JP2009161622A - 衣類用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣料、特にポリエステル衣料の洗浄に適した液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】下記A〜D成分:
A:非イオン性界面活性剤、
B:3級アミン化合物、
C:アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー、及び、
D:アニオン性界面活性剤
を配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は衣料用液体洗浄剤組成物に関する。特に本発明は、ポリエステル繊維からなる衣料に適した液体洗浄剤組成物に関する。
ポリエチレンテレフタレートをはじめとするポリエステル繊維は、弾性が大きく、剛性や耐熱性に優れている。このポリエステル繊維を用いた衣料(ポリエステル衣料)は、型くずれせず、しわが出にくく、ウオッシュ・アンド・ウェア性に優れている。したがって、ポリエステル衣料は、Tシャツ、ワイシャツ、下着やスポーツウエア等様々な用途に用いられており、化繊衣料なかでも高いシェアを占めている。
ポリエステル衣料を含む衣料用の液体洗浄剤組成物は種々知られている(特許文献1及び2)。
特開2005−179529号公報 特開2007−169514号公報
上述のとおり、ポリエステル衣料は種々の利点を有する。しかし、ポリエステル衣料は、疎水性繊維であるポリエステルからなるため吸水性に劣る。特に、肌に直接着るポリエステル衣料では、その低吸水性により起こる蒸れが着用者に不快感をもたらすことがある。また、他の繊維からなる衣料と同様、洗濯を繰り返すことによりごわつきが生じるという欠点もある。
かかる状況下、上述の欠点を克服できる技術の開発が求められている。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討を重ねたところ、所定の界面活性剤と3級アミン化合物と水溶性ポリマーとを配合してなる液体洗浄剤組成物を用いてポリエステル衣料を洗浄すると、洗浄後の衣料のごわつきや蒸れの問題が起きないことを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、
(1)下記A〜D成分:
A:非イオン性界面活性剤、
B:3級アミン化合物、
C:アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー、及び、
D:アニオン性界面活性剤
を含有することを特徴とする、衣料用液体洗浄剤組成物;
(2)C成分が、式(9)及び/又は式(10)で表される水溶性ポリマーであることを特徴とする前記(1)に記載の液体洗浄剤組成物:
Figure 2009161622
(式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基であり、Xは0〜10であり、yは1〜100である。)
Figure 2009161622
(式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基であり、Xは0〜10であり、yは1〜100である。)、並びに
(3)ポリエステル衣料用である、前記(1)に記載の衣料用液体洗浄剤組成物に関するものである。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、後述する実施例で示されるように、ポリエステル衣料の欠点、すなわち、繰返し洗濯によるごわつきの発生や、低吸水性による蒸れの発生を抑制することができる。したがって、本発明は、ポリエステル衣料の洗浄に有利に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
A成分:非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤としては、衣料用液体洗浄剤組成物に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。例えば、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に「ノニオン界面活性剤」として記載されているものを使用することができる。
非イオン性界面活性剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
具体例としては、下記式(1)で示される化合物があげられる。
3−Y−[(EO)m(PO)n]−R4 (1)
(式中、R3は炭素数8〜22、好ましくは10〜16の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基である。−Y−は−O−又は−COO−である。R4は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。EOはエチレンオキシドである。mはEOの平均付加モル数であり、3〜20の整数である。POはプロピレンオキサイドである。nはPOの平均付加モル数であり、0〜6の整数である。)
EO及びPOは、それぞれ単独で又は混合して付加されていてもよい。EO及びPOは、ブロックとして付加されていてもよい。EO及びPOの付加順序は、上記式(1)の通りであっても良いし、逆であっても良い。
EOとPOとを混合付加する場合には、EO基の総量が、全アルキレンオキサイド基中、質量比で60質量%以上であることが好ましい。
EOの平均付加モル数mは3〜20、好ましくは5〜18、より好ましくは5〜15の整数である。mが20以下であると洗浄機能の低下(非イオン性界面活性剤のHLB値が高くなりすぎて皮脂洗浄が不利になることによる)を抑制することができ、mが3以上であると臭気の劣化を防ぐことができる。
POの平均付加モル数nは0〜6、好ましくは0〜3である。nが6以下であると液体洗浄剤組成物の高温下での保存安定性の低下を抑制することができる。
EO又はPOの付加モル数分布は、非イオン性界面活性剤の製造時の反応方法によって変動し、特に限定されない。例えば、EO又はPOの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水基原料に付加させた際には比較的広い分布となる傾向にある。特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて酸化エチレンや酸化プロピレンを疎水基原料に付加させた際には比較的狭い分布となる傾向にある。
式(1)において−Y−が−O−のとき、A成分はアルコールアルコキシレートである。この場合において、R3の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基の炭素数は10〜22、好ましくは10〜20、より好ましくは10〜16である。R3は不飽和結合を有していてもよい。また、この場合においてR4は好ましくは水素原子である。
式(1)において−Y−が−COO−のとき、A成分は脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤である。この場合において、R3の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基の炭素数は9〜21、好ましくは11〜21である。R3は不飽和結合を有していてもよい。また、この場合において、R4は好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。
式(1)で示される化合物のなかでは、ポリオキシアルキレン型の非イオン性界面活性剤が好ましい。具体例としては下記のものがあげられる。
1:オキソ法により得られた合成アルコール(例えば、Sasol社製:商品名Safol23(C12/C13混合物))又は天然アルコール(例えば、P&G社製:商品名CO−1214(C12/C14混合物)、エコグリーン オレオケミカルズ社製:商品名Ecorol(C12/C14混合物))1モルに対して、15又は12モル相当の酸化エチレンを付加したもの
2:天然アルコール(例えば、新日本理化社製:商品名Conol(C12))1モルに対して、9モル相当の酸化エチレンを付加したもの
3:ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコール1モルに対して、7モルあるいは10モル相当の酸化エチレンを付加したもの(例えば、BASF社製:商品名Lutensol TO7や、BASF社製:商品名Lutensol TO10)
4:ヘキサノールをガーベット反応に供して得られるC12アルコール1モルに対して、10モル相当の酸化エチレンを付加したもの(例えば、CONDEA社製:商品名ISOFOL12−10EO)
5:C12〜14の第2級アルコールに対して、15モル相当の酸化エチレンを付加したもの(例えば、日本触媒社製:商品名ソフタノール150)
6:ラウリン酸メチルに対して、アルコキシル化触媒を用いて15モル相当の酸化エチレンと3モル相当の酸化プロピレンを付加したもの
上記1〜6の非イオン性界面活性剤の中では、洗浄力に優れる点では1が好ましい。衣料用液体洗浄剤組成物の低温下での外観安定性に優れる点では3が好ましい。
A成分として、単一種類の非イオン性界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類の非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
A成分である非イオン性界面活性剤は、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物へ洗浄力を付与することを主目的に配合する。A成分の配合量は、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して10〜50質量%、好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは15〜30質量%である。10質量%以上であると、衣料用液体洗浄剤組成物に高い洗浄力を与えることができる。50質量%以下であると、衣料用液体洗浄剤組成物に高い安定性を与えることができる。
B成分:3級アミン化合物
3級アミン化合物は、下記式(2)で示される化合物である。
Figure 2009161622
(式中、R5は置換基及び/又は連結基を有していても良い炭素数7〜27の炭化水素基ある(置換基及び/又は連結基を有する場合、置換基及び/又は連結基中の炭素数はここでの炭素数に含まれない)。R6及びR7はそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖又は分岐したアルキル基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐したヒドロキシアルキル基又はEO付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基である。)
5の炭化水素基の炭素数(置換基及び/又は連結基を有する場合、置換基及び/又は連結基中の炭素数はここでの炭素数に含まれない)は、7〜27、好ましくは炭素数7〜25である。R5は直鎖又は分岐鎖であってもよく、飽和であっても不飽和であっても良い。また、R5はアミド基、エステル基又はエーテル基等の連結基をその鎖中に有するものであっても良い。
式(2)で示される化合物の中では、下記式(3)または下記式(4)で表される3級アミン化合物が好ましい。
Figure 2009161622
(式中、R8は、直鎖又は分岐鎖であっても良く、飽和であっても不飽和であっても良い炭素数7〜23、好ましくは7〜21の炭化水素基である。R9は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐したアルキレン基である。R10及びR11はそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖又は分岐したアルキル基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐したヒドロキシアルキル基又はEO付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基である。)
Figure 2009161622
(式中、R12は、直鎖又は分岐鎖であっても良く、飽和であっても不飽和であっても良い炭素数11〜23、好ましくは12〜20の炭化水素基である。R13は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐したアルキレン基である。R14及びR15はそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖又は分岐したアルキル基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐したヒドロキシアルキル基又はEO付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基である。)
3級アミン化合物の具体例としては、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン(式(3)で示される化合物);パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の長鎖脂肪族エステルジアルキル3級アミン(式(4)で示される化合物);パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド等を上げることができる。
中でも、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましい。
3級アミン化合物は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。また、下記の方法にしたがい製造することもできる。
例えば、長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミンは、脂肪酸又はその誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル、動・植物性油脂等)と、ジアルキル(又はジアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(又はジアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより得られる。
「脂肪酸又はその誘導体」としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸等、又は、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が具体的に挙げられ、中でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が特に好ましい。
これら脂肪酸又は脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。 「ジアルキル(又はジアルカノール)アミノアルキルアミン」としては、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が具体的に挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミンを製造する際のジアルキル(又はジアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度を100℃以上にすることで反応速度を適度に保つことができ、220℃以下とすることにより得られる3級アミン化合物の着色を予防又は低減することができる。
長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミンの上記以外の製造条件については、使用する原料の種類等により適宜変更することができる。例えば反応時の圧力は常圧でも減圧でも良く、反応時に窒素等の不活性ガスを吹き込むことも可能である。
また、脂肪酸を用いる場合は、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を、脂肪酸誘導体を用いる場合は、ナトリウムメチラート、苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で短時間により効率良く反応を進行させることができる。
また、得られる3級アミン化合物が、融点が高い長鎖アミンである場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後、フレーク状又はペレット状に成形することが好ましく、又は、エタノール等の有機溶媒に溶解して液状にすることが好ましい。
長鎖脂肪族エステルジアルキル3級アミンを製造する場合、エステル化反応におけるジアルキルアミノアルコールの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対して、0.1〜5.0倍モルが好ましく、0.3〜3.0倍モルがより好ましく、0.9〜2.0倍モルが更に好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは120〜180℃である。反応温度が100℃以上にすることで反応速度を適度に保つことができ、220℃以下とすることにより得られる3級アミン化合物の着色を予防又は低減することができる。
B成分として使用できる3級アミン化合物のその他の具体例としては、ラウリルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、椰子アルキルジメチルアミン、パルミチルジメチルアミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化牛脂アルキルアミン(ライオンアクゾ(株)製 商品名:ETHOMEEN HT/14等)等があげられる。
本発明では、前述の3級アミン化合物を酸で中和して得られる酸塩を使用することもできる。中和に用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、ポリアクリル酸、パラトルエンスルホン酸、クメンスルホン酸等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
本発明では、単一種類の3級アミン化合物を単独で用いてもよく、複数種類の3級アミン化合物を組み合わせて使用してもよい。
B成分である3級アミン化合物は、洗浄により発生する衣料のごわつきの抑制作用を本発明の衣料用液体洗浄剤組成物へ付与することを主目的に配合する。B成分の配合量は、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。0.1質量%以上であると衣料のごわつき抑制作用が得られる。10質量%以下であると、衣料用液体洗浄剤組成物の液性を良好に維持することができる。
C成分:アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー
C成分の水溶性ポリマーを構成する「アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位」(以下、c1単位ともいう)のうち、アルキレンテレフタレート単位は下記式(6)で示される単位である。
Figure 2009161622
(式中、R21は低級アルキレン基である。)
21の炭素数は1〜4、好ましくは2〜4である。
アルキレンテレフタレート単位の具体的としては、例えばエチレンテレフタレート単位、n−プロピレンテレフタレート単位、イソプロピレンテレフタレート単位、n−ブチレンテレフタレート単位、イソブチレンテレフタレート単位、sec−ブチレンテレフタレート単位、tert−ブチレンテレフタレート単位等があげられる。これらの中ではイソプロピレンテレフタレート単位が好ましい。
c1単位として、単一種類のアルキレンテレフタレート単位を単独で用いてもよく、複数種類のアルキレンテレフタレート単位を組み合わせて使用してもよい。
水溶性ポリマーを構成するc1単位のうち、アルキレンイソフタレート単位は下記式(7)で示される単位である。
Figure 2009161622
(式中、R22は低級アルキレン基である。)
22の炭素数は1〜4、好ましくは2〜4である。
アルキレンイソフタレート単位の具体例としては、例えば、エチレンイソフタレート単位、プロピレンイソフタレート単位、n−ブチレンイソフタレート単位、sec−ブチレンイソフタレート単位、tert−ブチレンイソフタレート単位等が挙げられる。これらの中ではプロピレンイソフタレート単位が好ましい。
c1単位として、単一種類のアルキレンイソフタレート単位を単独で用いてもよく、複数種類のアルキレンイソフタレート単位を組み合わせて使用してもよい。
c1単位は、上記アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位から選択されるものを、単独で、又は2つ以上を組み合わせて使用することができる。すなわち、c1単位はアルキレンテレフタレート単位のみからなるものであってもよく、アルキレンイソフタレート単位のみからなるものであってもよく、アルキレンテレフタレート単位とアルキレンイソフタレート単位との混合物からなるものであってもよい。
C成分の水溶性ポリマーを構成する「オキシアルキレン単位及びポリオキシアルキレン単位」(以下、c2単位ともいう)は下記式(8)で示される単位である。
−(R23O)s− (8)
(式中、R23は低級アルキレン基であり、sは1〜100の整数である。)
23の炭素数は1〜4、好ましくは2〜4である。
式(8)において、Sが1の場合はオキシアルキレン単位となり、Sが2以上の場合はポリオキシアルキレン単位となる。Sは、1〜100、好ましくは1〜80、特に好ましくは1〜50の整数である。
c2単位の具体例としては、オキシエチレン単位及びポリオキシエチレン単位;オキシプロピレン単位及びポリオキシプロピレン単位;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位等が挙げられ、オキシエチレン単位及びポリオキシエチレン単位が好ましい。
c2単位は、上記オキシアルキレン単位及びポリオキシアルキレン単位から選択されるものを、単独で、又は2つ以上を組み合わせて使用することができる。すなわち、c2単位はオキシアルキレン単位のみからなるものであってもよく、ポリオキシアルキレン単位のみからなるものであってもよく、オキシアルキレン単位とポリオキシアルキレン単位との混合物からなるものであってもよい。
C成分は、上述のc1単位とc2単位とが、ランダムまたはブロックで重合している高分子化合物であることが好ましく、特にブロックで重合しているものが好ましい。
C成分は、上述のc1単位及びc2単位以外の単位(例えば、重合開始剤や重合停止剤等に由来する単位や、その他共重合可能な単位)を含んでいてもよい。その場合、C成分の80モル%以上、好ましくは90モル%以上がc1単位及びc2単位により構成されていることが好ましい。
C成分における「水溶性ポリマー」とは、10gの当該ポリマーを、40℃の条件で、1000gの水に添加し、スターラー(太さ8mm、長さ50mm、1リットルビーカー)で12時間攪拌(200rpm)したときに完全に溶解するものをいう。
C成分として好適な具体例として、下記式(9)又は(10)で示される化合物があげられる。
Figure 2009161622
(式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基、好ましくは共にメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であり、Xは0〜10、好ましくは0.5〜5、特に好ましくは0.5〜2.5であり、yは1〜100、好ましくは1〜80、より好ましくは1〜50、更に好ましくは10〜50、特に好ましくは20〜30である。)
Figure 2009161622
(式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基、好ましくは共にメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であり、Xは0〜10、好ましくは0.5〜5、特に好ましくは0.5〜2.5であり、yは、1〜100、好ましくは1〜80、より好ましくは1〜50、更に好ましくは10〜50、特に好ましくは20〜30である。)
式(9)及び(10)において、Xとyとの比率は、X:yが1:5〜1:20であるのが好ましく、1:8〜1:18であるのがより好ましい。X:yがこのような範囲であると、ソイルリリース性能が十分に発揮され、かつ水に対する溶解性が向上するので好ましい。
C成分は、重量平均分子量が500〜8000であることが好ましい。この重量平均分子量範囲のC成分を用いると、水への溶解分散性を向上させることができ、かつ疎水性繊維(特にポリエステル)の吸水性向上効果が十分に発現し、しかも洗浄剤組成物の液外観が良好になる。
重量平均分子量は、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いてGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)により測定した値を、PEG(ポリエチレングリコール)を較正曲線に用いて換算した値をいう。重量平均分子量の下限値は、800以上であることがより好ましく、特に1000以上であることが好ましい。重量平均分子量の上限値は、7000以下であることが好ましく、6000以下が特に好ましい。したがって、重量平均分子量は800〜7000であることが好ましく、1000〜6000であることが特に好ましい。
C成分のpH(20℃の5%水溶液)は3〜7であることが好ましい。
C成分の融点は25℃〜60℃であることが好ましい。
C成分の粘度(50℃)は100〜1000mPa・sであることが好ましい。粘度は、ブルックフィールド粘度計にて2番ローターを用い測定した値である。
C成分は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。また、文献等に開示の合成方法:例えば、Journal of Polymer Science , 第3巻,609〜630ページ(1948年)、Journal of Polymer Science,第8巻,1〜22ページ(1951年)、特開昭61−218699号公報記載の方法等により製造することができる。
C成分の具体例としては、商品名:TexCare SRN−100(クラリアント社製、重量平均分子量:2000〜3000)や、商品名:TexCare SRN−300(クラリアント社製、重量平均分子量:7000)として市販されているものが挙げられる。これらの中では、水への溶解性が高く、保存後の洗浄性能の低下が少ないTexCare SRN−100が好ましい。特に好ましくは、TexCare SRN−100の70%水溶液であり、商品名:TexCare SRN−170(クラリアント社製)として市販されているものを用いることができる。
C成分は、後述のD成分との組み合わせにより、ポリエステル衣料の吸水性向上作用を本発明の衣料用液体洗浄剤組成物へ付与することを主目的に配合する。C成分の配合量は、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。0.1質量%以上であるとポリエステル衣料の吸水性向上作用が得られる。10質量%以下であると、衣料用液体洗浄剤組成物の安定性を良好に維持することができる。
D成分:陰イオン性界面活性剤
陰イオン性界面活性剤としては、衣料用液体洗浄剤組成物に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。例えば、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に「アニオン界面活性剤」として記載されているものを使用することができる。
陰イオン性界面活性剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
具体例としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖、または分岐のアルキル硫酸エステル塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩;高級脂肪酸塩等が挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が含まれる等が挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩では、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものが特に好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキサイドを付加したのもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩を構成するアルキル基の炭素数は10〜20、好ましくは10〜16である。エチレンオキサイドの平均付加モル数は1〜10、好ましくは0.5〜8である。
アルカンスルホン酸塩の炭素数は10〜20、好ましくは14〜17である。2級アルカンスルホン酸塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
高級脂肪酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
上述の具体例の中では、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
D成分として、単一種類の陰イオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類の陰イオン界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
D成分である陰イオン性界面活性剤は、前述のC成分との組み合わせにより、ポリエステル衣料の吸水性向上作用を本発明の衣料用液体洗浄剤組成物へ付与することを主目的に配合する。陰イオン性界面活性剤の配合量は、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。0.1質量%以上であるとポリエステル衣料の吸水性向上作用が得られる。5質量%以下であるとB成分をポリエステル衣料へ吸着させて衣料のごわつき抑制作用が得られる。
本発明の衣料用洗浄剤組成物に対しては、成分A〜Dの他に任意成分を配合することができる。具体例としては、酵素(プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等)、安定化剤(安息香酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸、多価アルコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレン(プロピレン)グリコールフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールフェニルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールフェニルエーテル等)、シリコーン等の風合い向上剤、pH調整剤(硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等)、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、着色剤(アシッドレッド138、ダイレクトブルー86、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青1号、青色205号、ターコイズPGR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料)、着香剤及び乳濁化剤等の添加剤、並びに、水及びアルコール(例えば、エタノール)等の溶媒があげられるが、これらに限定されるものではない。
任意成分の種類の選択及び配合量は、本発明の目的を妨げない限度において、任意に選択することが可能である。
尚、特開2005−179529号公報に記載のカチオン性高分子を含まない衣料用液体洗浄剤組成物や、特開2007−169514号公報に記載のシリコーン化合物を含まない衣料用液体洗浄剤組成物は、本発明の一態様である。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物のpH(25℃)は4〜8、好ましくは5〜8である。pHが4〜8であると、液体洗浄剤組成物の高い保存安定性が得られる。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の粘度(25℃)は5〜500mPa・s、好ましくは10〜300mPa・sである。粘度が5mPa・s以上であるとキャップによる計量が容易であり、粘度が500mPa・s以下であると、液体洗浄剤組成物の使用性(ボトル残り、被洗物への塗布性、キャップによる計量の容易性等)が良好になる。粘度は、粘度は、300mlトールビーカーを用い、25℃にてBL型粘度計、No1ローターにて測定した値である。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、常法に基づいて調製することができる。例えば、反応容器へエタノールを仕込み、そこへA成分を添加して溶解させ、更に水を添加した後、予め40℃にてエタノールに溶解したB成分を添加し、十分に攪拌したあと、C成分とD成分と任意成分とを添加し、更に十分に攪拌し、pH調整剤でpHを調節することにより製造することができる。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、通常の衣料用液体洗浄剤組成物と同様に用いることができる。例えば、水に溶かした衣料用液体洗浄剤組成物に被洗物である衣料を浸漬することにより洗浄を行うことができる。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の対象となる被洗物は衣料である。衣料の中では、蒸れの発生やごわつきの発生を抑制することができる点でポリエステル衣料(ポリエステル繊維を含む衣料)が好ましい。ポリエステル衣料は、ポリエステル繊維100%の衣料でもよいし、ポリエステル繊維と他の繊維とからなる混紡衣料であってもよい。
尚、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、ポリエステル衣料以外の衣料(他の衣料)に対しても優れた洗浄力を有するので、ポリエステル衣料と他の衣料との同時洗浄や、他の衣料のみの洗浄にも用いることができる。
以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
衣料用液体洗浄剤組成物の製造
表1に示す組成を有する衣料用液体洗浄剤組成物を以下の工程にしたがい製造した。マグネットスターラー(MITAMURA RIKEN KOGYO INC.)に置いた1リットルスケールのガラスビーカーへエタノールを添加し、そこへA成分を添加してエタノール中に溶解させ、水を添加した後、予め40℃にてエタノールに溶解したB成分を添加し、十分に攪拌したあと、C成分とD成分と任意成分とを添加し、更に十分に攪拌した後、pH調整剤でpHを調節した。
表1の各成分の配合量単位は、液体洗浄剤組成物の全質量を基準とする質量%である。
A成分(非イオン性界面活性剤)として、下記A−1〜A−4に示す物質を用いた。
A−1
商品名:Safol23(Sasol製)のアルコール1モルに対して12モルの酸化エチレン(EO)を付加したもの(式(1)の化合物(式中、R3=C12又はC13の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基(C12/C13の質量比=6/4)、R3の分岐率:50%、Y=−O−、R4=H、m=12、n=0)に相当)

A−2
商品名:Safol23(Sasol社製)のアルコール1モルに対して15モルの酸化エチレン(EO)を付加したもの(式(1)の化合物(式中、R3=C12又はC13の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基(C12/C13の質量比=6/4)、R3の分岐率:50%、Y=−O−、R4=H、m=15、n=0)に相当)

A−3
商品名:CO−1214(P&G社製)の天然アルコール1モルに対して12モルの酸化エチレンを付加したもの(式(1)の化合物(式中、R3=C12又はC14の直鎖のアルキル基又はアルケニル基(C12/C14の質量比=7/3)、R3の分岐率:0%、Y=−O−、R4=H、m=12、n=0)に相当)

A−4
ブテンの3量化体をオキソ法に供して合成されたC13アルコール1モルに対して7モルの酸化エチレンを付加したもの(商品名:Lutensol TO7(BASF社製))(式(1)の化合物(式中、R3=C13の分岐アルキル基又はアルケニル基、R3の分岐率:100%、Y=−O−、R4=H、m=7、n=0)に相当)
B成分(3級アミン化合物)として、下記B−1〜B−4に示す物質を用いた。
B−1
長鎖脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド(ステアリン酸(C18)/パルミチン酸(C16)の質量比=7/3)、商品名 カチナールMPAS−R(東邦化学社製)(式(3)の化合物に相当)

B−2
長鎖脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド(ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3)(式(3)の化合物に相当)
B−2は以下の工程に従い製造した。還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸252g(分子量284)とパルミチン酸108g(分子量256)とを仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)127g(混合脂肪酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、更にジメチルアミノプロピルアミン47gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。更に170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。

B−3
C18アミドアミン合成品:ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(式(3)の化合物に相当)
B−3は以下の手順に従い製造した。還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸360g(分子量284)を仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)123g(ステアリン酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、更にジメチルアミノプロピルアミン45gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。更に170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。

B−4
C10アミドアミン合成品:カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(式(3)の化合物に相当)
B−4は以下の手順に従い製造した。還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、カプリン酸メチル260.9g(ライオンケミカル社製、パステルM−10、分子量186)を仕込み、60℃にて窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)186g(カプリン酸に対するモル比:1.30)を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成した。酸価から算出したカプリン酸の転化率は97.2%であった。
C成分(アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー)として、下記C−1〜C−2に示す物質を用いた。
C−1
商品名:TexCare SRN-170(クラリアント社製)(重量平均分子量:2000〜3000。pH(20℃の5%水溶液):4。粘度(20℃):300mPa・s)。TexCare SRN-170は、商品名:TexCare SRN−100(クラリアント社製)(重量平均分子量:2000〜3000。pH(20℃の5%水溶液):4。融点:31〜37℃。粘度(50℃):340mPa・s)(式(9)の化合物の70%水溶液である。

C−2
商品名:TexCare SRN−300(クラリアント社製)(重量平均分子量:7000)。pH(20℃の5%水溶液):5。融点:35〜55℃。式(9)の化合物に相当)

C−1及びC−2はいずれも、前述の水溶性ポリマーの条件(10gのポリマーを、40℃の条件で、1000gの水に添加し、スターラー(太さ8mm、長さ50mm、1リットルビーカー)で12時間攪拌(200rpm)したときに完全に溶解する)を満たすものであった。
D成分
D成分(陰イオン性界面活性剤)として、下記D−1〜D−4に示す物質を用いた。

D−1
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(ライオン社製)(アルキル基炭素鎖長10〜14)

D−2
ポリオキシエチレンC12-13混合アルキルエーテル硫酸Na(エチレンオキシドの平均付加モル数2)。原料アルコールとして商品名:ネオドール23(シェル社製)(C12/C13の質量比=4/6、分岐率30%)を用いた。

D−3
2級アルカンスルホン酸Na(商品名:HOSTAPUR SAS 93(クラリアント社製))アルキル基の炭素数14〜17

D−4
C12-13アルキルエトキシ硫酸エステルナトリウム(エチレンオキシドの平均付加モル数2)。原料アルコールとして商品名:サフォール23(サソール社製)(C12/C13の質量比=6/4、分岐率50%)を用いた。
共通成分
衣料用液体洗浄剤組成物は下記成分を共通して含んでいた(表1中、共通成分)。
Figure 2009161622

*衣料用洗浄剤組成物全体の量を100部(A〜Dをはじめとする各成分の質量%の計算の基準となる衣料用洗浄剤組成物の総質量)とするための量。
衣料用液体洗浄剤組成物の評価
上記で製造した各種液体洗浄剤組成物でポリエステル衣料を洗浄し、洗浄後のポリエステル衣料のごわつき及び吸水性を評価した。

洗浄手順
(1)試験布の調製
市販のポリエステルジャージ((株)谷頭商店製の染色試材)を、二槽式洗濯機(CW−C30A1−H、三菱電機製、以下同様)において、非イオン性界面活性剤(ラウリルアルコール1モルあたり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート)の20%水溶液と40〜50℃の水道水とを用いて10分間洗浄(浴比30倍)し、次いで任意の温度の水道水による注水すすぎを15分間行った。これらの手順を2回繰り返した。その後、室温で乾燥したものを試験布として用いた。
(2)試験布の洗浄
ポリエステルジャージ0.4kg分の試験布(ジャージの一部を切り取ったもの)と、被洗物の質量を確保するための綿肌シャツ4枚(600kg)とを全自動洗濯機(機種名:AW−80VC、東芝製)へ投入し、表1に示す各種衣料用液体洗浄剤組成物を水30Lに対して25mL加えて洗浄(浴比20倍、25℃の水道水使用)を行った。その後、室温にて24時間乾燥したものについてごわつき抑制および吸水性を評価した。
ごわつき抑制の評価
ごわつき抑制の評価は、上述の「(1)試験布の調製」に記載の非イオン性界面活性剤の20%水溶液を洗浄剤として用い、「(2)試験布の洗浄」に記載の手順に従って洗浄及び乾燥を行った試験布を対照布とした、専門パネラー10名の官能による一対比較評価により行った。評価基準は以下の通りであった。2点以上を合格(ごわつき抑制効果あり)とした。評価結果を表1の「ごわつき抑制」の欄に示す。

(評価基準)
1点:ごわつきが対照布と同等もしくはそれ以上
2点:対照布より若干ごわつきが抑制されている
3点:対照布よりごわつきが抑制されている
4点:対照布より非常にごわつきが抑制されている
吸水性の評価
JIS L 1096(バイレック法)に準じて評価した。具体的には試験布を2.0cm×20cmに裁断し、青色色素で着色した純水(25℃)に5mm浸漬し、10分間に上昇する着色水の高さ(mm)を測定した。低吸水性を原因とする蒸れによる不快感がないと官能で感じる状態を反映する、着色水の高さが10mm以上である場合を合格とした。評価結果を表1の「吸水性」の欄に示す。
本発明のC成分及びD成分を配合していない比較例1及び2は、吸水性において合格基準を満たさなかった。また、本発明のD成分を配合していない比較例3や本発明のC成分を配合していない比較例4も、吸水性において合格基準を満たさなかった。
また、本発明のB成分を配合していない比較例5はごわつき抑制において合格基準を満たさなかった。
これに対し、本発明の要件を具備する実施例1〜16は、ごわつき抑制及び吸水性のいずれにおいても合格基準を満たしていた。また、実施例4と比較例3〜4との対比より、成分Cと成分Dとの併用によりポリエステル衣料の吸水性が飛躍的に向上することが理解される。
Figure 2009161622
本発明は、衣料用液体洗浄剤組成物として利用可能である。

Claims (3)

  1. 下記A〜D成分:
    A:非イオン性界面活性剤、
    B:3級アミン化合物、
    C:アルキレンテレフタレート単位及び/又はアルキレンイソフタレート単位とオキシアルキレン単位及び/又はポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー、及び、
    D:アニオン性界面活性剤
    を含有することを特徴とする、衣料用液体洗浄剤組成物。
  2. C成分が、式(9)及び/又は式(10)で表される水溶性ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
    Figure 2009161622
    (式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基であり、Xは0〜10であり、yは1〜100である。)
    Figure 2009161622
    (式中、A及びBはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基であり、Xは0〜10であり、yは1〜100である。)
  3. ポリエステル衣料用である、請求項1に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
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