JP2009148862A - 材料切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイド溝に沿って材料に間欠的な送りを掛けながらガイド溝の下流側に位置する上刃と下刃を利用して材料を切断する過程で生成される微小な切屑を的確に除去する機能を備えた材料切断装置を提供すること。
【解決手段】上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて空気の流れを形成し、この空気の流れによって上刃104,下刃105のカッティングエッジ104b,105bの周辺の微小な切屑100bを吹き飛ばす。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガイド溝に沿って材料に間欠的な送りを掛けながらガイド溝の下流側に位置する上刃と下刃を利用して材料を切断する材料切断装置の改良、特に、上刃や下刃に付着した切屑を効果的に除去するための改良に関する。
上刃と下刃を利用して材料を切断する材料切断装置の一般的な構成例を図11に示す。図11(a)は材料切断装置の構成の概略を示した正面図、また、図11(b)は同材料切断装置の構成の一部を示した左側面図である。
この材料切断装置101の主要部は、切断対象となる材料100の送り方向をガイドするガイド溝102を備えたベースプレート103と、ガイド溝102に沿って材料100に図11(a)中で右から左に向かう方向の送りを掛ける材料送り手段(図示せず)と、ガイド溝102の下流側端部の上方位置に設けられ其の下面104aにおける送り方向下流側の端部にカッティングエッジ104bを備えた上刃104と、上刃104と隣接して送り方向下流側の下方位置に設けられ其の上面105aにおける送り方向上流側の端部にカッティングエッジ105bを備えた下刃105、および、下刃105を昇降駆動する下刃駆動手段(図示せず)と、前述の材料送り手段および下刃駆動手段を駆動制御するコントローラ(図示せず)とによって構成される。
材料送り手段としては、モータで駆動されるベルト式のものやローラ式のもの等が公知であり、下刃駆動手段としては、モータ,クランク機構,リニアガイド等を組み合わせた直動機構等が公知である。また、これらを駆動制御するコントローラとしては、マイクロプロセッサを内蔵したプログラマブル・マシン・コントローラ等が公知である。
図示しないコントローラには、材料100の1回分の送り量が材料取りのデータとして記憶されており、材料取りのデータに基く材料100の送りと、下死点から上死点にかけて移動する下刃105の1往復動作からなる1サイクルの工程が間欠的に繰り返し実行されることで、母材となる材料100から所望する大きさの材料100aが間欠的に切り出されるようになっている。
しかし、材料100の切断を繰り返していくと上刃104や下刃105の周辺、特に、カッティングエッジ104b,105bの近傍に切屑が堆積し、材料100の送りが妨げられたり、カッティングエッジ104b,105bが磨耗し易くなったり、更には、切断された材料100aの切断面の形状に悪影響を及ぼすといった不都合か生じる。
この種の不都合を改善するための技術としては、静電気除去用のイオンを含む空気を切屑に吹き付けるためのエアーノズルを切断刃と平行に実質的に一体に取り付けて切屑を吹き飛ばすようにした後加工装置が特許文献1として提案され、また、切断刃の周囲に形成されたエアポケットの空気を負圧吸引して切屑を除去するようにした切断装置が特許文献2として提案されている。更には、パンチ&ダイセットによって画成される空間に加圧空気もしくは陰圧空気を流通させて切屑を除去するようにした基板プレス装置が特許文献3として提案されている。
しかしながら、特許文献1に開示される後加工装置は、積層されたプラスチック袋をステージ上に載置して其の両端部を切断するものに過ぎず、ステージを貫通する排気口から空気と共に切屑を排出する構成であり、このような構成を、材料100の先端から連続的に材料取りを行なう材料切断装置101に転用することはできない。材料切断装置101にあっては、母材としての材料100や切断済みの材料100aがベースプレート103や下刃105の上面に位置する関係上、上刃104や下刃105の移動方向と平行な方向つまり材料100の面の法線方向に向けて空気を流通させたり切屑を吹き飛ばしたりすることができないためである。
また、特許文献2に開示される切断装置においては、エアポケットを形成するために装置が大型化したり内部構造が複雑化したりする弊害があり、仮に、空気の流れを規制するエアガイド等をエアポケット内に配備したとしても、空気の吸引口や取入口がエアポケットの容積に比べて著しく小さいので、エアポケットの内部を流通する空気が必ずしもエアポケットの内壁を形成する面、つまり、切断刃の表面に沿って流れるといった保証はなく、シール等の切屑のように比較的に面積が大きく軽い切屑には対処できるものの、微小な切屑には対処し難いといった問題がある。
特許文献3に開示される基板プレス装置の作用原理も実質的には前述の特許文献2に開示された切断装置と同様であり、ダイの内側のシャープコーナー部分等に確実に空気が回り込む保証はなく、微小な切屑を必ずしも除去できるものではない。
特開2005−138256号公報(図1,図2) 特許第2704936号(図4,図5) 特開平6−8198号公報(図1,図3)
そこで、本発明の課題は、ガイド溝に沿って材料に間欠的な送りを掛けながらガイド溝の下流側に位置する上刃と下刃を利用して材料を切断する過程で生成される微小な切屑を的確に除去する機能を備えた材料切断装置を提供することにある。
本発明の材料切断装置は、切断対象となる材料の送り方向をガイドするガイド溝と、前記ガイド溝に沿って前記材料に送りを掛ける材料送り手段と、前記ガイド溝の下流側端部の上方位置に設けられ其の下面における前記送り方向下流側の端部にカッティングエッジを備えた上刃と、前記上刃と隣接して前記送り方向下流側の下方位置に設けられ其の上面における前記送り方向上流側の端部にカッティングエッジを備えた下刃と、前記下刃を昇降駆動する下刃駆動手段と、前記材料送り手段および下刃駆動手段を駆動制御するコントローラとを備え、前記コントローラの制御の下で前記材料送り手段によって前記材料に間欠的な送りを掛けながら前記下刃駆動手段を駆動して前記材料を切断する材料切断装置であり、前記課題を達成するため、特に、
前記上刃を貫通して其の下面側に開口する空気流路を前記上刃の内部に設けると共に、この空気流路の他端部から加圧空気を供給し、少なくとも、前記上刃の下面に沿って前記送り方向上流側から下流側に向けて形成される空気の流れによって前記上刃および下刃のカッティングエッジに付着した切屑を除去するようにしたことを特徴とする構成を有する。
本発明の材料切断装置によれば、少なくとも、上刃の下面に沿って材料の送り方向上流側から下流側に向けて空気の流れが形成されるので、この空気の流れによって上刃のカッティングエッジおよび下刃のカッティングエッジの周辺の微小な切屑を吹き飛ばして切屑の堆積による切断面の不良やカッティングエッジの磨耗を防止することができ、しかも、空気の流れは材料の送り方向上流側から下流側に向かう方向であるから、吹き飛ばされた切屑が母材としての材料に再付着して材料の送りが妨げられるといった不都合も未然に防止される。
図1は本発明を適用した一実施形態の材料切断装置1の機械的な構成の概略を示した図で、図1(a)は材料切断装置1の部分断面正面図、また、図1(b)は材料切断装置1の構成の一部を示した左側面図である。図2は同実施形態の材料切断装置1を駆動制御するコントローラ13の構成の概略を示した機能ブロック図であり、図3は材料切断装置1の1サイクルの材料切断工程について示した動作説明図である。
この材料切断装置1の主要部は、図1(a)および図2に示されるように、切断対象となる材料100の送り方向をガイドするガイド溝102を備えたベースプレート103と、ガイド溝102に沿って材料100に図1(a)中で右から左に向かう方向の送りを掛ける材料送り手段11と、ガイド溝102の下流側端部の上方位置に設けられ其の下面104aにおける送り方向下流側の端部にカッティングエッジ104bを備えた上刃104と、上刃104と隣接して送り方向下流側の下方位置に設けられ其の上面105aにおける送り方向上流側の端部にカッティングエッジ105bを備えた下刃105、および、下刃105を昇降駆動する下刃駆動手段12と、材料送り手段11および下刃駆動手段12を駆動制御するコントローラ13とによって構成され、上刃104のカッティングエッジ104bおよび下刃105のカッティングエッジ105bには、高周波焼き入れ或いは部分的な熱処理等による焼き入れが施されている。
更に、上刃104には、上刃104を貫通して其の下面側104aに開口する開口部2aを備えた空気流路2が穿設され、この空気流路2の他端部2bには、開閉バルブ3を介して、コンプレッサ等からなるエア供給手段4からの加圧空気が供給されるようになっている。
空気流路2は、少なくとも開口部2aの近傍において、図1(a)中で右から左に向かう材料100の送り方向に対して空気流路2の下流側が上流側よりも先行するかたち、すなわち、図1(a)中において、空気流路2が開口部2aを支点として全体として右側(上流側)に傾斜するようなかたちで形成されている。
図1(a)の例では空気流路2を全長に亘って直線的に構成しているが、このような傾斜は必ずしも空気流路2の全長に亘って付与する必要はなく、開口部2aの近傍のみ、より具体的には、開口部2aから噴出する加圧空気の流れの方向が材料100の送り方向の成分を含むようになれば十分である。
材料送り手段11としては、モータで駆動されるベルト式のものやローラ式のもの等が公知であり、下刃駆動手段12としては、モータ,クランク機構,リニアガイド等を組み合わせた直動機構等が公知である。
材料送り手段11や下刃駆動手段12を駆動制御するコントローラ13は一般にプログラマブル・マシン・コントローラ等と呼ばれるもので、図2に示されるように、演算処理用のマイクロプロセッサ14と、マイクロプロセッサ14の制御プログラムを格納したROM15と、演算データの一時記憶等に利用されるRAM16、および、材料取りのデータ等を始めとする各種のパラメータを記憶する不揮発性メモリ17と、マン・マシン・インターフェイスとして機能する手動操作盤18を備える。
材料送り手段11と下刃駆動手段12は、各々のドライバ19,20とコントローラ13の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によって駆動制御される。
同様に、コンプレッサ等からなるエア供給手段4は、ドライバ22とコントローラ13の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によってオン・オフ制御され、開閉バルブ3は、ドライバ23とコントローラ13の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によって開閉制御される。
図3(b),(c),(d)に示されるピックアップ24は、母材としての材料100の先端を下刃105の上面105aに押し付けて保持したり、母材としての材料100から切り出された切断済み材料100aを搬送したりするためのもので、モータ,クランク機構,リニアガイド等を組み合わせた直動機構によって構成される。
ピックアップ24は、少なくとも、下刃105と同様に上下方向への移動を許容され、その下端部には、真空引きを利用した吸引パッド等からなるハンドリングツール24aが設けられている。
ピックアップ24と其の一部であるハンドリングツール24aも、前記と同様、ドライバ25とコントローラ13の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によって駆動制御される。
ピックアップ24やハンドリングツール24aの構成それ自体は既に公知であるので、詳細な説明は省略する。無論、ピックアップ24やハンドリングツール24aに換えて市販のマニピュレータ等を利用するといったことも可能である。
図1に示される先端検出センサ26は、母材としての材料100の先端を検出するためのものである。材料100の先端を検出することによって先端検出センサ26から出力される信号は、A/D変換器27とコントローラ13の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14に入力されるようになっている。
この実施形態では、材料送り手段11と下刃駆動手段12およびピックアップ24の駆動源としてサーボモータを使用し、コントローラ13のマイクロプロセッサ14からの移動指令パルスをサーボアンプ等の軸制御回路からなるドライバ19,20,25に入力することで各軸の駆動制御を実施するようにしているので、各軸の移動量、すなわち、材料送り手段11で送られる材料100の移動量と,下刃駆動手段12で上下に駆動される下刃105の移動量と,ピックアップ24の上下の移動量は、マイクロプロセッサ14から出力される移動指令パルスの積算値によって規定され、また、その移動速度は単位時間当たりの移動指令パルスの出力数によって規定される。
また、マイクロプロセッサ14は、各軸に作用している力の大きさを、軸制御回路によって構成されるドライバ19,20,25内のエラーレジスタの値すなわち其の軸の指令位置に対する実位置の偏差(この偏差にゲインを乗じた値が駆動トルクである)として認識することができる。
先端検出センサ26は上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとが衝合する位置に厳密に配備されているわけではないが、この衝合位置と先端検出センサ26との水平方向の離間距離は固定的な値であるので、先端検出センサ26が材料100の先端を最初に検知した時点を基準として、この離間距離に相当する分の移動指令パルスを材料100の1回分の送り量つまり切り出される材料100aの幅に相当する移動指令パルスに加算して材料送り手段11のドライバ19に入力することにより、第1回目の切断サイクルにおいて、上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとが衝合する位置を基準とする材料100の突出量を材料100の1回分の送り量に一致させることができる。
第2回目以降の切断サイクルでは、その直前の切断作業によって衝合位置と先端検出センサ26との離間距離に関わる問題は解消されているので、マイクロプロセッサ14は、単に、材料100の1回分の送り量に相当する移動指令パルスのみをドライバ19に入力にすればよい。
下刃105のカッティングエッジ105bの下死点や上死点、および、材料100の上面やベースプレート103の上面あるいはガイド溝102の底面に対するカッティングエッジ105bの相対位置は、下刃駆動手段12のドライバ20に入力される移動指令パルスの値に基いてマイクロプロセッサ14の側から容易に把握することができる。
この実施形態では、下刃駆動手段12のクランク機構の1回転でカッティングエッジ105bが下死点から上死点を経て再び下死点に戻り、下刃105のカッティングエッジ105bが下死点に到達した際に下刃駆動手段12のドライバ20から入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14に1回転完了信号が帰還され、これを受けたマイクロプロセッサ14が、RAM16の記憶領域の一部を利用して設けられた現在位置記憶レジスタの値を零にリセットする。マイクロプロセッサ14は1回転完了信号の入力を検知してから次の1回転完了信号の入力を検知するまでの間、ドライバ20に対して出力した移動指令パルスの数を現在値記憶レジスタに積算的に計数するので、マイクロプロセッサ14は、現在位置記憶レジスタの値を確認することで、下刃105のカッティングエッジ105bの絶対位置すなわち上死点や下死点に対する位置、更には、材料100の上面やベースプレート103の上面あるいはガイド溝102の底面に対するカッティングエッジ105bの相対位置を容易に認識することができる。
カッティングエッジ105bの下死点を基準とする材料100の上面の高さやベースプレート103の上面の高さ、および、ガイド溝102の底面の高さは、材料100の厚みや装置の仕様によって変動する値であり、その値は予め不揮発メモリ17内の図示しないテーブルに変更可能なパラメータの値として格納されている。
次に、材料切断装置1の1サイクルの材料切断工程について示した図3の動作説明図とコントローラ13のマイクロプロセッサ14による処理の概略を示した図4〜図6のフローチャートを参照して、本実施形態の材料切断装置1の全体的な動作について具体的に説明する。
但し、母材としての材料100は既にベースプレート103のガイド溝102上にセットされ、材料送り手段11による材料100の送りが可能な状態になっており、開閉バルブ3は閉じられた状態にあるものとする。
手動操作盤18からの作動開始指令を受けたマイクロプロセッサ14は、まず、材料送り手段11の動作状態を記憶するフラグFの値をリセットし(ステップa1)、先端検出センサ26がオンとなっているか否か、つまり、先端検出センサ26の位置まで母材としての材料100の先端が到達しているか否かを判定する(ステップa2)。
ステップa2の判定結果が偽となり、先端検出センサ26の位置まで材料100の先端が到達していないことが明らかとなった場合には、マイクロプロセッサ14は、フラグFがセットされているか否か、すなわち、この時点で既に材料送り手段11の作動が開始されているか否かを判定するが(ステップa3)、この段階では、フラグFの値はリセット状態に保持されているので、ステップa3の判定結果は必然的に真となる。
従って、マイクロプロセッサ14は、ドライバ19に対する移動指令パルスの出力すなわち材料送り手段11の駆動制御を開始し(ステップa4)、材料100の送りを開始してからの経過時間を計測するタイマをリスタートさせると共に(ステップa5)、フラグFをセットすることによって材料送り手段11による材料100の送りが開始されたことを記憶する(ステップa6)。
次いで、マイクロプロセッサ14は、先端検出センサ26がオンとなっているか否か、つまり、先端検出センサ26の位置まで母材としての材料100の先端が到達しているか否かを判定する(ステップa2)。
先端検出センサ26がオンとなっておらず、先端検出センサ26の位置に材料100の先端が到達していなければ、マイクロプロセッサ14は、前記と同様にしてフラグFの値を判定するが(ステップa3)、この段階では既に材料送り手段11の駆動制御が開始されてフラグFがセットされているので、マイクロプロセッサ14は、更に、タイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達しているか否かを判定する(ステップa7)。
タイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達していなければ、マイクロプロセッサ14は、前記と同様にしてステップa2,ステップa3,ステップa7の判定処理のみを繰り返し実行し、先端検出センサ26が材料100の先端を検知するか、あるいは、タイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達するまで待機する。
ステップa2,ステップa3,ステップa7の判定処理を繰り返し実行する間にタイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達してステップa7の判定結果が真となった場合には、材料送り手段11の駆動制御を継続しても材料100の先端が先端検出センサ26の位置に到達しないこと、つまり、材料100の送りに異常があるか或いは材料100の長さが不十分であることを意味するので、マイクロプロセッサ14は、ドライバ19に対する移動指令パルスの出力処理つまり材料送り手段11の駆動制御を停止し(ステップa8)、手動操作盤18にエラー信号を出力してアラートを表示した後(ステップa9)、一連の処理を停止する。
一方、ステップa2,ステップa3,ステップa7の判定処理を繰り返し実行する間に材料100の先端が先端検出センサ26の位置に到達してステップa2の判定結果が真となった場合には、マイクロプロセッサ14は、更に、上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとが衝合する基準位置と先端検出センサ26との間の水平方向の離間距離に相当する分の移動指令パルスを材料送り手段11のドライバ19に出力することにより、上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとが衝合する基準位置まで材料100の先端を移動させる予備送りを実行して(ステップa10)、エア供給手段4の作動を開始させる(ステップa11)。
但し、この段階では開閉バルブ3は閉じられた状態にあるので、空気流路2に加圧空気が供給されることはない。
次いで、マイクロプロセッサ14は、材料送り手段11のドライバ19に出力される移動指令パルスの計数処理、すなわち、基準位置からの材料100の突出量を計測するための処理を開始して(ステップa12)、材料100の先端が前述の基準位置を超えてからの経過時間を計測するタイマをリスタートさせ(ステップa13)、タイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達するか、あるいは、ステップa12の処理でカウントを開始された移動指令パルスの積算値が材料100の1回分の送り量に相当するパルス数に達するのを待つ待機状態に入る(ステップa14,ステップa15)。
ステップa14,ステップa15の判定処理を繰り返し実行する間にタイマの計測時間が待機許容時間の設定値に達してステップa14の判定結果が真となった場合には、材料送り手段11の駆動制御を継続しても材料100の先端が前述の基準位置から1回分の送り量だけ送出されないことを意味するので、マイクロプロセッサ14は、エア供給手段4の作動を停止させ(ステップa16)、ドライバ19に対する移動指令パルスの出力処理すなわち材料送り手段11の駆動制御を停止して(ステップa8)、手動操作盤18にエラー信号を出力してアラートを表示した後(ステップa9)、一連の処理を停止する。
一方、ステップa14,ステップa15の判定処理を繰り返し実行する間に材料100の先端が1回分の送り量に相当する分だけ前述の基準位置から送出されてステップa15の判定結果が真となった場合には、マイクロプロセッサ14は、ドライバ19に対する移動指令パルスの出力処理つまり材料送り手段11の駆動制御を停止し、母材となる材料100を例えば図3(a)に示されるようにして現在位置に保持する(ステップa17)。
次いで、マイクロプロセッサ14は、ドライバ25に対する移動指令パルスの出力処理つまりピックアップ24を初期の退避位置から下降させるための駆動制御を開始すると共に(ステップa18)、ドライバ25内のエラーレジスタの値に基いてピックアップ24を駆動するモータに作用する反動トルク(荷重)を求め、この反動トルクが設定値に達しているか否か、要するに、ハンドリングツール24aの先端が予め決められた以上の力で母材としての材料100の先端部上面に押し付けられているか否かを判定する処理を繰り返し実行して、ハンドリングツール24aの先端が母材としての材料100の先端部上面に押し付けられるのを待機する(ステップa19)。
そして、ハンドリングツール24aの先端が例えば図3(b)に示されるようにして材料100の先端部上面に当接すると、ピックアップ24の下降動作が妨げられることでドライバ25内のエラーレジスタの値が徐々に増大し、この値が設定値に達した時点で、ハンドリングツール24aの先端が予め決められた力で材料100の先端部上面に押し付けられる。
このようにして、ピックアップ24の駆動モータの反動トルクが設定値に達し、ハンドリングツール24aの先端が予め決められた力で材料100の先端部上面に押し付けられたことがステップa19の判定処理で確認されると、マイクロプロセッサ14は、ドライバ25に対する移動指令パルスの出力処理すなわちピックアップ24を下降させるための駆動制御を一時停止するが、ドライバ25内のエラーレジスタの値はリセットされずに其のまま保持されるので、材料100の先端部は、下刃105の上面105aとハンドリングツール24aの先端とによって予め決められた力で保持されたままになる(ステップa20)。
次いで、マイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理つまり下刃駆動手段12によって下刃105を上昇させるための駆動制御と、ドライバ25に対する移動指令パルスの出力処理すなわちピックアップ24を上昇方向に移動させるための駆動制御とを同期して開始し、例えば図3(c)に示されるようにして下刃105を上昇させ、上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとの間で材料100を剪断するようにして、所望する大きさの材料100aを切断する(ステップa21)。
この間、ドライバ25内のエラーレジスタの値は其のまま保持され(下刃駆動手段12とピックアップ24が同期して移動するためエラーレジスタの位置偏差は解消されない)、材料100の先端部が下刃105の上面105aとハンドリングツール24aの先端とによって予め決められた力で保持されているので、所望する大きさの材料100aの切断過程で材料100aが飛散する等の問題は生じない。
そして、下刃駆動手段12の駆動によって下刃105が上死点に到達したことがステップa22の判定処理で確認されると、マイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理すなわち下刃駆動手段12によって下刃105を上昇させるための駆動制御と、ドライバ25に対する移動指令パルスの出力処理すなわちピックアップ24を上昇方向に移動させるための駆動制御とを停止させる(ステップa23)。
次いで、マイクロプロセッサ14は、ハンドリングツール24aを作動させてハンドリングツール24aの先端に切断済みの材料100aを吸着させ、改めてドライバ25に対する移動指令パルスの出力処理つまりピックアップ24を上昇方向に移動させるための駆動制御のみを開始し、ピックアップ24を上昇方向に移動させることでピックアップ24の指令位置に対する実位置の偏差つまりドライバ25内のエラーレジスタの値を暫減させて、ハンドリングツール24aの先端が材料100の先端部上面を押圧する力を徐々に解消させ、更に、エラーレジスタの値が初期化された後もピックアップ24を上昇方向に移動させるための駆動制御を継続することによって、例えば図3(d)に示されるようにして切断済みの材料100aを上方に持ち上げ、切り出した材料100aを図示しない製品回収パレット等に回収した後(ステップa24)、ピックアップ24を初期の退避位置に退避させる(ステップa25)。
図3(d)中の符号100bは、前述したステップa21の処理で材料100を剪断して材料100aを切り出した際に生じた切屑である。
次いで、マイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理すなわち下刃駆動手段12によって下刃105を下降させるための駆動制御を開始し(ステップa26)、RAM16の記憶領域の一部を利用して設けられた現在位置記憶レジスタの値を参照して下刃105の先端すなわちカッティングエッジ105bの位置を確認しつつ、カッティングエッジ105bの位置が設定位置まで下降するのを待機する(ステップa27)。
この実施形態では、設定位置として、下刃105のカッティングエッジ105bの先端が材料100の上面と一致する位置、下刃105のカッティングエッジ105bの先端がガイド溝102の上面すなわちベースプレート103の上面と一致する位置、および、下刃105のカッティングエッジ105bの先端がガイド溝102の底面と一致する位置の都合3種が不揮発性メモリ17にパラメータとして予め記憶されており、ユーザは、そのうちの何れかを選択してステップa27における設定位置(比較値)として選択することができる。
そして、カッティングエッジ105bの位置が設定位置まで下降したことがステップa27の判定処理で確認されると、下刃一時停止機能を実現するための手段として機能するマイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理すなわち下刃駆動手段12によって下刃105を下降させるための駆動制御を一時停止して、下刃105を例えば図3(e)に示されるような設定位置に保持し(ステップa28)、開閉バルブ3を開いてコンプレッサ等からなるエア供給手段4の加圧空気を空気流路2の他端部2bから供給する処理を開始すると共に(ステップa29)、加圧空気の供給を開始してからの経過時間を計測するタイマをリスタートさせ(ステップa30)、タイマの計測時間が加圧空気供給時間の設定値に達するまで待機する(ステップa31)。
このようにして空気流路2の他端部2bから供給された空気は、空気流路2を経て上刃104の下面側104aに開口する開口部2aから噴出し、例えば図3(e)中の矢印Wで示されるように、上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて加圧空気の流れを形成し、その風圧によって、上刃104のカッティングエッジ104bや下刃105のカッティングエッジ105bに付着した材料100の切屑100bを吹き飛ばして除去する。
図3(e)では下刃105の下降過程においてカッティングエッジ105bの先端がガイド溝102の上面すなわちベースプレート103の上面と同一高さとなった時点で開閉バルブ3を開き、上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて形成される加圧空気の流れで切屑100bを吹き飛ばすようにした場合について示している。
前述した通り、空気流路2は、図3(e)中で右から左に向かう材料100の送り方向に対し、空気流路2の下流側が上流側よりも先行するかたち、要するに、図3(e)中において、空気流路2が開口部2aを支点として全体として右側(上流側)に傾斜するようなかたちで形成されているので、上刃104の下面側104aに開口した開口部2aから噴出した空気の大半は材料100の送り方向に逆行することなく材料100の送り方向に沿って流れることができ、加圧空気の流速の低下が最小限度に抑えられるので、その風圧は強く、必要最小限のエアー流量で切屑100bを効率よく吹き飛ばすことができる。
しかも、空気の流れは材料100の送り方向上流側から下流側に向かう方向であるから、吹き飛ばされた切屑100bが母材としての材料100に再付着して材料100の送りが妨げられるといった不都合も未然に防止される。
また、図3(e)に示されるようなタイミングに代えて、例えば図7(a)に示されるような下刃105の下降過程において下刃105のカッティングエッジ105bの先端が図7(b)に示されるように材料100の上面と同一高さとなった時点で開閉バルブ3を開き、上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて形成される加圧空気の流れで切屑100bを吹き飛ばすようにすれば、下刃105のカッティングエッジ105bの上端部と上刃104のカッティングエッジ104bの下端部が共に加圧空気の流れに臨むことになるので、上刃104のカッティングエッジ104bや下刃105のカッティングエッジ105bに付着した切屑100bを更に効率よく吹き飛ばすことができる。
特に、ガイド溝102の深さを材料100の厚みと同等に形成し、カッティングエッジ105bの先端が材料100の上面と同一高さとなった時点で開閉バルブ3を開くようにすることで、材料100の幅方向に対してエアーを均一に流れさせることができるので、幅の広い材料100に対しても効率よく切屑100bを除去することが可能となり、材料100の大きさの変化にも適応できるようになる。
そして、加圧空気の供給を開始してからの経過時間を計測するタイマの計測時間が加圧空気供給時間の設定値に達してステップa31の判定結果が真となると、供給時間調整機能を実現するための手段として機能するマイクロプロセッサ14が開閉バルブ3を閉じてエア供給手段4から空気流路2への加圧空気の供給を停止させる(ステップa32)。
この実施形態では、下刃105の下降過程においてカッティングエッジ105bの先端が設定位置、例えば、材料100の上面と一致する位置、ガイド溝102の上面と一致する位置、あるいは、ガイド溝102の底面と一致する位置となった時点を起点として下刃105の下降を予め設定された加圧空気供給時間だけ停止させ(下刃一時停止機能)、この加圧空気供給時間の間だけ開閉バルブ3を開いて上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて加圧空気の流れを形成することで切屑100bを吹き飛ばすようにしているが(供給時間調整機能)、下刃105の下降を停止させずに加圧空気を流通させて切屑100bを吹き飛ばすようにしてもよいし、或いは、材料切断装置1の作動に合わせて開閉バルブ3を定常的に開いたままの状態として切屑100bを吹き飛ばすようにしてもよい。
次いで、マイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理すなわち下刃駆動手段12によって下刃105を下降させるための駆動制御を再開し(ステップa33)、RAM16の記憶領域の一部を利用して設けられた現在位置記憶レジスタの値を参照して下刃105の先端すなわちカッティングエッジ105bの位置を確認しつつ、カッティングエッジ105bが下死点まで下降するのを待機する(ステップa34)。
そして、下刃駆動手段12の駆動によって下刃105が下死点に到達したことがステップa34の判定処理で確認されると、マイクロプロセッサ14は、ドライバ20に対する移動指令パルスの出力処理すなわち下刃駆動手段12によって下刃105を下降させるための駆動制御を停止し(ステップa35)、手動操作盤18から作業終了指令が入力されているか否かを判定する(ステップa36)。
作業終了指令が入力されていなければ、マイクロプロセッサ14は、ドライバ19に対する移動指令パルスの出力すなわち材料送り手段11の駆動制御を開始し(ステップa37)、改めて、前記と同様にしてステップa12以降の処理を繰り返して、母材としての材料100に設定値に従った送りを掛け、所望する大きさの材料100aを切り出す作業を継続する。
既に述べた通り、第2回目以降の切断サイクルでは、その直前の切断作業によって上刃104のカッティングエッジ104bと下刃105のカッティングエッジ105bとが衝合する位置と母材としての材料100の先端位置とが一致し、衝合位置と先端検出センサ26との離間距離に関わる問題は解消されているので、前述した予備送りの工程は不要である。
また、ステップa36の処理で作業終了指令の入力が確認された場合には、マイクロプロセッサ14は、エア供給手段4の作動を停止させて(ステップa38)、一連の処理を終了する。
図8は加圧空気内にイオンを発生させるイオナイザー5をエア供給手段4に併設した他の一実施形態の材料切断装置6と其のコントローラ29の構成について簡略化して示した機能ブロック図である。材料切断装置6のハードウェア構成はイオナイザー5を追加した点を除いて図1および図3に示したものと同様であり、また、コントローラ29の構成はイオナイザー5を駆動するドライバ28を追加した点を除いて図2に示したものと同様である。
ここでいうイオナイザーとは、プラスイオンとマイナスイオンを発生させることによって帯電物質を逆極性のイオンで中和して静電気を除去する除電器のことで、既に、コロナ放電式イオナザーや軟X線式イオナイザーが公知であり、その具体的な構成は問わない。
イオナイザー5は、ドライバ28とコントローラ29の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によってオン・オフ制御されるようになっている。
材料切断装置6の全体的な駆動制御に関わる処理は図4〜図6に示したものと実質的に同様であり、イオナイザー5のオン操作はエア供給手段4のオン操作と同様に図4中のステップa11で行い、また、イオナイザー5のオフ操作はエア供給手段4のオフ操作と同様に図5中のステップa16,図6中のステップa38で行うようにする。
上刃104と下刃105はハサミのように擦れあって摺動するので、切屑100bが静電気によって上刃104や下刃105に吸着される場合があるが、プラスイオンとマイナスイオンを含んだ加圧空気を空気流路2に供給してカッティングエッジ104b,105bに吹き付けることで、カッティングエッジ104b,105bや其の周辺の雰囲気を除電して切屑100bを確実に吹き飛ばすことができる。
なお、図2に示した実施形態においても図8に示した実施形態においても、材料切断装置1,6の作動中にコンプレッサ等からなるエア供給手段4を定常的に作動させ(ステップa11でオン/ステップa16,ステップa38でオフ)、カッティングエッジ105bの位置が設定位置まで下降した時点から予め設定された加圧空気供給時間の間だけ開閉バルブ3を開いて空気流路2に加圧空気を流通させるようにしているが(ステップa29でバルブ開/ステップa32でバルブ閉)、エア供給手段4やイオナイザー5の応答性が十分に高ければ、必ずしも材料切断装置の作動中にエア供給手段4やイオナイザー5を定常的に作動させる必要はなく、例えば、開閉バルブ3を省略し、ステップa29でエア供給手段4やイオナイザー5を作動させ、ステップa32でエア供給手段4やイオナイザー5の作動を停止させる構成としても構わない。
図9は前述のイオナイザー5に加え、上刃104のカッティングエッジ104bを振動させて空気の流れによる切屑の除去効果を冗長させるバイブレータ7と下刃105のカッティングエッジ105bを振動させて空気の流れによる切屑の除去効果を冗長させるバイブレータ8を併設すると共に、ガイド溝102の底面を貫通して開口する開口部9aを備えた空気流路9をベースプレート103内に設け、この空気流路9の他端部9bから加圧空気を供給することによってガイド溝102に沿って上流側から下流側に向かうアシスト空気の流れを生成して下刃105のカッティングエッジ105bに付着した切屑を除去するようにした更に他の一実施形態の材料切断装置10の機械的な構成の概略を示した図であり、このうち図9(a)は材料切断装置10の部分断面正面図、図9(b)は材料切断装置10の構成の一部を示した左側面図である。また、図10は材料切断装置10と其のコントローラ30の構成について簡略化して示した機能ブロック図である。
材料切断装置10のハードウェア構成はイオナイザー5とバイブレータ7,8と空気流路9を追加した点、および、ベースプレート103のガイド溝102の底面に材料100の送り方向に沿って図9(b)に示されるような溝(突条)32を形成した点を除いて図1および図3に示したものと同様であり、また、コントローラ30の構成はイオナイザー5を駆動するドライバ28とバイブレータ7,8を駆動するドライバ31を追加した点を除いて図2に示したものと同様である。
材料切断装置10の上刃104は、高周波焼き入れ或いは熱処理等で焼き入れを施されたカッティングエッジ104bと本体部104cとで構成され、カッティングエッジ104bは、圧電素子等で構成されたバイブレータ7を介して本体部104cにおける送り方向下流側の下面端部に固着されている。同様に、下刃105は、高周波焼き入れ或いは熱処理等で焼き入れを施されたカッティングエッジ105bと本体部105cとで構成され、カッティングエッジ105bは、圧電素子等で構成されたバイブレータ8を介して本体部105cにおける送り方向上流側の上面端部に固着されている。
また、ベースプレート103には、ベースプレート103からガイド溝102の底面を貫通して開口する開口部9aを備えた空気流路9が穿設され、この空気流路2の他端部9bに、開閉バルブ3を介してコンプレッサ等からなるエア供給手段4からの加圧空気が供給されるようになっている。
空気流路9は、少なくとも開口部9aの近傍において、図9(a)中で右から左に向かう材料100の送り方向に対して空気流路9の下流側が上流側よりも先行するかたち、すなわち、図9(a)中において、空気流路9が開口部9aを支点として全体として右側(上流側)に傾斜するようなかたちで形成されている。
図9(a)の例では空気流路9を全長に亘って直線的に構成しているが、このような傾斜は必ずしも空気流路9の全長に亘って付与する必要はなく、開口部9aの近傍のみ、より具体的には、開口部9aから噴出する加圧空気の流れの方向が材料100の送り方向の成分を含むようになれば十分である。
図9(a)中では空気流路2と空気流路9の各々に1個宛てで開閉バルブ3を取り付けた例を示しているが、空気流路2の開閉バルブと空気流路9の開閉バルブは1つの開閉バルブ3に纏めることもできる。
イオナイザー5はドライバ28とコントローラ30の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によってオン・オフ制御され、圧電素子等で構成されたバイブレータ7,8は、正弦波あるいは矩形波等を出力してバイブレータ7,8を連続的に振動させるためのドライバ31とコントローラ30の入出力回路21を介してマイクロプロセッサ14によってオン・オフ制御される。
なお、ここでいうオン・オフの概念は振動の1周期を意味するものではなく、連続的な振動の継続(オン)や振動停止状態の継続(オフ)を意味するものである。
また、この実施形態においては、特に、下刃105の下降過程で開閉バルブ3を開くタイミングとして、前述した3種のもののうち、下刃105のカッティングエッジ105bの先端がガイド溝102の底面の高さと一致する位置が設定位置(ステップa27の判定処理で比較対象とされる比較値)として選択されている。
材料切断装置10の全体的な駆動制御に関わる処理は図4〜図6に示したものと実質的に同様であり、イオナイザー5のオン操作はエア供給手段4のオン操作と同様に図4中のステップa11で行い、イオナイザー5のオフ操作はエア供給手段4のオフ操作と同様に図5中のステップa16,図6中のステップa38で行うようにする。
また、バイブレータ7,8のオン操作は開閉バルブ3の開操作と同様に図6中のステップa29で行い、バイブレータ7,8のオフ操作は開閉バルブ3の閉操作と同様に図6中のステップa32で行うようにする。
この結果、図6におけるステップa27の判定結果が真となった時点、つまり、下刃105の下降過程で下刃105のカッティングエッジ105bの先端がガイド溝102の底面の高さと一致した時点で下刃105の下降が停止して開閉バルブ3,3が開かれると共にバイブレータ7,8が作動し、空気流路2から供給されるプラスイオンとマイナスイオンを含んだ加圧空気が上刃104の下面104aに沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて流れて上刃104のカッティングエッジ104bの周辺の雰囲気を除電すると共に、其の風圧により、振動状態にあるカッティングエッジ104bの周辺の切屑100bを吹き飛ばす。また、これと同時に、空気流路9から供給されるプラスイオンとマイナスイオンを含んだ加圧空気がガイド溝102の底面の溝(突条)32に沿って材料100の送り方向上流側から下流側に向けて流れて下刃105のカッティングエッジ105bの周辺の雰囲気を除電すると共に、其の風圧により、振動状態にあるカッティングエッジ105bの周辺の切屑100bを吹き飛ばすことになる。
このようにして、カッティングエッジ104b,105bや其の周辺の雰囲気が除電されること、カッティングエッジ104bには上刃104の下面104aに沿って流れる加圧空気が吹き付けられる一方,カッティングエッジ105bにはガイド溝102の底面の溝(突条)32に沿って流れる加圧空気が吹き付けられること、つまり、カッティングエッジ104b,105bの各々に独立した経路で加圧空気が適切に吹き付けられること、更には、切屑100bの付着したカッティングエッジ104b,105bそれ自体が振動していることとの相乗効果により、前述した何れの実施形態にも増して切屑100bを確実に吹き飛ばすことができる。
本発明を適用した一実施形態の材料切断装置の機械的な構成の概略を示した図で、図1(a)は材料切断装置の部分断面正面図、また、図1(b)は材料切断装置の構成の一部を示した左側面図である。 同実施形態の材料切断装置の構成の概略を示した機能ブロック図である。 同実施形態の材料切断装置の1サイクルの材料切断工程について示した動作説明図であり、図3(a)は上刃のカッティングエッジと下刃のカッティングエッジとが衝合する基準位置から材料の先端が1回分の送り量に相当する分だけ送り出された状態について示した図、図3(b)はハンドリングツールの先端で材料の先端部上面を押し付けた状態について示した図、図3(c)は下刃を上昇させて所望する大きさの材料を切り出したときの状態を示した図、図3(d)はハンドリングツールの先端に切断済みの材料を吸着させて上方に持ち上げた状態を示した図、図3(e)は空気流路の開口部からエアを噴出すタイミングと下刃の位置との関係の一例を示した図である。 同実施形態の材料切断装置のコントローラのマイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートである。 同マイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートの続きである。 同マイクロプロセッサによる処理の概略を示したフローチャートの続きである。 同実施形態の材料切断装置の1サイクルの材料切断工程の一部について示した動作説明図であり、図7(a)は材料切断後の下刃の下降過程について示した図、図7(b)は空気流路の開口部からエアを噴出すタイミングと下刃の位置との関係の他の一例を示した図、図7(c)は下刃が下死点に復帰する直前の状態について示した図である。 加圧空気内にイオンを発生させるイオナイザーをエア供給手段に併設した他の一実施形態の材料切断装置と其のコントローラの構成について簡略化して示した機能ブロック図である。 上刃と下刃のカッティングエッジを振動させて空気の流れによる切屑の除去効果を冗長させるバイブレータを併設すると共に、ガイド溝の底面を貫通して開口する空気流路をベースプレートに設け、この空気流路に加圧空気を供給することによってアシスト空気の流れを生成して下刃のカッティングエッジに付着した切屑を除去するようにした更に他の一実施形態の材料切断装置の機械的な構成の概略を示した図で、図9(a)は材料切断装置の部分断面正面図、また、図9(b)は材料切断装置の構成の一部を示した左側面図である。 同実施形態の材料切断装置と其のコントローラの構成について簡略化して示した機能ブロック図である。 上刃と下刃を利用して材料を切断する材料切断装置の一般的な構成例を示した図で、図11(a)は材料切断装置の構成の概略を示した正面図、また、図11(b)は同材料切断装置の構成の一部を示した左側面図である。
符号の説明
1 材料切断装置
2 空気流路
2a 空気流路の開口部
2b 空気流路の他端部
3 開閉バルブ
4 エア供給手段
5 イオナイザー
6 材料切断装置
7 バイブレータ
8 バイブレータ
9 空気流路
9a 空気流路の開口部
9b 空気流路の他端部
10 材料切断装置
11 材料送り手段
12 下刃駆動手段
13 コントローラ
14 マイクロプロセッサ(下刃一時停止機能実現手段,供給時間調整機能実現手段)
15 ROM
16 RAM
17 不揮発性メモリ
18 手動操作盤
19 ドライバ
20 ドライバ
21 入出力回路
22 ドライバ
23 ドライバ
24 ピックアップ
24a ハンドリングツール
25 ドライバ
26 先端検出センサ
27 A/D変換器
28 ドライバ
29 コントローラ
30 コントローラ
31 ドライバ
32 溝(突条)
100 材料
100a 切断済み材料
100b 切屑
101 材料切断装置
102 ガイド溝
103 ベースプレート
104 上刃
104a 上刃の下面
104b カッティングエッジ
104c 本体部
105 下刃
105a 下刃の上面
105b カッティングエッジ
105c 本体部

Claims (9)

  1. 切断対象となる材料の送り方向をガイドするガイド溝と、前記ガイド溝に沿って前記材料に送りを掛ける材料送り手段と、前記ガイド溝の下流側端部の上方位置に設けられ其の下面における前記送り方向下流側の端部にカッティングエッジを備えた上刃と、前記上刃と隣接して前記送り方向下流側の下方位置に設けられ其の上面における前記送り方向上流側の端部にカッティングエッジを備えた下刃と、前記下刃を昇降駆動する下刃駆動手段と、前記材料送り手段および下刃駆動手段を駆動制御するコントローラとを備え、前記コントローラの制御の下で前記材料送り手段によって前記材料に間欠的な送りを掛けながら前記下刃駆動手段を駆動して前記材料を切断する材料切断装置であって、
    前記上刃を貫通して其の下面側に開口する空気流路を前記上刃の内部に設けると共に、この空気流路の他端部から加圧空気を供給し、少なくとも、前記上刃の下面に沿って前記送り方向上流側から下流側に向けて形成される空気の流れによって前記上刃および下刃のカッティングエッジに付着した切屑を除去するようにしたことを特徴とする材料切断装置。
  2. 前記空気流路は、少なくとも前記開口の近傍において、前記送り方向に対して空気流路の下流側が上流側よりも先行するかたちで傾斜していることを特徴とした請求項1記載の材料切断装置。
  3. 前記加圧空気内にイオンを発生させるイオナイザーを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  4. 前記コントローラは、前記下刃の下降過程において前記下刃のカッティングエッジが前記ガイド溝の上端部と同一高さとなったことを検知し、予め決められた設定時間に亘って前記空気流路に加圧空気を供給する供給時間調整機能を備えていることを特徴とした請求項1,請求項2または請求項3のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  5. 前記コントローラは、前記下刃の下降過程において前記下刃のカッティングエッジが前記材料の上端部と同一高さとなったことを検知し、予め決められた設定時間に亘って前記空気流路に加圧空気を供給する供給時間調整機能を備えていることを特徴とした請求項1,請求項2または請求項3のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  6. 前記ガイド溝の深さが前記材料の厚みと同等に形成されると共に、前記コントローラは、前記下刃の下降過程において前記下刃のカッティングエッジが前記ガイド溝の上端部と同一高さとなったことを検知し、予め決められた設定時間に亘って前記空気流路に加圧空気を供給する供給時間調整機能を備えていることを特徴とした請求項1,請求項2または請求項3のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  7. 前記コントローラは、前記予め決められた設定時間に亘って前記下刃の下降を一時停止させる下刃一時停止機能を備えていることを特徴とした請求項4,請求項5または請求項6のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  8. 前記上刃もしくは下刃の少なくともカッティングエッジの部分を振動させて前記空気の流れによる切屑の除去効果を冗長させるバイブレータを備えたことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
  9. 前記空気流路に加え、前記ガイド溝の底面を貫通して開口する空気流路を設け、この空気流路の他端部から加圧空気を供給し、前記ガイド溝に沿って前記送り方向上流側から下流側に向けて形成されるアシスト空気の流れによって前記下刃のカッティングエッジに付着した切屑を除去するようにしたことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7または請求項8のうち何れか一項に記載の材料切断装置。
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