JP2009189913A - 噴流層造粒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】付着性の粉体を効率的に得るための噴流層造粒装置を提供する。
【解決手段】筺体60の下部に設けたガス噴出口10と、ガス噴出口10の上方に設けた多孔板20と、多孔板20の上方に形成される噴流部31および多孔板20に隣接し上方向に内径が拡大する傾斜部32を設けた造粒室30と、多孔板20を通気する気体の流速を、多孔板20の中央部から周縁部に向けて小さく設定できる流速分布発生手段40と、を備えた噴流層造粒装置X。
【選択図】図2

Description

本発明は、粉体同士を付着させて造粒物を形成する噴流層造粒装置に関する。
従来、乾式の造粒方法として、例えば噴流層型造粒法が知られている。この方法は、原料となる粉体(付着性粉体)を、下部がテーパ状に狭くなった縦型の円筒容器内に収容し、下方から高速の気体を噴出することによって当該粉体の噴流層を形成する。
噴流層は、造粒装置の中心軸付近で上向きに粉体が噴き上げられると共に、その周囲では粉体が下降して、粉体が循環する構造をとる。
噴流層型造粒法では、気体により粉体を吹き上げる噴流中での粉体同士の接触と、前記容器内面での粉体の転動作用等による粉体同士の結合とにより、粉体サイズの適正化が繰り返し行われ、所望の粒径の造粒物が形成される。
噴流層型造粒法では、不純物となり得るバインダを使用せず、付着性粉体の相互の付着力のみを利用して粉体同士を結合する。このため、噴流層型造粒法は、不純物の混入が問題となる医薬・食料分野等においてその応用が期待されている。
この方法を用いて医薬・食料品等を製造するためにはその処理効率が問題となる。噴流層型造粒法では、造粒装置内での粉体の上向きの噴流量と、容器内面での粉体の転動効果とのバランスで粉体の粒径や処理能力が決定されると思われる。しかし、造粒装置の構成や噴流部に供給する気体の流量などをどのように設定するかの最適条件は未だ確立されていない。
従って、本発明の目的は、付着性の粉体を効率的に造粒するための噴流層造粒装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る噴流層造粒装置の第一特徴構成は、筺体の下部に設けたガス噴出口と、前記ガス噴出口の上方に設けた多孔板と、前記多孔板の上方に形成される噴流部および前記多孔板に隣接し上方に内径が拡大する傾斜部とを設けた造粒室と、前記多孔板を通気する前記気体の流速を、前記多孔板の中央部から周縁部に向けて低く設定できる流速分布発生手段と、を備えた点にある。
ガス噴出口からの気体流を多孔板の開孔から上方向に噴出させることによって粉体を噴流部にて噴き上げる際、例えば噴流部の中心上方に向けて気体を噴出させると、粉体は気体に乗って噴き上げられ、上昇速度が低下する筺体の上方部でその外側方向に流れを変え、その後、筐体の内面に沿って下降流を形成する。
本構成では、多孔板の上方において、多孔板の中央部では気体の流速が高く、周縁部では流速が低くなる流速分布発生手段を備える。このように多孔板の周縁部における気体の上昇速度を抑える結果、筺体の内面に沿って下降し傾斜部を経て再度噴流部に向かう循環流を良好に形成させることができる。そして、この循環流中で、粉体同士の接触や衝突により粉体同士が付着結合され、かつ前記筺体の内面や傾斜部の傾斜面上を転動することで粉体は適度に締め固められるとともに、形状自体も球形状に整えられる。この結果、バインダを用いずとも粉体を効率よく造粒することができる。
従って、本構成では、流速分布発生手段によって噴流部での気体の流速分布を適切に設定することで、所望の粒径と強度を有する造粒物を得ることができる。
本発明に係る噴流層造粒装置の第二特徴構成は、前記流速分布発生手段として、前記筺体の形状を、前記多孔板より下方で前記ガス噴出口に向けて内径が縮小するテーパ状に形成した点にある。
本構成のごとく、筺体の形状を、多孔板より下方でガス噴出口に向けて内径が縮小するテーパ状にすることで、噴出した気体がテーパ部を通過するとき、当該気体はある程度拡径しつつ多孔板に到達するが、当該気体流の外周側は中央部に比べ、周囲の気体との接触や噴出に伴う周囲気体の巻き込みなどの影響もあって必然的に流速は抑えられることになる。そのため、多孔板を通過する時点では、中央部の流速に比べて周縁部の流速は低いものとなる。この結果、周縁部における気体の上昇速度を抑えて造粒室における循環流を良好に形成させることができる。
本発明に係る噴流層造粒装置の第三特徴構成は、前記流速分布発生手段として、前記筺体内下方に設けたガス供給管に連通するノズルを設けるとともに、前記ノズルの開口を前記多孔板の中心下方で、かつ前記ガス供給管よりも上方に配置した点にある。
本構成のように、多孔板の中心下方で、かつガス供給管よりも上方にノズルを配置することで、ノズルからの噴出気体を多孔板の中央部付近に集中させて、周縁部への通気量を抑えることができる。よって、本構成によっても上記構成と同様に、多孔板を通過する際の流速分布を中央付近で高く周縁部分で低く設定することができる。
本発明に係る噴流層造粒装置の第四特徴構成は、前記流速分布発生手段が、前記多孔板の開孔率を、周縁部より中央部が大きくなるように構成した点にある。
本構成のごとく、例えば当該多孔板の中央部側で開孔率が大きくなるように構成した場合は、多孔板の開孔を気体が通過する際の圧力損失の差により、多孔板の中央部側で気体の流速を高く設定し、周縁部側で気流の流速を低く設定することができる。本構成の場合、ガス噴出口からの多孔板への気流の噴出状態や噴出位置を変化させなくとも、多孔板の上方において中央部側ほど流速の高い噴流領域を形成することができる。よって、気体の噴流手段の如何に関わらず、最適な気流の流速分布を形成することができる。
本発明に係る噴流層造粒装置の第五特徴構成は、前記多孔板の周縁部に、前記傾斜部と隣接し、前記多孔板を通過する気体の流通径を絞り、かつ、前記傾斜部の傾斜角度を緩める絞り部を備えた点にある。
本構成によれば、前記ガス噴出口から噴出した気体は前記絞り部によって、多孔板を通過する際の抵抗による影響は周縁部側の方が大きくなる。この結果、多孔板の上方において、気体の流速が中央部ほど高い噴流領域が形成される。この結果、造粒室における循環流を良好に形成させることができ、造粒効率を高めることができる。
また、絞り部が傾斜部の傾斜角度を緩めることで、傾斜部での転動効果が更に向上し、粉体同士の付着・圧密が促進され、良好な造粒物を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の噴流層造粒装置は、粉体同士を付着させて造粒物を形成するものである。
〔実施の形態1〕
図1,2に、当該噴流層造粒装置Xの概略図を示す。
噴流層造粒装置Xは、造粒室30と、多孔板20から噴き上げる気体の流速を、多孔板20の中央部から周縁部に向けて低く設定できる流速分布発生手段40から構成される。造粒室30は、縦型円筒状の筺体60の下部に設けた気体を噴出するガス噴出口10と、筺体60内にガス噴出口10の上方に位置し、かつガス噴出口10に対向して設けられ多孔板20と、ガス噴出口10からの気体が多孔板20に設けた開孔21を通過することによって多孔板20の上方に粉体Aを噴き上げ、かつ、噴き上げられた粉体Aを筺体60の内面に沿って下降させる噴流部31と、粉体Aを転動させるべく噴流部31および多孔板20に隣接し上方向に内径が拡大する傾斜部32から構成される。
(粉体)
本発明の噴流層造粒装置Xでは、粉体自身が付着力を有する付着性の粉体であれば造粒可能である。当該付着力は、例えば分子間力・粘着力等である。このように粉体自身の付着力のみを利用することで、不純物となり得るバインダを使用しないでも造粒が行える。
(ガス噴出口)
ガス噴出口10は、前記筺体60の下部に設けて、気体を多孔板20および噴流部31の中心軸Z上に沿って上方向に噴出させる。
当該ガス噴出口10は、ガス供給管11と結合しており、ガス供給管11は、気体の供給源・流量調節弁・湿度調節器・フローメータ等と接続する。これにより流量・湿度・圧力などを調節できるように構成することができる。当該気体は、例えば原料となる粉体との関係から、反応性の乏しい窒素ガス(N)等の不活性ガスを使用するのが好ましい。
(多孔板)
多孔板20は造粒室30の下方に装着する。多孔板20には多数の開孔21が設けてある。本実施形態では、同一の開孔21が多孔板20の全面に亘って均一に配置されている。多孔板20は、例えば325メッシュのステンレス製の金網を使用する。
なお、当該多孔板20としては、上部に粉体を載置できる程度の開孔の大きさで、気体通過時の圧力損失が少ない、言い換えれば開孔率の大きいものが好適である。
(造粒手段)
造粒室30は、ガス噴出口10から気体流によって多孔板20の上方で粉体Aを噴き上げ、かつ前記噴き上げられた粉体Aを筺体60の内面に沿って下降させる噴流部31、および、多孔板20に隣接し上方向に内径が拡大する傾斜部32を備える。
噴流部31は筺体60の内部に設ける。本実施形態の筺体60は内部を観察する目的から透明なアクリル製で、その内径は100mmである。
噴流部31では、ガス噴出口10から多孔板20の開孔21を介して噴出する気体流で、噴流部31の中心軸Zに沿って粉体Aは噴き上げられ、気体と粉体Aとの上昇流が形成される。次に、噴き上げられた粉体Aは筺体60の上方部における気流の上昇速度の低下により、外側方向に流れを変え、筐体60の内面に沿った下降流が形成される。
傾斜部32は筺体60の下部に形成し、テーパ状の傾斜面を有する。当該傾斜部32は多孔板20に隣接させてあるため、噴流部31から粉体Aが下降した際、多孔板20の近傍で粉体Aを転動させることができる。このとき傾斜部32の傾斜面を転動しながら粉体同士が接触と衝突し付着結合して圧密される。その後、粉体Aは多孔板中央部に到達して上昇流により噴き上げられた後、再び循環して傾斜部32に到達する。このサイクルを繰り返すことで当該粉体Aは成長して粒状の造粒物Bとなる。
尚、筺体60内の上部には、筺体外へ気体が排出される際の粉体Aの機外への漏出を防ぐためのバグフィルターが装着してある。また、傾斜部32の表面は、粉体Aなどの付着を防ぐため、テフロン(登録商標)加工されたテープが貼着してある。
(流速分布発生手段)
流速分布発生手段40は、噴流部31に噴出した気体の流速を、多孔板20の中央部に比べて多孔板20の周縁部、すなわち傾斜部32に近接した位置で低く設定できるように構成する。
このとき、気体流の相対的な流速は、多孔板20の中央部では高くなり、傾斜部32に近接した位置では低くなる。このように多孔板20の外周側に位置する周縁部の近傍における気体の上昇速度を抑える結果、筺体60に沿って下降し傾斜部32を経て噴流部31に向かう循環流を良好に形成させることができる。この際、粉体A同士の接触や衝突により凝集・結合され、かつ前記筺体60の壁面や傾斜部32の傾斜面上を転動することで粉体Aは適度に締め固められるとともに、形状自体も球形状に整えられる。この結果、バインダを用いずとも粉体を効率よく造粒することができる。
従って、流速分布発生手段40によって多孔板20を通過する気体の流速分布を適切に設定することで、所望の粒径と強度を有する造粒物Bを効率よく得ることができる。
本実施形態では、流速分布発生手段40は、転動部32と隣接し、かつ、造粒室30における気体の入口径をガス噴出口10における気体の出口径より大きく形成したテーパ状の筺体下部41によって構成してある。
本構成によれば、筺体下部41の形状を、多孔板20より下方でガス噴出口10に向けて内径が縮小するテーパ状にすることで、ガス噴出口10から噴出した気体がテーパ状の筺体下部41を通過するとき、当該気体はある程度拡径しつつ多孔板20に到達するが、当該気体流の外周側は中央部に比べ、周囲の気体との接触や噴出に伴う周囲気体の巻き込みなどの影響もあって必然的に流速は抑えられることになる。そのため、多孔板20を通過する時点では、中央部の流速に比べて周縁部の流速は低いものとなる。この結果、周縁部における気体の上昇速度を抑えて造粒室30における循環流を良好に形成させることができる。
本発明の噴流層造粒装置Xにて処理する粉体Aを使用して次のような条件で造粒処理を行った。具体的には、原料である付着性の粉体Aを載置する多孔板20の大きさを種々変更した。
筐体60は、多孔板20の上方の造粒室30から下部のガス噴出口10まで同一の傾斜面を有するテーパ状のもので、テーパ角度は20°とし、ガス噴出口10の開口径は8mmとした。実施例1は、多孔板20の外径(D)を25mm、ガス噴出口10の開口面からの高さ(H)を6cmとし、実施例2は外径(D)を50mm、高さ(H)を14cmとした。また、比較例として、ガス噴出口10の開口部(d)に多孔板20を取り付け、筺体60内には多孔板20を付けない場合についても造粒処理を行った。
粉体Aは、粉末吸入製剤に賦形剤として用いられるラクトース(frieslandfoods社製)を使用した。前処理として、粉体Aの凝集物を取り除くため、事前に目開き1.4mmの篩いに通過させた。その後、多孔板20の上に所定量充填した。造粒処理の条件を表1に示す。
次に、各条件での造粒状態を評価するため、得られた造粒物Bの形状・粒度分布・造粒中の流動化状態を調べた。造粒物Bの形状はマイクロスコープで観察し、粒度分布はJISに規定された手動篩いにより、流動化状態は目視により評価した。
粒度分布の測定結果を図7に示す((a):比較例、(b):実施例1、(c):実施例2)。
造粒処理の結果を表2〜4に示す。表2は比較例、表3は実施例1、表4は実施例2の結果を示した。
尚、回収率は、造粒物回収量(g)×100÷原料充填量(g)によって算出し、流動化状態の評価については、以下の三種類に分類した。
(※1)造粒開始直後に、多孔板20の上方付近の外壁に軽い衝撃与えることにより良好な流動化状態が得られた。
(※2)※1の操作に加えて、細い棒によって多孔板20の上方の造粒室30内壁付近の付着性粉体層を解すことにより良好な流動化状態が得られた。
(※3)※1および※2の操作を行った場合であっても、チャネリング或いはスラッギングが生じた。
実施例1,2および比較例ともに、充填高さを目処に原料の充填量を変えて行った。
実施例1,2および比較例で、原料の充填高さが3cm、7cm、10cmになるようにした。なお、実施例1において、充填高さを15cmにした場合では正常な噴流層が形成できなかった。これは、実施例2における充填高さを10cmにしたのと同程度の充填量であり、充填高さによる噴流層への影響を確認するためである。因みに、比較例では、充填高さが11cmになると噴流層を形成することが困難であった。
図7に示した粒度分布の測定結果より、実施例1(外径(D):25mm)では、充填高さが3cm、7cm、10cmの場合の何れも略良好な噴流層が形成されている。但し、前記充填高さを15cm(以下「HB15)と記載する)にした場合では良好な噴流層を形成することができなかった。
この結果、他の全ての条件では、1000μm以下の回収された造粒物Bが70%程度存在するのに対して、原料充填高さ15cmの条件では1000μm以下の回収された造粒物Bは40%程度しか存在しなかった。
また、実施例2(外径(D):50mm)では、充填高さが3cm、7cm、10cmの何れ場合も良好な噴流層が形成されている。
実施例2、および、実施例1のHB15以外では、良好な球形の造粒物Bが形成された(図8(a))。これより、これら条件では良好な噴流層が形成されたと考えられる。
一方、実施例1のHB15では、比較的大きな非球形の造粒物Bが形成された(図8(b))。これより、この条件下では、正常な噴流層ではなく、むしろ気泡流動層が形成されたと考えられる。
以上より、原料の処理量を増やし、かつ、回収率を上げ、良好な造粒物を得るためには、多孔板20の通気面積を増加させて、多孔板20上に噴流部31と循環部を良好に形成するスペースを確保すると共に、原料の充填を所定の充填高さの範囲に留めるのが有効であることが示唆された。
他方、比較例では充填高さが3cm以外は処理量、回収率ともに十分ではなく、良好な噴流層を形成することが難しいことが分かった。
〔実施の形態2〕
上述の実施形態では、ガス噴出口10はガス供給管11と結合されており、ガス供給管11から直接気体が噴出する場合について説明した。この他、当該ガス供給管11に気体を噴出する別のノズル12を備えることが可能である(図3)。このとき、流速分布発生手段40は、ノズル12の開口を多孔板20の中央部下方で、ガス供給管11よりも上方の多孔板20に近づけた位置に配置すること、言い換えれば、ノズル12と多孔板20との間に適度な間隔をとることによって構成する。
前記ノズル12の開口を前記多孔板20の中心下方で、かつ前記ガス供給管11よりも上方位置に配置したことで、ノズル12からの噴出気体を多孔板20の中央部に集中させことで、周縁部への通気量を抑えることができる。よって、本構成によっても上記構成と同様に、多孔板を通過する際の流速分布を中央部付近で高く周縁部で低く設定することができる。
これにより、多孔板20の周縁部における気体の上昇速度を抑えて造粒室30における循環流を良好に形成させることができる。
〔実施の形態3〕
上述の実施形態では、多孔板20における開孔21の孔径は、多孔板20の全面に亘って均一となるように形成する場合について説明した。しかし、これに限られるものではない。例えば、多孔板20自体の開孔率を、多孔板20の中央部と周縁部とで異なるように形成することが可能で、周縁部より中央部の開孔率が大きくなるようにする。具体的には、多孔板20の中央部側で周縁部側よりも開孔率が大きくなるように構成した場合には、多孔板20の開孔21を気体が通過する際の圧力損失の差により、多孔板20の中央部側で気体の流速を高く設定し、周縁部側で気体の流速を低く設定することができる。
また、当該開孔21の孔径を、多孔板20の中央部側および周縁部側で異なるように形成することが可能である(図4,5)。この場合、当該開孔21の孔径を中央部から周縁部に向けて小さくなるように構成する。
開孔21の孔径を、多孔板20の中央部側および周縁部側において異ならせるには、図4に示したように、異なる孔径を有するメッシュ(網体)である中央部メッシュ22および周縁部メッシュ23を組み合わせるとよい。この場合、粉体Aがメッシュから落ちない範囲で、中央部メッシュ22の開孔21の孔径が周縁部メッシュ23の開孔21の孔径より大きくなるようにする。各メッシュ22,23は、それぞれにおいて開孔21の孔径を全面に亘って均一となるように形成してある。
本構成によれば、多孔板20の中央部側で気体の流速を高く設定し、周縁部側で気体の流速を低く設定することができる。本構成の場合、ガス噴出口10から多孔板20への気流の噴出状態や噴出位置を変化させなくとも、多孔板20の上方部において中央部側ほど流速の高い噴流領域を形成することができる。よって、気体の噴流手段の如何に関わらず、最適な気流の流速分布を形成することができる。
尚、中央部メッシュ22および周縁部メッシュ23を枠体24に着脱可能に構成することで、所望の内径を有するメッシュに適宜交換することができる。
〔実施の形態4〕
多孔板20の周縁部の外側に、多孔板20を通過する気体の流通径を絞り、かつ、傾斜部32のよりも傾斜角度の緩い絞り部50を筐体60に備えることが可能である(図6)。
本構成では、傾斜部32は絞り部50の表面に形成される。本構成によれば、ガス噴出口10から噴出した気体は、絞り部50によって流通径が絞られることで、多孔板20の中央部と周縁部とで多孔板20を通過する流速が異なってくる。すなわち、当該気体に対して絞り部50はオリフィスとして作用し、多孔板20の上方において、気体の流速が中央部側ほど高くなる。
この結果、造粒室30における循環流を良好に形成させることができ、造粒効率を高めることができる。
また、絞り部50には傾斜部32と隣接して傾斜部32よりも傾斜角度の緩いテーパ面を設定することで、更に傾斜部32での転動効果が向上し、粉体同士の付着・圧密が促進され、良好な造粒物を得ることができる。
本発明は、粉体同士を付着させて造粒物を形成する噴流層造粒装置に利用することができる。
本発明の噴流層造粒装置の概略図 実施形態1の噴流層造粒装置の要部概略図 実施形態2の噴流層造粒装置の要部概略図 実施形態3の多孔板の概略図 実施形態3の噴流層造粒装置の要部概略図 実施形態4の噴流層造粒装置の要部概略図 粒度分布の測定結果を示した図 造粒物の写真を示した図
符号の説明
X 噴流層造粒装置
A 粉体
B 造粒物
10 ガス噴出口
12 ノズル
20 多孔板
21 開孔
30 造粒室
31 噴流部
32 傾斜部
40 流速分布発生手段
41 筐体下部
50 絞り部
60 筺体

Claims (5)

  1. 筺体の下部に設けたガス噴出口と、前記ガス噴出口の上方に設けた多孔板と、前記多孔板の上方に形成される噴流部および前記多孔板に隣接し上方向に内径が拡大する傾斜部を設けた造粒室と、
    前記多孔板を通気する前記気体の流速を、前記多孔板の中央部から周縁部に向けて低く設定できる流速分布発生手段と、を備えた噴流層造粒装置。
  2. 前記流速分布発生手段が、前記筺体の形状を、前記多孔板より下方で前記ガス噴出口に向けて内径が縮小するテーパ状に形成してある請求項1に記載の噴流層造粒装置。
  3. 前記流速分布発生手段が、前記筺体内下方に設けたガス供給管に連通するノズルを設けるとともに、前記ノズルの開口を前記多孔板の中心下方で、かつ前記ガス供給管よりも上方に配置してある請求項1に記載の噴流層造粒装置。
  4. 前記流速分布発生手段が、前記多孔板の開孔率を、周縁部より中央部が大きくなるように構成してある請求項1に記載の噴流層造粒装置。
  5. 前記多孔板の周縁部に、前記傾斜部と隣接し、前記多孔板を通過する気体の流通径を絞り、かつ、前記傾斜部の傾斜角度を緩める絞り部を備えた請求項1〜4の何れか一項に記載の噴流層造粒装置。
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