JP2009203315A - 光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 生産性が良好で、得られる硬化物の屈折率が高く、また、該硬化物の着色も少なく、基材との密着性に優れる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物とこれを活性エネルギー線照射により硬化させてなる光学物品を提供すること。
【解決手段】 芳香族系エポキシ樹脂(A)と光カチオン系開始剤(B)を含有する注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であり、該樹脂組成物のエポキシ当量が130〜250である光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、前記光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注型重合して得られる光学物品。
【選択図】 なし
【解決手段】 芳香族系エポキシ樹脂(A)と光カチオン系開始剤(B)を含有する注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であり、該樹脂組成物のエポキシ当量が130〜250である光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、前記光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注型重合して得られる光学物品。
【選択図】 なし
Description
本発明は、特に注型重合用として好適に用いることができる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および光学物品に関する。
近年、テレビ、ディスプレイ、携帯端末の画面等の各種表示用電子機器の小型化、軽量化に伴い、プラスチック基材上に樹脂硬化物からなる微細で複雑な凹凸表面形状を有するフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート、プリズムレンズシート、マイクロレンズアレイ等のレンズシート、球面レンズ、非球面レンズ等のレンズ、プリズム等の光学物品の必要性が高まっている。
光学物品の中でも、フレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレンズシートは、プレス法、キャスト法等の手法により製造されてきたが、両手法ともレンズシートの製作に長い時間を要し、生産性が悪かった。このような問題点を解決するために、近年、活性エネルギー線硬化性樹脂を注型してレンズシートを製作する手法(注型重合法)が検討されている。注型重合法は、具体的には、例えば、レンズ形状の付いた金型と透明樹脂基板との間に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を流し込んだ後、基板側より活性エネルギー線を照射し、該組成物を硬化させる方法である。この方法により短時間でレンズシートを製造することができ、生産性が向上する。
基板との密着性、型からの離型性を向上させたこのような注型重合法にも用いる事ができる光学物品用組成物として、エチレン性不飽和基含有化合物、光ラジカル重合開始剤、カチオン重合性化合物および光カチオン重合開始剤を含有するレンズ用樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。具体的には、例えば、エチレン性不飽和基含有化合物としてウレタンアクリレートを、カチオン重合性化合物としてビスフェノールAジグリシジルエーテルビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートを用いたレンズ用樹脂組成物が開示されている。しかしながら硬化に必要なエチレン性不飽和基含有化合物の導入により得られる硬化物(レンズシート)の屈折率が低下してしまう問題がある。
得られる硬化物の屈折率を低下させないエチレン性不飽和基含有化合物を用いない光学物品用硬化性樹脂組成物について、例えば、ビスフェノールA又はビスフェノールFから得られる全芳香族エポキシ樹脂とカチオン重合開始剤とを含有するエポキシ樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、前記全芳香族エポキシ樹脂等の芳香族系エポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤、特に光カチオン重合開始剤との反応性が非常に悪いと報告されている。その為、このエポキシ樹脂組成物は紫外線硬化を利用した各種硬化物の生産には不向きである。特に、注型重合においては、反応性が悪く生産性が悪いとの理由から使用できない問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、生産性が良好で、得られる硬化物の屈折率が高く、また、該硬化物の着色も少なく、基材との密着性に優れる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物とこれを活性エネルギー線照射により硬化させてなる光学物品を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の知見(1)〜(4)を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)芳香族系エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物の中でもエポキシ当量を130〜250にした樹脂組成物は光カチオン重合開始剤との反応性が良好である。その為、十分に硬化した硬化物を効率よく得られる。
(2)前記組成物は硬化物の屈折率を低下させる原因であるエチレン性不飽和基含有化合物を主成分として使用させる必要が無い。従って、屈折率が高い硬化物が得られる。
(3)前記組成物は光学物品用途、中でも、注型重合用途に特に好ましく使用できる。
(4)前記樹脂組成物の硬化物は着色が少なく、基材との密着性にも優れる。
即ち、本発明は、芳香族系エポキシ樹脂(A)と光カチオン系開始剤(B)を含有する注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であり、該樹脂組成物のエポキシ当量が130〜250であることを特徴とする光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注型重合して得られることを特徴とする光学物品を提供するものである。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、高硬化性であり、硬化物性能として着色が少なく、高い屈折率とプラスチック基材との高い密着性を備した光学物品を提供できる。また、本発明の光学物品は、着色が少なく、高い屈折率と高いアッベ数を有し、光学物品として優れる。しかも、プラスチック基材と高い密着性を有するためレンズシートとして特に好適に使用できる。
本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物はエポキシ当量が130〜250である。該エポキシ当量が130より小さいと得られる硬化物の基材との密着性が良好でなくなる事に加え、硬化収縮が大きくなり硬化物がカールする為好ましくない。エポキシ当量が250を超えると硬化性が悪くなる為好ましくない。エポキシ当量はこれらの理由から130〜250が好ましく、140〜200がより好ましい。
また、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は25℃で液状であると、注型重合用途に使用した場合、注型しやすいことから好ましい。中でも粘度は25℃で10から50000mPa・sが好ましく、10から5000mPa・sがより好ましく、更に10から500mPa・sがより好ましい。尚、上記範囲以外の粘度であっても樹脂組成物の温度をコントロールして粘度を調節するなどの方法を取れば、使用することが出来る。
本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は例えば、芳香族系エポキシ樹脂(A)と光カチオン系開始剤(B)とを、得られる組成物のエポキシ当量が130〜250で、且つ25℃で液状になるように適宜選択、混合することにより得られる。このような組成物は、例えば、芳香族系エポキシ樹脂(A)としてエポキシ当量が160〜200のエポキシ樹脂を用いることにより得られる。
本発明で用いる芳香族系エポキシ(A)樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型ノボラック等のノボラック型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンと各種フェノール類と反応させて得られる各種ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のエポキシ化物;2,2′,6,6′−テトラメチルビフェノールのエポキシ化物等のビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂(ナフタレン骨格型エポキシ樹脂);フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。芳香族系エポキシ樹脂(A)は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明で用いる芳香族系エポキシ樹脂(A)としては、25℃で液状のエポキシ樹脂が好ましく、25℃で粘度が10〜50000mPa・sのエポキシ樹脂がより好ましく、25℃で粘度が10〜5000mPa・sのエポキシ樹脂が更に好ましい。
また、本発明で用いる芳香族系エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量としては、得られる組成物のエポキシ当量が130〜250となりやすく、本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得やすい事から140〜200が好ましい。
本発明で用いる芳香族系エポキシ樹脂(A)としては、前記の通り、得られる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が25℃で液状となりやすい事から25℃で液状のビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。更に、得られる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が25℃で液状となりやすい事、得られる硬化物の屈折率が高い事、得られる硬化物の着色も少ないことから25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
前記芳香族系エポキシ(A)の中でもビスフェノールS型エポキシ樹脂やテトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂やナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂は通常、常温で固体である。その為、他のエポキシ樹脂と併用し、得られる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が使用できる粘度、例えば、25℃で液状となるようにする事により用いる事が出来る。併用する他のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明で用いる芳香族系エポキシ(A)としては、ナフタレン型エポキシ樹脂を併用することが好ましい。ナフタレン型エポキシ樹脂を併用することにより得られる硬化物の屈折率を高くすることができる。更に、本発明で用いる芳香族系エポキシ(A)としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂とナフタレン型エポキシ樹脂との混合物で、25℃で液状であるエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノール型エポキシ樹脂とナフタレン型エポキシ樹脂との混合物で、25℃で粘度が10〜50000mPa・sであるエポキシ樹脂がより好ましい。更に、25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂とナフタレン型エポキシ樹脂との混合物がより好ましく、25℃で粘度が10〜5000mPa・sのビスフェノールF型エポキシ樹脂とナフタレン型エポキシ樹脂との混合物がより好ましくい。
前記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば、以下の構造で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中の芳香族エポキシ樹脂(A)の含有率としては、屈折率や硬化性の理由から50〜99.9重量%が好ましく、70〜99重量%がより好ましい。
本発明で用いる光カチオン系開始剤(B)としては、可視光線、紫外線、X線、電子線等のエネルギー線を照射することにより、ブレンステッド酸やルイス酸を発生し、芳香族系エポキシ樹脂(A)に残存するエポキシ基の重合反応を開始する。光カチオン重合開始剤(B)としては、例えばジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。
具体的には、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロボーレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロボーレート、4,4‘−ビス[ビス(2−ヒドロキシエトキシフェニル)スルフォニオ]フェニルスルフィドビスヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート等を挙げることができる。尚、光カチオン重合に関する詳細な記述は、日刊工業新聞社発行の“フォトポリマーテクノロジー:山岡亜夫・永松元太郎編”の光カチオン重合の項にある。
本発明で用いる光カチオン系開始剤(B)としては、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート類が反応性が良好で重金属を含まないことから好ましく、特にアルキル置換ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート類が溶解性や光反応性の面で好ましい。さらに4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェートが光学性能と注型重合での硬化性に良好である。
前記光カチオン系開始剤の使用量としては、前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.01〜10部が好ましく、0.1〜1部がより好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、光増感剤、着色防止剤を含有させることができる。
光増感剤を含有させることにより硬化性を上げたり、光開始剤量を減らすという効果が期待できる。光増感剤としては、例えば、アントラセン系やピレン系やペリレン系の多環芳香族炭化水素化合物、アクリジン系環状有機窒素化合物、チオキサントン系化合物が挙げられる。
前記アクリジン系環状有機窒素化合物としては、例えば、アクリジンオレンジ(3,6−ジメチルアミノアクリジン)、プロフラビン等が挙げられる。
前記チオキサントン系化合物としては、例えば、イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノー2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチルー9H−チオキサントンー9−オンメソクロライド等が挙げられる。
前記多環芳香族系化合物としては、例えば、アントラセン、ピレン、ペリレン等の無置換多環芳香族化合物の他、9、10−ジエトキシアントラセン、9、10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン等のジアルコキシアントラセン化合物が挙げられる。
光増感剤の中でも硬化性の理由から多環芳香族系化合物が好ましい。また、注型重合における硬化性が良好で着色が少ないことから9,10−ジアルコキシアントラセン化合物がより好ましい。
前記光開始剤の使用量としては、前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.01〜5部が好ましく0.1〜1部がより好ましい。
前記着色防止剤としては、例えば、酸化防止剤やラジカル禁止剤等を用いることができる。着色防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、燐系化合物、イオウ系化合物等を使用することができる。着色防止剤としては、硬化性や臭気の理由から燐系化合物が好ましく、トリフェニルフォスファイトがより好ましい。
前記フェノール系酸化防止剤としては、公知の化合物が使用でき、例えば、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、高分子フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤等が挙げられる。
前記モノフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジーt−ブチルーp−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジーt−ブチルー4−エチルフェノール、などが挙げられ、ビスフェノール系酸化防止剤としては、2、2’メチレンビス(4―メチルー6−t―ブチルフェノール)、2、2’メチレンビス(4―エチルー6−t―ブチルフェノール)、高分子フェノール系酸化防止剤としては、1,1,3−トリス(2−メチルー4−ヒドロキシー5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチルー2,4,6−トリス(3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、α―トコフェロール(ビタミンE)、硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’―チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’チオジプロピオネート、リン酸系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、等が挙げられる。
ラジカル禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ-t-ブチルハイドロキノン、p-t-ブチルカテコール、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,4-ジ-t-ブチルフェノール、2-t-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリ-t-ブチルフェノール等のフェノール系ラジカル禁止剤の他、アルミニウムN−ニトロフェニルヒドロキシアミンなど公知のラジカル禁止剤を使用することができる。
フェノール系ラジカル禁止剤並びにフェノール系酸化防止剤 の市販品としては、スミライザーBHT、BP−76、MDP−S、S、BBM−S、WX−R、BP−101、GA−80(以上住友化学社製)、アデカスタブAO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−70、AO−75、AO−80、AO−330(以上旭電化社製)、イルガノックス1010、1035、1076、1135、1141、1330、245(以上チバスペシャルティケミカルズ社製)等が入手できる。
前記着色防止剤の使用量としては、前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、必要に応じて組成物の粘度を低下させたり硬化物の物性を調整したりする目的で、前記エポキシ樹脂(A)以外の光カチオン重合性を有する化合物を含有することができる。このカチオン重合性化合物としては、芳香族以外のエポキシ樹脂やオキセタン化合物やビニルーテル化合物やシクロカーボネート化合物等の光カチオン重合性基を有する化合物を用いることができる。
エポキシ樹脂(A)以外のエポキシ樹脂としては、分子内に少なくとも一個のエポキシ基を有する公知の脂環族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物が使用できる。好ましい脂環式エポキシ化合物の例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートなどのエポキシ化シクロヘキシル基を2つ以上有する化合物が挙げられる。これらの化合物は米国ユニオンカーバイド社製CYRACUREレジンとして市販されているものを使用できる。脂肪族エポキシ化合物の具体例としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ブタンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのエポキシ化合物は硬化物に必要とされる性能に応じ、単独あるいは混合して使用することができる。
前記オキセタン化合物で単官能オキセタンの例としては、3―エチル―3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3―エチル―3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3―エチル―3−(クロロメチル)オキセタン等が挙げられる。2官能オキセタン化合物の例としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス{[1−エチル(3−オキセタニル)]メチル}エーテル等が挙げられる。これらの化合物は、東亞合成(株)製 アロンオキセタンOXT−101、OXT−121、OXT−211、OXT−221(いずれも商品名)などの市販品として入手可能である。
前記ビニルエーテル化合物としては、エチルビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル等を挙げることができる。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は光カチオンによる重合を行うが、光ラジカル重合性の材料を一部併用することもできる。光ラジカル重合性の材料を一部併用する場合は分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物あるいはビニル基を有する化合物を配合することができる。
前記分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、単官能(メタ)アクリル酸エステル、多官能(メタ)アクリル酸エステル、水酸基含有アクリル酸エステル等が挙げられる。
前記単官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ベンゾイルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、フェニルチオエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等;
クロロフェニル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、ブロモベンジル(メタ)アクリレート、ブロモフェニルエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、等の芳香環を有する単官能(メタ)アクリル酸エステル類;
ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジルシクロカーボネート(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクトン、アクリロイルホルモリン等の脂環及びヘテロ環構造を有する単官能(メタ)アクリル酸エステル類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜22のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルやラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸フォスフォエチル;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記多官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、脂肪族多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル化合物、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、などのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、などのポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート;1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸が2分子エステル結合した化合物;
芳香族多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル化合物、例えば、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物及びそれらのハロゲン化物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物及びそれらのハロゲン化物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物及びそれらのハロゲン化物、水素化ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物及びそれらのハロゲン化物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物及びそれらのハロゲン化物;
トリシクロデカンジメチロール、水素化ビスフェノールAなどの水酸基を2つ有する脂環族化合物に(メタ)アクリル酸が2分子エステル結合した化合物;
ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−スルフィドなどの含イオウ化合物;ジ[(メタ)アクリロイルオキシエトキシ]フォスフェート等の2官能(メタ)アクリル酸エステル等;
トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールメタン、グリセリン、およびそれらに1〜20モルのアルキレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物などの水酸基を3つ以上有する化合物に(メタ)アクリル酸が3分子以上エステル結合した化合物、トリ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート、トリ[(メタ)アクリロイルオキシエトキシ]フォスフェート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
水酸基含有のアクリル酸エステルとしてはグリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、EO変性フタル酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記アクリル酸エステル以外のアクリレートとしてエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、イミドアクリレート等が挙げられる。
これらの分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、各々単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して使用してもよい。
前記光ラジカル重合性の材料を本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に含有させる場合は、必要に応じてラジカル光開始剤を併用しても良い。
前記ラジカル光開始剤としては、光の照射により解離してラジカルを発生するような各種の光(重合)開始剤が使用でき、例えば、ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、などのベンゾフェノン類;キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、などのアシロインエーテル類;ベンジル、ジアセチルなどのα−ジケトン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、p−トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸類;
3,3′−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフオリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどが挙げられる。
また、光(重合)開始剤の市販品としては、例えば、Irgacure−184、同149、同261、同369、同500、同651、同784、同819、同907、同1116、同1664、同1700、同1800、同1850、同2959、同4043、Darocur−1173(チバスペシャルティーケミカルズ社製)、ルシリンTPO(BASFF社製)、KAYACURE−DETX、同MBP、同DMBI、同EPA、同OA〔日本化薬(株)製〕、VICURE−10、同55(STAUFFER Co.LTD製)、TRIGONALP1(AKZO Co.LTD製)、SANDORY 1000(SANDOZ Co.LTD製)、DEAP(APJOHN Co.LTD製)、QUANTACURE−PDO、同ITX、同EPD(WARD BLEKINSOP Co.LTD製)等が挙げられる
これらの光(重合)開始剤は各々単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して使用してもよい。
更に、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、粘度や基板への接着性改良等を目的として、芳香族系エポキシ樹脂(A)以外の樹脂を併用することができる。
前記芳香族系エポキシ樹脂(A)以外の樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート樹脂、メチルメタクリレート系共重合物等のアクリル樹脂;ポリスチレン、メチルメタクリレート−スチレン系共重合物;ポリエステル樹脂、ポリブタジエンやブタジエン−アクリロニトリル系共重合物などのポリブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、(不飽和)ポリエステル樹脂;フェノキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂などが挙げられる。
前記エポキシ樹脂(A)以外の樹脂の使用量は、本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の合計100重量部に対し、50重量部以下が好ましく30重量部以下がより好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には更に必要に応じて各種添加剤成分を配合することが出来る。
前記各種添加剤としては、例えば、アスベスト、オルベン、ベントン等の増粘剤;シリコーン系消泡剤、フッ素系消泡剤、高分子系消泡剤及び/またはレベリング剤;イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等密着性付与剤;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、無定型シリカ、タルク、クレー、雲母等の無機フィラー類;アクリル微粒子、ナイロン微粒子、シリコーン微粒子、フッ素微粒子、アミノ樹脂を熱硬化させ微粉砕した有機フィラー類等の充填剤;フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーンの如き銅フタロシアニン系、キナクリドン系、黄鉛、ジンククロメート、モリブデート・オレンジの如きクロム酸塩、紺青の如きフェロシアン化物、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、酸化鉄、炭化クロムグリーンの如き金属酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、硫化水銀の如き金属硫化物、セレン化物、硫酸鉛の如き硫酸塩、群青の如き珪酸塩、炭酸塩、コバルト・バイオレッド、マンガン紫の如き燐酸塩、アルミニウム粉、亜鉛末、真鍮粉、マグネシウム粉、鉄粉、銅粉、ニッケル粉の如き金属粉、カーボンブラック等の顔料の他、必要に応じてリン系難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、防曇剤、シリケート、キレート剤等を用いることができる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体、2−(2′−キサンテンカルボキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−o−ニトロベンジロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−キサンテンカルボキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−o−ニトロベンジロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記シリコン系消泡剤、レベリング剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体など如きアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン類が挙げられる。
上記した如き種々の添加剤の使用量としては、その効果を十分発揮し、また紫外線硬化を阻害しない範囲であることから、本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物100重量部に対し、それぞれ0.01〜5重量部の範囲であることが好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物において、エポキシ樹脂(A)と光カチオン開始剤(B)の合計100重量部中の各成分の含有量は、プラスチック基材に対する密着性が良好で、特に高い屈折率を発現することから、エポキシ樹脂(A)が50〜99.9重量部が好ましく、70〜99重量部がより好ましい。また、光カチオン開始剤(B)については0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物において、エポキシ樹脂(A)としてナフタレン含有エポキシ樹脂を使用する場合、その含有量としては、5〜80重量部が好ましく、30〜60重量部がより好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、硬化物の屈折率が1.56以上となるような組成物が好ましく、硬化物の屈折率が1.60以上となるような組成物がより好ましい。このような注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、例えば、芳香族エポキシ樹脂を多く含有することにより得ることができる。特にナフタレン骨格やフルオレン骨格を含む芳香族エポキシ樹脂を多く含有すると屈折率を高くすることが出来る。
本発明においては硬化物の屈折率を測定する場合は、以下の硬化条件によって硬化させた硬化物を用いる。
硬化条件
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を配置した後、高圧水銀灯(ジーエス ユアサライティング社製UV照射装置)により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させる。
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を配置した後、高圧水銀灯(ジーエス ユアサライティング社製UV照射装置)により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させる。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線を照射することにより硬化することができる。活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、例えば、可視光線、紫外線、X線等の電磁波、または電子線等の荷電粒子線が挙げられる。これらの内で実用上良く用いられるのは、可視光線、紫外線、または電子線である。
紫外線の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ、無電極UVランプ、LED−UVランプ等の光源を用いることができる。
また、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は光学物品用途の製造に用いるのが好ましい。本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた光学物品の製造において、紫外線等の活性エネルギー線は、支持体となる透明基板面を通して照射される場合には、光カチオン開始剤や必要に応じ使用しても良い光増感剤は、長波長領域に吸光能力を有す光カチオン開始剤や光増感剤が好ましく、例えば、紫外線が360〜450nmの範囲において光開始能力を発揮する化合物使用が望ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、フレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート、プリズムレンズシート、その他円錐、円柱、三角柱、四角柱、半球状等特定の形状を並べたマイクロレンズアレイシート等のレンズシート、球面レンズ、非球面レンズ等のレンズ、プリズム等の注型重合により得られる光学物品の成形用樹脂として好適に用いることができ、特にフィルム状、シート状、板状の透明基材上に樹脂硬化物からなる成形樹脂層を設けた構造の各種光学物品の製造に適した材料である。光学部品の製造に用いる場合には、厚み100±25μmの硬化物において400〜900nmの波長領域の光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上となるように各樹脂組成物成分を組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の光学物品は、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注型重合して得られる。具体的には、例えば、透明基材上に樹脂硬化物層を設けた構造の光学物品を製造する場合には、母型に本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布や流し込みで充填し、その上にフィルム状、シート状、板状の透明基材を接着させ、活性エネルギー線を照射して硬化させた後、母型から剥離する方法等が挙げられる。また、レンズの場合は、一方の母型に本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布や流し込みで充填し、他の母型でふたをし、活性エネルギー線を照射して硬化させた後、母型から剥離する方法により製造することが好ましい。
前記フィルム状、シート状、板状の透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート樹脂、メチルメタクリレート系共重合物などのアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂等が挙げられる。また、プラスチック基材ではないが、ガラス基材などの無機基材も同様に用いることが可能である。
上記のような物品に使用される本発明の光学物品用用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化後の屈折率とアッベ数は、レンズ、レンズシート等の光学物品を製造する場合に、レンズ形状を浅くしても十分な輝度向上効果を得、にじみの少ない画像を得るため、屈折率:1.560以上、かつアッベ数:40以上であることが好ましい。
また、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の粘度は、母型へ均一に塗布することができ、さらに微細構造を有する母型の複製が可能であるようにするため、25℃で10〜50,000mPa・sの範囲にあることが好ましく、なかでも100〜5,000mPa・sであることが特に好ましい。上記範囲以外の粘度であっても、樹脂組成物の温度をコントロールして粘度を調節するなどの方法を取れば、使用することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。尚、例中の部及び%はすべて重量基準である。
実施例1
ガラス瓶に芳香族エポキシ樹脂であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量180)100部、カチオン光開始剤である4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=3/1溶液 1.0部、光増感剤として9,10−ジブトキシアントラセン0.5部、着色防止剤としてトリフェニルホスファイト0.5部を配合し、90℃に加温した後、攪拌し均一に溶解させた光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を得た。該樹脂組成物のエポキシ当量と粘度を第1表に示す。
ガラス瓶に芳香族エポキシ樹脂であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量180)100部、カチオン光開始剤である4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=3/1溶液 1.0部、光増感剤として9,10−ジブトキシアントラセン0.5部、着色防止剤としてトリフェニルホスファイト0.5部を配合し、90℃に加温した後、攪拌し均一に溶解させた光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を得た。該樹脂組成物のエポキシ当量と粘度を第1表に示す。
光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を用いて光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を製造した。本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1、光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を用いて粘度、硬化性、屈折率、鉛筆硬度、外観及び密着性の評価を行った。光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)の製造方法と各試験方法を以下に示す。また、評価結果を第3表に示す。
<光学フィルム(F)の製造>
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだポリプロピレンフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、超高圧水銀灯により1000mJ/cm2の紫外線をポリプロピレンフィルム側から照射して硬化させ、ポリプロピレンフィルムと金属板から活性エネルギー線硬化樹脂層を剥離し、表面が平滑な厚さが100±25μmの光学フィルム(F)を作製した。
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだポリプロピレンフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、超高圧水銀灯により1000mJ/cm2の紫外線をポリプロピレンフィルム側から照射して硬化させ、ポリプロピレンフィルムと金属板から活性エネルギー線硬化樹脂層を剥離し、表面が平滑な厚さが100±25μmの光学フィルム(F)を作製した。
<積層光学物品(T)の製造>
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、超高圧水銀灯により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させ、ペットフィルムを活性エネルギー線硬化樹脂層と共に金属板から剥離し、ペットフィルム上に厚さ100±25μmの表面が平滑な硬化樹脂層を有する積層光学物品(T)を作製した。
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、超高圧水銀灯により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させ、ペットフィルムを活性エネルギー線硬化樹脂層と共に金属板から剥離し、ペットフィルム上に厚さ100±25μmの表面が平滑な硬化樹脂層を有する積層光学物品(T)を作製した。
(1)粘度の評価方法
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1のE型回転粘度計による、25℃での粘度(Pa・s)測定を行った。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1のE型回転粘度計による、25℃での粘度(Pa・s)測定を行った。
(2)硬化性の評価方法
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、高圧水銀灯(ジーエス ユアサライティング社製UV照射装置)により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させ、ペットフィルムと照射組成物を金属板から剥離し、以下の基準に従って評価を行った。
○: 組成物表面はタックフリーとなり硬化している。
△: 金属板からペットフィルムと照射組成物は剥離できたが組成物表面は、タックが残存している。
×: 組成物は液状のままで硬化していなかった。あるいは一部硬化していたが表面は液状であった。
硬化塗膜の膜厚が100μmになるように調整したスペーサーを挟んだペットフィルムとクロムメッキした金属板との間に光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を配置した後、高圧水銀灯(ジーエス ユアサライティング社製UV照射装置)により1000mJ/cm2の紫外線をペットフィルム側から照射して硬化させ、ペットフィルムと照射組成物を金属板から剥離し、以下の基準に従って評価を行った。
○: 組成物表面はタックフリーとなり硬化している。
△: 金属板からペットフィルムと照射組成物は剥離できたが組成物表面は、タックが残存している。
×: 組成物は液状のままで硬化していなかった。あるいは一部硬化していたが表面は液状であった。
(3)屈折率の評価方法
(3−1)光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1の屈折率の評価方法。
光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1をAbbe屈折計のプリズムに液状組成物を塗布して25℃での測定を行った。以下この評価を屈折率1と略記する。
(3−1)光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1の屈折率の評価方法。
光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1をAbbe屈折計のプリズムに液状組成物を塗布して25℃での測定を行った。以下この評価を屈折率1と略記する。
(3−2)光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1の硬化物の屈折率の評価方法。
光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を硬化させた硬化物を作成した。この硬化物の屈折率をMETRICONモデル2010プリズムカプラーを使用し測定した。
光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を硬化させた硬化物を作成した。この硬化物の屈折率をMETRICONモデル2010プリズムカプラーを使用し測定した。
(4)鉛筆硬度の評価方法
JIS K5400に従って鉛筆硬度の測定を行った。尚、試料としては、積層光学物品(T)を用いた。
JIS K5400に従って鉛筆硬度の測定を行った。尚、試料としては、積層光学物品(T)を用いた。
(6)外観の評価方法
光学フィルム(F)を用いて、硬化物の外観を目視にて評価した。
(7)密着性の試験方法
積層光学物品(T)を用いてJIS K5400に従って碁盤目密着性の評価を行った。尚、評価は以下の基準に従った。
○: ペットフィルムに付着している升目が90以上残存する。
△: ペットフィルムに付着している升目が50〜89残存する。
×: ペットフィルムに付着している升目が50未満である。
光学フィルム(F)を用いて、硬化物の外観を目視にて評価した。
(7)密着性の試験方法
積層光学物品(T)を用いてJIS K5400に従って碁盤目密着性の評価を行った。尚、評価は以下の基準に従った。
○: ペットフィルムに付着している升目が90以上残存する。
△: ペットフィルムに付着している升目が50〜89残存する。
×: ペットフィルムに付着している升目が50未満である。
実施例2〜6
実施例1と同様の方法で第1表に示す配合により本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2〜6を調製を調整した。これらの注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いて光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を製造した。注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2〜6、光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を用いて粘度、硬化性、屈折率、鉛筆硬度、外観及び密着性の評価を実施例1と同様にして行った。評価結果を第3表に示す。
実施例1と同様の方法で第1表に示す配合により本発明の注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2〜6を調製を調整した。これらの注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いて光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を製造した。注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2〜6、光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を用いて粘度、硬化性、屈折率、鉛筆硬度、外観及び密着性の評価を実施例1と同様にして行った。評価結果を第3表に示す。
比較例1〜4
第2表に示す配合により比較対象用光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1〜5を調製した。実施例1と同様にして光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を製造した。比較対象用注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1〜4、光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を第4表に示す。
第2表に示す配合により比較対象用光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1〜5を調製した。実施例1と同様にして光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を製造した。比較対象用注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1〜4、光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を第4表に示す。
比較例6
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(分子量668、OH価168)668部、トリレンジイソシアネート348部を仕込み、昇温後80℃で10時間反応させ、次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート243.6部、メトキノン0.6部を仕込み、80℃で10時間反応を行いウレタンアクリレート(UA)を得た。屈折率(23℃)は1.5535であった。このウレタンアクリレートを5部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート5部、フェノキシエチルアクリレート20部、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート35部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル35部、光カチオン重合開始剤(トリアリルスルフォニュウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=1/1溶液)1部を混合し、比較対象用光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物6を調製した。実施例1と同様にして光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を製造した。比較対象用注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物6、光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を第4表に示す。
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(分子量668、OH価168)668部、トリレンジイソシアネート348部を仕込み、昇温後80℃で10時間反応させ、次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート243.6部、メトキノン0.6部を仕込み、80℃で10時間反応を行いウレタンアクリレート(UA)を得た。屈折率(23℃)は1.5535であった。このウレタンアクリレートを5部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート5部、フェノキシエチルアクリレート20部、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート35部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル35部、光カチオン重合開始剤(トリアリルスルフォニュウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=1/1溶液)1部を混合し、比較対象用光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物6を調製した。実施例1と同様にして光学フィルム(F)及び積層光学物品(T)を製造した。比較対象用注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物6、光学フィルム(F)、及び積層光学物品(T)を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を第4表に示す。
BPF: ビスフェノールF型エポキシ樹脂 エポキシ当量:180
BPA: ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量:188
BPA2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量:640
NP: ナフタレン型エポキシ樹脂(1,6ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル) エポキシ当量:141
CA1: 4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=3/1溶液
CA2: トリアリルスルフォニュウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=1/1溶液
DBA: 9,10−ジブトキシアントラセン
TPP: トリフェニルフォスファイト
BPA: ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量:188
BPA2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量:640
NP: ナフタレン型エポキシ樹脂(1,6ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル) エポキシ当量:141
CA1: 4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=3/1溶液
CA2: トリアリルスルフォニュウムヘキサフルオロフォスフェート/プロピレンカーボネート=1/1溶液
DBA: 9,10−ジブトキシアントラセン
TPP: トリフェニルフォスファイト
BPADA:ビスフェノールA型エポキシアクリレート
PCPA:パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
NPA:ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
HCPK:ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光開始剤)
CHDE: 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
CE:1−メチル−4−(2−メチルオキシラニル)−7−オキサビシクロ〔4.1.0〕ヘプタン エポキシ当量90
UA:ウレタンアクリレート(比較例6で合成したもの記載)
PHE:フェノキシエチルアクリレート
HPOPA:2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート
HA:ヒンダードアミン系光安定剤
PCPA:パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
NPA:ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
HCPK:ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光開始剤)
CHDE: 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
CE:1−メチル−4−(2−メチルオキシラニル)−7−オキサビシクロ〔4.1.0〕ヘプタン エポキシ当量90
UA:ウレタンアクリレート(比較例6で合成したもの記載)
PHE:フェノキシエチルアクリレート
HPOPA:2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート
HA:ヒンダードアミン系光安定剤
Claims (14)
- 芳香族系エポキシ樹脂(A)と光カチオン系開始剤(B)を含有する注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であり、該樹脂組成物のエポキシ当量が130〜250であることを特徴とする光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記光カチオン系開始剤(B)が4−メチルフェニル(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェートである請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記芳香族系エポキシ樹脂(A)が25℃で液状のビスフェノール型エポキシ樹脂である請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記25℃で液状のビスフェノール型エポキシ樹脂がビスフェノールF型エポキシ樹脂である請求項3記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記芳香族系エポキシ樹脂(A)がビスフェノール型エポキシ樹脂とナフタレン型エポキシ樹脂との混合物で、25℃で液状である請求項3記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記芳香族系エポキシ樹脂(A)が、エポキシ当量130〜250のエポキシ樹脂である、請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記芳香族系エポキシ樹脂(A)の含有率が50〜99.9重量%である請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 粘度が10〜5000mPa・sである請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 更に9,10−ジアルコキシアントラセンを含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 更にトリフェニルフォスファイトを含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- エポキシ当量が140〜200の請求項1記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 硬化物の屈折率が1.56以上である請求項1〜6のいずれか1項記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 注型重合用途である請求項1〜6のいずれか1項記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項記載の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を注型重合して得られることを特徴とする光学物品。
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-
2008
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