JP2009203814A - 燃料供給制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ポンプの挙動を精度よく検出する燃料供給制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の燃料供給パイプ15にはプレッシャレギュレータ17が設けられている。プレッシャレギュレータ17は、燃料供給パイプ15内の燃圧が所定の調整圧よりも高圧になると、当該燃料供給パイプ15から燃料を排出する。ECU31は、燃料供給パイプ15内の燃圧を目標圧にすべく、燃料ポンプ14の駆動制御を実施する。特に、ECU31は、上記目標値を上記調整圧よりも高圧に設定して上記燃圧制御を実施しながら、燃料ポンプ14の挙動を検出する。この場合、燃料供給パイプ15内の燃圧を上記調整圧近傍で安定させ、かつ燃料ポンプ14の挙動を安定させた状態で、その挙動を検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関へ燃料を供給する燃料ポンプの駆動を制御する燃料供給制御装置に関する。
近年、資源の有効活用の観点から、多種の燃料(化石燃料、アルコール燃料及びそれら各燃料の混合燃料)の使用が可能な内燃機関が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような内燃機関では、燃料ポンプの挙動が燃料のアルコール濃度に応じて変化する。すなわち、アルコール燃料は化石燃料よりも粘度が高い。そのため、燃料のアルコール濃度が高くなるほど、燃料の粘性が高くなり、燃料ポンプに加わる負荷が大きくなる。これにより、燃料ポンプの挙動が燃料のアルコール濃度に応じて変化する。そのため、多種の燃料の使用が可能な内燃機関を主体とするエンジンシステムでは、燃料ポンプの挙動に基づいて当該内燃機関を制御することが考えられる。
特許第3903943号公報
ところで、燃料ポンプの挙動の検出精度向上の観点からは、燃料ポンプの挙動を安定させた状態で、その挙動を検出することが望ましい。さらに、燃料ポンプによる燃料の送出先である燃料供給パイプやデリバリパイプ内の燃料供給経路の燃圧変化は燃料ポンプの挙動に影響する。そのため、上記燃料供給経路の燃圧を安定させた状態で燃料ポンプの挙動を検出することが望ましい。
しかしながら、燃料ポンプを作動させると、それに伴って燃圧が上昇する。そのため、燃料ポンプの挙動及び上記燃料供給経路の燃圧を共に安定させた状態で、燃料ポンプの挙動を精度よく検出することは容易でない。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであって、燃料ポンプの挙動を精度よく検出する燃料供給制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明は、内燃機関の燃料供給経路へ燃料を送出する電動式の燃料ポンプと、燃料供給経路の燃料を排出して燃料タンクへ戻す燃料排出部とを備える燃料供給装置に適用され、燃料ポンプの駆動を制御する燃料供給制御装置である。特に、請求項1に記載の発明では、燃料排出部が燃料排出状態とされている場合に、燃料ポンプの挙動を検出する。
燃料排出部の燃料排出状態では、燃料ポンプの作動を継続させたとしても、燃料供給経路の燃料が排出されて、燃料供給経路の燃圧が安定する。また、燃料排出部の燃料排出状態では、燃料ポンプの作動を継続させることにより、当該燃料ポンプの作動を安定させることができる。そのため、請求項1に記載の発明によると、燃料ポンプの挙動及び燃料供給経路の燃圧を共に安定させた状態で、燃料ポンプの挙動を精度よく検出することができる。
燃料供給経路の燃圧を目標圧とすべく燃料ポンプによる燃圧制御が実施されている場合には、燃料供給経路の燃圧が所定の調整圧よりも高圧となる場合に当該燃料供給経路の燃料を排出するプレッシャレギュレータを、上記燃料排出部として採用することができる(請求項2)。この場合、上記燃圧制御の目標圧がプレッシャレギュレータの調整圧よりも高圧となるようにして上記燃圧制御を実施させることにより、燃料排出部を強制的に燃料排出状態とすることができる。
上述の如く燃料供給経路の燃圧の変化は燃料ポンプの挙動に影響する。そこで、請求項3に記載の発明では、内燃機関の停止状態において、燃料排出部を燃料排出状態とした上で、燃料ポンプの挙動を検出する。これにより、内燃機関への燃料供給に伴う燃圧変化を排除した状態で、燃料ポンプの挙動を一層精度よく検出することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれかに記載の発明により検出された燃料ポンプの挙動に基づいて、内燃機関へ供給される燃料のアルコール濃度を推定する。
燃料のアルコール濃度が変化すると、燃料の粘度が変化する。燃料の粘度が変化すると、燃料ポンプの負荷が変化する。燃料ポンプの負荷が変化すると、ポンプ部の挙動が変化する。以上から、燃料のアルコール濃度が変化すると、燃料ポンプの挙動が変化することが分かる。
この点に着目すると、上述の如く燃料ポンプの挙動に基づいてアルコール濃度を推定することができる。上述の如く、請求項1から3のいずれかに記載の発明によると、燃料ポンプの挙動を精度よく検出することができる。そのため、請求項1から3のいずれかに記載の発明により検出された燃料ポンプの挙動に基づいて、燃料のアルコール濃度を精度よく推定することができる。
燃料のアルコール濃度は、燃料タンク内の燃料とは異なるアルコール濃度の燃料を給油することにより変化する。そのため、給油毎に燃料のアルコール濃度を推定することが望ましい。
そこで、請求項5に記載の発明では、燃料タンクへの燃料の給油が検出される都度、燃料排出部を燃料排出状態とした上で燃料ポンプの挙動を検出する。これにより、燃料のアルコール濃度の変化を内燃機関の制御に効果的に反映させることができる。
本実施形態は、車載内燃機関を主体とするエンジンシステムとして本発明を具体化しており、その詳細な構成を以下に説明する。
まず、このエンジンシステムの概略構成について、図1を参照しつつ説明する。図1において、内燃機関10は多気筒(例えば4気筒)の内燃機関であるが、その1つの気筒が図示されている。また、内燃機関10としては、多種の燃料(化石燃料、アルコール燃料及びそれら各燃料の混合燃料)が使用可能なものを想定している。なお、本発明は単気筒の内燃機関にも適用可能である。
図1に示す内燃機関10の各気筒の吸気通路11には、燃料を噴射するインジェクタ12が設けられている。このインジェクタ12には、燃料タンク13内に蓄えられた燃料が供給されるようになっている。詳しくは、燃料タンク13内の燃料が燃料ポンプ14により汲み上げられて、燃料供給パイプ15経由でデリバリパイプ16内へ供給され、そのデリバリパイプ16内の燃料がインジェクタ12に供給されるようになっている。
燃料供給パイプ15には、燃料排出部としてのプレッシャレギュレータ17が設けられている。このプレッシャレギュレータ17は機械式の減圧弁であり、燃料供給パイプ15内の燃圧が調整圧以上になると開弁するようになっている。これにより、過剰な燃料が燃料供給パイプ15内からリターンパイプ18経由で燃料タンク13内に戻される。なお、デリバリパイプ16にプレッシャレギュレータ17を設けて、過剰な燃料をデリバリパイプ16内から燃料タンク13内へ戻すようにしてもよい。
燃料供給パイプ15には更に燃料フィルタ19が設けられている。これにより、燃料フィルタ19で濾過された燃料がデリバリパイプ16内へ供給される。燃料タンク13には、図示しない給油キャップにより開閉される給油口が設けられている。
燃料ポンプ14は、DCモータ20を動力源とする電動式のポンプであり、DCモータ20に駆動されて燃料を圧送するポンプ部21を有している。DCモータ20は、内燃機関10に駆動されるオルタネータ等の発電機に加え、車載バッテリ等のバックアップ用電源からも給電可能となっている。これにより、DCモータ20は、内燃機関10の停止状態においても作動(回転)可能とされている。本実施形態では、DCモータ20は直流ブラシレスモータである。なお、燃料ポンプ14の動力源(電動機)は、ACモータでもよいし、ブラシモータでもよい。
図2は、燃料ポンプ14のポンプ部21を示す図である。図2に示すように、本実施形態ではポンプ部21は、タービン式のポンプ部であり、吸入口22を有するカバー23と、吐出口24(図2(b)参照)を有するケーシング25と、カバー23及びケーシング25に回転可能に収納された円盤状のインペラ26とで構成されている。インペラ26の外周には、板厚方向に貫通する羽根溝26aが回転方向に多数形成されている。カバー23及びケーシング25のうち羽根溝26aと対向する位置には、それぞれインペラ26の回転方向に延びるケーシング溝23a及びカバー溝25aが形成されている。この場合、DCモータ20に駆動されてインペラ26が回転すると、流体摩擦によって羽根溝26aの前後で圧力差が生じる。この動作が多数の羽根溝26aで繰り返されることにより、渦流が発生して燃圧が上昇する。こうして昇圧された燃料が吐出口24を介してデリバリパイプ16側へ送出(圧送)される。羽根溝26a内の空間が「加圧部」に相当する。
なお、ポンプ部としては、タービン式のものに限られず、例えばロータ式のものを採用してもよい。また、以下の説明では、燃料ポンプ14内に形成された燃料通路のうちポンプ部21よりも下流側の部分、燃料供給パイプ15内の燃料通路及びデリバリパイプ16内の燃料通路を「燃料供給経路」という。
図1に示すように、DCモータ20はポンプコントローラ30に接続されており、ポンプコントローラ30はECU31に接続されている。ECU31は、CPU、メモリ等を備えた周知のマイクロコンピュータを主体とする電子制ユニットである。ECU31には、上述したポンプコントローラ30の他、吸気通路11内の圧力(吸気圧)を検出する吸気圧センサ32や、内燃機関10のクランク軸27の回転角度位置を検出するクランク角センサ33や、燃料供給経路の燃圧を検出する燃圧センサ34や、燃料供給経路の燃料の温度(燃温)を検出する燃温センサ35や、給油キャップによる給油口の開閉を検出する給油口開閉センサ36等の各種センサが接続されている。
ECU31、燃圧センサ34、燃温センサ35及び給油口開閉センサ36は、DCモータ20と同様に内燃機関10の停止状態においても作動可能とされている。なお、燃圧センサ34及び燃温センサ35は、それぞれ燃料ポンプ14内に形成された燃料通路のうちポンプ部21よりも下流側の部分の燃圧及び燃温を検出するものでもよいし、燃料供給パイプ15内の燃圧及び燃温を検出するものでもよいし、デリバリパイプ16内の燃圧及び燃温を検出するものでもよい。
ECU31は、メモリに記憶されたプログラムをCPUで実行することにより、エンジンシステムの各部を制御する。例えばECU31は、吸気圧センサ32やクランク角センサ33などの検出信号に基づいてインジェクタ12による燃料噴射を制御する。また、ECU31は、燃圧センサ34の検出信号に基づいて燃料供給経路の燃圧(実燃圧)を算出し、算出した実燃圧とその目標圧との圧力差に応じた電力をポンプコントローラ30によりDCモータ20へ供給させることにより実燃圧を目標圧に制御する。
次に、この実燃圧のフィードバック制御(燃圧フィードバック制御)について、図3を参照しつつ詳しく説明する。図3は、この燃圧フィードバック制御を示すタイミングチャートであり、(a)はECU31からポンプコントローラ30への制御信号(ポンプ駆動制御信号)を、(b)はDCモータ20の回転速度(ポンプ回転速度)を、(c)はデリバリパイプ16内の燃圧(実燃圧)を示している。なお、図3では、燃料ポンプ14への給電量がデューティ制御されることを想定している。また、デリバリパイプ16内の燃圧の目標値(目標圧)がプレッシャレギュレータ17の調整圧Preg未満のPtrg1に設定されていることを想定している。
図3に示すタイミングt1において、ECU31の制御により燃料ポンプ14への給電が開始されると、すなわちECU31からポンプコントローラ30へ所定デューティ比のポンプ駆動制御信号が入力されると、そのデューティ比に応じた電力がポンプコントローラ30から燃料ポンプ14へ供給されて、燃料ポンプ14が始動する。
その後、タイミングt1〜t2では、DCモータ20が燃料の粘性による負荷トルクを受けつつ回転し、ポンプ回転速度は徐々に高くなる。その結果、燃料ポンプ14による燃料の吐出量が増大し、ひいては実燃圧が上昇する。このときの実燃圧の上昇率(単位時間当たりの上昇幅)は一定ではない。すなわち、タイミングt1〜t2では、上述の如くポンプ回転速度が徐々に高くなっているため、実燃圧の上昇率は徐々に増大する。
ポンプ回転速度がN1で安定するタイミングt2〜t3では、実燃圧の上昇率は一定となる。なお、ポンプ回転速度が安定する回転速度は、燃料のアルコール濃度(燃料の粘度)に応じて決まり、燃料のアルコール濃度が高くなるほど小さくなると考えられる。
タイミングt3において、実燃圧が目標圧Ptrg1に達すると、燃料ポンプ14への給電が停止、すなわちECU31の制御によりポンプ駆動制御信号のデューティ比が0となる。これにより実燃圧が目標圧Ptrg1で一定となる。
ところで、アルコール燃料の理論空燃比は化石燃料の理論空燃比よりも低く、アルコール燃料のオクタン価はガソリンのオクタン価よりも高い。そのため、例えば化石燃料用に設定された燃料噴射量制御を、アルコール燃料が供給された内燃機関10にそのまま適用すると、ドライバビリティ及びエミッションの悪化が懸念される。
そこで、本実施形態では、燃料のアルコール濃度を推定し、その推定値に基づいて燃料噴射制御をはじめとする各種制御を実施している。以下、本実施形態のアルコール濃度推定処理の特徴について、図3及び図4を参照しつつ説明する。図4は、図3と同様に燃圧フィードバック制御を示すタイミングチャートである。
上述したように、燃料ポンプ14では多数の羽根溝26aにより燃料がデリバリパイプ16側へ逐次圧送される。そのため、燃料ポンプ14の作動時には、図3に示すように燃料ポンプ14による燃料の圧送によって実燃圧が脈動する。
ここで、燃料のアルコール濃度が高いほど燃料の粘度は大きくなり、燃料の粘度が大きいほどポンプ回転速度は低くなり、ポンプ回転速度が低くなるほど実燃圧の脈動周期は大きくなる。すなわち、実燃圧の脈動周期はアルコール濃度が高いほど大きくなる。
この点に着目して、本実施形態では、燃料供給経路の燃圧(実燃圧)を検出し、その検出結果に基づいて実燃圧の脈動周期を算出し、算出した脈動周期に基づいてアルコール濃度を推定するようにしている。
加えて、この本実施形態のアルコール濃度推定処理は以下に示す4つの特徴を有している。
第1に、上記燃圧フィードバック制御を実施していると、実燃圧が目標圧に達した時点で燃料ポンプ14への給電が停止されてしまう(図3のタイミングt3参照)。そのため、実燃圧の脈動検出が可能な期間は燃料ポンプ14の始動から実燃圧が目標圧に達するまでの期間に限られる(図3のタイミングt1〜t3参照)。また、ポンプ回転速度が安定していない期間では、実燃圧の脈動周期が一定しない(図3のタイミングt1〜t2参照)。そのため、ポンプ回転速度が安定している状態で実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて実燃圧の脈動周期を算出することが望ましい。この場合、実燃圧の脈動を検出可能な期間は更に限定される(図3のタイミングt2〜t3参照)。さらに、実燃圧が上昇している期間では、その上昇に伴って燃料ポンプ14の挙動が変化し、ひいては実燃圧の脈動周期が変化する(図3のタイミングt1〜t3参照)。そのため、実燃圧が安定している状態で実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて実燃圧の脈動周期を算出することが望ましい。ところが、実燃圧が目標圧で安定している期間では、燃料ポンプ14への給電が停止されてしまい、実燃圧の脈動検出が不能となる(図3のタイミングt3以降参照)。
そこで、本実施形態ではポンプ回転速度の安定期間を延長させている。詳しくは、アルコール濃度推定処理を実行するに際し、実燃圧のフィードバック制御における目標圧をプレッシャレギュレータ17の調整圧よりも高圧に設定する。
この作用について図4を参照しつつ説明すると、燃料ポンプ14が始動されるタイミングt11では実燃圧が上昇を始める。そして、実燃圧が調整圧Pregに達すると(タイミングt13参照)、それ以降プレッシャレギュレータ17により燃料供給パイプ15内の過剰な燃料が燃料タンク13内に戻される。その結果、巨視的には実燃圧がプレッシャレギュレータ17の調整圧Preg近傍で一定となり、微視的には実燃圧が調整圧Preg付近で脈動する。これにより、実燃圧が目標圧Ptrg2に達することなく燃料ポンプ14の作動が継続され、結果としてポンプ回転速度の安定期間が延長される(図4(c)のタイミングt13以降参照)。
こうしてポンプ回転速度の安定期間を延長し、その安定期間に実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて実燃圧の脈動周期を算出する。これにより、実燃圧の正確な脈動周期を算出することができ、ひいては燃料のアルコール濃度を精度よく推定することができる。
第2に、本実施形態では、以下の理由により内燃機関10の始動前にアルコール濃度推定処理を実行する。
・インジェクタ12による燃料噴射が実行されている場合には、その燃料噴射によって実燃圧が変化する。そのため、インジェクタ12による燃料噴射が実行されていない状態(燃料噴射停止状態)で実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて実燃圧の脈動周期を算出することが望ましい。これにより、燃料噴射による実燃圧の変化を排除して、実燃圧の一層正確な脈動周期を算出することができ、ひいては燃料のアルコール濃度を一層精度よく推定することができる。
・内燃機関10の始動前に燃料のアルコール濃度を推定することが望ましい。これにより、内燃機関10の始動直後からその推定結果をエンジンシステムの制御に反映させることができる。
以上の理由により、本実施形態では、内燃機関10の始動前にアルコール濃度推定処理を実行する。
第3に、燃料のアルコール濃度は、燃料タンク13内の燃料とは異なるアルコール濃度の燃料を給油することにより変化する。そこで、本実施形態では、給油毎に燃料のアルコール濃度を推定する。これにより、燃料のアルコール濃度の変化をエンジンシステムの制御に効果的に反映させることができる。
第4に、燃料の粘度は、燃料のアルコール濃度だけでなく燃料の温度(燃温)によっても変化する。そこで、本実施形態では、アルコール濃度推定処理において、実燃圧の脈動周期に加え燃温に基づいてアルコール濃度を推定するようにしている。これにより、より一層正確なポンプ回転速度を算出することができ、燃料のアルコール濃度をより一層精度よく推定することができる。
次に、アルコール濃度推定処理の流れについて、図5を参照しつつ説明する。図5はアルコール濃度推定プログラムの流れを示すフローチャートである。このプログラムはECU31により実行される。詳しくは、給油口が燃料キャップにより閉じられると、給油口開閉センサ36から給油口の閉鎖を示す検出信号が出力される。この信号によりECU31が起動され、その後ECU31によりアルコール濃度推定プログラムが所定周期で繰り返し実行される。
図5に示すステップS10では、ECU31は燃圧フィードバック制御の目標圧をプレッシャレギュレータ17の調整圧よりも高い圧力に設定する。続くステップS11では、ECU31はポンプコントローラ30により燃料ポンプ14を始動させる。続くステップS12では、ECU31は燃圧センサ34の検出信号に基づいて実燃圧Pf(i)を算出する。
ステップS13では、ECU31は実燃圧が安定しているか否かを判定する。例えば、ECU31は、実燃圧Pf(i)をプレッシャレギュレータ17の調整圧と比較する。また、ECU31は、実燃圧の上昇率、すなわち実燃圧の今回値Pf(i)と前回値Pf(i-1)との差が所定値以下か否かを判定する。そして、ECU31は、実燃圧Pf(i)が調整圧近傍の圧力であり、かつ実燃圧の上昇率が所定値以下である場合に、実燃圧が安定していると判定する。ECU31は、ポンプ回転速度が安定していると判定するとステップS14に進み、実燃圧が安定してないと判定すると今回のプログラムの実行を終了する。
なお、本実施形態では、実燃圧が安定した状態においてポンプ回転速度は常に安定しているものとし、ポンプ回転速度が安定しているか否かを判定していない。しかしながら、本ステップにおいて、ポンプ回転速度が安定しているか否かを判定し、実燃圧及びポンプ回転速度が安定していると判定した場合にステップS14に進み、実燃圧及びポンプ回転速度のいずれかが安定していないと判定した場合には今回のプログラムの実行を終了するようにしてもよい。
ステップS14では、ECU31は、ステップS12において算出した実燃圧Pf(i)及び燃料ポンプ14への給電量を記憶する。例えば、ECU31は、ポンプ駆動制御信号のデューティ比及びポンプコントローラ30による燃料ポンプ14の駆動電圧に基づいて、燃料ポンプ14への給電量を算出し、算出した給電量と共に実燃圧Pf(i)を記憶する。
続くステップS15では、ECU31は、実燃圧及び給電量のデータ数がアルコール濃度の推定に十分な数(所定数)N1以上となったか否かを判定する。そして、ECU31は、実燃圧及び給電量のデータ数が所定数N1以上であると判定した場合にはステップS16に進み、実燃圧及び給電量のデータ数が所定数N1未満であると判定した場合には今回のプログラムの実行を終了する。
ステップS16では、ECU31は、ステップS14の処理結果として記憶されたN1個の実燃圧に基づいて実燃圧の脈動周期を算出する。例えば、ECU31は、上記N1個の実燃圧に基づいて燃圧脈動の複数のピークを検出し、それらのピークの間隔を実燃圧の脈動周期として算出する。なお、実燃圧のサンプリング周期、すなわちECU31によるアルコール濃度推定プログラムの実行周期は、実燃圧の脈動周期の最小値よりも十分短い時間に設定されている。実燃圧の脈動周期の最小値は、ポンプ回転速度の最大値及びインペラ26の回転方向に形成された羽根溝26aの配列数により予め算出した値でもよいし、ポンプ駆動制御信号のデューティ比に基づいて都度算出した値でもよい。
続くステップS17では、ECU31は、燃圧の脈動周期に基づいてポンプ回転速度を算出する。
続くステップS18では、ECU31は、燃料ポンプ14への給電量及びポンプ回転速度に基づいて燃料の粘度を算出する。例えば、ECU31は、ステップS14の処理結果として記憶されたN1個の給電量に基づいて、それらの代表値(平均値や中央値や最頻値など)を算出する。そして、ECU31は、燃料ポンプ14への給電量、ポンプ回転速度及び燃料の粘度をパラメータとするマップを参照して、ステップS16において算出したポンプ回転速度及び上記算出した給電量の代表値から燃料の粘度を算出する。
続くステップS19では、ECU31は、燃料の粘度及び燃温に基づいて燃料のアルコール濃度を算出する。例えば、ECU31は燃温センサ35の検出信号に基づいて燃温を算出する。そして、ECU31は、燃料の粘度、燃温及び燃料のアルコール濃度をパラメータとするマップを参照して、ステップS17において算出した燃料の粘度及び上記算出した燃温から燃料のアルコール濃度を算出する。その後、ECU31は、今回のプログラムの実行を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
燃料供給経路の燃圧(実燃圧)の脈動周期に基づいて燃料のアルコール濃度を推定するようにした。燃圧センサ34は燃料の屈折率や誘電率を検出するセンサよりも概して安価であることから、エンジンシステムの製造コストの低減を図ることができる。
実燃圧及びポンプ回転速度が安定した状態で実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて燃料のアルコール濃度を算出するようにした。これにより、燃料のアルコール濃度を精度よく推定することができる。
給油口の閉鎖タイミングでアルコール濃度推定処理を開始するようにした。燃料の給油中(給油口が開いている間)は内燃機関10が停止され、給油口が閉じられてから暫くの間は燃料噴射停止状態となる蓋然性が高い。そのため、上述の如く給油口の閉鎖タイミングでアルコール濃度推定処理を開始することにより、燃料噴射停止状態、すなわち燃料噴射に伴う実燃圧の変化を排除した状態で実燃圧を検出し、その検出結果に基づいて燃料のアルコール濃度を算出することができる。これにより、燃料のアルコール濃度精度を一層精度よく推定することができる。
また、上述の如く給油口の閉鎖タイミングでアルコール濃度推定処理を開始することにより、内燃機関10の始動前にアルコール濃度推定処理を実行することができる。これにより、内燃機関10の始動前に燃料のアルコール濃度を推定し、内燃機関10の始動直後から燃料のアルコール濃度に応じた内燃機関10の各種制御を実施することができる。
さらに、上述の如く給油口の閉鎖タイミングでアルコール濃度推定処理を開始することにより、給油毎にアルコール濃度推定処理を実行することができる。これにより、給油毎にアルコール濃度を推定し、その推定結果をエンジンシステムの制御に効果的に反映させることができる。
燃料の粘度から燃料のアルコール濃度を推定するに際し、燃温を考慮して燃料のアルコール濃度を算出した。燃料の粘度は、燃料のアルコール濃度だけでなく、燃温によっても変化する。そのため、上述の如く燃温を考慮することにより、燃料のアルコール濃度をより一層精度よく推定することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、燃圧センサの検出信号に基づいて燃圧を算出し、その燃圧に基づいてポンプ回転速度を算出した。しかしながら、これに限られず、ポンプ回転速度を直接検出してもよい。例えば、DCモータ20の起電力波形からその回転子の角度位置を検出し、その角度位置に基づいてポンプ回転速度を算出してもよい。また、DCモータ20の回転子の角度位置を検出する回転角度センサを設けて、そのセンサの検出信号に基づいてポンプ回転速度を算出してもよい。この場合でも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
・ポンプ回転速度をエンジンシステムの制御に用いる一方で、燃料のアルコール濃度をエンジンシステムの制御に用いないことも考えられる。例えば、ポンプ回転速度に基づいてエンジンシステムの制御パラメータを直接算出することや、ポンプ回転速度に基づいて燃料ポンプ14の故障検出を実施することが考えられる。このような場合には、燃料のアルコール濃度の算出処理を省略してもよい。
・燃料の粘度をエンジンシステムの制御に用いない場合には、燃料の粘度の算出処理を省略して、ポンプ回転速度に基づいて燃料のアルコール濃度を直接算出してもよい。
・内燃機関10の運転中にアルコール濃度推定処理を実行するようにしてもよい。
・プレッシャレギュレータ17に代えて、調整圧が可変設定可能なプレッシャレギュレータを燃料排出部として採用してもよい。この場合、プレッシャレギュレータの調整圧を燃圧フィードバックの目標圧よりも低い圧力に設定することにより、燃料供給経路の燃圧を燃圧フィードバック制御の目標圧よりも低い圧力で安定させることができる。これにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
特に、レギュレータ40の調整圧をアルコール濃度推定処理の開始直前の実燃圧に設定すると、アルコール濃度推定処理の開始後の実燃圧が同推定処理の開始直前の実燃圧付近で脈動する。これにより、実燃圧の巨視的な変化(上昇)が実燃圧の微視的な脈動に与える影響を排除した上でその脈動周期を検出することができるため、アルコール濃度の推定精度の向上が期待できる。
・プレッシャレギュレータ17に代えて、燃料の排出量を制御可能なプレッシャレギュレータを燃料排出部として採用してもよい。この場合でも、上記排出量を制御することにより、燃料供給経路の燃圧を燃圧フィードバック制御の目標圧よりも低い圧力で安定させることができる。これにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
・プレッシャレギュレータ17に代えて、燃料供給経路に接続されている燃料排出経路、例えばリターンパイプ18内の燃料流路を開閉する開閉弁を燃料排出部として採用してもよい。この場合でも、開閉弁の開閉を制御することにより、燃料供給経路の燃圧を燃圧フィードバック制御の目標圧よりも低い圧力で安定させることができる。これにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
・上記実施形態では、燃圧のフィードバック制御を実施したが、燃圧のオープンループ制御を実施してもよい。
エンジンシステムの概略構成を示す図。 燃料ポンプのポンプ部を示す図。 燃圧フィードバック制御を説明するためのタイミングチャート。 アルコール濃度推定処理を説明するためのタイミングチャート。 アルコール濃度推定処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
10…内燃機関、12…インジェクタ、13…燃料タンク、14…燃料ポンプ、15…燃料供給パイプ、16…デリバリパイプ、17…プレッシャレギュレータ(燃料排出部)、31…ECU(排出制御手段、挙動検出手段、濃度推定手段、給油検出手段)、36…給油口開閉センサ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃料供給経路へ燃料を送出する電動式の燃料ポンプと、前記燃料供給経路の燃料を排出して燃料タンクへ戻す燃料排出部とを備える燃料供給装置に適用され、前記燃料ポンプの駆動を制御する燃料供給制御装置において、
    前記燃料排出部を強制的に燃料排出状態とする排出制御手段と、
    前記排出制御手段により前記燃料排出部が燃料排出状態とされている場合に、前記燃料ポンプの挙動を検出する挙動検出手段と、
    を備えていることを特徴とする燃料供給制御装置。
  2. 燃圧が所定の調整圧よりも高圧になる場合に燃料を排出するプレッシャレギュレータを、前記燃料排出部として備える燃料供給装置に適用され、前記燃料供給経路の燃圧を目標圧とすべく前記燃料ポンプによる燃圧制御を実施する燃料供給制御装置において、
    前記排出制御手段は、前記燃料排出部を強制的に燃料排出状態とすべく、前記燃圧制御の目標圧が前記プレッシャレギュレータの調整圧よりも高圧となるようにして前記燃圧制御を実施させる請求項1に記載の燃料供給制御装置。
  3. 前記内燃機関の停止状態において、前記排出制御手段により前記燃料排出部を燃料排出状態にさせた上で、前記挙動検出手段により前記燃料ポンプの挙動を検出させる請求項1又は2に記載の燃料供給制御装置。
  4. 前記挙動検出手段により検出された前記燃料ポンプの挙動に基づいて、内燃機関へ供給される燃料のアルコール濃度を推定する濃度推定手段を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給制御装置。
  5. 前記燃料タンクへの燃料の給油を検出する給油検出手段を備え、
    前記給油検出手段により燃料の給油が検出される都度、前記排出制御手段により前記燃料排出部を燃料排出状態にさせた上で、前記挙動検出手段により前記燃料ポンプの挙動を検出させる請求項4に記載の燃料供給制御装置。
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