JP2008007707A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】界面活性剤を1種単独で多量に含有し、柔軟性付与効果に優れた液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、下記一般式(I)で表されるエチレンオキサイド付加体であって、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のエチレンオキサイド付加体(A)50〜80質量%と、酸化防止剤(B)とを含有する液体洗浄剤組成物であって、特定のアミン化合物(C)をさらに含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物である。
[化1]
Figure 2008007707

[式中、Rは炭素数11〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;Rは炭素数1〜3のアルキル基であり;n’はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、10〜20である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。
液体洗浄剤組成物においては、その使用量の低減、あるいは液体洗浄剤組成物が収容される容器サイズのコンパクト化等のために、高い界面活性剤濃度をもつ、いわゆる「濃縮タイプ」の液体洗浄剤組成物が提案されている。
たとえば、それぞれ特定の非イオン界面活性剤とポリオキシアルキレンアミンを含有してなる衣料用液体洗浄剤組成物が提案されている(特許文献1参照)。
また、撹拌装置内に、ゲル化防止剤と、ゲル化を促進する両性界面活性剤とを予め混合した後、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤を添加することを特徴とする液体洗剤の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、炭素数8〜18からなる高級アルコールに、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを特定の付加方式で付加した非イオン界面活性剤を含有してなる濃縮型液体洗浄剤組成物が提案されている(特許文献3参照)。
また、近年、たとえば衣料用液体洗浄剤組成物においては、「洗浄力」の訴求に加え、「柔軟性の付与」も同時に訴求した2in1タイプの液体洗浄剤組成物が多く発売されている。被洗物に柔軟性を付与する成分(柔軟性付与成分)としては、カチオン性界面活性剤、シリコーン等のポリマーなどが主に使用されている。
特開2005−171195号公報 特開2003−238999号公報 特開2003−105377号公報
液体洗浄剤組成物において、洗浄成分として用いられるポリオキシエチレンアルキルエーテル等の汎用の界面活性剤は、界面活性剤濃度の増加に伴い、粘度が著しく増加(ゲル化)してしまう。また、前記ゲル化を生じる界面活性剤濃度の範囲が広いため、かかる汎用の界面活性剤を、1種単独で多量(たとえば、50質量%以上)に含有する濃縮タイプの液体洗浄剤組成物を製造することは困難である。
そのため、従来の濃縮タイプの液体洗浄剤組成物は、前記ゲル化を抑制する等のために、ある程度の量の可溶化剤(ハイドロトロープ剤)を配合する必要がある。
また、特許文献1、2に記載の液体洗浄剤組成物は、2種以上の界面活性剤を併用することが必須であり、液体洗浄剤組成物中に、界面活性剤を1種単独で多量に含有するものではない。
また、特許文献3に記載の濃縮型液体洗浄剤組成物においては、反応工程の煩雑な特殊な非イオン界面活性剤が用いられており、経済的に不利なものである。
一方、被洗物に柔軟性を付与するためには、洗濯の際、液体洗浄剤組成物に配合される上記柔軟性付与成分を被洗物に吸着させ、該柔軟性付与成分を、濯いだ後に被洗物に残存させる必要がある。
そのため、従来の液体洗浄剤組成物においては、被洗物に対して充分な柔軟性を付与するためには、ある程度多くの量の柔軟性付与成分を配合する必要がある。
しかしながら、従来の液体洗浄剤組成物において、柔軟性付与成分を多く配合すると、たとえば被洗物間での移染や、被洗物の黄変などを生じる恐れがある。また、経済的にも不利である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、界面活性剤を1種単独で多量に含有し、柔軟性付与効果に優れた液体洗浄剤組成物を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明においては、下記(A)成分50〜80質量%と、酸化防止剤(B)とを含有する液体洗浄剤組成物であって、下記一般式(II)で表される化合物(C)をさらに含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物を提案する。
(A)下記一般式(I)で表されるエチレンオキサイド付加体であって、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のエチレンオキサイド付加体。
Figure 2008007707
[式中、Rは炭素数11〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;Rは炭素数1〜3のアルキル基であり;n’はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、10〜20である。]
Figure 2008007707
[式中、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり;Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり;−Yは下記一般式(III)および/または一般式(IV)で表される基である。]
Figure 2008007707
[式中、RおよびRはそれぞれ炭素数7〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基である。]
また、本発明の液体洗浄剤組成物においては、下記一般式(V)および/または一般式(VI)で表されるポリエーテル変性シリコーン(D)をさらに含有することが好ましい。
Figure 2008007707
[式中、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、水素原子のいずれかであり、それぞれのRは同一でもよく、異なっていてもよい。R11は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり、それぞれのR11は同一でもよく、異なっていてもよい。Xはポリオキシアルキレン基を示す。l、m、nが付された各構成単位の順序は異なっていてもよく、lは0〜50、mは10〜10000、nは1〜1000のであり、m>nの整数を示す。また、aは5〜10000、bは2〜10000の整数を示す。]
ここで、本明細書および特許請求の範囲において「エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率」とは、下記の数式(S)で表されるものを示す。
Figure 2008007707
[式中、nmaxは全体のエチレンオキサイド付加体中に最も多く存在するエチレンオキサイド付加体のエチレンオキサイドの付加モル数を示す。iはエチレンオキサイドの付加モル数を示す。Yiは全体のエチレンオキサイド付加体中に存在するエチレンオキサイドの付加モル数がiであるエチレンオキサイド付加体の割合(質量%)を示す。]
本明細書において「濃縮タイプ」の液体洗浄剤組成物とは、液体洗浄剤組成物中の合計の界面活性剤濃度が高いものを意味し、該界面活性剤濃度が、液体洗浄剤組成物中、50質量%以上であり、好ましくは55質量%以上のものを包含する。
本発明によれば、界面活性剤を1種単独で多量に含有し、柔軟性付与効果に優れた液体洗浄剤組成物を提供することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、前記一般式(I)で表されるエチレンオキサイド付加体であって、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のエチレンオキサイド付加体(A)(以下、(A)成分という。)と、酸化防止剤(B)(以下、(B)成分ということがある。)とを含有する液体洗浄剤組成物であって、前記一般式(II)で表される化合物(C)(以下、(C)成分という。)をさらに含有するものである。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、好ましくは、前記一般式(V)および/または一般式(VI)で表されるポリエーテル変性シリコーン(D)(以下、(D)成分という。)をさらに含有する。
<(A)成分>
本発明において、(A)成分は、前記一般式(I)で表されるエチレンオキサイド付加体であって、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のエチレンオキサイド付加体である。該(A)成分を用いることにより、本発明の液体洗浄剤組成物は、高濃度の界面活性剤を含有しても粘度が著しく増大(ゲル化)せず、界面活性剤を1種単独で多量に含有することができる。また、多量の該(A)成分と(C)成分とを併用することにより柔軟性付与効果がより向上する。
ここで、「界面活性剤を1種単独で多量に含有する」とは、界面活性剤を1種単独で、液体洗浄剤組成物中、50質量%以上含有することを意味する。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、該(A)成分を含有することにより、水への溶解性に優れ、高い洗浄力が得られやすくなる。さらに、良好な流動性を有する濃縮タイプの液体洗浄剤組成物を製造することができる。
前記一般式(I)中、Rは、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基である。
において、アルキル基、アルケニル基の炭素数は、皮脂汚れや泥汚れ等に対する洗浄力向上の点から、11であることがそれぞれ好ましい。
は、炭素数1〜3のアルキル基であり、好ましくはメチル基である。
n’は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、10〜20である。好ましくは、皮脂汚れや泥汚れ等に対する洗浄力や、液体洗浄剤組成物の液安定性(例えば、低温での経時安定性等)の向上の点から12〜18である。
前記ナロー率は、55質量%以上であり、好ましくは65質量%以上である。ナロー率は高いほど好ましいが、上限値としては実質的には80質量%以下である。ナロー率が55質量%以上であることにより、液体洗浄剤組成物の臭気および液安定性が向上する。さらには、所望の成分(所望とするエチレンオキサイドの付加モル数を有するエチレンオキサイド付加体)が多くなることにより洗浄力も向上する。
前記ナロー率は、たとえば該(A)成分の製造方法等によって制御することができる。
(A)成分の製造方法としては、特に制限されるものではないが、たとえば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルに酸化エチレンを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。
係る表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された、金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や、金属水酸化物及び/または金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒等である。
また、前記複合金属酸化物触媒の表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物及び/または金属アルコキシドとの混合割合を、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/または金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
本発明に用いられる(A)成分は、前記ナロー率が高いものである。また、該(A)成分は、その分子構造において、親水基が分子の末端には存在せず(末端封鎖型であり)、かつ極性の高いカルボニル基をその分子中に有する。
これらにより、係る(A)成分は、水溶液系中で分子どうしの配向性が弱く、ミセルが不安定なノニオン界面活性剤であるため、高濃度でゲル化等を生じず、1種単独で多量に液体洗浄剤組成物中に配合することができると推測される。
(A)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中、50〜80質量%であり、好ましくは55〜65質量%である。該含有量が50質量%以上、好ましくは55質量%以上であることにより、被洗物への柔軟性付与成分の吸着性が向上する。また、高い界面活性剤濃度をもつ濃縮タイプの液体洗浄剤組成物が得られる。さらに、濃縮タイプの液体洗浄剤組成物としての有効性(商品価値)が高くなる。一方、80質量%以下であることにより、低温での液体洗浄剤組成物の粘度の増大が抑制される。
<(B)成分>
本発明において、(B)成分は酸化防止剤である。該(B)成分を含有することにより、安定に、前記(A)成分を1種単独で多量に含有することができる。また、柔軟性付与効果の向上に寄与する。
(B)成分としては、特に限定されるものではなく、通常、液体洗浄剤組成物に使用可能な酸化防止剤を用いることができる。なかでも洗浄力と液安定性とが良好なことから、フェノール系酸化防止剤が好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤;2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤;dl−α−トコフェロール等の高分子型フェノール系酸化防止剤がより好ましく、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤がさらに好ましい。
モノフェノール系酸化防止剤のなかでは、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。高分子型フェノール系酸化防止剤のなかでは、dl−α−トコフェロールが特に好ましい。
(B)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中、0.01〜5質量%であることが好ましく、好ましくは0.02〜3質量%である。該範囲の下限値以上であることにより、(B)成分を含有することによる効果が得られやすくなる。一方、上限値以下であることにより、(B)成分を含有することによる効果が充分に得られ、経済的にも有利となる。また、該範囲であることにより、液体洗浄剤組成物の液安定性(着色の抑制、粘度低下の防止効果、香気安定化等)がより向上する。
<(C)成分>
本発明において、(C)成分は、前記一般式(II)で表される化合物である。該(C)成分を含有することにより、柔軟性付与効果が得られる。また、本発明の液体洗浄剤組成物においては、洗濯液中、該(C)成分が少量であっても良好な柔軟性付与効果が得られる。
ここで、洗濯液とは、たとえば洗濯機槽内に溜められた多量の水と、液体洗浄剤組成物との混合液等を意味する。
「(C)成分が少量であっても」とは、洗濯液中の(C)成分の濃度が16.7ppm以下、好ましくは1.7〜10ppmの範囲であることを意味する。
前記一般式(II)中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基である。好ましくは、RおよびRのいずれも炭素数1〜4の直鎖のアルキル基であり、RおよびRのいずれもがメチル基であることが好ましい。
は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり、好ましくはプロピレン基である。
−Yは、前記一般式(III)および/または前記一般式(IV)で表される基である。
前記一般式(III)中、Rは、炭素数7〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数7〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。アルキル基の炭素数は、より好ましくは7〜21である。アルケニル基の炭素数は、より好ましくは7〜21である。
前記一般式(IV)中、Rは、前記Rと同様のものが挙げられる。
前記一般式(II)で表される化合物として具体的には、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミン、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミン等の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンまたはその塩;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル3級アミンまたはその塩;パルミチン酸アミドプロピルジエタノールアミン、ステアリン酸アミドプロピルジエタノールアミン等が挙げられる。
なかでも、長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンまたはその塩がより好ましく、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミン、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンまたはその塩が特に好ましい。
上記例中の「長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン」は、たとえば脂肪酸または脂肪酸低級アルキルエステルもしくは動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧または窒素ブローにて留去することにより得られる。
他方、「脂肪族エステルアルキル3級アミン」は、たとえば脂肪酸または脂肪酸低級アルキルエステルもしくは動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキルアミノアルコールとを縮合させるエステル化反応により得られる。
ここで、脂肪酸または脂肪酸誘導体として具体的には、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油もしくは動物油脂肪酸等、またはそれらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられる。なかでも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が特に好ましい。
これら脂肪酸または脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
「ジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミン」として具体的には、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、なかでもジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
「ジアルキルアミノアルコール」としては、たとえばジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノアルコール等が挙げられる。ジエチルアミノアルコールとしては、ジエチルアミノエタノールが好ましい。これらのなかでも、ジメチルアミノエタノールが特に好ましい。
なお、長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造する際のジアルキル(またはアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸またはその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度が100℃未満では反応が遅くなりすぎ、220℃超では得られる3級アミンの着色が顕著となる恐れがあり、好ましくない。
脂肪族エステルアルキル3級アミンを製造する際のエステル化反応におけるジアルキルアミノアルコールの使用量は、脂肪酸またはその誘導体に対し、0.1〜5.0倍モルが好ましく、0.3〜3.0倍モルがより好ましく、0.9〜2.0倍モルがさらに好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは120〜180℃である。反応温度が100℃未満では反応が遅くなりすぎ、220℃超では得られる3級アミンの着色が顕著となる恐れがあり、好ましくない。
長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン、脂肪族エステルアルキル3級アミンの上記以外の製造条件は同様であり、反応時の圧力は常圧でも減圧でもよく、反応時に窒素等の不活性ガスを吹き込むことにより導入することも可能である。
また、脂肪酸を用いる場合は、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒、脂肪酸誘導体を用いる場合は、ナトリウムメチラート、苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ触媒を用いることにより、低い反応温度で短時間により効率良く反応を進行させることができる。
また、得られる3級アミンが、融点が高い長鎖アミンの場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後、フレーク状もしくはペレット状に成形することが好ましく、または、エタノール等の有機溶媒に溶解して液状にすることが好ましい。
(C)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、柔軟性付与効果が向上する。一方、上限値以下であることにより、被洗物に対する移染や再汚染等が抑制される。また、液体洗浄剤組成物の液安定性(着色の抑制、粘度低下の防止効果、香気安定化等)がより向上する。さらに、経済的にも有利となる。
<(D)成分>
本発明において、(D)成分は、前記一般式(V)および/または一般式(VI)で表されるポリエーテル変性シリコーン(D)である。該(D)成分を含有することにより、柔軟性付与効果がさらに向上する。
前記一般式(V)、(VI)中、Rは、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、水素原子のいずれかであり、それぞれのRは同一でもよく、異なっていてもよい。
11は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり、それぞれのR11は同一でもよく、異なっていてもよい。
Xは、ポリオキシアルキレン基を示す。ポリオキシアルキレン基は、好ましくはアルキレン基の炭素数が2〜5であり、その繰り返し数は1〜50である。
lは0〜50の整数であり、lが付された構成単位はなくてもよいが、好ましくはlが0〜10である。
mは10〜10000、nは1〜1000であり、m>nの整数を示す。
なお、l、m、nが付された各構成単位の順序は異なっていてもよい。
ここで、「l、m、nが付された各構成単位の順序は異なっていてもよい」とは、−SiO(H)(CH)−(lが付された構成単位)、−SiO(CH−(mが付された構成単位)、−SiO(CH)(R11−X−O−R)−(nが付された構成単位)が、どのような順序で配置されていてもよいことを示す。
また、(D)成分は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。たとえば、lが付された構成単位、mが付された構成単位、nが付された構成単位の順でブロック状に配列していてもよいし、lが付された構成単位、nが付された構成単位、mが付された構成単位の順でブロック状に配列していてもよい。また、lが付された構成単位、nが付された構成単位、mが付された構成単位、lが付された構成単位、mが付された構成単位、nが付された構成単位のように、一つ一つの構成単位がランダムに配列していてもよい。
また、aは5〜10000、bは2〜10000の整数を示す。
前記一般式(V)、(VI)で表されるポリエーテル変性シリコーンのなかでも、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンと、ポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5)との共重合体が好ましい。さらに、ジメチルシロキサンと、ポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダムまたはブロック共重合体など)との共重合体が特に好ましい。
前記一般式(V)で表されるポリエーテル変性シリコーンの製造方法は、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、たとえばポリオキシアルキレンアリルエーテル等の炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを付加反応させることにより製造することができる。
前記一般式(VI)で表されるポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより製造することができる。
(D)成分の具体例としては、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製のCF1188HV、SH3748、SH3749、SH3772M、SH3775M、SF8410、SH8700、BY22−008、BY22−012、SILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171、ABN SILWET FZ−F1−009−01、ABN SILWET FZ−F1−009−02、ABN SILWET FZ−F1−009−03、ABN SILWET FZ−F1−009−05、ABN SILWET FZ−F1−009−09、ABN SILWET FZ−F1−009−11、ABN SILWET FZ−F1−009−13、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−2222;信越化学工業(株)製のX−20−8010B、KF352A、KF6008、KF615A、KF6012、KF6016、KF6017;GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452、TSF4445(以上、商品名)等が挙げられる。
上記のポリエーテル変性シリコーンオイルは、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記ポリエーテル変性シリコーンオイルを用いた(D)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(D)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、柔軟性付与効果がより向上する。一方、上限値以下であることにより、被洗物に対する移染や再汚染等が抑制される。また、液体洗浄剤組成物の液安定性(着色の抑制、粘度低下の防止効果、香気安定化等)がより向上する。
なお、かかる(D)成分を含有することにより、被洗物(なかでも、特にポリエステル素材の衣料)に対してすべり性付与効果も得られる。該すべり性付与効果は、アミノ変性シリコーン等の他のシリコーンに比べて良好なものである。また、特にアミノ変性シリコーンを用いた際の課題である液体洗浄剤組成物の黄変(着色)が起きることなく、経時安定性にも優れるものである。
本発明の液体洗浄剤組成物は、柔軟性付与効果に優れる。かかる理由については定かではないが、おそらく、本発明の液体洗浄剤組成物においては、(A)成分を多量に含有することによって、自由水が少なく、濃厚な(A)成分のミセル内(比較的弱い配向性)に(C)成分が取り込まれていると考えられる。そのため、洗浄行程の初期段階で、迅速かつ有効に、被洗物へ(C)成分が高吸着するようになったためと推測される。
また、本発明の液体洗浄剤組成物においては、(D)成分をさらに含有することにより、柔軟性付与効果がより向上する。かかる理由については定かではないが、おそらく、(C)成分と(D)成分とが複合体を形成することによって、洗浄行程に関係なく、被洗物に対して(C)成分が高い吸着性を示すようになったためと推測される。
<任意成分>
本発明の液体洗浄剤組成物には、前記(A)〜(D)成分以外に必要に応じて、その他の任意成分を配合することができる。
具体的には、たとえばハイドロトロープ剤として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール系溶剤やエタノールなどのアルコール等が挙げられる。なかでも、液安定性がより向上することから、重量平均分子量400〜5000(好ましくは1000程度)のポリエチレングリコールが好ましい。また、液安定性と防腐力とがより向上することから、エタノールも好ましい。
ハイドロトロープ剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。
ハイドロトロープ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中、0.5〜10質量%であることが好ましい。
また、本発明の液体洗浄剤組成物には、ベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種以上を配合することができる。
アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩において、アルキル基(置換基)の数は1〜3であることが好ましく、より好ましくは1〜2である。該アルキル基としては、炭素数が1〜3であることが好ましく、より好ましくはメチル基、イソプロピル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。なかでもナトリウム塩、モノエタールアミン塩、ジエタノールアミン塩が好ましい。
なかでも、好適なものとして下記一般式(VII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008007707
[式中、X”、Y”、Z”は、それぞれ独立して水素原子、Cn”2n”+1(n”は1〜3の整数である。)または(CHCHであり;Mは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、NH またはアルカノールアミン類を示す。]
前記一般式(VII)中、X”、Y”、Z”は、それぞれ独立して水素原子、Cn”2n”+1(n”は1〜3の整数である。)または(CHCHであり、好ましくはCH、(CHCHであり、より好ましくはCHである。
Mは、水素原子;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属原子;NH ;またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類を示し、好ましくはナトリウム、モノエタールアミン、ジエタノールアミンである。
具体的な化合物の例としては、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ベンゼンスルホン酸カリウム塩、ベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、ベンゼンスルホン酸マグネシウム塩、ベンゼンスルホン酸カルシウム塩、ベンゼンスルホン酸モノエタノールアミン塩、ベンゼンスルホン酸ジエタノールアミン塩、ベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ナトリウム塩、p−トルエンスルホン酸カリウム塩、p−トルエンスルホン酸アンモニウム塩、p−トルエンスルホン酸マグネシウム塩、p−トルエンスルホン酸カルシウム塩、p−トルエンスルホン酸モノエタノールアミン塩、p−トルエンスルホン酸ジエタノールアミン塩、p−トルエンスルホン酸トリエタノールアミン塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸ナトリウム塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸カリウム塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸アンモニウム塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸マグネシウム塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸カルシウム塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸モノエタノールアミン塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸ジエタノールアミン塩、o−またはm−またはp−キシレンスルホン酸トリエタノールアミン塩、キュメンスルホン酸、キュメンスルホン酸ナトリウム塩、キュメンスルホン酸カリウム塩、キュメンスルホン酸アンモニウム塩、キュメンスルホン酸マグネシウム塩、キュメンスルホン酸カルシウム塩、キュメンスルホン酸モノエタノールアミン塩、キュメンスルホン酸ジエタノールアミン塩、キュメンスルホン酸トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
なかでもp−トルエンスルホン酸、m−キシレンスルホン酸、キュメンスルホン酸もしくはこれらのモノエタノールアミン塩が好ましく、p−トルエンスルホン酸、キュメンスルホン酸、m−キシレンスルホン酸がより好ましい。
これらは、1種または2種以上混合して用いることができる。
これらの含有量は、液体洗浄剤組成物中、好ましくは0.1〜15質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%である。この範囲にあると、液体洗浄剤組成物の液表面において、該液体洗浄剤組成物がゲル化することにより形成される皮膜の生成抑制効果が向上する。
また、本発明の液体洗浄剤組成物には、アルカリ剤を配合することができる。
アルカリ剤としては、たとえばアルカノールアミン等が挙げられ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
アルカリ剤は、1種でも2種以上併用してもよい。
これらアルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中、好ましくは0.5〜15質量%である。
さらに、本発明にかかる液体洗浄剤組成物は、再汚染防止を目的としてポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を0〜2質量%;洗浄力向上を目的としてリパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ等の酵素を0〜1質量%;酵素安定化を目的としてホウ酸、ホウ砂、蟻酸またはその塩、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類を0〜3質量%;風合い向上を目的としてジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン(ただし、前記(D)成分を除く。)、アミノ変性シリコーン等のシリコーンを0〜5質量%;白色衣料の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を0〜1質量%;液体洗浄剤組成物の着色を目的として酸性染料等の色素を0.0001〜0.001質量%;液安定性や防腐性を目的として安息香酸ナトリウム、ケーソンCG(商品名)等の防腐剤を0.001〜1質量%等を配合することができる。
また、芳香のための香料としては、特開2002−146399号公報に記載の香料成分、溶剤および安定化剤を含有する香料組成物等が挙げられ、本発明の液体洗浄剤組成物中に0.01〜1質量%を配合することができる。
また、本発明にかかる液体洗浄剤組成物において、水の含有量は、液体洗浄剤組成物中、15〜45質量%であることが好ましく、より好ましくは30〜40質量%である。該範囲であれば、「濃縮タイプ」として安定な液体洗浄剤組成物が得られやすくなる。
さらに、pH調整剤として塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;多価カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類等の有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられ、なかでもpH緩衝の効果の点から、有機酸が好ましい。
有機酸として具体的には、コハク酸、マレイン酸、フマル酸またはそれらの塩などの多価カルボン酸類;クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸またはそれらの塩などのヒドロキシカルボン酸類が挙げられ、なかでもクエン酸またはその塩が特に好ましい。
pH調整剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。
pH調整剤は、液体洗浄剤組成物の25℃でのpHを、好ましくは5〜8に調整する量が適宜添加される。pH調整剤の含有量として具体的には、たとえば、液体洗浄剤組成物中、0.05〜3質量%であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることによりpHを一定に保つことが容易となる。一方、上限値以下であることにより、pH調整効果(好ましくはpHを5〜8に調整する効果)が充分に得られ、経済的にも有利となる。
本発明の液体洗浄剤組成物のpHは、25℃でのpHが5〜8であることが好ましく、6〜7であることがより好ましい。
本発明においては、前記(B)成分を含有し、好ましくはpHが5〜8であることにより、特に、液体洗浄剤組成物中に多量に含有される前記(A)成分が安定に溶存でき、液体洗浄剤組成物の液安定性が向上するため、前記(A)成分を1種単独で多量に含有することができるとともに、柔軟性付与効果が向上すると推測される。
前記pHの調整は、たとえば一定量の有機酸(好ましくはクエン酸またはその塩)を添加し、pHの微調整用として無機酸(好ましくは塩酸、硫酸)または水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等をさらに添加することにより制御することができる。
液体洗浄剤組成物(25℃に調温)のpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)等により測定される値を示す。
本発明の液体洗浄剤組成物は、好適には水を溶剤として、常法に基づいて製造することができる。
使用方法は、通常の使用方法、すなわち本発明の液体洗浄剤組成物(本発明品)を、洗濯時に洗濯物と一緒に水に投入する方法、泥汚れや皮脂汚れに本発明品を直接塗布する方法、本発明品を予め水に溶かして衣類を浸漬する方法等が挙げられる。また、本発明品を洗濯物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法も好ましい。その際、本発明品の使用量は、従来の液体洗浄剤組成物の使用量よりも、実質上半量以下に少なくすることができる。
本発明によれば、界面活性剤を1種単独で多量に含有し、柔軟性付与効果に優れた液体洗浄剤組成物を提供することができる。
また、本発明の液体洗浄剤組成物によれば、「洗浄力」と「柔軟性付与効果」とを兼ね備えた2in1タイプの液体洗浄剤組成物を提供することができる。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、洗濯液中に含まれる柔軟性付与成分の量が従来より少なくても、優れた柔軟性付与効果が得られる。したがって、経済的にも有利なものである。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、被洗物間での移染や、被洗物の黄変などが生じにくいものである。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、少ない使用量で高い洗浄力が得られる。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、界面活性剤濃度が高くても流動性が良好であり、液安定性(低温〜高温保存安定性)も良好である。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、可溶化剤(ハイドロトロープ剤)が少量であっても、界面活性剤を1種単独で多量に含有することができ、可溶化剤(ハイドロトロープ剤)が少量で済むことから環境負荷が小さく、経済的にも有利なものである。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、いわゆる「濃縮タイプ」の衣料用液体洗浄剤組成物として特に好適なものである。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
≪液体洗浄剤組成物の製造≫
表1に示す組成の液体洗浄剤組成物を、常法に準じて、以下のように製造した。
まず、2cmの撹拌子の入った円筒ガラス瓶(直径50mm、高さ100mm)に、(A)成分を入れた。次に、(B)成分と任意成分との混合溶液を入れて、400rpmで撹拌子を撹拌させた。次いで、(C)成分を入れ、実施例3と実施例4においては(D)成分を順次入れた。その後、全体量(全体量を100質量部とする。)が95質量部になる様に精製水を入れ、pHを調整し、残りの精製水を加えて液体洗浄剤組成物を製造した。
pHの微調整は、液体洗浄剤組成物の25℃でのpHが7.0となるように、pH調整剤(水酸化ナトリウムまたは硫酸)を適宜添加することにより行った。
なお、表1中の配合量の単位は質量%であり、純分換算量を示す。また、総量が100質量%となるように水量を調整した。下記に、表中に示した成分について説明する。
<表中に示した成分の説明>
・(A)成分
A−1:C1123CO(OC15OCH、ナロー率 65質量%;合成品。
A−2:C1123CO(OC15OCHと、C1327CO(OC15OCHとの質量比で8/2の混合物、ナロー率 65質量%;合成品。
A−3(比較品):C1733CO(OC15OCH、ナロー率 65質量%;合成品。
A−4(比較品):C1225O(CO)15H、ナロー率 30質量%;合成品。
ただし、A−1とA−3(比較品)は、特開2000−144179号公報に記載の合成方法に準じて製造した(なお、A−1は特開2000−144179号公報に記載のサンプルDに対応するものである。同様に、A−3(比較品)は、同公報に記載のサンプルFに対応するものである。)。
A−2は、A−1の合成方法において、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとをそれぞれ用い、エチレンオキサイド1052gを導入した以外は、A−1の合成方法と同様の方法により製造した。
A−4(比較品)の合成は、以下のように行った。
ラウリルアルコール186g、30質量%NaOH水溶液2.0gを、耐圧型反応容器中にそれぞれ採取し、容器内を窒素置換した。
次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを撹拌しながら酸化エチレン(ガス状)660gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらアルコールの液中に徐々に加えた。
酸化エチレンの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応の酸化エチレンを留去した。
次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、p−トルエンスルホン酸(70質量%水溶液)を加えて中和し、A−4(比較品)を得た。
・(B)成分
B−1:ジブチルヒドロキシトルエン、Degussa社製、商品名「K−NOX BHT」。
B−2:dl−α−トコフェロール、純正化学製、商品名「DL−α−Tocopherol」、試薬。
・(C)成分
C−1:Cm’2m’+1CONH(CHN(CH(m’=15とm’=17との質量比で3/7の混合物)、東邦化学(株)製、商品名「カチナールMPAS−R」。
C−2:C1735CONH(CHN(CH、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン;合成品。
C−2の合成は、以下のように行った。
還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸(分子量284)360gを仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)123g(ステアリン酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。
次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、さらにジメチルアミノプロピルアミン45gを1時間かけて滴下した。
滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。 さらに、170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去し、C−2を得た。
酸価から算出したステアリン酸の転化率は99.6%であった。
・(D)成分
D−1:ポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名「SH3775M」。
D−2:ポリエーテル変性シリコーン、前記一般式(V)においてR=H、R11=C、X=(OC、l=0、m=210、n=9;合成品。
D−2の合成は、以下のように行った。
撹拌装置、凝縮機、温度計および窒素挿入口を備えた1Lの四ツ口フラスコに、下記式(VIII)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン100g、イソプロピルアルコール50g、下記式(IX)で表されるポリオキシアルキレン化合物11g、付加反応用触媒0.2g、2質量%酢酸ナトリウムのイソプロピルアルコール溶液0.3gをそれぞれ投入し、これらを窒素雰囲気下、90℃で3時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去することによりD−2を得た。
Figure 2008007707
[式中、α=210、β=9である。]
Figure 2008007707
・任意成分
エタノール:NEDO製、商品名「95vol%合成エタノール」。
PEG#1000:ポリエチレングリコール(重量平均分子量1000)、日本油脂(株)製、商品名「PEG#1000」。
p−トルエンスルホン酸:協和発酵工業(株)製。
クエン酸3ナトリウム2水塩:マイルス社(米国)製、商品名「クエン酸ソーダ」。
安息香酸ナトリウム:東亞合成製、商品名「安息香酸ナトリウム」。
香料組成物:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物 A。
色素:癸巳化成(株)製、商品名「緑色201」。
ケーソンCG:ローム・アンド・ハース社製。
水酸化ナトリウム:鶴見曹達(株)製。
硫酸:東邦亜鉛(株)製。
≪評価≫
得られた液体洗浄剤組成物について、以下に示す方法及び評価基準によって評価を行い、その結果を表1に併記した。
<柔軟性付与効果の評価>
二槽式洗濯機に水道水30Lを入れ、市販Tシャツ(綿100%、B.V.D社製)7枚と、表1に記載の使用量の液体洗浄剤組成物を入れ、弱水流で、洗浄時間10分間、脱水1分間、ためすすぎ(2回繰返し、各5分間)および脱水1分間を1工程とした洗濯操作を行った。用いた水道水の温度は、25℃になるように調整した。
前記洗濯操作工程で処理したTシャツを陰干しして、12時間乾燥させた。その後、25℃、湿度65%RHの恒温恒湿室に2日間放置した。以上の処理を施したTシャツを試験布として柔軟性付与効果の評価に用いた。
なお、非イオン性界面活性剤(ラウリルアルコール1モルあたり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート)の20質量%水溶液を液体洗浄剤組成物として20mL用い、上記洗濯操作工程で処理したTシャツを評価対照布とした。
柔軟性付与効果の評価は、下記の評価基準に従って、前記評価対照布との1対比較を官能により行い、専門パネラー10人の平均値を求めることにより行った。
(評価基準)
1点:対照布と同等である。
2点:対照布よりやや柔らかい。
3点:対照布より柔らかい。
4点:対照布よりかなり柔らかい。
5点:対照布より非常に柔らかい。
Figure 2008007707
表1の結果から、本発明にかかる実施例1〜4は、界面活性剤を1種単独で多量に含有し、柔軟性付与効果に優れることが確認できた。
また、(D)成分を含有する実施例3、4は、より優れた柔軟性付与効果が得られることが確認できた。
また、本発明にかかる実施例1〜4は、洗濯液中の(C)成分の濃度が低くても、優れた柔軟性付与効果が得られることが確認できた。
一方、本発明に用いられる(A)成分とは異なる非イオン界面活性剤を含有し、かつ(B)成分を含有しない比較例1、3は、いずれも、柔軟性付与効果に劣ることが確認できた。
また、本発明に用いられる(A)成分の含有量が50質量%未満の比較例2は、他の例に比べて洗濯液中の(C)成分の濃度が2倍であるものの、柔軟性付与効果に劣ることが確認できた。

Claims (2)

  1. 下記(A)成分50〜80質量%と、酸化防止剤(B)とを含有する液体洗浄剤組成物であって、下記一般式(II)で表される化合物(C)をさらに含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。
    (A)下記一般式(I)で表されるエチレンオキサイド付加体であって、エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のエチレンオキサイド付加体。
    Figure 2008007707
    [式中、Rは炭素数11〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;Rは炭素数1〜3のアルキル基であり;n’はエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、10〜20である。]
    Figure 2008007707
    [式中、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり;Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり;−Yは下記一般式(III)および/または一般式(IV)で表される基である。]
    Figure 2008007707
    [式中、RおよびRはそれぞれ炭素数7〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基である。]
  2. 下記一般式(V)および/または一般式(VI)で表されるポリエーテル変性シリコーン(D)をさらに含有する請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
    Figure 2008007707
    [式中、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、水素原子のいずれかであり、それぞれのRは同一でもよく、異なっていてもよい。R11は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり、それぞれのR11は同一でもよく、異なっていてもよい。Xはポリオキシアルキレン基を示す。l、m、nが付された各構成単位の順序は異なっていてもよく、lは0〜50、mは10〜10000、nは1〜1000のであり、m>nの整数を示す。また、aは5〜10000、bは2〜10000の整数を示す。]
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