JP2009213730A - 内視鏡用処置具 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作ワイヤと可撓性シースの内周面との間に大きな隙間があっても、操作ワイヤが基端側から押し込み操作された時に可撓性シース内で操作ワイヤが大きく波うたないようにして、可撓性シースに対する先端処置部材の突出規制と回転規制とを確実に行うことができる内視鏡用処置具を提供すること。
【解決手段】可撓性シース1内で操作ワイヤ3の全長にわたってその外面を囲む内挿シース5を操作ワイヤ3に緩く被嵌して、可撓性シース1の先端に設けられた固定口金7に当接して前進ストッパ及び回転規制手段として機能する可動口金6を、内挿シース5の最先端部分に取り付けた。
【選択図】 図1
【解決手段】可撓性シース1内で操作ワイヤ3の全長にわたってその外面を囲む内挿シース5を操作ワイヤ3に緩く被嵌して、可撓性シース1の先端に設けられた固定口金7に当接して前進ストッパ及び回転規制手段として機能する可動口金6を、内挿シース5の最先端部分に取り付けた。
【選択図】 図1
Description
この発明は内視鏡用処置具に関する。
いわゆる内視鏡用高周波切開具等のように、内視鏡の処置具挿通チャンネルに通されて生体組織を高周波電流で切開する等の処置を行う内視鏡用処置具にあっては、高周波電極である先端処置部材が可撓性シースの先端から前方に突没自在に且つ可撓性シースの軸線周り方向に回転自在に配置されて、可撓性シース内に軸線方向に進退自在に挿通配置された操作ワイヤを基端側から進退操作することにより先端処置部材が可撓性シースの先端から突没し、操作ワイヤを基端側から軸線周り方向に回転操作することにより先端処置部材が可撓性シースの軸線周り方向に回転するように構成されたものが少なくない。
ただし、切開処置を行う際に先端処置部材が振らつかないようにするために、先端処置部材が可撓性シースの先端から一定以上突出するのを規制する前進ストッパと、先端処置部材が可撓性シースの先端から突出した状態のときに可撓性シースに対して軸線周り方向に相対的に回転するのを規制する回転規制手段とを設けることが望ましい(例えば、特許文献1)。
特開2004−261372
特許文献1の図2等に記載された発明においては、操作ワイヤが基端側から押し込み操作されると、その先端に取り付けられた部材が可撓性シースの先端に設けられた固定口金に押し付けられて、可撓性シースに対する先端処置部材の回転規制と突出規制とが行われる。
しかし、可撓性シースの径と操作ワイヤの径は色々な要因から決定されて、二者の関係だけでそれらの径を決定することはできないので、操作ワイヤと可撓性シースの内周面との間に大きな隙間が生じる構成になる場合がある。
すると、操作ワイヤの先端に取り付けられた部材が可撓性シースの先端に設けられた固定口金に押し付けられても、可撓性シース内で操作ワイヤが波うってしまって、押し付け面に十分な摩擦力が発生せず、そのため先端処置部材が外力等により可撓性シースに対して容易に回転してしまう場合がある。
本発明は、操作ワイヤと可撓性シースの内周面との間に大きな隙間があっても、操作ワイヤが基端側から押し込み操作された時に可撓性シース内で操作ワイヤが大きく波うたないようにして、可撓性シースに対する先端処置部材の突出規制と回転規制とを確実に行うことができる内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用処置具は、可撓性シースの先端から前方に突没自在に且つ可撓性シースの軸線周り方向に回転自在に先端処置部材が配置されて、可撓性シース内に軸線方向に進退自在に緩く挿通配置された操作ワイヤを基端側から進退操作することにより先端処置部材が可撓性シースの先端から突没し、操作ワイヤを基端側から軸線周り方向に回転操作することにより先端処置部材が可撓性シースの軸線周り方向に回転するように構成されると共に、先端処置部材が可撓性シースの先端から一定以上突出するのを規制する前進ストッパと、先端処置部材が可撓性シースの先端から突出した状態のときに可撓性シースに対して軸線周り方向に相対的に回転するのを規制する回転規制手段とが設けられた内視鏡用処置具において、可撓性シース内で操作ワイヤの全長にわたってその外面を囲む内挿シースを操作ワイヤに緩く被嵌して、可撓性シースの先端に設けられた固定口金に当接して前進ストッパ及び回転規制手段として機能する可動口金を、内挿シースの最先端部分に取り付けたものである。
なお、内挿シースが基端側において操作ワイヤと一体的に連結されていてもよく、或いは、内挿シースが操作ワイヤに対して遊動する状態に被嵌されていて、操作ワイヤが基端側から押し込み操作されると、可撓性シースの先端に設けられた固定口金と操作ワイヤの先端に設けられた押し込み部材との間に可動口金が挟み付けられた状態になるようにしてもよい。
本発明によれば、可撓性シース内で操作ワイヤの全長にわたってその外面を囲む内挿シースを操作ワイヤに緩く被嵌して、可撓性シースの先端に設けられた固定口金に当接して前進ストッパ及び回転規制手段として機能する可動口金を、内挿シースの最先端部分に取り付けたことにより、操作ワイヤと可撓性シースの内周面との間に大きな隙間があっても、操作ワイヤが基端側から押し込み操作された時に可撓性シース内で操作ワイヤが大きく波うたず、可撓性シースに対する先端処置部材の突出規制と回転規制とを確実に行うことができる。
可撓性シースの先端から前方に突没自在に且つ可撓性シースの軸線周り方向に回転自在に先端処置部材が配置されて、可撓性シース内に軸線方向に進退自在に緩く挿通配置された操作ワイヤを基端側から進退操作することにより先端処置部材が可撓性シースの先端から突没し、操作ワイヤを基端側から軸線周り方向に回転操作することにより先端処置部材が可撓性シースの軸線周り方向に回転するように構成されると共に、先端処置部材が可撓性シースの先端から一定以上突出するのを規制する前進ストッパと、先端処置部材が可撓性シースの先端から突出した状態のときに可撓性シースに対して軸線周り方向に相対的に回転するのを規制する回転規制手段とが設けられた内視鏡用処置具において、可撓性シース内で操作ワイヤの全長にわたってその外面を囲む内挿シースを操作ワイヤに緩く被嵌して、可撓性シースの先端に設けられた固定口金に当接して前進ストッパ及び回転規制手段として機能する可動口金を、内挿シースの最先端部分に取り付ける。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は内視鏡用処置具の先端部分の側面断面図であり、この実施例では内視鏡用高周波切開具に本発明が適用されている。
図2は内視鏡用処置具の先端部分の側面断面図であり、この実施例では内視鏡用高周波切開具に本発明が適用されている。
図示されていない内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱される可撓性シース1は、四フッ化エチレン樹脂チューブ等のような電気絶縁性の可撓性チューブで形成されており、例えば直径が2mm程度で長さが1〜2m程度のものである。
可撓性シース1の先端内には、先端が側方に折れ曲がったフック状に形成された導電金属製の先端処置部材2が、可撓性シース1の先端から前方に突没自在に且つ可撓性シース1の軸線周り方向に回転自在に配置されている。
可撓性シース1内には、導電金属製の操作ワイヤ3が軸線方向に進退自在に且つ軸線周り方向に回転自在に緩く挿通配置されており、可撓性シース1の基端に連結された後述する操作部10において、操作ワイヤ3の基端を可撓性シース1に対して軸線方向に進退操作及び軸線周り方向に回転操作することができる。
そのような先端処置部材2の後端と操作ワイヤ3の先端とは接続パイプ4を介して連結されている。具体的には、先端処置部材2の後端接続尾部2aと操作ワイヤ3の最先端部とが接続パイプ4に前側からと後側から各々差し込まれて、銀ロー付け等で一体的に固着されている。
その結果、操作ワイヤ3を基端側から進退操作することにより先端処置部材2を可撓性シース1の先端から突没させ、操作ワイヤ3を基端側から軸線周り方向に回転操作することにより先端処置部材2を可撓性シース1の軸線周り方向に回転させることができる。
5は、可撓性シース1内において操作ワイヤ3の全長にわたってその外面を囲むように操作ワイヤ3に被嵌された内挿シースであり、例えば比較的硬質のフッ素樹脂チューブ又はポリアミド樹脂等のような腰の強い可撓性チューブで形成されている。
内挿シース5は、可撓性シース1の内周面に対し隙間をあけて操作ワイヤ3に対し緩く被嵌されている。したがって、非常に容易に組み立てることができ、可撓性シース1に対する作動もスムーズである。
内挿シース5の最先端部分には、硬質の可動口金6が固定的に取り付けられている。可動口金6は、接続パイプ4の後端付近を囲む状態に配置されているが、接続パイプ4との位置関係はその他の態様であっても差し支えない。
可撓性シース1の先端近傍の内周部には、硬質の固定口金7が固着されており、可動口金6が前方に移動すると、可動口金6の先端面が固定口金7の後端面に当接する位置関係になっていて、その当接面は軸線周りの回転方向に摩擦力が生じる粗面になっている。
図3は、可撓性シース1の基端側に連結された操作部10を示しており、操作部本体11に対してスライド自在に取り付けられたスライド操作部材12に、操作ワイヤ3の基端が取り付けられている。
内挿シース5の基端は操作ワイヤ3の基端付近に一体的に固定されている。したがって、スライド操作部材12をスライド操作すると、操作ワイヤ3が軸線方向に進退すると同時に、内挿シース5が操作ワイヤ3と共に進退し、可撓性シース1の先端において先端処置部材2が可撓性シース1の先端から突没する。
スライド操作部材12には、図示されていない高周波電源コードを接続するための接続端子13が設けられていて、操作ワイヤ3を経由して先端処置部材2に高周波電流を通電することができる。
可撓性シース1の基端は、操作部本体11に対して軸線周り方向に回転自在に取り付けられた保持環14に連結されている。したがって、保持環14を保持して操作部10全体を軸線周り方向に回転させれば、可撓性シース1に対して操作ワイヤ3と内挿シース5が一緒に軸線周り方向に回転し、可撓性シース1の先端で先端処置部材2が軸線周り方向に回転する。
そのように構成された実施例においては、操作部10で操作ワイヤ3を先端方向に押し込み操作すると、可撓性シース1の先端では、図1に示されるように、内挿シース5の先端に取り付けられた可動口金6の先端面が可撓性シース1に取り付けられた固定口金7の後端面に当接する。
そのようになると、先端処置部材2が、可撓性シース1の先端から突出した状態でさらにそれ以上突出するのが規制されると同時に、可動口金6と固定口金7との間の摩擦抵抗により、先端処置部材2が可撓性シース1に対して軸線周り方向に相対的に回転するのが規制される。
このようにして、先端処置部材2が可撓性シース1の先端から一定以上突出するのを規制する前進ストッパと、先端処置部材2が可撓性シース1の先端から突出した状態のときに可撓性シース1に対して軸線周り方向に相対的に回転するのを規制する回転規制手段とが、共に可動口金6と固定口金7とで形成されている。
また、操作ワイヤ3の周囲には、内挿シース5が被嵌されて操作ワイヤ3が大きく波うたないように規制され、内挿シース5として腰の強いチューブが用いられているので、可動口金6と固定口金7との間に大きな圧接力を生じさせて両者間の相対的回転を阻止する十分な摩擦抵抗を得ることができる。
図4と図5は、本発明の第2の実施例の内視鏡用処置具の先端部分と操作部を示しており、図5に示されるように、内挿シース5の基端は可撓性シース1の基端部付近の内部に固定されずに配置されて、内挿シース5が操作ワイヤ3に対して遊動する状態に被嵌されている。
また、先端部分においては、図4に示されるように、固定口金7の後方において遊動する可動口金6を前方に押し込むための押し込み部材4aが接続パイプ4に一体に突出形成されている。可動口金6は固定口金7と押し込み部材4aとの間に配置されている。
その結果、この実施例においては、操作ワイヤ3が基端側から押し込み操作されると、図6に示されるように、可撓性シース1の先端に固定的に設けられた固定口金7と操作ワイヤ3の先端に設けられた押し込み部材4aとの間に可動口金6が挟み付けられた状態になる。その他の構成は、前述の第1の実施例と同じであり、第1の実施例と同様の作用効果が得られる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、高周波電流を使用しない各種の内視鏡用処置具に本発明を適用してもよい。
1 可撓性シース
2 先端処置部材
3 操作ワイヤ
4a 押し込み部材
5 内挿シース
6 可動口金
7 固定口金
10 操作部
2 先端処置部材
3 操作ワイヤ
4a 押し込み部材
5 内挿シース
6 可動口金
7 固定口金
10 操作部
Claims (3)
- 可撓性シースの先端から前方に突没自在に且つ上記可撓性シースの軸線周り方向に回転自在に先端処置部材が配置されて、上記可撓性シース内に軸線方向に進退自在に緩く挿通配置された操作ワイヤを基端側から進退操作することにより上記先端処置部材が上記可撓性シースの先端から突没し、上記操作ワイヤを基端側から軸線周り方向に回転操作することにより上記先端処置部材が上記可撓性シースの軸線周り方向に回転するように構成されると共に、上記先端処置部材が上記可撓性シースの先端から一定以上突出するのを規制する前進ストッパと、上記先端処置部材が上記可撓性シースの先端から突出した状態のときに上記可撓性シースに対して軸線周り方向に相対的に回転するのを規制する回転規制手段とが設けられた内視鏡用処置具において、
上記可撓性シース内で上記操作ワイヤの全長にわたってその外面を囲む内挿シースを上記操作ワイヤに緩く被嵌して、上記可撓性シースの先端に設けられた固定口金に当接して上記前進ストッパ及び上記回転規制手段として機能する可動口金を、上記内挿シースの最先端部分に取り付けたことを特徴とする内視鏡用処置具。 - 上記内挿シースが基端側において上記操作ワイヤと一体的に連結されている請求項1記載の内視鏡用処置具。
- 上記内挿シースが上記操作ワイヤに対して遊動する状態に被嵌されていて、上記操作ワイヤが基端側から押し込み操作されると、上記可撓性シースの先端に設けられた固定口金と上記操作ワイヤの先端に設けられた押し込み部材との間に上記可動口金が挟み付けられた状態になる請求項1記載の内視鏡用処置具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061980A JP2009213730A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 内視鏡用処置具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008061980A JP2009213730A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 内視鏡用処置具 |
Publications (1)
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JP2009213730A true JP2009213730A (ja) | 2009-09-24 |
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JP2008061980A Pending JP2009213730A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 内視鏡用処置具 |
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JP (1) | JP2009213730A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024058274A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 内視鏡用処置具および内視鏡処置システム |
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2008
- 2008-03-12 JP JP2008061980A patent/JP2009213730A/ja active Pending
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WO2024058274A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 | 内視鏡用処置具および内視鏡処置システム |
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