JP2009188366A - 一体型半導体放熱用基板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁板と、Si−Al複合材と、フィンとを拡散接合にて一体に成形することにより、低熱膨張率と高熱導率をバランスよく機能させてなると共に、Si粉の表面をAl粉でコーティングすることによりSiとAlの密着度を高めることができ、切欠部により歪の発生を抑え、フィンの通孔等により、より放熱効果(冷却効果)を向上させてなる半導体放熱用基板を提供する。
【解決手段】 SiC、AlN等による絶縁基板と、Si−Al複合材からなる複合材と、Al板によるフィンとを拡散接合にて一体に成形してなる半導体放熱用基板であって、Si−Al複合材のSiを50vol%以上80vol%以下とすることを特徴とする半導体放熱用基板。
【選択図】図1
【解決手段】 SiC、AlN等による絶縁基板と、Si−Al複合材からなる複合材と、Al板によるフィンとを拡散接合にて一体に成形してなる半導体放熱用基板であって、Si−Al複合材のSiを50vol%以上80vol%以下とすることを特徴とする半導体放熱用基板。
【選択図】図1
Description
本発明は、低熱膨張率と高熱導率を有してなる半導体放熱用基板に関するものである。
従来の技術としては、Siを13wt%以上80wt%以下含有のAl−Si合金をダイキャスト法にて300〜800K/secの速度で急冷し、成形することにより、Si相の結晶粒径が50μm以下、熱膨張係数が16×10−6K−1以下、熱伝導率80W/m・K以上の特性を有し、高熱伝導・低熱膨張を有する放熱材料がある。(特許文献1参照)
また、別の従来技術として、所望によりろう材または金属との濡れ性を確保するためにあらかじめ絶縁基板の接合面を表面処理する工程と、あらかじめろう材または金属との濡れ性を確保するために表面処理されたセラミック粒子を絶縁基板上に載置させる工程と、当該セラミック粒子の上にろう材を配置させる工程と、当該ろう材を加熱溶融し、セラミック粒子間隙に浸透させ、当該ろう材と反応した金属基複合材を製造すると共に当該金属基複合材と絶縁基板とを接合する工程を含む方法により製造されうるヒートシンク機能を付与させた金属基複合材と絶縁基板との接合体からなる積層放熱部材により達成されたものがある。(特許文献2参照)
特開2001−288526号公報 特開2001−217362号公報
上記前者においては、ダイキャスト法で急冷成形されたもので、本発明の拡散接合(焼結)で成形されたものではなく、かつ、絶縁基板やフィン等を設けた形態ではない。
また、上記後者においては、ろう材を配置してなるもので、周知のとおり、ろう材は熱伝導率が悪く、実用上問題がある。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決するもので、絶縁板と、Si−Al複合材と、フィンとを拡散接合にて一体に成形することにより、低熱膨張率と高熱導率をバランスよく機能させてなると共に、Si粉の表面をAl粉でコーティングすることによりSiとAlの密着性を高めることができ、切欠部により歪の発生を抑え、フィンの通孔等により、より放熱効果(冷却効果)を向上させてなる半導体放熱用基板を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、SiC、AlN等による絶縁基板と、Si−Al複合材からなる複合材と、Al板によるフィンとを拡散接合にて一体に成形してなる半導体放熱用基板であって、Si−Al複合材のSiを50vol%以上80vol%以下とする。
Si−Al複合材の熱膨張係数を7×10−6K−1以上とする。
Si−Al複合材の熱伝導率を80W/m・K以上とする。
Si−Al複合材のSi粉の表面をAl粉にてコーティングしてなる。
絶縁基板の下部とフィンの上部に切欠部を形設してなる。
フィンに、バーリング加工した通孔を設けてなる。
フィンの表面に、凹凸部を設けてなる。
フィン間に、棒を貫通して設けてなる。
450℃以上530℃以下で拡散接合にて一体に成形してなることを特徴とする。
Si−Al複合材の熱膨張係数を7×10−6K−1以上とする。
Si−Al複合材の熱伝導率を80W/m・K以上とする。
Si−Al複合材のSi粉の表面をAl粉にてコーティングしてなる。
絶縁基板の下部とフィンの上部に切欠部を形設してなる。
フィンに、バーリング加工した通孔を設けてなる。
フィンの表面に、凹凸部を設けてなる。
フィン間に、棒を貫通して設けてなる。
450℃以上530℃以下で拡散接合にて一体に成形してなることを特徴とする。
1)、絶縁基板と、Si−Al複合材とフィンとを拡散接合にて一体に成形することにより、低熱膨張率と高熱導率をバランスよく機能させてなる。
2)、Si−Al複合材の熱膨張係数を7×10−6K−1以上とし、熱伝導率を80W/m・K以上とすることにより、特にバランスのよい機能を有する。
3)、Si粉の表面をAl粉にてコーティングすることにより焼結時においてAlとの密着性を向上させることができる。
4)、絶縁基板の下部とフィンの上部に切欠部を設けることにより、拡散接合(焼結)時において密着性の向上と、歪の発生を抑えることができる。
5)、フィンにバーリング加工した通孔を設けることにより、水や空気の流れを乱流させることができ、放熱効果を向上させてなる。
6)、フィンに凹凸部や棒を設けることにより、より乱流させることができ、一層放熱効果を向上させてなる。
7)、450℃以上530℃以下の低温で焼結でき、Si−Al複合材を成形できる。
2)、Si−Al複合材の熱膨張係数を7×10−6K−1以上とし、熱伝導率を80W/m・K以上とすることにより、特にバランスのよい機能を有する。
3)、Si粉の表面をAl粉にてコーティングすることにより焼結時においてAlとの密着性を向上させることができる。
4)、絶縁基板の下部とフィンの上部に切欠部を設けることにより、拡散接合(焼結)時において密着性の向上と、歪の発生を抑えることができる。
5)、フィンにバーリング加工した通孔を設けることにより、水や空気の流れを乱流させることができ、放熱効果を向上させてなる。
6)、フィンに凹凸部や棒を設けることにより、より乱流させることができ、一層放熱効果を向上させてなる。
7)、450℃以上530℃以下の低温で焼結でき、Si−Al複合材を成形できる。
1は、半導体放熱用基板である。
2は、SiC、AlN等による絶縁基板(本実施例の場合4箇所)で、下部両側に略V字形溝状の切欠部2aを形設してある。
3は、Alによるフィンで、複数個(本実施例の場合7箇所)のバーリング加工した通孔3aを突設してある。
なお、通孔3aの数・位置・大きさ等は、必要に応じて決めればよい。
4は、Si−Al複合材で、拡散接合加工にて焼結体成形してなるもので、上部に絶縁基板2を配設し、下部にフィン3を同じく配設してある。
加工方法としては、真空チャンバー(図示せず)内にて、上下より加圧する、超硬等による加圧体K(100MPa以上)及び黒鉛K1による電極(電流を流す)にて加熱(温度450℃以上530℃以下)することにより、焼結するものである。
この時、Siを50vol%以上80vol%以下とし、熱特性として熱膨張係数を7×10−6K−1以上とし、熱伝導率を80W/m・K以上とすべく、SiとAlのvol%を決める。
また、一層SiとAlの密着性(結合)を上げるため、Si粉の表面にAl粉をコーティングすることにより、Si同志の接触がなく、密着性(密着度)が向上する。
2は、SiC、AlN等による絶縁基板(本実施例の場合4箇所)で、下部両側に略V字形溝状の切欠部2aを形設してある。
3は、Alによるフィンで、複数個(本実施例の場合7箇所)のバーリング加工した通孔3aを突設してある。
なお、通孔3aの数・位置・大きさ等は、必要に応じて決めればよい。
4は、Si−Al複合材で、拡散接合加工にて焼結体成形してなるもので、上部に絶縁基板2を配設し、下部にフィン3を同じく配設してある。
加工方法としては、真空チャンバー(図示せず)内にて、上下より加圧する、超硬等による加圧体K(100MPa以上)及び黒鉛K1による電極(電流を流す)にて加熱(温度450℃以上530℃以下)することにより、焼結するものである。
この時、Siを50vol%以上80vol%以下とし、熱特性として熱膨張係数を7×10−6K−1以上とし、熱伝導率を80W/m・K以上とすべく、SiとAlのvol%を決める。
また、一層SiとAlの密着性(結合)を上げるため、Si粉の表面にAl粉をコーティングすることにより、Si同志の接触がなく、密着性(密着度)が向上する。
上記半導体放熱用基板1のデータを以下に述べる。
本発明の半導体放熱用基板の熱特性を表1に示す。
Siが60vol%のとき、熱伝導率が100W/m・K以上となり、熱膨張係数が8×10−6K−1以上となることが分かる。
本発明の半導体放熱用基板の熱特性を表1に示す。
Siが60vol%のとき、熱伝導率が100W/m・K以上となり、熱膨張係数が8×10−6K−1以上となることが分かる。
次に、他の実施例を以下に述べる。
フィン23は、表面に凹凸部23bを設けてなるもので、流入する空気や水に大きな乱流や小さな乱流を混合して発生することができ、放熱効果が向上する。
フィン23は、表面に凹凸部23bを設けてなるもので、流入する空気や水に大きな乱流や小さな乱流を混合して発生することができ、放熱効果が向上する。
フィン33は、Al製の棒33cを貫通して設けてなるもので、特に棒33cの周囲に乱流を発生させることができ、放熱効果を高めることができる。
なお、上記実施例において、Alの熱伝導率のよさとSiの熱膨張率のよさをバランスよく組み合わせたもので、切欠部の形状や数、通孔の位置や数、棒の位置や数等は必要に応じて決めればよい。
また、絶縁基板上には、ハイブリッド車のモーター回路基板等を考えているが、特に限定しない。
さらに、フィンに対しては、空気や水を流入させるが、使用用途に合わせて決めればよい。
さらにまた、Alはすべて純Alを使用するものである。
また、絶縁基板上には、ハイブリッド車のモーター回路基板等を考えているが、特に限定しない。
さらに、フィンに対しては、空気や水を流入させるが、使用用途に合わせて決めればよい。
さらにまた、Alはすべて純Alを使用するものである。
1――――半導体放熱用基板
2――――絶縁基板
2a―――切欠部
3――――フィン
3a―――通孔
33c――棒
4――――Si−Al複合材
HB―――非密着部
2――――絶縁基板
2a―――切欠部
3――――フィン
3a―――通孔
33c――棒
4――――Si−Al複合材
HB―――非密着部
Claims (10)
- Si粉およびAl粉を焼結してなるSi−Al複合材の半導体放熱用基板であって、Siを50vol%以上80vol%以下とすることを特徴とする半導体放熱用基板。
- 請求項1記載の半導体放熱用基板の焼結と同時に、SiCやAlN等による絶縁基板およびAl板のフィンを拡散接合により一体化した半導体放熱用基板。
- Si−Al複合材の熱膨張係数を7×10−6K−1以上とすることを特徴とする請求項1記載の半導体放熱用基板。
- Si−Al複合材の熱伝導率を80W/m・K以上とすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の半導体放熱用基板。
- Si−Al複合材のSiの表面をAl粉にてコーティングしてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の半導体放熱用基板。
- 絶縁基板の下部とフィンの上部に切欠部を形設してなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の半導体放熱用基板。
- フィンに、バーリング加工した通孔を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の半導体放熱用基板。
- フィンの表面に、凹凸部を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の半導体放熱用基板。
- フィン間に、棒を貫通して設けてなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の半導体放熱用基板。
- 横型通電焼結機により拡散接合温度450℃以上530℃以下,加圧力100MPa以上で一体に成形してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の半導体放熱用基板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008055526A JP2009188366A (ja) | 2008-02-05 | 2008-02-05 | 一体型半導体放熱用基板とその製造方法 |
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JP2008055526A Pending JP2009188366A (ja) | 2008-02-05 | 2008-02-05 | 一体型半導体放熱用基板とその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014135180A (ja) * | 2013-01-09 | 2014-07-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 電池モジュール |
CN104404316A (zh) * | 2014-12-04 | 2015-03-11 | 上海复瀚电气设备有限公司 | 一种铝硅复合材料 |
JP2015126590A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電力変換装置 |
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2008
- 2008-02-05 JP JP2008055526A patent/JP2009188366A/ja active Pending
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