JP5355961B2 - 投写型映像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示素子上の画像を被投写面上に拡大投写する投写型映像表示装置に関するものである。
現在、表示素子(液晶パネル等)上の画像を被投写面(スクリーン等)上に拡大投写する投写型映像表示装置(以下、「プロジェクタ」という)が商品化され広く普及している。この種のプロジェクタでは、たとえば、表示素子として3枚の透過型液晶パネルが使用され、各パネルによって変調された赤、緑、青の光をダイクロイックプリズムにて合成し、合成後の光を投写光学系にてスクリーン面上に投写する構成となっている。
ここで、ダイクロイックプリズムを透過した後の各色の光は、通常、それぞれ、一方向のみに振動する直線偏光となっている。しかし、この状態で各色光が投写光学系に入射すると、以下のように、投写光学系(レンズ群)を透過した後の光の強度分布が不均一になるとの問題が生じる。
つまり、レンズにおける光の透過率は、レンズ入射面に対しP偏光(光線の入射方向と入射点に立てた法線とを含む面内(以下、この面のことを「法線面」という)で振動する直線偏光)の状態で光が入射すると高くなり、偏光状態がS偏光(法線面に垂直な面内で振動する直線偏光)に近づくほど低くなる。ここで、各色光の偏光方向が上記のように一方向に固定されている場合には、レンズの周方向位置が変わると法線面に対する光の偏光方向が変化することとなり、その結果、レンズの周方向位置毎に光の透過率が相違するようになる。このように光の透過率が不均一になることに起因して、投写光学系(レンズ群)を透過した後の光の強度分布が不均一となってしまう。
この問題は、反射面に光が入射する際も同様に生じる。反射面においては、S偏光の状態で光が入射すると反射率が高くなり、P偏光の状態で入射すると反射率が低くなる。よって、投写光学系が凹面ミラー等の反射光学系をさらに含んでおり、レンズ群(屈折光学系)を透過した後の各色光(直線偏光)をさらに凹面ミラー等によってスクリーン面上に拡大投写するような場合には、凹面ミラーにおける反射率の不均一性に起因して、光の強度分布がさらに不均一となってしまう。
なお、ここでは、表示素子として3枚の液晶パネルを用いる例を述べたが、この問題は、表示素子として1枚の透過型液晶パネルを用いる場合等にも同様に生じる。つまり、この問題は、各色光が一方向に振動する直線偏光にて屈折光学系(レンズ群)や反射光学系(凹面ミラー)に入射する場合に等しく生じる問題である。
そこで、この問題を解消するべく、以下の特許文献1では、ダイクロイックプリズムと投写光学系の間に1/4波長板を配置し、円偏光または楕円偏光の状態で各色光を投写光学系に入射させるようにしている。こうすると、入射位置毎に偏光状態が相違することがないため、偏光状態の相違に起因する透過率や反射率の不均一性が抑制される。その結果、投写光学系を通過した後の光の強度分布を均一なものとすることができる。
特開2003−121811号公報
しかしながら、投写レンズに対し円偏光または楕円偏光の状態で光を入射させると、光の透過率は、P偏光で入射させたときの透過率とS偏光で入射させたときの透過率を平均した程度のものとなる。同様に、凹面ミラーに円偏光または楕円偏光の状態で光を入射させたときの反射率は、S偏光で入射させたときの反射率とP偏光で入射させたときの反射率を平均した程度のものとなる。
したがって、上記特許文献1の構成によれば、投写レンズにおける透過率と凹面ミラーにおける反射率が、それぞれ、投写レンズにP偏光にて光を入射させたときの透過率と凹面ミラーにS偏光にて光を入射させたときの反射率よりもかなり低下することとなる。つまり、上記特許文献1の構成によれば、光強度分布の均一性は改善されるものの、その一方で、光の利用効率が低下することとなり、プロジェクタの高輝度化が損なわれる結果となってしまう。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、均一で明るい画像を被投写面に投写可能な投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
本開示における投写型映像表示装置は、表示素子上の画像を被投写面上に拡大投写する投写型映像表示装置において、前記表示素子に照明光を導く導光光学系と、前記表示素子にて変調された変調光を拡大投写する投写光学系と、前記表示素子と前記投写光学系の間に配され前記変調光の偏光方向を前記投写光学系の光軸を中心として放射状となるよう変換する第1の偏光変換手段とを有するものである。
加えて、前記表示素子は、異なる波長帯に対応して複数配されており、前記導光光学系は、対応する波長の照明光を各表示素子に導き、前記第1の偏光変換手段は、前記各表示素子によって変調された各波長帯の変調光の偏光方向を、偏光方向毎に、前記投写光学系の光軸を中心として放射状となる方向に変換する偏光変換素子を備える。
さらに、前記第1の偏光変換手段は、異方性軸が互いに異なる複数の領域が円周方向に配列された第1の光学素子を有する。
ここで、前記表示素子は、異なる波長帯に対応して複数配されており、前記導光光学系は、対応する波長の照明光を各表示素子に導き、前記第1の偏光変換手段は、前記各表示素子によって変調された各波長帯の変調光を合成した合成光の偏光方向を一方向に揃える偏光調整素子と、該偏光調整素子によって偏光方向が揃えられた合成光の偏光方向を前記投写光学系の光軸を中心として放射状となるよう変換する偏光変換素子とを有する構成としてもよい。
上記の投写型映像表示装置において、前記第1の光学素子の前記各領域には、異方性軸が互いに異なるようにしてフォトニック結晶が配されてもよい。
上記の投写型映像表示装置において、前記投写光学系は、屈折光学系と該屈折光学系を透過した前記変調光を反射する反射光学系を備え、前記屈折光学系と前記反射光学系の間に前記変調光の偏光方向が同心円状となるよう前記変調光の偏光方向を変換する第2の偏光変換手段をさらに有する構成としてもよい。
上記の投写型映像表示装置において、前記第2の偏光変換手段は、異方性軸が互いに異なる複数の領域が円周方向に配列された第2の光学素子を有する構成としてもよい。
上記の投写型映像表示装置において、前記第2の光学素子の前記各領域には、異方性軸が互いに異なるようにしてフォトニック結晶が配されてもよい。
本発明によれば、偏光方向が投写光学系の光軸を中心として放射状となるようして変調光が投写光学系を構成する屈折光学系(レンズ群)に入射されるため、レンズ周方向位置における変調光の偏光状態を、何れの周方向位置においてもP偏光に近いものとすることができる。よって、レンズ周方向位置における光の透過率を略一様にすることができ、同時に、各周方向位置における透過率をP偏光に対応する透過率近くまで高めることができる。したがって、本発明によれば、屈折光学系(レンズ群)を透過した後の映像光の強度分布を均一なものとすることができ、同時に、映像光の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像を被投写面に投写可能な投写型映像表示装置を提供することができる。
また、偏光方向が同心円状となるようにして映像光が反射光学系(凹面ミラー)に入射されるため、ミラー周方向位置における変調光の偏光状態を、何れの周方向位置においてもS偏光に近いものとすることができる。よって、ミラー周方向位置における光の反射率を略一様にすることができ、同時に、各周方向位置における反射率をS偏光に対応する反射率近くまで高めることができる。したがって、反射光学系にて反射された後の映像光の強度分布を均一なものとすることができ、同時に、映像光の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像を被投写面に投写可能な投写型映像表示装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
<実施例1>
図1に、実施例1に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す。本実施例は、単板式のプロジェクタに本発明を適用したものである。
同図(a)に示す如く、本実施例の光学系は、光源11と、照明光学系12と、表示素子13と、偏光変換素子14と、屈折光学系15(投写光学系)を備えている。光源11は、赤色光(以下「R光」という)、緑色光(以下「G光」という)、青色光(以下「B光」という)を発光する複数のLED(Light Emitting Diode)または半導体レーザを備えている。照明光学系12は、光源11から出射されたR光、G光、B光を均一で指向性のよい照明光に変換して表示素子13に入射させる。
ここで、表示素子13に入射する際のR光、G光、B光は、何れも、偏光方向が同図Y軸方向に平行な直線偏光となっている。光源11が複数のLEDから構成される場合、照明光学系12に配されたPBS(Polarizing Beam Splitter)アレイによってR光、G光、B光の偏光方向がY軸方向に平行となるよう揃えられる。また、光源11が複数の半導体レーザから構成される場合、出射光軸を軸とする各半導体レーザの回転位置を調整することにより、R光、G光、B光の偏光方向がY軸方向に平行となるよう揃えられる。さらに、何れの場合も、表示素子13の光入射側に配された偏光板(図示せず)によって、偏光方向の乱れが解消される。
表示素子13は、光透過型の液晶パネルからなっており、入射されたR光、G光、B光を映像信号に応じて変調する。光源11からR光、G光、B光が時分割で発光される場合、表示素子13は、各色光の発光タイミングにおいて、その色光に対応する映像信号に応じた画像を描画する。また、光源11からR光、G光、B光が同時発光される場合、表示素子13は、各色光の画素位置にその色光に対応する映像信号に応じた画像を描画する。後者の場合、表示素子13には、各色光と画素位置とを対応させるカラーフィルターが配される。
表示素子13によって変調されたR光、G光、B光(映像光)は、出射側偏光板(図示せず)を介して偏光変換素子14に入射される。この際、R光、G光、B光(映像光)の偏光方向は、何れも、同図Y軸方向に平行となっている。
偏光変換素子14は、偏光方向が屈折光学系15の光軸中心から放射状となるように、R光、G光、B光(映像光)の偏光方向を変換する。屈折光学系15には、光軸方向に複数のレンズが配されている。偏光方向が変換されたR光、G光、B光(映像光)は、屈折光学系15を介してスクリーン面に拡大投写される。
同図(b)に示す如く、表示素子13は、有効表示領域の中心が屈折光学系15の光軸中心からY軸方向に距離dだけ変位するよう配置されている。したがって、表示素子13によって変調されたR光、G光、B光(映像光)は、屈折光学系15の光軸中心からこの変位方向に変位した位置において屈折光学系15に入射される。
図2(a)は、屈折光学系15の入射側レンズ面15aと表示素子13の位置関係および入射側レンズ面15aに入射する際のR光、G光、B光(映像光)の偏光方向を模式的に示す図である。図示の如く、表示素子13によって変調されたR光、G光、B光(映像光)は、偏光方向が屈折光学系15の光軸中心から放射状となる状態で、屈折光学系15の入射側レンズ面15aに入射される。
図2(b)は、偏光変換素子14の構成例を示す図である。この構成例における偏光変換素子14は、平面が正12角形で一定厚さの形状を有している。周方向に均等に分割された12の領域は、それぞれ、1/2波長板と同様の機能を有している。同一領域内における異方性軸の方位(図中矢印で示す)は同じであるが、領域間では、異方性軸の方位が互いに相違している。ここで、各領域の異方性軸の方位は、同図Y軸方向に平行な方向の直線偏光が入射されると、その偏光方向を、偏光変換素子14の中心からほぼ放射状となる方向に変換するよう設定されている。
ここで、同一領域内における異方性軸の方位は同じであるため、同じ領域を通過した光は同じ偏光方向となる。なお、各領域の異方性軸の方位は、変換後の偏光方向が、その領域を偏光変換素子14の周方向に2分割する分割線に平行となるように設定されている。したがって、厳密に言えば、この分割線から周方向に離れた位置では、変換後の偏光方向が、偏光変換素子14の中心から放射状となる方向(以下、「放射方向」という)から傾くこととなる。
しかし、ここでは、周方向における各領域の角度幅が小さい(360/12=30°)ため、放射方向に対する変換後の偏光方向のずれ角はそれほど大きくならない。このずれ角は、分割線から周方向に最も離れた位置でも精々15°程度である。このように、変換後の偏光方向が放射方向からずれるとしても、そのずれ角はそれほど大きくなく、略放射方向と同じであると見なすことができる程度のものとなる。周方向における領域分割数をさらに多くすることにより、各領域における偏光方向のずれ角をさらに小さくすることができる。
このように構成された偏光変換素子14は、その中心が屈折光学系15の光軸中心に一致し、かつ、図2(b)のL1、L2が図2(a)のL1、L2にそれぞれ一致する状態で配置される。これにより、屈折光学系15に入射する際のR光、G光、B光(映像光)の偏光方向は、偏光変換素子14によって、屈折光学系15の光軸中心から放射状となる方向とされる。
なお、偏光変換素子14における各領域は、たとえば、フォトニック結晶構造をもって形成することができる。
図3は、フォトニック結晶構造141を模式的に示す図である。図示の如く、フォトニック結晶構造141は、断面三角形状の平行な溝が形成された基板141a上に第1の層141bと第2の層141cを順番に多数積層形成したものである。第1の層141bと第2の層141cは、互いに屈折率が異なる誘電体層である。溝のピッチおよび深さと、第1の層141bと第2の層141cの屈折率および膜厚を調整することにより、フォトニック結晶構造141に1/2波長板の機能が現れる。なお、この種のフォトニック結晶構造は、フォトニックラティス社によって製品化されている。
図示の如く、光の入射方向に垂直な面内において偏光方向が異方性軸に対し角度θだけ傾いた状態で直線偏光の光をフォトニック結晶構造141に入射させると、フォトニック結晶構造141を透過した後の光の偏光方向は、異方性軸を対称軸として折り返した方向となり、異方性軸に対し−θの角度を持つこととなる。
図4(a)は、フォトニック結晶構造を図2(b)の各領域に形成した場合の偏光変換素子14の構成を模式的に示す図である。領域E1〜E12には、上記の如く変換後の偏光方向が放射方向となる方位(図中、矢印で示す)の異方性軸が設定されている。したがって、この偏光変換素子14を同図中Y軸方向に平行な偏光方向の直線偏光の光が透過すると、領域E1〜E12を透過した後の光の偏光方向は、放射方向(同図(b)に矢印で示す)となる。
なお、フォトニック結晶構造は波長選択性を有するため、偏光変換素子14をフォトニック結晶構造から構成する場合には、R光、G光、B光に対して個別に偏光変換素子を配置する必要がある。つまり、この場合、図1(a)に示す偏光変換素子14は、R光用、G光用、B光用の3つの偏光変換素子をこれら色光の進行方向に重ねて構成される。
以上のとおり、本実施例では、屈折光学系15の手前に偏光変換素子14を配することにより、屈折光学系15に入射する際のR光、G光、B光(映像光)の偏光方向が、屈折光学系15の光軸中心から放射状となる方向とされる。これにより、以下のとおり、屈折光学系を透過する際のR光、G光、B光(映像光)の透過率が改善される。
図5に示す如く、各色光の光線は、屈折光学系15を構成するレンズ151、152の各接平面Sに対し異なる角度で入射する。一般に、屈折率n1の媒質1から屈折率n2の媒質2に光が入射する際の反射率と透過率は次式で与えられる。
ここで、φ1、φ2は、それぞれ、媒質1から媒質2への入射角および屈折角、Rp、Rsは、それぞれ、入射面(媒質1と媒質2の境界面)に対してP偏光およびS偏光で光が入射する場合の反射率、Tp、Tsは、それぞれ、入射面(媒質1と媒質2の境界面)に対してP偏光およびS偏光で光が入射する場合の透過率である。
なお、R光、G光、B光は、波長が相違するため、屈折光学系15内の各レンズに対する屈折率が相違し、このため、R光、G光、B光に対する各レンズの屈折作用が相違する。これに起因して、各色光の光線は、屈折光学系15内において異なる光路を辿ることとなる。したがって、各レンズに対する各色光の光線の入射角φ1は互いに異なり、このため、各レンズに対する光線の透過率は、色毎に相違することとなる。さらに、かかる屈折率の相違が上記数1のパラメータnに影響するため、これによっても、各レンズに対する各色光の光線の透過率が相違することとなる。
図6は、屈折光学系15の光軸中心からの距離と各色光の透過率の関係をシミュレーションしたものである。なお、このシミュレーションは、屈折光学系15内に配された全てのレンズを各色光が透過した際のトータルの透過率を、各レンズの光学設計値をもとに算出したものである。
図示の如く、屈折光学系15にS偏光で各色光が入射する場合に比べP偏光で入射する場合の透過率は顕著に改善される。図1の光学系において偏光変換素子14が配置されていない場合、各色光は、Y軸方向に平行な直線偏光の状態で屈折光学系15に入射する。このため、屈折光学系15に入射する際の各色光の偏光状態は、入射側レンズの周方向位置が変化するに応じてP偏光やS偏光あるいはP偏光とS偏光の間の偏光状態となり、その結果、屈折光学系15内の全てのレンズを透過した際のトータルの透過率が周方向位置に応じて変化することとなる。したがって、偏光変換素子14が配置されていない場合には、このようにトータルの透過率が不均一となることに起因して、屈折光学系15を透過した後の光の強度分布が不均一となる。
これに対し、偏光変換素子14を配すると、上記の如く、R光、G光、B光は、入射側レンズの何れの周方向位置においても略P偏光の状態で、屈折光学系15に入射することとなる。よって、屈折光学系15内の全てのレンズを透過した際のトータルの透過率は周方向位置が変化しても変化せず、また、その透過率をP偏光に対応する透過率近くまで高めることができる。したがって、本実施例によれば、上記のように偏光変換素子14を配置することにより、屈折光学系15を透過した後の光の強度分布を周方向に均一なものとすることができ、かつ、R光、G光、B光(映像光)の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像をスクリーン上に投写することができる。
さらに、図7(a)は、フォトニック結晶構造を連続的に形成した場合の偏光変換素子14’の構成を模式的に示す図である。詳細には、各領域を極限まで小さく分割し、図7(b)に示すように、微小領域ΔE毎に、変換後の偏光方向が放射方向となる方位(図中、矢印で示す)の異方性軸が設定されている。したがって、この偏光変換素子14’を同図中Y軸方向に平行な偏光方向の直線偏光の光が透過すると、偏光変換素子14’を透過した後の光の偏光方向は、不連続な境界部分がなく、連続的に放射方向に変換される。
<実施例2>
図8に、実施例2に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す。本実施例は、3板式のプロジェクタに本発明を適用したものである。
光源21は、ランプとリフレクタから構成され、略平行な光を照明光学系22に出射する。照明光学系22は、フライアイレンズ、PBSアレイおよびコンデンサレンズを備え、表示素子(液晶パネル)26、29、36に入射する際の各色の光の光量分布を均一化させるとともに、ダイクロイックミラー23に向かう光の偏光方向を同図のY軸方向に揃える。
ダイクロイックミラー23は、照明光学系22から入射された光のうち、B光のみを反射し、R光とG光を透過する。ミラー24は、ダイクロイックミラー23によって反射されたB光をレンズ25に向かう方向に反射する。B光は、レンズ25と偏光板(図示せず)を介して、表示素子26に入射する。表示素子26は、青色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてB光を変調する。なお、表示素子26の出射側には偏光板(図示せず)が配されている。
ダイクロイックミラー27は、ダイクロイックミラー23を透過したR光およびG光のうち、G光のみを反射する。G光は、偏光板(図示せず)を介して、表示素子29に入射する。表示素子29は、緑色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてG光を変調する。なお、表示素子29の出射側には偏光板(図示せず)が配されている。1/2波長板30は、G光の偏光方向を90度回転させる。これにより、G光の偏光方向は、同図のX軸方向となる。
ダイクロイックミラー27を透過したR光は、ミラー32、34とレンズ31、33、35を介して、表示素子36に入射する。表示素子36は、赤色用の映像信号に応じて駆動され、その駆動状態に応じてR光を変調する。なお、表示素子36の入射側と出射側には偏光板(図示せず)が配されている。
ダイクロイックプリズム37は、表示素子26、29、36によって変調されたB光、G光およびR光のうち、B光とR光を反射するとともにG光を透過し、これにより、B光、G光およびR光を色合成する。なお、B光とR光は、ダイクロイックプリズム37の反射面に対しS偏光で入射し、G光は、ダイクロイックプリズム37の反射面に対しP偏光で入射する。
偏光変換ユニット38は、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心から放射状となるように、R光、G光、B光(映像光)の偏光方向を変換する。屈折光学系39には、光軸方向に複数のレンズが配されている。偏光方向が変換されたR光、G光、B光(映像光)は、屈折光学系39を介してスクリーン面に拡大投写される。
図9は、表示素子26、29、36から屈折光学系39までの構成をさらに詳細に示す図である。同図に示す如く、表示素子26、29、36は、有効表示領域の中心が屈折光学系39の光軸中心からY軸方向に距離dだけ変位するよう配置されている。したがって、表示素子26、29、36によって変調されダイクロイックプリズム37によって合成されたR光、G光、B光(映像光)は、屈折光学系39の光軸中心からこの変位方向に変位した位置において屈折光学系39に入射される。
なお、本実施例において、偏光変換ユニット38は、波長選択性の1/2波長板381と偏光変換素子382から構成されている。ここで、1/2波長板381は、G光の偏光方向のみを90度回転させる。これにより、G光の偏光方向は図中Y軸方向に平行となり、B光、R光の偏光方向に整合する。したがって、R光、G光、B光(映像光)は、上記実施例1と同様、Y軸に平行な直線偏光の状態にて、偏光変換素子382に入射する。偏光変換素子382は、上記実施例1と同様に構成および配置されている。よって、偏光変換素子382を透過したR光、G光、B光(映像光)は、上記実施例1と同様、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心から放射状となる状態にて屈折光学系39に入射される。
このように、本実施例においても上記実施例1と同様、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心から放射状となる状態にて屈折光学系39に入射されるため、上記実施例1と同じく、屈折光学系39を透過した後の光の強度分布を均一化でき、かつ、R光、G光、B光(映像光)の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像をスクリーン上に投写することができる。
<実施例3>
図10に、実施例3に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す。本実施例は、屈折光学系から出射された映像光を反射光学系にてスクリーンに向けて拡大投写する斜め投写型のプロジェクタに本発明を適用したものである。
図において、光源21から屈折光学系39までの構成は、上記実施例2と同様である。本実施例では、屈折光学系39の後段に、偏光変換素子40と、反射光学系を構成する反射ミラー41が配されている。
偏光変換素子40は、R光、G光、B光(映像光)の偏光方向が屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状となるように、R光、G光、B光(映像光)の偏光方向を変換する。反射ミラー41は、非球面ミラーあるいは自由曲面ミラーから構成され、屈折光学系39から入射された投写光を広角化してスクリーン上へ投写する。なお、ここでは、屈折光学系39と反射ミラー41によって投写光学系が構成されている。
図11は、偏光変換ユニット38から反射ミラー41までの構成を側面から見たときの模式図である。反射ミラー41は、反射面の輪郭が閉じた円となっている完全な形状の凹面ミラーからR光、G光、B光(映像光)が入射する有効入射領域以外の領域を切り欠いた形状となっている。反射ミラー41は、完全な形状の凹面ミラーとしたときの光軸中心が屈折光学系39の光軸中心に一致するよう配置されている。図示の如く、屈折光学系39を透過したR光、G光、B光(映像光)は、偏光変換素子40を介して反射ミラー41に入射され、反射ミラー41によってスクリーン上に拡大投写される。この際、R光、G光、B光(映像光)は、偏光変換素子40の作用によって、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状となるように反射ミラー41に入射される。
図12は、表示素子26、29、36から反射ミラー41までの構成をさらに詳細に示す図である。上記実施例2で述べた如く、表示素子26、29、36は、有効表示領域の中心が屈折光学系39の光軸中心からY軸方向に距離dだけ変位するよう配置されている。したがって、表示素子26、29、36によって変調されダイクロイックプリズム37によって合成されたR光、G光、B光(映像光)は、屈折光学系39の光軸中心からこの変位方向に変位した位置において屈折光学系39に入射される。その後、R光、G光、B光(映像光)は屈折光学系39を斜め上方向に進み、偏光変換素子40を介して反射ミラー41に入射する。
以下、図12の(ア)〜(オ)の位置におけるR光、G光、B光(映像光)の偏光状態を図13から図17を参照して説明する。図13から図17は、何れも、ダイクロイックプリズム17から反射ミラー41に向かう方向に各位置を見たときの状態を概念的に示したものである。
なお、図13から図17には、表示素子29、36、37の有効表示領域(図中には映像光エリアと記載)内にa〜iの9個の点が参照点として設定され、これら各参照点における偏光方向が実線矢印で示されている。実際には、表示素子29、36、37の各部から出射した光線は広がりを持っているため、a〜iの各参照点から出射した光線は、ある程度重なることとなり、これらの点における実際の光線は、図13から図17に示す状態から偏光方向がややずれたり、複数の偏光成分が混じった状態となる。しかし、各参照点における光線の多くは、図13から図17に示す理想的な偏光状態となっており、よって、ここでは、この理想的な偏光状態をもとに、図12の(ア)〜(オ)の位置における偏光状態を説明することとする。
図13は、図12の(ア)の位置(ダイクロイックプリズム37と1/2波長板381の間の位置)における偏光状態を示す図である。同図(a)はR光とB光の偏光状態、同図(b)はG光の偏光状態である。上述の如く、(ア)の位置では、R光とB光はY軸に平行な直線偏光となっており、G光はY軸に垂直な直線偏光となっている。
図14(a)は、図12の(イ)の位置(1/2波長板381と偏光変換素子382の間の位置)における偏光状態を示す図である。上述の如く、G光の偏光方向が1/2波長板318によって90度回転されるため、(イ)の位置では、R光、G光、B光の何れもY軸に平行な直線偏光となっている。
図14(b)は、図12の(ウ)の位置(偏光変換素子382と屈折光学系39の間の位置)における偏光状態を示す図である。R光、G光、B光(映像光)の偏光方向は、上述した偏光変換素子382による偏光変換作用により屈折光学系39の光軸中心から放射状となる方向に変換される。このため、(ウ)の位置において、R光、G光、B光は、屈折光学系39の光軸中心から放射状となる方向の直線偏光にて屈折光学系39に入射する。
なお、図14(b)には、偏光変換素子382の各分割領域における異方性軸の方位が点線矢印にて示されている。図示の例では、映像光エリアは、12の分割領域のうち下側の5つの分割領域に掛かっており、これ以外の7つの分割領域には掛かっていない。よって、この例の場合には、映像光エリアが掛からない7つの分割領域を省略しても良い。
図15(a)は、図12の(エ)の位置(屈折光学系39と偏光変換素子40の間の位置)における偏光状態を示す図である。屈折光学系39を透過する前の映像光エリア内の任意の光線位置は、屈折光学系39を透過することにより、屈折光学系39の光軸中心に対し反対側に所定比率で折り返した位置へと移動する。よって、(エ)の位置における映像光エリア内の各光線位置の偏光状態は、このように折り返す前の対応する光線位置における偏光状態と等しくなる。すなわち、映像光エリア内の参照点a〜iは、屈折光学系39を透過することにより、図15(a)に示す位置へと移動し、これら参照点a〜iにおける偏光方向は、屈折光学系39を透過前の参照点a〜iにおける偏光方向(図14(b)参照)と同じとなる。
図15(b)は、図12の(オ)の位置(偏光変換素子40と反射ミラー41の間の位置)における偏光状態を示す図である。図中、各分割領域には、その領域の異方性軸の方位が点線矢印にて示されている。R光、G光、B光(映像光)の偏光方向は、偏光変換素子40による偏光変換作用により、屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状となる方向に変換される。
なお、偏光変換素子40は、上記実施例1で述べたフォトニック結晶構造をもって構成することができる。この場合、各分割領域のフォトニック結晶構造の異方性軸は、図15(a)に示す偏光状態にてR光、G光、B光(映像光)が入射されたときに、各分割領域を透過した後の偏光方向が、図15(b)に示すように屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状となる方向に変換されるように設定される。また、上述の如くフォトニック結晶構造は波長選択性を有するため、このようにフォトニック結晶構造をもって偏光変換素子40を構成する場合には、R光、G光、B光に対して個別に偏光変換素子を配置する必要がある。つまり、この場合、偏光変換素子40は、R光用、G光用、B光用の3つの偏光変換素子をこれら色光の進行方向に重ねて構成される。なお、図14の場合と同様、12の分割領域のうち映像光エリアが掛からない分割領域は省略しても良い。
図16は、反射ミラー41に入射する際のR光、G光、B光(映像光)の偏光状態を示す図である。映像光エリア内の各光線位置の偏光方向は、図15(b)の場合と同じく、屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状となる方向である。他方、反射ミラー41は、上記の如く、反射面の輪郭が閉じた円となっている完全な形状の凹面ミラーからR光、G光、B光(映像光)が入射する有効入射領域以外の領域を切り欠いた形状となっており、完全な形状の凹面ミラーとしたときの光軸中心が屈折光学系39の光軸中心に一致するようにして配置されている。したがって、図16に示すように、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心を中心として同心円状の方向となる状態にて映像光エリア内の光線が反射ミラー41に入射すると、ミラー面上の任意の入射位置におけるR光、G光、B光(映像光)の偏光状態は、ミラー面に対しS偏光またはS偏光に近い状態となる。
このように本実施例ではR光、G光、B光(映像光)が何れの入射位置においてもS偏光またはS偏光に近い状態で反射ミラー41に入射されるため、反射ミラー41におけるR光、G光、B光(映像光)の反射率が、偏光変換素子40を配さない場合に比べ改善される。
図17は、反射ミラー41に対する各色光の入射角と反射率の関係をシミュレーションしたものである。
図示の如く、反射ミラー41にP偏光で各色光が入射する場合に比べS偏光で入射する場合の反射率は高くなる。他方、図17の光学系において偏光変換素子40が配置されていないと、各色光は、図15(a)に示す偏光状態で反射ミラー41に入射する。この場合、反射ミラー41に入射する際の各色光の偏光状態は、P偏光またはP偏光からS偏光へと近づいた状態となる。このため、反射ミラー41における各色光の反射率は低くなり、また、入射位置に応じて反射率が相違することとなる。したがって、偏光変換素子40が配置されていない場合には、このように反射率が不均一かつ低くになることに起因して、反射ミラー41により反射された後の光の強度分布が不均一となり、また、光の強度自体も減衰することとなる。
これに対し、偏光変換素子40を配すると、上記の如く、R光、G光、B光は、何れの入射位置においてもS偏光またはS偏光に近い状態で反射ミラー41に入射されるため、反射ミラー41における反射率は略一様となり、また、その反射率を高めることができる。したがって、本実施例によれば、上記のように偏光変換素子40を配置することにより、反射ミラー40にて反射された後の光の強度分布を均一化することができ、かつ、R光、G光、B光(映像光)の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像をスクリーン上に投写することができる。
なお、本実施例では、上記実施例2と同様、屈折光学系39の手前に偏光変換ユニット38が配されているため、屈折光学系39を透過する際のR光、G光、B光(映像光)の強度ムラおよび利用効率が改善されている。本実施例では、さらに、反射ミラー41の手前に偏光変換素子40を配することにより、反射ミラー41にて反射される際のR光、G光、B光(映像光)の強度ムラおよび利用効率が改善され、その結果、投写光学系全体における強度ムラおよび利用効率が改善される。
<実施例4>
上記実施例2では、図9に示すように、偏光変換ユニット38を波長選択性の1/2波長板381と偏光変換素子382から構成し、1/2波長板381にてG光の偏光方向をR光、B光に揃えた後に、偏光変換素子382にて各色光の偏光方向を屈折光学系39の光軸中心から放射状となるように変換するようにしたが、1/2波長板381にてG光の偏光方向を調整することなく、偏光変換素子382にて直接、各色光の偏光方向を屈折光学系39の光軸中心から放射状となるように変換するよう構成することもできる。
図18に、この場合の構成例を示す。ここでは、偏光変換ユニット38がG光用の偏光変換素子383と、R光、B光用の偏光変換素子384から構成されている。偏光変換素子383は、同図X軸方向の偏光方向にて入射するG光に作用して、G光の偏光方向を屈折光学系39の光軸中心から放射状となる方向に変換する。また、偏光変換素子384は、同図Y軸方向の偏光方向にて入射するR光、B光に作用して、これら色光の偏光方向を屈折光学系39の光軸中心から放射状となる方向に変換する。
ここで、偏光変換素子383、384は、上記と同様、周方向に分割された各領域の異方性軸の方位が調整された構成とすることができる。たとえば、各領域に、異方性軸の方位が異なるフォトニック結晶構造を形成することにより偏光変換素子383、384を構成できる。この場合、偏光変換素子384は、R光用、B光用の2つの偏光変換素子をこれら色光の進行方向に重ねて構成される。
図19に、偏光変換素子383、384における異方性軸の方位を示す。領域E1〜E12における異方性軸の方位は、同図中に矢印で示されている。同図(a)は、G光用の偏光変換素子383における異方性軸の方位を示し、同図(b)は、R光用、B光用の偏光変換素子384における異方性軸の方位を示している。
同図(a)に示す偏光変換素子383に対し図中X軸方向に平行な偏光方向のG光が入射すると、その偏光方向が、偏光変換素子383の中心から略放射状となる方向に変換される。また、同図(b)に示す偏光変換素子384に対し図中Y軸方向に平行な偏光方向のR光、B光が入射すると、これら色光の偏光方向が、偏光変換素子384の中心から略放射状となる方向に変換される。
このように構成された偏光変換素子383、384は、その中心が屈折光学系39の光軸中心に一致し、かつ、図19(a)および(b)のL1、L2が、それぞれ、図18のY軸、X軸に平行となる状態で配置される。これにより、屈折光学系39に入射する際のR光、G光、B光(映像光)の偏光方向は、偏光変換素子383、384によって、屈折光学系39の光軸中心から放射状となる方向に変換される。
本実施例においても、上記実施例2と同様、偏光方向が屈折光学系39の光軸中心から放射状となる状態にてR光、G光、B光(映像光)が屈折光学系39に入射されるため、屈折光学系39を透過した後の光の強度分布を均一化でき、かつ、R光、G光、B光(映像光)の利用効率を高めることができる。よって、均一で明るい画像をスクリーン上に投写することができる。
また、本実施例によれば、上記実施例2に比べ、1/2波長板381を省略できるため、構成の簡素化とコストの低減を図ることができる。なお、本実施例の構成を実施例3に適用することも勿論可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって制限されるものではない。また、本発明の実施形態は上記の他、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施例2または3では、R光、G光、B光を表示素子によって変調し、変調後の光をダイクロイックプリズムによって合成するようにしたが、これらの波長帯以外の光をさらに対応する表示素子にて変調させ、変調後の光をB光、G光、R光とともに合成して屈折光学系39に入射させるようにしても良い。
また、上記実施例では、各色光を変調する素子として透過型の表示素子を用いたが、反射型の表示素子を用いたプロジェクタに本発明を適用することも可能である。また、各色光の表示素子をダイクロイックプリズム37のどの面に対向させるかについても、上記実施の形態以外の方法を適宜採用することができ、たとえば、図12におけるB光用の表示素子26とR光用の表示素子36を入れ替え、B光の方を、レンズ31、33を介して表示素子に入射させるようにしても良い。
なお、図8および図10の構成例では、ダイクロイックプリズム37の反射効率と透過効率を考慮して、B光とR光はS偏光にて、G光はP偏光にて、ダイクロイックプリズム37に入射させるようにしたが、偏光方向に基づくダイクロイックプリズム37の反射効率と透過効率を考慮する必要がない場合には、ダイクロイックプリズム37に対し任意の偏光状態にて各色光を入射させることができる。この場合、図8および図10の構成から1/2波長板30が省略される。
このようにダイクロイックプリズム37に対し任意の偏光状態にて各色光を入射させ得る場合には、必ずしも、上記の如く偏光変換素子382をダイクロイックプリズム37の後段側に配置する必要はなく、R光用、G光用、B光用の偏光変換素子をそれぞれ表示素子26、29、36とダイクロイックプリズム37の間に配置することも可能である。この場合、各色光用の偏光変換素子は、ダイクロイックプリズム37によって合成された後の各色光の偏光方向が屈折光学系39の光軸中心に対し放射状となるように構成および配置される。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施例1に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す図 実施例1に係る屈折光学系入射時の偏光状態と偏光変換素子の構成例を示す図 実施例1に係る偏光変換素子の構成例を示す図 実施例1に係る偏光変換素子の構成例と変換後の偏光方向を示す図 実施例1の効果を説明する図 実施例1の効果を説明する図 実施例1に係る偏光変換素子の変形例と拡大した中心部の異方性軸を示す図 実施例2に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す図 実施例2に係る光学系の一部をより詳細に示す図 実施例3に係るプロジェクタの構成(光学系)を示す図 実施例3に係る光学系の一部と光の投写状態を示す図 実施例3に係る光学系の一部をより詳細に示す図 図12の位置(ア)における偏光状態を模式的に示す図 図12の位置(イ)(ウ)における偏光状態を模式的に示す図 図12の位置(エ)(オ)における偏光状態を模式的に示す図 実施例3に係る反射ミラー入射時の偏光状態を模式的に示す図 実施例3の効果を説明する図 実施例4に係る光学系の一部を詳細に示す図 実施例4に係る偏光変換素子の構成を示す図
符号の説明
11 … 光源
12 … 照明光学系
13 … 表示素子
14 … 偏光変換素子
15 … 屈折光学系
21 … 光源
22 … 照明光学系
23、27 … ダイクロイックミラー
24、32、34 … ミラー
25、28、31、33、35 … レンズ
26、29、36 … 表示素子
37 … ダイクロイックプリズム
38 … 偏光変換ユニット
381 … 1/2波長板
382 … 偏光変換素子
39 … 屈折光学系
40 … 偏光変換素子
41 … 反射ミラー(反射光学系)
383 … 偏光変換素子(G光用)
384 … 偏光変換素子(R光、B光用)

Claims (5)

  1. 異なる波長帯に対応して複数配される表示素子上の画像を被投写面上に拡大投写する投写型映像表示装置であって
    表示素子に対応する波長の照明光を導く導光光学系と、前記表示素子にて変調された変調光を拡大投写する投写光学系と、前記表示素子と前記投写光学系の間に配され、前記各表示素子によって変調された各波長帯の変調光の偏光方向を、偏光方向毎に、前記投写光学系の光軸を中心として放射状となるよう変換する第1の偏光変換手段と、を有する投写型映像表示装置において、
    前記第1の偏光変換手段は、異方性軸が互いに異なる複数の領域が円周方向に配列された第1の光学素子を有することを特徴とする投写型映像表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型映像表示装置において、
    前記第1の光学素子の前記各領域には、異方性軸が互いに異なるようにしてフォトニック結晶が配されていることを特徴とする投写型映像表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の投写型映像表示装置において、
    前記投写光学系は、屈折光学系と該屈折光学系を透過した前記変調光を反射する反射光学系を備え、
    前記屈折光学系と前記反射光学系の間に前記変調光の偏光方向が同心円状となるよう前記変調光の偏光方向を変換する第2の偏光変換手段をさらに有することを特徴とする投写型映像表示装置。
  4. 請求項3記載の投写型映像表示装置において、
    前記第2の偏光変換手段は、異方性軸が互いに異なる複数の領域が円周方向に配列された第2の光学素子を有することを特徴とする投写型映像表示装置。
  5. 請求項4記載の投写型映像表示装置において、
    前記第2の光学素子の前記各領域には、異方性軸が互いに異なるようにしてフォトニック結晶が配されていることを特徴とする投写型映像表示装置。
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