JP2009217124A - レンズ及びカメラモジュール及びレンズの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リフロー工程等の高温環境に対応可能な遮光部材付きレンズを提供する。
【解決手段】樹脂レンズ部、樹脂と異なる線膨張係数を持つ材料で形成された遮光部材、及び該遮光部材を互いに接続する樹脂接続部とからなり、これらが一体化されて構成されるレンズであって、樹脂レンズ部の外周に沿って少なくとも2つ以上に分割するような位置に、遮光部材を配置したレンズとする。これによって高温環境下での樹脂レンズ部の膨張に対して、遮光部材もレンズが大きくなる方向に独立して移動して樹脂レンズ部が大きく変形するのを防ぐ。また、樹脂レンズ部が膨張して大きくなって、遮光部材が移動した際にも、遮光部材の間の樹脂接続部がバネ的に機能して、樹脂レンズ部に残ると問題となる変形を抑制し、かつ樹脂レンズ部と遮光部材との間の界面に与えるストレスを低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に携帯電話、デジタルカメラなどの携帯情報端末機器に利用するためのプラスチックレンズに関するものである。
特許文献1に記載の図9(文献内では図1)に示すプラスチックレンズ61は、インサート成形によって遮光レンズ枠62内にレンズ部63を一体成形して構成される製品を前提とした発明である。下型部65と上型部66からなる金型64を用いて端部に円形の開口部73を持った遮光レンズ枠62をインサート成形することにより、遮光レンズ枠62にレンズ部63を組み付けているので、遮光レンズ枠62における光入射規制窓72のセンターとレンズ部63の光軸Lとの心出しが極めて高い精度で実現され、コストの低減を招来する。さらに、レンズ部63には、光入射面63aの下に光軸Lを中心とした環状なクビレ部74が設けられ、遮光レンズ枠62には、このクビレ部74内に挿入された凸部71が設けられているので、凹凸嵌合によって、遮光レンズ枠62からレンズ部63が簡単に脱落してしまうことが防止され、使用時において遮光レンズ枠62内でレンズ部63が位置ズレを起こすことをも防止する。また、レンズ部63の光入射面63aを極めて高い精度で成形する必要性と、光入射面63aの設計変更に対応できる融通性を同時に満足するために金型64にはレンズ駒67が採用されている。また遮光面80は成形によりバリが付着した際に光入射面63aに与える影響を小さくするために光軸Lと直交するよう外周に向かって延びている。
特開2005−84328号公報(2005年3月31日公開)
しかしながら、従来技術のようにレンズの中に遮光部材を挟むだけでは、高温雰囲気中にレンズがさらされた場合に問題が起こる。
例えば、レンズや遮光部材に耐熱性があり、リフロー工程のような高温雰囲気中に投入された場合で、レンズと遮光部材の材料が異なり、両者の線膨張係数が異なる場合には、レンズが温度上昇で変形する際、レンズ部の変化量と、遮光部材の変化量が大きく異なり、レンズ部が遮光部材によって拘束され、レンズ部、または遮光部材が変形する。また、カメラモジュールに組みこんだ際には、遮光部材は他のレンズの遮光部材等に拘束されるので、レンズのみに変形が集中して、レンズ部の変形の他に遮光部材とレンズ部との界面でのはがれが発生するまたはレンズ部が破断する等の別の問題も発生する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度変化によるレンズ部の変形を抑制したレンズを提供することを課題とする。更に、温度変化によるレンズ部の変形を抑制したレンズの生産方法を提供する。
本発明に係るレンズは、樹脂レンズ部、前記樹脂レンズ部とは異なる線膨張係数を持つ材料で形成された少なくとも2つの遮光部材、及び前記遮光部材の1つと他の1つとを互いに接続する少なくとも2つの樹脂接続部とからなり、これらが一体化されて形成されるレンズであって、前記樹脂レンズ部の外周に沿って少なくとも2つに分割するような位置に、各遮光部材を配置したことを特徴としている。
上記の構成によれば、リフロー工程等で加熱された時の温度変化による樹脂レンズ部の膨張に対して、遮光部材の間の樹脂接続部がバネ的に機能し遮光部材が樹脂レンズの膨張に合わせて移動することによって、樹脂レンズ部の変形を抑制し、樹脂レンズ部と遮光部材の界面に与えるストレスも低減し界面での剥離や損傷を抑制する。
本発明に係るレンズの前記樹脂接続部は、前記樹脂レンズ部の有効径内の最小厚さより薄く形成されることが好ましい。
これにより樹脂接続部の柔軟性がさらに高まり、樹脂レンズ部の変形をより効果的に抑制できる。
さらに前記樹脂接続部は前記遮光部材の最小厚さより薄く形成されることで、樹脂接続部の柔軟性がさらに高まり、樹脂レンズ部の変形をより効果的に抑制できる。
本発明に係るレンズは、前記樹脂接続部と前記樹脂レンズ部とを同一材料で形成することができる。
これにより本発明のレンズを作成する際に、遮光部材をインサートして一つの樹脂を注入するだけで樹脂接続部と樹脂レンズ部とを同時に作製できる。
本発明に係る前記樹脂接続部は、互いに隣接する2つの遮光部材と、前記互いに隣接する2つの遮光部材を接続する樹脂接続部と、前記樹脂レンズ部の周縁とによって形成された穴部を有することが好ましい。
これにより前記樹脂レンズ部と前記樹脂接続部とが分断されるため、温度変化による樹脂レンズ部の形状変化を遮光部材の移動だけで吸収することができる。この結果、樹脂レンズ部と樹脂接続部の境界での歪が低減され、樹脂レンズ部の変形をより効果的に抑制することができる。
前記遮光部材の前記樹脂レンズ部と接する部分の断面形状は三角形状であることが好ましい。
これにより前記樹脂レンズ部と前記遮光部材の界面で、樹脂レンズ部が遮光部材を押す力を緩和し、レンズ全体の形状変形をより効果的に抑制する。
前記遮光部材の前記樹脂レンズ部と接する面に凹凸形状が設けられていることが好ましい。
これにより前記遮光部材と前記樹脂レンズ部との接着力が高まり、温度変化によるレンズの形状変化があった場合、樹脂レンズ部と遮光部材の界面での剥離を抑制することができる。
また、本発明に係るレンズの製造方法は、前記樹脂レンズ部、前記樹脂レンズ部の外周に沿って配置される前記樹脂レンズ部とは異なる線膨張係数を持つ材料で形成された4つの前記遮光部材、及び前記遮光部材を互いに接続する樹脂接続部とからなり、これらが一体化されて形成される外形が矩形状であるレンズの製造方法であって、隣り合う前記レンズを構成する前記遮光部材が繋がった遮光材料をアレイ状に配置する工程と、前記樹脂レンズ部を形成する樹脂を用いて複数の前記レンズを一体成形する工程と、これを各レンズ外形が矩形状になるよう切断して前記レンズを形成する工程からなることを特徴としている。
これにより本発明におけるレンズを同時に大量に作製することができる。
また、本発明に係るレンズの製造方法は、前記樹脂レンズ部、前記樹脂レンズ部の外周に沿って配置される前記樹脂レンズ部とは異なる線膨張係数を持つ材料で形成された4つの前記遮光部材、及び前記遮光部材を互いに接続する樹脂接続部とからなり、これらが一体化されて形成される外形が矩形状であるレンズの製造方法であって、複数の前記遮光部材が繋がった遮光材料が接続部をもって互いに接続されたアレイ状遮光材料を配置する工程と、前記樹脂レンズ部を形成する樹脂を用いて複数の前記レンズを一体成形する工程と、前記アレイ状遮光材料中の前記接続部と前記一体成形されたレンズを、前記レンズ外形が矩形状になるよう切断してレンズを形成する工程とからなることを特徴としている。
これにより遮光材料の配置が容易になり、本発明におけるレンズを同時に、より早く大量に作製することができる。
本発明に係るカメラモジュールは、前記レンズを少なくとも2つ以上用い、前記レンズが互いに貼り合わされて構成され、前記レンズからの光が結像する位置に撮像センサを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、リフロー工程等、高温雰囲気中においても樹脂レンズが変形せず、高温雰囲気を出た後でも、撮像性能の劣化を防ぐことができる。
以上のように、本発明のレンズは樹脂レンズ部の外周部が2つ以上に分割された遮光部材とそれを接続する樹脂接続部によって構成されているので、リフロー工程等で加熱された時の温度変化による樹脂レンズ部の膨張に対して、遮光部材の間の樹脂接続部がバネ的に機能し遮光部材が樹脂レンズの膨張に合わせて移動することによって、樹脂レンズ部の変形を抑制し、樹脂レンズ部と遮光部材の界面に与えるストレスも低減し界面での剥離や損傷を抑制する。
本発明の実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明すると以下の通りである。
[実施の形態1]
図1(a),(b),(c)を用いて本発明におけるレンズ101について説明する。レンズ101は樹脂製の樹脂レンズ部1の周りに遮光部材2a〜2cと樹脂接続部3a〜3cが一体化されて形成されている。樹脂接続部3a〜3cは、遮光部材2a〜2cを図1(a)のようにつなぎ合わせる機能を有している。また、形成されるレンズの中の樹脂レンズ部1の形状は図1(c)に示すようなメニスカスレンズである。
遮光部材は、図1(a)で示すように3つ配置されている。配置の形態としては、樹脂レンズ部1の外周に沿って見込み角度的に見て等分割されるように配置されている。
図1に示すレンズ101では、レンズ101全体の直径が5mmで、樹脂レンズ部1の有効径D1は2.2mmである。また、レンズ101の遮光部材2a〜2cの厚さは0.5mm、樹脂レンズ部1は、中心厚さが0.485mmのメニスカスレンズである。樹脂レンズ部1の曲率半径は任意に設定可能であるが、ここでは上面3mm、下面2.8mmである。
本発明のレンズは、遮光部材込みで耐熱性を持ち、かつ温度変化で変形を抑制されることが重要である。
このため、樹脂レンズ部1用樹脂としては、250℃の雰囲気中で最大5分程度耐える樹脂が選ばれる。この温度上昇に耐える耐熱性を持つものが必要で、シリコーン樹脂、及びシリコーン系とアクリル系とを混合したハイブリッド樹脂を用いることができるが、本実施の形態では、カネカ製のシリコーン系とアクリル系とのハイブリッド樹脂を用いる。
また、遮光部材2a〜2cとしても、PEEK、PPS、LCP、ナイロン等、種々の耐熱性のある樹脂を使用することができるが、これらの中でPPS材を本実施の形態では選択する。本樹脂はガラスフィラーを入れて強化されている。
遮光部材の間には、樹脂接続部3a〜3cが形成されて、遮光部材間の接続がなされており、本実施の形態では、その樹脂接続部3a〜3cの樹脂材料として、樹脂レンズ部1を形成する材料よりも柔らかい樹脂で、シリコーン系の樹脂を用いる。
本実施の形態や、後述の実施の形態で説明するレンズでの、レンズの温度変化による変形は材料の線膨張係数の差に影響される部分が大きい。ここで、本実施の形態におけるレンズで使用するシリコーン系とアクリル系のハイブリッド樹脂は、線膨張係数が1.1×10E−4/Kで、遮光部材2a〜2cとして用いるPPSは、線膨張係数が2×10E−5/Kである。耐熱性の材料で見た場合、透明な樹脂レンズ部1用材料は、線膨張係数が大きく、逆に、遮光部材2a〜2cの材料の線膨張係数は小さい。
この線膨張係数の差による形状変化は以下のように説明できる。まず、遮光部材2a〜2cの間に、樹脂接続部3a〜3cが全く設けられない場合、樹脂レンズ部の周囲の遮光部材が樹脂レンズ部よりも線膨張係数が小さいため、250℃まで加熱されるような高温の雰囲気にさらされたとき、樹脂レンズ部の膨張が遮光部材の膨張を上回り、この際の応力を緩和するように、レンズ側が変形するような形状変化が発生する。
その際の樹脂レンズ部の変形の影響は異種材料が接する境界面付近に集中し、場合によっては、そこでのレンズ剥がれや、レンズ破断におよぶ可能性がある。また、ヤング率がPPSでは10GPa程度、シリコーン系とアクリル系とのハイブリッド樹脂では0.5GPa程度であるため、この差による変形が、レンズの高さ方向歪(遮光部材の端部とレンズの中心部との高さの差)として、10μm程度発生すると計算される。
これに対して、本実施の形態のレンズ101では、樹脂レンズ部1の周辺にある遮光部材2a〜2cは、互いには、樹脂接続部3a〜3cを介してつながっているので、250℃の高温雰囲気中で、樹脂レンズ部1が線膨張により大きくなっても、互いに独立した方向、具体的には、レンズの中心から放射状の方向(図1(a)で、矢印A1〜A3の方向)に移動することになる。これにより樹脂レンズ部1が、樹脂レンズ部1と遮光部材2a〜2cの線膨張係数差の影響を受けることがなくなる。つまり、樹脂レンズ部1を変形させる力が非常に弱められる。この結果樹脂レンズ部1と遮光部材2a〜2cとの境界でのレンズ破断やレンズ剥離の発生が抑制される。
また、このとき、樹脂接続部3a〜3cは、それに接する樹脂レンズ1と、遮光部材2a〜2cのうちのいずれか2つから力を受けるが、本実施の形態では、樹脂接続部3a〜3cが、シリコーン樹脂で形成されており、そのヤング率が遮光部材の50分の1の、0.2GPaであるため、樹脂レンズ部1の周囲の遮光部材2a〜2cの中心円弧長の、約3.5mmに対して、50分の1の0.07mm以上の幅(W1)、例えば0.1mmの幅があればよい。このとき、樹脂接続部3a〜3cが変形することで、遮光部材2a〜2cの移動の影響での寸法変化を吸収して、遮光部材2a〜2cの動きが制約されることによる樹脂レンズ部1の変形への影響が緩和される。
[実施の形態2]
図2(a),(b),(c)を用いて、本実施の形態の別の形態を説明する。本実施の形態における、レンズ102の形状は矩形状である。四角形は5mm角で、有効径D1=2.2mmの樹脂レンズ部11が、独立した4つの遮光部材12a〜12dに囲まれるように形成される形態である。樹脂レンズ部11は実施の形態1と同一のメニスカスレンズ(図2(c)参照)である。本実施の形態は、レンズをシート状に作製した後、切断して作製するタイプのレンズに多い形態である。
ここで、遮光部材12a〜12dの最小厚さT2も0.5mmで、樹脂レンズ部11の最小厚さT1は0.485mmである。さらに、樹脂レンズ部11の材料は、実施の形態1と同じ、シリコーン系とアクリル系とのハイブリッド樹脂で、遮光部材12a〜12dの材料も実施の形態1と同じPPSである。
本実施の形態において、樹脂接続部13a〜13dは4つあり、ここでも、実施の形態1の場合と同じように、250℃の雰囲気中で最大5分という高温雰囲気中において、樹脂レンズ部11の変形への影響を緩和する。
レンズ102においては、高温雰囲気中で樹脂レンズ部11が膨張して大きくなる。この際には、遮光部材12a〜12dは、図2(a)の矢印B1からB4で示すように、樹脂レンズ部11の中心から放射状に広がるように移動しようとする。この際にも、樹脂レンズ部11の変形を起こす力が低減されるので、樹脂レンズ部11と、遮光部材12a〜12dとの境界でのレンズ破断やレンズ剥離が抑制される。
本実施の形態では、図2(b)が示すように樹脂接続部13a〜13dの厚さT3を、樹脂レンズ部11の最小厚さT1や、遮光部材12a〜12dの厚さT2=0.5mmの40%の厚さの0.2mmとする。樹脂接続部13a〜13dの断面積が小さくなることで、接する遮光部材12a〜12d及び樹脂レンズ部11に対する反発力が小さくなるので、樹脂接続部13a〜13dは、遮光部材12a〜12dが移動した際にも、その移動による形状の変形をより大きく緩和し、樹脂レンズ部11の変形をより抑制できる。
また、樹脂接続部13a〜13dの形態としては、遮光部材12a〜12dの1辺がほぼ2.5mmであるから、実施の形態1で用いたシリコーン樹脂、ヤング率0.2GPaを用いると、樹脂接続部の幅W2を0.1mmとすることで、十分に樹脂レンズ部11の変形緩和の効果がある。本実施の形態では、樹脂接続部の厚さT3が薄いので、遮光部材12a〜12dの間に挟む樹脂接続部の幅W2をさらに狭くすることができる。
このことは、樹脂接続部13a〜13dの材料が実施の形態1と同じ場合は、樹脂接続部13a〜13dの厚さT3が、0.5mmでも樹脂レンズ部11の変形緩和用にこれを用いることができることも示す。
図2を用いて説明可能な他の実施の形態として、樹脂接続部13a〜13dの厚さT3が、0.2mmであることから、その材料に、ヤング率、0.5GPaのシリコーン系とアクリル系のハイブリッド樹脂5を用いる例がある。本実施の形態では、樹脂接続部13a〜13dの厚さT3が0.2mmと40%であるから、ヤング率が2.5倍の0.5GPaの材料でも、0.1mmの幅W2で、先の例と同様に樹脂レンズ部11の変形緩和の機能を持たせることができる。
また、樹脂レンズ部11と、樹脂接続部13a〜13dが同一の材料であることから、レンズ102は、樹脂レンズ部11と、樹脂接続部13a〜13d用の樹脂を、遮光部材12a〜12dをインサートした形で一括成形して、作製できる。なお、成形方法としては、射出成形や、圧縮成形、トランスファー成形等を用いることができる。
[実施の形態3]
図3(a),(b)を用いて、本発明の他の実施の形態のレンズ103について説明する。本実施の形態でのレンズ103は5mm角の矩形状で、樹脂レンズ部11の有効径D1は2.2mmであり、実施の形態2と同一の外形を有しており、使用する樹脂レンズ部11、及び遮光部材12a〜12dの材料も同一のものを用いる。また図2(a)、(b)、(c)と同等の機能を有する構成要素については同一の符号を付記してその説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態2で示したレンズ102の樹脂レンズ部11と樹脂接続部15a〜15dとの間に、穴部14a〜14dを形成した形態になっている。高温雰囲気に本実施の形態のレンズ103がさらされた場合に、矢印B1〜B4で示す方向へ遮光部材12a〜12dが広がる力は、実施の形態2のレンズ102に示す形態のレンズでは、樹脂接続部13a〜13dと樹脂レンズ部11との境界部にわずかに影響を及ぼす。これは、樹脂接続部13a〜13dと樹脂レンズ部11とがつながっているからである。
本実施の形態では、図3(a)のように穴部14a〜14dを形成するので、樹脂接続部15a〜15dと樹脂レンズ部11との接続を断つことができる。この結果、高温状態での樹脂レンズ部11の形状変化の影響が遮光部材12a〜12dにのみ伝わるようになる。つまり、樹脂接続部15a〜15dは樹脂レンズ部11の変形と無関係に遮光部材12a〜12dとの間をバネ的に接続する機能だけを持つことになる。
また樹脂接続部15a〜15dの断面積が小さくなるので、樹脂接続部15a〜15dの幅W3をさらに小さくすることができる。あるいは遮光部材12a〜12dが移動した際にも、その移動による形状の変形をより大きく緩和し、樹脂レンズ部11の変形をより抑制できる。
ここで、穴部14a〜14dの穴形状については、図3(a)に示す角穴があるほか、円形穴、楕円状の穴等、形態を任意に選ぶことができる。つまり、レンズへの穴部加工の際にやりやすい形態を選ぶことが可能である。
また、図3(b)の断面図(S−S)が示すように本実施の形態におけるレンズ103における穴部14a〜14dは貫通穴であるが、貫通しない穴部も採用できる。例えば、本実施の形態では、遮光部材12a〜12dの厚さが0.5mmであるので、穴部14a〜14dの深さを0.4mmにしてもよい。また、遮光部材、及び樹脂レンズ部と接さない穴部も採用できる。この場合も樹脂接続部の張力(反発力)が小さくなるので、樹脂レンズ部11の変形をより抑制する効果を生む。なおこれらの穴部はレンズ103を成形する金型によってレンズと同時に作製することもできる。
この他、樹脂接続部15a〜15dも実施の形態2の図2(b)と同様に薄くすることで、さらに樹脂レンズ部11の変形を緩和する効果を得ることができる。さらに、樹脂接続部15a〜15dと樹脂レンズ部11とは一括して成形で作製できる。
[実施の形態4]
図4(a)に示すように、本実施の形態のレンズ104では、樹脂レンズ部11と、遮光部材16a〜16dの各部材が、樹脂レンズ部11と接する形状に特徴がある。レンズ104において、遮光性を失わないように遮光範囲は、実施の形態2、3と同じであるが、遮光部材16a〜16dの断面形状(X−X断面)は、図4(b)に示すように、先端が三角形状になるような形になっており、樹脂レンズ部の外周17a〜17dは遮光部材の三角形状部18a〜18dと重なっている。この時樹脂レンズ部の有効径はD2である。このことは、樹脂レンズ部11が高温雰囲気中で膨張変形した場合、樹脂レンズ部11が矢印B1〜B4の方向に移動し遮光部材16a〜16dを押す力を三角形状の部分、図4(b)中の18a、18dの上下に均等に分割する。図では示さないが、遮光部材16a〜16dの全てが、同じ三角形状の部分を有している。
この樹脂レンズ部11が遮光部材16a〜16dを押す力の分割により、三角形状の部分と重なる樹脂レンズ部11の一部が変形を起こすことによって、遮光部材16a〜16dの移動もわずかだが小さくなる。この結果樹脂接続部15a〜15dが吸収する力も緩和され、樹脂レンズ部11の温度変化による変形に対応するマージンがその分広くなる。言い換えれば、高温雰囲気中での変形抑制機能を発揮できる温度の上限が上がることになる。
なお、実施の形態1、2、3で示した構造を本実施の形態での構造と複合させて使用することで、より高温までの樹脂レンズ部11の変形防止効果を持たせることができる。
[実施の形態5]
図5(a),(b)の構造を持つレンズ105について、図5に示す各部分に付す符号は、他の実施の形態と同様である。本実施の形態では、図5(b)に示す樹脂レンズ部11と遮光部材12a〜12dとの間の界面19a〜19dに対して、樹脂レンズ部11と遮光部材12a〜12dとのどちらか一方に微小な凹凸構造を設けることで、樹脂レンズ部11と遮光部材12a〜12dとの接着力を高めており、高温雰囲気中に投入した際の、樹脂レンズ部11の膨張時に、遮光部材12a〜12dから樹脂レンズ部11が剥がれるような状態の発生を抑制する効果がある。
ここでの微小な凹凸は、遮光部材形成後に表面を後加工で面を荒らすことのできる加工でも形成できるものであり、凹凸のレベルは3〜6μm程度である。
また、樹脂接続部13a〜13dは、その厚さに関しては、薄くした実施の形態2の構造でも製造方法に差は出ない。
図6(a),(b)を用いて、本レンズ105を作製するための製造方法を説明する。図6で示すように、樹脂レンズ部11が形成される部分20の周りに、図6で示すように遮光材料が21a〜21dの位置になるように、金型23b内で遮光部材のもとになる遮光材料を配置する。この金型23中で遮光材料が配置されない場所に、図5での樹脂レンズ部11を形成する材料、シリコーン系とアクリル系とのハイブリッド樹脂を流し込む。その後、レンズ金型23a、23bでこれを挟むことで、レンズシート24が形成される。最後にレンズシートを、22a、22b、22cなどで示す分割線で切断して、レンズ105が同時に複数形成される。
切断にはレーザダイシングやダイシングブレードによる切断手法を用いることができる。
また、図7(a)は、各遮光部材が一体化したような遮光材料を用いる例である。遮光部材は、30a〜30cで示すような、個々の遮光部材が接続部32a〜32c、33a〜33dで接続されたような構造であり、これを金型23bの中に置くことで、図6で説明した製造方法での遮光部材の配置時間を短くすることができる。これを31a〜31cなどで示す分割線で切断してレンズ105が同時に複数形成される。図7(a)で、レンズが形成される位置は同図の34a〜34dの位置である。
遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dについては、レーザやブレード等で切断する際に、レンズ部を形成すると同時に、遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dを除去することが好ましい。遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dを同時に除去する方法としては、レーザダイシングする際に、切断用のレーザのビーム径を遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dの幅に合わせることで、切断と同時に除去することや、ダイシングブレードの幅を遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dの幅と同等以上にすることで可能になる。
また、レーザの場合は2つのレーザ光源を持つ並行ビームタイプでの切断でも、遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dの両端を切断できるので、遮光部材の接続部32a〜32c、33a〜33dを除去できる。
また、図7(b)は遮光部材の部分を一体化した遮光材料201を示す図である。図7(a)と同等の機能を有するものは同じ符号を付記する。
[実施の形態6]
本実施の形態では、本発明に係るレンズを2枚重ねて作製するカメラモジュールの例を示す。図8(a)、(b)が示すように樹脂レンズ部51を有するレンズと、樹脂レンズ54を有するレンズの2枚のレンズを貼り合せたレンズ体を構成し、これをイメージセンサ50に貼り付けて、固定焦点型のカメラモジュールを構成している。
上のレンズは樹脂レンズ部51、遮光部材52a〜52d及び樹脂接続部53a〜53dからなり、下のレンズは樹脂レンズ部54、遮光部材55a〜55d(55b、55dは図示せず)及び樹脂接続部56a〜56d(56b、56dは図示せず)からなる。
レンズ同士は、遮光部材52a〜52dと55a〜55dとを合わせて接着される。この結果、カメラモジュールとして構成した際も、樹脂レンズ部51、54を構成する材料が同じであれば、遮光部材の移動の割合がレンズ間で変わらないので、遮光部材が移動しても、レンズ界面にこれをはがす力は発生しない。
また、イメージセンサ50との間は、遮光部材55a〜55dの形状を図中に示すような周辺に厚い部分を形成して、樹脂レンズ部51,54の膨張変形の影響を、イメージセンサ50に伝えない構造とすることができる。
なお、上述の説明では、レンズ部がメニスカスレンズの場合について説明したが、これに限るものではない。凸レンズや凹レンズであってもよい。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
温度変化による変形を抑制した遮光部材つきレンズの製造用途にも適用できる。
(a)は本発明における遮光部材付きレンズの構成を示す上面図であり、(b)はその側面図であり、(c)は(a)に示す切断線A−Aに沿った断面図である。 (a)は本発明における遮光部材付きレンズ(矩形型)の構成を示す上面図であり、(b)はその側面図であり、(c)は(a)に示す切断線B−Bに沿った断面図である。 (a)は本発明における変形抑制用の穴部のある遮光部材付きレンズの構成を示す上面図であり、(b)は(a)に示す切断線S−Sに沿った断面図である。 (a)は本発明における遮光部材の三角形状の断面を持つ遮光部材付きレンズの構成を示す上面図であり、(b)は(a)に示す切断線X−Xに沿った断面図である。 (a)は本発明における遮光部材付きレンズの構成を示す上面図であり、(b)は(a)に示す切断線X−Xに沿った断面図である。 (a)は本発明における遮光部材付きレンズの製造方法を示す上面図であり、(b)はその断面図である。 (a)は本発明における遮光部材付きレンズの製造方法を示す上面図であり、(b)は(a)で使用する一体化した遮光材料の構成を示す上面図である。 (a)は本発明における遮光部材付きレンズを用いたカメラモジュールの構成を示す断面図であり、(b)はその上面図である。 従来の一般的な遮光部材付きレンズの構成を示す断面図である。
符号の説明
1、11、51、54 樹脂レンズ部
2、12、16,52,55a〜55d 遮光部材
3、13、15,53,56a〜56d 樹脂接続部
14a〜14d 穴部
18a〜18d 遮光部材の三角形状部
23a,23b 金型
21a〜21d、201 遮光材料
22a〜22c、31a〜31c 切断線
D1、D2 樹脂レンズ部の有効径
T1 樹脂レンズ部の最小厚さ
T2 遮光部材の最小厚さ
T3 樹脂接続部厚さ

Claims (11)

  1. 樹脂レンズ部、前記樹脂レンズ部とは異なる線膨張係数を持つ材料で形成された少なくとも2つの遮光部材、及び前記遮光部材の1つと他の1つとを互いに接続する少なくとも2つの樹脂接続部とからなり、これらが一体化されて形成されるレンズにおいて、
    前記樹脂レンズ部の外周に沿って少なくとも2つに分割するような位置に、各遮光部材を配置したことを特徴とするレンズ。
  2. 前記樹脂接続部は、前記樹脂レンズ部の有効径内の最小厚さより薄く形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ。
  3. 前記樹脂接続部は、前記遮光部材の最小厚さより薄く形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ。
  4. 前記樹脂接続部と前記樹脂レンズ部とは同一材料で形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ。
  5. 互いに隣接する2つの遮光部材と、前記互いに隣接する2つの遮光部材を接続する樹脂接続部と、前記樹脂レンズ部の周縁とによって形成された穴部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズ。
  6. 前記遮光部材の前記樹脂レンズ部と接する部分の断面形状が三角形状であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ。
  7. 前記遮光部材の前記樹脂レンズ部と接する面に凹凸形状が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のレンズ。
  8. 前記遮光部材が4つ用いられ、外形が矩形状である請求項1から7のいずれか一項に記載のレンズの製造方法であって、
    隣り合う複数の前記レンズを構成する前記遮光部材が繋がった遮光材料をアレイ状に配置する工程と、
    前記樹脂レンズ部を形成する樹脂を用いて複数の前記レンズを一体成形する工程と、
    これを各レンズ外形が矩形状になるよう切断して前記レンズを形成する工程からなることを特徴とするレンズの製造方法。
  9. 前記遮光部材が4つ用いられ、外形が矩形状である請求項1から7のいずれか一項に記載のレンズの製造方法であって、
    複数の前記遮光部材が繋がった遮光材料が接続部をもって互いに接続されたアレイ状遮光材料を配置する工程と、
    前記樹脂レンズ部を形成する樹脂を用いて複数の前記レンズを一体成形する工程と、
    前記アレイ状遮光材料中の前記接続部と前記一体成形されたレンズを、前記レンズ外形が矩形状になるよう切断して前記レンズを形成する工程とからなることを特徴とするレンズの製造方法。
  10. 請求項1から7のいずれか一項に記載のレンズを少なくとも2つ以上用い、前記レンズからの光が結像する位置に撮像センサを有するカメラモジュールにおいて、
    前記レンズが互いに貼り合わされて構成されていることを特徴とするカメラモジュール。
  11. 前記カメラモジュールを構成する複数の前記レンズは前記遮光部材外形が同じであることを特徴とする請求項10に記載のカメラモジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011215239A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Tsuryo Technica Corp 遮光体および撮像装置
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