JP2009122278A - カラーフィルタ形成用基板およびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、基材と、上記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板であって、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く上記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするカラーフィルタ形成用基板を提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1
Description
このような状況において、液晶ディスプレイを構成する部材については、より低コストで高品質なものを製造することが望まれている。特に液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタは、従来高コストであったことからこのような要望が高まっている。
そして、このようなカラーフィルタのR、G、Bの各色に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がバックライトのシャッタとして作動し、R、G、Bのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
このような問題に対して、所望の色特性を出すために、着色層体積を増加し、着色層の周辺部の膜厚を厚くする方法が用いられている。
しかしながら、着色層全体の体積が増加することで、輝度が低下してしまうといった問題があった。
また、少なくとも頂部が撥液性である最上段遮光層を有することにより、本発明のカラーフィルタ形成用基板を用い、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができる。このため、着色層の混色防止を図ることができる。
また、上記着色層形成工程において、上記多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板を用いて、インクジェット法により、着色層を形成することで、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものとすることができる。このため、着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上に形成することができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
また、上記遮光部形成用塗工液が、撥液性を有する撥液性遮光部形成用塗工液であることが好ましい。
上記撥液化工程を有する、または、遮光部形成用塗工液が、撥液性遮光部形成用塗工液であることにより、上記多段遮光部に含まれる最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる。このため、上記着色層形成工程において、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができ、着色層の混色防止を図ることができるからである。
以下、本発明のカラーフィルタ形成用基板、カラーフィルタ、および、カラーフィルタの製造方法について説明する。
まず、本発明のカラーフィルタ形成用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ形成用基板は、基材と、上記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く上記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするものである。
ここで、上記多段遮光部5は、最下段遮光層2を含む下段遮光部3と、上記下段遮光部3上に形成され、頂部が撥液性である、最上段遮光層4とからなるものである。
また、上記最下段遮光層2は、上記最上段遮光層4よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部6を有するものである。
なお、開口部とは、上記最下段遮光層によって囲まれる領域をいうものである。
ここで、遮光層が2以上積層され、着色層乗り上げ部を備える多段遮光部を有することにより、上述した効果を発揮する理由については、以下の通りである。
このため、インクジェット法により、上述した遮光部が備える開口部に着色層形成用塗工液を塗布した場合、上記着色層の断面形状は、上記遮光部の側面との接触面積が小さくなるように形成されるため、上記着色層表面と、遮光部とが接触する立ち上がり箇所の形成位置が低く、上記開口部の中央が高い、凸形状となる。
ここで、一般的なカラーフィルタ形成用基板では、上記遮光部の断面形状が、長方形であるため、上記立ち上がり箇所は、上記開口部外周部に形成されることになる。したがって、インクジェット法により形成される着色層を有するカラーフィルタ形成用基板では、図3(a)に例示するように、通常、開口部外周部での着色層108の膜厚h1が薄いものとなる。このようなことから、膜厚h1が、所望の色特性を発揮するために必要な開口部外周部での着色層108の膜厚h2より薄い場合には、所望の色特性を発揮することができない可能性があるといった問題があった。
また、図3(b)に例示するように、開口部外周部での着色層の膜厚h1を、上記膜厚h2より厚いものとするため、上記着色層全体の体積を増やした場合には、着色層全体の膜厚が厚くなり、輝度が低下するといった問題があった。
なお、図3(a)および(b)中の符号については、図12のものと同一のものである。
なお、図3(c)中の符号については、図2のものと同一のものである。
本発明に用いられる多段遮光部は、後述する基材上に形成され、開口部を備える、2以上の遮光層が積層されたものであり、下段遮光部と、最上段遮光層とからなるものである。
ここで、上記多段遮光部としては、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが一体として形成された態様(第1態様)と、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む態様(第2態様)と、の2つの態様を含むものである。
本発明に用いられる多段遮光部の第1態様は、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが一体として形成された態様である。
ここで、上記多段遮光部が一体であるとは、多階調マスクを用いて、一括で形成されていることをいい、上記多段遮光部を構成する各遮光層が同一材料で形成され、上記多段遮光部の断面を観察した場合に、図4(a)に例示するように、上記各遮光層間に、境界スジが見られないことをいうものである。なお、一体ではなく、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む第2態様の場合には、図4(b)に例示するように、逐次形成された遮光層間に境界スジ9が形成されている。
なお、図4中の符号については、図1のものと同一のものである。
本態様に用いられる最上段遮光層は、上記多段遮光部の最上段に形成される遮光層であり、後述する下段遮光部上に形成されるものである。
また、少なくとも頂部が撥液性であるものである。
なお、断面とは、既に説明した図1に例示するA−A線のように、上記カラーフィルタ形成用基板10を平面視した際に、上記開口部7の外周に対して垂直方向の断面をいうものである。
本態様においては、なかでも、順テーパー型であることが好ましい。上記着色層の立ち上がり箇所を、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することができるからである。このため、上記着色層をより色特性に優れたものとすることができるからである。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないため、上記着色層をより輝度が高いものとすることができるからである。
なお、最上段遮光層の幅とは、上記最上段遮光層の断面の上辺の幅である。
なお、頂部とは、上記最上段遮光層のうち、最も高い箇所をいうものである。したがって、上記最上段遮光層の断面形状が、既に説明した図5(a)、(b)および(c)に示す四角形、順テーパー型、多角形である場合には、上辺の全てを含むものである。
また、最上段遮光層について、頂部のみを撥液性を有するものとする方法としては、ハーフトーンマスクを用いた露光および現像後に背面露光を行う方法を挙げることができる。具体的には、上記撥液剤を含む遮光部形成用塗工液を塗布し、プリベーク、ハーフトーンマスクを用いた露光、および現像を行った後であって、ポストベークを行なう前に基材側から露光する背面露光を行う方法を挙げることができる。また、親液性材料を含む遮光部形成用塗工液を用いて形成した塗膜の表面を、印刷法により上記撥液剤を含む撥液性材料の塗布により撥液性を有するものとした後、多階調マスクを用いて多段遮光部を形成する方法や、親液性材料を含む遮光部形成用塗工液を用いて多段遮光部を形成した後、頂部のみを印刷法により撥液性を有するものとする方法が挙げられる。
また、上記フッ素含有物質の微粒子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィンビニルエーテル系共重合体、3フッ化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体等からなる微粒子を挙げることができる。
さらに、上記フッ素含有基と親水基または親油基とを有するモノマーまたはオリゴマーとしては、例えば、下記一般式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本態様に用いられる下段遮光部は、後述する基材上に形成された最下段遮光層を含むものである。
なお、本態様の多段遮光部を構成する各遮光層は、同一の材料からなるものである。したがって、上記下段遮光部を構成する各遮光層を構成する材料としては、上記最上段遮光層を構成する材料と同一のものが用いられる。
本態様に用いられる最下段遮光層の断面形状としては、所望の遮光性を有するものであれば特に限定されるものではないが、通常、既に説明した図5(a)、(b)および(c)に示す形状とすることができる。
であることが好ましく、なかでも4以上であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記多段遮光部からの光漏れの恐れが少ないものとすることができるからである。
なお、OD値の測定方法としては、光学濃度を精度良く測定することが出来る方法であれば良い。例えば、分光測色計により測色し、分光のY値からOD値を算出する方法を用いることができる。なお、分光測色計としては、オリンパス光学工業(株)製、分光測色計を用いることができる。
なお、最下段遮光層の幅とは、上記最下段遮光層の断面の最大幅であり、通常、後述する基材と接する底辺の幅をいうものである。
本態様に用いられる下段遮光部は、上記最下段遮光層を含むものであれば良く、必要に応じて、上記最下段遮光層上に、さらに他の遮光層である下段遮光層を有するものであっても良い。本態様においては、通常、上記最下段遮光層のみからなるものとされる。
このような着色層乗り上げ部の形成箇所としては、通常、上記開口部の全周囲を囲むように形成されるものである。上記開口部に、インクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布し、着色層を形成した際に、上記着色層の立ち上がり箇所の全てを、上記開口部の中心から見て、上記開口部外周部から、より離れた位置に形成することで、色特性に優れ、輝度が高いものとすることができるからである。
なお、上記着色層乗り上げ部の幅の合計とは、一の開口部に面した着色層乗り上げ部の幅の合計であり、上記最下段遮光層の幅から上記最上段遮光層の幅を差し引いた距離の半分の距離をいう。
本態様に用いられる多段遮光部は、上記最上段遮光層と、上記下段遮光部とからなるものであり、上記最下段遮光層によって囲まれる開口部を備えるものである。
ここで、開口部の形状としては、通常、同一形状の開口部が、等間隔で規則的に配列されるものである。このような開口部の形状および配置態様は特に限定されるものではなく、本態様のカラーフィルタ形成用基板の用途等に応じて任意に決定することができる。
このような方法としては、例えば、上記多段遮光部を形成することができる材料を含む多段遮光部形成用塗工液を、後述する基材上に塗布した後、多階調マスクを用いて、一括で形成する方法を挙げることができる。具体的には、後述する「C.カラーフィルタの製造方法」の項に記載した内容を用いることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる多段遮光部の第2態様は、上記多段遮光部が、直下の層上に逐次形成された遮光層を含む態様である。
このような多段遮光部としては、上記多段遮光部を構成する遮光層の全てが、それぞれの直下の層上に逐次形成されたものであっても良く、一部が一体として形成されたものであっても良い。
また、一部が一体として形成されたものである場合には、一体として形成された遮光層と、他の遮光層との間に、境界スジが形成される。このため、多段遮光部が、一体として形成された下段遮光部と、上記最上段遮光層とからなるものである場合には、上記下段遮光部と、上記最上段遮光層との間に境界スジが形成される。また、上記最下段遮光層と、下段遮光層および最上段遮光層が一体として形成されたものとからなる場合には、上記最下段遮光層と、上記下段遮光層との間に、境界スジが形成されることになる。
本態様に用いられる最上段遮光層は、透明であっても、不透明であっても良い。
このような最上段遮光層を構成する材料としては、上記最上段遮光層を、精度良く形成することができるものであれば良く、通常、感光性樹脂を含むものである。
また、必要に応じて、遮光材料、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本態様に用いられる下段遮光部は、最下段遮光層を少なくとも含むものである。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本態様に用いられる下段遮光層を構成する材料としては、上記下段遮光層を、精度良く形成することができるものであれば良く、上記最上段遮光層または最下段遮光層と同様の材料を用いることができる。
なお、上記下段遮光層が、上記最上段遮光層または上記最下段遮光層と一体として形成される場合には、それぞれ、上記最上段遮光層または上記最下段遮光層の形成に用いられる材料と同一材料により形成されるものである。
本態様に用いられる多段遮光部は、上記最上段遮光層と、上記下段遮光部とからなるものであり、開口部を備えるものである。
このような開口部の形状等、および、上記多段遮光部の高さとしては、上記「(1)第1態様」の項に記載した内容と同様とすることができる。
具体的には、図6に例示するように、親液性を有し、最下段遮光層を形成することができる材料を含む最下段遮光層形成用塗工液を、後述する基材1上に塗布することにより、最下段遮光層形成用層2´を形成し(図6(a))、次いで、開口部のパターンを有するマスク30を介して紫外線31を照射する露光および現像を行い(図6(b))、表面が親液性の最下段遮光層2を含む下段遮光部3を形成し(図6(c))、次いで、撥液性を有し、最上段遮光層を形成することができる材料を含む撥液性遮光層形成用塗工液を塗布することにより、最上段層遮光層形成用層4´を形成し、さらに上記最下段遮光層2の形成に用いたマスクよりも、開口面積の狭い開口を有するマスク30´を、開口が、上記下段遮光部上となるように配置して紫外線31を照射する露光および現像を行い(図6(d))、最上段遮光層4を含む多段遮光部5を形成する(図6(e))方法を挙げることができる。
なお、図6中の符号については、図2のものと同一のものである。
具体的には、2以上の遮光層からなる下段遮光部を、多階調マスクを用いて一括で形成した後、上記最上段遮光層を形成する方法や、上記最下段遮光層を形成した後、上記最上段遮光層を含む2以上の遮光層を、多階調マスクを用いて一括で形成する方法を挙げることができる。
本発明に用いられる基材としては、上記多段遮光部を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができる。このような基材としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基材、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基材等を挙げることができる。なかでも本態様において無機基材を用いることが好ましく、無機材料のなかでもガラス基材を用いることが好ましい。さらには、上記ガラス基材のなかでも無アルカリタイプのガラス基材を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基材は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
本発明のカラーフィルタ形成用基板は、基材と、多段遮光部とを有するものであり、図7(a)に例示するように、少なくとも1つの表示領域Mを有するものである。
なお、図7中の符号については、図1のものと同一のものである。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述したカラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成された着色層を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
ここで、上記多段遮光部5は、最下段遮光層2を含む下段遮光部3と、上記下段遮光部3上に形成され、頂部が撥液性である、最上段遮光層4と、からなるものである。
また、上記最下段遮光層2は、上記最上段遮光層4よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部6を有するものであり、上記着色層乗り上げ部6は、上記開口部7の全周囲を囲むように形成されている。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成について説明する。
本発明に用いられる着色層は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成されたものであり、その一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
具体的には、上記多段遮光部が3層の遮光層からなる場合、上記多段遮光部は、一の開口部の面に、2つの着色層乗り上げ部を有することになる。このような場合に、上記着色層が、2つの着色層乗り上げ部のうち、最下段遮光層の着色層乗り上げ部上にのみ、上記着色層の一部が形成されるものであっても良く、全ての着色層乗り上げ部上に、上記着色層の一部が形成されるものであっても良い。
なお、上記ノズルのピッチが上記開口部のピッチと異なる場合において、上記ノズルのピッチが、上記開口部のピッチの整数倍または整数分の1倍に相当するピッチでない場合は、例えば、上記ノズルのピッチが上記開口部のピッチと同一、整数倍、または、整数分の1倍となるように上記インクジェットヘッドを回転させて傾かせて用いればよい。
本発明のカラーフィルタは、必要に応じて、他の構成を有するものであっても良い。具体的には、上記着色層上に形成されるオーバーコート層、および、ITO,IZO等の透明電極や、対向基板とのセルギャップを均一にするためのスペーサー、液晶の配向を制御するための配向制御構造物を挙げることができる。
本発明のカラーフィルタの用途としては、液晶表示装置に用いられ、なかでも、色特性に優れ、輝度の高いカラーフィルタが要求される液晶表示装置に用いられる。
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する、遮光部形成用層形成工程と、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する露光・現像工程と、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成する着色層形成工程と、を有し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするものである。
ここで、上記着色層8の一部が、上記着色層乗り上げ部6上にも形成されている。
なお、図10(a)が、遮光部形成用層形成工程であり、図10(b)および(c)が露光・現像工程であり、図10(d)が撥液化工程であり、図10(e)が着色層形成工程である。
また、上記着色層形成工程において、上記多段遮光部を有するカラーフィルタ形成用基板を用いて、インクジェット法により、着色層を形成することで、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されるものとすることができる。このため、上記着色層の膜厚が最も薄い箇所である、立ち上がり箇所の形成位置を、開口部の中心からみて、開口部外周部よりも離れた位置とする、すなわち、上記立ち上がり箇所を、上記多段遮光部上にすることができる。このようなことから、上記開口部外周部での着色層の膜厚を厚いものとすることができ、上記着色層を色特性に優れたものとすることができる。また、上記着色層全体の体積を増加させる必要がないことから、上記着色層を輝度が高いものとすることができる。
以下、このような本発明のカラーフィルタの製造方法の各工程について詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法における遮光部形成用層形成工程は、基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する工程である。
なお、基材については、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程に用いられる遮光部形成用塗工液としては、上記多段遮光部を形成した際に、所望の遮光性を有する材料を含むものであれば良く、通常、遮光材料および感光性樹脂を含むものが用いられる。
また、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、および難燃剤等を含むものであっても良い。
本工程においては、なかでも、後述する撥液化工程を行なわない場合には、上記撥液性遮光部形成用感光性樹脂であることが好しい。すなわち、上記遮光部形成用塗工液が、上記多段遮光部を形成した際に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができる撥液性遮光部形成用塗工液であることが好ましい。上記撥液化工程を行なうことなく、上記多段遮光部の最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性とすることができるからである。また、このようなことから、上記着色層形成工程において、インクジェット法により、上記開口部に着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成した場合に、上記着色層形成用塗工液が、隣接する開口部に流れ込む恐れが少ないものとすることができ、着色層の混色防止を図ることができるからである。
なお、上記遮光材料、上記撥液性感光性樹脂、および、上記親液性感光性樹脂としては、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程において形成される遮光部形成用層の膜厚としては、本発明の製造方法により形成されるカラーフィルタの用途等に応じて適宜設定されるものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法における露光・現像工程は、上記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える、2以上の遮光層が積層された多段遮光部とを有し、上記多段遮光部が、上記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、上記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、上記最上段遮光層を除く各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する工程である。
本工程に用いられる多階調マスクは、通常用いられる露光用マスクが、露光光を透過する透過領域、および露光光を透過させない遮光領域のみを有するのに対して、露光光の透過度を2段階以上に調整可能なものである。このような多階調マスクを用いた場合には、透過度の違いにより、硬化反応に差を生じさせ、高さの異なる部材を同時に形成することが可能となる。
このようなハーフトーンマスクとしては、上記感光性樹脂層がネガ型感光性樹脂である場合には、上記最上段遮光層に対応する箇所に透過領域を有し、上記下段遮光部に対応する箇所に半透過領域を有するものを用いることができる。
また、上記下段遮光部が、2以上の遮光層が積層してなるものである場合には、上記半透過領域は、露光光の透過率の異なる半透過領域を2以上有するものを用いることができる。
なお、平均透過率の測定方法としては、透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明膜の透過率を測定することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。
本工程における露光方法としては、上記多階調マスクを露光することで、上記多段遮光部を形成することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば感光性樹脂の表面から数十μm程度の間隙をあけて階調マスクを配置し、露光するプロキシミティ露光を行うことができる。この露光により、感光性樹脂としてネガ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で硬化反応が生じ、ポジ型感光性樹脂を用いた場合には照射部分で酸発生反応が生じる。
また現像する方法としては、不要部分の上記遮光部形成用層を除去することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの製造の際に行われる現像方法を使用することができる。
本工程において形成されるカラーフィルタ形成用基板は、上記基材と、上記基材上に形成された多段遮光部とを有するものである。また、上記多段遮光部の形状等については、上記「A.カラーフィルタ形成用基板」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本発明のカラーフィルタの製造方法における着色層形成工程は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成し、上記着色層の一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものとする工程である。
本工程における着色層の形成方法は、インクジェット法により上記着色層形成用塗工液を上記開口部に塗布する方法であり、通常、上記着色層形成用塗工液を塗布することができるノズルを複数備えるインクジェットヘッドが用いられる。
このような着色層の形成方法としては、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程で形成される着色層は、上記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して形成されるものであり、その一部が、上記着色層乗り上げ部上にも形成されているものである。
このような着色層としては、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上記遮光部形成用層形成工程、上記露光・現像工程、および、上記着色層形成工程以外にその他の工程を有するものであってもよい。このようなその他の工程としては、一般的なカラーフィルタの製造に用いられる工程を用いることができるが、なかでも本発明に好適に用いられるその他の工程としては、上記着色層形成工程前に、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする撥液化工程や、上記カラーフィルタ形成用基板の上記多段遮光部が形成された面にプラズマを照射するプラズマ前処理工程や、背面露光工程を挙げることができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法における撥液化工程は、上記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする工程であり、上記着色層形成工程前に実施される工程である。
このような方法としては、上記遮光部形成用層の表面、または、上記最上段遮光層を含む多段遮光部の全表面にフッ素化合物を導入ガスとしたプラズマを照射する方法を用いることができる。
また、上記遮光部形成用層の表面、もしくは、上記最上段遮光層の全表面、または、頂部のみに、印刷法により、撥液性材料を塗布する方法を用いることができる。
なお、上記遮光部形成用層の表面に、上述したプラズマ照射をした場合および印刷法により撥液性材料を塗布した場合には、上記多段遮光部の最上段遮光層の頂部のみが撥液性となる。
上記プラズマ前処理工程を有することにより、上記着色層形成工程前に上記開口部内に存在する残渣をドライエッチングにより除去することができるため、本発明によって上記残渣に起因する表示欠陥が少ないカラーフィルタを製造することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法における背面露光工程は、上記遮光部形成用塗工液が撥液性遮光部形成用塗工液である場合において、上記露光・現像工程後であって、ポストベークを行なう前に、上記カラーフィルタ形成用基板の基材側から上記多段遮光部に対して露光を行う背面露光を行う工程である。このような背面露光を行うことにより、上記最上段遮光層の頂部のみを撥液性とすることができるからである。また、このようなことにより、上記最上段遮光層の側面が親液性を有するものとすることができるため、上記最上段遮光層の側面における着色層の立ち上がり箇所の形成位置を高いものとすることができるからである。このため、本発明の製造方法により製造したカラーフィルタを、上記開口部外周部における着色層の膜厚を所望の膜厚とした場合において、上記着色層全体の体積を小さいものとすることができ、高輝度なものとすることが可能となるからである。
上記工程以外に、本発明に用いることができるその他の工程としては、例えば、上記遮光部形成用層形成工程後であって、上記露光・現像工程前に遮光部形成用層に加熱処理を施すプリベーク工程や、上記露光・現像工程によって形成された多段遮光部に対して加熱処理を施すポストベーク工程を挙げることができる。また、上記着色層形成工程により形成される着色層上にオーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程、上記着色層上にITO,IZO等の透明電極を形成する透明電極形成工程、対向基材とのセルギャップを均一にするためのスペーサー材を所定の位置に形成するスペーサー形成工程、および、液晶の配向を制御するための構造物を形成する配向制御構造物形成工程等を挙げることができる。
1.多段遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)にエステル結合(−COO−)、アクリレート基(CH2=CR基:Rはアルキル基を表す。)、および、フルオロアルキル基(CF基)を含む撥液剤を固形分比で0.1wt%添加した。これをUV洗浄したガラス基板上にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布した後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、ガラス基板側から超高圧水銀ランプで200mJ/cm2露光し、230℃、30分で熱処理を行い、2段遮光層を形成した。上記遮光部は、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が14μm、最下段遮光層の膜厚が1.3μm、最上段遮光層の膜厚が1.0μmとした。上記操作により最上段遮光層頂部のみが撥液性を有し、それ以外の遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成され、このとき表面張力40mN/mの液体との接触角を接触角測定器(協和界面化学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、最上段遮光層頂部で65°であった。
上記遮光部を形成した基板に対し、インクジェットヘッドを用いて着色層形成用塗工液を塗布した。着色層形成用塗工液は、カラーフィルタ用顔料と熱硬化型樹脂等からなるRGB各色の顔料分散型インクを用いた。その後、100℃のホットプレート上にて10分間加熱し、さらに200℃のクリーンオーブン内にて30分間ポストベイクを行うことにより、カラーフィルタを作製した。
1.多段遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数1000rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、2段の遮光層からなる下段遮光部を形成した。
さらに実施例1で用いた撥液剤含有黒色レジストを回転数1250rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークし、所定のパターンを有するマスクを用いて、超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去し、230℃、30分で熱処理を行い、最上段遮光層を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が8μm、最下段遮光層の膜厚が1.1μm、最上段遮光層の膜厚が0.5μmとした。上記操作により最上段遮光層表面が撥液性を有し、下段遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成された。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
実施例1と同様に、着色層を形成した。
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数1100rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、最下段遮光層からなる下段遮光部を形成した。
さらに実施例1で用いた撥液剤含有黒色レジストを回転数1200rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークし、所定のパターンを有するマスクを用いて、超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、最上段遮光層を形成した。
形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が10μm、最下段遮光層の膜厚が1.6μm、最上段遮光層の膜厚が0.7μmとした。上記操作により最上段遮光層表面が撥液性を有し、下段遮光部表面は親液性を有する多段遮光部が形成された。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
実施例1と同様に、着色層を形成した。
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板上にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布した後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するハーフトーンマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、2段遮光層を形成した。多段遮光部は、開口部が140μm×480μm、最下段遮光層の線幅が30μm、最上段遮光層頂部の線幅が14μm、最下段遮光層の膜厚が1.3μm、最上段遮光層の膜厚1.0μmとした。上記操作により遮光部表面が親液性を有する多段遮光部が形成された。
次いで、上記多段遮光部が形成されたガラス基板に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、上記多段遮光部の表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成領域)を親液性とした。また、最上段遮光層頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、58°であった。
実施例1と同様に、着色層を形成した。
1.遮光部形成工程
実施例1の撥液剤含有黒色レジストをUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、1層の遮光層からなる遮光部を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、遮光部の断面形状は長方形であり、遮光部の線幅が30μm、遮光部の膜厚が2.3μmとした。上記操作により遮光部表面が撥液性を有する遮光部が形成された。また、遮光部頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、65°であった。
実施例1と同様に、着色層を形成した。
1.遮光部形成工程
カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鐵化学製「V−259BKレジスト」)をUV洗浄したガラス基板にスピンナーで回転数900rpm、3秒で塗布後、80℃、1分でプリベークを行った。次に、所定のパターンを有するマスクを用い超高圧水銀ランプで20mJ/cm2露光した後、KOH水溶液で現像し、未露光部の黒色レジストを除去した。その後、230℃、30分で熱処理を行い、1層の遮光層からなる遮光部を形成した。形成したパターンは、開口部が140μm×480μm、遮光部の断面形状は長方形であり、遮光部の線幅が30μm、遮光部の膜厚が2.3μmの層とした。
上記遮光部が形成されたガラス基板に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、遮光部の表面を撥液性に、それ以外の領域(着色層形成領域)を親液性とした。また、遮光部頂部を実施例1と同様の方法により接触角を測定した結果、58°であった。
実施例1と同様に、着色層を形成した。
作製したカラーフィルタの開口部全面の色特性を、大塚電子製カラーフィルタ分光特性検査装置LCFを用いて測定した。結果を、下記表1に示す。
2 … 最下段遮光層
3 … 下段遮光部
4 … 最上段遮光層
5 … 多段遮光部
6 … 着色層乗り上げ部
7 … 開口部
8、108 … 着色層
9 … 境界スジ
10 … カラーフィルタ形成用基板
20 … カラーフィルタ
30 … マスク
31 … 紫外線
40 … 多階調マスク
100 … カラーフィルタ
105 … 遮光部
Claims (9)
- 基材と、前記基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有するカラーフィルタ形成用基板であって、
前記多段遮光部が、前記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、前記下段遮光部上に形成され、少なくとも頂部が撥液性である、最上段遮光層とからなり、
前記最上段遮光層を除く前記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するものであることを特徴とするカラーフィルタ形成用基板。 - 前記多段遮光部が一体であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ形成用基板。
- 前記下段遮光部の少なくとも側面が親液性であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ形成用基板。
- 前記下段遮光部に含まれる各遮光層の着色層乗り上げ部の幅の合計が、前記最下段遮光層の幅をWμmとした場合に、0μmより長く、かつ、(W−5)/2μmよりも短い範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板。
- 前記最上段遮光層の断面形状が順テーパー型であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板。
- 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布することで形成された着色層を有するカラーフィルタであって、
前記着色層の一部が、前記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。 - 基材上に、遮光部形成用塗工液を塗布し、遮光部形成用層を形成する、遮光部形成用層形成工程と、
前記遮光部形成用層形成工程により形成された遮光部形成用層を、多階調マスクを介した露光および現像をすることで、基材と、基材上に形成され、開口部を備える多段遮光部とを有し、前記多段遮光部が、前記基材上に形成された最下段遮光層を含む下段遮光部と、前記下段遮光部上に形成された最上段遮光層とからなり、前記最上段遮光層を除く前記各遮光層が、直上の遮光層よりも平面視面積が広く、着色層乗り上げ部を有するカラーフィルタ形成用基板を形成する露光・現像工程と、
前記カラーフィルタ形成用基板の開口部に、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布して、着色層を形成する着色層形成工程と、を有するカラーフィルタの製造方法であって、
前記着色層の一部が、前記着色層乗り上げ部上にも形成されていることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記着色層形成工程前に、前記最上段遮光層の少なくとも頂部を撥液性にする撥液化工程を有することを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記遮光部形成用塗工液が、撥液性を有する撥液性遮光部形成用塗工液であることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
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