JP2009221460A - ポリアミド微粒子、プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

ポリアミド微粒子、プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】CAIとHW ILSSとを満足させる炭素繊維強化複合材料用ポリアミド微粒子、プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料を提供すること。
【解決手段】 少なくとも4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂および脂肪族アミン、芳香族アミン、ポリアミドアミン、カルボン酸無水物、ルイス酸錯体または塩基系硬化触媒等の硬化剤剤を含有してなるメディアン径が150μm以下であるポリアミド微粒子、上記ポリアミド微粒子とマトリックス樹脂、炭素繊維とを含むプリプレグ、及び上記プリプレグを硬化して得られる炭素繊維強化複合材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリアミド微粒子と優れた力学特性、特に航空機構造材に必要な衝撃後圧縮強度と高温高湿時における層間剪断強度に優れた炭素繊維強化複合材料に関するものである。
炭素繊維とマトリックス樹脂とを含む炭素繊維強化複合材料(以下、CFRPと略すことがある。)は、比強度、比剛性、耐熱性および耐環境性に優れているため、スポーツ分野や航空機分野を始め、幅広く普及し使用されている。特に近年、航空機分野においては、近年の燃料高から低燃費の航空機の需要が高まっており、比強度、比剛性に優れるため、機体の軽量化が期待できるCFRPの性能向上がますます待望されている。
航空機構造材に必要とされる力学特性の中でも衝撃後圧縮強度(以下CAIと略することもある)と高温高湿時における層間剪断強度(以下HW ILSSと略することもある)は最も重要とされている。そのため、これらの力学特性を向上させる技術が多数開示されており、例えばCAIを向上させる方法として、特許文献1では、熱可塑性樹脂の粒子を層間に配しCAIを向上させている。また、特許文献2,3では、マトリックス樹脂を改質することによりCAIと高温高湿時の機械的特性を向上させている。しかしながら、CFRPのCAIと高温高湿時の機械的特性はまだ十分ではなかった。
このように、CFRPのCAIと高温高湿時の機械的特性とを満足させる手段はこれまでに存在せず、両方の力学特性を両立させる新たな技術が待たれて久しかった。
特開平10−231372号公報 特開平8−259713号公報 特開2001−114915号公報
本発明の目的は、CAIとHW ILSSとを満足させる炭素繊維強化複合材料用ポリアミド微粒子、プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、少なくとも4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと、下記に示す(A)から選ばれる少なくとも1種以上である熱硬化性樹脂、および、下記に示す(B)から選ばれる少なくとも1種以上である硬化剤とを含有してなり、メディアン径が150μm以下であることを特徴とするポリアミド微粒子である。
(熱硬化性樹脂) エポキシ樹脂またはフェノール樹脂
(硬化剤) 芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミン、カルボン酸無水物、ルイス酸錯体、酸系硬化触媒、塩基系硬化触媒。
本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、ポリアミドが4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とする、前記のポリアミド微粒子である。本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、前記のポリアミドに4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドを含む、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。 本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、ポリアミド100質量部に対して、熱硬化性樹脂が0.1から25質量部含有されている、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、硬化剤が芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミンから選ばれる少なくとも1種以上である、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。
本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、微小圧縮強度が20MPa以下である、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。本発明のポリアミド微粒子の好ましい様態によれば、吸水時のガラス転移温度が90℃以上である、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子である。また、本発明のプリプレグは、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子と、マトリックス樹脂、炭素繊維とを含むものである。本発明の炭素繊維強化複合材料は、前記のいずれかに記載のポリアミド微粒子からなるものであり、前記のいずれかに記載のプリプレグを加熱硬化させる工程を含む炭素繊維強化複合材料の製造方法である。
なお、本発明において「微粒子」とは球状に限らず不定形も含む粒子で、粒径はメディアン径で150μm以下の粒子を意味する。本発明において「炭素繊維強化複合材料」とはプリプレグを硬化して得られる炭素繊維強化複合材料を意味する。本発明において「プリプレグ」とは炭素繊維にマトリックス樹脂が含浸された前記炭素強化繊維複合材料の中間材料を意味する。
本発明によれば、CAIとHW ILSSが共に優れた炭素繊維強化複合材料(CFRP)を提供することができる。
以下、本発明のポリアミド微粒子、プリプレグおよび繊維強化複合材料について、詳細に説明する。
本発明のポリアミド微粒子は、少なくとも4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドからなるポリアミド微粒子である。
4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体の具体例としては、4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジプロピルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジブロモジシクロヘキシルメタンなどが挙げられる。なかでも耐熱性の点から4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、レパルギル酸、セバシン酸、セバチン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸などの直鎖状飽和ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸などの鎖状不飽和ジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。1,12−ドデカンジカルボン酸は、アルキル鎖が長くポリアミド微粒子の靱性を高くすることから特に好ましい。
4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド微粒子は、上記の4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体から少なくとも1種以上と上記の脂肪族ジカルボン酸から少なくとも1種以上とから誘導される構成成分とするポリアミド微粒子である。
かかる4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドの構成成分量としては、ポリアミド微粒子中の全ポリアミド中50〜100質量%であることが好ましい。ポリアミド自身の靱性を最大限に発揮できるという点から80〜100質量%であることが、より好ましい。
4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドの市販品としては、‘グリルアミド(登録商標)’ TR90(エムザベルケ社製)、‘TROGAMID(登録商標)’ CX7323 (デグサ社製)が挙げられる。
また、本発明のポリアミド微粒子は、4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドに、さらに4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドを含むポリアミド微粒子であってもよい。
4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドにおける4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体としては、4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジプロピルジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジブロモジシクロヘキシルメタンなどが挙げられる。なかでも耐熱性の点から4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4, 4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましい。
4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの市販品としては、‘グリルアミド(登録商標)’ TR55(エムザベルケ社製)などが挙げられる。
かかる4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドに、4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの市販品として、‘グリルアミド(登録商標)’ TR70LX(エムザベルケ社製)などが挙げられる。また前記‘グリルアミド(登録商標)’ TR90(エムザベルケ社製)、‘TROGAMID(登録商標)’ CX7323 (デグサ社製)と‘グリルアミド(登録商標)’ TR55(エムザベルケ社製)とを混合して用いてもよい。
さらには前記‘グリルアミド(登録商標)’ TR90(エムザベルケ社製)、‘TROGAMID(登録商標)’ CX7323 (デグサ社製)、‘グリルアミド(登録商標)’ TR55(エムザベルケ社製)と上記‘グリルアミド(登録商標)’ TR70LX(エムザベルケ社製)とを混合して用いてもよい。
また、上記ポリアミド微粒子に熱硬化性樹脂が含有されているポリアミド微粒子であっても良い。上記ポリアミド微粒子に熱硬化性樹脂を含有することでポリアミド微粒子としての耐熱性、弾性率などを制御することができる。熱硬化性樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂および尿素樹脂などが挙げられる。
これらの中で、エポキシ樹脂が耐熱性、接着性が高いことから好ましく用いられる。エポキシ樹脂としては、例えば、分子内に水酸基を有する化合物とエピクロロヒドリンから得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、分子内にアミノ基を有する化合物とエピクロロヒドリンから得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、分子内にカルボキシル基を有する化合物とエピクロロヒドリンから得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、分子内に二重結合を有する化合物を酸化することから得られる脂環式エポキシ樹脂、あるいはこれらから選ばれる2種類以上のタイプの基が分子内に混在するエポキシ樹脂などが用いられる。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの反応により得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFとエピクロロヒドリンの反応により得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂、レゾルシノールとエピクロロヒドリンの反応により得られるレゾルシノール型エポキシ樹脂、フェノールとエピクロロヒドリンの反応により得られるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、その他ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、およびこれらの位置異性体やアルキル基やハロゲンでの置換体が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、“EPON”(登録商標)825、“jER”(登録商標)826、“jER”(登録商標)827、“jER”(登録商標)828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”(登録商標)850(大日本インキ化学工業(株)製)、“エポトート”(登録商標)YD−128(東都化成(株)製)、DER−331、DER−332(ダウケミカル社製)、“Bakelite”(登録商標)EPR154、“Bakelite”(登録商標)EPR162、“Bakelite”(登録商標)EPR172、“Bakelite”(登録商標)EPR173、および“Bakelite”(登録商標)EPR174(以上、Bakelite AG社製)などが挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、“jER”(登録商標)806、“jER”(登録商標)807、“jER”(登録商標)1750(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”(登録商標)830(大日本インキ化学工業(株)製)、“エポトート”(登録商標)YD−170、“エポトート”(登録商標)YD−175(東都化成(株)製)、“Bakelite”(登録商標)EPR169(Bakelite AG社製)、GY281、GY282、およびGY285(以上、ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)などが挙げられる。
レゾルシノール型エポキシ樹脂の市販品としては、“デナコール”(登録商標)EX−201(ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、“jER”(登録商標)152、“jER”(登録商標)154(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”(登録商標)740(大日本インキ化学工業(株)製)、およびEPN179、EPN180(以上、ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)などが挙げられる。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂の具体例としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類、アミノフェノールのグリシジル化合物類、グリシジルアニリン類、およびキシレンジアミンのグリシジル化合物などが挙げられる。
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類の市販品としては、“スミエポキシ”(登録商標)ELM434(住友化学(株)製)、“アラルダイト”(登録商標)MY720、“アラルダイト”(登録商標)MY721、“アラルダイト”(登録商標)MY9512、“アラルダイト”(登録商標)MY9612、“アラルダイト”(登録商標)MY9634、“アラルダイト”(登録商標)MY9663(以上ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、“jER”(登録商標)604(ジャパンエポキシレジン社製)、“Bakelite”(登録商標)EPR494、“Bakelite”(登録商標)EPR495、“Bakelite”(登録商標)EPR496、および“Bakelite”(登録商標)EPR497(以上、Bakelite AG社製)などが挙げられる。
アミノフェノールのグリシジル化合物類の市販品としては、“jER”(登録商標)630(ジャパンエポキシレジン(株)製)、“アラルダイト”(登録商標)MY0500、“アラルダイト”(登録商標)MY0510(以上ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、“スミエポキシ”(登録商標)ELM120、および“スミエポキシ”(登録商標)ELM100(以上住友化学(株)製)などが挙げられる。
グリシジルアニリン類の市販品としては、GAN、GOT(以上、日本化薬(株)製)や“Bakelite”(登録商標)EPR493(Bakelite AG社製)などが挙げられる。キシレンジアミンのグリシジル化合物としては、TETRAD−X(三菱瓦斯化学(株)製)が挙げられる。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂の具体例としては、フタル酸ジグリシジルエステルや、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルやそれぞれの各種異性体が挙げられる。
フタル酸ジグリシジルエステルの市販品としては、“エポミック”(登録商標)R508(三井化学(株)製)や“デナコール”(登録商標)EX−721(ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルの市販品としては、“エポミック”R540(三井化学(株)製)やAK−601(日本化薬(株)製)などが挙げられる。
ダイマー酸ジグリシジルエステルの市販品としては、“jER”(登録商標)871(ジャパンエポキシレジン(株)製)や“エポトート”(登録商標)YD−171(東都化成(株)製)などが挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂の市販品としては、“セロキサイド”(登録商標)2021P(ダイセル化学工業(株)製)、CY179(ハンツマン・アドバンスド・マテリアル社製)、“セロキサイド”(登録商標)2081(ダイセル化学工業(株)製)、および“セロキサイド”(登録商標)3000(ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられる。これらエポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂等が耐熱性、靱性の点から好ましい。上記エポキシ樹脂は一種または二種以上で用いることができる。
また、エポキシ樹脂と組み合わせて硬化剤を用いることができる。エポキシ樹脂と組み合わせて用いられる硬化剤としては、例えば、芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミン、カルボン酸無水物およびルイス酸錯体、酸系硬化触媒、塩基系硬化触媒などが挙げられる。
芳香族アミンの具体的な例としては、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタンなどが用いられる。
また、脂肪族アミンの具体的な例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジシアンジアミド、テトラエチレンペンタミン、ジプロプレンジアミン、ピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、ポリアミドアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ステアリルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、オレイルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジメチルミリスチルアミンなどが挙げられる。なかでも反応性の点および得られるポリアミド微粒子の靭性の観点からポリアミドアミン、脂肪族アミンが好ましく、特にポリアミドアミンが好ましい。
エポキシ樹脂と組み合わせる硬化剤の市販品としては、 4,4‘−ジアミノジフェニルスルホン(“スミキュアS”(登録商標)(住友化学工業(株)製))、4,4‘−ジアミノジフェニルメタン(MDA―220(三井武田ケミカル(株)製))、ジシアンジアミド(DICY7(ジャパンエポキシレジン(株)社製))、芳香族ポリアミン(“アンカミン”(登録商標)2049(エアープロダクツジャパン(株)製))、ポリアミドアミン(“トーマイド”(登録商標)#296 (富士化成工業(株)製 ))を挙げることができる。
またこれらの硬化剤は、硬化活性を高めるために適当な硬化助剤を組み合わせて用いることができる。エポキシ樹脂に硬化助剤を組み合わせる場合の好ましい例としては、ジシアンジアミドに、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1、1−ジメチル尿素(DCMU)などの尿素誘導体を硬化助剤として組み合わせる例、芳香族アミンに三フッ化ホウ素エチルアミン錯体を硬化助剤として組み合わせる例、およびカルボン酸無水物やノボラック樹脂に3級アミンを硬化助剤として組み合わせる例などが挙げられる。
かかる熱硬化性樹脂の配合量は、ポリアミド100質量部に対して、0.1から25質量部であることが好ましい。25質量部を越える場合は、ポリアミド本来の靱性が低下する場合あり、0.1質量部未満の場合は、ポリアミドと熱硬化性樹脂の接着性に劣る場合がある。0.1から12質量部であることがポリアミド本来の靱性とポリアミドと熱硬化性樹脂の接着性のバランスが取れることからより好ましい。
熱硬化性樹脂に対する硬化剤の使用割合は耐熱性、反応性の点から熱硬化性樹脂に対して化学量論比であることが好ましい。また、硬化助剤を使用する場合は熱硬化性樹脂の官能基1当量に対し0.001から1当量であることが好ましい。
本発明において、これらのポリアミド微粒子の粒径は、そのメディアン径が、150μm以下であることが必要であり、0.1から150μmであることが好ましい。粒径が150μmを超えると、炭素繊維の配列を乱したり、積層して得られるCFRPの厚さが厚くなり相対的に炭素繊維の体積含有率を下げ、力学特性を低下させることがあり、粒径が0.1μmを下回ると、炭素繊維の繊維間に粒子が入り込み、層間部分に局在化せず、粒子の存在効果が十分に得られず耐衝撃性が低くなることがある。メディアン径が1から70μmであることが好ましく、10から50μmであることが層間部分に局在化し、耐衝撃性が高くなることからさらに好ましい。
粒子形状は、特に限定されるものではないが、好ましくは長径/短径が2.0以下、より好ましくは長径/短径が、1.5以下の球状に近いものである。
本発明におけるメディアン径とは、いわゆるミーの散乱・回折理論に基づくレーザー回折式粒度分布計で測定されるメディアン径を示す。具体的には、粒子径と固体粒子量との粒度分布曲線を求めた場合について、全体固体粒子量に対する積算固体粒子量が50%となる粒子径(いわゆる50%粒子径)を意味するものである。
本発明におけるポリアミド微粒子の微小圧縮強度が20MPa以下であることが好ましい。この微小圧縮強度の範囲は20MPaを超えるとポリアミド微粒子が変形する代わりに炭素繊維とマトリックス樹脂の界面で剥離が起きてしまうため、CAIを十分向上させることができなくなる。ポリアミド微粒子が衝撃エネルギーを効率良く吸収するという点から5MPa以上20MPa以下がより好ましい。ポリアミド微粒子の微小圧縮強度が20MPa以下とするためには、ポリアミド100質量部に対して、熱硬化性樹脂が25質量部以下含有されているのが好ましく、15質量部以下含有されているのがさらに好ましい。
本発明におけるポリアミド微粒子の微小圧縮強度とは、粒子径の10%変位した試験力から算出した10%強度のことである。
さらに、本発明におけるポリアミド微粒子の吸水時のガラス転移温度が90℃以上であることが好ましい。吸水時のガラス転移温度とは、ポリアミド微粒子を70℃の温水に200時間浸漬させた後のポリアミド微粒子のガラス転移温度のことを指す。90℃未満である場合は、CFRPのHW ILSSにおいて、十分向上させることができなくなる。吸水時においてもCFRPの剛性を維持するという点から110℃以上がより好ましい。ポリアミド微粒子の吸水時のガラス転移温度が90℃以上とするためには、ポリアミド100質量部に対して、熱硬化性樹脂が25質量部以下含有されているのが好ましく、15質量部以下含有されているのがさらに好ましい。
本発明のポリアミドからなるポリアミド微粒子の製造方法は特に限定されるものではない。例としては次のような方法が挙げられる。
(1)ポリアミドを加熱溶融させ、冷却させることにより晶析させる。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと均一に混合し添加することもできる。
(2)ポリアミドを溶媒に溶解させ、溶媒を揮発させて除去し晶析させる。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと同溶媒に溶解させ添加することもできる。
(3)ポリアミドを溶媒に溶解させ、霧状に飛散させ乾燥させる(スプレードライ法)。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと同溶媒に溶解させ添加することもできる。
(4)ポリアミドを溶媒に溶解させ、ポリアミドを溶解しない溶媒中に霧状に投入し、沈殿させる(スプレー再沈法)。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと同溶媒に溶解させ添加することもできる。
(5)ポリアミドを溶媒に溶解して得られたポリアミド溶液を該ポリアミドの貧溶媒でかつ該ポリアミドの溶媒に非相溶性の溶媒中に添加混合し、強く攪拌させ乳化、分散状態とした後、該分散液中の溶媒を除去し、ポリアミドを取り出す。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと同溶媒に溶解させ添加することもできる。
(6)ポリアミドを溶媒に溶解させ、溶液を攪拌しながら該溶液に不溶あるいは難溶である分散媒を徐々に加えることにより該溶液を乳化させ、さらに加え転相乳化させる。その後、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子として捕収する。この際、熱硬化性樹脂もポリアミドと同溶媒に溶解させ添加することもできる。
(7)ボールミル、ジェットミル等を用いる機械的粉砕機を使用し粉砕する。
(8)乳化重合、非水系分散重合、シード乳化重合及び懸濁重合等の重合法を用いて重合モノマーを粒子状に重合させる。
これらの方法のうち、化学的粉砕法として分類でき、かつのポリアミド粒子が比較的得られやすい方法としては(6)が挙げられる。(6)の方法で用いられる溶媒としては、その主成分が実質的に分散媒に不溶あるいは難溶であればどのようなものでもよい。かかる特性を満足する溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエチレン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類およびメチルエチルケトン等のケトン類などが挙げられ、二種以上を混合して用いてもよい。
また、ポリアミドの上記溶媒への溶解性をより向上させる目的で、メタノール、エタノールなどの溶媒を少量用いることも可能である。使用する溶媒は、ポリアミドの種類によって適宜選択され、またその量は、乳化開始時におけるポリアミド溶液の粘度が0.1〜800ミリパスカル秒であることが好ましく、さらに好ましくは10〜500ミリパスカル秒、さらには50〜300ミリパスカル秒の範囲となるように決定される。
(6)の方法で用いられる溶液に不溶あるいは難溶である分散媒としては、例えば水が挙げられ、溶媒と溶解度パラメーターが離れている分散媒を選択するのが好ましい。例えば溶媒としてクロロホルム、分散媒として水の組み合わせ、溶媒としてクロロホルムとメタノールの混合物、分散媒として水の組み合わせや、溶媒としてクロロホルム、分散媒として水とメタノールの混合物等が挙げられる。
転相前のポリアミド溶液の粘度が0.1ミリパスカル秒未満になると、ポリアミド溶液の溶媒量が相対的に多くなり、その結果、溶媒の留去時間が長くなる可能性が高い。さらには、乳化操作時あるいは溶媒揮散操作中に粒子間の合着等が発生し、球状でない粒子が生成したり、餅状となったりして乳化液が得られない可能性がある。一方、乳化時におけるポリアミド溶液の粘度が800ミリパスカル秒を越えると、ポリアミド溶液が非常に粘稠となって、攪拌装置に多大な負荷がかかるとともに、円滑な乳化が行われないおそれがある。乳化時の温度は、分散媒の沸点以下ならば特に問題ないが、好ましくは主成分の溶媒の沸点以下がよい。乳化時の圧力は、常圧もしくは加圧してもよい。常圧がより好ましく、このような圧力の反応系はそれを構築する部材が安価であるという利点がある。
(6)の方法で用いられる乳化剤としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等が挙げられる。上記の乳化剤とともに、必要に応じてノニオン系、アニオン系およびカチオン系の界面活性剤を併用してもよい。これらの乳化剤は、ポリアミド溶液あるいは、該溶液に相溶しにくい分散媒に添加することができる。また、両溶液に添加してもよい。
かかる乳化剤の量としては、転相前の乳化液中に0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜15質量%が乳化液の安定性が高くなることからさらに好ましい。攪拌されているポリアミド溶液に連続的あるいは間欠的に該溶液に不溶あるいは難溶である分散媒を徐々に加え転相乳化させることによって0.1から150μmの粒径を有する溶媒含有ポリアミド溶液が得られる。その際の攪拌速度は、10から1000rpmの速度が好ましく、粒径が均一になるという点から50から600rpmがより好ましい。
得られた乳化液の有機溶媒は、使用した有機溶媒が揮発する温度で加熱し、必要に応じて減圧しながら揮散除去する。この際の好ましい温度は、100℃未満である。有機溶媒を除去したスラリーは、濾過や、遠心分離法によって固液分離し、得られた含液固形分を洗浄、乾燥することによってポリアミド微粒子が得られる。
以上のようにしてのポリアミド微粒子を容易に得ることができる。(6)の方法では、メディアン径が、150μm以下のものを容易に得ることができ、特に150μm以下のものは、種々の用途においてポリアミド微粒子としての機能が充分に発現される。
本発明のポリアミド微粒子に際し、熱あるいは光などの外部エネルギーによって硬化し、少なくとも部分的に三次元硬化を形成する熱硬化性樹脂の未硬化体をポリアミド溶液に適量溶解させ、微粒子化した後に加熱等の硬化処理を行い硬化体とすることによって、耐熱性、耐薬品性、吸水率および強度などの改善されたポリアミド微粒子を得ることができる。
上記(2)〜(6)のポリアミド微粒子の製造に際しては、さらにポリアミド溶液にシリカ、アルミナ、マイカなどの無機物、熱可塑性樹脂、ゴム、顔料、染料、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤及び可塑剤などを分散・溶解させてもよい。また、乳化液状態および/または乾燥状態のポリアミド微粒子の表面にシリカやアルミナ等の超微粒子を吸着あるいはまぶして分散性や流動性を向上させることも可能である。
本発明のプリプレグは、上記のポリアミド微粒子と、マトリックス樹脂、炭素繊維を含むものである。本発明で好適に用いられるマトリックス樹脂は、熱硬化性樹脂である。熱硬化性樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂および尿素樹脂などが挙げられる。これらの中で、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂およびこれらの樹脂の混合物は、高い力学特性を有し、好ましく用いられる。特に、エポキシ樹脂は力学特性に優れ、熱可塑性樹脂を主体とする微粒子とも親和性が高く、かつ、炭素繊維との接着にも優れているため、特に好ましく用いられる。
エポキシ樹脂としては、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物が用いられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノール化合物とジシクロペンタジエンの共重合体を原料とするエポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、およびこれらの樹脂の組み合わせが好適に用いられる。
特に、ビスフェノールA、AD、AF、SおよびF型から選ばれる、もしくは、これらを組み合わせて得られるエポキシ樹脂を好ましくは5から50質量部と、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を好ましくは50から95質量部含むエポキシ樹脂(両者の合計量を100質量部とする)は、力学物性と取り扱い性のバランスに優れており、特に好ましく用いられる。
また、エポキシ樹脂と組み合わせて硬化剤を用いることができる。エポキシ樹脂と組み合わせて用いられる硬化剤としては、例えば、芳香族アミン、脂肪族アミン、カルボン無水物、イミダゾール化合物およびルイス酸錯体などが挙げられる。芳香族アミンの具体的な例としては、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタンなどが用いられる。また、脂肪族アミンの具体的な例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、ポリアミドアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ステアリルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、オレイルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジメチルミリスチルアミンなどが挙げられる。
またこれらの硬化剤は、硬化活性を高めるために適当な硬化助剤を組み合わせて用いることができる。エポキシ樹脂に硬化助剤を組み合わせる場合の好ましい例としては、ジシアンジアミドに、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1、1−ジメチル尿素(DCMU)などの尿素誘導体を硬化助剤として組み合わせる例、芳香族アミンに三フッ化ホウ素エチルアミン錯体を硬化助剤として組み合わせる例、およびカルボン酸無水物やノボラック樹脂に3級アミンを硬化助剤として組み合わせる例などが挙げられる。
熱硬化性樹脂に対する硬化剤の使用割合は耐熱性、反応性の点から熱硬化性樹脂に対して化学量論比であることが好ましい。また、硬化助剤を使用する場合は熱硬化性樹脂の官能基に対し0.001から1当量であることが好ましい。
本発明では、硬化前のマトリックス樹脂に熱可塑性樹脂を溶解させ、硬化後のマトリックス樹脂において海島構造を形成する熱可塑性樹脂、あるいは硬化前のマトリックス樹脂に熱可塑性樹脂を溶解させ、硬化後のマトリックス樹脂においても相溶し海島構造を形成しない熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂に含んでいても良い。このような熱可塑性樹脂としては、主鎖に、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合およびカルボニル結合からなる群から選ばれた結合を有するものが挙げられる。特に、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドおよびポリイミドからなる群から選ばれた1種以上の樹脂が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂を混合させるときは、エポキシ樹脂100質量部に対して熱可塑性樹脂を好ましくは1から20質量部混合させることにより、エポキシ樹脂に適度な粘弾性や力学特性を与えることができる。
本発明で用いられる炭素繊維は連続繊維であることが好ましい。本発明において連続繊維は、10mm以上の長さの連続した繊維で、必ずしも繊維強化層全体にわたって連続した繊維である必要はなく、途中で分断されていても特に問題はない。炭素繊維の長さが短くなりすぎると、炭素繊維を複合材料に加工したときに、補強繊維としての強度を十分に発揮させることが困難となる場合がある。炭素繊維は、その形状や配列については特に限定されず、例えば、単一方向、ランダム方向、シート状、マット状、織物状および組み紐状であっても良い。特に、比強度と比弾性率が高いことを要求される用途には、炭素繊維束が単一方向に引き揃えられた配列のものが最も適しているが、取り扱いの容易な織物状の配列のものも本発明に適している。また、通常、炭素繊維束は、取り扱い性や得られたCFRPの力学特性に優れているという観点から、その総繊度は好ましくは100tex以上5000tex以下であり、またそのフィラメント本数は好ましくは3000以上60000以下の範囲であるものを用いるのが良い。炭素繊維束の繊度は、JIS R 7605(1999)によって測定することができる。
本発明のCFRPは、マトリックス樹脂、ポリアミド微粒子および炭素繊維を含む層(以下、基本CFRP層ともいう)が複数積層されてなるようにするのが良い。そして、かかるCFRP中で、各基本CFRP層の間に位置する層間領域に、炭素繊維強化複合材料の全体に存在するポリアミド微粒子の総量のうち、80質量%以上のポリアミド微粒子が存在していることが好ましい。層間領域に一定量以上のポリアミド微粒子が存在することで、衝撃付与時にかかる層間せん断応力に対して、粒子が変形することで応力が緩和され、衝撃後圧縮強度が向上すると考えられる。
図1に、本発明の一例であるCFRPのモデル断面図を示す。図1において、CFRPは、基本CFRP層1、基本CFRP層2および基本CFRP層3が積層されている。図1では、基本CFRP層1は、炭素繊維が紙面に対し垂直方向に配列されており、基本CFRP層2は、炭素繊維が紙面に対し45度方向に配列されており、基本CFRP層3は、炭素繊維が紙面に対し並行で横方向に配列されている。
ここで層間領域とは、図1の4に示すように、隣接する基本CFRP層同士の間の接する部分(たとえば図1の場合は基本CFRP層1と基本CFRP層2、あるいは、基本CFRP層2と基本CFRP層3)に形成されている領域であり、各層の平均厚みをtとすると、層と層とが接する面から厚さ方向に上下へ0.15tずつ入った0.3tの厚みを持つ領域をいう。同図中では、上記層間領域4にポリアミド微粒子5が存在する態様を示している。本発明の効果を得るためには、CFRP全体に存在するポリアミド微粒子のうち、その80質量%以上が層間領域に存在していることが好ましく、この条件を満たす層間領域がCFRP中に好ましくは全体の30%以上、より好ましくは、全体の50%以上存在することが好ましい。
なお、本発明において、層間領域に存在するポリアミド微粒子の量は、以下の方法によって求めることができる。まず、CFRPを積層面に垂直に切断し、その断面を70倍以上に拡大して200mm×200mm以上の写真を作成する。この断面写真を用いて、まずは平均的な層の厚みを求める。層の平均厚みは写真上で、少なくとも2層以上の積層部分の厚みを、任意に選んだ5カ所で測定し、その値を該積層数で除して求める。次に、同じCFRPの断面を500倍以上に拡大して200mm×200mm以上の写真を作成する。この写真を用い、一つの層間に着目し、その層間部分のほぼ中心に線を引く。次いで、先に求めた層の平均厚みの30%を間隔とする2本の線、および層の平均厚みを間隔とする2本の線をその中心線に対して対称に引く。写真中の層の平均厚みの30%を間隔とする2本の線に囲まれた部分が層間領域である。そして、層間領域の中のポリアミド微粒子の面積、および、層の平均厚みを間隔とする2本の線に囲まれた部分におけるポリアミド微粒子の面積をそれぞれ定量し、その比を取ることにより層間領域に存在するポリアミド微粒子の割合が算出できる。この測定を複数の層間で任意に選んだ5カ所以上で行い、平均した割合を層間領域に存在するポリアミド微粒子の割合とする。なお、ポリアミド微粒子の面積は、たとえばAdobe社製Photoshop等の画像処理ソフトに写真を取り込み、ポリアミド微粒子の色に相当する部分を面積測定機能で測定することにより求めることができる。なお、本発明においては質量%によって、層間領域に存在するポリアミド微粒子の量を規定しているが、質量比は先の面積比に比重をかけた値と同じであるので、面積比の値は質量比の値と同義である。また、この際上記断面写真を以って、CFRP内部に存在するポリアミド微粒子の平均粒子径を測定することができる。電子顕微鏡写真中のポリアミド微粒子の任意の50個以上を選択し、真球状でない場合は、長径の粒子径を求め、その数平均径を求めることにより、CFRP中の粒子径とする。
また、この写真を撮影する際に用いた断面切削サンプルを用い、局所的化学同定装置、例示するならば、飛行時間型二次イオン質量分析装置、顕微IR等の化学同定分析を行うことにより、4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドに由来するピークからその存在を見極めることが可能である。
さらに、本発明において、CFRPにおける炭素繊維の体積含有率(Vf)は特に限定されるものではないが、得られるCFRPの比強度や比弾性率に優れているという観点から、Vfは30%以上80%以下であることが好ましい。Vfは、JIS K 7075(1991)に従って測定することができる。
かかる炭素繊維は、原料炭素繊維を特定条件で電解表面処理することにより得ることができる。原料炭素繊維としては、アクリル系、ピッチ系、レーヨン系などの公知の炭素繊維を適用できる。高強度の炭素繊維が得られやすいため、アクリル系繊維を焼成して得られるアクリル系炭素繊維がなかでも好ましい。アクリル系炭素繊維の場合を例にとって原料炭素繊維の製造方法を以下詳細に説明する。
アクリル系繊維は、アクリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸して得られる。紡糸方法としては、湿式、乾式、乾湿式などを適用できるが、高強度糸が得られやすい湿式あるいは乾湿式が好ましく、特に単繊維の断面形状を真円形としやすい乾湿式紡糸法を採用するのが好ましい。紡糸原液にはポリアクリロニトリルのホモポリマーあるいは共重合成分の溶液あるいは懸濁液などを用いることができる。紡糸原液を紡糸後、凝固、水洗、延伸、油剤付与してアクリル系繊維が得られる。アクリル系繊維を、さらに耐炎化、炭化、さらに必要に応じて黒鉛化処理を行う。いわゆる焼成工程を経て原料炭素繊維が得られる。本発明に用いるにより適した炭素繊維とするには、炭化あるいは黒鉛化条件として、不活性雰囲気中最高温度1200℃以上、好ましくは1300℃以上、より好ましくは1400℃以上とするのが良い。上限としては省エネの点から2000℃以下であることが好ましい。炭素繊維の強度および弾性率を向上するには、構成する単繊維の繊度を細繊度とするのが良く、具体的には、単繊維径を7μm以下。好ましくは6μm以下、より好ましくは5.5μm以下とするのが良い。下限としては取り扱い性の点から3μm以上とするのがよい。
このようにして得られる原料炭素繊維を次のようにして電解表面処理する。電解表面処理に用いる電解液は、酸性水溶液、またはアルカリ性水溶液を用いるのが良い。酸性水溶液に用いる電解質としては水溶液中で酸性を示すものであればよく、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸、ホウ酸、炭酸などの無機酸、酢酸、酪酸、シュウ酸、アクリル酸、マレイン酸等の有機酸、または硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム等の塩があげられる。これらのなかでも強酸性を示す硫酸、硝酸が好ましい。また、アルカリ性水溶液に用いる電解質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムなどの水酸化物、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等の有機塩がある。上記の水溶液を用いて表面処理することで、炭素繊維の表面には水酸基、カルボキシル基、カルボニル基といった酸素含有官能基が形成され、該官能基の増加に伴い炭素繊維とマトリックス樹脂間の濡れ性が良くなり、接着性が向上する。
かかる電解液を満たした槽に原料炭素繊維を浸し、炭素繊維が陽極となるようにして通電して電解処理する。電解処理に際して電気量は原料炭素繊維の焼成温度に合わせて最適化する事が好ましい。通電電気量は10〜200C/g、好ましくは20〜180C/g、より好ましくは30〜160C/gの範囲が良い。通電電気量が10C/g未満の場合、十分な官能基がCF表面に形成されずに接着性が低下する。また通電電気量が200C/gを越えると高通電処理のためにCF表面が損傷を受けて、引張特性が低下する。
このようにして電解処理を行った後、水洗および乾燥することが好ましい。また、乾燥後、必要に応じてサイジング剤が付与され、本発明に用いるに適した炭素繊維が得られる。サイジング剤の付与手段としては特に限定されるものではないが、例えばローラを介してサイジング剤に浸漬する方法、サイジング液の付着したローラに接する方法、サイジング液を霧状にして吹き付ける方法などがある。また、バッチ式、連続式いずれでも良いが、生産性が良くバラツキが小さくできる連続式が好ましい。この際、炭素繊維に対するサイジング剤有効成分の付着量が適正範囲内で均一に付着するように、サイジング液濃度、乾燥温度、糸条張力などをコントロールする事が好ましい。また、サイジング剤付与時に炭素繊維を超音波で加振させても良い。
乾燥温度と乾燥時間は溶媒を除去できれば特に限定しない。サイジング剤に使用する溶媒は、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン等があげられるが、取り扱いが容易で防災の観点から水が好ましい。従って、水に不溶、もしくは難溶の化合物をサイジング剤として用いる場合には乳化剤、界面活性剤などを添加し水分散性にして用いるのが良い。
次に、本発明のCFRPを製造するに好適な方法について説明する。本発明のCFRPは、上記した未硬化のマトリックス樹脂を、炭素繊維に含浸させてなるプリプレグを積層し、未硬化のマトリックス樹脂を硬化させることによって得ることができる。プリプレグの製造には、各種の方法を用いることができる。例えば、加熱した未硬化のマトリックス樹脂中に炭素繊維を通す方法、未硬化のマトリックス樹脂をリバースロールコータなどを用いて離型紙などの表面にフィルム状に塗布し、炭素繊維の片側あるいは両側から挟み込み、加熱・加圧して含浸させる方法、未硬化のマトリックス樹脂を溶媒に溶解して溶液とし、溶液と共に炭素繊維を通して含浸した後、乾燥して溶媒を除去する方法など、各種の方法を適用することができる。このプリプレグの片面または両面の表面近傍に、前述のポリアミド微粒子を存在させ、積層、硬化して得られたCFRPの層間領域にポリアミド微粒子を分布させるのである。プリプレグの片面または両面の表面近傍に、前述のポリアミド微粒子を存在させる方法として、マトリックス樹脂とポリアミド微粒子を混合した樹脂をリバースロールコータなどを用いて離型紙などの表面にフィルム状に塗布し、上記プリプレグに片側あるいは両側から挟み込み、加熱・加圧する。あるいは、上記プリプレグの片面または両面の表面近傍に、前述のポリアミド微粒子を分散させる。
本発明のCFRPは、プリプレグを複数積層後、硬化する方法以外にも、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法およびレジントランスファーモールディング法などの成形方法を用いて製造することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。各特性値は、次のようにして測定した。なお、以下の記載で、部数は全て質量部を表す。
(1)ポリアミド微粒子の作製
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの混合物(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR70LX)35質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)1.1質量部および硬化剤としてジアミノジフェニルメタン(三井武田ケミカル(株)製MDA−220)0.4質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液362質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(1)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの混合物(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR70LX)35質量部、エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)1.1質量部および硬化剤としてポリアミドアミン(富士化成工業(株)製“トーマイド”(登録商標)#296)0.4質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液360質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(2)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの混合物(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR70LX)35質量部、エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製“スミエポキシ”(登録商標)ELM434、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類)1.1質量部および硬化剤としてジアミノジフェニルメタン(三井武田ケミカル(株)製MDA−220)0.4質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液362質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(3)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの混合物(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR70LX)35質量部、エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製“スミエポキシ”(登録商標)ELM434、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類)2.9質量部および硬化剤としてジアミノジフェニルメタン(三井武田ケミカル(株)製MDA−220)1.2質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液362質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(4)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR90)22質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)0.7質量部および硬化剤であるポリアミドアミン(富士化成工業(株)製“トーマイド”(登録商標)#296)0.2質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を3wt%溶解させた水溶液186質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(5)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR90)22質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)0.7質量部および硬化剤であるポリアミドアミン(富士化成工業(株)製“トーマイド”(登録商標)#296)0.2質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液185質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(6)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR90)11質量部、4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドの混合物(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR70LX)11質量部、エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)0.7質量部および硬化剤としてポリアミドアミン(富士化成工業(株)製“トーマイド”(登録商標)#296)0.2質量部をクロロホルム225質量部とメタノール75質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液186質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(7)とする。
4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミド(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR55)36質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製“エポトート”(登録商標)YD−128)1.1質量部および硬化剤としてポリアミドアミン(富士化成工業(株)製“トーマイド”(登録商標)#296)0.4質量部をクロロホルム228質量部とメタノール76質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を450rpmで攪拌しながらポリビニルアルコール(関東化学(株)製)を6wt%溶解させた水溶液360質量部を徐々に滴下し、該溶液を分散媒中に粒子分散させ、溶媒を除去したのちにポリアミド微粒子を得た。得られたポリアミドをポリアミド微粒子(8)とする。
ポリアミド微粒子(9)としては、市販品のナイロン12を主体とするポリアミド微粒子(東レ(株)製“SP−500”(登録商標))を用いた。
ポリアミド微粒子(10)としては、4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミド(エムザベルケ社製“グリルアミド”(登録商標)−TR90)を粉砕しそのまま用いた。
(2)ポリアミド微粒子のメディアン径測定
ポリアミド微粒子のメディアン径はレーザー粒度分布計(SALD―2100:島津製作所(株)製)を用いて測定した。測定に際しては、測定するポリアミド微粒子を界面活性剤である“Triton”(登録商標) X−100(シグマアルドリッチ社製)0.5質量%水溶液に約0.1質量%の濃度で分散させ、この分散液を測定サンプルとし、上記粒度分布計でメディアン径の測定を行った。
(3)ポリアミド微粒子の微小圧縮強度の測定
ポリアミド微粒子を微小圧縮試験機(MCT−W500:島津製作所)で、試験力9.8mN、負荷速度0.0892mN/sec、上部加圧圧子が平面50Φμmで、粒子径が10μmの粒子を1粒子ずつ試験した。本発明における微小圧縮強度とは、粒子径の10%変位した試験力から算出した10%強度のことであり、10%強度は次の式で求めた。
10%強度(MPa)=2.8P/πd
P:試験力(N)
d:粒子径(mm)。
(4)ポリアミド微粒子の吸水後のガラス転移温度測定
ポリアミド微粒子を71℃の温水中に2週間浸漬し、充分に吸水させた後、示差走査熱量計(DSC2910:TA Instruments Japan社製)を用い、窒素ガス流量30ml/minで、昇温速度10℃/minで昇温し、JIS K7121(1987)に基づいて求めた中間点温度でガラス転移温度を測定した。各ポリアミド微粒子のポリアミド100質量部に対する熱硬化性樹脂量(質量部)、マトリックス樹脂に対するポリアミド微粒子添加量(wt%)、メディアン径(μm)、引張降伏応力(MPa)と吸水時のガラス転移温度(℃)を表1に示す。
(5)マトリックス樹脂の作製
混練装置でテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)(住友化学(株)製 ELM−434)75部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製“エピコート”825)50部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学(株)製“エピクロン”(登録商標)830)25部にポリエーテルスルホン(PES)(住友化学(株)製 スミカエクセルPES5003P)15部を配合、溶解した後、硬化剤である4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)(“Ardur”(登録商標)976−1,ハンツマンアドバンストマテリアル社製)40部を混練し、樹脂組成物を調整した。この樹脂組成物を1次樹脂とした。
一方、混練装置でテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)(住友化学(株)製 ELM−434)75部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学(株)製“エピクロン”(登録商標)830)25部にポリエーテルスルホン(PES)(住友化学(株)製 スミカエクセルPES5003P)15部を配合、溶解した後、上記で作製したポリアミド微粒子1種類を50部混練し、さらに硬化剤である4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)(“Ardur”976−1,ハンツマンアドバンストマテリアル社製)40部を混練し、樹脂組成物を調整した。この樹脂組成物を2次樹脂とした。
(6)プリプレグの作製
1次樹脂を目付け35g/mとなるように離型紙上にフィルムコーティングしたものを2枚作製した。コーティング面を向かい合わせにした間に、フィラメント数が24000本である炭素繊維(東レ(株)製、‘トレカ’(登録商標)T800G)を一方向に整列させ、加熱加圧して樹脂を含浸させ、炭素繊維目付250g/m、樹脂含有率が21.9質量%の1次プリプレグを得た。次に、2次樹脂を目付け35g/mとなるように離型紙上にフィルムコーティングしたものを2枚作製した。この2次樹脂コーティングフィルムを向かい合わせにした間に、先ほどの1次プリプレグを通し、1次と同じように加熱加圧し、炭素繊維目付250g/m、樹脂含有率が35.9質量%の2次プリプレグを作製した。この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSS測定用中間材料として供試した。
(7)CFRPの層間剪断強度(HW ILSS)測定
CFRPを構成するプリプレグを0度方向に12層積層し、オートクレーブ中で温度177℃、圧力0.6MPaで2時間加熱硬化し、CFRPを得た。このCFRPについて、ASTM D2402−07に従い、0度方向が13mm、幅方向が6.35mmの長方形に切り出し、ASTM D2402―07に従って、71℃の温水中に2週間浸漬し、充分に吸水させた後、82℃の環境下で層間剪断強度を測定した。
(8)CFRPのCAI測定
CFRPを構成するプリプレグを、[45°/0°/−45°/90°]3s(記号sは、鏡面対称を示す)の構成で積層し、オートクレーブ中で温度177℃、圧力0.6MPaで2時間加熱硬化し、CFRPを得た。このCFRPについて、JIS K7089(1996)に従い、0度方向が152.4mm、90度方向が101.6mmの長方形に切り出し、この中央に落下高さ571mmで5.4kgの落錘衝撃を与え平均衝撃後圧縮強度を求めた。また、測定については、室温乾燥状態(25℃±2℃、相対湿度50%)で行った。
(実施例1)
(1)で作製したポリアミド微粒子(1)を使用し、(5)のマトリックス樹脂作製方法で2次樹脂を作製した。(6)にあるようにプリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例2)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例3)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例4)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例5)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例6)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(実施例7)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(7)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(比較例1)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(8)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(比較例2)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(9)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製し、この2次プリプレグを用いてCFRPのCAI及びHW ILSSを求めた。
(比較例3)
ポリアミド微粒子(1)をポリアミド微粒子(10)に変更した以外は、実施例1と同様にして、2次プリプレグを作製した。しかし、粒子が大きくプリプレグを作製することができなかった。
以上の各実施例と各比較例の構成と得られた結果を、次の表1に纏めて示す。実施例1〜7の結果から分かるとおり、CFRPのCAI、HW ILSSが比較例1〜3と比較し両立していることがわかる。これは、上記規定した化学構造を有するポリアミド微粒子を用いた場合は、CAIとHW ILSSを満足するが、比較例1,2のように本発明で規定した化学構造以外のポリアミド微粒子を用いた場合では両特性を満足することができていない。また本発明で規定した化学構造でポリアミド微粒子の微小圧縮強度が20MPa以下で、吸水時のガラス転移温度が90℃以上であれば両特性を満足している。比較例3では、メディアン径200μmであるとプリプレグを作製する際にフィルムコーティングしたものが作製できず評価することができなかった。
Figure 2009221460
本発明の炭素繊維強化複合材料(CFRP)は、航空機の部材の他に、テニスラケットやゴルフシャフトなどのスポーツ用品、自動車のバンパーやドアなどの外板部材、およびシャシーやフロントサイドメンバなど自動車の構造部材などに適用することができる。
本発明の一例であるCFRPのモデル断面図である。
符号の説明
1 基本CFRP層
2 基本CFRP層
3 基本CFRP層
4 層間領域
5 ポリアミド微粒子

Claims (11)

  1. 少なくとも4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体と脂肪族ジカルボン酸を必須構成成分とするポリアミドと、下記に示す(A)から選ばれる少なくとも1種以上である熱硬化性樹脂、および、下記に示す(B)から選ばれる少なくとも1種以上である硬化剤とを含有してなり、メディアン径が150μm以下であることを特徴とするポリアミド微粒子。
    (A) エポキシ樹脂、フェノール樹脂
    (B) 芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミン、カルボン酸無水物、ルイス酸錯体、酸系硬化触媒、塩基系硬化触媒
  2. ポリアミドが4, 4’−ジアミノ−3, 3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンと1,12−ドデカンジカルボン酸を必須構成成分とする請求項1に記載のポリアミド微粒子。
  3. 前記のポリアミドに4, 4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及び/またはその誘導体、イソフタル酸、12−アミノドデカン酸を構成成分とするポリアミドを含む請求項1または2に記載のポリアミド微粒子。
  4. ポリアミド100質量部に対して、熱硬化性樹脂が0.1から25質量部含有されている請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド微粒子。
  5. 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド微粒子。
  6. 硬化剤が芳香族アミン、脂肪族アミン、ポリアミドアミンから選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド微粒子。
  7. 微小圧縮強度が20MPa以下である請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド微粒子。
  8. 吸水時のガラス転移温度が90℃以上である請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド微粒子。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド微粒子と、マトリックス樹脂、炭素繊維とを含むプリプレグ。
  10. 請求項9に記載のプリプレグを硬化して得られる炭素繊維強化複合材料。
  11. 前記炭素繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂、請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド微粒子、及び、炭素繊維を含む層が複数積層されてなり、該ポリアミド微粒子は、その総量の80質量%以上が、層間領域に存在している請求項10に記載の炭素繊維強化複合材料。
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