JP2009122277A - 光ファイバおよび光伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】広帯域で大容量のシングルモード光伝送が可能であり、かつマクロベンドの影響が小さい光ファイバおよびこれを用いた光伝送システムを提供すること。
【解決手段】 石英系ガラスからなり、コア部と、前記コアの外周に形成したクラッド部と、前記クラッド部の外周に形成した樹脂からなる被覆層とを備えた光ファイバであって、カットオフ波長が1530nm以下であるとともに、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、直径20mmにおける曲げ損失が10dB/m以下であり、有効コア断面積が120μm2以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】 石英系ガラスからなり、コア部と、前記コアの外周に形成したクラッド部と、前記クラッド部の外周に形成した樹脂からなる被覆層とを備えた光ファイバであって、カットオフ波長が1530nm以下であるとともに、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、直径20mmにおける曲げ損失が10dB/m以下であり、有効コア断面積が120μm2以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ファイバおよび光伝送路として光ファイバを用いた光伝送システムに関するものである。
陸上に光ファイバを備えた光伝送路を敷設して光伝送を行なういわゆる陸上伝送において、波長1530〜1565nmであるCバンドの波長多重(WDM)光信号を用いた大容量光伝送が盛んに検討されている。陸上伝送用の光伝送路には、主に波長1550nmにおいて4〜16ps/nm/km程度の正の波長分散を有するシングルモード光ファイバが用いられている。中でも標準のシングルモード光ファイバ(SMF)は、製造性の高さだけでなく、その優れた低損失特性や低非線形特性などから、現在でも、最も広く用いられている伝送用光ファイバである。SMFは、波長1550nmにおける波長分散値が16ps/nm/kmと大きいという問題があるが、モジュール型の分散補償光ファイバの進歩により、その問題は解決されている(非特許文献1参照)。
また、SMFは、波長1310nm付近まで正の波長分散を有していることと、カットオフ波長が1300nm以下と短いことから、広帯域にわたるシングルモードでのWDM光伝送を実現する可能性を有している。近年では、波長1380nm付近に存在する光ファイバ中のOH基による吸収ピークを低減したSMFが一般的に用いられるようになってきていること、および増幅器技術の進歩により、SMFはCバンドにおける光伝送だけでなく、波長1565〜1620nmであるLバンドや波長1460〜1530nmであるSバンドの光伝送にも使用可能になってきている。
ここで、SMFを用いた光伝送の伝送距離や伝送容量をさらに拡大するために、光信号を劣化させる原因となる光ファイバ中の非線形性をさらに低減する要求が高まっている。SMFの有効コア断面積は80μm2程度であるが、有効コア断面積をさらに拡大すれば、コア中での光の強度密度が低下するため、さらに低非線形性の光ファイバを実現することが可能である。たとえば、海底に敷設する海底伝送用の光ファイバとして、有効コア断面積を118μm2程度とした光ファイバが開示されている(非特許文献2参照)。また、有効コア断面積をさらに拡大した光ファイバも開示されている(非特許文献3、4参照)。
L. Gruner-Nielsen et al., "Dispersion-Compensating Fibers" J. Lightwav. Tech., Vol. 23, No. 11, pp.3566-3579(2005)
K. Nagayama et al., "Ultra-low-loss (0.1484 dB/km) pure silica core fibre and extension of transmission distance" Electron. Lett. Vol. 35, Issue 20 pp.1168-1168(2002)
K. Aikawa et al., "Single-mode Optical Fiber with Effective Core Area Larger than 160 μm2" ECOC’ 99, I, 302-303(1999)
M. Tsukitani et al., "Ultra Low Nonlinearity Pure-Silica-Core Fiber with an Effective Area of 211μm2 and Transmission Loss of 0.159dB/km" ECOC’ 02, 3.2.2(2002)
しかしながら、従来の有効コア断面積を拡大した光ファイバは、カットオフ波長を長くしたり、曲げ損失を大きくしたりすることで有効コア断面積を拡大しているため、シングルモード伝送に使用可能な波長帯域が狭くなったり、マクロベンドによる損失が発生したりするという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、広帯域で大容量のシングルモード光伝送が可能であり、かつマクロベンドの影響が小さい光ファイバおよびこれを用いた光伝送システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバは、石英系ガラスからなり、コア部と、前記コアの外周に形成したクラッド部と、前記クラッド部の外周に形成した樹脂からなる被覆層とを備えた光ファイバであって、カットオフ波長が1530nm以下であるとともに、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、直径20mmにおける曲げ損失が10dB/m以下であり、有効コア断面積が120μm2以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、カットオフ波長が1460nm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、有効コア断面積が130μm2以上であり、前記クラッド部の外径が135μm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、波長1550nmにおいて、直径20mmにおける曲げ損失が5dB/m以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記コア部は、前記クラッド部よりも屈折率が高い中心コア部と、前記中心コア部の外周に形成され前記クラッド部よりも屈折率が低い外側コア層とを備え、前記中心コア部の前記クラッド部に対する比屈折率差が0.17〜0.23%であり、前記外側コア層の前記クラッド部に対する比屈折率差が0.07%以下であり、前記中心コア部の直径に対する前記外側コア層の外径の比が2以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記中心コア部が純石英ガラスからなることを特徴とする。
また、本発明に係る光伝送システムは、光伝送路として光ファイバを用いた光伝送システムであって、前記光伝送路は、上記発明のいずれか1つに係る光ファイバと、波長1550nmを含む波長帯域において、前記光ファイバの波長分散を補償する負の波長分散を有する分散補償光ファイバと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、広帯域で大容量のシングルモード光伝送が可能であり、かつマクロベンドの影響が小さい光ファイバおよびこれを用いた光伝送システムを実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る光ファイバおよび光伝送システムの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本明細書においては、曲げ損失とは、直径20mmにおける曲げ損失を意味するものとする。また、カットオフ波長とは、ITU−T(国際電気通信連合)G.650.1で定義するファイバカットオフ波長をいう。その他、本明細書で特に定義しない用語についてはITU−T G.650.1における定義、測定方法に従うものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバの断面および屈折率プロファイルを模式的に示した図である。図1に示すように、この光ファイバ1は、石英系ガラスからなり、コア部である中心コア部11および外側コア層12と、コア部の外周に形成したクラッド部13と、クラッド部13の外周に形成した被覆層14とを備える。中心コア部11は、屈折率を高くするドーパントであるGeが添加されており、クラッド部13よりも屈折率が高くなっている。また、外側コア層12は、屈折率を低くするドーパントであるFが添加されており、クラッド部13よりも屈折率が低くなっている。また、クラッド部13は、屈折率を変化させるドーパントを添加していない純石英ガラスからなる。また、被覆層14は、紫外線硬化樹脂からなる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバの断面および屈折率プロファイルを模式的に示した図である。図1に示すように、この光ファイバ1は、石英系ガラスからなり、コア部である中心コア部11および外側コア層12と、コア部の外周に形成したクラッド部13と、クラッド部13の外周に形成した被覆層14とを備える。中心コア部11は、屈折率を高くするドーパントであるGeが添加されており、クラッド部13よりも屈折率が高くなっている。また、外側コア層12は、屈折率を低くするドーパントであるFが添加されており、クラッド部13よりも屈折率が低くなっている。また、クラッド部13は、屈折率を変化させるドーパントを添加していない純石英ガラスからなる。また、被覆層14は、紫外線硬化樹脂からなる。
この光ファイバ1は、カットオフ波長が1530nm以下であるので、CバンドおよびLバンドを用いた広帯域のシングルモード光伝送を実現できる。さらに、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、直径20mmにおける曲げ損失が10dB/m以下と小さく、有効コア断面積が120μm2以上と大きい。このように、この光ファイバ1は、曲げ損失が小さいので、たとえば光ファイバを敷設する際に曲げが付与されても、マクロベンドによる損失が小さいものとなる。さらに、有効コア断面積が大きいので、非線形性が低くなり、大容量伝送が可能なものとなる。
なお、図1に示すように、中心コア部11のクラッド部13に対する比屈折率差をΔ11、外側コア層12のクラッド部13に対する比屈折率差をΔ21とし、中心コア部11の直径をa1、外側コア層12の外径をb1とすると、Δ11が0.17〜0.23%であり、Δ21が−0.07%以下であり、中心コア部11の直径a1に対する外側コア層12の外径b1の比であるb1/a1が2以上の場合に、1530nm以下のカットオフ波長と、波長1550nmにおける正の波長分散、10dB/m以下の曲げ損失、および120μm2以上の有効コア断面積を実現できる。
なお、光ファイバ1において、有効コア断面積が130μm2以上の場合、クラッド部13の外径を135μm以上とすることが好ましい。これによって、A. Bjarklev and S. B. Andreasen, ”Microbending characterisation of optical fibres from artificiallyinduced deformation” Electron Lett., 25, 417, (1989) に開示されるように、被覆層14の樹脂の歪みに起因してマイクロベンドが抑制され、結果として伝送損失の増大を防止することができる。
以下、シミュレーション計算結果に基づいて、本実施の形態1をさらに具体的に説明する。はじめに、光ファイバ1の屈折率プロファイルを規定する設計パラメータのうち、Δ11を固定し、Δ21、b1/a1の一方を固定し、もう一方を変化させながら、波長1550nmにおける曲げ損失、有効コア断面積の光学特性を計算した。図2は、Δ11を0.2%に固定し、b1/a1を4に固定した場合の、Δ21と有効コア断面積および曲げ損失との関係を示す図である。図2に示すように、Δ21を変化させた場合の上記光学特性に変化については、Δ21が−0.07%以下では変化が微小になり、−0.10%以下では変化がほとんどなくなって安定し、−0.20%以下では変化が見られなくなった。したがって、Δ21については、−0.07%以下とするのが好ましく、−0.20%以下とするのがさらに好ましい。また、Δ21をさらに低下させようとすると、使用すべきFの量が多くなるので、Δ21は−0.30%以上とすることがさらに好ましい。
一方、図3は、Δ11を0.2%に固定し、Δ21を−0.1%に固定した場合の、b1/a1と有効コア断面積および曲げ損失との関係を示す図である。図3に示すように、b1/a1を変化させた場合の上記光学特性に変化については、b1/a1が2以上では変化が微小になり、4以上では変化がほとんど見られなくなった。したがって、b1/a1については、2以上とするのが好ましく4以上とするのがさらに好ましい。また、b1/a1をさらに増加させようとすると、使用すべきFの量が多くなるので、b1/a1は6以下とすることがさらに好ましい。
つぎに、カットオフ波長、有効コア断面積とΔ11との関係について説明する。図4は、図1に示す光ファイバ1におけるカットオフ波長、有効コア断面積とΔ11との関係を示す図である。なお、図4においては、Δ21を−0.10%、b1/a1を4とし、波長1550nmにおける曲げ損失が5dB/mになるようにa1を変化させながら計算を行なった。なお、波長1550nmにおける曲げ損失が5dB/m以下であれば、低曲げ損失の要求が高い陸上伝送用の光ファイバとして好適に使用できる。
図4に示すように、カットオフ波長と有効コア断面積とはほぼ比例関係にあり、カットオフ波長とΔ11は反比例の関係にある。ここで、Cバンドにおいてシングルモード伝送を行なうためには、カットオフ波長を1530nm以下とする必要がある。この場合、有効コア断面積は、180μm2程度まで拡大できる。このカットオフ波長を実現するΔ11は0.18%以上である。一方、Sバンドにおいてもシングルモード伝送を行なうためには、カットオフ波長を1460nm以下とする必要があるが、この場合、有効コア断面積は160μm2程度まで拡大できる。このカットオフ波長を実現するΔ11は0.19%以上である。また、将来的な光伝送の大容量化に対応するために、有効コア断面積はSMFの有効コア断面積80μm2の1.5倍以上の120μm2以上とすることが好ましいが、この場合は、カットオフ波長を1300nm程度まで短くできる。この有効コア断面積を実現するΔ11は0.22%以下である。そして、本発明者のさらなる精査によれば、Δ21およびb1/a1をさらに調整することによって、比屈折率差Δ11が0.17%以上でカットオフ波長を1530nm以下にでき、比屈折率差Δ11が0.23%以下で有効コア断面積を120μm2以上にできる。
図5は、図1に示す光ファイバ1において、曲げ損失が5dB/mとなるように設定した設計パラメータの組み合わせと対応する光学特性とを計算例1〜5として示す図である。なお、図5において、「分散」は波長分散を示し、「Slope」は分散スロープを示し、「Aeff」は有効コア断面積を示し、「λc」はカットオフ波長を示す。また、光学特性については、カットオフ波長以外は波長1550nmでの値を示している。図5に示すように、Δ11が0.17〜0.23%であり、Δ21が−0.07%以下であり、b1/a1が2以上の場合に、5dB/mの曲げ損失を維持しながら、1530nm以下のカットオフ波長と、正の波長分散および120μm2以上の有効コア断面積を実現できる。
なお、実施の形態1においては、中心コア部11にGeを添加し、外側コア層12にFを添加し、クラッド部13を純石英ガラスとすることによって、図1に示す屈折率プロファイルを実現している。しかし、本発明はこれに限らず、中心コア部に添加するGeのレイリー散乱を防止し、伝送損失をより低減するために、中心コア部を純石英ガラスとし、外側コア層およびクラッド部にFを添加して屈折率を低下させて、上記屈折率プロファイルを実現しても良い。
つぎに、本発明の実施例1、2として、図5の計算例2の設計パラメータに基づいて、VAD法およびOVD法を用いて光ファイバを製造した。なお、実施例1の光ファイバは、中心コア部にGeを添加し、外側コア層にFを添加し、クラッド部を純石英ガラスとしたものである。一方、実施例2の光ファイバは、中心コア部を純石英ガラスとし、外側コア層およびクラッド部にFを添加したものである。なお、実施例1、2の光ファイバのいずれも、クラッド部の外径を160μmとしている。
図6は、計算例2、および実施例1、2の光ファイバの光学特性を示す図である。なお、図6において、「DPS」は、波長分散を分散スロープで除算した値を示し、「PMD」は、偏波モード分散を示す。また、光学特性については、カットオフ波長以外は波長1550nmでの値を示している。
図6に示すように、実施例1、2の光ファイバのいずれも、計算例2とほぼ同じ光学特性を示しており、ほぼ計算どおりの光ファイバが製造できることが確認された。また、実施例1、2の光ファイバのいずれもPMDが小さく、大容量光伝送に好適に用いることができる。また、実施例1、2の光ファイバのいずれも、伝送損失が十分に小さく、被覆層に起因するマクロベンドロスによる伝送損失の増大は発生していないものと考えられる。さらに、実施例2の光ファイバは、中心コア部を純石英ガラスとしたため、より低い伝送損失を実現している。なお、図7は、実施例2の光ファイバの伝送損失スペクトルを示す図である。図7に示すように、伝送損失スペクトルにおいても、特にマイクロベンドロスの影響の見られないスペクトル形状となっている。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2に係る光伝送システムについて説明する。本実施の形態2に係る光伝送システムは、光伝送路として実施の形態1に係る光ファイバと分散補償光ファイバとを用いた光伝送システムである。
つぎに、本発明の実施の形態2に係る光伝送システムについて説明する。本実施の形態2に係る光伝送システムは、光伝送路として実施の形態1に係る光ファイバと分散補償光ファイバとを用いた光伝送システムである。
図8は、本実施の形態2に係る光伝送システムのブロック図である。図8に示すように、この光伝送システム10は、波長1550nmを含む所定の波長帯域において波長多重した光信号を送信する光送信器3と、光送信器3が送信した光信号を再生中継する光中継器41〜4n−1と、光中継器4n−1が再生中継した光信号を受信する光受信器5とを備える。光送信器3と光中継器41〜4n−1と光受信器5とは、光伝送路を構成する光ファイバ11〜1nと分散補償光ファイバ21〜2nとによって接続している。なお、光ファイバ11〜1nと分散補償光ファイバ21〜2nとは接続点C1〜Cnにおいて接続している。ここで、nは2以上の整数である。
光ファイバ11〜1nは、いずれも図1に示す光ファイバ1と同様のものである。すなわち、光ファイバ11〜1nは、いずれもカットオフ波長が1530nm以下であり、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、曲げ損失が10dB/m以下であり、有効コア断面積が120μm2以上である。
一方、分散補償光ファイバ21〜2nは、波長1550nmを含む所定の波長帯域において、光ファイバ11〜1nの波長分散を補償する負値の波長分散を有している。したがって、光ファイバ11〜1nと分散補償光ファイバ21〜2nとを組み合わせた光伝送路の残留分散はきわめて小さくなるので、波長分散による光信号の歪みが抑制される。さらに、上述したように、光ファイバ11〜1nは有効コア断面積が大きく、きわめて低非線形である。その結果、光伝送システム10は、広帯域で大容量のWDM光伝送を実現できる。なお、分散補償する波長帯域は、光信号の波長帯域に合わせるように設定し、たとえばCバンド、あるいはCバンドと他の波長帯域であるSバンド、Lバンド等とを組み合わせたものできる。この分散補償する波長帯域は、分散補償光ファイバ21〜2nの波長分散、分散スロープの値を適宜設計することによって設定できる。
以下、光伝送システム10において用いる分散補償光ファイバの具体例について説明する。なお、光ファイバ11〜1nは、図5、6に示した計算例2の光学特性を有し、DPSが344nmであるものとする。
図9は、図8に示す光伝送システム10において用いる分散補償光ファイバの断面および屈折率プロファイルを模式的に示した図である。図9に示すように、この分散補償光ファイバ2は、石英系ガラスからなり、コア部である中心コア部21、内側コア層22、および外側コア層23と、コア部の外周に形成したクラッド部24とを備える。また、クラッド部の外周には図示しない樹脂からなる被覆層を備える。中心コア部21は、Geが添加されており、クラッド部24よりも屈折率が高くなっている。また、内側コア層22は、Fが添加されており、クラッド部24よりも屈折率が低くなっている。また、外側コア層23は、Geが添加されており、クラッド部24よりも屈折率が高くなっている。また、クラッド部24は、純石英ガラスからなる。
ここで、中心コア部21のクラッド部24に対する比屈折率差であるΔ12は2.5%であり、内側コア層22のクラッド部24に対する比屈折率差であるΔ22は−0.57%であり、外側コア層23のクラッド部24に対する比屈折率差であるΔ32は0.25%である。さらに、外側コア層23の外径c2に対する中心コア部21の直径a2の比であるa2/c2は0.19であり、外側コア層23の外径c2に対する内側コア層22の外径b2の比であるb2/c2は0.54であり、c2は13.2μmである。これらの設計パラメータから計算される分散補償光ファイバ2の光学特性は、カットオフ波長が1211nmであり、波長1550nmにおいて、波長分散が−177.4ps/nm/kmであり、分散スロープが−0.502ps/nm2/kmであり、DPSが354nmであり、有効コア断面積が13.4μm2であり、曲げ損失が0.8dB/mである。
この分散補償光ファイバ2は、上述したようにDPSが354nmである。したがって、この分散補償光ファイバ2を光伝送システム10の分散補償光ファイバ21〜2nとして用いた場合、DPSが344nmである光ファイバ11〜1nとDPSがきわめて近似しているので、より広帯域にわたって光ファイバ11〜1nの波長分散を補償できる。
なお、上述の分散補償光ファイバ2をVAD法およびOVD法によって製造したところ、その光学特性は、カットオフ波長が1249nmになり、波長1550nmにおいて、波長分散が−176.4ps/nm/kmとなり、分散スロープが−0.531ps/nm2/kmとなり、DPSが332nmとなり、有効コア断面積が13.9μm2となり、曲げ損失が0.2dB/mとなり、計算結果とほぼ同じ光学特性を示しており、ほぼ計算どおりの光ファイバが製造できることが確認された。また、その他の光学特性としては、波長1550nmにおいて、伝送損失が0.731dB/kmとなり、PMDが0.338ps/√kmとなっており、いずれも良好な値であった。
つぎに、実施例1の光ファイバの波長分散と上記製造した分散補償光ファイバとを組み合わせて、全長100kmの分散補償された光伝送路を作製した。図10は、実施例1の光ファイバおよび製造した分散補償光ファイバの波長分散特性、ならびに作製した光伝送路の残留分散特性を示す図である。なお、図10において、線L1は実施例1の光ファイバの波長分散特性、線L2は分散補償光ファイバの波長分散特性、線L3は光伝送路の残留分散特性をそれぞれ示す。
図10に示すように、作製した光伝送路は、SバンドからLバンドにいたる波長1460〜1620nmにわたって残留分散が±0.55ps/nm/km以内に抑制され、さらに波長1480〜1600nmの120nmにわたって残留分散が±0.1ps/nm/km以内に抑制されており、広帯域かつ大容量の光伝送に適するものとなった。
1、11〜1n 光ファイバ
2、21〜2n 分散補償光ファイバ
3 光送信器
41〜4n−1 光中継器
5 光受信器
10 光伝送システム
11、21 中心コア部
22 内側コア層
12、23 外側コア層
13、24 クラッド部
14 被覆層
C1〜Cn 接続点
L1〜L3 線
2、21〜2n 分散補償光ファイバ
3 光送信器
41〜4n−1 光中継器
5 光受信器
10 光伝送システム
11、21 中心コア部
22 内側コア層
12、23 外側コア層
13、24 クラッド部
14 被覆層
C1〜Cn 接続点
L1〜L3 線
Claims (7)
- 石英系ガラスからなり、コア部と、前記コア部の外周に形成したクラッド部と、前記クラッド部の外周に形成した樹脂からなる被覆層とを備えた光ファイバであって、
カットオフ波長が1530nm以下であるとともに、波長1550nmにおいて、波長分散が正であり、直径20mmにおける曲げ損失が10dB/m以下であり、有効コア断面積が120μm2以上であることを特徴とする光ファイバ。 - カットオフ波長が1460nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
- 有効コア断面積が130μm2以上であり、前記クラッド部の外径が135μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ。
- 波長1550nmにおいて、直径20mmにおける曲げ損失が5dB/m以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光ファイバ。
- 前記コア部は、前記クラッド部よりも屈折率が高い中心コア部と、前記中心コア部の外周に形成され前記クラッド部よりも屈折率が低い外側コア層とを備え、
前記中心コア部の前記クラッド部に対する比屈折率差が0.17〜0.23%であり、前記外側コア層の前記クラッド部に対する比屈折率差が−0.07%以下であり、前記中心コア部の直径に対する前記外側コア層の外径の比が2以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバ。 - 前記中心コア部が純石英ガラスからなることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ。
- 光伝送路として光ファイバを用いた光伝送システムであって、
前記光伝送路は、
請求項1〜6のいずれか1つに記載の光ファイバと、
波長1550nmを含む波長帯域において、前記光ファイバの波長分散を補償する負の波長分散を有する分散補償光ファイバと、
を備えたことを特徴とする光伝送システム。
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