JP2009122309A - 電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースによって薄型化が制限されない電気光学装置を実現する。
【解決手段】電気光学装置(1)の製造方法は、電気光学動作を行う電気光学パネル(100)と、該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケース(211)と、隙間に充填され、電気光学パネルを収容ケースに対して固定する接着剤(220)とを備える電気光学装置の製造方法である。該電気光学装置の製造方法は、面上に収容ケースを配置する第1配置工程と、面上且つ収容ケースに囲まれた空間内に、隙間が空くように電気光学パネルを配置する第2配置工程と、隙間に接着剤を充填する充填工程とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】電気光学装置(1)の製造方法は、電気光学動作を行う電気光学パネル(100)と、該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケース(211)と、隙間に充填され、電気光学パネルを収容ケースに対して固定する接着剤(220)とを備える電気光学装置の製造方法である。該電気光学装置の製造方法は、面上に収容ケースを配置する第1配置工程と、面上且つ収容ケースに囲まれた空間内に、隙間が空くように電気光学パネルを配置する第2配置工程と、隙間に接着剤を充填する充填工程とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びに電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置として、電気光学パネルが、その有効表示領域に対応した開口部が形成されていると共に該開口部の内縁で電気光学パネルの外縁を受けるように受け部が形成されたケース内に収納される装置がある。この場合、受け部には、接着剤が塗布され、表示パネルは、ケース内に接着固定される(特許文献1参照)。
しかしながら、上述の背景技術に係る電気光学装置を製造する際には、ケースには、受け部が必要となるので、ケースの厚みは、電気光学パネルの厚みよりも必然的に厚くなる。このため、ケースの存在によって、電気光学装置の薄型化が制限されるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、ケースによって薄型化が制限されない電気光学装置を実現することができる電気光学装置及びその製造方法、並びに電気光学装置を備えた電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記課題を解決するために、電気光学動作を行う電気光学パネルと、該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケースと、前記隙間に充填され、前記電気光学パネルを前記収容ケースに対して固定する接着剤とを備える電気光学装置の製造方法であって、面上に前記収容ケースを配置する第1配置工程と、前記面上且つ前記収容ケースに囲まれた空間内に、前記隙間が空くように前記電気光学パネルを配置する第2配置工程と、前記隙間に前記接着剤を充填する充填工程とを備える。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、例えば液晶パネル等である電気光学パネル、収容ケース、及び電気光学パネルを収容ケースに対して固定する接着剤を備えて構成される電気光学装置を製造することができる。
電気光学パネルは、例えば電気光学パネル上の画素領域における表示動作等の電気光学動作を行う。ここに、「画素領域」とは、個々の画素の領域を意味するのではなく、複数の画素が平面配列された領域全体を意味し、典型的には、「画像表示領域」或いは「表示領域」に相当する。
収容ケースは、電気光学パネルの周囲を所定幅の間隔を空けて額縁状に囲うように配置されている。ここに、本発明に係る「所定幅」は、典型的には、後述する接着剤が緩衝材としても機能可能な幅として設定されている。
接着剤は、電気光学パネル及び収容ケース間の隙間に充填される。接着剤は、電気光学パネル及び収容ケース間で硬化することによって、電気光学パネルを収容ケースに対して固定する。
本発明に係る電気光学装置の製造方法における第1配置工程において、収容ケースは、面上に配置される。ここに、本発明に係る「面」とは、典型的には、平面を意味するが、曲面又は球面であってもよい。前記面は、例えば粘着テープ、偏光板等によって規定される。従って、第1配置工程において収容ケースは、粘着テープ、偏光板等の上に配置される。
第2配置工程において、電気光学パネルは、面上且つ収容ケースに囲まれた空間内に所定の隙間が空くように配置される。尚、第2配置工程において、電気光学パネルを配置する前に、例えば画像認識等によって、電気光学パネルを配置する位置を決定してもよい。
充填工程において、接着剤は、電気光学パネル及び収容ケース間の隙間に充填される。尚、接着剤は、第2配置工程の後に充填されることに限られない。即ち、例えば第1配置工程の後に、接着剤が収容ケースの内側に塗布され、その後に電気光学パネルが配置されるようにしてもよい。
本願発明者の研究によれば、一般に、電気光学装置を製造する際には、収容ケースの、例えば開口部の内縁等により電気光学パネルの画素領域の周囲等が支持されることによって、電気光学パネルが支持される。このため、収容ケースには電気光学パネルを支持する受け部が必要となる。そして、この受け部によって収容ケースの厚みは、電気光学パネルの厚みよりも必然的に厚くなり、電気光学装置の薄型化が制限されてしまう。
他方、画素領域の周囲を支持しているため、画素領域が拡大すると、それに伴い開口部も大きくなり、開口部の内縁で電気光学パネルを支持することが困難になる可能性がある。或いは、開口部の内縁で電気光学パネルを支持するが故に、画素領域の拡大が制限される可能性があることが判明している。
しかるに本発明では、当該電気光学装置の製造時において、面上に収容ケース及び電気光学パネルを配置しているため、収容ケースに受け部を形成する必要がない。これにより、例えば、電気光学装置の厚みを電気光学パネルの厚みと同一にすることが可能となり、電気光学装置の薄型化を実現することができる。即ち、電気光学装置の厚みを電気光学パネルの厚みによって決定することが可能となる。そして、電気光学装置が薄くなれば、該電気光学装置を冷却する冷却風が流れ易くなり、電気光学パネルの放熱性を向上することができ、実用上非常に有利である。
加えて、収容ケースが電気光学パネルを額縁状に囲うように形成されているので、開口部によって画素領域の拡大が制限されることを回避することができ、実用上非常に有利である。
また、電気光学パネルが接着剤を介して収容ケースに固定されているため、当該電気光学装置を、例えば液晶プロジェクタ等の装置に実装する際に、例えば収容ケースをネジ止め等しても、接着剤が緩衝材として機能し電気光学パネルにかかる応力を低減することができる。尚、シリコン系の接着剤を用いれば、接着剤の硬化後も多少の弾力性を有するため、緩衝材としての機能を向上することができ、実用上非常に有利である。
尚、面を規定する、例えば粘着テープ、偏光板等は、充填された接着剤が硬化した後に除去してもよいし、除去しなくてもよい。偏光板によって面を規定する場合には、比較的容易にして、偏光板を有する電気光学装置を製造することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記面は、平面規定部材が一表面として有する平面であり、前記充填工程の後に、前記平面規定部材を除去する除去工程を更に備える。
この態様によれば、前記面は、例えば粘着テープ、偏光板等である平面規定部材が一表面として有する平面である。この平面規定部材は、充填工程の後(典型的には、充填された接着剤が硬化した後)に、除去工程において除去される。このため、平面規定部材を構成する材料の選択自由度を向上することができる。具体的には例えば、材料の屈折率等の光学的特性、耐光性及び耐熱性等を考慮せずに平面規定部材を選択することができる。従って、製造コストの増加を抑制することができ、実用上非常に有利である。
或いは、本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記面は、平面規定部材が一表面として有する平面であり、前記充填工程の後に、前記平面規定部材を前記収容ケースの外縁に沿って切断する切断工程を更に備える。
この態様によれば、前記面は、例えば粘着テープ、偏光板等である平面規定部材が一表面として有する平面である。この平面規定部材は、充填工程の後(典型的には、充填された接着剤が硬化した後)に、切断工程において収容ケースの外縁に沿って切断される。例えば切りしろを小さくすると共に、平面規定部材に、例えば偏光板を用いれば、当該電気光学装置の製造に伴う廃棄物の量を低減することができ、実用上非常に有利である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記第2配置工程は、前記収容ケース内における前記電気光学パネルの位置を決定するパネル位置決定工程を含む。
この態様では、第2配置工程は、電気光学パネルを配置する前に、該電気光学パネルの位置を決定するパネル位置決定工程を含んでいる。これにより、比較的容易にして、電気光学パネルを所定の位置に配置することができる。尚、電気光学パネルの位置決定は、画像認識等により行えばよい。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記平面規定部材は、粘着テープである。
この態様によれば、比較的安価に当該電気光学装置を製造することができ、実用上非常に有利である。
この態様では、前記粘着テープには、前記電気光学パネルの画素領域に対応する開口部が形成されていてもよい。
このように構成すれば、例えば粘着テープを除去する際に、粘着テープと接している接着剤等がテープ側に付着する等により当該電気光学装置が破損することを防止することができ、実用上非常に有利である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記平面規定部材は、偏光板である。
この態様によれば、充填工程の後に、偏光板を収容ケースの外縁に沿って切断すれば、比較的容易にして、偏光板を有する電気光学装置を製造することができ、実用上非常に有利である。
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記接着剤は、透明な接着剤である。
この態様によれば、接着剤が透明であるので、電気光学装置に対して斜めに入射する光が接着剤によって遮られることを防止して、輝度を向上することができ、実用上非常に有利である。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、電気光学動作を行う電気光学パネルと、該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケースと、前記隙間に充填され、前記電気光学パネルを前記収容ケースに対して固定する接着剤とを備え、前記電気光学パネルの一のパネル面及び前記収容ケースの一のケース面が一つの面上に配置されている。
本発明の電気光学装置によれば、電気光学パネルの一のパネル面及び収容ケースの一のケース面が一つの面上に配置されているので、収容ケースに受け部を形成する必要が無く、当該電気光学装置の薄型化を実現することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記電気光学パネルは、一対の基板と、該一対の基板の両側に夫々配置された第1及び第2防塵基板とを含み、前記接着剤の屈折率は、前記第1及び第2防塵基板の屈折率に応じて設定されている。
この態様によれば、電気光学パネルは、例えば液晶等の電気光学物質を狭持する一対の基板と、該一対の基板の両側に夫々配置された、例えばガラス又は石英等の透明材料からなる第1及び第2防塵基板とを備えて構成されている。
接着剤の屈折率が、第1及び第2防塵基板の屈折率に応じて設定されているため、接着剤及び防塵基板の界面における光の反射を抑制することができ、実用上非常に有利である。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を備えてなるので、小型化に適した投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにさよう。
以下、本発明の電気光学装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリックス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
<第1実施形態>
本発明の電気光学装置に係る第1実施形態を、図1乃至図7を参照して説明する。尚、以下の図では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
本発明の電気光学装置に係る第1実施形態を、図1乃至図7を参照して説明する。尚、以下の図では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
(液晶装置の構成)
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図2(a)は、図1のA−A´線断面図であり、図2(b)は、図1のB−B´線断面図である。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図2(a)は、図1のA−A´線断面図であり、図2(b)は、図1のB−B´線断面図である。
図1において、液晶装置1は、液晶パネル100と、該液晶パネル100を収容するフレーム211と、液晶パネル100及びフレーム211間に充填された接着剤220と、液晶パネル100に電気的に接続された配線基板230とを備えて構成される。ここに、本実施形態に係る「液晶パネル100」及び「フレーム211」は、夫々、本発明に係る「電気光学パネル」及び「収容ケース」の一例である。
フレーム211の四隅には、液晶装置1が実装される装置に、該液晶装置1を固定するためのネジ穴211aが形成されている。接着剤220は、例えば、その屈折率が後述する防塵ガラス121及び122の屈折率に応じて設定された透明な接着剤である。
図2(a)及び(b)において、液晶パネル100は、TFTアレイ基板10、対向基板20並びに防塵ガラス121及び122を備えて構成されている。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、ここでは図示しない液晶を狭持している。
ここに、本実施形態に係る「TFTアレイ基板10」及び「対向基板20」は、本発明に係る「一対の基板」の一例であり、本実施形態に係る「防塵ガラス121及び122」は、夫々、本発明に係る「第1及び第2の防塵基板」の一例である。
ここに、本実施形態に係る「TFTアレイ基板10」及び「対向基板20」は、本発明に係る「一対の基板」の一例であり、本実施形態に係る「防塵ガラス121及び122」は、夫々、本発明に係る「第1及び第2の防塵基板」の一例である。
図2(a)に示すように、液晶パネル100の下面(図2(a)の下側)と、フレーム211の下面とは、同一の平面上に配置されている。ここに、本実施形態に係る「液晶パネル100の下面」及び「フレーム211の下面」は、夫々、本発明に係る「一のパネル面」及び「一のケース面」の一例である。
次に、液晶パネル100について、図3及び図4を参照して説明を加える。ここに図3は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図4は、図3のH−H´線断面図である。
図3及び図4において、本実施形態の液晶パネル100では、TFTアレイ基板10及び対向基板20が対向配置されている。TFTアレイ基板10は、例えば、石英基板、ガラス基板等の透明材料又はシリコン基板からなり、対向基板20は、例えば、石英基板、ガラス基板等の透明基板からなる。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素が設けられた領域に対応する、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂、又は紫外線・熱併用型硬化樹脂等からなり、製造工程においてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
図3において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿って、データ線駆動回路101より内側にサンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿った額縁領域に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。更に、外部回路接続端子102と、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図4において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図4では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
画素電極9aは、後述する対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して形成されている。遮光膜23上に、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図4には図示しないカラーフィルタが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
液晶層50を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
図4に示すように、TFTアレイ基板10の下層側及び対向基板20の上層側には、防塵ガラス121及び122が夫々配置されている。
尚、図3及び図4に示したTFTアレイ基板10上には、これらの走査線駆動回路104、サンプリング回路7等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
(液晶装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について、図5乃至図7を参照して説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法の工程の一部を示す工程断面図であり、図6は、図5の工程に続く工程を示す工程断面図であり、図7は、図6の工程に続く工程を示す工程断面図である。尚、以降の図においては、図3及び図4で示した、液晶パネル100の詳細な部材については適宜省略し、直接関連のある部材のみを示す。
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について、図5乃至図7を参照して説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法の工程の一部を示す工程断面図であり、図6は、図5の工程に続く工程を示す工程断面図であり、図7は、図6の工程に続く工程を示す工程断面図である。尚、以降の図においては、図3及び図4で示した、液晶パネル100の詳細な部材については適宜省略し、直接関連のある部材のみを示す。
図5において、本発明に係る「平面規定部材」の一例としての粘着テープ300の上に、フレーム211が配置される。次に、図6に示すように、粘着テープ300上、且つフレーム211内に、所定幅の隙間が空くように液晶パネル100が配置される。この際、液晶パネル100が配置される前に、例えば画像認識等によって、液晶パネル100を配置する位置を決定してもよい。或いは、例えばフレーム211の内縁に部分的に突起を形成し、該突起によって液晶パネル100が所定の位置に配置されるようにしてもよい。
次に、図7に示すように、液晶パネル100及びフレーム211間に、例えば透明な接着剤220が充填される。該充填された接着剤220が硬化した後に、粘着テープ300が除去され、液晶装置1が完成される。
(比較例)
ここで、本実施形態に係る液晶装置の比較例について、図14を参照して説明する。ここに、図14は、図2(a)と同趣旨の、本実施形態の比較例に係る液晶装置の断面図である。尚、図14では上述の液晶装置1と共通する部分には、共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
ここで、本実施形態に係る液晶装置の比較例について、図14を参照して説明する。ここに、図14は、図2(a)と同趣旨の、本実施形態の比較例に係る液晶装置の断面図である。尚、図14では上述の液晶装置1と共通する部分には、共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図14において、液晶装置400は、液晶パネル100と、該液晶パネル100を支持する、本発明に係る「受け部」の一例としてのパネル受け410aが形成されたフレーム410と、フック420と、液晶パネル100及びフレーム410間に配置された接着剤220とを備えて構成される。
液晶装置400は、パネル受け410aによって液晶パネル100を支持しているため、パネル受け410aを可能な限り薄くしたとしても、液晶装置400の厚みを液晶パネル100の厚みと同一にすることは不可能である。
また、フレーム410及び液晶パネル100間の隙間は、製造マージンに応じて空いている。即ち、比較例に係る液晶装置400における隙間は、本実施形態に係る液晶装置1における隙間と比べると格段に小さい。そして、液晶装置400における接着剤220は、製造マージンによる隙間を埋めることに用いられている。
しかるに本実施形態に係る液晶装置1のフレーム211には、パネル受け410aが形成されていない。従って、液晶装置1の厚みを液晶パネル100の厚みと同一にまで薄くすることができる。加えて、液晶パネル100及びフレーム211間に所定幅の隙間が空いているため、接着剤220が緩衝材としての機能も有し、液晶パネル100にかかる応力を低減することができる。
(第1変形例)
次に、本実施形態に係る液晶装置の第1変形例について、図8を参照して説明する。ここに、図8は、図7の工程に続く工程を示す工程断面図である。
次に、本実施形態に係る液晶装置の第1変形例について、図8を参照して説明する。ここに、図8は、図7の工程に続く工程を示す工程断面図である。
本変形例に係る液晶装置の製造方法では、図8に示すように、接着剤220が硬化した後に、フレーム211の外縁に沿って粘着テープ300が切断され、液晶装置1が完成される。粘着テープ300のうち、フレーム211上で平面的に見て、フレーム211内側の粘着テープ300aは、そのまま液晶装置1の一部を構成し、フレーム211の外側の粘着テープ300bは除去される。従って、粘着テープ300を除去する際に、例えば接着剤220の一部が粘着テープ300に付着する等によって液晶装置1が破損することを防止することができる。
尚、粘着テープ300は、例えば屈折率等の光学的特性、耐光性及び耐熱性等が、液晶装置1の用途や液晶パネル100の特性に応じて設定された材料によって構成されている。このため、粘着テープ300aによって、例えば液晶装置1の表示画像が劣化することはない。
(第2変形例)
次に、本実施形態に係る液晶装置の第2変形例について、図9を参照して説明する。ここに、図9は、本変形例に係る液晶装置を対向基板の側から見た平面図である。尚、本変形例においても、上述の第1変形例と同様に、接着剤220が硬化した後にフレーム211の外縁に沿って粘着テープ300が切断され、液晶装置1が完成される。
次に、本実施形態に係る液晶装置の第2変形例について、図9を参照して説明する。ここに、図9は、本変形例に係る液晶装置を対向基板の側から見た平面図である。尚、本変形例においても、上述の第1変形例と同様に、接着剤220が硬化した後にフレーム211の外縁に沿って粘着テープ300が切断され、液晶装置1が完成される。
図9に示すように、本変形例に係る液晶装置1において、粘着テープ300aには画像表示領域10aに対応する開口部310が形成されている。このため、粘着テープ300aの光学的特性を液晶パネル100に応じて設定する必要はなく、粘着テープ300aを構成する材料の選択自由度を向上することができる。
また、粘着テープ300aに遮光膜としての機能を持たせれば、画像表示領域10a以外を透過する光によって表示画像が劣化することを防止することができる。
(第3変形例)
次に、本実施形態に係る第3変形例について、図10を参照して説明する。ここに、図10は、図5の工程に続く工程を示す工程断面図である。
次に、本実施形態に係る第3変形例について、図10を参照して説明する。ここに、図10は、図5の工程に続く工程を示す工程断面図である。
本変形例に係る液晶装置の製造方法では、図10に示すように、粘着テープ300上にフレーム211が配置された後に、該フレーム211の内縁に接着剤220が塗布される。次に、図7に示すように、粘着テープ300上且つフレーム211内に、液晶パネル100が配置される。その後、粘着テープ300が除去され、或いは、図8に示した工程と同様に粘着テープ300が切断され、液晶装置1が完成される。
<第2実施形態>
次に、本発明の電気光学装置に係る第2実施形態を、図11及び図12を参照して説明する。第2実施形態では、液晶パネル100がフレーム211内に配置される際の、液晶パネル100の向きが異なっている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図11及び図12を参照して説明する。ここに、図11は、図6と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の製造方法の工程の一部を示す工程断面図であり、図5の工程に続く工程を示す工程断面図であり、図12は、図11の工程に続く工程を示す工程断面図である。
次に、本発明の電気光学装置に係る第2実施形態を、図11及び図12を参照して説明する。第2実施形態では、液晶パネル100がフレーム211内に配置される際の、液晶パネル100の向きが異なっている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図11及び図12を参照して説明する。ここに、図11は、図6と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の製造方法の工程の一部を示す工程断面図であり、図5の工程に続く工程を示す工程断面図であり、図12は、図11の工程に続く工程を示す工程断面図である。
本実施形態に係る液晶装置の製造方法では、図11に示すように、粘着テープ300上にフレーム211が配置された後に、粘着テープ300上且つフレーム211内に、液晶パネル100の防塵ガラス121が粘着テープ300に接するように(即ち、TFTアレイ基板10が下側になるように)、液晶パネル100が配置される。
次に、図12に示すように、液晶パネル100及びフレーム211間に接着剤220が充填される。その後、粘着テープ300が除去され、或いは、図8に示した工程と同様に粘着テープ300が切断され、本実施形態に係る液晶装置が完成される。
<第3実施形態>
次に、本発明の電気光学装置に係る第3実施形態を、図13を参照して説明する。第3実施形態では、液晶装置がフックを備えている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第3実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図13を参照して説明する。ここに、図13は、図1と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
次に、本発明の電気光学装置に係る第3実施形態を、図13を参照して説明する。第3実施形態では、液晶装置がフックを備えている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第3実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図13を参照して説明する。ここに、図13は、図1と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
図13において、液晶装置2は、液晶パネル100の画像表示領域10aに対応した開口部212aが形成されたフック212を備えて構成されている。このフック212は、見切り板として機能し、画像表示領域10a以外の場所を透過する光によって、表示画像の品質が劣化することを防止することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の電気光学装置に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態では、本発明に係る「平面規定部材」として偏光板を用いている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第4実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略し、基本的に異なる点についてのみ説明する。
次に、本発明の電気光学装置に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態では、本発明に係る「平面規定部材」として偏光板を用いている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第4実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略し、基本的に異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る液晶装置の製造方法では、先ず、図4に示した工程と同様に、偏光板上にフレーム211が配置される。次に、図5に示した工程と同様に、偏光板上且つフレーム211内に、液晶パネル100が配置される。次に、図6に示した工程と同様に、液晶パネル100及びフレーム211間に接着剤220が充填される。
充填された接着剤220が硬化した後に、図8に示した工程と同様に、フレーム211の外縁に沿って偏光板が切断され、本実施形態に係る液晶装置が完成される。本実施形態では特に、本発明に係る「平面規定部材」として偏光板を用いているので、比較的容易にして、偏光板を備える液晶装置を製造することができ、実用上非常に有利である。
<電子機器>
次に、図15を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置における液晶パネル100は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図15は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
次に、図15を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置における液晶パネル100は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図15は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
図15に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像は、液晶パネル1110Gによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図15を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の製造方法及び電気光学装置、並びに該電気光学装置を具備してなる電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1、2…液晶装置、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、20…対向基板、100…液晶パネル、121、122…防塵ガラス、211…フレーム、212…フック、220…接着剤、230…配線基板、300…粘着テープ
Claims (11)
- 電気光学動作を行う電気光学パネルと、該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケースと、前記隙間に充填され、前記電気光学パネルを前記収容ケースに対して固定する接着剤とを備える電気光学装置の製造方法であって、
面上に前記収容ケースを配置する第1配置工程と、
前記面上且つ前記収容ケースに囲まれた空間内に、前記隙間が空くように前記電気光学パネルを配置する第2配置工程と、
前記隙間に前記接着剤を充填する充填工程と
を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記面は、平面規定部材が一表面として有する平面であり、前記充填工程の後に、前記平面規定部材を除去する除去工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記面は、平面規定部材が一表面として有する平面であり、前記充填工程の後に、前記平面規定部材を前記収容ケースの外縁に沿って切断する切断工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記第2配置工程は、前記収容ケース内における前記電気光学パネルの位置を決定するパネル位置決定工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記平面規定部材は、粘着テープであることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記粘着テープには、前記電気光学パネルの画素領域に対応する開口部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記平面規定部材は、偏光板であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記接着剤は、透明な接着剤であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 電気光学動作を行う電気光学パネルと、
該電気光学パネルの周囲を、所定幅の隙間を空けて額縁状に囲うように配置された収容ケースと、
前記隙間に充填され、前記電気光学パネルを前記収容ケースに対して固定する接着剤と
を備え、
前記電気光学パネルの一のパネル面及び前記収容ケースの一のケース面が一つの面上に配置されている
ことを特徴とする電気光学装置。 - 前記電気光学パネルは、一対の基板と、該一対の基板の両側に夫々配置された第1及び第2防塵基板とを含み、
前記接着剤の屈折率は、前記第1及び第2防塵基板の屈折率に応じて設定されている
ことを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置。 - 請求項9又は10に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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- 2007-11-14 JP JP2007295197A patent/JP2009122309A/ja not_active Withdrawn
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