交流電源から出力される交流電圧を整流して直流電圧を得る整流手段と、半導体スイッチを有し、該半導体スイッチがスイッチングを行うことにより、前記整流手段から出力された前記直流電圧を第2の交流電圧に変換する直流交流変換手段と、前記直流交流変換手段により変換された前記第2の交流電圧を降圧する変圧手段と、前記変圧手段により降圧された第3の交流電圧に、整流及び平滑化を行い第2の直流電圧とする整流平滑手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記整流平滑手段により整流及び平滑化が行われた第2の直流電圧がアーク放電を行うアーク放電負荷に印加され、該アーク放電負荷に流れるアーク電流を検出し、アーク電流検出値を出力するアーク電流検出手段と、前記アーク電流検出値とアーク電流設定値との差分を取り、アーク電流偏差として出力する減算手段と、前記アーク電流偏差を増幅し、アーク電流制御量として前記直流交流変換手段に出力する調節手段とを有し、前記直流交流変換手段は、前記アーク電流制御量が増加すると、前記半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作するアーク放電用電源装置において、前記制御手段は、電圧正帰還制御手段、及び加算手段をさらに有し、前記電圧正帰還制御手段は、前記アーク放電負荷のアーク電圧を検出し、アーク電圧検出値を出力するアーク電圧検出手段と、前記アーク電圧検出値のノイズ成分及び直流成分を除去するフィルタと、ノイズ成分及び直流成分を除去された前記アーク電圧検出値を増幅し、アーク電圧制御量として前記加算手段に出力する第2の調節手段とを有し、前記加算手段は、前記アーク電流制御量に前記アーク電圧制御量を加算して制御量とし、前記直流交流変換手段は、前記制御量が増加すると、前記半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作することを特徴とする。
低電流、即ちアーク電流が小さい場合におけるアーク放電時に、該アーク放電が不安定になると前記アーク電圧が増加する。その後、前記アーク電流が減少し、前記アーク放電の消弧に至る。
上記発明によれば、前記制御手段では、前記アーク電圧の増加と共に、前記電圧正帰還制御手段の出力、即ち前記アーク電圧制御量も増加し、前記アーク電流制御量が増加した場合と同様に前記制御量が増加する。従って、前記アーク電流が減少し、アーク放電の消弧が発生する前に前記制御手段が動作するため、従来よりも高速に応答することが可能であり、前記アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧の防止が可能である。
また、前記制御手段では、前記アーク電流制御量を出力するために前記調節手段を、前記アーク電圧制御量を出力するために前記第2の調節手段を、それぞれ個別に設けている。従来は、アーク電流制御量とアーク電圧制御量との両方が、1つの調節器の増幅により生成されていた。従って、アーク電流を増幅しようとすると、アーク電圧も同時に増幅されてしまう。さらに、アーク電流及びアーク電圧のいずれも発振しない増幅率(ゲイン)にしか設定できなかった。
これに対して、前記制御手段では、前記調節手段の増幅率と前記第2の調節手段の増幅率とを独立して決定出来るので、増幅率の自由度及び制御の自由度が増す。
また、アーク電流の定常偏差を無くすために、調節器に積分要素を含めることがあるが、積分要素は遅延要素であるので、応答が遅くなってしまう。従来は調節器が1つのため、アーク電流の定常偏差を無くすために積分要素を含めると、応答が遅くなる。
これに対して、前記制御手段は、アーク電流の定常偏差を無くすために前記調節手段に積分要素を含めるだけでよく、前記第2の調節手段に積分要素を含める必要が無いので、応答が遅くなることを防ぐことが可能である。
前記アーク放電用電源装置では、前記制御手段は、前記制御手段は、電流負帰還制御手段、及び第2の減算手段をさらに有し、前記電流負帰還制御手段は、前記アーク電流検出値の直流成分を除去する第2のフィルタと、直流成分を除去された前記アーク電流検出値を増幅し、第2のアーク電流制御量として前記第2の減算手段に出力する第3の調節手段とを有し、前記第2の減算手段は、前記アーク電流制御量と前記第2のアーク電流制御量との差分を取り、該差分を前記アーク電流制御量の代わりに前記加算手段に出力してもよい。
外乱等によりアーク放電が不安定になると、まずアーク電圧が増加し、その後、アーク電流が減少するので、前記電流負帰還制御手段の応答速度は、前記電圧正帰還制御手段よりも遅い制御となる。また、前記電圧正帰還制御手段は、過渡的な変動に対して前記電流負帰還制御手段よりも早く応答出来る。しかし、応答速度の異なる2つの制御手段を併存させることにより、より自由度の高い制御が可能となる。
前記いずれかのアーク放電用電源装置では、前記電圧正帰還制御手段は、該電圧正帰還制御手段の出力が常にゼロ以上となるように制限を加えるリミッタをさらに有してもよい。
前記いずれかのアーク放電用電源装置において、アーク放電が安定している時は前記アーク電圧が一定である。アーク放電が不安定になると、前記アーク電圧が急激に上昇した後に増減を繰り返し、アーク放電の消弧に至る。
アーク放電が不安定になる時以外では、例えば前記いずれかのアーク放電用電源装置の立ち上げ時等、アーク放電をしていない時はアーク電圧が低下することもある。このように前記アーク電圧が低下する場合は、前記電圧正帰還制御手段が制御を行わないことが好ましい。
前記リミッタは、前記電圧正帰還制御手段の出力が常にゼロ以上となるように制限を加える物であり、前記制御手段は、前記リミッタにより、前記アーク電圧が増加する場合に限り、前期電圧正帰還制御手段から前記加算手段へ前記アーク電圧制御量を出力する。
本発明に係るアーク放電用電源装置は、以上のように、制御手段は、電圧正帰還制御手段、及び加算手段をさらに有し、前記電圧正帰還制御手段は、前記アーク放電負荷に印加されるアーク電圧を検出し、アーク電圧検出値を出力するアーク電圧検出手段と、前記アーク電圧検出値のノイズ成分及び直流成分を除去するフィルタと、ノイズ成分及び直流成分を除去された前記アーク電圧検出値を増幅し、アーク電圧制御量として前記加算手段に出力する第2の調節手段とを有し、前記加算手段は、前記アーク電流制御量に前記アーク電圧制御量を加算して制御量とし、前記直流交流変換手段は、前記制御量が増加すると、前記直流交流変換手段が有する半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作するものである。
それゆえ、アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧を防止することが可能であるアーク放電用電源装置を提供するという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本発明の実施の形態に係るアーク放電用電源装置1のブロック図である。アーク放電用電源装置1は、整流器3、直流交流変換器4、変圧器5、整流回路及び平滑回路6を備えている。
アーク放電用電源装置1では、交流電源2から出力される交流電圧を、整流器3により整流して直流電圧を得る。整流器3から出力された直流電流は、直流交流変換器4に入力される。直流交流変換器4は後述する半導体スイッチ55を有し、該半導体スイッチ55がスイッチングを行うことにより、直流電圧を交流電圧に変換する。
直流交流変換器4により変換された交流電圧は、変圧器5の一次側に入力され、二次側より降圧された交流電圧が出力される。変圧器5の二次側から出力された交流電圧は、整流回路及び平滑回路6に入力され、整流及び平滑化が行われて直流電圧となる。整流回路及び平滑回路6から出力された直流電圧が、アーク放電負荷7に印加されることにより、アーク放電負荷7に電力が供給され、アーク放電が行われる。
直流交流変換器4は、制御部8及び回路部9を有している。制御部8は、アーク電圧及びアーク電流を検出し、これらの検出値に基づいて制御量を回路部9に出力する。なお、アーク電圧は、アーク放電負荷7に印加される電圧であり、アーク電流は、アーク放電負荷7に流れる電流である。
回路部9は、制御部8から出力される制御量に基づいて、回路部9の内部に有する半導体スイッチ55のオンオフを制御することにより、直流電圧を交流電圧に変換する。このように直流交流変換器4を制御することにより、アーク放電の制御が可能となる。
以下に、図1の制御部8における回路構成について、実施例1〜実施例3及び図2〜図4に基づいて説明する。実施例1〜実施例3に記載の、制御回路10、25、31は、いずれも制御部8に用いることが出来る。
〔実施例1〕
図2に、本実施例1に係る制御回路10の回路図を示す。制御回路10は、減算器12、アーク電流検出部13、調節器14、加算器15、アーク電圧検出部16、フィルタ17、調節器18を有している。また、アーク電圧検出部16、フィルタ17及び調節器18は、電圧正帰還制御回路20を構成している。
制御回路10では、まず図1のアーク放電用電源装置1におけるアーク電流、即ちアーク放電負荷7に流れる電流をアーク電流検出部13において検出し、アーク電流検出部13はアーク電流検出値21を出力する。次に減算器12において、アーク電流設定値11とアーク電流検出値21との差分を取り、アーク電流偏差として調節器14へ出力する。調節器14は、上記アーク電流偏差を増幅し、アーク電流制御量22として加算器15へ出力する。
図1のアーク放電用電源装置1におけるアーク電圧、即ちアーク放電負荷7に印加される電圧をアーク電圧検出部16において検出し、アーク電圧検出部16はアーク電圧検出値23を出力する。アーク電圧検出値23は、フィルタ17を介して調節器18に入力される。フィルタ17は、アーク電圧検出値23に含まれる、ノイズ成分及び直流成分を除去し、アーク電圧検出値23の変化分のみを出力する。フィルタ17は、例えばカットオフ周波数が数十ヘルツのハイパスフィルタを用いるが、バンドパスフィルタを用いても良い。調節器18は、ノイズ成分及び直流成分が除去されたアーク電圧検出値23を増幅し、アーク電圧制御量24として加算器15へ出力する。
加算器15は、アーク電流制御量22に、アーク電圧制御量24を加算して制御量19とする。制御量19は、図1の回路部9へ出力され、回路部9が内部に有する半導体スイッチ55のオンオフの制御に用いられる。
低電流、即ちアーク電流が小さい場合におけるアーク放電時に、該アーク放電が不安定になるとアーク電圧が増加する。その後、アーク電流が減少し、アーク放電の消弧に至る。
これに対して、制御回路10では、アーク電圧の増加と共に、電圧正帰還制御回路20の出力、即ちアーク電圧制御量24も増加し、アーク電流制御量22が増加した場合と同様に制御量19が増加する。従って、アーク電流が減少し、アーク放電の消弧が発生する前に制御回路10が動作するため、従来よりも高速に応答することが可能であり、アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧の防止が可能である。
また、制御回路10では、アーク電流制御量22を出力するために調節器14を、アーク電圧制御量24を出力するために調節器18を、それぞれ個別に設けている。従来は、アーク電流制御量とアーク電圧制御量との両方が、1つの調節器の増幅により生成されていた。従って、アーク電流を増幅しようとすると、アーク電圧も同時に増幅されてしまう。さらに、アーク電流及びアーク電圧のいずれも発振しない増幅率(ゲイン)にしか設定できなかった。
これに対して、制御回路10では、調節器14の増幅率と調節器18の増幅率とを独立して決定出来るので、増幅率の自由度及び制御の自由度が増す。
また、アーク電流の定常偏差を無くすために、調節器に積分要素を含めることがあるが、積分要素は遅延要素であるので、応答が遅くなってしまう。従来は制御演算の最終段に調節器が設置されているため、積分要素を含めると全ての制御に遅れが生じ、応答が遅くなる。
これに対して、制御回路10は、アーク電流の定常偏差を無くすために調節器14に積分要素を含めるだけでよく、調節器18に積分要素を含める必要が無いので、応答が遅くなることを防ぐことが可能である。
〔実施例2〕
図3に、本実施例2に係る制御回路25の回路図を示す。制御回路25は、実施例1の制御回路10に、電流負帰還制御回路26及び減算器30を追加したものである。
電流負帰還制御回路26は、フィルタ27及び調節器28を有している。フィルタ27には、アーク電流検出値21が入力され、アーク電流検出値21の直流成分が除去される。直流成分が除去されたアーク電流検出値21は、調節器28により増幅され、アーク電流制御量29となる。減算器30は、アーク電流制御量22とアーク電流制御量29との差分を取り、加算器15へ出力する。この場合、調節器14と調節器28とはそれぞれ別の調節器であるので、独立して増幅率を決定出来る。
電流負帰還制御回路26は、フィルタがアーク電流の急激な変化分(高周波成分)だけ通過させるため、アーク電流が変化した時だけ動作するものであり、アーク電流が安定している時は動作しない。
外乱等によりアーク放電が不安定になると、まずアーク電圧が増加し、その後、アーク電流が減少するので、電流負帰還制御回路26の応答速度は、電圧正帰還制御回路20よりも遅い制御となる。また、電圧正帰還制御回路20は、過渡的な変動に対して電流負帰還制御回路26よりも早く応答出来る。しかし、応答速度の異なる2つの制御回路を併存させることにより、より自由度の高い制御が可能となる。
〔実施例3〕
図4に、本実施例3に係る制御回路31の回路図を示す。制御回路31は、実施例2の制御回路25に、リミッタ32を追加したものである。
電圧正帰還制御回路33は、図3の電圧正帰還制御回路20において、調節器18の出力にリミッタ32を設けたものである。
図1のアーク放電用電源装置1において、アーク放電が安定している時はアーク電圧が一定である。アーク放電が不安定になると、アーク電圧が急激に上昇した後に増減を繰り返し、アーク放電の消弧に至る。
アーク放電が不安定になる時以外では、例えばアーク放電用電源装置の立ち上げ時等、アーク放電をしていない時はアーク電圧が低下することもある。このようにアーク電圧が低下する場合は、電圧正帰還制御回路が制御を行わないことが好ましい。
リミッタ32は、電圧正帰還制御回路33から加算器15へ出力されるアーク電圧制御量34が常にゼロ以上となるように制限を加える物である。上述したように、フィルタ17は、アーク電圧検出値23に含まれる、ノイズ成分及び直流成分を除去するので、リミッタ32には、アーク電圧の変化分のみが入力される。従って、アーク電圧制御量34は、アーク電圧が上昇する場合に限り正となる。アーク電圧が一定の場合はアーク電圧制御量34がゼロとなる。アーク電圧が低下する場合、本来はアーク電圧制御量34が負となるが、リミッタ32により、アーク電圧が低下する場合のアーク電圧制御量34もゼロとなる。
なお、上述したように、本実施例3の制御回路31は、実施例2の制御回路25に、リミッタ32を追加したものであるが、これに限定される物ではなく、実施例1の制御回路10にリミッタを追加してもよい。
図5は、本発明の実施の形態に係るリミッタ32の一例を示す回路図である。図5の回路において、調節器18は、差動増幅器AMP1、差動増幅器AMP2及び抵抗R1〜抵抗R4により構成され、リミッタ32はダイオードDにより構成される。
抵抗R2の一端はフィルタ17に接続され、抵抗R2の他端は、ダイオードDのカソード、抵抗R1の一端及び差動増幅器AMP1の反転入力端子(−)に接続されている。差動増幅器AMP1の非反転入力端子(+)は電気的に接地されている。差動増幅器AMP1の出力は、ダイオードDのアノード、抵抗R1の他端及び抵抗R3の一端に接続されている。
抵抗R3の他端は、抵抗R4の一端及び差動増幅器AMP2の反転入力端子(−)に接続されている。差動増幅器AMP2の非反転入力端子(+)は電気的に接地されている。差動増幅器AMP2の出力は、加算器15及び抵抗R4の他端に接続されている。
アーク放電が不安定になり、アーク電圧が急激に上昇した後に増減を繰り返す。この場合、差動増幅器AMP1の反転入力端子(−)に入力される、ノイズ成分及び直流成分が除去されたアーク電圧検出値23の変化分は、アーク電圧が上昇した時は正となり、アーク電圧が低下した時は負となる。
上記変化分が正の場合、差動増幅器AMP1の出力電圧は負となり、差動増幅器AMP2から出力されるアーク電圧制御量34は正となる。この場合、ダイオードDはオフしている。
上記変化分が負の場合、差動増幅器AMP1の出力電圧は正となり、これによりダイオードDがオンする。ダイオードDがオンすることにより差動増幅器AMP1の出力電圧がゼロとなるので、アーク電圧制御量34もゼロとなる。
以上のように、リミッタ32を構成するダイオードDにより、差動増幅器AMP2から出力されるアーク電圧制御量34が常にゼロ以上となる。従って、アーク放電が不安定になり、アーク電圧が急激に上昇した後に増減を繰り返す場合、アーク放電用電源装置1はアーク電流を増加させるように動作し、前記アーク放電の消弧を防止する。
以下では、図1のアーク放電用電源装置1の具体的な回路構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態に係るアーク放電用電源装置の一例を示す回路図である。図6のアーク放電用電源装置35は、大略的には、整流器3、直流交流変換器4、変圧器5、整流回路及び平滑回路6を備え、整流回路及び平滑回路6にアーク放電負荷7が接続されている。アーク放電負荷7は、フープ36から連続して供給されるワイヤ37、及び母材38から構成される。
整流器3は、入力整流器39及び平滑コンデンサ40を有している。変圧器5は、変圧器41から構成されている。整流回路及び平滑回路6は、出力整流器42及び平滑リアクトル43を有している。
直流交流変換器4は、制御部8及び回路部9を有している。制御部8は、アーク電流検出部13、調節器14、フィルタ17、差動増幅器47、抵抗49〜53及び電圧原54を有している。回路部9は、インバータ44から構成される。
アーク放電負荷7に流れるアーク電流Iは、アーク電流検出部13によって検出され、アーク電流検出値56が差動増幅器47により増幅される。次に、電圧原54によるアーク電流設定値11と、増幅後のアーク電流検出値21との差分を取り、該差分を調節器14により増幅し、アーク電流制御量22とする。
一方、アーク放電負荷7に印加されるアーク電圧検出値23は、フィルタ17によりノイズ成分及び直流成分を除去され、さらに調節器18により増幅され、アーク電圧制御量24となる。
アーク電流制御量22とアーク電圧制御量24とがインバータ44へ入力されることにより、インバータ44は内部に半導体スイッチ55を有し、直流電圧を交流電圧に変換する。このように直流交流変換器4を制御することにより、アーク放電の制御が可能となる。
なお、本実施の形態において述べたアーク放電用電源装置1は、アーク放電の種類による制限を受けることなく、様々なアーク放電を安定化することが可能である。アーク放電用電源装置1は、例えばアーク溶接機に用いることも可能である。
本発明のアーク放電用電源装置は、アーク電流が小さい場合においても、アーク放電の安定化及びアーク放電の消弧を防止することが可能であるので、アーク溶接機等のアーク放電機器に好適に用いることが出来る。
本発明の実施の形態に係るアーク放電用電源装置のブロック図である。 本発明の実施例に係る制御回路のブロック図である。 本発明の他の実施例に係る制御回路のブロック図である。 本発明のさらに別の実施例に係る制御回路のブロック図である。 本発明の実施の形態に係るリミッタの一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係るアーク放電用電源装置の一例を示す回路図である。 従来のアーク放電用電源装置のブロック図である。
符号の説明
1、35 アーク放電用電源装置
2 交流電源
3 整流器(整流手段)
4 直流交流変換器(直流交流変換手段)
5 変圧器(変圧手段)
6 整流回路及び平滑回路(整流平滑手段)
7 アーク放電負荷
8 制御部
9 回路部
10 制御回路(制御手段)
11 アーク電流設定値
12 減算器(減算手段)
13 アーク電流検出部(アーク電流検出手段)
14 調節器(調節手段)
15 加算器(加算手段)
16 アーク電圧検出部(アーク電圧検出手段)
17、27 フィルタ
18 調節器(第2の調節手段)
19 制御量
20 電圧正帰還制御回路(電圧正帰還制御手段)
21 アーク電流検出値
22 アーク電流制御量(アーク電流制御量)
23 アーク電圧検出値
24、34 アーク電圧制御量
25、31 制御回路
26 電流負帰還制御回路
28 調節器(第3の調節手段)
29 アーク電流制御量(第2のアーク電流制御量)
30 減算器(第2の減算手段)
32 リミッタ
33 電圧正帰還制御回路
36 フープ
37 ワイヤ
38 母材
39 入力整流器
40 平滑コンデンサ
41 変圧器
42 出力整流器
43 平滑リアクトル
44 インバータ
47、AMP1、AMP2 差動増幅器
49〜53、R1〜R4 抵抗
54 電圧原
55 半導体スイッチ
D ダイオード

Claims (4)

  1. 交流電源から出力される交流電圧を整流して直流電圧を得る整流手段と、
    半導体スイッチを有し、該半導体スイッチがスイッチングを行うことにより、前記整流手段から出力された前記直流電圧を第2の交流電圧に変換する直流交流変換手段と、
    前記直流交流変換手段により変換された前記第2の交流電圧を降圧する変圧手段と、
    前記変圧手段により降圧された第3の交流電圧に、整流及び平滑化を行い第2の直流電圧とする整流平滑手段と、
    制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記整流平滑手段により整流及び平滑化が行われた第2の直流電圧がアーク放電を行うアーク放電負荷に印加され、該アーク放電負荷に流れるアーク電流を検出し、アーク電流検出値を出力するアーク電流検出手段と、
    前記アーク電流検出値とアーク電流設定値との差分を取り、アーク電流偏差として出力する減算手段と、
    前記アーク電流偏差を増幅し、アーク電流制御量として前記直流交流変換手段に出力する調節手段とを有し、
    前記直流交流変換手段は、前記アーク電流制御量が増加すると、前記半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作するアーク放電用電源装置において、
    前記制御手段は、電圧正帰還制御手段、及び加算手段をさらに有し、
    前記電圧正帰還制御手段は、前記アーク放電負荷のアーク電圧を検出し、アーク電圧検出値を出力するアーク電圧検出手段と、
    前記アーク電圧検出値のノイズ成分及び直流成分を除去するフィルタと、
    ノイズ成分及び直流成分を除去された前記アーク電圧検出値を増幅し、アーク電圧制御量として前記加算手段に出力する第2の調節手段とを有し、
    前記加算手段は、前記アーク電流制御量に前記アーク電圧制御量を加算して制御量とし、
    前記直流交流変換手段は、前記制御量が増加すると、前記半導体スイッチが前記アーク電流を増加させるように動作することを特徴とするアーク放電用電源装置。
  2. 前記制御手段は、電流負帰還制御手段、及び第2の減算手段をさらに有し、
    前記電流負帰還制御手段は、前記アーク電流検出値の直流成分を除去する第2のフィルタと、
    直流成分を除去された前記アーク電流検出値を増幅し、第2のアーク電流制御量として前記第2の減算手段に出力する第3の調節手段とを有し、
    前記第2の減算手段は、前記アーク電流制御量と前記第2のアーク電流制御量との差分を取り、該差分を前記アーク電流制御量の代わりに前記加算手段に出力することを特徴とする請求項1に記載のアーク放電用電源装置。
  3. 前記電圧正帰還制御手段は、該電圧正帰還制御手段の出力が常にゼロ以上となるように制限を加えるリミッタをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のアーク放電用電源装置。
  4. 前記電圧正帰還制御手段は、該電圧正帰還制御手段の出力が常にゼロ以上となるように制限を加えるリミッタをさらに有することを特徴とする請求項2に記載のアーク放電用電源装置。
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