JP2009151088A - 投射型画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反射型液晶パネルを用いたプロジェクターにおいて、簡易な構成でコントラストの高い画像を投射可能とする。
【解決手段】 可視光波長よりも短い周期の周期構造体を持ち、赤色光及び青色光に対してS偏光を反射しP偏光を透過する特性を持つ第1偏光ビームスプリッタを備える投射型画像表示装置であって、この第1偏光ビームスプリッタが、青色光のS偏光を反射して青色用反射型液晶パネルに導き、この青色用反射型液晶パネルから出射するP偏光を透過して投射光学系に導いており、且つ、赤色光のP偏光を透過して赤色用反射型液晶表示素子に導き、この赤色用反射型液晶表示素子から出射するS偏光を反射して投射光学系に導いている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射型の液晶表示素子を用いた投射型画像表示装置(プロジェクター)に関する。
反射型液晶パネルは透過型液晶パネルに比べ高開口率・高精細などの特徴をもっており、これを用いたプロジェクターが注目されている。このようなプロジェクターでは、反射型液晶パネルの変調によってスクリーン上での画像の表示(光を投射する状態、明表示)、非表示(光を投射しない状態、暗表示)とを切り替える必要がある。さらに、光源からの光を複数の色光に分解したり、複数の反射型液晶パネルからの色光を合成したりする必要がある。
そこで、特許文献1に開示されたプロジェクター(図10)は、3原色各々に対応する3つの反射型液晶パネル13R、13G、13Bに対して光源からの光束を色分解した上で入射させ、それらからの反射光を色合成して投射レンズ24に入射させている。この特許文献1に開示されたプロジェクターは、色分解及び色合成を行う際、一つのダイクロイックミラー5と3つの偏光ビームスプリッタ11、20、27に加えて、波長選択性偏光回転素子(波長選択性位相差板)9、16を用いている。
特開2001−154268号公報
しかしながら、特許文献1で用いられている波長選択性偏光回転素子、特に液晶パネルで反射された後の画像光が通過する(透過する)側に配置された波長選択性偏光回転素子、は、所望の偏光特性が得られないとコントラスト低下の要因となってしまう。
そこで、本願発明は、比較的簡易な構成で、コントラストの高い画像を投射可能な投射型画像表示装置の提供を目的とする。
上記課題解決のために、本発明の投射型画像表示装置は、第1波長領域に対応する第1反射型液晶表示素子と、前記第1波長領域よりも波長が長い第2波長領域に対応する第2反射型液晶表示素子と、前記第1、2反射型液晶表示素子からの画像光を被投射面に投射する投射光学系とを有する投射型画像表示装置であって、前記第1波長領域の波長よりも短い周期の周期構造体を持ち、前記第1波長領域及び前記第2波長領域において、第1直線偏光を反射し、前記第1直線偏光と偏光方向が垂直する第2直線偏光を透過する特性を持つ第1偏光ビームスプリッタを備え、前記第1偏光ビームスプリッタが、前記第1波長領域の第1直線偏光を反射して前記第1反射型液晶表示素子に導き、前記第1反射型液晶表示素子から出射する前記第2直線偏光を透過して前記投射光学系に導いており、且つ、前記第2波長領域の第2直線偏光を透過して前記第2反射型液晶表示素子に導き、前記第2反射型液晶表示素子から出射する前記第1直線偏光を反射して前記投射光学系に導いていることを特徴としている。
本発明の投射型画像表示装置によれば、簡易な構成でコントラストの高い画像を投影することが可能となる。
以下の本実施例は、偏光ビームスプリッター及びそれを用いた投射型画像表示装置(プロジェクタ)に関するものである。この投射型画像表示装置は、光源から射出された光束(白色光)を複数の色光(以下の実施例においては青色光、緑色光、赤色光の3つの色光)に色分解し、各色光を対応する反射型の液晶表示素子(液晶パネル)に導いている。そして、その反射型液晶パネルによって変調された色光のうち画像光(スクリーン等の被投射面に投射すべき光)を色合成し、その合成した画像光を投射光学系を用いて拡大投射している。
本実施例の投射型画像表示装置の概略を説明する。本実施例の投射型画像表示装置は、第1波長領域(青色光)に対応する第1反射型液晶表示素子と、第1波長領域よりも波長が長い第2波長領域(赤色光)に対応する第2反射型液晶表示素子とを備えている。更に、これら第1、2反射型液晶表示素子からの画像光をスクリーン等の被投射面に投射する投射光学系とを有している。その上で、第1、2波長領域の波長(の半分)よりも短い周期の周期構造体(SWS構造体)を持ち、第1、2波長領域において、第1直線偏光(S偏光)を反射し第2直線偏光(P偏光)を透過する特性を持つ第1偏光ビームスプリッタを備えている。この第1偏光ビームスプリッタが第1波長領域の第1直線偏光を反射して第1反射型液晶表示素子に導き、第1反射型液晶表示素子から出射する第2直線偏光を透過して投射光学系に導くような位置に配置されている。更に、この第1偏光ビームスプリッタは、第2波長領域の第2直線偏光を透過して第2反射型液晶表示素子に導き、第2反射型液晶表示素子から出射する第1直線偏光を反射して投射光学系に導くような位置に配置されている。このように、第1偏光ビームスプリッタの特性と、その配置場所を特定している点が本実施例の投射型画像表示装置の特徴である。
上記の特徴によって、本実施例の投射型画像表示装置は、簡素な構造でコントラストの高い画像を投射することが可能となる。
以下は、本実施例の投射型画像表示装置が更に大きな効果を奏するために必要な事項である。
例えば、周期構造体はSWS構造体であり、その周期構造体の周期(方向)は、第1偏光ビームスプリッタに対するS偏光の偏光方向と平行な方向における周期であると好ましい。
また、この周期構造体は、第1偏光ビームスプリッタに対するS偏光の偏光方向と平行な方向に周期を持つ第1の周期構造体と、S偏光の偏光方向に対して垂直な方向に周期を持つ第2の周期構造体とを含んでいると尚好ましい。
また、本実施例の投射型画像表示装置は、第3反射型液晶表示素子と、ダイクロイックミラーと、第2偏光ビームスプリッタと、ダイクロイックプリズムとを備えていることが尚望ましい。ここで、第3反射型液晶表示素子は、第1波長領域(青色光)の波長より長く第2波長領域(赤色光)の波長より短い第3波長領域(緑色光)に対応する反射型液晶表示素子である。ダイクロイックミラーは、光源から発する白色光から、第3波長領域(緑色光)の光を分離すると共に、第1、2波長領域の光を第1偏光ビームスプリッタに導いている。そして、第2偏光ビームスプリッタは、ダイクロイックミラーにより分離された第3波長領域の光を第3反射型液晶表示素子に導くと共に、第3反射型液晶表示素子から出射する画像光を後述する色合成素子に導いている。そして、色合成素子(後述するダイクロイックプリズム18)は、第1偏光ビームスプリッタにより合成された第1波長領域の光と第2波長領域の光に対して、第2偏光ビームスプリッタから出射した第3波長領域の画像光を合成して、投射光学系に導いている。尚、第2偏光ビームスプリッタから出射する第3波長領域の画像光は、第1直線偏光(S偏光)でも第2直線偏光(P偏光)でもどちらでも構わない。
以下、図面を用いて各実施例について詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例である画像表示装置の構成を示したものである。
図中、1は連続スペクトルで白色を発光する光源である。光源1から射出した光は、リフレクタ(ここでは放物面ミラーであるが、勿論楕円ミラーや球形状のミラーであっても構わない。)で反射され、略平行光2となる。この図1においては、この白色光を赤・緑・青の色の3原色の光に分解して図示しており、それぞれを赤色光2r、緑色光2g、青色光2bとして図示している。勿論、この赤、緑、青色光それぞれは、図1上では便宜上空間的に分離して記載しているが、この3つの光はこの段階では空間的に分離されている訳ではない。
これらの光は照明光学系の中にある偏光変換素子3によってP偏光(紙面内で電場が振動する偏光状態)に偏光が揃えられ、P偏光の赤色光4r、P偏光の緑色光4g、P偏光の青色光4bとなる。
偏光変換素子を経た3色の光は、緑色光成分のみを反射する特性を持つダイクロイックミラー5に入射する。このダイクロイックミラー5が、赤色光(第2波長領域の光)と青色光(第1波長領域の光)を透過し、緑色光(第3波長領域)を反射することにより、緑色光は他の色光に対して分離される。ダイクロイックミラー5を透過した4r、4bは偏光板6を透過することにより偏光度を向上させる(コントラスト低下の原因となりうるS偏光の割合を減らす)。然る後、波長選択性位相差板7(波長選択性偏光回転素子)によって、青色光の偏光方向のみを90度回転され(S偏光とされ)、赤色光はP偏光のまま第1偏光ビームスプリッタ9に入射する。ここで、波長選択性位相差板7とは、所定の波長領域の光(ここでは青色光)に対してのみ位相差板として機能する位相差板のことであり、所定の波長領域以外の光に対しては、ただの平行平板であり、位相差板としては機能しない光学素子のことである。以上より、波長選択性偏光回転素子7を透過した4r、4bは、S偏光の青色光8b、P偏光の赤色光8rとなって第1のSWS偏光ビームスプリッター(SWS構造体を持つ偏光ビームスプリッタ)9に入射する。
第1のSWS偏光ビームスプリッター(第1偏光ビームスプリッター)9に入射した青色光8bは偏光分離面10で反射され、反射型液晶パネル11bに入射する。ここで、この第1のSWS偏光ビームスプリッターは、少なくとも青色光及び赤色光に対して、P偏光(第2直線偏光)を透過しS偏光(第1直線偏光)を反射する特性を持つ。反射型液晶パネル(11b、11g、11r)内の各画素は、オン(明表示)状態の画素は入射光の偏光方向を90度回転させ、オフ(暗表示)状態の画素は入射光の偏光方向を回転させない。したがってオン状態のときP偏光として液晶パネル11bに入射した青色光8bは、P偏光の青色光12bとなって再び第1のSWS偏光ビームスプリッター9に入射する。この際、青色光12bはP偏光であるため、偏光分離面10を透過して第1のSWS偏光ビームスプリッター9から投射光学系20(ダイクロイックプリズム18)に向かって射出する。青色光8bが入射した画素がオフ状態のときは、S偏光のまま再び第1のSWS偏光ビームスプリッタに入射するため、偏光分離面10で反射されて光源方向に戻される(投射光学系に対して遮光される)が、図1においては省略する。また、所定の角度(ここでは45度)と異なる角度で偏光分離面に入射する斜入射光線によるコントラスト低下を低減する目的で、第1のSWS偏光ビームスプリッタと反射型液晶パネル11b、11rとの間に1/4波長板(不図示)を配置する。
一方8rはP偏光であるため、偏光分離面10を透過し、反射型液晶パネル11rに入射する。11rがオン状態のとき、赤色光8rはS偏光の赤色光12rとなって再びSWS偏光ビームスプリッター9に入射する。この際、赤色光12rはS偏光であるため、偏光分離面10で反射されて偏光ビームスプリッター9から投射光学系20(ダイクロイックプリズム18)に向かって射出される。
また、ダイクロイックミラー5で反射された4gは、偏光板(不図示、無くても構わない)を透過して偏光度を向上させた後、第2のSWS偏光ビームスプリッター(第2偏光ビームスプリッタ−)14に入射する。緑色光4gはP偏光であるため、偏光分離面15(少なくとも緑色光に対して、P偏光を透過しS偏光を反射する特性を持つ)を透過し、反射型液晶パネル11gに入射する。11gがオン状態のとき緑色光4gは偏光方向を回転され、S偏光の緑色光12gとなって再び第2のSWS偏光ビームスプリッター14に再び入射する。この際、緑色光12gはS偏光であるため偏光分離面15で反射されてSWS偏光ビームスプリッター14を投射光学系20(ダイクロイックプリズム18)に向かって射出する。
ここで、偏光ビームスプリッタを射出してダイクロイックプリズム18に向かう各色光には、理想的なオン状態の各色光12r、12g、12b以外にもある。オフ状態の画素からの光のうち第1、2SWS偏光ビームスプリッター9、14を介してダイクロイックプリズム(色合成素子)18に入射した光(漏れ光)なども含まれている。このような漏れ光には、画像のコントラストを低下させる成分も含まれており、何らかの光学素子、例えば偏光素子(偏光板)によって不要な偏光成分の光の除去を行っても構わない。しかしながら、SWS偏光ビームスプリッターは極めて高い検光作用(画像光となる偏光成分のみを投射光学系に導く作用)を有するために、これらの偏光素子は必須ではない。
上述のようにして、第2のSWS偏光ビームスプリッター14を射出した緑色光12g、及び第1のSWS偏光ビームスプリッター9を射出した赤色光12r、青色光12bは、ダイクロイックプリズム18に入射する。
ここで、この実施例1においてダイクロイックプリズム18のダイクロイック面19が満足する特性を図2に示す。この図2においては、縦軸が透過率であり、上方ほど透過率が高く、下方ほど透過率が低く反射率が高いことを示しており、横軸は波長(左側が短波長、右側が長波長)を示している。また、Bは青色光の波長領域、Gは緑色光の波長領域、Rは赤色光の波長領域を示している。この図2を見れば、ダイクロイックプリズム18は短波長から順にP偏光の青色光を透過し、S偏光の緑色光を反射し、S偏光の赤色光を透過する特性を有している事が分かる。その他の領域、すなわちS偏光の青色光、P偏光の緑色光、P偏光の赤色光に対する特性は問わない。例えば、S偏光の青色光、P偏光の緑色光、P偏光の赤色光それぞれに対するダイクロイックプリズム(色合成素子)18の特性を、透過、反射、透過、或いは反射、透過、透過、或いは反射、反射、透過、或いは透過、透過、透過、としても構わない。
ダイクロイックプリズム(色合成素子)18に入射した12r、12g、12bはダイクロイック膜面19によってそれぞれ透過、反射、透過されて、光路合成(色合成)される。このようにして、赤色光12r、緑色光12g、青色光12b共に投射光学系20に入射し、この投射光学系20によりスクリーン(不図示)等の被投射面上に投射される。
本実施例で用いている第1のSWS(Sub Wavelength Structure)偏光ビームスプリッター9に関して詳細に説明する。このSWS偏光ビームスプリッタは、波長以下の周期(好ましくは使用波長の1/2以下の周期)を持つ微細構造(周期構造体)の持つ構造複屈折を利用した偏光ビームスプリッターである。その概略図を図5に示し、SWS構造体の断面図を図6に、斜視図を図7、図8に示す。
ここで、SWS構造体は、図6の一番上と一番下に配置された平行平板(プリズム状の三角柱等のガラス部材でも構わない)の間に、TiO2と空気の1次元格子で出来た層が積層(図6、7では上下方向に3層)された構造体である。このように第1のSWS構造体(第1の周期構造体)と、その上に積層された周期方向が垂直な第2のSWS構造体(第2の周期構造体)と、さらにその上に積層され、第1のSWS構造体と周期方向が平行な第2のSWS構造体(第3の周期構造体)を含む。このようなSWS構造体(図7の模式図のように、井桁状に格子を積層した構造体)を、図8の模式図の様に、2つのプリズム状の硝材に挟み込むことによって、SWS偏光ビームスプリッタを構成している。
図9に、このSWS偏光ビームスプリッターにおける周期構造体(微細格子部)での吸収率の分光特性のRCWAによる計算値のグラフを示す。このグラフによると、短波長側で若干吸収が起こっている。特にP偏光に関しては、450nm以下で数%から数十%の吸収がある。一方、S偏光に関して400nm以下で数%吸収される程度であり、P偏光とS偏光との間で吸収率に大きな差がある。
これは、図5に示す様に、P偏光に関して、SWS偏光ビームスプリッターは透過膜として作用するためSWS層を透過する際に、SWSを構成する媒質TiO2自体の持つ性質の影響を受け短波長側で吸収が起こると考えられる。一方、S偏光に関しては、偏光ビームスプリッターは反射膜として作用する。その際、構造複屈折により、低い屈折率を形成しているためプリズム硝材とSWS膜の界面においては、ほぼ全反射が起こっている。そのためSWSを構成する媒質のTiO2に入射せずに、反射するためTiO2での吸収が起こらないと考えられる。
本実施例では、SWS偏光ビームスプリッターの反射光での吸収がほとんど起こらないと言う性質を最大限に活用するための構成となっている。つまり、第1のSWS偏光ビームスプリッター9に対して入射する青色光8bの偏光方向を、第1のSWS偏光ビームスプリッタに対してS偏光とすることによって、青色光8bが第1のSWS偏光ビームスプリッタで反射されるように構成している。このように構成することによって、光源からの青色光の全てがS偏光として第1のSWS偏光ビームスプリッタに導かれ、反射されて反射型液晶パネル11bに入射するため、光吸収を少なくすることができる。光源からの光束は、画素(画面)のオン・オフの表示によらず全光束が導かれるため、光源からの青色光をS偏光とすることは、光弾性の影響を低減するために大きく寄与する。
一方、反射型液晶パネル11bで画像変調され偏光が回転した一部の光束のみ、SWS偏光ビームスプリッター9を透過させることで、吸収量を最小限に抑えている。具体的に説明すると以下の通りである。画面全体(の画素)がオン表示の時には、青色光の全光束が反射型液晶パネル11bで反射された後、第1のSWS偏光ビームスプリッタを透過するため、図9で示した特性に基づいた短波長側の吸収が発生する。しかしながら、画面全体がオフ表示の時には、青色光は全て第1のSWS偏光ビームスプリッタで反射されるため吸収がほとんど発生しない。画像情報に依存するのは勿論であるが、青色光を第1のSWS偏光ビームスプリッタに対してS偏光として入射させ、その第1のSWS偏光ビームスプリッタで反射させて反射型画像表示素子に導く構成にすると、逆の構成より光吸収を低減できる。
このように、青色光に対して、反射・透過の順番の構成が可能なのは、SWS偏光ビームスプリッターを用いているからである。単体で高い検光作用を可能としており、他の偏光板等を必要とせず、構成の自由度が高く、且つ短波長側(可視光領域内の短波長側)の波長におけるS偏光の吸収率が誘電体多層膜を用いる場合と比較して低いからである。
尚、本実施例1において、偏光変換素子3は、青色光、緑色光、赤色光それぞれをSWS偏光ビームスプリッタ9、14に対してP偏光となるように偏光方向を揃えたが、その限りでは無く、S偏光となるように偏光方向を揃えても構わない。また、ここで、青色光とは、少なくとも430nm以上470nm以下の波長を含む光、より好ましくは 400nm以上500nm以下の波長の光を指す。緑色光とは520nm以上560nm以下の波長を含む光、より好ましくは500nm以上600nm以下の波長の光を指す。そして、赤色光とは、少なくとも610nm以上650nm以下の波長を含む光、よし好ましくは600nm以上700nm以下の波長の光を指す。
また、本実施例1においては、白色光を3つの色光に分解したがこの限りでは無い。具体的には、可視光領域内(白色光)の波長を4つに分割したそれぞれの波長領域の光を上記のダイクロイックミラーにより2つずつの色光に分離し、その分離された2つずつの色光を後段の第1、2偏光ビームスプリッターで更に色分解しても構わない。
また、偏光板6は必ずしも必須ではなく、偏光変換素子3の性能が良く、偏光変換素子3から出射する光束の偏光度が高ければ不要である。
また、本実施例1においては、ダイクロイックプリズム18を、単に「ダイクロイックプリズム」と記載したが、このダイクロイックプリズム18は、可視光領域内のある波長帯域(いずれかの色光の波長帯域)において偏光分離特性を有していても構わない。前述したように、図2に図示した以外の特性については任意であるため、例えば緑色光に対してS偏光を反射しP偏光を透過する特性を有していても構わない。
また、本実施例1においては、第1反射型液晶表示素子を青色光に対応するパネル11b、第2反射型液晶表示素子を赤色光に対応するパネル11r、第3反射型液晶表示素子を緑色光に対応するパネル11gとしたがその限りではない。第1反射型液晶表示素子に対応する色光が、第2反射型液晶表示素子に対応する色光の波長よりも波長が短い色光であればそれで足りる。しかしながら、第1反射型液晶表示素子に対応する色光は青色光(可視光領域内を複数の色光に分割した際の最も短波長側の色光)であることが望ましい。
また、本実施例1においてSWS構造体は、図6、7に示したように、第1、2、3のSWS構造体(周期構造体)を持つ構成としたがこの限りでは無く、SWS構造体を2層、或いは4層以上積層した構成としても良い。
図3は、本発明の第2の実施例である画像表示装置の構成を示したものである。この第2の実施例が前述の実施例1と異なる点は、以下の(ア)〜(オ)に示す通りである。
(ア)偏光変換素子3Aが、光源1からの白色光(青色光、緑色光、赤色光)を各々S偏光(後述するSWS偏光ビームスプリッタに対してS偏光)に揃えている。
(イ)偏光素子(偏光板)6Aが、P偏光を反射(吸収)し、S偏光を透過する特性を有している。
(ウ)波長選択性位相差板7Aが、赤色光に対して位相差板として機能し(赤色光の偏光方向をS偏光方向からP偏光に変換している)、青色光に対しては偏光方向を変えずに透過している。
(エ)反射型液晶パネル11gの配置を変え、反射型液晶パネル11gに対してS偏光の緑色光が入射し、緑色光の画像光がP偏光としている。
(オ)ダイクロイックプリズム(色合成素子)18が、図4に図示するように、緑色光のP偏光を反射する特性を有している。(第1実施例においても、緑色光のP偏光を反射していても構わない。)
以下に、実施例2について簡単に説明するが、特に記載していない点については実施例1と同じである。
図3中、1は連続スペクトルで白色を発光する光源である。光源1から射出した光は、リフレクタ(ここでは放物面ミラーであるが、勿論楕円ミラーや球形状のミラーであっても構わない。)で反射され、略平行光2となる。この図2においては、この白色光を赤・緑・青の色の3原色の光に分解して図示しており、それぞれを赤色光2r、緑色光2g、青色光2bとして図示している。勿論、この赤、緑、青色光それぞれは、図1上では便宜上空間的に分離して記載しているが、この3つの光はこの段階では空間的に分離されている訳ではない。
これらの光は照明光学系の中にある偏光変換素子3AによってS偏光(紙面に垂直に電場が振動する偏光状態)に偏光が揃えられ、S偏光の赤色光4r、S偏光の緑色光4g、S偏光の青色光4bとなる。
偏光変換素子を経た3色の光は、緑色光成分のみを反射する特性を持つダイクロイックミラー5において、赤色光と青色光が透過され、緑色光が反射されることにより、緑色光は他の色光に対して分離される。ダイクロイックミラー5を透過した4r、4bは偏光板6Aを透過することにより偏光度が向上され、波長選択性位相差板(波長選択性偏光回転素子)7Aに入射する。この波長選択性位相差板7Aは、波長選択性位相差板7と同じく所定の波長領域の光のみの偏光方向を回転させる。ここでは赤色光の偏光方向を回転させ(S偏光からP偏光に変換し)、青色光に対しては位相差板としては機能しない。
波長選択偏光回転素子7Aは、赤色光(成分)の偏光方向を90度回転させると共に透過させ、青色光(成分)の偏光方向は回転させずに透過させる特性を持っている。波長選択性偏光回転素子7Aを透過した4r、4bは、S偏光の青色光8b、P偏光の赤色光8rとなってSWS偏光ビームスプリッター9に入射する。
SWS偏光ビームスプリッター9に入射した青色光8bは偏光分離面10で反射され、反射型液晶パネル11bに入射する。反射型液晶パネル(11r、11g、11b)内の各画素は、オン(明表示)状態の画素は入射光の偏光方向を90度回転させ、オフ(暗表示)状態の画素は入射光の偏光方向を回転させない。したがってオン状態のとき8bはP偏光の青色光12bとなって再び偏光ビームスプリッター9に入射、P偏光のため今度は偏光分離面10を透過してSWS偏光ビームスプリッター9から射出する。オフ状態のときは偏光分離面で反射されるが、図3においては省略する。また、斜入射光線の偏光方向を補正する目的で偏光ビームスプリッターと反射型液晶パネルの間に位相差板(1/4波長板)を配置すると好ましいが、ここでは図示しないこととする。
一方、8rはP偏光であるため、偏光分離面10を透過し、反射型液晶パネル11rに入射する。11rがオン状態のとき8rはS偏光の赤色光12rとなって再びSWS偏光ビームスプリッター9に入射、S偏光のため今度は偏光分離面10で反射されて偏光ビームスプリッター9を射出する。
また、ダイクロイックミラー5で反射された4gは、偏光板(不図示)を透過して偏光度を良くした後、でSWS偏光ビームスプリッター14に入射し、偏光分離面15に到達する。ここで、偏光板(不図示)は、必須ではなく、無くても構わない。S偏光の4gは偏光分離面15を反射し、反射型液晶パネル11gに入射する。11gがオン状態のとき4gはP偏光の緑色光12gとなって再びSWS偏光ビームスプリッター14に入射、P偏光のため今度は偏光分離面15で透過されてSWS偏光ビームスプリッター14を射出する。
ここで偏光ビームスプリッターを射出してダイクロイックプリズム18に向かう各色光には、理想的なオン状態の各色光12r、12g、12b以外にもある。オフ状態の画素からの光のうちSWS偏光ビームスプリッター9、14を介して色合成素子に入射した光(もれ光)なども含まれている。このような漏れ光には、画像のコントラストを低下させる成分も実際には含まれており、何らかの光学素子、例えば偏光素子(偏光板)によって不要な偏光成分を除去を行っても構わない。しかしながら、SWS偏光ビームスプリッターは極めて高い検光作用を有するために、これらの偏光素子は必ずしも必要とはされない。
SWS偏光ビームスプリッター14を射出した12gは、ダイクロイックプリズム18に入射する。
SWS偏光ビームスプリッター9を射出した12r、12bは、ダイクロイックプリズム18に入射する。この実施例3においてダイクロイックプリズム18のダイクロイック面19に必要とされる特性を図4に示す。この図3においては、縦軸が透過率であり、上方ほど透過率が高く、下方ほど透過率が低く反射率が高いことを示しており、横軸は波長(左側が短波長、右側が長波長)を示している。この図4を見れば、ダイクロイックプリズム18は短波長から順にP偏光の青色光を透過し、P偏光の緑色光を反射し、S偏光の赤色光を透過する特性を有している事が分かる。その他の領域、すなわちS偏光の青色光と緑色光、P偏光の赤色光に対する特性に関しては任意であっても構わない。このようなダイクロイックプリズム18は誘電体多層膜によって容易に実現することが可能であることは既知である。
ダイクロイックプリズム18に入射した12r、12g、12bはダイクロイック膜面19によってそれぞれ透過、反射、透過されて、光路合成される。このようにして、赤色光12r、緑色光12g、青色光12b共に、投影光学系20によりスクリーン(図示せず)等の被投射面上に投射される。
本実施例のSWS偏光ビームスプリッターは、可視光領域内の光の吸収率が非常に低い(特に短波長側での吸収率が従来の偏光ビームスプリッターに比べて低い)。このようなSWS偏光ビームスプリッターを使い、更にこのSWS偏光ビームスプリッターを用いた最適な配置をとることで、偏光ビームスプリッターの光吸収を少なくすることができる。また、その光吸収量の低減による発熱を抑えることができるため、偏光ビームスプリッター内部の応力発生量を低減することができ、その応力発生に伴う光弾性の影響を小さく抑えることができる。従って、本実施例のSWS偏光ビームスプリッターを用い、更に本実施例のような最適な配置を採用することにより、コントラストの高い画像を投射することが可能な投射型画像表示装置を提供する事ができる。
また、偏光ビームスプリッターの光吸収量を低減することができ、偏光ビームスプリッターに対する冷却をさほど行わなくても良いため、冷却ファン(不図示)などの構造が簡素化する、或いは冷却ファンの回転数を下げることができ静音化に大きく寄与する。
本発明の第1実施例である色分離合成系の構成図 本発明の第1実施例におけるダイクロイック面の必要特性 本発明の第2実施例である色分離合成系の構成図 本発明の第2実施例におけるダイクロイック面の必要特性 SWS偏光ビームスプリッターにおける各偏光を示した説明図 SWS偏光ビームスプリッターの断面図を示す模式図 SWS偏光ビームスプリッターの形状を示す模式図 SWS偏光ビームスプリッターのプリズム形状を示す模式図 SWS偏光ビームスプリッターの吸収率の分光特性 特許文献1での従来の色分離合成系の構成図
符号の説明
1 光源
2 光源からの入射光
2b、2r、2g 青色光、赤色光、緑色光
3、3A 偏光変換素子
4b、4r、4g 偏光変換された青色光、赤色光、緑色光
5 ダイクロイックミラー
6、6A 偏光板
7、7A 波長選択性位相差板
8b、8r、8g 青色光、赤色光、緑色光
9 第1のSWS偏光ビームスプリッター
11b、11r、11g 青色光、赤色光、緑色光用反射型液晶パネル
12b、12r、12g 青色光、赤色光、緑色光
14 第2のSWS偏光ビームスプリッター
18 ダイクロイックプリズム(色合成素子)
19 ダイクロイック膜
20 投射光学系(投射レンズ)

Claims (7)

  1. 第1波長領域に対応する第1反射型液晶表示素子と、
    前記第1波長領域よりも波長が長い第2波長領域に対応する第2反射型液晶表示素子と、
    前記第1、2反射型液晶表示素子からの画像光を被投射面に投射する投射光学系とを有する投射型画像表示装置であって、
    前記第1波長領域の波長よりも短い周期の周期構造体を持ち、前記第1波長領域及び前記第2波長領域において、第1直線偏光を反射し、前記第1直線偏光と偏光方向が垂直する第2直線偏光を透過する特性を持つ第1偏光ビームスプリッタを備え、
    前記第1偏光ビームスプリッタが、
    前記第1波長領域の第1直線偏光を反射して前記第1反射型液晶表示素子に導き、前記第1反射型液晶表示素子から出射する前記第2直線偏光を透過して前記投射光学系に導いており、
    且つ、前記第2波長領域の第2直線偏光を透過して前記第2反射型液晶表示素子に導き、前記第2反射型液晶表示素子から出射する前記第1直線偏光を反射して前記投射光学系に導いていることを特徴とする投射型画像表示装置。
  2. 前記第1直線偏光が、前記第1偏光ビームスプリッタに対してS偏光であることを特徴とする請求項1記載の投射型画像表示装置。
  3. 前記第1波長領域は、青色光であることを特徴とする請求項1又は2に記載の投射型画像表示装置。
  4. 前記第2波長領域は、赤色光であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の投射型画像表示装置。
  5. 前記周期構造体の周期は、前記第1偏光ビームスプリッタに対するS偏光の偏光方向と平行な方向における周期であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の投射型画像表示装置。
  6. 前記周期構造体は、
    前記第1偏光ビームスプリッタに対するS偏光の偏光方向と平行な方向に周期を持つ第1の周期構造体と、前記S偏光の偏光方向に対して垂直な方向に周期を持つ第2の周期構造体とを含んでいることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の投射型画像表示装置。
  7. 前記第1波長領域の波長より長く前記第2波長領域の波長より短い第3波長領域に対応する第3反射型液晶表示素子と、
    色合成素子と、
    光源から発する白色光から、前記第3波長領域の光を分離すると共に、前記第1、2波長領域の光を前記第1偏光ビームスプリッタに導くダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーにより分離された前記第3波長領域の光を前記第3反射型液晶表示素子に導くと共に、前記第3反射型液晶表示素子から出射する画像光を前記色合成素子に導く第2偏光ビームスプリッタとを備えており、
    前記色合成素子が、前記第1偏光ビームスプリッタにより合成された前記第1波長領域の第2直線偏光と前記第2波長領域の第1直線偏光と、前記第2偏光ビームスプリッタから出射した前記第3波長領域の画像光とを合成して、前記投射光学系に導くことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の投射型画像表示装置。
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