JP2009135242A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009135242A
JP2009135242A JP2007309612A JP2007309612A JP2009135242A JP 2009135242 A JP2009135242 A JP 2009135242A JP 2007309612 A JP2007309612 A JP 2007309612A JP 2007309612 A JP2007309612 A JP 2007309612A JP 2009135242 A JP2009135242 A JP 2009135242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate electrode
transfer
unit
multiplication
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007309612A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaori Misawa
佳居 実沢
Tatsu Shimizu
竜 清水
Mamoru Arimoto
護 有本
Isato Nakajima
勇人 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2007309612A priority Critical patent/JP2009135242A/ja
Priority to US12/324,225 priority patent/US20090144354A1/en
Publication of JP2009135242A publication Critical patent/JP2009135242A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/14609Pixel-elements with integrated switching, control, storage or amplification elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/14603Special geometry or disposition of pixel-elements, address-lines or gate-electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/0248Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies
    • H01L31/0352Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies characterised by their shape or by the shapes, relative sizes or disposition of the semiconductor regions
    • H01L31/035272Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies characterised by their shape or by the shapes, relative sizes or disposition of the semiconductor regions characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier
    • H01L31/035281Shape of the body

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

【課題】信号電荷の増倍特性を向上させることが可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】CMOSイメージセンサは、光電変換により電子を生成するとともに、電子などの信号電荷を蓄積するためのフォトダイオード部(PD)4と、フォトダイオード部4に隣接するとともに、信号電荷を転送するための転送部30と、転送部30に対しフォトダイオード部4とは反対側に設けられるとともに、フォトダイオード部4に蓄積された信号電荷を衝突電離させて増加するための増倍部31と、を備える。そして、転送部30は、p型シリコン基板1上に、第1の絶縁膜7aを介して設けられた転送ゲート電極8を有し、増倍部31は、p型シリコン基板1上に、第1の絶縁膜7aよりも厚さの厚い第2の絶縁膜7bを介して設けられた増倍ゲート電極9を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に電子を増倍するための増倍部を備えた撮像装置に関する。
従来、電子を増倍するための増倍部を備えたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ(撮像装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
図6は上記特許文献1に記載の撮像装置(CMOSイメージセンサ)の構造を示した概略断面図である。
上記特許文献1のCMOSイメージセンサは、光電変換機能を有するとともに、光電変換により生成された電子を蓄積するためのフォトダイオード部(PD)104と、電界による衝突電離により電子を増倍するための電界を印加する増倍ゲート電極109を含む増倍部131と、フォトダイオード部104と増倍ゲート電極109との間に、フォトダイオード部104および増倍ゲート電極109に隣接するように設けられた転送ゲート電極108と、を備えている。こうした転送ゲート電極108および増倍ゲート電極109は、p型シリコン基板101の表面上に形成されたシリコン絶縁膜107を介して形成されている。そして、転送ゲート電極108は、電圧が印加されることにより、転送ゲート電極108下の転送チャネル103を介して、フォトダイオード部104と増倍部131(増倍ゲート電極109下の転送チャネル103)との間で電子を転送する機能を有している。そして、増倍部131は、増倍ゲート電極109に高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)が印加されることにより、転送ゲート電極108下の転送チャネル103と、増倍ゲート電極109下の転送チャネル103との境界に高電界が印加された高電界領域103aが形成され、この高電界領域103aの高電界による衝突電離により、転送された電子を増加(増倍)する機能を有している。
上記特許文献1のCMOSイメージセンサでは、電子を衝突電離により増倍させることが可能な電圧を増倍ゲート電極109に印加した後、フォトダイオード部104から増倍部131へと電子を転送するように転送ゲート電極108の電圧を制御することにより、電子が蓄積されたフォトダイオード部104から、電子を増倍する増倍部131へと電子を転送している。そして、衝突電離により増倍された電子をフォトダイオード部104に戻すように転送ゲート電極108および増倍ゲート電極109の電圧を制御した後、増倍部131からフォトダイオード部104に戻された電子を、再び増倍部131に転送するように転送ゲート電極108の電圧を制御している。
このように制御することにより、上記特許文献1のCMOSイメージセンサでは、衝突電離による電子の倍増動作を複数回行うことができ、電子の倍増率を向上させることができる。このため、光電変換機能を有するフォトダイオード部104によって生成された電子の数を有効に増加させることができる。
特開2007−235097号公報
上記特許文献1のCMOSイメージセンサにおける電子の倍増動作(複数回)は、倍増特性(電子の倍増率)を向上させるのに有効であるが、近年ではカメラの高感度指向に伴ってさらなる倍増特性の向上が強く求められている。特にCMOSイメージセンサの撮像
動作速度を従来よりも低下させないために、電子の倍増動作回数を増加させることなく倍増特性を向上させることが求められている。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、信号電荷の増倍特性を向上させることが可能な撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、信号電荷を蓄積するための蓄積部と、信号電荷を転送するための転送部と、転送部に対し蓄積部とは反対側に設けられるとともに、蓄積部に蓄積された信号電荷を増加させるための増倍部と、を備える撮像装置であって、転送部は、基板上に設けられた第1の絶縁部と、この第1の絶縁部上に設けられた第1の電極と、を有し、増倍部は、基板上に設けられた第2の絶縁部と、この第2の絶縁部上に設けられた第2の電極と、を有し、第2の絶縁部の厚さは、第1の絶縁部の厚さよりも厚く形成されていることを特徴とする。なお、本発明の信号電荷は電子または正孔を意味する。
本発明によれば、信号電荷の増倍特性を向上させることが可能な撮像装置が提供される。
以下、本発明を具現化した実施形態について図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの全体構成を示した概略平面図である。また、図2は図1に示した第1実施形態によるCMOSイメージセンサの構造を示した概略断面図であり、図3は図1に示した第1実施形態によるCMOSイメージセンサの回路構成を示した回路図である。まず、図1〜図3を参照して、第1実施形態によるCMOSイメージセンサの構造について説明する。なお、第1実施形態では、撮像装置の一例であるパッシブ型のCMOSイメージセンサに本発明を適用した場合について説明する。
第1実施形態によるCMOSイメージセンサは、図1に示すように、マトリクス状(行列状)に配置された複数の画素50を含む撮像部51と、こうした撮像部51の周囲に配置された行選択レジスタ52、列選択レジスタ53、及び信号処理回路(図示せず)などの周辺回路部54とを備えている。
第1実施形態によるCMOSイメージセンサの画素50の断面構造としては、図2に示すように、p型シリコン基板1の表面に、各画素50をそれぞれ分離するための素子分離領域2が形成されている。また、素子分離領域2によって囲まれる各画素50のp型シリコン基板1の表面には、転送チャネル3を挟むように所定の間隔を隔てて、フォトダイオード部(PD)4およびフローティングディフュージョン領域(FD)5が形成されている。
素子分離領域2は、フォトダイオード部4と、隣接する画素50のフローティングディフュージョン領域5との間に形成されている。この素子分離領域2は、隣接する画素50のフォトダイオード部4によって生成された電子が、画素50内のフローティングディフュージョン領域5に混入するのを抑制する機能を有している。
転送チャネル3は、n型不純物領域からなり、p型シリコン基板1の表面近傍(詳細
には基板表面より少し深い位置)に設けられた信号経路として構成されている。
フォトダイオード部4は、入射光量に応じて電子を生成するとともに、その生成された電子を蓄積する機能を有している。また、フォトダイオード部4は、素子分離領域2に隣接するとともに、転送チャネル3に隣接するように形成されている。
フローティングディフュージョン領域5は、n型不純物領域からなり、転送チャネル3の不純物濃度(n)よりも高い不純物濃度(n)を有する。また、フローティングディフュージョン領域5は、転送された電子による電荷信号を保持するとともに、この電荷信号を電圧に変換する機能を有している。また、フローティングディフュージョン領域5は、素子分離領域2に隣接するとともに、転送チャネル3に隣接するように形成されている。これにより、フローティングディフュージョン領域5は、転送チャネル3を介してフォトダイオード部4と対向するように形成されている。
転送チャネル3の上面上には、転送ゲート電極8と、増倍ゲート電極9と、読出ゲート電極10とが、フォトダイオード部4側からフローティングディフュージョン領域5側に向かってこの順番に形成されている。すなわち、転送ゲート電極8は、フォトダイオード部4と隣接するように形成されている。また、転送ゲート電極8は、フォトダイオード部4と増倍ゲート電極9との間に形成されている。また、増倍ゲート電極9は、転送ゲート電極8に対してフォトダイオード部4とは反対側に形成されている。また、読出ゲート電極10は、増倍ゲート電極9とフローティングディフュージョン領域5との間に形成されている。そして、読出ゲート電極10は、フローティングディフュージョン領域5と隣接するように形成されている。
転送ゲート電極8は、p型シリコン基板1(転送チャネル3)の上面上に、第1の絶縁膜7aを介して形成されている。そして、転送ゲート電極8は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、フォトダイオード部4に蓄積された電子を、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3へと転送する機能に加え、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3で増倍された電子を、フォトダイオード部4に転送する機能を有している。なお、転送ゲート電極8、第1の絶縁膜7a、及び転送ゲート電極8下の転送チャネル3により転送部30が構成されている。また、転送ゲート電極8下の転送チャネル3は、転送ゲート電極8に電圧が印加されることにより、p型シリコン基板1の内部(基板表面より少し深い位置)に電荷の流れる経路が生じる埋め込みチャネルとして機能する。なお、一般的に、こうした埋め込みチャネルは、ゲート電極直下の表面近傍にp型シリコン基板と反対のn型不純物をドープしてn型不純物領域を設けることにより構成されている。
増倍ゲート電極9は、p型シリコン基板1(転送チャネル3)の上面上に、第2の絶縁膜7bを介して形成されている。増倍ゲート電極9は、所定の高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧:たとえば、約24V)が印加されることによって、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3は、高い電位に調整された状態となる。これにより、転送ゲート電極8下の転送チャネル3と増倍ゲート電極9下の転送チャネル3との境界に、高電界が印加された高電界領域3aが形成される。そして、フォトダイオード部4に蓄積された電子が転送されて、高電界領域3aに達すると、高電界領域3aの高電界による衝突電離によって、転送された電子が増倍される。なお、増倍ゲート電極9、第2の絶縁膜7b、及び増倍ゲート電極9下の転送チャネル3により増倍部31が構成されている。
読出ゲート電極10は、転送ゲート電極8と同様、p型シリコン基板1(転送チャネル3)の上面上に、第1の絶縁膜7aを介して形成されている。そして、読出ゲート電極10は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、高電界領域3aによって増倍された電子による電荷信号を電圧信号として読み出すためのフローティングディフュージョン領域5に転送する機能を有している。
第1の絶縁膜7aは、p型シリコン基板1と転送ゲート電極8との間およびp型シリコン基板1と読出ゲート電極10との間に形成されているとともに、増倍ゲート電極9の側面および上面の一部を覆うように形成され、転送ゲート電極8と増倍ゲート電極9との間および増倍ゲート電極9と読出ゲート電極10との間をそれぞれ絶縁している。また、第1の絶縁膜7aには、熱酸化法によるシリコン酸化膜(シリコン熱酸化膜)とCVD法によるシリコン酸化膜の積層膜が採用されている。そして、この積層膜の厚さは、p型シリコン基板1の上面上で、厚みt1(たとえば、約35nm)を有している。第1実施形態では、転送ゲート電極8(または読出ゲート電極10)に電圧を印加した際に転送される電子の一部がp型シリコン基板1と第1の絶縁膜7aとの界面準位に捕獲され信号電荷が消失するのを抑制するために、第1の絶縁膜7aの厚みt1と転送ゲート電極8(または読出ゲート電極10)に印加する電圧を制御して、転送チャネル3を埋め込みチャネルとして機能させている。具体的には、転送ゲート電極8(または読出ゲート電極10)に印加する電圧が約5.0Vであるので、第1の絶縁膜7aの絶縁耐圧(5MV/cm以上)を確保しつつ転送チャネル3を埋め込みチャネルとして機能させる条件として、第1の絶縁膜7aの厚みt1を約35nmに設定している。ここで、第1の絶縁膜7aの厚みt1を厚くしすぎると(たとえば、約50nm)、耐圧は確保されるものの転送チャネル3内のポテンシャルを変化させることができなくなり、転送動作時の制御性(転送のオン/オフ制御)が劣化することになる。
第2の絶縁膜7bはp型シリコン基板1と増倍ゲート電極9との間に形成されている。また、第2の絶縁膜7bには、熱酸化法によるシリコン酸化膜(シリコン熱酸化膜)の単層膜が採用されている。この単層膜の厚さは、p型シリコン基板1の上面上で、第1の絶縁膜7aの厚みt1(たとえば、約35nm)よりも大きい厚みt2(たとえば、約50nm)を有している。第1実施形態では、増倍ゲート電極9に印加する電圧が約24Vであるので、第2の絶縁膜7bの絶縁耐圧(5MV/cm以上)を確保しつつ、増倍部31の深いポテンシャルを形成できるよう可能な限り薄膜化する条件として、厚みt2を約50nmに設定している。ここで、第2の絶縁膜7bの厚みt2を厚くしすぎると(たとえば、約150nm)、耐圧は十分確保されるものの転送チャネル3内に倍増ポテンシャルを生じさせることができなくなり、電荷増倍特性が劣化する。一方、増倍ゲート電極9には高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)が印加されるので、第2の絶縁膜7bの厚みt2を薄くしすぎると(たとえば、約35nm)、絶縁耐圧がもたなくなる。あるいは、絶縁耐圧が確保されても転送される電子の一部が第2の絶縁膜7b内に注入され捕獲されやすくなる。その結果、増倍部31に転送される電子の数が減少して、倍増動作における倍増特性にバラツキ(増倍率の低下)が生じることになる。これらのことから、第2の絶縁膜7bの厚みt2は約50nm〜約130nmの範囲が好ましい。なお、絶縁耐圧を確保するために印加する電圧を下げると、増倍ポテンシャルが浅くなり、増倍率が低下してしまうことになる。
第1実施形態では、第2の絶縁膜7bの厚みt2を第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも厚く形成している。これにより、転送部30において、転送ゲート電極8に電圧を印加して転送チャネル3を埋め込みチャネルとして機能させつつ、増倍部31において、増倍ゲート電極9に高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)を印加して電子を増倍させることが可能となる。したがって、転送部30では、転送チャネル3が埋め込みチャネルとして機能することにより、転送ゲート電極8に電圧を印加した際に転送される電子の一部がp型シリコン基板1と第1の絶縁膜7aとの界面で捕獲されることを抑制できる。さらに、増倍部31では、増倍ゲート電極9に高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)を印加した際に、p型シリコン基板1と第2の絶縁膜7bとの界面に生じる電界が、少なくとも第1の絶縁膜7aよりも第2の絶縁膜7bの厚みが増した分だけ低減される。このため、こうした電界により、転送時に電子の一部が第2の絶縁膜7b内に注入され捕獲されることを抑制できる。
以上のように、転送動作時にける電子の数の減少を抑制することができ、増倍動作において電子の数をより有効に増加させることができる。この結果、増倍部31における電子の増倍特性の向上したCMOSイメージセンサとすることができる。
また、図1に示すように、第1実施形態によるCMOSイメージセンサは、撮像部51に行列状(マトリックス状)に配置された複数の画素50の行毎に電圧制御のためのクロック信号を供給するための配線層20、21、及び22が行選択レジスタ52と電気的に接続され、複数の画素50の列毎に信号を取り出すための信号線25が列選択レジスタ53と電気的に接続されている。なお、図3に示すように、配線層20、21、及び22は、それぞれ、コンタクト部8a、9a、及び10aを介して転送ゲート電極8、増倍ゲート電極9、及び読出ゲート電極10と接続され、信号線25は、コンタクト部5aを介してフローティングディフュージョン領域5と接続されている。
また、図1に示した行選択レジスタ52および列選択レジスタ53などの周辺回路部54には、複数の画素50毎に、ソースフォロワ回路を構成するトランジスタ、リセットゲートトランジスタ、及び選択トランジスタなどが設けられ、接続されている。
具体的には、図3に示すように、各列の信号線25の一方端にはそれぞれリセットゲートトランジスタ26(Tr1)のソースが接続されている。このリセットゲートトランジスタ26のゲートにはリセット信号が供給されるとともに、ドレインにはリセット電圧VRD(約2.5V)が印加されている。これにより、リセットゲートトランジスタ26は、画素50のデータの読出し後に、信号線25の電圧をリセット電圧VRD(約2.5V)にリセットするとともに、画素50のデータの読出し時に、フローティングディフュージョン領域5を電気的に浮いた状態(フローティング状態)に保持する機能を有する。
また、各列の信号線25の他方端にはそれぞれ電圧変換トランジスタ27(Tr2)のゲートに接続されている。電圧変換トランジスタ27のソースは選択トランジスタ28(Tr3)のドレインに接続されているとともに、電圧変換トランジスタ27のドレインには電源電圧VDD(約2.5V)が供給されている。選択トランジスタ28のゲートには列選択線が接続されているとともに、ソースには出力線35が接続されている。出力線35には1つのトランジスタ29(Tr4)のドレインが接続されている。トランジスタ29のソースは接地されているとともに、ゲートにはトランジスタ29を定電流源として機能させるための所定の電圧が印加されている。また、各列の電圧変換トランジスタ27とトランジスタ29とによってソースフォロワ回路が構成されている。
こうした周辺回路部54における各トランジスタ(リセットゲートトランジスタ26、電圧変換トランジスタ27、選択トランジスタ28、トランジスタ29)には、たとえば、図2(B)に示すようなMOSトランジスタを採用している。MOSトランジスタは、p型シリコン基板1の表面に設けられたウエル領域1aにおいて、このウエル領域1a内にソース領域13およびドレイン領域14を備えている。ウエル領域1a(チャネル層15)の上面上には、ゲート絶縁膜として機能する第3の絶縁膜7cを介して制御ゲート電極16が設けられている。そして、ソース領域13とドレイン領域14との間のウエル領域1aには、制御ゲート電極16に電圧を印加したことにより生じた反転層によりチャネル層15が発生する。そして、このチャネル層15は、p型シリコン基板1(ウエル領域1a)の表面に電荷の流れる経路が生じる表面チャネルとして機能する。また、こうした制御ゲート電極16および第3の絶縁膜7cの側壁にはスペーサ状の絶縁物17が設けられている。
第3の絶縁膜7cには、熱酸化法によるシリコン酸化膜(シリコン熱酸化膜)の単層膜が採用されている。この単層膜の厚さは、ウエル領域1aの上面上で、厚みt3(たとえ
ば、約5nm)を有している。第1実施形態では、MOSトランジスタの動作速度を高速化するために、チャネル層15をトランジスタの微細化が容易に実現できる表面チャネルとして機能させている。具体的には、制御ゲート電極16に印加する電圧が約2.5Vであるので、第3の絶縁膜7cの絶縁耐圧(5MV/cm以上)を確保しつつチャネル層15を表面チャネルとして機能させる条件として、第3の絶縁膜7cの厚みt3を約5nmに設定している。ここで、第3の絶縁膜7cの厚みt3を厚くすると(たとえば、約35nm)、たとえば、印加電圧が同じ場合には、ウエル領域1a内にチャネル層15を生じさせることができなくなり、トランジスタ動作時の制御性(トランジスタのオン/オフ制御)が劣化することになる。一方、転送ゲート電極8と同じ電圧を印加する場合には、ゲート絶縁膜の耐圧がもたず絶縁破壊が生じることになる。
第1実施形態では、第3の絶縁膜7cの厚みt3を第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも薄く形成している。このため、転送部30において、転送ゲート電極8に電圧を印加して転送チャネル3を埋め込みチャネルとして機能させつつ、周辺回路部54の各トランジスタ(リセットゲートトランジスタ26、電圧変換トランジスタ27、選択トランジスタ28、トランジスタ29)において、制御ゲート電極16に電圧を印加してチャネル層15を表面チャネルとして機能させさせることが可能となる。したがって、転送部30では、転送チャネル3が埋め込みチャネルとして機能することにより、転送ゲート電極8に電圧を印加した際に転送される電子の一部がp型シリコン基板1と第1の絶縁膜7aとの界面で捕獲されることを抑制できる。さらに、周辺回路部54の各トランジスタでは、チャネル層15が表面チャネルとして機能することにより、画素50内の埋め込みチャネル(転送チャネル3)に比べ、より高速な動作を行うことができる。
なお、信号処理回路(図示せず)についても撮像部51の周囲に配置され、回路内の各トランジスタには、上述のトランジスタと同様、MOSトランジスタ(表面チャネル型トランジスタ)が採用されている。
そして、第1実施形態によるCMOSイメージセンサでは、上述の各トランジスタに対して所定のタイミングで所定の電圧(たとえば、2.5V)を印加する動作を繰り返すことにより、CMOSイメージセンサの読出動作を行っている。
なお、第1実施形態によるCMOSイメージセンサの電子の転送および増倍動作のための制御方法などに関しては、上記特許文献1に記載された方法と同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、p型シリコン基板1は本発明の「基板」、フォトダイオード部4は本発明の「蓄積部」、転送部30は本発明の「転送部」、増倍部31は本発明の「増倍部」、第1の絶縁膜7aは本発明の「第1の絶縁部」、転送ゲート電極8は本発明の「第1の電極」、第2の絶縁膜7bは本発明の「第2の絶縁部」、増倍ゲート電極9は本発明の「第2の電極」、撮像部51は本発明の「撮像部」、リセットゲートトランジスタ26、電圧変換トランジスタ27、選択トランジスタ28、及びトランジスタ29は本発明の「トランジスタ」、第3の絶縁膜7cは本発明の「ゲート絶縁膜」、チャネル層15は本発明の「チャネル層」、及び転送ゲート電極8下の転送チャネル3は本発明の「転送チャネル」の一例である。
本発明の第1実施形態に係る撮像措置(CMOSイメージセンサ)によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)増倍部31における増倍ゲート電極9下の第2の絶縁膜7bの厚みt2が、転送部30における転送ゲート電極8下の第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも厚くしたことで、増倍ゲート電極9に高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)を印加した際
に増加される電子の一部が第2の絶縁膜7b内に注入され捕獲されることが抑制される。このため、増倍動作において電子の数をより有効に増加させることができる。これにより、増倍部31における増倍特性(電子の倍増率)が向上したCMOSイメージセンサとすることができる。
(2)周辺回路部54における各トランジスタ(または信号処理回路の各トランジスタ)における制御ゲート電極16下の第3の絶縁膜7cの厚みt3が、転送部30における転送ゲート電極8下の第1の絶縁膜の厚みt1よりも薄くしたことで、従来(絶縁部が同一の厚さ)に比べて、周辺回路部54の動作(信号処理)の高速化を図ることができる。これにより、電子の増倍特性(電子の倍増率)が向上されるとともに、動作が高速化されたCMOSイメージセンサとすることができる。
(3)第2の絶縁膜7bとしてシリコン熱酸化膜を用いたことで、たとえば、CVD法によるシリコン酸化膜を用いた場合に比べ、膜中に欠陥(電荷捕獲部位)が少なくなる。これにより、増倍部31に高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧)を印加した際に増加される電子の一部が第2の絶縁膜7b内に注入され捕獲されにくくなる。このため、上記(1)の効果をより顕著に享受することができる。
(4)表面チャネル型トランジスタを構成するようにp型シリコン基板1の上面上に第3の絶縁膜7cを介して制御ゲート電極16を設けて電圧を印加するようにしたことで、高速なトランジスタ動作を容易に実現することができ、上記(2)の効果をより顕著に享受することができる。
(5)埋め込みチャネルを構成するようにp型シリコン基板1の上面上に第1の絶縁膜7aを介して転送ゲート電極8を設けて電圧を印加するようにしたことで、転送部30に電圧を印加した際に転送される電子の一部がp型シリコン基板1と第1の絶縁膜7aとの界面で捕獲されることが抑制される。このため、上記(1)の効果をさらに顕著に享受することができる。
(6)蓄積部(フォトダイオード部4)から増倍部31への電子の転送による増加と、増倍部31から蓄積部(フォトダイオード部4)への電子の転送と、を交互に繰り返し行う場合には、転送動作時にける電子の数の減少が抑制された状態で、電子の増倍動作を複数回(たとえば、約400回)行うので、電子の増倍特性(電子の増倍率)をさらに向上させることができる。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの構造を示した概略断面図である。この第2実施形態では、上記第1実施形態におけるCMOSイメージセンサの構成において、増倍ゲート電極9下の高電界領域3aにより増倍した電子を転送するための転送ゲート電極11と、転送ゲート電極11と読出ゲート電極10の間に形成されるとともに、電子を読出ゲート電極10を介してフローティングディフュージョン領域5へ転送するための転送ゲート電極12とをさらに備えるとともに、転送ゲート電極12下の転送チャネル3に電子蓄積領域3bを設ける例について説明する。
本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサは、図4に示すように、転送チャネル3の上面上に、所定の間隔を隔てて、転送ゲート電極8、増倍ゲート電極9、転送ゲート電極11、転送ゲート電極12、及び読出ゲート電極10が、フォトダイオード部4側からフローティングディフュージョン領域5側に向かってこの順番に形成されている。すなわち、転送ゲート電極8は、フォトダイオード部4と隣接するように形成されている。また、転送ゲート電極8は、フォトダイオード部4と増倍ゲート電極9との間に形成されている。また、転送ゲート電極11は、増倍ゲート電極9と転送ゲート電極12との間に形成されている。また、増倍ゲート電極9は、転送ゲート電極12に対して読出ゲート電極10およびフローティングディフュージョン領域5とは反対側に形成されている。また、読出ゲート電極10は、転送ゲート電極12とフローティングディフュージョン領域5との間に形成されている。また、読出ゲート電極10は、フローティングディフュージョン領域5と隣接するように形成されている。
また、転送ゲート電極8、転送ゲート電極11、及び読出ゲート電極10は、p型シリコン基板1(転送チャネル3)の上面上に、厚みt1を有する第1の絶縁膜7aを介して形成されている。また、増倍ゲート電極9および転送ゲート電極12は、p型シリコン基板1(転送チャネル3)の上面上に、第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも大きい厚みt2を有する第2の絶縁膜7bを介して形成されている。なお、第1の絶縁膜7aおよび第2の絶縁膜7bは、いずれも第1実施形態と同様に形成されている。
転送ゲート電極8は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、フォトダイオード部4で生成された電子を、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3へと転送する機能を有している。また、電圧が印加されていない場合には、フォトダイオード部4と増倍部41(増倍ゲート電極9下の転送チャネル3)とを区分する分離障壁として機能する。
増倍ゲート電極9は、所定の高電圧(電子が衝突電離する電界を発生させる電圧:たとえば、約24V)が印加されることによって、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3は、高い電位に調整された状態となる。これにより、転送ゲート電極11下の転送チャネル3と増倍ゲート電極9下の転送チャネル3との境界に、高電界が印加された高電界領域3aが形成される。そして、フォトダイオード部4あるいは増倍動作中に蓄積部44(転送ゲート電極12下の転送チャネル3)に蓄積された電子が転送されて、高電界領域3aに達すると、高電界領域3aの高電界による衝突電離によって、転送された電子が増倍される。なお、増倍ゲート電極9、第2の絶縁膜7b、及び増倍ゲート電極9下の転送チャネル3により増倍部41が構成されている。
転送ゲート電極11は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、転送ゲート電極12下の転送チャネル3(電子蓄積領域3b)に蓄積された電子を、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3へと転送する機能に加え、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3に増倍された電子を、電子蓄積領域3bに転送する機能を有している。なお、転送ゲート電極11、第1の絶縁膜7a、及び転送ゲート電極11下の転送チャネル3(電子蓄積領域3b)により転送部43が構成されている。
転送ゲート電極12は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、転送ゲート電極12下の転送チャネル3(電子蓄積領域3b)に電子を一時的に蓄積する機能を有している。なお、転送ゲート電極12、第1の絶縁膜7a、及び転送ゲート電極12下の転送チャネル3(電子蓄積領域3b)により蓄積部44が構成されている。
読出ゲート電極10は、所定の電圧(たとえば、5.0V)が印加されることによって、転送ゲート電極12を介して、高電界領域3aによって増倍された電子による電荷信号を電圧信号として読み出すためのフローティングディフュージョン領域5に転送する機能を有している。
また、周辺回路部は、行選択レジスタ、列選択レジスタ、及び信号処理回路などを有し、第1実施形態と同様、ソースフォロワ回路を構成するトランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットゲートトランジスタなどが撮像部とそれぞれ接続されている。そして、各トランジスタ(または信号処理回路の各トランジスタ)は、図2(B)に示すようなMOSトランジスタが採用されている。すなわち、各トランジスタを構成する制御ゲート電極16は、第1実施形態と同様、第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも小さい厚みt3を有する第3の絶縁膜7cを介して形成され、表面チャネル型トランジスタを構成している。
また、第2実施形態におけるCMOSイメージセンサの電子の増倍動作は、増倍部41、転送部43、及び蓄積部44との間で電子の増倍動作を行っている。すなわち、増倍ゲート電極9、転送ゲート電極11、及び転送ゲート電極12をオン/オフ制御することにより、電子は、転送ゲート電極11下の転送チャネル3を介して、増倍ゲート電極9下の転送チャネル3(高電界領域3a)と転送ゲート電極12下の転送チャネル3(電子蓄積領域3b)との間を転送するように制御されている。
なお、蓄積部44は本発明の「蓄積部」、転送部43は本発明の「転送部」、増倍部41は本発明の「増倍部」、及び転送ゲート電極11は本発明の「第1の電極」の一例である。
本発明の第2実施形態に係る撮像措置(CMOSイメージセンサ)によれば、上記(1)〜(6)の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(7)光電変換により電子を生成する機能(フォトダイオード部4)と、増倍された電子を一時的に蓄積する機能(蓄積部44)と、を別々に設けたことで、増倍動作中にフォトダイオード部4に誤入射された光によって生じる電子をそのまま分離することができるので、増倍動作による電子の数の増加(増倍率)を再現よく安定して行うことができる。
(第3実施形態)
図5は本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの回路構成を示した回路図である。第1実施形態と異なる箇所は、主として行選択レジスタおよび列選択レジスタの回路構成である。具体的には、第3実施形態では、上記第1実施形態におけるCMOSイメージセンサの回路構成において周辺回路部に設けていたリセットゲートトランジスタ26a、電圧変換トランジスタ27a、及び選択トランジスタ28aを撮像部51内に配置し、トランジスタ29を撮像部51の周囲にそのまま配置した構成となっている。それ以外は第1実施形態と同様である。
本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサは、図5に示すように、各画素の信号線25にはそれぞれリセットゲートトランジスタ26a(Tr1)のソースが接続されている。このリセットゲートトランジスタ26aのゲートにはリセット信号が供給されるとともに、ドレインにはリセット電圧VRD(約5V)が印加されている。これにより、リセットゲートトランジスタ26aは、画素50のデータの読出し後に、信号線25の電圧をリセット電圧VRD(約5V)にリセットするとともに、画素50のデータの読出し時に、フローティングディフュージョン領域5を電気的に浮いた状態(フローティング状態)に保持する機能を有する。
また、各画素の信号線25にはそれぞれ電圧変換トランジスタ27a(Tr2)のゲートに接続されている。電圧変換トランジスタ27aのソースは選択トランジスタ28a(Tr3)のドレインに接続されているとともに、電圧変換トランジスタ27aのドレインには電源電圧(約5V:リセット電圧VRDと共通)が供給されている。選択トランジスタ28aのゲートには行選択線が接続されているとともに、ソースには信号線33が接続されている。そして、各列の信号線33には出力線35が接続されている。出力線35には、第1実施形態と同様、1つのトランジスタ29(Tr4)のドレインが接続されている。すなわち、トランジスタ29のソースは接地されているとともに、ゲートにはトランジスタ29を定電流源として機能させるための所定の電圧が印加されている。そして、各画素の電圧変換トランジスタ27aとトランジスタ29とによってソースフォロワ回路が構成されている。
以上のように、第3実施形態では、リセットゲートトランジスタ26a、電圧変換トランジスタ27a、及び選択トランジスタ28aは撮像部51内に配置され、トランジスタ29は撮像部51の周囲(周辺回路部)に配置されている。
周辺回路部におけるトランジスタ29には、第1実施形態と同様、図2(B)に示すようなMOSトランジスタが採用されている。すなわち、トランジスタ29を構成する制御ゲート電極16は、第1の絶縁膜7aの厚みt1よりも小さい厚みt3を有する第3の絶縁膜7cを介して形成され、表面チャネル型トランジスタを構成している。なお、信号処理回路(図示せず)についても撮像部51の周囲(周辺回路部)に配置され、回路内の各トランジスタには、トランジスタ29と同じMOSトランジスタ(表面チャネル型トランジスタ)が採用されている。
また、撮像部51内に配置された各トランジスタ(リセットゲートトランジスタ26a、電圧変換トランジスタ27a、及び選択トランジスタ28a)を構成する制御ゲート電極は厚みt1を有する第1の絶縁膜7aを介して形成され、こうした各トランジスタのチャネル層は埋め込みチャネルとして形成されている。
そして、第3実施形態によるCMOSイメージセンサでは、上述の各トランジスタに対して所定のタイミングで所定の電圧(リセットゲートトランジスタ26a、電圧変換トランジスタ27a、及び選択トランジスタ28aには、たとえば、5.0V/トランジスタ29および信号処理回路の各トランジスタには、たとえば、2.5V)を印加する動作を繰り返すことにより、CMOSイメージセンサの読出動作を行っている。
本発明の第3実施形態に係る撮像措置(CMOSイメージセンサ)によれば、上記(1)〜(6)の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(8)各画素内に信号増幅のための電圧変換トランジスタ27a(Tr2)を配置したことで、フローティングディフュージョン領域(FD)5から出力線25に亘る寄生容量が小さくなり、信号電荷の増幅性能に優れ、安定した増幅を行うことができる。
(9)各画素内に信号増幅のための電圧変換トランジスタ27a(Tr2)を配置したことで、第1実施形態のように電圧変換トランジスタを他の画素と共有しないことから、任意の画素信号のみを取り出すことができるようになり、複数画素の信号を結合することで高感度なCMOSイメージセンサの有効性をさらに高めることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記実施形態では、信号電荷として電子を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、基板不純物の電導型および印加する電圧の極性を全て反対にすることにより、信号電荷として正孔を用いるようにしてもよい。この場合にも同様の効果を享受することができる。
上記実施形態では、p型シリコン基板上に撮像装置を形成した例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、n型シリコン基板上にp型の不純物拡散領域を形成したものを基板として採用してもよい。この場合にも同様の効果を享受することができる。
上記実施形態では、第2の絶縁膜としてシリコン熱酸化膜(熱酸化法によるシリコン酸化膜)の単層膜を採用した例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、シリコン熱酸化膜を含む積層膜としてもよい。この場合には、積層膜中のシリコン熱酸化膜部分では欠陥(電荷捕獲部位)が少ないので、同じ厚みを有し、且つ、シリコン熱酸化膜を含まない積層膜(あるいは単層膜)に比べて、少なくとも上記(3)の効果を享受することができる。
上記実施形態では、第3の絶縁膜の厚さを第1の絶縁膜の厚さより薄くする例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、第3の絶縁膜と第1の絶縁膜とを同じ厚さにしてもよい。この場合、少なくとも上記(2)および(4)以外の効果を享受することができる。
上記第2実施形態では、フォトダイオード部側からフローティングディフュージョン領域側に向かって増倍部、転送部、及び蓄積部の順に設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、増倍部と蓄積部の位置を入れ替え、フォトダイオード部側からフローティングディフュージョン領域側に向かって蓄積部、転送部、及び増倍部の順に設けてもよい。この場合にも同様の効果を享受することができる。
本発明の第1実施形態によるCMOSイメージセンサの全体構成を示した概略平面図。 (A),(B)図1に示した第1実施形態によるCMOSイメージセンサの構造を示した概略断面図。 図1に示した第1実施形態によるCMOSイメージセンサの回路構成を示した回路図。 本発明の第2実施形態によるCMOSイメージセンサの構造を示した概略断面図。 本発明の第3実施形態によるCMOSイメージセンサの回路構成を示した回路図。 特許文献1に記載のCMOSイメージセンサの構造を示した概略断面図。
符号の説明
1 p型シリコン基板、2 素子分離領域、3 転送チャネル、3a 高電界領域、4
フォトダイオード部(PD)、5 フローティングディフュージョン領域(FD)、5a コンタクト部、7a 第1の絶縁膜、7b 第2の絶縁膜、7c 第3の絶縁膜、8
転送ゲート電極、8a コンタクト部、9 増倍ゲート電極、9a コンタクト部、10 読出ゲート電極、10a コンタクト部、13 ソース領域、14 ドレイン領域、15 チャネル層、16 制御ゲート電極、17 絶縁物、20〜22 配線層、25 信号線、26 リセットゲートトランジスタ(Tr1)、27 電圧変換トランジスタ(Tr2)、28 選択トランジスタ(Tr3)、29 トランジスタ(Tr4)、30 転送部、31 増倍部、35 出力線、50 画素、51 撮像部、52 行選択レジスタ、53 列選択レジスタ、54 周辺回路部。

Claims (6)

  1. 信号電荷を蓄積するための蓄積部と、信号電荷を転送するための転送部と、前記転送部に対し前記蓄積部とは反対側に設けられるとともに、前記蓄積部に蓄積された信号電荷を増加させるための増倍部と、を備える撮像装置であって、
    前記転送部は、基板上に設けられた第1の絶縁部と、この第1の絶縁部上に設けられた第1の電極と、を有し、
    前記増倍部は、前記基板上に設けられた第2の絶縁部と、この第2の絶縁部上に設けられた第2の電極と、を有し、
    前記第2の絶縁部の厚さは、前記第1の絶縁部の厚さよりも厚く形成されていることを特徴とした撮像装置。
  2. 前記蓄積部、前記転送部、及び前記増倍部を含む撮像部を制御するためのトランジスタをさらに備え、
    前記トランジスタのゲート絶縁膜は、前記第1の絶縁部よりも厚さが薄く形成されていることを特徴とした請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記トランジスタは、前記基板の表面にチャネル層を有する表面チャネル型トランジスタであることを特徴とした請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第2の絶縁部はシリコン熱酸化膜を含むことを特徴とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記転送部は、前記第1の電極に電圧を印加することにより、前記基板の内部で埋め込みチャネルとして機能する転送チャネルを有していることを特徴とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記蓄積部から前記増倍部への信号電荷の転送による増加と、前記増倍部から前記蓄積部への信号電荷の転送と、を交互に繰り返し行うことを特徴とした請求項1〜5のいずれか一項に記載の撮像装置。
JP2007309612A 2007-11-30 2007-11-30 撮像装置 Pending JP2009135242A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309612A JP2009135242A (ja) 2007-11-30 2007-11-30 撮像装置
US12/324,225 US20090144354A1 (en) 2007-11-30 2008-11-26 Imaging device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309612A JP2009135242A (ja) 2007-11-30 2007-11-30 撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009135242A true JP2009135242A (ja) 2009-06-18

Family

ID=40676857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007309612A Pending JP2009135242A (ja) 2007-11-30 2007-11-30 撮像装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20090144354A1 (ja)
JP (1) JP2009135242A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012004569A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 E2V Semiconductors 電子増倍画像センサー及び対応する方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2133918B1 (en) 2008-06-09 2015-01-28 Sony Corporation Solid-state imaging device, drive method thereof and electronic apparatus
FR2945667B1 (fr) * 2009-05-14 2011-12-16 Commissariat Energie Atomique Capteur d'image integre a tres grande sensibilite.
FR2973160B1 (fr) * 2011-03-23 2013-03-29 E2V Semiconductors Capteur d'image a multiplication d'electrons
JP5573978B2 (ja) * 2012-02-09 2014-08-20 株式会社デンソー 固体撮像素子およびその駆動方法
US10497737B2 (en) * 2013-05-30 2019-12-03 Caeleste Cvba Enhanced dynamic range imaging
GB2551108A (en) * 2016-05-06 2017-12-13 Teledyne E2V (Uk) Ltd Image sensor
US9905608B1 (en) * 2017-01-11 2018-02-27 Semiconductor Components Industries, Llc EMCCD image sensor with stable charge multiplication gain
KR20200085983A (ko) * 2019-01-07 2020-07-16 삼성전자주식회사 이미지 센서 및 이의 제조 방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2316612A1 (de) * 1972-04-03 1973-10-18 Hitachi Ltd Ladungsuebertragungs-halbleitervorrichtungen
JP4212623B2 (ja) * 2006-01-31 2009-01-21 三洋電機株式会社 撮像装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012004569A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 E2V Semiconductors 電子増倍画像センサー及び対応する方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20090144354A1 (en) 2009-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7952121B2 (en) Image sensor and sensor unit
JP2009135242A (ja) 撮像装置
US8692303B2 (en) Solid-state imaging device, electronic device, and manufacturing method for solid-state imaging device
US8786742B2 (en) Solid-state imager device, drive method of solid-state imager device and camera apparatus
JP5371330B2 (ja) 固体撮像装置
US7821042B2 (en) Imaging device including a multiplier electrode
JP2011159756A (ja) 固体撮像装置とその製造方法、及び電子機器
JP2008205022A (ja) 固体撮像装置
JPH09246514A (ja) 増幅型固体撮像装置
JP4940607B2 (ja) 固体撮像装置およびその製造方法、並びにカメラ
JP5270964B2 (ja) Cmosイメージセンサ及びそのピクセル
JP2004055590A (ja) 固体撮像素子
JP2010027668A (ja) 撮像装置
US20090152605A1 (en) Image sensor and cmos image sensor
US20090316032A1 (en) Image sensor and method of manufacturing image sensor
JP2009038520A (ja) 撮像装置
US20090134438A1 (en) Image Sensor
JP2009147049A (ja) 撮像装置
JP4994747B2 (ja) 光電変換装置及び撮像システム
JP2010010740A (ja) 撮像装置
JP2004111488A (ja) Mos型撮像装置およびこれを組み込んだカメラ
JP2007324304A (ja) 固体撮像素子及び撮像装置
US20100006910A1 (en) Image sensor
US20090057734A1 (en) Image sensor
JP2012146989A (ja) 光電変換装置及び撮像システム