JP2009182217A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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英則 三上
Kenryo Masuda
健良 増田
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Abstract

【課題】強度の低下を抑制しつつ、オン抵抗を低減することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】SBD1は、SiC基板10と、SiC基板10の一方の主面10A上に形成されたn−SiC層20とを備えている。SiC基板10の、一方の主面10Aとは反対側の主面である他方の主面10Bには複数の凹部11が形成されている。そして、凹部11には、SiC基板10を構成するSiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料が充填されている。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、より特定的には、オン抵抗の低減が可能な半導体装置およびその製造方法に関する。
近年の自動車、家電製品等の性能向上にともない、これらに用いられるパワーエレクトロニクス分野の半導体装置であるパワーデバイスに対しては、省電力化、動作時の発熱抑制などの観点から、オン抵抗の低減が求められている。そして、パワーデバイスには、装置の耐圧等を考慮して、半導体装置の厚み方向(積層方向)に電流が流れる縦型パワーデバイスが多く採用されている。この縦型パワーデバイスにおけるオン抵抗の要素としては、ドリフト層の抵抗であるドリフト抵抗、電極を構成する金属と半導体との間の抵抗であるコンタクト抵抗および基板の抵抗である基板抵抗が挙げられる。このうち、コンタクト抵抗は、ドリフト抵抗および基板抵抗に比べて無視できる程度に小さいため、ドリフト抵抗および基板抵抗の抑制がパワーデバイスにおける課題となっている。
これに対し、ドリフト抵抗の抑制に寄与する技術として、従来の半導体装置の材料として広く用いられてきた珪素(Si)に代えて、Siよりもバンドギャップの大きい半導体材料であるワイドバンドギャップ半導体を材料として採用することが提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。また、基板抵抗の抑制に寄与する技術として、ドライエッチングにより基板の一部を除去することが提案されており(たとえば、特許文献1参照)、ドライエッチングの手法も種々提案されている(たとえば、非特許文献2参照)。
特開2003−303966号公報 荒井和雄、吉田貞史 共編、「SiC素子の基礎と応用」、オーム社、平成15年3月26日 P.H.YiH et.al、"A Review of SiC Reactive Ion Etching in Fluorinated Plasmas"、Phys.stat.sol(b)、1997年、vol.202,p.605
上述のように、ワイドバンドギャップ半導体を素材として採用することにより、ドリフト抵抗を低減することが可能となる。しかし、たとえば半導体装置の素材としてワイドバンドギャップ半導体である炭化珪素(SiC)が採用された場合、耐圧が2kV以下となるような条件下においては、オン抵抗に及ぼす基板抵抗の影響が大きくなる。これに対し、基板の一部を除去する対策をとることにより、基板抵抗を抑制することができる。しかし、基板の一部を除去することにより基板の一部の厚みが薄くなると、当該部分の強度が低下して破損しやすくなるため、取り扱いに注意を要するという問題点が生じる。したがって、上記従来の対策は、必ずしも十分であるとはいえない。
そこで、本発明の目的は、強度の低下を抑制しつつ、オン抵抗を低減することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することである。
本発明に従った半導体装置は、半導体材料からなる基板と、基板の一方の主面上に形成された半導体層とを備えている。基板の、上記一方の主面とは反対側の主面である他方の主面には凹部が形成されている。そして、当該凹部は、基板を構成する半導体材料よりも電気伝導率の高い高伝導率材料により充填されている。
本発明の半導体装置においては、基板に凹部が形成されていることにより、基板抵抗が低減されている。そして、当該凹部は、高伝導率材料により充填されていることにより、基板抵抗が低減された状態を保ちつつ、半導体装置の強度の低下を抑制することができる。その結果、本発明の半導体装置によれば、強度の低下を抑制しつつ、オン抵抗を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。
ここで、本発明の半導体装置においては、基板を構成する半導体材料として、珪素(Si)が採用された場合、高伝導率材料としてマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ダイヤモンドなどを採用することができる。また、半導体材料として、炭化珪素(SiC)が採用された場合、高伝導率材料として、Cu、Ag、ダイヤモンドなどを採用することができる。さらに、半導体材料として、窒化ガリウム(GaN)が採用された場合、高伝導率材料として、Mg、Al、Au、Ag、Cu、ダイヤモンドなどを採用することができる。
上記半導体装置において好ましくは、高伝導率材料は、基板を構成する半導体材料よりも熱伝導率の高い材料である。これにより、半導体装置の放熱性が向上し、半導体の動作時における温度上昇が抑制される。
ここで、本発明の半導体装置においては、基板を構成する半導体材料として、Siが採用された場合、高伝導率材料としてMg、Al、Au、Ag、Cu、ダイヤモンドなどを採用することができる。また、半導体材料として、SiCが採用された場合、高伝導率材料として、Cu、Ag、ダイヤモンドなどを採用することができる。さらに、半導体材料として、GaNが採用された場合、高伝導率材料として、Mg、Al、Au、Ag、Cu、ダイヤモンドなどを採用することができる。
上記半導体装置において好ましくは、凹部は、上記他方の主面に対向する側からみて、ストライプ状または格子状に形成されている。
これにより、半導体装置の製造時において、複数の半導体装置が平面的に接続された状態(ウェハ状)で製造工程を進め、適切な段階、たとえば凹部が形成される工程よりも後で、凹部に沿ってこれらを分離することにより、個々の半導体装置(チップ)に分離することが容易となる。また、基板と高伝導率材料との接触面積が増加するため、高伝導率材料として、基板を構成する半導体材料よりも熱伝導率の高い材料が高伝導率材料として採用された場合、放熱性が一層向上する。
上記半導体装置において好ましくは、凹部は、上記他方の主面に複数個分散して配置されている。
これにより、単一の大きな凹部を形成する場合に比べて、半導体装置の強度の低下を一層抑制することができる。また、基板と高伝導率材料との接触面積が増加するため、高伝導率材料として、基板を構成する半導体材料よりも熱伝導率の高い材料が高伝導率材料として採用された場合、放熱性が一層向上する。なお、複数個の凹部は、たとえばマトリックス状に等間隔に配置することができる。また、複数個の凹部が形成されることにより、基板は、たとえばハニカム状の形状を有してもよい。
上記半導体装置において好ましくは、上記凹部の底面に接触する領域には、基板とオーミック接触可能な材料からなるオーミック電極がさらに形成されている。これにより、半導体装置のオン抵抗を一層抑制することができる。ここで、上記オーミック電極を構成する材料としては、n型領域ではニッケル(Ni)、p型領域ではTi−Al合金などを採用することができる。
上記半導体装置において好ましくは、上記他方の主面上には、高伝導率材料よりも密着性に優れた導電体からなる導電膜が配置されている。これにより、実装時において、半導体装置を強固に固定することができる。ここで、密着性に優れた導電体としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)、タングステン(W)など、上記高伝導率材料よりも密着性に優れた材料を採用することができる。
上記半導体装置において好ましくは、基板を構成する半導体材料は、珪素(Si)、窒化ガリウム(GaN)および炭化珪素(SiC)からなる群から選択されるいずれかの材料である。これらの半導体材料は、上記半導体装置を高性能化するに際して好適である。
上記半導体装置は、ショットキーダイオード、pnダイオード、MOSFETおよびJFETからなる群から選択されるいずれかの半導体装置であることが好ましい。上記半導体装置は、ショットキーダイオード、pnダイオード、MOSFETおよびJFETに特に有利に適用することができる。
本発明に従った半導体装置の製造方法は、半導体材料からなる基板が準備される基板準備工程と、基板の一方の主面上に、半導体層が形成される半導体層形成工程と、基板の、当該一方の主面とは反対側の主面である他方の主面に凹部が形成される凹部形成工程と、凹部が、基板を構成する半導体材料よりも電気伝導率の高い高伝導率材料により充填される高伝導率材料配置工程とを備えている。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、上述の優れた特性を有する本発明の半導体装置を容易に製造することができる。
本発明の半導体装置において好ましくは、凹部形成工程よりも後において、半導体層が形成された基板が分割される分割工程をさらに備えている。凹部形成工程では、凹部は、上記他方の主面に対向する側からみて、ストライプ状または格子状に形成される。そして、分割工程では、凹部において基板が分割される。
これにより、半導体装置の製造時において、複数の半導体装置が平面的に接続された状態(ウェハ状)で製造工程を進め、分割工程において、凹部に沿ってこれらを分離することにより、個々の半導体装置(チップ)に容易に分離することできる。その結果、上記本発明の半導体装置を効率よく製造することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の半導体装置によれば、強度の低下を抑制しつつ、オン抵抗を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。また、本発明の半導体装置の製造方法によれば、上記本発明の半導体装置を容易に製造することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態である実施の形態1の半導体装置としてのショットキーダイオード(Schottky Barrier Diode;SBD)の構成を示す概略断面図である。図1を参照して、本発明の実施の形態1における半導体装置であるショットキーダイオードの構成を説明する。
図1を参照して、本発明の実施の形態1におけるSBD1は、半導体材料であるSiCからなるSiC基板10と、SiC基板10の一方の主面10A上に形成され、導電型がn型である不純物(n型不純物)を含む半導体層としてのn−SiC層20とを備えている。SiC基板10の、一方の主面10Aとは反対側の主面である他方の主面10Bには複数の凹部11が形成されている。そして、凹部11の底面11A上およびSiC基板10の他方の主面10B上に接触するように、SiC基板とオーミック接触可能な材料であるニッケル(Ni)からなるオーミック電極50が形成されている。さらに、凹部11には、凹部11を充填するように、SiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料、たとえばCu、ダイヤモンド、Agなどからなる凹部充填層30が形成されている。すなわち、凹部11には、SiC基板10を構成するSiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料が充填され、かつ凹部11の底面11Aに接触する領域には、SiC基板10とオーミック接触可能なNiからなるオーミック電極が形成されている。
また、他方の主面10B上には、オーミック電極50および凹部充填層30に接触するように、導電膜40が他方の主面10B上全体に延在するように配置されている。導電膜40の素材としては、たとえばAl、Cu、Auなどの密着性の高い金属を採用することができる。この導電膜40が配置されていることにより、SBD1が実装される際、ボンディングの強度を向上させることができる。また、SiC基板10の本体部分10Cと導電膜40との間、およびSiC基板10の本体部分10Cと凹部充填層30との間は、オーミック電極50が介在して接続されていることにより、オーミックコンタクトが保持されている。
さらに、n−SiC層20のSiC基板10側の面である第1の面20Aとは反対側の面である第2の面20B上には、絶縁体からなる絶縁膜としての酸化膜60が形成されている。また、酸化膜60には窓部61が形成されており、窓部61においてn−SiC層20が露出している。さらに、導電体であるチタン(Ti)からなるアノード電極としてのTi電極71が、窓部61全体を覆い、窓部61以外の領域である酸化膜60上にまで延在するように形成されている。そして、Ti電極71は、窓部61においてn−SiC層20と接触し、ショットキー接合を形成している。
次に、SBD1の動作について説明する。図1を参照して、逆電圧が印加される場合(SBD1がオフ状態の場合)、すなわちアノード電極側であるTi電極71側に負の電圧が印加される場合、n−SiC層20とTi電極71との界面からn−SiC層20側に向けて、空乏層が形成される。その結果、n−SiC層20には電流は流れず、所定の耐圧が確保される。一方、順電圧が印加される場合(SBD1がオン状態の場合)、すなわちアノード電極側であるTi電極71側に正の電圧が印加される場合、n−SiC層20には空乏層が広がらないので、n−SiC層20を電流経路として電流が流れる。
このとき、SBD1においては、SiC基板10に凹部11が形成されていることにより、基板抵抗が低減されている。そして、当該凹部11は、高伝導率材料からなるオーミック電極50および凹部充填層30により充填されていることにより、基板抵抗が低減された状態を保ちつつ、SBD1の強度の低下を抑制することができる。その結果、本実施の形態の半導体装置としてのSBD1によれば、強度の低下を抑制しつつ、オン抵抗を低減することができる。
さらに、本実施の形態のSBD1においては、高伝導率材料からなる凹部充填層30は、SiC基板10を構成するSiCよりも熱伝導率の高い材料であることが好ましい。たとえば、凹部充填層30は、ダイヤモンドからなることが好ましい。これにより、SBD1の放熱性が向上し、SBD1の動作時における温度上昇が抑制される。
次に、本実施の形態における凹部11の構造の詳細について説明する。図2は、実施の形態1におけるSiC基板の概略平面図である。図2においては、SiC基板10を他方の主面10B側からみた平面図が示されている。また、図3は、図2の線分III−IIIに沿う概略断面図である。
図2および図3を参照して、本実施の形態におけるSiC基板10には、凹部11は、他方の主面10Bに対向する側からみて、ストライプ状に形成されている。より具体的には、凹部11は、他方の主面10Bに、複数の平行な溝として形成されている。
これにより、SBD1の製造時において、複数のSBD1が平面的に接続された状態(ウェハ状)で製造工程を進め、適切な段階、たとえば凹部11が形成される工程よりも後で、凹部11に沿ってこれらを分離することにより、SBD1(チップ)に分離することが容易となる。また、SiC基板10と高伝導率材料との接触面積が増加するため、高伝導率材料として、SiCよりも熱伝導率の高い材料が高伝導率材料として採用された場合、放熱性が一層向上する。
次に、本実施の形態における凹部11の構造の第1の変形例について説明する。図4は、実施の形態1の第1の変形例におけるSiC基板の概略平面図である。図4においては、SiC基板10を他方の主面10B側からみた平面図が示されている。また、図5は、図4の線分V−Vに沿う概略断面図である。
図4および図5を参照して、第1の変形例におけるSiC基板10には、凹部11は、他方の主面10Bに対向する側からみて、格子状に形成されている。より具体的には、凹部11は、他方の主面10Bに、互いに交差(直交)する複数の溝として形成されている。
これにより、SBD1の製造時において、複数のSBD1が平面的に接続された状態(ウェハ状)で製造工程を進め、適切な段階、たとえば凹部11が形成される工程よりも後で、凹部11に沿ってこれらを分離することにより、SBD1(チップ)に分離することが一層容易となる。また、SiC基板10と高伝導率材料との接触面積が増加するため、高伝導率材料として、SiCよりも熱伝導率の高い材料が高伝導率材料として採用された場合、放熱性が一層向上する。
なお、図2および図3に示すように、SiC基板10が200μmの厚みを有し、凹部11が、たとえば100μmおきに幅100μm、深さ100μmのストライプ状に形成されている場合、基板抵抗は0.26mΩ・cm程度となる。これは、一般的なSiC基板(厚み400μm)の基板抵抗約0.7mΩ・cmに対して約63%、厚み200μmのSiC基板に対して約26%の低減が実現されていることとなる。さらに、他方の主面10Bが一般的な単一の平面となっている場合に比べて、表面積が2倍程度増加し、放熱量が2倍(熱抵抗が0.5倍)となっている。
また、図4および図5に示すように、SiC基板10に凹部11が格子状に形成されている場合、基板抵抗は0.14mΩ・cmとなり、かつ表面積は1.7倍程度に増加して放熱量が1.7倍(熱抵抗が0.58倍)となっている。
次に、本実施の形態における凹部11の構造の第2の変形例について説明する。図6は、実施の形態1の第2の変形例におけるSiC基板の概略平面図である。図6においては、SiC基板10を他方の主面10B側からみた平面図が示されている。また、図7は、図6の線分VII−VIIに沿う概略断面図である。
図6および図7を参照して、第2の変形例におけるSiC基板10には、凹部11は、他方の主面10Bに複数個分散して配置されている。より具体的には、凹部11は、他方の主面10Bから一方の主面10A側に向けて延びるように、複数個分散して形成されている。この凹部11の形状は、柱状であり、凹部11の延びる方向に垂直な断面の形状は、図6および図7に示すように四角などの多角形でもよいし、円、楕円などの形状であってもよい。
これにより、単一の大きな凹部11を形成する場合に比べて、SBD1の強度の低下を一層抑制することができる。また、SiC基板10と高伝導率材料との接触面積が増加するため、高伝導率材料として、SiCよりも熱伝導率の高い材料が高伝導率材料として採用された場合、放熱性が一層向上する。
次に、本実施の形態における半導体装置としてのSBD1の製造方法について説明する。図8は、実施の形態1におけるSBDの製造方法の概略を示す流れ図である。また、図9〜図14は、実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。図8〜図14を参照して、実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明する。
図8を参照して、実施の形態1におけるSBDの製造方法においては、まず、半導体材料からなる基板が準備される基板準備工程が実施される。具体的には、図9を参照して、半導体材料であるSiCからなる、厚み200μm以上1000μm以下、たとえば400μm、直径2インチ以上5インチ以下、たとえば2インチの形状を有し、n型不純物を含むSiC基板10が準備される。
次に、図8を参照して、基板の一方の主面上に、半導体層が形成される半導体層形成工程が実施される。具体的には、図9を参照して、SiC基板10の一方の主面10A上に、n型不純物を含むSiCからなるn−SiC層20が形成される。このn−SiC層20の形成は、たとえばn型不純物を含む原料ガスを用いた気相エピタキシャル成長(CVDなど)により実施することができる。
次に、図8を参照して、基板の、前記一方の主面とは反対側の主面である他方の主面に凹部が形成される凹部形成工程が実施される。具体的には、図10を参照して、RIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)により、他方の主面10B側を、たとえば200μm全面にわたってエッチングした後、エッチングされた表面(他方の主面10B)の表面にマスク層が形成される。さらに、当該マスク層上にレジストが塗布され、フォトリソグラフィーにより凹部の形状に応じてパターニングされた後、これをマスクとしてマスク層がエッチングされる。さらに、このマスク層をマスクとして、たとえばRIEにより凹部11が形成される。
ここで、マスク層の素材としては、たとえばアルミニウム(Al)、Niシリサイド(珪化ニッケル;NiSi)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ITO(インジウム酸化錫)を採用することができる。
また、凹部11を形成するためのRIEとしては、CCP(Capacitive Coupled Plasma;容量結合型)−RIEを用い、エッチングガスにCF(四フッ化炭素)、SF(六フッ化硫黄)、CHF(三フッ化メタン)、NF(三フッ化窒素)の少なくとも1つにO(酸素)およびN(窒素)を混合したガスを採用する方法、ECR(Electron Cyclotron Resonance;電子サイクロトロン共鳴)−RIEを用い、エッチングガスにCFおよびSFの少なくとも一方にOおよびAr(アルゴン)を混合したガスを採用する方法、ICP(Inductive Coupled Plasma;誘導結合型)−RIEを用い、エッチングガスにCF、SF、NFの少なくとも1つにOおよびArを混合したガスを採用する方法などを採ることができる。
この中で、特に好ましい方法として、ICP−RIEを用い、エッチングガスとしてCFにOを混合したガス(SF/O:50/10sccm)を採用し、かつSiCに対する選択比の大きいNiからなる厚み3μmのマスク層を採用することができる。また、その際の圧力条件は、たとえば1Pa、RF条件は、たとえば1000W/100Wとすることができる。
次に、図8を参照して、半導体層としてのn−SiC層20上に酸化膜を形成するとともに、半導体基板としてのSiC基板10の他方の主面10Bに隣接する領域に形成されたダメージ領域を除去する酸化膜形成工程が実施される。具体的には、図11を参照して、n−SiC層20が形成されたSiC基板10が熱酸化されることにより、n−SiC層20においてSiC基板10に接触する面である第1の面20Aとは反対側の面である第2の面20B上、およびSiC基板10の他方の主面10B上に、熱酸化膜91が形成される。
次に、図8を参照して、凹部11の底面11A上およびSiC基板10の他方の主面10B上に、SiC基板10を構成するSiCとオーミックコンタクト可能な材料からなるオーミック電極を形成するオーミック電極形成工程が実施される。具体的には、まず、図11および図12を参照して、n−SiC層20の第2の面20B上に形成された熱酸化膜91上にレジストを塗布した上で、エッチングによりSiC基板10の他方の主面10B上に形成された熱酸化膜91が除去される。その後、図12に示すように、凹部11の底面11A上およびSiC基板10の他方の主面10B上に、SiCとオーミックコンタクト可能なNiが堆積される。そして、たとえば1000℃に加熱することにより、オーミック電極50が形成される。
次に、図8を参照して、凹部11が、SiC基板10を構成するSiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料により充填される高伝導率材料充填工程が実施される。具体的には、図12を参照して、Cu(銅)、Ag(銀)、ダイヤモンドなどがEB(Electron Beam)蒸着、スパッタ成膜、メッキなどの方法により、凹部11に充填されて、凹部充填層30が形成される。
次に、図8を参照して、アノード電極を形成するアノード電極形成工程が実施される。具体的には、図12および図13を参照して、熱酸化膜91上に形成されたレジストをフォトリソグラフィーにより所望の窓部61の形状にパターニングし、これをマスクとして熱酸化膜91エッチングすることにより、窓部61を有する酸化膜60が形成される。このとき、熱酸化膜91のエッチングは、たとえば緩衝フッ酸(BHF)を用い、54nm/min.程度のレートで行なうことができる。その後、図14を参照して、たとえばスパッタリングにより、窓部61全体を覆い、窓部61以外の酸化膜60上の領域にまで延在するように、Ti膜を形成することにより、アノード電極としてのTi電極71が形成される。ここで、Ti膜は、たとえば150nmの厚みに形成することができる。このとき、Ti電極71上に、さらにAlを2μm程度堆積させることにより、上部電極を形成してもよい。また、アノード電極の素材としては、Ti以外に、Ni、Cuなどを採用することができる。
次に、図8を参照して、密着性に優れた金属などの素材からなり、導電性を有する導電膜を形成する導電膜形成工程が実施される。具体的には、図1を参照して、SiC基板10他方の主面10B上に、たとえばAl、Cuなどの金属が蒸着されることにより、他方の主面10B上全体に延在するように、導電膜40が形成される。
次に、図8に示すように、n−SiC層20が形成されたSiC基板10が分割される分割工程が実施される。この分割工程では、ストライプ状または格子状に形成された凹部11において、SiC基板10が分割される。具体的には、図1を参照して、平面的に接続された状態で製造工程が進められた複数のSBD1となるべきウェハ状のSiC基板10が、たとえばダイシングにより、凹部11において切断され、個々のSBD1に分割される。これにより、本実施の形態における半導体装置としてのSBD1は完成する。その後、SBD1はボンディングにより固定されて実装される。
本実施の形態における半導体装置としてのSBDの製造方法によれば、上述の優れた特性を有する本実施の形態のSBDを容易に、かつ効率よく製造することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における半導体装置であるSBDについて説明する。図15は本発明の一実施の形態である実施の形態2の半導体装置としてのSBDの構成を示す概略断面図である。
図15を参照して、実施の形態2におけるSBD1と、図1に基づいて説明した実施の形態1におけるSBD1とは基本的に同様の構成を有し、同様に動作する。しかし、導電膜40の構成において、図1のSBD1とは異なっている。
すなわち、図15を参照して、実施の形態2におけるSBD1におけるSiC基板10の他方の主面10B上に形成される導電膜40の一部は、凹部11に入り込み、高伝導率材料からなる凹部充填層30に接触している。
これにより、実施の形態2における半導体装置としてのSBD1では、導電膜40と高伝導材料からなる凹部充填層30およびオーミック電極50との接触面積が増加する。その結果、実装時において、SBD1を強固に固定することができる。
次に、実施の形態2におけるSBD1の製造方法について説明する。実施の形態2におけるSBD1は、図1〜図14を参照して説明した実施の形態1におけるSBD1と基本的には同様の方法により製造することができる。しかし、導電膜40の構成において、実施の形態1におけるSBD1と異なっていることに起因して、その製造方法が一部異なっている。
すなわち、実施の形態2におけるSBD1の製造方法では、図8および図15を参照して、高伝導率材料充填工程において、Niなどの高伝導率材料が凹部11に充填される際、凹部11が完全には満たされず当該工程が終了する。その後、導電膜形成工程において、Al、Cuなどの密着性の高い金属が蒸着される際、その一部が、凹部11に入り込み、高伝導率材料からなる凹部充填層30に接触するように導電膜40が形成される。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における半導体装置であるpnダイオードについて説明する。図16は本発明の一実施の形態である実施の形態3の半導体装置としてのpnダイオードの構成を示す概略断面図である。
図16を参照して、実施の形態3におけるpnダイオード2と、図1に基づいて説明した実施の形態1におけるSBD1とは基本的に同様の構成を有し、同様の作用効果を有しているが、その構成は、図1のSBD1とは一部異なっている。
すなわち、pnダイオード2は、高濃度のn型不純物を含むSiCからなるn−SiC基板15と、n−SiC基板15の一方の主面15A上に形成され、n−SiC基板15よりも低濃度のn型不純物を含む半導体層としてのn−SiC層25とを備えている。n−SiC基板15の、一方の主面15Aとは反対側の主面である他方の主面15Bには複数の凹部11が形成されている。そして、凹部11の底面11A上、側壁11B上、およびn−SiC基板15の他方の主面15B上に接触するように、SiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料であるNiからなるオーミック電極50が形成されている。さらに、凹部11には、凹部11を充填するように、SiCよりも電気伝導率の高い高伝導率材料からなる凹部充填層30が形成されている。また、導電膜40、酸化膜60およびTi電極71の構成は、基本的には実施の形態1のSBD1と同様である。
そして、n−SiC層25には、Ti電極71と接触する領域全体を覆い、Ti電極71と接触する領域以外の領域である酸化膜60と接触する領域にまで延在するように、導電型がp型である不純物を含むp−SiC領域81が形成されている。
次に、pnダイオード2の動作について説明する。図16を参照して、逆電圧が印加される場合(pnダイオード2がオフ状態の場合)、すなわちアノード電極側であるTi電極71側に負の電圧が印加される場合、n−SiC層25とp−SiC領域81との界面には、空乏層が形成される。その結果、n−SiC層25には電流は流れず、所定の耐圧が確保される。一方、順電圧が印加される場合(pnダイオード2がオン状態の場合)、すなわちアノード電極側であるTi電極71側に正の電圧が印加される場合、n−SiC層25とp−SiC領域81との界面には空乏層が広がらないので、n−SiC層25を電流経路として電流が流れる。
次に、実施の形態3におけるpnダイオード2の製造方法について説明する。実施の形態3におけるpnダイオード2の製造方法は、図1〜図14に基づいて説明した実施の形態1におけるSBD1の製造方法と、基本的には同様である。しかし、n−SiC層25に、p−SiC領域81を形成する工程を有している点において、実施の形態1におけるSBD1の製造方法とは異なっている。
すなわち、実施の形態3におけるpnダイオード2の製造方法においては、図8を参照して、まず、基板準備工程においてn−SiC基板15が準備され、半導体層形成工程において、n−SiC基板15上にn−SiC層25が形成される。これらの工程は、実施の形態1の場合と基本的に同様に実施することができる。
その後、実施の形態1と同様に凹部形成工程が実施された後、酸化膜形成工程が実施される前に、n−SiC層25に、p型領域としてのp−SiC領域81が形成されるp型領域工程形成工程が実施される。具体的には、n−SiC層25に、フォトリソグラフィー等を利用して、所望のp−SiC領域81の形状に応じた開口部を有するマスク層が形成されるマスク層形成工程が実施される。そして、当該マスク層をマスクとして用いて、p型不純物がイオン注入などによりn−SiC層25に導入される不純物導入工程が実施され、p−SiC領域81が形成される。これにより、p型領域工程形成工程は完了する。
さらに、p型領域工程形成工程に引き続き、実施の形態1と同様に酸化膜形成工程から分割工程までが実施されることにより、実施の形態3におけるpnダイオード2を製造することができる。
なお、実施の形態3のpnダイオードでは、上述の実施の形態1および2の場合とは異なり、凹部11において、オーミック電極50が底面11A上だけでなく側壁11B上にも形成されているが、実施の形態1および2と同様に底面11A上だけに形成されていてもよい。また、実施の形態1、2においても、底面11A上だけでなく側壁11B上にも形成されていてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における半導体装置である酸化膜電界効果トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor;MOSFET)について説明する。図17は本発明の一実施の形態である実施の形態4の半導体装置としてのMOSFETの構成を示す概略断面図である。
図17を参照して、実施の形態4におけるMOSFET3(トレンチMOS)と、図1に基づいて説明した実施の形態1におけるSBD1および図16に基づいて説明した実施の形態3におけるpnダイオード2とは、n−SiC基板15、凹部11、凹部充填層30、オーミック電極50および導電膜40などにおいて基本的に同様の構成を有し、同様の作用効果を有している。しかし、n−SiC基板15上に形成されるデバイスの構成において、図1のSBD1および図16のpnダイオードとは異なっている。
すなわち、MOSFET3は、pnダイオード2と同様に、凹部充填層30により充填された凹部11を有するn−SiC基板15と、オーミック電極50および導電膜40を備え、n−SiC基板15上にはn−SiC層25が形成されている。ここで、導電膜40は、MOSFET3において、ドレイン電極として機能する。そして、n−SiC層25上には、低濃度のp型不純物を含む低濃度p型半導体層としてのp−SiC層82が形成されている。さらに、p−SiC層82において、n−SiC層25側の面である第1の面82Aとは反対側の面である第2の面82Bから、p−SiC層82を貫通し、n−SiC層25に底部を有する溝89が、MOSFET3には形成されている。
さらに、p−SiC層82上には、p−SiC層82と接触するように、絶縁体からなる絶縁膜としての酸化膜60が、溝89の底部および側壁を覆い、かつ溝89が形成されていないp−SiC層82上の領域にまで延在するように形成されている。この酸化膜60は、MOSFET3においてゲート酸化膜として機能する。また、酸化膜60上には、酸化膜60と接触するように、導電体であるAlからなるAl電極72が形成されている。このAl電極72は、MOSFET3においてゲート電極として機能する。
また、p−SiC層82の第2の面82Bを含み、溝89と接する領域には、溝89から離れる向きに延在するように、高濃度のn型不純物を含むSiCからなるn領域83が形成されている。さらに、n領域83からみて溝89とは反対側の、p−SiC層82の第2の面82Bを含む領域には、高濃度のp型不純物を含むp領域84が、n領域83とは離れて形成されている。そして、p−SiC層82の第2の面82B上には、p−SiC層82に接触し、n領域83が形成された領域からp領域84が形成された領域まで延在するように、導電体であるNiからなるNi電極73が形成されている。このNi電極73は、MOSFET3においてソース電極として機能する。
次に、実施の形態4におけるMOSFET3の動作について説明する。図17を参照して、ゲート電極であるAl電極72の電圧が0Vの状態すなわちオフ状態では、ゲート酸化膜である酸化膜60に接するp−SiC層82とn−SiC層25との間が逆バイアスとなり、非導通状態となる。一方、ゲート電極であるAl電極72に正の電圧を印加していくと、p−SiC層82のゲート酸化膜である酸化膜60と接触する付近において反転層が形成される。その結果、n領域83とn−SiC層25とが電気的に接続され、電子の流れαに沿って電子が移動することにより電流が流れる。このとき、当該電流は、n−SiC基板15を通ってドレイン電極として機能する導電膜40に流れる。そして、上述のように、n−SiC基板15は、凹部充填層30により充填された凹部11を有している。その結果、MOSFET3のオン抵抗が低減され、低損失化が達成される。
次に、実施の形態4における半導体装置であるMOSFET3の製造方法について説明する。実施の形態4におけるMOSFET3の製造方法は、n−SiC基板15、凹部11、凹部充填層30、オーミック電極50および導電膜40などを形成する工程において、図1〜図14に基づいて説明した実施の形態1におけるSBD1の製造方法と、基本的には同様である。しかし、n−SiC基板15上に配置されるデバイスを形成する工程において、実施の形態1におけるSBD1の製造方法とは異なっている。
すなわち、実施の形態4におけるMOSFET3の製造方法においては、図8を参照して、まず、基板準備工程においてn−SiC基板15が準備され、半導体層形成工程において、n−SiC基板15上にn−SiC層25が形成される。これらの工程は、実施の形態1の場合と基本的に同様に実施することができる。
その後、実施の形態1と同様に凹部形成工程が実施された後、酸化膜形成工程が実施される前に、n−SiC基板15の一方の主面15A上に配置されるMOSFET3の構成要素を形成する工程が実施される。
つまり、まず、n−SiC層25上に、低濃度のp型不純物を含むp型半導体層を形成する低濃度p型半導体層形成工程が実施される。具体的には、n−SiC層25の第1の面25A上に、低濃度のp型不純物を含むSiCからなるp−SiC層82が形成される。このp−SiC層82の形成は、たとえばp型不純物を含む原料ガスを用いた気相エピタキシャル成長(CVDなど)により実施することができる。
次に、p−SiC層82に、高濃度のn型不純物を含む高濃度n型領域形成工程、および高濃度のp型不純物を含む高濃度p型領域形成工程が実施される。具体的には、p−SiC層82に、フォトリソグラフィー等を利用して、所望のn領域83の形状に応じた開口部を有するマスク層が形成されるマスク層形成工程が実施される。そして、当該マスク層をマスクとして用いて、n型不純物がイオン注入などによりp−SiC層82に導入される不純物導入工程が実施され、n領域83が形成される。これにより、高濃度n型領域形成工程は完了する。また、高濃度p型領域形成工程も、上記高濃度n型領域形成工程において、n型不純物に代えてp型不純物を導入することにより、実施することができる。
次に、溝89を形成する溝形成工程が実施される。具体的には、p−SiC層82に、フォトリソグラフィー等を利用して、所望の溝89の形状に応じた開口部を有する酸化物層などのマスク層が形成されるマスク層形成工程が実施される。そして、当該マスク層をマスクとして用いて、RIEなどにより溝89が形成される。
その後、ゲート酸化膜を形成するゲート酸化膜形成工程が実施される。具体的には、p−SiC層82上に、溝89の底部および側壁を覆い、かつ溝89が形成されていないp−SiC層82上の領域にまで延在するように絶縁膜としての酸化膜60が形成される。酸化膜60の形成は、たとえばCVD、熱酸化などにより実施することができる。さらにゲート酸化膜としての酸化膜60上にゲート電極としてのAl電極72が形成されるゲート電極形成工程が実施される。このAl電極72は、たとえば蒸着法により形成することができる。さらに、p−SiC層82の第2の面82B上に、p−SiC層82に接触し、n領域83が形成された領域からp領域84が形成された領域まで延在するようにソース電極としてのNi電極73を形成するソース電極形成工程が実施される。このNi電極73は、たとえば蒸着法により形成することができる。
そして、上記工程に引き続き、実施の形態1と同様にオーミック電極形成工程から分割工程までが実施されることにより、実施の形態4におけるMOSFET3を製造することができる。
なお、上記実施の形態1〜4においては、基板の素材としてSiCが採用される場合について説明したが、本発明の半導体装置はこれに限られない。本発明の半導体装置における基板の素材としては、SiCのほか、たとえば珪素(Si)、窒化ガリウム(GaN)などの半導体材料を採用することができる。特に、基板の素材としては、Siよりもバンドギャップの大きい半導体であるワイドバンドギャップ半導体を採用することが好ましい。
また、上述のように、本発明の半導体装置は、特に基板の構成において特徴を有し、基板抵抗の低減によるオン抵抗の抑制を達成するという作用効果を奏するものである。したがって、上記実施の形態1〜4においては、半導体装置としてSBD、pnダイオード、MOSFETの構成が採用される場合について説明したが、本発明の半導体装置はこれに限られず、接合型電界効果トランジスタ(Junction Field Effect Transistor;JFET)を含む種々の半導体装置、特に縦型デバイスの構成を採用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の半導体装置およびその製造方法は、オン抵抗の低減が要求される半導体装置およびその製造方法に特に有利に適用され得る。
実施の形態1の半導体装置としてのショットキーダイオードの構成を示す概略断面図である。 実施の形態1におけるSiC基板の概略平面図である。 図2の線分III−IIIに沿う概略断面図である。 実施の形態1の第1の変形例におけるSiC基板の概略平面図である。 図4の線分V−Vに沿う概略断面図である。 実施の形態1の第2の変形例におけるSiC基板の概略平面図である。 図6の線分VII−VIIに沿う概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法の概略を示す流れ図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態1におけるSBDの製造方法を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の半導体装置としてのSBDの構成を示す概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置としてのpnダイオードの構成を示す概略断面図である。 実施の形態4の半導体装置としてのMOSFETの構成を示す概略断面図である。
符号の説明
1 SBD、2 pnダイオード、3 MOSFET、10 SiC基板、10A 一方の主面、10B 他方の主面、10C 本体部分、11 凹部、11A 底面、11B 側壁、15 n−SiC基板、15A 一方の主面、15B 他方の主面、20 n−SiC層、20A 第1の面、20B 第2の面、25 n−SiC層、25A 第1の面、30 凹部充填層、40 導電膜、50 オーミック電極、60 酸化膜、61 窓部、71 Ti電極、72 Al電極、73 Ni電極、81 p−SiC領域、82 p−SiC層、82A 第1の面、82B 第2の面、83 n領域、84 p領域、89 溝、91 熱酸化膜。

Claims (10)

  1. 半導体材料からなる基板と、
    前記基板の一方の主面上に形成された半導体層とを備え、
    前記基板の、前記一方の主面とは反対側の主面である他方の主面には凹部が形成されており、
    前記凹部には、前記基板を構成する半導体材料よりも電気伝導率の高い高伝導率材料が充填されている、半導体装置。
  2. 前記高伝導率材料は、前記基板を構成する半導体材料よりも熱伝導率の高い材料である、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記凹部は、前記他方の主面に対向する側からみて、ストライプ状または格子状に形成されている、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記凹部は、前記他方の主面に複数個分散して配置されている、請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 前記凹部の底面に接触する領域には、前記基板とオーミック接触可能な材料からなるオーミック電極がさらに形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記他方の主面上には、前記高伝導率材料よりも密着性に優れた導電体からなる導電膜が配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記基板を構成する半導体材料は、珪素、窒化ガリウムおよび炭化珪素からなる群から選択されるいずれかの材料である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. ショットキーダイオード、pnダイオード、MOSFETおよびJFETからなる群から選択されるいずれかの半導体装置である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 半導体材料からなる基板が準備される基板準備工程と、
    前記基板の一方の主面上に、半導体層が形成される半導体層形成工程と、
    前記基板の、前記一方の主面とは反対側の主面である他方の主面に凹部が形成される凹部形成工程と、
    前記凹部が、前記基板を構成する半導体材料よりも電気伝導率の高い高伝導率材料により充填される高伝導率材料充填工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
  10. 前記凹部形成工程よりも後において、前記半導体層が形成された前記基板が分割される分割工程をさらに備え、
    前記凹部形成工程では、前記凹部は、前記他方の主面に対向する側からみて、ストライプ状または格子状に形成され、
    前記分割工程では、前記凹部において前記基板が分割される、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
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