JP2009137501A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 シートバックのロック解除を操作するバンドのシートバック内部への落ち込みを防止するような車両用シートを提供する。
【解決手段】 シートバック3のロックを解除するためのバンド7を備え、バンド7をガイドするためのガイドワイヤー14をシートバック3の内部に設け、バンド7をループ形状に形成し、かつシート上下方向に沿って配置している車両用シート1において、ガイドワイヤー14を上下方向に沿って配置し、ガイドワイヤー14の下端部14dをロックブラケット13に固着し、ガイドワイヤー14の上部に係合部14aを設け、係合部14aをループ形状のバンド7の中間部7cに通過させた状態でバンド7の中間部7cと係合させ、係合部14aに対してシート上側に配置されるバンド7の部分を、ループ形状を絞るように接合していることを特徴とする車両用シート1。
【選択図】 図6

Description

本発明は、シート前後方向に回動可能で、かつ起立状態でロック可能に構成されたシートバックと、このロックを解除する際に操作されるバンドとを備えている車両用シートに関する。
一般的な車両用シートは、シート前後方向に回動可能で、かつ起立状態でロック可能に構成されたシートバックを備えている。このような車両用シートのリアシートに関しては、リアシートの車両後方側に荷室スペースが設けられているものが存在している。最近ではこのような構造の自動車が広く普及している。
また、このようなリアシートは、シートバックを前倒しすることによって、シートバックを荷室フロアの一部として構成し、シートバックの背面部に荷物を載置可能な構造となっている。このようなリアシートでは、シートバックをシート前後方向に回動させることによりシートアレンジを行い、このシートアレンジによって荷室スペースが拡大されることとなる。
加えて、このような車両用シートの多くは、シートバックを最後方まで回動して起立させた状態で、シートバックをロックできるようにシートバックにロック機構を備えている。このロックを解除するための部品として、バンドがシート上下方向に沿って配置されている。バンドの下端部はロック機構に連結されており、さらにバンドの上端部はシートバックの上端部に設けられた開口部からシートバックの上方に向かって突出するように形成されている。このバンドをシート上方に引張ることによって、シートバックのロックが解除されて、シートバックが前倒し可能となる。
しかしながら、バンドは一般的に可撓性のある材料で作製されるため、バンドの上端部が自重によってシートバックの内部に落ち込むおそれがある。このような状態では、乗員がロック解除の操作を行うことができなくなる。そのため、このようなバンドの落ち込みを防止するための構造が、これまでに検討されている。シートバック内部に伸縮可能な保持部材を設け、ストラップ(バンドに相当)をこの保持部材に締結している構造が、特許文献1に開示されている。また、シートバックの開口部に樹脂製の保持部材を設け、この保持部材にストラップを引っ掛けている構造が、特許文献2に開示されている。
特開平11−123966号公報 特開2005−125915号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2の構造では、保持部材の構造が複雑化して、保持部材の作製コストが増加する問題がある。また、ストラップと保持部材とを予め先に組み立ててからシートバックに取付ける必要があり、生産効率を低下させる要因となっている。
さらに、ストラップを係合した保持部品が樹脂製となっているため、ストラップを引き上げる力が保持部材に作用する場合、保持部材は弾性変形し易くなっている。そのため、ストラップの引き上げ方向がロック機構を作動させる方向とずれることとなる。このような状態では、ロック機構にストラップを引き上げる力が伝わり難くなり、ロックが解除され難くなるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、シートバックのロック解除を操作するバンドがシートバック内部に落ち込むことを防止しながら、コストを増加させず、生産効率を低下させず、さらには操作性を向上させるようなロック解除機構を備えた車両用シートを提供することにある。
課題を解決するために本発明の車両用シートは、シート前後方向に回動可能で、かつ起立状態でロック可能に構成されたシートバックを備え、該シートバックをロックするためのロック機構をシートバック内部に設け、該ロック機構にロッドを取付け、該ロッドをシート上側方向へ作動させることによりロックを解除するように構成し、前記ロッドを操作するためのバンドを備え、該バンドをガイドするためのガイドワイヤーを前記シートバックの内部に設け、前記ロック機構を支持するためのロックブラケットを設け、前記シートバックの上端部に前記バンドの通過可能な開口部を形成し、前記バンドをループ形状に形成して、かつシート上下方向に沿って配置し、前記バンドの下端部を前記ロッドに連結し、前記バンドの上端部を前記開口部からシート上側方向に突出させている車両用シートにおいて、前記ガイドワイヤーを上下方向に沿って配置し、前記ガイドワイヤーの下端部を前記ロックブラケットに固着し、前記ガイドワイヤーの上部に係合部を設け、該係合部を前記ループ形状のバンドの中間部に通過させた状態で前記バンドの中間部と係合させ、前記係合部を前記開口部付近に配置し、前記係合部に対してシート上側に配置される前記バンドの部分を、前記ループ形状を絞るように接合している。
また、本発明の車両用シートでは、前記ガイドワイヤーの係合部がシート水平方向に沿って配置され、前記バンドの前記下端部と前記係合部とを結ぶ直線の方向が、前記シートバックのロックを解除する際に前記ロッドを作動させる方向と略等しくなっている。
さらに、本発明の車両用シートでは、前記シートバックの内部のシート後側にバックパネルが設けられ、前記ガイドワイヤーの係合部がシート幅方向に沿って配置され、前記ガイドワイヤーが前記係合部からシート後側に延在する一対のアームを備え、該一対のアームのうち一方からシート下側に延在する中間部が設けられ、前記ガイドワイヤーの下端部が前記中間部から屈曲して形成されており、前記バックパネルに前記下端部を固着した前記ロックブラケットが取付けられて、前記ガイドワイヤーの中間部が前記バックパネルに固着されている。
本発明の車両用シートによれば、以下の効果を得ることができる。本発明の車両用シートは、シート前後方向に回動可能で、かつ起立状態でロック可能に構成されたシートバックを備え、該シートバックをロックするためのロック機構をシートバック内部に設け、該ロック機構にロッドを取付け、該ロッドをシート上側方向へ作動させることによりロックを解除するように構成し、前記ロッドを操作するためのバンドを備え、該バンドをガイドするためのガイドワイヤーを前記シートバックの内部に設け、前記ロック機構を支持するためのロックブラケットを設け、前記シートバックの上端部に前記バンドの通過可能な開口部を形成し、前記バンドをループ形状に形成して、かつシート上下方向に沿って配置し、前記バンドの下端部を前記ロッドに連結し、前記バンドの上端部を前記開口部からシート上側方向に突出させている車両用シートにおいて、前記ガイドワイヤーを上下方向に沿って配置し、前記ガイドワイヤーの下端部を前記ロックブラケットに固着し、前記ガイドワイヤーの上部に係合部を設け、該係合部を前記ループ形状のバンドの中間部に通過させた状態で前記バンドの中間部と係合させ、前記係合部を前記開口部付近に配置し、前記係合部に対してシート上側に配置される前記バンドの部分を、前記ループ形状を絞るように接合している。そのため、前記バンドの上端部が自重によって前記シート内部に引き込まれるような場合でも、前記バンドの接合された部分が前記ガイドワイヤーの前記係合部に引っ掛かることになる。従って、前記バンドの上端部が前記シートバック内部に落ち込むことを防止できる。さらに、前記ガイドワイヤーが前記ロックブラケットに固着されているため、前記バンドに強い力が加えられても、前記ガイドワイヤーは強固にバンドを支持することができる。
また、前記バンドの前記シートバック内部への落ち込み防止構造が、前記バンドのループ形状に前記ガイドワイヤーを挿通させることによって組立てられるため、前記バンドを組み立てる際に、前記バンドと前記ガイドワイヤーとを予め組立ててから前記シートバックに組み込むような準備工程を必要としない。従って、前記バンドの前記シートバックへの落ち込みを防止しながら、前記車両用シートの生産効率を向上させることができる。
前記バンドが前記開口部付近で前記ガイドワイヤーと係合しており、前記シートバックから突出する前記バンドの上端部近傍で前記バンドが支持されることとなる。従って、前記バンドの上端部付近で前記バンドの形状が確実に維持されて、乗員から視認される前記バンドの上端部の外観が向上することとなる。
また、本発明の車両用シートでは、前記ガイドワイヤーの係合部がシート水平方向に沿って配置され、前記バンドの前記下端部と前記係合部とを結ぶ直線の方向が、前記シートバックのロックを解除する際に前記ロッドを作動させる方向と略等しくなっており、前記バンドの上端部がシート前後方向に偏った状態で斜めに引張られる場合でも、前記バンドに作用する力の方向は、前記ガイドワイヤーの係合部からシート下側で方向転換することとなる。その後、この力の方向は、前記バンドの係合部と前記バンドの下端部との間で、ロック解除の際に前記ロッドを作動させる方向に向くこととなる。従って、前記ロッドには、ロックを解除するための力が正確に伝達され、前記シートバックのロックを確実に解除できる。よって、前記シートバックのロック解除の操作性が向上することとなる。
さらに、本発明の車両用シートでは、前記シートバックの内部のシート後側にバックパネルが設けられ、前記ガイドワイヤーの係合部がシート幅方向に沿って配置され、前記ガイドワイヤーが前記係合部からシート後側に延在する一対のアームを備え、該一対のアームのうち一方からシート下側に延在する中間部が設けられ、前記ガイドワイヤーの下端部が前記中間部から屈曲して形成されており、前記バックパネルに前記下端部を固着した前記ロックブラケットが取付けられて、前記ガイドワイヤーの中間部が前記バックパネルに固着されており、新たな部品を追加することなく、前記バックパネルを補強することができる。また、部品を追加する必要がないことによって、コストの増加および重量の増加を防止することができるだけでなく、前記ガイドワイヤーをコストダウンするために、ワイヤー径の減少、素材グレードの低下などの変更をした場合でも、前記ガイドワイヤーの必要な強度を維持することができる。
本発明の実施形態における車両用シートを以下に説明する。ここで用いる方向に関しては、車両用シートの乗員の着座する側を「シート前側」とし、シート前方に対向する方向を「シート後側」とし、シート前方を向いて左側を「シート左側」とし、シート前方を向いて右側を「シート右側」とし、車両用シートの高さ方向の上側を「シート上側」とし、下側を「シート下側」とする。さらに、「シート前側」および「シート後側」から成る方向を「シート前後方向」とし、「シート左側」および「シート右側」から成る方向を「シート幅方向」とし、「シート上側」および「シート下側」から成る方向を「シート上下方向」とする。
本実施形態では、車両用シートの代表例としてリアシートを用いて説明する。図1は、本発明の実施形態において乗員が着座可能な状態にある車両用シート(以下、「シート」という)1の外観を表した概略斜視図である。シート前側を矢印Fで示している。シート1は、シートクッション2、シートバック3、ヒンジアッシー4およびヘッドレスト5を備えている。シートクッション2はベンチ構造となっており、図1はシート右側の半分のみを表したシートクッション2を記載している。本実施形態のシート1では、シート幅方向に分割されたセパレート構造の2つのシートバックを有する構造となっている。
図1では、これら2つのシートバックの内、シート右側に配置されたシートバック3を表している。シートバック3は、シートクッション2のシート後側の後端部2aに配置されている。シートバック3はシート幅方向に一対の側面部3a,3aを有しており、一対の側面部3a,3aの下端には一対のヒンジアッシー4,4が取付けられている。このような構成により、シートバック3はシートクッション2に対してヒンジアッシー4,4を中心としてシート前後方向に回動可能となっている。図1では、シートバック3が最後方まで回動され、シートバック3が起立しながらロックされた状態で表されている。
シートバック3の上端部3bにはヘッドレスト5が配置されている。この上端部3bのシート右側の端部近傍に開口部6が設けられている。この開口部6を通過する布製のバンド7が設けられている。このバンド7は、シートバック3の内部から外部渡って、シート上下方向に沿って配置されている。このバンド7の上端部7aは開口部6から突出してシートバック3の外部に表れている。
図2は、図1のシート1を、シートバック3の前倒し状態で表した概略斜視図である。シート前側を矢印Fで示している。シートバック3のシート後側の背面部3cにはロック穴8が設けられており、このロック穴8の配置位置は背面部3cのシート右側の端部近傍で、かつシート上側寄りの位置となっている。また、シートバック3を最後方まで引起した時にロック穴8に嵌合可能なストライカ9が設けられており、ストライカ9はシート前側に突出するように形成されている。また、ストライカ9はシートバック3のシート右側の側面部3aに対向して配置された車室側壁部10に取付けられている。
図3は、本発明の実施形態において、シートバック3の内部に設けられたバックパネル11の概略を表した斜視図である。シート前側を矢印Fで示している。バックパネル11は、シートバック3の内部のシート後側に配置され、シートバック3の背面部3cに沿った平面上に沿って形成されている。バックパネル11のシート前側の前面部11aには、ロック機構12、ロックブラケット13およびガイドワイヤー14が設けられている。ロック機構12は、ロック穴8に対応する位置に配置されている。さらに、ロック機構12は、ストライカ9がロック穴8に嵌合した時、ストライカ9と係合可能なように構成されている。
ロックブラケット13は、側面部13a、上面部13b、および下面部13cを有している。側面部13aはシート上下方向に沿って配置されている。上面部13bは、側面部13aの上端からシート左側に向かって延在するように形成されている。下面部13cは側面部13aの下端からシート左側に向かって延在するように形成されている。ロックブラケット13の側面部13aには、ロック機構12が取付けられている。また、ガイドワイヤー14が、ロック機構12およびロックブラケット13に対してシート上側に配置されている。
図4は、本実施形態におけるガイドワイヤー14の取付構造を表す概略斜視図である。シート前側を矢印Fで示している。ガイドワイヤー14はシート上下方向に沿って配置されている。ガイドワイヤー14は断面円形のワイヤーを曲げ加工することによって形成されている。ガイドワイヤー14の上部は、バックパネル11からシート前側方向に略コ字形状に膨出するように形成されている。そのため、この膨出部分は中間部分にシート幅方向に延在する係合部14aと、シート前後方向に延在する一対のアーム14b,14bとを有することとなる。また、膨出部分の一方のアーム14bは自由端となっている。さらに、ガイドワイヤー14には、膨出部分の他方のアーム14bからシート下側に延在する中間部14cが設けられており、この中間部14cの下端からシート前側に屈曲された下端部14dが設けられている。
ガイドワイヤー14の下端部14dの下側部分は、ロックブラケット13の上面部13bにCO溶接などによって溶接されている。また、バックパネル11には絞り部11bが設けられている。この絞り部11bはガイドワイヤー14の中間部14cと当接するようにシート前側に突出して形成されている。このような構成によって、ガイドワイヤー14の中間部14cは、バックパネル11の絞り部11bと当接した状態でプロジェクション溶接などによって溶接されている。また、バックパネル11のシート右側の端部には、シートバック3のロック穴8から挿入されたストライカ9を逃げるように切欠部11cが設けられている。
図5は、図3のバックパネル11のロック機構12取付部周辺を拡大してシート前方から見た正面図である。ロック機構12はロッド15を備えている。ロッド15は、断面円形のワイヤーから作製されており、シート上下方向およびシート幅方向に沿って配置されている。ロッド15は、自由端となっている先端部15aと,シート上下方向に延在する基端部15bと、シート幅方向に延在する中間部15cとを備えている。ロッド15の基端部15bはロック機構12に取付けられている。ロッド15の中間部15cには、バンド7の下端部7bが連結されており、バンド7は、下端部7bからガイドワイヤー14の係合部14aを経由して上端部7aまで、シート上下方向に沿って配置されている。
図6は、図3のバックパネル11のロック機構12取付部周辺を拡大してシート右側から見た側面図である。バックパネル11、ガイドワイヤー14などのシート前方を囲うようにパッド16(仮想線で示す)が配置されている。また、パッド16を覆うように表皮17(仮想線で示す)が配置されている。バンド7を通過させるための開口部6(仮想線で示す)は、パッド16および表皮17をシート上下方向に貫通させることによって設けられている。
バンド7はループ形状に形成されている。そのため、バンド7の下端部7bは、ロッド15の中間部15cをバンド7のループ形状に通した状態で、ロッド15の中間部15cと連結されることとなる。さらに、バンド7の中間部7cは、ガイドワイヤー14の係合部14aをバンド7のループ形状に通した状態で、ガイドワイヤー14の係合部14aに係合されている。そのため、ガイドワイヤー14の係合部14aが、バンド7の中間部7cに挟まれることとなる。さらに、バンド7は開口部6を通過してシート上側方向に延在し、前記バンド7の上端部7aはシートバック3の外部に突出することとなる。このような構成のバンド7を上側方向に引張る操作をする場合、ロック機構12は、バンド7の操作に伴うロッド15の作動によって、ストライカ9との係合を解除するように構成されている。
また、バンド7の下端部7bとガイドワイヤー14の係合部14aとの位置関係について説明する。バンド7の下端部7bとガイドワイヤー14の係合部14aとを結ぶ直線の方向(矢印Aで表す)、ロッド15を作動させる方向(矢印Bで表す)と略等しくなるように構成されている。
バンド7は、ガイドワイヤー14の係合部14aに対してシート上方の位置に、バンド7のループ形状を絞るように縫製した上側縫製部7dを備えている。また、バンド7は、ガイドワイヤー14の係合部14aに対してシート下方の位置に、バンド7のループ形状を絞るように縫製した下側接合部7eを備えている。そのため、バンド7は3つのループ形状を有するように形成されることとなる。また、上側接合部7dから係合部14aまでの距離L1は、シートバック3を起立させながらロックした状態で、かつバンド7の静止状態にある場合に、上側接合部7dと係合部14aとが接触しないような距離であるとよい。係合部14aから下側接合部7eまでの距離L2は、シートバック3のロックを解除するためバンド7をシート上側方向に引張る場合に、係合部14aと下側接合部7eとが接触しないような距離であるとよい。
バンド7の取付けに関して説明する。ループ形状に形成したバンド7を、上側接合部7dおよび下側接合部7eで縫製する。バンド7の下端部7bをロッド15の自由端の先端部7aから挿通させて、下端部7bをロッド15の中間部15cに係合させる。次に、バンド7の中間部7cをガイドワイヤー14の自由端となっている端部14bから挿通させて、中間部7cをガイドワイヤー14の係合部14aに係合させる。その後、シート上側に延在しているバンド7の上端部7aが開口部6を貫通するように、パッド16および表皮17を取付ける。従って、バンド7の上端部7aがシートバック3の外部へ突出することとなる。
次に、シートバック3を起立状態でロックする操作について説明する。シートバック3を前倒しした状態にあるシート1において、シートバック3を最後方まで回動させる。シートバック3が最後方まで回動すると、ストライカ9がロック穴8に挿入される。その後、ストライカ9はロック機構12と係合し、シートバック3が起立状態でロックされることとなる。
また、シートバック3のロックを解除する操作について説明する。シートバック3が起立状態でロックされているシート1において、バンド7の上端部7aを把持し、シート上側方向に引張る。バンド7と連結したロッド15がシート上側方向に引張られて、ロッド15を取付けたロック機構12がストライカ9との係合を解除するように作動することとなる。そのため、シートバック3のロックが解除されて、シートバック3はシート前後方向に回動可能となる。
このような構造によって、バンド7の上端部7aが自重によってシートバック3内部に引き込まれるような場合でも、バンド7の上側接合部7dがガイドワイヤー14の係合部14aに引っ掛かることとなる。そのため、バンド7の上端部7aがシートバック3内部に落ち込むことを防止できる。さらに、ガイドワイヤー14がロックブラケット13に固着されているため、バンド7に強い力が加えられても、ガイドワイヤー14は強固にバンド7を支持することができる。
また、バンド7のシートバック3内部への落ち込み防止構造が、バンド7のループ形状にガイドワイヤー14を挿通させることによって組立てられるため、バンド7を組み立てる際に、バンド7とガイドワイヤー14とを予め組立ててからシートバック3に組み込むような準備工程を必要としない。よって、バンド7のシートバック3への落ち込みを防止しながら、シート1の生産効率を向上させることができる。
さらに、バンド7が開口部6付近でガイドワイヤー14と係合しており、シートバック3から突出するバンド7の上端部7a近傍でバンド7が支持されることとなる。従って、バンド7の上端部7a付近でバンド7の形状が確実に維持されて、乗員から視認されるバンド7の上端部7aの外観が向上することとなる。
上述したように、バンド7の下端部7bとガイドワイヤー14の係合部14aとを結ぶ直線の方向が、シートバック3のロックを解除する際に、ロッド15を作動させる方向と略等しくなっている。そのため、バンド7の上端部7aがシート前後方向に偏った状態で斜めに引張られる場合でも、バンド7に加わる力の方向は、ガイドワイヤー14の係合部14aからシート下側で方向転換することとなる。その後、この力の方向は、バンド7の係合部14aとバンド7の下端部7bとの間で、ロック解除の際にロッド15を作動させる方向に向くこととなる。従って、ロッド15にはロックを解除するための力が正確に伝達され、シートバック3のロックを確実に解除できる。よって、シートバック3のロック解除の操作性が向上することとなる。
ガイドワイヤー14の中間部14cをバックパネル11に溶接したことによって、新たな部品を追加することなく、バックパネル11を補強することができる。また、部品を追加する必要がないことによってコストの増加および重量の増加を防止することができるだけでなく、ガイドワイヤー14をコストダウンするために、ワイヤー径の減少、素材グレードの低下などの変更をした場合でも、ガイドワイヤー14の必要な強度を維持することができる。
以上、発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本発明の第1変形例として、シート1のシート左側半分の構造は、特に図示しておらず、ここまでで説明していないが、本発明の既述の実施形態と同様でもよく、またその他の形態であってもよい。シートアレンジの必要性に応じて適用することが可能である。
本発明の第2変形例として、シート1がリアシート以外のその他の種類のシートであってもよい。様々な形態の車両に適用可能となる。
本発明の第3変形例として、バンド7を布以外の素材で作製してもよい。強度およびコスト面を考慮して必要とされる素材を適宜選択することが可能である。
本発明の第4変形例として、バンド7のループ形状を絞るように形成可能であれば、バンド7の上側接合部7dおよび下側接合部7eがクリップ止め、接着剤による接着など縫製以外によって接合されてもよい。
本発明の第5変形例として、本実施形態ではバンド7に上側接合部7dおよび下側接合部7eが設けられているが、上側接合部7dのみを設けてもよい、バンド7を縫製する工程を削減でき、生産効率を向上させることができる。
本発明の実施形態において、シートバックを起立させた状態にあるシートの外観を表した概略斜視図である。 図1のシートを、シートバックを前倒しした状態で表した概略斜視図である。 本発明の実施形態において、シートバック内部に設けられたバックパネルの概略を表した斜視図である。 本実施形態におけるガイドワイヤーの取付構造を表す概略斜視図である。 図3のバックパネルのロック機構取付部周辺を拡大してシート前側から見た正面図である。 図3のバックパネルのロック機構取付部周辺を拡大してシート右側から見た側面図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートクッション
2a 後端部
3 シートバック
3a 側面部
3b 上端部
3c 背面部
4 ヒンジアッシー
5 ヘッドレスト
6 開口部
7 バンド
7a 上端部
7b 下端部
7c 中間部
7d 上側縫製部
7e 下側縫製部
8 ロック穴
9 ストライカ
10車室側壁部
11 バックパネル
11a 前面部
11b 絞り部
11c 切欠部
12 ロック機構
13 ロックブラケット
13a 側面部
13b 上面部
13c 下面部
14 ガイドワイヤー
14a 係合部
14b アーム
14c 中間部
14d 下端部
15 ロッド
15a 先端部
15b 基端部
15c 中間部
16 パッド
17 表皮

F 矢印
L1 距離
L2 距離

Claims (3)

  1. シート前後方向に回動可能で、かつ起立状態でロック可能に構成されたシートバックを備え、該シートバックをロックするためのロック機構をシートバック内部に設け、該ロック機構にロッドを取付け、該ロッドをシート上側方向へ作動させることによりロックを解除するように構成し、前記ロッドを操作するためのバンドを備え、該バンドをガイドするためのガイドワイヤーを前記シートバックの内部に設け、前記ロック機構を支持するためのロックブラケットを設け、前記シートバックの上端部に前記バンドの通過可能な開口部を形成し、前記バンドをループ形状に形成して、かつシート上下方向に沿って配置し、前記バンドの下端部を前記ロッドに連結し、前記バンドの上端部を前記開口部からシート上側方向に突出させている車両用シートにおいて、
    前記ガイドワイヤーを上下方向に沿って配置し、前記ガイドワイヤーの下端部を前記ロックブラケットに固着し、前記ガイドワイヤーの上部に係合部を設け、該係合部を前記ループ形状のバンドの中間部に通過させた状態で前記バンドの中間部と係合させ、前記係合部を前記開口部付近に配置し、前記係合部に対してシート上側に配置される前記バンドの部分を、前記ループ形状を絞るように接合していることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記ガイドワイヤーの係合部がシート水平方向に沿って配置され、前記バンドの前記下端部と前記係合部とを結ぶ直線の方向が、前記シートバックのロックを解除する際に前記ロッドを作動させる方向と略等しくなっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記シートバックの内部のシート後側にバックパネルが設けられ、前記ガイドワイヤーの係合部がシート幅方向に沿って配置され、前記ガイドワイヤーが前記係合部からシート後側に延在する一対のアームを備え、該一対のアームのうち一方からシート下側に延在する中間部が設けられ、前記ガイドワイヤーの下端部が前記中間部から屈曲して形成されており、前記バックパネルに前記下端部を固着した前記ロックブラケットが取付けられて、前記ガイドワイヤーの中間部が前記バックパネルに固着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シート。
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