JP2009160128A - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なシール強度の確保と引き剥がし易さとを両立させる。
【解決手段】腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとが股間側で連続せずに離間しており、両外装シート12F,12Bは、ウエスト側折り返し部分21と股間側折り返し部分22とを有し、これらウエスト側折り返し部分21の股間側端縁と、股間側折り返し部分22のウエスト側端縁とが一致しており、サイドシール部12Aのうち、ウエスト側端部におけるシート状資材12の積層数と股間側端部におけるシート状資材12の積層数とが同じであり、且つウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材12の積層数が、ウエスト側端部及び股間側端部におけるシート状資材の積層数と同じか又は少ない、構造のパンツ型使い捨ておむつとする。
【選択図】図10

Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関するものである。
パンツ型の使い捨ておむつは、液透過性表面シートと裏面側シートとの間に吸収体が介在されてなり、両側部に脚回りギャザーを備え、背側から股間部を通り腹側までを覆うように形成された内装体と、この内装体の外面に張り付けられ、胴回り及び股間部を覆うように形成された外装シートとからなり、外装シートにおける背側部分の両側部と腹側部分の両側部とがそれぞれヒートシールにより溶着接合されてサイドシール部が形成され、ウエスト開口部及び脚開口部が予め形成されたパンツ型構造となっているものが多い。
このようなパンツ型使い捨ておむつにおいては、***後などにおいておむつを脱がす際、サイドシール部における背側部分と腹側部分とを引き剥がし、身体から取り除くことが行われる。このため、サイドシール部には、装着中に破れないようなシール強度だけでなく、使用後の引き剥がし易さも求められており、従来から様々な技術が提案されている(特許文献1〜8参照)。
特開2000−316898号公報 特開2003−38573号公報 特許第3507479号公報 特許第3508044号公報 特許第3706553号公報 特許第3737709号公報 特許第3749855号公報 特許第3781534号公報
しかしながら、パンツ型使い捨ておむつのサイドシール部は、不織布等のシート状資材が複数積層されて形成されている部分であり、このシート状資材の積層数がサイドシール部のウエスト側端部と股間側端部とで異なっていたため、いずれか一方の溶着が強くなり過ぎて引き剥がしが困難となったり、いずれか一方の溶着が弱くなり過ぎて使用中の意図しない剥がれが発生したりするといった問題点があった。
例えば、図25に示すように、従来のパンツ型紙おむつにおいては、肌触りを良くする等の目的で、最も外側に位置するシート状資材12のウエスト側端部を最も内面側に折り返し、シート状資材12の端縁を覆い隠すことが行われているが、この場合、サイドシール部の上側部分(図25(b)の上側部分)におけるシート状資材12の積層数が下側部分におけるシート状資材12の積層数よりも多くなるため、サイドシール部の上側部分が相対的に強く溶着される。つまり、サイドシール部の上側部分が適切に溶着されるように製造すると、下側部分の溶着が不十分となり、脚周りに加わる強い力によりシールがはがれるおそれがあり、下側部分の溶着が適切となるように製造すると、上側部分の溶着が強くなり、使用後の引き剥がしが殆ど不可能になるため、適切な条件設定が極めて困難である。
さらに、このような問題点は、前述した各特許文献に記載されるような溶着パターンの変更では解決が困難であった。
そこで、本発明の主たる課題は、十分なシール強度の確保と引き剥がし易さとを両立させること及び肌触りを良くして着用感を向上することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された腹側外装シートの両側部と、複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された背側外装シートの両側部とが溶着接合されて形成された筒状の胴回り部と、
前記腹側外装シート内面の幅方向中央部から前記背側外装シート内面の幅方向中央部までにわたり設けられた、***物を吸収する内装体とを備え、
前記腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されているパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記腹側外装シート及び背側外装シートは、最外面をなすシート状資材がウエスト側端縁において最内面の少なくともウエスト側端部を覆うように折り返されて形成されたウエスト側折り返し部分と、最外面をなすシート状資材が股間側端縁において最内面の少なくとも股間側端部を覆うように折り返されて形成された股間側折り返し部分とを有し、
これらウエスト側折り返し部分及び股間側折り返し部分が互に重ならないように、前記ウエスト側折り返し部分の股間側端縁と、前記股間側折り返し部分のウエスト側端縁とが一致するか又は離間しており、
前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが溶着接合された部分であるサイドシール部のうち、ウエスト側端部におけるシート状資材の積層数と股間側端部におけるシート状資材の積層数とが同じであり、且つ前記ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材の積層数が、前記ウエスト側端部及び股間側端部におけるシート状資材の積層数と同じか又は少ない、
ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
上記課題を解決するだけであれば、単に、外装シートにおけるシート状資材の積層数を調整するだけでも可能である。しかし、外装シートにおけるシート状資材の積層構造には種々の制約がある。例えば、外装シートのウエスト開口部の縁や脚開口部の縁等、肌に接触する縁部にシート状資材の縁が露出すると、シートが剥がれ易くなったり、肌触りが悪化したりするため、これを改善する目的で、最も外側に位置するシート状資材のウエスト側端部を最も内面側に折り返し、シート状資材の端縁を覆い隠す場合には、その制約を受ける。また、シート状資材間に糸ゴム等の弾性伸縮部材を挟持固定する場合、シート状資材の積層構造は弾性伸縮部材の配置等の制約を受ける。よって、単に、外装シートにおけるシート状資材の積層数を調整するだけでは、他の機能を損ないかねない。
これに対して、本発明では、サイドシール部におけるシート状資材の積層数を、ウエスト側端部と股間側端部とで同数とし、且つそれらの間の中間部ではウエスト側端部及び股間側端部と同数又はそれ以下としたことにより、均等にサイドシール部を形成することによりウエスト側端部及び股間側端部において同等の接合強度を得ることができ、中間部ではそれと同じか又はそれよりも弱い接合強度を得ることができる。よって、装着中に特に強い力が加わる部分であり且つ引き剥がしの始点あるいは終点となる部分であるサイドシール部のウエスト側端部及び股間側端部において、装着中の意図しない剥がれが無く且つ使用後に引き剥がし易い適切な接合強度となるようにサイドシール部を形成すれば、使用後の引き剥がしにおいてはスムーズな剥離が要求される(始点及び終点よりも強いことは好ましくない)中間部の接合強度は同等又はそれ以下となるため、サイドシール部全体が装着中の意図しない剥がれが無く且つ使用後に引き剥がし易いものとなる。
しかも、本発明では、腹側外装シート及び背側外装シートを連続させずに分離し、各外装シートにおいて、ウエスト側端部及び股間側端部を同様の折り返し構造とし、且つウエスト側折り返し部分及び股間側折り返し部分が互に重ならない構造としたことにより、上述した各部位のシート状資材の積層数にし易く、且つそのようにした場合であっても、各外装シートのシート状資材の端縁を外装シートの縁に露出させずに済むものであり、また後述するように折り返し部分に弾性伸縮部材を挟持固定することも可能なものである。よって、本発明によれば、他の機能を損ねることなく、十分なシール強度の確保と引き剥がし易さとを両立させることができる。
<請求項2記載の発明>
複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された腹側外装シートの両側部と、複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された背側外装シートの両側部とが溶着接合されて形成された筒状の胴回り部と、
前記腹側外装シート内面の幅方向中央部から前記背側外装シート内面の幅方向中央部までにわたり設けられた、***物を吸収する内装体とを備え、
前記腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されているパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記腹側外装シート及び背側外装シートは、最外面をなすシート状資材がウエスト側端縁において最内面のウエスト側端縁から股間側端縁又はその近傍までを覆うように折り返されて形成されており、
前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが溶着接合された部分であるサイドシール部のうち、ウエスト側端部におけるシート状資材の積層数と股間側端部におけるシート状資材の積層数とが同じであり、且つ前記ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材の積層数が、前記ウエスト側端部及び股間側端部におけるシート状資材の積層数と同じか又は少ない、
ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
腹側外装シート及び背側外装シートが、最外面をなすシート状資材がウエスト側端縁において最内面のウエスト側端縁から股間側端縁又はその近傍までを覆うように折り返されて形成されている構造を採用することもでき、この場合、各外装シートの股間側端縁においては、各外装シートのシート状資材の端縁が露出するが、特に剥がれや肌触りの悪化が発生し易いウエスト側端縁においては、各外装シートのシート状資材の端縁が露出せずに済む。よって、前述の形態とほぼ同等の作用効果が奏せられる。
<請求項3記載の発明>
前記内装体の前端部が、前記腹側外装シートにおけるウエスト側折り返し部分と、その外面側資材との間に挟持固定されるとともに、前記内装体の後端部が、前記背側外装シートにおけるウエスト側折り返し部分と、その外面側資材との間に挟持固定されている、請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本項記載のように構成することで、上述した各部位のシート状資材の積層数にしながらも、内装体の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁を、各外装シートのウエスト側折り返し部分により被覆することができ、外装シートからの内装体の剥がれや内装体の前後端による肌触りの悪化を防止することができる。
<請求項4記載の発明>
前記腹側外装シート及び背側外装シートに、幅方向に沿うスリットがそれぞれ形成されるとともに、前記内装体の前端部が、前記腹側外装シートにおけるスリットを通り抜けて腹側外装シートの外面に固定され、且つ前記内装体の後端部が、前記背側外装シートにおけるスリットを通り抜けて背側外装シートの外面に固定されている、請求項1又は2記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本項記載のように構成することで、上述した各部位のシート状資材の積層数にしながらも、内装体の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁を、各外装シートの外面に配置することができ、外装シートからの内装体の剥がれや内装体の前後端による肌触りの悪化を防止することができる。
<請求項5記載の発明>
前記内装体の前端部及び後端部が、前記腹側外装シートの最内面及び前記背側外装シートの最内面にそれぞれ接合されるとともに、前記内装体の前端部からその前側及び幅方向両側に位置する腹側外装シートの最内面部分までを一体的に被覆するように前部カバーシートが貼り付けられ、且つ前記内装体の後端部からその後側及び幅方向両側に位置する背側外装シートの最内面部分までを一体的に被覆するように後部カバーシートが貼り付けられている、請求項1又は2記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本項記載のように構成することで、上述した各部位のシート状資材の積層数にしながらも、内装体の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁を、前部及び後部カバーシートにより被覆し且つ外装シートに対して押し付けることができるため、外装シートからの内装体の剥がれや内装体の前後端による肌触りの悪化を防止することができる。
<請求項6記載の発明>
前記内装体の前端部及び後端部の端縁が、フィルム材あるいは紙素材からなるシート材を含まないように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本項記載のように構成することで、内装体の前後端部の端縁が薄く、柔らかくなるとともに、通気性に優れるようになる。そのため、内装体の前後端部を被覆する構成と組み合わせれば、着用感をさらに向上させることが可能となり、また、被覆せずに、内面側に露出させておいても、着用感の悪化を抑えることができる。
<請求項7記載の発明>
前記腹側外装シート及び背側外装シートの各々における、前記ウエスト側折り返し部分とその外面側に位置するシート状資材との間及び前記股間側折り返し部分とその外面側に位置するシート状資材との間に、弾性伸縮部材がそれぞれ挟持固定されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本項記載のように構成することで、上述した各部位のシート状資材の積層数にしながらも、従来同様、胴回り部を構成する各外装シート内に弾性伸縮部材を設けてフィット性向上を図ることができる。
<請求項8記載の発明>
前記溶着接合が超音波溶着によりなされている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
前述したようなシート状資材積層数の影響は超音波溶着により溶着部を形成する場合において顕著である。よって、本発明はこのような場合に好適である。
<請求項9記載の発明>
前記サイドシール部は、前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが重なる部分の上縁から下縁まで線状に形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明は、本項記載のようなサイドシール部に対して特に好適である。
以上のとおり、本発明によれば、十分なシール強度の確保と引き剥がし易さとを両立させることができる、肌触りを良くして着用感を向上することができる、等の利点がもたらされる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態について詳説する。なお、以下の説明において、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
<第1の実施形態>
図1〜図9は、第1の実施形態のパンツ型使い捨ておむつを示している。このパンツ型使い捨ておむつは、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シート12Fと背側を覆う背側外装シート12Bとを有しており、腹側外装シート12Fの幅方向両側縁と背側外装シート12Bの幅方向両側縁とが、両者の重なる部分の上下方向全体にわたりヒートシールや超音波溶着等により溶着接合されて筒状の胴回り部100が形成されるように構成されている。符号12Aは両外装シート12F,12Bが溶着接合された部分であるサイドシール部を示している。サイドシール部12Aの溶着パターンは、公知のものを特に限定なく用いることができ、例えば縦方向又は斜め方向に沿う線状又は点状の溶着部が上下方向に沿って所定の間隔を空けて一列又は複数列つらなるパターンや、溶着部が上下方向に沿って一直線状に連続するパターン等を採用することができる。
図示形態のように、背側外装シート12Bがサイドシール部12Aよりも下側に延出している場合には、この部分までを含む上下方向範囲に一体的にヒートシール等の加工を施し、背側延出部14に延出シール部12Eを設けることができる。延出シール部12Eを設けることにより、後述する背側延出部14の第2の細長状弾性伸縮部材16の引き込みを防止することができる。この場合、脇部の破りやすさを考慮して、サイドシール部12Aは小さな溶着部の集合からなり、サイドシール部12Aにおける溶着面積の比率が低い接合パターンとすることが一般的であるが、延出シール部12Eでは破りやすさを考慮する必要が無いため、溶着パターンはサイドシール部12Aよりも溶着面積の比率を高くすることにより第2の細長状弾性伸縮部材16が確実に溶着固定されるようにしてもよい。
また、胴回り部100における腹側外装シート12F内面の幅方向中央部から背側外装シート12B内面の幅方向中央部までにわたるように、内装体200が設けられており、腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとが股間側で連続しておらず、離間されている。この離間距離Yは150〜250mm程度とすることができる。
図7及び図8からも判るように、胴回り部100の上部開口は、装着者の胴を通すウエスト開口部WOとなり、内装体200の幅方向両側において胴回り部100の下縁および内装体200の側縁によりそれぞれ囲まれる部分が脚を通す脚開口部LOとなる。各サイドシール部12Aを剥がして展開した状態では、図1に示すように砂時計形状をなす。内装体200は、背側から股間部を通り腹側までを覆うように延在するものであり、***物を受け止めて液分を吸収し保持する部分であり、胴回り部100は内装体200を装着者に対して支持する部分である。
(外装シート)
腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bは、図4及び図5にも示すように一枚のシート状資材12を2層構造となるように折り畳んで貼り合せてなるものである。特徴的には、各外装シート12F,12Bにおいては、シート状資材12が幅方向全体にわたりウエスト側端縁(ウエスト開口部WOの縁)を折り線として最外面から最内面に折り返され、この折り返し部分が最内面における上下方向中間位置よりウエスト側の部分全体を覆うウエスト側折り返し部分21として形成されるとともに、シート状資材12が幅方向全体にわたり股間側端縁を折り線として最外面から最内面に折り返され、この折り返し部分が最内面における上下方向中間位置より股間側の部分全体を覆う股間側折り返し部分22として形成されている。よって、ウエスト側折り返し部分21及び股間側折り返し部分22が互に重ならないように、ウエスト側折り返し部分21の股間側端縁と、股間側折り返し部分22のウエスト側端縁とが一致している(突き合わさっている)。
そして、このような構造を有する結果として、図10(b)に示されるサイドシール部12Aの資材積層構造からも判るように、サイドシール部12Aのうちウエスト側端部におけるシート状資材12の積層数と、股間側端部におけるシート状資材12の積層数と、ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材12の積層数とがいずれも同じ4枚となっている。したがって、サイドシール部12Aの全体にわたり均一に適切な接合強度で接合することができる。これに対して、図20に示される従来型は、ウエスト側端部におけるシート状資材12の積層数が6枚、股間側端部におけるシート状資材12の積層数が4枚となっており、均一な溶着は困難である。
ウエスト側折り返し部分21の股間側端縁の位置は適宜定めることができるが、ウエスト側折り返し部分21の股間側端縁の位置を、腹側外装シート12Fにあっては内装体20の前端部と重なる位置、及び背側外装シート12Bにあっては内装体20の後端部と重なる位置に合せるとともに、内装体200の前端部201及び後端部202を、ウエスト側折り返し部分21とその外面側資材との間に挟み込んで固定すると、内装体200の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁を、各外装シート12F,12Bのウエスト側折り返し部分21により被覆することができ、外装シート12F,12Bからの内装体200の剥がれや内装体構成資材の前後端による肌触りの悪化を防止することができるため好ましい。また、この構造は製造が容易である点でも好ましいものである。ただし、内装体200の前後端が適度に柔らかいものであれば、必ずしも別のシートで被覆される必要はない。
各外装シート12F,12Bを構成するシート状資材12としては、溶着により接合できるものであれば特に限定されないが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布等を例示することができるが、特にスパンボンド不織布やSMS不織布が強度と弾性部材との接着性に優れるため好ましい。不織布を用いる場合、その坪量は10〜40g/m2、特に10〜22g/m2程度とするのが好ましい。
また、両外装シート12F,12Bにおける両折り返し部分21,22は、対向する最外面部分にホットメルト接着剤等により固定されるとともに、胴回りに対するフィット性を高めるために、両折り返し部分21,22とこれに対向する最外面部分との間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜19が所定の伸張状態で挟持固定されている。細長状弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。各外装シート12F,12Bにおけるシート状資材12,12の貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定にはホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装シート12F,12B全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。これらを組合せ、細長状弾性伸縮部材15〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
より詳細には、背側外装シート12Bは、溶着部12A群によるサイドシール部と同じ上下方向範囲を占める背側本体部13と、この背側本体部13の下側に延出する背側延出部14とを有している。背側延出部14は、内装体200と重なる幅方向中央部14Mと、その両側に延出した臀部カバー部14Cとを有している。
背側延出部14の形状は適宜定めることができ、図1〜図10に示す例では長方形であるが、図18及び図19に示すように、背側延出部14の上端部を、背側本体部13と同幅で背側本体部13の下側に延出させ、その下側は股間側に近づくにつれて幅が狭くなる形状に切断することもできる。また、背側本体部13と同幅の部分は省略することもできる。このように構成されていると、臀部カバー部14Cの外縁14eが、股間側に近づくにつれて内装体200側に近づくような直線状または曲線状をなすようになり、製品時の形状も装着時の形状も美しいものとなる。
背側延出部14の寸法は適宜定めることができるが、図6に示すように、臀部カバー部14Cの幅方向長さ14x(臀部カバー部14Cの外縁14eと内装体200の側縁との幅方向の最大離間距離)が80〜160mmであり、臀部カバー部14Cの上下方向の長さ14y(延出長さ)が30〜80mmであると、好ましい。また、図18及び図19に示すように臀部カバー部14Cの外縁14eを曲線状にする場合は、背側延出部14の幅方向に最も広い部位と上下方向に最も広い部位により定まる四角形の面積をSとすると、背側延出部14の面積はSに対して20〜80%、特に40〜60%程度とするのが適当である。
背側本体部13は、上下方向において概念的に上端部(ウエスト部)Wと、これよりも下側の下側部分Uとに分けることができ、その範囲は製品のサイズによって異なるが、一般に、上端部Wの上下方向長さは15〜80mm、下側部分Uの上下方向長さは35〜220mmとすることができる。
背側本体部13の上端部(ウエスト部)Wにおいては、シート状資材12におけるウエスト側折り返し部分21(最内面部分)と最外面部分との間に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の背側ウエスト部弾性伸縮部材17が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。また、背側ウエスト部弾性伸縮部材17のうち、背側本体部13の下側部分Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。図示例では背側ウエスト部弾性伸縮部材17のうち内装体と重なるものは内装体200と最外側部分との間に配置されているが、内装体200とウエスト側折り返し部分との間に配置してもよい。この背側ウエスト弾性伸縮部材17としては、太さ300〜1240dtex、特に470〜940dtex程度の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸張率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、背側ウエスト部弾性伸縮部材17は、その全てが同じ太さと伸張率にする必要はなく、例えば背側ウエスト部の上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸張率が異なるようにしてもよい。
また、背側本体部13の下側部分Uにおいては、シート状資材12におけるウエスト側折り返し部分21(最内面部分)と最外面部分との間、及びシート状資材12における股間側折り返し部分22(最内面部分)と最外面部分との間に、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の第1の細長状弾性伸縮部材15が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
第1の細長状弾性伸縮部材15としては、太さ300〜1240dtex、特に470〜940dtex程度の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸張率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、背側延出部14においては、シート状資材12における股間側折り返し部分22(最内面部分)と最外面部分との間に、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり(少なくとも臀部カバー部14C全体にわたり)連続するように、複数の第2の細長状弾性伸縮部材16が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
第2の細長状弾性伸縮部材16としては、太さ300〜1240dtex、特に470〜940dtex程度の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸張率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
一方、腹側外装シート12Fは背側外装シート12Bの背側本体部13と基本的に同様の腹側本体部(溶着部群によるサイドシール部12Aと同じ上下方向範囲を占める部分)のみからなるものであり、胴回り方向に沿って延在する矩形状をなし、背側外装シート12Bのような背側延出部14を有していないものである。
すなわち、腹側外装シート(腹側本体部)12Fの上端部(ウエスト部)Wおよび下側部分Uのうち、上端部Wにおいては、シート状資材12におけるウエスト側折り返し部分21(最内面部分)と最外面部分との間に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の腹側ウエスト部弾性伸縮部材18が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。この腹側ウエスト部弾性伸縮部材18は、背側ウエスト部弾性伸縮部材17に対して、本数、太さ、伸張率、間隔、及び上下方向配置をできるだけ近づけるのが好ましいが、異ならしめることもでき、異ならしめる場合、本数の差は6本以下、好ましくは3本以下、太さの差は450dtex以下、好ましくは300dtex以下、伸張率の差は100%以下、好ましくは40%以下、間隔の差は10mm以下、好ましくは5mm以下である。
また、腹側外装シート12F(腹側本体部)の下側部分Uにおいては、シート状資材12における股間側折り返し部分22(最内面部分)と最外面部分との間に、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の第3の細長状弾性伸縮部材19が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。第3の細長状弾性伸縮部材19の上下方向配設範囲は、下側部分の一部としても良いが、実質的に全体(全体に伸縮力が作用する範囲)とするのが好ましい。
第3の細長状弾性伸縮部材19としては、第1の細長状弾性伸縮部材15と、本数、太さ、伸張率、間隔、及び上下方向配置をできるだけ近づけるのが好ましいが、異ならしめることもでき、異ならしめる場合、本数の差は10本以下、好ましくは5本以下、太さの差は450dtex以下、好ましくは300dtex以下、伸張率の差は100%以下、好ましくは40%以下、間隔の差は10mm以下、好ましくは5mm以下である。
図示形態の腹側外装シート12Fは、サイドシール部12Aと同じ上下方向範囲を占める部分のみからなるものとしたが、背側と同様に、サイドシール部12Aと同じ上下方向範囲を占める腹側本体部と、この腹側本体部の下側に延出する腹側延出部とからなる構成とすることもできる。これにより、腹側外装シート12Fの脚周り形状を鼠蹊部に沿ってフィットする形状とすることができる。この場合、腹側延出部の面積及び前後方向長さは、背側延出部の面積及び前後方向長さの10〜80%であるのが好ましく、20〜50%であるとより好ましい。腹側延出部が過度に大きいと、かえってフィット性を損なうため好ましくない。
他方、図示のように、第1、第2及び第3の細長状弾性伸縮部材15、16及び19が、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200と外装シート12F,12Bが剥れにくいため好ましいが、この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が切断され、伸縮力が作用しない(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)ように構成されている形態も含まれる。また、背側本体部13および背側延出部14の幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、第1、第2及び第3の細長状弾性伸縮部材15、16及び19の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えている。液不透過性シート11の裏面側には、内装体200の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シート12Mを固定することもできる。また、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に、中間シート(セカンドシート)40を設けることができる。さらに、内装体200の両脇に***物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に、身体側に起立するバリヤーカフス60,61を設けることができる。なお、図示しないが、内装体200の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビードまたはスパイラル塗布などにより、適宜相互に固定することができる。また、内装体200は、メカニカルファスナーや粘着材を用い、外装シート12F,12Fに対して着脱自在に取り付けることもできる。
なお、内装体200の幅方向両側部、特に内装体200の幅方向両側縁と腹側外装シート12Fの下端縁との交点近傍及び背側外装シート12Bの下端縁との交点近傍では、内装体200の剛性(剛度)が15〜50cN/50mm、特に20〜35cN/50mmであると、後述するようなバリヤーカフス60,61の全体的な起立形状が更に安定するため好ましい。一方、それ以外の部分、例えば幅方向中間部については柔軟性を考慮して、剛性を5〜35cN/50mm、好ましくは10〜25cN/50mmと低くするのが好ましい。なお、剛性を高くする範囲は、幅方向には内装体200の幅方向両側縁から中央側に5〜30mmの範囲、前後方向には内装体200と腹側外装シート12F,背側外装シート12Bの交点から前後方向にそれぞれ50mm以内(吸収体56の括れ部56Nと重複する部分は含まない)とするのが好ましい。
剛性(剛度)は、JIS K 7171(プラスチック‐曲げ剛性の試験方法)に準拠し、次の方法で測定する。測定にはテンシロン試験機(圧子先端部の曲率半径R1=5.0±0.1mm、支持プレート先端部の曲率半径R2=5.0±0.2mm)を用い、内装体200の製品前後方向の曲げ剛性を測定する。試験片は、内装体200から測定に影響する弾性伸縮部材を取り除き、これをおむつ長手方向80mm、おむつ幅方向50mmの長方形に切り取ることにより作製する。曲げ剛性値の単位中の50mmは試験片の短辺の長さであり、試験時の圧子でたわませた試験片の幅である。それぞれ断面円弧状の先端部を有し、両先端部の先端(上端)間の間隔を50mmとして、互いに平行に且つ両先端部の高さ位置を揃えて配置された一対の支持プレート上に、上記の試験片を、その長手方向を各プレートに直交する方向に向けて、掛け渡すように載置し、その試験片に僅かに接するように圧子先端部を配置する。ロードセル5kg(レンジ196cN)、速度30mm/minの条件で圧子を降下させ、荷重‐たわみ曲線を得る。得られた曲げ応力の最大値を曲げ剛性値(cN/50mm)とする。なお、測定対象となる部位が上記サンプリング寸法より小さい場合は、小スケールの試験片で測定を行い、寸法比に基づいて比例計算にて換算する。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
バリヤーカフス60,61を設ける場合、表面シート30の両側部は、液不透過性シート11とバリヤーカフス60,61との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及びバリヤーカフス60,61に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。これにより、内装体200の両側部の剛性が向上するという効果も得られる。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。中間シート40が幅方向側部から吸収体56の裏面側まで回り込み、ホットメルト接着剤等により接着固定されていると、内装体200の両側部の剛性が向上する。中間シート40の代表的な素材は液の透過性に優れる不織布である。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂からなるフィルム材(防水フィルム)や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。これにより、内装体200の両側部の剛性が向上するという効果も得られる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内面または外面には、印刷や着色によるデザインを施しても良い。さらに液不透過性シート11の外側に、股間部外装シート12Mとは別部材の、印刷または着色を施したデザインシートを貼り付けても良い。また、液不透過性シート11の内側に、液分の吸収により色が変化する***インジケータ80を設けることができる。
(バリヤーカフス)
バリヤーカフス60,61は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。
本実施の形態では、図3及び図4にも示すように、内装体200の左右各側において二重にバリヤーカフス60,61が設けられている。おむつを展開した状態では、図示のように、内側バリヤーカフス61は内装体200の側部から幅方向中央側に斜めに起立するものであり、外側バリヤーカフス60は、内側バリヤーカフス61の幅方向外側において内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、内側バリヤーカフス61は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のバリヤーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸張状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。細長状弾性伸縮部材63は、バリヤーシート62に対し、前後端部では固定されておらず、中間部においてバリヤーカフスが前後に伸縮するように固定されている。バリヤーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。また、図示しないが、二つに折り重ねたバリヤーシートの間に防水フィルムを介在させることもできる。
細長状弾性伸縮部材63は、内側バリヤーカフス61の先端部に1〜2本配置するのが好ましく、先端部と基端部との間の中間部にも1〜2本配置すると更に好ましい。中間部に細長状弾性伸縮部材63があると、これを支点として中間部から先端部に亘る範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。中間部の細長状弾性伸縮部材63の配置位置は内側バリヤーカフス61の高さ(突出部の幅方向長さ)の30〜70%範囲が好ましい。乳幼児用紙おむつでは、内側バリヤーカフス61の高さは15〜35mm程度が好ましいため、細長状弾性伸縮部材63の配置範囲は先端から基端側に5〜25mmの位置が好ましく、12〜18mmの位置がより好ましい。内側バリヤーカフス61の先端部及び/または中間部にそれぞれ細長状弾性伸縮部材63を平行に設ける場合は、その配置間隔61dは2〜10mmが好ましく、2〜6mmがより好ましい。
そして、内側バリヤーカフス61のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分(内側取付部分)65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分であり、内側突出部分に相当する)とされ、この突出部分66のうち前後方向両端部が表面シート30表面にホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67により固定され、前後方向中間部が非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸張状態で固定されている。
外側バリヤーカフス60も、内側バリヤーカフス61と基本的に同様の構造を有するものであるが、その取付部分(外側取付部分)68が、内装体200の裏面側における内側バリヤーカフス61の取付部分65よりも幅方向中央側において内側バリヤーカフス61の外面に固定される点、突出部分(外側突出部分)69のうち前後方向両端部が、取付部分68から内装体200の側部を通り内側バリヤーカフス61における内側突出部分66の前後方向両端部の表面まで延在し且つ内側突出部分66の前後方向両端部の表面に固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる点、細長状弾性伸縮部材63の配置及び本数等で異なるものである。
ただし、内側バリヤーカフス61についても、内側突出部分の先端部は幅方向外側に折り返される構造、具体的には内側バリヤーカフス61の高さ(突出部の幅方向長さ)の1/2以下、好ましくは1/3以下であれば、外側バリヤーカフス61と同様に先端側部分が幅方向外側に折り返され且つ付け根部側部分に固定される構造を採っても良い。
外側バリヤーカフス60の自由部分(外側自由部分)に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。外側バリヤーカフス60に配置する細長状弾性伸縮部材63の太さや伸長率は、内側バリヤーカフス61に準ずるが、太さは内側バリヤーカフス61のものと同じ、またはより太く、伸長率は内側バリヤーカフス61のものと同じ、またはより低いほうが好ましい。
また、突出部分66,69の前後固定部67の前後方向長さL6は、内側バリヤーカフス61の方が外側バリヤーカフス60と同じかまたは短く形成するのが好ましく、バリヤーカフス60,61における細長状弾性伸縮部材63の前後方向固定長さは、内側バリヤーカフス61の方が外側バリヤーカフス60と同じかまたは長く形成するのが好ましい。取付部分65と突出部分66との境界は、外側バリヤーカフス60と内側バリヤーカフス61とで同じ位置であっても良いが、外側バリヤーカフス60の境界が内側バリヤーカフス61の境界よりも幅方向中央側に離間しているのが好ましく、その離間距離は10mm以内が好ましい。
外側バリヤーカフス60及び内側バリヤーカフス61の取付部分68,65における突出部分66,69側の縁部には、ホットメルト接着剤やヒートシールによる線状の付け根固定部を形成するのが好ましい。また、他の固定部はホットメルト接着剤等を用いて適宜のパターンで固定することができる。この線状の付け根固定部は、内装体200の表面側の側部近傍(具体的には側縁から幅方向に0〜5mm、好ましくは0〜3mmの位置)または裏面側に位置するのが好ましい。この場合、バリヤーカフスを表面側に折り返して固定しているのは実質的に前後方向両端部のみとなるため、前後固定部67による幅方向中央側への規制が十分に作用しない股間部においては、外側バリヤーカフス60及び内側バリヤーカフス61いずれもが幅方向外側に向かって起立し、内側バリヤーカフス61の形成するポケットが広くなる。表面側で側縁から幅方向に5mmを越えて線状の付け根固定部が位置すると、股間部においてもバリヤーカフスが幅方向中央側に向かって起立し、内側バリヤーカフス61の形成するポケットが狭くなるため、好ましくない。裏面側に位置する場合は、内装体200の側縁から0〜20mmの位置が適当だが、20mmを越えて位置してもよい。
外側及び内側バリヤーカフス60,61の取付部分68,65の固定対象は、内装体200における表面シート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができ、またいずれか一方のバリヤーカフスを介して他方のバリヤーカフスを内装体200に対して固定することもできる。
かくして構成された外側及び内側バリヤーカフス60,61では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66,69のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分68,65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において外側及び内側バリヤーカフス60,61が幅方向外側に開くように起立するため、外側及び内側バリヤーカフス60,61が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。一方、股間部の前後両側(腹部及び背部)においては、前後固定部67により外側及び内側バリヤーカフス60,61が幅方向外側へ開かないように規制されるため、内側バリヤーカフス61は高く起立し、外側バリヤーカフス60の下半分も同様に起立するため、腹部及び背部における内装体200両脇からのもれが確実に防止できる。また、内側バリヤーカフス61の突出部分66における前後固定部67は折り返さずに、外側バリヤーカフス60の突出部部分68における前後固定部67は外向きに折り返されているため、外側及び内側バリヤーカフス60,61における内側及び外側自由部分間の離間状態が維持され、外側及び内側バリヤーカフス60,61が広い間隔で確実に起立し、それぞれが脚周りにフィットするようになるため、漏れ防止性に優れたものとなる。
バリヤーカフス60,61の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、内側バリヤーカフス61の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W5は10〜50mm、特に15〜35mmであるのが好ましく、外側バリヤーカフス60の起立高さ(展開状態における突出部分69の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、内側バリヤーカフス61をトップシート30表面に倒した状態における先端間の離間距離W4は60〜170mm、特に70〜120mmであるのが好ましい。また、外側バリヤーカフス60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、外側及び内側バリヤーカフス60,61のいずれか一方のみを設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包被シート58とを有する。包被シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図6にも示すように、前端部56F、後端部56B及びこれらの間に位置し、前端部56F及び後端部56Bと比べて幅が狭い括れ部56Nとを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体とバリヤーカフス60,61の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。具体的な寸法としては、吸収体前端部56Fの前後方向長さをL1とし、吸収体56と腹側外装シート12Fとの重なり部分における前後方向長さをL2とし、吸収体後端部56Bの前後方向長さをL3とし、吸収体56と背側外装シート12Bとの重なり部分における前後方向長さをL4とし、括れ部56Nの最小幅をW1とし、吸収体前端部56Fの幅及び吸収体後端部56Bの幅をW2としたとき、下記の式(1)〜(4)を満足するように構成されていると、好ましい。
70mm ≦ W1 < W2 ≦ 190mm …(1)
0.5 ≦ W1/W2 ≦ 0.85 …(2)
0mm ≦ L1−L2 ≦ 70mm …(3)
0mm ≦ L3−L4 ≦ 50mm …(4)
W1及びW2が狭過ぎると、バリヤーカフス60,61の起立が不安定になり、また吸収量が不十分となり、広過ぎるとフィット性の低下により装着感が悪化する。
また、上記数値範囲にあると、股間部においてはバリヤーカフス60,61の取付部分65近傍に吸収体56が存在しないため、バリヤーカフス60,61の動きの自由度が増し、バリヤーカフス60,61が幅方向外側に開き易く、肌に対して面で当たりやすくなり、脚の動きに対するフィット面の追従性も向上する。前後両側においては内装体200側部の吸収体56が十分な範囲に存在するため、これを基点(支点)としてバリヤーカフス60,61の起立が安定する。前後両側から股間部に至る部分は、バリヤーカフス60,61が内装体200の幅方向両側縁を基準として幅方向内側に起立した姿勢から幅方向外側に開いていく変位部であり、このバリヤーカフス60,61の姿勢変化が内装体200側部まで存在する吸収体56により支えられ、バリヤーカフス60,61の全体的な起立形状が安定する。上記数値範囲を外れ、括れ部が大きくなりすぎると、股間部においてはバリヤーカフス60,61の自由度が高くなりすぎ、かえって脚周りに隙間ができ易くなるおそれがあり、また股間部の前後両側においても基点(支点)が無いためにバリヤーカフス60,61の起立が不安定になるおそれがある。逆に括れ部が小さくなりすぎると、バリヤーカフス60,61の自由度が低下するので好ましくない。
さらに、括れ部56N全体の前後方向長さL7は好ましくは80mm以上、特に好ましくは120〜260mmとされる。括れ部56Nの前後方向長さL7が短過ぎるとバリヤーカフス60,61の自由度が低下するとともに、吸収体56の脚周りに対するフィット性が低下して脚の動きを妨げるようになり、長すぎるとバリヤーカフス60,61の起立が安定しなくなる。
(高吸収性ポリマー粒子)
高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマーとしては、抗菌物質と一体化したものを用いることができる。特に、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を銀イオンで置換してなるゼオライト粒子(以下、これを抗菌消臭性ゼオライトという)を高吸収性ポリマー中に含有させるか、あるいは抗菌消臭性ゼオライト粒子を高吸収性ポリマー粒子の表面に静電気により付着させてなる、抗菌消臭性高吸収性ポリマー粒子が好適である。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の***部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包被シート)
包被シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパやクレープ紙等の紙素材、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包被シート58は、図2のように、吸収体56全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包被シートの構成要素となる)。必要ならば、吸収体56を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(股間部外装シート)
内装体200の裏面側には、製品外面に露出する股間部外装シート12Mが設けられている。この股間部外装シート12Mの素材としては、腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bと同様のものを用いることができるが、より高強度の素材や消臭剤を含有するもの等、腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bとは異なる素材を用いることもできる。具体的には、PP、PP/PE、PP/PET等の繊維からなる、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、エアーポイント不織布、スパンレース不織布、SMS不織布等の各種不織布、あるいはこれに消臭剤等を添加したもの等を用いることができる。
股間部外装シート12Mには座位時に高い体圧がかかる。よって、摩擦堅牢度の高い(毛羽立たない)特性を有する素材が好ましい。
股間部外装シート12Mは、印刷や着色を行い、デザイン要素を備えたシートとしてもよい。前述のデザインシートと併用する場合は、それぞれのデザインが重ならないように配置することが好ましい。
股間部外装シート12Mとして伸縮不織布を用い、内装体200の長手方向に伸長して貼り付けると、股間部のフィット性が向上するため好ましい。
股間部外装シート12Mが幅方向側部から身体側面まで回り込み、バリヤーシート62の外面にホットメルト接着剤等により接着固定されていると、内装体200の両側部の剛性が向上する。このような形態においては、股間部外装シート12Mに剛度(コシ度)の高いシートを用いることが好ましい。具体的には、クラーク法(JISL1096 C法)によって測定される剛軟度の、シートのMD方向とCD方向との和が100mm以上、好ましくは150mm以上のシートを用いるとよい。
図示例では、腹側及び背側外装シート12F,12Bと内装体200とが重なる部分において、股間部外装シート12Mは内装体200と腹側及び背側外装シート12F,12Bとの間に挟まれているが、腹側及び背側外装シート12F,12Bの外側に貼り付けることも可能である。股間部外装シート12Mは、ホットメルト接着剤等により内装体200の裏面、並びに腹側及び背側外装シート12F,12Bの内面若しくは外面に貼り付けられる。
<第2の実施形態>
図11〜図13は、第2の実施形態のパンツ型使い捨ておむつを示している。上記第1の実施形態では、ウエスト側折り返し部分21及び股間側折り返し部分22が互に重ならないように、ウエスト側折り返し部分21の股間側端縁と、股間側折り返し部分22のウエスト側端縁とを一致させたのに対して、第2の実施形態では、ウエスト側折り返し部分21及び股間側折り返し部分22が互に重ならないように、ウエスト側折り返し部分21の股間側端縁と、股間側折り返し部分22のウエスト側端縁とを上下方向に離間させ、この離間部分23には弾性伸縮部材を設けないようにした点のみが相違するものである。このような離間部分23が存在すると、離間部分23におけるシート状資材12の積層数が少ない(図示例では1枚)ため、各外装シート12F,12Bの通気性及び柔軟性が向上する。
さらに、図13(b)に示されるサイドシール部12Aの資材積層構造からも判るように、サイドシール部12Aのうちウエスト側端部におけるシート状通気性資材12の積層数と、股間側端部におけるシート状通気性資材12の積層数とが同数(4枚)となり、ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状通気性資材12の積層数とがそれ以下(2枚)となっている。よって、サイドシール部12Aに均等にサイドシールを形成するだけで、サイドシール部12Aにおけるウエスト側端部と股間側端部とのシート状通気性資材12の接合強度をほぼ同等に且つサイドシール部12Aの各部の中で最も強くすることが容易になる。サイドシール部のウエスト側端部と股間側端部は装着中に特に強い力が加わる部分であり且つ引き剥がしの始点あるいは終点となる部分であり、またサイドシール部12Aの中間部は使用後の引き剥がしにおいてはスムーズな剥離が要求される(始点及び終点よりも強いことは好ましくない)ため、上記のように構成されていると、装着中にはサイドシール部12Aの意図しない剥がれがなく、且つ使用後には引き剥がしがし易いものとなる。これに対して、図20に示される従来型は、ウエスト側端部におけるシート状通気性資材12の積層数が6枚、股間側端部におけるシート状通気性資材12の積層数が4枚となっており、上記のような効果を得ることは困難である。
図示形態では両外装シート12F,12Bに離間部分23をそれぞれ設けているが、いずれ一方(例えば背側)のみとするのも好ましい。両外装シート12F,12Bに離間部分23を設ける場合は、腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとを重ね合わせた製品状態で、腹側外装シート12Fの離間部分23と背側外装シート12Bの離間部分とが重ならないように各離間部分23を上下方向にずらして配置し、背側外装シート12Bのうち腹側外装シート12Fの離間部分23と重なる部分に弾性伸縮部材15を配置し、腹側外装シート12Fのうち背側外装シート12Bの離間部分23と重なる部分に弾性伸縮部材19を配置すると、胴回り全体のダブつきが防止され、すっきりとしたスタイルが維持されるため好ましい。離間部分23の離間距離(上下方向)は適宜定めることができるが、過度に離間させると、弾性伸縮部材15〜19を設けることができる部分が減り、フィット性の確保が困難となるため、製品全長(展開状態における前後方向長さ)の1/20〜1/8程度とするのが好ましい。
<第3の実施形態>
上記第1の実施形態のように、一枚のシート状資材12をウエスト側及び股間側の両方で折り返して各外装シート12F,12Bの全体を2層構造に構成するのに代えて、図14及び図15に示すように、一枚のシート状資材12をウエスト側のみで折り返して各外装シート12F,12Bの全体を2層構造に構成することも提案される。この場合、シート状資材12の端縁が各外装シート12F,12Bの股間側端縁において露出するが、他の部位には露出しない。つまり、特に剥がれや肌触りの悪化が発生し易いウエスト側端縁においては、各外装シートのシート状資材の端縁が露出せずに済む。よって、第1の実施形態とほぼ同等の作用効果が奏せられる。
<第4の実施形態>
上記第1の実施形態のように、内装体200の前端部201及び後端部202を、ウエスト側折り返し部分21とその外面側資材との間に挟み込んで固定するのに代えて、図16及び図17に示すように、各外装シート12F,12Bの幅方向中央に、幅方向に沿うスリット27,27をそれぞれ形成するとともに、内装体200の前端部201を腹側外装シート12Fのスリット27に通して腹側外装シート12Fの外面にホットメルト接着剤等により固定し、且つ内装体200の後端部202を背側外装シート12Bのスリット27に通して背側外装シート12Bの外面にホットメルト接着剤等により固定することも提案される。この場合、内装体200の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁が、各外装シート12F,12Bの外面に位置するため、外装シート12F,12Bからの内装体200の剥がれや内装体200の前後端による肌触りの悪化を防止することができる。図示例は第1の実施形態の変形例であるが、第2及び第3の実施形態にも適用可能であり、特に第3の実施形態のように、外装シート12F,12Bのシート状資材12間に挟み難い場合に好適である。
<第5の実施形態>
また、上記第1の実施形態のように、内装体200の前端部201及び後端部202を、ウエスト側折り返し部分21とその外面側資材との間に挟み込んで固定するのに代えて、図14及び図15に示すように、内装体200の前端部201及び後端部202を、腹側外装シート12Fの最内面及び背側外装シート12Bの最内面にそれぞれホットメルト接着剤等により接合するとともに、内装体の200前端部201からその前側及び幅方向両側に位置する腹側外装シート12Fの最内面部分までの部分にわたり一体的な前部カバーシート25をホットメルト接着剤等により貼り付け、且つ内装体200の後端部202からその後側及び幅方向両側に位置する背側外装シート12Bの最内面部分までの部分にわたり一体的な後部カバーシート26をホットメルト接着剤等により貼り付けることも提案される。この場合、内装体200の前端縁及び後端縁に露出する内装体構成資材の端縁を、前部及び後部カバーシートにより被覆し且つ各外装シート12F,12Bに対して押し付けることができるため、外装シート12F,12Bからの内装体200の剥がれや内装体200の前後端による肌触りの悪化を防止することができる。図からも判るように、本第5の実施形態は、特に第3の実施形態のように内装体200を外装シート12F,12Bのシート状資材12間に挟み難い場合に好適であるが、第1及び第2の実施形態にも適用可能である。
<第6の実施形態>
第6の実施形態は、内装体200の改良に関するものである。図20〜図24に示すように、液不透過性シート11及び包被シート58の前後方向長さが第1〜第5の実施形態と比べて短くなっており、内装体200の前後端部201,202には液不透過性シート11及び包被シート58を有しない構造となっている。ただし、液不透過性シート11及び包被シート58は吸収体56よりも前後方向長さが長く、吸収体56の前側及び後側に延出されている。中間シート40は、第1〜第5の実施形態と同様に内装体200の前後端部201,202には存在していない。一方、表面シート30及び股間部外装シート12Mは内装体200の前後端部201,202まで延在しており、これら表面シート30及び股間部外装シート12Mが内装体200の前後端部201,202においてホットメルト接着剤等の接着剤31により幅方向全体にわたり接合されている。この構造からも判るように、股間部外装シート12Mは、内装体200の全長にわたって配置されることが好ましく、また、内装体200の前後端部201,202は不織布のみで構成されることが好ましい。なお、ここでいう「内装体の前後端部」とは、少なくとも外装シート12F,12Bに対する固定部分の一部を含む部分を意味し、例えば内装体200の前縁及び後縁から股間側にそれぞれ5〜15mm程度の部分とすることができる。
かくして構成された使い捨ておむつでは、内装体200の前後端部201,202(特にその端縁)が薄く、柔らかくなるとともに、通気性に優れるようになる。そのため、前述したように内装体200の前後端部201,202をウエスト側折り返し部分21で被覆したり、外装シート12F,12Bの外側に挿し通したり、カバーシート25,26で被覆したりする構成と組み合わせれば、着用感をさらに向上させることが可能となり、また、被覆せずに、内面側に露出させておいても、着用感の悪化を抑えることができる。また、内装体200の前後端部201,202が薄く柔らかいため、内装体200全体が外装シート12F,12Bの内面側に露出する場合において、内装体200の端部が外装シート12F,12Bから離間していても、着用者に違和感を与えることがない。そのため、(図示していないが)内装体200の外装シート12F,12Bに対する固定部を、内装体200の前後端部201,202の端縁(端部の際)まで延在させる必要がないため、製造が容易である。また、この時、内装体200の前後端部201,202における外装シート12F,12Bに対する離間部の股間部側端縁は、液不透過性シート11の前後の端縁よりも内装体200の前後の端縁寄りに位置していると、薄く柔らかい部分のみが離間するようになるため、好ましい。これに対して、内装体200の前後端部201,202に液不透過性シート(特にフィルム材)11、及び包被シート(特に紙素材)58が存在すると、通気性が悪くなるとともに、前後端縁が硬くなる。(内装体200の前後端部に201,202に吸収体56が存在する場合もまた同様である。)このことからも判るように、包被シート58として不織布を用いる場合は、包被シート58を内装体200の前後端部201,202まで延在させることもできる。この場合、通気性の低下は少なく、且つ内装体200の前後端部も硬くなり難い。
他方、バリヤーカフス60に取り付けられた細長状弾性伸縮部材63のうち、幅方向の最も外側に位置する細長状弾性伸縮部材63は、固定長さ(細長状弾性伸縮部材63の収縮力が作用する部分の前後方向長さ。図中では部材63全長に相当)が吸収体56の前後方向長さよりも長いことが好ましく、内装体200の前後端部201,202の外装シート12F,12Bに対する離間部まで固定が延在することが特に好ましい。このような構造となっていると、内装体200全体が外装シート12F,12Bの内面側に位置する(特に露出する)場合、内装体200の内面が丸みを帯びて窪むことにより立体的な船形形状となりフィット性が向上するので好ましい。ただし、この細長状弾性伸縮部材63のうち、幅方向の最も外側に位置する細長状弾性伸縮部材63が強すぎると内装体200が湾曲しすぎて逆にフィット性を損なうため、内装体200の前後方向に沿って配置固定されるその他の細長状弾性伸縮部材よりも、固定時の伸長率は低くなっていることが好ましい。なお、本第6の実施形態におけるバリヤーカフス60は、第1〜第5の実施形態のような内側及び外側の二重構造ではなく、第1〜第5の実施形態における外側バリヤーカフス60と同様のもののみからなる一重構造となっているが、第1〜第5の実施形態における内側バリヤーカフス61と同様のもののみからなる一重構造としたり、第1〜第5の実施形態と同様に二重構造としたりすることもできる。また、内装体200の側部からのもれを防止するために、バリヤーカフス60,61に防水フィルムを内在させることもでき、その場合は上記の液不透過性シート11と同様の前後方向範囲に配置することができる。したがって、内装体200の側部からのもれを防止するのであれば、バリヤーカフス60,61を構成するバリヤーシート62自体の耐水性をさらに向上させるか、又は図示例のように液不透過性シート11が吸収要素50の両側を回りこんで吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。
第1の実施形態のパンツ型使い捨ておむつ内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第1の実施形態のパンツ型使い捨ておむつ外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 第1の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの要部のみを寸法とともに示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツ型使い捨ておむつの要部のみを寸法とともに示す、断面図である。 第1の実施形態の製品状態の正面図である。 第1の実施形態の製品状態の背面図である。 (a)第1の実施形態の展開状態のおむつ内面を概略的に示す斜視図、及び(b)サイドシール部の資材積層構造を示す断面図である。 第2の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図11の6−6断面図である。 (a)第2の実施形態の展開状態のおむつ内面を概略的に示す斜視図、及び(b)サイドシール部の資材積層構造を示す断面図である。 第3及び第5の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図14の7−7断面図である。 第4の実施形態のパンツ型使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図16の8−8断面図である。 第1の実施形態の変形形態のおむつ内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第1の実施形態の変形形態のおむつ外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第6の実施形態のパンツ型使い捨ておむつ内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第6の実施形態の内装体の内面を示す、内装体を展開した状態における平面図である。 図20の1−1断面図である。 図20の2−2断面図である。 図21の9−9断面図である。 (a)従来形態の展開状態のおむつ内面を概略的に示す斜視図、及び(b)サイドシール部の資材積層構造を示す断面図である。
符号の説明
100…胴回り部、11…液不透過性シート、12F…腹側外装シート、12B…背側外装シート、200…内装体、21…ウエスト側折り返し部分、22…股間側折り返し部分、23…離間部分、25…前部カバーシート、26…後部カバーシート、27…スリット、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、52…繊維、54…高吸収性ポリマー粒子、56…吸収体、58…包被シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート、70…背側伸縮シート。

Claims (9)

  1. 複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された腹側外装シートの両側部と、複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された背側外装シートの両側部とが溶着接合されて形成された筒状の胴回り部と、
    前記腹側外装シート内面の幅方向中央部から前記背側外装シート内面の幅方向中央部までにわたり設けられた、***物を吸収する内装体とを備え、
    前記腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されているパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記腹側外装シート及び背側外装シートは、最外面をなすシート状資材がウエスト側端縁において最内面の少なくともウエスト側端部を覆うように折り返されて形成されたウエスト側折り返し部分と、最外面をなすシート状資材が股間側端縁において最内面の少なくとも股間側端部を覆うように折り返されて形成された股間側折り返し部分とを有し、
    これらウエスト側折り返し部分及び股間側折り返し部分が互に重ならないように、前記ウエスト側折り返し部分の股間側端縁と、前記股間側折り返し部分のウエスト側端縁とが一致するか又は離間しており、
    前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが溶着接合された部分であるサイドシール部のうち、ウエスト側端部におけるシート状資材の積層数と股間側端部におけるシート状資材の積層数とが同じであり、且つ前記ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材の積層数が、前記ウエスト側端部及び股間側端部におけるシート状資材の積層数と同じか又は少ない、
    ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された腹側外装シートの両側部と、複数層のシート状資材の貼り合わせにより形成された背側外装シートの両側部とが溶着接合されて形成された筒状の胴回り部と、
    前記腹側外装シート内面の幅方向中央部から前記背側外装シート内面の幅方向中央部までにわたり設けられた、***物を吸収する内装体とを備え、
    前記腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されているパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記腹側外装シート及び背側外装シートは、最外面をなすシート状資材がウエスト側端縁において最内面のウエスト側端縁から股間側端縁又はその近傍までを覆うように折り返されて形成されており、
    前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが溶着接合された部分であるサイドシール部のうち、ウエスト側端部におけるシート状資材の積層数と股間側端部におけるシート状資材の積層数とが同じであり、且つ前記ウエスト側端部と股間側端部との間の中間部におけるシート状資材の積層数が、前記ウエスト側端部及び股間側端部におけるシート状資材の積層数と同じか又は少ない、
    ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記内装体の前端部が、前記腹側外装シートにおけるウエスト側折り返し部分と、その外面側資材との間に挟持固定されるとともに、前記内装体の後端部が、前記背側外装シートにおけるウエスト側折り返し部分と、その外面側資材との間に挟持固定されている、請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記腹側外装シート及び背側外装シートに、幅方向に沿うスリットがそれぞれ形成されるとともに、前記内装体の前端部が、前記腹側外装シートにおけるスリットを通り抜けて腹側外装シートの外面に固定され、且つ前記内装体の後端部が、前記背側外装シートにおけるスリットを通り抜けて背側外装シートの外面に固定されている、請求項1又は2記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記内装体の前端部及び後端部が、前記腹側外装シートの最内面及び前記背側外装シートの最内面にそれぞれ接合されるとともに、前記内装体の前端部からその前側及び幅方向両側に位置する腹側外装シートの最内面部分までを一体的に被覆するように前部カバーシートが貼り付けられ、且つ前記内装体の後端部からその後側及び幅方向両側に位置する背側外装シートの最内面部分までを一体的に被覆するように後部カバーシートが貼り付けられている、請求項1又は2記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 前記内装体の前端部及び後端部の端縁が、フィルム材あるいは紙素材からなるシート材を含まないように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  7. 前記腹側外装シート及び背側外装シートの各々における、前記ウエスト側折り返し部分とその外面側に位置するシート状資材との間及び前記股間側折り返し部分とその外面側に位置するシート状資材との間に、弾性伸縮部材がそれぞれ挟持固定されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  8. 前記溶着接合が超音波溶着によりなされている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  9. 前記サイドシール部は、前記腹側外装シートの両側部と背側外装シートの両側部とが重なる部分の上縁から下縁まで線状に形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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