JP2009157326A - 感光性ポリイミド前駆体組成物及びこれを用いた電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】非露光部の溶解速度が小さいポジ型感光性ポリイミドを完成させることによって、本来ポリイミド樹脂が有する耐熱性、電気特性、機械的特性及び不燃性等の特性を有し、かつ屈曲性が高い感光性ポリイミド前駆体組成物を提供する。また、その感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた電子部品を提供する。
【解決手段】感光性ポリイミド前駆体組成物は、少なくとも1種のポリイミド前駆体(つまり、ポリイミド前駆体は、ブレンド物であってもかまわない)、感光剤及び極性有機溶媒を含有するものであって、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する1種の芳香族テトラカルボン酸二無水物を含み、かつ感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族ジアミンを含むポリイミド前駆体で構成されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性ポリイミド前駆体組成物、及びこの感光性ポリイミド前駆体組成物を用いて形成されるカバーレイ(回路保護)等を備える電子部品に関する。
フレキシブルプリント配線板(以下「FPC」と称する)用のカバーレイフィルムは、銅貼積層板(以下「CCL」と称する)を用いて形成された導体回路パターンの回路保護を目的として使用される。このカバーレイの取付方法としては、「片面が接着剤処理されたポリイミド樹脂等のフィルム(以下「カバーレイフィルム」と称す)の所定の位置に予め穴開け加工しておき、そのカバーレイフィルムを、回路が形成されたCCL板に熱ラミネートあるいはプレス等する」という方法が一般的に用いられている。
しかしながら、FPCの回路の微細化が急速に進行している現在において、「カバーレイフィルムに予めFPCの回路の端子部や部品との接合部に合致する穴や窓を形成した後に回路パターンとの位置合わせをしながらカバーレイフィルムをCCL板に貼り付ける」という方法には、作業性や位置精度の点から限界があり、歩留りが悪く、工程も繁雑であるという問題がある。
一方、カバーレイフィルムを用いない方法として、感光性ポリイミドを用いる方法が開発されたが、これらの多くは、リジット基板に使用されてきたソルダーレジストを応用したものであるため、屈曲性に乏しく、しかも本来ポリイミド樹脂が有している電気特性、機械的特性及び耐熱性等の優れた特性が損なわれしまうものである。
感光性ポリイミドにはポジ型とネガ型がある。ポジ型感光性ポリイミドでは、基材上に成型した感光性ポリイミド層はアルカリ溶液に対して難溶であるが、光を照射するとアルカリ溶液に対して可溶になるものである。一般的にポジ感光性ポリイミドは、非露光部での溶解速度が大きく、その結果、溶解する必要のない部分が溶解し、カバーレイ層が薄くなり、カバーレイとしての電気特性、機械的特性に問題が発生する。
ネガ型感光性ポリイミドでは、基材上に成型した感光性ポリイミド層はアルカリ溶液に対して可溶であり、光を照射するとアルカリ溶液に対して難溶になるものである。一般的にネガ型感光性ポリイミドは、ポジ感光性ポリイミドに比べて、比較的非露光部の溶解は少なく、現在市販されている感光性ポリイミドはほとんどがネガ型感光性ポリイミドである。しかしながら、ネガ型感光性ポリイミドは光照射による架橋反応を利用されている為、得られたカバーレイ層は、屈曲性に乏しいという問題がある。
本発明の課題は、非露光部の溶解速度が小さいポジ型感光性ポリイミドを完成させることにことにある。このことによって、屈曲性が高く、必要な特性を十分に発揮する厚みのカバーレイ層を得ることができる。また、本発明の別の課題は、その感光性ポリイミド前駆体組成物を用いた電子部品を提供することにある。
本発明に係る感光性ポリイミド前駆体組成物は、少なくとも1種のポリイミド前駆体(つまり、ポリイミド前駆体は、ブレンド物であってもかまわない)、感光剤及び極性有機溶媒を含有するものであって、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物は、下記化学式(I)及び下記化学式(II)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物を含み、かつ感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族ジアミンは、下記化学式(III)で示される芳香族ジアミンを含むポリイミド前駆体で構成されている。
また、本発明において、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成するポリイミド前駆体は、下記化学式(IV)で示される構成単位及び下記化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体を含むことが好ましい。
また、本発明において、化学式(IV)で示される構成単位と、化学式(V)で示される構成単位の割合が、モル比で、9:1から5:5であることが好ましい。
また、本発明において、上述したような感光性ポリイミド前駆体組成物は、カバーレイ等の原材料として電子部品等に応用することができる。例えば、導体回路パターン上に感光性ポリイミド前駆体組成物を塗布・乾燥しその塗膜を無機アルカリ水溶液で現像した後にその塗膜中のポリイミド前駆体をイミド転化すればポリイミド製のカバーレイ層を形成することができる。
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物は、非露光部の溶解速度が小さいポジ型感光性ポリイミドであり、その結果、本来ポリイミド樹脂が有する耐熱性、電気特性、機械的特性及び不燃性等の特性を有したカバーレイ層が形成できる。
本発明に係る感光性ポリイミド前駆体組成物は、少なくとも1種のポリイミド前駆体(つまり、ポリイミド前駆体は、ブレンド物であってもかまわない)、感光剤及び極性有機溶媒を含有するものであって、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物は、下記化学式(I)及び下記化学式(II)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物を含み、かつ感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族ジアミンは、下記化学式(III)で示される芳香族ジアミンを含むポリイミド前駆体で構成されている。
化学式(I)及び化学式(II)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物以外の、本発明に利用可能な芳香属テトラカルボン酸二無水物としては3,4,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、3,4,3',4'−ジフェニルスルホキシドテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3',4'−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、3,4,3',4'−ジフェニル(2,2−イソプロピリデン)テトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルスルホキシドテトラカルボン酸二無水物、3,4,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3',4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルスルホントラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、3,4,3',4'−ジフェニルスルメタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニル(2,2−イソプロピリデン)テトラカルボン酸二無水物、4,4'‐(ヘキサフルオロイソプロピル)フタル酸二無水物、ビスフェノール酸二無水物及び2,2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン二無水物等が挙げられ、これらは単独であるいは混合して用いることができる。なお、本発明において、3,4,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、2,2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン二無水物が特に好ましい。
また、化学式(III)で示される芳香族ジアミン以外の、本発明に利用可能なジアミンとしては4,4'−ジアミノジフェニルエーテル(オキシジアニリン)、4,4'−ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、1,3‐ビス‐(3‐アミノフェノキシ)ベンゼン及びジアミノベンゾアニリド等が挙げられ、これらは単独であるいは混合して用いることができる。
また、本発明において、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成するポリイミド前駆体は、下記化学式(IV)で示される構成単位及び下記化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体を含むことが好ましい。化学式(IV)で示される構成単位及び化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体は、アルカリ溶液による溶解を抑える効果を持つため、非光照射部の溶解を抑えることができ、その結果、光照射部分と非光照射部での溶解差を大きくすることができ、電気特性、機械的特性を十分に持ったカバーレイ層を形成することができる。また、化学式(IV)で示される構成単位及び化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体は、感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する全ポリイミド前駆体100重量部に対し、1重量部から50重量部であることが好ましい。1重量部未満の場合、非露光部でのアルカリ溶液による溶解を抑える効果が不十分となり、その結果、溶解する必要のない部分が溶解し、カバーレイ層が薄くなり、カバーレイとしての電気特性、機械的特性に問題が発生する。また50重量部を超える場合は、逆に露光部が溶解しにくくなり、必要以上に現像時間が長くなったり、露光部が溶けずに残ってしまったりする。
さらに、化学式(IV)で示される構成単位と、化学式(V)で示される構成単位の割合は、モル比で、9:1から5:5であることがより好ましい。この範囲からはずれる場合は、溶解を抑える効果が不十分となる。
本発明において有用な極性有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、γ−ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド及びスルホラン等が挙げられる。好ましい溶媒はN,N−ジメチルアセトアミドである。これらの溶媒は単独で又は混合物して用いることができる。また、これらの溶媒はトルエンやキシレン等の芳香族炭化水素、メタノールやエタノール等のアルコール等の他の溶媒と混合して用いることができる。
また、本発明に係る感光性ポリイミド前駆体組成物は、ポリスチレン換算重量平均分子量が10万以上20万以下であることが好ましい。ところで、カバーレイ層は、CCLを用いて形成された導体回路パターン上に本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物を所定の厚みで塗布し乾燥した後に、その塗膜の上にフォトマスクパターンをのせ、近紫外線によりその塗膜を露光した後、その塗膜を弱アルカリ溶液で洗浄して現像することにより所定の位置に穴や窓を開け、さらに、加熱してイミド化を完結させることにより形成される。このようなカバーレイ層形成工程において、ポリイミド前駆体の分子量が10万以下であると現像工程においてアルカリ溶液による塗膜の溶出が大きく、精度の高い穴や窓を開けることが難しくなり、逆に分子量が20万を越えると弱アルカリ溶液では現像しにくくなり穴形状の精度を高めることが難しく、高濃度のアルカリ溶液を用いるとカバーレイ層全体の特性が劣化するため好ましくない。
ポリイミド前駆体の分子量は、芳香属テトラカルボン酸二無水物と芳香属ジアミンの混合割合を代えることによって調整することができる。本発明において好ましい分子量を得るための混合割合は80:100〜99:100である。なお、この混合割合はテトラカルボン酸二無水物及び芳香属ジアミンのいずれが多くてもよい。
また、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物において、感光剤は、1,2‐ナフトキノンジアジド‐4‐スルホン酸エステル化合物及び1,2‐ナフトキノンジアジド‐5‐スルホン酸エステル化合物のいずれか1つまたはこれらの混合物であることが好ましい。なお、これらの感光剤は、405nmを中心とする吸収波長を有する。1,2‐ナフトキノンジアジド‐4‐スルホン酸エステル化合物は1,2‐ナフトキノンジアジド‐4‐スルホン酸とヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化合物であるのが好ましく、1,2‐ナフトキノンジアジド‐5‐スルホン酸エステル化合物は、1,2‐ナフトキノンジアジド‐5‐スルホン酸とヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化合物であるのが好ましい。また、1,2‐ナフトキノンジアジド‐5‐スルホン酸は1,2‐ナフトキノン−(2)−ジアジド‐5‐スルホン酸であるのが好ましく、ヒドロキシベンゾフェノンは2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンであるのが好ましい。これらの感光剤を用いれば、近紫外線の照射により高い露光効率を得ることができるからである。
また、このような感光剤は、ポリイミド前駆体の固形分100重量部に対して、20重量部以上80重量部未満を占めるのが好ましい。感光剤量が30重量部以下になると充分な感光性が得られず、逆に、感光剤量が80重量部を超えるとポリイミドの特性に悪影響を与えるため好ましくないからである。
さらに化学式(IV)で示される構成単位及び化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体は、405nmの波長を有する光に対して透明であり、成型したカバーレイ層に損失なく光が透過し、より高い露光効率を得ることができる。
また、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、銅配線回路の酸化などを防止するために、防錆剤を添加することができる。例えば、ベンゾトリアゾールあるいはその誘導体などが防錆剤として挙げられる。防錆剤は、感光性ポリイミド前駆体組成物の固形分100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下添加するのが好ましい。
また、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、スクリーン印刷後の平滑性を向上させるために、消泡剤あるいはレベリング剤などを添加することができる。例えば、オルガノポリシロキサン、ポリアクリル酸エステル、又はポリビニルエーテルなどが消泡剤あるいはレベリング剤として挙げられる。なお、これらの消泡剤あるいはレベリング剤のうち溶解度パラメータδが7.3cal/cm3以上9.4cal/cm3以下を示し、且つ、表面張力γが0.020N/cm以上0.035N/cm以下を示すものが特に好ましい。また、これらの消泡剤あるいはレベリング剤は、単独で使用してもよいし混合して使用してもよい。消泡剤あるいはレベリング剤は、感光性ポリイミド前駆体組成物の固形分100重量部に対して0.01から5重量部添加するのが好ましい。そして、感光性ポリイミド前駆体組成物に消泡剤やレベリング剤を添加した場合には、スクリーン印刷後に20mg/分以上70mg/分以下の溶媒揮発速度で10分以上塗膜を乾燥させ、その後にその塗膜をイミド転化させるのが好ましい。このようにすれば、スクリーン印刷後の塗膜の平滑性を向上させることができる。
また、このような感光性ポリイミド前駆体組成物は、カバーレイフィルム等の原材料として電子部品等に応用することができる。例えば、CCLを用いて形成された導体回路パターン上に上記感光性ポリイミド前駆体組成物を10〜100μmの範囲の厚みで塗布し100度C前後の温度で乾燥した後にその塗膜の上にフォトマスクパターンをのせ、波長400nm近辺の近紫外線によりその塗膜を露光した後、その塗膜を無機アルカリ水溶液で現像することにより所定の位置に穴や窓を開け、さらにその後、その塗膜中のポリイミド前駆体を200〜250度Cの温度でイミド転化すれば、ポリイミド製カバーレイ層を形成することができる。
なお、ポストベイクの温度は銅などの電気回路の酸化を防ぐためには低い方が好ましい。このため、感光性ポリイミド前駆体組成物に予め3−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシ安息香酸、ベンズイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、3−フェノールスルホン酸、4‐ヒドロキシピリジン等のイミド化剤を混合しておくことが好ましい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
(1)ポリイミド前駆体溶液Aの調製
500mLの3つ口フラスコに攪拌羽根を取り付けて合成容器とし、芳香族テトラカルボン酸二無水物として、上海市合成樹脂研究所製の2,2−ビス[4−(ジカルボキシフェノキシ)フェニルプロパン酸二無水物(以下「BPADA」と称する)21.747g(0.0418mol)と、三菱化学社製のビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と称する)28.69g(0.0976mol)及び溶媒として三菱ガス化学社製のN,N−ジメチルアセトアミド(以下「DMAC」と称する)216.0gを投入し、十分に溶解した。これに、芳香族ジアミンとして和歌山精化社製の4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(以下「44DDS」と称する)33.565g(0.135mol)を加え、ポリイミド前駆体溶液Aを得た。
(2)ポリイミド前駆体溶液Bの調製
500mLの3つ口フラスコに攪拌羽を取り付けて合成容器を組み立てた。そして、その合成容器に、和光純薬工業社製のピロメリット酸二無水物(以下「PMDA」と称する)16.34g(0.075mol)と、和光純薬工業社製のDMAC133.48gとを投入し、十分に溶解した。これに、和歌山精化工業社製のジアミノベンゾアニリド(以下「DABA」と称する)17.03g(0.075mol)を加え、ポリイミド前駆体溶液Bを調整した。
(3)ポリイミド前駆体溶液Cの調製
ポリイミド前駆体溶液Aとポリイミド前駆体溶液Bを、それぞれ固形分重量比率で、25:75になるように混合し、ポリイミド前駆体溶液Cを調製した。
(4)感光性ポリイミド前駆体組成物の調製
ポリイミド前駆体溶液Cの固形分100重量部に対して1,2‐ナフトキノン−(2)−ジアジド‐4‐スルホン酸と2,3,4−トリベンゾフェノンのエステル化合物(以下「NQDエステル化合物」という)(NT−200(東洋合成社製))が30重量部となるように、ポリイミド前駆体溶液にNQDエステル化合物を混合し、感光性ポリイミド前駆体組成物を調製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(5)現像性の評価
銅貼積層板エスパネックスM(新日鐵化学社製)に感光性ポリイミド前駆体組成物をス
クリーン印刷した後、その塗膜を40度Cの温度で20分間、続いて80度Cの温度で1
0分間乾燥し一次イミド化被膜を形成した。このときの一次イミド化被膜の厚みは15μmであった。そして、この一次イミド化被膜上にフォトマスクパターンを置いた後、一次イミド化被膜に400nmの近紫外線を30分間照射した。次に、その一次イミド化被膜の露光部分と非露光部分の厚み(以下「現像前厚み」という)をダイヤルゲージにより測定した。続いて、その一次イミド化被膜を0.5wt%炭酸ナトリウム水溶液で露光部が完全に溶解するまで現像(以下「現像時間」という)し、現像液を水で洗い流した。そして、現像後の一次イミド化被膜を風乾で十分に乾燥させた後、現像前と同じ露光部分と非露光部分の厚み(以下「現像後厚み」という)をダイヤルゲージにより測定した。そして、現像前厚みから現像後厚みを引いた値を現像時間で除した値を溶解速度とした。
ポリイミド前駆体溶液Cの固形分100重量部に対して、NQDエステル化合物が50重量部となるように、ポリイミド前駆体溶液にNQDエステル化合物を混合した以外は、実施例1と同様にして感光性ポリイミド前駆体組成物を調製し評価した。評価結果を表1に示す。
PMDA16.34g(0.075mol)をPMDA32.68g(0.1498mol)に代え、DMAC133.48gを三菱ガス化学社製のN−メチルピロリドン(以下「NMP」と称する)306.2gに代え、DABA17.03g(0.075mol)を和光純薬工業社製の4,4'−ジアミノジフェニエーテル(以下「ODA」と称する)30.00g(0.1498mol)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光性ポリイミド前駆体組成物を調製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリイミド前駆体溶液Bのみを用いて感光性ポリイミド前駆体組成物を調整した以外は、実施例1と同様にして感光性ポリイミド前駆体組成物を調製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ポリイミド前駆体溶液Bのみを用いて感光性ポリイミド前駆体組成物を調整した以外は、実施例3と同様にして感光性ポリイミド前駆体組成物を調製し、評価した。評価結果を表1に示す。
本発明のポリイミド前駆体組成物あるいは感光性ポリイミド前駆体組成物は、耐熱電子部品用途に利用することができる。例えば、スクリーン印刷用オーバーコート剤、層間絶縁膜、保護膜(カバーレイ)等にとくに好適である。それ以外にも、接着剤、耐熱性ペーストとして利用することができる。

Claims (3)

  1. 少なくとも1種の芳香族テトラカルボン酸二無水物と、少なくとも1種の芳香族ジアミンとの重合により得られる少なくとも1種のポリイミド前駆体と、感光剤と、極性有機溶媒を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物であって、
    感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物は、下記化学式(I)及び下記化学式(II)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物を含み、かつ感光性ポリイミド前駆体組成物を構成する芳香族ジアミンは、下記化学式(III)で示される芳香族ジアミンを含むポリイミド前駆体で構成されていることを特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物。
  2. 前記感光性ポリイミド前駆体組成物を構成するポリイミド前駆体は、下記化学式(IV)で示される構成単位及び下記化学式(V)で示される構成単位を含むポリイミド前駆体を含む、請求項1に記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の感光性ポリイミド前駆体組成物をイミド転化してなるフィルム又は塗膜を備える電子部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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