JP2009136155A - 植物の短日処理方法および植物栽培における光照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物の光応答を利用して植物栽培を効率的に行うための光照射装置を提供し、さらに、その光照射装置を使用して遮光設備の種々の問題点を解決することのできる植物の短日処理方法を提供する。
【解決手段】光照射装置1は、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ5と、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部4と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部3とを有する。制御部は、前記光センサの検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを実行する。
【選択図】図1
【解決手段】光照射装置1は、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ5と、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部4と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部3とを有する。制御部は、前記光センサの検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを実行する。
【選択図】図1
Description
この発明は、植物の短日処理方法および植物栽培における光照射装置に関するものであり、詳しくは、植物の光応答(例えば、光周性反応、生長調整反応、色素合成反応など)を利用して植物栽培を効率的に行うための植物の短日処理方法および植物栽培における光照射装置に関するものである。
現在、農業分野においても農地の集約化や栽培方法のハイテク化などの農業改革が推進されている。例えば、キク栽培においてはハウス栽培などの施設栽培が多く利用され、補光や遮光による長日処理、短日処理が行われている。キクは短日植物として広く知られているが、ハウス栽培などにより長日処理や短日処理が行われ、ほぼ1年中、絶え間なく供給されるようになっている。ここで、長日処理は夜間(以下、暗期という)に蛍光灯などの照明による補光を行い暗期を中断するのが普通である。また、短日処理は遮光性シートなどの遮光設備によってハウス全体を覆うことにより昼間(以下、明期という)の長さを短くしている。
植物が光周性を示すための光検知のメカニズムは、下記の非特許文献1に説明されている説が有力である。これによれば、植物は赤色光と遠赤色光を区別して検知する光受容体を持っており、赤色光と遠赤色光の強度の比によって暗期(夜)と明期(昼)とを区別することができる。
また、一般的な植物栽培において光照射を行い生長促進などを図る技術としては、下記の特許文献1が公知である。特許文献1には、短日植物または中性植物に遠赤色光を照射することによって生長促進反応を誘導することが記載されている。
L.テイツ,E.ザイガー著、「植物生理学」、培風館、2004年、p.381−426 特開2006−67948号公報
L.テイツ,E.ザイガー著、「植物生理学」、培風館、2004年、p.381−426
前述のように、従来から補光や遮光による長日処理、短日処理が行われていたが、特に、遮光による短日処理には次のような問題点があった。まず、遮光性シートによってハウス全体を覆う必要があるため、ハウス内が密封されて温度が上昇し、植物の高温障害を引き起こす場合がある。また、このような高温障害を避けるために、夜間に遮光性シートを開放すると、ナイター照明設備、街灯、屋外照明などの夜間照明の人工光が植物に照射されてしまい、せっかくの短日処理に悪影響が出てしまうことがある。
さらに、遮光性シートやその開閉設備のコストが高い等の問題点もある。それに加えて、キク栽培などでは、このような短日処理に対する悪影響を避けるために、周囲にナイター照明設備や街灯などの人工光のない暗い立地条件の栽培設備が必要になるという問題点があった。
そこで、本発明は、植物の光応答を利用して、前述のような遮光設備の種々の問題点を解決することのできる植物の短日処理方法を提供し、さらに、植物栽培を効率的に行うための光照射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の植物の短日処理方法は、光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、遠赤色光と赤色光の強度の比における遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記遠赤色光を植物に照射して光周性反応を制御するようにしたものである。
また、本発明の植物の短日処理方法は、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサと、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部とを有する光照射装置を使用し、前記光センサの検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを有するものである。
また、上記の植物の短日処理方法において、光周期における暗期にも、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部から前記遠赤色光を照射する手順を行うことができる。
また、本発明の植物の短日処理方法は、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサと、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部とを有する光照射装置を使用し、前記光センサの検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、光周期における暗期に、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを有するものである。
また、上記の植物の短日処理方法において、キクやポインセチアなどの短日植物に前記遠赤色光を照射することにより、花成を制御することができる。
また、本発明の植物栽培における光照射装置は、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサと、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部とを有するものである。
また、本発明の植物栽培における光照射装置は、青色光以下の短波長光、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサと、前記短波長光、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部と、前記光センサの検出出力に応じて、前記光照射部の前記短波長光、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部とを有するものである。
また、上記の植物栽培における光照射装置において、現在の時刻を保持する時刻保持部を有し、前記制御部は、前記時刻保持部による現在時刻が所定の期間内である場合に前記光照射部からの光照射を行うものであることが好ましい。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
遠赤色光を植物に照射して、遮光設備を用いることなく、短日処理を行うことができる。これにより、遮光設備を用いることによる種々の弊害や問題点をなくすことができ、低コストで短日処理を行うことができる。
光センサによってそれぞれの波長域の光強度を別々に検出し、不足している波長域の光のみを効率的に植物に照射することができる。これにより、効率的に植物栽培を行うことができる。また、遠赤色光を植物に照射して、遮光設備を用いることなく、短日処理を行うことができる。これにより、遮光設備を用いることによる種々の弊害や問題点をなくすことができ、低コストで短日処理を行うことができる。
青色光以下の短波長光の照射部およびセンサを備えることにより、短日処理以外にも、植物に対する種々の目的の補光を効率的に行うことができる。すなわち、生長促進、伸長抑制、色素合成促進などの目的の補光を行うことができ、必要な時期に必要な波長域の光を照射することにより、これらの目的に沿った反応を生じさせることができる。また、光センサによってそれぞれの波長域の光強度を別々に検出し、不足している波長域の光のみを効率的に植物に照射することができ、効率的に植物栽培を行うことができる。
現在の時刻が所定の期間内である場合に光照射部からの光照射を行うので、必要な期間のみに効率的に光照射を行うことができる。
光周期における暗期に遠赤色光の照射を行うようにすれば、外部からの人工光による短日処理に対する悪影響を排除することができ、栽培設備の立地条件も大幅に緩和することができる。
キクやポインセチアなどの短日植物に遠赤色光を照射することにより、短日処理を行って花成を制御することができ、需要の多い時期に正確に開花させることができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の光照射装置1の全体構成を示す図である。光照射装置1は、ガラス温室、ビニールハウスなどの温室10内に設置される。この温室10内で植物11が栽培されている。光照射装置1は、電源部2、制御部3、時刻保持部31、光照射部4、光センサ5を備えるものであり、各部の間は信号線、電力線により接続されている。
電源部2は光照射装置1全体の電力を供給するものである。光照射部4は、植物に種々の波長の光を照射するものであり、青色光以下の短波長光、赤色光および遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射するものである。ここで、青色光とは中心波長約450nmの光を指し、赤色光とは中心波長約660nmの光を指し、遠赤色光とは中心波長約730nmの光を指す。また、短波長光とは、青色光から紫外光(中心波長約380nm)までの範囲を包括的に示すものである。
光照射部4は、それぞれの波長の光を効率よく照射できる発光ダイオードなどが適している。また、光照射部4は、発光ダイオードと蛍光灯や白熱電球などの他の照明器具を組み合わせて使用してもよい。なお、光照射部4の光照射の形態は、所定の照射強度の光を連続的に照射するものでもよいが、短い時間間隔(例えば、数秒以下程度)で照射と休止を繰り返す断続的な照射でもよい。断続的な照射の場合の、植物が受ける照射光の強度は、平均値あるいは積分値によって検出することができる。
光センサ5は、短波長光、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能なセンサである。フォトダイオード、フォトトランジスタ、その他の任意の光検知素子が使用できる。これらの光検知素子と特定の波長範囲を透過するフィルタとを組み合わせれば、光センサ5を容易に構成できる。なお、光センサ5は植物11の近傍に配置することが望ましく、これにより実際に植物11に照射される光の上記3波長域のそれぞれの強度を正確に検出することができる。
なお、光照射部4が断続的な照射を行う場合、植物が受ける光の照射量は、光センサ5の検出値の平均値あるいは積分値によって求めることができる。また、光照射部4が断続的照射を行う場合、照射休止時間における光センサ5の検出値は、外来光の強度を示すものとなる。これにより、外来光の強度を独立して検出することができ、外来光の強度に応じた光照射部4の照射強度の制御を行うことができる。
制御部3は、光センサ5の検出出力に応じて、光照射部4から照射する短波長光、赤色光および遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する。制御部3の動作の詳細は後に説明する。時刻保持部31はタイマーや時計などの現在の時刻を保持するものであり、植物に光照射を行う期間を制限するために利用される。光周期としての1日を明期(昼)と暗期(夜)に分けると、短日処理は主に明期(昼)の開始期近傍および終了期近傍に行う必要がある。このように光照射を行う時間帯を定めておき、時刻保持部31から取得した現在時刻がその時間帯である場合のみに光照射を行う。
なお、ここでは制御部3が時刻保持部31から現在時刻を取得し、必要な期間に光照射を行うようにしているが、これ以外の構成でもよい。例えば、オン・オフ・タイマーなどにより必要な時間帯にのみ制御部3に電源供給を行うようにしてもよい。このようにしても制御部3は電源供給された時間帯でのみ光照射を行うことになる。
ここで、本発明の植物の短日処理に関して説明する。植物の光周期に対する反応を光周性反応という。例えば、短日植物であるキクは、連続した暗期(夜)の長さがある一定値以上になることが開花の条件となる。キクの限界日長は、例えば13.5時間程度の品種が多い。その場合、連続した暗期の長さが10.5時間以上となることが開花の条件となる。
前述の非特許文献1にも説明されているように、植物は光周期の暗期(夜)と明期(昼)との区別を赤色光と遠赤色光の強度の比によって行っている。一例をあげれば、ある植物では、遠赤色光/赤色光の強度比率が1.06では暗期として反応し、遠赤色光/赤色光の強度比率が1.04では明期として反応する。したがってその場合、明期と暗期の境界値の強度比率は1.05程度と考えられる。
そこで、本発明では、従来のように遮光シートなどによって温室10全体を遮光する代わりに、植物に対して遠赤色光を照射して植物が暗期として反応するようにしたものである。このようにして、本来の明期の一部を暗期に変更する短日処理を行うことができる。例えば前述の品種の場合、遠赤色光/赤色光の強度比率が1.06以上となるように遠赤色光を照射すれば、その植物は暗期として反応するのである。
図1に示す光照射装置1によれば、明期(昼)の開始期近傍および終了期近傍の期間に、遠赤色光を植物に照射して、その期間を植物にとって暗期とすることができる。すなわち、光センサ5の検出出力により、遠赤色光/赤色光の強度比率を演算し、その強度比率が例えば1.06以上となるように遠赤色光を照射するのである。なお、光照射部4が断続的な照射を行う場合、植物が受ける光の強度は、光センサ5の検出値の平均値あるいは積分値によって計算する。このようにして、遮光シートなどの遮光設備を用いることなく、短日処理を行うことができる。
また、光照射装置1によれば、短日処理以外にも、植物に対する補光を効率的に行うことができる。植物に対する補光は、生長促進、伸長抑制、色素合成促進などの種々の作用を生じさせるために行うが、必要な時期に必要な波長域の光を照射することにより、これらの目的に沿った反応を生じさせることができる。また、光センサ5によってそれぞれの波長域の光強度を別々に検出し、不足している波長域の光のみを効率的に植物に照射することができる。これにより、効率的に植物栽培を行うことができる。
図2は、短日処理を行う場合の制御部3の動作手順を示すフローチャートである。この制御部3の動作手順は、また、本発明の植物の短日処理方法を示すものでもある。電源投入などにより制御部3の処理が開始されると、制御部3はまず手順301において、時刻保持部31から取得した現在時刻が予め定められた照射期間内であるか否かを判断する。短日処理のための遠赤色光の照射期間は、通常は明期の開始期近傍および終了期近傍の所定期間を予め設定しておく。なお、照射期間は、明期の開始期近傍のみでもよく、明期の終了期近傍のみでもよく、開始期近傍および終了期近傍の両方でもよい。
さらに、明期の開始期近傍および終了期近傍だけに限らず、それらに加えて暗期全体を照射期間としてもよい。暗期全体を照射期間とすると、夜間照明などの外部からの人工光が植物に照射された場合にも、光センサ5によって即座にそれが検出され、その人工光による悪影響を打ち消すような遠赤色光が照射される。これにより、外部からの人工光による短日処理に対する悪影響を低減させることができ、栽培設備の立地条件も大幅に緩和することができる。
手順301において、現在時刻が予め定められた照射期間内であれば、手順302に進み、そうでなければ再度手順301を実行する。すなわち、現在時刻が予め定められた照射期間内でなければ、現在時刻の監視のみを行い、遠赤色光の照射は行わない。次に、手順302では、光センサ5の検出出力により、遠赤色光/赤色光の強度比率を演算する。そして、次の手順303で、その強度比率が所定の下限値以上であるか否かを判断する。この下限値としては、前述のように例えば1.06とすることができる。この下限値は植物の種類等によっても変化する可能性もあり、実験等により最適な値を求めておくことが望ましい。
手順303において、強度比率が下限値以上であれば遠赤色光の照射は行わず、手順301に戻る。強度比率が下限値未満であれば手順304に進む。手順304では、遠赤色光の照射強度を演算する。この演算とは数値のデジタル演算のみならずアナログ演算も含むものであり、演算増幅器などによるフィードバック制御の演算も含むものである。そして、次の手順305で、演算された照射強度で遠赤色光を照射する。その後、手順301に戻り、以上の手順を繰り返す。
制御部3によって以上のような制御を行うことにより、遮光シートなどの遮光設備を用いることなく、遠赤色光の照射により短日処理を行うことができる。これにより、植物の高温障害を引き起こすことなく、しかも低コストで短日処理を行うことができる。また、夜間照明などの人工光による悪影響を低減させることができる。
なお、ここでは遮光設備を用いずに遠赤色光の照射により短日処理を行う場合について説明したが、遮光設備と遠赤色光の照射とを併用することもできる。また、遠赤色光の照射期間は、明期の開始期近傍と終了期近傍のいずれかを含む場合を説明したが、それに限定されることはなく、暗期のみを照射期間としてもよい。遮光設備と遠赤色光照射を併用する場合などは、遮光シートを開放する暗期のみを照射期間として、外部からの人工光による短日処理に対する悪影響を低減させることができる。
また、以上の実施の形態の短日処理では、光センサにより各波長成分の強度を検出して、遠赤色光の照射を行うようにしているが、必ずしも光センサを用いる必要はない。光センサを用いず、タイマーなどにより必要な時間帯にのみ所定強度の遠赤色光の照射を行うようにすることもできる。その場合、遠赤色光の照射強度を植物にとって暗期となる十分な強度に設定しておけばよい。
本発明により、植物の光応答を利用して植物栽培を効率的に行うための光照射装置を提供することができる。また、遮光設備による短日処理における種々の問題点を解決することのできる植物の短日処理方法を実現することができる。
1 光照射装置
2 電源部
3 制御部
4 光照射部
5 光センサ
10 温室
11 植物
31 時刻保持部
2 電源部
3 制御部
4 光照射部
5 光センサ
10 温室
11 植物
31 時刻保持部
Claims (8)
- 光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、遠赤色光と赤色光の強度の比における遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記遠赤色光を植物に照射して光周性反応を制御するようにした植物の短日処理方法。
- 赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ(5)と、
前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部(4)と、
前記光センサ(5)の検出出力に応じて、前記光照射部(4)の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部(3)とを有する光照射装置(1)を使用し、
前記光センサ(5)の検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、
光周期における明期の開始期近傍および終了期近傍のいずれか一方または両方で、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部(4)から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを有する植物の短日処理方法。 - 請求項2に記載した植物の短日処理方法であって、
光周期における暗期にも、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部(4)から前記遠赤色光を照射する手順を有する植物の短日処理方法。 - 赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ(5)と、
前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部(4)と、
前記光センサ(5)の検出出力に応じて、前記光照射部(4)の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部とを有する光照射装置(1)を使用し、
前記光センサ(5)の検出出力により前記赤色光および前記遠赤色光の強度の比を求める手順と、
光周期における暗期に、前記遠赤色光の強度比率が所定値以上になるように前記光照射部(4)から前記遠赤色光を照射して光周性反応を制御する手順とを有する植物の短日処理方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載した植物の短日処理方法であって、
キクやポインセチアなどの短日植物に前記遠赤色光を照射することにより、花成を制御するものである植物の短日処理方法。 - 赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ(5)と、
前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部(4)と、
前記光センサ(5)の検出出力に応じて、前記光照射部(4)の前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部(3)とを有する植物栽培における光照射装置。 - 青色光以下の短波長光、赤色光および遠赤色光のそれぞれの強度を区別して検出可能な光センサ(5)と、
前記短波長光、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整可能に照射する光照射部(4)と、
前記光センサ(5)の検出出力に応じて、前記光照射部(4)の前記短波長光、前記赤色光および前記遠赤色光のそれぞれの照射強度を調整制御する制御部(3)とを有する植物栽培における光照射装置。 - 請求項6,7のいずれか1項に記載した植物栽培における光照射装置であって、
現在の時刻を保持する時刻保持部(31)を有し、
前記制御部(3)は、前記時刻保持部(31)による現在時刻が所定の期間内である場合に前記光照射部(4)からの光照射を行うものである植物栽培における光照射装置。
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