JP2009197446A - キャスター取り付け装置および台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジャッキナット3、キャスター9の雄ネジ24を螺合可能なナット8、および筒状の支柱4からなり、ジャッキナットは、支柱の一端の内部に嵌入可能な筒状の支柱固着部11と、支柱固着部にその一端が連続するナット収容部10と、を有し、支柱固着部は、その表面に一定の規則性を有する凹凸17,18が形成されており、ナット収容部は、その他端に開口し内面にナットの軸心に直交する断面の輪郭形状と略同一の断面形状であるナット係止部15を有する孔14が設けられており、支柱は、支柱固着部が嵌入され外周側から支柱固着部の凹凸に向けてカシメられて支柱固着部に固着されており、ナットがナット係止部内に脱落不能に収容されている、キャスター取り付け装置。
【選択図】 図2
Description
しかし、特許文献1に記載されたような人が乗って作業する作業台は、作業者の安全確保の観点から、キャスターの本体への固定を堅固に行うことが求められる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、キャスターの取り付けが容易で耐久性の高いキャスター取り付け装置および台を提供することを目的とする。
前記支柱は、円筒状の部材であることが好ましい。
本発明に係る台は、キャスターを有して移動可能な台であって、前記のキャスター取り付け装置に前記キャスターが取り付けられて形成される。
図1における作業台1は、例えば、事業所における包装作業等を行う作業所の天井の電灯の交換等に使用されるものである。
作業台1は、支柱4,4,4,4、階段5、足場6、手すり7およびキャスター9,9,9,9等を有する。
ジャッキナット3は、ナット収容部10および支柱固着部11からなる。
ナット収容部10は、外形が円柱状であって、軸方向の一端側の外周にスパナ等に係合させるための係合部12,12を有する。係合部12,12は、ナット収容部10の外周から180度間隔の2箇所において径方向外方に突出し、突出端が外周の接線を含む平面13,13となっている。
ナット収容部10は、軸心を貫通する孔14を有する。孔14は、内方に断面形状が六角形のナット係止部15を備える。ナット係止部15における断面形状の六角形は、ナット8における軸心に直交する断面の輪郭形状と略同一であって、ナット8をがたつくことなくぴったりと嵌め込むことができる。また、この六角形は、円形である孔14の断面に内接する六角形よりもわずかに大きい。孔14の断面の円からはみ出す6つの部分については、軸方向の溝16(角溝16という)として孔14の開口部分まで続いている。
ナット8は、図3に示されるとおり、通常使用される公知のナットである。
支柱4は、アルミニウム製の円筒である。
キャスター取り付け装置2は、キャスター9を取り付けるためのものである。
キャスター9は、本体19、車輪支持部20、車輪21、ブレーキ22およびブレーキ操作棒23からなる。
本体19は、車輪支持部20を回転可能に支持する。この回転は、図6におけるA−A矢視で指し示される部分で行われる。本体19は、車輪支持部20を支持する側とは逆側に、車輪支持部20の回転軸RAの延長上に軸心を有する雄ネジ24が設けられている。この雄ネジ24は、先に説明したキャスター取り付け装置2のナット8に螺合するものである。
ブレーキ22は、断面が矩形の棒材が、その一端から他端近傍までゆるやかな曲線状に曲げられたものである。ブレーキ22は、直棒状の他端を車輪21の接地面外方に位置させて、一端が車輪支持部20における本体19に近い部分に固着されている。
ブレーキ操作棒23は、棒状であって車輪支持部20における本体19に近い位置で車輪21の軸方向の両側からブレーキ22を超えて伸びた棒支持部25の先端部分に回動可能に支持される。ブレーキ操作棒23は、棒支持部25に支持された側の端部がカム状に形成されており、回動されることにより、ブレーキ22の他端を車輪21の接地面に押しつけて制動するためのものである。
図7はジャッキナット3にナット8を収容する工程を示す図、図8はジャッキナット3に支柱を固定する工程を示す図である。なお、図8における(a)はカシメ装置29の概略平面を含む図であり、(b)はカシメ装置29の概略正面断面を含む図である。
初めに、ジャッキナット3のナット収容部10に設けられた孔14にナット8を収容する。ナット8は、ナット係止部15内に嵌め込まれる(図7(1))。ジャッキナット3における支柱固着部11の貫通孔内に、ジグ26の中実円柱部分が挿入される。また、ジャッキナット3におけるナット収容部10側の開口部分には、円錐台形の孔27を有する絞り用金型28が被せられる(図7(2))。絞り用金型28には下向きの力Wが加えられる。力Wにより、ナット収容部10側の開口部分の端縁は内側に押し曲げられ(図7(3))、ナット8は孔14から脱落不能となる(図7(4))。
支柱固着部11は、支柱4とともにカシメ装置29にセットされる。
ここでカシメ装置29の概要を説明する。
カシメ装置29は、1対の油圧シリンダのロッドにそれぞれ取り付けられたカシメ金型30,30を有する。それぞれのカシメ金型30,30は、移動体31およびホルダー32で構成される。移動体31は、全体として断面が半円形の凹溝状の型33を有する。型33の表面には、ジャッキナット3における支柱固着部11の表面形状に対して略凹凸関係となる形状、つまり環状で凹状の溝17に対応する凸状の彎曲する帯が設けられている。また、型33の表面のこの帯には、支柱固着部11における帯18に対応する切り欠きが設けられ、凸状の彎曲する帯と支柱固着部11における帯18とが干渉しないように工夫されている。なお、ジャッキナット3をカシメ装置29に固定するときは、係合部12,12の位置を参考にして、カシメ作業時に型33の表面の帯における切り欠きに支柱固着部11における帯18が対向するようにされる。帯18,18は、係合部12,12の平面13,13を周方向に等分割する線の延長上に設けられているので、支柱4に隠された帯18,18の位置を、係合部12,12の位置で知ることができる。
カシメ金型30,30は、それぞれの型33,33が対向するように配されている。また、移動体31,31は、互いに遠ざかる方向に付勢された状態でそれぞれホルダー32,32に保持されている。
さて、ジャッキナット3は、支柱4とともにカシメ装置29にセットされる。このとき、支柱固着部11および支柱4は、対向するカシメ金型30,30の中間に位置する(図8(2))。
カシメ金型30,30は、最初、移動体31およびホルダー32がともに移動し、ホルダー32,32の先端部分同士が当接してホルダー32,32の移動が停止する。この後も、油圧シリンダは伸長動作を続け、型33,33はホルダー32,32内を摺動して支柱4の外面に当接する。そして、さらに油圧シリンダは型33を支柱4の一端部分に押圧し、支柱4の端部をジャッキナット3の支柱固着部11と凹凸関係になるように変形させる(カシメる)(図8(3))。油圧シリンダ内の油圧が所定圧力に達したら押圧を停止、油圧シリンダを収縮動作させる。
なお、カシメ装置29は、カシメ金型30,30の型33,33がジャッキナット3における支柱固着部11に対して近づきまたは遠ざかるように構成される。
図9はキャスター9をキャスター取り付け装置2に取り付ける様子を示す図である。
キャスター9のキャスター取り付け装置2への取り付けは、雄ネジ24をナット8に螺合させて締め込むことにより行われる(図9(1))。締め込みは、例えば2つの係合部12,12をスパナで挟み、キャスター9に設けられた2つ外方に伸びた腕部34,34を回して行う。このとき、ナット8は、孔14内においてナット係止部15により係止されるので、空回りすることなく強固にキャスター9の雄ネジ24に螺合される(図9(2))。
ジャッキナット3Bは、ナット収容部10B、支柱固着部11およびナット保持蓋35Bからなる。
ジャッキナット3Bにおける支柱固着部11は、先に説明したジャッキナット3における支柱固着部11と略同一の構成を有する。
ナット収容部10Bは、係合部12,12および孔14を有する。ナット収容部10Bにおける係合部12,12および孔14は、先に説明したナット収容部10における係合部12,12および孔14と略同一である。ナット収容部10Bは、孔14の開口部分の外周に雄ネジ36Bが設けられている。ナット収容部10Bは、開口部分の端縁を内側に押し曲げる加工(図7(3))がなされないために、ジャッキナット3におけるナット収容部10に比べて、ナット係止部15から開口部端縁までの長さが短い。
ナット保持蓋35Bは、円筒状部37Bおよびナット保持部38Bからなる。
円筒状部37Bは、外径に比べて高さが低い円筒状の形状であり、内周面に、ナット収容部10Bの雄ネジ36Bに螺合する雌ネジ39Bが設けられている。また、円筒状部37Bは、軸心に直交する断面における外周の輪郭形状が、正6角形であり、ボックスレンチまたはスパナで係合可能となっている。
ジャッキナット3Bは、ナット収容部10Bのナット係止部15内にナット8を収容し(図10(1))、雄ネジ36Bにナット保持蓋35Bの雌ネジ39Bが螺合されて、ナット係止環41Bによりナット8が脱落不能にナット収容部10B内に保持される(図10(2))。ナット保持蓋35Bは、スパナ等を用いて固くナット収容部10Bに螺合される。
また、ジャッキナット3Bと支柱4とが固着されて形成されたキャスター取り付け装置へのキャスター9の取り付けは、先に説明したキャスター取り付け装置2へのキャスター9の取り付けと同様にして行われる。
上述の実施形態において、支柱をアルミニウム管でなく他の材質の管とすることができる。また、ジャッキナット3,3Bにおける支柱固着部11の表面の形状を、他のものとすることができる。その場合、カシメ金型30,30の移動体31,31における全体として断面が半円形の凹溝状の型33の凹凸の形状は、支柱固着部11の表面の形状に応じたものに変更される。
ジャッキナット3,3Bにおける支柱固着部11は、支柱に角形管を採用する場合には、略円筒状ではなく角形筒状のものが採用される。その場合にも、支柱固着部の周囲には、軸心に直交する溝が1つまたは複数設けられ、カシメ装置29の型33も角型の支柱固着部に対応できるものに変更される。
また、ジャッキナット3,3Bにおける支柱固着部11は、キャスター9の雄ネジ24を収容可能な孔を有すれば、貫通孔を有する筒状でなくともよい。貫通孔を有しなくても、ナット8を突き抜けた雄ネジ24を支柱固着部内に収容できるからである。したがって、ジャッキナット3,3Bにおける支柱固着部11を、筒状のものに換えて所定の孔を有する棒状のものとすることができる。
2 キャスター取り付け装置
3,3B ジャッキナット
4 支柱
8 ナット
9 キャスター
10,10B ナット収容部
11 支柱固着部
14 (ナット収容部の)孔
15 ナット係止部
17 凹凸(支柱固着部の環状の溝)
18 凹凸(支柱固着部の帯)
24 雄ネジ
Claims (4)
- 雄ネジを有するキャスターを取り付けるためのキャスター取り付け装置であって、
ジャッキナット、前記雄ネジを螺合可能なナット、および筒状の支柱からなり、
前記ジャッキナットは、
前記支柱の一端の内部に嵌入可能な筒状または棒状の支柱固着部と、
前記支柱固着部にその一端が連続するナット収容部と、を有し、
前記支柱固着部は、
その表面に一定の規則性を有する凹凸が形成されており、
前記ナット収容部は、
その他端に開口し内面に前記ナットの軸心に直交する断面の輪郭形状と略同一の断面形状であるナット係止部を有する孔が設けられており、
前記支柱は、
前記支柱固着部を嵌入させて外周側から前記支柱固着部の前記凹凸に向けてカシメられて前記支柱固着部に固着されており、
前記ナットが前記ナット係止部内に脱落不能に収容されている
ことを特徴とするキャスター取り付け装置。 - 前記ナット収容部に設けられた前記孔は、
前記ナットの脱落を防止するためにその開口部分の端縁が内側に押し曲げられている
請求項1に記載のキャスター取り付け装置。 - 前記支柱は、円筒状の部材である
請求項1または請求項2に記載のキャスター取り付け装置。 - キャスターを有して移動可能な台であって、
請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のキャスター取り付け装置に前記キャスターが取り付けられて形成された
ことを特徴とする台。
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