JP2009204368A - タービンロータ翼溝検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タービンロータの周方向に設けられたTルート型の翼溝部における耳部や、軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部などをタービン翼を抜き取ることなく、正確に検出することができるタービンロータ翼溝検査方法を提供することが課題である。
【解決手段】フェーズドアレイ型超音波探触子を使い、超音波をポイントフォーカスさせながら、Tルート型植込部の場合は耳部に至った反射により生じるエコーのうちの健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較し、サイドエントリー型植込部の場合は発信部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、超音波をサイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させてロータ翼溝形状エコー及び欠陥先端部エコーを検出して欠陥有無を評価するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明はタービンロータ翼溝検査方法に係り、特に、超音波探傷により、複雑な形状をしたタービンロータ翼溝部を精度良く検査できるようにした、タービンロータ翼溝検査方法に関するものである。
一般的なタービンロータに複数段設けられているロータディスクは、例えば図3に軸方向から見た一例を示したように、中心孔30が設けられたロータ軸31にバランスホール32が設けられたディスク33が取り付けられ、そのディスク33の外周面にTルート型、あるいはツリー形をしてサイドエントリー型と呼ばれる翼溝部を有したタービン翼装着用植込部が、周方向、あるいはロータ軸方向に形成されて、タービン動翼34が結合固設されている。
このうち周方向に設けられたTルート型の翼溝部40と、その翼溝部40に取り付けるタービン動翼41の一例を斜視図で示したのが図4である。この図4においてXはタービンロータ42の軸方向を、Yはタービンロータ42の周方向をそれぞれ示していて、翼溝部40はタービンロータ42の周方向に設けられてタービン動翼41は、略T字型の翼根43を備えてこの翼根43が、翼溝部40で構成されるタービン翼装着用植込部に挿入されることでタービンロータ42に支持される構造となっている。
翼根43は、ネック部44とタービンロータ42の翼溝部40に係合する拡大部45とによって構成されていて、この拡大部45におけるネック部44が設けられた側の面には、ネック部44を挟む形態で一対の凹溝46が形成され、各凹溝46は、拡大部45におけるネック部44との境界部に、該境界部の長手方向に沿って、つまり、タービンロータ42の接線方向Yに沿って設けられている。
一方、図5は、ロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部50で構成されるタービン翼装着用植込部に、タービン動翼51を固設した一例の概略斜視図である。図中、図4と同様、Xはロータ軸方向を、Yはロータディスク52の周方向を示し、タービンの動翼51はこのタービン動翼51を支持する翼台53と、この翼台53の底面部に形成されているツリー形の翼根部54などを有している。また、ロータディスク52は、タービン動翼51の植込み部に翼根部54に対応する形状の翼溝部50がロータ軸方向に形成されていると共に、各翼溝部50の間に位置するロータディスク52の外周面に、径方向に半円となる溝55が形成され、この半円溝55は翼台53に設けられている半円溝56と合致して円形溝を形成するようになっている。
ロータディスク52へタービン動翼51を植込む場合は、1枚ずつタービン動翼51の翼根部54をロータディスク52の翼溝部50にロータ軸方向に沿って嵌合させて行う。このとき、ロータディスク52の半円溝55と翼台53の半円溝56とが合致し、形成される円形溝に翼止めピン57を挿入してタービン動翼51を固定する。
シュラウド58はタービン動翼51先端のシールフィンとの間隔を正しく保って蒸気通路を形成するとともに、タービン動翼51の固有振動数を調整して耐振強度を増すために取付けられている。タービン動翼51へシュラウド58を取付ける場合は、タービン動翼51の頂部に設けた円形または長方形の突起(テノン)をシュラウド58の孔に貫通させ、かしめることによりタービン動翼51に固定する。通常5〜10本程度のタービン動翼51を1組として1枚のシュラウド58に取付ける。
また図6は、タービン動翼60を、タービンロータ61周方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部62で構成されるタービン翼装着用植込部に取り付ける場合の例を示したもので、略円盤状のタービンロータ61の周囲に複数のタービン動翼60を装着するため、第1〜3ダブテイル部63〜65が先端縁から所定の間隔を置いて突設形成された翼植込部62が、ロータ61の周方向に設けられてタービン翼60の基端部66が係合されている。
こういったタービンロータへのタービン翼の取り付け部は、運転中に腐食疲労や応力腐食割れ(SCC)によって亀裂が発生することがある。そのため、定期的にタービンロータ1の運転を停止させ、通常、タービンロータ翼植込部を超音波探傷装置を用いて探傷することが行われている。
ところが図4〜図6に示したように、タービン翼のタービンロータへの植込部は複雑な形状をしており、例えば図7に示したTルート型翼溝70では、71の番号と○を付して示した耳部と呼ばれる肉厚の薄い部分は形状が急変していて、発生する亀裂はタービンロータ72の軸方向、あるいはタービンロータ72の周方向など、方向性がない上に、直線的な亀裂が耳部表面に発生した場合検出が困難であり、翼を抜き取らずに検査することを困難にしている。
また、図5に示したようなロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部50でも、この翼溝部50に生じた欠陥を探傷することは、図8に示したように非常に困難となる。この図8は、(A)がタービンロータ80におけるサイドエントリー型のタービン翼装着用植込部81に生じた欠陥82、83、84を上から見た概略図、(B)がタービンロータ80における軸方向から見た図であり、欠陥82、83、84はタービンロータ80中にあるため本来見えないが、説明のために見えるように描いてある。そして85は超音波を発信・受信する超音波探触子であり、86は超音波を発信する超音波探触子、87は超音波を受信する超音波探触子である。
例えばタービンロータ80における軸方向一面に置いた超音波探触子85から超音波を発し、同じ超音波探触子85で受ける場合、図8(A)に示したように、ロータディスク80の表面やディスク幅方向中央部の翼溝R部に、図8(B)に示したように水平方向に対し約45度の角度で発生した亀裂82は、亀裂面がロータディスク面(探傷時のアクセス面)に対し直交しているため、超音波の進行できる角度と亀裂発生方向とがほぼ一致し、88で示した方向に進む超音波では亀裂面からの反射エコーを得ることが困難である。
また、タービンロータ80における軸方向一面に置いた超音波発信探触子86からの超音波を、タービンロータ80における軸方向の他の面に置いた超音波受信探触子87で反射超音波を受ける、いわゆるピッチキャッチ式と呼ばれる方法も、超音波は89で示した方向に進み、欠陥83によるエコーか、タービン翼装着用植込部81の溝からのエコーかを判別することが難しい。またこの方式では、超音波発信探触子86と超音波受信探触子87を一緒に動かす必要があり、そのための装置が大がかりになる。そしてタービンロータ80における軸方向一面に近い84のような欠陥は、超音波の不感帯となる可能性が大きいために探傷は困難である。
そのため従来の超音波探傷による検査は、タービン翼を抜き取り、探傷できる位置に探触子をおいて検査し、その後タービン翼を元に戻して行っていたが、これらタービン翼の抜き取り、復旧、検査のための前処理作業など、検査のために多大な付帯工事費用を要し、しかも、タービン翼溝部は形状複雑かつ狭隘部のために不感帯が大きく、十分な検査ができずに目視検査に頼る場合もあった。
こういったタービン翼のタービンロータへの取り付け部に生じた欠陥の超音波探傷については、例えば特許文献1に、長さ方向(タービンロータ軸方向)に平行な欠陥を有する翼溝歯部(例えばサイドエントリー型)の両翼溝端面の一方に、屈折角10〜40°の発信側縦波斜角探触子を、他方に同様な受信側縦波斜角探触子をそれぞれ配置し、翼溝壁面で1回反射した後縦波のまま伝搬する壁面反射波の伝搬時間と、翼溝壁面で1回反射した後横波に変換した壁面欠陥反射波が欠陥で反射し、翼溝壁面まで伝搬した後再び縦波にモード変換して受信されるまでの伝搬時間との時間差を用い、欠陥を検出するようにしたピッチキャッチ式による超音波探傷方法が示されている。
また特許文献2には、タービンロータの周方向にタービン翼を装着する翼溝部を有したタービンロータにおいて、超音波発信部とエコーを受信する超音波受信部とを有する超音波探触子における、発信超音波の方向と反射エコーの方向とをタービンロータの径方向と一致させ、且つ、超音波発信部から発信される超音波を翼植込部反対側側面に向け、翼植込部の先端縁近傍の被検査部位に対して反対側側面で反射させた超音波を当てるように前記超音波探触子を配置すると共に、該超音波探触子を前記タービンロータの周方向に沿わせて相対移動させて走査を行うようにした、タービンロータ翼植込部超音波探傷装置及び該装置を用いた探傷方法が開示されている。
特開平5−288723号公報 特許第3390748号公報
しかしながら、この特許文献1に示されたピッチキャッチ式超音波探傷方法は、前記図8でも説明したように、ロータディスクの軸方向両側に発信側探触子と受信側探触子をそれぞれ配置しているが、これら両側に配置した探触子を正確に同期させながら移動させるには大がかりな装置を必要とし、非常に困難である。
また特許文献2に示された探傷方法は、図6に示したような、タービンロータ61の周方向にタービン翼60を装着する翼溝部62を有したタービンロータの場合を対象としており、図5に示したような、ロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部50に適用するためにはタービン翼51を抜き取る必要があると共に、発信超音波の方向と反射エコーの方向とをタービンロータの径方向と一致させることができないから、ロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部50の検査に適用することはできない。
そのため本発明においては、図7に示したように、タービンロータの周方向に設けられたTルート型の翼溝部70における耳部や、図8に示したように、タービンロータの軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部81からなるタービン翼装着用植込部に、軸方向に生じた欠陥82〜84などをタービン翼を抜き取ることなく、正確に検出することができるタービンロータ翼溝検査方法を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になるタービンロータ翼溝検査方法は、
タービンロータにおける軸に直交する面に超音波探触子を設置し、前記タービンロータ周縁の周方向に設けられたTルート型植込部に生じた欠陥を検査する方法であって、
前記超音波探触子はフェーズドアレイ型超音波探触子であり、前記超音波探触子からの超音波を超音波探触子設置面に対向する面で反射させて前記Tルート型植込部の耳部にポイントフォーカスさせ、セクタースキャンさせて健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較して差分により欠陥の有無を評価することを特徴とする。
また同様に、
タービンロータにおける軸に直交する面に超音波探触子を設置し、前記タービンロータ周縁のタービンロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型植込部に生じた欠陥を検査する方法であって、
前記超音波探触子はフェーズドアレイ型超音波探触子であり、発振部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、前記超音波探触子からの超音波を前記サイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、セクタースキャンして欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させて検出して欠陥有無を評価することを特徴とする。
このようにフェーズドアレイ型超音波探触子を用い、超音波をポイントフォーカスさせながら、Tルート型植込部の場合は耳部に至った反射により生じるエコーのうちの健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較し、サイドエントリー型植込部の場合は発信部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、超音波探触子からの超音波をサイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させて欠陥有無を評価することで、タービン翼を抜き取ることなく、欠陥を正確に判定することができる、タービンロータ翼溝検査方法とすることができる。
そしてTルート型植込部の場合は、前記フェーズドアレイ型超音波探触子の超音波ポイントフォーカス位置を周方向にセクタースキャンしながら前記探触子を周方向に走査し、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照してノイズレベルの変化量から前記欠陥有無を評価し、また、サイドエントリー型植込部の場合は、前記超音波発振部を前記タービンロータの中心部近傍に設置し、前記超音波ポイントフォーカス位置をタービンロータにおける厚さ方向にセクタースキャンしながらタービンロータにおける径方向に走査し、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照してノイズレベルの変化量から欠陥有無を評価することが、本発明の好適な実施形態である。
このように本発明によれば、フェーズドアレイ型超音波探触子を用い、超音波をポイントフォーカスさせながら、Tルート型植込部の場合は耳部に至った反射により生じるエコーのうちの健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較し、サイドエントリー型植込部の場合は発信部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、超音波探触子からの超音波をサイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させて欠陥有無を評価することで、Tルート型植込部の耳部もサイドエントリー型植込部の超音波進行方向の欠陥も、反射した超音波が欠陥の部分を角度を持って通過することになるから、タービン翼を抜き取ることなく、欠陥を正確に判定することができる、タービンロータ翼溝検査方法とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明になるタービンロータ翼溝検査方法を用い、Tルート型のタービン翼装着用植込部を検査する場合を説明するための図であり、図2は同じくサイドエントリー型のタービン翼装着用植込部を検査する場合を説明するための図である。
本発明においては超音波探触子として、多数の超音波振動子をX−Y方向に配列し、それぞれの振動子からの超音波発振タイミングを調整することでポイントフォーカスすることが可能な、フェーズドアレイ型超音波探触子を用いる。そしてTルート型植込部の場合は、耳部に至った反射により生じるエコーのうちの健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較し、サイドエントリー型植込部の場合は発信部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、超音波探触子からの超音波をサイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させて欠陥有無を評価する。
このようにすることで、Tルート型植込部の耳部もサイドエントリー型植込部の超音波進行方向の欠陥も、反射した超音波が欠陥の部分を角度を持って通過することになるから、タービン翼を抜き取ることなく、欠陥を正確に判定することができる、タービンロータ翼溝検査方法とすることができる。
最初に図1に示した、タービンロータ周縁の周方向に設けられたTルート型植込部の耳部を含む探傷方法について説明すると、この図1において10はタービンロータ、11はロータ翼、12はTルート型翼溝部、13は翼溝部耳部であり、前記したようにこの図1の場合のTルート型植込部12は、タービンロータ周縁の周方向に設けられている。
探傷を行うフェーズドアレイ超音波探傷子14は、タービンロータ10のロータ軸と直交する一面に設置する。そして、ポイントフォーカスさせる超音波を経路15で超音波探触子14の対向面となる面17に向かわせ、そこで反射させてさらに耳部13に向かわせる。またこのとき、フェーズドアレイ型超音波探触子の超音波ポイントフォーカス位置をセクタースキャンさせ、健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較して差分により欠陥の有無を評価する。
また、フェーズドアレイ型超音波探触子の超音波ポイントフォーカス位置を周方向にセクタースキャンしながら探触子を周方向に走査することで、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照し、ノイズレベルの変化量から欠陥有無を評価してもよい。
このようにすることで、耳部13からエコーが戻ってくるわけであるが、その時途中に欠陥16がある場合、その欠陥16のエコーが戻ってくる。こうして欠陥16の存在が認められれば、欠陥のない健全部のエコー波形と欠陥16のエコー波形を比較して評価したり、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照し、ノイズレベルの変化量から欠陥有無を評価することができる。
このとき超音波の経路15は、タービンロータ10の中心方向から面17に向かい、大きな角度で耳部13に向かうから、この耳部13内部の欠陥16で反射されるエコーは明確なものとなるから、正確に欠陥を発見することができる。
次の図2に示したタービンロータの軸方向に設けられたサイドエントリー型植込部の場合も、以上説明してきたTルート型植込部の場合と同様であるが、このサイドエントリー型の植込部の場合はフェーズドアレイ超音波探傷子を、超音波発振探触子と超音波受信探触子とに分けてタービンロータの径方向に並べ、超音波の植込部への角度を大きくして探傷する。
この図2において20は軸方向にサイドエントリー型翼溝部24が設けられたタービンロータで、21は超音波発信用フェーズドアレイ探触子、22は超音波受信用フェーズドアレイ探触子、23はタービン翼装着用植込部の欠陥であり、この図2はタービンロータ20を軸に直角な方向から見て、サイドエントリー型翼溝部24を点線で示したものである。
超音波発信用フェーズドアレイ探触子21と受信用フェーズドアレイ探触子22は、ロータ軸と直交する一面の径方向に並べられ、また超音波発信用フェーズドアレイ探触子21は、なるべくタービンロータ20の中心に近い方に設置する。そして超音波発信用フェーズドアレイ探触子21から発した超音波を、経路25でサイドエントリー型翼溝部24にポイントフォーカスさせ、超音波発信用フェーズドアレイ探触子21と対向する面で反射してきた超音波を、受信用フェーズドアレイ探触子22で受信する。
そして、ポイントフォーカス位置を、タービンロータ20における厚さ方向にセクタースキャンしながら径方向に走査し、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照して、例えばロータ翼溝形状エコー、及び欠陥23の先端部エコーを検出してその差により欠陥有無を評価したり、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照してノイズレベルの変化量から欠陥有無を評価するわけである。
このようにすることで、反射した超音波が欠陥の部分を角度を持って通過することになるから、タービン翼を抜き取ることなく、欠陥を正確に判定することができる、タービンロータ翼溝検査方法とすることができる。
本発明によれば、従来は困難であったTルート型植込部の耳部やロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型植込部に生じた欠陥を、タービン翼の抜き取り、復旧、検査のための前処理作業など、検査のために多大な付帯工事や費用を掛けずに正確に検出することができる。
本発明になるタービンロータ翼溝検査方法を用い、Tルート型のタービン翼装着用植込部の検査方法を説明するための図である。 本発明になるタービンロータ翼溝検査方法を用い、サイドエントリー型のタービン翼装着用植込部の検査方法を説明するための図である。 タービンロータディスクの一例を軸方向から見た図である。 タービンロータディスクの周方向に設けられたTルート型の翼溝部と、その翼溝部に取り付けるタービン動翼の一例の概略斜視図である。 ロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部に、タービン動翼を固設した一例の概略斜視図である。 タービン動翼をタービンロータの周方向に設けられたサイドエントリー型の翼溝部に、タービン動翼を取り付けた場合の一例を示した正面図である。 タービンロータディスクの周方向に設けられたTルート型の翼溝部における耳部を説明するための図である。 サイドエントリー型のタービン翼装着用植込部に生じた欠陥を説明するための図で、(A)は上から見た概略図、(B)はタービンロータの軸方向から見た図である。
符号の説明
10 タービンロータ
11 ロータ翼
12 Tルート型翼溝部
13 翼溝部耳部
14 フェーズドアレイ超音波探傷子
15 超音波経路
16 欠陥
17 超音波探傷子対向面
20 タービンロータ
21 超音波発信用フェーズドアレイ探触子、
22 超音波受信用フェーズドアレイ探触子
23 タービン翼装着用植込部の欠陥
24 サイドエントリー型翼溝部
25 超音波経路

Claims (4)

  1. タービンロータにおける軸に直交する面に超音波探触子を設置し、前記タービンロータ周縁の周方向に設けられたTルート型植込部に生じた欠陥を検査する方法であって、
    前記超音波探触子はフェーズドアレイ型超音波探触子であり、前記超音波探触子からの超音波を超音波探触子設置面に対向する面で反射させて前記Tルート型植込部の耳部にポイントフォーカスさせ、セクタースキャンさせて健全部のエコー波形と欠陥部のエコー波形を比較して差分により欠陥の有無を評価することを特徴とするタービンロータ翼溝検査方法。
  2. 前記フェーズドアレイ型超音波探触子の超音波ポイントフォーカス位置を周方向にセクタースキャンしながら前記探触子を周方向に走査し、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照してノイズレベルの変化量から前記欠陥有無を評価することを特徴とする請求項1に記載したタービンロータ翼溝検査方法。
  3. タービンロータにおける軸に直交する面に超音波探触子を設置し、前記タービンロータ周縁のタービンロータ軸方向に設けられたサイドエントリー型植込部に生じた欠陥を検査する方法であって、
    前記超音波探触子はフェーズドアレイ型超音波探触子であり、発振部と受信部を前記タービンロータの径方向に配置し、前記超音波探触子からの超音波を前記サイドエントリー型植込部にポイントフォーカスさせ、セクタースキャンして欠陥部で反射した超音波を対向面となる他の面で反射させて検出して欠陥有無を評価することを特徴とするタービンロータ翼溝検査方法。
  4. 前記超音波発振部を前記タービンロータの中心部近傍に設置し、前記超音波ポイントフォーカス位置をタービンロータにおける厚さ方向にセクタースキャンしながらタービンロータにおける径方向に走査し、走査データの重なり合う範囲のデータを比較参照してノイズレベルの変化量から欠陥有無を評価することを特徴とする請求項3に記載したタービンロータ翼溝検査方法。
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