JP2009223620A - 力学量センサの組み付け構造 - Google Patents

力学量センサの組み付け構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2009223620A
JP2009223620A JP2008067428A JP2008067428A JP2009223620A JP 2009223620 A JP2009223620 A JP 2009223620A JP 2008067428 A JP2008067428 A JP 2008067428A JP 2008067428 A JP2008067428 A JP 2008067428A JP 2009223620 A JP2009223620 A JP 2009223620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
sensor chip
unit
signal
mechanical quantity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008067428A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikazu Itakura
敏和 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008067428A priority Critical patent/JP2009223620A/ja
Publication of JP2009223620A publication Critical patent/JP2009223620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

【課題】センサチップ7をパッケージ1に搭載した力学量センサ50を組み付け部材20に接続した際に従来の力学量センサの組み付け構造より、センサチップ7の防振性を高くする事ができると共に、力学量センサ50と組み付け部材20との接続部の寿命を長くすることができる力学量センサの組み付け構造を提供する。
【解決手段】力学量センサ50を、センサチップ7と、回路基板3と、これらを搭載するパッケージ1とを有して構成し、力学量センサ50にセンサチップ7および回路基板3に電力を供給する電力供給手段12を備える。そして、このような力学量センサ50を接着剤15を介して組み付け部材20に機械的に接続する。また、回路基板3には電力供給手段12から電力を受けて作動する無線部6を備え、検出された物理量を無線部6から力学量センサ50の外部に送信させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサチップをパッケージに搭載してなる力学量センサを組み付け部材に接着剤を介して組み付けた力学量センサの組み付け構造に関する。
従来より、力学量センサとして、例えば、基部と、基部に備えられた振動子と、振動子と対向するように備えられた検出電極とを有するセンサチップと、センサチップと電気的に接続される回路基板と、これらセンサチップおよび回路基板を搭載するパッケージとを有して構成された角速度センサが知られている。具体的には、このような角速度では、パッケージのうち、表面に凹部が形成されていると共に、内部に配線が備えられている。そして、凹部の底面には回路基板が配置され、回路基板のうち凹部の底面に配置される一面と反対の一面にはセンサチップが搭載されており、凹部の底面と回路基板および回路基板とセンサチップとはそれぞれ接着剤を介して接続されている。また、回路基板とセンサチップおよび回路基板とパッケージに備えられた配線とはワイヤボンディングを介して電気的に接続されている。
そして、このような角速度センサは、パッケージのうち凹部が形成された一面と反対の一面にパッケージに備えられた配線と電気的に接続された電極が備えられており、例えば、プリント基板等の組み付け部材にはんだバンプを介して機械的、電気的に接続されて用いられる。
このような角速度センサでは、振動子が所定周波数で一方向へ駆動振動されており、振動している振動子に角速度が印加されるとコリオリ力が発生して、コリオリ力により振動子が駆動振動する方向に対して垂直な方向に変位される。この場合に、振動子と検出電極との間の静電容量の変化を検出することで角速度の検出が行われる。
しかしながら、このような角速度センサにおいては、外部から組み付け部材を介してセンサチップに振動が印加されると角速度の検出精度が低下してしまうという問題がある。例えば、通常振動子は5kHz〜20kHzの駆動振動周波数で駆動振動されるが、振動子を駆動振動させると駆動振動周波数の奇数倍の周波数を有する振動が周囲に発生させられる。また、角速度センサと組み付け部材とをはんだバンプを介して接続した場合には、角速度センサと組み付け部材との構造共振周波数が50〜60kHz程度になる。
すると、振動子を駆動振動させると、振動子が発生する振動の周波数と、角速度センサと組み付け部材との構造共振周波数が近くなり、角速度センサが振動してしまう。このため、センサチップに対して振動が印加されることになり、角速度の検出精度が悪くなってしまうという問題がある。
そこで、回路基板にセンサチップを搭載した角速度センサにおいて、センサチップと回路基板とを振動吸収性を備えた接着剤を介して接着し、センサチップに印加される外部からの振動を接着フィルムにより吸収する角速度センサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、接着フィルムの材質や形状等を調整して振動吸収性を高めることで、センサチップの防振性を高めている。
特開2005−331258号公報
しかしながら、上記特許文献1の角速度センサでは、センサチップと回路基板との防振性を高めることはできるが、角速度センサと組み付け部材との接続に関しては何ら言及されておらず、角速度センサと組み付け部材の接続に関しても振動吸収性を高めてセンサチップの防振性を高めることが必要である。
また、上記のような角速度センサを組み付け部材に組み付ける場合には、振動子が発生する振動の周波数と、角速度センサと組み付け部材との構造共振周波数とを異ならせることが好ましいが、角速度センサと組み付け部材とをはんだバンプを介して接続した場合には構造共振周波数が50〜60kHzとなるため、振動子の駆動振動周波数の選択自由度が低いという問題がある。さらに、角速度センサと組み付け部材とをはんだバンプにより電気的、機械的に接続した場合には、はんだバンプは熱応力の緩和性が低いため破壊されやすく寿命が短いという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みて、センサチップをパッケージに搭載した力学量センサを組み付け部材に接続した際に従来の力学量センサの組み付け構造より、センサチップの防振性を高くする事ができると共に、力学量センサと組み付け部材との接続部の寿命を長くすることができる力学量センサの組み付け構造を提供することを目的とする。また、力学量センサとして角速度センサを用いた場合には、振動子の駆動振動周波数の選択自由度を向上させることができる力学量センサの組み付け構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、センサチップ(7)と回路基板(3)とを凹部(2)に搭載したパッケージ(1)に、凹部(2)を覆うようにカバー(11)を配置した力学量センサ(50)を組み付け部材(20)に組み付けた力学量センサの組み付け構造において、力学量センサ(50)のうちパッケージ(1)における凹部(2)が形成されている面と反対の一面を組み付け部材(20)に接着剤(15)を介して機械的に接続し、力学量センサ(50)にセンサチップ(7)および回路基板(3)に電力を供給する電力供給手段(13)を備え、回路基板(3)を信号処理部(5)および無線部(6)を有して構成し、信号処理部(5)に、センサチップ(7)から出力された信号から物理量を検出させると共に、無線部(6)に検出した物理量を示す信号を送信させ、無線部(6)に信号処理部(5)から送信された物理量を示す信号を力学量センサ(50)の外部に送信させることを特徴とする。
このような力学量センサの組み付け構造によれば、回路基板(3)およびセンサチップ(7)に供給される電力は電力供給手段(13)により供給され、また、センサチップ(7)で検出された力学量は無線部(6)から外部へ送信されるため、力学量センサ(50)と組み付け部材(20)との接続は機械的な接続のみを考慮すればよい。このため、機械的、電気的な接続を考慮したはんだバンプより、振動吸収性が高いと共に、熱応力の緩和性が高い接着剤(15)を用いることにより、力学量センサ(50)と組み付け部材(20)との防振性を向上させることができると共に、力学量センサ(50)と組み付け部材(20)との接続部の寿命を向上させることができる。さらに、力学量センサ(50)として角速度センサを用いた場合には、角速度センサと組み付け部材(20)との構造共振周波数を機械的な接続のみを考慮した接着剤(15)を用いることができるので振動子の駆動振動周波数の選択自由度を向上させることができる。
例えば、請求項2に記載の発明のように、接着剤(15)をシリコーン系接着剤としてもよい。このような力学量センサの組み付け構造によれば、シリコーン系接着剤は、はんだバンプよりも振動吸収性が高いと共に、熱応力の緩和性が高いので、従来の力学量センサの組み付け構造よりも防振性を高くすることができると共に、接続部の寿命を長くすることができる。さらに、力学量センサ(50)として角速度センサを用いた場合には、角速度センサと組み付け部材(20)との構造共振周波数を0.1〜2kHzとすることができる。このため、振動子を5〜20kHzで駆動振動させ、周囲に駆動振動周波数の奇数倍の周波数を有する振動が発生させられた場合においても、この振動が角速度センサと組み付け部材(20)との構造共振周波数と近くなることはない。したがって、振動子の駆動振動周波数の選択自由度を向上させることができる。この場合、請求項3に記載の発明のように、接着剤(15)として、シリコーン系接着剤であるシリコーン系ゲルを用いることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、信号処理部(5)に励振部(52)を備え、励振部(52)は、センサチップ(7)に異常があるか否かを判定し、センサチップ(7)に異常があると判定した場合には無線部(6)にセンサチップ(7)が異常であることを示す信号を送信し、センサチップ(7)に異常がないと判定した場合にはセンサチップ(7)に対して物理量の検出を行う検出作動と、検出作動を停止する停止作動とを交互に行う通常間欠作動を行わせ、無線部(6)からセンサチップ(7)の検出作動を要求する始動信号を受信した場合にはセンサチップ(7)に間欠作動のうち検出作動を行わせる構成としてもよい。
また、請求項5に記載の発明のように、力学量センサ(50)を車両に搭載し、信号処理部(5)に励振部(52)を備え、励振部(52)は、センサチップ(7)に異常があるか否かを判定し、センサチップ(7)に異常があると判定した場合には無線部(6)にセンサチップ(7)が異常であることを示す信号を送信し、センサチップ(7)に異常がないと判定した場合にはセンサチップ(7)に対して物理量の検出を行う検出作動と、検出作動を停止する停止作動とを交互に行う通常間欠作動を行わせ、通常間欠作動をセンサチップ(7)に行わせている際に、車両が停止している信号を受信するとセンサチップ(7)に対して、通常間欠作動よりも一回に行われる検出作動および停止作動の時間が長い長期間欠作動を行わせ、長期間欠作動を行っている際に車両が始動した信号を受信した場合にはセンサチップ(7)に対して通常間欠作動を行わせ、長期間欠作動をしている場合に無線部(6)からセンサチップ(7)に検出作動を要求する始動信号を受信した場合、または通常間欠作動をしている場合に始動信号を受信した場合にはセンサチップ(7)に間欠作動のうち検出作動を行わせる構成としてもよい。
さらに、請求項6に記載の発明のように、無線部(6)に、信号処理部(5)から物理量を示す信号を受信させると共に、励振部(52)の状態を検出させ、外部から物理量を要求する信号があるか否かを判定させて、物理量を要求する信号があると判定した際には、励振部(52)がセンサチップ(7)に検出作動を行わせているか否かを判定させ、励振部(52)がセンサチップ(7)に検出作動を行わせていないと判定した場合には、励振部(52)に対してセンサチップ(7)に検出作動を行わせる始動信号を送信させ、励振部(52)がセンサチップ(7)に検出作動を行わせていると判定した場合には信号処理部(5)から受信した物理量を示す信号を外部に送信させてもよい。
また、請求項7に記載の発明のように、励振部(52)に、励振部(52)に供給される電圧が低下しているか否かを判定させて電圧が低下している場合には無線部(6)に電圧が低下していることを示す信号を送信させ、励振部(52)の回路に異常があるか否かを判定させて回路に異常がある場合には無線部(6)に回路に異常があることを示す信号を送信させ、センサチップ(7)に異常があるか否かを判定させてセンサチップ(7)に異常があると判定した場合には無線部(6)にセンサチップ(7)の異常を示す信号を送信させてもよい。
さらに、請求項8に記載の発明のように、信号処理部(5)と無線部(6)とをトレンチにより分離してもよい。
また、請求項9に記載の発明のように、カバー(11)を誘電体で構成してもよい。そして、請求項10に記載の発明のように、カバー(11)を非誘電体で構成すると共に複数の貫通孔(15)を形成し、回路基板(3)に力学量センサ(50)の外部に物理量を示す信号を送信するための送信アンテナ(62)を備えると共に、力学量センサ(50)の外部から物理量を要求する信号を受信するための受信アンテナ(63)を備える構成としてもよい。
さらに、請求項11に記載の発明のように、電力供給手段(13)をコイルとして、パッケージ(1)の内部に凹部(2)の外側を一周する収容孔(11)を形成し、収容孔(11)にコイルを配置してもよい。
また、請求項12に記載の発明のように、コイル(13)をパッケージ(1)のうち凹部(2)が形成されている一面または、凹部(2)が形成されている一面と反対の一面に配置してもよい。
さらに、請求項13に記載の発明のように、接着剤(15)を、前記力学量センサ(50)のうち前記パッケージの前記一面と反対の一面の外縁部に配置してもよい。
また、請求項14に記載の発明のように、接着剤(15)を、力学量センサ(50)のうちパッケージ(1)の一面と反対の一面と、組み付け部材(20)との間に複数箇所配置し、複数箇所に配置された接着剤(15)を力学量センサ(50)の中心軸に対して対称となるようにそれぞれ配置してもよい。
さらに、請求項15に記載の発明のように、回路基板(3)およびセンサチップ(7)をそれぞれ凹部(2)の底面と接続し、無線部(6)が信号処理部(5)よりも振動子から離れるように回路基板(3)とセンサチップ(7)とを配置してもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態が適用された角速度センサの組み付け構造について説明する。図1に本実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の断面図を示し、この図に基づいて説明する。なお、本実施形態の角速度センサは、例えば、車両に搭載されて用いられる。
図1に示されるように、本実施形態の角速度センサ50にはパッケージ1が備えられており、このパッケージ1は、例えば、アルミナ等のセラミック層が複数積層されて構成されている。そして、パッケージ1には一面に凹部2が形成されており、凹部2の底面に半導体基板で構成された回路基板3が搭載されている。具体的には、この回路基板3は、例えば、シリコーン系接着剤4を介して凹部2の底面と接合されている。
図2は回路基板3のブロック図を示す図である。図2に示されるように、回路基板3には信号処理部5と無線部6とが形成されており、これら信号処理部5と無線部6とはトレンチにより分離され、相互にノイズが伝播することを防止する構成とされている。
そして、信号処理部5と無線部6とはAl等の半導体配線により電気的に接続されている。
信号処理部5は、検出部51と励振部52とを有して構成されている。検出部51は、図示しないC/V変換回路を備えており、後述するセンサチップ7の静電容量変化をC/V変換回路にて電圧信号に変換すると共に、変換した信号を角速度を示す信号として無線部6に送信する。
励振部52は、センサチップ7を駆動させる信号をセンサチップ7に対して送信すると共に、センサチップ7やセンサチップ7を駆動させる回路に異常がある場合にこれらの異常を示す信号を無線部6に送信するものである。図3に、励振部52のブロック図を示す。図3に示されるように、励振部52は、制御部52a、ドライブ52bおよび初段アンプ52cを有して構成されている。
制御部52aは、ドライブ52bにセンサチップ7を駆動させる信号を送信すると共に、センサチップ7や励振部52に備えられたセンサチップ7を駆動させる回路等に異常がある場合に異常を示す信号を無線部6に送信するものである。
ドライブ52bは制御部52aからの信号に基づいてセンサチップ7を駆動させるものである。初段アンプ52cはセンサチップ7からの電気信号(静電容量変化)をC/V変換回路により電圧信号として出力するものである。具体的には、センサチップ7には後述するように振動子8と駆動電極とが形成されており、振動子8と駆動電極との間の静電容量変化に応じて電圧信号を出力する。
また、図2に示されるように、無線部6は、マイクロコンピュータ61、送信アンテナ62および受信アンテナ63を有して構成されている。本実施形態では、送信アンテナ62および受信アンテナ63は、回路基板3にパターン形成により備えられている。
マイクロコンピュータ61は制御部61a、送信部61bおよび受信部61cを備えた周知もので、制御部61a内の図示しないメモリ内に記憶されたプラグラムに従って、所定の処理を実行する。
制御部61aは、信号処理部5から送られてくる信号を送信部61bに送る機能を果たすものである。また、制御部61aは、例えば、角速度に応じて所定の処理を実行する図示しないECUから角速度を要求する信号を受信アンテナ63を通じて受信部61cから受信した場合には、励振部52がセンサチップ7を駆動させているか否かを判定する。そして、励振部52がセンサチップ7を駆動させていると判定した場合にはECUに検出された角速度を示す信号を送信し、励振部52がセンサチップ7を駆動させていないと判定した場合には励振部52にセンサチップ7を駆動させる始動信号を送信する。
送信部61bは、送信アンテナ62を通じて、制御部61aから送られてきた信号を角速度を示す信号としてECUに向けて送信する出力部としての機能を果たすものである。
受信部61cは、受信アンテナ63を通じて、ECUから送られてきた信号を受信し、受信した信号を制御部61aに送る入力部としての機能を果たすものである。
また、図1に示されるように、回路基板3のうちパッケージ1に接続される一面と反対の一面には、センサチップ7を搭載するための接着部が設けられており、接着部にはシリコーン系接着剤9を介してセンサチップ7が配置されている。そして、回路基板3とセンサチップ7とがワイヤボンディング10を介して電気的に接続されている。
センサチップ7には角速度検出を行う検出素子が構成されている。具体的には、センサチップ7は、基部、振動子8、駆動電極および検出電極を有して構成されている。
振動子8には櫛歯部および検出用錘部が備えられている。また、駆動電極は、櫛歯部が形成されていると共に、この櫛歯部が振動子8に形成された櫛歯部と対向するように配置されている。そして検出用電極は第1の検出用電極と第2の検出用電極とを有して構成されており、振動子8に形成された検出用錘部の外側に第1の検出用電極が配置され、第1の検出用電極と対応する位置に第2の検出用電極が配置されている。
本実施形態のセンサチップ7では、振動子8が所定周波数で一方向に駆動振動されており、振動する振動子8に角速度が加わった場合に発生するコリオリ力で振動子8が駆動方向と直交する方向に変位される。すると、検出用錘部と検出用電極との間隔が変化するため、センサチップ7には静電容量変化が発生し、この静電容量変化を信号処理部5で検出する。
また、パッケージ1のうち凹部2が形成されている一面には、セラミックなどの誘電体で構成されたカバー11が凹部2を覆うように配置されている。
さらに、パッケージ1の内部には凹部2の外側を一周する収容孔12が形成されており、収容孔12には本発明の電力供給手段に相当するコイル13と図示しないコンデンサが配置されている。そして、コンデンサと回路基板3とはワイヤボンディング14により電気的に接続されている。また、収容孔12は、パッケージ1を構成する複数のセラミック層の一部に対して貫通孔を形成し、この貫通孔を連通させるようにセラミック層を積層することで形成されている。
コイル13は、回路基板3およびセンサチップ7に電力を供給するためのものであり、ECUに接続されている送受信機からの電磁波の送信を受けて電磁誘導により電力を発生すると共に、発生した電力をコンデンサに蓄える。この場合、ECUに接続されている送受信機からコイルに送信される電磁波は、回路基板3およびセンサチップ7へのノイズの伝播を防止するために、電磁波の波形は矩形波よりもsin波の方が好ましく、また、電磁波の周波数は無線部6からECUに対して送信される信号の周波数よりも低い周波数であることが好ましい。
本実施形態では、上記のように角速度センサ50が構成されており、パッケージ1のうち凹部2が形成されている一面と反対の一面が基板20に機械的な接続のみを考慮した接着剤15を介して接続されている。なお、本実施形態では、接着剤15として、例えば、シリコーン系接着剤を用いており、角速度センサ50と基板20との構造共振周波数が0.1〜2kHzとされている。
次にこのように構成された角速度センサ50の基本的な検出作動について説明する。
まず、センサチップ7では角速度に応じた静電容量変化が発生し、信号処理部5ではセンサチップ7の静電容量変化を、角速度を示す電圧信号に変換して無線部6に送信する。無線部6は信号処理部5から送信された信号をECUに送信する。
次に、角速度を示す信号をECUに送信するまでの具体的な送信手段について説明する。まず、角速度を検出するセンサチップ7を駆動させる励振部52の作動について説明する。図4は励振部52がセンサチップ7を駆動させる際のフローチャートである。本実施形態では、車両のイグニッションスイッチがオン状態になると、コイル13の電磁誘導により発生させられた電力がコンデンサにされ、その電力が励振部52に電力される。そして、励振部52はコンデンサから電力が供給されると以下の処理を開始すると共に所定演算周期毎に繰り返して行う。
図4に示されるように、ステップ100では、センサチップ7が正常に作動するか否かを検出する。具体的には、振動子8を駆動させる駆動振動周波数と、振動子8と駆動電極との間の静電容量変化が対応していない場合には振動子8に異常があると判定する。
そして、ステップ110では、センサチップ7に異常があると判定した際にはステップ120へ進み、無線部6にセンサチップ7に異常があることを示す信号を送信する。また、センサチップ7に異常がないと判定した際にはステップ130へ進む。
ステップ130では、角速度の検出を行う検出作動および角速度の検出を停止する停止作動を交互に行う通常間欠作動をセンサチップ7に行わせる。通常間欠作動は、例えば、0.1秒間の角速度の検出を行う検出作動と0.1秒間の角速度の検出を停止する停止作動とすることができる。
続いて、ステップ140では、無線部6からセンサチップ7の検出作動を要求する始動信号を受信したか否かを判定する。始動信号は、後述するように、センサチップ7が停止作動の状態である際に、ECUから角速度を要求する信号が送信された場合に無線部6から送信されるものである。ここで、始動信号を受信した場合にはステップ130へ進み、通常間欠作動のうち検出作動をセンサチップ7に行わせる。また、始動信号を受信していない場合には処理を終了する。始動信号は、後述するように、センサチップ7が停止作動の状態である際に、ECUから角速度を要求する信号が送信された場合に無線部6から送信されるものである。
次に、角速度を示す信号をECUに送信する無線部6の作動について説明する。図5は無線部6が角速度を示す信号をECUに送信する際のフローチャートである。無線部6の作動も上記励振部52の作動と同様に、車両のイグニッションスイッチがオン状態となった際に、コンデンサからの電力供給に基づいて開始され、所定演算周期毎に繰り返して行われる。
図5に示されるように、ステップ200では、検出部51から角速度を示す信号を受信すると共に、励振部52からセンサチップ7の作動状態を示す信号、つまりセンサチップ7が検出作動状態であるか停止作動状態であるかを示す信号を受信する。
そして、ステップ210では、ECUから角速度を要求する信号があるか否かを判定し、角速度を要求する信号があると判定した場合にはステップ220へ進み、角速度を要求する信号がないと判定した場合には処理を終了する。
ステップ220では、励振部52がセンサチップ7に対して通常間欠作動のうち検出作動を行わせているか否かの判定を行う。具体的には、上記ステップ200で励振部52から受信した信号が、センサチップ7の停止作動状態を示す信号である場合にはステップ230へ進み、励振部52にセンサチップ7に対して検出作動を行わせる始動信号を送信する。すると、励振部52では、ステップ140で始動信号を受信してセンサチップ7に検出作動を行わせるため、無線部6には検出部51から角速度を示す信号が送信される。また、励振部52から受信した信号がセンサチップ7の検出作動を示す信号である場合にはステップ240へ進み、角速度を示す信号をECUに送信して処理を終了する。
上記のように本実施形態の角速度センサ50は、励振部52が、センサチップ7に異常があるか否かを判定し、センサチップ7に異常がない場合にはセンサチップ7に検出作動と停止作動を交互に行う通常間欠作動を行わせる。
無線部6は、センサチップ7で検出された角速度を示す信号を検出部51を介して受信し、ECUから角速度を要求する信号を受信したか否かを判定する。そして、ECUから
角速度を要求する信号を受信した場合には、励振部52がセンサチップ7に検出作動を行わせているか否かを判定し、検出作動を行わせている場合にはECUに対して角速度を示す信号を送信して処理を終了する。また、励振部52がセンサチップ7に検出作動を行わせていない場合には、励振部52にセンサチップ7の検出作動を行わせる始動信号を送信する。
励振部52は、始動信号を受信するとセンサチップ7に対して通常間欠作動のうち検出作動を行わせるため、無線部6にはセンサチップ7から検出部51を介して角速度を示す信号が送信されることになる。無線部6は、始動信号を送信した後に角速度を示す信号を受信すると、励振部52がセンサチップ7に検出作動をさせていると判定し、この角速度を示す信号をECUに送信して処理を終了する。
また、本実施形態では、励振部52に備えられた制御部はセンサチップ7が正常に作動するか否か以外にも、電源電圧が低下していないか、励振部52の回路に異常がないかの判定を行っている。図6は、励振部52に備えられた制御部52aの異常判定手段についてのフローチャートであり、所定周期毎に行われている。
図6に示されるように、ステップ300では、コンデンサから供給される電源電圧が低下しているか否かを判定する。具体的には、制御部52aには閾値が設定されており、コンデンサから供給される電圧が閾値より低いとコンデンサの電圧が低下したと判定する。このため、ステップ300で、否定判定された場合にはステップ310へ進み、無線部6にコンデンサから供給される電圧が低いことを示す信号を送信して処理を終了する。ステップ300で肯定判定された場合にはステップ320へ進む。
ステップ320では、ドライブ52bの電圧が低下しているか否かを判定する。具体的には、コンデンサから供給される電圧が低下していないのにドライブ52bの電圧が低下していると、センサチップ7を駆動させる回路に異常があると判定する。このため、ステップ320で否定判定された場合にはステップ330へ進み、ステップ330では回路に異常があることを示す信号を無線部6に送信して処理を終了する。ステップ320で肯定判定された場合には、ステップ340へ進む。
そしてステップ340では、初段アンプ52cの出力に異常があるか否かを判定する。具体的には、コンデンサから供給される電圧およびドライブ52bの電圧が低下していないのに初段アンプ52cから出力される信号に異常がある場合には振動子8に異常があると判定する。このため、ステップ340で否定判定された場合にはステップ350へ進み、無線部6に振動子8の異常を示す信号を送信して処理を終了する。なお、振動子8に異常があると判定されるのは、上記ステップ100と同様に、振動子8を駆動させる駆動振動周波数と、振動子8と駆動電極との間の静電容量変化が対応していない場合に振動子8に異常があると判定する。ステップ340で肯定判定された場合には処理を終了する。
初段アンプ52cの出力に異常があると判定した場合には350へ進み、異常がないと判定した場合には処理を終了する。ステップ350では、振動子8に異常があると判定して無線部6に振動子8の異常を伝える信号を送信する。具体的には、振動子8を駆動させる駆動振動周波数と、振動子8と駆動電極との静電容量変化とが対応していない場合には振動子8に異常があると判定する。
このような角速度センサの組み付け構造によれば、回路基板3およびセンサチップ7に供給される電力はECUに接続された送受信機とコイル13との電磁誘導により発生する電力が用いられており、また、センサチップ7で検出された角速度は無線部6からECUへ無線通信で送信されるため、角速度センサ50と基板20との接続は機械的な接続のみを考慮すればよい。つまり、本実施形態では、機械的な接続のみを考慮した接着剤15を用いることができ、従来の機械的、電気的な接続を考慮したはんだバンプより振動吸収性が高いと共に熱応力の緩和性が高い接着剤15を用いることができる。このため、力学量センサ50と基板20との防振性を高めることができると共に、角速度センサ50と基板20との接続部の寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態では、従来のはんだバンプより振動吸収性が高いと共に熱応力の緩和性が高い接着剤15としてシリコーン系接着剤を用いており、角速度センサ50と基板20との構造共振周波数が0.1〜2kHzとされている。このため、振動子8を駆動振動させた際に周囲に発生させられる振動の周波数が50〜60kHzとなっても角速度センサ50と基板20との構造共振周波数と異なるので、振動子8を駆動振動させることに起因する角速度センサ50の振動を防止することができ、センサチップ7の防振性を向上させることができる。さらに、周囲に発生させられる振動の周波数が50〜60kHzとなる振動子8の駆動振動周波数を選択することができるので振動子8の駆動振動周波数の選択自由度を向上させることもできる。
また、無線部6はECUから角速度を要求する信号を受信した場合に、センサチップ7で検出された角速度を示す信号をECUに対して送信するため、電力の消費を抑えることができる。さらに、センサチップ7は、通常間欠作動により角速度の検出を行っているので電力の消費を抑えることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサの組み付け構造は第1実施形態に対して励振部52の作動を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図7は、励振部52がセンサチップ7を駆動させる際のフローチャートであり、所定演算周期毎に行われる。
図7に示されるように、ステップ400〜430では、上記第1実施形態で説明したステップ100〜ステップ130と同様に、センサチップ7に異常があるか否かを判定し、センサチップ7に異常がある場合にはセンサチップ7に異常があることを示す信号を無線部6に送信し、センサチップ7に異常がない場合にはセンサチップ7に通常間欠作動を行わせる。
ステップ440では、車両が停止しているか否かの判定を行い、車両が停止していると判定した場合にはステップ450へ進み、車両が停止していないと判定した場合にはステップ470へ進む。具体的には、車両が停止するとECUから車両が停止したことを示す信号が無線部6を介して励振部52に送信される。このため、励振部52はこの信号を受信した場合には車両が停止していると判定し、受信していない場合には車両が停止していないと判定する。
ステップ450では、センサチップ7に対してステップ430の通常間欠作動よりも一回に行われる検出作動と停止作動の時間が長い長期間欠作動を行わせる。この長期間欠作動としては、例えば、1秒間の角速度の検出を行う検出作動と1秒間の角速度の検出作動を停止する停止作動とすることができる。
ステップ460では、車両が始動したか否かを判定し、車両が始動したと判定した場合にはステップ430へ進み、車両が始動していないと判定した場合にはステップ470へ進む。具体的には、車両が始動するとECUから車両が始動したことを示す信号が無線部6を介して励振部52に送信される。このため、励振部52はこの信号を受信した場合には車両が始動したと判定してステップ430へ進み、受信していない場合には車両が始動していないと判定してステップ470へ進む。
ステップ470では、上記ステップ140と同様に、無線部6からの始動信号を受信したか否かを判定し、始動信号を受信したと判定した場合にはステップ430へ進み、通常間欠作動のうち検出作動をセンサチップ7に行わせる。始動信号を受信していない場合には処理を終了する。
このような角速度センサの組み付け構造では、角速度センサ50と基板20とは電気的な接続が行われておらず、角速度センサ50はコンデンサに蓄えられた電力により作動している。このため、本実施形態では、コンデンサに蓄積される電力には限りがあること、車両が停止している間には車両に角速度が印加されにくいことから、車両が停止している場合には励振部52はセンサチップ7に対して通常間欠作動よりも一回に行われる検出作動および停止作動の時間が長い長期間欠作動を行わせている。したがって、上記第1実施系形態と同様の効果を得つつ、車両が停止している間においては電力の消費を抑制しながら角速度の検出を行うことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサの組み付け構造は第1実施形態に対して接着剤15の配置部分を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図8は、本実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の全体断面図である。
図8に示されるように、本実施形態の角速度センサの組み付け構造は、角速度センサ50のうちパッケージ1の凹部が形成されている一面と反対の一面の外縁部に接着剤15が配置された構造とされている。このような角速度センサの組み付け構造によれば、上記第1実施形態より角速度センサ50と基板20との間に配置される接着剤15の量を減らすことができるので、上記第1実施形態と同様の効果を得つつ、上記第1実施形態より角速度センサ50と基板20との熱応力の発生を低減することができ、さらに角速度センサ50と基板20との接続部の寿命を延ばすことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサの組み付け構造は第1実施形態に対してカバー11の材質をメタルに変更したものであり、その他に関しては上記第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図9は、本実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の全体断面図である。
本実施形態では、カバー12の材質を非誘電体であるメタルにて構成しており、パッケージ1に形成された凹部2が覆われるようにカバー11を配置するとECUと送信アンテナ62および受信アンテナ63との無線通信が行えなくなる。このため、本実施形態では、図9に示されるように、ECUと送信アンテナ62および受信アンテナ63との無線通信を行うことができるようにカバー11に貫通孔15が形成されている。
また、カバー11が誘電体で構成されているため、振動子8を駆動させることにより発生するノイズがカバー内で反射されることを防止するために、カバー11には複数の貫通孔15が形成されている。
そして、パッケージ1内に貫通孔15からゴミ等の異物が導入される可能性があるため、センサチップ7はフェイスダウンして回路基板3とはんだバンプ9などを介して電気的に接続されている。このような角速度センサの組み付け構造としても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、接着剤15としてシリコーン系接着剤を用いて角速度センサ50を基板20に接続した例を挙げて説明したが、接着剤15として他のもの、例えば、シリコーンゲルを用いて角速度センサ50と基板20とを接続してもよい。この場合には、角速度センサ50と基板20との構造共振周波数はシリコーンゲルが有する弾性率に依存し、0.1〜0.2kHzにすることができる。
また、上記各実施形態では、コイル13をパッケージ1の内部に配置した構成としているが、パッケージ1の外部に配置してもよく、例えば、カバー11の表面に配置されている構成としてもよい。
さらに、上記各実施形態では、回路基板3にセンサチップ7が搭載されてパッケージ1内に配置されているが、回路基板3とセンサチップ7とがそれぞれ凹部2の底面と接続される構成としてもよい。また、このような角速度センサ50の組み付け構造とする場合には、無線部6が信号処理部5よりもセンサチップ7に備えられた振動子8から離れるように回路基板3とセンサチップ7とを配置することが好ましい。
また、上記第3実施形態では、角速度センサ50と基板20とが、パッケージ1の外縁部に配置された接着剤15を介して接続されているが、例えば、複数の接着剤15をパッケージ1の中心軸に対して対称となるように配置してもよい。
さらに、上記第1実施形態では送信アンテナ62および受信アンテナ63は回路基板3に備えられているが、例えば、送信アンテナ62および受信アンテナ63をパッケージ1の側面に配置する構成としてもよい。この場合は、例えば、パッケージ1を構成するセラミック層の表面に配線を形成し、この配線を介して送信アンテナ62および受信アンテナ63と、送信部61bおよび受信部61cとを電気的に接続する構成としてもよい。また、上記第4実施形態においても送信アンテナ62および受信アンテナ63をパッケージ1の側面に配置する構成としてもよい。この場合は、ECUと送信アンテナ62および受信アンテナ63との無線通信を妨害する障害物がないため、カバー11に貫通孔15を形成しなくてもよい。
また、上記各実施形態では、力学量センサとして角速度センサ50を例に挙げて説明したが、もちろん他の物理量を検出するセンサに適用することもでき、例えば、加速度センサ等に使用することができる。
さらに、上記各実施形態では、無線部6はECUから角速度を要求する信号を受信した際に角速度を示す信号をECUに送信する構成を説明したが、検出した角速度を全てECUに送信する構成としてもよい。
本発明の第1実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の断面構成を示す図である。 図1に示す回路基板のブロック図を示す図である。 図2に示す励振部のブロック図を示す図である。 図2に示す励振部がセンサチップを駆動させる際のフローチャートである。 図2に示す無線部が角速度を示す信号をECUに送る際のフローチャートである。 図2に示す励振部に備えられた制御部の異常判定手段についてのフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる励振部がセンサチップを駆動させる際のフローチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の断面構成を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる角速度センサの組み付け構造の断面構成を示す図である。
符号の説明
1 パッケージ
2 凹部
3 回路基板
5 信号処理部
6 無線部
7 センサチップ
8 振動子
11 カバー
13 コイル
15 接着剤
20 基板
50 角速度センサ
51 検出部
52 励振部

Claims (15)

  1. 印加された物理量に応じて電気的な信号を出力するセンサチップ(7)と、
    前記センサチップ(7)で出力された前記信号から前記物理量を検出する回路基板(3)と、
    一面に凹部(2)を有し、前記凹部(2)に前記センサチップ(7)と前記回路基板(3)とを搭載するパッケージ(1)と、
    前記パッケージ(1)のうち前記一面に前記凹部(2)を覆うように配置されるカバー(11)と、を備えた力学量センサ(50)を組み付け部材(20)に組み付けた力学量センサの組み付け構造において、
    前記力学量センサ(50)のうち前記パッケージ(1)の前記一面と反対の一面が前記組み付け部材(20)に接着剤(15)を介して機械的に接続されており、
    前記力学量センサ(50)には、前記センサチップ(7)および前記回路基板(3)に電力を供給する電力供給手段(13)が備えられており、
    前記回路基板(3)は、前記電力供給手段(13)から電力の供給を受けて作動する信号処理部(5)および無線部(6)を有して構成されており、前記信号処理部(5)は、前記センサチップ(7)から出力された前記信号から前記物理量を検出すると共に、前記無線部(6)に検出した前記物理量を示す信号を送信し、前記無線部(6)は前記信号処理部(5)から送信された前記物理量を示す前記信号を前記力学量センサ(50)の外部に無線通信により送信することを特徴とする力学量センサの組み付け構造。
  2. 前記接着剤(15)はシリコーン系接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の力学量センサの組み付け構造。
  3. 前記接着剤(15)は、前記シリコーン系接着剤であるシリコーン系ゲルにて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の力学量センサの組み付け構造。
  4. 前記信号処理部(5)は励振部(52)を備え、前記励振部(52)は、前記センサチップ(7)に異常があるか否かを判定し、前記センサチップ(7)に異常があると判定した場合には前記無線部(6)に前記センサチップ(7)に異常があることを示す信号を送信し、前記センサチップ(7)に異常がないと判定した場合には前記センサチップ(7)に対して前記物理量の検出を行う検出作動と、前記検出作動を停止する停止作動とを交互に行う通常間欠作動を行わせ、前記無線部(6)から前記センサチップ(7)の前記検出作動を要求する始動信号を受信すると前記センサチップ(7)に前記間欠作動のうち前記検出作動を行わせることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  5. 前記力学量センサ(50)は車両に搭載されており、
    前記信号処理部(5)は励振部(52)を備え、
    前記励振部(52)は、前記センサチップ(7)に異常があるか否かを判定し、前記センサチップ(7)に異常があると判定した場合には前記無線部(6)に前記センサチップ(7)が異常であることを示す信号を送信し、前記センサチップ(7)に異常がないと判定した場合には前記センサチップ(7)に対して前記物理量の検出を行う検出作動と、前記検出作動を停止する停止作動とを交互に行う通常間欠作動を行わせ、前記通常間欠作動を前記センサチップ(7)に行わせている際に、前記車両が停止している信号を受信すると前記センサチップ(7)に対して前記通常間欠作動よりも一回に行われる前記検出作動および前記停止作動の時間が長い長期間欠作動を行わせ、前記長期間欠作動を前記センサチップ(7)に行わせている際に前記車両が始動した信号を受信した場合には前記センサチップ(7)に対して前記通常間欠作動を行わせ、前記長期間欠作動を前記センサチップ(7)に行わせている際に前記無線部(6)から前記センサチップ(7)の前記検出作動を要求する始動信号を受信した場合、または前記通常間欠作動をしている際に前記始動信号を受信した場合には前記センサチップ(7)に前記間欠作動のうち前記検出作動を行わせることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  6. 前記無線部(6)は、前記信号処理部(5)から前記物理量を示す信号を受信すると共に、前記励振部(52)の作動状態を検出し、前記力学量センサ(50)の外部から前記物理量を要求する信号があるか否かを判定して、前記物理量を要求する信号があると判定した際には、前記励振部(52)が前記センサチップ(7)に前記検出作動を行わせているか否かを判定し、前記励振部(52)が前記センサチップ(7)に前記検出作動を行わせていないと判定した場合には、前記励振部(52)に対して前記始動信号を送信し、前記励振部(52)が前記センサチップ(7)に前記検出作動を行わせていると判定した場合には前記信号処理部(5)から受信した前記物理量を示す信号を前記力学量センサ(50)の外部に送信することを特徴とする請求項4または5に記載の力学量センサの組み付け構造。
  7. 前記励振部(52)は、前記励振部(52)に供給される電圧が低下しているか否かを判定して、前記電圧が低下していると判定した場合には前記無線部(6)に前記電圧が低下していることを示す信号を送信し、前記励振部(52)に備えられたセンサチップ(7)を駆動させる回路に異常があるか否かを判定して、前記回路に異常があると判定した場合には前記無線部(6)に前記回路に異常があることを示す信号を送信し、前記センサチップ(7)に異常があるか否かを判定して、前記センサチップ(7)に異常があると判定した場合には前記無線部(6)に前記センサチップ(7)に異常があることを示す信号を送信することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  8. 前記信号処理部(5)と前記無線部(6)とはトレンチにより分離されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  9. 前記カバー(11)が誘電体で構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  10. 前記カバー(11)が非誘電体で構成されていると共に複数の貫通孔(15)が形成されており、前記回路基板(3)には前記力学量センサ(50)の外部に前記物理量を示す信号を送信するための送信アンテナ(62)が備えられていると共に、前記力学量センサ(50)の外部から前記物理量を要求する信号を受信するための受信アンテナ(63)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  11. 前記電力供給手段(13)はコイルであり、前記パッケージ(1)の内部には前記凹部(2)の外側を一周する収容孔(11)が形成され、前記収容孔(11)に前記コイルが配置されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  12. 前記電力供給手段(13)はコイルであり、前記コイル(13)は前記パッケージ(1)のうち前記一面または、前記一面と反対の一面に配置されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  13. 前記接着剤(15)は、前記力学量センサ(50)のうち前記パッケージの前記一面と反対の一面の外縁部に配置されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  14. 前記接着剤(15)は、前記力学量センサ(50)のうち前記パッケージ(1)の前記一面と反対の一面と、前記組み付け部材(20)との間に複数箇所配置されており、前記複数箇所に配置された前記接着剤(15)は前記力学量センサ(50)の中心軸に対して対称となるようにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
  15. 前記センサチップ(7)には振動子が形成され、前記回路基板(3)および前記センサチップ(7)はそれぞれ前記凹部(2)の底面と接続されており、前記無線部(6)が前記信号処理部(5)よりも前記振動子から離れるように前記回路基板(3)と前記センサチップ(7)とが配置されていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の力学量センサの組み付け構造。
JP2008067428A 2008-03-17 2008-03-17 力学量センサの組み付け構造 Pending JP2009223620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008067428A JP2009223620A (ja) 2008-03-17 2008-03-17 力学量センサの組み付け構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008067428A JP2009223620A (ja) 2008-03-17 2008-03-17 力学量センサの組み付け構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009223620A true JP2009223620A (ja) 2009-10-01

Family

ID=41240324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008067428A Pending JP2009223620A (ja) 2008-03-17 2008-03-17 力学量センサの組み付け構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009223620A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168154A (ja) * 2011-01-26 2012-09-06 Denso Corp 角速度センサ装置
JP2013096893A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Denso Corp 力学量センサ装置
JP2016069265A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 日本碍子株式会社 筐体を構成するセラミックス製のパッケージ部材とセラミックス製の蓋部材とを接合するための接合方法

Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0389912U (ja) * 1989-12-28 1991-09-12
JPH05223842A (ja) * 1992-02-17 1993-09-03 Hitachi Ltd 加速度センサ
JPH07248835A (ja) * 1994-03-09 1995-09-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 系統連系装置及び系統連系制御方法
JPH07257119A (ja) * 1994-03-28 1995-10-09 Calsonic Corp 電磁波によるタイヤ毎の減圧警報装置
JPH08307084A (ja) * 1995-05-10 1996-11-22 Oki Electric Ind Co Ltd 接続構造
JPH11248835A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsubishi Electric Corp 電波レーダ装置
JP2000018952A (ja) * 1998-07-01 2000-01-21 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
JP2001244717A (ja) * 2000-03-02 2001-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線情報家電装置
JP2001282437A (ja) * 2000-03-30 2001-10-12 Brother Ind Ltd 情報機器
JP2004330842A (ja) * 2003-05-06 2004-11-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ装着用センサ装置及びセンサ装着タイヤ
JP2005011194A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線データ収集装置
JP2005078341A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Ntn Corp ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置
JP2005331258A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Denso Corp 振動型角速度センサ
JP2005329856A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Nec Electronics Corp 監視装置、送受信システム及びその制御方法
JP2006074731A (ja) * 2004-07-01 2006-03-16 Walter Dittel Gmbh 信号伝送
JP2006189418A (ja) * 2004-12-06 2006-07-20 Denso Corp センサ装置
JP2006208124A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Citizen Watch Co Ltd 振動体デバイス及び振動体デバイスの製造方法
JP2006214891A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Toyota Motor Corp 携帯計測装置
WO2007052504A1 (ja) * 2005-11-04 2007-05-10 Jtekt Corporation 駆動軸損傷診断ユニット

Patent Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0389912U (ja) * 1989-12-28 1991-09-12
JPH05223842A (ja) * 1992-02-17 1993-09-03 Hitachi Ltd 加速度センサ
JPH07248835A (ja) * 1994-03-09 1995-09-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 系統連系装置及び系統連系制御方法
JPH07257119A (ja) * 1994-03-28 1995-10-09 Calsonic Corp 電磁波によるタイヤ毎の減圧警報装置
JPH08307084A (ja) * 1995-05-10 1996-11-22 Oki Electric Ind Co Ltd 接続構造
JPH11248835A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsubishi Electric Corp 電波レーダ装置
JP2000018952A (ja) * 1998-07-01 2000-01-21 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
JP2001244717A (ja) * 2000-03-02 2001-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線情報家電装置
JP2001282437A (ja) * 2000-03-30 2001-10-12 Brother Ind Ltd 情報機器
JP2004330842A (ja) * 2003-05-06 2004-11-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ装着用センサ装置及びセンサ装着タイヤ
JP2005011194A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線データ収集装置
JP2005078341A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Ntn Corp ワイヤレスセンサシステムおよびワイヤレスセンサ付軸受装置
JP2005331258A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Denso Corp 振動型角速度センサ
JP2005329856A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Nec Electronics Corp 監視装置、送受信システム及びその制御方法
JP2006074731A (ja) * 2004-07-01 2006-03-16 Walter Dittel Gmbh 信号伝送
JP2006189418A (ja) * 2004-12-06 2006-07-20 Denso Corp センサ装置
JP2006208124A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Citizen Watch Co Ltd 振動体デバイス及び振動体デバイスの製造方法
JP2006214891A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Toyota Motor Corp 携帯計測装置
WO2007052504A1 (ja) * 2005-11-04 2007-05-10 Jtekt Corporation 駆動軸損傷診断ユニット

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168154A (ja) * 2011-01-26 2012-09-06 Denso Corp 角速度センサ装置
JP2013096893A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Denso Corp 力学量センサ装置
JP2016069265A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 日本碍子株式会社 筐体を構成するセラミックス製のパッケージ部材とセラミックス製の蓋部材とを接合するための接合方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108141669B (zh) 具有集成压电结构的mems印刷电路板模块和声换能器组装件
JP4661868B2 (ja) 超音波センサ
US9363893B2 (en) Printed circuit board arrangement comprising an oscillatory system
JP2007183185A (ja) 超音波センサ
US6927568B2 (en) Rotational-rate sensor
JP4831949B2 (ja) 物理量センサ装置
JP4720528B2 (ja) 角速度センサ装置
JP2009080107A (ja) 慣性力センサ
JP5911602B2 (ja) 超音波充填レベルトランスミッタ
JP2006023190A (ja) 角速度検出装置
JP4595779B2 (ja) 角速度センサ
JP2005331258A (ja) 振動型角速度センサ
JP2009223620A (ja) 力学量センサの組み付け構造
JP4337943B2 (ja) 回転率センサ
JP2006194681A (ja) 角速度センサ装置
JP2007532932A (ja) センサの操作方法
JP2014211342A (ja) 圧力センサ
JP2009162778A (ja) 回転率センサ
JP2007033393A (ja) 角速度センサ装置
KR20080010401A (ko) 반전된 감지 부품 및 통합된 샤프트 하우징을 구비한 토크센서
US9123883B2 (en) Vibration device
JP2006234463A (ja) 慣性センサ
EP3670005B1 (en) Ultrasonic transducer device and air suspension device comprising an ultrasonic transducer device
JPH09269249A (ja) センサ装置
JP4206984B2 (ja) 角速度検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120301

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120410