JP2009122278A - カラーフィルタ形成用基板およびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ形成用基板およびカラーフィルタの製造方法 Download PDF

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結香 立川
Takayuki Tazaki
貴之 田崎
Tomoyuki Izuhara
知之 出原
Tatsuya Yoshida
達也 吉田
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Abstract

【課題】本発明は、色特性に優れ、輝度の高い着色層を形成可能なカラーフィルタ形成用基板を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、基材と、上記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板であって、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く上記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするカラーフィルタ形成用基板を提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット法により形成され、色特性に優れた着色層を形成可能なカラーフィルタ形成用基板に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶ディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶ディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに近年普及している液晶ディスプレイは大画面化の傾向があり、特に家庭用の液晶テレビに関してはその傾向が強くなってきている。
このような状況において、液晶ディスプレイを構成する部材については、より低コストで高品質なものを製造することが望まれている。特に液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタは、従来高コストであったことからこのような要望が高まっている。
図11は、一般的な液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタの一例を示す概略図である。図11に示すように、液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ100は、通常、基材101と、上記基材101上に形成され、複数の開口部を備える遮光部105と、上記開口部内に形成されたR、G、B各色の着色層108とを有するものである。
そして、このようなカラーフィルタのR、G、Bの各色に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がバックライトのシャッタとして作動し、R、G、Bのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
このような、カラーフィルタを製造する方法としては、従来、染色法や顔料分散法等のR、G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返す方法が用いられてきた。しかしながら、このような製造方法は、高精度なR、G、Bパターンが形成されたカラーフィルタを形成できるという点においては有用であったが、必ずしも生産性の高いものではなかった。この点、特許文献1にはインクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法が開示されている。インクジェット法は、大面積のカラーフィルタを高生産性で製造できる点において有効であり、低コストでカラーフィルタを製造できる方法として着目されている。
しかしながら、図12に例示するように、上記インクジェット法により形成された着色層108は、画素内において、その中心部の膜厚が厚く、遮光部と接する箇所で膜厚が薄くなった、凸状の形状となる。このため、着色層が、開口部外周部の周辺において、色が薄くなり、画素内において着色濃度分布が生じ、色特性が低下するといった問題があった。
このような問題に対して、所望の色特性を出すために、着色層体積を増加し、着色層の周辺部の膜厚を厚くする方法が用いられている。
しかしながら、着色層全体の体積が増加することで、輝度が低下してしまうといった問題があった。
特開2000−187111号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされてものであり、色特性に優れ、輝度の高い着色層を形成可能なカラーフィルタ形成用基板を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、基材と、上記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板であって、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く上記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするカラーフィルタ形成用基板を提供する。
本発明によれば、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を有することにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に形成されることを可能とする。このため、着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上に形成することができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
また、少なくとも頂部が撥液性である最上段遮光層を有することにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができる。このため、着色層の混色防止を図ることができる。
本発明においては、上記多段遮光部が一体であることが好ましい。上記多段遮光部が一体であることにより、上記多段遮光部を構成する各遮光層の位置精度を優れたものとすることができるからである。
本発明においては、上記下段遮光部の少なくとも側面が親液性であることが好ましい。上記下段遮光部の少なくとも側面が親液性であることにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に、安定的に形成されるものとすることができるからである。
本発明においては、上記下段遮光層の着色層乗り上げ部の幅の合計が、上記最下段遮光層の幅をWμmとした場合に、0μmより長く、かつ、(W−5)/2μmよりも短い範囲内であることが好ましい。上記下段遮光層の着色層乗り上げ部の幅の合計が、上記範囲内であることにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に、安定的に形成されるものとすることができるからである。また、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接した開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができるからである。このため、着色層の混色防止を図ることができるからである。
本発明においては、上記最上段遮光層の断面形状が順テーパー型であることが好ましい。上記最上段遮光層の断面形状が順テーパー型であることにより、上記着色層の立ち上がり箇所を、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することができる。このため、上記着色層をより色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層をより輝度が高いものとすることができるからである。
本発明は、上述したカラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成された着色層を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることにより、上記着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上に形成することができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
本発明は、基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する、遮光部形成用層形成工程と、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する露光・現像工程と、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成する着色層形成工程と、を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記露光・現像工程が、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を、多階調マスクを用いて形成することにより、上記多段遮光部の各遮光層を位置精度良く形成することができる。
また、上記着色層形成工程において、上記多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板を用いて、インクジェット法により、着色層を形成することで、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものとすることができる。このため、着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上に形成することができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
本発明においては、上記着色層形成工程前に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする撥液化工程を有することが好ましい。
また、上記遮光部形成用塗工液が、撥液性を有する撥液性遮光部形成用塗工液であることが好ましい。
上記撥液化工程を有する、または、遮光部形成用塗工液が、撥液性遮光部形成用塗工液であることにより、上記多段遮光部に含まれる最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる。このため、上記着色層形成工程において、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができ、着色層の混色防止を図ることができるからである。
本発明は、色特性に優れ、輝度の高い着色層を形成可能なカラーフィルタ形成用基板を提供することができるという効果を奏する。
本発明は、カラーフィルタ形成用基板、それを用いたカラーフィルタ、および、その製造方法に関するものである。
以下、本発明のカラーフィルタ形成用基板、カラーフィルタ、および、カラーフィルタの製造方法について説明する。
A.カラーフィルタ形成用基板
まず、本発明のカラーフィルタ形成用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ形成用基板は、基材と、上記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く上記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするものである。
このような本発明のカラーフィルタ形成用基板を、図を参照して説明する。図1は、本発明のカラーフィルタ形成用基板の一例を示す概略平面図である。また、図2は、図1のA−A線断面図である。図1および図2に例示するように、本発明のカラーフィルタ形成用基板10は、基材1と、基材1上に形成され、開口部7を備える多段遮光部5と、を有するものである。
ここで、上記多段遮光部5は、最下段遮光層2を含む下段遮光部3と、上記下段遮光部3上に形成され、頂部が撥液性である、最上段遮光層4とからなるものである。
また、上記最下段遮光層2は、上記最上段遮光層4よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部6を有するものである。
なお、開口部とは、上記最下段遮光層によって囲まれる領域をいうものである。
本発明によれば、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を有することにより、このような本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に形成されることを可能とする。このため、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
ここで、遮光層が2以上積層され、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を有することにより、上述した効果を発揮する理由については、以下の通りである。
一般的に、インクジェット法により形成される着色層を有するカラーフィルタの製造には、基材と、基材上に形成され、開口部を備える遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板が用いられてきた。また、塗布された着色層形成用塗工液が隣接する開口部に流れ込まないように、通常、上記遮光部は、上記着色層形成用塗工液に対する撥液性を有するものが用いられる。
このため、インクジェット法により、上述した遮光部が備える開口部に着色層形成用塗工液を塗布した場合、上記着色層の断面形状は、上記遮光部の側面との接触面積が小さくなるように形成されるため、上記着色層表面と、遮光部とが接触する立ち上がり箇所の形成位置が低く、上記開口部の中央が高い、凸形状となる。
ここで、一般的なカラーフィルタ形成用基板では、上記遮光部の断面形状が、長方形であるため、上記立ち上がり箇所は、上記開口部外周部に形成されることになる。したがって、インクジェット法により形成される着色層を有するカラーフィルタ形成用基板では、図3(a)に例示するように、通常、開口部外周部での着色層108の膜厚h1が薄いものとなる。このようなことから、膜厚h1が、所望の色特性を発揮するために必要な開口部外周部での着色層108の膜厚h2より薄い場合には、所望の色特性を発揮することができない可能性があるといった問題があった。
また、図3(b)に例示するように、開口部外周部での着色層の膜厚h1を、上記膜厚h2より厚いものとするため、上記着色層全体の体積を増やした場合には、着色層全体の膜厚が厚くなり、輝度が低下するといった問題があった。
なお、図3(a)および(b)中の符号については、図12のものと同一のものである。
一方、本発明においては、上記遮光部が、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部であるため、このような多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板を用いて着色層を形成した場合には、図3(c)に例示するように、着色層8の一部が、上記着色層乗り上げ部6上に形成されたものとすることができる。このため、着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上にすることができ、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができる。このようなことより、開口部外周部での着色層の膜厚h1を、所望の色特性を発揮するために必要な膜厚h2と同じ膜厚とした場合であっても、開口部内の着色層全体の膜厚を薄いものとすることができる。このため、色特性を良好なものとした場合であっても、輝度が高いものとすることができる。
なお、図3(c)中の符号については、図2のものと同一のものである。
また、少なくとも頂部が撥液性である最上段遮光層を有することにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができる。このため、着色層の混色防止を図ることができる。
本発明のカラーフィルタ形成用基板は、基材と、多段遮光部とを有するものである。以下、本発明のカラーフィルタ形成用基板の各構成について説明する。
1.多段遮光部
本発明に用いられる多段遮光部は、後述する基材上に形成され、開口部を備える、2以上の遮光層が積層されたものであり、下段遮光部と、最上段遮光層とからなるものである。
ここで、上記多段遮光部としては、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが一体として形成された態様(第1態様)と、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む態様(第2態様)と、の2つの態様を含むものである。
(1)第1態様
本発明に用いられる多段遮光部の第1態様は、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが一体として形成された態様である。
ここで、上記多段遮光部が一体であるとは、多階調マスクを用いて、一括で形成されていることをいい、上記多段遮光部を構成する各遮光層が同一材料で形成され、上記多段遮光部の断面を観察した場合に、図4(a)に例示するように、上記各遮光層間に、境界スジが見られないことをいうものである。なお、一体ではなく、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む第2態様の場合には、図4(b)に例示するように、逐次形成された遮光層間に境界スジ9が形成されている。
なお、図4中の符号については、図1のものと同一のものである。
本態様に用いられる多段遮光部は、最上段遮光層と、下段遮光部とからなるものである。
(a)最上段遮光層
本態様に用いられる最上段遮光層は、上記多段遮光部の最上段に形成される遮光層であり、後述する下段遮光部上に形成されるものである。
また、少なくとも頂部が撥液性であるものである。
本態様に用いられる最上段遮光層の断面形状は、後述する下段遮光部上に、所望の高さの最上段遮光層が安定に形成されるものであれば良く、例えば、図5(a)に例示するように、四角形であっても良く、図5(b)に例示するように順テーパー型であっても良く、図5(c)に例示するような多角形状であっても良い。
なお、断面とは、既に説明した図1に例示するA−A線のように、上記カラーフィルタ形成用基板10を平面視した際に、上記開口部7の外周に対して垂直方向の断面をいうものである。
本態様においては、なかでも、順テーパー型であることが好ましい。上記着色層の立ち上がり箇所を、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することができるからである。このため、上記着色層をより色特性に優れたものとすることができるからである。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないため、上記着色層をより輝度が高いものとすることができるからである。
ここで、順テーパー型とは、図5(b)に例示するように、断面形状が、底辺よりも上辺の長さが短い台形状となるものである。
本態様に用いられる最上段遮光層の幅としては、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込むことを防ぐことができ、上記多段遮光部の幅よりも狭いものであれば良いが、5μm以上であることが好ましい。上記幅であることにより、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができるからである。このため、着色層の混色防止を図ることができるからである。
なお、最上段遮光層の幅とは、上記最上段遮光層の断面の上辺の幅である。
本態様に用いられる最上段遮光層の高さとしては、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込むことを防ぐことができるものであれば良いが、0.3μm〜2μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.5μm〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができるからである。このため、着色層の混色防止を図ることができるからである。
本態様に用いられる最上段遮光層は少なくとも頂部が撥液性を有するものである。したがって、上記最上段遮光層の全表面が撥液性を有するものであっても良く、頂部のみが撥液性を有するものであっても良い。本態様においては、なかでも、頂部のみが撥液性を有することが好ましい。少なくとも頂部が撥液性を有するものとすることにより、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができるからであり、着色層の混色防止を図ることができるからである。また、頂部のみが撥液性を有すること、すなわち、上記最上段遮光層の側面が親液性であることにより、上記最上段遮光層の側面における着色層の立ち上がり箇所の形成位置を高いものとすることができるからである。したがって、上記開口部外周部における着色層の膜厚を所望の膜厚とした場合において、上記着色層全体の体積を小さいものとすることができ、高輝度なものとすることが可能となるからである。
なお、頂部とは、上記最上段遮光層のうち、最も高い箇所をいうものである。したがって、上記最上段遮光層の断面形状が、既に説明した図5(a)、(b)および(c)に示す四角形、順テーパー型、多角形である場合には、上辺の全てを含むものである。
ここで、上記「撥液性」とは、本態様に用いられる着色層形成用塗工液との接触角が大きいことを意味するものである。
上記最上段遮光層の少なくとも頂部が有する撥液性としては、後述する基材表面よりも上記着色層形成用塗工液の接触角が相対的に高いものであれば特に限定されるものではない。なかでも本態様においては、40mN/mの液体との接触角が、10°以上となる程度であることが好ましく、特に表面張力30mN/mの液体との接触角が10°以上となる程度であることが好ましく、さらには表面張力20mN/mの液体との接触角が10°以上となる程度であることが好ましい。
また、上記「親液性」とは、本態様に用いられる着色層形成用塗工液との接触角が小さいことを意味するものである。
このような親液性としては、上記最上段遮光層の少なくとも頂部よりも、上記着色層形成用塗工液の接触角が相対的に低いものであれば特に限定されるものではない。なかでも本態様においては、40mN/mの液体との接触角が9°未満となる程度であることが好ましく、特に表面張力50mN/mの液体との接触角が10°以下となる程度であることが好ましく、さらには表面張力60mN/mの液体との接触角が10°以下となる程度であることが好ましい。
このような最上段遮光層について、全表面が撥液性を有するものとする方法としては、例えば、上記最上段遮光層を含む多段遮光部を構成する材料として、上記着色層形成用塗工液に対する撥液性を備える撥液剤を含む遮光部形成用塗工液を用いて多段遮光部を形成する方法や、撥液性を有さない材料、すなわち親液性材料を含む遮光部形成用塗工液を用いて多段遮光部を形成した後、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ照射を行うことにより、事後的に上記最上段遮光層を含む上記多段遮光部の全表面が撥液性を有するものとする方法等を挙げることができる。
また、最上段遮光層について、頂部のみを撥液性を有するものとする方法としては、ハーフトーンマスクを用いた露光および現像後に背面露光を行う方法を挙げることができる。具体的には、上記撥液剤を含む遮光部形成用塗工液を塗布し、プリベーク、ハーフトーンマスクを用いた露光、および現像を行った後であって、ポストベークを行なう前に基材側から露光する背面露光を行う方法を挙げることができる。また、親液性材料を含む遮光部形成用塗工液を用いて形成した塗膜の表面を、印刷法により上記撥液剤を含む撥液性材料の塗布により撥液性を有するものとした後、多階調マスクを用いて多段遮光部を形成する方法や、親液性材料を含む遮光部形成用塗工液を用いて多段遮光部を形成した後、頂部のみを印刷法により撥液性を有するものとする方法が挙げられる。
上記撥液剤としては、上記多段遮光部に含有または上記撥液性材料として塗布することにより、上記多段遮光部の表面に所定の撥液性を付与できるものであれば特に限定されるものではない。このような撥液剤としては、例えば、フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマー、フッ素含有高分子化合物、および、フッ素含有物質の微粒子等を挙げることができる。
ここで、上記フッ素含有高分子化合物としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロエチレンプロピレン樹脂、パーフルオロアルコキシ樹脂等を挙げることができる。
また、上記フッ素含有物質の微粒子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテル系共重合体、3フッ化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体等からなる微粒子を挙げることができる。
さらに、上記フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマーとしては、例えば、下記一般式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2009122278
ここで、上記一般式(1)〜(6)において、RfおよびRf´はフルオロアルキル基、RおよびR´はアルキレン基を表し、RfとRf´また、RとR´は同一でも異なっていてもよい。また、X、X´およびYは、−COO−、−OCOO−、−CONR''−、−OCONR''−、−SONR''−、−SO−、−SOO−、−O−、−NR''−、−S−、−CO−、OSOO−、−OPO(OH)O−のうちのいずれかを表し、X、X´およびYは同一でも異なっていてもよい。Zは、−SOH、−COOH、−OH、−NH、−SONH、−CONH、−SO NH 、−COONH 、また、R''は、アルキル基または水素を表し、R’’’はアルキル基を表す。
本態様に用いられる撥液剤としては、上記フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマー、上記フッ素含有高分子化合物、および、上記フッ素含有物質の微粒子のいずれであっても好適に用いることができるが、なかでも上記フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマーを用いることが好ましい。
なお、本態様に用いられる撥液剤は1種類のみであってもよく、または、2種類以上であってもよい。
本態様に用いられる多段遮光部に上記撥液剤を含ませる場合、上記多段遮光部に含まれる上記撥液剤の量としては、使用する撥液剤の種類等に応じて、上記多段遮光部の表面に所望の撥液性を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記多段遮光部の固形分中に0.005質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、特に0.01質量%〜25質量%の範囲内であることが好ましい。
本態様に用いられる最上段遮光層を構成する材料としては、上記多段遮光部が一体となるように形成することができ、所望の遮光性を有する材料であれば良く、遮光材料および感光性樹脂を少なくとも含むものである。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本態様に用いられる感光性樹脂としては、撥液性を有し、着色層形成用塗工液の接触角が大きい撥液性感光性樹脂であっても良く、親液性を有し、着色層形成用塗工液の接触角が小さい親液性感光性樹脂であっても良い。
上記親液性感光性樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレン−メタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等を用いることができる。
上記撥液性感光性樹脂としては、例えば、上記親液性感光性樹脂に、上述した撥液剤を添加したものを挙げることができる。
なお、上記感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができる。
上記遮光材料としては、一般的なカラーフィルタの樹脂製遮光部に用いられる材料を用いることができる。このような遮光材料としては、例えば、カーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子等を挙げることができる。
(b)下段遮光部
本態様に用いられる下段遮光部は、後述する基材上に形成された最下段遮光層を含むものである。
なお、本態様の多段遮光部を構成する各遮光層は、同一の材料からなるものである。したがって、上記下段遮光部を構成する各遮光層を構成する材料としては、上記最上段遮光層を構成する材料と同一のものが用いられる。
(i)最下段遮光層
本態様に用いられる最下段遮光層の断面形状としては、所望の遮光性を有するものであれば特に限定されるものではないが、通常、既に説明した図5(a)、(b)および(c)に示す形状とすることができる。
本態様に用いられる最下段遮光層の、厚み方向の光学濃度(以下、OD値と称する場合がある。)としては、通常の遮光部と同等の遮光性を発揮するものであれば良く、3以上
であることが好ましく、なかでも4以上であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記多段遮光部からの光漏れの恐れが少ないものとすることができるからである。
なお、OD値の測定方法としては、光学濃度を精度良く測定することが出来る方法であれば良い。例えば、分光測色計により測色し、分光のY値からOD値を算出する方法を用いることができる。なお、分光測色計としては、オリンパス光学工業(株)製、分光測色計を用いることができる。
このような最下段遮光層の膜厚としては、用いる材料によっても異なるが、具体的には、0.5μm〜2μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.7μm〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、上記多段遮光部からの光漏れの恐れが少ないものとすることができるからである。また、上記範囲より厚い場合には、遮光性に変化がなく、また、上記最下段遮光層上に形成される遮光層の厚みが相対的に薄くなり、着色層形成用塗工液を塗布した際に、隣接する開口部に流れ込むこと恐れがあるからである。
本態様に用いられる最下段遮光層の幅としては、画面サイズ、画素数等により適宜設定するものである。
なお、最下段遮光層の幅とは、上記最下段遮光層の断面の最大幅であり、通常、後述する基材と接する底辺の幅をいうものである。
(ii)下段遮光部
本態様に用いられる下段遮光部は、上記最下段遮光層を含むものであれば良く、必要に応じて、上記最下段遮光層上に、さらに他の遮光層である下段遮光層を有するものであっても良い。本態様においては、通常、上記最下段遮光層のみからなるものとされる。
本態様に用いられる下段遮光部に含まれる各遮光層は、上面の面積が、直上の遮光層の底辺の平面視面積が広い。すなわち、各遮光層は上面に、着色層乗り上げ部を有するものである。
このような着色層乗り上げ部の形成箇所としては、通常、上記開口部の全周囲を囲むように形成されるものである。上記開口部に、インクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層の立ち上がり箇所の全てを、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することで、色特性に優れ、輝度が高いものとすることができるからである。
本態様に用いられる下段遮光部に含まれる各遮光層が有する着色層乗り上げ部の幅の合計が、上記最下段遮光層の幅をWμmとした場合に、0μmより長く、かつ、(W−5)/2μmよりも短い範囲内であることが好ましく、なかでも3μmより長く、かつ、(W−5)/2μmよりも短い範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部を、上記着色層乗り上げ部上に、安定的に形成することができるからである。また、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布した際に、上記着色層形成用塗工液が、隣接した開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができるからである。このため、着色層の混色防止を図ることができるからである。
なお、上記着色層乗り上げ部の幅の合計とは、一の開口部に面した着色層乗り上げ部の幅の合計であり、上記最下段遮光層の幅から上記最上段遮光層の幅を差し引いた距離の半分の距離をいう。
本発明に用いられる下段遮光部の高さとしては、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を、上記開口部に塗布して着色層を形成した際に、所望の色特性の着色層を形成することができるものであれば良い。
本発明に用いられる下段遮光部は、少なくとも側面が、親液性であることが好ましく、なかでも、上記下段遮光部の全表面が親液性であることが好ましい。本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に、安定的に形成されるものとすることができるからである。
このような、下段遮光部を親液性とする方法としては、例えば、上記多段遮光部を構成する材料として親液性を有する材料を用いる方法を挙げることができる。なお、この場合、上記最上段遮光層のみが撥液性を有するものとする必要があるが、このような方法としては、上述した、最上段遮光層のみに撥液性を付与する方法を用いることができる。
(c)多段遮光部
本態様に用いられる多段遮光部は、上記最上段遮光層と、上記下段遮光部とからなるものであり、上記最下段遮光層によって囲まれる開口部を備えるものである。
ここで、開口部の形状としては、通常、同一形状の開口部が、等間隔で規則的に配列されるものである。このような開口部の形状および配置態様は特に限定されるものではなく、本態様のカラーフィルタ形成用基板の用途等に応じて任意に決定することができる。
本態様に用いられる多段遮光部の高さとしては、1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、なかでも1.2μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、特に、1.5μm〜4μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、所望の色特性の着色層を容易に形成することができるからである。
本態様に用いられる多段遮光部の形成方法としては、上記多段遮光部が一体であるように形成される方法であれば良い。
このような方法としては、例えば、上記多段遮光部を形成することができる材料を含む多段遮光部形成用塗工液を、後述する基材上に塗布した後、多階調マスクを用いて、一括で形成する方法を挙げることができる。具体的には、後述する「C.カラーフィルタの製造方法」の項に記載した内容を用いることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)第2態様
本発明に用いられる多段遮光部の第2態様は、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む態様である。
このような多段遮光部としては、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが、それぞれの直下の層上に逐次形成されたものであっても良く、一部が一体として形成されたものであっても良い。
ここで、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが、それぞれ直下の層上に逐次形成されたものである場合には、上記多段遮光部を構成する全ての遮光層間に、境界スジが形成される。
また、一部が一体として形成されたものである場合には、一体として形成された遮光層と、他の遮光層との間に、境界スジが形成される。このため、多段遮光部が、一体として形成された下段遮光部と、上記最上段遮光層とからなるものである場合には、上記下段遮光部と、上記最上段遮光層との間に境界スジが形成される。また、上記最下段遮光層と、下段遮光層および最上段遮光層が一体として形成されたものとからなる場合には、上記最下段遮光層と、上記下段遮光層との間に、境界スジが形成されることになる。
なお、本態様においては、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む態様であるため、逐次形成された遮光層と、その直下の遮光層とに用いられる材料は同一であっても良く、異なる材料であっても良い。
本態様に用いられる多段遮光部は、最上段遮光層と、下段遮光部とからなるものである。
(a)最上段遮光層
本態様に用いられる最上段遮光層は、透明であっても、不透明であっても良い。
このような最上段遮光層を構成する材料としては、上記最上段遮光層を、精度良く形成することができるものであれば良く、通常、感光性樹脂を含むものである。
また、必要に応じて、遮光材料、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
なお、上記感光性樹脂としては、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
なお、上記最上段遮光層を構成する材料以外の、上記最上段遮光層の形状、性質等については、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができる。
(b)下段遮光部
本態様に用いられる下段遮光部は、最下段遮光層を少なくとも含むものである。
本態様に用いられる最下段遮光層を構成する材料としては、上記最下段遮光層を、所望の遮光性を有するものとすることができるものであれば良く、通常、遮光材料および感光性樹脂から構成されるものである。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本態様に用いられる感光性樹脂としては、撥液性を有する撥液性感光性樹脂であっても良く、親液性を有する親液性感光性樹脂であっても良い。本態様においては、なかでも、親液性感光性樹脂であることが好ましい。上述したように、上記下段遮光部の表面は、親液性であることが好ましいからである。
本態様に用いられる下段遮光部は、上記最下段遮光層を含むものであるが、必要に応じて他の遮光層である下段遮光層を含むものであっても良い。
本態様に用いられる下段遮光層を構成する材料としては、上記下段遮光層を、精度良く形成することができるものであれば良く、上記最上段遮光層または最下段遮光層と同様の材料を用いることができる。
なお、上記下段遮光層が、上記最上段遮光層または上記最下段遮光層と一体として形成される場合には、それぞれ、上記最上段遮光層または上記最下段遮光層の形成に用いられる材料と同一材料により形成されるものである。
本態様における遮光材料および感光性樹脂としては、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
また、上記下段遮光部を構成する各遮光層の材料以外の、上記下段遮光部の形状、性質等については、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができる。
(c)多段遮光部
本態様に用いられる多段遮光部は、上記最上段遮光層と、上記下段遮光部とからなるものであり、開口部を備えるものである。
このような開口部の形状等、および、上記多段遮光部の高さとしては、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができる。
本態様に用いられる多段遮光部の形成方法としては、直下の層上に遮光層を逐次形成する方法を含むものであれば良い。
具体的には、図6に例示するように、親液性を有し、最下段遮光層を形成することができる材料を含む最下段遮光層形成用塗工液を、後述する基材1上に塗布することにより、最下段遮光層形成用層2´を形成し(図6(a))、次いで、開口部のパターンを有するマスク30を介して紫外線31を照射する露光および現像を行い(図6(b))、表面が親液性の最下段遮光層2を含む下段遮光部3を形成し(図6(c))、次いで、撥液性を有し、最上段遮光層を形成することができる材料を含む撥液性遮光層形成用塗工液を塗布することにより、最上段層遮光層形成用層4´を形成し、さらに上記最下段遮光層2の形成に用いたマスクよりも、開口面積の狭い開口を有するマスク30´を、開口が、上記下段遮光部上となるように配置して紫外線31を照射する露光および現像を行い(図6(d))、最上段遮光層4を含む多段遮光部5を形成する(図6(e))方法を挙げることができる。
なお、図6中の符号については、図2のものと同一のものである。
また、上記多段遮光部が、一体として形成されたものも含む場合には、上記「(1)第1態様」の項に記載した方法と同様に、一体として形成したい2以上の遮光層を、多階調マスクを用いて露光することにより形成する方法を用いることができる。
具体的には、2以上の遮光層からなる下段遮光部を、多階調マスクを用いて一括で形成した後、上記最上段遮光層を形成する方法や、上記最下段遮光層を形成した後、上記最上段遮光層を含む2以上の遮光層を、多階調マスクを用いて一括で形成する方法を挙げることができる。
2.基材
本発明に用いられる基材としては、上記多段遮光部を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができる。このような基材としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基材、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基材等を挙げることができる。なかでも本態様において無機基材を用いることが好ましく、無機材料のなかでもガラス基材を用いることが好ましい。さらには、上記ガラス基材のなかでも無アルカリタイプのガラス基材を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基材は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
上記基材は、透明な基材であってもよく、または、反射性の基材や白色に着色したものであってもよいが、本発明において、通常、透明なものが用いられる。
また、上記基材は、必要に応じてアルカリ溶出防止やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施されたものであってもよい。このような表面処理としては例えば表面を、上記多段遮光部よりも、上記着色層形成用塗工液に対する接触角が低いものとするために、酸素ガスを導入ガスとしたプラズマ照射を挙げることができる。
3.カラーフィルタ形成用基板
本発明のカラーフィルタ形成用基板は、基材と、多段遮光部とを有するものであり、図7(a)に例示するように、少なくとも1つの表示領域Mを有するものである。
ここで、上記表示領域とは、上記カラーフィルタ形成用基板を用いて液晶表示装置が製造された際に、液晶表示領域として用いられる領域をいうものである。
上記表示領域としては、既に説明した図7(a)に例示するように、表示領域Mを、少なくとも一つ有するものであれば良いが、図7(b)に例示するように、複数形成されているものであっても良い。
なお、図7中の符号については、図1のものと同一のものである。
本発明のカラーフィルタ形成用基板の用途としては、インクジェット法により形成される着色層を有するカラーフィルタの製造に用いることができ、なかでも、色特性に優れ、輝度の高い着色層が要求されるカラーフィルタの製造に好適に用いることができる。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述したカラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成された着色層を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
このような本発明のカラーフィルタを図を参照して説明する。図8は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略平面図である。また、図9は、図8のB−B線断面図である。図8および図9に例示するように、本発明のカラーフィルタ20は、基材1と、基材1上に形成され、開口部7を備える多段遮光部5と、上記開口部7に形成された着色層8とを有するものである。
ここで、上記多段遮光部5は、最下段遮光層2を含む下段遮光部3と、上記下段遮光部3上に形成され、頂部が撥液性である、最上段遮光層4と、からなるものである。
また、上記最下段遮光層2は、上記最上段遮光層4よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部6を有するものであり、上記着色層乗り上げ部6は、上記開口部7の全周囲を囲むように形成されている。
さらに、上記着色層8は、インクジェット法により、上記開口部7に着色層形成用塗工液を塗布することで形成されたものであり、上記着色層8の一部が、上記着色層乗り上げ部6上に形成されている。また、上記着色層8は、平面視上、上記開口部7の全周囲を囲むように形成されている着色層乗り上げ部6の全てを覆うように形成されている。
本発明によれば、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることにより、上記着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上にすることができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
本発明のカラーフィルタは、上述したカラーフィルタ形成用基板と、着色層とを有するものである。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成について説明する。
なお、上記カラーフィルタ形成用基板は、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
1.着色層
本発明に用いられる着色層は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成されたものであり、その一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
本発明の着色層の上記着色層乗り上げ部上の形成位置としては、少なくとも、着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上に形成されているものであれば良く、上記多段遮光部が着色層乗り上げ部を、複数有する場合には、いずれか一つの着色層乗り上げ部上に形成されるものであれば良い。
具体的には、上記多段遮光部が3層の遮光層からなる場合、上記多段遮光部は、一の開口部の面に、2つの着色層乗り上げ部を有することになる。このような場合に、上記着色層が、2つの着色層乗り上げ部のうち、最下段遮光層の着色層乗り上げ部上にのみ、上記着色層の一部が形成されるものであっても良く、全ての着色層乗り上げ部上に、上記着色層の一部が形成されるものであっても良い。
本発明においては、なかでも、全ての上記着色層乗り上げ部上に、形成されることが好ましく、特に、平面視上、上記着色層乗り上げ部の全てが、上記着色層により覆われるように形成されることが好ましい。上記着色層の立ち上がり箇所を、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することができるからである。
本発明に用いられる着色層の最大膜厚、着色層の開口部外周部における膜厚等については、上記着色層が所望の色特性を発揮するものであれば良く、本発明のカラーフィルタの用途等に応じて適宜設定されるものである。
本発明に用いられる着色層の形成方法は、インクジェット法により上記着色層形成用塗工液を上記開口部に塗布する方法であり、通常、上記着色層形成用塗工液を塗布することができるノズルを複数備えるインクジェットヘッドが用いられる。
本発明に用いられるインクジェットヘッドとしては、上記カラーフィルタ形成用基板の面積や開口部等に応じて、所望のノズル数を有するものであれば特に限定されず、一般的にインクジェット法に用いられるインクジェットヘッドを用いることができる。
なお、本発明に用いられるインクジェットヘッドのノズル数は、上記カラーフィルタ形成用基板の面積や、上記開口部のピッチ等に応じて適宜決定すればよい。
また、上記インクジェットヘッドが備えるノズルのピッチについても、上記カラーフィルタ形成用基板の面積や、上記開口部のピッチ等に応じて適宜決定すればよい。また、上記ノズルのピッチは、上記開口部のピッチと同一であってもよく、または、異なっていてもよいが、上記ノズルのピッチが上記開口部のピッチと異なる場合においては、上記ノズルのピッチが、上記開口部のピッチの整数倍または整数分の1倍に相当するピッチであることが好ましい。このようなピッチであれば、例えば、着色層形成用塗工液を吐出させるノズルを適宜選択したり、上記インクジェットヘッドの移動距離を制御することにより、着色層形成用塗工液が吐出されるピッチを、上記開口部のピッチと同一にすることが容易だからである。
なお、上記ノズルのピッチが上記開口部のピッチと異なる場合において、上記ノズルのピッチが、上記開口部のピッチの整数倍または整数分の1倍に相当するピッチでない場合は、例えば、上記ノズルのピッチが上記開口部のピッチと同一、整数倍、または、整数分の1倍となるように上記インクジェットヘッドを回転させて傾かせて用いればよい。
また、上記ノズルの配置態様としては、隣り合うノズルの間隔が常に一定となるような配置態様であれば特に限定されるものではなく、例えば、すべてのノズルが一直線上に配置された態様であってもよく、または、千鳥状に配置された態様であってもよい。
また、上記ノズルの径としては、上記開口部の間隔やノズルから吐出される着色層形成用塗工液の吐出量等に応じて、上記ノズルから吐出される着色層形成用塗工液の液滴の径を、上記開口部の間隔よりも小さくできる範囲内であれば特に限定されるものではなく、上記カラーフィルタ形成用基板の種類等に応じて適宜調整すればよい。
本発明に用いられるインクジェットヘッドが着色層形成用塗工液を吐出する吐出方式としては、所定量の着色層形成用塗工液を吐出できる方式であれば特に限定されるものではない。このような吐出方式としては、例えば、帯電した着色層形成用塗工液を連続的に吐出し磁場によって吐出量を制御する方式、圧電素子を用いて間欠的に着色層形成用塗工液を吐出する方式、着色層形成用塗工液を加熱しその発泡現象を利用して間欠的に吐出する方式等を挙げることができる。なかでも本発明においては、上記吐出方式として圧電素子を用いて間欠的に着色層形成用塗工液を吐出する方式を用いることが好ましい。このような吐出方式は微量な吐出量を比較的精度よく制御することができるからである。
本発明に用いられる着色層形成用塗工液としては、インクジェット法により、着色層を形成する際に、一般的に用いられるものと同様とすることができる。このような着色層形成用塗工液としては、通常、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を含む、3色以上の着色層形成用塗工液が用いられる。
2.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、必要に応じて、他の構成を有するものであっても良い。具体的には、上記着色層上に形成されるオーバーコート層、および、ITO,IZO等の透明電極や、対向基板とのセルギャップを均一にするためのスペーサー、液晶の配向を制御するための配向制御構造物を挙げることができる。
3.用途
本発明のカラーフィルタの用途としては、液晶表示装置に用いられ、なかでも、色特性に優れ、輝度の高いカラーフィルタが要求される液晶表示装置に用いられる。
C.カラーフィルタの製造方法
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する、遮光部形成用層形成工程と、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する露光・現像工程と、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成する着色層形成工程と、を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
このようなカラーフィルタの製造方法を図を参照して説明する。図10は、本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。図10に例示するように、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基材1上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層5´を形成し(図10(a))、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層5´を、多階調マスクとして、上記多段遮光部5の開口部に対応する位置に遮光領域44、上記最下段遮光層2に対応する位置に半透過領域45、および上記最下段遮光層2上であって、上記最上段遮光層4を形成する位置に透過領域46を有するハーフトーンマスク40を準備し、ハーフトーンマスク40を介して露光する(図10(b))。
次いで、露光後の上記遮光部形成用層を現像することで、基材1と、基材1上に形成され、開口部7を備える多段遮光部5とを有し、上記多段遮光部5が、上記基材1上に形成された最下段遮光層2を含む下段遮光部3と、上記下段遮光部3上に形成された最上段遮光層4とからなり、上記最下段遮光層が、上記最上段遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部6を有するカラーフィルタ形成用基板10を形成する(図10(c))。その後、上記最上段遮光層4を含む、上記多段遮光部5の全表面に、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマを照射し、撥液性とする(図10(d))。次いで、上記カラーフィルタ形成用基板10の開口部7に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層8を形成し、カラーフィルタ20を形成するものである(図10(e))。
ここで、上記着色層8の一部が、上記着色層乗り上げ部6上にも形成されている。
なお、図10(a)が、遮光部形成用層形成工程であり、図10(b)および(c)が露光・現像工程であり、図10(d)が撥液化工程であり、図10(e)が着色層形成工程である。
また、上記ハーフトーンマスク40は、透明基板41と、上記透明基板41上の遮光領域44に対応する位置に、遮光膜42が形成され、上記半透過領域45に対応する位置に半透明膜43が形成され、上記透過領域46に対応する位置には、上記遮光膜42および半透明膜43が形成されていないものである。
本発明によれば、上記露光・現像工程が、遮光層が2以上積層され、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を、多階調マスクを用いて形成することにより、上記多段遮光部の各遮光層を位置精度良く形成することができる。
また、上記着色層形成工程において、上記多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板を用いて、インクジェット法により、着色層を形成することで、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されるものとすることができる。このため、上記着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上にすることができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上記遮光部形成用層形成工程と、上記露光・現像工程と、上記着色層形成工程とを有するものである。
以下、このような本発明のカラーフィルタの製造方法の各工程について詳細に説明する。
1.遮光部形成用層形成工程
本発明のカラーフィルタの製造方法における遮光部形成用層形成工程は、基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する工程である。
なお、基材については、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(1)遮光部形成用塗工液
本工程に用いられる遮光部形成用塗工液としては、上記多段遮光部を形成した際に、所望の遮光性を有する材料を含むものであれば良く、通常、遮光材料および感光性樹脂を含むものが用いられる。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
このような感光性樹脂としては、上記多段遮光部を形成した際に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる撥液性遮光部形成用感光性樹脂であっても良く、親液性を有する親液性感光性樹脂であっても良い。
本工程においては、なかでも、後述する撥液化工程を行なわない場合には、上記撥液性遮光部形成用感光性樹脂であることが好しい。すなわち、上記遮光部形成用塗工液が、上記多段遮光部を形成した際に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる撥液性遮光部形成用塗工液であることが好ましい。上記撥液化工程を行なうことなく、上記多段遮光部の最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができるからである。また、このようなことから、上記着色層形成工程において、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができ、着色層の混色防止を図ることができるからである。
なお、上記遮光材料、上記撥液性感光性樹脂、および、上記親液性感光性樹脂としては、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程における遮光部形成用塗工液の塗布方法としては、上記遮光部形成用層を均一な膜厚で形成することができる方法であれば良く、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、バーコート法等の一般的な方法を用いることができる。
(2)遮光部形成用層
本工程において形成される遮光部形成用層の膜厚としては、本発明の製造方法により形成されるカラーフィルタの用途等に応じて適宜設定されるものである。
本工程において形成される遮光部形成用層は、必要に応じて、乾燥処理が行なわれるものであっても良い。
2.露光・現像工程
本発明のカラーフィルタの製造方法における露光・現像工程は、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える、2以上の遮光層が積層された多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する工程である。
本工程によれば、遮光層が2以上積層され、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を、多階調マスクを用いて形成することにより、上記多段遮光部の各遮光層を位置精度良く形成することができる。
(1)多階調マスク
本工程に用いられる多階調マスクは、通常用いられる露光用マスクが、露光光を透過する透過領域、および露光光を透過させない遮光領域のみを有するのに対して、露光光の透過度を2段階以上に調整可能なものである。このような多階調マスクを用いた場合には、透過度の違いにより、硬化反応に差を生じさせ、高さの異なる部材を同時に形成することが可能となる。
上記多階調マスクに用いられる露光光の透過度の調整方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。このような多階調マスクとしては、露光光を実質的に遮光する遮光膜と、露光光を所望の透過率で透過する半透明膜とを用い、光を透過する透過領域と、光を透過しない遮光領域と、透過する光の量が調整された半透過領域とを有することにより、階調を出すハーフトーンマスク法(特開2002−189280号公報)や、露光光を実質的に遮光するクロム膜などの一般的な遮光膜を用い、遮光膜に露光機の解像限界以下の微細なスリットを配置するスリットマスク法(特開2002−196474号公報)を挙げることができる。スリットマスク法では、マスクのスリットは、解像限界以下のサイズであるため、それ自身は感光性樹脂層上に結像せずに、周囲の非開口部領域も含めたエリアに、サイズに応じた露光光を透過する。このため、スリットマスクは、スリットが形成された領域と、その周囲を含めたエリアに、あたかも半透明膜があるかのように機能するものである。
上記多階調マスクは、所望の位置の露光光の透過度を調整できるものであれば特に限定されるものではなく、ハーフトーンマスク法、スリットマスク法のいずれかの技術を用いたものであっても良い。本工程においては、なかでも、ハーフトーンマスク法が好ましい。半透明膜の透過率を調整することで、所望の位置を、所望の透過率とすることが容易であるからである。
本工程に用いられるハーフトーンマスクとしては、上記多段遮光部を構成する各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するように形成することができるものであれば良い。
このようなハーフトーンマスクとしては、上記感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂である場合には、上記最上段遮光層に対応する箇所に透過領域を有し、上記下段遮光部に対応する箇所に半透過領域を有するものを用いることができる。
また、上記下段遮光部が、2以上の遮光層が積層してなるものである場合には、上記半透過領域は、露光光の透過率の異なる半透過領域を2以上有するものを用いることができる。
本工程に用いられるハーフトーンマスクの構成としては、露光光を実質的に遮光する遮光膜と、露光光を所望の透過率で透過する半透明膜とを用い、光を透過する透過領域と、光を透過しない遮光領域と、透過する光の量が調整された半透過領域とを有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、図10(b)で既に説明したものを挙げることができる。
上記ハーフトーンマスクに用いられる透明基板としては、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。中でも、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
上記ハーフトーンマスクに用いられる半透明膜としては、露光光の透過率を調整することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等の金属の膜、あるいは、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、ニッケル等の金属の窒化物、炭化物などの膜が挙げられる。
上記半透明膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。
上記半透明膜の膜厚としては、露光光の透過率を調整することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合は5nm〜20nm程度とすることができる。半透明膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、半透明膜が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
なお、平均透過率の測定方法としては、透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明膜の透過率を測定することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。
上記半透明膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
上記ハーフトーンマスクに用いられる遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。このような遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜を用いることができ、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の金属の膜、あるいは、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素等の金属の酸化物や窒化物などの膜が挙げられる。中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜が好適に用いられる。このようなクロム系膜は、最も使用実績があり、コスト、品質の点で好ましいからである。このクロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
また、遮光膜は、低反射機能を有していてもよい。低反射機能により、露光光の乱反射を防止することができるので、より鮮明なパターンを形成することができる。遮光膜に低反射機能を付加するには、例えば遮光膜表面に露光光の反射を防止する酸化クロム等のクロム化合物を含有させればよい。この場合、遮光膜が、表面に向かって徐々に含有成分が変化する傾斜界面により形成されたものであってもよい。
遮光膜の膜厚としては、露光光を実質的に透過しないものであれば特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
遮光膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。
(2)露光方法
本工程における露光方法としては、上記多階調マスクを露光することで、上記多段遮光部を形成することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば感光性樹脂の表面から数十μm程度の間隙をあけて階調マスクを配置し、露光するプロキシミティ露光を行うことができる。この露光により、感光性樹脂としてネガ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で硬化反応が生じ、ポジ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で酸発生反応が生じる。
上記遮光部形成用層の露光の際に用いられる光源としては、一般的に着色層の形成の際に用いられる光源を使用することができ、例えば、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
(3)現像方法
また現像する方法としては、不要部分の上記遮光部形成用層を除去することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの製造の際に行われる現像方法を使用することができる。
(4)カラーフィルタ形成用基板
本工程において形成されるカラーフィルタ形成用基板は、上記基材と、上記基材上に形成された多段遮光部とを有するものである。また、上記多段遮光部の形状等については、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.着色層形成工程
本発明のカラーフィルタの製造方法における着色層形成工程は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものとする工程である。
本工程においては、上述した露光・現像工程により、上記多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板が形成されているため、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものとすることを可能とする。さらに、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることにより、上記着色層を色特性に優れ、かつ、輝度が高いものとすることを容易なものとすることができる。
(1)着色層の形成方法
本工程における着色層の形成方法は、インクジェット法により上記着色層形成用塗工液を上記開口部に塗布する方法であり、通常、上記着色層形成用塗工液を塗布することができるノズルを複数備えるインクジェットヘッドが用いられる。
このような着色層の形成方法としては、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)着色層
本工程で形成される着色層は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して形成されるものであり、その一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものである。
このような着色層としては、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
4.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上記遮光部形成用層形成工程、上記露光・現像工程、および、上記着色層形成工程以外にその他の工程を有するものであってもよい。このようなその他の工程としては、一般的なカラーフィルタの製造に用いられる工程を用いることができるが、なかでも本発明に好適に用いられるその他の工程としては、上記着色層形成工程前に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする撥液化工程や、上記カラーフィルタ形成用基板の上記多段遮光部が形成された面にプラズマを照射するプラズマ前処理工程や、背面露光工程を挙げることができる。
(1)撥液化工程
本発明のカラーフィルタの製造方法における撥液化工程は、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする工程であり、上記着色層形成工程前に実施される工程である。
本発明においては、上記撥液化工程を有することにより、上記遮光部形成用塗工液に含まれる感光性樹脂が、親液性感光性樹脂であり、形成される多段遮光部の表面が親液性を有する場合であっても、上記着色層形成工程において、インクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布する前に、上記多段遮光部の最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる。このため、上記着色層形成工程において、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込まないものとすることができる。
本工程において、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする方法としては、上記最上段遮光層の少なくとも頂部が、上記着色層形成用塗工液に対して所望の接触角を有するものとすることができる方法であれば特に限定されるものではない。
このような方法としては、上記遮光部形成用層の表面、または、上記最上段遮光層を含む多段遮光部の全表面にフッ素化合物を導入ガスとしたプラズマを照射する方法を用いることができる。
また、上記遮光部形成用層の表面、もしくは、上記最上段遮光層の全表面、または、頂部のみに、印刷法により、撥液性材料を塗布する方法を用いることができる。
なお、上記遮光部形成用層の表面に、上述したプラズマ照射をした場合および印刷法により撥液性材料を塗布した場合には、上記多段遮光部の最上段遮光層の頂部のみが撥液性となる。
ここで、上記プラズマ照射を行った際の、上記遮光部形成用層の表面、または、上記最上段遮光層の少なくとも頂部におけるフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i−XL)による分析において、表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。
上記導入ガスに用いられるフッ素化合物としては、例えば、CF、SF、CHF、C、C、C等を挙げることができる。
また、上記導入は、上記フッ素ガスと他のガスとが混合されたものであってもよい。他のガスとしては、例えば、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム等を上げることができるが、なかでも窒素を用いることが好ましい。さらに上記他のガスとして窒素を用いる場合、窒素の混合比率は60%以上であることが好ましい。
また、上記プラズマ照射を行う方法としては、上記遮光部形成用層の表面、または、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液化することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、減圧下でプラズマ照射する方法であってもよく、または、大気圧下でプラズマ照射する方法であってもよい。なかでも、本工程においては特に大気圧下でプラズマ照射を行う方法が好ましい。
また、上記撥液性材料としては、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載したものを用いることができる。
(2)プラズマ前処理工程
上記プラズマ前処理工程を有することにより、上記着色層形成工程前に上記開口部内に存在する残渣をドライエッチングにより除去することができるため、本発明によって上記残渣に起因する表示欠陥が少ないカラーフィルタを製造することができる。
本工程において上記カラーフィルタの上記多段遮光部が形成された面にプラズマを照射する方法としては、上記多段遮光部の開口部内に存在する残渣をドライエッチングにより除去できる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的に有機物をドライエッチングにより除去するために用いられるプラズマ照射方法を用いることができる。なかでも本工程においては、上記プラズマ照射方法として、酸素と、窒素、ヘリウム、または、アルゴンからなる群から選択される少なくとも1種のガスとの存在下においてプラズマを照射する方法を用いることが好ましい。
(3)背面露光工程
本発明のカラーフィルタの製造方法における背面露光工程は、上記遮光部形成用塗工液が撥液性遮光部形成用塗工液である場合において、上記露光・現像工程後であって、ポストベークを行なう前に、上記カラーフィルタ形成用基板の基材側から上記多段遮光部に対して露光を行う背面露光を行う工程である。このような背面露光を行うことにより、上記最上段遮光層の頂部のみを撥液性とすることができるからである。また、このようなことにより、上記最上段遮光層の側面が親液性を有するものとすることができるため、上記最上段遮光層の側面における着色層の立ち上がり箇所の形成位置を高いものとすることができるからである。このため、本発明の製造方法により製造したカラーフィルタを、上記開口部外周部における着色層の膜厚を所望の膜厚とした場合において、上記着色層全体の体積を小さいものとすることができ、高輝度なものとすることが可能となるからである。
本工程において、上記背面露光を行う方法としては、上記多段遮光部全体が、基材側から露光されるものであれば良く、上記カラーフィルタ形成用基板の全面を露光するものであっても良い。
また、露光強度については、上記多段遮光部の上記最上段遮光部の頂部を選択的に撥液性とすることができるものであれば良く、本発明の製造方法により製造されるカラーフィルタの用途等に応じて適宜設定するものである。
なお、露光方法としては、カラーフィルタの製造に一般的に用いられる方法を使用することができ、具体的には、上記「2.露光・現像工程」の項の「(2)露光方法」に記載したものと同様の方法を用いることができる。
(4)その他
上記工程以外に、本発明に用いることができるその他の工程としては、例えば、上記遮光部形成用層形成工程後であって、上記露光・現像工程前に遮光部形成用層に加熱処理を施すプリベーク工程や、上記露光・現像工程によって形成された多段遮光部に対して加熱処理を施すポストベーク工程を挙げることができる。また、上記着色層形成工程により形成される着色層上にオーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程、上記着色層上にITO,IZO等の透明電極を形成する透明電極形成工程、対向基材とのセルギャップを均一にするためのスペーサー材を所定の位置に形成するスペーサー形成工程、および、液晶の配向を制御するための構造物を形成する配向制御構造物形成工程等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
1.多段遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)にエステル結合(−COO−)、アクリレート基(CH2=CR基:Rはアルキル基を表す。)、および、フルオロアルキル基(CF基)を含む撥液剤を固形分比で0.1wt%添加した。これをUV洗浄したガラス基板上にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布した後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、ガラス基板側から超高圧水銀ランプで200mJ/cm露光し、230℃、30分で熱処理を行い、2段遮光層を形成した。上記遮光部は、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が14μm、最下段遮光層の膜厚が1.3μm、最上段遮光層の膜厚が1.0μmとした。上記操作により最上段遮光層頂部のみが撥液性を有し、それ以外の遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成され、このとき表面張力40mN/mの液体との接触角を接触角測定器(協和界面化学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、最上段遮光層頂部で65°であった。
2.着色層形成工程
上記遮光部を形成した基板に対し、インクジェットヘッドを用いて着色層形成用塗工液を塗布した。着色層形成用塗工液は、カラーフィルタ用顔料と熱硬化型樹脂等からなるRGB各色の顔料分散型インクを用いた。その後、100℃のホットプレート上にて10分間加熱し、さらに200℃のクリーンオーブン内にて30分間ポストベイクを行うことにより、カラーフィルタを作製した。
[実施例2]
1.多段遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数1000rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、2段の遮光層からなる下段遮光部を形成した。
さらに実施例1で用いた撥液剤含有黒色レジストを回転数1250rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークし、所定のパターンを有するマスクを用いて、超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去し、230℃、30分で熱処理を行い、最上段遮光層を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が8μm、最下段遮光層の膜厚が1.1μm、最上段遮光層の膜厚が0.5μmとした。上記操作により最上段遮光層表面が撥液性を有し、下段遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成された。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
2.着色層形成工程
実施例1と同様に、着色層を形成した。
[実施例3]
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数1100rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、最下段遮光層からなる下段遮光部を形成した。
さらに実施例1で用いた撥液剤含有黒色レジストを回転数1200rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークし、所定のパターンを有するマスクを用いて、超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、最上段遮光層を形成した。
形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が10μm、最下段遮光層の膜厚が1.6μm、最上段遮光層の膜厚が0.7μmとした。上記操作により最上段遮光層表面が撥液性を有し、下段遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成された。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
2.着色層形成工程
実施例1と同様に、着色層を形成した。
[実施例4]
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板上にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布した後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、2段遮光層を形成した。多段遮光部は、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が14μm、最下段遮光層の膜厚が1.3μm、最上段遮光層の膜厚1.0μmとした。上記操作により遮光部表面が親液性を有する多段遮光部が形成された。
次いで、上記多段遮光部が形成されたガラス基板に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、上記多段遮光部の表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成領域)を親液性とした。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、58°であった。
2.着色層形成工程
実施例1と同様に、着色層を形成した。
[比較例1]
1.遮光部形成工程
実施例1の撥液剤含有黒色レジストをUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、1層の遮光層からなる遮光部を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、遮光部の断面形状は長方形であり、遮光部の線幅が30μm、遮光部の膜厚が2.3μmとした。上記操作により遮光部表面が撥液性を有する遮光部が形成された。また、遮光部頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
2.着色層形成工程
実施例1と同様に、着色層を形成した。
[比較例2]
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、1層の遮光層からなる遮光部を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、遮光部の断面形状は長方形であり、遮光部の線幅が30μm、遮光部の膜厚が2.3μmの層とした。
上記遮光部が形成されたガラス基板に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、遮光部の表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成領域)を親液性とした。また、遮光部頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、58°であった。
2.着色層形成工程
実施例1と同様に、着色層を形成した。
[評価]
作製したカラーフィルタの開口部全面の色特性を、大塚電子製カラーフィルタ分光特性検査装置LCFを用いて測定した。結果を、下記表1に示す。
Figure 2009122278
表1より、実施例に対して比較例では、色度がほぼ同等であるが、輝度が低下していることがわかる。
本発明のカラーフィルタ形成用基板の一例を示す概略平面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に用いられる多段遮光部を説明する説明図である。 本発明に用いられる多段遮光部を説明する説明図である。 本発明に用いられる最上段遮光層を説明する説明図である。 本発明に用いられるカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタ形成用基板の他の例を示す概略平面図である。 本発明のカラーフィルタの一例を示す概略平面図である。 図8のB−B線断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 一般的なカラーフィルタの構成を示す概略図である。 一般的なカラーフィルタの構成を示す概略図である。
符号の説明
1、101、101´ … 基材
2 … 最下段遮光層
3 … 下段遮光部
4 … 最上段遮光層
5 … 多段遮光部
6 … 着色層乗り上げ部
7 … 開口部
8、108 … 着色層
9 … 境界スジ
10 … カラーフィルタ形成用基板
20 … カラーフィルタ
30 … マスク
31 … 紫外線
40 … 多階調マスク
100 … カラーフィルタ
105 … 遮光部

Claims (9)

  1. 基材と、前記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板であって、
    前記多段遮光部が、前記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、前記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、
    前記最上段遮光層を除く前記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするカラーフィルタ形成用基板。
  2. 前記多段遮光部が一体であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ形成用基板。
  3. 前記下段遮光部の少なくとも側面が親液性であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ形成用基板。
  4. 前記下段遮光部に含まれる各遮光層の着色層乗り上げ部の幅の合計が、前記最下段遮光層の幅をWμmとした場合に、0μmより長く、かつ、(W−5)/2μmよりも短い範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板。
  5. 前記最上段遮光層の断面形状が順テーパー型であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成された着色層を有するカラーフィルタであって、
    前記着色層の一部が、前記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
  7. 基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する、遮光部形成用層形成工程と、
    前記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、前記多段遮光部が、前記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、前記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、前記最上段遮光層を除く前記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する露光・現像工程と、
    前記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成する着色層形成工程と、を有するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記着色層の一部が、前記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記着色層形成工程前に、前記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする撥液化工程を有することを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記遮光部形成用塗工液が、撥液性を有する撥液性遮光部形成用塗工液であることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
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