JP2009190635A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】符号情報を格納するROM及び符号情報を記憶するRAMの各記憶領域の異常を優先して高速度に検出することにより、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ROM及びRAMを備え、ROM及びRAMの異常を診断するメモリ監視プログラムを内蔵した電動パワーステアリング装置において、ROM及びRAMの符号情報領域の異常診断を優先して行い、次にメモリ監視プログラムによる異常診断を行う機能を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の操舵にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に電動パワーステアリング装置に備えられた制御用コンピュータ(CPU、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等)の制御プログラムやパラメータ等を格納するROM及び演算値やデータ等を一時的に記憶するRAMの異常を適格に検出する機能を具備した電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助力)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図7に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14から電力が供給されると共に、イグニッションキー11を経てイグニッション信号が入力され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vhとに基づいてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基づいてモータ20に供給する電流を制御する。
図8はコントロールユニット30の構成例を示しており、コントロールユニット30は、操舵トルクTh、車速Vh、モータ電流iやモータ角度θに基づいてフィードバック制御や電流制御、演算処理等を実施する制御装置として主MCU100と、主MCU100と同様の制御や演算処理を行って信頼性を高めるために相互監視する副MCU110と、主MCU100の暴走等を検出した場合にリセット信号Rsを出力して主MCU100に入力すると共に、モータ20を停止させるモータ停止信号Asを出力してFETプリドライバ回路37に入力するWDT(Watch Dog Timer)35と、主MCU100からの通電信号Du、Dv、Dwに基づいて正の駆動信号Up、Vp、Wp及び負の駆動信号Un、Vn、Wnを3相FETブリッジのモータ駆動回路(インバータ)36に入力し、モータ駆動回路36の各FETをON/OFF制御することでモータ20を駆動制御するFETプリドライバ回路37と、モータ20の電流値Iu及びIwに基づいてモータ電流値iを検出するモータ電流検出回路38と、モータ20に回転角センサとして取付けられたレゾルバ21からの出力信号に基づいてモータ角度θを検出する位置検出回路39と、バッテリ14からの電源電圧Vを主MCU100からのスイッチ信号SWによってモータ駆動回路36に供給するスイッチ回路31とで構成されている。
なお、モータ20へ供給される電流値Iu及びIwはそれぞれ電流検出部32V及び32Wで検出され、主MCU100と副MCU110は相互にデータ通信を行うようになっている。
そして、主MCU100は、車種固有のIDやパラメータ等を書き換え可能に記憶保持するEEPROM(Electronically Erasable Programmable ROM)180と、CAN(Controller Area Network)に接続された各種センサ系の情報を送受する入出力インタフェース(I/F)102と、制御プログラムやパラメータ等の固定値を格納するROM160と、操舵トルクTh、モータ電流値i、モータ角度θ等のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器103と、EEPROM180やROM160からの制御プログラムやパラメータ等に基づいて演算処理するCPU101と、CPU101の演算処理結果等を一時的に記憶保持するRAM170とで構成され、双方向性コモンバス107によって相互に接続されている。
また、副MCU110は、制御プログラムやパラメータ等の固定値を格納するROM150と、D/A変換器115からのアナログ信号Saをデジタル信号に変換するA/D変換器113と、ROM150からの制御プログラムやパラメータ等に基づいて演算処理するCPU111と、CPU111の演算処理結果等を一時的に記憶保持するRAM171とで構成されている。更に副MCU110は、演算処理結果を演算処理結果信号S2として主MCU100に入力すると共に、主MCU100からの演算結果信号S1を入力するようになっている。
副MCU110のデジタル出力部116から所定のデジタル信号が出力されると、D/A変換器115によって変換されたアナログ信号Saが、主MCU100のA/D変換器105に入力されると共に、副MCU110のA/D変換器113に入力されて再度デジタル信号に変換される。主MCU100は、副MCU110から入力されたアナログ信号SaをA/D変換器103でデジタル信号に変換して所定の演算を行い、演算結果を演算結果信号S1として副MCU110に入力する。また、副MCU110は、アナログ信号Saを自身のA/D変換器113でデジタル信号に変換して主MCU100と同様の演算を行い、演算結果を演算結果信号S2として主MCU100に入力する。そして、主MCU100は、自身の演算結果と副MCU110から入力された演算結果信号S2とを比較して誤差がないか確認し、同様に副MCU110は、自身の演算結果と主MCU100から入力された演算結果信号S1とを比較して誤差がないか確認することで、主MCU100と副MCU110とが相互監視を行う2重系となっている。
主MCU100の演算結果と副MCU110の演算結果が相違し、システム異常と判断してアシストを停止する場合には、主MCU100はスイッチ信号SWを出力し、スイッチ回路31をOFFにしてモータ駆動回路36への電源電圧Vの供給を遮断する。
図9は、ROM160及びRAM170の記憶領域に格納若しくは記憶されるデータやプログラム等のアドレスマップの一例を示す模式図である。ROM160の記憶領域には、上述したような制御プログラム601、ROM160及びRAM170の各記憶領域をチェックサムや読み書き(リードライト)チェック等によって異常診断を行うメモリ監視プログラム602、フェールセーフ制御時に用いられるような安全動作移行プログラム603等が格納されている。また、RAM170の記憶領域は、上位アドレスから下位アドレスに向かってデータ領域701、アクセス禁止領域711、スタック領域702、アクセス禁止領域712等で構成されている。
従来これらROM160及びRAM170の各記憶領域の異常診断(故障診断を含む)は、例えば制御が開始されていないシステム起動前の状態で、メモリ監視プログラム602によって、ROM160の全記憶領域のチェックサムによる異常診断を行い、RAM170については読み書きチェックによる異常診断を行い、規定通りの結果が得られるか否かによって異常診断を行っていた。しかし、システム起動後は異常診断を行わないため、異常診断後に該チェック部分に異常が発生した場合には異常を検出することができず、CPU等の暴走という事象を発生させる問題があった。
また、近年の制御処理の複雑化、高度化等により、ROM160及びRAM170で格納若しくは記憶するデータ量が大きくなっており、それに伴ってROM160及びRAM170の全記憶領域を一通り診断するだけでも、ある程度の時間を要してしまう。例えば、ある領域についての診断が完了した直後にその領域で異常が発生したとすると、他の全ての記憶領域を診断して再びその領域が診断されるまでの暫くの間は、その異常が検出されないことになる。つまり、対処に緊急性を要するROM160及びRAM170の記憶領域に異常が発生した場合には、その対処が遅れてしまうという問題があった。
かかる問題を解決する装置として、例えば特開2004−133635号公報(特許文献1)に示される制御用コンピュ−タがあり、特許文献1に記載の制御用コンピュータでは、制御中のROM/RAM故障を発見すべく常時故障診断を実施し、故障時にはアシスト動作を停止させることによりシステムが重大な故障モードに至ることを防止している。即ち、ROMを有する制御用コンピュータにおいて、ROMは複数の所定数のビットから成るセルによって構成され、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROMの全記憶領域のセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段とを備え、演算手段による加算値の合計と規定値との比較に基づいて異常検出するようにしている。
また、特開2003−323353号公報(特許文献2)に示されるメモリ診断装置では、メモリで発生した異常による処理遅れを防止するようにしている。即ち、制御対象を制御するための処理を行うコンピュータがその処理に用いるメモリの記憶領域の全部又は一部を診断対象として、該診断対象の領域を複数に分割した各分割領域毎に診断するメモリ診断装置であって、各分割領域を、その分割領域に記憶されるデータの種類に応じた頻度で診断するように構成されている。
特開2004−133635号公報 特開2003−323353号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、ROM/RAMの全記憶領域のセルに対して常時チェックサムや読み書きチェックを行い、故障を検出した場合には直ちにアシストを停止するようにしているが、全ての領域を診断して再びその領域が診断されるまでの暫くの間は、その故障を検出することができない問題が残っている。つまり、ROM/RAMの記憶領域の故障によっては、システムが重大な故障モードに至る可能性があるため、いかに早くROM/RAMの記憶領域の異常を検出できるかが重要であり、ROM/RAMの記憶領域の異常を高速度に検出することができない問題がある。
また、特許文献2の装置では、ROM/RAMの各記憶領域を異常診断の対象毎に分割し、安全性に応じた頻度で異常診断するようにしているが、上述したように電動パワーステアリング装置では、より高速度に異常を検出できるようにすることが求められている。そこで、高性能CPUを用いたり、動作クロックの周波数を高くすることで、更に高速性を向上させることは可能であるが、非常に高価なシステムになってしまうため、通常のシステムで異常診断を高速度に行うことを可能とするような更なる改善が求められている。
更に、電動パワーステアリング装置における重大な故障モードの例として、通常のアシストを逆に出力してしまう逆アシストモードがある。逆アシストモードは、電動パワーステアリング装置のシステムに組込まれているソフトウェアのデータ構成上、ハンドルをアシストする方向が符号によって決定されているため、符合情報に異常が発生して符号が反転することにより、逆方向へアシストが発生してしまう状態である。
また、同様な故障モードの別の例として、通常よりも大きくアシストしてしまう過アシストモードがある。過アシストモードは、アシスト量の加減を符号によって決定しているため、符号情報に異常が発生して符号が反転することにより、必要以上のアシストを行ってしまう状態である。このような故障モードが発生した場合、直ちにアシストを停止する必要がある。
本発明は上述のような事情によりなされたものであり、本発明の目的は、重大な異常モード(故障モードを含む)に至る可能性のある符号情報を格納するROM及び符号情報を記憶するRAMの各記憶領域の異常を優先して高速度に検出することにより、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、ROM及びRAMを備え、前記ROM及びRAMの異常を診断するメモリ監視プログラムを内蔵した電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記ROM及びRAMの符号情報領域の異常診断を優先して行い、次に前記メモリ監視プログラムによる異常診断を行う機能を具備することにより達成され、前記符号情報領域の異常診断を前記ROMに格納した符号優先診断プログラムによって行うことにより、或いは前記符号情報領域が、符号の反転によって逆アシストに至る符号情報を格納する記憶領域1と、符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域2とで構成されていることにより、或いは前記記憶領域1の異常診断を先に行い、次に前記記憶領域2の異常診断を行うことにより、より効果的に達成される。
また、本発明は、主MCU及び副MCUにそれぞれROM及びRAMを備えた2重系であり、前記各ROM及び前記各RAMの異常を診断するメモリ監視プログラムを内蔵した電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記主MCU又は副MCUのROMに符号優先診断プログラムを格納し、前記符号優先診断プログラムにより前記各ROM及び前記各RAMの符号情報領域の異常診断を優先して行い、次に前記メモリ監視プログラムによる異常診断を行うことにより達成され、前記異常診断をチェックサム、読み書きチェック、CRC又はパリティチェックで行うことにより、或いは前記各符号情報領域が、符号の反転によって逆アシストに至る符号情報を格納する記憶領域1と、符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域2とで構成されていることにより、或いは前記記憶領域1の異常診断を先に行い、次に前記記憶領域2の異常診断を行うことにより、より効果的に達成される。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、従来のROM及びRAMの各記憶領域の異常診断をメモリ監視プログラムで実施する前に、逆アシストや過アシストになるような重大な異常モードに至る可能性のある符号情報を格納するROM及び符号情報を記憶するRAMの各符号情報領域を優先して異常診断する。このため、異常を検出した場合には、直ちにアシストを停止することによってかかる異常モードに至る可能性をより早く、しかも確実に回避することができる。
また、制御プログラム(符号優先診断プログラム)でROM及びRAMの符号情報領域を優先して診断することができるので、コストの増加もなく、しかも的確に異常診断を実施することができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、従来のメモリ監視プログラムによるROM及びRAMの異常診断よりも優先して、重大な異常モードに至るような符号情報を格納若しくは記憶するROM及びRAMの各符号情報領域の異常診断を符号優先診断プログラムで行い、各符号情報領域の異常が検出された場合には、フェールセーフ処理に移行して直ちにアシストを停止するようにする。逆アシストや過アシストになるような重大な異常モードに至る可能性のある符号情報領域の異常を優先的に検出するようにしているため、そのような異常モードに至る可能性をより早く、しかも確実に回避することができる。
以下に本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態の構成例を図1に示して説明する。図1は前述した図8に対応して示しており、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
本発明のROM160は符号優先診断プログラム161を格納しており、符合優先診断プログラム161は、主MCU100のROM160及びRAM170の全記憶領域と、副MCU110のROM150及びRAM171の全記憶領域とにおいて、符号の反転によって重大な異常モード(故障モードを含む)に至る可能性のある符号情報を格納若しくは記憶する各符号情報領域の異常診断を優先して実施するプログラムである。このように、新たなハードウェアを追加することなく、CPU101によって処理される制御プログラムで、ROM160内の符号優先診断プログラム161を実施することにより、コストの増加もなく、ROM160、150及びRAM170、171の異常に伴うシステム異常を的確に検出することができる。
次に、主MCU100のROM160及びRAM170の記憶領域に格納若しくは記憶される符号情報領域の一例を示すアドレスマップの例を、図2及び図3に示して説明する。副MCU110のROM150及びRAM171の記憶領域も全く同様であるので、ここではROM160及びRAM170について説明する。
図2はROM160の領域構成例を示しており、符号情報を格納する符号情報領域600と、符号情報を持たない記憶領域63とで構成されている。そして、符号情報領域600は、アシスト方向を決定する符号情報を格納する記憶領域61と、アシスト方向ではなく、アシスト量等を決定する符号情報を格納する記憶領域62とで構成されている。記憶領域61に異常が発生した場合、符号が反転することによって、逆アシストモードに至る可能性がある。また、記憶領域62に異常が発生した場合、符号の反転によって過アシストモード等に至る可能性はあるが、逆アシストにはならない。
このようなROM160の記憶領域61〜63は、記憶領域にメモリアドレスが付与されていることからCPU101は容易に把握することができる。そして、ROM160の記憶領域61〜63について、符号優先診断プログラムは、先ず符号の反転によって逆アシストモードに至る符号情報を格納する記憶領域61の異常診断を優先して行い、次に符号の反転によって逆アシストモードに至らない符号情報を格納する記憶領域62の異常診断を行い、最後に従来のメモリ監視プログラムで符号情報を持たない記憶領域63の異常診断を行う。
図3は図2と同様にRAM170の領域構成例を示しており、符号情報を格納する符号情報領域700と、符号情報を持たない記憶領域73とで構成されている。そして、符号情報領域700は、アシスト方向を決定する符号情報を格納する記憶領域71と、アシスト方向ではなく、アシスト量等を決定する符号情報を格納する記憶領域72とで構成されている。記憶領域71に異常が発生した場合、符号が反転することによって、逆アシストモードに至る可能性がある。また、記憶領域72に異常が発生した場合、符号の反転によって過アシストモード等に至る可能性はあるが、逆アシストにはならない。
このようなRAM170の記憶領域71〜73は、記憶領域にメモリアドレスが付与されていることからCPU101は容易に把握することができる。そして、RAM170の記憶領域71〜73について、符号優先診断プログラムは、先ず符号の反転によって逆アシストモードに至る符号情報を格納する記憶領域71の異常診断を優先して行い、次に符号の反転によって逆アシストモードに至らない符号情報を格納する記憶領域72の異常診断を行い、最後に従来のメモリ監視プログラムで符号情報を持たない記憶領域73の異常診断を行う。異常診断は主MCU100と副MCU110について行い、両者のデータ、演算値等が一致しているかによって判定する。
なお、上述した符号情報が、ビットやバイト(複数ビットや複数バイトを含む)のデータ構成、或いはデータの上位所定バイト又は下位所定バイトに含まれるようなデータ構成であっても、格納若しくは記憶されるメモリアドレスが予め付与されているため、符号情報領域600及び700を容易に把握でき、符号情報領域600及び700の異常診断を優先的に行うことができる。
次に、本発明の動作例を図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
図4は、ROM160及び150の符号情報を格納する各符号情報領域600の異常診断を優先して行う符号優先プログラム161の動作例を示している。
先ず図4について説明すると、運転者によってイグニッションキーがONされると(ステップS10)、主MCU100のCPU101はROM160内の符号優先診断プログラム161を起動する。符号優先診断プログラム161はROM160及び150の異常診断を行う際、最初に符号情報を格納する符号情報領域600であるか否かの判定を行い(ステップS11)、符号情報を格納する符号情報領域600の場合、先ず上述したような符号の反転によって逆アシストが発生する符号情報を格納する記憶領域61の異常診断を行う(ステップS12)。
そして、符号優先診断プログラム161は記憶領域61が正常であるか否かを前述したチェックサム等で判定し(ステップS13)、正常であれば、次に上述したような符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域62の異常診断を行う(ステップS14)。記憶領域62の異常診断において、符号優先診断プログラム161は記憶領域62が正常であるか否かを同様にチェックサム等で判定し(ステップS15)、正常であれば、メモリ監視プログラム602による通常の異常診断を開始する(ステップS16)。
メモリ監視プログラム602は通常の異常診断を行い(ステップS16)、符号情報を格納しない記憶領域63が正常であるか否かを判定し(ステップS17)、正常であればイグニッションキーのON/OFFを判定し(ステップS18)、イグニッションキーがONであれば上記ステップS11にリターンし、上記動作を繰り返す。また、イグニッションキーがOFFであれば終了となる。
一方、上記ステップS11において、符号情報領域600でないと判定された場合は上記ステップS16に移行し、上記ステップS13において、記憶領域61が異常であると判定された場合はフェールセーフ処理を行い、電動パワーステアリング装置によるアシストを停止して終了となる(ステップS20)。また、上記ステップS15において、記憶領域62が異常であると判定された場合、記憶領域61の場合と同様にフェールセーフ処理を行い(ステップS20)、更に上記ステップS17において、記憶領域63が異常であると判定された場合も同様にフェールセーフ処理を行う(ステップS20)。
次に、図5に示すRAM170及び171の異常診断を行う符号優先プログラム161の動作例を説明する。
運転者によってイグニッションキーがONされると(ステップS30)、主MCU100のCPU101はROM160内の符号優先診断プログラム161を起動する。符号優先診断プログラム161はRAM170及び171の異常診断を行う際、最初に符号情報を格納する符号情報領域700であるか否かの判定を行い(ステップS31)、符号情報を格納する符号情報領域700の場合、先ず符号の反転によって逆アシストが発生する符号情報を格納する記憶領域71の異常診断を行う(ステップS32)。
そして、符号優先診断プログラム161は記憶領域71が正常であるか否かをチェックサム等で判定し(ステップS33)、正常であれば、次に符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域72の異常診断を行う(ステップS34)。記憶領域72の異常診断において、符号優先診断プログラム161は記憶領域72が正常であるか否かを同様にチェックサム等で判定し(ステップS35)、正常であれば、メモリ監視プログラム602による通常の異常診断を開始する(ステップS36)。
メモリ監視プログラム602は通常の異常診断を行い(ステップS36)、符号情報を格納しない記憶領域73が正常であるか否かを判定し(ステップS37)、正常であればイグニッションキーのON/OFFを判定し(ステップS38)、イグニッションキーがONであれば上記ステップS31にリターンし、上記動作を繰り返す。また、イグニッションキーがOFFであれば終了となる。
一方、上記ステップS31において、符号情報領域700でないと判定された場合は上記ステップS36に移行し、上記ステップS33において、記憶領域71が異常であると判定された場合はフェールセーフ処理を行い、電動パワーステアリング装置によるアシストを停止して終了となる(ステップS40)。また、上記ステップS35において、記憶領域72が異常であると判定された場合、記憶領域71の場合と同様にフェールセーフ処理を行い(ステップS40)、更に上記ステップS37において、記憶領域73が異常であると判定された場合も同様にフェールセーフ処理を行う(ステップS40)。
上述した符号優先診断プログラム161による優先的な符号情報領域の異常診断は、主MCU100及び副MCU110の間のデータ通信で行い、両者が一致して誤差がないかを確認することにより実施される。主MCU100のROM160及び副MCU110のROM150の異常診断、主MCU100のRAM170及び副MCU110のRAM171の異常診断は平行に行っても良く、時間順序でシーケンス的に行うことも可能である。
このように、メモリ監視プログラム602による符号情報を持たない記憶領域に対する通常の異常診断を実施する前に、符号優先診断プログラム161でROM及びRAMの各符号情報領域に対する異常診断を優先的に実施することで、逆アシスト等の重大な異常モードに至る可能性を的確にかつ確実に回避することができる。
上述の実施形態では、主MCU100のROM160内に符号優先診断プログラム161を格納しているが、主MCU100と副MCU110は相互にデータ通信を行っていることから、副MCU110のROM150に同様な符号優先診断プログラム151を格納させても良い。その例を図6に示して説明する。
本実施形態では、符号優先診断プログラム151は副MCU110のROM150に格納されており、副MCU110のCPU111によって符合優先診断プログラム151が実行される。つまり、副MCU110は符号優先診断プログラム151によって、主MCU100のROM160及び副MCU110のROM150の各符号情報領域600の異常診断と、主MCU100のRAM170及び副MCU110のRAM171の各符号情報領域600の異常診断とを優先して実施し、その後、メモリ監視プログラムによる通常の異常診断を実施する。
なお、上述の実施形態ではイグニッションキーのON時に異常診断を行う例を説明したが、符号優先診断プログラムによる異常診断は、特許文献1に開示されているように通常期間や診断期間のように分けて、常時異常診断を行うようにしても良く、所定の時間に割込み処理を行って異常診断を常時行うようにしても良い。また、符号優先診断プログラムの異常診断は上述したチェックサムや読み書きチェック、或いはCRC(Cyclic Redundancy Check)やパリティチェック等でも良く、更にこれらを組み合わせて異常診断を行うようにしても良い。
更に、不揮発性の記憶装置としてROMを用いて説明したが、電源の有無に関係なくデータを格納できるEEPROM等の記憶手段であっても同等の効果が得られる。
本発明に係る符号診断プログラムを主MCUに格納したコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。 本発明に係るROMの記憶領域のアドレスマップの一例を示す模式図である。 本発明に係るRAMの記憶領域のアドレスマップの一例を示す模式図である。 本発明に係る符号優先診断プログラムの動作例(ROM)を示すフローチャートである。 本発明に係る符号優先診断プログラムの動作例(RAM)を示すフローチャートである。 本発明に係る符号診断プログラムを副MCUに格納したコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。 従来のステアリング装置の構成例を示す図である。 従来のステアリング装置のコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。 従来のROM/RAMの記憶領域のアドレスマップの例を示す模式図である。
符号の説明
1 ハンドル
20 モータ
30 コントロールユニット
35 WDT
36 モータ駆動回路(インバータ)
37 FETプリドライバ回路
38 モータ電流検出回路
39 位置検出回路
100 主MCU
101、111 CPU
103、113 A/D変換器
110 副MCU
115 D/A変換器
150、160 ROM
161 符号優先診断プログラム
170、171 RAM
602 メモリ監視プログラム

Claims (8)

  1. ROM及びRAMを備え、前記ROM及びRAMの異常を診断するメモリ監視プログラムを内蔵した電動パワーステアリング装置において、前記ROM及びRAMの符号情報領域の異常診断を優先して行い、次に前記メモリ監視プログラムによる異常診断を行う機能を具備したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記符号情報領域の異常診断を前記ROMに格納した符号優先診断プログラムによって行う請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記符号情報領域が、符号の反転によって逆アシストに至る符号情報を格納する記憶領域1と、符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域2とで構成されている請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記記憶領域1の異常診断を先に行い、次に前記記憶領域2の異常診断を行う請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 主MCU及び副MCUにそれぞれROM及びRAMを備えた2重系であり、前記各ROM及び前記各RAMの異常を診断するメモリ監視プログラムを内蔵した電動パワーステアリング装置において、前記主MCU又は副MCUのROMに符号優先診断プログラムを格納し、前記符号優先診断プログラムにより前記各ROM及び前記各RAMの符号情報領域の異常診断を優先して行い、次に前記メモリ監視プログラムによる異常診断を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 前記異常診断をチェックサム、読み書きチェック、CRC又はパリティチェックで行う請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記各符号情報領域が、符号の反転によって逆アシストに至る符号情報を格納する記憶領域1と、符号の反転によって逆アシストに至らない符号情報を格納する記憶領域2とで構成されている請求項5又は6に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記記憶領域1の異常診断を先に行い、次に前記記憶領域2の異常診断を行う請求項7に記載の電動パワーステアリング装置。
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