JP2009150156A - 道路橋の荷重支持型伸縮装置 - Google Patents

道路橋の荷重支持型伸縮装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長大な道路橋用としてふさわしく、優れた耐荷力と耐久強度の荷重支持型伸縮装置を提供する。
【解決手段】遊間(S)を挟んで平行に延在する起立フエイスプレート(5a)(5b)並びに起立仕切りプレート(17a)(17b)と、その前側位置のフエイスプレートを貫通して橋軸方向へ延在する多数の連立フィンガープレート(Fa)(Fb)とから成り、仕切りプレートに固着されたフィンガープレートの後プレート片(18a)(18b)と連続一枚物の延長プレートアンカー(21a)(21b)を仕切りプレートから、フィンガープレートにおける少なくとも1個おきでの間引き状態として後向き一体的に張り出して、そのプレートアンカー同志の隣り合う左右相互間隔(W1)を床版(1)へ打ち込まれる差し筋アンカー(29a)(29b)の「あき」が後打ちコンクリート(Ca)(Cb)の粗骨材における最大寸法の4/3倍以上となるように広く確保した。
【選択図】図1

Description

本発明は道路橋の荷重支持型伸縮装置に係り、殊更遊間(継ぎ目)の伸縮量として約150〜600mmを必要とする長大な道路橋に適用するも、優れた耐荷力と耐久性並びに止水効果を得られるように工夫したものである。
遊間(継ぎ目)の伸縮量が約150mm以上の長大橋にふさわしい「フィンガージョイント」と称する荷重支持型伸縮装置については、特公平2−16805号公報や特許第2669802号公報、特開2005−105670号公報などに記載されている。
そのうち、特開2005−105670号公報に記載された伸縮装置が、継ぎ目遊間(X)上での櫛形態として交互に噛み合いオーバーラップするフィンガー前部(4a)(5a)同志の上縁部に、水平な張り出し縁部(4c)(5c)を各々具備している点、又そのフィンガー前部(4a)(5a)の側面とウエブ板(2)(3)とから囲まれた噛み合い空隙部に、ゴム状物質(7)の止水材を保有している点、更にウエブ板(2)(3)同志の受け板(2a)(3a)から継ぎ目遊間(X)へ吊り下がる止水用シール部材(21)の内部に、弾性体(24)が充填されている点で、本発明に最も近似する公知技術であると考えられる。
特公平2−16805号公報 特許第2669802号公報 特開2005−105670号公報
上記特開2005−105670号に係る公知発明では、二輪車のタイヤがフィンガー前部(4a)(5a)同志の噛み合い空隙部へ嵌まり込む危険性を回避するために、10〜20mmの基本的な板厚を有する連続一枚物として、各々垂直なウエブ板(2)(3)へ直交する貫通状態に固着一体化されたフィンガー主体(4)(5)が、50mmの間隔(中心間距離)を保って平行に配列されている関係上(段落〔0020〕、〔0027〕を参照)、その後打ちコンクリートにより埋設されるフィンガー後部(4b)(5b)も同じ10〜20mmの板厚として、やはり50mmの間隔を保って平行に延長することとなる。
そうすると、平行なフィンガー後部(4b)(5b)同志の隣り合う相互間(50mm)から、床版(20)の埋設鉄筋(23)が予じめ起立していたり、又そのフィンガー後部(4b)(5b)と干渉する埋設鉄筋(23)を切断して、これに代る差し筋アンカーを上記50mmの相互間から床版(20)へ打ち込んだりした場合に、その差し筋アンカーの太さを今16mmと仮定して言えば、これと上記フィンガー後部(4b)(5b)との隣り合う相互間隔は、狭小な17mmとなってしまい、使用される後打ちコンクリートにおける25mmの最大寸法を備えた粗骨材が、上記差し筋アンカーの周囲に充分行きわたらず、コンクリート標準示方書の規定要件に違反する。
橋梁上部工の鉄筋コンクリート場所打ちスラブに適用する骨材の最大寸法としては、25mmであることが標準化されており(出典:設計便覧、第1編土木工事共通編、近畿他方整備局・H16.4)、又コンクリート標準示方書〔構造性能照査編〕には「鉄筋のあき」について、「はりにおける軸方向鉄筋の水平のあきは、20mm以上、粗骨材の最大寸法の4/3倍以上、鉄筋の直径以上としなければならない。また、コンクリートの締固めに用いる内部振動機を挿入できるように、水平のあきを確保しなければならない。」と規定されているにも拘らずである。
その結果、フィンガー主体(4)(5)がウエブ板(2)(3)の下端部を回動支点として前下がりに撓もうとする曲げモーメント(引き抜き力)に対し、効果的な抵抗力が発揮される後打ちコンクリートの正常な締固め状態を得られず、伸縮装置としての耐荷強度や耐久性が低下するのであり、致命的な欠陥となる。
まして、フィンガー後部(4b)(5b)同志の隣り合う相互間に介在する支持鉄筋(6)(6)を、ウエブ板(2)(3)から後向き一体的に張り出し形成した場合(段落〔0026〕を参照)、その支持鉄筋(86)(6)とフィンガー後部(4b)(5b)との隣り合う相互間隔は、ますます狭小となって、床版(20)の埋設鉄筋(23)と必らずや干渉するため、その埋設鉄筋(23)をいたずらに数多く切断しなければならず、床版(20)の著しい強度低下を招くのであり、更にこれを切断しても、その代りの差し筋アンカーを床版(20)へ効果的に打ち込むことができず、上記致命的な欠陥が一層顕著に発生してしまうことになる。
又、同じく特開2005−105670号に係る公知発明では、上記フィンガー前部(4a)(5a)同志の噛み合い空隙部に充填されたゴム状物質(7)と、その下部に対応位置する止水用シール部材(21)の弾性体(24)とから、言わば重畳的な止水構造が形作られているとしても、上記フィンガー前部(4a)(5a)は上縁部だけに水平な張り出し縁部(4c)(5c)を備えた断面T字形として、そのフィンガー前部(4a)(5a)同志の交互にオーバーラップする中央位置が、下向き全開状態に放任されているため、路面から泥水や土砂などの繰り返し進入を受けると、その堆積重量によりゴム状物質(7)と延いてはシール部材(21)の弾性体(24)とが、ジョイント部材(J1)(J2)から継ぎ目遊間(X)へ容易に抜け落ちてしまうこととなり、止水効果を耐用的に維持することができない問題もある。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では道路橋の遊間を挟んで対立する位置関係として橋幅方向に沿い延在し、且つその下端部付近からほぼ水平な止水材受け台が上記遊間側への前向き一体的に張り出された一対の平行な起立フエイスプレートと、
その各起立フエイスプレートへ一定角度だけ交叉する貫通状態として組み付け一体化されることにより、二輪車のタイヤが嵌まり込まない狭幅な左右相互間隔を保って橋軸方向に沿い延在する多数の平行な連立フィンガープレートとから成り、
両起立フエイスプレートの壁面から遊間側への前向きに各々張り出す連立フィンガープレートの前プレート片同志を、その遊間上での交互に噛み合う櫛形態としてオーバーラップさせると共に、その前プレート片同志の隣り合う左右相互間へウレタンフォームなどの伸縮可能な止水材を悉く充填する一方、
両起立フエイスプレートの壁面から反対側への後向きに各々張り出す連立フィンガープレートの後プレート片を、床版の箱抜き凹所へ後打ちコンクリートにより埋設一体化する道路橋の荷重支持型伸縮装置において、
各起立フエイスプレートの背後位置へ起立仕切りプレートを、その起立フエイスプレートとの一定な前後相互間隔を保つ平行に延在させて、上記連立フィンガープレートにおける後プレート片の後端部をその各起立仕切りプレートへ悉く取り付け固定すると共に、
各起立仕切りプレートの壁面から上記連立フィンガープレートにおける少なくとも1個おきでの広幅な左右相互間隔を保って、その後プレート片と連続する一枚物である延長プレートアンカーの複数又は後プレート片と別個なスタッドアンカーの複数を後向き一体的に張り出すことにより、
その延長プレートアンカー同志又はスタッドアンカー同志の隣り合う左右相互間隔を、その内部から床版へ打ち込まれる差し筋アンカーの「あき」が後打ちコンクリートの粗骨材における最大寸法の4/3倍以上となるように広く確保したことを特徴とする。
又、請求項2では各起立仕切りプレートの壁面から連立フィンガープレートにおける少なくとも2個おきでの広幅な左右相互間隔を保って、その後プレート片と連続する一枚物である複数の延長プレートアンカーを後向き一体的に張り出すと共に、
その延長プレートアンカー同志の隣り合う左右相互間に介在する少なくとも1本の補強用追加スタッドアンカーを、上記起立仕切りプレートの壁面から後向き一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項3では橋幅方向に沿って横架されるほぼ水平な組立鉄筋を下方から受け止め支持すべく、延長プレートアンカーの上端縁と補強用追加スタッドアンカーの上端縁とをほぼ同等高さとなるように設置したことを特徴とする。
請求項4では各連立フィンガープレートの後プレート片へ、少なくとも1本の埋込みアンカーとなる補強板又は補強棒を組み付け横架させると共に、
各起立フエイスプレートと各起立仕切りプレートとの前後相互間へ、後打ちコンクリートを打設することを特徴とする。
請求項5では各連立フィンガープレートにおける前プレート片の上端縁のみならず、その後プレート片の上端縁も路面として表出させると共に、
各起立仕切りプレートの壁面から除雪作業車の刃先逃し用となる誘導プレートの複数を、後向き一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項6では両起立フエイスプレートから遊間側への前向き一体的に張り出す止水材受け台同志を、上記遊間上でのオーバーラップする状態に保ち且つその相互間に一定の高低段差を与えたことを特徴とする。
請求項7では各連立フィンガープレートの前プレート片を、その上端縁から路面となる天井フランジが左右両側又は片側への横向き一体的に張り出すと共に、各起立フエイスプレートの止水材受け台よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁から止水材受けとなる床フランジが左右両側への横向き一体的に張り出す全体的な断面ほぼエ字形又はほぼユ字形に造形したことを特徴とする。
請求項8では各連立フィンガープレートの前プレート片が各起立フエイスプレートの止水材受け台よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁だけを、その止水材受け台よりも一定高さだけ浮上する設置状態に保ち、
その浮上した先端部の下端縁から止水材受けとなる床フランジを左右両側への横向き一体的に張り出すと共に、
上記止水材受け台から遊間の内部に沿って横架する弾性の止水材受けベルトを吊り下げたことを特徴とする。
更に、請求項9では橋幅方向に沿い延在する起立フエイスプレート並びに起立仕切りプレートと、橋軸方向に沿い延在する連立フィンガープレートとを斜橋用として、非直角の一定角度だけ交叉させたことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、橋幅方向に沿って起立フエイスプレートと平行に延在する起立仕切りプレートの壁面から、後向き一体的に張り出された複数の延長プレートアンカー同志又は別個なスタッドアンカー同志の隣り合う左右相互間隔を、その内部から床版へ打ち込まれる差し筋アンカーの「あき」が、後打ちコンクリートの粗骨材における最大寸法の4/3倍以上となるように広く確保しているため、冒頭に述べたコンクリート標準示方書の規定要件を満足し、その内部へ確実に挿入できる振動機により、上記差し筋アンカーの周囲へ後打ちコンクリートを支障なく廻り込み浸透させて、その後打ちコンクリートの正常な締固め状態と、延いては伸縮装置としての優れた耐荷強度や耐久性を得られる効果がある。
つまり、連立フィンガープレートにおける前プレート片同志の隣り合う左右相互間隔を、二輪車のタイヤが嵌まり込まない狭幅な50mm、上記差し筋アンカーの太さを16mm、後打ちコンクリートにおける粗骨材の最大寸法を25mmであると仮定して、冒頭に述べた公知発明のそれらと同じ条件・基準のもとで比較した場合、本願請求項1に係る発明の構成ではその差し筋アンカーの周囲に、上記粗骨材の最大寸法(25mm)の4/3倍以上となる34mmの「あき」が確保されるため、上記効果を達成できるのである。
その際、床版の箱抜き凹所へ後打ちコンクリートにより埋設一体化されることとなる上記延長プレートアンカー又はスタッドアンカーは、連立フィンガープレートにおける少なくとも1個おきでの広幅な左右相互間隔を保っており、その連立フィンガープレートを形作っている前プレート片並びに後プレート片との配列関係上、これらを言わば間引きした状態として個数が減少しているため、物理的な強度の低下するおそれなしとしないが、上記連立フィンガープレートは前プレート片と後プレート片との連続一枚物として、起立フエイスプレートへ貫通する状態に組み付け一体化されており、しかもその後プレート片の後端部が起立フエイスプレートと平行な起立仕切りプレートに取り付け固定されている。
その結果、起立フエイスプレートと起立仕切りプレートとの前後相互間へ、後打ちコンクリートが打設されることとも相俟って、上記物理的な強度の低下を招くおそれはなく、連立フィンガープレートが路面からの輪荷重を受けることにより、その起立フエイスプレートの下端部を回動支点として前下がりに撓もうとする曲げモーメント(引き抜き力)に対し、効果的な抵抗力を発揮させることができる。
そして、このような効果の達成については、起立フエイスプレートの背後に位置する起立仕切りプレートの下端部が、その起立フエイスプレートの下端部と平行に延在する言わば2本脚として、連立フィンガープレートを支持していることも有機的に働くこととなり、その意味でも伸縮装置の耐荷力と耐久性が著しく向上するのである。
特に、請求項2の構成を採用することにより、起立仕切りプレートから後向き一体的に張り出す複数の延長プレートアンカーを、例えば連立フィンガープレートにおける2個おきでの広幅な左右相互間隔に保って、その内部へ1本のほぼ水平な補強用追加スタッドアンカーと、2列に点在分布するほぼ垂直な差し筋アンカーとを配列設置したり、又同じく複数の延長プレートアンカーを例えば連立フィンガープレートにおける3個おきでの一層広幅な左右相互間隔に保って、その内部へ2本のほぼ水平な補強用追加スタッドアンカーと、3列に点在分布するほぼ垂直な差し筋アンカーとを配列設置したりするならば、床版の箱抜き凹所をいたづらに深く刳り取ることもなく、その遊間における伸縮量の大小変化に応じた伸縮装置としての耐荷強度や耐久性を得られる効果があり、このような効果の達成については上記延長プレートアンカーが連立フィンガープレート自身の一部として、その前・後プレート片との連続1枚物であることも相乗的に働くこととなる。
その場合、請求項3の構成を採用するならば、連立フィンガープレートの延長プレートアンカーと補強用追加スタッドアンカーへ、上方からほぼ水平状態に自づと横架される組立鉄筋と、ほぼ垂直な差し筋アンカーとをすばやく確実に交叉させることができ、その施工現場での組立作業性が著しく向上する。
又、請求項4の構成を採用するならば、連立フィンガープレートの後プレート片同志をその補強板の設置による格子形態又は補強棒の串刺し貫通によって、高剛性に組立一体化することができ、しかも上記補強板又は補強棒を起立フエイスプレートと起立仕切りプレートとの前後相互間へ打設される後打ちコンクリートの埋設アンカーとして、上記連立フィンガープレートが前下がりに撓もうとする曲げモーメントに対し、効果的な抵抗力を発揮させることにも寄与する。
請求項5の構成を採用するならば、その複数の誘導プレートによって、除雪作業車の刃先を逃がし保護することができ、このような誘導プレートは起立仕切りプレートにおける壁面の上部位置から後向き一体的に張り出す限り、延長プレートアンカーの上端縁に取り付け固定しても良く、又その連立フィンガープレートの延長プレートアンカー同志や別個なスタッドアンカー同志の隣り合う左右相互間へ介在させてもさしつかえない。
請求項6の構成を採用するならば、連立フィンガープレートにおける前プレート片同志の左右相互間へ充填された止水材を、その両起立フエイスプレートからオーバーラップ状態に張り出す止水材受け台によって、その中央部から遊間へ抜け落ちることなく保持することができ、冒頭に述べた公知発明の課題が解消されるほか、その遊間が夏期に狭く収縮しても、上記止水材受け台同志の衝突するおそれがない。
更に、請求項7の構成を採用するならば、全体的な断面ほぼエ字形又はほぼユ字形に造形された前プレート片の床フランジにより、止水材が遊間へ抜け落ちるおそれを防止できる一方、その止水材が路面へ盛り上がるおそれを、同じく前プレート片の天井フランジにより防止でき、しかもその天井フランジにより路面を広幅に拡大し得る効果もある。
請求項8の構成を採用するならば、連立フィンガープレートにおける前プレート片同志の左右相互間へ充填された止水材が、遊間へ抜け落ちるおそれを、その起立フエイスプレートから張り出す止水材受け台と、上記前プレート片の床フランジと、更に止水材受け台から吊り下がる止水材受けベルトとによって、完全に防止することができ、しかも遊間が夏期に狭く収縮しても、その一方の起立フエイスプレートから張り出す連立フィンガープレートの前プレート片と、他方の起立フエイスプレートから張り出す止水材受け台とが互いに衝突・破損するおそれはない。
請求項9の構成を採用するならば、起立フエイスプレート並びに起立仕切りプレートと、連立フィンガープレートとの一定角度が直角な通常の道路橋のみならず、その一定角度を非直角な交叉状態として、特殊な斜橋にも本発明を容易に適用できる効果がある。
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜7は本発明の第1実施形態として、約200〜600mmの許容伸縮量並びに約360〜960mmの適用標準遊間を有する仕様の荷重支持型伸縮装置と、その道路橋におけるコンクリート床版(橋桁)(1)同志の遊間(継ぎ目)(S)に跨がる施工状態を示している。
但し、後述の図21、27に示唆する如く、コンクリート床版(橋桁)(1)と橋台(2)との相互間に介在する遊間(S)へ、同様に跨がる状態として施工されることも勿論あり得る。両図の符号(3)は鋼製の主桁、(4)はシュー(支承)である。
(5a)(5b)は道路橋の遊間(床版遊間)(S)を挟んで対立する位置関係として、その橋幅方向に沿い一定の単位長さ(一車線分)(例えば約1500〜2000mm)だけ延在する一対の平行な起立フエイスプレートであり、例えば約16mmの厚みと約120〜220mmの背丈を備えた鋼板(フラットバー)から成る。
(6a)(6b)は各起立フエイスプレート(5a)(5b)の下端部付近へ溶接されることにより、その起立フエイスプレート(5a)(5b)の壁面から遊間(S)側への前向き一体的に張り出すほぼ水平な止水材受け台であって、これも約16mmの厚みを有する鋼板から成る。
両起立フエイスプレート(5a)(5b)の同等高さ位置から相互の近づき合う前方へ張り出し並列された止水材受け台(6a)(6b)の一対により、後述の止水材を下方から受け持つようになっているのである。両起立フエイスプレート(5a)(5b)の下端部は施工状態において、床版(1)への脚座(7a)(7b)として機能する。
又、(Fa)(Fb)は各起立フエイスプレート(5a)(5b)へ一定角度(θ)(約90度)だけ交叉する貫通状態として組み付け一体化されることにより、二輪車のタイヤが嵌まり込まない狭幅な一定の左右相互間隔(W)(例えば約50mm)を保って、橋軸方向に沿い延在する多数の平行な連立フィンガープレートであり、約25〜35mmの厚みと約570〜640mmの長さを備えた高剛性の鋼板から成る。
つまり、各起立フエイスプレート(5a)(5b)には図4のような止水材受け台(6a)(6b)まで到達する一定深さの連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)が、上記一定の左右相互間隔(W)を保って対応形成されており、ここへ各々差し込み貫通された連立フィンガープレート(Fa)(Fb)が、その起立フエイスプレート(5a)(5b)との交叉部において悉く溶接されているのである。
しかも、各起立フエイスプレート(5a)(5b)の壁面から上記遊間(S)側への前向きに張り出す連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)同志は、その遊間(S)上での交互に噛み合う櫛形態として、一定量(X)(例えば約210〜220mm)だけオーバーラップされている。
両起立フエイスプレート(5a)(5b)の壁面から相互の近づき合う前方へ張り出された連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)同志が、一定の間隙(約7.5〜12.5mm)を保って噛み合わされているのである。
又、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)の下端縁は上記起立フエイスプレート(5a)(5b)のほぼ水平な止水材受け台(6a)(6b)へ各々載架した状態として、その止水材受け台(6a)(6b)と悉く溶接されてもいる。
その場合、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)が上記止水材受け台(6a)(6b)よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁だけを、その止水材受け台(6a)(6b)よりも一定高さ(H)(例えば約25〜35mm)だけ浮上する設置状態に保つことが好ましい。
そうすれば、道路橋の遊間(S)が夏期に狭く収縮しても、その一方の起立フエイスプレート(5a)(5b)から張り出す連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)と、他方の起立フエイスプレート(5a)(5b)から張り出す止水材受け台(6a)(6b)とが、互いに衝突するおそれを確実に予防できるのである。
尚、各起立フエイスプレート(5a)(5b)と連立フィンガープレート(Fa)(Fb)とを、その後者が前者に貫通する一定角度(θ)の交叉状態として組み付ける場合、上記起立フエイスプレート(5a)(5b)の連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)と咬み合う起立フエイスプレート受け入れ用凹欠(図示省略)を、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)に倒立U字形として対応形成することにより、その両者を咬み合う状態に組み付けて、やはり交叉部を悉く溶接しても良い。
何れにしても、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)同志の隣り合う左右相互間には、上方からウレタンフォームやスタイロフォーム、常温加流型の液状ゴムなどの伸縮可能な弾力性止水材(10)が、予じめの圧縮状態に充填されており、道路橋の遊間(S)が冬期に広く伸張しても、その遊間(S)の確実な1次止水作用を果すようになっている。その止水材(10)を両起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)によって、下方から受け持っていることは既述のとおりである。
その際、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)の前端縁を、図2のような下向きに拡開する傾斜面(11a)(11b)として、これにより上記止水材(10)を遊間(S)の狭く収縮する夏期に、路面から盛り上がらないように制止することが望ましい。又、同様な趣旨の凹溝や切り目(図示省略)をその止水材(10)の表出面(上面)に付与しても良い。
(12)は両起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)から吊り下げられたゴムなどの弾性止水材受けベルトであって、上記遊間(S)の内部に沿って横架しており、そのため上記止水材(10)が止水材受け台(6a)(6b)同志の向かい合う相互間から、遊間(S)へ抜け落ちてしまうおそれはない。
(13a)(13b)は上記止水材受け台(6a)(6b)との対応的に延在する向かい合う一対のベルト支持ステーであって、アングル形鋼から成り、そのほぼ水平片が点在分布する複数のネジ締結具(14a)(14b)を介して、両止水材受け台(6a)(6b)へ取り付け固定されている一方、残る垂直片に上記止水材受けベルト(12)の上端部が、帯状の押えプレート(15a)(15b)と点在分布するネジ締結具(16a)(16b)との複数づつによって挟み付け固定されている。
その場合、両起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも上段位置へ1層の1次止水材(10)と、これよりも下段位置の止水材受けベルト(12)へ別個な1層の2次止水材(10)とを各々充填して、その重畳的な止水作用を営ませることも可能である。
(17a)(17b)は各起立フエイスプレート(5a)(5b)の背後位置へ、その起立フエイスプレート(5a)(5b)との一定な前後相互間隔(D)(例えば約150〜200mm)を保って、平行に延在された起立仕切りプレートであり、これも上記起立フエイスプレート(5a)(5b)と同じ厚み(約16mm)の鋼板から成る。
そして、その各起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上記遊間(S)と反対側への後向きに張り出す連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)が、その起立仕切りプレート(17a)(17b)へ悉く取り付け固定されている。
つまり、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)は両起立フエイスプレート(5a)(5b)から、相互の離反する背後方向へ一体的に張り出しており、その後端部において起立仕切りプレート(17a)(17b)と悉く溶接されているのである。しかも、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)と後プレート片(18a)(18b)との上端縁は、一連のフラットな路面を形作っている。その路面には通行車両の滑り止め用粗面(図示省略)を付与することが好ましい。
(19a)(19b)はこのような連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)に開口分布された少なくとも1個づつの補強棒用貫通孔であり、ここには鉄筋やPC鋼棒、ネジ杆などの補強棒(20a)(20b)が串刺し状態に横架されることとなる。その補強棒(20a)(20b)と後プレート片(18a)(18b)との交叉部は、生産工場や施工現場において更に溶接することが好ましい。
上記起立フエイスプレート(5a)(5b)と起立仕切りプレート(17a)(17b)とを後打ちコンクリート用型枠として、その前後相互間へ後打ちコンクリート(Ca)(Cb)が打設された施工時、その補強棒(20a)(20b)が埋込みアンカーとして機能する。その補強棒(20a)(20b)の太さは例えば約16〜19mmである。
更に、(21a)(21b)は上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における1個おきでの広幅な左右相互間隔(W1)(例えば約125〜135mm)を保つ平行状態として、各起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から一定長さ(L)(例えば約250〜450mm)だけ後向き一体的に張り出された複数の延長プレートアンカーであり、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の上記後プレート片(18a)(18b)と連続する一枚物をなしている。
つまり、上記起立フエイスプレート(5a)(5b)と起立仕切りプレート(17a)(17b)とを対比して示した図4から明白なように、各起立仕切りプレート(17a)(17b)には起立フエイスプレート(5a)(5b)の上記連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)と合致する連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(22a)(22b)が、その上記1個おきでの広幅な左右相互間隔(W1)を保って対応形成されており、ここにも差し込み貫通された連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)から、これと連続一枚物の延長プレートアンカー(21a)(21b)が一定長さ(L)だけ後向きに張り出しているのである。
しかも、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における後プレート片(18a)(18b)並びに延長プレートアンカー(21a)(21b)と、起立仕切りプレート(17a)(17b)との組み付け状態にある交叉部は、やはり悉く溶接されている。その場合、起立仕切りプレート(17a)(17b)の下端部も連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の下端縁から張り出す施工状態での脚座(23a)(23b)として機能し、上記起立フエイスプレート(5a)(5b)の脚座(7a)(7b)と並列する2本脚を形作るようになっている。
又、上記延長プレートアンカー(21a)(21b)は連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)と異なり、後打ちコンクリート(Ca)(Cb)の打設により路面から埋没するものとして、その後プレート片(18a)(18b)よりも低い背丈(約80〜180mm)を備え、その上端縁に切り欠かれた鉄筋受け止め面(24a)(24b)により、橋幅方向に沿って横架される水平な組立鉄筋(25a)(25b)を受け止めることができるようになっている。
但し、このような鉄筋受け止め面(24a)(24b)を延長プレートアンカー(21a)(21b)の上端縁へ切り欠く代りに、その延長プレートアンカー(21a)(21b)の板面へ上記水平な組立鉄筋(25a)(25b)の通し込みトンネル(図示省略)を開口形成しても良い。その組立鉄筋(25a)(25b)の太さは例えば約16mm又は約19mmである。
(26a)(26b)はその鉄筋受け止め面(24a)(24b)の切り欠きと相対して、上記延長プレートアンカー(21a)(21b)の後端部から上向きに***する引き抜き抵抗凸片であり、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)に輪荷重が作用した時の引き抜き抵抗を発揮する。
上記延長プレートアンカー(21a)(21b)の後端縁同志をエンドバー(鋼板)(27a)(27b)の溶接により連結一体化して、伸縮装置の運搬時や施工時における連立フィンガープレート(Fa)(Fb)などの不正変形を防止することが好ましい。
尚、図示の実施形態では多数の連立フィンガープレート(Fa)(Fb)を悉く同じ厚みの鋼板として、橋軸方向に沿い平行に延在させているが、その厚みの異なる連立フィンガープレート(Fa)(Fb)を用意して、一車線での常習的な車両通行帯域には厚い連立フィンガープレート(Fa)(Fb)を集中的に配列設置する一方、残余の帯域には薄い連立フィンガープレート(Fa)(Fb)を配列設置するような組み合わせも可能である。
上記構成の荷重支持型伸縮装置を現場施工するに当っては、道路橋の床版(1)とアスファルト舗装面(28)をその遊間(S)と対応位置する付近において、図2のような一定深さ(例えば約150〜250mm)の箱抜き形態に刳り取り、その箱抜き凹所(G)の内部へ一定な単位長さ(一車線分)の伸縮装置を吊り降ろしセットし、これをレベル出しと直線出しした状態に正しく接続固定する。
そして、予じめ床版(1)から起立している埋設鉄筋(図示省略)が、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)や延長プレートアンカー(21a)(21b)と万一干渉する場合には、その干渉する埋設鉄筋だけを切断して、その代りとなる差し筋アンカー(29a)(29b)を床版(1)へ打ち込むと共に、上記延長プレートアンカー(21a)(21b)へほぼ水平に横架させた組立鉄筋(25a)(25b)と、床版(1)から起立する差し筋アンカー(29a)(29b)や残余の埋設鉄筋とを、図1、2のように悉く立体交叉させて、その交叉部を溶接した後、上記箱抜き凹所(G)の内部へ後打ちコンクリート(Ca)(Cb)を打設することにより、上記伸縮装置における連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)と後プレート片(18a)(18b)だけが、後打ちコンクリート(Ca)(Cb)と均一な路面となる表出状態に埋設一体化するのである。
その場合、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)はその前プレート片(9a)(9b)と同じ狭幅な一定の左右相互間隔(W)を保ち、起立フエイスプレート(5a)(5b)と起立仕切りプレート(17a)(17b)との前後相互間へ打設される後打ちコンクリート(Ca)(Cb)により、そのほぼ水平に横架する補強棒(20a)(20b)を埋込みアンカーとして、床版(1)へ固定一体化された状態にある。
しかも、このような後プレート片(18a)(18b)との連続一枚物として、上記起立仕切りプレート(17a)(17b)から後向き一体的に張り出す延長プレートアンカー(21a)(21b)は、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における1個おきでの間引きされた並列状態として、その延長プレートアンカー(21a)(21b)同志の隣り合う左右相互間隔(W1)を、上記前プレート片(9a)(9b)同志や後プレート片(18a)(18b)同志の隣り合う左右相互間隔(W)よりも広幅に確保している。
そのため、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)同志の隣り合う左右相互間隔(W)を、二輪車のタイヤが嵌まり込む危険性のない50mm、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の厚みを32mm、上記差し筋アンカー(29a)(29b)の太さを16mm、使用される後打ちコンクリート(Ca)(Cb)における粗骨材の最大寸法を25mmであると仮定して言えば、その延長プレートアンカー(21a)(21b)同志の隣り合う左右相互間隔(W1)は132mmとなり、その差し筋アンカー(29a)(29b)の周囲に上記粗骨材の最大寸法(25mm)の4/3倍以上となる58mmの「あき」を確保することができる。
その結果、ここから振動機を支障なく挿入させて、後打ちコンクリート(Ca)(Cb)を正常に締固めることができ、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の路面となる前プレート片(9a)(9b)が遊間(S)上において、繰り返し輪荷重を受けることにより、起立フエイスプレート(5a)(5b)の上記脚座(7a)(7b)を回動支点として前下がりに撓み変形し、後プレート片(18a)(18b)や延長プレートアンカー(21a)(21b)が引き抜かれる作用力に対して、効果的な抵抗力を発揮させ得るのである。
その意味から上記箱抜き凹所(G)をいたずらに深く刳り取る必要がなくなり、床版(1)を極力厚く残存させ得ることも、遊間(S)の伸縮量が長大な道路橋や主桁の連続する道路橋に適用して、著しく有益となる。
殊更、橋幅方向に沿って起立フエイスプレート(5a)(5b)と平行に延在する起立仕切りプレート(17a)(17b)の下端部を施工状態での脚座(23a)(23b)とし、同じく起立フエイスプレート(5a)(5b)の下端部をなす脚座(7a)(7b)との言わば2本脚として、床版(1)へ支持させるならば、上記伸縮装置の耐荷力と耐久性がますます向上し、遊間(S)の伸縮量が長大な道路橋にふさわしい荷重支持型の伸縮装置を得られる。
次に、図8〜12は本発明の第2実施形態を示しており、これが具備する特異な構成を要説すると、下記のとおりである。
即ち、第2実施形態の荷重支持型伸縮装置では、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における後プレート片(18a)(18b)の後端部を、起立仕切りプレート(17a)(17b)と十字状に交叉する組み付け状態として、その起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向きに若干張り出すと共に、その交叉部を溶接することにより、組み付け強度の向上を図っている。
そのため、起立仕切りプレート(17a)(17b)の連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(22a)(22b)は図11のように、起立フエイスプレート(5a)(5b)の連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)と同じ狭幅な左右相互間隔(W)を保つ配置として対応形成すれば良い。
又、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)自身の一部として、その前・後プレート片(9a)(9b)(18a)(18b)との連続一枚物である延長プレートアンカー(21a)(21b)の複数を上記起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から、その隣り合う同志の左右相互間隔(W2)が上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における2個おきでの一層広幅として、後向き一体的に張り出している。
しかも、スタッド鉄筋やスタッドボルトなどから成る補強用の追加スタッドアンカー(30a)(30b)を、同じく起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上記延長プレートアンカー(21a)(21b)同志の隣り合う広幅な左右相互間隔(W2)をほぼ2等分する水平線上に沿って、後向きに張り出してもいる。その追加スタッドアンカー(30a)(30b)の太さは例えば約16〜19mmである。
その場合、延長プレートアンカー(21a)(21b)の上端縁をなす鉄筋受け止め面(24a)(24b)と、その追加スタッドアンカー(30a)(30b)の上端縁(外周面)とは図12に示す如く、ほぼ同等高さ(Y)となるように設置されており、橋幅方向に沿って横架されるほぼ水平な組立鉄筋(25a)(25b)を、その下方から悉く安定裡に受け止め支持して、床版(1)の差し筋アンカー(29a)(29b)とすばやく交叉させることができるようになっている。
更に、第2実施形態の場合両起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)から吊り下がる止水材受け止めベルト(12)の上端部を、帯状の押えプレート(15a)(15b)とその点在分布するネジ締結具(14a)(14b)との複数づつにより、上記止水材受け台(6a)(6b)へ直かに挟み付け固定して、第1実施形態の特別なベルト支持ステー(13a)(13b)を省略している。
このような第2実施形態の構成によれば、起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から延長プレートアンカー(21a)(21b)の複数が、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における2個おきでの広幅な隣り合う左右相互間隔(W2)を保って、後向き一体的に張り出しているため、差し筋アンカー(29a)(29b)の周囲に上記第1実施形態よりも広幅な「あき」を確保することができ、その結果延いては差し筋アンカー(29a)(29b)を図8のような点在分布する2列として、一層数多く床版(1)へ打ち込めることとなり、伸縮装置としての耐荷力と耐久強度がますます向上する。
そして、このような効果の達成については、上記起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向き一体的に張り出された補強用の追加スタッドアンカー(30a)(30b)も、有機的に働くこととなり、遊間(S)の伸縮量が長大であればある程、著しく有効であると言える。
尚、第2実施形態におけるその他の構成や施工法は、上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図8〜12に図1〜7との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
図13、14は本発明の第3実施形態を示しており、これに具備された特異な構成を要説すると、次のとおりである。
即ち、第3実施形態の荷重支持型伸縮装置では、上記第1実施形態のような連立フィンガープレート(Fa)(Fb)との連続一枚物である延長プレートアンカー(21a)(21b)の複数を、起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向き一体的に張り出すことに代えて、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)と別個なスタッド鉄筋やスタッドボルトなどから成るスタッドアンカー(31a)(31b)の複数を、同じく起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から一定長さ(L)だけ後向き一体的に張り出している。
この点、図14には上記スタッドアンカー(31a)(31b)をほぼ平行な上下2段として、起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から張り出しているが、箱抜き凹所(G)における深さとの関係上、その1段だけを張り出すにとどめても良い。そのスタッドアンカー(31a)(31b)の太さは上記追加スタッドアンカー(30a)(30b)のそれと同じである。
又、同じくスタッドアンカー(31a)(31b)を図13のような平面から見て、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)との言わば一直線に並列設置しているが、その隣り合う広幅な左右相互間隔(W2)が確保される限りでは、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)同志の隣り合う左右相互間に介在する対応位置関係のスタッドアンカー(31a)(31b)を、上記起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向きに張り出してもさしつかえない。
このような第3実施形態の構成を採用する場合でも、図8〜12の第2実施形態に説示した補強用の追加スタッドアンカー(30a)(30b)を、上記延長プレートアンカー(21a)(21b)に代るスタッドアンカー(31a)(31b)と別個独立して、やはり起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上記スタッドアンカー(31a)(31b)同志の隣り合う広幅な左右相互間隔(W2)をほぼ2等分する水平線上に沿って、後向き一体的に張り出すことができる。
尚、第3実施形態におけるその他の構成は、上記第2実施形態と実質的に同一であるため、その図13、14に図8〜12との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
図15〜17は本発明の第4実施形態に係り、これが具備する特異な構成を要説すると、次のとおりである。
即ち、第4実施形態の荷重支持型伸縮装置では、やはり連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前・後プレート片(9a)(9b)(18a)(18b)と連続する一枚物の延長プレートアンカー(21a)(21b)を起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から、その複数の隣り合う左右相互間隔(W3)が上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における3個おきでの一層広幅として、後向き一体的に張り出しており、差し筋アンカー(29a)(29b)の周囲に、上記第2実施形態よりも更に大きな「あき」を確保している。
そして、その第2実施形態と同様な補強用の追加スタッドアンカー(30a)(30b)を、やはり起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上記延長プレートアンカー(21a)(21b)同志の隣り合う広幅な左右相互間隔(W3)をほぼ3等分する水平線上に沿って、後向き一体的に張り出すと共に、差し筋アンカー(29a)(29b)も図15のような点在分布する3列として、更に一層数多く床版(1)へ打ち込んでいる。
その場合、延長プレートアンカー(21a)(21b)の上端縁をなす鉄筋受け止め面(24a)(24b)と、追加スタッドアンカー(30a)(30b)の上端縁(外周面)とは上記第2実施形態と同様に、図17のようなほぼ同等高さ(Y)となるように設置されている。
そのため、上記第2実施形態よりも遊間(S)の伸縮量が更に一層長大な道路橋用の伸縮装置として有効であり、ますます優れた耐荷力と耐久強度を得られる。
又、第4実施形態の場合両起立フエイスプレート(5a)(5b)から遊間(S)側への前向き一体的に張り出すほぼ水平な止水材受け台(6a)(6b)同志が、その遊間(S)上でのオーバーラップする状態に保たれており、しかもその相互間に一定(例えば約25〜30mm)の高低段差(Z)が与えられている。その止水材受け台(6a)(6b)同志のオーバーラップ量としては、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)同志が噛み合うオーバーラップ量(X)とほぼ等しく確保すれば良い。
これによれば、両起立フエイスプレート(5a)(5b)における上段位置の止水材受け台(6a)に受け止められる1層の1次止水材(10)と、同じく下段位置の止水材受け台(6b)に受け止められる別個な1層の2次止水材(10)とを各々充填することができ、その重畳的な止水作用を達成し得るのであり、これらが遊間(S)へ抜け落ちるおそれはないため、上記第1〜3実施形態の止水材受けベルト(12)を省略してもさしつかえない。
図16の符号(32)は両止水材受け台(6a)(6b)の上下相互間に介挿固定された止水材堰止め用シールであり、橋幅方向に沿って延在していることは言うまでもない。上記高低段差(Z)を保つ両止水材受け台(6a)(6b)は、起立フエイスプレート(5a)(5b)へ溶接するほかに、これらを別個なアングル形状として複数づつのネジ締結具(図示省略)により、起立フエイスプレート(5a)(5b)へ取り付け固定しても良い。
尚、図16から示唆されるように、起立仕切りプレート(17a)(17b)の下端部を連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における後プレート片(18a)(18b)並びに延長プレートアンカー(21a)(21b)の下端縁と合致する据え付け高さとして、その施工状態での上記脚座(23a)(23b)を省略することにより、起立フエイスプレート(5a)(5b)の下端部だけが施工状態での脚座(7a)(7b)となる言わば1本脚に設定しても良い。
第4実施形態におけるその他の構成は上記第1、2実施形態と実質的に同一であるため、その図15〜17に図1〜12との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を割愛する。
又、図18、19は本発明の第5、6実施形態に係り、その両図に示す如く、一対の起立フエイスプレート(5a)(5b)としては上記第1〜4実施形態のような鋼板へ、ほぼ水平な止水材受け台(6a)(6b)を各々溶接する代りに、向かい合うアングル形鋼を採用し、その遊間(S)側への前向きに張り出す水平片を止水材受け台(6a)(6b)として、その止水材受け台(6a)(6b)同志を遊間(S)上でのオーバーラップ状態に保ち、且つその相互間に一定の高低段差(Z)を与えると共に、施工状態のもとで機能する脚座(7a)(7b)を両止水材受け台(6a)(6b)の下面へ溶接しても良い。
その場合、図18の第5実施形態では上記第2実施形態の構成に準じて、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)と連続する一枚物の延長プレートアンカー(21a)(21b)を、起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向き一体的に張り出しており、他方図19の第6実施形態では上記第3実施形態に準じて、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)と別個なスタッド鉄筋やスタッドボルトなどから成るスタッドアンカー(31a)(31b)を、やはり起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上下2段として後向き一体的に張り出している。
図18、19の符号(33)は伸縮装置を寒冷地仕様とするため、上記起立仕切りプレート(17a)(17b)における壁面の上部位置から一定の左右相互間隔を保つ複数として、後向き一体的に張り出された除雪作業車の刃先逃がし用誘導プレート(リブアンカー)であり、約19mmの厚みを有する鋼板から成る。
このような誘導プレート(33)は上記第1〜4実施形態の伸縮装置についても、その起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面へ同様に取り付け一体化することができる。更に、その誘導プレート(33)における起立仕切りプレート(17a)(17b)からの張り出し部は、上記延長プレートアンカー(21a)(21b)又は/及びほぼ水平な組立鉄筋(25a)(25b)と溶接されることになる。
尚、第5実施形態におけるその他の構成は上記第2、4実施形態と実質的に同一であり、第6実施形態におけるその他の構成は上記第3、4実施形態と実質的に同一であるため、その図18、19に図8〜17との対応符号を記入するにとどめて、これらの詳細な説明を省略する。
更に、図20〜25は本発明の第7実施形態を示しており、これが具備する特異な構成を要説すると、次のとおりである。
即ち、第7実施形態の荷重支持型伸縮装置では、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)だけを断面ほぼエ字形として、その上端縁から路面となる天井フランジ(34a)(34b)を左右両側への横向き一体的に張り出すと共に、起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも遊間(S)側への前向きに長く張り出す先端部の下端縁から、その止水材受け台(6a)(6b)との重畳的な止水材受けになる床フランジ(35a)(35b)を、やはり左右両側への横向き一体的に張り出している。
その場合、前プレート片(9a)(9b)における遊間(S)側への前向きに長く張り出す先端部の下端縁は、上記第1実施形態のそれと同じく、起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも一定高さ(H)だけ浮上する設置状態にあるが、その下端縁からは上記床フランジ(35a)(35b)が左右両側へ張り出しているため、その上段位置に充填された1次止水材(10)をますます安定良く受け止めることができ、これよりも下段位置の止水材受けベルト(12)へ充填された別個な2次止水材(10)と相俟って、やはり重畳的・耐用的な止水効果を達成し得るのである。
又、上記前プレート片(9a)(9b)の上端縁からは天井フランジ(34a)(34b)が、やはり左右両側へ張り出しているため、これによって路面を広い一定幅(T)に拡大できるほか、上記1次止水材(10)が路面から盛り上がるおそれも制止し得る効果がある。
このような連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の断面ほぼエ字形をなす前プレート片(9a)(9b)は、H形鋼をカット加工することにより容易に造形できるが、図24、25から示唆されるように、その前プレート片(9a)(9b)の起立主体(ウエブ板)(36a)(36b)となる一定厚み(例えば約16〜25mm)の鋼板へ、その天井フランジ(34a)(34b)となる一定厚み(例えば約22〜25mm)並びに一定幅(例えば約38mm)の別個な鋼板と、床フランジ(35a)(35b)となる一定厚み(例えば約16mm)並びに一定幅(例えば約38mm)の別個な鋼板とを各々溶接することにより、全体的な断面ほぼエ字形に組み立て一体化することが好ましい。
その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における後プレート片(18a)(18b)と延長プレートアンカー(21a)(21b)が、上記前プレート片(9a)(9b)の起立主体(36a)(36b)と連続する一枚物であることや、起立フエイスプレート(5a)(5b)に形成された連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)が、図23のような上記前プレート片(9a)(9b)と対応する輪郭形状を呈することは、言うまでもない。
上記のように前プレート片(9a)(9b)を組み立てるならば、その起立主体(36a)(36b)と天井フランジ(34a)(34b)並びに床フランジ(35a)(35b)となる鋼板の厚みや幅などを取捨選定(調整)することにより、遊間(S)における伸縮量の大小変化や車両通行量の多少(繰り返し輪荷重による疲労程度)などに対応することができ、その長大橋にふさわしく調整された耐荷力と耐久強度の荷重支持型伸縮装置を効率良く得られるのである。
図20、21の符号(37a)(37b)は比較的短かい鉄筋やネジ杆などから成る引き抜き抵抗棒の複数であり、このような引き抜き抵抗棒(37a)(37b)を上記延長プレートアンカー(21a)(21b)の板面へ、ほぼ水平な貫通状態に組み付け溶接するならば、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)が上記起立フエイスプレート(5a)(5b)の脚座(7a)(7b)を回動支点として、前下がりに撓もうとする曲げモーメント(引き抜き力)に対し、更に一層効果的な抵抗力を発揮させることができる。
尚、第7実施形態におけるその他の構成は上記第1〜3実施形態と実質的に同一であるため、その図20〜25に図1〜14との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
図26〜30は本発明の第8実施形態を示しており、これに具備された特異な構成を要説すると、下記のとおりである。
即ち、第8実施形態の荷重支持型伸縮装置では、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)だけを断面ほぼユ字形として、その上端縁から路面となる天井フランジ(34a)(34b)を左右何れか片側への横向き一体的に張り出す一方、起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁から、その止水材受け台(6a)(6b)との重畳的な止水材受けとなる床フランジ(35a)(35b)を左右両側への横向き一体的に張り出している。
そのため、図20〜25の上記第7実施形態と同様な効果を達成することができ、このような断面ほぼユ字形の前プレート片(9a)(9b)もH形鋼のカット加工や、上記第7実施形態に準じた起立主体(ウエブ板)(36a)(36b)と天井フランジ(34a)(34b)並びに床フランジ(35a)(35b)となる鋼板の複数から組み立て溶接することによって、断面ほぼユ字形に造形し得るのである。
しかも、第8実施形態では図27に示す如く、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)の上端縁だけを天井フランジ(34a)(34b)として、路面に表出させる一方、その後プレート片(18a)(18b)と延長プレートアンカー(21a)(21b)との背丈を低く相違変化させることにより、これらが後打ちコンクリート(Ca)(Cb)の打設を受けて、箱抜き凹所(G)へ埋め込まれるようになっている。
そのための起立仕切りプレート(17a)(17b)に形成された連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(22a)(22b)は、図29のような倒立U字形として、連立フィンガープレート(Fa)(Fb)と連続する一枚物の延長プレートアンカー(21a)(21b)を受け入れるようになっており、上記前プレート片(9a)(9b)を受け入れるために対応形成された起立フエイスプレート(5a)(5b)の連立フィンガープレート受け入れ用凹欠(8a)(8b)とは、上下の逆向き開口形状をなしている。
更に、第8実施形態の場合起立フエイスプレート(5a)(5b)と起立仕切りプレート(17a)(17b)との前後相互間には、図1〜7の第1実施形態に説示した補強棒(20a)(20b)と異なる鋼板などの補強板(38a)(38b)が、その連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)と交叉する横架状態に組み付け溶接されており、その格子構造によって強固な埋込みアンカーを形作っている。補強棒(20a)(20b)に代る補強板(38a)(38b)を採用しても良い趣旨である。
尚、第8実施形態におけるその他の構成は上記第7実施形態と実質的に同一であるため、その図26〜30に図20〜25との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を割愛する。
図31は本発明の第9実施形態に係り、図1と対応する平面図であるが、これから明白なように、上記橋幅方向に沿って平行に延在する起立フエイスプレート(5a)(5b)並びに起立仕切りプレート(17a)(17b)と、橋軸方向に沿って平行に延在する多数の連立フィンガープレート(Fa)(Fb)とを、非直角(例えば約60度)の一定角度(θ)だけ交叉させた状態に組み立てることにより、伸縮装置をその一定角度(θ)が約90度の上記第1〜8実施形態に示した通常の道路橋用のみならず、斜橋用としても実施することができる。
その斜橋用の荷重支持型伸縮装置では、上記起立フエイスプレート(5a)(5b)と起立仕切りプレート(17a)(17b)並びに連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)が、平面視のほぼ平行四辺形に枠組み一体化される結果となる。その他の構成は上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図31に図1〜7との対応符号を記入するにとどめて、その第9実施形態の詳細な説明を省略する。
尚、図8〜31の第2〜9実施形態に基いて、図1〜7の第1実施形態と異なる各種構成を説示したが、これらの特異な各種構成を適当に組み合わせ採用することにより、本発明の荷重支持型伸縮装置に仕上げることも勿論可能である。
本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第1実施形態を示す平面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の右半分を抽出して示す斜面図である。 図2の起立フエイスプレートと起立仕切りプレートとの対応位置関係を示す斜面図である。 図2の5−5線に沿う拡大断面図である。 図2の6−6線に沿う拡大断面図である。 図2の7−7線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第2実施形態を示す平面図である。 図8の9−9線断面図である。 図9の右半分を抽出して示す斜面図である。 図9の起立フエイスプレートと起立仕切りプレートとの対応位置関係を示す斜面図である。 図9の12−12線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第3実施形態を示す平面図である。 図13の14−14線断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第4実施形態を示す平面図である。 図15の16−16線断面図である。 図16の17−17線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第5実施形態を示す側断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第6実施形態を示す側断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第7実施形態を示す平面図である。 図20の21−21線断面図である。 図21の右半分を抽出して示す斜面図である。 図21の起立フエイスプレートを抽出して示す正面図である。 図21の24−24線に沿う拡大断面図である。 図21の25−25線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第8実施形態を示す平面図である。 図26の27−27線断面図である。 図26の起立フエイスプレートを抽出して示す正面図である。 同じく起立仕切りプレートを抽出して示す正面図である。 図27の30−30線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る荷重支持型伸縮装置の第9実施形態を示す平面図である。
符号の説明
(1)・コンクリート床版(橋桁)
(2)・橋台
(3)・主桁
(4)・シュー
(5a)(5b)・起立フエイスプレート
(6a)(6b)・止水材受け台
(7a)(7b)(23a)(23b)・脚座
(8a)(8b)(22a)(22b)・凹欠
(9a)(9b)・前プレート片
(10)・止水材
(11a)(11b)・傾斜面
(12)・止水材受けベルト
(13a)(13b)・ベルト支持ステー
(14a)(14b)(16a)(16b)・ネジ締結具
(15a)(15b)・押えプレート
(17a)(17b)・起立仕切りプレート
(18a)(18b)・後プレート片
(19a)(19b)・貫通孔
(20a)(20b)・補強棒
(21a)(21b)・延長プレートアンカー
(24a)(24b)・鉄筋受け止め面
(25a)(25b)・組立鉄筋
(26a)(26b)・引き抜き抵抗凸片
(27a)(27b)・エンドバー
(29a)(29b)・差し筋アンカー
(30a)(30b)・追加スタッドアンカー
(31a)(31b)・スタッドアンカー
(32)・シール
(33)・誘導プレート
(34a)(34b)・天井フランジ
(35a)(35b)・床フランジ
(36a)(36b)・起立主体(ウエブ板)
(37a)(37b)・引き抜き抵抗棒
(38a)(38b)・補強板
(Ca)(Cb)・後打ちコンクリート
(Fa)(Fb)・連立フィンガープレート
(S)・遊間(継ぎ目)
(θ)・交叉角度
(W)(W1)(W2)(W3)・左右相互間隔
(D)・前後相互間隔
(G)・箱抜き凹所
(H)・浮上高さ
(L)・張り出し長さ
(T)・帯幅
(X)・オーバーラップ量
(Y)・高さ
(Z)・高低段差

Claims (9)

  1. 道路橋の遊間(S)を挟んで対立する位置関係として橋幅方向に沿い延在し、且つその下端部付近からほぼ水平な止水材受け台(6a)(6b)が上記遊間(S)側への前向き一体的に張り出された一対の平行な起立フエイスプレート(5a)(5b)と、
    その各起立フエイスプレート(5a)(5b)へ一定角度(θ)だけ交叉する貫通状態として組み付け一体化されることにより、二輪車のタイヤが嵌まり込まない狭幅な左右相互間隔(W)を保って橋軸方向に沿い延在する多数の平行な連立フィンガープレート(Fa)(Fb)とから成り、
    両起立フエイスプレート(5a)(5b)の壁面から遊間(S)側への前向きに各々張り出す連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)同志を、その遊間(S)上での交互に噛み合う櫛形態としてオーバーラップさせると共に、その前プレート片(9a)(9b)同志の隣り合う左右相互間へウレタンフォームなどの伸縮可能な止水材(10)を悉く充填する一方、
    両起立フエイスプレート(5a)(5b)の壁面から反対側への後向きに各々張り出す連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)を、床版(1)の箱抜き凹所(G)へ後打ちコンクリート(Ca)(Cb)により埋設一体化する道路橋の荷重支持型伸縮装置において、
    各起立フエイスプレート(5a)(5b)の背後位置へ起立仕切りプレート(17a)(17b)を、その起立フエイスプレート(5a)(5b)との一定な前後相互間隔(D)を保つ平行に延在させて、上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における後プレート片(18a)(18b)の後端部をその各起立仕切りプレート(17a)(17b)へ悉く取り付け固定すると共に、
    各起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から上記連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における少なくとも1個おきでの広幅な左右相互間隔(W1)(W2)(W3)を保って、その後プレート片(18a)(18b)と連続する一枚物である延長プレートアンカー(21a)(21b)の複数又は後プレート片(18a)(18b)と別個なスタッドアンカー(31a)(31b)の複数を後向き一体的に張り出すことにより、
    その延長プレートアンカー(21a)(21b)同志又はスタッドアンカー(31a)(31b)同志の隣り合う左右相互間隔(W1)(W2)(W3)を、その内部から床版(1)へ打ち込まれる差し筋アンカー(29a)(29b)の「あき」が後打ちコンクリート(Ca)(Cb)の粗骨材における最大寸法の4/3倍以上となるように広く確保したことを特徴とする道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  2. 各起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における少なくとも2個おきでの広幅な左右相互間隔(W2)を保って、その後プレート片(18a)(18b)と連続する一枚物である複数の延長プレートアンカー(21a)(21b)を後向き一体的に張り出すと共に、
    その延長プレートアンカー(21a)(21b)同志の隣り合う左右相互間に介在する少なくとも1本の補強用追加スタッドアンカー(30a)(30b)を、上記起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から後向き一体的に張り出したことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  3. 橋幅方向に沿って横架されるほぼ水平な組立鉄筋(25a)(25b)を下方から受け止め支持すべく、延長プレートアンカー(21a)(21b)の上端縁と補強用追加スタッドアンカー(30a)(30b)の上端縁とをほぼ同等高さ(Y)となるように設置したことを特徴とする請求項2記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  4. 各連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の後プレート片(18a)(18b)へ、少なくとも1本の埋込みアンカーとなる補強板(38a)(38b)又は補強棒(20a)(20b)を組み付け横架させると共に、
    各起立フエイスプレート(5a)(5b)と各起立仕切りプレート(17a)(17b)との前後相互間へ、後打ちコンクリート(Ca)(Cb)を打設することを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  5. 各連立フィンガープレート(Fa)(Fb)における前プレート片(9a)(9b)の上端縁のみならず、その後プレート片(18a)(18b)の上端縁も路面として表出させると共に、
    各起立仕切りプレート(17a)(17b)の壁面から除雪作業車の刃先逃し用となる誘導プレート(33)の複数を、後向き一体的に張り出したことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  6. 両起立フエイスプレート(5a)(5b)から遊間(S)側への前向き一体的に張り出す止水材受け台(6a)(6b)同志を、上記遊間(S)上でのオーバーラップする状態に保ち且つその相互間に一定の高低段差(Z)を与えたことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  7. 各連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)を、その上端縁から路面となる天井フランジ(34a)(34b)が左右両側又は片側への横向き一体的に張り出すと共に、各起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁から止水材受けとなる床フランジ(35a)(35b)が左右両側への横向き一体的に張り出す全体的な断面ほぼエ字形又はほぼユ字形に造形したことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  8. 各連立フィンガープレート(Fa)(Fb)の前プレート片(9a)(9b)が各起立フエイスプレート(5a)(5b)の止水材受け台(6a)(6b)よりも前向きに長く張り出す先端部の下端縁だけを、その止水材受け台(6a)(6b)よりも一定高さ(H)だけ浮上する設置状態に保ち、
    その浮上した先端部の下端縁から止水材受けとなる床フランジ(35a)(35b)を左右両側への横向き一体的に張り出すと共に、
    上記止水材受け台(6a)(6b)から遊間(S)の内部に沿って横架する弾性の止水材受けベルト(12)を吊り下げたことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
  9. 橋幅方向に沿い延在する起立フエイスプレート(5a)(5b)並びに起立仕切りプレート(17a)(17b)と、橋軸方向に沿い延在する連立フィンガープレート(Fa)(Fb)とを斜橋用として、非直角の一定角度(θ)だけ交叉させたことを特徴とする請求項1記載の道路橋の荷重支持型伸縮装置。
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