JP2009220033A - 排気浄化触媒装置 - Google Patents

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博昭 藤田
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好央 武田
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智 平沼
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礼子 百目木
Hiroki Fukuoka
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Abstract

【課題】排気圧力損失を抑制すると共に良好な排気浄化性能を確保しながら、複数の排気浄化機能を有した排気浄化触媒装置を提供する。
【解決手段】第1の触媒成分である酸化触媒を含有して形成された担体42aに、アンモニアを還元剤として排気中の窒素酸化物を選択還元するアンモニア選択還元触媒成分を第2の触媒成分としてコーティングした後段触媒装置42を、アンモニア選択還元型NOx触媒装置40の下流側に配置する。
【選択図】図2

Description

本発明はエンジンの排気を浄化するための排気浄化触媒装置に関し、特に複数の触媒成分を有した排気浄化触媒装置に関する。
ディーゼルエンジン等のエンジンから排出される排気中には、大気汚染物質であるNOx(窒素酸化物)が含まれている。そこで、エンジンの排気通路にアンモニア選択還元型NOx触媒装置を配設し、還元剤としてアンモニアをアンモニア選択還元型NOx触媒装置に供給することにより、NOxを選択還元して排気を浄化するようにした排気浄化装置が知られている。
この排気浄化装置では、上流側の排気中に尿素水を供給し、この尿素水が排気の熱により加水分解して生じたアンモニアがアンモニア選択還元型NOx触媒装置に供給される。アンモニア選択還元型NOx触媒装置に供給されたアンモニアは一旦アンモニア選択還元型NOx触媒装置内の触媒成分に吸着し、このアンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応がアンモニア選択還元型NOx触媒の触媒成分によって促進されることによりNOxの還元が行われ排気が浄化される。
ここで、アンモニア選択還元型NOx触媒装置に供給されるアンモニアは、必ずしも全量がNOxの選択還元に消費されるわけではなく、一部はそのままアンモニア選択還元型NOx触媒装置から排出されてしまう場合がある。そこで、アンモニア選択還元型NOx触媒装置の下流側にはアンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出したアンモニアを除去するための後段触媒装置が設けられる。
また、アンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出する排気中には、このようにアンモニア選択還元型NOx触媒装置で消費されなかったアンモニアのほかに、アンモニア選択還元型NOx触媒装置で選択還元されなかったNOxが含まれる場合がある。従って、後段触媒装置には、アンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出した排気中のアンモニアを除去することができるだけではなく、排気中のNOxも除去することができるようにする必要がある。
アンモニア選択還元型NOx触媒装置からアンモニアが流出するケースとしては、アンモニア選択還元型NOx触媒装置において選択還元されなかったNOxと共に、NOxの選択還元に寄与しなかったアンモニアが流出するケースと、アンモニア選択還元型NOx触媒装置においてNOxが十分に選択還元され、余剰となったアンモニアが流出するケースとがある。
そこで、後段触媒装置については、これら2つのケースのいずれにおいても、アンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出されたNOxやアンモニアを除去して排気を浄化することができるようにするため、後段触媒装置の担体に2種類の触媒成分をコーティングすることが考えられる。図3は、このような後段触媒装置100を示すものであり、2種類の触媒成分がコーティングされた担体100aの断面の一部を拡大して示す模式図である。
後段触媒装置100の担体100aは一般的に用いられているハニカムタイプのセラミック製担体であり、図3に示されるように、後段触媒装置100の担体100a内に形成された排気の流動通路の表面には、酸化触媒成分がコーティングされて第1コーティング層100bが形成されている。また、第1コーティング層100b上にはアンモニアを還元剤としてNOxを選択還元するアンモニア選択還元触媒成分がコーティングされて第2コーティング層100cが形成されている。
このように構成された後段触媒装置に対し、NOxとアンモニアの両方を含んでアンモニア選択還元型NOx触媒装置から排気が流入した場合には、第2コーティング層100cに含まれるアンモニア選択還元触媒成分が、排気中のアンモニアを還元剤としてNOxを選択還元して無害なN(窒素)とHO(水)とに変換する。
また、このときアンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出した排気中に含まれるアンモニアの量が、後段触媒装置におけるNOxの選択還元に必要な量より多い場合や、アンモニア選択還元型NOx触媒装置で余剰となったアンモニアがアンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出した場合には、第1コーティング層100bに含まれる酸化触媒成分が排気中のアンモニアの一部を酸化してNOxに変換し、更に第2コーティング層100cに含まれるアンモニア選択還元触媒成分が、このNOxを残りのアンモニアで還元して無害なNとHOとに変換する。
この排気浄化触媒装置のように、2種類の触媒成分を有した後段触媒装置は、例えば特許文献1によって提案されている。
特開平5−146634号公報
しかしながら、担体に2種類の触媒成分をコーティングした場合、上述のようにコーティング層が2層になるため、担体内に排気を通過させるための通路が狭くなり、十分な流路面積を確保できずに排気圧力損失が増大する上、排気中に露出する表面積も減少して排気浄化効率が低下するという問題が生じる。
また、このような問題を解消するために各コーティング層の厚みを減らすと、単位体積あたりの触媒成分量が減少してしまうため、十分は排気浄化性能を確保することができなくなるという問題が生じる。
特許文献1の後段触媒装置では、排気浄化効率を向上させるため、担体側の第1コーティング層として、表面に凹凸を設けた還元触媒を配し、その窪みに第2コーティング層として酸化触媒を設けるようにしているが、このように複雑な構造の場合には、量産時にばらつきを押さえることが難しくなるという問題も加わる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気圧力損失を抑制すると共に良好な排気浄化性能を確保しながら、複数の排気浄化機能を有した排気浄化触媒装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の排気浄化触媒装置は、エンジンの排気通路に介装され、上記エンジンの排気を浄化する排気浄化触媒装置において、第1の触媒成分を含有して形成された触媒担体と、上記触媒担体にコーティングされた、上記第1の触媒成分とは異なる第2の触媒成分とを備えることを特徴とする(請求項1)。
このように構成された排気浄化触媒装置によれば、エンジンの排気中に含まれた成分に対し、触媒担体に含有された第1の触媒成分による触媒作用と、触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分による触媒作用との2通りの触媒作用が得られる。
また、このような排気浄化触媒装置において、上記第1の触媒成分は酸化触媒成分であり、上記第2の触媒成分は、アンモニアを還元剤として上記排気中の窒素酸化物を選択還元するアンモニア選択還元触媒成分であることを特徴とする(請求項2)。
このように構成された排気浄化触媒装置によれば、排気中にアンモニアとNOxとが含まれる場合に、触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分であるアンモニア選択還元触媒成分が排気中のアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元して排気中から除去する。
また、排気中に含まれるアンモニアの量が、上述したNOxの選択還元に必要な量より多い場合には、担体に含有された第1の触媒成分である酸化触媒成分が、余剰となってアンモニア選択還元触媒成分に吸着したアンモニアの一部を酸化してNOxに変換し、更にアンモニア選択還元触媒成分が、残りのアンモニアを還元剤として、このNOxを選択還元して排気中から除去する。
更に、このような排気浄化触媒装置において、上記排気浄化触媒装置は、上記排気中に供給されたアンモニアを還元剤として、上記排気中の窒素酸化物を選択還元するアンモニア選択還元型NOx触媒装置の下流側に配設されることを特徴とする(請求項3)。
このように構成された排気浄化触媒装置によれば、NOxとアンモニアの両方を含んでアンモニア選択還元型NOx触媒装置から排気が流入した場合に、触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分であるアンモニア選択還元触媒成分が排気中のアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元して排気中から除去する。
また、このときアンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出した排気中に含まれるアンモニアの量が、上述した排気浄化触媒装置におけるNOxの選択還元に必要な量より多い場合や、アンモニア選択還元型NOx触媒装置で余剰となったアンモニアがアンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出した場合には、触媒担体に含有された第1の触媒成分である酸化触媒成分が、余剰となってアンモニア選択還元触媒成分に吸着したアンモニアの一部を酸化してNOxに変換し、更に触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分であるアンモニア選択還元触媒成分が、残りのアンモニアを還元剤として、このNOxを選択還元して排気中から除去する。
本発明の排気浄化触媒装置によれば、触媒担体上のコーティング層は1層のみであるので、コーティング層を2層有した従来のものに比して、触媒担体内に排気を通過させるための通路断面積をより大きく確保することが可能となると共に、排気中に露出する表面積も増大する。
また、コーティング層の厚さは、コーティング層に含まれた触媒成分によって得られる排気浄化触媒装置の排気浄化能力と、排気浄化触媒装置における排気圧力損失の双方に影響を及ぼし、コーティング層の厚さに関して両者はトレードオフの関係にある。本発明の排気浄化触媒装置では、コーティング層を2層有した従来の排気浄化触媒装置の1層あたりのコーティング層の厚みより厚いコーティング層を形成しても、従来の排気浄化触媒装置における2層のコーティング層の厚みの合計を超えない限り、排気圧力損失を低く抑えることが可能であるため、単位体積あたりの触媒成分量を減少させて排気浄化能力を犠牲にせずにすむ。
この結果、排気圧力損失を抑制すると共に、良好な排気浄化性能を確保しながら、触媒担体に含有された第1の触媒成分による触媒作用と、触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分による触媒作用との2通りの触媒作用を得ることが可能となる。
また、請求項2の排気浄化触媒装置によれば、触媒担体に含有された第1の触媒成分である酸化触媒成分による触媒作用と、触媒担体にコーティングされた第2の触媒成分であるアンモニア選択還元触媒成分による触媒作用との2通りの触媒作用が得られる。この結果、上述した効果に加え、排気中にアンモニアとNOxとが含まれる場合には、アンモニア選択還元触媒成分により、排気中のアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元して排気中から除去する機能を得ることができる。また、排気中のアンモニアが余剰な場合には、酸化触媒成分により、余剰なアンモニアの一部を酸化してNOxに変換し、更にアンモニア選択還元触媒成分により、残りのアンモニアを還元剤として、このNOxを選択還元して排気中から除去する機能を得ることができる。
更に、請求項3の排気浄化触媒装置によれば、排気圧力損失を抑制すると共に、良好な排気浄化性能を確保しながら、2通りの触媒作用を得ることができるので、アンモニア選択還元型NOx触媒装置から流出したアンモニアやNOxを排気中から良好に除去することができる。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る排気浄化触媒装置が適用された4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)の全体構成図を示しており、図1に基づき本発明に係る排気浄化触媒装置の構成を説明する。
エンジン1は各気筒共通の高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、図示しない燃料噴射ポンプから供給されてコモンレール2に蓄えられた高圧の燃料を、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給し、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に燃料が噴射される。
吸気通路6にはターボチャージャ8が装備されており、図示しないエアクリーナから吸入された吸気は、エンジン1への吸入空気流量を検出するための吸気量センサ10を通過した後、吸気通路6からターボチャージャ8のコンプレッサ8aへと流入し、コンプレッサ8aで過給された吸気はインタークーラ12及び吸気制御弁14を介して吸気マニホールド16に導入される。
一方、エンジン1の各気筒から排気が排出される排気ポート(図示せず)は、排気マニホールド18を介して排気管20に接続されている。なお、排気マニホールド18と吸気マニホールド16との間には、EGR弁22を介して排気マニホールド18と吸気マニホールド14とを連通するEGR通路24が設けられている。
排気管20はターボチャージャ8のタービン8bを経た後、排気絞り弁26を介して排気浄化装置28に接続されている。また、タービン8bの回転軸はコンプレッサ8aの回転軸と連結されており、タービン8bが排気管20内を流動する排気を受けてコンプレッサ8aを駆動するようになっている。
排気後処理装置28は、上流側ケーシング30と、上流側ケーシング30の下流側に連通路32で連通された下流側ケーシング34とで構成される。上流側ケーシング30内には、前段酸化触媒装置36が収容されると共に、この前段酸化触媒装置36の下流側にはパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)38が収容されている。
フィルタ38は、排気中のパティキュレートを捕集してエンジン1の排気を浄化するために設けられる。フィルタ38はハニカム型のセラミック体からなり、上流側と下流側とを連通する通路が多数並設されると共に、通路の上流側開口と下流側開口とが交互に閉鎖されており、エンジン1の排気が内部を流通することによって排気中のパティキュレートを捕集する。
前段酸化触媒装置36は排気中のNO(一酸化窒素)を酸化させてNO(二酸化窒素)を生成するので、このように前段酸化触媒装置36とフィルタ38とを配置することにより、フィルタ38に捕集され堆積しているパティキュレートは、前段酸化触媒装置36から供給されたNOと反応して酸化し、フィルタ38の連続再生が行われるようになっている。
一方、下流側ケーシング34内には、排気中のアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元して浄化するアンモニア選択還元型NOx触媒装置(以下SCR触媒装置という)40が収容されると共に、SCR触媒装置40の下流側には後段触媒装置42が収容されている。この後段触媒装置42は本発明の排気浄化触媒装置に対応するものであり、SCR触媒装置40から流出したNOxやアンモニアを除去するために設けられる。また、後段触媒装置42はフィルタ38の強制再生でパティキュレートが焼却される際に発生するCOを酸化し、CO(二酸化炭素)として大気中に排出する機能も有している。
また、連通路32には、フィルタ38から流出して連通路32内を流動する排気中に尿素水を噴射供給する尿素水インジェクタ44が設けられており、図示しない尿素水タンクから尿素水インジェクタ44に対して尿素水が供給されるようになっている。尿素水インジェクタ44から噴射された尿素水は排気の熱により加水分解してアンモニアとなり、こうして生成されたアンモニアが還元剤としてSCR触媒装置40に供給される。SCR触媒装置40は供給されたアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアと排気中のNOxとの脱硝反応を促進することにより、NOxを還元して無害なNとする。
なお、このときNOxの一部が還元されずにSCR触媒装置40から流出した場合や、アンモニアがNOxと反応せずにSCR触媒装置40から流出した場合には、上述したように後段触媒装置42によってNOxやアンモニアが排気中から除去されるようになっている。
即ち、SCR触媒装置40において選択還元されなかったNOxと、NOxの選択還元に寄与しなかったアンモニアとが共にSCR触媒装置40から排気と共に流出した場合、後段触媒装置42は後段触媒装置42に流入した排気中のアンモニアを還元剤としてNOxを還元し、NとHOとに変換することにより排気を浄化する。
また、このとき後段触媒装置42に流入した排気中に含まれるアンモニアの量が上述した後段触媒装置42におけるNOxの還元に必要な量より多い場合、或いはSCR触媒装置40におけるNOxの選択還元で余剰となったアンモニアがSCR触媒装置40から排気と共に流出した場合、後段触媒装置42は余剰となったアンモニアの一部を酸化してNOxに変換し、残りのアンモニアを還元剤としてこのNOxを還元してNとHOとに変換することにより排気を浄化する。
このように、後段触媒装置42は排気中のNOxを還元するための触媒作用と、排気中のアンモニアを酸化するための触媒作用との2通りの触媒作用を有する。そして、このような2通りの機能を発揮するため、後段触媒装置42は図2に示されるように構造を有している。
図2は、後段触媒装置42における担体(触媒担体)42aの断面の一部を拡大して示す模式図である。担体42aはハニカムタイプのセラミック製担体であって、内部を排気が流動できるようになっており、第1の触媒成分として貴金属からなる酸化触媒成分が含有された担体素材を焼成することにより形成されたものである。図2に示されるように、担体42a内に形成された排気の流動通路の表面には、排気中のアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元するアンモニア選択還元触媒成分(以下SCR触媒成分という)が第2の触媒成分としてコーティングされ、コーティング層42bが形成されている。
このように後段触媒装置42を構成することにより、NOx及びアンモニアの両方を含んだ排気がSCR触媒装置40から流出して後段触媒装置42に流入すると、コーティング層42bのSCR触媒成分が排気中のアンモニアを吸着し、吸着したアンモニアを還元剤としてNOxを選択還元し、NとHOとに変換することにより排気を浄化する。
また、このとき後段触媒装置42に流入した排気中に含まれるアンモニアの量が上述した後段触媒装置42におけるNOxの選択還元に必要な量より多い場合、或いはSCR触媒装置40におけるNOxの選択還元で余剰となったアンモニアがSCR触媒装置40から流出した場合、担体42aに含有された酸化触媒成分が、余剰となってコーティング層42bのSCR触媒成分に吸着したアンモニアの一部を酸化してNOxに変換する。そして、コーティング層42bのSCR触媒成分が残りのアンモニアを還元剤として、このNOxを還元してNとHOとに変換することにより排気を浄化する。
このように、後段触媒装置42が2通りの触媒作用を発揮することにより、SCR触媒装置40からNOxやアンモニアを含む排気が流出したとしても、後段触媒装置42によってこれらを適切に除去し、排気を浄化することができる。
しかも、担体42a上のコーティング層42bは1層のみであるので、コーティング層を2層有した従来のものに比して、担体42a内に排気を通過させるための通路断面積をより大きく確保することが可能となると共に、排気中に露出する表面積も増大させることができる。
コーティング層42bの厚さは、コーティング層42bを形成するSCR触媒成分によって得られる後段触媒装置42の排気浄化能力と、後段触媒装置42における排気圧力損失の双方に影響を及ぼし、コーティング層42bの厚さに関して両者はトレードオフの関係にある。本実施形態の後段触媒装置42では、コーティング層を2層有した従来の排気浄化触媒装置の1層あたりのコーティング層の厚さより厚いコーティング層42bを設けても、従来の排気浄化触媒装置における2層のコーティング層の厚みの合計を超えない限り、後段触媒装置42における排気圧力損失を低く抑えることができるため、単位体積あたりのコーティング層42b内におけるSCR触媒成分の量を減少させて排気浄化能力を犠牲にせずにすむ。
この結果、後段触媒装置42における排気圧力損失を抑制すると共に、良好な排気浄化性能を確保しながら、担体42aに含有された酸化触媒成分による触媒作用と、担体42bにコーティングされたSCR触媒成分による触媒作用との2通りの触媒作用を得て、SCR触媒装置40から排出される排気を上述のように良好に浄化することが可能となる。
以上で本発明の一実施形態に係る排気浄化触媒装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
即ち、上記実施形態では、担体42aに含有される第1の触媒成分として酸化触媒を採用し、担体42aの表面にコーティングされる第2の触媒成分としてSCR触媒成分を採用したが、第1及び第2の触媒成分はこれに限定されるものではない。
本発明の排気浄化触媒装置を上記実施形態のように後段触媒装置として用いる場合、例えば、上記実施形態における第1の触媒成分と第2の触媒成分とを逆にしてもよい。或いは、担体に含有される第1の触媒成分としては上記実施形態と同様に酸化触媒成分とし、リーン雰囲気において排気中のNOxを吸着する一方でリッチ雰囲気では吸着しているNOxを放出して還元するNOx吸着触媒成分を第2の触媒成分として担体にコーティングするようにしてもよい。この場合にも、第1の触媒成分と第2の触媒成分とを逆にしてもよい。また、上記実施形態で用いたSCR触媒成分と、上述したNOx吸着触媒成分とのいずれか一方を第1の触媒成分とすると共に、他方を第2の触媒成分としてもよい。
更に、本発明の排気浄化触媒装置は上記実施形態として示した後段触媒装置に用途が検定されるものではなく、排気浄化触媒装置の用途や仕様に応じ、その用途或いは仕様に必要とされる触媒成分に第1及び第2の触媒成分の少なくとも一方を変更することが可能である。
また、図1に示された上記実施形態におけるエンジン1の全体構成についても、これに限定されるものではなく、種々変更が可能である。
本発明の一実施形態に係る排気浄化触媒装置が適用されたエンジンの全体構成図である。 図1の後段触媒装置における担体の断面部分を示す模式図である。 従来の後段触媒装置における担体の断面部分を示す模式図である。
符号の説明
1 エンジン
20 排気管(排気通路)
40 アンモニア選択還元型NOx触媒装置
42 後段触媒装置(排気浄化触媒装置)
42a 担体(触媒担体)
42b コーティング層

Claims (3)

  1. エンジンの排気通路に介装され、上記エンジンの排気を浄化する排気浄化触媒装置において、
    第1の触媒成分を含有して形成された触媒担体と、
    上記触媒担体にコーティングされた、上記第1の触媒成分とは異なる第2の触媒成分と
    を備えることを特徴とする排気浄化触媒装置。
  2. 上記第1の触媒成分は酸化触媒成分であり、
    上記第2の触媒成分は、アンモニアを還元剤として上記排気中の窒素酸化物を選択還元するアンモニア選択還元触媒成分である
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化触媒装置。
  3. 上記排気浄化触媒装置は、上記排気中に供給されたアンモニアを還元剤として、上記排気中の窒素酸化物を選択還元するアンモニア選択還元型NOx触媒装置の下流側に配設されることを特徴とする請求項2に記載の排気浄化触媒装置。
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